説明

ウォッシュ・オフ耐性ならびに衝撃および膨張のような物理的特性を改善するために熱可塑性樹脂と結合したアラミド繊維の使用

一液型エポキシ接着剤組成物およびそれを使用する方法について記述する。その組成物は、とりわけウォッシュ・オフ耐性、T剥離強度、および衝撃強度特性を改善するために、とりわけ粉末のメタクリレート・ブタジエン・スチレンおよびアラミドパルプを含む。加えて、その組成物は望ましい膨張特性を示す。その組成物は、特に、自動車部品を結合する用途に適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エポキシ接着剤に関する。本発明は、特に、ウォッシュ・オフ耐性(wash-off resistance)、T剥離強度、および衝撃強度特性が改善され、低膨張特性を有する、新規な改良された一液型エポキシ接着剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車産業に関しては、一液型、二液型、ホットメルト等のエポキシ接着剤は、自動車の組み立ての目的で、SMC(すなわちシート成形コンパウンド)部品をSMC部品に、またはSMC部品を金属(たとえば鋼鉄)部品に接着するのと同様に、型押しされた金属部品同士を接着するのに使用されてきた。一液型接着剤の典型的な自動車用途としては、ドア、ボンネット、後部開閉板、および車体パネルのようなSMC部品の接着を挙げることができる。したがって、これらのエポキシ接着剤の使用は、自動車メーカーに、車両の重量を減らすことを可能にするとともに、他のもっと高価で複雑な結合方法が必要でなくなることにより費用と労働力の節減を実現することを可能にした。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来のエポキシ接着剤は、通常、ウォッシュ・オフ耐性、T剥離強度、および衝撃強度に乏しく、また膨張特性が不満足である。たとえば、従来のエポキシ接着剤を使用している自動車メーカーは、組み立てラインに沿ったしずく(dripping)や種々の洗浄サイクル中のウォッシュ・オフ(wash-off)のような問題を経験してきた。同程度のウォッシュ・オフ問題を示さない他の従来のエポキシ接着剤は、それでもなお、膨張問題を有している。
【0004】
したがって、ウォッシュ・オフ耐性、T剥離強度、衝撃強度特性、および膨張特性が改善された、新規な改良されたエポキシ接着剤組成物、およびその使用方法に対するニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一般的教示にしたがって、改善されたウォッシュ・オフ耐性、T剥離強度、衝撃強度、および膨張特性を有する、新規な改良された一液型エポキシ接着剤組成物が提供される。
【0006】
本発明の第一の態様にしたがって、(1)アミン系物質(amine-based material)を含む繊維パルプ、および(2)メタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体、カルボキシル末端のブタジエン・アクリロニトリル共重合体およびそれらの組み合わせからなる群から選ばれた物質を含む耐衝撃性改良剤を含む一液型エポキシ接着剤組成物が提供される。
【0007】
本発明の第一の別の態様にしたがって、(1)アラミド系物質(aramid-based material)を含む繊維パルプ、および(2)メタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体、カルボキシル末端のブタジエン・アクリロニトリル共重合体およびそれらの組み合わせからなる群から選ばれた物質を含む耐衝撃性改良剤を含む一液型エポキシ接着剤組成物が提供される。
【0008】
本発明の第二の別の態様にしたがって、(1)アラミド系物質を含む繊維パルプ、および(2)メタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体、カルボキシル末端のブタジエン・アクリロニトリル共重合体およびそれらの組み合わせからなる群から選ばれた物質を含む耐衝撃性改良剤を含む一液型エポキシ接着剤組成物であって、繊維パルプが一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.4〜約2質量%の範囲内の量で存在し、耐衝撃性改良剤が一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約5〜約16質量%の範囲内の量で存在する、一液型エポキシ接着剤組成物が提供される。
【0009】
本発明のさらなる応用分野は、後述の詳細な説明から明らかになるであろう。詳細な説明と、発明の好ましい実施態様を示す特別の実施例は、説明の目的にのみあり、発明の範囲を限定するものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次の好ましい実施態様の説明は、まさに典型的なものだけであり、決してこの発明やその用途または使用を限定するものではない。
【0011】
本発明は、主に、反応性の一液型エポキシ接着剤組成物、およびそれを使用する方法に関する。本発明の一液型エポキシ接着剤組成物は、特に、金属の物品を他の金属の物品に、金属の物品を非金属の物品に、また非金属の物品を非金属の物品に接着するのに好適である。限定するものではないが、一例としては、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物は、特に、自動車の外部パネルシステムの形成に好適であり、その外部パネルシステムは金属および/または非金属のパネル部材を含む。限定するものではないが、別の例としては、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物は、特に自動車の組み立て目的のために、型押しされた(stamped)金属部品同士を、SMC部品を鋼鉄部品に、またSMC部品を他のSMC部品に接着するのに用いることができる。限定するものではないが、さらに別の例としては、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物は、特に自動車の組み立て目的のために、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂(たとえば高エネルギー熱可塑性樹脂)の部品を種々の基体に接着するのに用いることができる。
