説明

カプセル材料および関連するデバイス

カプセル材料として使用するのに好適な組成物が記載される。本発明の組成物は、高分子量高分子材料、硬化剤、無機化合物、およびカップリング剤を含む。任意成分として、接着促進剤、着色剤、酸化防止剤、およびUV吸収剤が含まれる。本発明の組成物は、望ましい拡散特性を有し、水分の進行を実質的に防止することが望ましいデバイス、たとえば光起電力(PV)モジュールにおいて好適に使用される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
この出願は、2007年7月30日に出願された米国仮出願60/952,766号、および2008年6月2日に出願された、米国出願12/131,211号への優先権を主張し、各々のすべての内容は参照され本明細書の一部とされる。
【0002】
契約
米国政府は、米国エネルギー省国立再生可能エネルギー実験室(ミッドウエスト研究所部門)との間のDE−AC36−99GO10337の契約の下に、本発明についての権利を有している。
【0003】
本発明は、カプセル材料およびそのような原料が使用されるデバイスの技術分野に関する。本発明の例示的な実施態様は、太陽電池モジュールを含む光起電力デバイスで使用するには特に都合が良い。
【背景技術】
【0004】
デバイスのパフォーマンスに悪影響を及ぼすことができる、潜在的にストレスの多い条件から成分、領域または他の材料を分離するために、カプセル材料は、様々な用途で使用される。例えば、水がモジュールに浸透し、モジュール機能にとって不可欠な金属の成分を腐食するとともに、光起電力(PV)モジュールの性能は時間とともに低下することがある。水がない状態では、副生成物が表面からほとんど拡散することができず、腐食プロセスが進行しないため、腐食は比較的ゆっくり生じる。
更に、水はいくつかの酸化反応を触媒し助けることが知られている。
【0005】
PV産業は、腐食がモジュールのパフォーマンスに与える劇的効果を長く認識していた。今日、PVモジュールは典型的には、雨、雪および凝縮物を始めとする種々の水ソースにより作り出される潜在的に悪影響を与える、常に存在する条件からケイ素成分を分離する重合体のカプセル材料を含んでいる。カプセル材料によって作り出された分離は、潜在的な腐食からPV成分を保護し、機械的な支持、電気的絶縁および機械的な損傷からの保護を始めとする追加の利点を提供する。
【0006】
重合体のカプセル材料は、表面へ結合し保護された領域および/または成分へのアクセスの限定により、所望の分離を提供する。例えば、PVモジュールの中で使用されるカプセル材料は典型的には1つ以上のガラス板に結合し、モジュールの環境中の水から太陽電池またはセル・ストリングを分離する。高分子材料が表面を保護する能力は、表面に結合し、腐食部位へのアクセスを制限する能力に、大きく依存する。したがって、防食性と付着性との間に強い相関性が存在する。
【0007】
PV産業で使用される主要なカプセルの材料は、約67重量%のポリエチレンおよび33重量%のポリ酢酸ビニルから成るランダム共重合体に基づく。ポリエチレンは非常に単純で安い重合体であるので選ばれた。しかしながら、単独で使用された時、それは典型的には重合条件に依存して、不透明か半透明である半結晶性重合体であり、機械的にPVデバイスを保護するのには高すぎる弾性率を有する。ポリ酢酸ビニルは透明な非晶性高分子である、しかし、それは約35℃のガラス転移温度(Tg)を有し、典型的な暴露環境の下ではあまりにも脆くおよび/または伸展性がない。したがって、少量の酢酸ビニルがポリエチレンに加えられて結晶性を妨害し、半晶質の、高度に透明な材料を生成する。典型的には、33重量%の酢酸ビニルがエチレンと共重合され、高い光学的透明性および低いTgのような特性のよい組み合わせを得る。
【0008】
最近の数十年間以上、PVデバイスにおける主要なカプセル材料としてEVAが顕著になった。それが特性の最良の組み合わせを有していたからではなく、それが安く、容易に利用可能だったために、デファクト・スタンダードとしてのEVAの採用が生じた。EVAで構築された初期のモジュールは、カプセルの材料の黄変のために、モジュールの使用後数年の内に厳しい欠陥を示した。EVAの改良が、酸化防止剤および紫外線(UV)吸収剤を含む配合を始めとして開発され、それはモジュールの20〜30年の使用期間にわたり著しく黄変しないカプセル材料を提供する。
【0009】
これらの改良にもかかわらず、EVAは、特にPVモジュールにおいて、カプセル材料としてその性能に影響するいくつかの欠点を有している。例えば、EVAは非理想な機械的・熱的性質、水の大きな拡散性および酢酸による副生成物の生成という欠点を有する。更に、PV産業で急速に開発されている、より新しい薄膜技術は、EVAの欠点により敏感なことがある。結晶ケイ素ウエハがより薄くなるとともに、EVAの機械的性質も不十分であると分かることがある。
【0010】
更に、EVAは高い光透過性が必要なセルのフロント側に使用されるように設計される。さらに、それは光透過性が必要でないセルのバック側でも慣例的に使用される。これらの用途では、テドラー(Tedlar)の白色シート(または他の反射性物質)が一般的に裏面にラミネートされ、最初に照射された光をセルの間で反射することにより性能を改善する。安価な不透明な代替え品の十分な研究が、工業的に信頼できるほどに十分な適当な材料を製造できなかったので、このPVモジュールの製造方法は一般的である。光学的透過性への要求が撤回されると、非常に種々様々の代替カプセル材料の使用が実現可能になる。
【0011】
PV産業は、概して言えば、PVモジュールを製造するコストを低減するための大きな圧力の下にある。PVモジュール(およびそれらが供給する再生可能エネルギー)が広範囲に採用される前に、製造工程は従来のエネルギー源と比較して、PVモジュールが望ましい小売市場価格となるように改良されなければならない。この現在の環境では、モジュール製造工程の効率化を達成する新技術に大きな関心がある。PVモジュール中の成分としてのカプセル材料は、モジュール製造工程および全体的なモジュール・コストの効率化を達成する機会を提供する。最低の原価を提供するカプセル材料でさえも、現在の環境に受け入れられ、特にはカプセル材料が有益な技術的な特性を提供することが期待される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
潜在的な悪条件から成分と領域を分離する能力は絶対的ではないので、改善されたカプセル材料への持続的な必要がある。PV産業はそのような改善された材料へのよく画定された必要を有している。
【課題を解決するための手段】
【0013】
例示的な実施態様の要約
本発明は組成物、およびその組成物を含むデバイスに関する。様々な例示的な実施態様の概略が以下に記載される。
【0014】
カプセル材料として使用するのにふさわしい組成物が記載される。例示的な実施態様によれば、組成物は有効な量の高分子量高分子材料(つまり受容可能な小さいタックを有する未硬化材料を生成するのに十分な量);有効な量の硬化剤;共薬剤;無機化合物;および有効な量のカップリング剤を含む。任意に接着促進剤も含むことができる。
【0015】
PVモジュール中のカプセル材料としての使用に特に都合の良い1つの例示的な実施態様の組成物は、有効な量のエチレン・プロピレン・ジエンモノマーコポリマー(EPDM)ゴム;過酸化物またはアジドのような有効な量のラジカル生成硬化剤;有効な量の酸化防止剤;無機化合物;共薬剤および有効な量のカップリング剤を含む。
【0016】
