説明

エレクトロルミネッセンス装置およびその製造方法

【課題】 封止膜と保護シートとの間に気泡が形成されにくく、封止膜から剥がれにくい保護シートを備えたEL装置とそのEL装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 有機EL装置10は、基板12上に設けた有機EL素子20と、前記有機EL素子の表面に設けられた封止膜30と、前記封止膜30の表面に設けられた保護シート14とを備えた有機EL装置10である。本発明の有機EL装置10は、前記保護シート14が通気性シートから構成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレクトロルミネッセンス(以下「EL」という。)素子を備えたEL装置および製造方法に関する。詳しくは、EL素子を封止する封止膜の表面に保護シートが設けられたEL装置および製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
EL装置は、自己発光を行い薄型化が容易で高輝度が得られる光源であり、コンピュータディスプレイ、液晶テレビ、携帯電話等の電子機器に搭載される液晶表示装置のバックライトやディスプレイとして大きく期待されている。EL装置に備えられるEL素子は、発光層と、その発光層を挟む陰極層と陽極層を備えた発光素子である。
EL素子は、一般的に発光層に水分が浸入すると、その水分によって発光材料が劣化し、ダークスポットが発生する。また、EL素子を構成する陰極層は金属薄膜から構成されており、酸化によって特性が悪化する。このため、EL素子は、大気中でも特性を維持できるよう、封止膜が備えられる。このような封止膜は、シリカ系酸化物や珪素窒化物から構成されており、プラズマCVD法等の乾式法やポリシラザンを用いた湿式法で成膜される。特に、ポリシラザンを用いた湿式法で封止膜を成膜すると、封止膜にクラックや孔が形成されにくいという利点を有している。このようなポリシラザンを用いた湿式法で成膜された封止膜を備えるEL装置の一例として、特許文献1に記載のEL装置が挙げられる。特許文献1には、EL素子の表面に乾式法によって形成された第一の封止膜と、その第一の封止膜の表面にポリシラザンを用いた湿式法によって形成されたシリカ系無機化合物の第二の封止膜とを有するEL装置が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2005−56587号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、物理的な損傷からEL素子や封止膜を保護するために封止膜の表面に保護シートを設けることが検討されている。この種の保護シートとしては、通常、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂からなる粘着シートがよく用いられている。しかし、このような合成樹脂からなる粘着シートをEL素子の保護シートとして用いる場合、封止膜と保護シートとの間に気泡が形成されないようにする必要がある。封止膜と保護シートとの間に気泡が形成されると、その後の製造工程等において保護シートのズレや剥がれが生じるおそれがあるためである。
【0005】
そこで本発明は、封止膜と保護シートとの間に気泡が形成されにくく、保護シートが剥がれにくい構造を有するEL装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のEL装置は、基板上に設けたEL素子と、前記EL素子の表面に設けられた封止膜と、前記封止膜の表面に設けられた保護シートとを備えたEL装置である。本発明のEL装置は、前記保護シートが通気性シートから構成されていることを特徴とする。
【0007】
EL装置は、保護シートに通気性シートを用いると、封止膜と保護シートとの間に気泡が形成されにくい。また、気泡が形成されても、簡単な処置(例えば、気泡が形成された箇所を通気性シートの表面から軽く押圧する処置等)で気泡を消すことができる。かかる構成によると、封止膜と保護シートとの間に気泡が形成されにくいEL装置を得ることができる。
【0008】
本明細書中で「EL素子」とは、発光材料に有機化合物を用いた「有機EL素子」と発光材料に無機化合物を用いた「無機EL素子」とが含まれる。
また、「EL装置」とは、有機EL素子を用いた「有機EL装置」と、無機EL素子を用いた「無機EL装置」とが含まれる。
