説明

エレベーター装置及びトイレ床昇降装置

【課題】低層建築物や木造住宅などにエレベーターの導入は容易ではなく、また、従来のトイレは高齢者や障害者など立ち座りの困難な人には使いづらく、乳幼児などが適切な高さで使用するのも困難であったが、簡便で省資源と省電力化を実現し、滑落を防ぎ安全で安定したエレベーターを提供する。
【解決手段】台形軸5と台形ナット4を用いたエレベーター昇降システムを構築する。このシステムをトイレ床昇降装置に使用することで、トイレ床の昇降によって便座をあたかも昇降させた効果を得て、高齢者や障害者、乳幼児が快適で安楽な姿勢で用便が出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高層ビル、低層建築物、木造建築物に係わりなり無くエレベーター、荷物の搬送リフト等を簡便に昇降させる装置であり、トイレの床面を昇降させて便器の高さを加減したような如き効果を得て障害者、足腰の不自由な人、立ち座りの困難な人、障害者、介護人を必要とする人、老人、体形の異なる人など、様々な人の負担を軽くして、安楽で衛生的に使用できるトイレ床昇降装置。
【背景技術】
【0002】
従来のエレベーターを運行する為の装置は昇降籠と吊り上げ吊り下げのロープとロープの巻き取り装置、錘りと、錘り補助ロープ、ブレーキ装置などを装置するため装置に付随する部品は多数であり重量は大きく、装置の製造コストは膨らみ、従って価格は高価なものになり、建築物の価格に占める割合が大きくなり、およそ低層建築物、木造住宅では装置の複雑さと高額さのためエレベーターの導入は容易ではなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のエレベーター装置は基本的に従来の技術の踏襲であった。特に昇降手段、制動装置とそれらに付随する装置、部品を含めての数は非常に多数に上り、経済性に問題があり、特に低層建築物、木造住宅などにエレベーターの導入は容易ではなかった。本発明はこれらの課題を解決し、信頼性が高く安全、安心で低価格で、ランニングコストが安く省エネルギーのエレベーターを個人住宅、高層ビル、リフト、物流システムに、広く供給することを目的とする。
【0004】
前記課題を解決する為に前記のような従来技術のエレベーター昇降システムを廃止して台形軸と台形ナットを用いたエレベーター昇降システムを構築する。当該システムを採用することで、従来の技術による時の主要部分と周辺部品を廃棄出来るので、本体の重量を大幅に軽量化して装置のコストを軽減し、簡便で省資源と省電力化を実現し、滑落を防ぎ安全で安定したエレベーターを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決する為に図1の5の台形軸を、昇降籠通路の内面四隅に直立させて台形軸の最上部に6の軸受けと固定し、本体フレーム天井面の四隅に台形軸が貫通する孔を設けて台形軸のひずみ、歪みをなくし安全で円滑なエレベーターの運行を可能にする。
【0006】
図1の3のブレーキ付スピードコントロールモーターの回転方向並びにスピードはモーターの入力で加減し、昇降はモーターの回転方向で定めるとよい。運転の指示は昇降籠センサーか、外部の信号をモーター側のセンサーが読み取り、昇降籠の位置を確認して昇降籠からの指示に従って運行して、停止時はモーターブレーキを用いるとよい。
【0007】
本装置の駆動はブレーキ付スピードコントロールモーターを駆動手段とするもので、モーターにより昇降籠の昇降が自在で、スピードのコントロールとブレーキも自在である。
【0008】
図1の1の昇降籠天井板の四隅に4の台形ナットを装置し、5の各台形軸を先端から4の台形ナットに捻じ込み、水平の位置に定めて、モーターの駆動により8の駆動用スプロケットから9のアイドラスプロケットを介して4本の台形軸を同時に回転させて4の台形ナットに作用してエレベーターを作動する。
【0009】