【0012】
本発明の一つの実施態様によれば、少なくとも一つの液体エポキシ樹脂を用意する。液体エポキシ樹脂は、好ましくは、エピクロルヒドリンとビスフェノールの液体反応生成物、たとえばビスフェノールAのジグリシジルエーテル(“DGEBA”)である。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、液体エポキシ樹脂は、エピクロルヒドリンとビスフェノールAの液体反応生成物であるD.E.R.331からなる。D.E.R.331はダウ・ケミカル社(the Dow Chemical Company)(ミッドランド,ミシガン)から商業的に容易に入手できる。好ましくは、DGEBAが本発明のエポキシ接着剤の主成分樹脂である。
【0013】
D.E.R.331の典型的な特性を下記の表1に示す。
【0014】
【表1】

【0015】
本発明の好ましい実施態様によれば、液体エポキシ樹脂は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約50〜約70質量%の範囲内で存在する。本発明のより好ましい実施態様によれば、液体エポキシ樹脂は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約55〜約65質量%の範囲内で存在する。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、液体エポキシ樹脂は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約58〜約62質量%の範囲内で存在する。
【0016】
本発明の一つの実施態様によれば、少なくとも一つの他の液体エポキシ樹脂が用意される。本発明の好ましい実施態様によれば、当該少なくとも一つの他の液体エポキシ樹脂は、エピクロルヒドリンとポリプロピレングリコールの反応生成物、たとえばポリグリコールジエポキシドである。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、当該少なくとも一つの他の液体エポキシ樹脂は、エピクロルヒドリンとポリプロピレングリコールの反応生成物であるD.E.R.732からなる。D.E.R.732はダウ・ケミカル社(ミッドランド,ミシガン)から商業的に容易に入手できる。ポリグリコールジエポキシドは好ましくは本発明のエポキシ接着剤の粘度調節および脆さの減少に役立つ。
【0017】
D.E.R.732の典型的な特性を下記の表2に示す。
【0018】
【表2】

【0019】
本発明の好ましい実施態様によれば、エピクロルヒドリンとポリプロピレングリコールの反応生成物はエポキシ樹脂成分組成物の総質量に対して約2〜約10質量%の範囲内で存在する。本発明のより好ましい実施態様によれば、エピクロルヒドリンとポリプロピレングリコールの反応生成物はエポキシ樹脂成分組成物の総質量に対して約3〜約9質量%の範囲内で存在する。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、エピクロルヒドリンとポリプロピレングリコールの反応生成物はエポキシ樹脂成分組成物の総質量に対して約5〜約7質量%の範囲内で存在する。
【0020】
本発明の一つの実施態様によれば、少なくとも一つの耐衝撃性改良剤が容易される。耐衝撃性改良剤は好ましくはメタクリレート・ブタジエン・スチレンからなる。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、耐衝撃性改良剤は、粉末のメタクリレート・ブタジエン・スチレン(“p(BD/MMA/STY)”)耐衝撃性改良剤であるPARALOID EXL−2691Aからなる。PARALOID EXL−2691Aはローム・アンド・ハース社(Rohm and Haas)(フィラデルフィア,ペンシルバニア)から商業的に容易に入手できる。あるいはまた、耐衝撃性改良剤は、カルボキシル末端のブタジエン・アクリロニトリル(“CTBN”)共重合体からなるものでもよい。p(BD/MMA/STY)は好ましくは本発明のエポキシ接着剤の衝撃強度およびウォッシュ・オフ耐性を改善する。
【0021】
本発明の好ましい実施態様によれば、耐衝撃性改良剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約5〜約16質量%の範囲内で存在する。本発明のより好ましい実施態様によれば、耐衝撃性改良剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約9〜約15質量%の範囲内で存在する。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、耐衝撃性改良剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約11〜約13質量%の範囲内で存在する。
【0022】
本発明の一つの実施態様によれば、少なくとも一つの繊維パルプが用意される。さらに好ましくはアミン系パルプ、そして最も好ましくはアラミド系パルプが用意される。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、繊維パルプは、ポリ(テレフタロイルクロライド/p−フェニレンジアミン)からなり、それは帝人株式会社(東京,日本)からTWARON D 2091の商品名で、またはデュポン社(DuPont Corp.)(ウィルミントン、デラウェア)からKEVLARアラミドパルプの商品名で、商業的に容易に入手できる。アラミドパルプは好ましくは本発明のエポキシ接着剤の衝撃強度、ウォッシュ・オフ耐性、およびレオロジーを改善する。
【0023】
アラミドパルプは、好ましくは、約0.85〜約1.35mmの範囲内(たとえば、1.10mm中央値)の繊維長、約65〜約100の範囲内のアスペクト比、および約12〜約15m/gの範囲内の比表面積を有する。
【0024】
本発明の好ましい実施態様によれば、アラミドパルプはエポキシ樹脂成分組成物の総質量に対して約0.4〜約2質量%の範囲内で存在する。本発明のより好ましい実施態様によれば、アラミドパルプはエポキシ樹脂成分組成物の総質量に対して約0.8〜約1.6質量%の範囲内で存在する。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、アラミドパルプはエポキシ樹脂成分組成物の総質量に対して約1〜約1.4質量%の範囲内で存在する。
