説明

オートサンプラ

【課題】実際の試料容器から吸引した試料の量を容易に確認することができるようにする。
【解決手段】ニードル12、ニードル駆動部14及び計量ポンプ16を備えている。ニードル駆動部14及び計量ポンプ16は制御部18により制御される。制御部18は演算処理装置20からの信号に基づいた制御を行なう。演算処理装置20は、試料量算出部22、試料吸引量設定部23、試料吸引量算出部24、試料吸引量判定部26及び記憶部28を備えている。試料量算出部22は各容器載置部4に設置されている重量センサ6からの信号に基づいてその容器載置部4に載置されている試料容器8内の試料10の量を算出するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試料を収容した試料容器から試料を吸引し、液体クロマトグラフなどの分析装置に吸引した試料を注入する自動試料注入装置(以下、オートサンプラ)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
オートサンプラは、一般的に、試料の吸引と吐出を行なうためのニードル、ニードルを移動させるための機構、計量ポンプ及び複数の流路間の接続を切り替えるためのバルブなどを備えている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
オートサンプラには、全量注入方式とループ注入方式の2つの方式が存在する。全量注入方式のオートサンプラは、バルブによってニードルと計量ポンプの間にサンプルループを接続してサンプルループの容量よりも多くの試料を吸引してサンプルループを満たした後、サンプルループを分析装置の流路上に接続するようにバルブを切り替えることで、サンプルループの容量分の試料を分析装置に注入する。すなわち、全量注入方式のオートサンプラでは、基本的には、サンプルループ容量がそのまま分析装置への試料注入量となるため、分析装置への試料注入量の再現性が良いとされている。しかし、この方式では、サンプルループから溢れた試料はドレインに排出するため、試料の消費量が多くなるという問題があった。
【0004】
一方で、ループ注入方式のオートサンプラは、ニードルの基端側にサンプルループがあり、計量ポンプによって吸引した所定量の試料をサンプルループに滞留させ、その試料を分析装置に注入する。すなわち、ループ注入方式のオートサンプラは、計量ポンプによる試料吸引量が分析装置への試料注入量となるため、計量ポンプの吸引誤差がそのまま注入量の誤差となり、分析装置への試料注入量の再現性に影響する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−265805号公報
【特許文献2】特開平8−145975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
オートサンプラでは、計量ポンプに吸引不良が発生したり、試料容器内の試料量が十分でなかったりした場合、分析装置への試料注入量が所定の量よりも少なくなって分析結果に影響を与えることがある。この問題は、ループ注入方式においては顕著であるが、全量注入方式においても計量ポンプの吸引不良によってサンプルループの容量以下しか試料吸引が行なわれないこともあり得るため、問題となる。
【0007】
試料容器からの試料吸引が正常に行なわれたか否かを確認するためには、分析者が分析を開始する前と分析を終了した後で試料容器のラックを取り出し、秤を用いて試料容器の重量を測定して試料容器内の試料の減少量を求める必要があり、求めた試料吸引量が予め設定されたものと異なる場合には、求めた試料吸引量と設定された試料吸引量とを用いて校正係数を求め、その校正係数を得られた信号強度に掛け合わせることで補正を行なう必要があった。なお、校正係数は、設定吸引量/実際の吸引量で求められる係数であり、例えば設定吸引量に対して実際にはその90%しか吸引されていなかった場合には、1/0.9=1.11が校正係数となる。
【0008】
上記のように、試料容器からの試料吸引が正常に行なわれたか否かを検証するためには、分析者が分析後に試料容器内の試料の減少量を測定して確認する必要があった。しかし、この検証は分析者が手作業で行なう必要があるために時間と手間がかかる上、人為的なエラーが発生し得るなどの問題がある。
【0009】
