説明

エステティック用の化粧料

【課題】肌の汚れを取り除くといったクレンジング効果を維持しつつ、かつクレンジングを行った後において肌の保湿感や肌のハリや弾力を与えることのできるエステティック用の化粧料を提供する。
【解決手段】本発明に係るエステティック用の化粧料は、ブドウ果皮粉砕物およびブドウ種子粉砕物を含む。また、上記化粧料に含まれるブドウ果皮粉砕物およびブドウ種子粉砕物はJIS標準ふるいで7メッシュ(目開径2.8mm)を通過し35メッシュ(目開径0.4mm)を通過しない大きさである特徴とする。また、本発明に係るエステティック用の化粧料に含まれるブドウ果皮粉砕物とブドウ種子粉砕物との比率は重量比で9:1〜2:8であり、好ましくは重量比で8:2〜6:4ある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エステティック用の化粧料に関し、より特定的には、痩身や美肌などをはじめとする全身美容術(エステティック)で用いられ、汚れを落とすことにより肌を清浄するとともに、肌に保湿感やハリや弾力を与えることのできる化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、肌や身体を健康的に美しい状態に保持するために、痩身や美肌などをはじめとする全身美容術(エステティックと称すこともある。以下、単にエステと称す)が注目されている。一般的に、化粧を落とした後の肌において、当該肌に汚れの残存や角質肥厚がある場合、美容液が肌へ効果的に馴染まないことが知られている。そのため、通常、エステサロンにおいてはエステ施術を、より効果的に行うためにクレンジングを主たる目的とした化粧料を用いて肌のクレンジングを行うことが多い。
【0003】
例えば、エステ施術を行う前に用いられる上記化粧料には、効果的に肌の汚れや皮膚の古い角質を取り除くために、パウダー状物質が配合されているものがある。なお、当該パウダー状物質としては、例えば、海草、米ぬか、こんにゃく、とうもろこし粉、アプリコット種、くるみ粒、無機類のクレイ、塩、合成品のナイロンパウダー等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国特許出願公開20072903号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、上記化粧料において、肌の汚れや皮膚の古い角質を取り除くだけではなく、クレンジングをした後においては肌の保湿感や肌のハリや弾力を与えることのできるといった効果も期待されている。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている技術を含む化粧料は、上述したようなパウダー状物質が配合されているため洗浄効果は高いが、クレンジングをした後において肌の保湿感や肌のハリや弾力を与えることのできるといった効果まで期待することはできない。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、肌の汚れを取り除くといったクレンジング効果を維持しつつ、かつクレンジングを行った後において肌の保湿感や肌のハリや弾力を与えることのできるエステティック用の化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記のような目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有している。すなわち、第1の発明は、エステティック用の化粧料である。上記化粧料はブドウ果皮粉砕物およびブドウ種子粉砕物を含む。また、上記化粧料に含まれるブドウ果皮粉砕物およびブドウ種子粉砕物はJIS標準ふるいで7メッシュ(目開径2.8mm)を通過し35メッシュ(目開径0.5mm)を通過しない大きさである特徴とする。
【0009】
第2の発明は、上記第1の発明において、ワインから分離される澱(オリ)をさらに含むことを特徴とする。
【0010】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、エステティック用の化粧料に含まれるブドウ果皮粉砕物とブドウ種子粉砕物との比率は重量比で9:1〜2:8であることを特徴とする。