別の例示的な実施態様の組成物は、有効な量の高分子量高分子材料;有効な量の硬化剤;共薬剤;無機化合物;有効な量のカップリング剤;および有効な量の接着促進剤を含む。
【0017】
別の例示的な実施態様の組成物は、組成物の合計重量の約40重量%から約95重量%の高分子量高分子材料;組成物の合計重量の約0.1重量%から約3重量%の硬化剤;組成物の合計重量の約0.09重量%から約0.5重量%のカップリング共薬剤、組成物の合計重量の約35重量%以下の無機化合物;および組成物の合計重量の約0.05重量%から約2重量%までのシランベースの接着促進剤。
【0018】
本発明の組成物は、潜在的な悪条件が存在する環境のような、別の領域および/または成分から、ある領域および/または成分を分離する必要が存在するすべてのデバイスにおいて使用できる。例示的な組成物は、PVモジュールのようなPVデバイスで使用するのに特に適している。次に本発明にかかる組成物を含むPVデバイスが記載される。
【0019】
1つの例示的な実施態様のPVデバイスはPVモジュールを含む。例示的なPVモジュールは、ガラス板;光電池回路;およびガラス板の一部分に結合し光電池回路の少なくとも1部分をカプセル化する本発明のカプセル材料組成物を含む。様々な任意の成分、たとえば第2のガラス板(たとえば裏板)、透明なカプセル材料、および二酸化チタンのような着色剤を含む裏打材を含むことができる。1つまたは複数のガラス板を包むフレームも含むことができる。さらに、ガラスを使用せず、柔軟なパネルを形成することができる。
【0020】
本発明についてのさらなる理解は、以下に記載される例示的な実施態様の詳細な説明および例示的な実施態様を例証する図面により得られることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、例示的な実施態様による太陽電池モジュールの断面図である。
【図2】図2は、第二の例示的な実施態様による太陽電池モジュールの断面図である。
【図3】図3は、いくつかの請求項にかかる組成物と対照の組成物のラップシアー接着分析の結果を示す図である。
【図4】図4は、いくつかの請求項にかかる組成物と対照の組成物の、ブレークスルー時間の比較を示す図である。
【図5】図5は、本発明の例示的な組成物(C21)と対照の組成物(EVA)との、湿分の進入モデルの結果を示す。
【図6】図6は、85℃、85%相対湿度に約1000時間暴露したときの、本発明の組成物と対照の組成物を含む積層体の写真である。
【図7】図7は、種々の本発明の組成物と対照の組成物との貯蔵弾性率の分析結果である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
例示的な実施態様の詳細な説明
次の詳細な説明および付随する図面は、当業者の本発明の実施および理解の目的のためにのみ例示的な態様を示すものである。そのため、これらの実施態様は純粋に例示のためのものであり、いかなる意味においても、本発明の範囲、またはその保護を制限することは意図されていない。
例示的な実施態様
【0023】
特許請求の範囲に記載された組成物は、有効な量の高分子量高分子材料;有効な量の硬化剤;無機化合物;および有効な量のカップリング剤を含む。本発明者は、これらの要素を含む組成物が望ましい特性を示し、PVモジュールの製造でのような様々な用途でのカプセル材料として使用にふさわしい組成物を与えることを見出した。当業者は、組成物の意図された用途をはじめとする様々な考察に基づいて、特定の組成物中に含まれる各要素の適切な量を決定することができるだろう。本明細書に記載された例示的な組成物は、発明者が特定の用途にふさわしいものとして決定した具体的な組成物の例を提供する。そのため、それらは、各要素についての適切な量の選択のためのガイダンスを提供することができる。
【0024】
組成物は種々の任意の要素、たとえば接着促進剤、着色剤、ラジカルスカベンジャのような酸化防止剤、UV吸収剤および1以上の加工助剤を含むことができる。組成物のいくつかの例示的な実施態様は、これらの任意の要素のうちの1つを含み、他のものはこれらの任意の要素のうちの2つを含み、他のものはこれらの任意の要素の全てを含む。当業者は、使用する場合にはこれらの任意の要素の内のどれを特定の組成物において使用するかを、組成物の用途およびその所望の特性を始めとする種々の考慮に基づいて選択することができる。
【0025】
化学の当業者に一般に知られているように、共薬剤は硬化を促進する機能を有するが、充填材物質とのカップリングを向上させ、かつ外側表面への接着を向上するために作用することがある。反対に、接着促進剤(たとえばトリアルコキシシラン)は硬化剤と相互作用し、それらは一般に接着促進剤と呼ばれているにも拘わらず、共薬剤の役割をすることがある。加工助剤は、高分子材料の流動特定を改善し、従って外側表面への接着を改善することがある。加工助剤は低分子量重合体を含むことができ、これは主剤とは必ずしも構造上異ならないものであることができる。この特許出願の文脈では、これらの用語は特定の機能を指定する。しかし、選ばれる材料そのものはさらに多数の役割に役立つ場合がある。例えば、ジアクリレート亜鉛は、主に共薬剤として作用するが、外側表面への接着を促進し、無機充填剤へカップリングする。
【0026】
発明者は、高分子量高分子材料は有利に組成物全体の約40重量%から約95重量%までの量で組成物中に存在することを見出した。この範囲は、組成物にシートに形成される能力を提供し、組成物に最適化された流れおよび接着性を与える範囲を表わす。過度の高分子量高分子材料は、不十分な接着性を備えた組成物を与える。その一方で不十分な量の高分子量高分子材料は、過度のタックを備えた組成物を生産する。組成物全体の約60重量%から約80重量%までの量は、より有利であると考えられる。組成物全体の約65重量%の量は、少なくとも、適切な充填材、安定剤および液体成分と共に使用された時に、小さいタック、良好な接着および加工性の間のバランスを提供するので、PVモジュールで使用されることが意図された組成物には特に有利であると考えられる。
【0027】
発明者は、高分子量高分子材料を含むことは、本発明の特定の態様による組成物の全体の性能および望ましい取扱適性に重大であることを見出した。中程度の分子量の高分子材料の使用は、低いタックおよび良好な接着性の間の所望のバランスを達成しない。
【0028】
特許請求の範囲に記載された組成物においては任意の好適な高分子量高分子材料が使用できる。また、特定の組成物について選ばれる具体的な高分子量高分子材料は、コスト、架橋能力、相転移、機械的弾性率、副作用、加工性、腐食低減能力、物質拡散性、防湿特性、電気的絶縁特性および環境上の安定性などの種々の要件に応じて変わる。
【0029】
発明者は、エチレン・プロピレン(EP)高分子材料が特許請求の範囲に記載される組成物で使用するにふさわしいことを見出した。エチレンとプロピレンの個々の単位をランダム重合したものの混合物を含むEP材料は、少なくともそれらの低コスト、固有の化学的安定性、低いガラス転移温度および良好な電気絶縁性のために特に有利であると考えられる。少なくとも1つのジエン分子とのターポリマーであるEP材料は、エチレン・プロピレン・ジエン分子(EPDM)を形成し、PVモジュール中で使用される組成物で使用するには特に有利であると考えられる。なぜなら、少なくともそれらを含むことが温度変化に伴う溶融転移およびそれに付随する結晶相の減少と付随する弾性率変化をなくすことができ、さらにラジカル発生化学種を使用したエラストマーの架橋性を改良するからである。EPDM材料は低いガラス転移温度(約−50℃)を有している。それは、極端な条件の下でのこれらの材料の振る舞いをより予測可能にする。更に、発明者は、EPDM材料が比較的小さい水分透過度を有し、それらはフロントおよびバックにおいてガラスを備えた光起電力モジュール中の水分進入を著しく低減させることを見出した。
