説明

エラーインジケータを備えた試料容器用ラック

自動臨床分析装置、例えば、自動血液分析器などの臨床分析装置の使用者が、最初に臨床分析装置を通過させた後の追加処理が必要な試料を識別できるようにする装置を提供する。装置はさらに、試料容器の位置を指示して、試料保持領域から試料を見つけ出す時に使用者を支援することができる。装置は、試料容器、例えば、試料管を保持するための凹部を各々が有する複数のレセプタクルを備えたラックを備える。各レセプタクルは、所与のレセプタクル領域の試料容器が追加処理を必要とする時に信号を発するためのインジケータに関連付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、臨床分析装置用試料ラックに関し、より詳細には、自動臨床分析装置用試料ラックに関する。
【背景技術】
【0002】
自動臨床分析装置による分析後の生体試料の処理は、自動臨床分析装置の使用者にとっては、かなりの労力を強いるものである。Abbott Accelerator DM製品などの意思決定ソフトウェアに基づく規則は、どの試料が追加の検査、例えば、塗抹標本検査が必要であるかの決定のプロセスを自動化することによって、分析後の生体試料の処理を改善する。しかしながら、Abbott Accelerator DM製品は、再検査が必要な生体試料を収容する試料容器を物理的に識別する使用者の能力を改善するものではなく、また、自動臨床分析装置内で再検査が必要な生体試料を収容する試料容器の位置決定を可能にするものでもない。
【0003】
インビトロ(in vitro)診断検査用の自動臨床分析装置が生体試料を扱うのに自動化プロセスを使用するのは一般的である。試料容器が複数の試料容器を保持する試料ラック内で保持されるのも一般的である。試料容器は、典型的には、試料ラックが自動臨床分析装置内に導入される前に、試料ラック内の位置に載置される。試料容器は、自動臨床分析装置が処理を完了するまで試料ラック内にあり、処理完了時に、試料容器は、次の保存またはさらなる処理(再処理としても知られている)のために、試料ラック内の元の位置のままで自動臨床分析装置から取り外される。
【0004】
多数のタイプの再処理操作が生体試料に対して行われることが可能である。血液学の分野におけるそのような再処理操作の例として、(a)塗抹標本を伸展すること、(b)再度試料を分析装置に通過させて結果を確認すること、(c)さらなる分析、例えば、網状赤血球の計数のために試料を分析装置に通過させることが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
初期分析の後の再処理用の試料の選択は、典型的には、分析装置の操作者によって手動で行われる。再処理用の試料を選択するプロセスは、時間がかかるプロセスであり、分析装置によって得られた結果を、特定の患者の詳細、例えば、これらに限定されるわけではないが、年齢、性別に関する参照範囲、要求臨床医または要求元、過去の検査結果などの詳細と併せて観察するステップに基づく場合が多い。
【0006】
複雑であるためにコストのかかる自動化手法を使用して、追加の検査の実行が試みられてきた。これらの試みの例には、ソフトウェアに組み込まれた規則に試料の自動選択後の再検査と検査のやり直しのための試料を識別させる自動ロボットまたは自動トラッキングの実装を伴う。これらのプロセスは一部の研究室では有効であることが立証されたが、これらのプロセスは非常にコストがかかる傾向があるので、最も大きな研究室しか適切な設備を購入する余裕がない。それでも、試料の選別および選択は、それが中間量または少量の検査を行う研究室であっても、全ての研究室にとって仕事量のかなりの部分を占めるというのは変わらない。
【0007】
したがって、追加処理が必要な試料を、ロボットアームまたはトラッキングによって物理的にピックアップする必要なしに、物理的に識別できる簡単でコストのかからない製品を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、自動臨床分析装置、例えば、自動血液分析器などの臨床分析装置の使用者が、最初に臨床分析装置を通過させた後の追加処理が必要な試料を識別できるようにする装置を提供する。装置はさらに、試料容器の位置を指示して、試料保持領域から試料を見つけ出す時に使用者を支援することができる。
【0009】
装置は、試料容器、例えば、試料管を保持するための凹部を各々が有する複数のレセプタクルを備えたラックを備える。各レセプタクルは、所与のレセプタクル領域の試料容器が追加処理を必要とする時に信号を発するためのインジケータに関連付けられる。
【0010】
本明細書内で説明される表示アクティビティを実行するのに適したインジケータをラックに取り付けるのに、複数の方法ある。ラックは、インジケータとして可動ペグを使用することができる。ラックは、インジケータとして、発光ダイオードまたは液晶表示装置を使用することができる。発光ダイオードは、電気スイッチや無線送受信機などの手段によって作動される。
【0011】
本明細書で説明される試料ラックを使用することで、臨床分析装置の操作者は、再分析または再検査が必要な場合のある所与の試料の識別表示を見つけるためにデータログを見直す必要がない。すなわち、操作者は、試料ラック内の所与の試料を探す必要がない。試料ラック自体が操作者に、どの試料が再分析または再検査が必要であるかを、もしあれば、指示する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本明細書で示された試料ラックを使用することができる自動臨床分析装置、すなわち、血液分析器を示す正面立面図である。
【図2】本発明での使用に適した試料ラックの斜視図である。この試料ラックは、機械的インジケータを使用して、最初に自動臨床分析装置を通過させた後の追加処理が必要な試料を識別する。
【図3】最初に自動臨床分析装置を通過させた後の追加処理が必要な試料を識別するために機械的インジケータを作動させる機構を示す、図2、図3の試料ラックの部分正面立面図である。試料管のレセプタクルの位置および機械的インジケータの通路が破線で示されている。
【図4】図2で示された試料ラックと共に使用されることが可能な機械的インジケータの拡大斜視図である。
【図5A】指示の高さに位置決めされた機械的インジケータを示す拡大斜視図であり、機械的インジケータは作動されていない。
【図5B】指示の高さに位置決めされた機械的インジケータを示す拡大斜視図であり、機械的インジケータは第1のレベルまで上昇している。
【図5C】指示の高さに位置決めされた機械的インジケータを示す拡大斜視図であり、機械的インジケータは第2のレベルまで上昇している。
【図6】機械的インジケータを指定位置で保持するための弾性バイアス要素を示す正面立面図である。試料管のレセプタクルの位置および機械的インジケータの通路は破線で示されている。
【図7】機械的インジケータを指定位置で保持するための弾性バイアス要素を示す、ライン7−7に沿った断面の部分側面立面図である。試料管のレセプタクルの位置および機械的インジケータの通路は破線で示されている。
【図8】本発明での使用に適した試料ラックの斜視図である。この試料ラックは、発光ダイオードを使用して、最初に自動臨床分析装置を通過させた後の追加処理が必要な試料を識別する。
【図9】図8の試料ラックの部分正面立面図である。試料管は破線で示されている。
【図10】図8の試料ラックおよび試料ラックに隣接した自動臨床分析装置の一部の側面立面図である。試料管は破線で示されている。
【図11】図8の試料ラックの一部および試料ラックに隣接した自動臨床分析装置の一部の正面立面図である。試料ラックが自動臨床分析装置の試料吸引ステーションに近づく時の試料ラックを示している。試料管は破線で示されている。
