説明

オペレーティングシステム切替方法及びシステム

【課題】端末のOSの格納位置をDHCPコンフィグファイル、PXEコンフィグファイルへの設定を不要とし、独自のプログラムを必要としないOS切替を可能にする。
【解決手段】本発明は、ネットワークブートを行うシステムにおいて、端末のネットワーク情報を持つサーバと、当該端末のOSの格納位置情報を持つサーバを設置し、利用者の端末起動時に、サーバに直接、または、他のサーバを介してアクセスして返却されるOSの格納位置情報に基づいて、ブートファイルを取得し、ダウンロードして起動を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オペレーティングシステム(OS)切替方法及びシステムに係り、特に、ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のOS環境の切替を行うためのOS切替方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、クライアント端末に必要最低限の処理をさせ、そのほかの処理をサーバ側に集中させるThinクライアントが注目を集めている。
【0003】
Thinクライアントを導入しているコールセンタや開発会社では、1台の端末を複数人が交互に使用する形態を採用しているところもある。
【0004】
その環境において端末の操作社である各人は、自分の好むOS環境を使用したいという要望がある。
【0005】
以下に従来における種々のサーバを用いた場合のOSの起動方法を説明する。
【0006】
[第1の従来の技術]
第1の従来の技術として、DHCPサーバ、TFTPサーバを利用したOS起動方法について説明する。
【0007】
当該方式は、端末、DHCPサーバ、TFTPサーバ、オペレーティングシステムを格納している記憶装置から構成され、事前にDHCPサーバのコンフィグファイルに端末に割り当てるIPアドレス、ネットマスクをはじめとするネットワーク情報を記載することに加えて、next-serverオプションと、filenameオプションとoption root-pathオプションを用い、それぞれの値に、TFTPサーバのIPアドレス、記憶装置内のオペレーティングシステムを起動するためのブートファイル名を含むパス名、もしくは、ファイル名、記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置を示す情報を記載し、TFTPサーバにブートファイルを配置し、記憶装置内にはオペレーティングシステムを格納し、端末にはDHCPにてIPアドレスを割り振る設定としておくことで、実現可能である。
【0008】
端末の電源を投入すると、端末はDHCPサーバとの間でDHCP Discover,DHCP offer,DHCP request,DHCP Ackの電文を送受信し、当該端末に割り当てられるネットワーク情報が確定されると同時に、next-serverオプションに記載されたTFTPサーバのIPアドレス、filenameオプションに記載されたブートファイル名もしくは、ブートファイル名を含むパス名、option root-pathオプションに記載された記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置を示す情報を取得し、TFTPサーバのIPアドレスからブートファイル名、もしくは、ブートファイル名を含むパス名をダウンロードし、ダウンロードしたブートファイルをロードする。そのロード過程において、オペレーティングシステムの格納位置を示す情報を用いて、当該オペレーティングシステムを起動する(例えば、非特許文献1参照)。
【0009】
[第2の従来の技術]
第2の従来の技術として、DHCPサーバ、TFTPサーバ、PXEサーバを利用したOSの起動方法について説明する。
【0010】
当該方式は、端末とDHCPサーバ、TFTPサーバ、PXEサーバ、オペレーティングシステムを格納している記憶装置とで構成され、事前にDHCPサーバのコンフィグファイルに端末に割り当てるIPアドレス、ネットマスクをはじめとするネットワーク情報を記載することに加えて、next-serverオプション、option dhcp-class-identifierオプション、option root-pathオプション、option vendor-class-identifierオプションとを用い、それぞれの値にPXEサーバのIPアドレス、当該ホスト名を示す文字列、記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置を示す情報、"PXE Client"という文字列を記載し、更に加えて、option vendor-encapsulated-optionsのサブオプションであるPXE_DISCOVERY_CONTROL(タグ番号6)、PXE_BOOT_SERVERS(タグ番号8)、PXE_BOOT_NENU(タグ番号9)を用いる。これらの記載方法に関してはIntel社のPreboot Execution Environment V2.1に記載されている詳細な規定に従い[タグ番号:長さ:値]を16進で記載するため、それぞれの値に、
・PXE_DISCOVERY_CONTROLとして、"06.01.07"(「06」はタグ番号、「01」は値の長さ、「07」は3ビット目を立てることで、PXE_BOOT_SERVERSに記載されているサーバ群からの応答しか許可しないことを意味する);
・PXE_BOOT_SERVERとして、"08:07:00:0c[TFTPサーバのIPアドレスの16進文字列]"(「08」はタグ番号、「07」は値の長さ、「00」は区切り文字、「0c」はサーバタイプと呼ばれる識別子);
・PXE_BOOT_MENUとして、"09:09:00:0c[サーバタイプ0cに相当する文字列を端末画面に表示する文字列の16進化した時の長さ]:[サーバタイプ0cに相当する文字列を端末画面に表示する文字列の16進化]"(「09」はタグ番号「09」は値の長さ、「00」は区切り文字、「0c」はサーバタイプと呼ばれる識別子);
を記載する。
【0011】
更に、PXEサーバのコンフィグファイルの[Server Types]の項に、番号と文字列をカンマ区切りで記載する。この際の10進の番号は、DHCPサーバのコンフィグファイルに記載した16進のサーバタイプを10進化したものであり、文字列にはTFTPサーバのパスを記載する。また、当該サーバタイプのブートファイルの格納パス名を持つ項を作成し、その項内に、当該サーバタイプに相当するオペレーティングシステムを起動するために必要なブートファイルの個数とブートファイル名を記載しておく。そして、TFTPサーバにブートファイルを配置し、記憶装置内にはオペレーティングシステムを格納し、端末にはDHCPサーバにてIPアドレスを割り振る設定としておくことで、実現可能である。
【0012】
端末の電源を投入すると、端末はDHCPサーバとの間でDHCP Discover,DHCP offer、DHCP request、DHCP Ackの電文を送受信し、当該端末に割り当てられるネットワークの情報が確定されると同時に、next-serverオプションに記載されたPXEサーバのIPアドレス、option root-pathオプションに記載された記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置を示す情報、option dhcp-class-identifierオプションに記載された"PXE Client"と言う文字列とoption vendor-class-identifierオプション内に含まれる情報を取得し、画面上にPXE_BOOT_MENUに規定されたメニュー情報が表示される。端末の操作者がそのメニューを選択すると、端末は当該メニューに対応するサーバタイプをPXEサーバに送信し、PXEサーバから当該サーバタイプに対応するTFTPサーバのIPアドレスとブートファイルのパス情報を取得し、当該TFTPサーバからブートファイルをダウンロードし、ダウンロードしたブートファイルをロードし、そのロード過程において、オペレーティングシステムの格納位置情報を示す情報を用いて、当該オペレーティングシステムを起動する。
【0013】
また、当該方式の場合は、PXEオプションフィールドのタグ番号128から254までは、ベンダー規定として使用可能なため、上記でDHCPコンフィグファイルを記載したoption root-pathオプションを記載せず、PXEオプションに記載し、端末に返却することも可能である(例えば、非特許文献2参照)。
【0014】
[第3の従来の技術]
第3の従来の技術として、OS立ち上げ方法及びOS立ち上げシステムについて説明する。
【0015】
当該従来の技術においては、端末の電源投入時に、OS選択プログラムをダウンロードし、メモリ上に展開し、その後、OS選択プログラムが、管理情報を保持する管理サーバに接続し、当該端末が起動するオペレーティングシステムの情報を取得し、オペレーティングシステムの情報が端末の内部であるか外部であるかの判断を実施し、端末の内部である場合には、端末内部のMBRのメモリ上に展開し、MBRイメージ内に含まれるアクティブパーティション情報を、管理サーバから取得した起動するオペレーティングシステムのパーティション情報に書き換えることにより、起動するオペレーティングシステムをロードし、端末を立ち上げる。端末の外部である場合には、ネットワークブートローダと起動するオペレーション情報をメモリに展開し、起動するオペレーション情報を読み込み、端末を立ち上げる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3732764号公報
【非特許文献1】「pxebootを使用したFree BSDのネットワークインストール」http://wiki.milkcup.jp/index.php?pxeboot%A4%F2%BB%C8%CD%D1%A4%B7%A4%BFFreeBSD%A4%CE%A5%CD%A5%C8%A5%EF%A1%BC%A5%AF%A5%F3%A5%F3%A5%B9%A5%C8%A1%BC%A5%EB
【非特許文献2】「PXEの使い方」http://corvus.kek.jp/~manabe/pcf/pxe.htm
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、上記の従来技術には以下のような問題がある。
【0017】
第1の従来技術においては、ブートローダに各オペレーティングシステムの格納位置情報を与える必要があるため、DHCPサーバのコンフィグファイルのroot-pathオプションを記載する必要がある。
【0018】
第2の従来技術においては、ブートローダに各オペレーティングシステムの格納位置情報を与える必要があるため、PXEサーバのコンフィグファイルのPXEオプションフィールドに、オペレーティングシステムの格納位置情報を予め書き込んでおく必要がある。
【0019】
第3の従来技術においては、独自のOS選択プログラムと管理サーバ内の起動するオペレーティングシステムの情報により、DHCPサーバ、PXEサーバのコンフィグファイルの変更を不要としているが、OS選択プログラムを必要とする。