【0011】
第4の発明は、上記第3の発明において、エステティック用の化粧料に含まれるブドウ果皮粉砕物とブドウ種子粉砕物との比率は重量比で8:2〜6:4であることを特徴とする。
【0012】
第5の発明は、上記第1乃至第4の何れか1の発明において、ブドウの品種は、巨峰、ピオーネ、マスカットベリーA、シャルドネ、マスカット、ピノ・ブラン、ソーヴィニヨン・ブラン、甲州、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノワールから成る群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、肌の汚れや皮膚の古い角質の除去を不快な刺激感なく行うことができるだけでなく、クレンジングを行った後において肌の保湿感や肌のハリや弾力を与えることのできるエステティック用の化粧料を提供することができる。つまり、本発明に係るエステティック用の化粧料によれば、肌の汚れを取り除くといったことをブドウ種子で実現しつつ、ブドウ果皮を加えることにより当該ブドウ果皮(さらにはブドウ種子)に含まれるポリフェノール類(例えばレスベラトロール)や多糖類(例えば、ペクチン、ヘミセルロース、セルロースなど)やアミノ酸を肌に効率的に馴染ませることができ、クレンジング後において肌の保湿感や肌のハリや弾力を与えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係るエステティック用の化粧料は、ブドウ(葡萄)種子の粉砕物と、ブドウ果皮の粉砕物とを必須含有成分とするものである。
【0015】
本出願人は鋭意検討した結果、ブドウ種子の粉砕物と、ブドウ果皮の粉砕物とに着目し、ブドウ種子の粉砕物と、ブドウ果皮の粉砕物とを必須含有成分とする化粧料を発明するに至った。すなわち、本発明に係る化粧料は、ブドウ種子の粉砕物と、ブドウ果皮の粉砕物とを必須含有成分とするものである。
【0016】
これによって、ブドウ種子の粉砕物(パウダー状物質)による肌の汚れや皮膚の古い角質を取り除くといった効果に加えて、ブドウ果皮に含まれるポリフェノール類や多糖類(例えば、ペクチン、ヘミセルロース、セルロースなど)やアミノ酸を肌に効果的に馴染ませることができ、クレンジングをした後においても肌の保湿感や肌のハリや弾力を与えることのできるといった効果を見出した。
【0017】
以下、本発明を詳細に説明するが、これらの説明は本発明を限定するものではない。従って、本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
【0018】
[化粧料の作製]
まず、本発明に係る化粧料の作製にあたり、ブドウ果皮およびブドウ種子を予め定められた粒径に篩別する。
【0019】
なお、本発明に係る化粧料に用いられるブドウの種類は特に限定されない。すなわち、いわゆる赤系ブドウ、黒系ブドウ、緑系ブドウとしてそれぞれ知られているブドウを使用することができる。また、上記ブドウのうち、具体的には、例えば、生食用のブドウにおいては巨峰、ピオーネ、マスカットベリーAなど、ワイン用のブドウにおいてはシャルドネ、マスカット、ピノ・ブラン、ソーヴィニヨン・ブラン、甲州、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノワールなどが好適である。
【0020】
本発明に係る化粧料は、例えば、上記のブドウを1種単独、または2種類以上を適宜組み合わせて、一例として、(1)圧搾工程、(2)乾燥工程、(3)分別工程、(4)粉砕工程、(5)篩別工程を経て得られるブドウ果皮およびブドウ種子を用いて作製される。以下、上記(1)〜(5)の工程について具体的に説明する。
【0021】
(1)圧搾工程
圧搾工程は、1種単独、または2種類以上を適宜組み合わせた上述したブドウを洗浄、または洗浄後に茎(果梗)を取り除き、圧搾機により搾汁処理する工程のことである。これによって、ブドウ果汁が取り除かれ、ブドウ果皮とブドウ種子との混合物が得られる。
【0022】
上記ブドウ果皮とブドウ種子との混合物は、例えば、果汁(ジュース)、ワインを製造する工程で排出されるブドウの圧搾滓(果皮、種子)や、ワインの醸造工程においてブドウの果皮および種子を含んだまま発酵させた後に圧搾され排出されるワインの圧搾滓(果皮、種子)を用いてもよい。
