説明

エアフィルタ用ろ材およびエアフィルタ

【課題】 本発明は、可溶性成分を有するガラス組成のガラス繊維を酸処理して微細孔を形成した後、最適な温度で加熱処理を行うことにより、物理的および化学的なガス吸着量が大きく、塵埃等の捕集効率の優れた多孔質ガラス繊維のペーパーからなるエアフィルタ用ろ材およびエアフィルタを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明のエアフィルタ用ろ材は、ガラス繊維を酸処理後250℃以上400℃未満で加熱した比表面積が200〜600m2/gの多孔質ガラス繊維のペーパーからなることを特徴とする。また、本発明のエアフィルタは、前記エアフィルタ用ろ材が、多層構造や、ハニカム構造や、プリーツ構造に形成されてなることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窒素系悪臭等のガス吸着能に優れ、ガス吸着とともに、塵埃等を除去することが可能なエアフィルタ用ろ材およびエアフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、実験動物舎等で発生するアンモニア、トリメチルアミン等の窒素系悪臭の脱臭には、粒状活性炭にリン酸を坦持した吸着剤を用いたケミカルフィルタや、イオン交換繊維製不織布をろ材としたケミカルフィルタや、イオン交換樹脂をPET等の不織布で挟んだろ材を用いたケミカルフィルタ等が使用されていた。これらのケミカルフィルタは、フィルタ寿命が長く、フィルタ交換の回数を少なくすることができるものを用いることが望ましい。フィルタ寿命を長くするためには、ガス吸着量の多い基材を用いることが考えられる。例えば、特許文献1には、比表面積の大きい多孔質ガラス繊維布をフィルタ等の吸着材としているものが記載されている。
【特許文献1】特開2002−282683号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載されている多孔質ガラス繊維布をフィルタ等のろ材として用いる場合は、ろ材として要求される圧力に耐え得るように強度を向上し、使用時の収縮を防止するために、酸処理後、多孔質ガラス繊維布が、600℃以上の高温で加熱処理することが必要となる。
しかしながら、600℃以上の高温で多孔質ガラス繊維布を加熱処理すると、多孔質ガラス繊維に形成された微細孔が潰されて、比表面積が小さくなり、物理的なガス吸着量が低下するという問題があった。
ところで、多孔質ガラス繊維は、比表面積が大きくなることによって物理的なガス吸着量が増大するだけではなく、多孔質ガラス繊維が固体酸として働き、この固体酸としての化学的な吸着量によっても、ガス吸着量が増大すると考えられる。
固体酸としての機能は、固体の表面にプロトン供与体であるBronsted酸(OH+)や、電子対受容体であるLewis酸(O:)が生成されることによって発揮される。固体表面に生成される酸点量は、固体を加熱処理する温度によって異なり、固体表面に生成されるBronsted酸(OH+)やLewis酸(O:)の酸点量が多いほど、化学的なガス吸着量が増大する。Bronsted酸(OH+)は、比較的低温の加熱処理で、ガラス繊維表面に生成される酸点量が最大となり、Lewis酸(O:)は、比較的高温の加熱処理で、ガラス繊維表面に生成される酸点量が最大となる。
固体酸としての機能を高めるには、多孔質ガラス繊維の表面に生成される、Bronsted酸(OH+)の酸点量と、Lewis酸(O:)の酸点量の総和が最大となるように、最適な温度で加熱処理することが好ましい。
そこで、本発明は、可溶性成分を有するガラス組成のガラス繊維を酸処理して微細孔を形成した後、最適な温度で加熱処理を行うことにより、物理的および化学的なガス吸着量が大きく、塵埃等の捕集効率の優れた多孔質ガラス繊維のペーパーからなるエアフィルタ用ろ材およびエアフィルタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者等は、鋭意研究した結果、多孔質ガラス繊維の微細孔が潰されることなく、要求される強度を保持しつつ、繊維表面の酸点量を大きくすることができる多孔質ガラス繊維の加熱条件を見出した。
かかる知見に基づき、本発明のエアフィルタ用ろ材は、請求項1記載の通り、ガラス繊維を酸処理後250℃以上400℃未満で加熱した比表面積が200〜600m2/gの多孔質ガラス繊維のペーパーからなることを特徴とする。
また、請求項2記載のエアフィルタ用ろ材は、請求項1記載のエアフィルタ用ろ材において、前ガラス繊維は、B23成分を5〜9質量%含む組成であることを特徴とする。
