説明

カラー画像形成装置

【課題】 複数のセンサの副走査方向の取り付け位置ズレがあった場合でも、簡易に色ずれ検出の精度を向上させることを目的とする。
【解決手段】 画像形成装置は、通常の色ずれ検出用のトナーマークを形成すると共に、帯電手段及び又は現像手段への印加電位を制御し、現像手段による電位の絶対値を帯電手段による電位の絶対値よりも大きくし、ベルト上にトナーマークを形成する。そして、画像形成装置は、両トナーマークの検出差分により、光ビームの傾き又は曲りを補正するように各色の画像形成位置を補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子写真プロセス等を利用したカラー画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色毎に設けられた感光ドラムを直列に配置し、順次各色のトナー像を重ね合うように転写し、最後に一括して記録紙にトナー像を転写するタンデム方式のプリンタが知られている。
【0003】
このカラー画像形成装置においては、感光ドラムの機械的取り付け誤差等の組立時の原因、レーザビームの光路長誤差及び光路変化、使用温度条件の変動等の原因によって、転写体にトナー像を転写する際、画像の位置ずれが発生し、色ずれとなってあらわれる。そして、色ずれの一つに、画像の傾きをあげることができる。
【0004】
この画像の傾きについて、例えば、特許文献1では、画像形成装置の同一副走査位置に複数の光学センサを配置し(主走査方向に沿って配置し)レーザビームの走査線の傾きを測定する。そして、測定された画像の傾きを相殺するように画像コントローラがビットマップ画像データを補正し、その補正した画像を形成する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−170755号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の画像傾きの測定手法には以下の問題がある。即ち、配置されたセンサの取り付け位置精度が悪く、検出タイミングに差があると次のような問題が発生する恐れがある。
【0007】
図10(a)はトナーマーク検出を説明する構成上面略図である。また説明を簡単にするため、エンジン色ずれ補正制御で用いられる2つのセンサ206a、206bで説明する。
【0008】
まず図10(a)において、2つのセンサ206a、206bが理想的な位置、すなわち感光体ドラム軸に平行に並んでステーに取り付けてあり、且つ、レーザビーム13の主走査線が、図中の矢印実線の曲線のようなイメージで歪んでいる場合を考える。この場合には、レーザを用いて形成した色ずれ検出用のトナーマークは210のように歪んだマークとなる。色ずれ検出用のトナーマーク209と210は、歪んだ走査線の同一走査線上に形成されているため、夫々を手前側のセンサ206aと奥側のセンサ206bで検出した場合、手前側のセンサ206aの方が奥側のセンサ206bよりも早くトナーマークを検出する。夫々のセンサで色ずれ検出用トナーマークを検出したタイミング差に応じてレーザ走査の曲りを検知してデジタル色ずれ補正制御を行うため、画像形成時には感光ドラムの回転軸と平行な画像として生成することができる。
【0009】
一方、図10(a)に示されるように、手前側のセンサ206aと奥側のセンサ206bとが、感光ドラムの回転軸と平行でなく、ある角度θaを成して取り付けられているとする。センサの取り付け角度θaに相当する距離分だけ手前側のセンサ206aと奥側のセンサ206bとが副走査方向に離れている。このため、この状態で、色ずれ検出用トナーマークを夫々のセンサ206a、206bで読み取ると、互いのセンサでトナーマークを検知した時の検出時間差が余分に発生する。このため、センサの取り付け角度θaの影響により奥側のセンサ206bのマーク検出タイミングは更に遅くなる。
【0010】
従って、センサの取り付け角度を考慮せず、2つのセンサが理想どおり感光ドラムの回転軸と平行な直線上に並んでいることを前提としてこのマークの検出時間差を考察すると以下の問題がある。即ち、レーザ走査線が図の破線矢印の曲線で示すような形に更に歪んでいると誤って認識してしまう。このように誤認識したまま、絶対位置へ画像補正すべく、デジタル色ずれ補正制御すると、センサの取り付けによる検出精度分、逆に色ずれが悪化する結果となる。
【0011】
また、手前側のセンサ206aと奥側のセンサ206bのうちいずれかが、図11(b)に示すように中間転写ベルト20(無端ベルト)に対して垂直方向でなく、矢印方向にある角度θbを成して取り付けられているとする。この場合も同様にセンサの取り付け角度θbに相当する副走査方向の距離分、互いのセンサでトナーマークを検知した時の検出時間差が余分に発生する。
【0012】
更に、フォトセンサ206のバラツキ要因として、発光源であるLED素子の指向性や、LED素子を基板へ実装する際の倒れ等が上げられ、これらの最悪条件を踏まえてセンサによる中間点者ベルト上の検出位置誤差を推定すると約数mmにも及ぶ。このため、従来のセンサの取り付け精度で特許文献1に示すような絶対位置の補正実現しようとすると、一定の精度で色ずれ補正をすることが困難である。
