説明

エレベータ装置

【課題】乗りかご2やつり合いおもり3のストッパ9や10が装着されたことを検出し、保守運転を可能にし、前記ストッパ9や10が格納装置131,132に格納されたことを検出して、通常運転を許可する。このとき、保守作業中に、緩衝器7,8上への締結が不十分であったり、保守作業終了時に、失念により、前記ストッパ9や10が格納装置131,132への格納締結を怠ってしまった場合の安全を確保する。
【解決手段】緩衝器7,8上へストッパ9や10の装着、並びに、格納装置131,132への格納に当たっては、ねじボルト14やナット15を用い、人為的締結操作を介してそれぞれの締結がなされないと、装着締結/格納締結を検出できないように弾性手段16により、検出装置12を不動作状態に保持し、保守運転や通常運転を許可しないようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピット内保守用装置を備えたエレベータ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータ昇降路のピット内には、昇降路内を昇降する乗りかご、及びつり合いおもりはロープにより互いに連結されており、また乗りかご、及びつり合いおもりの直下部には緩衝器が立設されている。この緩衝器は、乗りかご、あるいはつり合いおもりが万一昇降路の底面に衝突した際に、その衝突時の衝撃を緩和して乗りかご室内の乗客の安全を確保するために設置された安全装置であり、上端部に設けられた緩衝体により乗りかご、及びつり合いおもり衝突時の衝撃を吸収する。
【0003】
特許文献1や特許文献2には、乗りかごおよびつり合いおもりが最下部まで下降するのを阻止するストッパをピットの緩衝器に配置して保守運転を行い、これらストッパの配置や格納を検出して、保守運転や通常運転を可能とすることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4248678号公報
【特許文献2】特開平6−278963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1および特許文献2では、ストッパが緩衝器上に配置されたことを検知して、保守運転を可能とし、同様に、格納装置に格納されたことを検知し、通常運転を可能としている。このため、ストッパが緩衝器上あるいは格納装置に確実に固定されているとは限らない。例えば、ピット内で保守作業中に、緩衝器上のストッパの締結が不十分であると、乗りかごやつり合いおもりがストッパに接触した際に、ストッパが外れ、乗りかごあるいはつり合いおもりが下降し、保守員と衝突する可能性がある。
【0006】
また、保守作業の終了時に、格納装置へのストッパの締結が不十分のまま、失念してしまうと、その後の通常運転時に、例えば、地震等により、ストッパが倒れて機器を損傷する可能性がある。
【0007】
本発明の目的は、保守員の失念や締結の不十分さがあった場合にも、通常運転および保守運転の安全性を向上したエレベータ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の望ましい実施態様においては、エレベータ昇降路を昇降する乗りかごと、前記乗りかごとロープにより連結されたつり合いおもりと、上記乗りかごとつり合いおもりを通常運転する通常運転手段と、上記乗りかごとつり合いおもりを保守運転する保守運転手段と、上記昇降路の底部に上記つり合いおもりに対向して配置されたつり合いおもり緩衝手段と、保守運転時に上記つり合いおもり緩衝手段に取り付けられ、上記つり合いおもりの下降を通常下降位置よりも上方の所定位置で停止させるつり合いおもり用ストッパと、上記昇降路の底部に設けられ上記乗りかごに対向して配置された乗りかご緩衝手段と、保守運転時に上記乗りかご緩衝手段に取り付けられ、上記乗りかごの下降を通常下降位置よりも上方の所定位置で停止させる乗りかご用ストッパとを備えたエレベータ装置において、上記つり合いおもり緩衝手段と上記つり合いおもり用ストッパを、人為的締結操作を介して締結するつり合いおもり用ストッパ締結手段と、上記つり合いおもり緩衝手段と上記つり合いおもり用ストッパが、前記人為的締結操作を介して締結されたときに動作するつり合いおもり側のストッパ締結検出手段と、上記乗りかご緩衝手段と上記乗りかご用ストッパを人為的締結操作を介して締結する乗りかご用ストッパ締結手段と、上記乗りかご緩衝手段と上記乗りかご用ストッパが前記人為的締結操作を介して締結されたときに動作する乗りかご側のストッパ締結検出手段と、上記つり合いおもり側のストッパ締結検出手段と上記乗りかご側のストッパ締結検出手段の双方が動作したときに、上記