本発明のエアフィルタは、請求項3記載の通り、請求項1または2記載のエアフィルタ用ろ材が多層構造に形成されてなることを特徴とする。
また、本発明のエアフィルタは、請求項4記載の通り、請求項1または2記載のエアフィルタ用ろ材がハニカム構造に形成されてなることを特徴とする。
また、本発明のエアフィルタは、請求項5記載の通り、請求項1または2記載のエアフィルタ用ろ材がプリーツ構造に形成されてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、酸処理することによって、微細孔が形成された多孔質ガラス繊維を250℃以上400℃未満で加熱しているため、繊維表面に形成された微細孔を潰すことなく、また、要求される引張強度や折目付強度を保持しつつ、多孔質ガラス繊維の比表面積を200〜600m2/gと大きくすることができる。また、前記加熱処理によって、Bronsted酸(OH+)の酸点量と、Lewis酸(O:)の酸点量の総和を大きくすることができる。こうして得られる多孔質ガラス繊維のペーパーからなるエアフィルタ用ろ材は、物理的および化学的なガス吸着量が増大し、ガスを吸着するとともに塵埃等を除去することができる。
また、B23成分を5〜9質量%含む組成のガラス繊維を多孔質ガラス繊維とした場合は、適量の可溶性成分がガラス繊維の表面から溶出し、容易に比表面積を200〜600m2/gと大きくすることができる。
本発明は、前記エアフィルタ用ろ材は、ろ材として要求される引張強度や折目付強度を保持しているため、多層構造や、ハニカム構造や、プリーツ構造に形成することができ、ろ材面積を拡大し、ガス吸着量および塵埃等の捕集効率の優れたエアフィルタを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明のエアフィルタ用ろ材は、ガラス繊維を酸処理後250℃以上400℃未満で加熱した比表面積が200〜600m2/gの多孔質ガラス繊維のペーパーからなるものである。
多孔質ガラス繊維は、質量%で表示してその成分がSiO252〜56%、Al2312〜18%、CaO16〜25%、MgO0〜6%、B235〜13%、R2O0〜3%(Rは、Naおよび/またはK)、TiO20〜0.4%、Fe230.05〜0.5%、F20〜0.5%のEガラス組成のガラス繊維を酸処理後250℃以上400℃未満で加熱してなるものであることが好ましい。
このEガラス組成のガラス繊維を酸処理することによって、酸可溶性成分であるB23、CaO、Na2O、K2O等が繊維表面から徐々に溶出して、繊維表面に微細孔が形成される。多孔質ガラス繊維の微細孔は、繊維表面層のみに存在してもよく、繊維中心層まで伸びていてもよい。
Eガラス組成のガラス繊維は、酸処理によって可溶し易い成分であるCaO成分が16〜25質量%と多いため、繊維内部を分相させることなく、微細孔を形成することができるため好ましい。ガラス繊維内部が分相すると、繊維表面に形成される微細孔の孔径が大きくなり、比表面積が小さくなるばかりでなく、強度が著しく低下するという不都合が生じるため好ましくない。
【0007】
ガラス繊維を構成するEガラス組成中、B23成分は5〜9質量%であることが好ましい。Eガラス組成中、B23成分が5質量%未満の場合は、他の酸可溶性成分と比較して、可溶しにくい成分であるB23成分が十分に溶出されず、微細孔が形成されにくく、多孔質ガラス繊維の比表面積が小さくなりやすいため好ましくない。B23成分が十分に溶出されずにガラス繊維中に残存してしまうと、ガラス繊維の繊維径が小さい場合に、このB23成分が空気中の水分や炭酸ガスによって溶出してしまい、繊維が破壊されるいわゆる風化現象が生じてしまう場合がある。B23成分が9質量%を超える場合は、酸処理による溶出によってガラス繊維表面に形成される微細孔の孔径が大きくなり、多孔質ガラス繊維の比表面積が小さくなりやすいため好ましくない。
【0008】
ガラス繊維は、ガラス長繊維をカットしたチョップドストランドガラス繊維や、ガラス短繊維を用いることができる。
本発明のエアフィルタ用ろ材は、塵埃等の粒子の物理的な捕集効率を考慮して、平均繊維径0.3〜20μm、平均長さ0.5〜50mmのガラス短繊維を、湿式法や乾式法で抄紙したペーパーからなることが好ましい。
ガラス短繊維の平均繊維径が0.3μm未満の場合は、製造コストが著しく高くなり、繊維表面に微細孔を形成すると、強度が著しく低下し、取り扱いが困難となるため好ましくない。平均繊維径が20μmを超える場合は、短繊維が剛直で絡まりにくく、強度が低下するため好ましくない。また、ガラス短繊維の平均長さが0.5mm未満の場合は、短繊維同士が絡まりにくく、引張強度が低下するため好ましくない。平均長さが50mmを超える場合は、例えば、湿式抄紙時の開繊性が低く、繊維を溶液中に均一に分散させて抄紙することが困難となり、ペーパーが不均一となるため好ましくない。
