説明

エレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法

【課題】気中濃度の測定に要する期間をなくし、かつ作業休止時にエレベータを供用できるエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法を提供すること。
【解決手段】エレベータシャフト内壁1の一部に遮蔽膜6aを固定して有害物質2aを気密状に区画する工程と、遮蔽膜6aで区画された有害物質2aを除去する工程と、有害物質2aを除去した作業空間7の空気を気中粉塵濃度測定用に採取する工程と、遮蔽膜6aを残したまま、有害物質2を除去していないエレベータシャフト内壁1に新たな遮蔽膜6bを固定する工程と、上記4工程を繰り返しつつ、上記気中粉塵濃度測定用に採取した空気の濃度が基準値以下である結果を踏まえて、該空気を採取した区画の遮蔽膜を撤去する工程とで構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エレベータシャフト内壁に付着したアスベスト等の有害物質を除去する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、アスベストやダイオキシン等の有害物質を除去したり取り扱ったりする場合、これらの有害物質の拡散を防止すると共に、作業者が有害物質の影響を受けないようにする必要がある。そこで、有害物質の飛散を防止したり作業者を防護したりするために、有害物質の付着した壁等を遮蔽膜で遮蔽することが行われている。
【0003】
たとえば、エレベータシャフト壁に付着したアスベスト有害物質を除去する場合にも、有害物質の付着したエレベータシャフト内壁を遮蔽膜で遮蔽することが行われている(特開2009−113986号公報参照)。特開2009−113986号公報においては、エレベータのかご上に取付けた建物の1階分の高さの作業域を有するフレームと、このフレームに固定され、且つシャフト内壁面から所定距離を隔てた位置で1階分の高さのシャフト壁面を覆って、シャフト壁面との間に空間を形成する透明材料からなるシート状の遮蔽膜と、遮蔽膜から遮蔽膜で覆われた空間に向かって突出するように配置された袋状の作業部とで構成した被覆材除去装置を提案している。
【0004】
上記被覆材除去装置を用いて除去作業を行うならば、シート状の遮蔽膜がフレームに固定され、かつ各階毎に除去作業を行うことになるので、隣接する階の除去作業を行うためには、除去を終わった階の遮蔽膜を撤去して廃棄処分し、エレベータのかごを隣接階に移動さて、新たに遮蔽膜をフレームに取り付ける必要がある。
【0005】
ところが、遮蔽膜を撤去して廃棄処分するためには、すなわち、遮蔽膜をシャフト壁面からはがすためには、法規により、予め遮蔽膜とシャフト内壁面の間の空間の空気の気中粉塵濃度を測定しなければならない。この測定結果を得るには長時間を必要とするのが実情である。したがって、各階毎に除去作業と気中粉塵濃度の測定を行わねばならず、エレベータシャフト内壁に付着したアスベスト有害物質を除去する除去作業工事が長期になり、エレベータの運転を休止する期間が長くなるという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−113986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、この発明の課題は、気中濃度の測定に要する期間をなくし、かつ作業休止時にエレベータを供用できるエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決するために、この発明のエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法は、
エレベータシャフト内壁の一部に遮蔽膜を固定し、上記エレベータシャフト内壁に付着した有害物質を気密状に区画する工程と、
上記遮蔽膜で区画された上記エレベータシャフト内壁に付着した有害物質を上記遮蔽膜に取り付けた袋状部材を介して除去する工程と、
上記遮蔽膜と有害物質を除去した上記エレベータシャフト内壁との間の空間の空気を気中粉塵濃度測定用に採取する工程と、