保守運転を許可する保守運転許可手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の望ましい他の実施態様においては、上記つり合いおもり用ストッパを格納するためのつり合いおもり用ストッパ格納手段と、上記つり合いおもり用ストッパを上記つり合いおもり用ストッパ格納手段に人為的締結操作を介して格納締結するつり合いおもり用ストッパ格納締結手段と、上記つり合いおもり用ストッパが上記つり合いおもり用ストッパ格納手段に前記人為的締結操作を介して格納締結されたときに動作するつり合いおもり側のストッパ格納締結検出手段と、上記乗りかご用ストッパを格納するための乗りかご用ストッパ格納手段と、上記乗りかご用ストッパを上記乗りかご用ストッパ格納手段に人為的締結操作を介して格納締結する乗りかご側のストッパ格納締結手段と、上記乗りかご用ストッパが上記乗りかご用ストッパ格納手段に前記人為的締結操作を介して格納締結されたときに動作する乗りかご側のストッパ格納締結検出手段と、上記つり合いおもり側のストッパ格納締結検出手段と上記乗りかご側のストッパ格納締結検出手段の双方が動作したときに、上記通常運転を許可する通常運転許可手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の望ましい実施例においては、それぞれの前記ストッパが、前記人為的締結操作を介して締結されていないとき、締結を検出する締結検出手段を不動作状態に保持する弾性手段を設ける。
【0011】
さらに、本発明の望ましい実施例においては、前記人為的締結操作を介して締結するそれぞれの締結手段は、ねじボルトとナットを備えている。この場合、ねじボルトとナットによる人為的な締結操作により、ストッパの確実な締結を図るとともに、前記弾性手段の弾性力に抗して前記締結検出手段を動作状態にさせ、運転を許可することとなる。
【0012】
前記人為的締結操作を介する締結検出手段としては、ねじボルトとナットに限らず、多くの締結手段が利用できることは言うまでも無い。
【発明の効果】
【0013】
乗りかごまたはつり合いおもりが最下部まで下降することを阻止するストッパが、緩衝器または格納装置に人為的締結操作を介して締結されていることを検出し、保守運転または通常運転を可能とすることで、確実に、各運転中の安全を確保することができる。
【0014】
また、通常運転中に、格納したはずのストッパが倒れることによるピット内機器の損傷を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施例によるエレベータ装置の昇降路側面概要図である。
【図2A】本発明の一実施例による乗りかご側緩衝器の側面拡大構造図である。
【図2B】同じく乗りかご側緩衝器の正面拡大構造図である。
【図3A】同じく乗りかご側緩衝器へのストッパ締結状態の側面拡大構造図である。
【図3B】同じく乗りかご側緩衝器へのストッパ未締結状態の側面拡大構造図である。
【図4A】本発明の一実施例による乗りかご側ストッパ格納装置の側面拡大構造図である。
【図4B】同じく乗りかご側ストッパ格納装置の正面拡大構造図である。
【図5A】本発明の一実施例による乗りかご側ストッパ格納装置へのストッパ格納締結状態側面拡大構造図である。
【図5B】同じく乗りかご側ストッパ格納装置へのストッパ未締結状態における側面拡大構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施例によるエレベータ装置の昇降路側面概要図である。図において、エレベータの昇降路1内には、乗りかご2とつり合いおもり3が、吊り車4を通してロープ5により、つるべ状に吊られている。
【0018】
エレベータ装置の保守時には、昇降路1の最下部であるピット内にて、保守員6が保守作業を行う。乗りかご2とつり合いおもり3の真下には、それぞれ乗りかご側緩衝器7と、つり合いおもり側緩衝器8が配置されている。
【0019】
保守運転の際に、乗りかご2とつり合いおもり3が、最下部まで下降するのを阻止するために、乗りかご側ストッパ9とつり合いおもり側ストッパ10が、それぞれの緩衝装置7,8上に取り付けられる。これにより、乗りかご2及びつり合いおもり3の下降を途中で阻止し、ピット内の保守員6と乗りかご2あるいはつり合いおもり3の接触を防ぐ。
【0020】
通常運転の際には、乗りかご側ストッパ9とつり合いおもり側ストッパ10を、それぞれ格納装置13(131,132)に格納する。格納された乗りかご側ストッパ9とつり合いおもり側ストッパ10を、破線とダッシュ付き符号9‘,10‘で示している。
【0021】