そこで、本発明は、実際に試料容器から吸引した試料の量を容易に確認することができるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明にかかるオートサンプラは、試料を収容した試料容器を載置するための容器載置部と、容器載置部に載置された試料容器から試料を吸引する試料吸引機構と、容器載置部に取り付けられ容器載置部に載置された試料容器の重量を計測する重量センサと、試料吸引機構が試料容器から吸引する試料の量を設定するための吸引量設定部と、試料吸引機構が吸引量設定部により設置された量の試料を試料容器から吸引するように試料吸引機構を制御する制御部と、重量センサの計測値に基づいて容器載置部に載置されている試料容器内の試料の量を求める試料量算出部と、試料吸引機構による試料吸引前後に試料量算出部によって求められる試料容器内の試料の量の変化量に基づいて試料容器から実際に吸引された試料の量を求める試料吸引量算出部と、を備えているものである。
【0011】
吸引量設定部は、試料吸引量算出部により求められた試料吸引量が吸引量設定部により設定されていた量よりも一定量以上少ない場合に、その不足分に相当する量を追加吸引量として設定する追加吸引量設定機能を有することが好ましい。その場合、制御部は、吸引量設定部により再設定された追加吸引量の試料を試料吸引機構が当該試料容器から吸引するように試料吸引機構を制御する。そうすれば、吸引不良が発生した場合にも装置が自動的に不足分の試料吸引を行なって分析者が設定した量に近い量の試料を分析装置に注入することができるため、分析装置への試料の注入精度が向上し、後に分析者が実際の試料吸引量に基づいて分析結果を校正する必要がなくなる。
【0012】
吸引量設定部は、試料吸引機構による試料吸引前に試料量算出部によって求められた試料容器内の試料の量が予め設定されている吸引量よりも少ないときは当該試料容器内の試料の量以下の量を変更吸引量として再設定する変更吸引量設定機能を有することが好ましい。そうすれば、試料容器内に入っている量よりも多くの量の試料を吸引しようとすることがなくなり、ポンプや分析装置の流路に空気が混入することを防止できる。
【0013】
また、試料を収容していない状態の試料容器の重量を保持する容器重量保持部と、重量センサによる計測値が容器重量保持部に保持されている試料容器重量未満の場合は警告を表示する警告表示部と、をさらに備えていることが好ましい。重量センサによる計測値が容器重量保持部に保持されている試料容器重量未満の場合とは容器載置部に試料容器が載置されていない場合である。このような場合に警告が表示されることにより、分析者は試料容器を載置し忘れたことを容易に認識することができ、試料容器を載置していない状態で試料吸引動作が行なわれることを防止することができる。試料容器が載置されていない状態で試料吸引動作が行なわれると試料吸引機構が空気を吸引してしまい、ポンプや分析装置の流路に空気が混入して不具合を生じることがある。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、容器載置部に重量センサが取り付けられ、試料吸引前後の重量センサの計測値の変化量に基づいて試料容器からの実際の試料吸引量を算出する試料吸引量算出部を備えているので、実際に試料容器から吸引された試料の量を自動的に算出することができる。したがって、手作業で試料吸引量の測定等を行なう必要がないので、試料吸引機構による試料吸引が正常に行なわれたか否かの検証が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】オートサンプラの一実施例を概略的に示すブロック図である。
【図2】同実施例の事前準備動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】同実施例の分析の実施動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】同実施例の動作に伴なう重量センサの計測値の変化を示すグラフである。
【図5】同実施例において表示部に出力される注入レポートの一例を示す図である。
【図6】同実施例のオートサンプラの流路構成の一例を液体クロマトグラフとともに示す流路図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
