説明

オンラインゲームサービス提供システム、オンラインゲームサービス提供方法、およびオンラインゲームサービス提供プログラム

【課題】現実の現在位置とオンライン上など仮想世界での事物・サービスとを連係させ、オンラインゲームサービスの質的量的な向上を図り、ユーザの誘導効果を奏することを可能とする。
【解決手段】オンラインゲームのユーザが携行し位置情報取得手段150を備える携帯端末200からこの携帯端末200の位置情報およびユーザ情報を取得し当該位置情報およびユーザ情報を位置情報データベース125に格納する位置情報取得部110と、オンラインゲーム上でユーザに提供される所定サービスと当該所定サービスを提供する条件である携帯端末の所在地範囲とを対応付けた条件データベース126において位置情報データベース125に格納された位置情報が前記所在地範囲に含まれる所定サービスを特定するサービス検索部と111、特定された所定サービスの属性情報と該当ユーザのユーザIDとを含むサービス提供指示をオンラインゲームのゲーム提供サーバ300に送信する指示送信部112、とからシステム構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンラインゲームサービス提供システム、オンラインゲームサービス提供方法、およびオンラインゲームサービス提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末へサーバ等からデジタルコンテンツが配信される技術が提案されている。例えば、サーバーシステムに関し、特に携帯移動情報端末のユーザに対してそれが在圏するエリアに密着した広告情報等を配信するサーバーシステムを提供するとの目的の下、特定エリアの携帯移動情報端末へ情報配信を行うサーバーシステムであって、携帯移動情報端末の登録ユーザに情報配信サービスが提供される特定エリアの情報を記憶する第1のデータベースと、情報提供業者が提供する配信情報とその配信条件とを記憶する第2のデータベースと、前記登録ユーザとその配信情報の受信条件とを記憶する第3のデータベースと、前記登録ユーザの携帯移動情報端末からその位置情報を受信する手段と、前記受信した位置情報が前記1のデータベースに記憶された特定エリア内にあるかを判定する判定手段と、前記第2のデータベースに記憶された配信条件と前記第3のデータベースに記憶された当該ユーザの受信条件とを満足する配信情報を前記判定手段によってエリア内にあると判定された当該ユーザの携帯移動情報端末へ配信する情報配信手段と、を有することを特徴とするサーバーシステム(特許文献1参照)などが提案されている。
【特許文献1】特開2002−216021号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、携帯電話のGPS機能などから得られるユーザ位置情報を利用して、ユーザが位置するその場所に応じた広告を配信するといった技術思想は存在する。しかし、その技術思想は、あくまでも現実の現在位置に対応する現実の店舗等の情報を提供するにすぎず、現実の現在位置とオンライン上など仮想世界での事物・サービスとを連係させて新規なサービスの提供を行って、オンラインゲームサービスの質的量的な向上を図り、ユーザの誘導効果を発揮するといったものではなかった。
【0004】
そこで本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、現実の現在位置とオンライン上など仮想世界での事物・サービスとを連係させ、オンラインゲームサービスの質的量的な向上を図り、ユーザの誘導効果を奏することを可能とする、オンラインゲームサービス提供システム、オンラインゲームサービス提供方法、およびオンラインゲームサービス提供プログラムを提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する本発明のオンラインゲームサービス提供システムは、オンラインゲームサービスの提供システムであって、オンラインゲームのユーザが携行し、位置情報取得手段を備える携帯端末から、この携帯端末の位置情報およびユーザ情報を取得し、当該位置情報およびユーザ情報を位置情報データベースに格納する、位置情報取得部と、オンラインゲーム上でユーザに提供される所定サービスと、当該所定サービスを提供する条件である携帯端末の所在地範囲とを対応付けた条件データベースにおいて、前記位置情報データベースに格納された位置情報が前記所在地範囲に含まれる所定サービスを特定する、サービス検索部と、前記特定された所定サービスの属性情報と該当ユーザのユーザIDとを含むサービス提供指示を、オンラインゲームのゲーム提供サーバに送信する、指示送信部と、を備える。
【0006】
また、本発明のオンラインゲームサービス提供システムは、前記位置情報取得部が、オンラインゲームのユーザが携行する無線ICチップに対して読取り動作を行うリーダ装置から、前記無線ICチップのチップIDとリーダ装置の位置情報とを取得し、当該チップIDおよび位置情報を位置情報データベースに格納するものであるとすれば好適である。 また本発明のオンラインゲームサービス提供システムは、前記特定された所定サービスの利用認証情報を、所定サービス毎の利用認証情報が格納された認証情報データベースから抽出し、当該利用認証情報と所定サービスの属性情報とを該当携帯端末に送信する、認証情報送信部を備え、前記指示送信部が、前記特定された所定サービスの属性情報と前記利用認証情報と該当ユーザのユーザIDとを含むサービス提供指示を、オンラインゲームのゲーム提供サーバに送信するものであるとすれば好適である。
【0007】
また、本発明のオンラインゲームサービス提供方法は、オンラインゲームサービスの提供をコンピュータにて行う方法であって、前記コンピュータが、オンラインゲームのユーザが携行し、位置情報取得手段を備える携帯端末から、この携帯端末の位置情報およびユーザ情報を取得し、当該位置情報およびユーザ情報を位置情報データベースに格納し、オンラインゲーム上でユーザに提供される所定サービスと、当該所定サービスを提供する条件である携帯端末の所在地範囲とを対応付けた条件データベースにおいて、前記位置情報データベースに格納された位置情報が前記所在地範囲に含まれる所定サービスを特定し、前記特定された所定サービスの属性情報と該当ユーザのユーザIDとを含むサービス提供指示を、オンラインゲームのゲーム提供サーバに送信する、ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明のオンラインゲームサービス提供プログラムは、オンラインゲームサービスの提供方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、オンラインゲームのユーザが携行し、位置情報取得手段を備える携帯端末から、この携帯端末の位置情報およびユーザ情報を取得し、当該位置情報およびユーザ情報を位置情報データベースに格納するステップと、オンラインゲーム上でユーザに提供される所定サービスと、当該所定サービスを提供する条件である携帯端末の所在地範囲とを対応付けた条件データベースにおいて、前記位置情報データベースに格納された位置情報が前記所在地範囲に含まれる所定サービスを特定するステップと、前記特定された所定サービスの属性情報と該当ユーザのユーザIDとを含むサービス提供指示を、オンラインゲームのゲーム提供サーバに送信するステップと、を含む。