【0025】
本発明の一つの実施態様によれば、少なくとも一つのカップリング剤が用意される。さらに好ましくはシランを主成分とするカップリング剤、そして最も好ましくはエポキシ基を含むシランを主成分とするカップリング剤が用意される。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、カップリング剤は、γ−グリシドクロロプロピルメチルトリメトキシシランからなり、それはクロンプトン社(Crompton Corp.)(ミドルベリー,コネティカット)からSILANE A−187の商品名で商業的に容易に入手できる。シランを主成分とするカップリング剤は好ましくは本発明のエポキシ接着剤の接着性を改善する。
【0026】
本発明の好ましい実施態様によれば、カップリング剤はエポキシ樹脂成分組成物の総質量に対して約0.1〜約1質量%の範囲内で存在する。本発明のより好ましい実施態様によれば、カップリング剤はエポキシ樹脂成分組成物の総質量に対して約0.2〜約0.5質量%の範囲内で存在する。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、カップリング剤はエポキシ樹脂成分組成物の総質量に対して約0.2〜約0.3質量%の範囲内で存在する。
【0027】
本発明の一つの実施態様によれば、少なくとも一つの潜在性硬化剤が用意される。本発明の好ましい実施態様によれば、潜在性硬化剤は、ジシアンジアミドからなる。本発明のより好ましい実施態様によれば、潜在性硬化剤は、超微粉級(micronized grade)ジシアンジアミドからなる。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、潜在性硬化剤は、超微粉級ジシアンジアミドであるAMICURE CG−1200からなり、それはエアープロダクツ社(Air Products)(アレンタウン,ペンシルベニア)から商業的に容易に入手できる。ジシアンジアミドは、好ましくは、30μm未満の大きさの粒子が90%になるように粉砕される。
【0028】
AMICURE CG−1200の典型的な特性を下記の表3に示す。
【0029】
【表3】

【0030】
本発明の好ましい実施態様によれば、潜在性硬化剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約3〜約15質量%の範囲内で存在する。本発明のより好ましい実施態様によれば、潜在性硬化剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約4〜約10質量%の範囲内で存在する。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、潜在性硬化剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約5〜約8質量%の範囲内で存在する。
【0031】
本発明の一つの実施態様によれば、少なくとも一つの顔料が用意される。さらに好ましくは黒色顔料、そして最も好ましくはカーボンブラックが用意される。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、カーボンブラックは、CSX 652Aからなり、それはキャボット社(Cabot Corp.)(ビレリカ,マサチューセッツ)から商業的に容易に入手できる。カーボンブラックは、好ましくは、本発明のエポキシ接着剤に着色効果を付与するための着色剤として有用である。
【0032】
本発明の好ましい実施態様によれば、カーボンブラックはエポキシ樹脂成分組成物の総質量に対して約0.5〜約4質量%の範囲内で存在する。本発明のより好ましい実施態様によれば、カーボンブラックはエポキシ樹脂成分組成物の総質量に対して約0.5〜約2質量%の範囲内で存在する。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、カーボンブラックはエポキシ樹脂成分組成物の総質量に対して約0.7〜約1質量%の範囲内で存在する。
【0033】
本発明の一つの実施態様によれば、少なくとも一つの促進剤が用意される。本発明の好ましい実施態様によれば、促進剤は、芳香族置換尿素からなる。本発明のより好ましい実施態様によれば、促進剤は、フェニルジメチル尿素からなる。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、促進剤は、フェニルジメチル尿素促進剤であるOMICURE U−405からなり、それはシーブイシー・スペシャルティ・ケミカルズ社(CVC Specialty Chemicals)(メイプルシェード,ニュージャージー)から商業的に容易に入手できる。フェニルジメチル尿素は、好ましくは、本発明のエポキシ接着剤のための低温潜在性硬化剤として有用である。
【0034】
OMICURE U−405の典型的な特性を下記の表4に示す。
【0035】
【表4】

【0036】
本発明の好ましい実施態様によれば、促進剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.2〜約4質量%の範囲内で存在する。本発明のより好ましい実施態様によれば、促進剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.2〜約2質量%の範囲内で存在する。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、促進剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.2〜約1質量%の範囲内で存在する。
【0037】
