説明

エアゾール容器

【課題】使用済みのエアゾール容器内の残留ガスを容易に抜き出す。
【解決手段】残留ガス抜き機構20は、噴霧ヘッド13の導入口13aに昇降可能に設けられた筒状の嵌合部22とされ、嵌合部22には、ステム12が嵌合可能な第1内周面が形成され、第1内周面の、嵌合部22の中心軸線方向の長さは、ステム12の、エアゾール容器本体11の上端面18aからの突出長さよりも短くされ、噴霧ヘッド13、カバー部15および残留ガス抜き機構20をエアゾール容器本体11から取り外し、嵌合部22を下降させた後に、第1内周面にステム12を嵌合しながら、カバー部15をエアゾール容器本体11の係止部10aに係止することによって、嵌合部22の内側の段部でステム12を下方に押圧して押し下げ、残量ガスを抜き取る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は残留ガス抜き機構を備えたエアゾール容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のエアゾール容器として、例えば下記特許文献1に示されるような、上端面に上方付勢状態でステムが立設されたエアゾール容器本体と、前記上端面に向けて開口し前記ステムと連通された導入口を有する噴霧ヘッドと、この噴霧ヘッドを昇降自在に支持するとともに、前記エアゾール容器本体に設けられた係止部に係止されたカバー部とを備える構成が知られている。
【特許文献1】特開2001−31158号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記従来のエアゾール容器では、需要者において、この容器内の内容物を使い切った後、噴霧ヘッドを指で押し続けてこの使用済みのエアゾール容器内の残留ガスを抜き出していた。
【0004】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、使用済みのエアゾール容器内の残留ガスを容易に抜き出すことができるエアゾール容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明のエアゾール容器は、上端面に上方付勢状態でステムが立設されたエアゾール容器本体と、前記上端面に向けて開口し前記ステムと連通された導入口を有する噴霧ヘッドと、この噴霧ヘッドを昇降自在に支持するとともに、前記エアゾール容器本体に設けられた係止部に係止されたカバー部とを備えるエアゾール容器に残留ガス抜き機構が設けられたエアゾール容器であって、前記残留ガス抜き機構は、噴霧ヘッドの導入口内にこの導入口と同軸上に配置されその中心軸線方向に昇降可能に設けられた筒状の嵌合部とされ、この嵌合部には、前記ステムが嵌合された第1内周面が形成され、前記第1内周面の、前記嵌合部の中心軸線方向の長さは、前記ステムの、前記エアゾール容器本体の上端面からの突出長さよりも短くされ、前記噴霧ヘッド、カバー部および残留ガス抜き機構をエアゾール容器本体から取り外し、前記嵌合部を下降させた後に、この嵌合部の第1内周面に前記ステムを嵌合しながら、前記カバー部をエアゾール容器本体の係止部に係止することによって、前記嵌合部の内側に形成された段部で前記ステムを下方に押圧して押し下げ、残量ガスを抜き取る構成とされたことを特徴とする。
この発明では、使用済みのエアゾール容器内の残留ガスを容易に抜き出すことができる。すなわち、まず、噴霧ヘッド、カバー部および残留ガス抜き機構をエアゾール容器本体から取り外し、嵌合部を下降させた後に、この嵌合部の第1内周面にステムを嵌合しながら、前記カバー部をエアゾール容器本体の係止部に係止することによって噴霧ヘッドおよびカバー部をエアゾール容器本体に取り付ける。
以上の過程において、嵌合部の第1内周面にステムを完全に嵌合する、すなわちステムの上端開口面と嵌合部の段部とを当接させると、嵌合部の第1内周面の前記長さが、ステムの前記突出長さよりも短くされて、嵌合部における第1内周面の開口端面とエアゾール容器本体の上端面との間に隙間が設けられるので、この状態からさらにカバー部を下方に移動してエアゾール容器本体の係止部に係止すると、ステムが嵌合部の前記段部で下方に押圧され、前記隙間を縮めるように押し下げられることになる。
