説明

エレベータ

【課題】エレベータのドアの敷居溝の清掃を行なうために生じていた不都合を改善する。
【解決手段】ドアの下部には敷居溝を清掃するための敷居溝清掃ブラシ13のブラシ上下動作機構14が取り付けられる。敷居溝清掃ブラシ13はブラシ上下動作機構14の先端に取り付けられており、ブラシ上下動作機構14によって、先端の位置が敷居溝の表面の高さである清掃実行用高さおよび敷居溝の表面から離れている清掃待機用高さの間で上下する。敷居溝清掃ブラシ13の先端が清掃実行用高さに位置して敷居溝に接触している場合には、ドアの開閉にしたがって敷居溝を清掃できる。一方、敷居溝清掃ブラシ13の先端が清掃待機用高さに位置する場合にはドアが開閉しても敷居溝を清掃できない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータ敷居溝の清掃機能を有するエレベータに関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータのかごの出入り口や乗り場の出入り口にはドアが開閉自在に配置されており、このドアの下端に取り付けたドアシューが敷居に形成された溝に摺動自在に嵌入されている。このため、ドア開閉の際にはドアシューは溝に沿って摺動する。
【0003】
このようにドアの敷居には溝が形成されているため、この溝にゴミや小石が入って溜まりやすい。ゴミや小石が溝に入ってしまうと当該ゴミなどがドアの開閉時にドアシューと敷居溝の間に挟まり、ドアの開閉が妨げられてドア異常でコールバックになるケースが多い。
これに対して、例えば特許文献1に開示されるようなエレベータ用敷居溝清掃装置を用いて敷居溝内のゴミなどを除去している。
【0004】
図7は、従来のエレベータ用敷居溝清掃装置の一例を示す図である。
図7に示すように、敷居31が有する敷居溝32にはドアシュー34aを介してドア34が摺動自在に設けられる。
【0005】
ドア34に設けられたドアシュー34aに隣接して取り付け板40が設置され、当該取り付け板40の片方の先端にブラシ35と硬質材からなるピン42が取り付けられた取り付け片41が固定される。
したがって、この構成においてドア34を敷居溝32に沿って開閉させた場合に、ブラシ35もこれに沿って移動し、敷居溝32内のゴミや小石を除去することができる。
【特許文献1】特許第2609402号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述した構成ではブラシは敷居溝に常時触れているためドアの開閉の負荷が増えたり、ブラシの擦り音が発生したりする。さらには、敷居溝のゴミや小石をブラシで掃き取った場合で敷居溝の端部にゴミなどが集まってしまうと、集めたゴミや小石が敷居溝から溢れて敷居とドア下端部に挟まり、ドア開閉に異常が発生する可能性があった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、ドアの敷居溝の清掃を行なうために生じていた不都合を改善することが可能になるエレベータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明に係わるエレベータは、ドアの開閉を案内する敷居溝内の異物を掃き取るために当該ドアに取り付けられた清掃手段を設け、異物の清掃の必要がある場合には清掃手段の端部の高さを当該清掃手段により敷居溝内の異物をドアの開閉とともに掃き取ることが出来る清掃実行用高さに移動させ、異物の清掃の必要がない場合には清掃手段の端部の高さを清掃実行用高さより高く当該清掃手段により異物を掃き取ることができない清掃待機用高さに移動させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、エレベータのドアの敷居溝の清掃を行なうために生じていた不都合を改善することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下図面により本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態におけるエレベータの敷居溝清掃装置の外観の一例を示す図である。
各階床の乗場および乗りかごの敷居1には敷居溝2が設けられる。敷居溝2には、かごのドア4に取り付けられたドアシュー4aが嵌入される。つまり敷居溝2に沿ってドア4が開閉する。
【0011】
ドア4の下部には敷居溝2を清掃するための敷居溝清掃ブラシ13のブラシ上下動作機構14が取り付けられる。敷居溝清掃ブラシ13はブラシ上下動作機構14の先端に取り付けられており、ブラシ上下動作機構14によって、先端の位置が敷居溝2の表面の高さである清掃実行用高さおよび敷居溝2の表面から離れている清掃待機用高さの間で上下する。