【0020】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、端末のオペレーティングシステムの格納位置をDHCPコンフィグファイル、PXEコンフィグファイルへの設定を不要とし、かつ、独自のプログラムを必要としないOS切替が可能なオペレーティングシステム切替方法及びシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
図1は、本発明の原理を説明するための図である。
【0022】
本発明(請求項1)は、ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のオペレーティングシステム環境の切替を行うためのOS切替方法であって、
ユーザが使用する通常端末と、管理者が操作する管理用端末と、アドレス払い出しサーバと、起動OS管理サーバと、TFTPサーバと、外部記憶装置からなるシステムにおいて、
通常端末及び管理用端末からアドレス払い出しサーバに対してネットワーク情報を要求し(ステップ1)、
アドレス払い出しサーバは、起動OS管理サーバに対してオペレーティングシステムの格納位置情報を要求する格納位置情報要求を送信し(ステップ2)、
起動OS管理サーバは、格納位置情報要求に対して、各端末の外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置を保持する起動OS管理テーブルから該格納位置情報要求に対応するオペレーティングシステムの格納位置情報とTFTPサーバのアドレス及びブートファイル名を取得して、アドレス払い出しサーバに対して返却し(ステップ3)、
アドレス払い出しサーバは、コンフィグファイルから端末のネットワーク情報を取得し、受信したオペレーティングシステムの格納位置情報とTFTPサーバのアドレス及びブートファイル名と共に端末に送信し(ステップ4)、
端末は、TFTPサーバのアドレスとオペレーティングシステムの格納位置情報及びブートファイル名に基づいて、該TFTPサーバに対してブートファイルを要求し(ステップ5)、ブートファイルをダウンロードする(ステップ6)。
【0023】
本発明(請求項2)は、ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のオペレーティングシステム環境の切替を行うためのOS切替方法であって、
ユーザが使用する通常端末と、管理者が操作する管理用端末と、DHCPサーバと、起動OS管理サーバと、起動OSメニュー表示サーバと、TFTPサーバと、外部記憶装置からなるシステムにおいて、
通常端末及び管理用端末からDHCPサーバに対してネットワーク情報要求を送信し、
DHCPサーバは、端末のネットワーク情報とメニュー表示用の設定を格納したコンフィグファイルからネットワーク情報要求に対応する端末のネットワーク情報とメニュー表示情報を端末に返却し、
端末は、DHCPサーバから受信したメニュー表示情報を表示し、該端末のユーザによりOSメニューが選択されると、該OSメニューに対応したサーバタイプのパラメータを含む電文を起動OSメニュー表示サーバに送信し、
起動OSメニュー表示サーバは、電文に含まれるサーバタイプを起動OS管理サーバに送信し、
起動OS管理サーバは、各端末の外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置を保持する起動OS管理テーブルからサーバタイプに対応するオペレーティングシステムの格納位置とTFTPサーバのアドレス及びブートファイル名を取得して、起動OSメニュー表示サーバに返却し、
起動OSメニュー表示サーバは、起動OS管理サーバから取得したオペレーティングシステムの格納位置情報とTFTPサーバのアドレスを端末に送信し、
端末は、起動OSメニュー表示サーバから取得したTFTPサーバのアドレスとオペレーティングシステムの格納位置情報及びブートファイル名に基づいて、該TFTPサーバに対してブートファイルを要求し、ブートファイルをダウンロードする。
【0024】
本発明(請求項3)は、ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のオペレーティングシステム環境の切替を行うためのOS切替方法であって、
ユーザが使用する通常端末と、管理者が操作する管理用端末と、アドレス払い出しサーバと、TFTPサーバと、外部記憶装置からなるシステムにおいて、
通常端末及び管理用端末からアドレス払い出しサーバに対してネットワーク情報を要求し、
アドレス払い出しサーバは、ネットワーク要求に対して、コンフィグファイルからネットワーク情報を取得し、起動OS管理テーブルから外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバのアドレス、ブートファイル名を取得して、端末に返却し、
端末は、アドレス払い出しサーバから取得した、オペレーティングシステムの格納位置情報とTFTPサーバのアドレス、ブートファイル名に基づいて、該TFTPサーバに対してブートファイルを要求し、ブートファイルをダウンロードする。
【0025】
本発明(請求項4)は、ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のオペレーティングシステム環境の切替を行うためのOS切替方法であって、
ユーザが使用する通常端末と、管理者が操作する管理用端末と、DHCPサーバと、起動OSメニュー表示サーバと、TFTPサーバと、外部記憶装置からなるシステムにおいて、
通常端末及び管理用端末からDHCPサーバに対してネットワーク情報を要求し、
DHCPサーバは、コンフィグファイルからネットワーク情報、起動OSメニュー表示サーバのアドレスを端末に返却し、
端末は、起動OSメニュー表示サーバのアドレスに基づいて、起動OSメニュー表示サーバにオペレーティングシステムの格納位置情報を要求し、
起動OSメニュー表示サーバは、起動OS管理テーブルからオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバのアドレス、ブートファイル名を取得して、端末に返却し、
端末は、TFTPサーバのアドレスとオペレーティングシステムの格納位置情報及びブートファイル名に基づいて、該TFTPサーバに対してブートファイルを要求し、ブートファイルをダウンロードする。
【0026】
図2は、本発明の原理構成図である。
【0027】
本発明(請求項5)は、ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のOS環境の切替を行うためのオペレーティングシステム切替システムであって、
ユーザが使用する通常端末10と、管理者が操作する管理用端末20と、アドレス払い出しサーバ100と、起動OS管理サーバ300と、TFTPサーバ200と、外部記憶装置400を有し、
通常端末10及び管理用端末20は、
アドレス払い出しサーバ100に対してネットワーク情報を要求するネットワーク情報要求手段11と、
アドレス払い出しサーバ100から取得するTFTPサーバ200のアドレスとペレーティングシステムの格納位置情報及びブートファイル名に基づいて、該TFTPサーバに200対してブートファイルを要求し、ブートファイルをダウンロードするブートファイル取得手段12と、を有し、
アドレス払い出しサーバ100は、
端末10,20のネットワーク情報を保持するコンフィグファイル141と、
起動OS管理サーバ300に対してオペレーティングシステムの格納位置情報を要求する格納位置情報要求を送信する格納位置情報要求手段170と、
コンフィグファイル141から端末のネットワーク情報を取得し、受信したオペレーティングシステムの格納位置情報とTFTPサーバ200のアドレス及びブートファイル名と共に端末10,20に送信する格納位置情報・アドレス応答手段120と、を有し、
起動OS管理サーバ300は、
各端末10,20の外部記憶装置400内のオペレーティングシステムの格納位置情報を保持する起動OS管理テーブル370と、
格納位置情報要求に対して、起動OS管理テーブル370から該格納位置情報要求に対応するオペレーティングシステムの格納位置情報とTFTPサーバ200のアドレス及びブートファイル名を取得して、アドレス払い出しサーバ100に対して返却する格納位置情報応答手段320と、を有する。
【0028】
本発明(請求項6)は、ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のオペレーティングシステム環境の切替を行うためのOS切替システムであって、
ユーザが使用する通常端末と、管理者が操作する管理用端末と、DHCPサーバと、起動OS管理サーバと、起動OSメニュー表示サーバと、TFTPサーバと、外部記憶装置からなるシステムにおいて、
通常端末及び管理用端末は、
DHCPサーバに対してネットワーク情報要求を送信するネットワーク情報要求手段と、
DHCPサーバから受信したメニュー表示情報を表示し、該端末のユーザによりOSメニューが選択されると、該OSメニューに対応したサーバタイプのパラメータを含む電文を起動OSメニュー表示サーバに送信するサーバタイプ送信手段と、
起動OSメニュー表示サーバからTFTPサーバのアドレスとオペレーティングシステムの格納位置情報及びブートファイル名を取得し、これらの情報群に基づいて、該TFTPサーバに対してブートファイルを要求し、ブートファイルをダウンロードするブートファイル取得手段と、を有し、
DHCPサーバは、
端末のネットワーク情報とメニュー表示用の設定を格納したコンフィグファイルと、
端末からのネットワーク情報要求に対して、コンフィグファイルから対応する端末のネットワーク情報とメニュー表示情報を端末に返却するネットワーク情報応答手段と、を有し、
起動OSメニュー表示サーバは、
端末から受信した電文に含まれるサーバタイプを起動OS管理サーバに送信するサーバタイプ転送手段と、
起動OS管理サーバから取得したオペレーティングシステムの格納位置情報とTFTPサーバのアドレスを端末に送信する格納位置情報転送手段と、を有し、
起動OS管理サーバは、
各端末の外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置を保持する起動OS管理テーブルと、
起動OSメニュー表示サーバから受信したサーバタイプに対応するオペレーティングシステムの格納位置とTFTPサーバのアドレス及びブートファイル名を起動OS管理テーブルから取得して、起動OSメニュー表示サーバに返却する格納位置情報応答手段と、を有する。
【0029】
本発明(請求項7)は、ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のオペレーティングシステム環境の切替を行うためのOS切替システムであって、
ユーザが使用する通常端末と、管理者が操作する管理用端末と、アドレス払い出しサーバと、TFTPサーバと、外部記憶装置からなるシステムにおいて、
通常端末及び管理用端末は、
アドレス払い出しサーバに対してネットワーク情報を要求するネットワーク情報要求手段と、
アドレス払い出しサーバから取得した、オペレーティングシステムの格納位置情報とTFTPサーバのアドレス、ブートファイル名に基づいて、該TFTPサーバに対してブートファイルを要求し、ブートファイルをダウンロードするブートファイル取得手段と、を有し、