また、「封止膜」とは、EL素子を外部の水分や酸素から保護する膜であり、単層の構造に限定されない。例えば、SiO、SiN、SiON等の無機化合物の薄膜を複数層に重ねた複合膜であってもよいし、無機化合物の薄膜とポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン等の高分子薄膜とを組み合わせた複合膜であってもよい。
「通気性シート」とは、ガス透過性を有するシートであればよく、シートの材料や構成は特に限定されない。例えば、ガス透過性を有するポリマーシートや、多孔質のポリマーシート、織布、不織布、紙などが挙げられる。
【0009】
EL装置の保護シートを構成する通気性シートとして、封止膜と接する面に粘着層を有する紙を用いることができる。
紙は、通気性に優れることからEL装置の保護シートに適している。例えば、EL素子や封止膜からガスが発生しても、通気性に優れる紙を通して外方にガスを逃がすことが可能なため、封止膜と保護シートとの間に気泡が形成されることを防止できる。また、一面に粘着層を有する紙を用いると、封止膜の表面に容易に貼り付けることができる。さらに、紙は、比較的広い温度範囲(例えば−50℃〜200℃)で安定した性質を有しているので、EL装置の駆動に係る温度変化に対して劣化しにくい。また、紙は、温度や湿度の変化で伸縮しにくい性質を有しているので、保護シートに紙を用いると、保護シートの形状の変化で封止膜やEL素子を損傷しにくい。
【0010】
本発明の技術は、上記EL装置の封止膜の最外層が湿式法で成膜されている場合に好ましく適用することができる。
湿式法により成膜された封止膜は、副生成物のガスや、コート液の溶媒が気化したガスを発生することがある。本発明の技術によれば、封止膜の表面に設けられる保護シートが通気性を有するため、そのようなガスを外方に逃がすことができる。よって本発明では、封止膜と保護シートとの間に気泡が形成されにくく、封止膜の表面から保護シートがズレたり、剥がれたりする不具合が生じにくい。
【0011】
本発明の技術は、EL装置を構成する封止膜の最外層がポリシラザンを用いた湿式法により成膜されている場合に特に好ましく適用することができる。
ポリシラザンを用いた湿式法により成膜された封止膜は、防水性に優れるので特に好ましい。ポリシラザンによって封止膜を成膜すると、副生成物としてNHやHといったガスが発生するが、保護シートが通気性を有するため、これらのガスを外方に逃がすことができる。よってこの発明では、封止膜と保護シートとの間にガスによる気泡が形成されにくく、封止膜の表面から保護シートがズレたり、剥がれたりする不具合が生じにくい。
【0012】
本明細書において「ポリシラザン」とは、一般式が下記構造式で表される構造単位を有する化合物を示す概念であり、下記構造式でR、R、RのすべてがH(水素)である典型的な「ポリシラザン」に限定されない。例えば、R、R,Rいずれか一つ又は二つがアルキル基である「ポリシラザン誘導体」も、ここでいうポリシラザンに含まれる。ポリシラザン誘導体の場合、アルキル基としては、炭素数が1〜4のアルキル基が好ましい。
【0013】
【化1】



【0014】
本発明の他の一つは、上記のEL装置の製造方法に関する。本発明の製造方法は、基板上にEL素子を設ける工程と、前記EL素子の表面に封止膜を成膜する工程と、前記封止膜の表面に保護シートを設ける工程とを有しており、前記保護シートは通気性シートで構成されていることを特徴とする。
かかる製造方法によれば、封止膜と保護シートとの間に気泡を形成することなく、保護シートを設けることができるという効果を有している。
【0015】
上記製造方法において、保護シートに用いる通気性シートとして一方の面に粘着層を有する紙を用いると好ましい。
紙は、通気性に優れることからEL装置の保護シートに適している。一面に粘着層を有する紙を用いることで、封止膜の表面に容易に貼り付けることができる。
【0016】
上記製造方法において、封止膜の最外層は湿式法で成膜することが好ましい。
湿式法によれば、封止膜の成膜が容易であり、封止膜の成膜時にEL素子の表面に微細な異物(例えば埃)が付着していても、異物も被覆する形態でEL素子の表面を封止膜で覆うことができる。なお、湿式法により封止膜を成膜すると封止膜を完全に硬化させる必要があり、完全に硬化するまでに長時間を要するが、保護シートに通気性シートを用いることで、封止膜が完全に硬化する前の状態(即ち、半乾きの状態)であっても保護シートを設けることができる。従って、湿式法で封止膜を形成する方法を採用しても、短時間にEL装置を製造することができる。