オートサンプラの一実施例を図1を用いて説明する。
試料容器8を収容するためのラック2が設けられており、ラック2には試料容器8を載置するための複数の容器載置部4が複数設けられている。容器載置部4の底部に重量センサ6が設置されている。重量センサ6は、例えば圧電変換素子(ピエゾ素子)や圧力センサ素子であり、載置された試料容器8の重量を計測することができる。
【0017】
試料容器8から試料を吸引するための試料吸引機構として、ニードル12、ニードル駆動部14及び計量ポンプ16を備えている。ニードル駆動部14はニードル12を水平面内方向と垂直方向へ駆動するものである。ニードル12はニードル駆動部14によって吸引すべき試料10が収容された試料容器8の位置へ移動され、先端部がその試料容器8の試料に挿入される。計量ポンプ16はニードル12を介して試料の吸引と吐出を行なうものである。
【0018】
ニードル駆動部14及び計量ポンプ16は制御部18により制御される。制御部18は演算処理装置20からの信号に基づいた制御を行なうものである。演算処理装置20は、試料量算出部22、試料吸引量設定部23、試料吸引量算出部24、試料容器認識部26及び記憶部28を備えている。
記憶部28は、容器載置部4に試料容器8が載置されていない状態での各重量センサ6の計測値、容器載置部4に試料の入っていない状態の試料容器8が載置された状態での各重量センサ6の計測値、試料容器8に収容される試料の比重等の情報などを記憶する。
【0019】
試料容器認識部26は、各重量センサ6の計測値が予め分析者によって設定されたとなっているか否かを確認し正しい試料容器8が載置されているか否か、又は試料容器8が載置されているか否かを認識する。試料容器認識部26は、容器載置部4に正しい試料容器が載置されていることを認識できない場合には、例えば表示部32にその旨を表示するなどして分析者に警告を発する。
【0020】
試料量算出部22は、試料10が収容された試料容器8が載置された状態での重量センサ6の計測値を読み取ることにより、その計測値から試料の入っていない状態の試料容器8が載置された状態での重量センサ6の計測値を引くことでその試料容器8内に収容されている試料の量を算出する。試料量は重量を基準として算出することもできるが、その重量を試料の比重で割り算することで体積を基準とすることもできる。
【0021】
試料吸引量設定部23は、各試料容器8から吸引すべき試料の量が分析者によって入力部30を介して入力された値が適正な場合には試料吸引量として設定する。入力値が適正な場合とは、入力値が予め計測され記憶部28に記憶された試料容器8内の試料の量以下の場合を意味する。入力値が予め計測され記憶部28に記憶された試料容器8内の試料の量を超えている場合には、試料容器8に収容されている量を試料吸引量として設定する。ただし、試料容器8に実際に収容されている試料の量が一定量以下(例えば設定吸引量の30%以下)の場合には、その試料容器8への試料吸引動作も中止するようにしてもよい。本来分析装置に注入すべき試料量に対して極端に少ない量の試料で分析を行なっても、高感度・高精度の分析結果を得られないからである。また、容器載置部4に試料容器4が載置されていない場合にも試料吸引動作を中止する。
【0022】
制御部18は、演算処理装置20からの試料吸引量設定部23による設定値に応じた信号を読み取り、その設定吸引量に応じた試料吸引動作を各試料容器10に対して行なうようにニードル駆動部14及び計量ポンプ16を制御する。なお、設定吸引量が分析者により入力された試料吸引量と異なる場合は、(入力された試料吸引量)/(設定吸引量)によって校正係数を求め、分析装置の分析結果を補正する。この校正係数は分析装置側が演算処理装置20から試料吸引量の情報を得て求めてもよいし、演算処理装置20が求めてもよい。
【0023】
試料吸引量算出部24は、ニードル12による試料の吸引前と吸引後の重量センサ6の変化量に基づいてニードル12により実際に吸引された試料の量を算出する。試料吸引量を算出するタイミングは、例えば試料を吸引した直後でニードル12を試料容器8から引き抜く前である。ここで算出された実際の試料吸引量が試料吸引量設定部23により設定された量よりも不足している場合、試料吸引量設定部23は、設定値から実際の試料吸引量を引き算した値を追加吸引量として設定する。追加吸引量が設定された場合は、制御部18がその追加吸引量に相当する量の試料を吸引するように計量ポンプ16を制御する。なお、この追加吸引量が設定されるのは、試料吸引量算出部24によって算出された実際の吸引量と設定値との乖離が大きい場合である。算出値と設定値の乖離が大きいか否かは、例えば設定値の10%以上の差があるか否かによって決定する。