【図12】図8の試料ラックの一部および試料ラックに隣接する自動臨床分析装置の一部の正面立面図である。全てのリードリレーが永久磁石またはリードスイッチを使用してリセットされる位置における試料ラックを示している。試料管は破線で示されている。
【図13】図8の試料ラックの一部および試料ラックに隣接する自動臨床分析装置の一部の正面立面図である。リードリレーがラッチ状態に設定されて、電磁ロッド(複数可)およびリードリレー(複数可)を使用して発光ダイオードを作動させる位置における試料ラックを示している。試料管は破線で示されている。
【図14】複数の発光ダイオードが示されている、リードリレーのラッチ回路を示す電気概略図である。
【図15】リードリレーがリレーコイルによってラッチされる状態のリードリレーのラッチ回路を示す電気概略図である。
【図16】リードリレーが通常は閉鎖したリードスイッチを磁石によって開放することでリセットされる状態のリードリレーのラッチ回路を示す電気概略図である。
【図17】リードスイッチが回路を閉鎖する時にリードリレーがアンラッチされる状態のリードリレーのラッチ回路を示す電気概略図である。
【図18】本発明での使用に適した試料ラックの斜視図である。この試料ラックは、発光ダイオードを使用して、最初に自動臨床分析装置を通過させた後の追加処理が必要な試料を識別する。
【図19】図18の試料ラックの正面立面図である。電気電子部品の位置と試料管のレセプタクルの位置とは破線で示されている。さらに、試料ラックの前壁は、部分的に切り抜いたものとして示されている。
【図20】図18の試料ラックの側面立面図である。電気電子部品の位置と試料管のレセプタクルの位置とは破線で示されている。
【図21】図18の試料ラックの上面図である。
【図22】図18の試料ラックの底面図である。試料管のレセプタクルの位置は破線で示されている。
【図23】本明細書で説明される試料ラックと共に使用されることが可能なシステムの斜視図である。このシステムは、自動臨床分析装置で実行された検査の結果を読み出すために、試料ラックが載置される専用の試料ラックリーダを使用する。専用試料ラックリーダは、液晶表示装置を使用して、最初に自動臨床分析装置を通過させた後の追加処理が必要な試料を識別する。
【図24】本発明での使用に適した試料ラックの斜視図である。この試料ラックは、最初に自動臨床分析装置を通過させた後の追加処理が必要な試料を識別するために、専用試料ラックリーダと共に使用されるものである。
【図25】図23に示されている専用試料ラックリーダのトレー上の図23、図24の試料ラックの正面立面図である。電気電子部品の位置と試料管のレセプタクルの位置とは破線で示されている。さらに、試料ラックの前壁は、部分的に切り抜いたものとして示されている。
【図26】図24の試料ラックの正面立面図である。図26では、電気電子部品の位置と試料管のレセプタクルの位置とは破線で示されている。さらに、試料ラックの前壁は、部分的に切り抜いたものとして示されている。
【図27】図24の試料ラックの側面立面図である。電気電子部品の位置と試料管のレセプタクルの位置とは破線で示されている。
【図28】図24の試料ラックの上面図である。
【図29】図24の試料ラックの底面図である。電気電子部品の位置と試料管のレセプタクルの位置とは破線で示されている。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書内で使用される時、「発光ダイオード」は、pn接合の順方向に電気的にバイアスされた時に、インコヒーレントの狭スペクトラム光を発する半導体ダイオードを意味する。効果は、エレクトロルミネセンスの一形態である。本明細書内で使用される時、用語「液晶表示装置」は、光源またはリフレクタの前に配列された任意の数の色またはモノクロの画素からなる薄く平らな表示装置を意味する。これは、電力の使用量が非常に少ないので、バッテリ式の電子装置で使用されることが多い。
【0014】
本明細書内で使用される時、表現「無線周波数識別」またはRFIDは、電波を使用して自動的に物体、例えば、生体試料の容器や生体試料を分析するための試薬の容器を識別する技術を指す総称である。識別の最も一般的な方法は、物体を識別するシリアル番号および、場合によっては、物体または物体の内容物に関する他の情報を、アンテナに取り付けられたマイクロチップに記憶する方法である。マイクチップおよびアンテナは、まとめて無線周波数識別トランスポンダまたは無線周波数識別タグと呼ばれる。アンテナは、マイクロチップが識別情報および他の情報を無線周波数識別リーダに伝送するのを可能にする。無線周波数識別リーダは、無線周波数識別タグから反射された電波をデジタル情報に変換し、その後、このデジタル情報は、このデジタル情報を利用できるコンピュータに渡されることが可能である。
【0015】
本明細書内で使用される時、表現「無線周波数識別システム」は、アンテナを有するマイクロチップからなる無線周波数識別タグと、アンテナを有する無線周波数識別照会器または無線周波数識別リーダとを備えるシステムを意味する。無線周波数識別リーダは、電磁波を送る。タグアンテナは、これらの電磁波を受信するように同調される。パッシブ無線周波数識別タグは、リーダによって生成された磁界から電力を取って、その電力を使用してマイクロチップの回路に電力を供給する。その後、マイクロチップは、パッシブ無線周波数識別タグが無線周波数識別リーダに送り返した電波を変調して、無線周波数識別リーダによって受信された電波をデジタルデータに変換する。
【0016】
本明細書内で使用される時、無線周波数識別タグ内のマイクロチップは、「読み出し/書き込みマイクロチップ」、「読み出し専用マイクロチップ」、または「書き込み1回、読み出し多数回のマイクロチップ」とすることができる。読み出し/書き込みマイクロチップの場合、情報は無線周波数識別タグに追加されるか、または無線周波数識別タグが無線周波数識別リーダの範囲内にある場合に既存の情報に上書きされることが可能である。読み出し/書き込みマイクロチップは、通常、上書きできないシリアル番号を有する。追加のデータブロックを使用して、無線周波数識別タグが取り付けられたアイテムに関する追加の情報を記憶することができる。これらの無線周波数識別タグは、データの上書きを防ぐためにロックされるか、機密データの開示または患者のプライバシーを危うくするデータの開示を防ぐために暗号化される。読み出し専用マイクロチップは、製造工程の時に情報が記憶されている。読み出し専用マイクロチップの情報は、変更することができない。書き込み1回、読み出し多数回のマイクロチップは、シリアル番号が一度書き込まれると、その情報は後で上書きできない。
【0017】
本明細書内で使用される時、表現「アクティブ無線周波数識別タグ」は、自身の電源、通常はバッテリを有する無線周波数識別送信機を意味する。電源はマイクロチップの回路を作動させ、信号を無線周波数識別リーダに送信するのに使用される。「パッシブ無線周波数識別タグ」にはバッテリはない。その代わりに、パッシブ無線周波数識別タグは無線周波数識別リーダから電力を取り、無線周波数識別リーダはタグのアンテナの電流を誘導する電磁波を送る。「セミパッシブタグ」は、バッテリを使用して、マイクロチップの回路を作動させるが、無線周波数識別リーダから電力を取ることで通信する。上述のタイプの無線周波数識別タグのうちいずれかが本発明システムで使用可能である。
【0018】
