説明

ウォーターサーバー及び該ウォーターサーバーで使用するバッグインボックス

【課題】冷却効果を低下させることなくバッグインボックスの装填や空容器の取り出し作業を容易になし得るウォーターサーバーとそのバッグインボックスを提供する。
【解決手段】バッグインボックス50を収納する収納部2を有する冷却庫本体1と、前記収納部を閉止する扉3と、前記収納部に設けられた冷却部4と、前記バッグインボックスの給水栓52から注水する注水口53と、を備えたウォーターサーバー20において、前記冷却部4を円錐状に形成して前記収納部2の内壁から突出させ、前記バッグインボックスの外ケース55の一部に前記冷却部に対応する開口部57を形成した状態で該バッグインボックス50を収納部2に収納することにより、前記冷却部で前記バッグインボックスのバッグ51を凹ませる状態にして冷却部を前記バッグに接触させて内部の水を冷却する構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバッグインボックスを使用するウォーターサーバーとそのバッグインボックスに係り、特に冷水用のウォーターサーバーにおいて、雑菌の侵入及び繁殖を阻止できると共に冷却効果を低下させることなくバッグインボックスの装填や空容器の取り出し作業を容易になし得るようにしたウォーターサーバーとバッグインボックスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
飲料水への雑菌の侵入、繁殖を阻止するために、天然水等を給水栓を有する柔軟な材料からなるバッグに封入し、これを段ボール箱等の外ケースに入れたバッグインボックスが使用されている。
【0003】
従来、このバッグインボックスを使用するウォーターサーバーとしては、サーバー機に温水注水口と冷水注水口とを設けて単一のバッグインボックスから温水と冷水とを各別に注水できるようにした温冷水一体型のものや、ウォーターサーバー自体を温水専用のものと冷却水専用のものとに分離した形式のものがある。
【0004】
温冷水一体型のものでは、温水が高温であると子供等が誤操作すると危険であると共に熱源と冷却部を同居させることは熱効率の点からも不利である。また、温冷水分離型のものにおいても、バッグインボックスから注水口までの飲料水の通過経路についてみると、温水用のものでは飲料水を加熱することにより雑菌等を死滅させることが期待できるが、冷却水用のものでは飲料水を多くの給水経路を通過させたりクーラー式タンクに貯蔵したりすることは雑菌の繁殖等を招く危険性がある。
【0005】
このような観点から、前記バッグの収納部の底面側にバッグを直接冷却する冷却プレートを設置して、底面側を開いた状態でバッグインボックスを収納部に装填することによりバッグを内部に落とし込ませるようにしたウォーターサーバーが提案されている。
【特許文献1】特開2003−206000号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のものは、雑菌の侵入や繁殖を阻止できる点で機能的に優れているが、特許文献1に記載のものにおいては、バッグインボックスを収納部へ装填する際に外ケースの底面を開放してから装填する必要があり、装填作業が面倒であると共にバッグを収納部に落とし込ませた後で外ケースを取り出すため、外ケースとバッグが分離されることとなってその後の廃棄処理等に不便を来すおそれがある。
【0007】
そこで、我々は先に、雑菌の侵入及び繁殖を阻止できると共に冷却効果を低下させることなくバッグインボックスの装填や空容器の取り出し作業を容易になし得るようにしたウォーターサーバーを提案した(特願2005−150990)が、本発明はこれを改良して、冷却効果を高めることができ、注水操作も容易なウォーターサーバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記の課題を解決するために、請求項1に記載のものは、天然水等のバッグインボックスを収納する収納部を有する冷却庫本体と、前記収納部の開口部を閉止する開閉自在な扉と、前記収納部に設けられた冷却部と、前記バッグインボックスの給水栓から注水する注水口と、を備えたウォーターサーバーにおいて、前記収納部は前面が開口しており、前記冷却部の外形形状を円錐状又は弾頭状に形成するか或いは少なくとも上面側が先端に至るにしたがって低くなる傾斜面を有するように形成すると共に前記収納部の後壁下部から突出させ、前記バッグインボックスの外ケースの一部に前記冷却部に対応する開口部を形成した状態で該バッグインボックスを収納部に収納することにより、前記冷却部で前記バッグインボックスのバッグを凹ませる状態にして該冷却部を前記バッグに接触させて内部の水を冷却するように構成したことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載のものは、請求項1に記載のウォーターサーバーにおいて、冷却部の外形形状が円錐状をなしていることを特徴とし、請求項3に記載のものは、冷却部の外形形状が、上面側が先端に至るにしたがって低くなる傾斜面を有するように形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載のものは、請求項1に記載のウォーターサーバーにおいて、給水栓に注水口と周方向に所定角度回動させることにより開栓又は閉栓するコックとが設けられているバッグインボックスを収納部に収納した状態で該給水栓を固定するように収納部の開口縁部に設けられた固定部と、該固定部に設けられ、扉の表面側から摘み部を操作することにより前記コックを間接的に開閉操作するようにした注水機構とを備えていることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載のものは、請求項1に記載のウォーターサーバーにおいて、固定部が、収納部の開口縁部に一端部を軸支することにより起立自在となっていると共に給水栓の付け根部が嵌合する凹部を有する起立挟持枠と、該起立挟持枠にスライド自在に保持されると共に前記給水栓の付け根部の他方側が嵌合する凹部を有するスライド挟持枠と、で構成され、前記起立挟持枠を起立させた状態で前記スライド挟持枠をスライドさせることによりギロチン形式で前記給水栓の付け根部を挟持するようになっており、注水機構は、固定部で固定された給水栓のコックに係合爪が係合するように配置されたピニオンと、該ピニオンと噛合するラックが裏面側に形成され、摘み部が扉に形成した窓から突出するように配置したスライドレバーとで構成され、前記スライドレバーをスライド操作することにより前記ラックおよびピニオンを介して前記コックを回動させるようになっていることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載のものは、請求項5に記載のウォーターサーバーにおいて、スライドレバーがコックを常時閉栓する方向にばね付勢されていることを特徴とし、これにより前記係合爪が所定の位置に待機する状態となり、バッグインボックスの給水栓が固定部で固定されるとそのコックに前記係合部が確実に係合するようになっている。なお、前記コックの回動抵抗とばね力との関係を工夫すれば、前記摘みから手を離すとコックが自動的に閉栓方向に回動して注水が停止するようにすることもできる。
【0013】
請求項7に記載のバッグインボックスは、請求項1に記載のウォーターサーバーで使用するバッグインボックスであって、外ケースには前記ウォーターサーバーの冷却部に対応する孔を形成するためのミシン目による切取り部が形成されていることを特徴とする。
【0014】
これにより、外ケースの切取り部を裂破して穴を開けた状態でバッグインボックスをウォーターサーバーの収納部に容易に装填することができ、収納されたバッグインボックスのバッグが冷却部に確実に接触する。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載のウォーターサーバーによれば、バッグインボックスの外ケースの一部に開口部を形成した状態で該バッグインボックスを収納部に装填すると、収納部の側壁から突出している冷却部が外ケースの前記開口部に対応しているため、該冷却部がウォーターサーバーのバッグを凹ませる状態でバッグと接触し、バッグ内の飲料水を冷却する。したがって、冷却機能を損なうことなく、いわばクールヘッド方式によりバッグを直接冷却することができる。
【0016】
このとき、前記冷却部の外形形状が円錐状又は弾頭状をなすか或いは少なくとも上面側が先端に至るにしたがって低くなる傾斜面を有するように形成されているから、冷却部がバッグ内に大きく食い込んでバッグを凹ませ、冷却部とバッグとの接触面積が大となり、冷却効果を高めることができる。
【0017】
