説明

エレベータの三次元表示装置

【課題】エレベータの利用者の位置に応じて表示に対する良好な視認性を確保することができるとともに、表示部に係る広い設置スペースが不要であって意匠性が良好であるエレベータの三次元表示装置を得る。
【解決手段】エレベータの三次元表示装置において、エレベータの利用者の位置を検出するエレベータ利用者位置センサーと、前記エレベータの乗りかごの進行方向及び現在位置に関する情報を表示する三次元空間中に描写されるドット表示を、パルスレーザーを用いて前記利用者の存在する三次元空間中に描写するX−Y−Zレーザー装置と、前記エレベータ利用者位置センサーが検出した前記利用者の位置に基づいて、前記ドット表示の表示方向を、前記利用者にとって視認し易い方向に制御する三次元表示制御装置と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エレベータの三次元表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来における一般的なエレベータにおいては、当該エレベータの利用者に対して乗りかごの進行方向や現在位置を示す表示器として、LED(発光ダイオード)や液晶ディスプレイを用いたものが知られている。この表示器はエレベータの乗場や乗りかご内に設置されており、LEDを用いたものの場合は二次元のドット表示方式が、液晶ディスプレイを用いたものの場合はパネル表示方式が採用されることが多い。
また、従来におけるエレベータの表示装置においては、周囲約360度からの視認性を確保するものとして、エレベータのかご情報を表示する表示器と、鉛直軸方向に設けられた軸の周りに前記表示器を回動自在に保持する保持部材と、前記表示部を前記軸の周りに回動させる駆動手段と、前記表示部の表示を制御する表示制御手段と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
なお、以上とは別に映像(情報)を三次元空間中に表示する技術が従来知られている。図4は、その一例として従来における空中(三次元空間)に実像としてのドットアレイからなる三次元映像の表示を実現する技術の構成概要を示すもので、レーザー光を三次元空間中の1点に強く集光させ焦点近傍の空気をプラズマ化して発光させ、このレーザー光の焦点位置を三次元空間中において制御することで三次元映像を表示する。
図において、15は赤外パルスレーザーを出力するレーザー光源であり、このレーザー光源15から出力される前記赤外パルスレーザーのレーザー光17の焦点位置は、X−Y−Zスキャナ16の備える焦点位置調整用レンズの位置をリニアモーターによって制御することにより、三次元空間中の所望の位置に制御される。そして、前記レーザー光17の焦点近傍の空気をプラズマ化してプラズマ発光体18となり発光する。
【0004】
【特許文献1】特開2006−264870号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のLED(発光ダイオード)や液晶ディスプレイを用い、二次元のドット表示方式やパネル表示方式が採用した表示器においては、その表示向きを切り替えることができないため、利用者は表示器の表示を斜め側面から見る場合には視認性が悪くなるという課題がある。
また、特許文献1に示された従来におけるエレベータの三次元表示装置においては、表示装置本体内に、情報を表示する表示器の他さらに鉛直軸方向に設けられた軸の周りに表示器を回動自在に保持する保持部材や表示部を軸の周りに回動させる駆動手段を備える必要があるため、表示装置本体の大きさが必然的に大きくならざるを得ず、広い設置スペースを必要としてしまうという課題や、意匠性が悪いという課題がある。
【0006】
この発明は、前述のような課題を解決するためになされたもので、エレベータの利用者の位置に応じて表示に対する良好な視認性を確保することができるとともに、表示部に係る広い設置スペースが不要であって意匠性が良好であるエレベータの三次元表示装置を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係るエレベータの三次元表示装置においては、エレベータの利用者の位置を検出するエレベータ利用者位置センサーと、前記エレベータの乗りかごの進行方向及び現在位置に関する情報を表示する三次元空間中に描写されるドット表示を、パルスレーザーを用いて前記利用者の存在する三次元空間中に描写するX−Y−Zレーザー装置と、前記エレベータ利用者位置センサーが検出した前記利用者の位置に基づいて、前記ドット表示の表示方向を、前記利用者にとって視認し易い方向に制御する三次元表示制御装置と、を備えた構成とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明はエレベータの三次元表示装置において、エレベータの利用者の位置を検出するエレベータ利用者位置センサーと、前記エレベータの乗りかごの進行方向及び現在位置に関する情報を表示する三次元空間中に描写されるドット表示を、パルスレーザーを用いて前記利用者の存在する三次元空間中に描写するX−Y−Zレーザー装置と、前記エレベータ利用者位置センサーが検出した前記利用者の位置に基づいて、前記ドット表示の表示方向を、前記利用者にとって視認し易い方向に制御する三次元表示制御装置と、を備えた構成としたことで、エレベータの利用者の位置に応じて表示に対する良好な視認性を確保することができるとともに、表示部に係る広い設置スペースが不要であって意匠性が良好であるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
実施の形態1.