【0013】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、複数のセンサの副走査方向の取り付け位置ズレがあった場合でも、簡易に色ずれ検出の精度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本願発明における画像形成装置は、複数の像担持体と、前記複数の像担持体を帯電する帯電手段と、前記帯電手段により帯電された複数の像担持体上に光を照射し静電潜像を形成する複数の発光手段と、前記静電潜像を前記複数の像担持体上の夫々の形成された静電潜像に、夫々異なる色のトナー像として付着させ複数の現像手段と、前記像担持体上に可視化された前記異なる色のトナー像を無端ベルトに転写する転写手段と、前記無端ベルト上に転写された各色の色ずれ検出用の第一のトナーマークを検出する複数の検出手段であって、前記第一のトナーマークの移動方向に略直交する方向に沿って配置される複数の検出手段と、前記第一のトナーマークの検出結果に基づき色ずれに係る補正を行う色ずれ補正制御手段と、を有するカラー画像形成装置において、前記帯電手段及び又は前記現像手段への電圧印加を制御し、前記現像手段による電位の絶対値を前記帯電手段による電位の絶対値よりも大きくし、前記ベルト上に第二のトナーマークを形成させる電源制御手段と、前記色ずれ補正制御手段は、前記複数の検出手段による前記第一のトナーマークと第二のトナーマークの検出結果である位置情報の差に基づいて前記発光手段による光ビームの傾き又は曲りを補正するように各色の画像形成位置を補正することを特徴とするカラー画像形成装置。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、複数のセンサの副走査方向の取り付け位置ズレがあった場合でも、簡易に色ずれ検出の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】一実施形態における画像形成装置略図
【図2】一実施形態におけるトナーマーク位置検出手段の説明図
【図3】一実施形態におけるトナーマーク検出説明図
【図4】一実施形態におけるトナーマーク説明図
【図5】一実施形態における潜像形成時の電位説明図
【図6】一実施形態における画像補正イメージ説明図
【図7】一実施形態における露光イメージ説明図
【図8】一実施形態における画像形成装置のブロック図
【図9】一実施形態における別のトナーマーク検出説明図
【図10】(a)従来のトナーマーク検出説明図、(b)従来のトナーマーク位置検出手段の説明図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、従来の技術例で説明した部品と同じ部品は、説明を省略あるいは簡略化すると共に、従来の技術例で説明に使用した同一符号を使用して現してある。
【実施例1】
【0018】
[カラーレーザビームプリンタ構成の説明]
まず、カラー画像形成装置の一例である、タンデムタイプのカラーレーザビームプリンタ100の構成について説明する。図1(a)は、タンデムタイプのカラーレーザビームプリンタ100の概略構成を示す図である。このカラーレーザビームプリンタ100は、黒(Bk)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色ごとに画像形成部を設けているいわゆるタンデムタイプのプリンタである。夫々の画像形成部には、感光ドラム18、感光ドラム18を一様に帯電する一次帯電器16、感光ドラム18上にレーザビーム13(光ビーム)を照射し潜像を形成するスキャナユニット11、レーザビーム照射により感光ドラム上に形成された静電潜像を現像して可視像とする現像器14(現像ローラ17)が備えられる。更に、可視像を中間転写ベルト20上(無端ベルト上)に転写する一次転写ローラ19、転写可視像を中間転写ベルト20から転写紙に転写する二次転写ローラ42、感光体の残留トナーを除去するクリーニング装置15等も備えられている。尚、図1(a)では、各色用の画像形成部を構成する同機能の構成要素を区別するため、上記符号の添字として夫々a、b、c、dを付けている。
【0019】
図1(b)は、スキャナユニット11の構成を示す図である。パーソナルコンピュータ等の外部機器からの画像形成指示があると、後述の図8で説明するカラーレーザビームプリンタ100内の画像形成制御部9において、画像情報がレーザビームをオン/オフするための画像信号(VDO信号)101に変換される。この画像信号(VDO信号)101は、スキャナユニット11内のレーザユニット102に入力される。13は、レーザユニット102によりオン/オフ変調されたレーザビームである。104は、回転多面鏡(ポリゴンミラー)105を定常回転させるスキャナモータである。106は、ポリゴンミラー105によって変更されたレーザビーム13を被走査面である感光ドラム18上に焦点を結ばせる結像レンズである。この構成により、画像信号101により変調されたレーザビーム13が感光ドラム18上を水平走査(主走査方向への走査)し、感光ドラム18上に潜像が形成される。
