説明

エア抜き機構付き容器

【課題】簡単な構造で液止め構造を有し、キャップを開ける操作だけで確実にエア抜きが行われ、適量の液体を安全に目的の場所へ注出することが可能なエア抜き機能付き容器を提供する。
【解決手段】容器本体12は、円筒状の中栓18を有する。中栓18には、取出口14から突出するノズル部24と、ノズル部24に形成された注出口26を備える。中栓18の内側には、注出口26から一部が突没可能に摺動する注出弁30を備え、注出弁30には、注出弁30の一部が注出口26から突出しているとき、注出口26を密閉する弁部36を備える。注出弁30を注出口26から突出する方向に付勢する弾性体を有する。キャップ44を容器本体12に取り付けて締めた状態で、注出弁30をコイルバネ42に抗して注出口26の内側へ押し込んで注出口26を開口させるとともに、注出口26を密閉する突出部48を備える。キャップ44の開閉の途中では、注出口26が開口し、容器本体12の内外の通気が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液体の医薬品や化粧品、食品その他の流動性材料を収容するエア抜き機構付き容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体の医薬品や化粧品、食品その他の流動性材料を収容し、この流動性材料を注出して対象物に塗布する容器がある。例えば、水虫薬容器等に使用される容器は、点眼薬と間違えて目に滴下しないようノズル部分に液止め機構が設けられてあり、先端を押し込まないと薬液が出ない構造となっている。
【0003】
従来のこのような容器には、図7に示すように容器を倒立させて対象物に押し付けると収容物である薬液が注出されるものがある。容器1は、有底筒状の容器本体2に円筒状の取出口3が一体に形成され、取出口3の外側面には雄ネジ4が形成されている。取出口3の内側には中栓5が設けられ、中栓5の内側には注出弁6が突没可能に設けられている。注出弁6は、柔軟性を有する合成樹脂で成型され、中栓5の注出口5aから外側に突出する突起部6aと、突起部6aが突出しているときに注出口5aの内側に密着する弁部6bと、注出弁6を注出口5aから突出する方向へ付勢するバネ部6cが一体に設けられている。取出口3の外側には、中栓5を覆ってキャップ7が雄ネジ4に螺合されて設けられている。キャップ7の天面の裏面には円柱状の突起8が一体に形成され、突起8の先端は、キャップ7を取出口3に閉じたとき、中栓5の注出口5aの周縁部に当接するものである。
【0004】
容器1から薬液を取り出すには、キャップ7を外して容器本体2を倒立させ、注出弁6の突起部6aを対象物に押し付けて後退させる。すると、注出弁6の弁部6bが中栓5の注出口5aから離れて注出口5aが開口され、容器本体2の内側の収容物が注出口5aから流れ出て注出される。
【0005】
その他に、特許文献1と特許文献2に開示されている塗布容器にも、容器口に中栓が嵌着され、中栓の内側に合成樹脂製の弁体が内接されて設けられている。
【特許文献1】特開平4−279459号公報
【特許文献2】特開2003−10342号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記背景技術のような容器の場合、液止め機構が設けられているため、保管時の温度差があると容器内の圧力が大気圧よりも上昇する場合があり、この状態で収容物の薬液を注出すると薬液が多量に吐出してしまうことがある。商品の説明書では、使用する前に容器本体を上に向けた状態で注出弁を押し込んでエアを抜いてから使用するように書かれているが、説明書をよく読まない使用者が多く薬液が出すぎたというクレームが後を絶たない状況であり、容器の改善が望まれている。また、注出弁のバネ部は合成樹脂で一体に作られているため、経年変化により押力が減衰して注出弁と中栓の密閉性が悪化し、液止め構造が機能しなくなるという問題もあった。
【0007】
