カバー枠
【課題】 コーナー部の連結強度が高く、しかも枠材とコーナー部材とを固定しているネジが外部に露出しないカバー枠の提供。
【解決手段】 コーナー部材1,1,1,1と、コーナー部材を介して四周枠組みした枠材2,2,2,2とを備え、枠材2は、内周側及び外周側壁3,4と、内周側壁と外周側壁を屋外側で繋ぐ見付け壁5とを有し、躯体側が開放した形状をなしており、外周側壁4に躯体16との固定部24を有し、内周側壁3と外周側壁4の内面にコーナー部材の係合部6,7を有し、見付け壁5より屋内側に突片8を有し、コーナー部材1は、枠材2の内周側と外周側の係合部6,7に係合すると共に、屋内側から突片8に挿入したネジ9で枠材2と固定してある。
【解決手段】 コーナー部材1,1,1,1と、コーナー部材を介して四周枠組みした枠材2,2,2,2とを備え、枠材2は、内周側及び外周側壁3,4と、内周側壁と外周側壁を屋外側で繋ぐ見付け壁5とを有し、躯体側が開放した形状をなしており、外周側壁4に躯体16との固定部24を有し、内周側壁3と外周側壁4の内面にコーナー部材の係合部6,7を有し、見付け壁5より屋内側に突片8を有し、コーナー部材1は、枠材2の内周側と外周側の係合部6,7に係合すると共に、屋内側から突片8に挿入したネジ9で枠材2と固定してある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窓やドアのリフォームにおいて既設のサッシ枠等の屋外側を隠すために用いられるカバー枠に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、図11,12に示すように、既設サッシ枠90の内周に新設サッシ枠91を設置し、既設サッシ枠90の屋外側を被うようにカバー枠92を設置し、カバー枠92と新設サッシ枠91との隙間をシールする窓のリフォーム工法が知られている。カバー枠92は、図13に示すように、枠材93を樹脂製のコーナー部材94を介して四方枠組みした構造になっており、枠材93は長手方向端部が斜め45°に切断され、コーナー部材94を枠材の長手方向端部に差込み、外周側からネジ95を打ち込んで枠材93とコーナー部材94とを固定している。
【0003】
枠材92は、既設サッシ枠90を呑み込ませるために、屋内側が開放した略コ字形の断面となっており、コーナー部材94もその内面に沿うようにコ字形断面に形成しなければならないので、コーナー部の連結強度を確保するのが困難だった。また、枠材92をコーナー部材94に固定しているネジ95がカバー枠外周に露出するため意匠性が悪く、ネジ孔から雨水が浸入する不都合もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、コーナー部の連結強度が高く、しかも枠材とコーナー部材とを固定しているネジが外部に露出しないカバー枠の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明によるカバー枠は、コーナー部材と、コーナー部材を介して四周枠組みした枠材とを備え、枠材は、内周側及び外周側壁と、内周側壁と外周側壁を屋外側で繋ぐ見付け壁とを有し、躯体側が開放した形状をなしており、外周側壁に躯体との固定部を有し、内周側壁と外周側壁の内面にコーナー部材の係合部を有し、見付け壁より屋内側に突片を有し、コーナー部材は、枠材の内周側と外周側の係合部に係合すると共に、屋内側から突片に挿入したネジで枠材と固定してあることを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明によるカバー枠は、コーナー部材と、コーナー部材を介して四周枠組みした枠材とを備え、枠材は、内周側及び外周側壁と、内周側壁と外周側壁を屋外側で繋ぐ見付け壁とを有し、躯体側が開放した形状をなしており、外周側壁に躯体との固定部を有し、内周側壁と外周側壁の一方の内面にコーナー部材の係合部を屋内外方向に離間して有し、他方の内面に見付け壁より屋内側に離間して突片を有し、コーナー部材は、枠材の係合部に係合すると共に、屋内側から突片に挿入したネジで枠材と固定してあることを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の発明によるカバー枠は、請求項1又は2記載の発明の構成に加え、コーナー部材は、枠材の突片にネジで固定される被固定部を突片の屋内側に有すると共に、枠材の見付け壁と突片の間に差込まれる差込部を有し、コーナー部材の被固定部と差込部とで枠材の突片を挟持していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によるカバー枠は、枠材の内周側壁と外周側壁の内面にコーナー部材の係合部を有し、見付け壁より屋内側に突片を有し、コーナー部材を枠材の内周側と外周側の係合部に係合すると共に、屋内側から突片に挿入したネジで枠材と固定したことで、枠材とコーナー部材とが互いに離間した3点で固定されるので、躯体側が開放した形状の枠材同士をコーナー部材で強固に連結し、コーナー部の連結強度を高められる。また、枠材とコーナー部材とを固定するネジを、屋内側から枠材の突片に挿入したので、ネジが外部に露出せず意匠性が良好となり、雨水の浸入も防止できる。
【0009】
