説明

エポキシ樹脂塗料組成物、塗膜形成方法及び塗装物品

【課題】十分な防食性を有し、かつ長期のインターバルで塗布しても、上塗り塗膜との層間付着性に優れ、さらに上塗り塗膜の耐割れ性や耐はがれ性に優れた塗膜を形成することができるエポキシ樹脂塗料組成物を提供する。
【解決手段】(a)ビスフェノール型エポキシ樹脂、(b)エチレン・酢酸ビニル共重合体、及び(c)アミン系硬化剤を含有し、かつ(b)エチレン・酢酸ビニル共重合体が(a)ビスフェノール型エポキシ樹脂100質量部に対し1〜30質量部であることを特徴とするエポキシ樹脂塗料組成物、該エポキシ樹脂塗料組成物を用いた塗膜形成方法、並びに塗装物品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防食を必要とする部位に使用するエポキシ樹脂塗料組成物、該塗料組成物を用いた塗膜形成方法、及び該塗料組成物を塗布してなる塗装物品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、船舶、橋梁、タンク、プラント等の構造物には、長期に渡る防食性を保持するために防食塗装が施されている。その際、一般的に下塗り塗装にはエポキシ樹脂塗料組成物が使用されている。また膜厚の確保、美観または防汚等を目的として、下塗り塗装の上に同種または異種の上塗り塗料組成物が塗布される。
【0003】
防食塗装において、一般的なエポキシ樹脂塗料組成物により形成される塗膜を用いた場合、その塗膜上に同種または異種の上塗り塗料を塗り重ねる際のインターバル(同種または異種塗料を塗り重ねるための塗装間隔)に制限がある。そのため防食を必要とする構造物の塗装工程には制約があり、設定されたインターバルの期間を越えて塗装する場合には、高圧水洗や電動工具処理等の表面処理をする必要があった。
【0004】
特に、一般的なエポキシ樹脂塗料組成物により形成される塗膜上に防汚塗料組成物を塗装する場合、該塗膜と防汚塗料組成物により形成される塗膜との付着性が十分ではないため、ビニル樹脂系塗料または塩化ゴム系塗料等からなる中間層を設ける必要があった。
【0005】
また近年では、塗装工程の合理化及び短縮化に伴って、防汚塗料組成物や同種または異種の上塗り塗料組成物が長期のインターバルで塗装できるエポキシ樹脂塗料組成物の要求が増加してきている。
【0006】
そこで、特許文献1には、防汚塗料および同種または異種の上塗り塗料との塗り重ねのインターバルを長くし、高付着力を有するエポキシ塗料組成物が開示されている。
【0007】
また、特許文献2には、ビスフェノール型エポキシ樹脂、塩化ビニル系共重合体およびポリアミドまたはその変性物からなる硬化剤からなる非タール系エポキシ樹脂塗料組成物が開示されている。
【0008】
【特許文献1】特開2002−167548号公報
【特許文献2】特開平10−259351号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1のエポキシ塗料組成物は、塗り重ねインターバルが長くなった場合、長期に渡る耐水性が不十分であり、具体的には40℃の3%食塩水に12カ月浸漬した場合、あるいは20℃/40℃温度差耐水試験機に4週間供した場合に、著しい膨れが発生するなどの課題がある。また、特許文献2のエポキシ樹脂塗料組成物は、塗り重ねインターバルを長くすることができるが、長期に渡って暴露されたり、あるいは海水中に浸漬されたりした場合などに、塩化ビニル系共重合体が上塗り塗膜にブリードし、上塗り塗膜を変質させ、塗膜の剥離、膨れなどに至る問題があり、この問題は防汚塗料を塗り重ねた場合に特に顕著である。
【0010】
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、十分な防食性を有し、かつエポキシ樹脂塗料組成物から形成される塗膜上に上塗り塗料組成物を長期のインターバルで塗布しても、上塗り塗膜との層間付着性に優れ、さらに上塗り塗膜の耐割れ性や耐はがれ性に優れた塗膜を形成することができるエポキシ樹脂塗料組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者は、前記課題を解決する方法について鋭意検討を重ねた結果、ビスフェノール型エポキシ樹脂及びアミン系硬化剤を含有するエポキシ樹脂塗料組成物にエチレン・酢酸ビニル共重合体を特定量で配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち本発明は、(a)ビスフェノール型エポキシ樹脂、(b)エチレン・酢酸ビニル共重合体、及び(c)アミン系硬化剤を含有し、かつ(b)エチレン・酢酸ビニル共重合体が(a)ビスフェノール型エポキシ樹脂100質量部に対し1〜30質量部であることを特徴とするエポキシ樹脂塗料組成物に関する。
【0013】