【0009】
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明の実施の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、現実の現在位置とオンライン上など仮想世界での事物・サービスとを連係させ、オンラインゲームサービスの質的量的な向上を図り、ユーザの誘導効果を奏することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
−−−システム構成−−−
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は本実施形態におけるオンラインゲームサービス提供システム100を含むネットワーク構成図である。図1に示すオンラインゲームサービス提供システム100(以下、システム100)は、本発明のオンラインゲームサービス提供方法を実行する機能を実現すべく書き換え可能メモリなどのプログラムデータベース101に格納されたプログラム102をメモリ103に読み出し、演算装置たるCPU104により実行する。
【0012】
また、前記システム100は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類、ディスプレイなどの入出力インターフェイス105、ならびに、携帯端末200などとの間のデータ授受を担う通信部106などを有している。
【0013】
前記システム100は、前記通信部106により、前記携帯端末200らと例えばインターネットやLAN、シリアル・インターフェース通信線などのネットワーク140を介して接続し、データ授受を実行する。システム100の各種機能部と通信部106との間ではI/O部107がデータのバッファリングや各種仲介処理を実行している。
【0014】
続いて、前記システム100が、例えばプログラム102に基づき構成・保持する機能部につき説明を行う。前記システム100は、オンラインゲームのユーザが携行し、GPS装置などの位置情報取得手段150を備える携帯端末200から、この携帯端末200の位置情報およびユーザ情報を取得し、当該位置情報およびユーザ情報を位置情報データベース125に格納する、位置情報取得部110を備える。なお、前記GPS装置150は、上空2万1000kmの軌道を周回する24個のGPS衛星5のうち最低3個の衛星からの電波を受信して、2次元(緯度・経度)の位置測定ができる装置である。4個以上の衛星からの電波を受信できれば、海抜を加えた3次元の位置測定も可能となる。従って、前記携帯端末200の位置情報として、緯度経度のみならず海抜の情報を含めることで、例えば同じ領域の位置情報ながら、高さ位置が違う状況を区別することも可能となる。この場合、例えば建物前広場と建物屋上とで海抜が異なるから、システム100側でも異なる位置情報として認識し、それぞれ別の所定サービスを対応付けて特定するといった処理も可能となる。ただし、GPS装置150が取得するデータは所定誤差を含んでいるほか、トンネル内や建物の陰などでは電波を受信できないという問題もあるため、前記誤差に関してはGPS信号を衛星測位情報センター(GPex、東京・千代田)の固定基準局で受信し、誤差を計算した後、補正データをFM多重放送で前記位置情報取得手段150に送信するD-GPSというシステムがある。これによって従来のGPSに比べ、位置測定の精度が数倍向上する。勿論、この場合、位置情報取得手段150は、前記FM多重放送の電波を受信する機能を有する必要がある。
【0015】
また、システム100は、オンラインゲーム上でユーザに提供される所定サービスと、当該所定サービスを提供する条件である携帯端末200の所在地範囲とを対応付けた条件データベース126において、前記位置情報データベース125に格納された位置情報が前記所在地範囲に含まれる所定サービスを特定する、サービス検索部111を備える。
【0016】
また、システム100は、前記特定された所定サービスの属性情報と該当ユーザのユーザIDとを含むサービス提供指示を、オンラインゲームのゲーム提供サーバ300に送信する、指示送信部112を備える。
【0017】
また、前記位置情報取得部110が、オンラインゲームのユーザが携行する無線ICチップ410に対して読取り動作を行うリーダ装置400から、前記無線ICチップ410のチップIDとリーダ装置400の位置情報とを取得し、当該チップIDおよび位置情報を位置情報データベース125に格納するものとすれば好適である。
【0018】
また、システム100は、前記特定された所定サービスの利用認証情報を、所定サービス毎の利用認証情報が格納された認証情報データベース127から抽出し、当該利用認証情報と所定サービスの属性情報とを該当携帯端末200に送信する、認証情報送信部113を備えるとすれば好適である。この場合、前記指示送信部112が、前記特定された所定サービスの属性情報と前記利用認証情報と該当ユーザのユーザIDとを含むサービス提供指示を、オンラインゲームのゲーム提供サーバ300に送信するとすれば好適である。
【0019】
なお、前記各機能部110〜113の少なくともいずれかは、システム100ではなく、前記ゲーム提供サーバ300が備えるとしてもよい。この場合、ゲーム提供サーバ300がシステム100の機能の一部又は全部を備えると見ることもできる。前記各機能部110〜113の一部を、システム100とゲーム提供サーバ300とで分担する場合、本発明のオンラインゲームサービス提供方法を、システム100とゲーム提供サーバ300とが協働して実現することとなる。
【0020】
また、携帯端末200がGPS装置150などの位置情報取得手段として、例えば、無線LAN装置を備えているとしてもよい。この場合、携帯端末200の無線LAN装置が、付近の無線LANホットスポットに接近した際に、このホットスポットのアクセスポイントを検知してこれにアクセスする。前記無線LAN装置は、このアクセスポイントの名称などの属性情報を取得できるから、この属性情報を携帯端末200を介してシステム100に送信すれば、システム100はこのアクセスポイントの属性情報に基づき、前記携帯端末200を携行するユーザの現在位置を把握することができる。アクセスポイントの属性情報に設置場所の情報が含まれていれば、その情報をそのままユーザの現在位置情報としてシステム100は取得できる。他方、設置場所の情報が含まれていない場合、例えばホットスポットないしアクセスポイントとその設置場所との対応関係を定めたテーブル(例:ホットスポットの運営者等より事前に取得するか、この運営者のサーバに問い合わせを行う)に前記属性情報を照合し、設置場所の特定が可能となる。
【0021】