図2Aは、本発明の一実施例による乗りかご側緩衝器の側面拡大構造図であり、図2Bは、同じく乗りかご側緩衝器の正面拡大構造図である。つり合いおもり側緩衝器についても同様の構造であるため拡大図を省略しているが、図1に示した符号を参照して、それぞれの機器について説明を進める。
【0022】
図2Aおよび図2Bに詳細を示すように、乗りかご側緩衝器7及びつり合いおもり側緩衝器8には、それぞれ検出板11(111,112)および検出器12(121,122)を取り付ける。弾性体16(161,162)は、それらの一端を、それぞれ前記検出板111,112に取り付けられ、ストッパ9,10が取り付けられていない状態では、前記検出器121,122を不動作状態に保持する。
【0023】
乗りかご側及びつり合いおもり側緩衝器7,8上に設けられた接続板17(171,172)には、ストッパ9,10を締結するためのボルトの通し穴18(1811,1812および1821,1822)を設けている。
【0024】
図3Aは、本発明の一実施例による乗りかご側緩衝器へのストッパ締結状態の側面拡大構造図であり、図3Bは、同じく乗りかご側緩衝器へのストッパ未締結状態の側面拡大構造図である。
【0025】
図3Aおよび図3Bに詳細を示すように、乗りかご側及びつり合いおもり側のストッパ9,10を、それぞれ乗りかご側及びつり合いおもり側緩衝器7,8上に配置し、ねじボルト14(1411,1412)、ナット15(1511,1512)にて、人為的締結操作を介して締結する。正しく締結されると、乗りかご側及びつり合いおもり側それぞれの検出板111,112と、検出器121,122が係合し、検出器121,122が出力するように設定してある。すなわち、図3Aに示すように、正しく締結されると、ねじボルト1411,1421の先端にて、検出板111,112を下方へ押し付け、検出器121,122が動作する。検出器121,122が動作して、その出力により、ストッパ9,10が、緩衝器7,8上に確実に締結されたことを検知すると、保守運転可能とする。
【0026】
一方、図3Bに詳細を示すように、乗りかご側及びつり合いおもり側のストッパ9,10を、それぞれ乗りかご側及びつり合いおもり側緩衝器7,8上に配置したとしても、ねじボルト141(1411,1412),142(1421,1422)とナット151(1511,1512),152(1521,1522)を用いた人為的締結操作がなされず、あるいは締結が緩むと、弾性体161,162により、検出板111,112が上方へ押し上げられ、検出器121,122は動作せず、保守運転は禁止される。
【0027】
図4Aは、本発明の一実施例による乗りかご側ストッパ格納装置の側面拡大構造図であり、図4Bは、同じく乗りかご側ストッパ格納装置の正面拡大構造図である。これらには、ストッパ9は格納されていない状態を示している。つり合いおもり側ストッパ格納装置についても同様の構造であるため拡大図を省略しているが、図1に示した符号を参照して、それぞれの機器も含めて説明を進める。
【0028】
図4Aおよび図4Bに詳細を示すように、乗りかご側格納装置131及びつり合いおもり側格納装置132には、それぞれ検出板113,114および検出器123,124を取り付ける。弾性体163,164は、それらの一端を、それぞれ前記検出板113,114に取り付けられ、ストッパ9,10が取り付けられていない状態では、前記検出器123,124を不動作状態に保持する。
【0029】
図5Aは、本発明の一実施例による乗りかご側ストッパ格納装置へのストッパ格納締結状態側面拡大構造図であり、図5Bは、同じく乗りかご側ストッパ格納装置へのストッパ未締結状態における側面拡大構造図である。つり合いおもり側ストッパ格納装置についても同様の構造であるため拡大図および詳細説明を省略しているが、全体を図1に示したように、同様に理解できる。
【0030】
通常運転時、乗りかご側及びつり合いおもり側ストッパ9,10は、それぞれピット内の格納装置131,132に格納される。格納装置131,132には、検出器123,124が設けられ、正しく格納・締結されているときは、検出板113,114と検出器123,124が係合し、出力するように設定されている。
【0031】
ストッパ9,10が格納装置131,132に格納・締結されているときは、通常運転可能とし、ストッパ9,10が格納装置131,132に締結されていない場合には、通常運転用回路を遮断する。
【0032】
図5Aは、乗りかご用ストッパ9の格納・締結図で、ストッパ9が、ねじボルト1431,1432とナット1531,1532を用いた人為的締結操作を介して、格納装置131に確実に締結された状態を示す。
【0033】