【0023】
なお、これら圧搾滓を用いる場合、水分量は40%以下が好ましい。つまり、圧搾時の圧力は、水分量が40%以下の状態になるように調整するのが好ましい。すなわち、圧搾時の圧力が高すぎると、ブドウ種子が破壊し、後の工程におけるブドウ果皮とブドウ種子との分別が困難になったり、ブドウ果皮およびブドウ種子に含まれているポリフェノール類や多糖類(例えば、ペクチン、ヘミセルロース、セルロースなど)やアミノ酸が失われたりする虞があるからである。一方、圧搾圧が低すぎると、水分量が多くなり、後の乾燥工程での乾燥が困難となる。
【0024】
(2)乾燥工程
乾燥工程は、上記圧搾工程で得られたブドウ果皮とブドウ種子との混合物の水分量が20%以下になるようにする工程のことである。なお、当該乾燥工程においては、公知の乾燥機(例えば、静置棚式乾燥機、ベルトコンベア式の加温送風乾燥機、輻射熱による熱伝導乾燥機、加温雰囲気によるオーブン方式の乾燥機)を用いればよい。
【0025】
なお、当該乾燥工程における温度は75℃〜30℃程度、乾燥時間は6〜72時間程度が好ましい。これは、乾燥する際の温度が75℃を超えると、ブドウ独特の香りや色調が失われたり、有用成分(ポリフェノール類)が劣化したりするので好ましくない。一方、乾燥する際の温度が30℃を下回ると、長い乾燥時間を要することになったり、特に夏期においては乾燥不十分(水分量が20%以下とならない)となったりする虞があるからである。
【0026】
また、乾燥する際の時間が72時間を超えると、ブドウ独特の香りや色調が失われたり、乾燥中にブドウ果皮とブドウ種子との混合物の腐敗が生じたりする虞があるので好ましくない。
【0027】
なお、液状粉砕機(例えば、増幸産業社製の商品名マスコロイダー)を用いて、ブドウ果皮とブドウ種子とを分別することができれば、上記乾燥工程を省略することも可能である。
【0028】
(3)分別工程
分別工程は、上記乾燥工程の後に得られたブドウ果皮とブドウ種子との混合物から、ブドウ果皮とブドウ種子とを分別する工程のことである。つまり、上記乾燥工程では、ブドウ果皮とブドウ種子とは混ざった状態にあるので、当該分別工程では、例えば、揉む、または擂潰を行い、ブドウ果皮とブドウ種子との混合物から、ブドウ果皮とブドウ種子とをそれぞれ分別する。
【0029】
(4)粉砕工程
粉砕工程は、上記分別工程で分別された、ブドウ果皮およびブドウ種子の粒径がそれぞれ0.3mm〜3mm程度になるようにブドウ果皮およびブドウ種子をそれぞれ粉砕する工程のことである。なお、粉砕方法は特に限定されず公知の粉砕方法で行えばよい。
【0030】
(5)篩別工程
篩別工程は、上記粉砕工程で粉砕されたブドウ果皮およびブドウ種子を予め定められた粒径で篩別する工程のことである。具体的には、上記粉砕工程で粉砕されたブドウ果皮について、メッシュの大きさ(篩いの目の大きさ、目開径とも称す)の異なるJIS(日本工業規格)標準篩いを種々選択し、以下に示した粒径区分(A)〜(E)の範囲になるようなブドウ果皮を篩別した。
(A):7メッシュオン(粒径2.8mm超)
(B):7メッシュパス〜12メッシュオン(粒径2.8mm未満〜1.7mm)
(C):12メッシュパス〜24メッシュオン(粒径1.7mm未満〜0.8mm)
(D):24メッシュパス〜35メッシュオン(粒径0.8mm未満〜0.4mm)
(E):35メッシュパス(粒径0.4mm未満)
【0031】
なお、ブドウ種子についても同様に、上記粉砕工程で粉砕されたブドウ種子について、上記の(A)〜(E)の粒径になるように、メッシュの大きさ(篩いの目の大きさ、目開径とも称す)の異なる篩い種々選択し、粒径の異なるブドウ種子を得た。
【0032】
そして、このようにして得られたブドウ果皮およびブドウ種子を粒径別(粒径区分別)に混合し、さらにコーンスターチ、グリセリン、精製水等を加え、化粧料を得た。
【実施例】
【0033】
以下、本発明を実施例および比較例に基づき更に詳細に説明するが、本発明の実施例のみに限定されるのではなく、本発明の効果を損なわない量的質的範囲で、各成分の組成の組み合わせや配合量を変更してもよい。
【0034】
〈試料(化粧料)の調製〉