図1から図3は、この発明の実施の形態1に関するもので、図1はエレベータ三次元表示装置の全体構成を示すブロック図、図2はエレベータの乗場情報表示における二次元ドット表示方式と三次元ドット表示方式の表示イメージを示す説明図、図3はエレベータ三次元表示装置の動作を示すフロー図である。
図において1はエレベータの乗りかご(図示せず)の駆動制御や運行管理制御等といった当該エレベータの運転全般を制御するエレベータ制御盤であり、このエレベータ制御盤1が他の機器と必要なデータの送受信を行うために使用されるシリアルラインからなる通信線2が接続されている。
前記通信線2にはエレベータ情報識別装置3が接続されており、このエレベータ情報識別装置3は、前記エレベータ制御盤1から前記通信線2へと出力された前記乗りかごの進行方向及び現在位置に関する情報であるエレベータ運行情報のデータを取り込んで三次元表示制御装置4へと出力する。
【0010】
当該エレベータの乗場5には、この乗場5にいる当該エレベータの利用者6を撮影し、この乗場5のどの位置に前記利用者6が存在しているのかを検出して、この利用者位置情報をデータとして前記三次元表示制御装置4へと出力するエレベータ利用者位置センサー7が設けられている。
前記三次元表示制御装置4は、前記エレベータ情報識別装置3から出力される前記エレベータ運行情報に基づいて、この情報を三次元空間中に描写されるドット表示8(以下、三次元ドット表示8という。)として表示する場合における三次元空間中のドット配置に関する情報である三次元ドット表示配置情報を生成するとともに、前記エレベータ利用者位置センサー7から出力される前記利用者位置情報に基づいて、前記三次元ドット表示8を前記利用者6にとって視認し易い方向に表示するための表示方向に関する情報である三次元ドット表示方向情報を生成する。そして、これらの前記三次元ドット表示配置情報及び前記三次元ドット表示方向情報をX−Y−Zレーザー装置9へと出力する。
【0011】
このX−Y−Zレーザー装置9は、前記三次元表示制御装置4から出力された前記三次元ドット表示配置情報及び前記三次元ドット表示方向情報に基づいて、前記三次元ドット表示8を描写する前記乗場5の空間中に対してパルスレーザーを出力する。
そして、前記X−Y−Zレーザー装置9から出力されたこのパルスレーザー光は、前記乗場5に開閉自在に設けられたエレベータドア10の上方のエレベータ幕板11に設けられたレーザー透過板12を透過して、前記乗場5の空間中に前記乗りかごの進行方向及び現在位置に関する情報を表示する三次元ドット表示8が描写される。
ここで、前記X−Y−Zレーザー装置9から出力される前記パルスレーザー光の波長は赤外領域とし、前記エレベータ幕板11に設けられる前記レーザー透過板12は、赤外領域のパルスレーザー光はよく透過させるが、可視光は透過させにくい黒色半透明のアクリル板等が用いられる。
【0012】
なお、前記三次元ドット表示8が描写されない階床の前記乗場5には、前記乗りかごの進行方向及び現在位置の情報を、例えばLED等により表示するインジケータ13が設置される。このインジケータ13は、前記三次元ドット表示8が描写される階床の前記乗場5に前記三次元ドット表示8と併用して設けてもよい。
【0013】
図3のフロー図はこの実施の形態におけるエレベータ三次元表示装置の動作を示すものである。
まず、ステップS1において、前記三次元表示制御装置4は、前記通信線2より前記エレベータ制御盤1から出力された前記エレベータ運行情報のデータを識別・抽出する。
次のステップS2で、ステップS1において識別・抽出された前記エレベータ運行情報が存在するか否かについて確認がなされる。この確認において、識別・抽出された前記エレベータ運行情報が存在しないことが確認された場合には、ステップS3へと移行する。
このステップS3においては、前記エレベータ情報識別装置3は識別・抽出された前記エレベータ運行情報が存在しない旨を前記三次元表示制御装置4へと通知し、この通知を受けた前記三次元表示制御装置4は前記三次元ドット表示8を消灯する旨の指令を前記X−Y−Zレーザー装置9へと出力して、この消灯指令に従い前記X−Y−Zレーザー装置9はレーザーパルスの出力を停止し、前記三次元ドット表示8が消灯される。その後、ステップS12へと至り一連のフローは終了する。
【0014】