また本発明は、上記エポキシ樹脂塗料組成物を被塗物上に塗装して下塗り塗膜を形成した後に、該下塗り塗膜上に上塗り塗料組成物を塗装して上塗り塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法に関する。
【0014】
さらに本発明は、上記エポキシ樹脂塗料組成物を塗装してなる塗装物品に関する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、十分な防食性を有し、かつエポキシ樹脂塗料組成物から形成される塗膜上に上塗り塗料組成物を長期のインターバルで塗布しても、上塗り塗膜との層間付着性に優れ、さらに上塗り塗膜の耐割れ性や耐はがれ性に優れた塗膜を形成することができるエポキシ樹脂塗料組成物を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明のエポキシ樹脂塗料組成物は、(a)ビスフェノール型エポキシ樹脂、(b)エチレン・酢酸ビニル共重合体、及び(c)アミン系硬化剤を含有し、かつ(b)エチレン・酢酸ビニル共重合体が(a)ビスフェノール型エポキシ樹脂100質量部に対し1〜30質量部であることを特徴とする。
【0017】
ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等が挙げられる。ビスフェノール型エポキシ樹脂は、単独で固形であってもよくまた液状であってもよい。またビスフェノール型エポキシ樹脂は、下地への付着性、塗膜の可とう性の点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0018】
ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)のエポキシ当量は特に限定されるものではない。例えば好ましいエポキシ当量は160〜500g/eqであり、さらに好ましいエポキシ当量は300〜500g/eqである。これら範囲は、上塗り塗膜との層間付着性及び上塗り塗装後の塗膜外観の点で意義がある。
【0019】
ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)の具体例としては、JER 1001(商品名、ジャパン エポキシ レジン社製、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂、エポキシ当量450〜500g/eq)、JER 834(商品名、ジャパン エポキシ レジン社製、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、エポキシ当量240〜260g/eq)、EPOMIK R―140P(商品名、三井化学社製、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、エポキシ当量180〜190g/eq)等が挙げられる。
【0020】
エチレン・酢酸ビニル共重合体(b)としては具体的には、エバフレックスEV−45X(商品名、三井デュポンポリケミカル社製、酢酸ビニル含有量46質量%、重量平均分子量116,000)、エバフレックスEV−40W(商品名、三井デュポンポリケミカル社製、酢酸ビニル含有量41質量%、重量平均分子量142,000)、エバフレックスV5772ET(商品名、三井デュポンポリケミカル社製、酢酸ビニル含有量33質量%、重量平均分子量83,000)等が挙げられる。
【0021】
エチレン・酢酸ビニル共重合体(b)の酢酸ビニル含有量は特に限定されるものではない。好ましくは、酢酸ビニル含有量が10〜60質量%であり、さらに好ましくは20〜50質量%である。これら範囲は、上塗り塗膜との層間付着性、下地への付着性及び防食性の点で意義がある。
【0022】
エチレン・酢酸ビニル共重合体(b)の分子量は特に限定されるものではない。好ましくは重量平均分子量が50,000〜200,000であり、さらに好ましくは70,000〜160,000である。これら範囲は、上塗り塗膜との層間付着性、下地への付着性、防食性の点で意義がある。ここで、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(東ソー(株)社製、「HLC8120GPC」)で測定した重量平均分子量をポリスチレンの重量平均分子量を基準にして換算した値である。カラムは、「TSKgel G−4000H×L」、「TSKgel G−3000H×L」、「TSKgel G−2500H×L」、「TSKgel G−2000H×L」(いずれも東ソー(株)社製、商品名)の4本を用い、移動相;テトラヒドロフラン、測定温度;40℃、流速;1cc/分、検出器;RIの条件で行ったものである。
【0023】