【0020】
また、109はビーム検出口で、スリット状の入射口よりビームを取り入れる。この入射口より入ったレーザビームは、光ファイバ110内を通って光電変換素子111に導かれる。光電変換素子111により電気信号に変換されたレーザビームは、増幅回路(図示しない)により増幅された後、水平同期信号となる。
【0021】
説明を図1(a)に戻す。カセット22から給紙される記録媒体としての転写紙は、画像形成部とタイミングをとるために、レジストローラ21で待機する。レジストローラ21の近傍には、給紙された転写紙の先端を検知するためのレジセンサ24が設けてある。画像形成部を制御する画像形成装置制御手段(不図示:以下、制御手段と称す)はレジセンサ24の検出結果により、紙の先端がレジストローラ21に到達したタイミングを検知する。そして、1色目(図の例ではイエロー色)の像を、感光ドラム18a上(像担持体上)に形成するとともに、定着器23内のヒータの温度が所定の温度になるよう制御する。
【0022】
20は各色画像形成部を貫通するように配置された中間転写ベルトである。中間転写ベルト20は感光体ドラム18の回転と共に回転駆動されており、一次転写ローラ19aに一次転写バイアスとして高圧電圧が印加されると、中間転写ベルト20の基準位置をもとに、形成された1色目のトナー画像が順次中間転写ベルト20上に転写される。
【0023】
同様に、2色目(図の例ではマゼンタ)の像は、1色目の画像先端と2色目の像形成プロセスとのタイミングをとって、中間転写ベルト20上に形成された1色目の像の上に重畳転写される。以降同様に、3色目(図の例ではシアン)の像,4色目(図の例では黒色)の像が、各像形成プロセスとのタイミングを取って、中間転写ベルト20上に順次重畳転写される。
【0024】
42は中間転写ベルト20上に形成されたトナー像を転写紙に二次転写するための二次転写ローラであり、像形成時には中間転写ベルト20と離間した位置に退避している。
【0025】
転写材である転写紙は、カセット22から給紙され、画像形成部とタイミングをとるために、レジストローラ21で待機する。また、レジストローラ21の近傍には、給紙された転写紙の先端を検知するためのレジセンサ24が設けてある。画像形成制御部9はレジセンサ24の検出した紙の先端位置と紙搬送方向(副走査方向)の像形成の先端位置とのタイミングをとって、レジストローラ21で待機した転写紙を再搬送される。この時、二次転写ローラ42は中間転写ベルト20に当接し、二次転写ローラ42に二次転写バイアスとして高圧電圧が印加されると、中間転写ベルト20上の4色のトナー像が転写紙上に一括転写される。
【0026】
4色のトナー像を転写された転写紙は、ヒータを内蔵した定着器23のニップ部Nを通過することにより、トナーが加圧、加熱されて転写紙に溶融定着される。転写紙の定着器23前後の搬送状況は、定着前センサ37および、定着排紙センサ38によって監視され、定着器23を通過した転写紙は機外に排紙されフルカラーの画像形成が終了する。
【0027】
尚、本実施例では中間転写ベルトを使用したタンデムタイプのプリンタの例を説明したものの、このような構成に限るものではない。例えば、中間転写ベルトを用いずに搬送ベルトを用い、複数の感光体ドラムで形成したトナー像を搬送ベルトにより搬送された転写紙に直接転写するような構成のタンデムタイプのプリンタにおいても有効であることは言うまでもない。
【0028】
[光学検出手段]
図2は、トナーマーク位置を検出する色ずれ検出手段を説明する図である。251は発光素子で、例えばLEDである。252は受光素子で、例えばフォトセンサである。20は搬送ベルトで、209、210、211、212は色ずれ検出用のトナーマークである。253は発光素子251からの発光光で、254は搬送ベルト20又は、色ずれ検出用のトナーマーク209、210、211、212からの反射光の内、受光素子252にて受光される受光光である。発光部と受光部は搬送ベルト20を反射面として、正反射光学系で構成されていて、搬送ベルト20と色ずれ検出用のトナーマークの正反射光反射率の差、即ち、反射率の差によって、色ずれ検出用のトナーマークの位置を検出する。次に、デジタル色ずれ補正方法について説明する。
【0029】
[色ずれ補正方法]
次に、図3と図4を用いて、エンジン色ずれ補正方法について説明する。図1はトナーマーク検出を説明するための図である。
【0030】
色ずれの検出は、中間転写ベルト20上に、各色毎に色ずれ検出用のトナーマークを形成し、中間転写ベルト下流部の両サイドに設けられた1対の光センサ206a、206bでそれを検出する。図中に示されるように、トナーマークが移動する方向に略直交する方向にそって、夫々のセンサは配置されている。センサ206a、206bは、以下に示す各色ずれ検出用のトナーマークの夫々を検出し、後述の画像形成制御部9は、検出結果であるパルス状矩形波形から矩形波の中心位置を求め、更に、各中心位置の時間差を求める。求めた時間差と予め設定してある時間差の値の差から、色ずれ量を算出する。そして、色ずれ量に応じて、主走査書き出し補正や、主走査倍率補正が画像形成制御部9により行われる。主走査書き出し補正については、書き出しタイミングの補正、主走査倍率補正については主走査画像クロック周波数のPLL(Phase Lock Loop)による周波数補正によって行われる。また、副走査書き出し補正については、書き出しタイミングと回転多面鏡の面位相の補正によって行なわれる。