上記遮蔽膜を残したまま、上記有害物質を除去したエレベータシャフト内壁以外のエレベータシャフト内壁に新たな遮蔽膜を固定する工程と、
上記4工程を繰り返しつつ、上記気中粉塵濃度測定用に採取した空気の濃度が基準値以下である結果を踏まえて、該空気を採取した区画の遮蔽膜を撤去する工程とで構成することを特徴としている。
【0009】
また、1実施形態のエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法は、上記遮蔽膜をエレベータの各階毎に区画することを特徴としている。
【0010】
また、1実施形態のエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法は、上記新たな遮蔽膜を固定する際に、上記有害物質を除去したエレベータシャフト内壁に、上記新たな遮蔽膜を固定することを特徴としている。
【0011】
また、1実施形態のエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法は、上記新たな遮蔽膜を固定する際に、上記新たな遮蔽膜を上記遮蔽壁に固定することを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、上記遮蔽膜を残したまま、気中粉塵濃度を測定の結果を待たずに、上記有害物質を除去したエレベータシャフト内壁以外のエレベータシャフト内壁に新たな遮蔽膜を固定するので、次の区画の除去工事を連続して行え、除去工事の全体の工事期間を短縮できる。
また、上記エレベータシャフト内壁の全体の有害物質を除去した後に、全区画の気中濃度の測定結果を踏まえて、上記遮蔽膜または新たな遮蔽膜の全部の遮蔽膜を一度に撤去することができるので、遮蔽膜の撤去工程を短縮でき、除去工事の全体の工事期間を短縮できる。
また、除去工事を行ったあとも遮蔽膜を気密な状態で残しておくので、たとえば、夜間に除去工事を行い、そのまま遮蔽膜を機密な状態で残しておくので、昼間の工事休止期間にはエレベータを供用できる。
【0013】
また、一実施形態によれば、各階毎に区画することのよって、エレベータの出入り口を除去作業の出入り口として利用できるので、除去作業を効率的に行うことができる。
【0014】
また、一実施形態によれば、有害物質を取り残すことなく完全に除去できる。
【0015】
また、一実施形態によれば、有害物質を取り残すことなく完全に除去できる。また、遮蔽膜と新たな遮蔽膜を張り合わせるだけなので、新たな遮蔽膜の固定が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明の一実施形態に係るエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法の遮蔽膜の固定を説明する簡略縦断面図である。
【図2】この発明の一実施形態に係るエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法を説明する図であり、図1の断面A−Aにおける簡略断面図である。
【図3】この発明の一実施形態に係るエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法の有害物質をあとの遮蔽膜の固定を説明する簡略縦断面図である。
【図4】この発明の一実施形態に係るエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法を説明する図であり、図2の断面B−Bにおける簡略断面図である。
【図5】この発明の一実施形態に係るエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法の新たな遮蔽膜の固定を説明する簡略縦断面図である。
【図6】遮蔽膜をエレベータシャフト内壁に固定する一実施形態を示す簡略断面図である。
【図7】有害物質を除去したエレベータシャフト内壁に遮蔽膜と新たな遮蔽膜を固定する一実施形態を示す簡略断面図である。
【図8】この発明の遮蔽膜に取り付ける遮蔽膜噛合レール部材の図であり、(a)は、遮蔽膜噛合レール部材の簡略平面図で、(b)は、(a)の断面C−Cにおける簡略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明を図示の形態により詳細に説明する。