エチレン・酢酸ビニル共重合体(b)は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0024】
エチレン・酢酸ビニル共重合体(b)は、ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)100質量部に対して1〜30質量部の割合で配合する。1質量部未満の場合には上塗り塗膜との層間付着性に劣り、また30質量部を越える場合には防食性に劣る。エチレン・酢酸ビニル共重合体(b)の配合量は、好ましくはビスフェノール型エポキシ樹脂(a)100質量部に対して2〜20質量部であり、さらに好ましくは2〜17質量部である。これら範囲の下限値は上塗り塗膜との層間付着性の点で意義がある。またこれら範囲の上限値は下地への付着性及び防食性の点で意義がある。
【0025】
アミン系硬化剤(c)は、本発明のエポキシ樹脂塗料組成物中に存在するエポキシ基と反応する硬化剤である。アミン系硬化剤(c)の具体例としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリ(オキシプロピレン)ジアミン等の脂肪族ポリアミン類;キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミン等の芳香族ポリアミン類;1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、イソホロンジアミン等の脂環族ポリアミン類を挙げることができる。また、これらのポリアミン類の変性物、例えば、エポキシアダクト物、ケチミン化物、脂肪族系ポリアミドアミン類等のポリアミドアミン類、マンニッヒ化合物、マイケル付加化合物、アルジミン化物、イソシアネート化合物との尿素アダクト等も使用できる。さらにポリアミドアミン類の変性物、例えば、エポキシアダクト物、ダイマー酸変性物等も使用できる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0026】
アミン系硬化剤(c)のアミン価は特に限定されるものではない。好ましくはアミン価が50〜1000KOHmg/g、さらに好ましくは60〜500KOHmg/gである。これら範囲は、硬化乾燥性に影響することなく、上塗り塗膜との層間付着性あるいは下地への付着性を維持できる点で意義がある。
【0027】
アミン系硬化剤(c)の具体例としてはトーマイド215−70X(商品名、富士化成工業社製、脂肪族系ポリアミドアミン類、アミン価155KOHmg/g)、ポリマイド H−1060(商品名、三洋化成工業社製、ポリアミドアミンのダイマー酸変性物、アミン価65KOHmg/g)、サンマイド 315−70X(商品名、三和化学工業社製、脂肪族系ポリアミドアミン類、アミン価225KOHmg/g)、トーマイド423−70(商品名、富士化成工業社製、ポリアミドアミンのエポキシアダクト物、アミン価170KOHmg/g)等が挙げられる。
【0028】
アミン系硬化剤(c)の配合量は特に限定されるものではない。好ましくはエポキシ樹脂塗料組成物中のエポキシ基1.0モル当量に対しアミン系硬化剤(c)中のアミノ基の活性水素が0.30〜1.0モル当量となる配合量であり、さらに好ましくは0.40〜0.80モル当量となる配合量である。これら範囲の下限値は、防食性、耐水性の点で意義がある。これら範囲の上限値は上塗り塗膜との層間付着性及び上塗り塗装後の塗膜外観の点で意義がある。
【0029】
本発明のエポキシ樹脂塗料組成物は、本発明の目的に反しない範囲において、ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)以外のエポキシ樹脂を含有することができる。ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)以外のエポキシ樹脂としては、例えば、多官能型エポキシ樹脂、ダイマー酸型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、芳香族アミノエポキシ樹脂等が挙げられる。具体的には例えば、JER 152(商品名、ジャパン エポキシ レジン社製、多官能型エポキシ樹脂、エポキシ当量172〜178g/eq)、JER 157S65(商品名、ジャパン エポキシ レジン社製、多官能型エポキシ樹脂、エポキシ当量200〜220g/eq)、JER 1032S50(商品名、ジャパン エポキシ レジン社製、多官能型エポキシ樹脂、エポキシ当量169〜179g/eq)、JER 871(商品名、ジャパン エポキシ レジン社製、ダイマー酸型エポキシ樹脂、エポキシ当量390〜470g/eq)、JER 872(商品名、ジャパン エポキシ レジン社製、ダイマー酸型エポキシ樹脂、エポキシ当量600〜700g/eq)、JER 604(商品名、ジャパン エポキシ レジン社製、芳香族アミノエポキシ樹脂、エポキシ当量110〜130g/eq)、JER 630(商品名、ジャパン エポキシ レジン社製、芳香族アミノエポキシ樹脂、エポキシ当量90〜105g/eq)等が挙げられる。