本明細書内で使用される時、用語「無線周波数識別リーダ」または「リーダ」は、無線周波数識別タグと通信し、無線周波数識別タグに対してデータを送受信するための手段を提供する機能を有する器具を意味する。無線周波数識別リーダにより実行される機能は、かなり高度な信号処理、パリティエラーチェック、補正を含むことが可能である。無線周波数識別タグから信号が正確に受信され復号されると、信号が反復送信であるか否かを決定するためにアルゴリズムが適用され、その後、アルゴリズムが無線周波数識別タグに送信を停止するように命令することが可能である。この種の照会は、「コマンド応答プロトコル」として知られており、短時間での複数の無線周波数識別タグの読み出しの問題を避けるために使用される。代替の技術は、無線周波数識別リーダが特定の同一性を有する無線周波数識別タグを探して、順番に照会をすることを含む。単一の無線周波数識別リーダまたは複数の無線周波数識別リーダを使用することは、本発明の範囲内である。無線周波数識別リーダは、単一のアンテナまたは複数のアンテナを有することができる。
【0019】
本明細書内で使用される時、用語の「(複数可)」表現は、状況次第で1つ以上の対象アイテムのことを意味する。本明細書内で使用される時、略記「等」は、「および同じクラスの他の不特定のもの」を意味する。略記「等」は、同一またはほぼ同一の構成要素を全て挙げるのが面倒である場合に、同一またはほぼ同一の構成要素を表すのに使用される。例えば、10個の組のアイテムが所与の機能のために使用される場合、第1の組のアイテム、例えば、X1、X2を列記した後に略記「等」を付けると(X1、X2等のように)、記載された第1の組のアイテムと、記載されていない残りの9個の組のアイテム、すなわち、X3、X4;X5、X6;X7、X8;X9、X10;X11、X12;X13、X14;X15、X16;X17、X18;X19、X20とを説明することになる。
【0020】
図面では、同じ参照符号は同じ部品を識別するのに使用されている。例えば、試料ラックはどの図面でも同じ参照符号である。
【0021】
図1は、本明細書で説明される試料ラックと共に使用するのに適した自動臨床分析装置10を示す図である。この自動臨床分析装置は血液分析器であるが、本明細書で説明される試料ラックの使用は血液分析器に限定されないことに留意すべきである。本発明と共に使用される自動臨床分析装置の例として、CELL−DYN(R)Sapphire、CELL−DYN(R)3700、CELL−DYN(R)3200が挙げられるが、これらに限定されない。これらの自動臨床分析装置は、Abbott Laboratories(Abbott Park、Illinois)から市販されている。これらの分析装置の説明は、米国特許第5,939,326号明細書、5,891,734号明細書、5,812,419号明細書、5,656,499号明細書、5,631,165号明細書、5,631,730号明細書に記載されており、これら全ては参照により明細書内に組み込まれる。自動臨床分析装置10は、入力部12と、分析部14と、出力部16とを備える。分析部14は、血液試料の少なくとも一部を吸引し、吸引された試料の一部を所要濃度に希釈し、光学的または電気的測定によって、または光学的および電気的測定の両方によって希釈した試料の特性を調べるための1つ以上の器具を備える。試料が吸引される位置は参照符号18で示されている。分析部14は、自動臨床分析装置10のプロセスを制御し、分析部14から取得されたデータを処理するために、コントローラ/データ処理モジュール20に電気的に接続される。コントローラ/データ処理モジュール20は、機器のプロセスを制御し、分析部14の結果のレポートを生成するためのソフトウェアを含む。複数の試料ラックからなる試料ラック30は、入力部12を通って自動臨床分析装置10に導入される。試料ラック30内の試料が分析部14で分析された後、試料ラック30は出力部16に移動される。
【0022】
図2では、本発明での使用に適した典型的な試料ラック30は、複数のレセプタクル34が形成される本体32を備え、レセプタクル34の各々は試料管36を立位状態で保持することができる。レセプタクル34は、一列に並んで配置される。図2で示されるように、各レセプタクル34の円筒形状は、そこに収容される試料管36の円筒形状にほぼ等しい。試料管36とレセプタクル34とは円筒状の形状にしなくてもよいことに留意すべきである。試料ラック30の本体32は、前壁32a、後壁32b(図2では図示せず)、第1の側壁32c、第2の側壁32d、上壁32e、底壁32fを有する。図面のサイズによる制限から、本明細書で説明されるアイテムのうち数個のアイテムのみが参照符号付きで示されている。同じ機能を有するアイテム、例えば、レセプタクル34と試料管36とは同じ形状を有するように示されていることに留意すべきである。
【0023】
本明細書で説明されている表示アクティビティを実行するのに適したインジケータを試料ラック30に取り付けるのに多数の方法がある。図2、図3、図4、図5A、図5B、図5C、図6、図7は、インジケータとして可動ペグを使用する試料ラックを示している。図8、図9、図10、図11、図12、図13は、インジケータとして発光ダイオードを使用する試料ラックを示している。発光ダイオードは、リードスイッチとリードリレーとを有する回路によって作動される。これらの回路の一部は、図14、図15、図16、図17で示されている。図18、図19、図20、図21、図22は、インジケータとして発光ダイオードを使用する試料ラックを示しているが、これらの発光ダイオードは無線周波数送受信機(あるいは、本明細書ではトランスポンダと呼ばれる)によって作動されることが可能である。図23、図24、図25、図26、図27、図28、図29は、インジケータとして液晶表示装置を使用する試料ラック30を示している。液晶表示装置は、試料ラックが載置される専用のラックリーダにより作動される。
【0024】
図2、図3、図4、図5A、図5B、図5C、図6、図7では、試料ラック30は複数のインジケータ40を使用する。各インジケータ40は、可動ペグを備える。図2、図3、図6、図7で示されるように、各レセプタクル34に関連付けられた1つの可動ペグ40がある。この実施形態の変形例では、2つ以上の可動ペグ40が各レセプタクル34に関連付けられることが可能である。しかしながら、各レセプタクル34に関連付けられた2つ以上の可動ペグ40を使用することで、インジケータの複雑性を増すことになる。所与のレセプタクル34に関連付けられる可動ペグ40は、レセプタクルに隣接して配置されるのが好ましい。
【0025】
図3、図4で示されるように、可動ペグ40は円筒形状であるが、可動ペグ40は円筒形状にしなくてもよい。可動ペグ40は、さまざまな形態が考えられ得る。所与の可動ペグ40を所与のレセプタクル34に隣接して位置決めするために、所与の可動ペグ40用の通路42が、所与のレセプタクル34に隣接して試料ラック30の本体32内に形成される。通路42も、可動ペグ40と同様に、円筒形状であるが、同様に、通路42は円筒形状にしなくてもよい。図4で示されるように、可動ペグ40は、可動ペグ40の一端部で区切られた4つの円筒セクション40a、40b、40c、40dを有する。それより多い円筒セクションが使用されてもよいし、それより少ない円筒セクションが使用されてもよい。しかしながら、円筒セクションの数が増えると、インジケータの複雑性も増すことになる。可動ペグ40をインジケータとして使用するために、可動ペグ40は通路42内に挿入される。可動ペグ40は、4つの円筒セクション40a、40b、40c、40dが試料ラック30の本体32の底壁32fよりも試料ラック30の本体32の上壁32aに近くなるように挿入されるのが好ましい。可動ペグ40は、使用前に、円筒セクション40a、40b、40c、40dが自動臨床分析装置10の操作者に見えなくなるまで通路42内に挿入される。図面のサイズによる制限から、本明細書で説明されるアイテムのうち限られた数、例えば、1つ、2つ、3つのアイテムのみが特定の図面で参照符号付きで示されている。同じ機能を有するアイテム、例えば、試料管36、試料管のレセプタクル34、可動ペグ40、通路42は、同じまたはほぼ同じ形状を有するように示されていることに留意すべきである。