一方、前記携帯端末200は、書き換え可能メモリなどのプログラムデータベース201に格納されたプログラム202をメモリ203に読み出し、演算装置たるCPU204により実行する。また、前記携帯端末200は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類、ディスプレイ250などの入出力インターフェイス205、ならびに、前記システム100との間のデータ授受を担う通信部206などを有している。
【0022】
前記携帯端末200は、前記通信部206により、前記システム100と例えばインターネットやLAN、シリアル・インターフェース通信線などのネットワーク140を介して接続し、データ授受を実行する。携帯端末200の各種機能部と通信部206との間ではI/O部207がデータのバッファリングや各種仲介処理を実行している。
【0023】
続いて、携帯端末200が、例えばプログラム202に基づき構成・保持する機能部につき説明を行う。前記携帯端末200は、GPS装置などの位置情報取得手段150が取得した自身の位置情報(緯度経度など)と、自身のID(例:端末の製造番号、電話番号、メールアドレス、IPアドレスなど)などのユーザ情報とを、システム100に送信する、位置情報送信部210を備える。
【0024】
また、携帯端末200は、システム100から送信される、前記利用認証情報と所定サービスの属性情報とを受信する、認証情報受信部211を備えるとすれば好適である。
【0025】
一方、前記ゲーム提供サーバ300は、書き換え可能メモリなどのプログラムデータベース301に格納されたプログラム302をメモリ303に読み出し、演算装置たるCPU304により実行する。また、前記ゲーム提供サーバ300は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類、ディスプレイなどの入出力インターフェイス305、ならびに、システム100との間のデータ授受を担う通信部306などを有している。
【0026】
前記ゲーム提供サーバ300は、前記通信部306により、前記システム100らと例えばインターネットやLAN、シリアル・インターフェース通信線などのネットワーク140を介して接続し、データ授受を実行する。ゲーム提供サーバ300の各種機能部と通信部306との間ではI/O部307がデータのバッファリングや各種仲介処理を実行している。
【0027】
このゲーム提供サーバ300は、システム100が備える機能部と同様に、例えば、オンラインゲームのユーザが携行し、GPS装置などの位置情報取得手段150を備える携帯端末200から、この携帯端末200の位置情報およびユーザ情報を取得し、当該位置情報およびユーザ情報を位置情報データベース125に格納する、位置情報取得部310を備えるとできる。
【0028】
また、ゲーム提供サーバ300は、オンラインゲーム上でユーザに提供される所定サービスと、当該所定サービスを提供する条件である携帯端末200の所在地範囲とを対応付けた条件データベース126において、前記位置情報データベース125に格納された位置情報が前記所在地範囲に含まれる所定サービスを特定する、サービス検索部311を備えるとできる。
【0029】
また、ゲーム提供サーバ300は、前記特定された所定サービスの利用認証情報を、所定サービス毎の利用認証情報が格納された認証情報データベース127から抽出し、当該利用認証情報と所定サービスの属性情報とを該当携帯端末200に送信する、認証情報送信部313を備えるとできる。
【0030】
また、ゲーム提供サーバ300は、オンラインゲームサービスをユーザに提供するため、例えば、ユーザ所有のパーソナルコンピュータ500や、インターネットカフェ10等のオンラインゲームがプレイ可能な各種施設に設置されたコンピュータ510などからのアクセス要求を受け付けて、利用認証処理を実行する認証処理部314を備えるとできる。この認証処理部314は、前記パーソナルコンピュータ500やコンピュータ510などから送信されてきた利用認証情報(システム100から携帯端末200に予め送信され、ユーザにより前記パーソナルコンピュータ500等で入力されたもの)を、所定サービス毎の利用認証情報が格納された認証情報データベース127にて照合し、該当する所定サービスの有無や、所定サービスの特定を実行する。
【0031】
また、ゲーム提供サーバ300は、前記利用認証処理が成功したユーザについては、前記特定した所定サービスのデータをゲームデータベース128より抽出し、これを前記パーソナルコンピュータ500やコンピュータ510に送信する、ゲームデータ送信部315を備えるとできる。なお、前記ゲームデータベース128は、オンラインゲームのデータが格納されているデータベースである。また、このゲームデータ送信部315は、前記所定サービスのデータのみならず、勿論、オンラインゲームのメインデータも前記パーソナルコンピュータ500やコンピュータ510へ送信する。パーソナルコンピュータ500やコンピュータ510では、前記所定サービスのデータやメインデータを受信して、これをディスプレイに出力し、ユーザのプレイに供する。
【0032】
なお、これまで示した システム100における各機能部110〜120は、ハードウェアとして実現してもよいし、メモリやHDD(Hard Disk Drive)などの適宜な記憶装置に格納したプログラムとして実現するとしてもよい。この場合、前記CPU104がプログラム実行に合わせて記憶装置より該当プログラムをメモリ103に読み出して、これを実行することとなる。
【0033】
また、前記携帯端末200が利用するプログラム202は、携帯端末200が常に備える場合のみならず、ネットワーク140等を通じて適宜なサーバ(該当プログラムを提供するコンピュータでシステム100であってもよい)にアクセスし、このサーバよりダウンロードして利用するとしてもよい。
【0034】
また、前記ネットワーク140に関しては、インターネット、LANの他、ATM回線や専用回線、WAN(Wide Area Network)、電灯線ネットワーク、無線ネットワーク、公衆回線網、携帯電話網、シリアル・インターフェース通信線など様々なネットワークを採用することも出来る。また、VPN(Virtual Private Network)など仮想専用ネットワーク技術を用いれば、インターネットを採用した際にセキュリティ性を高めた通信が確立され好適である。なお、前記シリアル・インターフェイスは、単一の信号線を用いて1ビットずつ順次データを送るシリアル伝送で、外部機器と接続するためのインターフェースを指し、通信方式としてはRS−232C、RS−422、IrDA、USB、IEEE1394、ファイバ・チャネルなどが想定できる。
【0035】
−−−データベース構造−−−
次に、本実施形態におけるオンラインゲームサービス提供システム100が利用するデータベースの構造について説明する。図2は、本実施形態における、(a)位置情報データベース、(b)条件データベース、(c)認証情報データベース、(d)ゲームデータベースの各データ構造例を示す図である。
【0036】
前記位置情報データベース125は、携帯端末200から取得した位置情報およびユーザ情報を格納するデータベースであり、例えば登録日時の情報をキーとして、位置情報(地名、緯度経度)、および会員ナンバーといった情報を関連づけたレコードの集合体となっている。