【0030】
前記エポキシ樹脂の配合量は、ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)100質量部に対して1〜50質量部が好ましい。
【0031】
また本発明のエポキシ樹脂塗料組成物は、エチレン・酢酸ビニル共重合体(b)以外のビニル系樹脂、石油樹脂、キシレン樹脂及びアクリル樹脂の少なくとも1種を、本発明の目的に反しない程度の少量で含有しても良い。例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)100質量部に対して、0.1〜10質量部の割合で含有することができる。
【0032】
エチレン・酢酸ビニル共重合体(b)以外のビニル系樹脂としては、例えば、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル・アルキルビニルエーテル共重合体、塩化ビニル・アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル・エチレン共重合体、塩化ビニル・無水マレイン酸共重合体、塩化ビニル・脂肪族ビニル共重合体、塩化ビニル・ジエチルマレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体が挙げられる。塩化ビニル・アルキルビニルエーテル共重合体としては、塩化ビニル・イソブチルビニルエーテル共重合体、塩化ビニル・イソプロピルビニルエーテル共重合体、塩化ビニル・エチルビニルエーテル共重合体等が挙げられる。これらのうち、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体、又は塩化ビニル・イソブチルビニルエーテル共重合体等が挙げられる。
【0033】
塩化ビニル系共重合体は、具体的には例えばVAGH(商品名、ダウ・ケミカル日本社製、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体)、ラロフレックスMP−25(商品名、B.A.S.F社製、塩化ビニル・イソブチルビニルエーテル共重合体)等が挙げられる。
【0034】
石油樹脂としては、通常、常温で固形の石油樹脂であり、その軟化点は、好ましくは50〜150℃、さらに好ましくは80〜120℃である。例えば、ナフサ分解で副生する重質油中からスチレン誘導体、インデン等C9留分を重合させた芳香族系石油樹脂、C5留分とC9留分を重合させた共重合系石油樹脂、シクロペンタジエン、1,3−ペンタジエン等のC5留分の共役ジエンが一部環化重合した脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂を水素添加した樹脂やジシクロペンタジエンを重合させた脂環族系石油樹脂等が挙げられる。これらの内、芳香族系石油樹脂、特にスチレン・クマロン・インデン共重合体を使用することが好ましい。
【0035】
石油樹脂は、具体的には例えば、日石ネオポリマー K−2(商品名、新日本石油社製、スチレン・トルエン・インデン共重合体、軟化点100℃)、エスクロンV−120(商品名、新日鐵化学社製、スチレン・クマロン・インデン共重合体、軟化点120℃)等が挙げられる。
【0036】
キシレン樹脂としては、例えばキシレン・ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。キシレン樹脂としては、具体的には例えば、NIKANOL Y−50(商品名、フドー社製、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂)、NIKANOL Y−1000(商品名、フドー社製、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂)等が挙げられる。
【0037】
アクリル樹脂としては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、および安息香酸ビニル等のビニルエステル類、ならびにビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロトン酸エステル類、およびイタコン酸エステル類等の各種のビニル系単量体の1種または2種以上を共重合させてなるアクリル樹脂が挙げられる。前記単量体の2種以上を共重合させてなる共重合体におけるモノマー比については、特に制限はない。
【0038】
アクリル樹脂は、ビニル重合開始剤の存在下、公知の重合方法、例えば、溶液重合、塊状重合、乳化重合、懸濁重合等の各方法で重合させることにより得ることができる。また、有機溶剤で希釈して適当な粘度の樹脂溶液とするのが好都合であり、そのためには、溶液重合、または塊状重合を採用するのが好ましい。