【0026】
4つの円筒セクション40a、40b、40c、40dを有する可動ペグ40を使用するシステムによって対処できる指示の例として、例えば、(1)試料の処理が完了したことを示す指示、(2)血液塗抹標本が必要であるという指示、(3)試料の検査やり直しが必要であるという指示、(4)緊急動作が必要であるという指示が挙げられる。
【0027】
インジケータペグ40を動かすための機構50は、プレート52の下に位置決めされ、この機構50では、試料が自動臨床分析装置10を通過する時に、試料ラック30がプレート52上を摺動する。図3に示されるように、プレート52は、典型的には分析装置10の中央近くに位置する(図1に示されるように)吸引ステーション18の下流に配置される。可動ペグ40は、モータ54によって駆動され、モータ54は、自動臨床分析装置10のコントローラ/データ処理モジュール20からのソフトウェアおよびアルゴリズムによって生成された信号によって作動されることが可能である。モータ54は、自動臨床分析装置10に取り付けられた電気パルス発生器(図示せず)とモータ駆動回路(図示せず)とによって作動されることが可能である。電気パルス発生器は、ソフトウェアを使用して操作される。ソフトウェアは、典型的には、試料を再検査する必要性または他の動作の必要性、例えば、血液塗抹標本が必要であること、緊急動作が必要であることを示す警告信号を生成するアルゴリズム(複数可)を使用する。自動臨床分析装置のソフトウェアからコマンド/信号を受信すると、モータ54が作動され、ペグ40を適切な垂直距離に上昇させる。
【0028】
モータ54を備える他に、インジケータ可動機構50は送りねじ56を備える。モータ54は、送りねじ56を垂直上方または垂直下方に駆動するように機能する。送りねじ56を駆動させるのに適したモータ54は、ステッピングモータである。本明細書内の使用に適したステッピングモータは、Haydon Switch and Instrument(Waterbury、CT)から、Linear Actuator Seriesの名称で市販されている。このようなステッピングモータの仕様は、直径20mm、5ボルト、270mA、2.7ワットを含む。送りねじ56は、モータ54に組み込まれている。送りねじ56は、上端部56aを有し、その上にプッシュロッド58が取り付けられる。プッシュロッド58は、試料ラック30がプレート52の特定の位置に配置されると可動ペグ40を押し込む。本明細書での使用に適したプッシュロッド58は、直径が約0.1インチのステンレス製の棒である。しかしながら、プッシュロッド58のサイズは重要ではない。
【0029】
モータ54は、自動臨床分析装置10からモータ54に送られる電気パルスによって作動される。モータ54のシャフトの回転数は、自動臨床分析装置10によってモータ54に送られる電気パルス数に比例する。例えば、図5Aでは、信号が送られない場合、可動ペグ40は移動されない。可動ペグ40のセクション40aが見えるように要求する信号が送られた場合、自動臨床分析装置10はモータ54に100の電気パルスを送ることになる。図5Bを参照されたい。可動ペグ40のセクション40bが要求する信号が送られた場合、自動臨床分析装置10はモータ54に200の電気パルスを送ることになる。図5Cを参照されたい。可動ペグ40のセクション40cが見えるように要求された場合、自動臨床分析装置10はモータ54に300の電気パルスを送ることになる。可動ペグ40のセクション40dが要求された場合、自動臨床分析装置10はモータ54に400の電気パルスを送ることになる。モータ54の動作は可動ペグ40を所望の高さまで移動させ、その後、図6、図7に示されるように、可動ペグ40の移動は弾性バイアス要素60、例えば、スプリングの動作と、弾性バイアス要素60とレセプタクル34の内壁との摩擦とによって止まることが可能である。弾性バイアス要素60は単に、プッシュロッド58が引き込まれた後、摩擦によって可動ペグ40を伸長位置で保持するだけである。弾性バイアス要素60は、金属板またはプラスチック板で形成されることが可能である。弾性バイアス要素60は、試料ラック30の形に成形される場合もあれば、試料ラック30内に形成されたスリットに挿入される場合もある。モータ54の方向は、必要に応じてプッシュロッド58を引き込むように予約されており、このため、試料ラック30は次の試料が自動臨床分析装置10によって分析されるように進むことができる。
【0030】
1つの試料ラック30、または2つ以上の試料ラック30によって運ばれる試料の分析の全てが完了した後、操作者は、試料ラック30の可動ペグ40を観察し、可動ペグ(複数可)40が垂直方向に変位した試料ラック(複数可)30から試料管(複数可)36を取り外すことが可能である。操作者は、その後、試料管(複数可)36を次の処理の他の試料ラック(複数可)30に導入することができる。これらの移動された試料管36内の試料は、同じ自動臨床分析装置10で対象とする特定の項目に対する異なる形態の検査で再検査されるか、手動で再検査される。可動ペグ40が上昇されたラック30は、可動ペグ40の上部をラック30の上壁32eの表面まで押し下げて再使用の状態に手動でリセットされる。
【0031】
別の実施形態では、代替のインジケータは光学的特徴に基づくものとすることができる。例えば、発光ダイオードがインジケータとして使用されるのも可能である。図8、図9、図10、図11、図12、図13、図14、図15、図16、図17では、発光ダイオード(複数可)70a、70b等が試料ラック30の各レセプタクル34に隣接して位置決めされることが可能である。最も単純な形態では、インジケータは1つの発光ダイオードとすることができる。レセプタクル34に隣接した発光ダイオードの点灯は追加処理が必要であることを示す。より複雑な形態では、各々が異なる波長の光を発する複数の発光ダイオードが各レセプタクル34に隣接して配置されることが可能である。必要な時に、複数の信号が生成されて、それにより追加処理のためのより複雑な指示を可能にする。例えば、赤色発光ダイオード70aと緑色発光ダイオード70bとを使用することで、4つの異なる指示を保持することができる。指示は以下の組み合わせによって示される。両方の光がオフ、両方の光がオン、赤色の光がオフで緑色の光がオン、緑色の光がオフで赤色の光がオンの組み合わせである。2つの発光ダイオードを使用するシステムによって対処できる指示の例として、例えば、(1)試料の処理が完了したことを示す指示、(2)血液塗抹標本が必要であるという指示、(3)試料の検査やり直しが必要であるという指示、(4)緊急動作が必要であるという指示が挙げられる。3つ以上の発光ダイオードが使用される場合もあるが、追加の発光ダイオードの使用は、当然、後述するタイプの追加の回路が必要になることに留意すべきである。
【0032】