【0037】
前記条件データベース126は、オンラインゲーム上でユーザに提供される所定サービスと、当該所定サービスを提供する条件である携帯端末200の所在地範囲とを対応付けたデータベースであり、例えば所定サービスの提供期間および提供時刻の情報(開始日と終了日、開始時刻と終了時刻)をキーとして、所定サービスの提供条件としての指定位置(地名、緯度経度)、サービス内容(例:攻撃力100ポイントアップ、経験値100ポイント獲得など)、および送信プライオリティー(利用認証情報の携帯端末200への送信形態:リアルタイムorバッチ処理)といった情報を関連づけたレコードの集合体となっている。
【0038】
前記認証情報データベース127は、所定サービス毎の利用認証情報を格納するデータベースであり、例えば所定サービスの提供期間および提供時刻の情報(開始日と終了日、開始時刻と終了時刻)をキーとして、サービス内容、利用認証情報(該当サービスの提供を受けるためのパスワードや暗号鍵など)といった情報を関連づけたレコードの集合体となっている。
【0039】
前記ゲームデータベース128は、オンラインゲームのデータを格納するデータベースであり、例えば前記所定サービスの名称をキーとして、当該所定サービスをユーザが享受するためのプレイデータを関連づけたレコードの集合体となっている。
【0040】
−−−処理の実際−−−
以下、本実施形態におけるオンラインゲームサービス提供方法の実際手順について、図に基づき説明する。なお、以下で説明するオンラインゲームサービス提供方法に対応する各種動作は、前記システム100が、メモリ103に読み出して実行するプログラム102によって実現される。そして、このプログラム102は、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。また、オンラインゲームサービス提供方法の処理に関わる携帯端末200の処理については、携帯端末200が、メモリ203に読み出して実行するプログラム202によって実現される。そして、このプログラム202は、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。また、オンラインゲームサービス提供方法の処理に関わるゲーム提供サーバ300の処理については、ゲーム提供サーバ300が、メモリ303に読み出して実行するプログラム302によって実現される。そして、このプログラム302は、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0041】
−−−処理フロー例1−−−
図3は、本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例1を示すフロー図である。ここではまず、ユーザとゲーム提供サーバ300との間でオンラインゲームサービスの会員契約を結ぶ処理について説明する。ユーザは携帯端末200あるいはパーソナルコンピュータ500を用いてゲーム提供サーバ300にアクセスし、会員申請のリクエストを送信する(s100)。ゲーム提供サーバ300ではこれを受け付けて(s101)、会員ナンバーやパスワード等を生成し、これを所定のユーザデータベース等に格納して会員登録を実行する(s102)。前記会員ナンバーなどの登録会員情報は、ゲーム提供サーバ300から前記ユーザの携帯端末200あるいはパーソナルコンピュータ500へ送信される(s103)。一方、前記ユーザの携帯端末200あるいはパーソナルコンピュータ500へ送信ではこの会員ナンバー等の情報を受信し(s104)、処理を終了する。こうした会員登録処理については、前記ユーザと本発明のシステム100との間でも行っておくか、或いは前記ゲーム提供サーバ300における会員登録情報をシステム100でも利用可能としておく。
【0042】
−−−処理フロー例2−−−
図4は、本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例2を示すフロー図である。もしゲーム提供サーバ300とシステム100とでユーザの会員登録情報を完全に共有していない場合、同一ユーザについて、ゲーム提供サーバ300とシステム100とで異なる会員ナンバーが利用されることとなる。そこでそのギャップを解消して本発明のオンラインゲームサービス提供方法を実現するために以下のような処理を実行する。
【0043】
ここでユーザの携帯端末200あるいはパーソナルコンピュータ500は、ゲーム提供サーバ300にアクセスし、サービスメニューへの接続を実行する(s200)。ゲーム提供サーバ300ではこの接続を確認し(s201)、該当ユーザについて、上記会員登録処理で生成されていた会員ナンバーとパスワードに関する照合処理を実行する(s202)。ここでの会員認証が不可であれば(s202:NO)、不正アクセスであるとして処理を終了する。他方、前記会員認証が成功すれば(s202:YES)、ゲーム提供サーバ300は、サービスメニューリストを携帯端末200あるいはパーソナルコンピュータ500へ送信する(s203)。
【0044】
携帯端末200あるいはパーソナルコンピュータ500では、このサービスメニューリストを受信し、ユーザからの希望処理、つまり「異なる会員ナンバーの登録処理」の選択を受け付ける(s204)。また、前記システム100に対して登録されていた会員ナンバーの情報入力を入力インターフェイスから受付け(s205)、これをゲーム提供サーバ300に送信する(s206)。
【0045】
ゲーム提供サーバ300ではこれを受信し(s207)、システム100で登録されていた異なる会員ナンバーの情報を、該当ユーザの情報として前記ユーザデータベース等に格納し(s208)、処理を終了する。これにより、システム100とゲーム提供サーバ300との間で、同一ユーザに関して異なる会員ナンバーの情報を扱っていたとしても、以後のデータ処理に齟齬が生じない。
なお、こうした処理はシステム100でも同様に実行するとできる。
【0046】
−−−処理フロー例3−−−
図5は、本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例3を示すフロー図である。次に、システム100が前記条件データベース126を管理していて、当該条件データベースにおける、所定サービスを提供する前提条件(例:携帯端末200の所在地範囲など)をゲーム提供サーバ300が提示する状況を想定する。この場合、ゲーム提供サーバ300は、前記前提条件の作成を入力インターフェイスより受け付けて(s300)、これをシステム100に送信する(s301)。システム100ではこれを受信し(s302)、当該前提条件を前記条件データベース126に照合する。この照合により、ゲーム提供サーバ300から受信した前提条件が既登録のものでないか判定する(s303)。
【0047】
前記判定により、前記ゲーム提供サーバ300由来の前提条件が条件データベース126に存在していた場合(s303:NO)、処理を終了する。他方、前記ゲーム提供サーバ300由来の前提条件が条件データベース126に存在していなかった場合(s303:YES)、ゲーム提供サーバ300から受信した前提条件を条件データベース126に登録する(s304)。また、こうした登録が行われた旨はシステム100からゲーム提供サーバ300に通知される(s305、s306)。