請求項2記載の発明によるカバー枠は、枠材の内周側壁と外周側壁の一方の内面にコーナー部材の係合部を屋内外方向に離間して有し、他方の内面に見付け壁より屋内側に離間して突片を有し、コーナー部材を枠材の係合部に係合すると共に、屋内側から突片に挿入したネジで枠材と固定したことで、枠材とコーナー部材とが互いに離間した3点で固定されるので、躯体側が開放した形状の枠材同士をコーナー部材で強固に連結し、コーナー部の連結強度を高められる。また、枠材とコーナー部材とを固定するネジを、屋内側から枠材の突片に挿入したので、ネジが外部に露出せず意匠性が良好となり、雨水の浸入も防止できる。
【0010】
請求項3記載の発明によるカバー枠は、コーナー部材に枠材の突片にネジで固定される被固定部を突片の屋内側に有すると共に、枠材の見付け壁と突片の間に差込まれる差込部を有し、コーナー部材の被固定部と差込部とで枠材の突片を挟持していることで、コーナー部の連結強度をより一層高められる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】(a)はカバー枠コーナー部の屋外側正面図であり、(b)はA−A断面図である。
【図2】カバー枠コーナー部の分解斜視図である。
【図3】本発明のカバー枠を用いる改装サッシの第1実施形態を示す縦断面図である。
【図4】第1実施形態の改装サッシの横断面図である。
【図5】第1実施形態の改装サッシの屋外側正面図である。
【図6】本発明のカバー枠を用いる改装サッシの第2実施形態を示す縦断面図である。
【図7】第2実施形態の改装サッシの横断面図である。
【図8】本発明のカバー枠を用いる改装サッシの第3実施形態を示す縦断面図である。
【図9】第3実施形態の改装サッシの横断面図である。
【図10】コーナー部材と枠材の他の実施形態を示す断面図である。
【図11】従来の改装サッシの縦断面図である。
【図12】従来の改装サッシの横断面図である。
【図13】(a)は従来の改装サッシのカバー枠コーナー部の屋外側正面図であり、(b)はB−B断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図3〜5は、本発明のカバー枠12を用いる改装サッシの第1実施形態を示している。この改装サッシは、既存のアルミサッシを樹脂サッシに改装し、断熱性・気密性を向上させるものであり、図3,4に示すように、躯体13に既に取付けてある既設サッシ枠14をそのまま残し、既設サッシ枠14の内周に樹脂製の新設サッシ枠15を設置し、新設サッシ枠15の外周屋外側にカバー枠12を設置し、既設サッシ枠14を隠している。既設サッシ枠14は外付けのサッシ枠であり、既設サッシ枠14の外壁16から飛び出た部分がカバー枠12に呑み込ませてある。既設サッシ枠14の内周と新設サッシ枠15の外周の間には、発泡ウレタン17が充填してある。カバー枠12の内周と新設サッシ枠15の外周の間には、5mm程度の隙間18が四周連続して形成され、該隙間18にシール材19が充填してある。カバー枠12の外周にはシール受け部20を四周連続して有し、シール受け部20と外壁16間にシール材21を充填してある。新設サッシ枠15内には、外障子22aと内障子22bが引違い開閉自在に設けてある。外障子22aと内障子22bは、樹脂製の框で複層ガラスを四周框組みした断熱性の高いものを用いている。
【0013】
カバー枠12は、図5に示すように、上下左右4本の枠材2,2,2,2をコーナー部に配置された樹脂製のコーナー部材1,1,1,1を介して連結し、矩形の枠状に形成してある。
枠材2は、アルミ押出形材を用いたものであり、断面形状は4本とも同一である。枠材2は、図3,4に示すように、内周側壁3と外周側壁4と、内周側壁3と外周側壁4を屋外側で繋ぐ見付け壁5とを有し、屋内側が開放した略コ字形断面となっている。内周側壁3の屋内側端部には、屋外側に鉤状に折り返す形でコーナー部材1の係合部6が設けてある。外周側壁4は、屋内側端部に内周側に開口したコ字形の突部23を有し、その先端部に屋外側に突出する形でコーナー部材1の係合部7が設けてある。内周側の係合部6と外周側の係合部7は、見込み方向の略同一位置に位置している。さらに外周側壁4には、突部23の外周側に隣接して躯体への固定部24が屋外側に開放した溝状に設けてあり、この固定部24を外壁16に当接し、屋外側から躯体13にネジ25を打ち込んでカバー枠12を躯体13に固定している。固定部24には目板26が嵌め込まれ、ネジ25を隠してある。さらに枠材2は、見付け壁5より屋内側に離間した位置に、外周側壁4より内周側に突出する突片8を有している。突片8は、図1に示すように、内・外周側壁の係合部6,7から、内・外周側壁3,4の屋内側端部間の寸法Aと略同じか寸法A以上の間隔Bをおいて離間している。特に本実施形態のものは、外周側の係合部7を中心とする半径が前記寸法Aの円弧上に突片8が位置するようにしている。各枠材2は、長手方向端部が斜め45°に切断されている。
【0014】
コーナー部材1は、図1,2に示すように、縦横の枠材2,2の長手方向端部に挿入する挿入部27,27を直角に交差して有するとともに、縦横の枠材2,2の端面間に挟み込む挟み部28とを有し、両挿入部27,27の端縁は挟み部28と平行に斜めに形成され、屋外側から見ると矢はずのような形になっている。