一方、図5Bは、ストッパ9が、格納装置131に配置されたものの、ねじボルト1431,1432とナット1531,1532を用いた人為的締結操作がなされず、あるいは締結が緩むと、弾性体163により、検出板113が上方へ押し上げられ、検出器123は動作せず、通常運転は禁止される。
【0034】
次に、保守作業について説明する。
【0035】
保守員6がピット内で作業する場合は、乗りかご側及びつり合いおもり側側ストッパ9,10を格納装置131,132から取外し、乗りかご側及びつり合いおもり側緩衝器7,8上にそれぞれ配置する。このとき、ボルト141(1411,1412),142(1421,1422)とナット151(1511,1512),152(1521,1522)を用いた人為的締結操作を介して、ストッパ9,10と緩衝器7,8上にて固定された接続装置171,172を固定する。ボルト1411,1421と、ナット1511,1521にてしっかりと締結されていると、ボルト1411,1421が検出板111,112を、弾性体161,162の弾性力に抗して押し下げ、検出器121,122が動作する。
【0036】
これによって、保守運転が可能となり、もし、乗りかご側あるはつり合いおもり側の一方でも、検出板111や112が、検出器121や122と係合していないと、保守運転が不可能となる。
【0037】
ストッパ9,10が取外されると、検出板111,112が、弾性体161,162により上方に持上げられ、検出器121,122が不動作状態に切り替えられ、保守運転が禁止される。
【0038】
また、ねじボルト1411,1421等が緩んでいると、弾性体161,162によって検出板111,112が押上げられ、検出板111,112と検出器121,122の係合が解除される。このときも、検出器121,122は不動作となり、乗りかご側あるはつり合いおもり側の一方でも、上記条件が該当すると、保守運転は禁止される。
【0039】
このように、保守運転中、乗りかご2あるいはつり合いおもり3が下降してきた際、ストッパ9あるいは10が外れて保守員6が乗りかご2あるいはつり合いおもり3に衝突するといった危険を防ぐことができる。
【0040】
次に、通常運転中について説明する。
【0041】
乗りかご側及びつり合いおもり側のストッパ9,10は、それぞれの格納装置131,132にて、ねじボルト143(1431,1432),144(1441,1442)とナット153(1531,1532),154(1541,1542)を用いて、人為的締結操作を介して締結される。このとき、ねじボルト1431,1441およびナット1531,1541にてしっかりと締結されていれば、検出器123,124が動作し、通常運転が許可される。もし、乗りかご側あるはつり合いおもり側の一方でも、締結が不十分であれば、検出器123,124が不動作となり、通常運転が禁止される。
【0042】
以上によって、ストッパ9,10が取外される場合以外にも、ストッパ9,10が格納装置131,132にしっかり格納・締結されていなければ、通常運転は禁止される。
【0043】
したがって、保守員6によるストッパ9,10の格納装置への締結忘れ、または、ねじボルト143,144の緩みによって、通常運転中、ストッパ9,10が倒れてピット機器を損傷させる危険性を防止することができる。
【符号の説明】
【0044】
1…昇降路、2…乗りかご、3…つり合いおもり、4…吊り車、5…ロープ、6…保守員、7…乗りかご側緩衝器、8…つり合いおもり側緩衝器、9…乗りかご用ストッパ、10…つり合いおもり用ストッパ、11…検出板、12…検出器、13…格納装置、14…ねじボルト、15…ナット、16…弾性体、17…接続装置、18…ボルトの通し穴。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータ昇降路を昇降する乗りかごと、前記乗りかごとロープにより連結されたつり合いおもりと、上記乗りかごとつり合いおもりを通常運転する通常運転手段と、上記乗りかごとつり合いおもりを保守運転する保守運転手段と、上記昇降路の底部に上記つり合いおもりに対向して配置されたつり合いおもり緩衝手段と、保守運転時に上記つり合いおもり緩衝手段に取り付けられ、上記つり合いおもりの下降を通常下降位置よりも上方の所定位置で停止させるつり合いおもり用ストッパと、上記昇降路の底部に設けられ上記乗りかごに対向して配置された乗りかご緩衝手段と、保守運転時に上記乗りかご緩衝手段に取り付けられ、上記乗りかごの下降を通常下降位置よりも上方の所定位置で停止させる乗りかご用ストッパとを備えたエレベータ装置において、
上記つり合いおもり緩衝手段と上記つり合いおもり用ストッパを、人為的締結操作を介して締結するつり合いおもり用ストッパ締結手段と、