一方、ステップS2の確認において、識別・抽出された前記エレベータ運行情報が存在することが確認された場合には、ステップS4に移り、前記エレベータ情報識別装置3は前記エレベータ運行情報を前記三次元表示制御装置4へと出力し、この情報の入力を受けた前記三次元表示制御装置4は、前記エレベータ運行情報に基づいて、この情報を三次元ドット表示8として表示する場合における三次元空間中のドット配置に関する情報である前記三次元ドット表示配置情報を生成し、これを保持する。
そして、ステップS5において、前記エレベータ利用者位置センサー7は、撮影した情報から前記乗場5にいる前記利用者6の有無を識別・判定し、続くステップS6において前記乗場5に前記利用者6がいるか否かについて確認がなされる。この確認において、前記乗場5に前記利用者6がいることが確認された場合には、ステップS7へと移行して、前記エレベータ利用者位置センサー7は、例えば前記乗場5の前記エレベータドア10中央部を基準とする前記利用者6がいる方向及び距離を識別して、この情報を利用者位置情報として前記三次元表示制御装置4へと出力し、ステップS8へと進む。
【0015】
このステップS8において、前記三次元表示制御装置4は、入力を受けた前記利用者位置情報に基づいて前記三次元ドット表示8を前記利用者6にとって視認し易い方向に表示するための表示方向を算出し、続くステップS9でこの算出結果から前記三次元ドット表示方向情報を生成し、これを保持する。
一方、ステップS6の確認において前記乗場5に前記利用者6がいないことが確認された場合にはステップS10へと移行して、前記エレベータ利用者位置センサー7は前記乗場5に前記利用者6がいない旨を前記三次元表示制御装置4へと通知し、この通知を受けた前記三次元表示制御装置4は予め設定された初期状態の前記三次元ドット表示8の表示方向に基づいて前記三次元ドット表示方向情報を生成し、これを保持する。この予め設定された初期状態の前記三次元ドット表示8の表示方向は、例えば前記エレベータドア10の正面方向とすることが考えられる。
【0016】
ステップS8又はステップS10において前記三次元表示制御装置4により前記三次元ドット表示方向情報が生成・保持された後は、フローはステップS11へと移り、前記三次元表示制御装置4が保持している前記三次元ドット表示配置情報及び前記三次元ドット表示方向情報に基づいて、前記乗場5の三次元空間中に前記三次元ドット表示8の描写が行われる。
すなわち、前記三次元表示制御装置4は保持している前記三次元ドット表示配置情報及び前記三次元ドット表示方向情報に基づいて前記X−Y−Zレーザー装置9へと制御指令を出力し、前記X−Y−Zレーザー装置9はこの制御指令に基づいて、前記乗場5の三次元空間中の所望の位置に焦点が来るように調整されたパルスレーザーを出力する。
そして、このパルスレーザー光の焦点近傍の空気がプラズマ化されてプラズマ発光体となり発光し、このプラズマ発光体により表されるドットを前記X−Y−Zレーザー装置9の高速調整動作により組み合わせることにより、前記乗場5の三次元空間中のステップS8で算出された表示方向に向けて、前記乗りかごの進行方向及び現在位置に関する情報を示す前記三次元ドット表示8が描写される。
【0017】
以上のように構成されたエレベータの三次元表示装置においては、乗りかごの進行方向及び現在位置に関する情報を表示するパルスレーザーを用いて三次元空間中に描写されるドット表示の表示方向を、エレベータ利用者位置センサーが検出した利用者の位置に基づいて、利用者にとって視認し易い方向に制御することにより、利用者の位置に応じて表示に対する良好な視認性を確保することができるとともに、表示部に係る広い設置スペースが不要であって意匠性が良好である。
【0018】
なお、以上は乗場の三次元空間中にエレベータの運行情報を示す三次元ドット表示を描写する場合について説明したが、同様にして乗りかご内の三次元空間中にエレベータの運行情報を示す三次元ドット表示を描写することも可能である。
特に、エレベータの乗場ホールや乗りかご内は、そのスペースが限られていることから、表示部について広い設置スペースを必要とすることなく、かつ、どの位置にいる利用者にとっても視認性の良い情報表示を行うことができる点で本発明は有用である。
【0019】
また、ここでは、三次元ドット表示により乗りかごの進行方向及び現在位置に関する情報を表示したが、表示する内容はこれに限られず、例えば当該エレベータに異常が発生した旨を示すメッセージ等を表示するようにしてもよい。
さらに、ここでは、三次元ドット表示を1つの方向に向けて表示したが、三次元表示であることを活用して、左右又は上下の複数の方向に同時に表示するように構成することもできる。
【0020】
実施の形態2.