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で液止め構造を有し、キャップを開ける操作だけで確実にエア抜きが行われ、適量の液体を安全に目的の場所へ注出することが可能なエア抜き機能付き容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、一端部に取出口が形成された容器本体と、前記容器本体の前記取出口の内周面に取り付けられた円筒状の中栓が設けられ、前記中栓には、上記取出口から突出するノズル部と、前記ノズル部に形成された注出口が形成されている。前記中栓の内側には、前記注出口から一部が突没可能に摺動する注出弁が設けられ、前記注出弁には前記注出弁の一部が前記注出口から突出しているとき前記注出口を密閉する弁部が形成されている。前記注出弁を前記注出口から突出する方向に付勢する弾性体が設けられている。前記容器本体の前記取出口に前記ノズル部を覆って着脱可能に取り付けられるキャップが設けられ、前記キャップは前記ノズル部の前記注出口に近づくと係止されるものである。前記キャップには、前記キャップを前記容器本体に取り付けて締めた状態で前記注出弁を前記弾性体に抗して前記注出口内側へ押し込んで前記注出口を開口させるとともに前記注出口を密閉する突出部が形成されている。前記キャップの開閉の途中では、前記注出弁の弁部と前記キャップの突出部が前記注出口から離れて、前記注出口が開口し、前記容器本体の内外の通気が可能となるものである。なお、前記キャップには雌ネジが形成され、前記容器本体の前記取出口には雄ネジが形成され、前記キャップは前記雌ネジを前記取出口の前記雄ネジに螺合して取り付けられるものである。
【0009】
また、前記弾性体は金属製のコイルバネであり、前記中栓の内周面の前記容器本体の内側に近い位置に設けられた突起と、前記注出弁の間に圧縮されて設けられている。また、前記注出弁はゴムまたは熱可塑性エラストマーで作られている。
【0010】
前記キャップの前記突出部は、前記注出口の周囲を囲んで、前記注出口を密閉するものである。または、前記キャップの前記突出部は、前記注出口内に密着して嵌合し、前記注出口を密閉するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明のエア抜き機構付き容器は、簡単な構造で液止め構造を有し、キャップを開ける操作の途中で容器本体の内外の通気が確保されて自動的にエア抜きが行われ、容器本体内の圧力を大気圧と等しくすることができる。これにより、保管時の温度差による容器内の圧力上昇があっても、収容物の液体を注出する前に解消して適量の液体を安全に目的の場所へ注出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1〜図4はこの発明の第一実施形態を示すもので、この実施形態のエア抜き機構付き容器10は、有底筒状の容器本体12を有し、容器本体12は比較的硬い合成樹脂で作られている。容器本体12の上端部には、径が小さい円筒状の取出口14が一体に形成され、取出口14の外側面には雄ネジ16が形成されている。
【0013】
取出口14の内周面には、中栓18が設けられている。中栓18には、取出口14の内側に嵌合される円筒状の取付部20が設けられ、取付部20の外周面には取出口14の上端部に当接するフランジ部22が一周して一体に形成されている。取付部20は、フランジ部22で区切られて反対側の部分は取出口14の外側に突出するノズル部24となる。ノズル部24は、フランジ部22と反対側の先端面24aに近づくにつれて径が細くなり、先端面24aの中心には注出口26が開口され、ノズル部24の内外を連通している。中栓18の内周面と注出口26との境界部分には、後述する注出弁30の弁部36が密着するテーパ面である弁座28が形成されている。取付部20の、ノズル部24と反対側の端部の内周面には、後述するコイルバネ42が係止される突起29が設けられている。
【0014】
中栓18の内側には、円柱状の注出弁30が突没可能に設けられている。注出弁30は、ゴムや熱可塑性エラストマーのような適度な柔軟性を有する材料で作られ、中栓18の先端面24aから取付部20の端部までの長さよりも少し長く形成されている。注出弁30の一端部には、中栓18の注出口26から外側に突出する径が細い突起部32が形成されている。突起部32の側周面には、突起部32の突出方向に沿って複数本の溝部33が形成されている。突起部32の基端部には中栓18の弁座28に密着するテーパ面である弁部36が一周して設けられている。注出弁30の中間付近の側周面には、突起部32とは反対側の端部にかけて径が細くなった段部38が設けられている。段部38から端部までは、端部に近づくにつれて徐々に径が細くなる軸部40となっている。
【0015】