【0048】
なお、こうした処理は、ゲーム提供サーバ300からシステム100へ前提条件が送信される流れのみならず、システム100からゲーム提供サーバ300へ前提条件が送信され、ゲーム提供サーバ300が管理する条件データベース126の更新を行うとしてもよい。
【0049】
−−−処理フロー例4−−−
図6は、本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例4を示すフロー図である。ここでユーザの携帯端末200は、システム100にアクセスし、サービスメニューへの接続を実行する(s400)。システム100ではこの接続を確認し(s401)、該当ユーザについて、上記会員登録処理で生成されていた会員ナンバーとパスワードに関する照合処理を実行する(s402)。ここでの会員認証が不可であれば(s402:NO)、不正アクセスであるとして処理を終了する。他方、前記会員認証が成功すれば(s402:YES)、システム100は、サービスメニューリストを携帯端末200へ送信する(s403)。
【0050】
携帯端末200では、このサービスメニューリストを受信し、ユーザからの希望処理、つまり「位置情報の送信処理」の選択を受け付ける(s404)。そしてこのユーザの携帯端末200は前記選択を受けて、当該携帯端末200が備えるGPS装置150等より取得した現在位置情報(緯度経度など)とユーザ情報(携帯端末やユーザの会員ナンバーの情報など)をシステム100に送信する(s405)。この場合、ユーザが主体的に自身の現在位置をシステム100に通知する状況を想定している。
【0051】
システム100では、前記携帯端末200より位置情報を受信する(s406)。なお、本実施形態においては、携帯端末200より受信する情報として位置情報やユーザ情報だけでなく、時刻情報も含むものとする。こうした情報を取得することで、前記条件データベース126における、所定サービス提供の前提条件としての所定時間帯に前記時刻情報の示す時刻が含まれるか判定することができる。
【0052】
前記システム100は、携帯端末200の位置情報およびユーザ情報と時刻情報を取得し、これらを位置情報データベース125に格納する(s407)。また、システム100は、前記条件データベース126において、前記位置情報データベース125に格納された位置情報が前記所在地範囲に含まれ、なおかつ時刻情報が所定時間帯内である所定サービスを特定する(s408)。
【0053】
この処理にて所定サービスが特定できなかった場合(s408:NO)、処理を終了する。他方、この処理にて所定サービスが特定できた場合(s408:YES)、条件データベース126における該当所定サービスのレコードを参照し、その送信プライオリティーの項目をチェックする。この項目が「バッチ処理」でなく「リアルタイム処理」であった場合(s409:NO)、処理をステップs411に進める。他方、前記項目が「バッチ処理」であった場合(s409:YES)、所定のバッチ処理開始時刻か否かを判定する(s410)。バッチ処理時刻が到来した場合(s410:YES)、システム100は、前記特定された所定サービスの名称や内容といった属性情報と該当ユーザの会員ナンバーの情報とを含むサービス提供指示を、ゲーム提供サーバ300に送信する(s411)。
【0054】
なお、ここでシステム100からゲーム提供サーバ300に送信されるサービス提供指示の情報としては、所定サービスの属性情報や会員ナンバーの情報ではない場合も想定できる。例えば、所定サービスの利用にあたってはパスワードの入力が必要であるとした場合、所定サービスの属性情報とその利用認証情報(パスワード)とを組み合わせたものを想定できる。この場合、システム100は、前記特定された所定サービスの利用認証情報を、前記認証情報データベース127から抽出し、ゲーム提供サーバ300および携帯端末200に送信することとなる。
【0055】
ゲーム提供サーバ300では、この利用認証情報を適宜な記憶装置に記憶しておき、ユーザがパーソナルコンピュータ500等でアクセスしてきてオンラインゲームをプレイしている際に、前記利用認証情報の入力があれば前記記憶装置にてパスワード照合を行う。このパスワード照合が成功すれば、ゲーム提供サーバ300は、該当する所定サービスの提供をユーザに対して行うといった処理を実行するのである。
【0056】
−−−処理フロー例5−−−
図7は、本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例5を示すフロー図である。次に、前記位置情報を携帯端末200がシステム100に自動送信する場合の処理を説明する。この場合、携帯端末200は、例えば10分毎や1時間毎といった定期的なタイミングで自身の位置情報や時刻情報、会員ナンバーの情報等をシステム100側に通知する(s500)。
【0057】
システム100ではこれら位置情報等を受信し(s501)、該当ユーザについて、上記会員登録処理で生成されていた会員ナンバーとパスワードに関する照合処理を実行する(s502)。ここでの会員認証が不可であれば(s502:NO)、不正アクセスであるとして処理を終了する。他方、前記会員認証が成功すれば(s502:YES)、システム100は、前記位置情報等を位置情報データベース125に格納する(s503)。
【0058】
システム100は、前記条件データベース126において、前記位置情報データベース125に格納された位置情報が前記所在地範囲に含まれ、なおかつ時刻情報が所定時間帯内である所定サービスを特定する(s504)。
【0059】
この処理にて所定サービスが特定できなかった場合(s504:NO)、処理を終了する。他方、この処理にて所定サービスが特定できた場合(s504:YES)、条件データベース126における該当所定サービスのレコードを参照し、その送信プライオリティーの項目をチェックする。この項目が「バッチ処理」でなく「リアルタイム処理」であった場合(s505:NO)、処理をステップs507に進める。他方、前記項目が「バッチ処理」であった場合(s505:YES)、所定のバッチ処理開始時刻か否かを判定する(s506)。バッチ処理時刻が到来した場合(s506:YES)、システム100は、前記特定された所定サービスの名称や内容といった属性情報と該当ユーザの会員ナンバーの情報とを含むサービス提供指示を、ゲーム提供サーバ300に送信する(s507)。
【0060】
なお、ここでシステム100からゲーム提供サーバ300に送信されるサービス提供指示の情報としては、所定サービスの属性情報や会員ナンバーの情報ではない場合も想定できる。例えば、所定サービスの利用にあたってはパスワードの入力が必要であるとした場合、所定サービスの属性情報とその利用認証情報(パスワード)とを組み合わせたものを想定できる。この場合、システム100は、前記特定された所定サービスの利用認証情報を、前記認証情報データベース127から抽出し、ゲーム提供サーバ300および携帯端末200に送信することとなる。