挿入部27は、図1(b)に示すように、枠材2の内周側壁3と外周側壁4の内面に沿ってのびる横壁部29,30と、両横壁部29,30を枠材2の突片8の屋内側で繋ぐ縦壁部31とを有し、屋内側が開放したコ字形断面になっている。内周側の横壁部29の屋内側端部は、枠材2の内周側壁3に形成された係合部6に係合している。外周側の横壁部30の屋内側端部には、外周側に突出する形で補強縁部32が形成され、補強縁部32が枠材2の外周側の突部23内に嵌合し且つ係合部7に係合している。縦壁部31は、外周側の部分31aが枠材2の突片8の屋内側面に当接しており、この部分31aを屋内側からのネジ9で突片8に固定している。またコーナー部材1は、枠材2の突片8と見付け壁5との間のスペースに差込まれる差込部11を有しており、縦壁部31の外周側の部分31aと差込部11とで枠材2の突片8を挟持している。差込部11は、ネジ9の先端部が当たらないように逃がしてある。さらにコーナー部材1は、縦壁部31の屋外側に枠材2の見付け壁5の内面中央部に当接する当接部33aと、見付け壁5と内周側壁3とのコーナー部内面に当接する当接部33bを有している。コーナー部材1の差込部11及び当接部33a,33b間には適宜空間34が設けてある。
【0015】
カバー枠12の組立ては、各枠材2を所定の長さになるように端部を斜めに切断し、図2に示すように、突片8にネジ9用の下孔35を形成しておき、コーナー部材1は縦壁部31の外周側の部分31aにネジ9の挿通孔36を形成しておき、縦横の枠材2,2の端部をコーナー部材1の挿入部27,27にそれぞれ嵌め込み、枠材2,2の端面をコーナー部材1の挟み部28に突き当てる。その後、屋内側からコーナー部材1の挿通孔36に挿通して枠材2,2の突片8にネジ9を捩じ込み、コーナー部材1と枠材2,2とを固定する。上側の枠材2の下面には、図1に示すように、屋内側寄りの位置にスペーサー37が長手方向に間隔をおいて複数取付けられる。
【0016】
カバー枠12は以上のように構成され、図1(b)に示すように、枠材2の内周側壁3の屋内側端部と外周側壁4の屋内側端部に設けた係合部6,7にコーナー部材1が係合し、枠材2の見付け壁5の屋内側に離間して設けた突片8にコーナー部材1を屋内側からのネジ9で固定したことで、枠材2とコーナー部材1とが三角形状に互いに離間した3点で固定されるため、枠材2とコーナー部材1とを強固に固定でき、コーナー部の連結強度が高い。突片8が、内・外周側壁の係合部6,7から、内・外周側壁3,4の屋内側端部間の寸法Aと略同じか寸法A以上の間隔Bをおいて離間していることで、ねじれが生じにくい。特に、係合部6又は7を中心とする半径が前記寸法Aの円弧状に突片8が位置するようにすると、最もねじれが生じにくい。ネジ9による固定部がカバー枠2内の外周側に位置しており、外壁16への固定部24から近いため、コーナー部材1に外力が作用しても、ダイレクトに外壁16がその外力を負担してくれるので、カバー枠12の変形を防止できる。また、枠材2内の突片8にコーナー部材1を屋内側からネジ9で固定したので、ネジ9が外部に露出せず意匠性が良く、ネジ孔から雨水が浸入することもない。さらに、コーナー部材1に枠材2の見付け壁5と突片8の間の空間に差込まれる差込部11を設け、コーナー部材1の縦壁部31の外周側の部分31aと差込部11とで枠材2の突片8を挟持していることで、コーナー部の連結強度をより一層向上させている。またコーナー部材1は、前記差込部11に加えて枠材2の見付け壁5の中央部と内周側のコーナー部に当接する当接部33a,33bが設けてあり、差込部11及び当接部33a,33b間に空間34を設けることで、強度を確保しつつ原料費のコストダウンを図っている。さらに、コーナー部材1の挿入部27,27の端縁を斜めに形成することで、原料費のさらなるコストダウンを図っている。また、枠材2の外周側の係合部7が外壁16への固定部24と隣接して設けてあるので、コーナー部材1への外力をよりダイレクトに外壁16に伝達することができ、より強固にカバー枠12を固定することができる。
【0017】
次に、改装サッシの施工手順を簡単に説明する。まず、新設サッシ枠15を既設サッシ枠14の内周に配置し、躯体13にネジ(図示省略)で固定する。その後、既設サッシ枠14の内周と新設サッシ枠15の外周間に屋外側から発泡ウレタン17を充填する。新設サッシ枠15の屋内側には額縁38が取付けられる。次に、枠組みしたカバー枠12を既設サッシ枠14を呑み込ませて新設サッシ枠15の外周に配置する。このとき、図3に示すように、カバー枠12の上側の枠材2の内周側面に設けたスペーサー37を介して、カバー枠12を新設サッシ枠15の上枠39上面に載せることで、カバー枠12内周と新設サッシ枠15外周間に上下均等に隙間18を形成でき、その状態でカバー枠12を左右方向に適宜ずらすことで、カバー枠12内周と新設サッシ枠15外周間の左右方向の隙間18も容易に均等に調節できる。そうしてカバー枠12を位置決めした後、カバー枠12外周の固定部24にネジ25を打ち込んでカバー枠12を固定する。その後、カバー枠12内周と新設サッシ枠15外周の隙間18にシール材19を充填する。さらに、カバー枠12外周のシール受け部20と外壁16間にもシール材21を充填する。
【0018】
以上に述べたように、カバー枠12をスペーサー37を介して新設サッシ枠15の上枠39上面に載せることで、カバー枠12の内周見込み面と新設サッシ枠15の外周見込み面間に四周に亘って適切に隙間18を確保することができ、この隙間18をシール材19でコーキングすることで、コーキング目地寸法の意匠と止水性を良好に確保できる。カバー枠12は、先に述べたようにコーナー部の連結強度が高い強固な枠になっているため、取付け時に歪みや捩れ等の変形が少なく、外壁16への取付が容易に行える。