注出弁30の軸部40には、弾性体である金属製のコイルバネ42が巻き回されて設けられている。コイルバネ42の一端部は、径が小さく注出弁30の段部38に当接し、コイルバネ42の反対の端部にかけて円錐状に徐々にコイルの径が大きくなり、他方の端部は中栓18の取付部20の突起29に当接して係止される。コイルバネ42は、適度に圧縮されて取り付けられ、注出弁30を中栓18の注出口26から突出する方向へ付勢している。
【0016】
容器本体12の取出口14には、キャップ44が設けられている。キャップ44には、取出口14と中栓18を覆う円筒形の側面44aと、側面44aの先端を閉鎖する円形の天面44bが設けられている。側面44aの内周面には、取出口14の雄ネジ16に螺合する雌ネジ46が形成されている。天面44bの裏面には、キャップ44が閉じられたときに中栓18の先端面24aに密着する円柱状の突出部48が設けられている。突出部48の突出方向の長さは、キャップ44を取出口14の雄ネジ16に螺合して完全に閉じたときに先端面24aに当接するものである。突出部48の先端面は、注出口26を避けて先端面24aの周縁全周に密着するように、周縁部が環状に高く形成されている。
【0017】
次に、エア抜き機構付き容器10の使用方法について説明する。容器本体12に、水虫治療用等の薬液を収容し、容器本体12の取出口14に、予め注出弁30とコイルバネ42を組み立てた中栓18を取り付ける。取付方法は、取出口14の内側に取付部20を差し込み、フランジ部22が取出口14の端部に当接するまで押し込んで、弾性力と摩擦力で係止する。このとき、図3、図4に示すように、注出弁30はコイルバネ42に押し上げられて突起部32が中栓18の注出口26から突出し、注出弁30の弁部36は中栓18の弁座28に密着して注出口26が閉鎖される。
【0018】
容器本体12から収容物である薬液を取り出して使用するときは、まず容器本体12を逆さまにして、塗布する場所に突起部32を当てる。突起部32が突出した状態では注出口26は密閉されているため、容器本体12を逆さまにしても薬液は注出されないが、容器本体12を押し付けてコイルバネ42を弾性変形させると、注出弁30が押し込まれて注出弁30の弁部36が中栓18の弁座28から離れ、突起部32に形成された溝部33に薬液が流れて注出口26から注出される。使用後は容器本体12を塗布する場所から離す。するとコイルバネ42に付勢されて注出弁30が再び中栓18の注出口26を密閉する。
【0019】
保管するときは、図1に示すようにキャップ44を容器本体12の雄ネジ16に螺合して取り付ける。このとき、キャップ44の突出部48が注出弁30の突起部32に当接してコイルバネ42に抗して押し込み、注出弁30の弁部36が中栓18の弁座28から離れて開口される。そして、キャップ44の突出部48の端面周縁部がノズル部24の先端面24aに密着し、容器本体12に収容されている薬液は液漏れすることが無い。
【0020】
再び使用するときは、キャップ44を容器本体12から螺合を解除して取り外す。キャップ44を取り外す途中の工程では、図2に示すように、キャップ44の突出部48は中栓18の先端面24aから離れて注出口26が開口され、同時にキャップ44が徐々に離れていくにつれて、注出弁30がコイルバネ42に押し上げられる。しかし、注出弁30の弁部36が中栓18の弁座28に到達するまでの間は、容器本体12の内外の通気性が確保される。これにより、保管時の温度差による容器本体12内の圧力上昇があっても、この間にエア抜きをして容器本体12内が大気圧と等しくなる。
【0021】
この実施形態のエア抜き機構付き容器10によれば、簡単な構造と簡単な操作で、内容物の薬液を注出する前に容器本体12内のエア抜きをして、適量の収容物を安全に目的の場所へ注出することができる。中栓18と注出弁30による液止め機構を有しながら、キャップ44を開けるだけで容易にエア抜きができる構造となり、使用者がエア抜きを忘れることがなく、収容物の液体を注出する前に確実にエア抜きすることができる。十分にエア抜きされるため、容器本体12から薬液を取り出すときに圧力が高くなった容器内の空気とともに薬液が吐出する事態を防ぐことができる。また、注出弁30を付勢する手段に、金属製のコイルバネ42を使用しているため、耐久性があり、長期間繰り返し使用しても注出弁30の突没動作を確実に行うことができる。またキャップ44を閉めて注出弁30を押し下げたままの状態で保管してもコイルバネ42はクリープが発生し難く、キャップ44を取り外せば注出弁30を押し上げて中栓18に密着し、液漏れを防ぐことができる。さらに、注出弁30の材質をゴムや熱可塑性エラストマーのような柔軟な材料にすることによって、弁部36と弁座28の密着性を高めることができる。また、密閉性が高いためコイルバネ42の押力を低く設定することが可能で、突起部32を軽く押すだけで薬液を注出することができ、皮膚にあたる部分も柔らかいので患部への刺激を軽減することができる。