【0030】
EPDMを使用する場合、当業者はコスト、反応性、安定性、および相転移への効果および機械的弾性率等の様々な考察に基づいて適切なジエン分子を選択することができるだろう。発明者は、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエンおよびそれらの組み合わせが、特許請求の範囲に記載された組成物の中で使用されるEPDM材料にふさわしいジエン分子であることを見出した。
【0031】
EP材料およびEPDM材料の両者とも、光起電力モジュールでの使用を意図した本発明にかかる組成物で使用するには有利であると考えられる。なぜなら少なくともそれらの特性は、現在の公知の設計によるモジュールに典型的に含まれるEVAとバックシートフィルムの2つの層を一つの層に交換することを可能にするからである。従来のモジュールの2つの要素材料を単層に置換することは、光起電力モジュールの生産において原価の削減の可能性を提供する。確かに、発明者はEPまたはEPDMの材料を含んでいる本発明による組成物の使用は、現在の公知の設計および方法と比較して、光起電力モジュールの生産において材料のコストとして、1平方メートル当たり潜在的に少なくとも8.00ドルを節約できると現在信じている。
【0032】
発明者は、有利には硬化剤が組成物全体の約0.1重量%から約3重量%までの量で組成物中に存在することを見出した。この範囲において、使用中に容易に流動せず、表面によく接着し続ける形態へ急速に架橋することができる組成物を提供する。組成物全体の約0.5から1重量%の量は、PVモジュール中で使用される組成物には特に有利であると考えられる。なぜなら、少なくとも迅速な架橋と良好な接着およびコストの低減とのバランスを提供し、気泡を形成する潜在的な危険を避けることの望みを提供するからである。
【0033】
特許請求の範囲に記載された組成物においては任意の好適な硬化剤が使用できる。特定の組成物のために選択される具体的な硬化剤は、分解温度と速度論的考察、コスト、揮発性および貯蔵寿命を始めとする種々の考察に基づいて決定される。発明者は、ラジカル発生硬化剤が、少なくともそれらの高い有効性、比較的低いコスト、使用の容易さおよび安定性のために、特許請求の範囲に記載された組成物において有利に使用されることを見出した。過酸化物硬化剤は、少なくともそれらのよく特徴づけられた性質、フリーラジカルの効果的な生成、および容易な入手可能性のために特に有利であると考えられる。好適な過酸化物硬化剤の例としては、ジアルキルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシエステル類、およびパーオキシカルボネート類、たとえば2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン(CAS# 78−63−7、ニューヨーク州、バッファローのアトケム社製、商標名”LUPERSOL 101”)、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル シクロヘキサン(CAS# 6731−36−8、オハイオ州、アクロンのアトケム社製、商標名”Akrochem TMC−40”)およびO,O−t−ブチル−O−(2−エチルヘキシル)−モノ−パーオキシカルボネート(ニューヨーク州、バッファローのアトケム社製、商標名”LUPERSOL TBEC”)があげられる。アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)のようなアゾベースの硬化剤も、特許請求の範囲の記載された組成物で使用するにふさわしいと考えられる。
【0034】
発明者は、無機化合物が組成物全体の約1から約25重量%までの量で組成物中に有利に存在することを見出した。この範囲においては、低減されたコスト、良好な強靱性、所望の色、低減された湿分透過性を有する組成物が提供される。これらの望ましい特性の少なくとも1つを達成するためには、約1重量%から約12重量%の間の範囲も好適であると考えられる。組成物全体の約3重量%の量は、PVモジュール中で使用されることが意図された組成物には特に有利であると考えられる。なぜなら、この量がコスト、強靱性および色とのバランスを提供し、良好な接着を維持し、加工しやすいという材料製造の希望を提供するからである。
【0035】
特許請求の範囲記載の組成物においては任意の好適な無機化合物が使用できる。特定の組成物について具体的に選択される無機化合物は、コスト、ポリマーマトリクスへの接着能力、色、不純物の影響、潜在的な化学反応性、および湿分浸透に対する影響などの種々の要件に応じて変化する。発明者は、少なくともその容易な利用可能性と充填材材料としての広範囲な受容性のために、特許請求の範囲に記載された組成物でシリカ化合物を使用することが有利であることを見出した。特許請求の範囲に記載された組成物で使用される好適な無機化合物の例としては、シリケート類、タルク類、カルボネート類、チタニア、カーボンブラック、硫酸バリウム、カップリング剤で変性されたクレイ、モレキュラーシーブ、シリカゲル、CaO、MgOがあげられる。当業者は、最適化されることが望ましい特性(組成物の強靱性、コスト、色など)を始めとする様々な考察に基づいて、上記および他の好適な例から適切な無機化合物を選ぶことができるだろう。
【0036】
発明者は、接着促進剤が組成物全体の約0.05重量%から約2重量%まで量で組成物中に有利に存在することを見出した。この範囲では種々様々の表面への良好な接着を示す組成物を供給する。組成物全体の約0.1重量%から0.3重量%の量は、PVモジュール中で使用されることが意図される組成物には特に有利であると考えられる。なぜなら少なくともこの量ではコストと良好な接着を維持するとの希望との間のバランスを提供するからである。発明者は、少なくともシラン化合物が容易に使用でき、接着促進剤として広汎な受容性を有しているので、特許請求の範囲に記載された組成物で使用するには有利であることを見出した。特許請求の範囲に記載される組成物で使用される好適なシラン化合物の例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、またはビニルトリ(2−メトキシ−エトキシ)シラン(オハイオ州 アクロンのアトケム社からAkrosorb 9728として販売される)があげられる。シラン a−172も、特許請求の範囲に記載される組成物で使用するにふさわしいと考えられる。
【0037】
特許請求の範囲に記載される組成物において任意の好適なカップリング剤共薬剤が使用できる。また、特定の組成物について選ばれる具体的なカップリング共薬剤は、コスト、活性、ラジカルとの反応性、接着に対する影響、他のゴム成分との相容性などの様々な考察に依存して決定される。カップリング剤共薬剤は、ラジカルとの好ましい相互作用を促進するために、ある程度の不飽和(例えば少なくとも1つの二重結合)を有している必要がある。
【0038】
所望のカップリング機能および接着促進機能も提供するようにカップリング剤共薬剤を選択できる。いくつかの例示的な実施態様は個別の接着促進剤を含むが、適切に選ばれたカップリング剤を含む組成物は、組成物に添加成分を加えずに、要求されたカップリング剤および任意の接着促進剤の両方の機能を達成でき、それは有益である場合がある(例えば組成物製造工程の単純化)。発明者は、特許請求の範囲記載の組成物に、亜鉛ジアクリレート類のようなジアクリレート類がカップリングおよび接着促進機能の両方を供給することを見出した。発明者は、含まれる場合には、カップリング剤共薬剤は組成物全体の約30重量%までの量で組成物の中に有利に存在することを見出した。