アドレス払い出しサーバは、
ネットワーク情報を格納したコンフィグファイルと、
外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバのアドレス、ブートファイル名を保持する起動OS管理テーブルと、
端末からのネットワーク要求に対して、コンフィグファイルからネットワーク情報を取得し、起動OS管理テーブルから外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバのアドレス、ブートファイル名を取得して、端末に返却する格納位置情報応答手段と、を有する。
【0030】
本発明(請求項8)は、ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のオペレーティングシステム環境の切替を行うためのOS切替システムであって、
ユーザが使用する通常端末と、管理者が操作する管理用端末と、DHCPサーバと、起動OSメニュー表示サーバと、TFTPサーバと、外部記憶装置からなるシステムにおいて、
通常端末及び管理用端末は、
DHCPサーバに対してネットワーク情報を要求するネットワーク情報要求手段と、
DHCPサーバから受信した起動OSメニュー表示サーバのアドレスに基づいて、起動OSメニュー表示サーバにオペレーティングシステムの格納位置情報を要求する格納位置情報要求手段と、
DHCPサーバから取得したTFTPサーバのアドレスとオペレーティングシステムの格納位置情報及びブートファイル名に基づいて、該TFTPサーバに対してブートファイルを要求し、ブートファイルをダウンロードするブートファイル取得手段と、を有し、
DHCPサーバは、
ネットワーク情報、起動OSメニュー表示サーバのアドレスを保持するコンフィグファイルと、
端末からのネットワーク情報の要求に対して、コンフィグファイルからネットワーク情報、起動OSメニュー表示サーバのアドレスを取得して端末に返却するネットワーク情報応答手段と、
起動OSメニュー表示サーバは、
オペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバのアドレス、ブートファイル名を保持する起動OS管理テーブルと、
端末からの格納位置情報の要求に対して、起動OS管理テーブルからオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバのアドレス、ブートファイル名を取得して、端末に返却する格納位置情報応答手段と、を有する。
【発明の効果】
【0031】
上記のように、本発明(請求項1、5)によれば、通常端末、管理用端末、アドレス払い出しサーバ、起動OS管理サーバ、TFTPサーバ、外部記憶装置からなるシステムにおいて、アドレス払い出しサーバが、コンフィグファイルに端末のネットワーク情報のみを持ち、外部記憶装置にある当該端末のオペレーティングシステムの格納位置は、起動OS管理サーバより取得し、起動OS管理サーバは、起動OS管理テーブル内に各端末の外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置を保持し、アドレス払い出しサーバの要求に従い、格納位置を返却する。これにより、端末が起動するオペレーティングシステムの格納位置情報をDHCPコンフィグファイルに記載する必要がなくなるため、上記第1の従来の技術における問題点を解決することができる。
【0032】
また、端末は独自のOS選択プログラムをダウンロードしないため、上記第3の従来技術における問題点を解決することができる。
【0033】
また、本発明(請求項2,6)は、通常端末、管理用端末、DHCPサーバ、起動OS管理サーバ、起動OSメニュー表示サーバ、TFTPサーバ、外部記憶装置からなるシステムにおいて、DHCPサーバがコンフィグファイルに端末のネットワーク情報とメニュー表示用の設定のみを持ち、起動OSメニュー表示サーバがコンフィグファイルにサーバタイプ関係の情報のみを持ち、外部記憶装置にある当該端末のオペレーティングシステムの格納位置は、起動OS管理サーバから取得し、起動OS管理サーバが、起動OS管理テーブル内に各端末の外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置を保持し、起動OSメニュー表示サーバの要求に従い、格納位置を返却する。これにより、端末が起動するオペレーティングシステムの格納位置情報をPXEコンフィグファイルに記載する必要がなくなるため、上記第2の従来技術における問題点を解決することができる。
【0034】
また、本発明(請求項3、7)は、通常端末、管理用端末、アドレス払い出しサーバ、TFTPサーバ、外部記憶装置からなるシステムにおいて、アドレス払い出しサーバが、コンフィグファイルに端末のネットワーク情報と起動OS管理テーブル有し、該テーブル内に各端末の外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置を保持し、端末のDHCP要求に従い、格納位置をDHCP応答に含めて返却する。これにより、端末が起動するオペレーティングシステムの格納位置情報をDHCPコンフィグファイルに記載する必要がなくなるため、第1の従来技術の問題点を解決することができる。また、端末は独自のOS選択プログラムをダウンロードしないため、第3の従来技術の問題点を解決することができる。
【0035】
さらに、本発明(請求項4,8)は、通常端末、管理用端末、DHCPサーバ、起動OSメニュー表示サーバ、TFTPサーバ、外部記憶装置からなるシステムにおいて、DHCPサーバが、コンフィグファイルに端末のネットワーク情報とメニュー表示用の設定のみを持ち、起動OSメニュー表示サーバが、コンフィグファイルにサーバタイプ関係の情報と起動OS管理テーブルを有し、当該テーブル内に各端末の外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置を保持し、DHCP要求に従い、格納位置をDHCP応答に含めて返却する。これにより、端末が起動するオペレーティングシステムの格納位置情報をPXEコンフィグファイルに記載する必要がなくなるため、第2の従来の技術の問題点を解決することができる。また、端末は独自のOS選択プログラムをダウロードしないため、第3の従来技術の問題点も解決することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、図面と共に本発明の実施の形態を説明する。
【0037】
[第1の実施の形態]
図3は、本発明の第1の実施の形態におけるシステム構成図である。
【0038】
同図に示すシステムは、通常端末10、管理用端末20、アドレス払い出しサーバ100、TFTPサーバ200、起動OS管理サーバ300、外部記憶装置400がネットワーク30に接続された構成である。
【0039】
図4は、本発明の第1の実施の形態におけるアドレス払い出しサーバの構成を示す。
【0040】
アドレス払い出しサーバ100は、アドレス払い出し要求受信部110、アドレス払いし出し要求応答部120、アドレス払い出し要求メッセージ解析部130、アドレス払い出し応答メッセージ組み立て部140、起動OS管理サーバ要求メッセージ組み立て部150、起動OS管理サーバ応答メッセージ解析部160、起動OS管理サーバ情報送信部170、起動OS管理サーバ情報受信部180、設定情報読み込み部190、設定情報ファイル101から構成される。
【0041】
図5は、本発明の第1の実施の形態における起動OS管理サーバの構成を示す。
【0042】
起動OS管理サーバ300は、アドレス払い出しサーバ要求受信部310、アドレス払い出しサーバ要求応答部320、アドレス払い出しサーバ要求メッセージ解析部330、アドレス払い出しサーバ応答メッセージ組み立て部340、起動OS取得部350、外部記憶装置設定部360、起動OS管理テーブル370、起動OS設定部380から構成される。
【0043】
図6は、本発明の第1の実施の形態における起動OS管理テーブルの構成を示す。同図の例では、起動OS管理テーブル370は、MACアドレス、TFTPサーバのIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名、当該端末の起動オペレーティングシステムの格納位置情報、起動フラグを格納する。なお、当該起動OS管理テーブル370は、ディスク装置等の記憶媒体である。
【0044】
上記の構成に基づいて、バージョンアップ作業を例に動作を説明する。
【0045】
図7は、本発明の第1の実施の形態における通常端末・管理端末のフローであり、図8は、本発明の第1の実施の形態におけるバージョンアップ作業の伴う設定フローである。
【0046】
管理者は、管理用端末20において、起動管理サーバ300の起動OS設定部380により、通常端末10は、MACアドレス、TFTPサーバのIPアドレス、ブートファイル名もしくは、パス名、当該端末10のオペレーティングシステムの格納位置を起動OS管理テーブル370に設定し(ステップ101)、管理用端末20は、MACアドレスのみを起動OS管理テーブル370に事前に設定する(ステップ102)。
【0047】
管理者は、管理用端末20において、起動OS管理サーバ300の起動OS設定部380により、起動OS管理テーブル370の中で通常端末で起動させたいオペレーティングシステムの格納位置情報を含む項目に起動を示すフラグを立てる。
【0048】
通常端末10/管理用端末20の電源を投入すると(ステップ103)、DHCP Discoverにより各端末10,20が属するネットワーク内のアドレス払い出しサーバ100に対してネットワーク情報を要求(アドレス払い出し要求電文)する(ステップ104)。アドレス払い出しサーバ100は、各端末10,20に対してはDHCPサーバとして振舞うため、アドレス払い出し要求受信部110により当該要求を受け付け、アドレス払い出し要求メッセージ解析部330によりアドレス払い出し要求電文の内部から当該端末のMACアドレスを取得し、起動OS管理サーバ要求メッセージ組み立て部150に当該MACアドレスを渡す。起動OS管理サーバ要求メッセージ組み立て部150は、エンティティボディにMACアドレスをパラメータとして持つHTTPリクエストを作成し、起動OS管理サーバ情報送信部170にHTTPリクエストを渡す。起動OS管理サーバ情報送信部170は、HTTPリクエストを起動OS管理サーバ300に送信する(ステップ105)。
【0049】
起動OS管理サーバ300は、アドレス払い出しサーバ100からの要求をアドレス払い出しサーバ要求受信部310により受信し、アドレス払い出しサーバ要求メッセージ解析部330によりHTTPリクエストのエンティティボディからMACアドレスを取得し、起動OS取得部350にMACアドレスを渡す(ステップ106)。起動OS取得部350は、起動OS管理テーブル370内の当該MACアドレスと起動フラグとを用い、当該端末10,20に返却するオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバ200のIPアドレス、ブートファイル名、もしくは、パス名を取得し(ステップ107)。取得した情報群をアドレス払い出しサーバ応答メッセージ組み立て部340に渡す。アドレス払い出しサーバ応答メッセージ組み立て部340は、エンティティボディに情報群をパラメータとして持つHTTPレスポンスを作成し、アドレス払い出しサーバ要求応答部320に渡す。アドレス払い出しサーバ要求応答部320は、アドレス払い出しサーバ100に応答を返却する(ステップ108)。