上記つり合いおもり緩衝手段と上記つり合いおもり用ストッパが、前記人為的締結操作を介して締結されたときに動作するつり合いおもり側のストッパ締結検出手段と、
上記乗りかご緩衝手段と上記乗りかご用ストッパを人為的締結操作を介して締結する乗りかご用ストッパ締結手段と、
上記乗りかご緩衝手段と上記乗りかご用ストッパが前記人為的締結操作を介して締結されたときに動作する乗りかご側のストッパ締結検出手段と、
上記つり合いおもり側のストッパ締結検出手段と上記乗りかご側のストッパ締結検出手段の双方が動作したときに、上記保守運転を許可する保守運転許可手段を備えたことを特徴とするエレベータ装置。
【請求項2】
請求項1において、上記つり合いおもり緩衝手段と上記つり合いおもり用ストッパが前記人為的締結操作を介して締結されていないときに、上記つり合いおもり側のストッパ締結検出手段を不動作状態に保持するつり合いおもり側の弾性手段と、
上記乗りかご緩衝手段と上記乗りかご用ストッパが前記人為的締結操作を介して締結されていないときに、上記乗りかご側のストッパ締結検出手段を不動作状態に保持する乗りかご側の弾性手段を備えたことを特徴とするエレベータ装置。
【請求項3】
請求項1または2において、上記人為的締結操作を介して締結するつり合いおもり用ストッパ締結手段および/または上記人為的締結操作を介して締結する乗りかご用ストッパ締結手段は、ねじボルトとナットを備えたことを特徴とするエレベータ装置。
【請求項4】
エレベータ昇降路を昇降する乗りかごと、前記乗りかごとロープにより連結されたつり合いおもりと、上記乗りかごとつり合いおもりを通常運転する通常運転手段と、上記乗りかごとつり合いおもりを保守運転する保守運転手段と、上記昇降路の底部に上記つり合いおもりに対向して配置されたつり合いおもり緩衝手段と、保守運転時に上記つり合いおもり緩衝手段に取り付けられ、上記つり合いおもりの下降を通常下降位置よりも上方の所定位置で停止させるつり合いおもり用ストッパと、上記昇降路の底部に設けられ上記乗りかごに対向して配置された乗りかご緩衝手段と、保守運転時に上記乗りかご緩衝手段に取り付けられ、上記乗りかごの下降を通常下降位置よりも上方の所定位置で停止させる乗りかご用ストッパとを備えたエレベータ装置において、
上記つり合いおもり用ストッパを格納するためのつり合いおもり用ストッパ格納手段と、
上記つり合いおもり用ストッパを上記つり合いおもり用ストッパ格納手段に人為的締結操作を介して格納締結するつり合いおもり用ストッパ格納締結手段と、
上記つり合いおもり用ストッパが上記つり合いおもり用ストッパ格納手段に前記人為的締結操作を介して格納締結されたときに動作するつり合いおもり側のストッパ格納締結検出手段と、
上記乗りかご用ストッパを格納するための乗りかご用ストッパ格納手段と、
上記乗りかご用ストッパを上記乗りかご用ストッパ格納手段に人為的締結操作を介して格納締結する乗りかご側のストッパ格納締結手段と、
上記乗りかご用ストッパが上記乗りかご用ストッパ格納手段に前記人為的締結操作を介して格納締結されたときに動作する乗りかご側のストッパ格納締結検出手段と、
上記つり合いおもり側のストッパ格納締結検出手段と上記乗りかご側のストッパ格納締結検出手段の双方が動作したときに、上記通常運転を許可する通常運転許可手段を備えたことを特徴とするエレベータ装置。
【請求項5】
請求項4において、上記つり合いおもり用ストッパ格納手段と上記つり合いおもり用ストッパが前記人為的操作を介して締結されていないときに、上記つり合いおもり用ストッパ格納締結検出手段を不動作状態に保持するつり合いおもり側の弾性手段と、
上記乗りかご用ストッパ格納手段と上記乗りかご用ストッパが前記人為的締結操作を介して締結されていないときに、上記乗りかご用ストッパ格納締結検出手段を不動作状態に保持する乗りかご側の弾性手段を備えたことを特徴とするエレベータ装置。
【請求項6】
請求項4または5において、上記人為的締結操作を介して格納締結するつり合いおもり用ストッパ格納締結手段および/または上記人為的締結操作を介して格納締結する乗りかご用ストッパ格納締結手段は、ねじボルトとナットを備えたことを特徴とするエレベータ装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【公開番号】特開2012−106851(P2012−106851A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−258449(P2010−258449)
【出願日】平成22年11月19日(2010.11.19)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】