【0039】
アクリル樹脂の分子量は、重量平均分子量が1,000〜300,000の範囲にあるのが好ましく、さらに好ましくは、10,000〜150,000の範囲にあるのがよい。この重量平均分子量が上記範囲にあると、塗膜の耐水性、防食性を低下させることなく、塗膜物性を向上させる傾向がある。
【0040】
また本発明のエポキシ樹脂塗料組成物は、体質顔料、着色顔料、防錆顔料等の顔料を含有することができる。顔料は、有機系顔料、無機系顔料の何れでもよく、有機系顔料としては、例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、紺青等が挙げられる。無機系顔料としては、例えば、チタン白、弁柄、黄色弁柄、バライト粉、シリカ、タンカル、タルク、白亜、酸化鉄粉、マイカ、硫酸バリウム等のように中性で非反応性のもの;亜鉛華(ZnO、酸化亜鉛)、鉛白、鉛丹、亜鉛末、亜酸化鉛粉等のように塩基性で塗料中の酸性物質と反応しるもの(活性顔料)等があげられる。これら顔料は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0041】
また本発明のエポキシ樹脂塗料組成物は、溶剤を含有することができる。溶剤としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル等のエステル類;エチルアルコ−ル、プロピルアルコ−ル、ブチルアルコ−ル等のアルコ−ル類等が挙げられる。これら溶剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0042】
さらに、本発明のエポキシ樹脂塗料組成物は、硬化促進剤、たれ止め剤、沈降防止剤、可塑剤、充填剤、分散剤等の添加剤を含有することができる。
【0043】
本発明のエポキシ樹脂塗料組成物は、2液混合型の塗料組成物である。調製方法は、エポキシ樹脂を用いた一般的な塗料組成物と同様の方法で行うことができる。例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)及びエチレン・酢酸ビニル共重合体(b)を含有する成分を成分(I)とし、アミン系硬化剤(c)を含有してなる成分を成分(II)とした場合に、塗装する直前に成分(I)と成分(II)を混合する調製方法が挙げられる。
【0044】
本発明のエポキシ樹脂塗料組成物は、重防食用の塗料組成物として使用することができ、特に重防食用の下塗り塗料組成物として好適に使用することができる。
【0045】
続いて本発明の塗膜形成方法について説明する。
【0046】
本発明の塗膜形成方法は上記エポキシ樹脂塗料組成物を被塗物上に塗装して下塗り塗膜を形成した後に、該下塗り塗膜上に上塗り塗料組成物を塗装して上塗り塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法である。
【0047】
被塗物としては、船舶部位、水中構造物、水上構造物及び陸上構造物等で防食を必要とする全ての部位が挙げられる。具体的には例えば、船舶外板部、暴露甲板部、上部構造部、ホールド部、バラストタンク部等の船舶部位;金属製タンクの内外表面;コンクリート製地下排水槽;陸上、地中、あるいは海中パイプライン;ブイ、火力・原子力発電所の給排水口、橋脚、海中ケーブル等の水中構造物等が挙げられる。なお、被塗物には、あらかじめ錆止め塗装、プライマー塗装等を施してもよい。また、被塗物には、本発明のエポキシ樹脂塗料組成物の塗装に先立ち、必要により、表面付着物を除去する工程を施してもよい。
【0048】
前記エポキシ樹脂塗料組成物の被塗物上への塗装は、前記調製方法により得られた本発明のエポキシ樹脂塗料組成物を用い、刷毛、ローラー、スプレー等の一般的な塗装方法により行うことができる。前記塗装は、前記調製方法による調整後、所定の可使時間内に塗装する。塗装後は通常、乾燥工程を行う。乾燥工程は一般的には常温で行う。
【0049】
下塗り塗膜は前記エポキシ樹脂塗料組成物を被塗物上へ塗装することにより形成される。下塗り塗膜の膜厚は、使用用途又は目的に応じて適宜選択される。好ましく乾燥膜厚で50〜500μmである。上記下塗り塗膜は、一回の塗装により形成してもよく、また複数回の塗装により形成してもよい。一回の塗装による膜厚は特に限定されるものではなく、塗装全体で所望の膜厚が得られるように適宜選択される。
【0050】