【0050】
起動OS管理サーバ情報受信部180により、HTTPレスポンス電文を受信したアドレス払い出しサーバ100は、上記電文を起動OS管理サーバ応答メッセージ解析部160に渡し、当該HTTPレスポンス内のエンティティボディからオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバのIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名を取得し、取得した情報群をアドレス払い出し応答メッセージ組み立て部140に渡す。アドレス払い出し応答メッセージ組み立て部140は、コンフィグファイルから取得済みの当該端末10,20に割り当てるIPアドレス、ネットマスクをはじめとするネットワーク情報と、上記情報群からTFTPサーバ200のアドレスをnext-serverオプションに、ブートファイル名、もしくはパス名をfilenameオプションに、オペレーティングシステムの格納位置情報をoption root-pathオプションに設定した応答メッセージを作成し、アドレス払い出し要求応答部120に渡す。アドレス払い出し要求応答部120は、当該端末10,20へDHCP Offerとして返却する(ステップ109)。
【0051】
アドレス払い出しサーバ100から応答を受信した当該端末10,20は、DHCP requestを送信する(ステップ110)。当該電文をアドレス払い出し要求受信部110により、受信したアドレス払い出しサーバ100は、上記に示した一連の処理を実施し(ステップ111)、アドレス払い出し要求応答部120より、当該端末10,20へDHCP Ackとして返却する(ステップ112)。
【0052】
IPアドレスが確定した当該端末10,20は、アドレス払い出しサーバ100からの応答内に含まれる情報からTFTPサーバ200のIPアドレスとブートファイル名、もしくは、パス名、オペレーティングシステム格納位置情報を取得し(ステップ113)、TFTPサーバ200へブートファイルを要求し(ステップ114)、ブートファイルをダウンロードする(ステップ115)。
【0053】
ブートファイルをダウンロードした当該端末10,20は、ブートファイルをロードし(ステップ116)、その過程においてブートローダがオペレーティングシステムの格納位置情報を読み込むことにより(ステップ117)、当該端末10,20は、起動する(ステップ118)。
【0054】
管理用端末20によるバージョンアップ作業の実施前には、管理用端末20は、電源を投入する以前に、起動OS管理サーバ300の起動OS設定部380に対して、バージョンアップ作業対象の通常端末10のMACアドレスと自身のMACアドレスを送信する(ステップ201)。当該情報を受信した起動OS設定部380は、起動OS管理テーブル370内の通常端末10のMACアドレスに対応したオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバのIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名を取得し(ステップ202)、TFTPサーバのIPアドレス、ブートファイル名もしくは、パス名を起動OS管理テーブル370内の管理用端末20のMACアドレスに対応するフィールドに格納する(ステップ203)。更に、外部記憶装置設定部360に対して、通常端末10のMACアドレスに対応したオペレーティングシステムをコピー元とする管理用端末20のオペレーティングシステムの領域の新規作成を依頼し(ステップ204)、新規に作成した格納位置情報を管理用端末のMACアドレスに対応するフィールドにコピーする(ステップ205)。
【0055】
管理端末20によるバージョンアップ作業の実施後には、管理用端末20の電源を終了する以前に、起動OS管理サーバ300の起動OS設定部380に対して、バージョンアップ作業対象の通常端末10のMACアドレスと自身のMACアドレスを送信する(ステップ206)。当該情報を受信した起動OS設定部380は、起動OS管理テーブル370内の管理用端末のMACアドレスに対応したオペレーティングシステムの格納位置情報をバージョンアップ作業対象の通常端末10のオペレーティングシステムの格納位置情報にコピーし(ステップ207)、その後、管理用端末のMACアドレスに対応したオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバのIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名を削除する(ステップ208)。
【0056】
以上により、バージョンアップ実施後に、DHCPサーバのコンフィグファイルを変更せずに、且つ、独自のOS選択プログラムを必要とせずに、通常端末10に最新のバージョンアップが施されたオペレーティングシステムの格納位置を与えることが可能となる。
【0057】
また、本実施の形態のバージョンアップ前のオペレーティングシステムの格納位置にOS_Aが格納されており、バージョンアップ後のオペレーティングシステムの格納位置にOS_Bが格納されていると考えると、OS_AからOS_Bへの切替も容易に実現可能である。
【0058】
[第2の実施の形態]
図9は、本発明の第2の実施の形態のシステム構成図である。
【0059】
同図に示すシステムは、通常端末10、管理用端末20、TFTPサーバ200、起動OS管理サーバ300、外部記憶装置400、DHCPサーバ500、起動OSメニュー表示サーバ600がネットワーク30に接続されている構成である。
【0060】
図10は、本発明の第2の実施の形態における起動OSメニュー表示サーバの構成図である。
【0061】
起動OSメニュー表示サーバ600は、起動OSメニュー要求部610、起動OSメニュー要求応答部620、起動OSメニュー要求メッセージ解析部630、起動OSメニュー応答メッセージ組み立て部640、起動OS管理サーバ要求メッセージ組み立て部650、起動OS管理サーバ応答メッセージ解析部660、起動OS管理サーバ情報送信部670、起動OS管理サーバ情報受信部680、設定情報読み込み部690、設定情報ファイル601から構成される。
【0062】
図11は、本発明の第2の実施の形態における起動OS管理サーバの構成図である。
【0063】
起動OS管理サーバ300は、起動OSメニュー表示サーバ要求受信部301、起動OSメニュー表示サーバ要求応答部302、起動OSメニュー表示サーバ要求メッセージ解析部303、起動OSメニュー表示サーバ応答メッセージ組み立て部304、起動OS取得部350、外部記憶装置設定部360、起動OS管理テーブル370、起動OS設定部380から構成される。
【0064】
図12は、本発明の第2の実施の形態における起動OS管理テーブルの構成を示す。
【0065】
同図に示す起動OS管理テーブル370は、サーバタイプ、TFTPサーバのIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名、当該端末の起動オペレーティングシステムの格納位置情報、起動フラグから構成される。なお、当該起動OS管理テーブル370は、ディスク装置等の記憶媒体である。
【0066】
上記の構成における動作をバージョンアップ作業を例として以下に説明する。
【0067】
図13は、本発明の第2の実施の形態における通常端末/管理用端末の処理のフローであり、図14は、本発明の第2の実施の形態におけるバージョンアップ作業に伴う設定フローである。
【0068】
起動OS管理サーバ300の起動OS設定部380により、通常端末10が起動可能なサーバタイプと、対応するTFTPサーバのIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名、当該端末のオペレーティングシステムの格納位置を起動OS管理テーブル370に設定し、管理用端末20が起動可能なサーバタイプは、サーバタイプとTFTPサーバ200のIPアドレスのみ起動OS管理テーブル370に設定する。
【0069】
管理者は、起動OS管理サーバ300の起動OS設定部380により、起動OS管理テーブル370の中で通常端末10で起動させたいオペレーティングシステムの格納位置情報を含む項目に起動を示すフラグを立てる。
【0070】
DHCPサーバ500のコンフィグファイルには、
・通常端末/管理用端末に割り当てるIPアドレス;
・ネットマスクをはじめとするネットワーク情報;
・next-serverオプションに起動OSメニュー表示サーバ600のIPアドレス;
・option dhcd-clas-identifierオプションに当該ホスト名を示す文字列;
・option vendor-class-identifierオプションに"PXEClient"という文字列;
を記載し、更に加えて、
option vendor-encapsulated-optionsのサブオプションである
・PXE_DISCOVERY_CONTROL[タグ番号6];
・PXE_BOOT_SERVERS[タグ番号8];
・PXE_BOOT_MENU[タグ番号9]を用い、それぞれの値に、
−"06:01:07";
−"08:07:00:0c:[TFTPサーバのIPアドレスの16進文字列]";
−PXE_BOOT_MENUとして、"09:09:00:0c[サーバタイプ0cに相当する文字列を端末画面に表示する文字列の16進化したときの長さ]:[サーバタイプ0cに相当する文字列を端末画面に表示する文字列の16進化]";
を記載しておく。但し、通常端末10に割り当てるサーバタイプとは独立なサーバタイプを管理用端末20に割り当てておく。
【0071】
通常端末10/管理用端末20の電源が投入されると(ステップ302)、各端末10,20は、DHCP Discoverにより当該端末10,20が属するネットワーク30内のDHCPサーバ500に対してネットワーク情報を要求する(ステップ303)。
【0072】
当該要求を受け付けたDHCPサーバ500は、
・コンフィグファイルから取得済みの端末に割り当てるIPアドレス;
・ネットマスクをはじめとするネットワーク情報;
・next-serverオプションに起動OSメニュー表示サーバ600のIPアドレス;
・optionアドレス払い出し-class-identifierオプションに当該ホスト名を示す文字列;
・option vendor-class-identifierオプションに、"PXE Client"という文字列;
と、更に加えて、
option vender-encapsulated-optionsのサブオプションである
・PXE_DISCOVERY_CONTROL[タグ番号6];
・PXE_BOOT_SERVERS[タグ番号8]
・PXE_BOOT_MENU[タグ番号9]の値;
・PXE_BOOT_MENU[タグ番号9]の値に対応したPXE_BOOT_MENUの値;
