説明

エポキシ樹脂粉体塗料

【課題】 エポキシ樹脂粉体塗料の優れた特性を損なうことなく、塗装後の被塗装物の加工性に優れるエポキシ樹脂粉体塗料を提供する。
【解決手段】 エポキシ樹脂(A)、フェノール樹脂(B)、イミダゾール系硬化剤(C)を必須成分とするエポキシ樹脂粉体塗料であって、更にエラストマ(D)を含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料であり、エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量が1000g/eq以上、3500g/eq以下であり、フェノール樹脂(B)中の水酸基の合計が、エポキシ樹脂(A)中のエポキシ基に対して、当量比0.1以上、0.8以下であり、イミダゾール系硬化剤(C)が、2−ウンデシルイミダゾールでエポキシ樹脂(A)に対して0.5重量%以上、5.0重量%以下配合することが好ましい。さらにエラストマ(D)をエポキシ樹脂(A)に対して1.0重量%以上、7.0重量%以下配合することが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エポキシ樹脂粉体塗料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エポキシ樹脂粉体塗料は、金属密着性、電気的特性、機械的特性、熱的特性に優れており、従来の溶剤型塗料と比較して、塗料中に溶剤を含有しないため、低公害で作業環境性にも優れたものであること、塗装直後でも被塗装品を使用できること、多層の重ね塗りが可能で塗膜厚みを厚くできること、比較的安価であること、塗装後に余剰分の塗料を回収し再利用できることなどの利点から、電子部品、OA機器、家電製品、建材、自動車部品等の絶縁保護装飾用塗料として需要が高い。また、エポキシ樹脂粉体塗料は鉄などへの密着性が優れていることから防錆用としても優れた特性を示し、需要が高く多くの実績がある(例えば、非特許文献1又は2参照。)。
【0003】
エポキシ樹脂の絶縁、防錆用への使用はますます高まる傾向にある。しかし近年になり小型化や高性能化を目的として被塗装物の形状が複雑化する傾向がある。さらに生産性を上げるため、エポキシ樹脂を塗装した後に、被塗装物を加工したいという要望が増えつつある。
【0004】
ところが、一般的にエポキシ樹脂粉体塗料は塗装後に曲げなどの変形を行うと、十分な可撓性を塗膜が有していないため、クラックや剥がれなどが発生しやすく加工に限界があった。
このような背景から、塗装後に被塗装物の変形を行った場合でもクラックや剥がれなどの発生しにくいエポキシ樹脂粉体塗料が望まれている。
【0005】
【非特許文献1】新保正樹著,「エポキシ樹脂ハンドブック」,日刊工業新聞社,1987年12月25日
【非特許文献2】室井宗一、石村秀一共著,「入門エポキシ樹脂」,新高分子文庫,1988年6月20日
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、エポキシ樹脂粉体塗料の優れた特性を損なうことなく、被塗装物の加工時にクラックや剥がれなどの発生しにくい塗膜を形成できるエポキシ樹脂粉体塗料を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記の本発明(1)〜(7)により達成される。
(1)エポキシ樹脂(A)と、フェノール樹脂(B)と、イミダゾール系硬化剤(C)とを必須成分とするエポキシ樹脂粉体塗料であって、更に、エラストマ(D)を含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。
(2)前記エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量が、1000g/eq以上3500g/eq以下である(1)に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
(3)前記フェノール樹脂(B)が、パラクレゾール変性ノボラック樹脂を含むものである(1)又は(2)に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
(4)前記フェノール樹脂(B)中の水酸基の合計が、前記エポキシ(A)中のエポキシ基の合計に対して当量比0.1以上、0.8以下である(1)ないし(3)のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
(5)前記エラストマ(D)は、エチレンアクリルゴムを含むものである(1)ないし(4)のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
(6)前記イミダゾール系硬化剤(C)の含有量は、エポキシ樹脂(A)に対して0.5重量%以上、5.0重量%である(1)ないし(5)のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
(7)前記エラストマ(D)の含有量は、エポキシ樹脂(A)に対して1.0重量%以上、7.0重量%以下である(1)ないし(6)のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
【発明の効果】
【0008】
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料は、エポキシ樹脂(A)と、フェノール樹脂(B)と、イミダゾール系硬化剤(C)と、エラストマ(D)とを含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料であり、被塗装物の加工時にクラックや剥がれなどの発生しにくい塗膜を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明のエポキシ樹脂粉体塗料の詳細について説明する。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料は、エポキシ樹脂(A)と、フェノール樹脂(B)と、イミダゾール系硬化剤(C)と、エラストマ(D)とを含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料である。
【0010】
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料(以下、「粉体塗料」ということがある)に用いられるエポキシ樹脂(A)としては特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂などが挙げられ、これらを単独または混合して用いても良い。これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた場合は、塗膜が機械的特性、電気的特性に優れたものになり好ましい。またエポキシ当量は1000g/eq以上、3500g/eq以下が好ましく、さらに好ましくは1500g/eq以上、2500g/eq以下である。エポキシ当量が上記下限値よりも低い場合、塗膜の十分な可撓性が得られない場合がある。また、上記上限値よりも高い場合には粉体塗料の溶融流れ性及び外観性が向上する効果が低下する場合がある。
【0011】
本発明の粉体塗料に用いられるフェノール樹脂(B)としては、特に限定されないが、一般にエポキシ樹脂用の硬化剤として用いられている公知のものが使用できる。例えば、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などが挙げられ、これら通常のフェノール樹脂のほかにも、各種変性フェノール樹脂を用いることもできる。変性フェノール樹脂としては特に限定されないが、例えば、クレゾール、アルキルフェノール、レゾルシンなどのフェノール類、カシューオイル、トールオイル、アマニ油などの各種動植物油などのほか、不飽和脂肪酸、ロジン、アルキルベンゼン樹脂、アニリン、メラミン、ゴム等で変性されたフェノール樹脂を、単独あるいは2種以上を併用することができる。
【0012】
これらの中でもパラクレゾール変性ノボラック樹脂を使用することが望ましい。パラクレゾール変性ノボラック樹脂は分子構造の直線性が高く、これをエポキシ樹脂(A)の硬化剤として用いることにより、硬化物である塗膜に良好な可撓性を付与することができる。
【0013】
また、フェノール樹脂(B)の含有量は特に限定されないが、水酸基の合計が、エポキシ樹脂(A)中のエポキシ基の合計に対して、当量比0.1以上、0.8以下であることが望ましく、さらに望ましくは0.3以上、0.6以下である。これにより、機械的強度を得ることができる。フェノール樹脂(B)の含有量が上記下限値未満であると、その効果が十分に発現されないことがある。また上記上限値を超えると、塗膜の機械的強度の低下がみられることがある。これは硬化物の弾性率が高くなりすぎることにより、機械的衝撃に対して強度が低下することが原因と考えられる。
【0014】
本発明の粉体塗料には、エポキシ樹脂の硬化剤としてイミダゾール系硬化剤(C)を用いることを特徴とする。ここで用いられるイミダゾール系硬化剤(C)としては特に限定されないが、一般にエポキシ樹脂用硬化剤として使用されている公知のものが使用できる。例えば2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−s−トリアジン、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾリル−(1)]−エチル−sトリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイトなどが挙げられ、これらを単独又は混合して使用することができる。これらの中でも、2−ウンデシルイミダゾールを用いた場合は、より可撓性に優れた塗膜となるため望ましい。
【0015】
またイミダゾール系硬化剤(C)の含有量は特に限定されないが、エポキシ樹脂(A)に対して0.5重量%以上、5.0重量%以下であることが望ましく、さらに望ましくは1.0重量%以上、3.0重量%以下である。含有量が上記下限値より低い場合は十分な硬化性が得られない場合があり、含有量が上記上限値よりも高い場合には硬化後の収縮が大きくなり、可撓性が向上する効果を低下させる場合がある。
【0016】
本発明の粉体塗料は更にエラストマ(D)を含有することを特徴とする。これにより、塗装後の被塗装物の変形や加工に対して強い塗膜を得ることができる。このメカニズムは以下のように推測される。
本発明の粉体塗料においては、まず、エポキシ樹脂(A)、フェノール樹脂(B)、及び、イミダゾール系硬化剤(C)を配合し、これら成分の性状や配合量を調整することにより、塗膜中の樹脂成分の架橋密度を制御し、塗膜の可撓性を調節することができる。
そしてさらに、エラストマ(D)を配合することにより、塗膜の可撓性、引き裂き強度などを向上させることができると考えられる。
【0017】