請求項2に記載のものによれば、冷却部の外形形状が円錐状をなしているから、ドーム状をなすものに比してバッグ内に大きく食い込み、冷却部とバッグとの接触効果をより高めることができる。
【0018】
請求項3に記載のものによれば、冷却部の外形形状が、上面側が先端に至るにしたがって低くなる傾斜面を有するように形成されているから、冷却部とバッグとの接触面積が広くなり、冷却効果を高めることができるばかりでなく、バッグの後部側が持ち上げられた状態でセットされるから、残存水量を可及的少なくすることができる。
【0019】
請求項4に記載のものによれば、収納部に収納されたバッグインボックスの給水栓を確実に固定することができ、また、給水栓のコックに直接手を触れないで、扉の表面側から摘み部を操作することで前記給水栓のコックを開閉することができる。
【0020】
請求項5に記載のものによれば、外ケースに前記冷却部に対応する穴を開けた状態でバッグインボックスを収納部に収納して起立挟持枠を起立させる共にスライド挟持枠をスライドさせてバッグインボックスの給水栓の付け根部を挟持することにより、該給水栓は確実に固定され、この状態で扉を閉じると注水機構のスライドレバーの摘み部が扉に形成した窓から突出するから、該摘み部をスライドさせることによりラック及びピニオンを介して前記給水栓のコックを開閉操作することができる。
【0021】
請求項6に記載のものによれば、スライドレバーがコックを常時閉栓する方向にばね付勢されているから、前記係合爪が所定の位置に待機する状態となり、バッグインボックスの給水栓が固定部で固定されるとそのコックに前記係合部を確実に係合させることができる。なお、前記コックの回動抵抗とばね力との関係を工夫すれば、前記摘みから手を離すとコックが自動的に閉栓方向に回動して注水が停止するようにすることもできる。
【0022】
請求項7に記載のバッグインボックスによれば、外ケースの切取り部を裂破して穴を開けた状態でバッグインボックスをウォーターサーバーの収納部に容易に装填することができ、収納されたバッグインボックスのバッグが冷却部に確実に接触する。
【0023】
外ケースは収納部に装填されたままの状態であり、バッグは空になっても外ケースに収納されたままであるから、外ケースを取り出すと内部に空のバッグを収納した状態で取り出すことができ、その後の廃棄処理等において便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
バッグインボックス装填型のウォーターサーバーにおいて、冷却庫本体にはバッグインボックスを収納する前開き扉を有する収納部を設け、該収納部に設けられる冷却部は外形形状が円錐状をなすように形成して収納部の後壁下部の内壁から突出させる。前記バッグインボックスの外ケースの後壁下部には前記冷却部に対応する円形の開口部を形成するためのミシン目による切取り部が形成されているから、これを裂破して開口部を形成し、この状態でウォーターサーバーを前方側から収納部に装填する。これにより、前記冷却部が前記バッグインボックスのバッグに食い込み、該冷却部と前記バッグとを接触させる。
【実施例1】
【0025】
図1〜図10は本発明に係るウォーターサーバーの一実施例を示し、図1は冷水用のウォーターサーバー20と温水用のウォーターサーバー40とを分離した状態で示す斜視図であり、内部機構が見えるように透視的に表されている。図2はバッグインボックス(BIB)の斜視図、図3は冷水用のウォーターサーバー20の概略的断面図である。
【0026】
本発明のウォーターサーバーは、図2(A)に示すようなバッグインボックス(BIB)50を装填して使用する形式のものであり、特に冷却用のウォーターサーバー20に特徴をもたせたものである。図1に示すように、冷却庫本体1には前記バッグインボックス50を前面開口2a側から収納する前開き扉3付きの収納部2を設け、該収納部2に設けられる冷却部4としては、図3(A)に示すように、外形形状が先端部に丸みのある円錐状をなすように形成され、これを収納部2の後壁2bの下部の内壁から突出させる。冷却部4の突出長さは、実施例では先端部が収納部2の中程に至る程度になっている。なお、冷却部4の外形形状は前記円錐状に限らず、例えば弾頭状に形成することもできる。
【0027】
或いは、前記冷却部4の外形形状を、例えば、図3(B)に示すように、底面部4bが水平であり上面部4aが先端に至るに従って低くなるような傾斜面を有する台形状又は台錘状をなすようなものとすることもできる。