図9、図10、図11、図12、図13、図14、図15、図16、図17では、発光ダイオード(複数可)70a、70b等は、試料ラック30に取り付けられるスイッチング機構、例えば、リードリレーおよびリードスイッチに隣接して自動臨床分析装置10に取り付けられた電磁スイッチによって作動されることが可能である。自動臨床分析装置10のコントローラ/データ処理モジュール20からのソフトウェアおよびアルゴリズムからコマンド/信号を受信すると、スイッチング機構が作動され、適切な発光ダイオード(複数可)70a、70b等を点灯させる。スイッチング機構は、電磁ロッド駆動回路(以下で説明する)によって電磁ロッドに送信された信号によって作動される。試料ラック30上の各試料管の位置には、1つの赤色発光ダイオード70a、1つの緑色発光ダイオード70b、赤色発光ダイオード70a用のリードリレー72a、緑色発光ダイオード70b用のリードリレー72b、赤色発光ダイオード70aを含む回路内の抵抗器74a、緑色発光ダイオード70bを含む回路内の抵抗器74b、赤色発光ダイオード70aを含む回路内のスイッチ76a、緑色発光ダイオード70bを含む回路内のスイッチ76bがある。例えば、試料ラック30が10個のレセプタクル34を有する場合、10個の赤色発光ダイオード70a、10個の緑色発光ダイオード70b、20個のリードリレー72a、72b、20個の抵抗器74a、74b、20個のスイッチ76a、76bが試料ラックごとに使用される。
【0033】
簡略化のために、単に1つの試料管の位置に対する部品および回路が番号付けされている。しかしながら、残りの試料管の位置の部品および動作は説明される試料管位置の部品および動作と同じように機能することは理解すべきである。さらに、発光ダイオードによって発せられる光の色は赤と緑以外も可能であることに留意すべきである。
【0034】
試料ラック30では、各試料管位置に2つのリードリレー72a、72b、例えば、各試料管位置に赤色発光ダイオード70a用の1つのリードリレー72a、緑色発光ダイオード70b用の1つのリードリレー72bが配設される。所与の試料管位置における各リードリレー72a、72bは、自動臨床分析装置10上にそれぞれ位置する電磁ロッド78a、78bにより生成される外部電磁界によって作動されることが可能である。外部電磁界は、短時間だけ、例えば、1秒間だけ生成され、各試料管位置における適切なリードリレー(複数可)72a、72bは、リードリレー(複数可)72a、72bをリセットするためのリードスイッチ80が作動されるまで、試料ラック30の電子回路および試料ラック30の内部電源とラッチされる。各試料管位置における発光ダイオード(複数可)72a、72bは、電子ラッチ回路(以下で説明する)により作動され、各試料管位置における発光ダイオード(複数可)72a、72bの光は、各試料管位置におけるリードリレー(複数可)72a、72bをリセットするためのリードスイッチ80が作動されるまで維持される。2つの電磁ロッドのうちの1つの電磁ロッド78aはリードリレー(複数可)72aに対向し、2つの電磁ロッドのうちの他方の電磁ロッド78bはリードリレー(複数可)72bに対向しており、その結果、各電磁ロッド78a、78bはそれぞれ、その対応するそれぞれのリードリレー72a、72bに向かって磁界を放射することができる。2つの電磁ロッド78a、78bは、好ましくは電磁ロッド78aと緑色発光ダイオード70bのリードリレー72bとの間のクロス干渉、電磁ロッド78bと赤色発光ダイオード70aのリードリレー72aとの間のクロス干渉が生じないように、試料吸引ステーション18上またはその近くに配置される。
【0035】
リードリレーは、2つの弛緩状態(双安定性)を有するラッチリレーである。これらのリードリレーは、「キープ」リレーとも呼ばれる。電流が切られると、リレーは最後の状態を保つ。この効果は、ソレノイド作動式ラチェットカム機構を使用して、またはコイルが弛緩された時の位置のアーマチュアと接点とを保持するためにオーバーセンターバネまたは永久磁石と共に2つの対向するコイルを有することによって、または残りのコアを使用して得られる。ラチェットカムの例では、コイルへの第1のパルスがリレーをオンにし、第2のパルスがリレーをオフにする。2つのコイルの例では、1つのコイルへのパルスがリレーをオンにし、対向するコイルへのパルスがリレーをオフにする。このタイプのリレーは、スイッチが入れられている間、一瞬の間だけ電力を消費し、電力が停止した状態の間最後の設定を保つという利点がある。
【0036】
試料ラック30内のリードスイッチ80は、試料ラック30内の全ての試料管位置の全てのラッチされたリードリレー72a、72bをリセットするのに使用される。リードスイッチ80は、試料ラック30が自動臨床分析装置10の吸引ステーション18に移動する前に、磁力を印加することで作動される。全ての試料管位置におけるラッチされたリードリレー72a、72bをリセットするためのリードスイッチ80を作動させる磁力は、試料吸引ステーション18の上流側にほぼレセプタクル1つの幅分の距離に配置された永久磁石82によって生成される。リードスイッチ80は、全ての試料管位置におけるリードリレー72a、72bに流れる電流を遮断する遮断スイッチとして機能し、その結果、試料ラック30内のリードリレー72a、72bの全てがアンラッチ状態に戻される。
【0037】
図14、図15、図16、図17では、各試料管位置における各発光ダイオード70a、70bからの1つのリード線は抵抗器74a、74bにそれぞれ接続され、各発光ダイオード70a、70bからの他方のリード線はそれぞれ、各試料管位置におけるリードリレー72a、72bそれぞれの接点84a、84bに接続される。所与の試料管位置における所与の接点84a、84bが閉鎖される場合、電源86の正端子からのリード線は発光ダイオード70a、70bそれぞれに接続され、抵抗器74a、74bの他方のリード線はそれぞれ電源86のゼロ電圧端子(負端子)に接続される。所与の試料管位置における各発光ダイオード70a、70bは、所与の試料管位置における適切なリードリレー72a、72bがそれぞれラッチされ、リセットされるまで作動状態を保つ時に作動される。
【0038】
図14では、20個のリードリレー72a、72b等の全てが試料ラック30内で使用されており、それぞれの赤色発光ダイオード70aに対して1つのリードリレー72a、およびそれぞれの緑色発光ダイオード70bに対して1つのリードリレー72bが試料ラック30の各試料管位置に配置されている。1つのリードスイッチ80は、第1の試料管の位置に配置される。リードリレー72a、72b等およびリードスイッチ80は、電磁ロッド78a、78bからの磁界と永久磁石82からの磁界とがリードリレー72a、72b等およびリードスイッチ80に到達して、必要に応じて、リードリレー72a、72b等およびリードスイッチ80をそれぞれ作動させることができるように、試料ラック30の側面の表面近くに設置される。2つの電磁ロッド78a、78bおよび1つの永久磁石82は、電磁ロッド78a、78bからの磁界と永久磁石82からの磁界とがリードリレー72a、72b等およびリードスイッチ80にそれぞれ到達できるように、試料ラック30の側面の表面に面して、自動臨床分析装置10の側壁または側壁近くに取り付けられる。
【0039】
図11、図12、図13は、リードリレー72a、72b等がラッチされ、情報(2進状態)がリードリレー72a、72b等内で維持される様子を説明する連続図である。簡略化のために、電磁ロッド78a、78b、リードリレー72a、72b等、発光ダイオード70a、70b等の動作を説明する表現では、単数形に設定する、つまり、1つの電磁ロッド、1つのリードリレー、1つの発光ダイオードが作動されるように設定する。しかしながら、両方の電磁ロッド78a、78b、各試料管位置の両方のリードリレー72a、72b、各試料管位置の両方の発光ダイオード70a、70bが同時に作動可能であることは理解すべきである。
【0040】