【0012】
敷居溝清掃ブラシ13の先端が清掃実行用高さに位置して敷居溝2に接触している場合にはドア4の開閉にしたがって敷居溝2を清掃できる。一方、敷居溝清掃ブラシ13の先端が清掃待機用高さに位置する場合にはドア4が開閉しても敷居溝2を清掃できない。
【0013】
敷居溝清掃ブラシ13は、ヘラ形状の部材や金属製の棒状の小石等を除去することのできる先端治具を一種類または複数種類組み合わせて適宜取り付けた清掃部材としてもよい。
【0014】
図2は、本発明の実施形態におけるエレベータの敷居溝清掃装置の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、ドアモータ15はドア制御装置16に接続され、ドア制御装置16からの指令によりドア4の開閉動作を行なう。
【0015】
ブラシ上下動作機構14には動作機構制御装置17が接続される。ブラシ上下動作機構14は動作機構制御装置17からの指令により敷居溝清掃ブラシ13を上下させて敷居溝2内のゴミや小石の掃き取りを行なう。
【0016】
ドア制御装置16と動作機構制御装置17はエレベータ制御盤18に接続される。エレベータ制御盤18は、乗りかごの昇降にしたがってドア制御装置16へのドア4の開閉指令を行ない、当該ドア開閉指令に連動して動作機構制御装置17へのブラシ上昇指令またはブラシ下降指令を行なう。これによりブラシ上下動作機構14が動作して敷居溝清掃ブラシ13が上下する。
また、エレベータ制御盤18は建物内のエレベータ遠隔監視端末19、公衆回線網20を介して建物外のエレベータ遠隔監視センタ21と接続される。
【0017】
次に、図1に示した構成のエレベータの敷居溝清掃時の動作について説明する。この実施形態では、ドア4が開く場合と閉じる場合とで清掃箇所を分担させる。
図3は、本発明の実施形態におけるエレベータによるドア開扉時の清掃ブラシの位置の遷移例を示す図である。
図3に示すように、敷居溝2における一端部と他端部の間には敷居溝2を掘り下げてなる敷居溝穴22が設けられる。
このように敷居溝穴22を設けた場合における、ドア開扉時の清掃ブラシの上下のタイミングについて説明する。
【0018】
図4は、本発明の実施形態におけるエレベータによるドア開扉時の敷居溝清掃のための処理動作の一例を示すフローチャートである。
まず、ドア4の開扉開始前つまりドア4が完全に閉扉している状態では、敷居溝清掃ブラシ13の先端は清掃実行用高さに位置して敷居溝2の表面に接触している。
【0019】
エレベータ制御盤18は、ドア4を開扉する際に開扉指令信号をドア制御装置16に出力する。ドア制御装置16はエレベータ制御盤18からの指令にしたがってドアモータ15を駆動させてドア4の開扉を開始させる(ステップS1)。
【0020】
ドア4の開扉にともなって敷居溝清掃ブラシ13は接触先の敷居溝2のゴミや小石をドア4の開扉方向に沿って掃き取る。
エレベータ制御盤18はドア4の開扉開始からの時間を計時しており、この計時した時間が、敷居溝清掃ブラシ13が敷居溝穴22を通過したタイミング、つまり開扉とともに敷居溝2から掃き取られたゴミや小石が敷居溝穴22内に掃き出されたタイミング(ステップS2のYES)で動作機構制御装置17へのブラシ上昇指令を行なう。これによりブラシ上下動作機構14が動作して敷居溝清掃ブラシ13が敷居溝2の表面の高さである清掃実行高さから上に離れた清掃待機用高さに上昇する(ステップS3)。
【0021】
そして、エレベータ制御盤18は、ドア4が完全に開扉したタイミング(ステップS4のYES)で動作機構制御装置17へのブラシ下降指令を行なう。これによりブラシ上下動作機構14が動作して敷居溝清掃ブラシ13が清掃待機用高さから元の清掃実行用高さに下降し、ブラシの先端が敷居溝2の表面に接触する(ステップS5)。
【0022】
次に、前述したように敷居溝穴22を設けた場合における、ドア閉扉時の清掃ブラシの上下のタイミングについて説明する。
図5は、本発明の実施形態におけるエレベータの敷居溝清掃装置によるドア閉扉時の清掃ブラシの位置の遷移例を示す図である。
図6は、本発明の実施形態におけるエレベータの敷居溝清掃装置によるドア閉扉時の敷居溝清掃のための処理動作の一例を示すフローチャートである。
まず、ドア4の閉扉開始前つまりドア4が完全に開扉している状態では、敷居溝清掃ブラシ13の先端は清掃実行用高さに位置して敷居溝2の表面に接触している。
【0023】
エレベータ制御盤18は、ドア4を閉扉する際に閉扉指令信号をドア制御装置16に出力する。ドア制御装置16はエレベータ制御盤18からの指令にしたがってドアモータ15を駆動させてドア4の閉扉を開始させる(ステップS11)。
【0024】
ドア4の閉扉にともなって敷居溝清掃ブラシ13は接触先の敷居溝2のゴミや小石をドア4の閉扉方向に沿って掃き取る。