をDHCP Offerとして端末10,20に返却する(ステップ304)。
【0073】
DHCPサーバ500からの応答を受信した端末10,20は、DHCPrequestを送信し(ステップ305)、該電文を受信したDHCPサーバ500は、端末10,20へDHCP Ackを返却する(ステップ306)。
【0074】
端末10,20は、DHCPサーバ500から電文を受信し、IPアドレスが確定すると(ステップ307)、該電文内に含まれるオプションフィールドを解析し、端末10,20の画面にOS選択メニューを表示する。
【0075】
操作者が表示されたいずれかのOSメニューを選択する(ステップ308)(上記に示した設定により、通常端末10に表示されるOSメニューと管理用端末20に表示されるOSメニューは独立となる)と、該OSメニューに対応したサーバタイプをパラメータに含めた電文を起動OSメニュー表示サーバ600に送信する(ステップ309)。
【0076】
起動OSメニュー表示サーバ600は、通常端末10/管理用端末20に対してはPXEサーバとして振舞い、各端末10,20から電文を起動OSメニュー要求受信部610により受信し、起動OSメニュー要求メッセージ解析部630に渡し、起動OSメニュー要求メッセージ解析部630により該電文の内部からサーバタイプを取得し、起動OS管理サーバ要求メッセージ組み立て部650に渡す。起動OS管理サーバ要求メッセージ組み立て部650は、エンティティボディにサーバタイプをパラメータとして持つHTTPリクエストを作成し、起動OS管理サーバ情報送信部670にHTTPリクエストを渡す。起動OS管理サーバ情報送信部670は、HTTPリクエストを起動OS管理サーバ300に送信する(ステップ310)。
【0077】
起動OS管理サーバ300は、要求電文を起動OSメニュー表示サーバ要求受信部301により受信し、起動OSメニュー表示サーバ要求メッセージ解析部303は、HTTPリクエストのエンティティボディからサーバタイプを取得し、起動OS取得部350にサーバタイプを渡す。起動OS取得部350は、起動OS管理テーブル370内の当該サーバタイプと起動フラグとを用い、当該端末10,20に返却するオペレーティングシステムの格納位置情報、ブートファイル名もしくはパス名、TFTPサーバ200のIPアドレスを取得し、取得した情報群を起動OSメニュー表示サーバ応答メッセージ組み立て部304に渡す。起動OSメニュー表示サーバ応答メッセージ組み立て部304は、エンティティボディに上記の情報群をパラメータとして持つHTTPレスポンスを作成し、起動OSメニュー表示サーバ要求応答部302に渡す。起動OSメニュー表示サーバ要求応答部302は、起動OSメニュー表示サーバ600に応答を返却する(ステップ311)。
【0078】
起動OS管理サーバ情報受信部680により、上記のHTTPレスポンス電文を受信した起動OSメニュー表示サーバ600は、上記の電文を起動OS管理サーバ応答メッセージ解析部660に渡し、該HTTPレスポンス内のエンティティボディからオペレーティングシステムの格納位置情報、ブートファイル名もしくはパス名、TFTPサーバ200のIPアドレスを取得し、取得した情報群を起動OSメニュー応答メッセージ組み立て部640に渡す。起動OSメニュー応答メッセージ組み立て部640は、上記の情報群をパラメータとして持つ電文を作成し、起動OSメニュー要求応答部620に渡す。起動OSメニュー要求応答部620により該電文を端末10,20に返却する(ステップ312)。
【0079】
起動OSメニュー表示サーバ600から応答を受信した端末10,20は、受信した電文内に含まれるパラメータの中から、TFTPサーバ200のIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名、格納位置情報を取得し、当該TFTPサーバ200からブートファイルをダウンロードする(ステップ313)。
【0080】
ブートファイルをダウンロードした端末10,20は、ブートファイルをロードし(ステップ314)、その過程においてブートローダがオペレーティングシステムの格納位置情報を読み込むことにより、当該端末10,20は起動する。
【0081】
管理用端末20によるバージョンアップ作業の実施前には、管理用端末20の電源を投入する以前に、起動OS管理サーバ300の起動OS設定部380に対して、バージョンアップ作業対象の通常端末10のサーバタイプと自身のサーバタイプを送信する(ステップ401)。当該情報を受信した起動OS設定部380は、起動OS管理テーブル370内の通常端末10のサーバタイプに対応したTFTPサーバ200のIPアドレス、ブートファイル名もしくは、パス名を取得し、起動OS管理テーブル370内の管理用端末20のMACアドレスに対応するフィールドに格納する(ステップ402)。さらに、外部記憶装置設定部360に対して、通常端末10のMACアドレスに対応したオペレーティングシステムをコピー元とする管理用端末20のオペレーティングシステムの領域の新規作成を依頼し(ステップ403)、新規に作成した格納位置情報を管理用端末20のMACアドレスに対応するフィールドにコピーする(ステップ404)。
【0082】
管理用端末20によるバージョンアップ作業の実施後には、管理用端末20の電源を終了する以前に、起動OS管理サーバ300の起動OS設定部380に対して、バージョンアップ作業対象の通常端末10のサーバタイプと自身のサーバタイプを送信する(ステップ405)。当該情報を受信した起動OS設定部380は、起動OS管理テーブル370内の管理用端末のサーバタイプに対応したオペレーティングシステムの格納位置情報をバージョンアップ作業対象の通常端末10のオペレーティングシステムの格納位置情報にコピーし、その後、管理用端末20のサーバタイプに対応したオペレーティングシステムの格納位置情報、ブートファイル名、もしくは、パス名を削除する(ステップ407)。
【0083】
以上により、バージョンアップ作業を実施後に、PXEサーバのコンフィグファイルを変更せずに、且つ独自のOS選択プログラムを必要とせず、通常端末10に最新のバージョンアップが施されたオペレーティングシステムの格納位置を与えることが可能となる。
【0084】
また、本実施の形態のバージョンアップ前のオペレーティングシステムの格納位置にOS_Aが格納されており、バージョンアップ後のオペレーティングシステムの格納位置にOS_Bが格納されていたと考えると、OS_AからOS_Bへの切替も容易に実現可能である。
【0085】
[第3の実施の形態]
図15は、本発明の第3の実施の形態におけるシステム構成図である。
【0086】
同図に示すシステムは、通常端末10、管理用端末20、アドレス払い出しサーバ100、TFTPサーバ200、外部記憶装置400がネットワーク30に接続されている構成である。
【0087】
図16は、本発明の第3の実施の形態におけるアドレス払い出しサーバの構成図である。同図において、図4と同一構成部分には同一符号を付している。
【0088】
アドレス払い出しサーバ100は、アドレス払い出し要求受信部110、アドレス払い出し要求応答部120、アドレス払い出し要求メッセージ解析部130、アドレス払い出し応答メッセージ組み立て部140、起動OS取得部151、起動OS管理テーブル152、起動OS設定部153、外部記憶装置設定部154から構成される。
【0089】
図17は、本発明の第3の実施の形態における起動OS管理テーブルの構成図である。
【0090】
同図に示す起動OS管理テーブル152は、端末毎に、MACアドレス、TFTPサーバのIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名、当該端末の起動オペレーティングシステムの格納位置情報、起動フラグを有する。なお、当該起動OS管理テーブル152は、ディスク装置等の記憶媒体である。
【0091】
上記の構成における動作をバージョンアップ作業を例として以下に説明する。
【0092】
図18は、本発明の第3の実施の形態における通常端末/管理用端末の処理のフローであり、図19は、本発明の第3の実施の形態におけるバージョンアップ作業に伴う設定フローである。
【0093】
管理者は、アドレス払い出しサーバ100の起動OS設定部153により、通常端末10はMACアドレス、TFTPサーバ200のIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名、当該端末10のオペレーティングシステムの格納位置を起動OS管理テーブル152に設定し、管理用端末20は、MACアドレスのみを起動OS管理テーブル152に事前に設定する(ステップ501)。
【0094】
管理者は、アドレス払い出しサーバ100の起動OS設定部153により、起動OS管理テーブル152の中で通常端末10で起動させたいオペレーティングシステムの格納位置情報を含む項目に起動を示すフラグを立てる。
【0095】
通常端末10/管理用端末20の電源を投入すると(ステップ502)、DHCP Discoverにより各端末が属するネットワーク内のDHCPサーバに対してネットワーク情報を要求する(ステップ503)。アドレス払い出しサーバ100は、各端末10,20に対してはDHCPサーバとして振舞うため、アドレス払い出し要求受信部110により、上記の要求を受け付け、アドレス払い出し要求メッセージ解析部130によりアドレス払い出し要求電文の内部から当該端末のMACアドレスを取得し、起動OS取得部151にMACアドレスを渡す。起動OS取得部151は、起動OS管理テーブル152内の当該MACアドレスと起動フラグとを用い、当該端末10,20に返却するオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバ200のIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名を取得する(ステップ504)。アドレス払い出し応答メッセージ組み立て部140は、コンフィグファイルから取得済みの当該端末に割り当てるIPアドレス、ネットマスクをはじめとするネットワーク情報と、TFTPサーバ200のアドレスをnext-serverオプションに、ブートファイル名もしくはパス名をfilenameオプションに、オペレーティングシステムの格納位置情報をoption root-pathオプションに設定した応答メッセージを作成し、アドレス払い出し要求応答部120に渡す。アドレス払い出し要求応答部129は、当該端末へDHCP Offerとして返却する(ステップ505)。
【0096】
アドレス払い出しサーバ100から応答を受信した当該端末10,20は、DHCP requestを送信し(ステップ506)、当該電文をアドレス払い出し要求受信部110により受信したアドレス払い出しサーバ100は、上記に示した一連の処理を実施し、アドレス払い出し要求応答部120より、当該端末10,20へDHCP Ackとして返却する(ステップ507)。
【0097】
IPアドレスが確定した(ステップ508)当該端末10,20は、アドレス払い出しサーバ100から応答内に含まれる情報からTFTPサーバ200のIPアドレスとブートファイル名、もしくはパス名、オペレーティングシステム格納位置情報を取得し、TFTPサーバ200へブートファイルを要求し(ステップ509)、ブートファイルをダウンロードする(ステップ510)。