【0019】
図6,7は改装サッシの第2実施形態を示しており、図8,9は改装サッシの第3実施形態を示している。第2実施形態は、既設サッシ枠14が半外付けの場合であり、第3実施形態は、既設サッシ枠14が内付けの場合である。新設サッシ枠15は、第1実施形態と同様に樹脂製であり、新設サッシ枠15内には障子40が屋外側に開くように設けてある。
カバー枠12の枠材2は、内周側壁3に係合部6よりも屋内側にのびる延出部41を有しており、延出部41には折り取り自在部42が見込み方向に間隔をおいて複数設けてあり、既設・新設サッシ枠14,15の外壁16からの出入りに応じて、適当な位置の折り取り自在部42で延出部41を折り取り、延出部41の長さを調節している。なお、第1実施形態のカバー枠12の枠材2は、延出部41を係合部6の根元で折り取って形成することができる。コーナー部材1は、第1,2,3実施形態で同一のものを使用している。すなわちカバー枠12は、既設サッシ枠14が外付けの場合、半外付けの場合、内付けの場合の何れにも対応することができる。
【0020】
図10(a)〜(f)は、コーナー部材1と枠材2の他の実施形態を示している。
図10(a)は、枠材2の内周側壁3と外周側壁4の内面の屋内側端部にコーナー部材1の係合部6,7が設けてあり、内周側壁3の内面に見付け壁5の屋内側に離間して突片8が設けてあり、コーナー部材1は枠材2の係合部6,7に係合すると共に、屋内側からのネジ9で突片8に固定してある。
図10(b)は、枠材2の内周側壁3内面の屋内側と外周側壁4内面の屋外側に係合部6,7が設けてあり、外周側壁4内面の屋内側寄りの位置に突片8が設けてあり、コーナー部材1は枠材2の係合部6,7に係合すると共に、屋内側からのネジ9で突片8に固定してある。コーナー部材1は、突片8にネジ9で固定される被固定部43を、突片8の屋外側に有している。
図10(c)は、枠材2の内周側壁3の内面に屋内外方向に離間して係合部6,7を設け、外周側壁4内面の屋内側寄りの位置に突片8を設け、コーナー部材1は枠材2の係合部6,7に係合すると共に、屋内側からのネジ9で突片8に固定してある。
さらに図10(d)は、コーナー部材1に枠材2の突片8にネジ9で固定される被固定部43を突片8の屋内側に形成すると共に、見付け壁5と突片8の間に差込まれる差込部44を設け、被固定部43と差込部44とで突片8を挟持している。
図10(e)は、枠材2の外周側壁4の内面に屋内外方向に離間して係合部6,7を設け、内周側壁3内面の屋内側寄りの位置に突片8を設け、コーナー部材1は枠材2の係合部6,7に係合すると共に、屋内側からのネジ9で突片8に固定してある。
図10(f)は、枠材2の内周側壁3内面の屋外側と外周側壁4内面の屋内側に係合部6,7が設けてあり、外周側壁4内面の屋内側寄りの位置に突片8が設けてあり、コーナー部材1は枠材2の係合部6,7に係合すると共に、屋内側からのネジ9で突片8に固定してある。
【0021】
上記の各実施形態のものでも、コーナー部材1が枠材2の三角形状に互いに離間した3箇所(係合部6,7及び突片8)で固定されるため、コーナー部の連結強度を高められる。見付け壁5の屋内側に離間して配置される突片8又は係合部7が、屋内側寄りに配置される係合部6及び突片8から、内・外周側壁3,4の屋内側端部間の寸法Aと略同じか寸法A以上の間隔Bをおいて離間していることで、ねじれが生じにくい。
【0022】
本発明は、以上に述べた実施形態に限定されない。カバー枠12の枠材2は、コ字形断面のものに限らず、例えばU字形や台形状の断面のものでもよい。カバー枠12の用途は、既設サッシ枠14を隠すものに限らず、例えばドアのリフォームにおいて既設ドア枠を隠すのに用いることもできる。
【符号の説明】
【0023】
1 コーナー部材
2 枠材
3 内周側壁
4 外周側壁
5 見付け壁
6 係合部(内周側)
7 係合部(外周側)
8 突片
9 ネジ
11 差込部
12 カバー枠
16 外壁(躯体)
24 躯体との固定部
31a 縦壁部の外周側の部分(被固定部)
【技術分野】
【0001】
本発明は、窓やドアのリフォームにおいて既設のサッシ枠等の屋外側を隠すために用いられるカバー枠に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、図11,12に示すように、既設サッシ枠90の内周に新設サッシ枠91を設置し、既設サッシ枠90の屋外側を被うようにカバー枠92を設置し、カバー枠92と新設サッシ枠91との隙間をシールする窓のリフォーム工法が知られている。カバー枠92は、図13に示すように、枠材93を樹脂製のコーナー部材94を介して四方枠組みした構造になっており、枠材93は長手方向端部が斜め45°に切断され、コーナー部材94を枠材の長手方向端部に差込み、外周側からネジ95を打ち込んで枠材93とコーナー部材94とを固定している。
【0003】