【0017】
上記製造方法において、封止膜の最外層はポリシラザンを用いた湿式法で成膜すると好ましい。
ポリシラザンを用いた湿式法で封止膜を形成すると、シリカ系無機化合物の薄膜が形成される。シリカ系無機化合物の薄膜は、防湿性に優れるため、EL素子の封止膜として好ましい。しかし、ポリシラザンを用いて成膜すると、成膜過程の副生成物としてHやNHといったガスが発生する。これらのガスの生成が完全に終了するまでには、長時間(例えば3時間から10時間)を要する。このため、ポリシラザンを用いて成膜した封止膜が完全に硬化してから保護シートを設けようとすると、封止膜の成膜から保護シートを設けるまでに長時間待たなければならない。
本発明の技術では、封止膜の表面に備える保護シートが通気性シートで構成されている。このため、封止膜の成膜に係るガスの生成が完全に終了する前に保護シートを設けても、ガスは保護シートの外側に排出することが可能である。従って、ポリシラザンを用いた湿式法で封止膜を形成する方法を採用しても、短時間にEL装置を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
下記に詳細に説明する実施例の主要な特徴を最初に列記する。
(特徴1) EL装置は、EL素子として有機EL素子を備えた有機EL装置である。
(特徴2) 封止膜は、真空蒸着技術を用いた乾式法により有機EL素子の表面に成膜された第一封止膜と、ポリシラザンを用いた湿式法により第一封止膜の表面に成膜された第二封止膜を備える。
(特徴3) 保護シートは、普通紙の一方の面に粘着層を有するラベルシート(カッティングシート)を用いている。
【実施例】
【0019】
図面を参照して本発明の一実施例にかかる有機EL装置10を説明する。図1は、有機EL装置10を保護シート14側からみた平面図である。図1中、破線で表示された部分は、有機EL素子20が設けられている部分を示している。図2は、図1のII−II断面図である。図1、2に示すように、本実施例に係る有機EL装置10は、透明絶縁性基板12の表面に有機EL素子20を備え、その有機EL素子20の表面を覆うように封止膜30が形成され、その封止膜30の表面に保護シート14が貼り付けられている。有機EL素子20は透明絶縁性基板12側から陽極層26、有機発光層24、陰極層22の順で積層した構造を有している。有機EL素子20の陽極層26は保護シート14が貼り付けられた部分の外側に延出した陽極端子部16を有している。有機EL素子20の陰極層22も保護シート14が貼り付けられた部分の外側に延出した陰極端子部18を有している。封止膜30は、プラズマCVD法によって形成された第一封止膜34と、第一封止膜34の外側にポリシラザンを用いた湿式法によって形成された第二封止膜32とから構成されている。従って、第二封止膜32は、封止膜30の最外層を構成する。
【0020】
透明絶縁性基板12は、可視光に対して透明であり、絶縁性を有する材料から構成されればよく、構成材料は特に限定されない。例えば、ガラス基板や条件を満たす合成樹脂製基板などを用いることができる。
透明絶縁性基板12上に形成される有機EL素子20の陽極層26は、公知の透明な導電性材料から構成されればよく、特に限定されない。例えばITO(インジウム錫酸化物)電極が用いられる。有機発光層24からの発光は、この透明電極である陽極層26を通して外部に取り出される。
有機EL素子20の有機発光層24はAlq(トリス(8−ヒドロキシキノリノライト)アルミニウム)やDCM等の公知の有機発光材料が含まれる。このような公知の有機発光材料を組み合わせ、赤色、緑色、青色、黄色等の単色光や、それらの組み合わせによる発光色、例えば白色光が得られる。白色光が得られる構成としては、発光層を2層や3層に積層させる積層型や、1層の発光層に異なる発光層を塗り分ける塗り分け型等が挙げられる。
また、電荷(正孔、電子)注入層、電荷輸送層、ブロック層等の機能層を適宜組み合わせることもできる。