本発明の一つの実施態様によれば、少なくとも一つの他の潜在性硬化剤が用意される。本発明の好ましい実施態様によれば、当該少なくとも一つの他の潜在性硬化剤は、修飾ポリアミン(modified polyamine)からなる。本発明のより好ましい実施態様によれば、当該少なくとも一つの他の潜在性硬化剤は、超微粉級ジシアンジアミドからなる。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、当該少なくとも一つの他の潜在性硬化剤は、超微粉級ジシアンジアミドであるANCAMINE 2014ASからなり、それはエアープロダクツ社(アレンタウン,ペンシルベニア)から商業的に容易に入手できる。ジシアンジアミドは、好ましくは、本発明のエポキシ接着剤のための低温潜在性硬化剤として有用である。
【0038】
ANCAMINE 2014ASの典型的な特性を下記の表5に示す。
【0039】
【表5】

【0040】
本発明の好ましい実施態様によれば、当該少なくとも一つの他の潜在性硬化剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.5〜約4質量%の範囲内で存在する。本発明のより好ましい実施態様によれば、当該少なくとも一つの他の潜在性硬化剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.5〜約2質量%の範囲内で存在する。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、当該少なくとも一つの他の潜在性硬化剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.5〜約1質量%の範囲内で存在する。
【0041】
本発明の一つの実施態様によれば、少なくとも一つの発泡剤(blowing agent)が用意される。本発明の好ましい実施態様によれば、発泡剤は低温発泡剤からなる。本発明のより好ましい実施態様によれば、潜在性硬化剤はアゾジカルボンアミドからなる。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、発泡剤は、クロンプトン社(ミドルベリー,コネティカット)から商業的に容易に入手できる発泡剤であるCELOGEN AZ3990からなる。アゾジカルボンアミドは、好ましくは、本発明のエポキシ接着剤のための低温発泡剤として有用である。
【0042】
CELOGEN AZ3990の典型的な特性を下記の表6に示す。
【0043】
【表6】

【0044】
本発明の好ましい実施態様によれば、発泡剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.2〜約2質量%の範囲内で存在する。本発明のより好ましい実施態様によれば、発泡剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.2〜約1.5質量%の範囲内で存在する。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、発泡剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.2〜約1質量%の範囲内で存在する。
【0045】
本発明の一つの実施態様によれば、少なくとも一つの安定剤が用意される。安定剤は好ましくは珪灰石を主成分とする安定剤からなる。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、安定剤は、NYAD 400からなり、それはエヌワイシーオー・ミネラルズ社(NYCO Minerals, Inc.)(ウィルスボロ,ニューヨーク)から商業的に容易に入手できる。珪灰石を主成分とする安定剤は、好ましくは、本発明のエポキシ接着剤の繊維分散、耐久性を向上させ、微小なひび割れを防ぐのに有用である。
【0046】
NYAD 400の典型的な特性を下記の表7に示す。
【0047】
【表7】

【0048】
本発明の好ましい実施態様によれば、安定剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約5〜約20質量%の範囲内で存在する。本発明のより好ましい実施態様によれば、安定剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約9〜約20質量%の範囲内で存在する。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、安定剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約9〜約15質量%の範囲内で存在する。
【0049】
本発明の一つの実施態様によれば、少なくとも一つの増粘剤が用意される。増粘剤は、好ましくはシリカを主成分とする増粘剤からなり、そしてより好ましくは熱分解法シリカ(fumed silica)増粘剤からなる。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、熱分解法シリカ増粘剤は、CAB−O−SIL TS−720からなり、それはキャボット社(ビレリカ,マサチューセッツ)から商業的に容易に入手できる。熱分解法シリカ増粘剤は、好ましくは、本発明のエポキシ接着剤の粘度およびレオロジーの調節に有用である。
【0050】
本発明の好ましい実施態様によれば、増粘剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約1〜約5質量%の範囲内で存在する。本発明のより好ましい実施態様によれば、増粘剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約2〜約4質量%の範囲内で存在する。本発明の非常に好ましい実施態様によれば、増粘剤は一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約2〜約3質量%の範囲内で存在する。
【0051】