【0039】
上に言及されるように、特許請求の範囲記載の組成物はさらに様々な任意の成分を含むことができる。例えば、加工助剤が含まれることができる。改良された流動特性は改良された接着をもたらすので、接着および表面への結合能力が重要な用途においてはこれは有用であると考えられる。例えば、PVセルでは、表面へのカプセル材料の結合能力が重要であると考えられる。なぜなら、モジュール内への水分の進入はモジュールの破壊と相関を有し、表面へのカプセル材料の結合能力は、保護領域および/または成分から水分を除外するその能力と直性関係を有すると当業者に理解されているからである。少なくともこの理由で、より良好な接着に結びつく加工助剤を含むことは、PVモジュールの中で使用されることが意図される組成物には有利であると考えられる。
【0040】
発明者は、含まれる場合には、油および低分子量重合体に基づいた加工助剤が組成物全体の約50重量%までの量で組成物の中に有利に存在することを見出した。この範囲では、組成物の他の特性に著しく影響せず、(例えば過度のタックにより)取り扱い性に困難を与えず組成物に望ましい接着性を供給する。組成物全体の約5から約25重量%までの範囲は、より有利であると考えられる。発明者は、組成物が板ガラスに結合されるPVモジュールの中で使用されると意図された組成物については、組成物全体の約5重量%の量が組成物を過度のタックを有せずに、望ましい接着性を提供することを見出した。
【0041】
任意の好適な加工助剤が特許請求の範囲記載の組成物中で使用できる。特定の組成物について選ばれた具体的な加工助剤は、組成物が結合されるように意図される材料を含む様々な考察に依存して変化する。ポリアクリレート、ポリエステル、EPDM(トリレン)、ポリブテン(インドポール)、脂肪族脂肪酸、炭化水素樹脂、たとえば韓国のKumho Polychem社から利用可能なKEP−570F、およびそれらの混合物のような、低温でのタックに悪影響を与えずに高温での流動性または硬化特性を改良する低分子量高分子材料は、少なくとも容易な入手可能性および取り扱いの容易さのために特許請求の範囲に記載される組成物で使用するには有利である。特許請求の範囲に記載される組成物で使用される好適な加工助剤の例としては、イソブチレン/ブテン・コポリマー液体(イリノイ州、シカゴのアモコオイル社から商品名INDOPOL(登録商標) H300で利用可能なもの)、および液体エチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエン重合体(コネチカット州、Middleburyの Chemtura社から登録商標名 Trilene 67で利用可能なもの)があげられる。
【0042】
着色剤も特許請求の範囲に記載される組成物に含むことができる。着色剤を含むことは大部分は審美的な目的のためである。また、当業者は、どのような場合にこの任意の要素の混在が有利および/または望ましいかを決めることができるだろう。PVモジュール中で使用されることが意図された組成物については、少なくともPVモジュールの多くの潜在的な購入者がまだモジュールを審美的特性により評価するので、着色剤の混在は望ましいと考えられる。モジュールの1つ以上の他の要素とマッチする色のような組成物上に望ましい色を与える着色剤の混在は、モジュールを潜在的な購入者により美学的に喜ばせることがある。着色剤は充填材(例えばカーボンブラックまたはチタニア)としても使用することができる場合がある。あるいは、それは有機顔料または染料の形態であってもよい。
【0043】
発明者は、着色剤の役割をする無機充填剤が含まれている場合には、着色剤は組成物全体の約0.25重量%から約25重量%まで量で組成物中に有利に存在することを見出した。この範囲では、導電率(カーボンブラックについて)または加工性のような他の特性に著しく影響せずに、組成物に望ましい色特性を提供する。有機染料または顔料が使用される場合、約1重量%未満の量が適切および/または有利であると考えられる。
【0044】
任意の好適な着色剤を特許請求の範囲に記載される組成物中で使用できる。また、特定の組成物に選ばれる具体的な着色剤は、組成物の所望の色を含む様々な考察に依存して変化する。発明者は、二酸化チタン、酸化黒(oxidized black:カーボンブラック)およびそれらの組み合わせのような公知の着色剤が、特許請求の範囲に記載される組成物で使用するにふさわしいことを見出した。
【0045】
酸化防止剤も特許請求の範囲に記載される組成物に含むことができる。少なくともそれが組成物の光酸化による劣化に対する抵抗を改善するので、酸化防止剤の存在は、現状では有益であると考えられている。PVモジュール中で使用されることが意図される組成物について、酸化防止剤の存在は、少なくとも太陽光の存在下で長い期間使用されるために望ましいと考えられる。
【0046】
任意の好適な酸化防止剤が特許請求の範囲に記載される組成物で使用できる。また、特定の組成物に選ばれる具体的な酸化防止剤は、色、コスト、副反応、寿命、効果、およびカプセル材料への溶解度などの様々な考察に依存する。発明者は、ラジカルスキャベンジャが、少なくともたとえば過酸化物硬化剤によって生成されたラジカルを掃去する潜在能力のために、本発明の組成物中の酸化防止剤として使用するには特に都合が良いことを見出した。再生可能なラジカルスカベンジャは、少なくとも掃去能力を再成するそれらの能力のために、特に有利であると考えられる。しかしながら、非再生の酸化防止剤も使用されてもよい。これは、アミン類とフェノール類のような官能基を備えた化合物、または亜リン酸塩類のような還元剤、または過酸化物を分解するかまたはラジカルの伝搬を防ぐ役目をする他の好適な物質を含む。
【0047】
発明者は、特許請求の範囲に記載される組成物において、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)が特に適当であることを見出した。特許請求の範囲に記載される組成物で使用するにふさわしいHALSの例としては、[ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート]があげられる。これはプラスチック材料の光安定剤として世界的に使用されている薬理学的に活性な薬剤であり、チバガイギー社から登録商標TINUVIN 770の下で入手可能である;およびチバガイギー社から登録商標CHEMISORB 94の下で入手可能である、{ポリ[[6−[(l,l,3,3−テトラメチルブチル)アミノ]−s−トリアジン−2,4−ジイル]―[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]−ヘキサメチレン−[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]]}があげられる。
【0048】
発明者は、含まれる場合には、酸化防止剤は組成物全体の3重量%までの量で組成物中に有利に存在することを見出した。この範囲では、組成物の色、コスト、および/または組成物の加工性に著しく影響することなく、良好なUV安定性を提供する。約0.7重量%から約1.5重量%の範囲は、特に有利であると考えられる。
【0049】
