説明

カルバメート誘導体および殺虫剤をベースにした殺菌用混合物

本発明は、有効成分として、a) 式(I)(式中、置換基と添え字は以下の意味を有する:Tは、CHまたはNであり;nは、0、1または2であり;Rは、ハロゲン、C1-C4-アルキルまたはC1-C4-ハロアルキルであり、ここで、nが2である場合、基Rは異なっていてもよい)で表されるカルバメート誘導体と、b) 少なくとも1つの式(II)で表される化合物とを含む混合物に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有効成分として、
a) 式I:
【化1】

【0002】
(式中、置換基と添え字は以下の意味を有する:
Tは、CHまたはNであり;
nは、0、1または2であり;
Rは、ハロゲン、C1-C4-アルキルまたはC1-C4-ハロアルキルであり、ここで、nが2である場合、基Rは異なっていてもよい)
で表されるカルバメート誘導体と、
b) 少なくとも1つの式II:
【化2】

【0003】
(式中、R1は、C1-C4-アルキルまたはC1-C4-ハロアルキルである)
で表される化合物と
を含む混合物に関する。
【背景技術】
【0004】
多くの地域において、農家が立ち向かわなければならない問題は、有害な植物病原性菌類を防除することだけではない。害虫もまた、作物や他の植物に大きな被害をもたらし得る。
【0005】
従って、この問題を打開するために、殺菌活性と殺虫活性の有効な組み合わせが望まれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、一方で良好な抗菌活性を有し、かつ一方で良好な殺虫活性を有することによって、より広範な抗病虫害防除のスペクトルが得られる混合物を提供することである。より詳しくは、本発明の目的は、有効量の殺菌剤と、少なくとも1種の有効量の殺虫剤とを含むことを特徴とする、植物を病気と昆虫から保護するための混合物を提供することである。さらに本発明の目的は、これらの混合物を用いて植物を処理する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、この目的が、有効成分として、
a) 式I:
【化3】

【0008】
(式中、置換基と添え字は以下の意味を有する:
Tは、CHまたはNであり;
nは、0、1または2であり;
Rは、ハロゲン、C1-C4-アルキルまたはC1-C4-ハロアルキルであり、ここで、nが2である場合、基Rは異なっていてもよい)
で表されるカルバメート誘導体と、
b) 少なくとも1つの式II:
【化4】

【0009】
(式中、R1は、C1-C4-アルキルまたはC1-C4-ハロアルキルである)
で表される化合物と
を含む混合物によって達成されることを見出した。
【0010】
さらに、本発明者らは、これらの混合物を用いて植物を処理する方法を見出した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
式Iで表される化合物、その製法および有害菌類に対するその作用については、既に文献に記載されている(WO-A 96/01256およびWO-A 96/01258)。
【0012】
化合物II、その製法および害虫に対するその作用についても、既に文献に記載されている(EP 295 117)。
【0013】
好ましくは、式Iで表される化合物は、置換基の組み合わせが以下の表1の1行に対応するカルバメート誘導体を表す。
【表1】