有機EL素子20の陰極層22は、可視光に対して反射性を有していればよく、特に限定されない。また、駆動電圧や電力効率の低減の観点から、体積低効率の低い材料で形成されることが好ましい。体積抵抗率が低く、可視光に対する反射性の高い陰極材料として、例えば、マグネシウム合金(例えば、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金)、アルミニウムやアルミニウム合金(リチウム−アルミニウム合金)、金、銀、クロム等の金属やこれらの合金が挙げられる。
【0021】
乾式法により成膜されている第一封止膜34は、珪素の酸化物(例えばSiO、SiO)や珪素の窒化物(例えばSiN、Si)から構成することができ、0.1〜5μmの膜厚を有している。
ポリシラザン化合物を用いて湿式法により成膜されている、第二封止膜32は、珪素酸化物(SiO)から構成されており、0.01〜2μmの膜厚を有している。
【0022】
封止膜30の表面を覆う保護シート14は、一方の面に粘着層が設けられた紙から構成されている。保護シート14は、粘着層を有する面が封止膜30に接着するように貼り付けられている。
【0023】
次に、上述のような有機EL装置10の製造方法について説明する。先ず、透明絶縁性基板12の表面上に真空蒸着等の公知の成膜法により、陽極層26、有機発光層24及び陰極層22を順次積層して有機EL素子20を形成する。
その後、プラズマCVD法により陰極層22(有機EL素子20)の表面に第一封止膜34を形成する。
【0024】
第一封止膜34を成膜後、大気開放し、第一封止膜34の表面上にポリシラザンを塗布する。ポリシラザンの塗布は、ポリシラザンを有機溶媒に溶解したコート液を用いて実施される。本実施例では、溶媒としてジエチルエーテルを用い、ポリシラザンを5質量%の割合で含有するコート液を用いている。
なお、コート液に用いられる有機溶媒としては、ポリシラザンと反応性を有さない有機溶媒を選択すればよい。コート液の溶媒は、単一の溶剤から構成されてもよく、複数の溶剤から構成されてもよい。このような溶剤として、例えば、ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン等の脂肪族炭化水素や、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素や、エチルエーテル、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル等のエーテル類が挙げられる。また、コート液中のポリシラザンの含有率は、コート液に用いる溶媒の種類やその他の条件に応じて適宜調整すればよく、特に限定されない。一般的には、コート液中のポリシラザン0.2〜35質量%の範囲で調整されたものがよく用いられる。
【0025】
次いで、第一封止膜34の表面に調整したコート液を塗布する。本実施例では、コート液を塗布する方法としてスピンコート法を採用している。コート液の塗布方法は、スピンコート法に限られず、ディップ法、フロー法、ロールコート法、スクリーン印刷法といった従来公知の技術を適用することができる。
コート液を第一封止膜34の表面に塗布した後、ホットプレートを用いて90℃で30分間加熱し、ポリシラザンを下記に示す反応式のように反応させてシリカ系無機化合物からなる第二封止膜32を成膜する。下記に示す反応は、加熱処理後もしばらく(例えば3時間から10時間)継続する。従って、加熱処理後もしばらくHやNHが発生する。
【0026】
【化2】



【0027】
第二封止膜32を加熱処理した後、第二封止膜32を覆うように保護シート14を貼り付けて有機EL装置10を完成する。
本実施例に係る保護シート14は、前記したように、一方の面に粘着層を有する紙から構成されており、通気性を有している。保護シート14を構成する紙の種類は特に限定されず、一般的な普通紙(例えば上質紙や中質紙や再生紙)があげられる。本実施例では、保護シート14として再生紙の一方の面に粘着層を有する所謂ラベルシートを用いている。本実施例に係る保護シート14は、その表面に製造番号等を印字することができ、これによって製造番号等の記録ラベルと併用することができる。
【0028】
なお、保護シート14に通気性を有さないシート(例えばPETシート)を用いると、第二封止膜32を加熱処理した後に保護シート14を貼り付けるまでの間に、待機時間を設定する必要がある。これは通気性を有さないシートを保護シート14に用いると、加熱処理後に第二封止膜32から発生するガス(H、NH等)が保護シート14の外方に抜けることができないからである。従って、通気性を有さないシートを保護シートに用いると、第二封止膜32からガスが発生し終わるまで、待機する時間(例えば3時間から10時間)を設定する必要がある。