【0009】
ガラス繊維を多孔質化するための酸処理は、抄紙前に行ってもよく、抄紙後に行ってもよい。均一な微細孔を形成するためには、ガラス繊維を酸処理した後、多孔質ガラス繊維を抄紙することが好ましい。
酸処理は、例えば、30〜70℃に維持した1.5〜6.0規定の酸水溶液中に、ガラス繊維を6〜24時間程度浸漬して行う。酸水溶液が、1.5規定未満の場合は、多孔質化するまでに時間を要するため好ましくない。6.0規定を超える場合は、多孔質化が急激に起こるため、時間で調整することが困難になるため好ましくない。また、酸処理時の温度が、30℃未満の場合は、多孔質化するまでに長時間を要し、70℃を超えると、時間の調整が困難となるため好ましくない。
なお、抄紙前に酸処理を行う場合は、ガラス繊維が酸水溶液中によく分散するようにする必要がある。分散が悪いと、ガラス繊維に均一に微細孔が形成されず、ムラができてしまうため、吸着特性が劣化する。
【0010】
本発明の多孔質ガラス繊維は、ガラス繊維を酸処理して多孔質化した後、250℃以上400℃未満で加熱処理を行うことにより、微細孔を潰すことなく、多孔質ガラス繊維からなるペーパーをエアフィルタ用ろ材として、多層構造や、ハニカム構造や、プリーツ構造に形成する際に要求される引張強度や折目付強度を保持しつつ、比表面積を200〜600m2/gと大きくすることができる。この比表面積は、窒素吸着BET法によって測定している。
また、酸処理後の多孔質ガラス繊維を250℃以上400℃未満で加熱処理することによって、固体酸の活性なSiO2成分を含む多孔質ガラス繊維の表面に、Bronsted酸(OH+)とLewis酸(O:)を総和した酸点量が大きくなるように、酸点を生成することができる。多孔質ガラス繊維の表面に生成される酸点量は、ピリジン吸着昇温脱離法によって測定される固体酸量によって表している。酸処理後の多孔質ガラス繊維を250℃以上400℃未満で加熱処理することによって、多孔質ガラス繊維のペーパーからなるエアフィルタ用ろ材を多層構造等に形成する際に要求される強度を保持しつつ、比表面積を200〜600m2/gと大きくすることができ、この比表面積の大きい多孔質ガラス繊維の表面に生成される固体酸量を0.28mmol/gと大きくすることができる。
本発明のエアフィルタ用ろ材は、比表面積200〜600m2/g、固体酸量0.28mmol/g以上の多孔質ガラス繊維のペーパーからなることを特徴とする。
比表面積が200〜600m2/gと大きい多孔質ガラス繊維は、微細孔の毛管現象により、窒素系悪臭等の物理的なガス吸着量を増大することができ、また、固体酸量の多い固体酸として、窒素系悪臭等の化学的なガス吸着量を増大することができる。
酸処理後の加熱処理が、250℃未満の場合は、多孔質ガラス繊維の表面に生成されるLewis酸(O:)の酸点量が極端に少なくなるため好ましくなく、400℃以上の場合は、多孔質ガラス繊維表面に生成されるBronsted酸(OH+)の酸点量が極端に少なくなるため、好ましくない。
また、比表面積が200m2/g未満の多孔質ガラス繊維のペーパーからなるエアフィルタ用ろ材は、多孔質ガラス繊維の比表面積が小さいため、物理的なガス吸着量が少なくなるとともに、多孔質ガラス繊維の表面に生成される酸点量も少なくなるため好ましくない。また、比表面積が600m2/gを超えている多孔質ガラス繊維のペーパーからなるエアフィルタ用ろ材は、多孔質ガラス繊維のペーパーの強度が不足して、このペーパーからなるエアフィルタ用ろ材を多層構造等に形成する際に、取り扱いが困難となるため好ましくない。
【0011】
本発明の多孔質ガラス繊維のペーパーは、目付け5〜1500g/m2、厚さ0.03〜5.0mmであることが好ましい。
目付けが5g/m2未満の場合は、引張強度と吸着性能が不十分であり、また1500g/m2を超える場合は、加工性が悪くなるとともに、圧力損失が高くなりすぎるため、好ましくない。厚さが0.03mm未満の場合は、引張強度と吸着性能が不十分であり、5.0mmを超える場合は、加工性が悪くなるため、好ましくない。
【0012】
本発明の多孔質ガラス繊維のペーパーは、引張強度が5N/25mm以上であることが好ましい。このペーパーの折目付強度は、10N/25mm以上であることが好ましい。ペーパーの引張強度が5N/25mm未満であり、折目付強度が10N/25mm未満の場合は、多孔質ガラス繊維のペーパーからなるろ材を多層構造や、ハニカム構造や、プリーツ構造のエアフィルタに加工する際に、破れ等が発生してしまうため、好ましくない。