本発明の好ましい一実施形態に係るエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法は、以下の工程からなる。
まず、図1に示すように、エレベータシャフト内壁1に有害物質である吹付けアスベスト2が付着している。このアスベスと2を遮蔽膜6で区画し遮蔽して除去する。今、有害物質を除去する階の下端にエレベータかご3の上面が位置するようにして、エレベータかご3を停止させる。つぎに、有害物質を除去する階の建物側のドア4を開く。
【0018】
上記ドア4を開いた入り口5から作業員がエレベータかご3の上面に乗り移り、上記エレベータかご3と上記エレベータシャフト内壁1との隙間を図示しない資材で水平方向に塞いで、該隙間から資器材が落下するのを防止する。
【0019】
つぎに、除去したいアスベストの飛散を遮蔽するため、上記エレベータかご3を止めた階のアスベスト2aを透明のシートの遮蔽膜6aで囲んで区画し、アスベストを遮蔽する。上記アスベスト2aを遮蔽膜6aで囲む範囲(区画の大きさ)は、上記エレベータかご3の上端から階高を所定長だけ越える高さで、かつ、図2に示すように、上記エレベータシャフト内壁1の全周囲が好ましい。また、上記アスベスト2aを遮蔽膜6aで囲むとき、上記遮蔽膜6aは、該膜6と上記エレベータシャフト内壁1との間に空間(作業空間)7を形成できる程度に緩く張設される。このとき、上記遮蔽膜6aは、上記エレベータシャフト内のウエイト8、ウエイトを吊るロープ9、上記ウエイトを案内するガイドレール(図示せず)等と上記エレベータシャフト内壁1との間に設ける。そして、上記遮蔽膜6aのエレベータシャフト内壁への固定はその周囲全長に亘って固定する。さらに、図示しない吸引装置で、吸引して、上記遮蔽膜6aと上記エレベータシャフト内壁1とで囲まれた空間7を負圧状態にする。
【0020】
上記遮蔽膜6aの上記エレベータシャフト内壁1への固定方法は、図6に示すように、少なくとも上記遮蔽膜6aの上辺部に位置する上記アスベスト2の表面に幅の狭いシート10を貼付し、そのシート10の表面に上記遮蔽膜6aの上辺部6aaを密着させ、その上から細長棒材11をあてがい、該細長棒材11に釘等を打ち付けて上記エレベータシャフト内壁1に気密状に固定する。なお、上記遮蔽膜6aの固定方法は上記方法に限らず、接着剤で接着させる方法やその他の方法でも良い。
【0021】
上記遮蔽膜6aは、上下に適宜間隔をあけて、水平方向に延在するファスナー20を有する。そのファスナー20は、図9(a)に示すように、透明のシート材を連結すると共に開口部21を有する。上記ファスナー20は、スライダー22、23がその開放部22a、23aを対向させて取り付けられている。そして、上記スライダー22、23の対向する開放部22a、23aの間における噛合部24、25は、互いの噛合を開放されており開口部21を形成している。また、上記スライダー22、23の閉塞側22b、23bではファスナー20の上記噛合部24、25が歯合している。そして、この開口部21における噛合部24には、断面C字形状のスライド部材26が上記スライダー22の開放部22aと上記スライダー23との開放部23aに亘って、スライド可能に取りつけてある。また、上記開口部21における噛合部25には、断面C字形状のスライド部材27が上記スライダー22の開放部22aと上記スライダー23との開放部23aに亘って、スライド可能に取りつけてある。上位スライダー22、23およびスライド部材26、27が開口枠28を構成している。さらに、図9(b)に示すように、上記開口枠28のスライド部材26、27には、作業用袋状部材30の基端開口部31が接合され、スライド部材26、27と作業用袋状部材30とが一体になっている。
【0022】
したがって、作業用袋状部材30は、開口枠28の移動に伴って、上記ファスナー20に沿って水平方向にスライド移動可能となっている。なお、作業用袋状部材30の形状は、人形の上半身の形状、手袋形状、単なる袋形状等を採用するができる。また、上記ファスナー20は、水平方向に設けることなく上下方向に設けてもよく、また、水平方向、上下方向、斜め方向に、単独的に、複合的に設けても良い。
【0023】