図11では、試料ラック30は、試料ラック30の全てのリードリレー72a、72b等もリセットが発生する位置に達していない。電磁ロッド78a、78bは試料吸引ステーション18に配置される。永久磁石82は、吸引ステーション18の上流側にレセプタクル1つの幅分に等しい距離に配置され、その結果、発光ダイオード70a、70b等の全ての前の状態は、試料ラック30が試料吸引ステーション18に前進する前にリセットされることが可能である。試料ラック30は図11の右から左に移動している。
【0041】
図12は、試料吸引位置で新しい状態を受けるために、発光ダイオード70a、70b等の全ての前の状態がリセットされる位置にある試料ラック30を示す。
【0042】
図13は、第1の試料管が吸引ステーション18にある位置の試料ラック30を示す図である。自動臨床分析装置10が吸引ステーション18にある試料が検査のやり直しや手動での観察が必要であると判断する場合、試料が不足している、すなわち、試料の量が信頼できる結果を得るには不十分であると判断する場合、または他のエラー表示があると判断する場合、電磁ロッド(複数可)78a、78bは自動臨床分析装置10の電子機器によって励磁され、その結果、試料管位置における発光ダイオード(複数可)70a、70bの適切な状態が設定される。適切なリードリレー(複数可)72a、72bは、適切な発光ダイオード(複数可)70a、70bが作動されるように試料ラック30内に組み込まれた内部電子回路とラッチされ、リードリレー(複数可)72a、72bがリセットされるまで発光ダイオード(複数可)70a、70bの適切な状態が保持される。
【0043】
発光ダイオードの回路を動作させるために、図14、図15、図16、図17で示されるように、自動臨床分析装置10はトランジスタ102を1秒間作動させるためにパルス100を生成し、それにより適切な電磁ロッド(複数可)78a、78bを励磁させ、試料ラック30内の所与の試料管位置における適切なリードリレー(複数可)72a、72bに到達する磁界を生成する。所与の試料管位置における適切なリードリレー(複数可)72a、72bは十分な磁界で励磁され、それにより適切なリードリレー(複数可)72a、72bの適切な接点84a、84bを閉鎖する。適切な接点84a、84bが閉鎖されると、電源86からの電流は適切なリードリレー(複数可)72a、72b内の適切な接点(複数可)84a、84bと適切なリレーコイル(複数可)88a、88bとを通って流れ出す。これにより、適切なリレーコイル(複数可)88a、88bの磁界は、適切な電磁ロッド(複数可)78a、78bが消勢された後、すなわち外部磁界が除去された後、適切な接点(複数可)84a、84bを閉鎖状態に維持する。各試料管位置において、発光ダイオード(複数可)70a、70bのアノードはリードリレー(複数可)72a、72bの接点(複数可)84a、84bの片側にそれぞれ接続され、発光ダイオード(複数可)70a、70bのカソードは抵抗器(複数可)74a、74bの片側にそれぞれ接続される。リードリレー(複数可)72a、72bの接点(複数可)84a、84bはそれぞれ電源86の正端子に接続され、抵抗器(複数可)74a、74bは電源86の負端子に接続されるので、所与の試料管位置における発光ダイオード(複数可)70a、70bは作動可能になる。図14、図15を参照されたい。抵抗器(複数可)74a、74bは、5から10mAの範囲の電流が発光ダイオード(複数可)70a、70bを流れるように選択される。電源86の電圧は、典型的には、約3ボルトである。電源86は、例えば、スーパーキャパシタ、充電式バッテリ、長寿命リチウム電池とすることができ、試料ラック30内に組み込まれることが可能である。
【0044】
図14、図15は、自動臨床分析装置10内の永久磁石82および試料ラック30内のリードスイッチ80を示す図である。全てのリードリレー(複数可)72a、72b等の全てのコイル88a、88b等は、それぞれリードスイッチ80に接続される。リードスイッチ80は通常は閉じられている。これは、永久磁石82がリードスイッチ80の近くにない場合にリードスイッチ80は閉じられており、永久磁石82がリードスイッチ80の近くにある場合にリードスイッチ80はその回路を開くという意味である。図15、図16を参照されたい。リードスイッチ80は全てのラッチされたリードリレー72a、72b等をアンラッチ状態にリセットするために、また全ての発光ダイオード(複数可)70a、70b等をオフにするために使用される。図17を参照されたい。本明細書で説明される試料ラック30は、発光ダイオード(複数可)70a、70b等およびリードリレー(複数可)72a、72b等の状態がリセットされた後、再利用することができる。リードスイッチ80は、自動臨床装置10に組み込まれた永久磁石82を使用して起動され、および/または手動で個々の磁石を使用して起動される。
【0045】
図16では、リレーコイル(複数可)88a、88b等および発光ダイオード(複数可)70a、70b等を流れる電流は、リードスイッチ80によって遮断される。リードリレー(複数可)72a、72b等は消勢され、接点(複数可)84a、84b等は開放される。図17では、リードスイッチ80が永久磁石82の位置を動く時に、リードスイッチ80の接点は再び閉鎖される。リードリレー(複数可)72a、72b等はすでに消勢されているので、電源86からの電流はどこにも流れない。リードリレー(複数可)72a、72b等はアンラッチまたはリセットされ、発光ダイオード(複数可)70a、70b等はオフされる。
【0046】
1つの試料ラック30内の全てのリードリレー72a、72b等および発光ダイオード(複数可)70a、70b等をリセットするのに、リードスイッチ80は1つだけ必要である。リードスイッチ80の1回の動作によって、全てのリードリレー72a、72b等が「オフ」または「リセット」状態に戻されることが可能である。通常は、1つの試料ラック内の回路全体には、1つの電源86が使用される。
【0047】
本発明で使用するのに適した電源86は、スーパーキャパシタ、充電式バッテリ、長寿命電池を含む。スーパーキャパシタは、インダクティブ充電方法のために多量の電気エネルギーを蓄えることができる。充電式バッテリが使用される場合、バッテリの充電器は充電式バッテリを再充電するのに必要である。充電式バッテリは、完全に充電されるのに数時間かかる。スーパーキャパシタが使用される場合、電力誘導ループ(あるいは、本明細書では誘導コイルと呼ばれる)が自動臨床分析装置10内に組み込まれる。この電力誘導ループは、スーパーキャパシタが約10秒以内で充電可能であるため、試料吸引位置18の上流側に配置されることが可能である。インダクティブ充電は、バッテリ(またはスーパーキャパシタ)と充電器との直接の電気接触を必要とせずに、バッテリ(またはスーパーキャパシタ)を充電する方法である。インダクティブ充電は電磁誘導を使用し、それにより、充電ステーションは隣接の電気機器内に電流を誘導し、その電気機器が電力をバッテリ(またはスーパーキャパシタ)に供給する。誘導充電器は、典型的には、誘導コイルを使用して、充電ベースステーション、例えば自動臨床分析装置10内から交流電磁界を生成し、携帯機器内、例えば、試料ラック30の第2の誘導コイルは電磁界から電力を取って、電流に変換し直して、バッテリ(またはスーパーキャパシタ)を充電する。2つの誘導コイルは非常に近接して組み合わされて、変圧器を形成する。インダクティブ充電は、バッテリ(またはスーパーキャパシタ)の接点が完全に封止され、水にさらされるのを防ぐことができる利点がある。あるいは、スーパーキャパシタは、自動臨床分析装置10の外部にある充電装置によって充電される場合もある。この場合、電力誘導ループは自動臨床分析装置10内に組み込まれなくてもよい。使用される電源のタイプに関係なく、試料ラック30内に配置される電源の目的は、リードリレー(複数可)72a、72bの信号伝達状態を維持することである。