ペーパーの引張強度や折目付強度を高めるためには、平均繊維径の異なるガラス繊維を混抄することが好ましい。ガラス繊維同士が絡まり易くなり、結果としてペーパーの引張強度や折目付強度が高くなるからである。また、ガラス繊維以外に、バインダーを付加したり、有機繊維を混抄して、ペーパーの引張強度や折目付強度を高めてもよい。
また、ペーパーの引張強度を高めるためには、多孔質ガラス繊維自体の強度が高いことが望ましい。
【0013】
多孔質ガラス繊維のペーパーには、化学吸着剤や触媒を担持させてもよい。化学吸着剤としては、例えば、塩基性ガスの吸着を目的とする場合は、ポリリン酸等のリン酸系の化学吸着剤を多孔質ガラス繊維のペーパーに担持させることが好ましい。触媒としては、例えば、酸化触媒や光触媒を担持させることが好ましい。触媒を担持させた場合は、多孔質ガラス繊維のペーパーからなるエアフィルタ用ろ材にガスを吸着した後、吸着したガスを触媒で分解することができ、ろ材の寿命が長くなるため好ましい。本発明の多孔質ガラス繊維のペーパーは、酸処理によって、多孔質ガラス繊維中のアルカリ成分を溶出させているため、例えば、リン酸系の化学吸着剤や酸化触媒を担持させた場合であっても、劣化が生じない。
【0014】
本発明のエアフィルタは、酸処理後250℃以上400℃未満で加熱した比表面積が200〜600m2/gの多孔質ガラス繊維のペーパーからなるエアフィルタ用ろ材を、例えば、多層構造、ハニカム構造、プリーツ構造に形成してなるものである。これらの構造に形成することによって、空気流に対してエアフィルタ用ろ材の面積が拡大し、圧力損失を上昇させることなく、塵埃等の捕集効率を向上することができる。
【0015】
次に、本発明のエアフィルタの実施の形態を図面に基づき説明する。
図1(a),(b)に示すように、本発明のエアフィルタ1は、酸処理後250℃以上400℃未満で加熱した比表面積が200〜600m2/gであり、固体酸量が0.28mmol/g以上の多孔質ガラス繊維のペーパーからなる四角平板状のエアフィルタ用ろ材2と、四角枠の一辺が開口した開口部3bを有する平面コ字形状のセパレータ3aとを交互に積層したものを用いている。エアフィルタ用ろ材2は、一つのセパレータ3aの開口部3bと、他のセパレータ3cの開口部3dが交互に対向するように積層された複数のセパレータの間に介装されて、多層構造に形成されている。エアフィルタ1は、多層構造に形成されたエアフィルタ用ろ材2とセパレータが、セパレータの開口部がフィルタ枠体4の開口面4a,4b内に配置されるように、フィルタ枠体4内に収容された構成となっている。
図1(a),(b)中、矢印で示すように、エアフィルタ1には、フィルタ枠体4の一方側の開口面4aを通じて、セパレータ3aの開口部3bからガスが流入し、このガスが、エアフィルタ用ろ材2を流通して、フィルタ枠体4の他方側の開口面4bを通じて、セパレータ3cの開口部3dから流出する。
セパレータは、エアフィルタ内に流入したガスがリークしないように、エアフィルタ用ろ材と密着性の高いものであれば、構成する材料は特に限定されない。例えば、セパレータとして、多孔質ガラス繊維からなるフェルトを、平面コ字形状に形成したものを用いることが好ましい。セパレータも、ガスを吸着するからである。
【0016】
本発明のエアフィルタの他の実施の形態を図2(a),(b)に基づき説明する。
図2(a),(b)に示すように、本発明のエアフィルタ7は、酸処理後250℃以上400℃未満で加熱した比表面積が200〜600m2/gであり、固体酸量が0.28mmol/g以上の多孔質ガラス繊維のペーパーからなる波形状エアフィルタ用ろ材5aと、前記ペーパーからなる平板状エアフィルタ用ろ材5bとを交互に積層したものを用いている。エアフィルタ用ろ材は、波形状エアフィルタ用ろ材5aの頂部と、平板状エアフィルタ用ろ材5bとを接着剤で接着し、ハニカム構造に形成されている。エアフィルタ7は、ハニカム構造のエアフィルタ用ろ材5a,5bを所定の大きさとなるように形成したものである。
図2(a),(b)中、矢印で示すように、エアフィルタ7には、エアフィルタ用ろ材5a,5bの三角形状の開口部の一方側からガスが流入し、このガスが、ハニカム構造のエアフィルタ用ろ材5a,5bを流通して、前記開口部の他方の側から流出する。
エアフィルタ用ろ材5a,5bのハニカム構造の目開きは、1〜10mmであることが好ましい。ハニカム構造の目開きが1mm未満の場合は、エアフィルタの圧力損失が大きくなり、10mmを超える場合は、ガスが、エアフィルタ用ろ材5a,5bを流通することなく流出し、ガス吸着量や、塵埃等の捕集効率が低下するため好ましくない。