【0031】
図4に色ずれ検出トナーマークの、中間転写ベルト20上(無端ベルト上)における形成様子を示している。209と210とは用紙搬送方向(副走査方向)の色ずれ量を検出する為のトナーマークである。211と212は用紙搬送方向と直交する主走査方向の色ずれ量を検出する為のトナーマークであり、この例では45度の傾きで、a〜dは各々ブラック(以下Bk)、イエロー(以下Y)、マゼンタ(以下M)、シアン(以下C)を示す。tsf1〜4、tmf1〜4、tsr1〜4、tmr1〜4、は各トナーマークの検出タイミングを、矢印は中間転写ベルト20の移動方向を示す。中間転写ベルト20の移動速度をvmm/s、Bkを基準色とし、用紙搬送方向における各色とBkトナーマーク間の理論距離をdsYmm、dsMmm、dsCmm、各色の用紙搬送方向用トナーマークと主走査方向用トナーマーク間の実測距離を、左右各々、dmfBkmm、dmfYmm、dmfMmm、dmfCmm、dmrBkmm、dmrYmm、dmrMmm、dmrCmmとする。Bkを基準色とし、搬送方向に関して、各色の位置ずれ量δesは、以下の(式1)〜(式3)となる。
δesY=v*{(tsf2−tsf1)+(tsr2−tsr1)}/2−dsY (式1)
δesM=v*{(tsf3−tsf1)+(tsr3−tsr1)}/2−dsM (式2)
δesC=v*{(tsf4−tsf1)+(tsr4−tsr1)}/2−dsC (式3)
【0032】
また、主走査方向に関して、左右各々の各色の位置ずれ量δemf、δemrは、以下の(式4)〜(式11)から、(式12)〜(式17)のように表現することができる。
dmfBk=v*(tmf1−tsf1) (式4)
dmfY =v*(tmf2−tsf2) (式5)
dmfM =v*(tmf3−tsf3) (式6)
dmfC =v*(tmf4−tsf4) (式7)
dmrBk=v*(tmr1−tsr1) (式8)
dmrY =v*(tmr2−tsr2) (式9)
dmrM =v*(tmr3−tsr3) (式10)
dmrC =v*(tmr4−tsr4) (式11)
δemfY=dmfY−dmfBk (式12)
δemfM=dmfM−dmfBk (式13)
δemfC=dmfC−dmfBk (式14)
δemrY=dmrY−dmrBk (式15)
δemrM=dmrM−dmrBk (式16)
δemrC=dmrC−dmrBk (式17)
【0033】
そして、計算結果(位置情報)の正負からずれ方向が判断出来、δemfから書出し位置を、δemr−δemfから主走査幅を補正する。なお、主走査幅に誤差がある場合は、書出し位置はδemfのみでなく、主走査幅補正に伴い変化した画像周波数の変化量を加味して算出する。
【0034】
[基準パターン(基準トナーマーク)形成方法]
2つのセンサの位置ずれを補正するための基準パターン形成方法について図5を用いて説明する。図5は潜像形成時の電圧関係を示す電位説明図である。尚、先に説明した、トナーマーク209と210を第一のトナーマークと称した場合に、この基準パターンのことを第二のトナーマークなどと称し区別することができる。
【0035】
まず、図5(a)を用いてレーザビームの照射により潜像を形成する通常の画像形成時について説明する。Vdは感光ドラム18上の帯電電位であり、前記一次帯電器16にマイナス極性の高圧電圧を印加することでドラム18表面に帯電する電位である。Vdevは現像電位であり、現像器14の現像ローラ17にマイナス極性の高圧電圧を印加することで、現像ローラ17周囲のトナーを帯電させるための電位である。この電位とトナーの帯電電位がほぼ等価と考えられる。また、VLは潜像の電位であり、帯電電位Vdに帯電した感光ドラム18表面にレーザビーム13を照射した後の感光ドラム18表面電位を表す。レーザビームを照射されない感光ドラム18表面電位は帯電電位Vdを保持する。
【0036】
そして、Vdevのマイナス極性に帯電したトナーは、感光ドラム18上の電位関係から、レーザビーム13を照射された潜像電位VLの部分にのみ図中矢印に示すように付着し、感光ドラム18上に形成された潜像にトナーが付着し、トナー像として可視化される。
【0037】
次に、2つのセンサの位置ずれを補正するための基準パターン形成方法について説明する。このパターン形成方法は前記のようなレーザビームの照射を用いずにトナー像を形成することが特徴である。図5(b)を用いてその方法の一例を説明する。
【0038】