【0048】
別の実施形態では、誘導システムは、試料の状態、例えば、試料の検査やり直し、手動での観察、試料の不足を操作者に信号で伝えるために発光ダイオード(複数可)70a、70b等を作動させるのに使用されることが可能である。図18、図21では、上述の実施形態と同様に、発光ダイオード(複数可)70a、70b等は試料ラック30の各レセプタクル34に隣接して位置決めされることが可能である。最も単純な形態では、インジケータは1つの発光ダイオードとすることができる。レセプタクル34に隣接した発光ダイオードの点灯は追加処理が必要であることを示す。より複雑な形態では、各々が異なる波長の光を発する複数の発光ダイオードが各レセプタクル34に隣接して配置されることが可能である。必要な時に、複数の信号が生成されて、それにより追加処理のためのより複雑な指示を可能にする。例えば、赤色発光ダイオード70aと緑色発光ダイオード70bとを使用することで、4つの異なる指示を保持することができる。指示は以下の組み合わせによって示される。両方の光がオフ、両方の光がオン、赤色の光がオフで緑色の光がオン、緑色の光がオフで赤色の光がオン。2つの発光ダイオードを使用するシステムによって対処できる指示の例として、例えば、(1)試料の処理が完了したことを示す指示、(2)血液塗抹標本が必要であるという指示、(3)試料の検査やり直しが必要であるという指示、(4)緊急動作が必要であるという指示が挙げられる。3つ以上の発光ダイオードが使用される場合もあるが、追加の発光ダイオードの使用は、当然、タイプの追加の回路が必要になることに留意すべきである。
【0049】
発光ダイオード(複数可)70a、70b等を駆動する電子電気部品も試料ラック30内に取り付けられる、すなわち、組み込まれる。電子電気部品110は、励磁されている全ての電子部品を支援するための電源と、無線周波数信号をデジタル符号に復号するためのアナログデジタル信号変換器と、各試料の状態を保存するためのメモリ回路と、発光ダイオード70a、70b等を駆動するための発光ダイオード駆動回路とを備える。第1の誘導コイル(図示せず)は自動臨床分析装置10内に配置され、第2の誘導コイル112は試料ラック30内に配置される。電源は、典型的には、スーパーキャパシタ(図示せず)であり、第2の誘導コイル112によってスーパーキャパシタの充電を可能にするために適切な回路(図示せず)が存在する。少なくとも1つのメモリ(図示せず)は、各試料管36に関する情報を記憶する。ピックアップコイル114、例えば、無線周波数識別タグは、試料ラック30の各試料管位置に位置決めされて、各々の試料管36に関する情報を取得する。図19、図20に示されるように、各試料ラック30が10個の試料管位置、すなわち、レセプタクル34を有するので、10個のピックアップコイル114が各試料ラック30内に位置決めされる。ピックアップコイル114は、試料吸引ステーション18の下流側の位置で自動臨床分析装置10に取り付けられた送信機コイル(図示せず)から送信された信号を受信する。ワイヤ116は、ピックアップコイル114からの信号を電子電気部品110内の電子電気回路に伝える。アナログ信号は無線周波数信号とすることができる。
【0050】
試料ラック30が試料が吸引される位置18に近づくと、自動臨床分析装置10の底板52の下に配置されている誘導ループ(図示せず)が交流電磁界を生成し、試料ラック30内のピックアップコイル112が電磁界を拾う。次に、交流電磁界は直流(DC)電力に変換され、試料ラック30のスーパーキャパシタ(図示せず)内に蓄えられる。
【0051】
自動臨床分析装置10の試料吸引位置18に配置された送信機コイル(図示せず)は、測定や分析が完了した試料管36の各試料管位置に関連付けられたメモリ(図示せず)のために信号を試料ラック30の各試料管位置にあるピックアップコイル114に送信する。信号は、無線周波、交流信号を生成可能な発生器を備える電磁発生器により生成されることが可能である。信号は、自動臨床分析装置10のコントローラ/データ処理モジュール20からのソフトウェアおよびアルゴリズムによって生成される。試料ラック30内の電気回路は、交流電流を特定の試料の状態を反映する形に復号し、適切な発光ダイオード(複数可)70a、70bを作動させる。メモリは内容物が除去されるまで情報を保持する。このような情報として、典型的には、赤血球抵抗検査方法での検査やり直しの要求、手動での観察の要求、または試料の量が検査を行うのに不十分である(試料不足)との指示が挙げられるが、これらに限定されない。試料ラック30内のスーパーキャパシタは、最高で48時間の間、発光ダイオード(複数可)70a、70bが作動することができるように、試料ラック30内の電子機器に十分な電力を供給するように選択されることが可能である。
【0052】
ピックアップコイル112が自動臨床分析装置10の試料吸引位置18のすぐ上流側の固定位置に配置された誘導ループ(図示せず)からリセット信号を受信すると、リセット信号は少なくとも1つのメモリを消去して、再利用のために試料ラック30の状態を設定する。
【0053】
上述の実施形態との使用に適した電源は、スーパーキャパシタ、充電式バッテリ、図14、図15、図16、図17に関して上述したタイプの長寿命バッテリを含む。使用される電源のタイプに関係なく、試料ラック30内に配置される電源の目的は、発光ダイオード(複数可)70a、70bの信号伝達状態を維持することである。
【0054】
図19、図21では、第1の誘導コイル(図示せず)は自動臨床分析装置10内にあり、第2の誘導コイル112は試料ラック30内にある。電源は、典型的には、スーパーキャパシタ(図示せず)であり、第2の誘導コイル112によってスーパーキャパシタの充電を可能にするために適切な回路(図示せず)が存在する。
【0055】
さらに別の実施形態では、図23、図24、図25、図26、図27、図28、図29に示されるように、試料ラック30内の各試料管36に関連付けられた情報を読み出すのに専用試料ラックリーダ120が使用されることが可能である。試料ラック30内のレセプタクル34に隣接している1つ以上の発光ダイオードの代わりに、試料ラック30は各レセプタクル34に隣接して無線周波数トランスポンダ114を有する。試料ラック30はさらに、試料ラック30の底近くに配置された無線周波数送信機コイル122を備える。
【0056】
上述した実施形態と同様に、試料ラック30が試料吸引位置18に近づくと、自動臨床分析装置10の底板52の下に配置されている誘導ループ(図示せず)が交流電磁界を生成し、試料ラック30内のピックアップコイル112が電磁界を拾う。次に、交流電磁界は直流(DC)電力に変換され、試料ラック30のスーパーキャパシタ(図示せず)内に蓄えられる。また、上述の実施形態と同様に、自動臨床分析装置10の試料吸引位置18に配置された送信機コイル(図示せず)は、測定や分析が完了した試料管36の各試料管位置に関連付けられたメモリ(図示せず)のために信号を試料ラック30の各試料管位置にあるピックアップコイル114に送信する。信号は、自動臨床分析装置10のコントローラ/データ処理モジュール20からのソフトウェアおよびアルゴリズムによって生成される。メモリは内容物が除去されるまで情報を保持する。このような情報として、典型的には、赤血球抵抗検査方法での検査やり直しの要求、手動での観察の要求、または試料の量が検査を行うのに不十分である(試料不足)との指示が挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