波形状エアフィルタ用ろ材は、正弦波状、三角状のこぎり刃状、矩形波状等のいずれの形状であってもよい。また、ハニカム構造のエアフィルタ用ろ材は、波形状エアフィルタ用ろ材を積層し、積層した波形状エアフィルタ用ろ材の凸部同士を接着したものであってもよい。例えば、ハニカム構造のエアフィルタ用ろ材は、その開口部がひし形状や六角形状のものであってもよい。積層したエアフィルタ用ろ材を接着する接着剤としては、無機系の接着剤や有機系の接着剤を用いることができるが、比較的粘度が高く、短時間で接着できるアクリル系の接着剤を用いることが好ましい。
【0017】
本発明のエアフィルタの他の実施の形態を図3(a),(b)に基づき説明する。
図3(a),(b)に示すように、本発明のエアフィルタ11は、酸処理後250℃以上400℃未満で加熱した比表面積が200〜600m2/gであり、固体酸量が0.28mmol/g以上の多孔質ガラス繊維のペーパーをジグザグ状に折り畳み、折り畳まれたろ材の折り山間隔を、ホットメルト樹脂等からなる間隔保持材9で保持したプリーツ構造に形成されたものを用いている。エアフィルタ11は、プリーツ構造のエアフィルタ用ろ材8がフィルタ枠体10内に収容された構成となっている。
図3(a),(b)中、矢印で示すように、エアフィルタ11には、フィルタ枠体10の一方側の開口面10aからエアフィルタ11内にガスが流入し、このガスが、エアフィルタ用ろ材8を流通して、フィルタ枠体10の他方側の開口面10bから流出する。
本実施の形態において、プリーツ構造のエアフィルタ用ろ材8の折り山間隔は、ホットメルト樹脂等の間隔保持材で保持しているが、無機繊維や有機繊維からなるペーパーやアルミ等の金属シートをW字状に加工した間隔保持材を用いることもできる。このような間隔保持材として、多孔質ガラス繊維のペーパーをW字状に加工したものを用いることが好ましい。間隔保持材も、ガスを吸着するからである。
【実施例】
【0018】
以下、本発明の実施例を比較例とともに説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0019】
(実施例1)
質量%で表示してその成分がSiO253.4%、Al2316.7%、CaO16.8%、MgO4.4%、B236.4%、R2O0.8%(Rは、Naおよび/またはK)、Fe230.4%のEガラス組成からなる平均繊維径1.0μm以下、平均繊維長10mm以下のガラス短繊維を加熱処理せずに、45℃、3.0規定の塩酸水溶液中に24時間浸漬し、その後十分に水洗いして乾燥した後、250℃で加熱して、多孔質ガラス繊維を得た。
このようにして得られた多孔質ガラス繊維100質量%を、工業用水にパルパーで解離させてスラリーとし、このスラリーを抄紙して、乾燥後、目付け100g/m2、厚さ1mmの多孔質ガラス繊維のペーパーを得た。
この多孔質ガラス繊維のペーパーを、縦100mm×横100mmの四角平板状のエアフィルタ用ろ材とし、厚さ5mmの多孔質ガラス繊維からなるフェルトを平面コ字形状に形成したセパレータを、複数の平面コ字形状のセパレータの開口部が交互に対向するように積層し、このセパレータの間に四角平板状のエアフィルタ用ろ材を介装して、多層構造に形成した。この多層構造のエアフィルタ用ろ材およびセパレータを、ステンレス製のフィルタ枠体内に収容して、縦100mm×横100mm×高さ50mmのエアフィルタを作製した。エアフィルタを構成する多層構造のエアフィルタ用ろ材の総面積は、0.1m2であった。
【0020】
(比較例1)
実施例1と同様のガラス短繊維を、酸処理後、1000℃で30分加熱したこと以外は、実施例1と同様にして、多孔質ガラス繊維を得た。
このようにして得られた多孔質ガラス繊維100質量%を、実施例1と同様にして、多孔質ガラス繊維のペーパーを得た。
この多孔質ガラス繊維のペーパーを用いて、実施例1と同様にして、エアフィルタを作製した。
【0021】
(実施例2)
質量%で表示してその成分がSiO253.3%、Al2315.5%、CaO21.6%、MgO0.6%、B237.9%、R2O0.4%(Rは、Naおよび/またはK)、Fe230.2%のEガラス組成からなる平均繊維径6.0μm以下、繊維長5mmのチョップドストランドガラス繊維を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、多孔質ガラス繊維を得た。