【0022】
次にこの発明の第二実施形態について図5、図6に基づいて説明する。なお、ここで、上記実施形態と同様の部材は同様の符号を付して説明を省略する。この実施形態のエア抜き機構付き容器50は、容器本体12の取出口14の内周面に中栓18が設けられている。中栓18には、取出口14の内側に嵌合される円筒状の取付部20が設けられ、取付部20の、ノズル部24と反対側の端部の内周面には突起29が設けられている。突起29には円板状の保持板52が当接して設けられ、取付部20の挿通方向に対してほぼ直角に位置している。保持板52の中央には挿通孔54が設けられている。
【0023】
中栓18の内側には、注出弁30が突没可能に設けられている。注出弁30の一端部には突起部32が形成され、突起部32の側周面には、突起部32の突出方向に沿って、やや深い溝部31が複数本形成されている。突起部32の基端部には中栓18の弁座28に密着する弁部36が一周して設けられている。注出弁30の中間付近の側周面には、直径が太くなる帯状の段部56が設けられている。段部56から端部までは、直径が段部56よりも細い一定太さの軸部58となっている。軸部58は保持板52の挿通孔54に僅かな隙間を有して嵌合される太さである。
【0024】
注出弁30の軸部58には、コイルバネ60が巻き回されて設けられ、コイルバネ60は一定の太さの円筒状に形成されている。注出弁30の軸部58は保持板52の挿通孔54に摺動可能に挿通され、コイルバネ60の一端部は、注出弁30の段部56に当接し、反対の端部は保持板52に当接して係止される。コイルバネ60は、適度に圧縮されて取り付けられ、注出弁30を中栓18の注出口26から突出する方向へ付勢している。
【0025】
容器本体12の取出口14には、キャップ44が設けられている。キャップ44は、側面44aと天面44bが設けられている。天面44bの裏面には、キャップ44が閉じられたときに中栓18の注出口26に密着する突出部62が設けられている。突出部62は、注出口26に密着して嵌合される外径を有する円筒状に形成され、突出方向の長さはキャップ44を取出口14の雄ネジ16に螺合して完全に閉じたときに注出口26の内周面のほぼ中間の深さに達するものである。
【0026】
次に、エア抜き機構付き容器50の使用方法について説明する。容器本体12に薬液を収容し、容器本体12の取出口14に、予め注出弁30と保持板52とコイルバネ60を組み立てた中栓18を取り付ける。このとき図6に示すように、注出弁30はコイルバネ60に押し上げられ、注出弁30の突起部32は中栓18の注出口26から突出し、注出弁30の弁部36は中栓18の弁座28に密着して注出口26が閉鎖される。
【0027】
容器本体12から収容物である薬液を取り出して使用するときは、まず容器本体12を逆さまにして、塗布する場所に突起部32を当てる。突起部32が突出した状態では注出口26は密閉されているため、容器本体12を逆さまにしても薬液は注出されないが、容器本体12を押し付けてコイルバネ60を弾性変形させると、注出弁30が押し込まれて注出弁30の弁部36が中栓中栓18の弁座28から離れ、突起部32に形成された溝部31に薬液が流れて注出口26から注出される。使用後は容器本体12を塗布する場所から離す。するとコイルバネ60に付勢されて注出弁30が再び中栓18の注出口26を密閉する。
【0028】
保管するときは、図5に示すようにキャップ44を容器本体12の雄ネジ16に螺合して取り付ける。このとき、キャップ44の突出部62が注出弁30の突起部32に当接してコイルバネ60に抗して押し込み、注出弁30の弁部36が中栓18の弁座28から離れて開口される。そして、キャップ44の突出部62がノズル部24の注出口26に差し込まれて密閉し、容器本体12に収容されている薬液は液漏れすることが無い。
【0029】
再び使用するときは、キャップ44を容器本体12から螺合を解除して取り外す。キャップ44を取り外す途中の工程では、キャップ44の差込部62は中栓18の注出口26から引き抜かれて注出口26が開口され、同時にキャップ44が徐々に離れていくにつれて注出弁30がコイルバネ60に押し上げられる。しかし、注出弁30の弁部36が中栓18の弁座28に到達するまでの間は、容器本体12の内外の通気性が確保される。保管時の温度差による容器本体12内の圧力上昇があっても、この間にエア抜きをして容器本体12内が大気圧と等しくなる。