【0028】
このような構成によれば、冷却部4とバッグ51との接触面積が広くなり、冷却効果を高めることができるばかりでなく、バッグ51の後部側が持ち上げられた状態でセットされるから、残存水量を可及的少なくすることができる。
【0029】
バッグインボックス50は、周知の如く、図2(B)に示すように、天然水等を給水栓52を備えた柔軟材料からなるバッグ51に封入してこれを段ボール製の外ケース55に収納したものであり、実施例では縦長のブック型のものが示されている。前記バッグ51に設けられる給水栓52には下向きの注水口53と水平方向に回動自在なコック54とが設けられていて該コック54を所定角度(一般には180゜)回動することにより栓体を開閉するようになっている。
【0030】
本発明に係るバッグインボックス50は、外ケース55の前面下部に前記給水栓52を突出させるための開口56を、また、奥壁下部には前記円形の開口部57を、それぞれ容易に形成できるようにするためのミシン目等による切り取り部が形成されている。なお、図示例では前記開口56および円形の開口部57を既に形成した状態で示されている。
【0031】
前記バッグインボックス50の外ケース55の前壁55aに開口56を形成して給水栓52を引き出すと共に後壁55b下部に設けられている切取り部を切り取って前記冷却部4に対応する円形の開口部57を形成し、この状態でバッグインボックス50を前面開口2a側から前記収納部2に装填する。これにより、前記冷却部4で前記バッグインボックス50のバッグ51を凹ませた状態にして冷却部4を前記バッグ51に接触させて内部の水を冷却するようになっている。
【0032】
図1に示すように、前記収納部2の底板5には水抜き穴5aが形成されると共に左右側壁の下部には前記バッグインボックス50を支持する支持レール6が設けられており、収納部2内に生じる結露水滴が前記水抜き穴5aからドレンパイプ5bを介してコップ載置台17の上面に設けた簀の子状カバー付のドレン皿7に溜まるようになっている。図において、8は冷却庫本体1の下部に配置されたコンプレッサー等を含む冷却装置である。扉3はデザイン上前面に膨らみをもたせた形状となっている。
【0033】
前記収納部2の下部開口縁2cには前記給水栓52を固定するための固定部9が設けられている。この固定部9は、図4及び図5に明示するように、前記給水栓52の付け根部が嵌合する凹部10aを有する起立挟持枠10がその下端を前記下部開口縁2cに軸支することにより起立自在に配置されている。該起立挟持枠10には前記給水栓52の付け根部の他方側が嵌合する凹部11aを有するスライド挟持枠11がスライド軸ピン11bでスライド自在に保持されると共に前記起立挟持枠10に対しては屈折自在になっており、前記起立挟持枠10を起立させた状態で前記スライド挟持枠11をスライド降下させることによりギロチン形式で前記給水栓52の付け根部を挟持するようになっている。
【0034】
前記起立挟持枠10とスライド挟持枠11との連結形態は、前記スライド挟持枠11の左右側部に先端をコ字状に折り返した前記スライド軸ピン11bを突設し、前記起立挟持枠10の左右側部側には前記スライド軸ピン11bが挿通できる空洞部10fを形成すると共にその開口部には前記スライド軸ピン11bの先端コ字状部が係合するフック部10eを有する連結部材を取り付けて、前記スライド挟持枠11が起立挟持枠10に対して屈折自在で且つスライド自在に保持されるようになっている。
【0035】
10bは前記起立挟持枠10に設けた位置決め部材であって、この位置決め部材10bに設けた溝内に前記給水栓52の注水口53を挟持して位置決めすることにより給水栓52が所定の位置に固定されるようになっている。10cは給水栓52の引出量を規制するストッパー、10dはヒンジ部、11bは前記スライド挟持枠11の一側上端部に設けたストッパー爪であって、前記スライド挟持枠11をスライド降下させた際に、前記収納部2の前面開口2aの開口縁部に設けたストッパー2d(図4)に係合して前記起立挟持枠10およびスライド挟持枠11が前後方向に倒れないようになっている。12は前記注水口53に対応させた位置に切欠部12aを設けたガイドプレートであり、前記起立挟持枠10を水平状態で支持する。
【0036】