図中Vdは感光ドラムの帯電電位、Vdev1は現像電位、VLは潜像の電位を示す。これら各部材における高圧電源制御(電圧印加)は図8中の高圧電源制御部10により実行される。この例の特徴は、感光ドラムの帯電電位Vdよりも、現像電位Vdev1を所定期間だけ絶対値で高い電位とすることで潜像形成および現像を行うことにある。即ち、感光体ドラム18と現像ローラ17とを回転駆動させながら所定時間|Vd|<|Vdev1|の関係となるように現像電位Vdev1の絶対値を制御する。このことで、現像ローラの長手方向の長さに応じた帯状の潜像を形成すると同時にトナーは図中矢印のように付着し、その帯状のパターンをトナー像として可視化することができる。このように現像電位を制御することで、トナー像を形成する方法を以下Vd現像と称す。
【0039】
更に、レーザビームの照射を用いずにトナー像を形成する方法として、図5(c)を用いてその他の一例を説明する。ここでも各部材における高圧電源制御は図8中の高圧電源制御部10により実行される。図中Vd1は感光ドラムの帯電電位、Vdevは現像電位、VLは潜像の電位を示す。この例の特徴は、現像電位Vdevよりも感光ドラムの帯電電位Vd1を絶対値で低い電位とすることで潜像形成および現像を行うことにある。即ち、感光体ドラム18と現像ローラ17とを回転駆動させながら所定時間|Vd1|<|Vdev|の関係となるように帯電電位Vd1を制御することで、現像ローラの長手方向に長い帯状の潜像を形成すると同時にトナーは図中矢印のように付着し、その帯状のパターンをトナー像として可視化することができる。
【0040】
また、図5(b)の説明では、現像ローラ17に印加される高圧電源を高圧電源制御部10により制御し、図5(c)の説明では、一次帯電器16に印加される高圧電源を高圧電源制御部10によ制御するよう説明したが、この形態に限定されるものではない。例えば、Vdevの電位絶対値を大きくし、且つVdの電位絶対値を小さくすることで、トナーマークを形成するようにしてもよい。
【0041】
以下においては、Vd現像により形成した基準パターンを用いて、2つのセンサの位置ずれを検出及びキャンセルした上で、デジタル色ずれ補正をする方法を説明する。尚、この補正が有効な主走査方向の傾きや走査線の湾曲等の曲り(或いは歪み)はレーザスキャナユニットの構成部品の取り付け上の位置ずれ、及びレーザスキャナユニットの画像形成装置本体への組み付け位置ずれが挙げられる。したがって、この補正を行うタイミングとしては、画像形成装置の組立工程や、市場でのサービス作業においてレーザユニット等の主要ユニットを交換された後等に行えばよい。なお、装置の連続使用に伴う装置内の昇温等の使用条件によって、走査線の曲り程度が変化する場合には、その歪み発生条件を満たすタイミングで補正制御を行う。
【0042】
図3において、301は中間転写ベルト20上に転写された基準パターン(トナーマーク)であり、Vd現像により基準色例えばブラック色で、感光体ドラムの軸と平行な帯状に形成されている。この基準パターンの長さはほぼ現像ローラの長さと等価であり、2つのセンサ206a、206b夫々によりパターン検出できるような十分な長さで形成されている。手前側のセンサ206aと奥側のセンサ206bとは同一ステー(図示しない)上に保持されており、設計思想としてはそのステーの長手方向と感光ドラムの回転軸とが平行となるように配置されている。このパターンはセンサの位置ずれの基準として用いるため、このパターンとドラム軸との並行度のが重要となる。このVd現像の場合、基準パターンは感光体ドラムと現像ローラとの並行度に依存し、おおよそ0.5mm以下となるよう設計されており、組立工程等において公差管理を行えばさらに平行度の精度を上げることができる。このように、前述のようなセンサの取り付け公差等に伴う中間転写ベルト上の検出位置誤差の約数mmと比較すると十分小さな値となっている。
【0043】
中間転写ベルト20を回転駆動させながら、2つのセンサ206a,206bによりこの基準パターン301を検出し、夫々検出した時間差に応じて、センサ206a,206bの位置ずれを検出することができる。この基準パターンの中間転転写ベルト20の回転方向下流側には、レーザビームの照射により形成された従来のエンジン色ずれ検出パターンが設けられている。
【0044】
色ずれ検出用のトナーマーク209は手前側のセンサ206aで、色ずれ検出用のトナーマーク210は奥側のセンサ206bで夫々検出する。これら209、210の色ずれ検出パターンをここで、レーザビームの主走査が図中の矢印の曲線のようなイメージで歪んでいるため、色ずれ検出用のトナーマークは210のように歪んだ形状になる。色ずれ検出用のトナーマーク209と210は、歪んだ走査線の同一走査線上に形成されているため、夫々を手前側のセンサ206aと奥側のセンサ206bで検出した場合、手前側のセンサ206aの方が奥側のセンサ206bよりも早いタイミングでトナーマークを検出する。
【0045】
ここで、手前側のセンサ206aと奥側のセンサ206bのステー軸が、感光ドラムの回転軸と平行でなく、ある角度θaを成して取り付けられているとする。センサの取り付け角度θaに相当する距離分手前側のセンサ206aと奥側のセンサ206bとが副走査方向に離れている。このため、この状態で、色ずれ検出用のトナーマークを夫々のセンサ206a、206bで読み取ると、互いのセンサでトナーマークを検知した時の検出時間差が余分に発生する。