表1に記載した粒径区分別に実施例1〜4、および比較例1、2に係る各化粧料を調整した(調整方法は後述)。なお、表1において、(A)〜(E)と示したのは、上述した粒径区分(A)〜(E)と対応する。
【0035】
【表1】

【0036】
〈施術方法〉
実施例1〜4、および比較例1、2に係る各化粧料を被験者の肌に3分間擦り付け、20分間ラッピングして放置し、その後化粧料を洗い流した。その後、後述する、評価1および評価2を行った。
【0037】
〈評価1(測定値)〉
フェイスケアセンサ(ヤマキ電気株式会社製の商品名Modulus(モデラス))を用い、施術前の肌と施術後の肌それぞれについて、弾力値、水分値、判定値を測定した(表1参照)。なお、弾力値とは、肌の表面から約1.5mmまでの「かたさ」を示す値であり、この値が大きいほど、肌にハリがあると言える。また、水分値はその値が大きいほど、肌が潤っていると言える。また、判定値とは、上記弾力値と上記水分値との和で示される値であり、この値が大きいほど理想的な肌(肌の保湿感や肌のハリや弾力がある)と言える。
【0038】
〈評価2(官能試験)〉
実施例1〜4、および比較例1、2に係る各化粧料を被験者の肌に擦り付けている間の当該被験者の感覚について、◎、○、△、×の4段階で評価した。つまり、◎は感触が良いことを示し、×は感触が悪いことを示す。また、○は感触がやや良いことを示し、△は感触がやや悪いことを示す。
【0039】
このように、実施例1〜4、および比較例1、2に係る各化粧料につき評価1および評価2を行ったが、評価1において施術前の判定値よりも施術後の判定値が大きく、かつ評価2において△以上(△、○、◎)、より好ましくは○以上(○、◎)であることが望まれる。なお、○以上が、より好ましいのは、化粧料について、特に見た目(外観)を考慮してのことである。つまり、化粧料を見た目(外観)から評価すると○以上がより好ましい。
【0040】
(実施例1)
ブドウ果皮(粒径区分(A))7g、ブドウ種子(粒径区分(A))3g、コーンスターチ22g、精製水10ml、グリセリン15mlを混合し、施術直前に60℃に加熱した精製水を40ml加えた。そして、上述した評価2を行った。
【0041】
(実施例2)
ブドウ果皮(粒径区分(B))7g、ブドウ種子(粒径区分(B))3g、コーンスターチ22g、精製水10ml、グリセリン15mlを混合し、施術直前に60℃に加熱した精製水を40ml加えた。そして、上述した評価1および評価2を行った。
【0042】
(実施例3)
ブドウ果皮(粒径区分(C))7g、ブドウ種子(粒径区分(C))3g、コーンスターチ22g、精製水10ml、グリセリン15mlを混合し、施術直前に60℃に加熱した精製水を40ml加えた。そして、上述した評価1および評価2を行った。
【0043】
(実施例4)
ブドウ果皮(粒径区分(D))7g、ブドウ種子(粒径区分(D))3g、コーンスターチ22g、精製水10ml、グリセリン15mlを混合し、施術直前に60℃に加熱した精製水を40ml加えた。そして、上述した評価1および評価2を行った。
【0044】
なお、上述した実施例1〜4に係る化粧料には、必要に応じて、ワイン澱(オリ)を含有させてもよい。ここで、ワイン澱とは、ワイン成分中の色素やタンニン、ポリフェノール類、タンパク質等などが凝集したもので、一般的には、ワインの醸造工程で得られる副産物であり、デカンショーン、遠心分離、ろ過などによって得ることができる。
【0045】
さらに、上述した実施例1〜4に係る化粧料には、必要に応じて、ブドウ果皮のスラリを配合してもよい。
【0046】
さらに、上述した実施例1〜4に係る化粧料には、必要に応じて、精製水の全部又は一部にブドウ樹液を配合してもよい。
【0047】
なお、上述した実施例では、化粧料に含まれるブドウ果皮粉砕物とブドウ種子粉砕物との比率は重量比で7:3としたが、この比率に限られるものではない。つまり、ブドウ果皮粉砕物とブドウ種子粉砕物との比率は重量比で9:1〜2:8程度、より具体的には8:2〜6:4程度でも後述する効果が得られる。
【0048】
(比較例1)
ブドウ果皮(粒径区分(E))7g、ブドウ種子(粒径区分(E))3g、コーンスターチ22g、精製水10ml、グリセリン15mlを混合し、施術直前に60℃に加熱した精製水を40ml加えた。そして、上述した評価2を行った。