限定するものではないが、実施例によれば、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物は、適切であればいかなる方法で製造してもよい。たとえば、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の個々の成分を配合するために、次の手順を用いることができる。この方法に使用する装置としては、混合機(たとえば、ROSS、MYERS、または類似の型式のようなもの)、真空ポンプ、空気ポンプ、および重量秤が挙げられる。最初に、D.E.R.331エポキシ樹脂の一部をTWARON D 2091アラミドパルプと混ぜ、第一の混合物を作った。PARALOID EXL−2691 p(BD/MMA/STY,D.E.R.732エポキシ樹脂と、もう一つの一部のD.E.R.331エポキシ樹脂を混ぜ、第二の混合物を作った。次に、残りのD.E.R.331エポキシ樹脂とSILANE A187カップリング剤を、第一の混合物および第二の混合物と一緒に混ぜ、第三の混合物を作った。次いで、AMICURE CG 1200潜在性硬化剤とNYAD 400珪灰石を第三の混合物に加え、第四の混合物を作った。最後に、CSX 652カーボンブラック、OMICURE U−405促進剤、ANCAMINE 2014AS潜在性硬化剤、CELOGEN AZ3990発泡剤、およびTS 720熱分解法シリカを第四の混合物と混ぜ、本発明の最終混合物を作った。
【0052】
本発明の一液型接着剤組成物は、種々の基体をお互いに接着するために、金属製(たとえば、鋼鉄、アルミニウム、マグネシウムなど)および非金属製(たとえば、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂)の種々の基体に適用し得る。限定するものではないが、一例としては、一液型接着剤組成物は、たとえば、ただし限定するものではないが、熱浸漬亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、冷間圧延鋼板、アルミニウムおよびマグネシウムのような金属製基体を接着するのに用いることができる。限定するものではないが、一例としては、一液型接着剤組成物は、たとえば、ただし限定するものではないが、SMCおよび高表面エネルギー熱可塑性樹脂のような非金属製基体を接着するのに用いることができる。
【0053】
本発明の一液型接着剤組成物の1つの用途としては、限定するものではないが、自動車のドア、ボンネット、後部開閉板およびその他の車体パネルのようなSMC部品の接着を挙げることができる。接着工程は、製造施設(たとえば、型押し工場)、組み立て施設(自動車工場)、または修理施設(たとえば、車体工場)において実施することができる。
【0054】
いったん一液型接着剤組成物の個々の成分が既述の比率にしたがって混ぜ合わせたならば、本発明の一液型接着剤組成物は互いに結合されるべきそれぞれの表面の少なくとも1つに好ましく塗布される。限定するものではないが、一例としては、一液型接着剤組成物は、(1)他の物品または構成部品に接着される1つの物品または構成部品の一表面に塗布してもよいし、(2)互いに接着される2つまたはそれ以上の物品または構成部品の隣り合うまたは隣接する表面のうちの1つまたはそれ以上の表面に塗布してもよい。
【0055】
本発明の一液型接着剤組成物は、好ましくは、表面に、手で塗布することもできるし、自動的に塗布することもできる。また、好ましくは、ポンプ、噴霧器、ローラー、浸漬器、およびその他の適当な方法で塗布することができる。限定するものではないが、一例としては、本発明の一液型接着剤組成物は、ある表面に、流れ出させ(streamed)、渦を巻かせ(swirled)、押し出し、ロールコートし、フローコートし、フローブラシし、または噴霧塗布することができる。
【実施例】
【0056】
本発明の一液型接着剤組成物がどのくらい効果的かを決定するために、本発明の一液型接着剤組成物の性能を評価するいくつかの比較試験を行った。
【0057】
最初の一連の試験において、最適な組成を決定するために、特にアラミド繊維とp(BD/MMA/STY)成分の質量百分率についての最適値を決定するために、本発明の一液型接着剤組成物の降伏応力および圧縮流動粘度(press flow viscosity)特性をお互いに対して評価した。試験はRHEOMETRICS AR−2000動応力流動計で行った。試験方法は、ジーイーエックス法350番スプラハコードE−「エポキシ接着剤のレオロジー決定」−物理的Aプログラム(GEX-Method #350 Sprachcode E - "Rheology Determination of Epoxy Adhesives" -Physical A program)にしたがって行った。試験は、25℃、28μmの間隙、および1°25mmスチール円錐の形状寸法で行った。圧縮流動試験法は、概してSAE J243 ADS−1にしたがって行った。試験の結果を下記の表8に示す。
【0058】
【表8】

【0059】
表8中の結果が示すように、本発明の一液型接着剤組成物は、特にアラミドパルプとp(BD/MMA/STY)の両方を含むこれらの組成物は、優れた降伏応力および圧縮流動粘度特性を示している。
【0060】
第二の一連の試験において、最適な組成を決定するために、特にアラミド繊維とp(BD/MMA/STY)成分の質量百分率についての最適値を決定するために、本発明の一液型接着剤組成物の膨張(expansion)特性をお互いに対して評価した。試験は、8分、275°F、半径8mmに代えて、30分、325°F、半径5mmの条件を採用した点以外は、試験法FLTM BV 108−02に概ねしたがって行った。試験の結果を下記の表9に示す。
【0061】
【表9】

【0062】
表9中の結果が示すように、本発明の一液型接着剤組成物は、特にアラミドパルプとp(BD/MMA/STY)の両方を含むこれらの組成物は、優れた膨張特性を示している。
【0063】
図1に言及すれば、本発明の第1の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の1番目のバッチ(P−1)の剪断応力特性が図示されている。
【0064】
図2に言及すれば、本発明の第2の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の1番目のバッチ(P−1)の粘度特性が図示されている。
【0065】
図3に言及すれば、本発明の第3の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の2番目のバッチ(P−2)の剪断応力特性が図示されている。
【0066】
図4に言及すれば、本発明の第4の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の2番目のバッチ(P−2)の粘度特性が図示されている。
【0067】