【0046】
色ずれ検出用のトナーマーク209は手前側のセンサ206aで、色ずれ検出用のトナーマーク210を奥側のセンサ206bで夫々検出する場合を考える。色ずれ検出用のトナーマーク209と210は、歪んだ走査線の同一走査線上に形成されているものの、センサの取り付け角度θaの影響により奥側のセンサ206bのトナーマーク検出タイミングは更に遅くなる。したがって、このセンサの取り付けに起因する検出タイミングの誤差を補正した上で、レーザビーム13の走査の曲りを補正する必要がある。
【0047】
図3中、中間転写ベルト20の移動速度をvmm/s、センサ206aにより基準パターン301を検出するタイミングをtsf0、色ずれ検出用のトナーマーク209aの検出タイミングをtsf1とする。また、206bにより基準パターン301を検出するタイミングをtsr0、色ずれパターン210の検出タイミングをtsr1とする。センサの取り付けに起因する検出タイミングの誤差をキャンセルし、レーザビーム13の走査の傾きに起因する副走査方向のずれ量ds1を、画像形成制御部9は以下の式により演算する。
ds1=v*ΔT01 (式18)
ΔT01=(tsf1−tsf0)−(tsr1−tsr0)
=Tf1−Tfr1
また、画像形成制御部9は、センサの取り付け等に起因するセンサの副走査方向の位置ずれds0を、次の式で演算する。つまり、ds0は基準パターン301の検出結果から求めることができる。
ds0=v*ΔT00 (式19)
ΔT00=tsf0−tsr0
【0048】
画像形成制御部9は、夫々のセンサ206a、206bで各色ずれ検出用のトナーマークを検出したタイミング差ΔT01に応じて、レーザ走査13の感光ドラムの回転軸に対する傾きを検知してデジタル色ずれ補正制御を行う。
【0049】
[デジタル色ずれ補正制御]
図6にプリント出力画像とデジタル色ずれ補正制御による画像補正様子を示す。図6(a)はプリンタによりプリント出力する長方形画像を示す。図6(b)はその画像を形成するための画像データイメージを示している。図6中の点線矢印は、図3中のレーザ走査13の曲りを相殺する方向を示している。
【0050】
ここで、レーザスキャナユニット11はレーザスキャナユニットの組立工程にて、光学センサ等の専用調整工具を用いてレーザビームの曲りの大きさを測定し、その曲り度合いに応じた補正値を数値化しておく。その値をプリンタ組立工程において、画像形成制御部9のメモリに書き込んでおく。
【0051】
画像形成制御部9は、レーザビームの13走査線の傾き度合いは先のΔT01から、湾曲度合いはメモリに書き込まれた情報を元に、レーザビームの13走査線の曲りを判断する。そして画像形成時には、図中破線矢印で示すレーザビーム13の操作線の傾きと曲がりを相殺するようにビットマップ画像データを補正するデジタル色ずれ補正制御を実施することで、感光ドラムの回転軸と平行な画像を形成することができる。
【0052】
図7を用いてデジタル色ずれ補正制御による画像データ(画像ドットデータ)の補正イメージについて説明する。図7(a)は感光体ドラム18上での走査線の傾きのイメージを、図7(b)はの走査線の傾きを補正するための理想的な補正露光イメージを示したものである。図7(b)に示すようにレーザビームよる傾きをキャンセルするように感光体ドラムを露光すれば、走査線の傾きを補正することができる。しかし、レーザスキャナユニットでは、画素単位での補正は、タイミングを変えることで比較的簡単にできるものの、画素単位以下の補正は簡単にはできない。したがって、本実施例では走査のライン間に跨るようなドットの位置を補正する場合、副走査方向の前後のドットの露光比率を調整して補正する。
【0053】
図7(c)は1ドット以下のずれ量を露光量を調整した補正露光イメージを示したものである。図のようにラインに跨るドットを表現するためには、そのドットの副走査方向の前後ラインのドットの露光量を調整することにより補間を行なう。つまり、図7(b)のイメージを表現するためには、図7(c)の補正露光イメージのように、画像データを補正することで画像形成位置(感光ドラム上での静電潜像形成位置)を補正する。これにより、レーザユニットにより走査されるレーザダイオード102の光走査により形成される光走査線(光ビーム)の傾き又は曲りを補正することができる。
【0054】
[色ずれ補正制御に係るブロック図]
図8はデジタル色ずれ補正制御を説明するための画像形成装置のブロック図である。この図8を用いて、色ずれ補正制御に係る、画像データの補正方法について図8を用いて説明する。
【0055】
画像形成制御部9は、図3説明したような色ずれ補正結果をもとに、デジタル色ずれ補正アルゴリズムを作成する。色ずれ補正制御モードでキャリブレーションアルゴリズムが作成されると、実際のプリントを行なうプリントモードに移行する。
【0056】