UV吸収剤も特許請求の範囲に記載される組成物に含むことができる。UV吸収剤の混在は、UVにより引き起こされる劣化を防ぐかまたは低減するそれらの能力により有利であると考えられる。当業者は、この任意の要素の混在が有利なおよび/または望ましい場合について決定することができるだろう。PVモジュール中で使用されることが意図された組成物については、少なくともそれがモジュールの寿命中にUVにより引き起こされる劣化を防止または低減することができるので、UV吸収剤の存在は、望ましいと考えられる。
【0050】
発明者は、含まれる場合には、UV吸収剤は組成物全体の約2重量%までの量で組成物中に有利に存在することを見出した。この範囲では、合理的なコストおよび色特性を維持しつつ、組成物にUV保護を提供する。
【0051】
任意の好適なUV吸収剤が特許請求の範囲に記載される組成物で使用できる。また、特定の組成物に選ばれる具体的なUV吸収剤は、色、コスト、副反応、寿命、効果およびカプセル材料への溶解性などの様々な考察に依存して変化する。発明者はベンゾトリアゾール−、ベンゾフェノン−、およびヒドロキシフェニルトリアジン−に基づくUV吸収剤が、特許請求の範囲に記載される組成物で使用するのに特に都合が良いことを見出した。特許請求の範囲に記載される組成物で使用するのにふさわしいUV吸収剤の例としては以下があげられる;Tinuvin 234、[2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)4,6−ビス(1−エチル−1−フェニルエチルフェノール]、Tinuvin 1577、[2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−((ヘキシル)オキシ−フェノール]、およびcyasorb UV−531、[2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン]。
【0052】
乾燥剤も特許請求の範囲に記載される組成物に含むことができる。乾燥剤の存在は、モジュール内への水分の浸透を大きく防止するかまたは低減する。当業者はこの任意の要素の存在が有利および/または望ましい場合を決定することができるだろう。PVモジュール中で使用されることが意図された組成物については、少なくともそれがモジュールの寿命中における水分浸透を防止ないし低減するので、乾燥剤の存在は望ましいと考えられる。
【0053】
発明者は、含まれている場合には、乾燥剤が組成物全体の50重量%までの量で組成物の中に有利に存在することを見出した。この範囲では合理的な接着および加工性を維持しつつ、組成物に最多の水分に対する保護を提供する。
【0054】
任意の好適な乾燥剤が特許請求の範囲に記載される組成物で使用できる。また、特定の組成物に選ばれる具体的な乾燥剤は、ゴムとの相溶性、水による膨張、水との反応、および副反応などの様々な考察に依存する。発明者は、公知の乾燥剤、たとえばモレキュラーシーブ、CaSO、CaO、MgO、シリカゲル、高吸水性重合体(例えばポリアクリル酸エステルに基づいたコポリマー)およびそれらの組み合わせが、特許請求の範囲に記載される組成物で使用するにふさわしいことを見出した。
【0055】
発明者は、特許請求の範囲に記載されるカプセル材料組成物は、光エネルギーを電気的なエネルギーに変換するPVモジュールで使用するのに特に好適であることを見出した。PVモジュールがカプセル材料を備える場合には、周囲環境から、ケイ素および薄膜に基づいた「太陽電池」のような光電池回路類を分離するという利益が得られる。回路類によって占められる領域中への水分の進入は、回路類の性能および寿命に否定的に影響する腐食を促進するからである。更に、上に議論されるように、PVモジュールの製造において使用されている既存のカプセル材料は、不適当な副生成物および比較的大きな水の拡散速度を始めとするいくつかの欠点を有している。
【0056】
特許請求の範囲に記載されるカプセル材料は、公知のケイ素および薄膜に基づいたPVモジュールおよび今後開発される技術を包含する、光電池回路類の分離のために、または他の目的のためにカプセル材料の存在が望ましいすべてのPVモジュールの中で使用できる。図に示される実施態様は例示のためのものであり、特許請求の範囲に記載されるカプセル材料を含むPVモジュールの構成の完全なリストを供給するようには意図されない。当業者は、光電池回路類の特性、タイプ、特定のPVモジュール中に含まれる他の成分の数などを始めとする様々な考察に基づいて、特許請求の範囲に記載されるカプセル材料を含むPVモジュールの好適な構成を決定することができるだろう。
【0057】
特許請求の範囲に記載されるカプセル材料は、異なる配置の複数の層とされた複合ラミネート構造とされることができる。これは異なる側に異なる色を提供するために行われることがある。あるいは複合ラミネートは、異なる複数の表面に良好な接着を提供するために設計されることがある。異なる色とされた複数の面は、より美学的に好まれ、および/または光を反射または吸収して特性を改善する役目をすることがある。例えば、PVデバイスに接する側には、電池へのよい接着のためおよび審美的な理由のために色がマッチすることを望むことがある。また、反対側はモジュールの冷却の保持を助けるため光を反射するために白くすることができる。
【0058】
図1は第一の例示的な実施態様にかかるPVモジュール100を示す。PVモジュール100は、板ガラス110、該板ガラスの下側111に直接配置された光電池回路類112を含む。本発明の実施態様にかかるカプセル材料114は、光電池回路類112上に直接配置され、周囲の環境から回路112を分離する。エッジテープおよび類似物のような任意のシーリング要素116および第二の板ガラス118も、PVモジュール100に含むことができる。当業者は、例証されたモジュールおよび特許請求の範囲に記載されるモジュールをはじめとするPVモジュールの基本的な機能を理解するであろう。したがって、PVモジュール機能の詳細は単に簡潔に明細書に記載される。
【0059】
板ガラス110は、ガラスの任意の好適な部分を含むことができる。PVモジュールの当業者は、好適なガラスのタイプ、サイズおよびモジュールで使用される際の配置を決定することができるだろう。公知の構成と寸法を有する強化ガラスのような公知の材料は、好適で、確かに有利であると考えられる。
【0060】
光電池回路類112は、当該技術分野で既知か、今後開発される任意の好適な光電池回路類を包含することができる。特許請求の範囲に記載されるPVモジュールで使用される好適な光電池回路類112の例としては、アモルファスシリコン、テルル化カドミウム(CdTe)および銅−インジウム−ガリウム−セレンベースの薄膜に基づいた太陽電池があげられる。図1の中で例示された構成は、CdTeベースの光電池回路類を含むPVモジュールで使用するには有利であると考えられる。なぜならCdTeがガラス板110の下側111に直接堆積され、それによりカプセル材料114の透明性への必要がなくなるからである。これはカプセル材料114が光電池回路類112と矢印125で示される太陽エネルギーの間に位置せず、PVモジュール100の暴露表面150が提供されるからである。
【0061】
光電池回路類112は、電気エネルギーを必要とする機能的デバイスに接続される前にインバータのような下流の要素に、生成された電気エネルギーを運ぶ出力ライン(図示されない)と電気的に接続される。光電池回路類は単一の太陽電池、または当該技術分野において知られているストリングで互いに電気的に接続された2つ以上の太陽電池を含むことができる。
【0062】
