説明

オキシトシンの発泡性製剤

オキシトシンを含み、好ましくは酸性物質、塩基性物質および水溶性隔離剤を含む多層発泡性ミクロスフィアを含む発泡性製剤。多層発泡性ミクロスフィアの水への溶解が、ほぼ即時に発泡した後、オキシトシンの溶液または均質な分散物を導く、オキシトシンを含有する発泡性製剤。この製剤は、分娩の誘導もしくは増強、または産後の出血の処置もしくは予防、または稽留流産の処置、または乳汁分泌の促進のために使用される。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、オキシトシンの製剤および出産の間の分娩の誘導または増強におけるそれらの使用に関する。
【0002】
分娩の誘導は、近年全ての米国の出産の18%において適用された(Stubbs,2000,Clin Obstet Gynecol 43,489−94)。この技術の適用についての1つの理由は、周産期の死亡率が、42週を超える妊娠において増大するが、分娩の誘導によってこれが低減され得ることである(Alfirevic ZおよびWalkinshaw SA,1994,Br J Hosp Med 52,218−21)。
【0003】
最も一般には、オキシトシンならびにプロスタグランジンおよび合成プロスタグランジンが分娩を誘導するために使用される。静脈内投与したプロスタグランジンE2およびF2αは、頚部を成熟させることによって分娩を誘導するために使用され得る。しかし、これらの使用は、オキシトシンよりも高率の母体への副作用および子宮過剰刺激を伴う(Luckas M,Bricker L,2000,Cochrane Database Syst Rev 4,CD002864)。
【0004】
オキシトシンは、哺乳動物において分娩および乳汁分泌を誘導する下垂体後葉ペプチドホルモンである(Yuanら,2002 J Med Chem 45,2512−2519)。オキシトシンは、世界中で使用される最も一般的な分娩誘導剤である(KellyおよびTan,2001,Cochrane Database Syst Rev,3,CD003246)。
【0005】
オキシトシン(OT)は、子宮筋層細胞の特異的レセプターに結合して、子宮筋層の収縮を誘導しかつ増大させる。妊娠中、特に出産予定日近くに、子宮筋層のOTレセプター濃度の増大は、循環OTに対する子宮筋層の感受性の増大を導くことが見出されている。レセプターレベルを決定する因子は完全には理解されていないが、これには、ステロイド、OTレセプターおよびエストロゲンレセプターのレベルが含まれ得る。増大した感受性に起因して、母体OT血中レベルの小さい増大のみが、出産予定日に子宮筋層の収縮を誘導するために必要である。母体血漿OTレベルは、妊娠中を通じて有意に変化しない。胎児は、分娩の第一段階の間にかなりの量のOTを分泌することが見出されており、このOTは、胎盤中の高レベルのオキシトシナーゼにもかかわらず、子宮筋層に到達する。分娩の第二段階において、下部産道の拡大は、血液中への母体下垂体後葉からのOTの放出を引き起こして、子宮筋層の収縮を増大させ得る。この機構は動物において観察されているが、ヒトにおいては確立されていない(Giraldiら,1990,Dan Med Bull,37,377−83)。
【0006】
分娩の誘導および増強について、オキシトシンは現在、好ましくは注入ポンプによって、緩徐な静脈内注入によって投与されている。一旦分娩が進行すると、オキシトシン注入は徐々に引き揚げられ得る。
【0007】
オキシトシンはまた、分娩を誘導するためにバッカル錠剤の形態で、クエン酸塩として与えられてきた。しかし、口腔投与後、吸収が不規則であり、この経路は静脈内投与に取って代わられている。
【0008】
本発明の第一の態様は、オキシトシンを含有する発泡性製剤を提供する。これは、分娩の誘導または増強のために使用され得る。
【0009】
「発泡性製剤」により、本発明者らは、この製剤が水溶液中に配置される場合に発泡性であることを意味する。
【0010】
「オキシトシン」により、本発明者らは、子宮の収縮を刺激する、下垂体の後葉によって産生されるホルモンの構造を有する環状ノナペプチドを含める。これは、構造Cys−Tyr−Ile−Gln−Asn−Cys−Pro−Leu−Gly−NH2 環状(1→6)ジスルフィド;[2−ロイシン,7−イソロイシン]バソプレシンを有し;CAS登録番号50−56−6を有し、かつα−ヒポファミン(alpha−hypophamine)およびオキシトシナム(oxytocinum)とも称される。これには、酢酸塩およびクエン酸塩を含むその塩も含まれる。
【0011】
発泡性製剤は、高いレベルの患者許容性を有するので、オキシトシンを供給する既存の形態を超える利点を提供する。発泡性製剤はまた、口腔送達よりも一貫した薬物動態プロフィールを与える。これらの製剤は、これらが発泡する舌上に配置されて、オキシトシンを放出し得る。
【0012】