図5に言及すれば、本発明の第5の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の3番目のバッチ(P−3)の剪断応力特性が図示されている。
【0068】
図6に言及すれば、本発明の第6の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の3番目のバッチ(P−3)の粘度特性が図示されている。
【0069】
図7に言及すれば、本発明の第7の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の4番目のバッチ(P−4)の剪断応力特性が図示されている。
【0070】
図8に言及すれば、本発明の第8の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の4番目のバッチ(P−4)の粘度特性が図示されている。
【0071】
図9に言及すれば、本発明の第9の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の5番目のバッチ(P−5)の剪断応力特性が図示されている。
【0072】
図10に言及すれば、本発明の第10の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の5番目のバッチ(P−5)の粘度特性が図示されている。
【0073】
図11に言及すれば、本発明の第11の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の6番目のバッチ(P−6)の剪断応力特性が図示されている。
【0074】
図12に言及すれば、本発明の第12の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の6番目のバッチ(P−6)の粘度特性が図示されている。
【0075】
図13に言及すれば、本発明の第13の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の7番目のバッチ(P−7)の剪断応力特性が図示されている。
【0076】
図14に言及すれば、本発明の第14の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の7番目のバッチ(P−7)の粘度特性が図示されている。
【0077】
図15に言及すれば、本発明の第15の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の8番目のバッチ(P−8)の剪断応力特性が図示されている。
【0078】
図16に言及すれば、本発明の第16の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の8番目のバッチ(P−8)の粘度特性が図示されている。
【0079】
図17に言及すれば、本発明の第17の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の9番目のバッチ(P−9)の剪断応力特性が図示されている。
【0080】
図18に言及すれば、本発明の第18の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の9番目のバッチ(P−9)の粘度特性が図示されている。
【0081】
図19に言及すれば、本発明の第19の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の10番目のバッチ(P−10)の剪断応力特性が図示されている。
【0082】
図20に言及すれば、本発明の第20の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の10番目のバッチ(P−10)の粘度特性が図示されている。
【0083】
図21に言及すれば、本発明の第21の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の11番目のバッチ(P−11)の剪断応力特性が図示されている。
【0084】
図22に言及すれば、本発明の第22の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の11番目のバッチ(P−11)の粘度特性が図示されている。
【0085】
図23に言及すれば、本発明の第23の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の12番目のバッチ(338)の剪断応力特性が図示されている。
【0086】
図24に言及すれば、本発明の第24の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の12番目のバッチ(338)の粘度特性が図示されている。
【0087】
図1〜24に図示した本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の種々のバッチの剪断応力と粘度特性は、限定するものではないが、アミン系物質(たとえば、アラミド繊維)のようなパルプ繊維、および、限定するものではないが、メタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体、カルボキシル末端ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、およびそれらの組み合わせのような耐衝撃性改良剤を用いる利点を説明している。
【0088】
さらに、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の物理的および力学的特性は、激突耐久性接着剤(crash durable adhesives)(CDA)や半激突耐久性接着剤(semi-crash durable adhesives)(SDA)のような従来の接着剤の特性に似ている。
【0089】
発明の記述はまさに典型的なものにすぎず、したがって発明の要点から逸脱しない変形は発明の範囲内にあると考える。そのような変形は発明の趣旨と範囲から離脱したものとみなしてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の第1の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の1番目のバッチ(P−1)の剪断応力特性を図示したものである。