本発明の粉体塗料で用いられるエラストマ(D)としては特に限定されず、一般的なものを使用することができる。例えば、シリコンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、ポリサルファイドゴム、天然ゴム、ビニルゴムなどが挙げられる。これらの中でもエチレンアクリルゴムを使用することが望ましい。エチレンアクリルゴムは耐熱性に優れているため、これにより耐熱性に優れかつ可撓性の優れた塗膜を形成することができる。
【0018】
エラストマ(D)を配合する方法としては特に限定されないが、例えば、上記説明した他の成分とともに溶融混合する方法、あるいは、事前にエポキシ樹脂やフェノール樹脂に溶融混合させておく方法などが挙げられる。
【0019】
エラストマ(D)の含有量は特に限定されないが、エポキシ樹脂(A)に対して1.0重量%以上、7.0重量%以下であることが望ましく、さらに望ましくは2.0重量%以上、5.0重量%以下である。含有量が上記下限値未満では十分な可撓性が得られない場合がある。また上記上限値を越えると、溶融流れ性及び塗装外観が向上する効果を低下させる場合がある。
【0020】
本発明の粉体塗料には、必要に応じて無機充填材を用いることができる。
無機充填材としては特に限定されないが、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、珪酸カルシウム、タルク等が挙げられ、これらを単独または混合して用いることができる。これらの中でもシリカを用いた場合は、塗膜の機械的強度が良好となるので好ましい。
【0021】
なお、本発明の粉体塗料には上記配合物のほかにも、本発明の目的を損なわない範囲内で他の成分を配合することもできる。このような成分としては着色顔料、レベリング剤、硬化促進剤などが挙げられ、例えば着色顔料としては酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック等を用いることができる。
【0022】
本発明の粉体塗料を製造する方法としては特に限定されるものではなく、粉体塗料を製造する一般的な方法を用いることができる。一例としては、所定の組成比で配合した原料成分をヘンシェルミキサーによって十分に均一混合した後、エクストルーダーなどの混練装置で溶融混合し、ついで粉砕機により適当な粒度に粉砕、分級して得られる。
また、本発明の粉体塗料については、粉体の流動性向上のため、シリカなどの微粉末で粉体塗料粒子の表面を被覆することもできる。このような処理を行う方法としては、粉砕時に微粉末を添加しながら混合する粉砕混合やヘンシェルミキサーなどによる乾式混合などの方法がある。
【0023】
以下、本発明を実施例、比較例を用いて具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、表1に記載されている原材料の配合量は「重量部」を示す。
【0024】
1.粉体塗料の作製
(実施例1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂を90重量部、パラクレゾール変性ノボラック樹脂を3重量部、イミダゾール系硬化剤として2−ウンデシルイミダゾールを1重量部、エラストマとしてエチレンアクリルエラストマを4重量部配合し、ヘンシェルミキサーにより20分間混合し、エクストルーダーを用いて混練後、粉砕機にて粉砕して粉体塗料を得た。
【0025】
(実施例2)エチレンアクリルエラストマの配合量を2.3重量部とした以外は、実施例1と同様にして粉体塗料を得た。エチレンアクリルエラストマの配合量が少ないため実施例1よりも180度曲げ試験に劣るが良好なレベルである結果が得られた。
【0026】
(実施例3)パラクレゾール変性ノボラックフェノール樹脂の代わりにストレートノボラック樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして粉体塗料を得た。
【0027】
(比較例1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂を90重量部、フェノール樹脂を用いず、イミダゾール系硬化剤として2−ウンデシルイミダゾールを1重量部配合し、エラストマとしてエチレンアクリルエラストマを4重量部配合し、ヘンシェルミキサーにより20分間混合し、エクストルーダーを用いて混練後、粉砕機にて粉砕して粉体塗料を得た。
【0028】
(比較例2)エチレンアクリルエラストマを配合せず、パラクレゾール変性ノボラック樹脂を3重量部配合した以外は比較例1と同様にして粉体塗料を得た。
【0029】
(比較例3)イミダゾール系硬化剤として2−ウンデシルイミダゾールの代わりに2−フェニルイミダゾールを配合し、エチレンアクリルエラストマを配合しないこと以外は比較例1と同様にして粉体塗料を得た。
【0030】
【表1】

【0031】
2.使用原材料
(1)エポキシ樹脂(A):ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製・エピコート1055、エポキシ当量2000)
(2)フェノール樹脂(B):パラクレゾール変性ノボラック樹脂(住友ベークライト株式会社製・PR−54633B)
(3)フェノール樹脂(B):ストレートノボラック樹脂(住友ベークライト株式会社製・PR−53195)
(4)イミダゾール系硬化剤(C):2−ウンデシルイミダゾール(四国化成株式会社製・C11Z)