【0061】
ゲーム提供サーバ300では、この利用認証情報を適宜な記憶装置に記憶しておき、ユーザがパーソナルコンピュータ500等でアクセスしてきてオンラインゲームをプレイしている際に、前記利用認証情報の入力があれば前記記憶装置にてパスワード照合を行う。このパスワード照合が成功すれば、ゲーム提供サーバ300は、該当する所定サービスの提供をユーザに対して行うといった処理を実行するのである。
【0062】
−−−処理フロー例6−−−
図8は、本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例6を示すフロー図である。システム100がゲーム提供サーバ300にサービス提供指示を送信したならば(s600)、ゲーム提供サーバ300では、これを受信する(s601)。ゲーム提供サーバ300は、前記サービス提供指示が含む所定サービスの名称や内容を抽出し、例えば前記条件データベース126(この場合システム100と共有あるいは同期させて保有)にて該当するサービスを特定する。或いは、前記ゲームデータベース128にて該当サービスのデータを特定する。該当サービスを特定したゲーム提供サーバ300は、該当ユーザからのアクセスに応じてこれをパーソナルコンピュータ500や携帯端末200に提供する(s602)。この時、前記サービス提供指示に利用認証情報が含まれるとすれば、上述の通り、ユーザがパーソナルコンピュータ500等でアクセスしてきてオンラインゲームをプレイしている際に、前記利用認証情報の入力があってこれのパスワード照合が成功すれば、該当サービスの提供をユーザに対して行うといった処理を実行する。
【0063】
−−−処理フロー例7−−−
続いて、上記までの処理フロー3〜6とは異なり、ゲーム提供サーバ300が所定サービスの特定処理を実行する場合を想定したフローを説明する。図9は、本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例7を示すフロー図である。この場合、ゲーム提供サーバ300は、勿論前記条件データベース126を管理していて、当該条件データベースにおける、所定サービスを提供する前提条件(例:携帯端末200の所在地範囲など)をゲーム提供サーバ300自身で生成する状況を想定する。
【0064】
ここでゲーム提供サーバ300は、前記前提条件の作成を入力インターフェイスより受け付けて(s700)、これを前記条件データベース126に照合する。この照合により、前提条件が既登録のものでないか判定する(s701)。前記判定により、前記前提条件が条件データベース126に存在していた場合(s701:NO)、処理を終了する。他方、前記前提条件が条件データベース126に存在していなかった場合(s701:YES)、この前提条件を条件データベース126に登録する(s702)。
【0065】
−−−処理フロー例8−−−
図10は、本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例8を示すフロー図である。ここでユーザの携帯端末200は、システム100にアクセスし、サービスメニューへの接続を実行する(s800)。システム100ではこの接続を確認し(s801)、該当ユーザについて、上記会員登録処理で生成されていた会員ナンバーとパスワードに関する照合処理を実行する(s802)。ここでの会員認証が不可であれば(s802:NO)、不正アクセスであるとして処理を終了する。他方、前記会員認証が成功すれば(s802:YES)、システム100は、サービスメニューリストを携帯端末200へ送信する(s803)。
【0066】
携帯端末200では、このサービスメニューリストを受信し、ユーザからの希望処理、つまり「位置情報の送信処理」の選択を受け付ける(s804)。そしてこのユーザの携帯端末200は前記選択を受けて、当該携帯端末200が備えるGPS装置150等より取得した現在位置情報(緯度経度など)とユーザ情報(携帯端末やユーザの会員ナンバーの情報など)ならびに時刻情報をシステム100に送信する(s805)。この場合、ユーザが主体的に自身の現在位置をシステム100に通知する状況を想定している。
【0067】
システム100では、前記携帯端末200より位置情報等を受信する(s806)。前記システム100は、携帯端末200の位置情報およびユーザ情報と時刻情報を取得し、これらを位置情報データベース125に格納する(s807)。また、システム100は、この位置情報データベース125の格納データをゲーム提供サーバ300に送信する(s808)。
【0068】
−−−処理フロー例9−−−
図11は、本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例9を示すフロー図である。次に、前記位置情報を携帯端末200がシステム100に自動送信する場合の処理を説明する。この場合、携帯端末200は、例えば10分毎や1時間毎といった定期的なタイミングで自身の位置情報や時刻情報、会員ナンバーの情報等をシステム100側に通知する(s900)。
【0069】
システム100ではこれら位置情報等を受信し(s901)、該当ユーザについて、上記会員登録処理で生成されていた会員ナンバーとパスワードに関する照合処理を実行する(s902)。ここでの会員認証が不可であれば(s902:NO)、不正アクセスであるとして処理を終了する。他方、前記会員認証が成功すれば(s902:YES)、システム100は、前記位置情報等を位置情報データベース125に格納する(s903)。また、システム100は、この位置情報データベース125の格納データをゲーム提供サーバ300に送信する(s904)。
【0070】
−−−処理フロー例10−−−
図12は、本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例10を示すフロー図である。上述したように、システム100は、前記位置情報データベース125に格納された位置情報等の送信をゲーム提供サーバ300に行う(s1000)。一方、ゲーム提供サーバ300では、これを受信し(s1001)、この位置情報等を前記条件データベース126に照合し、位置情報が前記所在地範囲に含まれ、なおかつ時刻情報が所定時間帯内である所定サービスを特定する(s1002)。
【0071】
ゲーム提供サーバ300は、この処理にて所定サービスが特定できなかった場合(s1002:NO)、処理を終了する。他方、この処理にて所定サービスが特定できた場合(s1002:YES)、条件データベース126における該当所定サービスのレコードを参照し、その送信プライオリティーの項目をチェックする。この項目が「バッチ処理」でなく「リアルタイム処理」であった場合(s1003:NO)、処理をステップs1005に進める。
【0072】
ゲーム提供サーバ300は、他方、前記項目が「バッチ処理」であった場合(s1003:YES)、所定のバッチ処理開始時刻か否かを判定する(s1004)。バッチ処理時刻が到来した場合(s1004:YES)、ゲーム提供サーバ300は、前記特定された所定サービスを、該当ユーザからのアクセスに応じて提供する(s1005)。