本発明の好ましい実施形態は、発泡性製剤が多層発泡性ミクロスフィアを含むことである。特定の適切な多層発泡性ミクロスフィアの製造は、本明細書中でその全体が参考として援用されるWO98/31342号および米国特許第6210711号B1に記載されている。
【0013】
本発明のなおさらなる実施形態は、多層発泡性ミクロスフィアが、酸性物質、塩基性物質および水溶性隔離剤を含むことである。
【0014】
「ミクロスフィア」なる用語は、オキシトシンが分散されたマトリックスからなる支持体材料から形成された微小顆粒を意味することが意図される。スフィアに関する欧州薬局方のモノグラフによれば、ミクロスフィアは、1.0mm未満かつ1.0μm以上の平均直径を有する。ミクロスフィアは一般に、経口投与または非経口投与のために意図され、かつ医薬形態(例えば、錠剤)の構成成分としてか、または他の賦形剤と合わせるまたは合わせない、かつ単位用量(例えば、サシェ剤、ゲル−カプセル剤または注射可能な調製物のための粉末)またはそうではないそのままの形態のいずれかで使用される。
【0015】
「水溶性隔離剤」は、結合剤(バインダー)として、およびミクロスフィアの調製プロセスの間であるが、また保存条件に関わらずミクロスフィアの保存の間、アルカリ性物質と酸性物質との間の発泡性反応を回避するために意図された隔離障壁の両方として働く、任意のそのような薬剤であり得る。典型的に、水溶性隔離剤は、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ラクトースおよびスクロースから選択される。
【0016】
「酸性物質」によって、本発明者らは、有機酸(例えば、クエン酸、アスコルビン酸またはアセチルロイシン)を含む酸性の粉末を含める。
【0017】
「塩基性物質」によって、本発明者らは、重炭酸ナトリウムまたは発泡性形態の調製において通常使用される任意の他の炭酸塩(例えば、炭酸水素リチウム、炭酸一ナトリウム、炭酸リチウムグリシン、炭酸一カリウム、炭酸カルシウムまたは炭酸マグネシウム)を含むアルカリ性の粉末を意味する。この「塩基性物質」は、重炭酸ナトリウムのようなナトリウム塩であることが好ましい。
【0018】
本発明の好ましい実施形態は、その水への溶解が、ほぼ即時に発泡した後、オキシトシンの溶液または均質な分散物を導く、酸性物質、塩基性物質および水溶性隔離剤を含む多層発泡性ミクロスフィアに関する。
【0019】
本発明のこの実施形態の第一の変形例によれば、この水溶性隔離剤は、各ミクロスフィアのバルク全体に分散され、このミクロスフィアは2層構造すなわち、水溶性隔離剤が分散された酸性物質の層および水溶性隔離剤が分散されたアルカリ性物質の層を有する。
【0020】
本発明のこの実施形態の第二の変形例によれば、この水溶性隔離剤は、この酸性物質とアルカリ性物質とを分離する薄膜の形態である。この場合、各ミクロスフィアは3層構造すなわち、水溶性隔離剤の層によって分離された酸性物質の層およびアルカリ性物質の層を有する。
【0021】
このミクロスフィアが2層構造を持とうと3層構造を持とうと、この水溶性隔離剤は、2つの目的を果たす:この水溶性隔離剤は、結合剤として、およびミクロスフィアの調製方法の間であるが、また保存条件に関わらずミクロスフィアの保存の間、アルカリ性物質と酸性物質との間の発泡反応を回避するために意図された隔離障壁として働く。
【0022】
本発明の好ましい実施形態において、この発泡性製剤は、約50ng〜約100μg(例えば、50ng、100ng、200ng、340ng、500ng、750ng、1μg、2μg、3μg、4μg、5μg、6μg、7μg、8μg、9μg、10μg、11μg、15μg、20μg、30μg、50μg、75μgまたは100μg)の単位投与量で存在するオキシトシンを含む。最も好ましくは、このオキシトシンは、約340ng〜約11μgの単位投与量で存在する。
【0023】
さらなる実施形態において、本発明の発泡性製剤は錠剤形態で与えられる。このような発泡性製剤から本発明に適切な錠剤を形成する方法は、当業者に周知である。このような発泡性製剤から本発明に適切な錠剤を形成する方法は、当業者に周知である。錠剤は、場合によっては、1種または複数の付属成分と共に、圧縮または成型によって作製され得る。圧縮された錠剤は、適切な機械において粉末または顆粒のような自由流動形態に活性成分を圧縮することによって調製され得る。成型された錠剤は、適切な機械において不活性な液体希釈剤で湿らされた粉末化化合物の混合物を成型することによって作製され得る。
【0024】
さらなる実施形態において、本発明の発泡性製剤は粉末形態で与えられる。このような発泡性製剤から本発明に適切な粉末を形成する方法は、当業者に周知である。
【0025】
この製剤がミクロスフィアを含む場合、オキシトシンはこのミクロスフィア内に存在しないことが好ましい。例えば、ミクロスフィアが錠剤化されて錠剤を形成する場合、オキシトシンは好ましくは、錠剤中のミクロスフィア上またはミクロスフィア間に存在する。