枠材92は、既設サッシ枠90を呑み込ませるために、屋内側が開放した略コ字形の断面となっており、コーナー部材94もその内面に沿うようにコ字形断面に形成しなければならないので、コーナー部の連結強度を確保するのが困難だった。また、枠材92をコーナー部材94に固定しているネジ95がカバー枠外周に露出するため意匠性が悪く、ネジ孔から雨水が浸入する不都合もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、コーナー部の連結強度が高く、しかも枠材とコーナー部材とを固定しているネジが外部に露出しないカバー枠の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明によるカバー枠は、コーナー部材と、コーナー部材を介して四周枠組みした枠材とを備え、枠材は、内周側及び外周側壁と、内周側壁と外周側壁を屋外側で繋ぐ見付け壁とを有し、躯体側が開放した形状をなしており、外周側壁に躯体との固定部を有し、内周側壁と外周側壁の内面にコーナー部材の係合部を有し、見付け壁より屋内側に突片を有し、コーナー部材は、枠材の内周側と外周側の係合部に係合すると共に、屋内側から突片に挿入したネジで枠材と固定してあることを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明によるカバー枠は、コーナー部材と、コーナー部材を介して四周枠組みした枠材とを備え、枠材は、内周側及び外周側壁と、内周側壁と外周側壁を屋外側で繋ぐ見付け壁とを有し、躯体側が開放した形状をなしており、外周側壁に躯体との固定部を有し、内周側壁と外周側壁の一方の内面にコーナー部材の係合部を屋内外方向に離間して有し、他方の内面に見付け壁より屋内側に離間して突片を有し、コーナー部材は、枠材の係合部に係合すると共に、屋内側から突片に挿入したネジで枠材と固定してあることを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の発明によるカバー枠は、請求項1又は2記載の発明の構成に加え、コーナー部材は、枠材の突片にネジで固定される被固定部を突片の屋内側に有すると共に、枠材の見付け壁と突片の間に差込まれる差込部を有し、コーナー部材の被固定部と差込部とで枠材の突片を挟持していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によるカバー枠は、枠材の内周側壁と外周側壁の内面にコーナー部材の係合部を有し、見付け壁より屋内側に突片を有し、コーナー部材を枠材の内周側と外周側の係合部に係合すると共に、屋内側から突片に挿入したネジで枠材と固定したことで、枠材とコーナー部材とが互いに離間した3点で固定されるので、躯体側が開放した形状の枠材同士をコーナー部材で強固に連結し、コーナー部の連結強度を高められる。また、枠材とコーナー部材とを固定するネジを、屋内側から枠材の突片に挿入したので、ネジが外部に露出せず意匠性が良好となり、雨水の浸入も防止できる。
【0009】
請求項2記載の発明によるカバー枠は、枠材の内周側壁と外周側壁の一方の内面にコーナー部材の係合部を屋内外方向に離間して有し、他方の内面に見付け壁より屋内側に離間して突片を有し、コーナー部材を枠材の係合部に係合すると共に、屋内側から突片に挿入したネジで枠材と固定したことで、枠材とコーナー部材とが互いに離間した3点で固定されるので、躯体側が開放した形状の枠材同士をコーナー部材で強固に連結し、コーナー部の連結強度を高められる。また、枠材とコーナー部材とを固定するネジを、屋内側から枠材の突片に挿入したので、ネジが外部に露出せず意匠性が良好となり、雨水の浸入も防止できる。
【0010】
請求項3記載の発明によるカバー枠は、コーナー部材に枠材の突片にネジで固定される被固定部を突片の屋内側に有すると共に、枠材の見付け壁と突片の間に差込まれる差込部を有し、コーナー部材の被固定部と差込部とで枠材の突片を挟持していることで、コーナー部の連結強度をより一層高められる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】(a)はカバー枠コーナー部の屋外側正面図であり、(b)はA−A断面図である。
【図2】カバー枠コーナー部の分解斜視図である。
【図3】本発明のカバー枠を用いる改装サッシの第1実施形態を示す縦断面図である。
【図4】第1実施形態の改装サッシの横断面図である。
【図5】第1実施形態の改装サッシの屋外側正面図である。
【図6】本発明のカバー枠を用いる改装サッシの第2実施形態を示す縦断面図である。
【図7】第2実施形態の改装サッシの横断面図である。
【図8】本発明のカバー枠を用いる改装サッシの第3実施形態を示す縦断面図である。
【図9】第3実施形態の改装サッシの横断面図である。
【図10】コーナー部材と枠材の他の実施形態を示す断面図である。
【図11】従来の改装サッシの縦断面図である。
【図12】従来の改装サッシの横断面図である。