図1の1の昇降籠の通路に装置した5の台形軸の最上部が2の本体フレームを貫通する部分には6の軸受けを固定して、5の台形軸の傾き、撓みを防ぎ円滑な装置の運行が出来る。
【0010】
請求項3記載のトイレ床昇降装置を、請求項1,2記載の技術により装置するときは、既成、新設を問わずトイレ床の昇降によって便座をあたかも昇降させた効果を得て、使用者の望みに適った高さに定めて、一般の便器と何ら変わりなく、高齢者や障害者、病による身体障害者の不便や、体格の違いによる窮屈さなどを解消し、各自が一番快適で安楽な姿勢で用便が出来るほか、立ち座りの際にはトイレ床を降下させて便座の高さを高くして立ち座りの労力を大きく軽減する。なお前記装置の作動はリモートコントロールボタンの操作で子供、老人でも容易に操作出来る物としている。
【0011】
本トイレ床昇降装置を装置したトイレは、障害者専用トイレのように便器周辺に身体を安定させる装置や便座を昇降する装置などのほか諸々の付随する装置を必要としないため、健常者が利用するときに便器周辺に付設した諸々の装置が邪魔にならず、また普通の便器と外見的にも何ら変わりが無く、従って健常者、障害者、病人、高齢者、体格の異なる人に関係なくすべての人が安楽で快適で衛生的にトイレを使用することが出来る。
【0012】
本発明を作動する時、昇降する床と入り口との段差が生じることがあるので、トイレ出入りの際に床の高さを誤認して踏み外すなどの事故を防止する為に、昇降床を作動する時にはリモコンと連動する電気ロック又は簡便なロックを出入り口に装置して事故防止策を施すとよい。
【発明の効果】
【0013】
以上のように本発明によるとエレベーターの昇降手段を、従来の技術にとらわれず省資源化と軽量化を実現して、構造が簡便で信頼性が高くコストが格段に安く、高層建築物から低層建築物、木造住宅まで広い範囲に供給できる。特に低層住宅に設置が容易で、高齢化社会においては高齢者の昇降手段として重宝であるほか、建築物に適した装置をすることが出来る。
【0014】
請求項3記載のトイレ床の昇降より便座を含む便器の高さを昇降させた効果を生み出し、障害者、高齢者、足腰の不自由な人など立ち座りの困難な利用者や、幼児など体格の違いでトイレを利用しづらい人には、便座が利用者のお尻付近まで迎えに行くようにし、用便後は便座を含む便器を押し上げて立ちすわりの補助をすることで、全ての人が安楽で快適にトイレを利用できるようにする。この様な装置は高齢化社会の一般住宅はもとより、大衆が利用するトイレ、例えば百貨店、スーパー、駅、公園、ドライブイン、ホテル、コンサート会場等の公衆トイレ、災害者仮説住宅など等、広い範囲にわたり重宝するトイレ床昇降装置である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明をエレベーター並びにトイレ床昇降装置に実施した形態について図面を参照して説明すると、図1の2は本体フレーム、図1の1は昇降籠、図1の3は駆動部のブレーキ付スピードコントロールモーター、図1の5は台形軸で、回転を正負に回転させる。図1の4は台形ナットであり、5の台形軸の回転方向により5の台形軸棒に沿って上下動する。図1の6の軸受け(固定側)は2のフレーム本体天井面と接続されていて四隅に5の台形軸の先端を把持して、5の台形軸の撓みや揺れをなくし5の台形ネジ軸を常に安定に保つ。4の台形ナットは昇降籠天井板の四隅に固着し、5の台形ネジ軸の回転方向により台形ネジ軸に沿って昇降籠を上下動する。
【0016】
本発明の、昇降技術を用いてトイレの床を昇降することで便座を含む便器の高さを加減した如き効果を得る目的でトイレの床を昇降させて障害者、老人、身体の不自由な人、病人の立ち座りによる労力を軽減して、幼児など体格の違いによる不便さを解消し、衛生的で快適で安楽な姿勢で用便が出来る装置で、便器周りに特別な装置はなく外見は普通の便器でリモコンの操作で便器を簡便に利用者の好みの高さに調節が出来るトイレ。
【0017】