以上より、前述のように下降させた嵌合部の第1内周面にステムを嵌合しながら、カバー部および噴霧ヘッドを残留ガス抜き機構とともにエアゾール容器本体に取り付けるだけで、残留ガスを抜き出すことができる。
【0006】
ここで、前記嵌合部は、前記導入口の内周面に形成された雌ねじ部に螺合することにより昇降可能に設けられるとともに、この嵌合部の両端面のうち前記第1内周面が開口する下端面に、径方向外方に張り出すフランジ部が形成されてもよい。
この場合、嵌合部が導入口の内周面に形成された雌ねじ部に螺合することにより昇降可能に設けられているので、前記の作用効果を容易な構成で確実に実現することができる。また、嵌合部の前記下端面にフランジ部が形成されているので、嵌合部を昇降させる際、このフランジ部を指でつまんで嵌合部をその中心軸線回りに回転させることによって、嵌合部を昇降移動させることが可能になり、このエアゾール容器の取り扱い性を向上させることができる。
また、前記カバー部は、前記噴霧ヘッドを、その上昇端位置および下降端位置を規制した状態で昇降自在に支持してもよい。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係るエアゾール容器によれば、使用済みのエアゾール容器内の残留ガスを容易に抜き出すことができるとともに、このエアゾール容器の取り扱い性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。この実施形態に係るエアゾール容器10は、上端面18aに上方付勢状態でステム12が立設されたエアゾール容器本体11と、前記上端面18aに向けて開口しステム12と連通された導入口13aを有する噴霧ヘッド13と、この噴霧ヘッド13を前記上端面18aに対して昇降自在に支持するとともに、エアゾール容器本体11の外周面に設けられた第1係止凹部10aに係止されたカバー部15とを備えている。
【0009】
本実施形態では、エアゾール容器本体11は、その中心軸線O方向に延びる胴部16と、この胴部16の、前記中心軸線O方向における上端に設けられた肩部17とを備える容器本体の上端開口部にマウンティングカップ18が巻き締められ、このマウンティングカップ18の上面にステム12が上方付勢状態で立設された構成とされている。なお、肩部17は、前記中心軸線O方向の上方に向かうに従い漸次縮径された外周面形状とされている。また、図示の例では、前記容器本体の上端開口部とマウンティングカップ18との巻き締め部の上端と、エアゾール容器本体11の上端面18a、つまりマウンティングカップ18の上面とは面一となっている。
【0010】
カバー部15は、天板部15aとこの天板部15aの外周縁部から略垂下してなる周壁部15bとを備えている。天板部15aは平面視円形とされて、その径方向中央部に、噴霧ヘッド13を昇降自在に支持する支持孔15cが形成されている。また、周壁部15bは、天板部15aに連設された小径部15dと、この小径部15dの下端に連設されて小径部15dよりも大径とされた大径部15eとを備えた二段形状とされている。
そして、この大径部15eの内周面における下端部には、径方向内方に突出した第1係止凸部15fが形成されており、この第1係止凸部15fを、エアゾール容器本体11の外周面に形成された第1係止凹部10aに係止することによって、このカバー部15が、噴霧ヘッド13とともにエアゾール容器本体11に取り付けられている。ここで、本実施形態では、第1係止凹部10aは、エアゾール容器本体11の外周面において胴部16における肩部17との連結部分に形成されており、カバー部15がエアゾール容器本体11に取り付けられた状態で、カバー部15の内面と、エアゾール容器本体11の肩部17の外周面との間に空間が形成されている。
さらにまた、小径部15dの外周面には、第2係止凸部15gが形成されており、この第2係止凸部15gに、オーバーキャップ19の内周面における下端部に突設された第3係止凸部19aが係止することによって、オーバーキャップ19がカバー部15に取り付けられて、噴霧ヘッド13のうち天板部15aの外面から突出した部分が覆われるようになっている。
【0011】