【0030】
この実施形態のエア抜き機構付き容器50によれば、上記実施形態と同様の効果を有するものである。キャップ44を閉めたとき、突出部62が中栓18の注出口26に差し込まれて密閉するため、保管中は確実に液漏れを防ぐことができる。またコイルバネ60は小形で一定の太さの円柱状のコイルを使用するため、安価なものとなる。
【0031】
なお、この発明のエア抜き機構付き容器は、上記実施の形態に限定されるものではなく、素材や形状、各部材の形状も、自由に変更可能である。また、用途は薬品や化粧品、その他いろいろな液体に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】この発明の第一実施形態のエア抜き機構付き容器のキャップを閉めた状態を示す縦断面図である。
【図2】この発明の第一実施形態のエア抜き機構付き容器のキャップを開閉する途中の状態を示す縦断面図である。
【図3】この発明の第一実施形態のエア抜き機構付き容器のキャップを開けた状態を示す縦断面図である。
【図4】この発明の第一実施形態のエア抜き機構付き容器の斜視図である。
【図5】この発明の第二実施形態のエア抜き機構付き容器のキャップを閉めた状態を示す縦断面図である。
【図6】この発明の第二実施形態のエア抜き機構付き容器のキャップを開けた状態を示す縦断面図である。
【図7】従来の技術の容器のキャップを閉めた状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0033】
10 エア抜き機構付き容器
12 容器本体
14 取出口
16 雄ネジ
18 中栓
24 ノズル部
26 注出口
28 弁座
30 注出弁
32 突起部
33 溝部
36 弁部
38 段部
40 軸部
42 コイルバネ
44 キャップ
46 雌ネジ
48 突出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部に取出口が形成された容器本体と、前記容器本体の前記取出口の内周面に取り付けられた円筒状の中栓と、前記中栓に形成され上記取出口から突出するノズル部と、前記ノズル部に形成された注出口と、前記中栓の内側に設けられ前記注出口から一部が突没可能に摺動する注出弁と、前記注出弁に形成され前記注出弁の一部が前記注出口から突出しているとき前記注出口を密閉する弁部と、前記注出弁を前記注出口から突出する方向に付勢する弾性体と、前記容器本体の前記取出口に前記ノズル部を覆って着脱可能に取り付けられ前記ノズル部の前記注出口に近づくと係止されるキャップと、前記キャップに形成され前記キャップを前記容器本体に取り付けて締めた状態で前記注出弁を前記弾性体に抗して前記注出口内側へ押し込んで前記注出口を開口させるとともに前記注出口を密閉する突出部が設けられ、前記キャップの開閉の途中では、前記注出弁の弁部と前記キャップの突出部が、前記注出口から離れて前記注出口が開口し、前記容器本体の内外の通気が可能となることを特徴とするエア抜き機構付き容器。
【請求項2】
前記弾性体は金属製のコイルバネであり、前記中栓の内周面の前記容器本体の内側に近い位置に設けられた突起と、前記注出弁の間に圧縮されて設けられていることを特徴とする請求項1記載のエア抜き機構付き容器。
【請求項3】
前記注出弁は、ゴムまたは熱可塑性エラストマーで作られていることを特徴とする請求項1記載のエア抜き機構付き容器。
【請求項4】
前記キャップの前記突出部は、前記注出口の周囲を囲んで、前記注出口を密閉することを特徴とする請求項1または2記載のエア抜き機構付き容器。
【請求項5】
前記キャップの前記突出部は、前記注出口内に密着して嵌合し、前記注出口を密閉することを特徴とする請求項1または2記載のエア抜き機構付き容器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−100303(P2010−100303A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−272249(P2008−272249)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【出願人】(000104526)キタノ製作株式会社 (20)
【Fターム(参考)】