上塗り塗膜は前記下塗り塗膜上に上塗り塗料組成物を塗装することにより形成される。上塗り塗料組成物は例えば防食塗膜に一般的に使用されている塗料組成物を用いることができる。上塗り塗料組成物としては、例えば前記本発明のエポキシ樹脂塗料組成物を上塗り塗料組成物として用いてもよい。また、防食塗膜に一般的に使用されているアルキド樹脂系塗料組成物、塩化ゴム系塗料組成物、エポキシ樹脂系塗料組成物、エポキシエステル樹脂系塗料組成物、アクリル樹脂系塗料組成物、ビニル樹脂系塗料組成物、フッ素樹脂系塗料組成物、フェノ−ル樹脂系塗料組成物、シリコンアルキド樹脂系塗料組成物、ウレタン樹脂系塗料組成物等も使用することができる。これら上塗り塗料組成物としては、具体的には例えば、SDマリンBTD(商品名、NKMコーティングス社製、アルキド樹脂系塗料組成物)、ラバマリンBTD(商品名、NKMコーティングス社製、塩化ゴム樹脂系塗料組成物)、ビニオール2000(商品名、NKMコーティングス社製、ビニル樹脂系塗料組成物)、エポマリンBTD(商品名、NKMコーティングス社製、エポキシ樹脂系塗料組成物)、またはレタン6000(商品名、関西ペイント社製、ウレタン樹脂系塗料組成物)等が挙げられる。
【0051】
また、例えば被塗物が船舶外板部、ブイ、火力・原子力発電所の給排水口、橋脚、海中ケーブル等の水中構造物等の場合には、上塗り塗料組成物としては、生物の付着を防止する防汚塗料組成物を使用することが好ましい。防汚塗料組成物としては、例えば、加水分解型防汚塗料組成物あるいは水和分解型防汚塗料組成物等が挙げられる。加水分解型防汚塗料組成物としては、具体的には例えば(1)分子側鎖にトリオルガノシリルエステル基及びアルコキシ又はアリーロキシポリエチレングリコール基を導入した特定の共重合体、並びに防汚剤を含有する加水分解型防汚塗料組成物(以下「加水分解型防汚塗料組成物(1)」ということがある)、(2)金属含有ビニル系樹脂及び防汚剤を含有する加水分解型防汚塗料組成物(以下「加水分解型防汚塗料組成物(2)」ということがある)等が挙げられる。また、水和分解型防汚塗料組成物としては(1)塩化ゴム系樹脂あるいはビニル樹脂及び防汚剤を含有する水和分解型防汚塗料組成物(以下「水和分解型防汚塗料組成物(1)」ということがある)等が挙げられる。これら加水分解型防汚塗料組成物、水和分解型防汚塗料組成物は、前記下塗り塗膜との層間付着性に優れる。
【0052】
上記加水分解型防汚塗料組成物(1)としては、具体的には例えば、タカタクォンタム プラス(商品名、NKMコーティングス社製、加水分解型防汚塗料組成物)、タカタクォンタム クラシック(同前)、タカタクォンタム ウルトラ(同前)、タカタクォンタム LLL(同前)等が挙げられる。
【0053】
上記加水分解性防汚塗料組成物(2)としては、具体的には例えば、宝船(商品名、NKMコーティングス社製、加水分解型防汚塗料組成物)、宝船DX(同前)等が挙げられる。
【0054】
上記水和分解性防汚塗料組成物(1)としては、例えば、シーラバン2号HP(商品名、NKMコーティングス社製、水和分解型防汚塗料組成物)、シークイーン(同前)、シープリンス(同前)等が挙げられる。
【0055】
上記上塗り塗料組成物の下塗り塗膜上への塗装は、刷毛、ローラー、スプレー等の一般的な塗装方法により行うことができる。塗装後は通常、乾燥工程を行う。乾燥工程は一般的には常温で行い、乾燥時間は上塗り塗料組成物の種類によって異なるが、通常3〜24時間程度である。
【0056】
上記上塗り塗膜の膜厚は、使用用途及び目的に応じて適宜選択される。好ましく乾燥膜厚で30〜500μmである。上記上塗り塗膜は、一回の塗装により形成してもよく、また複数回の塗装により形成してもよい。
【0057】
本発明の塗装物品は、前記本発明のエポキシ樹脂塗料組成物を前記被塗物上に塗装してなるものである。また、本発明の塗装物品は、さらに前記上塗り塗料組成物を塗装して上塗り塗膜を形成してなるものであってもよい。
【実施例】
【0058】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明はこれに限定されるものではない。尚、「部」及び「%」は、別記しない限り「質量部」及び「質量%」を示す。また、表1中の各成分量は特に断りがない限りいずれも「質量部」を示す。
【0059】
<実施例1〜16、比較例1〜6>
各実施例、比較例のエポキシ樹脂塗料組成物の配合を表1に示した。各エポキシ樹脂塗料組成物の製造は以下の方法により行った。主剤については各成分を表1の配合比率に従って混合した後、ガラスビーズ充填のもと、卓上サンドミルを用いて充分に分散させ製造した。硬化剤についてはディスパー分散機により均一に撹拌混合して製造した。得られた主剤及び硬化剤を表1に示した配合比率で混合して各エポキシ樹脂塗料組成物を製造した。
【0060】
【表1】

(注1)JER−1001:商品名、ジャパン エポキシ レジン社製、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂、エポキシ当量450〜500g/eq