【0049】
(比較例2)
ブドウ種子(粒径区分(E))10g、コーンスターチ22g、精製水10ml、グリセリン15mlを混合し、施術直前に60℃に加熱した精製水を40ml加えた。そして、上述した評価1および評価2を行った。なお、比較例2に係る化粧料には、表1にも示してあるように、ブドウ果皮は含有されていない。
【0050】
表1に示すように、実施例1〜実施例4に係る化粧料について、良好な結果が得られた。例えば、実施例3で説明すると、施術前の肌と施術後の肌について判定値を比較すると、施術前の判定値より施術後の判定値が大きくなっており、施術前と比べて肌の保湿感や肌のハリや弾力が増したことが分かる。また、被験者の肌に擦り付けている間の当該被験者の感覚について、当該被験者は、感触は良いといった結果を示した。
【0051】
なお、実施例1に係る化粧料について上記評価1を行ってはいないが、施術前の判定値より施術後の判定値が大きくなることが期待されると考える。
【0052】
一方、表1に示すように、比較例1、2に係る化粧料について、良好な結果が得られなかった。具体的には、比較例1に係る化粧料では、被験者の肌に擦り付けている間の当該被験者の感覚について、当該被験者は、感触は悪い、つまりスクラブをされているのにもかかわらず、スクラブ感に乏しいといった結果を示した。また、比較例2に係る化粧料では、施術前の肌と施術後の肌について判定値を比較すると、施術前の判定値より施術後の判定値が小さくなった。
【0053】
以上の結果より、ブドウ果皮および種子の粒径区分は、(B)〜(D)が好ましく、(C)、(D)がより好ましいことが分かった。
【0054】
また、特に実施例3と比較例2との比較で分かるように、化粧料にはブドウ果皮が含まれていることが好ましいことも分かった。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明に係るエステティック用化粧料は、肌の汚れを取り除くといったクレンジング効果を維持しつつ、かつクレンジングを行った後において肌の保湿感や肌のハリや弾力を与えることのできるエステサロン等で用いられる化粧料等として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エステティック用の化粧料であって、
前記化粧料はブドウ果皮粉砕物およびブドウ種子粉砕物を含み、
前記化粧料に含まれる前記ブドウ果皮粉砕物および前記ブドウ種子粉砕物はJIS標準ふるいで7メッシュ(目開径2.8mm)を通過し35メッシュ(目開径0.4mm)を通過しない大きさである特徴とする、エステティック用の化粧料。
【請求項2】
ワインから分離される澱(オリ)をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のエステティック用の化粧料。
【請求項3】
前記エステティック用の化粧料に含まれる前記ブドウ果皮粉砕物と前記ブドウ種子粉砕物との比率は重量比で9:1〜2:8であることを特徴とする、請求項1または2に記載のエステティック用の化粧料。
【請求項4】
前記エステティック用の化粧料に含まれる前記ブドウ果皮粉砕物と前記ブドウ種子粉砕物との比率は重量比で8:2〜6:4であることを特徴とする、請求項3に記載のエステティック用の化粧料。
【請求項5】
前記ブドウの品種は、巨峰、ピオーネ、マスカットベリーA、シャルドネ、マスカット、ピノ・ブラン、ソーヴィニヨン・ブラン、甲州、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノワールから成る群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする、請求項1乃至4の何れか1に記載のエステティック用の化粧料。

【公開番号】特開2012−184203(P2012−184203A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49302(P2011−49302)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(505395456)株式会社星野リゾート・八ヶ岳 (1)
【Fターム(参考)】