エレベータ制御盤18はドア4の閉扉開始からの時間を計時しており、この計時した時間が、敷居溝清掃ブラシ13が敷居溝穴22を通過したタイミング、つまり閉扉とともに敷居溝2から掃き取られたゴミや小石が敷居溝穴22内に掃き出されたタイミング(ステップS12のYES)で動作機構制御装置17へのブラシ上昇指令を行なう。これによりブラシ上下動作機構14が動作して敷居溝清掃ブラシ13が敷居溝2の表面の高さである清掃実行用高さから上に離れた清掃待機用高さに上昇する(ステップS13)。
【0025】
そして、エレベータ制御盤18は、ドア4が完全に閉扉したタイミング(ステップS14のYES)で動作機構制御装置17へのブラシ下降指令を行なう。これによりブラシ上下動作機構14が動作して敷居溝清掃ブラシ13が清掃待機用高さから元の清掃実行用高さに下降し、ブラシの先端が敷居溝2の表面に接触する(ステップS15)。
【0026】
このような制御を行なうことで、ドア4の開閉開始後に敷居溝清掃ブラシ13が敷居溝穴22を通過した後は、敷居溝清掃ブラシ13の先端は敷居溝穴22の通過した先の敷居溝2の表面に接触しないので、敷居溝清掃ブラシ13の直下にある敷居溝2の表面のゴミや小石は掃き取られない。これによりドア4の開閉時に敷居溝2から掃き取られたゴミや小石は全て敷居溝穴22に入るため、ゴミや小石が敷居溝2の端部に集められる事が無くなる。
【0027】
続いて、第2の制御として、エレベータでの各種検出にしたがった敷居溝清掃ブラシ13の上下の制御について説明する。外観や構成は図1、図2に示した構成と同じであり、図3に示したように敷居溝2には敷居溝穴22が同様に設けられる。
【0028】
ドア開閉時に敷居溝清掃ブラシ13は敷居溝2内に毎回下ろして清掃すると敷居溝清掃ブラシ13と敷居溝2の表面との間で摩擦音が発生したり、ドアモータ15に対する負荷が多大になったりする。
この問題を防止するために、第2の制御では敷居溝2の清掃が必要なタイミングのみに敷居溝清掃ブラシ13の先端を敷居溝2の表面に接触させる。
【0029】
具体的な手順を説明する。初期状態では運転モードは通常運転モードになっている。通常運転モードでは敷居溝清掃ブラシ13の先端は常に清掃待機用高さに位置しており、この状態でドアが開閉されても敷居溝2の表面は清掃されない。
【0030】
ドア制御装置16は、敷居溝2にゴミや小石が溜まった事に起因するドア開閉時の負荷の異常を検出した場合、ドア4の開閉のカウント数が一定回数以上になった場合または図示しない内蔵時計が所定の時刻を計時したと判断した場合には、敷居溝2の清掃を要する通知信号をエレベータ制御盤18に出力する。
【0031】
エレベータ制御盤18は、ドア制御装置16からの通知信号を受けると運転モードを清掃運転モードに切り替え、敷居溝清掃ブラシ13の下降指令信号を動作機構制御装置17に出力する。動作機構制御装置17は下降指令信号にしたがってブラシ上下動作機構14を動作させる。
【0032】
これによりブラシ上下動作機構14は敷居溝清掃ブラシ13の先端の高さを清掃待機用高さから清掃実行用高さに下降させる。これにより敷居溝清掃ブラシ13の下の敷居溝2の表面に接触するのでドア4の開閉とともに表面のゴミや小石が敷居溝穴22内に掃き出される。
【0033】
エレベータ制御盤18は、ドア4が一定回数開閉すると、敷居溝2の清掃の必要がなくなったとみなして、運転モードを通常運転モードに戻し、敷居溝清掃ブラシ13の上昇指令信号を動作機構制御装置17に出力する。動作機構制御装置17は上昇指令信号にしたがってブラシ上下動作機構14を動作させる。これによりブラシ上下動作機構14は敷居溝清掃ブラシ13の先端の高さを清掃実行用高さから清掃待機用高さに上昇させる。
【0034】
以上のように、ドア4の負荷異常の検出とともに敷居溝2の清掃を行なうことにより、敷居溝2の清掃を常時行う場合と比較して、ドアモータ15の負担や敷居溝清掃ブラシ13と敷居溝2との摩擦音を低減することができる。加えて、当該負荷異常の原因となっている敷居溝2内のゴミや小石が掃き出されるので、負荷異常を改善することができる。
【0035】
また、ドア4の開閉回数や時間経過によって敷居溝2の清掃を行なうことにより、敷居溝2内のゴミが定期的に掃き出されることになるので、前述した負荷異常に陥る確率を減少させることができる。
【0036】
次に、第3の制御として、外部からの信号にしたがった敷居溝清掃ブラシ13の上下の制御につい説明する。
初期状態では運転モードは通常運転モードになっている。通常運転モードでは、敷居溝清掃ブラシ13の先端は常に清掃待機用高さに位置しており、この状態でドアが開閉されても敷居溝2の表面は清掃されない。
【0037】