カプセル材料114は、本明細書に記載された本発明の範囲内の全てのカプセル材料も含むことができる。PVモジュール技術の当業者は、光電池回路類の性質、モジュール中の任意の成分の存在または不存在、およびカプセル材料の加工性などの様々な考察に基づいて、特定のPVモジュールで使用するのに最も適している本発明にかかる具体的なカプセル材料を決定することができるだろう。
【0063】
図2は第二の例示的な実施態様にかかるPVモジュール200を示す。この実施態様のPVモジュール200は、板ガラス210、および板ガラスの下側211の下に配置された光電池回路類212を含む。本発明の実施態様のカプセル材料214は、光電池回路類212上に直接配置され、周囲の環境から回路類212を分離する。第二のカプセル材料220、本発明の実施態様によって必須ではないが、板ガラス210の下側211と光電池回路類212の間で配置される。任意の第二の板ガラス218もPVモジュール200に含まれることができる。
【0064】
図2に示された実施態様は、少なくともそれが色および/または絶縁を提供するための追加の層の必要がなくなるので、ケイ素に基づいた光電池回路類または金属箔または高分子材料上に堆積された薄膜PVを含むPVモジュールで使用するのに有利であると考えられる。シリコンウエハに基づいた光電池回路類において、典型的にはシリコン成分は、光学的カップリングを提供するために透明なカプセル材料を使用して、ガラス板210の下側211から間隔を置かれる。ガラス板210の下側211と光電池回路類212の間に、そのような第二のカプセル材料220を使用することは、PVモジュール200の暴露表面250に提供される、矢印225によって表わされた太陽エネルギーが、光電池回路類212中での利用に先立って著しく低減されないことを保証する。
【0065】
任意の好適なカプセル材料が、第2のカプセル材料220として使用できる。当業者は、第2のカプセル材料の所望の透明度、腐食を低減する能力および機械的な一体性を提供する能力などを含む様々な考察に基づいて、第2のカプセル材料220として使用する際に適切なカプセル材料を選ぶことができるだろう。発明者は、EVAを含むPVモジュールで使用される従来のカプセル材料が、第2のカプセル材料220として特許請求の範囲に記載されるモジュールで使用するのにふさわしいことを見出した。
実施例
【0066】
実施例 1−例示的配合物
【0067】
表Iは、本発明にかかるいくつかの例示の組成物の詳細な配合情報を提供する。
【0068】
実施例 2−接着特性
【0069】
PV用途で使用されるカプセル材料は、腐食を低減すること、および機械的にすべてを一緒にしておくようないくつかの目的に役立つ。良好な接着は耐食性と相関し、さらに機械的な一体性保持のためにも必要である。図3は、EPDMに基づいた材料が厳しくストレスの多い条件の下で優れた接着性を有することができることを示す。
【0070】
実施例 3−湿分浸透分析
【0071】
水が腐食を加速することが知られているので、バック−シート材料の水分を中に入れない能力はPVデバイスを保護する能力と相関がある。浸透性のバック−シート材料が使用された時、特許請求の範囲に記載される組成物は、PV産業中で一般に使用されるEVA/ポリエチレンテレフタレート/Tedalarを含む複合ラミネートフィルムに類似する湿分浸透特性を有する。しかしながら、水分非浸透性のフロント−シートおよびバック−シートを使用して両面への水分の進入を制限した場合には、これらの材料のより小さい透過度は劇的にEVAを上回る。
【0072】
図4では、ブレークスルー時間は、一面での水濃度が段階的に変化したときの、新しい平衡水蒸気透過度への変化の10%を達成するまでにフィルムに必要な時間として定義される。このブレークスルー時間は特有の距離の2乗と関係を有する。水分非浸透性のフロント−シートおよびバック−シートを備えた大きなPVモジュールについては、これは、水分が特定の時間で入り込む距離に対応する。図4は、様々な潜在的なPVカプセル材料についての、温度の関数として異なる材料についての浸透深さを評価する。典型的な時間平均(昼夜)モジュール温度は、15℃と35℃の間(マウント条件および局所的な環境に依存して)にある。図4では、これは0.00347 K−1と 0.00324 K−1の間の 1/Kに対応し、環境に暴露した場合に20年後で3から10cmの深さである。比較のため、EVAがカプセル材料として使用されれば、水分は1m以上の距離に浸透するだろう。水分浸透を著しく低減されることができる場合、よりよいPV性能および長寿が達成されるであろう。
【0073】
図5は、一定の外部環境条件での非浸透性バック−シートを使用したPVモジュールの含水量の変化を示す。M.D.Kempe,Modeling of Rates of Moisture Ingress Into Photovoltaic Modules,Solar Energy Materials & Solar Cells,90,2720−2738(2006)を参照。ここで、本発明の組成物であるBRPは有効な溶解度および拡散率パラメータを使用して、モデル化される。また、モジュールは無限の長さ40cmの幅を有すると仮定される。3年後、もしEVAを使用して構築されれば、3年後に水分がこのモジュールの中心に浸透できることが理解される。しかし、本発明の組成物が使用される場合、水分は24年後に約6cmの深さまでしか入り込まない。
【0074】
実施例 4−腐食分析
【0075】
カプセル材料の腐食低減能力を評価するために、800オングストロームのアルミニウムフィルムをガラス上に(マグネトロンスパッタリングを使用して)堆積させ、接着剤として様々なカプセル材料を使用して、もう1個のガラスと積層した。ガラス板は、周縁にカプセル材料を使用して積層され、それらの間の中心にはエアギャップが作られた。これは、露出したアルミニウム上の湿分の、カプセル化されたフィルムへの影響の比較を許容する。試料は、85℃および85%のRHに1000時間暴露された。
【0076】
図6Aおよび6Bは、本発明にかかる組成物である組成物21を使用して構成された試料の正面−リット(front−lit)および後面−リット(back−lit)の写真を示す。この組成物および他の例示的な組成物のための配合詳細は表Iに列記される。腐食の兆候が本質的にないことが分かる。図6Cは、酢酸縮合硬化エラストマーであるダウコーニング700を使用して構成された試料を示す。ここで、湿分にさらされている状態の後、カプセル材料に接触していない場合においては、アルミニウム鏡は完全に腐食される。これらの結果の劇的な差は、組成物21試料の空気領域において非常に小さい水濃度を維持する、著しく小さい水分進入速度に起因すると推測される。
【0077】
図6Dは、カプセル材料としてEVAを使用して構成された試料を示す。ここで、EVAがアルミニウムフィルムと直接接触している場合、EVAの腐食性が強調され最も大きな量の腐食が観察された。これらの結果は、EPDMに基づいたフィルムの優れた防食能力を実証する。
【0078】
実施例 5−電圧リーク分析
【0079】
IEC 61215 ウエット漏れ電流テスト(セクション10.15)の試験がいくつかの例示組成物について行われた。IEC 61215によれば、85℃/85%RHへの1000時間の暴露の後、モジュールは、500Vの印加電圧で界面活性剤を含む浴に浸されなければならない。セルから浴に対する測定された抵抗は、モジュール>0.1 mについて40MΩ・mよりも大きくなければならない。このテストをシミュレートするために、5インチの正方形の鋼板が、商業的に利用可能なPV EVAをガラスと鋼板の間に使用してガラスとラミネートされ、異なるバック−シートを備えた。この構成については、合格するためには、抵抗は2.4GΩを超えなければなせない。使用される鋼板は0.85mmまたは0.64mmのいずれかだった。ガラスは2.26mmである。また、EVAは、1枚のシート当たり名目上0.46mmの厚さを有していた。「不合格」は、オーム・メータが大きな電流のために500Vに達することができなかったことを示す。>10GΩは、電流が小さすぎて測定できないことを示す。