前記スライド挟持枠11の前面側(起立させない状態では裏面側)には注水機構13を内蔵したボックス13aが取り付けられている。前記注水機構13は、図4、図5に示すように、給水栓52を固定部9で固定することにより該給水栓52のコック54に係合する係合爪14aを下面側に設けたピニオン14と、前記スライドレバー16の裏面側に形成されたラック15とで構成され、前記スライドレバー16を摘み部16aでスライド操作することにより前記ラック15およびピニオン14を介して前記コック54を通常は180度程度回動させるようになっている。
【0037】
前記ピニオン14の下面側には、図7、図8に示すように、一方の爪をやや長くした二股状の係合爪14aが設けられており、スライド挟持枠11がスライド降下して前記給水栓52の首部を挟持すると前記係合爪14aで前記コック54を挟むようになっている。前記扉3の表面側に形成した操作窓3a(図10)からスライドレバー16の摘み部16aが突出するようになっており、該スライドレバー16はコイルバネ16bで前記コック54を常時閉栓する方向に付勢されている。このように、スライドレバー16がコック54を常時閉栓する方向にばね付勢しておけば、前記係合爪14aが所定の位置に待機する状態となり、給水栓52が固定部9で固定されるとそのコック54に前記係合爪14aを確実に係合させることができる。なお、前記コック54の回動抵抗とコイルバネ16bのばね力との関係を工夫すれば、前記摘み16aから手を離すとコック54が自動的に閉栓方向に回動して注水が停止するようにすることもできる。
【0038】
例えば、扉を閉めるとラックとピニオンが噛合するような構成であると、ピニオンとラックの位置決め設定が面倒であり、扉を閉めた際に常時ラックとピニオンが正確に噛合しないおそれがあるが、本発明では注水機構13を前記のような構成にしたから、ピニオン14とラック15が常時噛合しており、操作もスムーズである。
【0039】
前記のように構成された冷水用のウォーターサーバー20は単独で設置することもできるが、図1および図10に示すように、冷水用のウォーターサーバー20と温水専用のウォーターサーバー40とを並設することができ、この場合には冷水用のウォーターサーバー20と温水専用のウォーターサーバー40を連結金具30で分離可能に連結する。
【0040】
温水専用のウォーターサーバー40は従来形式のものと同様のものであるが、実施例では特に縦長のものとし、バッグインボックス50もこれに対応するように縦長形式のものとして、冷水用のウォーターサーバー20と並設した際に、該冷水用のウォーターサーバー20の上面に載置スペースが形成されるようにしてコップその他の容器類やコーヒー等の飲用物を載置できるようになっている。
【0041】
前記のように、温水専用のウォーターサーバー40は従来形式のものと同様に、バッグインボックス50の給水栓を配管接続部41に接続し、タンク42で加温して給湯口43から温水を注水するものであるが、図9に示すように、実施例では扉45に設けた押しボタン式の摘み46を押し込むことにより給湯口43のコックレバー44を倒して給湯するようになっており、コックレバー44を直接手で操作する従来のものでは熱湯による火傷の危険があったが、その危険を防止できるようにした。前記摘み46は常態においては押し込み不能にロックされていて、該摘み46を横にずらしてロックを解除すると押し込み可能となるようにしてある。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】ウォーターサーバーを内部機構が見えるように透視的に表した斜視図であり、温水専用のウォーターサーバーを分離した状態で示している。
【図2】バッグインボックス(BIB)の斜視図であり、(A)は内部を透視的に表した斜視図、(B)はバッグの斜視図である。
【図3】冷水用のウォーターサーバーの概略的断面図である。
【図4】給水栓の固定部と注水機構を示す斜視図である。
【図5】給水栓の固定部と注水機構を示す正面図である。
【図6】注水機構を示すためにボックスの底面側のカバーを取り除いた状態の底面図である。
【図7】ボックスの底面側のカバーを取り除いた状態で裏面方向から見た斜視図である。
【図8】ピニオンの側面図である。
【図9】温水専用のウォーターサーバーにおける給湯部の側面図である。
【図10】冷水用のウォーターサーバーと温水専用のウォーターサーバーとを並設して連結した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