このようにして得られた多孔質ガラス繊維85質量%と、1.5デニールのレーヨン繊維10質量%、木質パルプ2質量%、アクリル樹脂3質量%を、工業用水にパルパーで解離させてスラリーとし、このスラリーを抄紙して、乾燥後、目付け90g/m2、厚さ0.7mmの多孔質ガラス繊維のペーパーを得た。
この多孔質ガラス繊維のペーパーを波形状にした波形状エアフィルタ用ろ材と、前記ペーパーの平板状エアフィルタ用ろ材を交互に積層して、波形状エアフィルタ用ろ材と平板状エアフィルタ用ろ材が接する部分をアクリル系の接着剤で接着して、ハニカム構造に形成し、このハニカム構造のエアフィルタ用ろ材を、縦100mm×横100mm×奥行50mmの大きさに形成してエアフィルタとした。エアフィルタを構成するハニカム構造のエアフィルタ用ろ材の総面積は、0.2m2であった。
【0022】
(実施例3)
実施例2と同様にして得られた多孔質ガラス繊維を用いて、実施例2と同様にして、多孔質ガラス繊維のペーパーを得、実施例2と同様に、ハニカム構造のエアフィルタ用ろ材を形成した。
このハニカム構造のエアフィルタ用ろ材を、チタンイソプロプロキシド760gと紫外線硬化樹脂400gとをエチルアルコール840gに溶解させた溶液中に、前記ガス吸着ろ材を浸漬し、その表面に、前記溶液を均一に付着させた。このエアフィルタ用ろ材に、紫外線を照射して、紫外線硬化樹脂を硬化させた後、60℃で1時間乾燥させ、その後毎分1℃のペースで350℃まで昇温し、そのまま12時間焼成した。この加熱処理で紫外線硬化樹脂は完全に除去され、チタンイソプロキシドがアナターゼ型を主体とする酸化チタンに変化し、多孔質ガラス繊維の微細孔を含む表面に強固に酸化チタン光触媒を固着した。酸化チタン光触媒の付着量は、ハニカム構造のエアフィルタ用ろ材100質量%に対して、3.0質量%であった。酸化チタン光触媒を固着したハニカム構造のエアフィルタ用ろ材を、実施例2と同様の大きさに形成して、エアフィルタとした。
【0023】
(比較例2)
質量%で表示してその成分がSiO253.3%、Al2315.5%、CaO21.6%、MgO0.6%、B237.9%、R2O0.4%(Rは、Naおよび/またはK)、Fe230.2%のEガラス組成からなる平均繊維径6.0μm以下、繊維長5mmのチョップドストランドガラス繊維を、酸処理を行うことなく、250℃で加熱して、ガラス繊維を得た。
このようにして得られたガラス繊維を、実施例2と同様にして、ガラス繊維のペーパーを得た。
このガラス繊維のペーパーを用いて、実施例2と同様にして、ハニカム構造のエアフィルタ用ろ材を形成し、このハニカム構造のエアフィルタ用ろ材を実施例2と同様の大きさに形成して、エアフィルタとした。
【0024】
(実施例4)
質量%で表示してその成分がSiO253.3%、Al2315.5%、CaO21.6%、MgO0.6%、B237.9%、R2O0.4%(Rは、Naおよび/またはK)、Fe230.2%のEガラス組成からなる平均繊維径2.0μm以下、平均繊維長10mm以下のガラス短繊維を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、多孔質ガラス繊維を得た。
このようにして得られた多孔質ガラス繊維80質量%と、平均繊維径14.0μmのレーヨン繊維20質量%を、工業用水にパルパーで解離させてスラリーとし、このスラリーを抄紙して、乾燥後、目付け80g/m2、厚さ1mmの多孔質ガラス繊維のペーパーを得た。
平板状の多孔質ガラス繊維のペーパーを、折り幅が50mm、折り山間隔が5mmとなるようにジグザグ状に折り畳み、折り畳まれたろ材の折り山間隔を折り山の頂部分に塗布したホットメルト樹脂からなる間隔保持材で保持し、プリーツ構造に形成した。このプリーツ構造のエアフィルタ用ろ材を、アルミ製のフィルタ枠体内に収容して、エアフィルタ用ろ材とフィルタ枠体をウレタン樹脂で接着し、縦100mm×横100mm×奥行50mmのエアフィルタを作製した。エアフィルタを構成するプリーツ構造のエアフィルタ用ろ材の総面積は、0.17m2であった。
【0025】
(実施例5)
実施例4と同様にして得られた多孔質ガラス繊維を、0.1mol/Lのリン酸ヒドロキシルアミン水溶液に30秒間浸漬し、取り出して60℃で乾燥させた後、0.01molのポリリン酸水溶液に30秒間浸漬し、取り出して60℃乾燥させる処理を3回繰り返し、多孔質ガラス繊維96質量%に、リン酸ヒドロキシルアミン3.6質量%と、ポリリン酸0.4質量%を担持した多孔質ガラス繊維を得た。
このようにして得られた多孔質ガラス繊維を、実施例4と同様にして、多孔質ガラス繊維のペーパーを得た。
この多孔質ガラス繊維のペーパーを用いて、実施例4と同様にして、エアフィルタを作製した。
【0026】