【0014】

【0015】
より好ましくは、化合物I.12、I.23、I.32およびI.38であり、特に好ましいのは化合物I.32である。
【0016】
式IIで表される化合物は、フェニルピラゾール(式中、R1はC1-C4-アルキルまたはC1-C4-ハロアルキルであり、好ましくはエチルであるか(一般名:エチプロール)、またはトリフルオロメチルであり(一般名:フィプロニル)、さらに好ましくはトリフルオロメチルである)を表す。
【0017】
式Iおよび式IIで表される化合物は、無機酸または有機酸とともに、あるいは金属イオンとともに、塩または付加生成物を形成し得る。
【0018】
無機酸の例としては、ハロゲン化水素酸、例えば、フッ化水素、塩化水素、臭化水素およびヨウ化水素、硫酸、リン酸および硝酸である。
【0019】
好適な有機酸は、例えば、ギ酸、炭酸およびアルカン酸、例としては酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸およびプロピオン酸、ならびにまた、グリコール酸、乳酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、シュウ酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、p-アミノサリチル酸、2-フェノキシ安息香酸、または2-アセトキシ安息香酸である。
【0020】
好適な金属イオンは、特に第1〜第8遷移族の元素、特にクロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、およびさらに第2主族の元素、特にカルシウムおよびマグネシウム、ならびに第3および第4主族の元素、特にアルミニウム、スズおよび鉛のイオンである。金属は、必要に応じて、それが取り得る様々な原子価で存在することができる。
【0021】
混合物を調製する場合、実質的に純粋な、特に純粋な、式Iおよび式IIで表される活性化合物を使用するのが好ましく、さらにそれに、有害菌類または他の害虫、例えば昆虫もしくは線虫などに対する有効成分を加えることもできる。従って、さらなる有効成分、例えば、少なくとも1種のさらなる殺虫剤または殺菌剤、好ましくはさらなる殺菌剤を場合により加えることができる。
【0022】
好ましい殺虫剤は、以下からなる群から選択されるものである:
・ 有機リン酸エステル類、例えば、アセフェート、アジンホス-メチル、クロルピリホス、クロルフェンビンホス、ダイアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、エチオン、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミドホス、メチダチオン、メチル-パラチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシデメトン-メチル、パラオクソン、パラチオン、フェントエート、ホサロン、ホスメト、ホスファミドン、ホレート、ホキシム、ピリミホス-メチル、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホス、トリアゾホス、トリクロルホン;
・ カルバメート類、例えば、アラニカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボスルファン、フェノキシカルブ、フラチオカルブ、インドキサカルブ、メチオカルブ、メトミル、オキサミル、ピリミカーブ、プロポクスル、チオジカルブ、トリアザメート、カルボフラン;
・ ピレスロイド類、例えば、ビフェントリン、シフルトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、ペルメトリン、シラフルオフェン、タウ-フルバリナート、テフルトリン、トラロメトリン、ゼータ-シペルメトリン;
・ 節足動物生長調節剤、例えば、a) キチン合成阻害剤:ベンゾイルウレア:クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン;ブプロフェジン、ジオフェノラン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、クロフェンタジン(clofentazine);b) エクジソンアンタゴニスト類:ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド;c) ジュベノイド類:ピリプロキシフェン、メトプレン、フェノキシカルブ;d) 脂質生合成阻害剤:スピロジクロフェン;
・ 各種、例えば、アバメクチン、アセキノシル、アセタミプリド、アミトラズ、アザジラクチン、ビフェナゼート、カルタップ、クロルフェナピル、クロルジメホルム、シロマジン、ジアフェンチウロン、ジネトフラン(dinetofuran)、ジオフェノラン、エマメクチン、エンドスルファン、フェナザキン、ホルメタネート、塩酸ホルメタネート、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、インドキサカルブ、ピリダベン、ピメトロジン、スピノサド、硫黄、テブフェンピラド、チアメトキサム、およびチオシクラム。
【0023】
好ましい殺菌剤は、以下からなる群から選択されるものである:
・ アシルアラニン系、例えば、ベナラキシル、メタラキシル、オフラース、オキサジキシル;