【0073】
なお、この提供に先立ち、ゲーム提供サーバ300は、前記特定した所定サービスに応じた前記利用認証情報を適宜な記憶装置に記憶しておくと共に該当ユーザの携帯端末200あるいはパーソナルコンピュータ500に通知しておくとしてもよい。この場合、ゲーム提供サーバ300は、ユーザがパーソナルコンピュータ500等でアクセスしてきてオンラインゲームをプレイしている際に、前記利用認証情報の入力があれば前記記憶装置にてパスワード照合を行う。このパスワード照合が成功すれば、ゲーム提供サーバ300は、該当する所定サービスの提供をユーザに対して行うといった処理を実行するのである。
【0074】
−−−処理フロー例11−−−
図13は、本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例11を示すフロー図である。ここでは、ユーザの携帯端末200の現在位置が、前記条件データベース126における所在地範囲にはないが、所定範囲で接近している、という状況に対応した処理例を示す。この場合、携帯端末200は、例えば10分毎や1時間毎といった定期的なタイミングで自身の位置情報や時刻情報、会員ナンバーの情報等をシステム100側に通知する(s1100)。
【0075】
システム100ではこれら位置情報等を受信し(s1101)、該当ユーザについて、上記会員登録処理で生成されていた会員ナンバーとパスワードに関する照合処理を実行する(s1102)。ここでの会員認証が不可であれば(s1102:NO)、不正アクセスであるとして処理を終了する。他方、前記会員認証が成功すれば(s1102:YES)、システム100は、前記位置情報等を位置情報データベース125に格納する(s1103)。
【0076】
また、システム100は、この位置情報等を前記条件データベース126に照合し、位置情報が前記所在地範囲に含まれ、なおかつ時刻情報が所定時間帯内である所定サービスを特定する(s1104)。ゲーム提供サーバ300は、この処理にて所定サービスが特定できた場合(s1104:NO)、本フローを終了する。
【0077】
他方、この処理にて所定サービスが特定できなかった場合(s1104:YES)、システム100は、例えば前記位置情報と前記所在地範囲との距離の乖離を計算し、その乖離が所定範囲内である所定サービスを特定する(s1105)。なお、前記距離の乖離の計算に当たっては、前記位置情報が緯度経度情報のような座標値であれば、当該座標値と前記所在地範囲の中心座標の座標値との距離を求めることで計算が実行できる。或いは、前記条件データベース126において、前記所在地範囲の周囲の地域で所在地範囲中心からの一定距離の地域を区画して、この区画を例えば「所在地近接範囲」などと定義するとしてもよい。この場合、前記位置情報がこの所在地近接範囲に含まれるか否かを判定すれば、前記ステップs1105の処理を実行できる。
【0078】
前記ステップs1105の処理にて所定サービスが特定できなかった場合(s1105:NO)、システム100は、処理を終了する。他方、前記ステップs1105の処理にて所定サービスが特定できた場合(s1105:YES)、システム100は、該当サービスの提供を受けられる可能性がある旨の情報を携帯端末200に送信する(s1106)。携帯端末200ではこれを受信し(s1107)、出力インターフェイスに表示する。当該携帯端末200のユーザはこの情報を見て、もう少し移動して前記所在地範囲に移動すれば、前記所定サービスを受けられることを認識する。例えば、A店舗にてオンラインゲームをプレイしていたユーザが、システム100からのこのような情報を認識することで、前記所定サービスが受けられるB店舗へ移動するという事態の発生が見込まれる。
【0079】
−−−処理フロー例12−−−
図14は、本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例12を示すフロー図である。ここでは、ユーザの携帯端末200の現在位置が、前記条件データベース126における所在地範囲にはないが、所定範囲で接近している、という状況であり、なおかつ、ゲーム提供サーバ300が前記所定サービスの特定処理を実行する状況に対応した処理例を示す。
【0080】
システム100は、前記位置情報データベース125に格納された位置情報等の送信をゲーム提供サーバ300に行う(s1200)。一方、ゲーム提供サーバ300では、これを受信し(s1201)、この位置情報等を前記条件データベース126に照合し、位置情報が前記所在地範囲に含まれ、なおかつ時刻情報が所定時間帯内である所定サービスを特定する(s1202)。ゲーム提供サーバ300は、この処理にて所定サービスが特定できた場合(s1202:NO)、本フローを終了する。
【0081】
他方、この処理にて所定サービスが特定できなかった場合(s1202:YES)、ゲーム提供サーバ300は、例えば前記位置情報と前記所在地範囲との距離の乖離を計算し、その乖離が所定範囲内である所定サービスを特定する(s1203)。なお、前記距離の乖離の計算に当たっては、前記位置情報が緯度経度情報のような座標値であれば、当該座標値と前記所在地範囲の中心座標の座標値との距離を求めることで計算が実行できる。或いは、前記条件データベース126において、前記所在地範囲の周囲の地域で所在地範囲中心からの一定距離の地域を区画して、この区画を例えば「所在地近接範囲」などと定義するとしてもよい。この場合、前記位置情報がこの所在地近接範囲に含まれるか否かを判定すれば、前記ステップs1203の処理を実行できる。
【0082】
前記ステップs1203の処理にて所定サービスが特定できなかった場合(s1203:NO)、ゲーム提供サーバ300は、処理を終了する。他方、前記ステップs1203の処理にて所定サービスが特定できた場合(s1203:YES)、ゲーム提供サーバ300は、該当サービスの提供を受けられる可能性がある旨の情報通知を携帯端末200に行うべく、システム100に対し、当該情報通知依頼を送信する(s1204)。システム100ではこれを受信し(s1205)、該当サービスの提供を受けられる可能性がある旨の情報通知を携帯端末200に対し実行する(s1206)。
【0083】
このような処理を行うことで、上記処理フロー11と同様に、前記携帯端末200のユーザは前記情報通知の内容を見て、もう少し移動して前記所在地範囲に移動すれば、前記所定サービスを受けられることを認識する。
【0084】
本発明によれば、現実の現在位置とオンライン上など仮想世界での事物・サービスとを連係させ、オンラインゲームサービスの質的量的な向上を図り、ユーザの誘導効果を奏することが可能となる。
【0085】
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本実施形態におけるオンラインゲームサービス提供システムを含むネットワーク構成図である。
【図2】本実施形態における、(a)位置情報データベース、(b)条件データベース、(c)認証情報データベース、(d)ゲームデータベースの各データ構造例を示す図である。
【図3】本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例1を示すフロー図である。