【図13】(a)は従来の改装サッシのカバー枠コーナー部の屋外側正面図であり、(b)はB−B断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図3〜5は、本発明のカバー枠12を用いる改装サッシの第1実施形態を示している。この改装サッシは、既存のアルミサッシを樹脂サッシに改装し、断熱性・気密性を向上させるものであり、図3,4に示すように、躯体13に既に取付けてある既設サッシ枠14をそのまま残し、既設サッシ枠14の内周に樹脂製の新設サッシ枠15を設置し、新設サッシ枠15の外周屋外側にカバー枠12を設置し、既設サッシ枠14を隠している。既設サッシ枠14は外付けのサッシ枠であり、既設サッシ枠14の外壁16から飛び出た部分がカバー枠12に呑み込ませてある。既設サッシ枠14の内周と新設サッシ枠15の外周の間には、発泡ウレタン17が充填してある。カバー枠12の内周と新設サッシ枠15の外周の間には、5mm程度の隙間18が四周連続して形成され、該隙間18にシール材19が充填してある。カバー枠12の外周にはシール受け部20を四周連続して有し、シール受け部20と外壁16間にシール材21を充填してある。新設サッシ枠15内には、外障子22aと内障子22bが引違い開閉自在に設けてある。外障子22aと内障子22bは、樹脂製の框で複層ガラスを四周框組みした断熱性の高いものを用いている。
【0013】
カバー枠12は、図5に示すように、上下左右4本の枠材2,2,2,2をコーナー部に配置された樹脂製のコーナー部材1,1,1,1を介して連結し、矩形の枠状に形成してある。
枠材2は、アルミ押出形材を用いたものであり、断面形状は4本とも同一である。枠材2は、図3,4に示すように、内周側壁3と外周側壁4と、内周側壁3と外周側壁4を屋外側で繋ぐ見付け壁5とを有し、屋内側が開放した略コ字形断面となっている。内周側壁3の屋内側端部には、屋外側に鉤状に折り返す形でコーナー部材1の係合部6が設けてある。外周側壁4は、屋内側端部に内周側に開口したコ字形の突部23を有し、その先端部に屋外側に突出する形でコーナー部材1の係合部7が設けてある。内周側の係合部6と外周側の係合部7は、見込み方向の略同一位置に位置している。さらに外周側壁4には、突部23の外周側に隣接して躯体への固定部24が屋外側に開放した溝状に設けてあり、この固定部24を外壁16に当接し、屋外側から躯体13にネジ25を打ち込んでカバー枠12を躯体13に固定している。固定部24には目板26が嵌め込まれ、ネジ25を隠してある。さらに枠材2は、見付け壁5より屋内側に離間した位置に、外周側壁4より内周側に突出する突片8を有している。突片8は、図1に示すように、内・外周側壁の係合部6,7から、内・外周側壁3,4の屋内側端部間の寸法Aと略同じか寸法A以上の間隔Bをおいて離間している。特に本実施形態のものは、外周側の係合部7を中心とする半径が前記寸法Aの円弧上に突片8が位置するようにしている。各枠材2は、長手方向端部が斜め45°に切断されている。
【0014】
コーナー部材1は、図1,2に示すように、縦横の枠材2,2の長手方向端部に挿入する挿入部27,27を直角に交差して有するとともに、縦横の枠材2,2の端面間に挟み込む挟み部28とを有し、両挿入部27,27の端縁は挟み部28と平行に斜めに形成され、屋外側から見ると矢はずのような形になっている。
挿入部27は、図1(b)に示すように、枠材2の内周側壁3と外周側壁4の内面に沿ってのびる横壁部29,30と、両横壁部29,30を枠材2の突片8の屋内側で繋ぐ縦壁部31とを有し、屋内側が開放したコ字形断面になっている。内周側の横壁部29の屋内側端部は、枠材2の内周側壁3に形成された係合部6に係合している。外周側の横壁部30の屋内側端部には、外周側に突出する形で補強縁部32が形成され、補強縁部32が枠材2の外周側の突部23内に嵌合し且つ係合部7に係合している。縦壁部31は、外周側の部分31aが枠材2の突片8の屋内側面に当接しており、この部分31aを屋内側からのネジ9で突片8に固定している。またコーナー部材1は、枠材2の突片8と見付け壁5との間のスペースに差込まれる差込部11を有しており、縦壁部31の外周側の部分31aと差込部11とで枠材2の突片8を挟持している。差込部11は、ネジ9の先端部が当たらないように逃がしてある。さらにコーナー部材1は、縦壁部31の屋外側に枠材2の見付け壁5の内面中央部に当接する当接部33aと、見付け壁5と内周側壁3とのコーナー部内面に当接する当接部33bを有している。コーナー部材1の差込部11及び当接部33a,33b間には適宜空間34が設けてある。
【0015】
カバー枠12の組立ては、各枠材2を所定の長さになるように端部を斜めに切断し、図2に示すように、突片8にネジ9用の下孔35を形成しておき、コーナー部材1は縦壁部31の外周側の部分31aにネジ9の挿通孔36を形成しておき、縦横の枠材2,2の端部をコーナー部材1の挿入部27,27にそれぞれ嵌め込み、枠材2,2の端面をコーナー部材1の挟み部28に突き当てる。その後、屋内側からコーナー部材1の挿通孔36に挿通して枠材2,2の突片8にネジ9を捩じ込み、コーナー部材1と枠材2,2とを固定する。上側の枠材2の下面には、図1に示すように、屋内側寄りの位置にスペーサー37が長手方向に間隔をおいて複数取付けられる。
【0016】