プリントモードでは、不図示のホストコンピュータより送られるプリント情報をもとに画像コントローラ3内の画像ビットマップ信号生成手段7で画像ビットマップ信号を生成する。生成された画像ビットマップ信号は、エンジン100に送出される。そして、画像形成制御部9で作成されたキャリブレーションアルゴリズムをもとに、ビットマップ補正コントロール手段5が動作し、補正画像ビットマップ信号生成手段8により、主走査の傾き、曲りが補正された画像ビットマップ信号が生成される。生成された補正画像ビットマップ信号は、レーザユニット11内のレーザダイオード102(発光手段)を駆動し、感光ドラム18上に露光し、前述所定の動作を行いプリントが行なわれる。
【0057】
以上説明したように、上記記載内容によれば、複数のセンサの副走査方向の取り付け位置ずれを安価に検出しセンサの取り付け位置のずれをキャンセルすることで、精度良くレーザビームの走査軌跡の湾曲や傾きを補正できる。これにより、画像形成時の色ずれ精度を向上することができる。特にレーザビームの走査軌跡の傾き度合いは、プリンタエンジン内に設けられたセンサ206a、206bの検出結果に応じて補正されるため、組立て時に治工具のセンサにより検出する場合に比べ、エンジンに合った精度の良い傾き補正をすることができる。
【0058】
また、本実施例ではプリンタエンジン側で画像ビットマップ信号を補正する例を説明したものの、これも一例に過ぎず、画像形成制御部で作成されたキャリブレーションアルゴリズムを元に、画像コントローラ内で画像ビットマップ信号を補正しても良い。
【0059】
さらに、上記記載内容では基準パターンをブラック色で形成する例を説明したものの、基準色はこの色に限るものではなく、他のイエロー、マゼンタ、シアンを基準としても良い。また、基準パターンを形成する色をブラック、イエロー、マゼンタ、シアンとして順に夫々のレーザビームの曲り補正量を推定し、それらを平均した値を用いて、デジタル色ずれ補正制御を行っても構わない。以上これらの補足説明は、後述の第二および第三の実施例においても同様に言えることである。
【実施例2】
【0060】
本実施形態におけるデジタル色ずれ補正制御では、画像形成装置の同一主走査方向の少なくとも3箇所に設けられた光学センサを用いてレーザビームの操作線の傾きと曲がりの大きさを測定している。そしてその測定結果を相殺するように画像コントローラがビットマップ画像データを補正し、その補正した画像を形成する方法について説明する。第1の実施例で説明した部品と同じ部品は、説明を省略あるいは簡略化すると共に、第1の実施例で説明に使用した同一符号を使用して現す。
【0061】
図9はトナーマーク検出部を説明する構成上面略図である。図9において、中央のセンサ206cが手前側のセンサ206aと奥側のセンサ206bと同一ステー(図示しない)上に保持されており、設計思想としてはそのステーの長手方向と感光ドラムの回転軸とが平行となるように配置されている。
【0062】
中間転写ベルト20を回転駆動させながら、3つのセンサ206a、206b、206cによりこの基準パターン301を検出し、夫々検出した時間差に応じて、センサ206a、206b、206cの位置ずれを検出することができる。この基準パターンの中間転転写ベルト20の回転方向下流側には、レーザビームの照射により形成された従来のエンジン色ずれ検出用トナーマーク209、210、213(3以上の検出手段)が設けられている。
【0063】
色ずれ検出用トナーマーク209は手前側のセンサ206aで、色ずれ検出用トナーマーク210は奥側のセンサ206bで、色ずれ検出用トナーマーク213は中央のセンサ206cで夫々検出する。ここで、レーザビームの主走査が図中の矢印の曲線のようなイメージで歪んでいるため、色ずれ検出用トナーマーク210、213は図のように歪んだ形状となる。色ずれ検出パターン209と210と213は、歪んだ走査線の同一走査線上に形成されているため、夫々を各センサで検出した場合、手前側のセンサ206aの方が奥側のセンサ206bよりも早いタイミングでパターンを検出する。
【0064】
ここで、3つのセンサを保持するステー軸が、感光ドラムの回転軸と平行でなく、ある角度θaを成して取り付けられているとする。センサの取り付け角度θaに相当する距離分だけ手前側のセンサ206aと奥側のセンサ206bとが副走査方向に離れている。このため、この状態で、色ずれ検出パターンを夫々のセンサ206a、206b、206cで読み取ると、互いのセンサでパターンを検知した時の検出時間差が余分に発生する。
【0065】
図1中、中間転写ベルト20の移動速度をvmm/s、センサ206aにより基準パターン301を検出するタイミングをtsf0、色ずれパターン209aの検出タイミングをtsf1とする。また、206bにより基準パターン301を検出するタイミングをtsr0、色ずれパターン210aの検出タイミングをtsr1とする。さらに、206cにより基準パターン301を検出するタイミングをtss0、色ずれパターン213aの検出タイミングをtss1とする。センサの取り付けに起因する検出タイミングの誤差をキャンセルし、レーザビーム13の走査の傾きに起因する副走査方向のずれ量ds1は、次の式で求められる。