【0026】
しかしいくつかの実施形態において、オキシトシンはミクロスフィア中に存在し得る。
【0027】
本発明のさらなる態様は、オキシトシンを含有する発泡性製剤を作製するための方法である。
【0028】
本発明の好ましい実施形態は、発泡性製剤が酸性物質、塩基性物質および水溶性隔離剤を含む多層発泡性ミクロスフィアを含み、水への溶解の際に、ほぼ即時に発泡した後、オキシトシンの溶液または均質な分散物を導くプロセスである。
【0029】
本発明の好ましい実施形態において、オキシトシンはミクロスフィア内に存在しない。本発明のこの方法のさらなる実施形態において、酸性物質および/または塩基性物質は、オキシトシンを含む。
【0030】
本発明のこの方法のさらに好ましい実施形態において、この方法は、空気流動床でのロータリー造粒法を使用する。
【0031】
これらの発泡性組成物に適用されるロータリー造粒法の利点は、使用される成分および取られた特定の予防策の結果、発泡を誘導しない一基の同一チャンバにおいての、連続的に関連した操作であることである。さらに、このロータリー造粒技術により、種々の化合物の相対的な割合、特に、酸性画分と塩基性画分の相対的な質量の割合を変更することが可能である。
【0032】
具体的には、本発明に係る方法は、発泡の品質に悪影響を及ぼさないで、そのアルカリ性画分と酸性画分の相対的割合が、この造粒法によって製造される発泡性錠剤について、従来技術において実施された化学量論的割合より少ない発泡性形態を得ることを有利にも可能にする。
【0033】
特に、本発明に係る方法に関して実施される塩基性物質と酸性物質の相対的な割合は、0.6未満、特に0.25未満である。
【0034】
本発明に係る方法の全ての工程は、なんら特定の脱水システムも特定の予防策もなしに、大気圧下で実施される。
【0035】
発泡性ミクロスフィアを調製するための方法を実施するために使用される装置は、例えば、ロータータンクが取付けられたGlatt社組立ての装置である。
【0036】
装置のこのような部材は、本願に出典明示して本発明者らが含める特許EP0505319号中に記載されている。
【0037】
また、本発明の主題は、第一に、上記の第一の変形例に従う2層構造を有する発泡性ミクロスフィアを調製するための方法である。
【0038】
この方法は、粉末を噴霧するための装置(システム)と湿潤液体の接線方向の噴霧のための装置(システム)とを組み合わせた空気流動床において、ロータリー造粒法によって実施される。この方法は、2つの連続工程、すなわち、粉末Aを使用するミクロスフィアのスフィア化の第一工程と、粉末Aのミクロスフィア上での粉末Bのスフィア化の第二工程を含み、粉末Aと粉末Bのうち一方は酸性であり他方はアルカリ性であり、かつこれらのそれぞれについて、オキシトシンを含むかまたはオキシトシンからなることが可能である。粉末Aまたは粉末Bは、オキシトシンを含むがオキシトシンからなるわけではないことが好ましい。
【0039】
第一のスフィア化の間に、粉末Aは稼動中のロータリー造粒タンク中に配し、空気床中で懸濁させる。粉末Aの成分は、5分間にわたって一緒に混合し、空気入口温度は温度Tに安定化させる。
【0040】
このようにして混合された粉末Aは、水溶性隔離剤を含む湿潤液体を噴霧される。得られた粉末Aのミクロスフィアは、空気入口温度をTsにすることによって乾燥させ、次いで場合によっては1000μmのスクリーンを使用して篩にかける。第二のスフィア化の間、空気入口温度はTにする。次いで、粉末Bおよび水溶性隔離剤を含む湿潤液体は、先に得られた乾燥された粉末Aのミクロスフィア上に同時に噴霧する。粉末Bは、Glatt装置上に取付けられた粉末噴霧装置によって噴霧する。得られた2層ミクロスフィアは、空気入口温度をTsにすることによって乾燥させる。乾燥後、これらのミクロスフィアは、迅速に包装されなければならないが、少量の水分取込みは保存を害さない。
【0041】
2回のスフィア化の間、水溶性隔離剤を含む湿潤液体は同じであり、例えば、アルコールもしくは水性アルコール混合物中に溶解されたポリビニルピロリドン(PVP)、具体的には60体積%のエタノール中に4重量%で溶解されたPVPである。
【0042】
本発明の方法に従って得られた2層ミクロスフィアは、20μmと500μmとの間の平均粒径を有する。
【0043】
また、本発明の主題は、上記の第二の変形例に従う3層構造を有する発泡性ミクロスフィアを調製するための方法である。
【0044】
この方法は、湿潤液体の接線方向の噴霧装置と組み合わせた空気流動床におけるロータリー造粒法に従って実施する。
【0045】