(比較例3)
実施例4と同様のガラス短繊維を、酸処理を行うことなく、250℃で加熱して、ガラス繊維を得た。
このようにして得られたガラス繊維を、実施例4と同様にして、ガラス繊維のペーパーを得た。
このガラス繊維のペーパーを用いて、実施例4と同様にして、エアフィルタを作製した。
【0027】
(実施例6)
質量%で表示してその成分がSiO252.8%、Al2314.5%、CaO18.1%、MgO2.0%、B2310.1%、R2O0.3%(Rは、Naおよび/またはK)、Fe230.2%のEガラス組成からなるガラス短繊維を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、多孔質ガラス繊維を得た。
このようにして得られた多孔質ガラス繊維を、実施例1と同様にして、多孔質ガラス繊維のペーパーを得た。
この多孔質ガラス繊維のペーパーを用いて、実施例1と同様にして、エアフィルタを作製した。
【0028】
実施例1〜6と、比較例1〜3の多孔質ガラス繊維について、比表面積を窒素吸着BET法により測定し、酸点量をピリジン吸着昇温脱離法によって測定した固体酸量によって表した。結果を表1に示す。実施例1、2、4、5、6と比較例1〜3の多孔質ガラス繊維のペーパーについて、次に記載した方法によって、引張強度を測定した。また、実施例4、5および比較例3について、次に記載した方法によって、折目付強度を測定した。結果を表1に示す。
【0029】
<酸点量の測定方法>
ガラス繊維表面の酸点量は、ピリジン吸着昇温脱離法による固体酸量で表した。測定法は以下のとおりである。まず、試料(12.5mg)を石英管に充填し、ヘリウム雰囲気下で30分間前処理を行った後、試料を150℃に保温し、ピリジン0.2μLを繰返し5回パルス的に供給して、飽和吸着させた。次に、試料を30℃/分の昇温速度で800℃まで昇温し、脱離するピリジンを水素炎イオン(FID)型検出器にて測定し、この値を固体酸量とした。
【0030】
<引張強度の測定方法>
実施例1〜6と比較例1〜3のペーパーを幅25mm×長さ150mmにカットして試験片とし、この試験片を定速引張試験機を用いてペーパーのMD方向に、スパン長100mm、引張速度15mm/分で引っ張り、この試験片が破断するまでの最大引張荷重を測定して、引張強度とした。
<折目付強度の測定方法>
実施例1〜6と比較例1〜3のペーパーを幅25mm×長さ150mmにカットして試験片とし、この試験片を5回谷折りしたものと、5回山折りしたものとを、定速引張試験機を用いてペーパーのMD方向に、スパン長100mm、引張速度15mm/分で引っ張り、この試験片が破断するまでの各試験片の最大引張荷重を測定してその試験片の引張強度とし、谷折りの試験片の引張強度と、山折りの試験片の引張強度の平均値を算出して折目付強度とした。
【0031】
【表1】

【0032】
実施例1〜6と比較例1〜3のエアフィルタについて、次の方法によって、捕集効率と、アンモニアガスの経時時間ごとの除去効率を測定した。結果を表2に示す。
【0033】
<捕集効率の測定方法>
JIS B 9908に準拠して、エアフィルタの上流側と下流側の粒子個数をパーティクルカウンタで測定し、(1)式に基づいて、エアフィルタの捕集効率を算出した。検査粒子として、平均粒径0.3μmの大気塵を用いた。
捕集効率(%)=(1−下流側粒子個数/上流側粒子個数)×100 (1)
<アンモニアガスの除去効率の測定方法>
70ppmのアンモニアを含有したガスを、流速10cm/秒でエアフィルタに流通させ、5時間後と、20時間後のエアフィルタの上流側と下流側のアンモニア濃度を測定し、上流側のアンモニア濃度を100%とした場合に、上流側のアンモニア濃度に対する下流側のアンモニア濃度を除去効率として算出した。
【0034】
【表2】

【0035】
表1に示すように、実施例1〜6は、ガラス繊維を酸処理することによって、ガラス繊維表面に微細孔が形成され、比表面積が200〜600m2/gと大きくなっていた。また、多孔質ガラス繊維を酸処理後、250℃以上400℃未満で加熱処理することによって、多孔質ガラス繊維表面の固体酸量が0.28mmol/g以上と増大した。特に、実施例1の多孔質ガラス繊維は、酸処理前のガラス繊維の組成中、B23成分が実施例2〜6の多孔質ガラス繊維を構成する酸処理前のガラス繊維よりも少ないため、多孔質ガラス繊維の比表面積が、実施例2〜6の多孔質ガラス繊維と比較して大きくなっていた。実施例1の多孔質ガラス繊維は、比表面積の増大に伴って、固体酸量も増大した。