カバー枠12は以上のように構成され、図1(b)に示すように、枠材2の内周側壁3の屋内側端部と外周側壁4の屋内側端部に設けた係合部6,7にコーナー部材1が係合し、枠材2の見付け壁5の屋内側に離間して設けた突片8にコーナー部材1を屋内側からのネジ9で固定したことで、枠材2とコーナー部材1とが三角形状に互いに離間した3点で固定されるため、枠材2とコーナー部材1とを強固に固定でき、コーナー部の連結強度が高い。突片8が、内・外周側壁の係合部6,7から、内・外周側壁3,4の屋内側端部間の寸法Aと略同じか寸法A以上の間隔Bをおいて離間していることで、ねじれが生じにくい。特に、係合部6又は7を中心とする半径が前記寸法Aの円弧状に突片8が位置するようにすると、最もねじれが生じにくい。ネジ9による固定部がカバー枠2内の外周側に位置しており、外壁16への固定部24から近いため、コーナー部材1に外力が作用しても、ダイレクトに外壁16がその外力を負担してくれるので、カバー枠12の変形を防止できる。また、枠材2内の突片8にコーナー部材1を屋内側からネジ9で固定したので、ネジ9が外部に露出せず意匠性が良く、ネジ孔から雨水が浸入することもない。さらに、コーナー部材1に枠材2の見付け壁5と突片8の間の空間に差込まれる差込部11を設け、コーナー部材1の縦壁部31の外周側の部分31aと差込部11とで枠材2の突片8を挟持していることで、コーナー部の連結強度をより一層向上させている。またコーナー部材1は、前記差込部11に加えて枠材2の見付け壁5の中央部と内周側のコーナー部に当接する当接部33a,33bが設けてあり、差込部11及び当接部33a,33b間に空間34を設けることで、強度を確保しつつ原料費のコストダウンを図っている。さらに、コーナー部材1の挿入部27,27の端縁を斜めに形成することで、原料費のさらなるコストダウンを図っている。また、枠材2の外周側の係合部7が外壁16への固定部24と隣接して設けてあるので、コーナー部材1への外力をよりダイレクトに外壁16に伝達することができ、より強固にカバー枠12を固定することができる。
【0017】
次に、改装サッシの施工手順を簡単に説明する。まず、新設サッシ枠15を既設サッシ枠14の内周に配置し、躯体13にネジ(図示省略)で固定する。その後、既設サッシ枠14の内周と新設サッシ枠15の外周間に屋外側から発泡ウレタン17を充填する。新設サッシ枠15の屋内側には額縁38が取付けられる。次に、枠組みしたカバー枠12を既設サッシ枠14を呑み込ませて新設サッシ枠15の外周に配置する。このとき、図3に示すように、カバー枠12の上側の枠材2の内周側面に設けたスペーサー37を介して、カバー枠12を新設サッシ枠15の上枠39上面に載せることで、カバー枠12内周と新設サッシ枠15外周間に上下均等に隙間18を形成でき、その状態でカバー枠12を左右方向に適宜ずらすことで、カバー枠12内周と新設サッシ枠15外周間の左右方向の隙間18も容易に均等に調節できる。そうしてカバー枠12を位置決めした後、カバー枠12外周の固定部24にネジ25を打ち込んでカバー枠12を固定する。その後、カバー枠12内周と新設サッシ枠15外周の隙間18にシール材19を充填する。さらに、カバー枠12外周のシール受け部20と外壁16間にもシール材21を充填する。
【0018】
以上に述べたように、カバー枠12をスペーサー37を介して新設サッシ枠15の上枠39上面に載せることで、カバー枠12の内周見込み面と新設サッシ枠15の外周見込み面間に四周に亘って適切に隙間18を確保することができ、この隙間18をシール材19でコーキングすることで、コーキング目地寸法の意匠と止水性を良好に確保できる。カバー枠12は、先に述べたようにコーナー部の連結強度が高い強固な枠になっているため、取付け時に歪みや捩れ等の変形が少なく、外壁16への取付が容易に行える。
【0019】
図6,7は改装サッシの第2実施形態を示しており、図8,9は改装サッシの第3実施形態を示している。第2実施形態は、既設サッシ枠14が半外付けの場合であり、第3実施形態は、既設サッシ枠14が内付けの場合である。新設サッシ枠15は、第1実施形態と同様に樹脂製であり、新設サッシ枠15内には障子40が屋外側に開くように設けてある。
カバー枠12の枠材2は、内周側壁3に係合部6よりも屋内側にのびる延出部41を有しており、延出部41には折り取り自在部42が見込み方向に間隔をおいて複数設けてあり、既設・新設サッシ枠14,15の外壁16からの出入りに応じて、適当な位置の折り取り自在部42で延出部41を折り取り、延出部41の長さを調節している。なお、第1実施形態のカバー枠12の枠材2は、延出部41を係合部6の根元で折り取って形成することができる。コーナー部材1は、第1,2,3実施形態で同一のものを使用している。すなわちカバー枠12は、既設サッシ枠14が外付けの場合、半外付けの場合、内付けの場合の何れにも対応することができる。
【0020】
図10(a)〜(f)は、コーナー部材1と枠材2の他の実施形態を示している。
図10(a)は、枠材2の内周側壁3と外周側壁4の内面の屋内側端部にコーナー部材1の係合部6,7が設けてあり、内周側壁3の内面に見付け壁5の屋内側に離間して突片8が設けてあり、コーナー部材1は枠材2の係合部6,7に係合すると共に、屋内側からのネジ9で突片8に固定してある。
図10(b)は、枠材2の内周側壁3内面の屋内側と外周側壁4内面の屋外側に係合部6,7が設けてあり、外周側壁4内面の屋内側寄りの位置に突片8が設けてあり、コーナー部材1は枠材2の係合部6,7に係合すると共に、屋内側からのネジ9で突片8に固定してある。コーナー部材1は、突片8にネジ9で固定される被固定部43を、突片8の屋外側に有している。
図10(c)は、枠材2の内周側壁3の内面に屋内外方向に離間して係合部6,7を設け、外周側壁4内面の屋内側寄りの位置に突片8を設け、コーナー部材1は枠材2の係合部6,7に係合すると共に、屋内側からのネジ9で突片8に固定してある。
さらに図10(d)は、コーナー部材1に枠材2の突片8にネジ9で固定される被固定部43を突片8の屋内側に形成すると共に、見付け壁5と突片8の間に差込まれる差込部44を設け、被固定部43と差込部44とで突片8を挟持している。