この方法は、3つの連続工程、すなわち、粉末Aを使用したミクロスフィアのスフィア化の第一工程と、粉末Aのミクロスフィア上での水溶性隔離剤のスフィア化の第二工程と、次いで水溶性隔離剤のフィルムで保護されたミクロスフィアA上での粉末Bのスフィア化の第三工程を含み、この粉末Aおよび粉末Bのうち一方は酸性であり他方はアルカリ性であり、かつこれらのそれぞれについて、オキシトシンを含むかまたはオキシトシンからなることが可能である。粉末Aまたは粉末Bは、オキシトシンを含むがオキシトシンからなるわけではないことが好ましい。
【0046】
第一のスフィア化の間、添加された結合剤(例えば、PVP)を含む粉末Aは、稼動中のタンク中に配置され、空気床中で懸濁させる。粉末Aの成分は、5分間にわたって一緒に混合し、空気入口温度は温度Tに安定化する。このようにブレンドされた粉末Aは、湿潤液体を噴霧される。得られた粉末Aのミクロスフィアは、空気入口温度をTsにすることによって乾燥させる。第二のスフィア化の間、空気入口温度はTにする。水溶性隔離剤をタンクに直接添加し、水溶性隔離剤のフィルムでコーティングされた粉末Aのミクロスフィアが得られるまで湿潤液体を噴霧され、空気入口温度をTsにすることによって乾燥させる。乾燥後、コーティングされたミクロスフィアは篩にかけ、次いで粉末Bをロータリー造粒タンクに直接添加し、このとき、空気入口温度はTに安定化させている。3層ミクロスフィアは、先のミクロスフィアに湿潤液体を噴霧することによって得られる。得られた3層ミクロスフィアは、空気入口温度をTsにすることによって乾燥される。乾燥後、これらのミクロスフィアは、迅速に包装されるべきであるが、少量の水分取り込みは保存を害さない。
【0047】
最初の2つの工程の間、湿潤液体は、例えば、水性アルコール溶液、具体的には60体積%のエタノールである。最後の工程の間、水溶性隔離剤は粉末Bによって導入され得、この場合、使用される湿潤液体は最初の2つの工程の間と同じであるか、あるいはこの隔離剤は、隔離剤を含むアルコール溶液または水性アルコール溶液(例えば、60体積%のエタノール中に4重量%で溶解されたPVP)である湿潤液体によって導入される。
【0048】
本発明の方法に従って得られた3層ミクロスフィアは、200μmと1000μmとの間の平均粒径を有する。
【0049】
ミクロスフィアを製造するための方法に従って、このミクロスフィアが2層ミクロスフィアであろうと3層ミクロスフィアであろうと、アルカリ性の粉末は、重炭酸ナトリウムまたは発泡性形態の調製において通常使用される任意の他の炭酸塩(例えば、炭酸水素リチウム、炭酸一ナトリウム、炭酸リチウムグリシン、炭酸一カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム)および場合によってはオキシトシンを含む。一方で、酸性の粉末は、有機酸(例えば、クエン酸、アスコルビン酸、アセチルロイシン)および場合によってはオキシトシンを含む。このオキシトシンは、ミクロスフィア内に存在しないが、むしろ最終製剤(典型的には錠剤)中のミクロスフィア上またはミクロスフィア間に存在することが好ましい。しかし、いくつかの実施形態において、アルカリ性の粉末および酸性の粉末は、オキシトシンを含むが、オキシトシンからなるものではない。
【0050】
本発明の方法のさらなる実施形態において、酸性粉末およびアルカリ性粉末はまた、希釈剤(例えば、ラクトースまたはGlucidex);香味料および甘味料(例えば、オレンジ香味料、クエン酸、サッカリンナトリウム);種々の賦形剤を含み得る。
【0051】
本発明の方法の好ましい実施形態において、オキシトシンは、得られた発泡性製剤が50ng〜100μgの間(例えば、50ng、100ng、200ng、340ng、500ng、750ng、1μg、2μg、3μg、4μg、5μg、6μg、7μg、8μg、9μg、10μg、11μg、15μg、20μg、30μg、50μg、75μgまたは100μg)の単位投与量で存在するオキシトシンを含むように存在する。最も好ましくは、オキシトシンは、340ng〜11μgの単位投与量で存在する。
【0052】
本発明の方法のさらなる実施形態において、本発明の発泡性製剤は錠剤形態で与えられる。このような発泡性製剤から本発明に適切な錠剤を形成する方法は、上記のように当業者に周知である。好ましくは、オキシトシンは、錠剤中で、ミクロスフィア(存在する場合)上またはミクロスフィア間に存在する。
【0053】
本発明の一実施形態によれば、この粉末Aはアルカリ性の粉末であり、粉末Bは酸性の粉末である。
【0054】
本発明の別の実施形態によれば、この粉末Bはアルカリ性の粉末であり、粉末Aは酸性の粉末である。
【0055】
湿潤液体は、直径1.2mmのノズルによって、10g/分と30g/分との間の平均流速で噴霧される。流動床の空気入口温度は、スフィア化工程の間55℃と65℃との間(T)であり、乾燥期の間75℃と85℃との間(Ts)である。
【0056】
本発明の方法に従って得られたミクロスフィアは、5%〜75%のアルカリ性物質、10%〜75%の酸性物質、3%〜15%の水溶性隔離剤、5%〜50%の希釈剤ならびに1%〜30%の香味料および甘味料を含み、かつ適切な量のオキシトシン(例えば、0.00003%〜0.02%)を含む。