つぎに、上記エレベータかご3の上面にいる作業員が、上記作業空間7内に突出させた上記作業用袋状部材30に、手または上半身を入れて、適宜治具を用いて、上記エレベータシャフト内壁1に付着した上記アスベスト2aを除去する。このとき、必要に応じて作業足場(図示せず)を設ける。そして、除去して落下した除去アスベスト2aを上記遮蔽膜6aの下端に備えた収納袋35に収納し、その収納袋35を上記遮蔽膜6aから切り離して、廃棄場にて処分する。
【0024】
つぎに、上記アスベスト6aを除去した上記エレベータシャフト内壁1や上記遮蔽膜6aの作業空間7側に飛散防止剤を散布する。そして、上記作業空間7内の空気を採取して気中粉塵濃度を測定するために検査機関に持ってゆく。検査機関では、気中粉塵濃度の結果が出るまでに、長時間を要する。
【0025】
つぎに、アスベストを除去したエレベータシャフト内壁1aに上記遮蔽膜6aの周端部を密着・固定させる。この密着の程度は、上記遮蔽膜6aをそのまま残しておいてもエレベータの昇降に支障とならない程度である。密着するには、上記負圧状態を利用して、上記遮蔽膜6aを上記エレベータシャフト内壁1a側に押圧し、桟木12等を用いて釘等でエレベータシャフト内壁1に打ち付けて気密状に固定する。特に、上記遮蔽膜6の上辺部6aaは、図7に示すように、上記細長棒材11を取り外し、かつ上記遮蔽膜6aの上辺部6aaを上記幅の狭いシート10から剥がし、アスベストを除去した上記エレベータシャフト内壁1aの上端部分に上記上辺部6aaを固定することが望ましい。この固定に際しては、アスベストを除去した上記エレベータシャフト内壁1aの最上部1bは、次工程で使用する(すなわち上階における)遮蔽膜6bを固定するために、あけておく。また、上記遮蔽膜6aの固定は、上記遮蔽膜6aの周囲端辺だけでなく、中央部も固定してもよい。さらに、固定するに際して、上記遮蔽膜6aの上辺部6aaを折り畳んで折り畳み部6bを形成することが望ましい。そうすると、上記遮蔽膜6aは、弛ませずに固定することができる。
【0026】
つぎに、上記気中粉塵濃度の測定結果を待たずに、かつ、上記遮蔽膜を撤去することなく、上階のアスベスト除去の作業を行う。なお、吸引装置による負圧状態はそのまま維持する。
すなわち、図5に示すように、有害物質を除去する上階の下端にエレベータかご3の上面が位置するようにエレベータかご3を停止させる。つぎに、有害物質を除去する上階の建物側のドア4を開く。つぎに、上記エレベータかご3と上階のエレベータシャフト内壁1との隙間を図示しない資材で水平方向に塞ぐ。
【0027】
つぎに、上記エレベータかご3を止めた上階のアスベスト2bを透明のシートの新たな遮蔽膜6bで囲む。この新たな遮蔽膜6bを固定するに際して、図7に示すように、その下端辺6baは、上記アスベストを除去した上記エレベータシャフト内壁1aの最上部1bに固定するのが望ましい。また、その下端辺6baは、図8に示すように、上記アスベストを除去した上記エレベータシャフト内壁1aに固定した上記遮蔽膜6aaに重ねて(図8では隙間があるように重ねているが隙間なく重ねてある)固定しても良い。いずれの場合も、アスベスト2bを取り残すことなく除去できる。そして、図示しない吸引装置で、吸引して、上記新たな遮蔽膜6aとエレベータシャフト内壁1とで囲まれた作業空間7を負圧状態にする。
【0028】
つぎに、エレベータかご3の上面にいる作業員が、上記作業空間7内に突出させた上記作業用袋状部材30に、手または上半身を入れて、適宜治具を用いて、上階のエレベータシャフト内壁1に付着したアスベスト2bを除去する。そして、除去して落下した除去アスベストを遮蔽膜6bの下端に備えた収納袋35に収納し、その収納袋35を遮蔽膜6bから切り離して、廃棄場にて処分する。
【0029】
つぎに、アスベスト2bを除去した上記上階のエレベータシャフト内壁1や上記新たな遮蔽膜6bの作業空間7側に飛散防止剤を散布する。そして、上記空間7内の空気を採取して、気中粉塵濃度を測定するために検査機関に持ってゆく。
つぎに、上記新たな遮蔽膜6bを上記エレベータシャフト内壁1に密着させる。
【0030】
上記工程を順次上階において行い、エレベータシャフト全体のアスベスト2を除去する。そして、上記気中粉塵濃度の測定結果が基準値以下である階の遮蔽膜を撤去する。この場合、全ての階の気中粉塵濃度の測定結果が基準値以下であると、全ての階の遮蔽膜をまとめて撤去することができ、撤去作業が効率的に行える。