本実施例に係る保護シート14を用いると、第二封止膜32から発生するガスは保護シート14を通過して速やかに外方に排出される。即ち、加熱処理した直後の第二封止膜32に保護シート14を貼り付けても、第二封止膜32と保護シート14との間に気泡が形成されにくい。本実施例の保護シート14は、第二封止膜32を加熱処理した後、ガスの発生がなくなるまで待機する必要はなく、第二封止膜32の表面に保護シート14を貼り付けることができる。即ち、本実施例の製造方法によると、保護シート14として通気性シートを用いることで、第二封止膜32からガスが発生しなくなるまでの待機時間を設定する必要がないのでEL装置の製造時間を短縮化することができる。
【0029】
以上、本発明のいくつかの実施例を詳細に説明したが、これは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術は、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施例に係る有機EL装置を保護シート側から見た平面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【符号の説明】
【0031】
10 有機EL装置
12 絶縁性透明基板
14 保護シート
20 有機EL素子
30 封止膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に設けられたエレクトロルミネッセンス素子と、前記エレクトロルミネッセンス素子の表面に設けられた少なくとも一層からなる封止膜と、前記封止膜の表面に設けられた保護シートとを備えたエレクトロルミネッセンス装置であり、
前記保護シートは通気性シートから構成されていることを特徴とするエレクトロルミネッセンス装置。
【請求項2】
前記通気性シートは、前記封止膜と接する面に粘着層を有する紙で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロルミネッセンス装置。
【請求項3】
前記封止膜は、最外層が湿式法により成膜されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエレクトロルミネッセンス装置。
【請求項4】
前記封止膜は、最外層がポリシラザンを用いた湿式法により成膜されていることを特徴とする請求項3に記載のエレクトロルミネッセンス装置。
【請求項5】
エレクトロルミネッセンス装置の製造方法であって、
基板上にエレクトロルミネッセンス素子を設ける工程と、
前記エレクトロルミネッセンス素子の表面に少なくとも一層からなる封止膜を成膜する工程と、
前記封止膜の表面に保護シートを設ける工程とを有しており、
前記保護シートは通気性シートで構成されていることを特徴とするエレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
【請求項6】
前記通気性シートが前記封止膜と接する面に粘着層を有する紙であることを特徴とする請求項5に記載のエレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
【請求項7】
前記封止膜の最外層が湿式法で成膜されることを特徴とする請求項5又は6に記載のエレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
【請求項8】
前記封止膜の最外層がポリシラザンを用いた湿式法で成膜されることを特徴とする請求項7に記載のエレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
【請求項9】
前記保護シートを設ける工程が、前記湿式法による成膜工程によって設けられた封止膜が完全に硬化する前に行われることを特徴とする請求項7又は8に記載のエレクトロルミネッセンス装置の製造方法。



【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−59131(P2007−59131A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−241107(P2005−241107)
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】