【0057】
90℃で赤外線バランス法(infrared balance method)によって15分間測定した、本発明の方法に従って得られたミクロスフィアの相対湿度は、ロータリー造粒タンク出口において1%と2%との間である。
【0058】
この方法についての全体的な収率は、サイズが2500μmより小さい粒子の画分から計算され、スフィアの作業収率は、3層ミクロスフィアを調製するための方法について200μmと1000μmとの間の粒子の画分に対応し、2層ミクロスフィアを調製するための方法について20μmと500μmとの間の粒子の画分に対応する。
【0059】
本発明に係る方法の実行可能性は、ミクロスフィアが得られる容易さ、バッチの生成の速度および各工程についての収率に従って評価される。
【0060】
バッチの分析は、重ね合わせスクリーン法(superimposed screens method)による100gのスフィアのサンプル(バッチの全画分から得られたサンプル)の粒径分析を含み、その後、粒子の全体的な外観、球形度、凝集および均質性に関する、得られたミクロスフィアの形態学的研究が、両眼拡大鏡を用いた試験によって実施される。
【0061】
本発明の一変形例によれば、2層または3層の発泡性ミクロスフィアは、湿潤液体の接線方向の噴霧のためのシステムと組み合わせた載せ技術によって製造される。粉末Aおよび粉末Bは、水溶性隔離剤でコーティングされたオキシトシンを含むスフィアまたは中性スフィア上に連続的に載せられ得る。
【0062】
本発明のさらなる態様は、上記の本発明の方法のいずれか1つによって得られたかまたは得られ得るオキシトシンの発泡性製剤である。
【0063】
本発明のさらなる態様は、医学における使用のためのオキシトシンの発泡性製剤を提供する。
【0064】
本発明のさらなる態様は、本発明に係るオキシトシンの発泡性製剤および薬学的に許容される担体を含む製薬組成物を提供する。
【0065】
本発明のさらなる態様は、分娩の誘導もしくは増強の方法、または産後の出血の処置もしくは予防の方法、または稽留流産の処置の方法、または乳汁分泌の促進の方法であり、この方法は、本発明に係るオキシトシンの発泡性製剤および/または本発明に係る方法によって得られたかもしくは得られ得るオキシトシンの発泡性製剤を投与する工程を含む。
【0066】
本発明のさらなる態様は、本発明に係るオキシトシンの発泡性製剤および/または本発明に係る方法によって得られたかもしくは得られ得るオキシトシンの発泡性製剤の、分娩の誘導もしくは増強、または産後の出血の処置もしくは予防、または稽留流産の処置、または乳汁分泌の促進のための医薬の製造における使用である。
【0067】
本発明の好ましい実施形態は、以下の方法中に記載される。
【0068】
方法1:酸性物質、塩基性物質および水溶性隔離剤を含む多層発泡性ミクロスフィアを調製するための方法であって、このミクロスフィアは水への溶解の際に、ほぼ即時に発泡した後、オキシトシンの溶液または均質な分散物を導き、ここで、この酸性物質および塩基性物質はオキシトシンを含むかまたはオキシトシンからなり、この方法は空気流動床におけるロータリー造粒の方法を使用する。
【0069】
方法2.方法1に規定されるミクロスフィアを調製するための方法であって、粉末を噴霧するためのシステムと湿潤液体の接線方向の噴霧のためのシステムとを組み合わせた空気流動床におけるロータリー造粒の方法を使用し、2つの連続工程:粉末Aを使用するミクロスフィアのスフィア化の第一工程および粉末Aのミクロスフィア上での粉末Bのスフィア化の第二工程、を含み、この粉末Aおよび粉末Bのうち一方は酸性であり他方はアルカリ性である。
【0070】
方法3.方法2に従う方法であって、粉末Aはロータリー造粒タンク中に直接導入され、次いで水溶性隔離剤を含む湿潤液体を噴霧されるが、粉末Bおよび水溶性隔離剤を含む湿潤液体は、粉末を噴霧するためのシステムおよび液体の接線方向の噴霧のためのシステムを介して、同時かつそれぞれに噴霧される。
【0071】
方法4.方法3に従う方法であって、得られたミクロスフィアは20μmと500μmとの間の平均粒径を有する。
【0072】
方法5.方法1に規定されるようなミクロスフィアを調製するための方法であって、湿潤液体の接線方向の噴霧のためのシステムと組み合わせた空気流動床におけるロータリー造粒の方法を使用し、3つの連続工程、粉末Aを使用したミクロスフィアのスフィア化の第一工程、粉末Aのミクロスフィア上での水溶性隔離剤のスフィア化の第二工程、次いで水溶性隔離剤のフィルムで保護されたミクロスフィアA上での粉末Bのスフィア化の第三工程を含み、この粉末Aおよび粉末Bのうち一方は酸性であり他方はアルカリ性である。
【0073】
方法6.方法5に従う方法であって、粉末Aおよび水溶性隔離剤は、アルコール溶液または水性アルコール溶液を噴霧される。
【0074】