【0031】
なお、上記説明において、遮蔽膜6a、6bを張設する範囲(区画の大きさ)をエレベータの各階分毎にしたが、各階で水平方向に分割してもよく、各階で垂直方向に分割してもよく、また、2階分毎、3階分毎の高さにしても良い。
【0032】
この発明によれば、上記遮蔽膜6aを残したまま、気中粉塵濃度を測定の結果を待たずに、上記有害物質を除去したエレベータシャフト内壁1以外のエレベータシャフト内壁1に新たな遮蔽膜6bを固定するので、次の区画の除去工事を連続して行え、除去工事の全体の工事期間を短縮できる。
【0033】
また、上記エレベータシャフト内壁1の全体の有害物質を除去した後に、全区画の気中濃度の測定結果を踏まえて、上記遮蔽膜6aまたは新たな遮蔽膜6bの全部の遮蔽膜を一度に撤去することができるので、遮蔽膜6a、6bの撤去期間を短縮でき、除去工事の全体の工事期間を短縮できる。
【0034】
また、除去工事を行ったあとも遮蔽膜6a、6bを気密な状態で残しておくので、たとえば、夜間に除去工事を行い、そのまま遮蔽膜6a、6bを機密な状態で残しておくので、昼間の工事休止期間にはエレベータを供用できる。
【0035】
また、一実施形態によれば、各階毎に区画することのよって、エレベータの出入り口5を除去作業の出入り口として利用できるので、除去作業を効率的に行うことができる。
【0036】
また、一実施形態によれば、有害物質を取り残すことなく完全に除去できる。また、遮蔽膜6aと新たな遮蔽膜6bを張り合わせるだけなので、新たな遮蔽膜6bの固定が簡単である。
【符号の説明】
【0037】
1 エレベータシャフト内壁
1a アスベストを除去したエレベータシャフト内壁
2 アスベスト
3 エレベータかご
5 出入り口
6、6a 遮蔽膜
6b 新たな遮蔽膜
7 空間(作業空間)
20 ファスナー
21 開口部
28 開口枠
30 作業用袋状部材
35 収納袋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータシャフト内壁の一部に遮蔽膜を固定し、上記エレベータシャフト内壁に付着した有害物質を気密状に区画する工程と、
上記遮蔽膜で区画された上記エレベータシャフト内壁に付着した有害物質を上記遮蔽膜に取り付けた袋状部材を介して除去する工程と、
上記遮蔽膜と有害物質を除去した上記エレベータシャフト内壁との間の空間の空気を気中粉塵濃度測定用に採取する工程と、
上記遮蔽膜を残したまま、上記有害物質を除去したエレベータシャフト内壁以外のエレベータシャフト内壁に新たな遮蔽膜を固定する工程と、
上記4工程を繰り返しつつ、上記気中粉塵濃度測定用に採取した空気の濃度が基準値以下である結果を踏まえて、該空気を採取した区画の遮蔽膜を撤去する工程とで構成する
ことを特徴とするエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法。
【請求項2】
請求項1に記載のエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法において、
上記遮蔽膜をエレベータの各階毎に区画することを特徴とするエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法。
【請求項3】
請求項1に記載のエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法において、
上記新たな遮蔽膜を固定する際に、上記有害物質を除去したエレベータシャフト内壁に、上記新たな遮蔽膜を固定することを特徴とするエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法。
【請求項4】
請求項3に記載のエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法において、
上記新たな遮蔽膜を固定する際に、上記新たな遮蔽膜を上記遮蔽壁に固定することを特徴とするエレベータシャフト内壁の有害物質を除去する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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