【0024】
同実施例の動作について説明する。
[事前準備]
事前準備について図1、図2及び図4を参照して説明する。
まず、ラック2の容器載置部4に試料容器を載置していない状態での重量センサ6の計測値を記憶部28に記憶する。次に、容器載置部4に試料の入っていない試料容器8を載置し、そのときの重量センサ6の計測値を記憶部28に記憶する。試料の入っていない試料容器8を載置したときの重量センサ6の計測値から試料容器8を載置していないときの重量センサ6の計測値を差し引くことにより試料容器8自体の重量を求め、記憶部28に記憶する。
【0025】
次に、試料の入った試料容器8を容器載置部4に載置し、そのときの重量センサ6の計測値を記憶部28に記憶する。この計測値から試料容器8自体の重量を差し引くことで試料容器8内に入っている試料の重量を求めて記憶部28に記憶する。求めた試料の重量に基づいてその試料容器8からの試料吸引量の上限を設定し記憶部28に記憶する。ここで設定する試料吸引量の上限は重量を基準にしたものであってもよいし、その重量を比重で割ることによって求めることができる体積であってもよい。
【0026】
試料容器8を所定の容器載置部8に設置した状態で、各容器載置部4に載置する試料容器8や各試料容器8からの試料吸引量など、分析内容を分析者が設定する。このとき、各重量センサ6の計測値が分析者が設定した所定の値になっているか否かを確認し、所定値になっていない場合には分析者に対して警告を発し、試料容器8の載置の確認を促し、所定値になっている場合には事前準備を終了する。
【0027】
[分析実施]
次に、分析の実施について図1、図3及び図4を用いて説明する。
まず、吸引すべき試料を収容している試料容器8内の試料の量を重量センサ6を介して確認する。当該試料容器8に対して1回目の試料吸引であれば問題はないが、2回目以降の試料吸引の場合は、試料容器8内に吸引量よりも少ない試料しか残っていないことがあり得る。そのような場合は、試料容器8内に残っている量の限度内で新たな吸引量を設定する。ニードル12をその試料容器8の位置へ移動させて先端をその内部に挿入し、設定された量の試料を吸引する。
【0028】
試料を吸引した後の重量センサ6の計測値を記憶部28に記憶する。試料吸引前と試料吸引後の重量センサ6の計測値の変化量から実際の試料吸引量を算出する。実際の試料吸引量を予め分析者によって設定された量と比較し、吸引不良が発生しているか否かを確認する。実際の試料吸引量が設定された量に対して一定量以上、例えば設定量の10%以上不足している場合には、その不足分に相当する量を追加吸引量として設定し、再度試料吸引を行なう。そして、実際の試料吸引量が設定量に近い量となったときに、ニードル12を分析装置のインジェクションポートの位置へ移動させて試料を分析装置に注入する。その後、例えば図5に示されるように、各試料容器8からの試料吸引量の設定値、吸引前の試料の量、実際の試料吸引量、容器載置部4における試料容器8の有無などの情報を注入レポートとして表示部32に一覧表示する。
【0029】
次に、以上において説明したオートサンプラを液体クロマトグラフに適用した例を図1とともに図6を用いて説明する。
この例で適用されるオートサンプラはループ注入方式と呼ばれるものである。計量ポンプ16によって液体クロマトグラフに注入すべき量の試料をニードル12を介して試料容器から吸引してサンプルループ48に貯留し、ニードル12をインジェクションポート36の位置まで移動させてサンプルループ48に貯留した試料をインジェクションポート36へ注入する。
【0030】
インジェクションポート36は六方バルブ34のポートaに接続されている。六方バルブ34はa〜fの6つのポートを備え、互いに隣接するポート間の接続を切り替えることができる。ポートb及びeには試料を滞留させるサンプルループ38の両端がそれぞれ接続され、ポートcには上流側流路45aが接続され、ポートdには下流側流路45bが接続されている。ポートfはドレイン40に接続されている。サンプルループ38はサンプルループ48よりも大きい容量をもっている。