【0098】
ブートファイルをダウンロードした当該端末10,20は、ブートファイルをロードし(ステップ511)、その過程においてブートローダがオペレーティングシステムの格納位置情報を読み込むことにより(ステップ512)、当該端末10,20を起動する(ステップ513)。
【0099】
管理用端末20によるバージョンアップ作業の実施前には、管理用端末20の電源を投入する以前に、アドレス払い出しサーバ100の起動OS設定部153に対して、バージョンアップ作業対象の通常端末10のMACアドレスと自身のMACアドレスを送信する(ステップ601)。当該情報を受信した起動OS設定部153は、起動OS管理テーブル152内の通常端末10のMACアドレスに対応したオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバのIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名を取得し(ステップ602)、TFTPサーバのIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名を起動OS管理テーブル152内の管理用端末20のMACアドレスに対応するフィールドに格納し(ステップ603)、且つ、外部記憶装置設定部154に対して、通常端末10のMACアドレスに対応したオペレーティングシステムをコピー元とする管理用端末20のオペレーティングシステムの領域の新規作成を依頼し(ステップ604)、新規に作成した格納位置情報を管理用端末20のMACアドレスに対応するフィールドにコピーする(ステップ605)。
【0100】
管理用端末20によるバージョンアップ作業の実施後には、管理用端末20の電源を終了する以前に、アドレス払い出しサーバ100の起動OS設定部153に対して、バージョンアップ作業対象の通常端末10のMACアドレスと自身のMACアドレスを送信する(ステップ606)。該情報を受信した起動OS設定部153は、起動OS管理テーブル152内の管理用端末20のMACアドレスに対応したオペレーティングシステムの格納位置情報にコピーし(ステップ607)、その後、管理用端末20のMACアドレスに対応したオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバ200のIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名を削除する(ステップ608)。
【0101】
以上により、バージョンアップ作業を実施後に、DHCPサーバのコンフィグファイルを変更せずに、且つ、独自のOS選択プログラムを必要とせず、通常端末10に最新のバージョンアップが施されたオペレーティングシステムの格納位置を与えることが可能となる。
【0102】
また、本実施の形態のバージョンアップ前のオペレーティングシステムの格納位置に、OS_Aが格納されており、バージョンアップ後のオペレーティングシステムの格納位置にOS_Bが格納されていると考えると、OS_AからOS_Bへの切替も容易に実現可能である。
【0103】
[第4の実施の形態]
図20は、本発明の第4の実施の形態におけるシステム構成図である。
【0104】
同図に示すシステムは、通常端末10、管理用端末20、TFTPサーバ200、外部記憶装置400、DHCPサーバ500、起動OSメニュー表示サーバ600がネットワーク30に接続されている。
【0105】
図21は、本発明の第4の実施の形態における起動OSメニュー表示サーバの構成図である。
【0106】
同図に示す起動OSメニュー表示サーバ600は、起動OSメニュー要求受信部610、起動OSメニュー要求応答部620、起動OSメニュー要求メッセージ解析部630、起動OSメニュー応答メッセージ組み立て部640、起動OS取得部651、起動OS管理テーブル652、起動OS設定部653、外部記憶装置設定部654から構成される。
【0107】
図22は、本発明の第4の実施の形態における起動OS管理テーブルの構成図である。
【0108】
同図に示す起動OS管理テーブル652は、サーバタイプ、TFTPサーバのIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名、当該端末の起動オペレーティングシステムの格納位置情報、起動フラグから構成される。
【0109】
上記の構成における動作をバージョンアップ作業を例として以下に説明する。
【0110】
図23は、本発明の第3の実施の形態における通常端末/管理用端末の処理のフローであり、図24は、本発明の第3の実施の形態におけるバージョンアップ作業に伴う設定フローである。
【0111】
起動OSメニュー表示サーバ600の起動OS設定部653により、通常端末10が起動可能なサーバタイプと、対応するTFTPサーバのIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名、当該端末のオペレーティングシステムの格納位置を起動OS管理テーブル652に設定し、管理用端末20が起動可能なサーバタイプは、サーバタイプとTFTPサーバのIPアドレスのみ起動OS管理テーブル652に設定する(ステップ701)。
【0112】
管理者は、起動OSメニュー表示サーバ600の起動OS設定部653により、起動OS管理テーブル652の中で通常端末10で起動させたいオペレーティングシステムの格納位置情報を含む項目に起動を示すフラグを立てる。
【0113】
DHCPサーバ500のコンフィグファイルには、
・通常端末10/管理用端末20に割り当てるIPアドレス;
・ネットマスクをはじめとするネットワーク情報;
・next-serverオプションに起動OSメニュー表示サーバ600のIPアドレス;
・option dhcp-class-identifierオプションに当該ホスト名を示す文字列;
・option vendor-class-identifierオプションに"PXEClient";
という文字列を記載し、更に加えて、
option vendor-encapsulated-optionsのサブオプションである
・PXE_DISCOVERY_CONTROL[タグ番号6];
・PXE_BOOT_SERVERS[タグ番号8];
・PXE_MENU[タグ番号9];
を用い、それぞれの値に
−"06:01:07";
−"08:07:00:0C[TFTPサーバのIPアドレスの16進文字列]";
−PXE_BOOT_MENUとして、"09:09:00:0C[サーバタイプ0cに相当する文字列を端末画面に表示する文字列の16進化したときの長さ]:[サーバタイプ0cに相当する文字列を端末画面に表示する文字列の16進化]"
を記載しておく。但し、通常端末10に割り当てるサーバタイプと独立なサーバタイプを管理用端末20に割り当てておく。
【0114】
通常端末10/管理用端末20の電源が投入されると(ステップ702)、各端末10,20は、DHCP Discoverにより当該端末10,20が属するネットワーク30内のDHCPサーバ500に対してネットワーク情報を要求する。当該要求を受け付けたDHCPサーバ500は、
・コンフィグファイルから取得済みの端末に割り当てるIPアドレス;
・ネットマスクをはじめとするネットワーク情報;
・next-serverオプションに、起動OSメニュー表示サーバ600のIPアドレス;
・optionアドレス払い出し-class-identifierオプションに当該ホスト名を示す文字列;
・option vendor-class-identifierオプションに"PXEClient";
という文字列と、更に加えて、
option vendor-encapsulated-optionsのサブオプションである
・PXE_DISCOVERY_CONTROL[タグ番号6];
・PXE_BOOT_SERVERS[タグ番号8];
・PXE_BOOT_MENU[タグ番号9]の値;
・PXE_BOOT_MENU[タグ番号9]の値に対応したPXE_BOOT_MENUの値;
をDHCP Offerとして端末10,20に返却する(ステップ704)。
【0115】
DHCPサーバ500からの応答を受信した端末10,20は、DHCP requestを送信し(ステップ705)、当該電文を受信したDHCPサーバ500は、端末10,20へDHCP Ackを返却する(ステップ706)。
【0116】
DHCPサーバ500から電文を受信し、IPアドレスが確定した端末10,20は、当該電文内に含まれるオプションフィールドを解析し、端末10,20の画面にOS選択メニューを表示する(ステップ707)。
【0117】
操作者が表示されたいずれかのOSメニューを選択する(上記に示した設定により、通常端末10に表示されるOSメニューと管理用端末20に表示されるOSメニューは独立となる)と、当該OSメニューに対応したサーバタイプをパラメータに含めた電文を起動OSメニュー表示サーバ600に送信する(ステップ708)。
【0118】
起動OSメニュー表示サーバ600は、通常端末10/管理用端末20に対してはPXEサーバとして振舞い、各端末10,20から電文を起動OSメニュー要求受信部610により受信し、起動OSメニュー要求メッセージ解析部630に渡す。起動OSメニュー要求メッセージ解析部630は、当該電文の内部からサーバタイプを取得し、起動OS取得部651にサーバタイプを渡し、起動OS取得部651により起動OS管理テーブル652内の当該サーバタイプと起動フラグとを用い、当該端末10,20に返却するオペレーティングシステムの格納位置情報、ブートファイル名、もしくは、パス名、TFTPサーバ200のIPアドレスを取得し(ステップ710)、取得した情報群を起動OSメニュー表示サーバ応答メッセージ組み立て部640に渡す。起動OSメニュー表示サーバ応答メッセージ組み立て部640は、上記の情報群をパラメータとして持つ電文を作成し、起動OSメニュー要求応答部620に渡し、起動OSメニュー要求応答部620より当該電文を端末10,20に返却する(ステップ711)。
【0119】
起動OSメニュー表示サーバ600からの応答を受信した端末10,20は、受信した電文内に含まれるパラメータの中から、TFTPサーバ200のIPアドレス、ブートファイル名もしくは、パス名、格納位置情報を取得し、当該TFTPサーバから、ブートファイルをダウンロードする(ステップ712)。
【0120】
ブートファイルをダウンロードした当該端末10,20は、ブートファイルをロードし(ステップ713)、その過程においてブートローダがオペレーティングシステムの格納位置情報を読み込むことにより(ステップ714)、当該端末10,20は起動する(ステップ715)。
【0121】