噴霧ヘッド13は円柱状とされ、その内部には、前記上端面18aと対向する下端面に開口し、エアゾール容器本体11のステム12に連通する導入口13aと、この導入口13aに連通し側面に開口するノズル孔13bとが形成されている。また、噴霧ヘッド13の側面において、前記中心軸線O方向の中央部にはその径方向外方に突出した第1凸部13cが形成されるとともに、前記中心軸線O方向の下端部にはその径方向外方に突出した第2凸部13dが形成されている。そして、この噴霧ヘッド13は、その側面において第1、第2凸部13c、13d同士の間に位置する部分が、カバー部15の前記支持孔15cに挿入されている。これにより、この支持孔15cに昇降自在に支持された噴霧ヘッド13が、天板部15aに対する上昇端位置および下降端位置の双方が前記第1、第2凸部13c、13dによってそれぞれ規制され、支持孔15cから抜けないようになっている。
【0012】
さらに、図1に示されるような、カバー部15が噴霧ヘッド13とともに、エアゾール容器本体11に取り付けられて、噴霧ヘッド13の導入口13aとステム12とが連通された待機状態において、噴霧ヘッド13の第2凸部13dの上面とカバー部15の天板部15aの内面とが当接する一方、噴霧ヘッド13の第1凸部13cはカバー部15の天板部15aの外面よりも前記中心軸線O方向の上方に位置されている。
【0013】
そして、本実施形態では、エアゾール容器10に残留ガス抜き機構20が設けられている。
この残留ガス抜き機構20は、噴霧ヘッド13の導入口13a内にこの導入口13aと同軸上に配置されその中心軸線方向に昇降可能に設けられた筒状の嵌合部22とされている。そして、この嵌合部22には、エアゾール容器本体11の上端面18aに向けて開口しステム12が嵌合された第1内周面22aと、この第1内周面22aと同軸上に連通状態で配置されステム12の外径より小径とされてこのステム12が嵌合不能な第2内周面22bとが形成されている。これにより、嵌合部22の内部において第1内周面22aと第2内周面22bとの間に、表面がこの嵌合部22の中心軸線に直交する方向に延びる段部22cが形成されている。
ここで、第1内周面22aの、嵌合部22の中心軸線方向の長さは、ステム12の、エアゾール容器本体11の上端面18aからの突出長さよりも短くされている。
【0014】
また、本実施形態では、嵌合部22の外周面にはその全長にわたって雄ねじ部22dが形成されるとともに、導入口13aの内周面には雌ねじ部13eが形成されており、これらの雄ねじ部22dと雌ねじ部13eとが螺合することによって嵌合部22が昇降移動できるようになっている。ここで、雌ねじ部13eは、導入口13aのうち、エアゾール容器本体11の上端面18aに向けて開口する下端開口部から上方に向けて螺設されている。そして、筒状の嵌合部22の両端面のうち、第1内周面22aが開口し、かつエアゾール容器本体11の上端面18aに対向する下端面に、この嵌合部22の径方向外方に張り出したフランジ部23が形成されている。なお、フランジ部23は、平面視円板状とされその外径は、噴霧ヘッド13においてエアゾール容器本体11の上端面18aに対向する下端面の外径よりも大きくなっており、このフランジ部23は、噴霧ヘッド13の前記下端面からもその径方向外方に張り出ている。これにより、噴霧ヘッド13、カバー部15および残留ガス抜き機構20をエアゾール容器本体11から取り外し、フランジ部23の外周縁部を指でつまんで、嵌合部22の中心軸線回りに回転させることによって、この嵌合部22をエアゾール容器本体11の上端面18aに対して昇降移動できるようになっている。
【0015】
なお、図1に示すエアゾール容器10の待機状態において、嵌合部22のフランジ部23の表裏面23a、23bのうち、エアゾール容器本体11の上端面18aに対向する裏面23bと反対側の表面23aは、噴霧ヘッド13の前記下端面に当接し、つまり嵌合部22は導入口13aの雌ねじ部13eにねじ込まれ、かつステム12の上端開口面は、嵌合部22の段部22cに当接している。さらに、フランジ部23の裏面23bは、エアゾール容器本体11の上端面18aよりも上方に位置されている。
【0016】