【図4】本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例2を示すフロー図である。
【図5】本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例3を示すフロー図である。
【図6】本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例4を示すフロー図である。
【図7】本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例5を示すフロー図である。
【図8】本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例6を示すフロー図である。
【図9】本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例7を示すフロー図である。
【図10】本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例8を示すフロー図である。
【図11】本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例9を示すフロー図である。
【図12】本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例10を示すフロー図である。
【図13】本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例11を示すフロー図である。
【図14】本実施形態のオンラインゲームサービス提供方法の実施手順例12を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0087】
100 オンラインゲームサービス提供システム、システム
101、201、301 プログラムデータベース
102、202、302 プログラム
103、203、303 メモリ
104、204、304 CPU
105、205、305 入出力インターフェイス
106、206、306 通信部
107、207、307 I/O部
110 位置情報取得部 111 サービス検索部
112 指示送信部 113 認証情報送信部
125 位置情報データベース 126 条件データベース
127 認証情報データベース 128 ゲームデータベース
140 ネットワーク 150 GPS装置
200 携帯端末
210 位置情報送信部 211 認証情報受信部
300 ゲーム提供サーバ 310 位置情報取得部
311 サービス検索部 313 認証情報送信部
314 認証処理部 315 ゲームデータ送信部
400 リーダ装置 410 無線ICチップ
500 パーソナルコンピュータ 510 コンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンラインゲームサービスの提供システムであって、
オンラインゲームのユーザが携行し、位置情報取得手段を備える携帯端末から、この携帯端末の位置情報およびユーザ情報を取得し、当該位置情報およびユーザ情報を位置情報データベースに格納する、位置情報取得部と、
オンラインゲーム上でユーザに提供される所定サービスと、当該所定サービスを提供する条件である携帯端末の所在地範囲とを対応付けた条件データベースにおいて、前記位置情報データベースに格納された位置情報が前記所在地範囲に含まれる所定サービスを特定する、サービス検索部と、
前記特定された所定サービスの属性情報と該当ユーザのユーザIDとを含むサービス提供指示を、オンラインゲームのゲーム提供サーバに送信する、指示送信部と、
を備えることを特徴とするオンラインゲームサービス提供システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記位置情報取得部が、オンラインゲームのユーザが携行する無線ICチップに対して読取り動作を行うリーダ装置から、前記無線ICチップのチップIDとリーダ装置の位置情報とを取得し、当該チップIDおよび位置情報を位置情報データベースに格納するものであることを特徴とする、オンラインゲームサービス提供システム。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記特定された所定サービスの利用認証情報を、所定サービス毎の利用認証情報が格納された認証情報データベースから抽出し、当該利用認証情報と所定サービスの属性情報とを該当携帯端末に送信する、認証情報送信部を備え、
前記指示送信部が、前記特定された所定サービスの属性情報と前記利用認証情報と該当ユーザのユーザIDとを含むサービス提供指示を、オンラインゲームのゲーム提供サーバに送信するものである、ことを特徴とするオンラインゲームサービス提供システム。
【請求項4】
オンラインゲームサービスの提供をコンピュータにて行う方法であって、前記コンピュータが、
オンラインゲームのユーザが携行し、位置情報取得手段を備える携帯端末から、この携帯端末の位置情報およびユーザ情報を取得し、当該位置情報およびユーザ情報を位置情報データベースに格納し、
オンラインゲーム上でユーザに提供される所定サービスと、当該所定サービスを提供する条件である携帯端末の所在地範囲とを対応付けた条件データベースにおいて、前記位置情報データベースに格納された位置情報が前記所在地範囲に含まれる所定サービスを特定し、
前記特定された所定サービスの属性情報と該当ユーザのユーザIDとを含むサービス提供指示を、オンラインゲームのゲーム提供サーバに送信する、
ことを特徴とするオンラインゲームサービス提供方法。
【請求項5】
オンラインゲームサービスの提供方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
オンラインゲームのユーザが携行し、位置情報取得手段を備える携帯端末から、この携帯端末の位置情報およびユーザ情報を取得し、当該位置情報およびユーザ情報を位置情報データベースに格納するステップと、
オンラインゲーム上でユーザに提供される所定サービスと、当該所定サービスを提供する条件である携帯端末の所在地範囲とを対応付けた条件データベースにおいて、前記位置情報データベースに格納された位置情報が前記所在地範囲に含まれる所定サービスを特定するステップと、
前記特定された所定サービスの属性情報と該当ユーザのユーザIDとを含むサービス提供指示を、オンラインゲームのゲーム提供サーバに送信するステップと、
を含むことを特徴とするオンラインゲームサービス提供プログラム。

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2007−89879(P2007−89879A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−284433(P2005−284433)
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】