ds1=v*ΔT01 (式20)
ΔT01=(tsf1−tsf0)−(tsr1−tsr0)
=Tf1−Tr1
ds2=v*ΔT02 (式21)
ΔT02=(tss1−tss0)−(tsr1−tsr0)
=Ts1−Tr1
【0066】
画像形成制御部9は、夫々のセンサ206a、206b、206cで各色ずれ検出パターンを検出したタイミング差ΔT01に応じて、レーザ走査13の感光ドラムの回転軸に対する傾きを検知する。また、タイミング差ΔT01およびΔT02に応じてレーザ走査13の湾曲度合いを近似式により推定してデジタル色ずれ補正制御を行う。
【0067】
図6(b)に補正画像データのイメージを示している。図のように画像形成時には、図中破線矢印で示すレーザビーム13の操作線の傾きと曲がりを相殺するようにビットマップ画像データを補正するデジタル色ずれ補正制御を実施することで、感光ドラムの回転軸と平行な画像を形成することができる。
【0068】
以上説明したように、複数のセンサの副走査方向の取り付け位置ずれを安価に検出しセンサの取り付け位置のずれをキャンセルすることで、精度良くレーザビームの走査軌跡の湾曲や傾きを補正し、画像形成時の色ずれ精度を向上することができる。特にレーザビームの走査軌跡の曲り度合いは、プリンタエンジン内に設けられたセンサ206a,206b、206cの検出結果に応じて補正される。このため、実施例1で説明したレーザスキャナユニットの組立て時に治工具のセンサにより検出工程を削減できると共に、エンジンのセンサに合った精度の良いデジタル色ずれ補正をすることができる。
【符号の説明】
【0069】
3 画像コントローラ
5 ビットマップ補正コントロール手段
7 画像ビットマップ信号生成手段
8 補正画像ビットマップ信号生成手段
9 画像形成装置制御部
11 レーザスキャナユニット
13 レーザ光
14 現像器
18 感光体ドラム
17 現像ローラ
19 一次転写ローラ
20 中間転写ベルト
22 給紙カセット
23 定着器ユニット
24 レジセンサ
37 定着前センサ
38 定着排紙センサ
42 二次転写ローラ
102 レーザユニット
206 フォトセンサ
209〜213 色ずれ補正パターン
210 フォトセンサ
301 基準パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の像担持体と、
前記複数の像担持体を帯電する帯電手段と、
前記帯電手段により帯電された複数の像担持体上に光を照射し静電潜像を形成する複数の発光手段と、
前記静電潜像を前記複数の像担持体上の夫々の形成された静電潜像に、夫々異なる色のトナー像として付着させ複数の現像手段と、
前記像担持体上に可視化された前記異なる色のトナー像を無端ベルトに転写する転写手段と、
前記無端ベルト上に転写された各色の色ずれ検出用の第一のトナーマークを検出する複数の検出手段であって、前記第一のトナーマークの移動方向に略直交する方向に沿って配置される複数の検出手段と、
前記第一のトナーマークの検出結果に基づき色ずれに係る補正を行う色ずれ補正制御手段と、を有するカラー画像形成装置において、
前記帯電手段及び又は前記現像手段への電圧印加を制御し、前記現像手段による電位の絶対値を前記帯電手段による電位の絶対値よりも大きくし、前記ベルト上に第二のトナーマークを形成させる電源制御手段と、
前記色ずれ補正制御手段は、前記複数の検出手段による前記第一のトナーマークと第二のトナーマークの検出結果である位置情報の差に基づいて
前記発光手段による光ビームの傾き又は曲りを補正するように各色の画像形成位置を補正することを特徴とするカラー画像形成装置。
【請求項2】
前記第二のトナーマークとは、像担持体表面の帯電電位よりも現像手段に印加する現像電位の絶対値を所定期間だけ高い電位とすることにより形成された、像担持体の回転軸と平行な基準パターンであることを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置。
【請求項3】
前記色ずれ補正制御手段は、各色の画像データを補正することで前記発光手段の走査の傾き又は曲りを補正することを特徴とする請求項1又は2に記載のカラー画像形成装置。
【請求項4】
前記複数の検出手段として、前記直交する方向に沿って3以上の前記検出手段が設けられており、前記3以上の検出手段の夫々により検出した前記第一のトナーマークと第二のトナーマークの検出結果である位置情報の差に基づいて、前記発光手段による光ビームの傾き又は曲りを補正するように各色の画像形成位置を補正することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のカラー画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−76897(P2013−76897A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217447(P2011−217447)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】