以上より、噴霧ヘッド13、カバー部15、オーバーキャップ19および残留ガス抜き機構20をエアゾール容器本体11から取り外し、フランジ部23を嵌合部22の中心軸線回りに回転させて、フランジ部23の表面23aが噴霧ヘッド13の前記下端面から下方に離間するように嵌合部22を下降させた後に、この嵌合部22の第1内周面22aにステム12を嵌合しながら、カバー部15をエアゾール容器本体11の第1係止凹部10aに係止することによって、嵌合部22の内側における第1内周面22aと第2内周面22bとの間の段部22cでステム12を下方に押圧して押し下げ、嵌合部22の第2内周面22bおよび導入口13aを順次通過させてノズル孔13bから残量ガスを抜き取るようになっている。この際、噴霧ヘッド13の上昇端位置が、第2凸部13dの上面とカバー部15の天板部15aの下面における支持孔15cの開口周縁部との当接により規制されることによって、上述した段部22cによるステム12の押し下げ状態が維持されている。
【0017】
以上説明したように本実施形態に係るエアゾール容器10によれば、使用済みのエアゾール容器10内の残留ガスを容易に抜き出すことができる。
すなわち、まず、噴霧ヘッド13、カバー部15、オーバーキャップ19および残留ガス抜き機構20をエアゾール容器本体11から取り外し、嵌合部22を前述のように下降させた後に、この嵌合部22の第1内周面22aにステム12を嵌合しながら、カバー部15をエアゾール容器本体11の第1係止凹部10aに係止することによって噴霧ヘッド13およびカバー部15をエアゾール容器本体11に取り付ける。
以上の過程において、嵌合部22の第1内周面22aにステム12を完全に嵌合する、すなわちステム12の上端開口面と嵌合部22の段部22cとを当接させると、嵌合部22の第1内周面22aの前記長さが、ステム12の前記突出長さよりも短くされて、嵌合部22における第1内周面22aの開口端面とエアゾール容器本体11の上端面18aとの間に隙間が設けられるので、この状態からさらにカバー部15を下方に移動して第1係止凹部10aに係止すると、ステム12が嵌合部22の段部22cで下方に押圧され、前記隙間を縮めるように押し下げられることになる。
以上より、前述のように下降させた嵌合部22の第1内周面22aにステム12を嵌合しながら、カバー部15および噴霧ヘッド13を残留ガス抜き機構20とともにエアゾール容器本体11に取り付けるだけで、残留ガスを抜き出すことができる。
【0018】
また、本実施形態では、嵌合部22が噴霧ヘッド13の導入口13aの内周面に形成された雌ねじ部13eに螺合することにより昇降可能に設けられているので、前記の作用効果を容易な構成で確実に実現することができる。また、嵌合部22の前記下端面にフランジ部23が形成されているので、嵌合部22を昇降させる際、このフランジ部23を指でつまんで嵌合部22をその中心軸線回りに回転させることによって、嵌合部22を昇降移動させることが可能になり、このエアゾール容器10の取り扱い性を向上させることができる。
【0019】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、残留ガス抜き機構20の嵌合部22を昇降させる手段として、雄ねじ部22dと雌ねじ部13eとを螺合させた構成を示したが、これに代えて、例えば、嵌合部22の外周面と導入口13aの内周面との間に、ピンおよびこのピンが差し込まれる案内溝からなる昇降機構を設け、嵌合部22をその中心軸線回りに回転させて前記ピンを案内溝に沿わせて移動させることによってこの嵌合部22を昇降させるような手段を採用してもよい。
また、嵌合部22にフランジ部23は設けなくてもよい。また、フランジ部23は、噴霧ヘッド13の前記下端面からその径方向外方に張り出させなくてもよい。
【0020】
さらに、前記実施形態の噴霧ヘッド13およびカバー部15に代えて、例えば、カバー部15の天板部15aにおいて、一方の周縁部から前記中心軸線Oを挟んでこの一方の周縁部と反対側に位置する他方の周縁部にわたった部分(以下、「回動部分」という)を、前記一方の周縁部を中心に前記他方の周縁部側が前記中心軸線O方向に昇降するように回動可能に設け、この回動部分の内面に筒状の噴霧ヘッドを垂設して、この筒状の噴霧ヘッドの内面を、前記上端面18aに向けて開口しステム12と連通され、かつ嵌合部22が配置される導入口13aとした構成においても適用可能である。なお、このような構成において、カバー部15に、前記回動部分における前記他方の周縁部側の前記中心軸線O方向の上昇端位置を規制するストッパー部材を設けるようにしてもよい。