【0091】
【図2】本発明の第2の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の1番目のバッチ(P−1)の粘度特性を図示したものである。
【0092】
【図3】本発明の第3の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の2番目のバッチ(P−2)の剪断応力特性を図示したものである。
【0093】
【図4】本発明の第4の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の2番目のバッチ(P−2)の粘度特性を図示したものである。
【0094】
【図5】本発明の第5の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の3番目のバッチ(P−3)の剪断応力特性を図示したものである。
【0095】
【図6】本発明の第6の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の3番目のバッチ(P−3)の粘度特性を図示したものである。
【0096】
【図7】本発明の第7の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の4番目のバッチ(P−4)の剪断応力特性を図示したものである。
【0097】
【図8】本発明の第8の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の4番目のバッチ(P−4)の粘度特性を図示したものである。
【0098】
【図9】本発明の第9の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の5番目のバッチ(P−5)の剪断応力特性を図示したものである。
【0099】
【図10】本発明の第10の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の5番目のバッチ(P−5)の粘度特性を図示したものである。
【0100】
【図11】本発明の第11の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の6番目のバッチ(P−6)の剪断応力特性を図示したものである。
【0101】
【図12】本発明の第12の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の6番目のバッチ(P−6)の粘度特性を図示したものである。
【0102】
【図13】本発明の第13の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の7番目のバッチ(P−7)の剪断応力特性を図示したものである。
【0103】
【図14】本発明の第14の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の7番目のバッチ(P−7)の粘度特性を図示したものである。
【0104】
【図15】本発明の第15の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の8番目のバッチ(P−8)の剪断応力特性を図示したものである。
【0105】
【図16】本発明の第16の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の8番目のバッチ(P−8)の粘度特性を図示したものである。
【0106】
【図17】本発明の第17の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の9番目のバッチ(P−9)の剪断応力特性を図示したものである。
【0107】
【図18】本発明の第18の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の9番目のバッチ(P−9)の粘度特性を図示したものである。
【0108】
【図19】本発明の第19の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の10番目のバッチ(P−10)の剪断応力特性を図示したものである。
【0109】
【図20】本発明の第20の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の10番目のバッチ(P−10)の粘度特性を図示したものである。
【0110】
【図21】本発明の第21の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の11番目のバッチ(P−11)の剪断応力特性を図示したものである。
【0111】
【図22】本発明の第22の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の11番目のバッチ(P−11)の粘度特性を図示したものである。
【0112】
【図23】本発明の第23の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の12番目のバッチ(338)の剪断応力特性を図示したものである。
【0113】
【図24】本発明の第24の実施態様にしたがって、本発明の一液型エポキシ接着剤組成物の12番目のバッチ(338)の粘度特性を図示したものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維パルプおよび耐衝撃性改良剤を含む一液型エポキシ接着剤組成物であって、繊維パルプがアミン系物質を含み、そして耐衝撃性改良剤がメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体、カルボキシル末端のブタジエン・アクリロニトリル共重合体およびそれらの組み合わせからなる群から選ばれた物質を含む接着剤組成物。
【請求項2】
繊維パルプが一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.4〜約2質量%の範囲内の量で存在する請求項1に記載の発明。
【請求項3】
繊維パルプが一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.8〜約1.6質量%の範囲内の量で存在する請求項1に記載の発明。