方法7.方法5に従う方法であって、粉末Bは水溶性隔離剤を含み、かつアルコール溶液または水性アルコール溶液で噴霧される。
【0075】
方法8.方法5に従う方法であって、粉末Bは、水溶性隔離剤を含む湿潤液体を噴霧される。
【0076】
方法9.方法5に従う方法であって、得られたミクロスフィアは、200μmと1000μmとの間の平均粒径を有する。
【0077】
方法10.方法3に従う方法であって、水溶性隔離剤を含む湿潤液体は、アルコールもしくは水性アルコール混合物中に溶解されたポリビニルピロリドン、60体積%のエタノール中に4重量%で溶解されたポリビニルピロリドンである。
【0078】
方法11.方法2または5に従う方法であって、アルカリ性の粉末は、重炭酸ナトリウム、または炭酸水素リチウム、炭酸一ナトリウム、炭酸リチウムグリシン、炭酸一カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムから選択される、発泡性形態の調製において使用される別の炭酸塩;およびオキシトシンを含む。
【0079】
方法12.方法2または5に従う方法であって、酸性の粉末は、クエン酸またはアスコルビン酸またはアセチルロイシンおよび/あるいはオキシトシンを含む。
【0080】
方法13.方法1に従う方法であって、アルカリ性の粉末はまた、可食性希釈剤ならびに香味料および甘味料を含む。
【0081】
方法14.方法2または5に従う方法であって、得られたミクロスフィアは、5%〜75%のアルカリ性物質、10%〜75%の酸性物質、3%〜15%の水溶性隔離剤、5%〜50%の希釈剤ならびに1%〜30%の香味料および甘味料を含む。
【0082】
方法15.方法2または5に従う方法であって、粉末Aはアルカリ性の粉末であり、粉末Bは酸性の粉末である。
【0083】
方法16.方法2または5に従う方法であって、粉末Aは酸性の粉末であり、粉末Bはアルカリ性の粉末である。
【0084】
方法17.方法3または6に従う方法であって、湿潤液体は、直径1.2mmのノズルによって、10g/分と30g/分との間の平均流速で噴霧される。
【0085】
方法18.方法2または5に従う方法であって、流動床の空気入口温度は、スフィア化工程の間55℃と65℃との間であり、スフィア化工程に伴う乾燥期の間75℃と85℃との間である。
【0086】
方法19.方法2または5に従う方法であって、得られたミクロスフィアの相対湿度は、ロータリー造粒タンク出口において1%と2%との間である。
【0087】
方法20.方法1に規定されるようなミクロスフィアを調製するための方法であって、湿潤液体の接線方向の噴霧のためのシステムと組み合わせた載せ技術を使用する。
【0088】
方法21.方法20に従う方法であって、粉末Aおよび粉末Bは、水溶性隔離剤でコーティングされたオキシトシンを含むスフィアまたは中性スフィア上に連続的に載せられる。
【0089】
方法22.方法12に従う方法であって、酸性の粉末はまた、可食性希釈剤ならびに香味料および甘味料を含む。
【0090】
以下の実施例は、本発明の範囲を限定することなく本発明を例示する。
【0091】
百分率は重量基準で示される。
【0092】
(実施例1)
アスコルビン酸(ビタミンC)を含む2層発泡性ミクロスフィア
酸性物質(ビタミンC)が付着されるアルカリ性ミクロスフィアを調製する。
【0093】
以下の表は、使用される製剤の詳細を与える。
製剤 成分 百分率
粉末A
アルカリ性化合物 重炭酸ナトリウム 20%
希釈剤 ラクトース 6%
甘味料 Glucidex6(登録商標) 6%
粉末B
酸性化合物 アスコルビン酸 49.99994%
オキシトシン 0.00006%
香味料 オレンジ香味料 1%
甘味料 サッカリンナトリウム 0.3%
Glucidex6(登録商標) 6.35%
希釈剤 ラクトース 6.35%
【0094】
2回の連続するロータリー造粒の間に使用される湿潤液体は、60体積%のエタノール中に4%のPVPを含む水性アルコールPVP溶液である。
【0095】
この混合物を、1分当たり25グラムの平均流速で噴霧する。
【0096】
この製剤において、ラクトースが等しい部でGlucidex 60と合わされるが、ラクトースを単独で使用することが可能である。
【0097】
粉末製剤AおよびBを、場合に応じて、Glatt社の装置の使用により、1000g〜5000gの種々のサイズのバッチで調製する。
【0098】
得られた発泡性スフィアは、かなり均一な外観および200μmと500μmとの間の画分の主要粒径を有する。相対湿度は、ロータリー造粒タンク出口で1.6%である。
【0099】
(実施例2)
アセチルロイシンを含む2層発泡性ミクロスフィア
実施例1と同じ条件下で、アルカリ性ミクロスフィアを調製し、その上に酸性物質(アセチルロイシン)を付着させる。
【0100】
以下の表は、使用される製剤の詳細を与える。
製剤 成分 百分率
粉末A
アルカリ性化合物 重炭酸ナトリウム 20%