また、実施例1、2、4、5、6の多孔質ガラス繊維のペーパーは、多層構造、ハニカム構造、プリーツ構造に加工する際に破れ等が発生しない引張強度を保持していた。特に、実施例4、5の多孔質ガラス繊維のペーパーは、有機繊維を混抄しているため、プリーツ構造に加工するのに十分な引張強度と折目付強度を保持していた。
また、実施例1、4、5のエアフィルタは、捕集効率が高いのみならず、5時間経過後のアンモニアガスの除去効率が100%と非常に高く、20時間経過後のアンモニアガスの除去効率も94%以上と高かった。また、実施例2、3のエアフィルタも、5時間経過後のアンモニアガスの除去効率が100%と非常に高く、20時間経過後もアンモニアガスの除去効率が95%以上と高かった。特に、実施例3の酸化チタン光触媒を固着させた多孔質ガラス繊維のペーパーからなるエアフィルタ用ろ材や、実施例5のポリリン酸とヒドロキシルアミンを担持させた多孔質ガラス繊維のペーパーからなるエアフィルタ用ろ材を用いたエアフィルタは、20時間経過した後も、アンモニアガスの除去効率が99.6%と非常に高く、長寿命であった。
実施例6の多孔質ガラス繊維は、酸処理前のガラス繊維の組成中、B23成分が10.1質量%と高いため、酸処理を行っても、その比表面積が240m2/gと、実施例1〜5と比較してやや小さくなっており、この多孔質ガラス繊維の表面に生成される固体酸量も0.28mmol/gと、実施例1〜5と比較してやや小さくなっていた。このため、実施例6の多孔質ガラス繊維のペーパーからなるエアフィルタ用ろ材を用いたエアフィルタは、20時間経過後のアンモニアガスの除去効率が実施例1〜5よりも低くなっていた。
比較例1の多孔質ガラス繊維は、酸処理後1000℃の高温で加熱処理を行ったため、ガラス繊維表面に形成された微細孔が潰されて、比表面積が小さくなり、固体酸量も少なくなっていた。また、比較例1の多孔質ガラス繊維ペーパーは、高温加熱によって、引張強度も低下し、多層構造に加工する際に破れ等が生じるおそれがあった。
比較例2、3のガラス繊維は、酸処理を行っていないため、比表面積が非常に小さく、250℃以上400℃未満の加熱処理を行っても、固体酸量が少なかった。
また、比較例1、3のエアフィルタは、塵埃の捕集効率は高いものの、比表面積が小さいガラス繊維のペーパーをエアフィルタ用ろ材として用いているため、アンモニアガスの除去効率が低くく、20時間経過後のアンモニアガスの除去効率が測定できず、短寿命であった。また、比較例2のエアフィルタも、アンモニアガスの除去効率が低くく、20時間経過後のアンモニアガスの除去効率が測定できず、短寿命であった。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の多層構造のエアフィルタ用ろ材とエアフィルタの実施の形態を示す説明図
【図2】本発明のハニカム構造のエアフィルタ用ろ材とエアフィルタの他の実施の形態を示す説明図
【図3】本発明のプリーツ構造のエアフィルタ用ろ材とエアフィルタの他の実施の形態を示す説明図
【符号の説明】
【0037】
1 エアフィルタ
2 エアフィルタ用ろ材
3a,3c セパレータ
3b,3d 開口部
4 フィルタ枠体
4a,4b 開口面
5a 波形状エアフィルタ用ろ材
5b 平板状エアフィルタ用ろ材
7 エアフィルタ
8 エアフィルタ用ろ材
9 間隔保持材
10 フィルタ枠体
10a,10b 開口面
11 エアフィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス繊維を酸処理後250℃以上400℃未満で加熱した比表面積が200〜600m2/gの多孔質ガラス繊維のペーパーからなることを特徴とするエアフィルタ用ろ材。
【請求項2】
前記ガラス繊維は、B23成分を5〜9質量%含む組成であることを特徴とする請求項1記載のエアフィルタ用ろ材。
【請求項3】
請求項1または2記載のエアフィルタ用ろ材が多層構造に形成されてなることを特徴とするエアフィルタ。
【請求項4】
請求項1または2記載のエアフィルタ用ろ材がハニカム構造に形成されてなることを特徴とするエアフィルタ。
【請求項5】
請求項1または2記載のエアフィルタ用ろ材がプリーツ構造に形成されてなることを特徴とするエアフィルタ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2006−326537(P2006−326537A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−156353(P2005−156353)
【出願日】平成17年5月27日(2005.5.27)
【出願人】(000232760)日本無機株式会社 (104)
【Fターム(参考)】