管理用端末20によるバージョンアップ作業の実施前には、管理用端末20の電源を投入する以前に、起動OSメニュー表示サーバ600の起動OS設定部653に対して、バージョンアップ作業対象の通常端末10のサーバタイプと自身のサーバタイプを送信する(ステップ801)。当該情報を受信した起動OS設定部653は起動OS管理テーブル652内の通常端末10のサーバタイプに対応したTFTPサーバのIPアドレス、ブートファイル名もしくはパス名を取得し(ステップ802)、起動OS管理テーブル652内の管理用端末のMACアドレスに対応するフィールドに格納する(ステップ803)。さらに、外部記憶装置設定部654に対して通常端末10のMACアドレスに対応したオペレーティングシステムをコピー元とする管理用端末20のオペレーティングシステムの領域の新規作成を依頼し(ステップ804)、新規に作成した格納位置情報を管理用端末20のMACアドレスに対応するフィールドにコピーする(ステップ805)。
【0122】
管理用端末20によるバージョンアップ作業の実施後には、管理用端末20の電源を終了する以前に、起動OSメニュー表示サーバ600の起動OS設定部653に対して、バージョンアップ作業対象の通常端末のサーバタイプと自身のサーバタイプを送信し(ステップ806)、当該情報を受信した起動OS設定部653は、起動OS管理テーブル652内の管理用端末20のサーバタイプに対応したオペレーティングシステムの格納位置情報をバージョンアップ作業対象の通常端末10のオペレーティングシステムの格納位置情報にコピーする(ステップ807)。その後、管理用端末20のサーバタイプに対応したオペレーティングシステムの格納位置情報、ブートファイル名もしくはパス名を削除する(ステップ808)。
【0123】
以上により、バージョンアップ作業を実施後、PXEサーバのコンフィグファイルを変更せずに、且つ、独自のOS選択プログラムを必要とせず、通常端末10に最新のバージョンアップが施されたオペレーティングシステムの格納位置を与えることが可能となる。
【0124】
また、本実施の形態のバージョンアップ前のオペレーティングシステムの格納位置にOS_Aが格納されており、バージョンアップ後のオペレーティングシステムの格納位置にOS_Bが格納されていると考えると、OS_AからOS_Bへの切替も容易に実現可能である。
【0125】
なお、上記の実施の形態における、通常端末、管理用端末、アドレス払い出しサーバ、TFTPサーバ、起動OS管理サーバ、起動OSメニュー表示サーバ、DHCPサーバの各構成要素の動作をプログラムとして構築し、それぞれのサーバ(コンピュータ)にインストールして実行させる、または、ネットワークを流通させることが可能である。
【0126】
また、構築されたプログラムを、ハードディスクや、フレキシブルディスク、CD−ROM等の可搬記憶媒体に格納しておき、それぞれのサーバ(コンピュータ)にインストールする、または、配布することが可能である。
【0127】
なお、本発明は、上記の実施の形態実施例に限定されることなく、特許請求の範囲内において種々変更・応用が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本発明は、Thinクライアントのようなネットワークブート(起動)を行うシステムにおいて、DHCPサーバ、TFTPサーバ、アドレス払い出しサーバ、起動OS管理サーバ、起動OSメニュー表示サーバ、PXEサーバ等のオペレーティングシステムの切り替えを行うシステムに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】本発明の原理構成図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるシステム構成図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるアドレス払い出しサーバの構成図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における起動OS管理サーバの構成図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における起動OS管理テーブルの構成図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における通常端末/管理用端末のフローである。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるバージョンアップ作業に伴う設定フローである。
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるシステム構成図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における起動OSメニューサーバの構成図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態における起動OS管理サーバの構成図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における起動OS管理テーブルの構成図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態における通常端末/管理用端末のフローである。
【図14】本発明の第2の実施の形態におけるバージョンアップ作業に伴う設定フローである。
【図15】本発明の第3の実施の形態におけるシステム構成図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態におけるアドレス払い出しサーバの構成図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態における起動OS管理テーブルの構成図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態における通常端末/管理用端末のフローである。
【図19】本発明の第3の実施の形態におけるバージョンアップ作業に伴うフローである。
【図20】本発明の第4の実施の形態におけるシステム構成図である。
【図21】本発明の第4の実施の形態における起動OSメニュー表示サーバの構成図である。
【図22】本発明の第4の実施の形態における起動OS管理テーブルの構成図である。
【図23】本発明の第4の実施の形態における通常端末/管理用端末のフローである。
【図24】本発明の第4の実施の形態におけるバージョンアップ作業に伴うフローである。
【符号の説明】
【0130】
10 通常端末
11 ネットワーク情報要求手段
12 ブートファイル取得手段
20 管理用端末
100 アドレス払い出しサーバ
101 設定情報ファイル
110 アドレス払い出し要求受信部
120 格納位置情報・アドレス応答手段、アドレス払い出し要求応答部
130 アドレス払い出し要求メッセージ解析部
140 アドレス払い出し応答メッセージ組み立て部
141 コンフィグファイル
150 起動OS管理サーバ要求メッセージ組み立て部
151 起動OS取得部
152 起動OS管理テーブル
153 起動OS設定部
154 外部記憶装置設定部
160 起動OS管理サーバ応答メッセージ解析部
170 格納位置情報要求手段、起動OS管理サーバ情報送信部
180 起動OS管理サーバ情報受信部
190 設定情報読み込み部
200 TFTPサーバ
300 起動OS管理サーバ
301 起動OSメニュー表示サーバ要求受信部
302 起動OSメニュー表示サーバ要求応答部
303 起動OSメニュー表示サーバ要求メッセージ解析部
304 起動OSメニュー表示サーバ応答メッセージ組み立て部
310 アドレス払い出しサーバ要求受信部
320 アドレス払い出しサーバ要求応答部
330 アドレス払い出しサーバ要求メッセージ解析部
340 アドレス払い出しサーバ応答メッセージ組み立て部
350 起動OS取得部
360 外部記憶装置設定部
370 起動OS管理テーブル
380 起動OS設定部
320 格納位置情報応答手段
370 起動OS管理テーブル
400 外部記憶装置
500 DHCPサーバ
600 起動OSメニュー表示サーバ
601 設定情報ファイル
610 起動OSメニュー要求受信部
620 起動OSメニュー要求応答部
630 起動OSメニュー要求メッセージ解析部
640 起動OSメニュー応答メッセージ組み立て部
650 起動OS管理サーバ要求メッセージ組み立て部
651 起動OS取得部
652 起動OS管理テーブル
653 起動OS設定部
654 外部記憶装置設定部
660 起動OS管理サーバ応答メッセージ解析部
670 起動OS管理サーバ情報送信部
680 起動OS管理サーバ情報受信部
690 設定情報読み込み部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のオペレーティングシステム環境の切替を行うためのOS切替方法であって、
ユーザが使用する通常端末と、管理者が操作する管理用端末と、アドレス払い出しサーバと、起動オペレーティングシステム(OS)管理サーバと、TFTP(Trivial File Transfer Protocol)サーバと、外部記憶装置からなるシステムにおいて、
前記通常端末及び前記管理用端末から前記アドレス払い出しサーバに対してネットワーク情報を要求し、
前記アドレス払い出しサーバは、前記起動OS管理サーバに対してオペレーティングシステムの格納位置情報を要求する格納位置情報要求を送信し、
前記起動OS管理サーバは、前記格納位置情報要求に対して、各端末の外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置を保持する起動OS管理テーブルから該格納位置情報要求に対応するオペレーティングシステムの格納位置情報と前記TFTPサーバのアドレス及びブートファイル名を取得して、前記アドレス払い出しサーバに対して返却し、
前記アドレス払い出しサーバは、コンフィグファイルから前記端末のネットワーク情報を取得し、受信した前記オペレーティングシステムの格納位置情報と前記TFTPサーバのアドレス及び前記ブートファイル名と共に前記端末に送信し、
前記端末は、前記TFTPサーバのアドレスと前記オペレーティングシステムの格納位置情報及び前記ブートファイル名に基づいて、該TFTPサーバに対してブートファイルを要求し、ブートファイルをダウンロードすることを特徴とするOS切替方法。
【請求項2】
ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のオペレーティングシステム環境の切替を行うためのOS切替方法であって、
ユーザが使用する通常端末と、管理者が操作する管理用端末と、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol )サーバと、起動OS管理サーバと、起動OSメニュー表示サーバと、TFTPサーバと、外部記憶装置からなるシステムにおいて、
前記通常端末及び前記管理用端末から前記DHCPサーバに対してネットワーク情報要求を送信し、
前記DHCPサーバは、端末のネットワーク情報とメニュー表示用の設定を格納したコンフィグファイルから前記ネットワーク情報要求に対応する端末のネットワーク情報とメニュー表示情報を前記端末に返却し、
前記端末は、前記DHCPサーバから受信した前記メニュー表示情報を表示し、該端末のユーザによりOSメニューが選択されると、該OSメニューに対応したサーバタイプのパラメータを含む電文を前記起動OSメニュー表示サーバに送信し、
前記起動OSメニュー表示サーバは、前記電文に含まれるサーバタイプを前記起動OS管理サーバに送信し、