希釈剤 ラクトース 9.85%
粉末B
酸性化合物 アセチルロイシン 49.98%
オキシトシン 0.02%
香味料 オレンジ香味料 1%
甘味料 サッカリンナトリウム 0.3%
希釈剤 ラクトース 9.85%
【0101】
バッチの粒径分布は、25μm〜500μmの画分が主である。
【0102】
相対湿度は、ロータリー造粒タンク出口で1.9%である。
【0103】
1000g〜10,000gの範囲のバッチのサイズに従って、ロータータンク取付け[空隙]を有するGlatt社の装置GPCG1またはGPCG5。
【0104】
(実施例3)
アスコルビン酸(ビタミンC)を含む3層発泡性ミクロスフィア
PVPのフィルムによって酸性物質であるアスコルビン酸から隔離されたアルカリ性コアを含む3層発泡性ミクロスフィアを製造する。
【0105】
製剤 成分 百分率
粉末A
アルカリ性化合物 重炭酸ナトリウム 25%
結合剤 PVP K30 1.316%
希釈剤 ラクトース 7.950%
水溶性隔離剤 PVP K30 6.958%
粉末B
酸性化合物 アスコルビン酸 49.998%
オキシトシン 0.002%
香味料 オレンジ香味料 1%
甘味料 サッカリンナトリウム 0.2%
クエン酸 1%
希釈剤 ラクトース 6.950%
【0106】
この試験を、ロータータンクを取り付けたGlatt社のGPCG1型の装置において実施する。
【0107】
3つの工程の間に合計1460gの60体積%のエタノールを、1分当たり15グラムの平均流速で噴霧する。
【0108】
最終バッチサイズは1000gである。
【0109】
200μmと1000μmとの間の粒子の画分に対応する作業収率は、65%である。相対湿度はタンク出口で1.5%である。
【0110】
(実施例4)
オキシトシンを含む発泡性錠剤の調製
1μg〜10μgとの間のオキシトシンを含む発泡性錠剤を、薬物溶解または錠剤の崩壊および/または溶解のための時間が10分未満であるように調製した。
【0111】
実験室規模の製造方法において、オキシトシンを、Glatt GPCG1を用いて上記のように調製した発泡性ミクロスフィアと混合した。次いで、この混合物に希釈剤(マンニトール)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、タルク)、香味料を添加し、アイソレータ下で単一パンチ代替プレス(single punch alternative press)で錠剤化した。
【0112】
産業的規模の方法において、オキシトシンは、粉末デバイスによって直接Glattにおいて、発泡性ミクロスフィア上に直接導入される。乾燥後、これらのスフィアを他の賦形剤と混合して錠剤化する。
【0113】
(実施例5)
オキシトシンを用いた分娩の誘導または増強
分娩の遅延の症状を呈する女性患者を、錠剤へと作製された実施例1に従う発泡性製剤で処置する。
【0114】
この患者に、500mg錠剤の形態で、340ngのオキシトシンを含有する発泡性製剤を供給する。使用されるオキシトシンの量は、状態の重篤度およびオキシトシンに対する患者の耐性に依存する。
【0115】
この患者は、錠剤を舌の上に配置する。錠剤は発泡し、患者にオキシトシンを送達する。
【0116】
オキシトシンは、分娩が進行するまで30分毎に(用量の増加ありまたはなしで)この様式で患者に供給され得る。ともかく、当業者なら必要な効果を生じるための量および投与頻度を確認することができよう。
【0117】
(実施例6)
オキシトシンを用いた分娩の誘導または増強
分娩の遅延の症状を呈する女性患者を、錠剤へと作製された実施例2に従う発泡性製剤で処置する。
【0118】
この患者に、50mg錠剤の形態で、11μgのオキシトシンを含有する発泡性製剤を供給する。使用されるオキシトシンの量は、状態の重篤度およびオキシトシンに対する患者の耐性に依存する。
【0119】
この患者は、錠剤を舌の上に配置する。錠剤は発泡し、患者にオキシトシンを送達する。
【0120】
オキシトシンは、分娩が進行するまで30分毎に(用量の増加ありまたはなしで)この様式で患者に供給され得る。ともかく、当業者なら必要な効果を生じるための量および投与頻度を確認することができよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オキシトシンを含有する発泡性製剤。
【請求項2】
多層発泡性ミクロスフィアを含む、請求項1に記載の発泡性製剤。
【請求項3】
多層発泡性ミクロスフィアが、酸性物質、塩基性物質および水溶性隔離剤を含む、請求項2に記載の発泡性製剤。
【請求項4】
多層発泡性ミクロスフィアの水への溶解が、ほぼ即時に発泡した後、オキシトシンの溶液または均質な分散物を導く、請求項3に記載の発泡性製剤。
【請求項5】
水溶性隔離剤が、各ミクロスフィアのバルク全体に分散されており、前記ミクロスフィアは、水溶性隔離剤が分散された酸性物質の層と、水溶性隔離剤が分散されたアルカリ性物質の層との2層構造を有する、請求項4に記載の発泡性製剤。