20 冷却用のウォーターサーバー
1 冷却庫本体
2 収納部
3 扉
4 冷却部
5 底板
6 支持レール
7 ドレン皿
8 冷却装置
9 給水栓の固定部
10 起立挟持枠
10a 凹部
11 スライド挟持枠
11a 凹部
13 注水機構
14 ピニオン
14a 係合爪
15 ラック
16 スライドレバー
30 連結金具
40 温水専用のウォーターサーバー
50 バッグインボックス
51 バッグ
52 給水栓
53 注水口
54 レバー
55 外ケース
56 開口
57 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天然水等のバッグインボックスを収納する収納部を有する冷却庫本体と、前記収納部の開口部を閉止する開閉自在な扉と、前記収納部に設けられた冷却部と、前記バッグインボックスの給水栓から注水する注水口と、を備えたウォーターサーバーにおいて、前記収納部は前面が開口しており、前記冷却部の外形形状を円錐状又は弾頭状に形成するか或いは少なくとも上面側が先端に至るにしたがって低くなる傾斜面を有するように形成すると共に前記収納部の後壁下部から突出させ、前記バッグインボックスの外ケースの一部に前記冷却部に対応する開口部を形成した状態で該バッグインボックスを収納部に収納することにより、前記冷却部で前記バッグインボックスのバッグを凹ませる状態にして該冷却部を前記バッグに接触させて内部の水を冷却するように構成したことを特徴とするウォーターサーバー。
【請求項2】
冷却部の外形形状が円錐状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のウォーターサーバー。
【請求項3】
冷却部の外形形状が、上面側が先端に至るにしたがって低くなる傾斜面を有するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のウォーターサーバー。
【請求項4】
給水栓に注水口と周方向に所定角度回動させることにより開栓又は閉栓するコックとが設けられているバッグインボックスを収納部に収納した状態で該給水栓を固定するように収納部の開口縁部に設けられた固定部と、該固定部に設けられ、扉の表面側から摘み部を操作することにより前記コックを間接的に開閉操作するようにした注水機構とを備えていることを特徴とする請求項1に記載のウォーターサーバー。
【請求項5】
固定部は、収納部の開口縁部に一端部を軸支することにより起立自在となっていると共に給水栓の付け根部が嵌合する凹部を有する起立挟持枠と、該起立挟持枠にスライド自在に保持されると共に前記給水栓の付け根部の他方側が嵌合する凹部を有するスライド挟持枠と、で構成され、前記起立挟持枠を起立させた状態で前記スライド挟持枠をスライドさせることによりギロチン形式で前記給水栓の付け根部を挟持するようになっており、注水機構は、固定部で固定された給水栓のコックに係合爪が係合するように配置されたピニオンと、該ピニオンと噛合するラックが裏面側に形成され、摘み不が扉に形成した窓から突出するように配置したスライドレバーとで構成され、前記スライドレバーをスライド操作することにより前記ラックおよびピニオンを介して前記コックを回動させるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のウォーターサーバー。
【請求項6】
スライドレバーがコックを常時閉栓する方向にばね付勢されていることを特徴とする請求項5に記載のウォーターサーバー。
【請求項7】
請求項1に記載のウォーターサーバーで使用するバッグインボックスであって、外ケースには前記ウォーターサーバーの冷却部に対応する孔を形成するためのミシン目による切取り部が形成されていることを特徴とするバッグインボックス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−37445(P2008−37445A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−212133(P2006−212133)
【出願日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(399067457)イトシア株式会社 (3)
【Fターム(参考)】