ここで説明する実施の形態2は、前述した実施の形態1の構成に加えて、保守作業員が三次元ドット表示の表示方向を随時確認しながら操作できるエレベータ制御盤に接続される機器、例えば乗場操作盤、を用いて三次元ドット表示の表示方向の初期状態を設定できるようにしたものである。
すなわち、前記乗場5の前記エレベータドア10の側方脇には図示しない乗場操作盤が設置されており、この乗場操作盤には前記利用者6が乗場呼びを登録するために用いる図示しない乗場呼びボタンが備えられている。この乗場呼びボタンは前記通信線2を介して前記エレベータ制御盤1と接続されており、前記利用者6が前記乗場呼びボタンを押下すると、ボタン押下信号が前記通信線2を介して前記エレベータ制御盤1へと伝えられ、このボタン押下信号を受けた前記エレベータ制御盤1は押下されたボタンに対応した呼びを登録する。
【0021】
そして、前記エレベータ制御盤1は、前記乗場呼びボタンに対し通常の前記利用者6による使用によってはなされることが考えにくい所定の操作、例えば、前記乗場呼びボタンを連続5回押下する等、がなされたことを検出した場合に、初期表示方向設定モードに移行するように構成されている。
この初期表示方向設定モードにおいては、前記乗場呼びボタンを操作することにより前記三次元ドット表示8の表示方向を左右上下自由に調整することができ、こうして調整を行った後、その表示方向の状態を前記三次元ドット表示8の表示方向の初期状態として前記三次元表示制御装置4に記憶する。
【0022】
ここで、前記初期表示方向設定モードにおいては、前記乗場呼びボタンから出力される前記ボタン押下信号を元に、前記エレベータ制御盤1から前記通信線2及び前記エレベータ情報識別装置3を経由して前記三次元表示制御装置4へと前記三次元ドット表示8の表示方向に関する情報が出力される必要があるが、この前記エレベータ制御盤1から前記三次元表示制御装置4へと出力される前記三次元ドット表示8の表示方向に関する情報は、例えば、1バイトのデータとして表現することができる。
そして、この場合において、1バイトのうち、上位4ビットにより左右方向を表し、下位4ビットにより上下方向を表す、すなわち、16進数で表すと上位4ビットが0h(末尾のhは16進数であることを示す)の時に最も左向き、8hの時に左右方向についての中央、Fhの時に最も右向きであるとし、下位4ビットが0hの時に最も下向き、8hの時に上下方向についての中央、Fhの時に最も上向きであるとする。
このように表すと、左右方向につき0hからFhまでの16段階、上下方向につき同じく0hからFhまでの16段階、左右上下合わせると00hからFFhまでの256通りの表示方向を取り扱うことができる。例として、88hは前記三次元ドット表示8が中央正面を向いていることを表し、8Fhは前記三次元ドット表示8が左右方向中央で上下方向に最も上向きであることを表している。
【0023】
保守作業員等が前記三次元ドット表示8の表示方向の初期状態を設定しようとする場合には、まず、前記保守作業員は前記乗場呼びボタンに対し前述した所定の操作を行い、この所定の操作が行われたことを検出した前記エレベータ制御盤1は初期表示方向設定モードへと移行する。
続いて、前記保守作業員は、前記三次元ドット表示8の表示方向を確認しながら前記乗場呼びボタンを操作し、所望する前記三次元ドット表示8の表示方向の初期状態を設定する。このとき、前記保守作業員による前記乗場呼びボタンに対する操作に応じて、前記エレベータ制御盤1から前記三次元表示制御装置4へと前記三次元ドット表示8の表示方向に関する情報が前述した1バイト形式の指令信号として出力され、前記三次元表示制御装置4は、この指令信号に基づいて前記三次元ドット表示8の表示方向を制御する。
そして、前記保守作業員による前記三次元ドット表示8の表示方向の初期状態の設定が終了すると、その表示方向の状態が前記三次元ドット表示8の表示方向の初期状態として前記三次元表示制御装置4に記憶される。
なお、他の構成や動作については実施の形態1と同様である。
【0024】