前記起動OS管理サーバは、各端末の外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置を保持する起動OS管理テーブルから前記サーバタイプに対応するオペレーティングシステムの格納位置とTFTPサーバのアドレス及びブートファイル名を取得して、前記起動OSメニュー表示サーバに返却し、
前記起動OSメニュー表示サーバは、前記起動OS管理サーバから取得した前記オペレーティングシステムの格納位置情報と前記TFTPサーバのアドレスを前記端末に送信し、
前記端末は、前記起動OSメニュー表示サーバから取得した前記TFTPサーバのアドレスと前記オペレーティングシステムの格納位置情報及び前記ブートファイル名に基づいて、該TFTPサーバに対してブートファイルを要求し、ブートファイルをダウンロードすることを特徴とするOS切替方法。
【請求項3】
ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のオペレーティングシステム環境の切替を行うためのOS切替方法であって、
ユーザが使用する通常端末と、管理者が操作する管理用端末と、アドレス払い出しサーバと、TFTPサーバと、外部記憶装置からなるシステムにおいて、
前記通常端末及び前記管理用端末から前記アドレス払い出しサーバに対してネットワーク情報を要求し、
前記アドレス払い出しサーバは、前記ネットワーク要求に対して、コンフィグファイルからネットワーク情報を取得し、起動OS管理テーブルから前記外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバのアドレス、ブートファイル名を取得して、前記端末に返却し、
前記端末は、前記アドレス払い出しサーバから取得した、前記オペレーティングシステムの格納位置情報と前記TFTPサーバのアドレス、前記ブートファイル名に基づいて、該TFTPサーバに対してブートファイルを要求し、ブートファイルをダウンロードすることを特徴とするOS切替方法。
【請求項4】
ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のオペレーティングシステム環境の切替を行うためのOS切替方法であって、
ユーザが使用する通常端末と、管理者が操作する管理用端末と、DHCPサーバと、起動OSメニュー表示サーバと、TFTPサーバと、外部記憶装置からなるシステムにおいて、
前記通常端末及び前記管理用端末から前記DHCPサーバに対してネットワーク情報を要求し、
前記DHCPサーバは、コンフィグファイルからネットワーク情報、前記起動OSメニュー表示サーバのアドレスを前記端末に返却し、
前記端末は、前記起動OSメニュー表示サーバのアドレスに基づいて、前記起動OSメニュー表示サーバにオペレーティングシステムの格納位置情報を要求し、
前記起動OSメニュー表示サーバは、起動OS管理テーブルからオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバのアドレス、ブートファイル名を取得して、前記端末に返却し、
前記端末は、前記TFTPサーバのアドレスと前記オペレーティングシステムの格納位置情報及び前記ブートファイル名に基づいて、該TFTPサーバに対してブートファイルを要求し、ブートファイルをダウンロードすることを特徴とするOS切替方法。
【請求項5】
ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のOS環境の切替を行うためのオペレーティングシステム切替システムであって、
ユーザが使用する通常端末と、管理者が操作する管理用端末と、アドレス払い出しサーバと、起動オペレーティングシステム(OS)管理サーバと、TFTP(Trivial File Transfer Protocol)サーバと、外部記憶装置を有し、
前記通常端末及び前記管理用端末は、
前記アドレス払い出しサーバに対してネットワーク情報を要求するネットワーク情報要求手段と、
前記アドレス払い出しサーバから取得する前記TFTPサーバのアドレスとペレーティングシステムの格納位置情報及びブートファイル名に基づいて、該TFTPサーバに対してブートファイルを要求し、ブートファイルをダウンロードするブートファイル取得手段と、を有し、
前記アドレス払い出しサーバは、
端末のネットワーク情報を保持するコンフィグファイルと、
前記起動OS管理サーバに対してオペレーティングシステムの格納位置情報を要求する格納位置情報要求を送信する格納位置情報要求手段と、
前記コンフィグファイルから前記端末のネットワーク情報を取得し、受信した前記オペレーティングシステムの格納位置情報と前記TFTPサーバのアドレス及び前記ブートファイル名と共に前記端末に送信する格納位置情報・アドレス応答手段と、を有し、
前記起動OS管理サーバは、
各端末の外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置情報を保持する起動OS管理テーブルと、
前記格納位置情報要求に対して、前記起動OS管理テーブルから該格納位置情報要求に対応するオペレーティングシステムの格納位置情報と前記TFTPサーバのアドレス及びブートファイル名を取得して、前記アドレス払い出しサーバに対して返却する格納位置情報応答手段と、を有することを特徴とするOS切替システム。
【請求項6】
ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のオペレーティングシステム環境の切替を行うためのOS切替システムであって、
ユーザが使用する通常端末と、管理者が操作する管理用端末と、DHCPサーバと、起動OS管理サーバと、起動OSメニュー表示サーバと、TFTPサーバと、外部記憶装置からなるシステムにおいて、
前記通常端末及び前記管理用端末は、
前記DHCPサーバに対してネットワーク情報要求を送信するネットワーク情報要求手段と、
前記DHCPサーバから受信したメニュー表示情報を表示し、該端末のユーザによりOSメニューが選択されると、該OSメニューに対応したサーバタイプのパラメータを含む電文を前記起動OSメニュー表示サーバに送信するサーバタイプ送信手段と、
前記起動OSメニュー表示サーバからTFTPサーバのアドレスとオペレーティングシステムの格納位置情報及びブートファイル名を取得し、これらの情報群に基づいて、該TFTPサーバに対してブートファイルを要求し、ブートファイルをダウンロードするブートファイル取得手段と、を有し、
前記DHCPサーバは、
端末のネットワーク情報とメニュー表示用の設定を格納したコンフィグファイルと、
前記端末からの前記ネットワーク情報要求に対して、前記コンフィグファイルから対応する端末のネットワーク情報とメニュー表示情報を前記端末に返却するネットワーク情報応答手段と、を有し、
前記起動OSメニュー表示サーバは、
前記端末から受信した前記電文に含まれるサーバタイプを前記起動OS管理サーバに送信するサーバタイプ転送手段と、
前記起動OS管理サーバから取得したオペレーティングシステムの格納位置情報とTFTPサーバのアドレスを前記端末に送信する格納位置情報転送手段と、を有し、
前記起動OS管理サーバは、
各端末の外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置を保持する起動OS管理テーブルと、
前記起動OSメニュー表示サーバから受信した前記サーバタイプに対応するオペレーティングシステムの格納位置とTFTPサーバのアドレス及びブートファイル名を前記起動OS管理テーブルから取得して、前記起動OSメニュー表示サーバに返却する格納位置情報応答手段と、を有することを特徴とするOS切替システム。
【請求項7】
ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のオペレーティングシステム環境の切替を行うためのOS切替システムであって、
ユーザが使用する通常端末と、管理者が操作する管理用端末と、アドレス払い出しサーバと、TFTPサーバと、外部記憶装置からなるシステムにおいて、
前記通常端末及び前記管理用端末は、
前記アドレス払い出しサーバに対してネットワーク情報を要求するネットワーク情報要求手段と、
前記アドレス払い出しサーバから取得した、オペレーティングシステムの格納位置情報とTFTPサーバのアドレス、ブートファイル名に基づいて、該TFTPサーバに対してブートファイルを要求し、ブートファイルをダウンロードするブートファイル取得手段と、を有し、
前記アドレス払い出しサーバは、
ネットワーク情報を格納したコンフィグファイルと、
前記外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバのアドレス、ブートファイル名を保持する起動OS管理テーブルと、
前記端末からの前記ネットワーク要求に対して、前記コンフィグファイルからネットワーク情報を取得し、前記起動OS管理テーブルから前記外部記憶装置内のオペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバのアドレス、ブートファイル名を取得して、前記端末に返却する格納位置情報応答手段と、を有することを特徴とするOS切替システム。
【請求項8】
ネットワークブートする端末において、管理者の操作による端末のオペレーティングシステム環境の切替を行うためのOS切替システムであって、
ユーザが使用する通常端末と、管理者が操作する管理用端末と、DHCPサーバと、起動OSメニュー表示サーバと、TFTPサーバと、外部記憶装置からなるシステムにおいて、
前記通常端末及び前記管理用端末は、
前記DHCPサーバに対してネットワーク情報を要求するネットワーク情報要求手段と、
前記DHCPサーバから受信した前記起動OSメニュー表示サーバのアドレスに基づいて、前記起動OSメニュー表示サーバにオペレーティングシステムの格納位置情報を要求する格納位置情報要求手段と、
前記DHCPサーバから取得したTFTPサーバのアドレスとオペレーティングシステムの格納位置情報及びブートファイル名に基づいて、該TFTPサーバに対してブートファイルを要求し、ブートファイルをダウンロードするブートファイル取得手段と、を有し、
前記DHCPサーバは、
ネットワーク情報、前記起動OSメニュー表示サーバのアドレスを保持するコンフィグファイルと、
前記端末からのネットワーク情報の要求に対して、前記コンフィグファイルからネットワーク情報、前記起動OSメニュー表示サーバのアドレスを取得して前記端末に返却するネットワーク情報応答手段と、
前記起動OSメニュー表示サーバは、
オペレーティングシステムの格納位置情報、TFTPサーバのアドレス、ブートファイル名を保持する起動OS管理テーブルと、
前記端末からの前記格納位置情報の要求に対して、前記起動OS管理テーブルから前記オペレーティングシステムの格納位置情報、前記TFTPサーバのアドレス、前記ブートファイル名を取得して、前記端末に返却する格納位置情報応答手段と、を有することを特徴とするOS切替システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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