【0021】
また、前記実施形態では、カバー部15をエアゾール容器本体11の外周面に設けられた第1係止凹部10aに係止したが、これに代えて、例えば、カバー部15の天板部15aの下面からインナーリングを垂設し、このインナーリングを、前記容器本体の上端開口部とマウンティングカップ18との巻き締め部に嵌合することにより、このカバー部15をエアゾール容器本体11に係止するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0022】
使用済みのエアゾール容器内の残留ガスを容易に抜き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係る一実施形態として示したエアゾール容器の待機状態を示す一部断面側面図である。
【図2】図1に示すエアゾール容器の一部拡大図である。
【図3】図1および図2に示すエアゾール容器において、残留ガス抜き機構の嵌合部を下降させた状態で、嵌合部の第1内周面にステムを嵌合させつつ、カバー部および噴霧ヘッドを残留ガス抜き機構とともにエアゾール容器本体に取り付けて、この容器内の残留ガスを抜き出している状態を示す一部断面側面図である。
【符号の説明】
【0024】
10 エアゾール容器
10a 第1係止凹部(係止部)
11 エアゾール容器本体
12 ステム
13 噴霧ヘッド
13a 導入口
13e 雌ねじ部
15 カバー部
18a 上端面
20 残留ガス抜き機構
22 嵌合部
22a 第1内周面
22c 段部
23 フランジ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端面に上方付勢状態でステムが立設されたエアゾール容器本体と、前記上端面に向けて開口し前記ステムと連通された導入口を有する噴霧ヘッドと、この噴霧ヘッドを昇降自在に支持するとともに、前記エアゾール容器本体に設けられた係止部に係止されたカバー部とを備えるエアゾール容器に残留ガス抜き機構が設けられたエアゾール容器であって、
前記残留ガス抜き機構は、噴霧ヘッドの導入口内にこの導入口と同軸上に配置されその中心軸線方向に昇降可能に設けられた筒状の嵌合部とされ、この嵌合部には、前記ステムが嵌合された第1内周面が形成され、前記第1内周面の、前記嵌合部の中心軸線方向の長さは、前記ステムの、前記エアゾール容器本体の上端面からの突出長さよりも短くされ、
前記噴霧ヘッド、カバー部および残留ガス抜き機構をエアゾール容器本体から取り外し、前記嵌合部を下降させた後に、この嵌合部の第1内周面に前記ステムを嵌合しながら、前記カバー部をエアゾール容器本体の係止部に係止することによって、前記嵌合部の内側に形成された段部で前記ステムを下方に押圧して押し下げ、残量ガスを抜き取る構成とされたことを特徴とするエアゾール容器。
【請求項2】
請求項1記載のエアゾール容器であって、
前記嵌合部は、前記導入口の内周面に形成された雌ねじ部に螺合することにより昇降可能に設けられるとともに、この嵌合部の両端面のうち前記第1内周面が開口する下端面に、径方向外方に張り出すフランジ部が形成されていることを特徴とするエアゾール容器。
【請求項3】
請求項1または2に記載のエアゾール容器であって、
前記カバー部は、前記噴霧ヘッドを、その上昇端位置および下降端位置を規制した状態で昇降自在に支持することを特徴とするエアゾール容器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−320605(P2007−320605A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−151653(P2006−151653)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】