【0031】
ポートcに接続されている上流側流路45aは送液ポンプ43によって移動相42を送液するための流路であり、ポートdに接続されている下流側流路45b上には分析カラム44や検出器46が配置されている。上流側流路45aと下流側流路45bは液体クロマトグラフの分析流路を構成する。
【0032】
六方バルブ34は、ポートa‐b間、c‐d間及びe‐f間を接続した状態とポートa‐f間、b−c間及びd‐e間を接続した状態との間で切り替えることができる。ニードル12から試料をインジェクションポート36に注入するときは、六方バルブ34がポートa‐b間、c‐d間及びe‐f間を接続した状態に切り替えられ、インジェクションポート36から注入された試料がサンプルループ38に貯留される。インジェクションポート36に試料を注入した後は、六方バルブ34がポートa‐f間、b−c間及びd‐e間を接続した状態に切り替えられ、上流側流路45a‐サンプルループ38‐下流側流路45bが接続される。この状態で送液ポンプ43によって移動相42が送液されることにより、サンプルループ38に貯留された試料が移動相42によって分析カラム44に搬送され、成分ごとに分析されて検出器に導かれて検出される。
【0033】
なお、この実施例ではループ注入方式のオートサンプラについて説明したが、全量注入方式のオートサンプラであってもよい。全量注入方式であっても、試料容器から吸引する試料の量は予め設定されているため、実際に試料容器から吸引された試料の量を重量センサの計測値の変化量に基づいて算出し、予め設定された量と比較することにより、計量ポンプの吸引不良等の発生の有無を確認することができる。
【符号の説明】
【0034】
2 ラック
4 容器載置部
6 重量センサ
8 試料容器
10 試料
12 ニードル
14 ニードル駆動部
16 計量ポンプ
18 制御部
20 演算処理装置
22 試料量算出部
23 試料吸引量設定部
24 試料吸引量算出部
26 試料吸引量判定部
28 記憶部
30 入力部
32 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を収容した試料容器を載置するための容器載置部と、
前記容器載置部に載置された試料容器から試料を吸引する試料吸引機構と、
前記容器載置部に取り付けられ前記容器載置部に載置された試料容器の重量を計測する重量センサと、
前記試料吸引機構が前記試料容器から吸引する試料の量を設定するための吸引量設定部と、
前記試料吸引機構が前記吸引量設定部により設置された量の試料を試料容器から吸引するように前記試料吸引機構を制御する制御部と、
前記重量センサの計測値に基づいて前記容器載置部に載置されている試料容器内の試料の量を求める試料量算出部と、
前記試料吸引機構による試料吸引前後に前記試料量算出部によって求められる試料容器内の試料の量の変化量に基づいて前記試料容器から実際に吸引された試料の量を求める試料吸引量算出部と、を備えているオートサンプラ。
【請求項2】
前記吸引量設定部は、前記試料吸引量算出部により求められた試料吸引量が前記吸引量設定部により設定されていた量よりも一定量以上少ない場合に、その不足分に相当する量を追加吸引量として設定する追加吸引量設定機能を有し、
前記制御部は、前記吸引量設定部により再設定された追加吸引量の試料を前記試料吸引機構が当該試料容器から吸引するように前記試料吸引機構を制御する請求項1に記載のオートサンプラ。
【請求項3】
前記吸引量設定部は、前記試料吸引機構による試料吸引前に前記試料量算出部によって求められた試料容器内の試料の量が予め設定されている吸引量よりも少ないときは当該試料容器内の試料の量以下の量を変更吸引量として再設定する変更吸引量設定機能を有する請求項1又は2に記載のオートサンプラ。
【請求項4】
試料を収容していない状態の試料容器の重量を保持する容器重量保持部と、
前記重量センサによる計測値が前記容器重量保持部に保持されている試料容器重量未満の場合は警告を表示する警告表示部と、をさらに備えている請求項1から3のいずれか一項に記載のオートサンプラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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