敷居溝2内にゴミや小石が溜まり易い状況を示す情報、例えば強風や黄砂の情報をエレベータ遠隔監視センタ21が送信し、当該送信された情報を公衆回線網20を介してエレベータ遠隔監視端末19が受信した場合、エレベータ遠隔監視端末19はエレベータ遠隔監視センタ21からの情報を受信した旨を示す信号をエレベータ制御盤18に出力する。
【0038】
エレベータ制御盤18は、エレベータ遠隔監視端末19からの信号を入力し、当該信号がエレベータ遠隔監視センタ21からのゴミや小石が溜まり易い状況を示す情報を示す信号である場合には、運転モードを清掃運転モードに切り替え、敷居溝清掃ブラシ13の下降指令信号を動作機構制御装置17に出力する。動作機構制御装置17は下降指令信号にしたがってブラシ上下動作機構14を動作させる。
【0039】
これによりブラシ上下動作機構14は敷居溝清掃ブラシ13の先端の高さを清掃待機用高さから清掃実行用高さに下降させる。これにより敷居溝清掃ブラシ13の下の敷居溝2の表面に接触するのでドア4の開閉とともに敷居溝2の表面のゴミや小石が敷居溝穴22内に掃き出される。
【0040】
エレベータ制御盤18は、ドア4が一定回数開閉すると敷居溝2の清掃の必要が無くなったとみなして運転モードを通常運転モードに戻し、敷居溝清掃ブラシ13の上昇指令信号を動作機構制御装置17に出力する。動作機構制御装置17は上昇指令信号にしたがってブラシ上下動作機構14を動作させる。これによりブラシ上下動作機構14は敷居溝清掃ブラシ13の先端の高さを清掃実行用高さから清掃待機用高さに上昇させる。
【0041】
以上の制御を行なうことにより、砂や埃の飛散が多いために敷居溝2へのゴミや小石が溜まりやすい状況で重点的に当該敷居溝2の清掃がなされるので、敷居溝2へのゴミや小石が溜まる事を未然に防げるのでドア4の開閉の負荷異常に陥る確率を減少させることができる。
【0042】
次に、運転モードが清掃運転モードである場合の清掃以外の各種処理について説明する。
エレベータ制御盤18は、運転モードを清掃運転モードに設定している場合には、エレベータが通常運転外であることを乗客に報知するために、かご内の照明を消灯したり、乗場やかご内の図示しない表示装置に清掃運転をしている内容のメッセージを表示したり、乗場やかご内の図示しないスピーカから清掃運転中である事を示す音声を出力させる。これにより通常運転外であることを乗客が視認できるようになる。
【0043】
また、エレベータ制御盤18は、運転モードを清掃運転モードに設定している場合で、乗客による乗場の操作ボタンの操作を検出した場合には、乗り場呼びに対して応答できるように運転モードを直ちに通常運転モードに戻し、敷居溝清掃ブラシ13の上昇指令信号を動作機構制御装置17に出力する。動作機構制御装置17は上昇指令信号にしたがってブラシ上下動作機構14を動作させる。これによりブラシ上下動作機構14は敷居溝清掃ブラシ13の先端の高さを清掃実行用高さから清掃待機用高さに上昇させる。
【0044】
また、エレベータ制御盤18は、運転モードを清掃運転モードに設定している場合で、乗客がかご内に乗り込んだ場合、またはかご内の過重の変動を図示しないかご内荷重センサによって検出した場合や、かご内の行き先階呼びボタンの操作を検出した場合にはかご呼びに対して応答できるように運転モードを直ちに通常運転モードに戻し、敷居溝清掃ブラシ13の上昇指令信号を動作機構制御装置17に出力する。エレベータ制御盤18は、運転モードを清掃運転モードの設定中にかご内の照明を消灯させていた場合には当該照明を点灯させる。
【0045】
このように、運転モードを清掃運転モードに設定している場合で、乗客がエレベータを利用しようとする事が判明した場合に運転モードを通常運転モードに戻すようにすることで、乗客に対するサービスを低下させることなく敷居溝2の清掃を行なうことができる。
【0046】
なお、この発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を省略してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施形態におけるエレベータの敷居溝清掃装置の外観の一例を示す図。
【図2】本発明の実施形態におけるエレベータの敷居溝清掃装置の構成例を示すブロック図。
【図3】本発明の実施形態におけるエレベータによるドア開扉時の清掃ブラシの位置の遷移例を示す図。
【図4】本発明の実施形態におけるエレベータによるドア開扉時の敷居溝清掃のための処理動作の一例を示すフローチャート。
【図5】本発明の実施形態におけるエレベータによるドア閉扉時の清掃ブラシの位置の遷移例を示す図。
【図6】本発明の実施形態におけるエレベータによるドア閉扉時の敷居溝清掃のための処理動作の一例を示すフローチャート。
【図7】従来のエレベータの敷居溝清掃装置の外観の一例を示す図。