(注2)JER−834:商品名、ジャパン エポキシ レジン社製、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、エポキシ当量240〜260g/eq
(注3)EPOMIK R−140P:商品名、三井化学社製、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、エポキシ当量180〜190g/eq
(注4)エバフレックスEV−40W:商品名、三井デュポンポリケミカル社製、エチレン・酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル含有量41質量%、重量平均分子量142,000
(注5)エバフレックスEV−45X:商品名、三井デュポンポリケミカル社製、エチレン・酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル含有量46質量%、重量平均分子量116,000
(注6)エバフレックスV−5772ET:商品名、三井デュポンポリケミカル社製、エチレン・酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル含有量33質量%、重量平均分子量83,000
(注7)VAGH:商品名、ダウ・ケミカル日本社製、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体
(注8)ラロフレックスMP−25:商品名、B・A・S・F社製、塩化ビニル・イソブチルビニルエーテル共重合体
(注9)アルマテックスL−1060:商品名、三井化学社製、アクリル樹脂
(注10)エスクロンV−120:商品名、新日鐵化学社製、スチレン・クマロン・インデン共重合体、軟化点120℃、分子量730
(注11)弁柄302:商品名、森下弁柄工業社製
(注12)TTKタルク:商品名、竹原化学工業社製
(注13)クラライトマイカ300−D:商品名、クラレトレーディング社製
(注14)ディスパロンA630−20XN:商品名、楠本化成社製
(注15)トーマイド215−70X:商品名、富士化成工業社製、脂肪族系ポリアミドアミン、アミン価155KOHmg/g、不揮発分70%
(注16)ポリマイドH−1060:商品名、三洋化成社製、ポリアミドアミンのダイマー酸変性物、アミン価65KOHmg/g、不揮発分65%
(注17)トーマイド423−70:商品名、富士化成工業社製、ポリアミドアミンのエポキシアダクト物、アミン価170KOHmg/g、不揮発分70%
(注18)TAP:商品名、化薬アクゾ社製、硬化促進剤
【0061】
実施例1〜16及び比較例1〜6により得られた各エポキシ樹脂塗料組成物について以下の試験に供した。なお、以下の試験において、各エポキシ樹脂塗料組成物の塗装は、主剤及び硬化剤を混合した後、直ちに行った。
【0062】
<実施例17〜32、比較例7〜12>
試験板の作成:サンドブラスト処理した70×150×2.3mmの鋼板に各実施例、比較例のエポキシ樹脂塗料組成物をその乾燥膜厚が200μmになるようにエアスプレーを用いて塗装し、23℃で7日間乾燥させ試験板を得た。
防食性試験:前記試験板を40℃の3%食塩水に24カ月間浸漬した。試験開始後6カ月毎に塗膜の膨れの程度及び塗膜のさびの程度を評価した。膨れの程度はJIS K 5600−8−2 表1に記載の等級に準じて評価した。また、さびの程度はJIS K 5600−8−3 表1に記載の等級に準じて評価した。評価結果を表2に示す。
【0063】
【表2】

【0064】
<実施例33〜48、比較例13〜18>
試験板の作成:サンドブラスト処理した100×300×1.6mmの鋼板に各実施例、比較例のエポキシ樹脂塗料組成物をその乾燥膜厚が150μmになるようにエアスプレーを用いて塗装した後、兵庫県尼崎市の関西ペイント(株)尼崎事業所内に設置した屋外暴露台(JIS K 5600−7−6に準拠)に塗装面が表となるように各々2枚ずつ取付けた。取付け後、1枚は7日間、もう1枚は30日間屋外暴露を行い下塗り塗膜を作成した。続いて、下塗り塗膜上に表3に記載の各上塗り塗料組成物をその乾燥膜厚が50μmとなるようにエアスプレーを用いて塗装し、23℃で7日間乾燥して試験板を得た。
付着性試験:試験板を湿潤冷熱繰返し試験機(JIS K 5600−7−4 条件1)で30サイクル試験した後、JIS K 5600−5−6に規定のクロスカット法に準拠して試験を行い、JIS K 5600−5−6 表1に記載の分類に準じて評価した。評価結果を表3に示す。
【0065】
【表3】

(注19)ラバマリンBTD:商品名、NKMコーティングス社製、塩化ゴム樹脂系塗料組成物
(注20)エポマリンBTD:商品名、NKMコーティングス社製、エポキシ樹脂系塗料組成物
(注21)レタン6000:商品名、関西ペイント社製、ウレタン樹脂系塗料組成物