無線周波数送信機コイル122は、各試料ラック30からの信号を受信するためにトレー126の下に受信機ループ124を備えた専用試料ラックリーダ120に信号を送信する。2つ以上の試料ラック30が専用試料ラックリーダ120上に配置される場合もある。専用試料ラックリーダ120は表示スクリーン128を有し、そこに試料ラック30の識別番号と、トレー126上に試料ラック30の画像130、例えば、各試料管位置を表す円が描かれる。画像130は、液晶表示装置によって形成されることが可能である。液晶表示装置によって形成された画像130は、操作者に、もしあれば、識別される特定の試料管36に対してどの再検査形態(複数可)が使用されるべきかを知らせる。画像は、異なる色の画像にして、それぞれの色が異なる指示を表すことができる。操作者は、表示装置上の画像によって識別されたこれらの試料管36を取り外し、これらの試料管を特定の検査形態での検査やり直しのために1つの試料ラック30内に配置する、または手動でのスライド観察のためにこれらの試料管を別の位置に送る。専用試料ラックリーダ120を使用する際に操作者を支援するために、試料ラック30の位置合わせのためのラインマーカ132がトレー126の可視表面上に形成され、試料ラック30の識別のためのマーキング番号134がトレー126の可視表面上に形成される。専用試料ラックリーダはさらに、試料ラック30からの信号を受信するための無線周波数ピックアップコイル124と、専用試料ラックリーダ120のトレー126上の試料ラック30に電力を供給するための電力誘導コイル138とを含む。
【0058】
また、上述の実施形態と同様に、ピックアップコイル112が自動臨床分析装置10の試料吸引位置18のすぐ上流側の固定位置に配置された上述の誘導ループ(図示せず)からリセット信号を受信すると、リセット信号が少なくとも1つのメモリを消去して、再利用のために試料ラック30の状態を設定する。
【0059】
上述の実施形態と共に使用するのに適した電源は、スーパーキャパシタ、充電式バッテリ、図14、図15、図16、図17で示された実施形態に関して上述したタイプの長寿命バッテリを含む。使用される電源のタイプに関係なく、試料ラック30内に配置される電源の目的は、メモリの信号伝達状態を維持し、トレー126上のピックアップコイル124にその状態を送信することである。
【0060】
図25、図26、図29では、第1の誘導コイル(図示せず)は自動臨床分析装置10内にあり、第2の誘導コイル112は試料ラック30内にある。電源は、典型的には、スーパーキャパシタ(図示せず)であり、第2の誘導コイル112によってスーパーキャパシタの充電を可能にするために適切な回路(図示せず)が存在する。
【0061】
さらに別の実施形態では、試料ラック30内に含まれる試料管36は、無線検出によって信号を検出できるリーダに関連付けられることが可能である。例えば、無線ハンドヘルド装置(図示せず)は、試料ラック30から発せられる無線周波数信号などの信号を検出できる。無線ハンドヘルド装置の検出境界により、試料ラック30内の特定の試料管36のその位置での方向発見が可能になる。試料ラック30内の誘導可能およびプログラム可能な信号を使用することによって、試料管36に関する追加の情報も読み出し可能である。この情報の例として、完了されるのが必要な追加のプロセス、固有検体番号、分析結果などの情報が挙げられるが、これらに限定されない。
【0062】
本明細書で説明された試料ラックを使用することで、臨床分析装置の操作者は、再分析または再検査が必要な場合がある所与の試料の識別表示を見つけるためにデータログを見直す必要がない。操作者は、試料ラック内の所与の試料を探す必要がない。
【0063】
当業者には、本発明の範囲および精神から逸脱せずに、本発明の種々の変形や変更も可能であることは明らかである。本発明は、本明細書内で説明された例示的な実施形態に過度に限定されるものではないことは理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を収容する少なくとも1つの試料容器を保持するためのラックであって、前記試料容器内の前記試料が再検査の必要があるか否かを指示する少なくとも1つのインジケータを備える、ラック。
【請求項2】
前記ラックが、各々が試料を収容する複数の試料容器を保持する、請求項1に記載のラック。
【請求項3】
前記インジケータが、少なくとも1つの可動ペグを備える、請求項1に記載のラック。
【請求項4】
前記インジケータが、少なくとも1つの発光ダイオードを備える、請求項1に記載のラック。
【請求項5】
前記インジケータが、液晶表示装置を備える、請求項1に記載のラック。
【請求項6】
試料が追加処理が必要であるか否かを指示するためのシステムであって、
(a)試料を収容する少なくとも1つの試料容器を保持するためのラックであって、前記試料容器内の前記試料が再検査の必要があるか否かを指示する少なくとも1つのインジケータを備えるラックと、
(b)再検査の必要性を指示するために、前記インジケータを変化させるためのアセンブリと
を備える、システム。
【請求項7】
前記インジケータが少なくとも1つの可動ペグを備え、追加処理が必要であるとの指示が、前記少なくとも1つの可動ペグの位置の変化によって指示される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記インジケータが少なくとも1つの発光ダイオードを備え、追加処理が必要であるとの前記指示が、前記少なくとも1つの発光ダイオードを作動させることによって示される、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記インジケータが、追加処理が必要であると指示する信号を送信する液晶表示装置を備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
ラックの試料容器内の試料が再検査の必要があるか否かを決定するための方法であって、
(a)請求項6に記載のシステムを装備するステップと、
(b)前記試料容器内の前記試料において少なくとも1つの検査を実行するステップと、
(c)少なくとも1つの検査から結果を取得するステップと、
(d)インジケータが再検査の必要があることを指示しているか否かを観察するステップとを含む、方法。
【請求項11】
前記インジケータが少なくとも1つの可動ペグを備え、追加処理が必要であるとの指示が、前記少なくとも1つの可動ペグの位置の変化によって指示される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記インジケータが少なくとも1つの発光ダイオードを備え、追加処理が必要であるとの前記指示が、前記少なくとも1つの発光ダイオードを作動させることによって示される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記インジケータが、追加処理が必要であると指示する信号を送信する液晶表示装置を備える、請求項10に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公表番号】特表2011−503617(P2011−503617A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−534131(P2010−534131)
【出願日】平成20年11月12日(2008.11.12)
【国際出願番号】PCT/US2008/083167
【国際公開番号】WO2009/064748
【国際公開日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】