以上のように構成されたエレベータの三次元表示装置においては、実施の形態1と同様の効果を奏することができるのに加えて、例えば乗場操作盤といったエレベータ制御盤に接続される機器を用いて三次元ドット表示の表示方向の初期状態を設定できるようにしたことで、保守作業員は三次元ドット表示の表示方向を実際随時確認しながら適切な初期表示方向を設定することが可能である。
【0025】
なお、ここでは、乗場に設けられた乗場操作盤を用いて三次元ドット表示の表示方向の調整操作を行ったが、これを乗りかご内に設けられたかご操作盤、専用の操作スイッチや通信線に接続された端末等を用いて行うように構成してもよい。
また、保守作業員の操作によりなされる三次元ドット表示の表示方向の変更は、利用者が検出されない場合の初期表示方向に反映させるのみならず、何らかの事情により一時的に表示方向を固定したい場合等における三次元ドット表示の表示方向として用いることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明の実施の形態1におけるエレベータ三次元表示装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1におけるエレベータの乗場情報表示における二次元ドット表示方式と三次元ドット表示方式の表示イメージを示す説明図である。
【図3】この発明の実施の形態1におけるエレベータ三次元表示装置の動作を示すフロー図である。
【図4】従来における三次元空間中に実像としてのドットアレイからなる三次元映像の表示を実現する技術の構成概要を示す説明図である。
【符号の説明】
【0027】
1 エレベータ制御盤
2 通信線
3 エレベータ情報識別装置
4 三次元表示制御装置
5 乗場
6 利用者
7 エレベータ利用者位置センサー
8 三次元ドット表示
9 X−Y−Zレーザー装置
10 エレベータドア
11 エレベータ幕板
12 レーザー透過板
13 インジケータ
14 二次元ドット表示
15 レーザー光源
16 X−Y−Zスキャナ
17 レーザー光
18 プラズマ発光体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの利用者の位置を検出するエレベータ利用者位置センサーと、
前記エレベータの乗りかごの進行方向及び現在位置に関する情報を表示する三次元空間中に描写されるドット表示を、パルスレーザーを用いて前記利用者の存在する三次元空間中に描写するX−Y−Zレーザー装置と、
前記エレベータ利用者位置センサーが検出した前記利用者の位置に基づいて、前記ドット表示の表示方向を、前記利用者にとって視認し易い方向に制御する三次元表示制御装置と、を備えたことを特徴とするエレベータの三次元表示装置。
【請求項2】
前記三次元表示制御装置は、前記ドット表示の表示方向を、保守作業員の所定の操作により予め設定された表示方向に制御することを特徴とする請求項1に記載のエレベータの三次元表示装置。
【請求項3】
前記エレベータの運転全般を制御するエレベータ制御盤を備え、
このエレベータ制御盤は、前記保守作業員による前記ドット表示の表示方向の設定時における前記保守作業員の前記所定の操作の情報を受けて前記三次元表示制御装置へと指令信号を出力し、
前記三次元表示制御装置は、前記指令信号に基づいて前記ドット表示の表示方向を制御することを特徴とする請求項2に記載のエレベータの三次元表示装置。
【請求項4】
前記三次元表示制御装置は、前記保守作業員の前記所定の操作により調整された前記ドット表示の表示方向を初期状態として記憶し、前記エレベータ利用者位置センサーが前記利用者を検出しない場合には、前記ドット表示の表示方向を、記憶している前記初期状態の表示方向に制御することを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載のエレベータの三次元表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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