【0066】
<実施例49〜64、比較例19〜24>
試験板の作成及びローター試験:サンドブラスト処理した100×100×1.0mmの鋼板に各実施例、比較例のエポキシ樹脂塗料組成物をその乾燥膜厚が200μmになるようにエアスプレーを用いて塗装した後、兵庫県尼崎市の関西ペイント(株)尼崎事業所内に設置した屋外暴露台(JIS K 5600−7−6に準拠)に塗装面が表となるように各々2枚ずつ取付けた。取付け後、1枚は7日間、もう1枚は30日間屋外暴露を行い下塗り塗膜を作成した。続いて、下塗り塗膜上に表4の防汚塗料組成物をその乾燥膜厚が300μmとなるようにエアスプレーを用いて塗装し、23℃で7日間乾燥させて試験板を得た。作成した試験板を直径50cmの円筒型ドラムの外面に固定した後、兵庫県洲本市由良湾の海水下1mに浸漬して、ドラムの周速が16ノットとなるようにモーターで回転させ、24カ月間試験した。
【0067】
塗膜外観:ローター試験後の塗膜の割れ及び塗膜のはがれについて目視により評価した。なお、塗膜の割れはJIS K 5600−8−4 表1に記載の等級に準じて評価した。また、塗膜のはがれはJIS K 5600−8−5 表1に記載の等級に準じて評価した。評価結果を表4に示す。
層間付着力試験:ローター試験後に下塗り塗膜と上塗り塗膜との層間付着力を、SAICAS法により測定し剥離強度として算出した。(SAICAS法の詳細については、「SAICAS法による被着体の付着強度評価(1)塗装技術、34,4,123(1995)」、「SAICAS法による被着体の付着強度評価(2)塗装技術、34,5,129(1995)」以上、西山 逸雄著を参照。)
なおSAICAS法による剥離強度は、刃幅当たりの塗膜の分離(剥離)に要する力であり、式(1)のように表される。
P=FH/w 式(1)
(P:剥離強度(N/m)、FH:水平力(N)、w:刃幅(m))
本試験においては、サイカス BN−1(商品名、ダイプラ・ウィンテス社製、表面−界面物性解析装置)を用いた。試験結果を表4に示す。
【0068】
【表4】

(注22)タカタクォンタム プラス:商品名、NKMコーティングス社製、加水分解型防汚塗料組成物(1)
(注23)タカタクォンタム LLL:商品名、NKMコーティングス社製、加水分解型防汚塗料組成物(1)
(注24)シーラバン2号HP:商品名、NKMコーティングス社製、水和分解型防汚塗料組成物(1)
(注25)剥離強度の単位:kN/m

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ビスフェノール型エポキシ樹脂、(b)エチレン・酢酸ビニル共重合体、及び(c)アミン系硬化剤を含有し、かつ(b)エチレン・酢酸ビニル共重合体が(a)ビスフェノール型エポキシ樹脂100質量部に対し1〜30質量部であることを特徴とするエポキシ樹脂塗料組成物。
【請求項2】
ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)のエポキシ当量が150〜600g/eqである請求項1記載のエポキシ樹脂塗料組成物。
【請求項3】
エチレン・酢酸ビニル共重合体(b)の酢酸ビニル含有量が、10〜60質量%である請求項1又は2記載のエポキシ樹脂塗料組成物。
【請求項4】
エチレン・酢酸ビニル共重合体(b)の重量平均分子量が、50,000〜200,000である請求項1〜3のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂塗料組成物。
【請求項5】
アミン系硬化剤(c)の配合量が、エポキシ樹脂塗料組成物中のエポキシ基1.0モル当量に対しアミン系硬化剤(c)中のアミノ基の活性水素が0.30〜1.0モル当量となる配合量である請求項1〜4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂塗料組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂塗料組成物を被塗物上に塗装して下塗り塗膜を形成した後に、該下塗り塗膜上に上塗り塗料組成物を塗装して上塗り塗膜を形成することを特徴とする塗膜形成方法。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂塗料組成物を被塗物上に塗装してなる塗装物品。

【公開番号】特開2009−197106(P2009−197106A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−39235(P2008−39235)
【出願日】平成20年2月20日(2008.2.20)
【出願人】(501481724)NKMコーティングス株式会社 (7)
【出願人】(000001409)関西ペイント株式会社 (815)
【Fターム(参考)】