【請求項6】
水溶性隔離剤が、酸性物質とアルカリ性物質とを分離する薄膜の形態であり、その結果、各ミクロスフィアが、水溶性隔離剤の層によって分離された酸性物質の層と、アルカリ性物質の層の3層構造を有する、請求項4に記載の発泡性製剤。
【請求項7】
オキシトシンが、50ngから100μgの単位投与量で存在する、請求項1から6のいずれか一項に記載の発泡性製剤。
【請求項8】
オキシトシンが、340ngから11μgの単位投与量で存在する、請求項7に記載の発泡性製剤。
【請求項9】
製剤が錠剤形態で提供される、請求項1から8のいずれか一項に記載の発泡性製剤。
【請求項10】
製剤が粉末形態で与えられる、請求項1から8に記載の発泡性製剤。
【請求項11】
オキシトシンがミクロスフィア内に存在する、請求項1から10のいずれか一項に記載の発泡性製剤。
【請求項12】
オキシトシンがミクロスフィア内に存在しない、請求項1から11のいずれか一項に記載の発泡性製剤。
【請求項13】
請求項16から25のいずれか一項に記載の方法によって得られたかまたは得られ得る、請求項1から12のいずれか一項に記載の発泡性製剤。
【請求項14】
医薬における使用のための、請求項1から13のいずれか一項に記載の発泡性製剤。
【請求項15】
請求項1から13のいずれか一項に記載の発泡性製剤と薬学的に許容される担体を含む、製薬組成物。
【請求項16】
オキシトシンを含む発泡性製剤を作製するための方法。
【請求項17】
発泡性製剤が、酸性物質、塩基性物質および水溶性隔離剤を含む多層発泡性ミクロスフィアを含み、水への溶解の際に、ほぼ即時に発泡した後、オキシトシンの溶液または均質な分散物を導く、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
酸性物質および/または塩基性物質がオキシトシンを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
オキシトシンがミクロスフィア中に存在しない、請求項16または請求項17に記載の方法。
【請求項20】
空気流動床でのロータリー造粒法を使用する、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
塩基性物質が、可食性希釈剤および/または香味料および/または甘味料もまた含む、請求項17から20に記載の方法。
【請求項22】
オキシトシンが、最終単位投薬形態中に50ngから100μgを与える量で存在する、請求項17から21に記載の方法。
【請求項23】
オキシトシンが、最終単位投薬形態中に340ngから11μgを与える量で存在する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
ミクロスフィアを錠剤へと調製することをさらに含む、請求項16から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
オキシトシンが錠剤中のミクロスフィア上またはミクロスフィア間に存在する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
請求項16から25のいずれか一項に記載の方法によって得られたかまたは得られ得る、オキシトシンの発泡性製剤。
【請求項27】
陣痛の誘導もしくは増強、または産後の出血の処置もしくは予防、または稽留流産の処置、または乳汁分泌の促進の方法において、請求項1から13のいずれか一項に記載のオキシトシンの発泡性製剤、および/または請求項16から26のいずれか一項に記載の方法によって得られたかもしくは得られ得るオキシトシンの発泡性製剤、および/または請求項15に記載の製薬組成物を投与することを含む方法。
【請求項28】
請求項1から13のいずれか一項に記載のオキシトシンの発泡性製剤、および/または請求項16から26のいずれか一項に記載の方法によって得られたかもしくは得られ得るオキシトシンの発泡性製剤、および/または請求項15に記載の製薬組成物の、分娩の誘導もしくは増強、または産後の出血の処置もしくは予防、または稽留流産の処置、または乳汁分泌の促進の処置のための医薬の製造における使用。

【公表番号】特表2006−505534(P2006−505534A)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−537334(P2004−537334)
【出願日】平成15年9月19日(2003.9.19)
【国際出願番号】PCT/GB2003/004146
【国際公開番号】WO2004/026279
【国際公開日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【出願人】(505103976)アーダナ バイオサイエンス リミテッド (11)
【Fターム(参考)】