【符号の説明】
【0048】
1,31…敷居、2,32…敷居溝、4,34…ドア、4a,34…ドアシュー、13…敷居溝清掃ブラシ、14…ブラシ上下動作機構、15…ドアモータ、16…ドア制御装置、17…動作機構制御装置、18…エレベータ制御盤、19…エレベータ遠隔監視端末、20…公衆回線網、21…エレベータ遠隔監視センタ、22…敷居溝穴、35…ブラシ、40…取り付け板、41…取り付け辺、42…ピン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアの開閉を案内する敷居溝内の異物を掃き取るために当該ドアに取り付けられた清掃手段と、
前記異物の清掃の必要がある場合には前記清掃手段の端部の高さを当該清掃手段により前記敷居溝内の異物を前記ドアの開閉とともに掃き取ることが出来る清掃実行用高さに移動させ、前記異物の清掃の必要がない場合には前記清掃手段の端部の高さを前記清掃実行用高さより高く当該清掃手段により前記異物を掃き取ることができない清掃待機用高さに移動させる移動制御手段と
を備えたことを特徴とするエレベータ。
【請求項2】
前記ドアの開閉状態をもとに前記異物の清掃の必要があるか否かを判別する判別手段をさらに備え、
前記移動制御手段は、
前記判別手段による判別結果にしたがって前記清掃手段の端部の高さを移動させる
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。
【請求項3】
前記敷居溝内の異物の有無を検出する検出手段をさらに備え、
前記移動制御手段は、
前記検出手段による異物の検出時に前記清掃手段の端部の高さを前記清掃実行用高さに移動させ、
前記検出手段による検出にしたがって前記移動制御手段により前記清掃手段の端部の高さが前記清掃実行用高さに移動した後に前記ドアを開閉させる開閉制御手段をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。
【請求項4】
前記ドアの開閉回数をカウントするカウント手段をさらに備え、
前記移動制御手段は、
前記カウント手段によりカウントした回数が所定回数に達した場合に前記清掃手段の端部の高さを前記清掃実行用高さに移動させ、
前記検出手段による検出にしたがって前記移動制御手段により前記清掃手段の端部の高さが前記清掃実行用高さに移動した後に前記ドアを開閉させる開閉制御手段をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。
【請求項5】
計時手段をさらに備え、
前記移動制御手段は、
前記計時手段により計時した時刻が所定の時刻になった場合に前記清掃手段の端部の高さを前記清掃実行用高さに移動させ、
前記計時手段による計時にしたがって前記移動制御手段により前記清掃手段の端部の高さが前記清掃実行用高さに移動した後に前記ドアを開閉させる開閉制御手段をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。
【請求項6】
外部からの情報を受信する受信手段をさらに備え、
前記移動制御手段は、
前記受信手段により受信した情報が前記敷居溝内の異物の清掃の必要がある旨を示す情報である場合に前記清掃手段の端部の高さを前記清掃実行用高さに移動させ、
前記受信手段による受信にしたがって前記移動制御手段により前記清掃手段の端部の高さが前記清掃実行用高さに移動した後に前記ドアを開閉させる開閉制御手段をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。
【請求項7】
前記開閉制御手段による前記ドアの開閉中において通常運転外である旨を報知する報知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載のエレベータ。
【請求項8】
前記開閉制御手段による前記ドアの開閉中における乗りかごへの乗車を検出する乗車検出手段をさらに備え、
前記開閉制御手段は、前記乗車検出手段による検出時に前記ドアの開閉を中断する
ことを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載のエレベータ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2009−221006(P2009−221006A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−70159(P2008−70159)
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【出願人】(390025265)東芝エレベータ株式会社 (2,543)
【Fターム(参考)】