【0080】
表II−電圧リーク分析の結果
【表1】

【0081】
表IIは、電圧漏れ分析の結果を示す。「時間」は、試料が85℃および85%RHにどれくらいの時間暴露されたかを示す。「EVA/TPE」とラベルを付けた試料の構成は、EVA/ポリエチレン−テレフタレート/テドラーの層の複合バック−シートを備えた、標準的に受け入れられている構成を示す。「EVA/TPE」厚さの半分未満の厚さでさえ、例示的な組成物はEVAに基づいた構成より良好であることが表IIから理解される。よりよい絶縁が求められる用途または金属の部分が重合体を通って突き出るより大きな傾向を有している場合には、耐穴あけ性の材料またはより絶縁性の材料からなる別の層を加えることができるだろう。あるいは、単により厚いフィルムを使用できる。例示的な実施態様の組成物は「組成物X」と呼ばれることに注意されたい;列記された組成物の具体的な配合情報は表Iに示され、Xに対応する組成物番号が参照される。
【0082】
実施例6
紫外線安定性
【0083】
黄色度指数(YI)は、人間の観察による物体の知覚された色の基準である。YIの変化は、材料の劣化の程度の表示として役立つ。試料は60℃および60%RH、2.5UVサンでAtlas Ci4000ウエザオメーター中で、時間を変えて暴露された。表IIIは、この評価の結果を示す。ガラス/EVA/TPE試料構成は、PVでの一般的なシステムを表わす。これらの条件の下では、屋外暴露と比較して、試料は約220倍のUVB照射、および約57倍のUVA−II照射を受ける。これらのラミネートフィルム中のポリエチレン−テレフタレート層は、4300時間の後にテドラーフィルムから非常に急速に劣化し始め、離層した。対照的に、本発明の組成物である組成物74は、9024時間の暴露の後も低いYI0.22を維持した。この配合詳細および他の例示的な組成物の配合詳細は表Iに列記される。本発明の他の組成物である組成物16は、組成物74と比較して、チタニアの量を減らしており、6207hの後に2.8のわずかに高いYIを有していた。本発明の他の組成物である組成物65は組成物74に類似するが、その配合物の中にHALSを有していなかった。EVA層によってUV放射から保護されて、それは色が若干劣化したが、EVA層がより薄い領域である端の周囲でクラックと収縮が見られた。これは、配合物中のHALSの必要性を実証する。例示的な組成物6および38は、酸素進入を低減するためにガラスのバック−シートを用い、ガラス(UVブロック型EVA層なし)の後ろで直接テストされた。これらの試料は、おそらく酸素が浸透することができなく、反応副生成物による光漂白が起こらない中心部においていくらか黄変していた。劣化がまだ小さく、単に化粧用だったので、この問題は恐らく問題ではない。更に、スーパーストレイト(superstrate)薄膜デバイスだけが、正面の透明フィルムのない状態でこの材料を使用し、黒色試料は審美的な理由で望ましい。
【0084】
【表2】

表III 60℃、60%RHおよび2.5サンへの暴露後の黄色度指数。特記のない限り、スペクトルのほとんどのUV部分の透過を許可するためにガラスは低鉄分で、酸化セリウム非含有である。例示組成物は、白色の高反射材料を生産するためにチタニア充填材を含む。例示的な実施態様の組成物は「組成物X」と呼ばれることに注意されたい;列記された組成物の具体的な配合情報は表Iに示され、Xに対応する組成物番号が参照される。
【0085】
実施例7
機械的モジュラスおよび相転移
【0086】
カプセル材料の機械的な特性はPV材料が機械的および熱的ストレスから保護されることを保証するのに重要である。典型的には、モジュラスは85℃から−40℃の間の温度で作動するように試験され設計されている。図7では、EVAは、PVモジュラスが暴露されることがある温度の範囲の中で、溶融転移(約55℃)およびガラス転移(約−25℃)の両方を経験することが示される。これは、機械的ストレスに耐えるためのモジュラスのデザインをより困難にする。同様に、PVBは、力学的エネルギーを吸収できず、セルを保護できなくする物質のガラス転移(約40℃)の存在の悪影響を受ける。他の材料(PDMS、TPUおよびBRP−C)は広範囲の温度で良好な機械的性質を有している。これらの材料では、室温で行われた試験は、広範囲の使用条件に適用可能である。
【0087】
図7では、7.5±1重量%のジエン単量体を有するEPDM樹脂が選択され、溶融転移のないコポリマーを与えた。いくつかの用途では、例えば、タックの大きな低減が物質を取り扱うために必要だった場合、より小さいジエン含量が必要なことがある。
【0088】
上記詳細な説明は、本発明の例示的な実施態様を提供し、本発明の実行のための最良のモードを含んでいる。実施態様の記載および例は、単に本発明の例を提供するものに過ぎず、本発明の範囲またはその保護を制限しないように意図される。
【0089】
【表3】

【0090】
【表4】

【0091】
【表5】

【表6】

【0092】
【表7】

【0093】
【表8】

【0094】
【表9】

【0095】
【表10】

【0096】
【表11】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体に適用されて硬化されたときに、該基体上に実質的に水非透過性のコーティングを提供する組成物であって、
有効な量の高分子量高分子材料;
有効な量の硬化剤;
無機化合物;および
有効な量のカップリング剤を含む組成物。
【請求項2】
前記有効な量の高分子量高分子材料は、組成物全体の約40重量%から約95重量%の量で組成物中に存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記有効な量の高分子量高分子材料は、組成物全体の約60重量%から約80重量%の量で組成物中に存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項4】
前記有効な量の高分子量高分子材料は、組成物全体の約65重量%の量で組成物中に存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
前記高分子量高分子材料はエチレン−プロピレン高分子材料である、請求項1記載の組成物。
【請求項6】
前記エチレン−プロピレン高分子材料はエチレンとプロピレンの個々の単位のランダム重合体の混合物である、請求項5記載の組成物。
【請求項7】
前記エチレン−プロピレン高分子材料は、少なくとも1つのジエン分子を含んでターポリマーとされた、エチレン−プロピレン−ジエン分子を形成する、請求項6記載の組成物。
【請求項8】
前記ジエン分子が、エチリデンノボルネン、ジシクロペンタジエン、ブタジエン、1,4ヘキサジエンおよびそれの組み合わせからなる群から選択される、請求項7記載の組成物。
【請求項9】
前記有効な量の硬化剤は、組成物全体の約0.1重量%から約3重量%までの量で存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項10】
前記硬化剤がラジカル生成硬化剤である、請求項1記載の組成物。