図10(e)は、枠材2の外周側壁4の内面に屋内外方向に離間して係合部6,7を設け、内周側壁3内面の屋内側寄りの位置に突片8を設け、コーナー部材1は枠材2の係合部6,7に係合すると共に、屋内側からのネジ9で突片8に固定してある。
図10(f)は、枠材2の内周側壁3内面の屋外側と外周側壁4内面の屋内側に係合部6,7が設けてあり、外周側壁4内面の屋内側寄りの位置に突片8が設けてあり、コーナー部材1は枠材2の係合部6,7に係合すると共に、屋内側からのネジ9で突片8に固定してある。
【0021】
上記の各実施形態のものでも、コーナー部材1が枠材2の三角形状に互いに離間した3箇所(係合部6,7及び突片8)で固定されるため、コーナー部の連結強度を高められる。見付け壁5の屋内側に離間して配置される突片8又は係合部7が、屋内側寄りに配置される係合部6及び突片8から、内・外周側壁3,4の屋内側端部間の寸法Aと略同じか寸法A以上の間隔Bをおいて離間していることで、ねじれが生じにくい。
【0022】
本発明は、以上に述べた実施形態に限定されない。カバー枠12の枠材2は、コ字形断面のものに限らず、例えばU字形や台形状の断面のものでもよい。カバー枠12の用途は、既設サッシ枠14を隠すものに限らず、例えばドアのリフォームにおいて既設ドア枠を隠すのに用いることもできる。
【符号の説明】
【0023】
1 コーナー部材
2 枠材
3 内周側壁
4 外周側壁
5 見付け壁
6 係合部(内周側)
7 係合部(外周側)
8 突片
9 ネジ
11 差込部
12 カバー枠
16 外壁(躯体)
24 躯体との固定部
31a 縦壁部の外周側の部分(被固定部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーナー部材と、コーナー部材を介して四周枠組みした枠材とを備え、枠材は、内周側及び外周側壁と、内周側壁と外周側壁を屋外側で繋ぐ見付け壁とを有し、躯体側が開放した形状をなしており、外周側壁に躯体との固定部を有し、内周側壁と外周側壁の内面にコーナー部材の係合部を有し、見付け壁より屋内側に突片を有し、コーナー部材は、枠材の内周側と外周側の係合部に係合すると共に、屋内側から突片に挿入したネジで枠材と固定してあることを特徴とするカバー枠。
【請求項2】
コーナー部材と、コーナー部材を介して四周枠組みした枠材とを備え、枠材は、内周側及び外周側壁と、内周側壁と外周側壁を屋外側で繋ぐ見付け壁とを有し、躯体側が開放した形状をなしており、外周側壁に躯体との固定部を有し、内周側壁と外周側壁の一方の内面にコーナー部材の係合部を屋内外方向に離間して有し、他方の内面に見付け壁より屋内側に離間して突片を有し、コーナー部材は、枠材の係合部に係合すると共に、屋内側から突片に挿入したネジで枠材と固定してあることを特徴とするカバー枠。
【請求項3】
コーナー部材は、枠材の突片にネジで固定される被固定部を突片の屋内側に有すると共に、枠材の見付け壁と突片の間に差込まれる差込部を有し、コーナー部材の被固定部と差込部とで枠材の突片を挟持していることを特徴とする請求項1又は2記載のカバー枠。
【請求項1】
コーナー部材と、コーナー部材を介して四周枠組みした枠材とを備え、枠材は、内周側及び外周側壁と、内周側壁と外周側壁を屋外側で繋ぐ見付け壁とを有し、躯体側が開放した形状をなしており、外周側壁に躯体との固定部を有し、内周側壁と外周側壁の内面にコーナー部材の係合部を有し、見付け壁より屋内側に突片を有し、コーナー部材は、枠材の内周側と外周側の係合部に係合すると共に、屋内側から突片に挿入したネジで枠材と固定してあることを特徴とするカバー枠。
【請求項2】
コーナー部材と、コーナー部材を介して四周枠組みした枠材とを備え、枠材は、内周側及び外周側壁と、内周側壁と外周側壁を屋外側で繋ぐ見付け壁とを有し、躯体側が開放した形状をなしており、外周側壁に躯体との固定部を有し、内周側壁と外周側壁の一方の内面にコーナー部材の係合部を屋内外方向に離間して有し、他方の内面に見付け壁より屋内側に離間して突片を有し、コーナー部材は、枠材の係合部に係合すると共に、屋内側から突片に挿入したネジで枠材と固定してあることを特徴とするカバー枠。
【請求項3】
コーナー部材は、枠材の突片にネジで固定される被固定部を突片の屋内側に有すると共に、枠材の見付け壁と突片の間に差込まれる差込部を有し、コーナー部材の被固定部と差込部とで枠材の突片を挟持していることを特徴とする請求項1又は2記載のカバー枠。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−247042(P2011−247042A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−123952(P2010−123952)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(000175560)三協立山アルミ株式会社 (529)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(000175560)三協立山アルミ株式会社 (529)
【Fターム(参考)】
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