(5)イミダゾール系硬化剤(C):2−フェニルイミダゾール(四国化成株式会社製・2PZ)
(6)エチレンアクリルエラストマ(D):エチレンアクリルゴム(住友化学工業社製・「エスプレンEMA」)
【0032】
3.評価
実施例および比較例で得られた粉体塗料を用い、以下の評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0033】
【表2】

【0034】
4.塗装サンプルの作成方法
銅鋼鈑(C1100P 1.6×70×100mm)に、塗膜の厚さが平坦部で約300μmとなるように静電塗装機により塗装した。硬化条件は、300℃/10分間で行った。
【0035】
5.評価方法
(1)塗装外観:上記塗装サンプルの塗膜表面を観察し、平滑性に優れているものを○、凹凸が存在し若干であるが表面の光沢に劣るものを△とした。
(2)機械的強度(変形に対する強度):上記塗装サンプルを用い、塗装サンプルをR10mmで180°折り曲げ試験を行い。塗膜へのクラックなどの発生が見られるかどうかを観察し、折り曲げ前と差の見られないものを◎、クラックの発生の無いものを〇、マイクロクラックの発生したものを△、クラックの発生したものを×とした。
(3)ゲル化時間:実施例及び比較例で得られた粉体塗料0.1gを用い、200℃で針法に準拠して測定した。
(4)流れ性:実施例及び比較例で得られた粉体塗料0.5gを金型に入れ、室温で10mmφの錠剤型に成形し、これを150℃の乾燥機中で30分間加熱した。加熱後の錠剤径(mm)を測定し、加熱前後の錠剤径の変化から次式により算出した。
流れ性(%)=[(加熱後の錠剤径/10)−1]×100
【0036】
実施例1〜3はいずれも、エポキシ樹脂(A)、フェノール樹脂(B)、イミダゾール系硬化剤(C)及び、エラストマ(D)を含有する本発明の粉体塗料であり、塗膜の外観が良好で、折り曲げに対しても良好な機械的強度を有するものであった。特に実施例1、2は、フェノール樹脂(B)としてパラクレゾール変性ノボラック樹脂を用いたので、特に優れた可撓性を付与することができた。
一方、比較例1はフェノール樹脂(B)を含まないため、塗膜に充分な機械的強度がなく、180°折り曲げ試験でクラック、剥がれなどはなかったが折り曲げ部の外観の低下が見られた。
比較例2はエラストマ(D)を含まないため、180°折り曲げ試験でクラックや剥がれなどの不良が発生した。
比較例3は一般的なエポキシ樹脂粉体塗料の配合でありフェノール樹脂(B)、エラストマ(D)ともに含まれないものであるため、180°折り曲げ試験でクラック、剥がれが発生した。
ゲル化時間、流れ性については実施例、比較例で大きな差はなくはいずれも使用可能な範囲であった。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の粉体塗料は塗装後の被塗装物の加工性に優れた塗膜を提供できるものであり、被塗装物の形状が複雑で塗装後加工を行うような用途へ好適に用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エポキシ樹脂(A)と、フェノール樹脂(B)と、イミダゾール系硬化剤(C)とを必須成分とするエポキシ樹脂粉体塗料であって、更にエラストマ(D)を含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。
【請求項2】
前記エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量が、1000g/eq以上、3500g/eq以下である請求項1に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
【請求項3】
前記フェノール樹脂(B)が、パラクレゾール変性ノボラック樹脂を含むものである請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
【請求項4】
前記フェノール樹脂(B)中の水酸基の合計が、前記エポキシ(A)中のエポキシ基の合計に対して当量比0.1以上、0.8以下である請求項1ないし3のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
【請求項5】
前記エラストマ(D)はエチレンアクリルゴムを含むものである請求項1ないし4のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
【請求項6】
前記イミダゾール系硬化剤(C)の含有量は、エポキシ樹脂(A)に対して0.5重量%以上、5.0重量%以下である請求項1ないし5のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
【請求項7】
前記エラストマ(D)の含有量は、エポキシ樹脂(A)に対して1.0重量%以上、7.0重量%以下である請求項1ないし6のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉体塗料。

【公開番号】特開2006−96905(P2006−96905A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−286122(P2004−286122)
【出願日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【出願人】(000002141)住友ベークライト株式会社 (2,927)
【Fターム(参考)】