【請求項4】
繊維パルプが一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約1〜約1.4質量%の範囲内の量で存在する請求項1に記載の発明。
【請求項5】
耐衝撃性改良剤が一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約5〜約16質量%の範囲内の量で存在する請求項1に記載の発明。
【請求項6】
耐衝撃性改良剤が一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約9〜約15質量%の範囲内の量で存在する請求項1に記載の発明。
【請求項7】
耐衝撃性改良剤が一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約11〜約13質量%の範囲内の量で存在する請求項1に記載の発明。
【請求項8】
繊維パルプが約0.85〜約1.35mmの範囲内の繊維長を有する請求項1に記載の発明。
【請求項9】
繊維パルプが約65〜約100の範囲内のアスペクト比を有する請求項1に記載の発明。
【請求項10】
繊維パルプが約12〜約15m/gの範囲内の比表面積を有する請求項1に記載の発明。
【請求項11】
繊維パルプおよび耐衝撃性改良剤を含む一液型エポキシ接着剤組成物であって、繊維パルプがアラミド系物質を含み、そして耐衝撃性改良剤がメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体、カルボキシル末端のブタジエン・アクリロニトリル共重合体およびそれらの組み合わせからなる群から選ばれた物質を含む接着剤組成物。
【請求項12】
繊維パルプが一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.4〜約2質量%の範囲内の量で存在する請求項11に記載の発明。
【請求項13】
繊維パルプが一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.8〜約1.6質量%の範囲内の量で存在する請求項11に記載の発明。
【請求項14】
繊維パルプが一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約1〜約1.4質量%の範囲内の量で存在する請求項11に記載の発明。
【請求項15】
耐衝撃性改良剤が一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約5〜約16質量%の範囲内の量で存在する請求項11に記載の発明。
【請求項16】
耐衝撃性改良剤が一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約9〜約15質量%の範囲内の量で存在する請求項11に記載の発明。
【請求項17】
耐衝撃性改良剤が一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約11〜約13質量%の範囲内の量で存在する請求項11に記載の発明。
【請求項18】
繊維パルプが約0.85〜約1.35mmの範囲内の繊維長を有する請求項11に記載の発明。
【請求項19】
繊維パルプが約65〜約100の範囲内のアスペクト比を有する請求項11に記載の発明。
【請求項20】
繊維パルプが約12〜約15m/gの範囲内の比表面積を有する請求項11に記載の発明。
【請求項21】
繊維パルプおよび耐衝撃性改良剤を含む一液型エポキシ接着剤組成物であって、繊維パルプがアラミド系物質を含み、繊維パルプが一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.4〜約2質量%の範囲内の量で存在し、耐衝撃性改良剤がメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体、カルボキシル末端のブタジエン・アクリロニトリル共重合体およびそれらの組み合わせからなる群から選ばれた物質を含み、そして耐衝撃性改良剤が一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約5〜約16質量%の範囲内の量で存在する接着剤組成物。
【請求項22】
繊維パルプが一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約0.8〜約1.6質量%の範囲内の量で存在する請求項21に記載の発明。
【請求項23】
繊維パルプが一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約1〜約1.4質量%の範囲内の量で存在する請求項21に記載の発明。
【請求項24】
耐衝撃性改良剤が一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約9〜約15質量%の範囲内の量で存在する請求項21に記載の発明。
【請求項25】
耐衝撃性改良剤が一液型エポキシ接着剤組成物の総質量に対して約11〜約13質量%の範囲内の量で存在する請求項21に記載の発明。
【請求項26】
繊維パルプが約0.85〜約1.35mmの範囲内の繊維長を有する請求項21に記載の発明。
【請求項27】
繊維パルプが約65〜約100の範囲内のアスペクト比を有する請求項21に記載の発明。
【請求項28】
繊維パルプが約12〜約15m/gの範囲内の比表面積を有する請求項21に記載の発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2008−528760(P2008−528760A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−553230(P2007−553230)
【出願日】平成18年1月27日(2006.1.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/002800
【国際公開番号】WO2006/083677
【国際公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(502141050)ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド (1,383)
【Fターム(参考)】