【請求項11】
前記ラジカル生成硬化剤は過酸化物である、請求項10記載の組成物。
【請求項12】
前記過酸化物は、ジアシルパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、ジパーオキシケタール類、ケトンパーオキサイド類、パーオキシジカルボネート類、パーオキシエステル類、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項11記載の組成物。
【請求項13】
前記過酸化物は、t−ブチル−パーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、O,O−t−ブチル−O−(2−エチルヘキシル)−モノ−パーオキシカルボネート、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、a−a’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン(Vulcup)、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシ−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項11記載の組成物。
【請求項14】
前記過酸化物は、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル シクロヘキサンである、請求項11記載の組成物。
【請求項15】
前記ラジカル生成硬化剤はアジドである、請求項10記載の組成物。
【請求項16】
前記無機化合物は組成物全体の約1重量%から約25重量%の量で存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項17】
前記無機化合物は、シリカ、二酸化チタン、硫酸バリウム、タルク、カーボンブラック、クレイ、ライムストーンおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1記載の組成物。
【請求項18】
前記有効な量の接着促進剤は、組成物全体の約0.05重量%から約2重量%の量で存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項19】
前記接着促進剤が不飽和アルコキシシランである、請求項1記載の組成物。
【請求項20】
前記アルコキシシランは、ビス−トリアルコキシシラン類、アミノアルコキシシラン類、フェニルアルコキシシラン類、メトキシアルキルシラン類、エトキシアルキルシラン類、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項19記載の組成物。
【請求項21】
前記アルコキシシランは、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルベンジレーティドアミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、g−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項19記載の組成物。
【請求項22】
有効な量のカップリング共薬剤をさらに含む、請求項1記載の組成物。
【請求項23】
前記カップリング共薬剤は、組成物全体の約30重量%までの量で組成物中に存在する、請求項22記載の組成物。
【請求項24】
前記カップリング剤はジアクリレートを含む、請求項1記載の組成物。
【請求項25】
前記ジアクリレートは亜鉛ジアクリレートを含む、請求項24記載の組成物。
【請求項26】
有効な量の着色剤をさらに含む、請求項1記載の組成物。
【請求項27】
有効な量の酸化防止剤をさらに含む、請求項1記載の組成物。
【請求項28】
前記有効な量の酸化防止剤は、組成物全体の約3重量%までの量で存在する、請求項27記載の組成物。
【請求項29】
前記酸化防止剤は1以上のヒンダードアミン光安定剤を含む、請求項27記載の組成物。
【請求項30】
前記1以上のヒンダードアミン光安定剤の各々は、Tinuvin 770[ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート]、CHIMASSORB 944、{ポリ[6−[(l,l,3,3−テトラメチルブチル)アミノ]−s−トリアジン−2,4−ジイル]―[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]−ヘキサメチレン−[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]]、Tinuvin123[デカンジオール酸、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル]、CHIMASSORB 119 {1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン,N,N’’’−[1,2−エタンジイルビス[[[4.6−ビス[ブチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)アミノ]1,3,5−トリアジン−2−イル]イミノ]−3,1プロパンジイル]]−ビス[N’,N’’−ジブチル−N’,N’’−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)−}およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項29記載の組成物。
【請求項31】
基体に適用され硬化された時に、UV安定性、電気絶縁性、機械的な保護、小さいタックおよび耐腐食性を提供する光起電力要素のカプセル化にふさわしい組成物であって、
組成物全体の約40重量%から約95重量%までの量の高分子量高分子材料;
組成物全体の約0.1重量%から約3重量%までの量の硬化剤;
組成物全体の約35重量%までの量の無機化合物;
組成物全体の約0.09重量%から約5重量%までの量のカップリング剤;
組成物全体の約50重量%までの量の加工助剤;および
組成物全体の約0.05重量%から約2重量%までの量の接着促進剤、を含む組成物。
【請求項32】
光起電力モジュールであって、
ガラス板;
光電池回路類;および
ガラス板の部分に結合され、光電池回路類の少なくとも1部分をカプセル化するカプセル材料を含み、該カプセル材料は、有効な量の高分子量高分子材料、有効な量の硬化剤、無機化合物および有効な量のカップリング剤を含む、光起電力モジュール。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−535267(P2010−535267A)
【公表日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−519186(P2010−519186)
【出願日】平成20年6月24日(2008.6.24)
【国際出願番号】PCT/US2008/007844
【国際公開番号】WO2009/017552
【国際公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(510028350)ビーアールピー マニュファクチャリング カンパニー (1)
【氏名又は名称原語表記】BRP MANUFACTURING COMPANY
【出願人】(500066207)ミッドウエスト リサーチ インスティチュート (4)
【Fターム(参考)】