トイレ床の昇降装置を図面に基づいて説明すると図3はトイレの正面図、図4はトイレの上面図、図5はトイレの側面図で、本発明の主要部の配置図としている。
【0018】
図3の1は昇降床で2の取り付け架台に装置した図5の7の駆動用スプロケットからのチェーン介して四隅に配置した8の同期用スプロケットと9のアイドラスプロケットを介して3の台形軸を回転させる。
【0019】
4の台形ナットは3の台形軸の直上の位置に固着して台形軸の回転に従って床面を上下させる
【0020】
本装置に於いて床下に床を上下できるだけのストローグが充分取れない時は、8の同期用スプロケットを含めて全ての駆動部を天井裏に天地さかさまに装置して3の台形軸を固定し、トイレ内に貫通する台形軸に覆いを施し安全に配慮するとよい。
【0021】
本装置の便器を上昇させて腰かける際の労力を和らげ腰を掛けてからは安楽な位置まで調整する便器となる。
【0022】
幼児や小児などが既成の便器が高すぎる時は、床を押し上げて簡単に便座に座ることが出来る。
【0023】
本装置を作動したとき床面と昇降床面との間に段差が生じてつまずきや踏みはずしなどの危険を回避する為に、段差を示すランプ、本案では照明ライトと称し、11の照明ライトを数箇所設けて床が正常な位置のときは通電せず床板が作動したときに点灯するようにして事故などを防止する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明をエレベーター装置として実施した形態を示す正面断面及び上面図
【図2】本発明をエレベーター装置として実施した形態を示す側面断面概略図
【図3】本発明をトイレ床昇降装置として実施した形態を示す正面図
【図4】本発明をトイレ床昇降装置として実施した形態を示す上面図
【図5】本発明をトイレ床昇降装置として実施した形態を示す横断面図
【符号の説明】
【0025】
図1の1 昇降籠
図1の2 本体フレーム
図1の3 ブレーキ付スピードコントロールモーター
図1の4 台形ナット
図1の5 台形軸
図1の6 軸受け(固定側)
図1の7 軸受け(支持側)
図1の8 駆動用スプロケット
図1の9 アイドラスプロケット
図1の10 チェーン
図3の1 昇降床
図3の2 取付架台
図3の3 台形軸
図3の4 台形ナット
図3の5 軸受け
図3の6 ブレーキ付モーター
図4の7 駆動用スプロケット
図4の8 同期用スプロケット
図4の9 アイドラスプロケット
図4の10 チェーン
図5の11 照明ライト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベーターの昇降籠通路の内面の四隅に直立に台形軸を装置し、昇降籠の天井面四隅に台形ナットを固着して、台形ナットに直立する台形軸を駆動用スプロケットを介して台形軸を回転させて回転方向により台形ナットが上下に移動して籠の床を上下に動かして、人間の移送、荷物の移送等が安全安心で滑落事故の無いエレベーター装置。
【請求項2】
本発明の駆動部はブレーキ付きスピードコントロールモーターを装置して運行が簡便でメンテナンスを容易にするエレベーター装置。
【請求項3】
請求項 1,2 記載の駆動装置をトイレ床の床下に又は天井裏に装置して台形軸と台形ナットを介してトイレ床を昇降させて便座を昇降させた効果を得て、障害者、立ち座りの不自由な人、腰痛者、障害者、高齢者が簡便に安楽な姿勢で用便が出来るだけでなく、用便後の立ち上がりの際に便座を都合のよい高さに上げて立ち上がりの労を減らし、体力の負担を軽減するトイレ床の昇降装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−306612(P2006−306612A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−154558(P2005−154558)
【出願日】平成17年4月26日(2005.4.26)
【出願人】(596085874)
【Fターム(参考)】