・ アミン誘導体類、例えば、アルジモルフ、ドジン、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、フェンプロピジン、グアザチン、イミノクタジン、スピロキサミン、トリデモルフ;
・ アニリノピリミジン系、例えば、ピリメタニル、メパニピリム、またはシロジニル(cyrodinyl);
・ 抗生物質類、例えば、シクロヘキシミド、グリセオフルビン、カスガマイシン、ナタマイシン、ポリオキシン、またはストレプトマイシン;
・ アゾール系、例えば、ビテルタノール、ブロモコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニトロコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキコナゾール(fluquiconazole)、フルシラゾール、ヘキサコナゾール、イマザリル、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロクロラズ、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリフルミゾール、トリチコナゾール、フルトリアホール;
・ ジカルボキシイミド系、例えば、イプロジオン、ミクロゾリン、プロシミドン、ビンクロゾリン;
・ ジチオカルバメート系、例えば、ファーバム、ナバム、マネブ、マンコゼブ、メタム、メチラム、プロピネブ、ポリカルバメート、チラム、ジラム、ジネブ;
・ ヘテロ環化合物類、例えば、アニラジン、ベノミル、ボスカリド、カルベンダジム、カルボキシン、オキシカルボキシン、シアゾファミド、ダゾメット、ジチアノン、ファモキサドン、フェンアミドン、フェナリモール、フベリダゾール、フルトラニル、フラメトピル、イソプロチオラン、メプロニル、ヌアリモル、プロベナゾール、プロキナジド、ピリフェノックス、ピロキロン、キノキシフェン、シルチオファム、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート-メチル、チアジニル、トリシクラゾール、トリホリン;
・ 銅殺菌剤、例えば、ボルドー液、酢酸銅、オキシ塩化銅、塩基性硫酸銅;
・ ニトロフェニル誘導体類、例えば、ビナパクリル、ジノカップ、ジノブトン、ニトロフタル-イソプロピル;
・ フェニルピロール系、例えば、フェンピクロニルまたはフルジオキソニル;
・ 硫黄;
・ 他の殺菌剤、例えば、アシベンゾラル-S-メチル、ベンチアバリカルブ、カルプロパミド、クロロタロニル、シフルフェナミド、シモキサニル、ダゾメット、ジクロメジン、ジクロシメット、ジエトフェンカルブ、エジフェンホス、エタボキサム、フェンヘキサミド、酢酸フェンチン、フェノキサニル、フェリムゾン、フルアジナム、ホセチル、ホセチル-アルミニウム、イプロバリカルブ、ヘキサクロロベンゼン、メトラフェノン、ペンシクロン、プロパモカルブ、フタリド、トルクロホス-メチル、キントゼン、ゾキサミド;
・ ストロビルリン系、例えば、アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシム-メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、またはトリフロキシストロビン;
・ スルフェン酸誘導体類、例えば、キャプタホール、キャプタン、ジクロフルアニド、ホルペット、トリル-フルアニド;
・ シンネムアミド系(cinnemamides)および類似体、例えば、ジメトモルフ、フルメトベル(flumetover)またはフルモルフ(flumorph)。
【0024】
より好ましい殺菌剤は、以下からなる群から選択されるものである:
・ アシルアラニン系、例えば、ベナラキシル、メタラキシル、オフラース、オキサジキシル;
・ アゾール系、例えば、ビテルタノール、ブロモコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニトロコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキコナゾール(fluquiconazole)、フルシラゾール、ヘキサコナゾール、イマザリル、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロクロラズ、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリフルミゾール、トリチコナゾール、フルトリアホール;
・ ジカルボキシイミド系、例えば、イプロジオン、ミクロゾリン、プロシミドン、ビンクロゾリン;
・ ジチオカルバメート系、例えば、ファーバム、ナバム、マネブ、マンコゼブ、メタム、メチラム、プロピネブ、ポリカルバメート、チラム、ジラム、ジネブ;
・ ヘテロ環化合物類、例えば、アニラジン、ベノミル、ボスカリド、カルベンダジム、カルボキシン、オキシカルボキシン、シアゾファミド、ダゾメット、ジチアノン、ファモキサドン、フェンアミドン、フェナリモール、フベリダゾール、フルトラニル、フラメトピル、イソプロチオラン、メプロニル、ヌアリモル、プロベナゾール、プロキナジド、ピリフェノックス、ピロキロン、キノキシフェン、シルチオファム、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート-メチル、チアジニル、トリシクラゾール、トリホリン;
・ 他の殺菌剤、例えば、アシベンゾラル-S-メチル、ベンチアバリカルブ、カルプロパミド、クロロタロニル、シフルフェナミド、シモキサニル、ダゾメット、ジクロメジン、ジクロシメット、ジエトフェンカルブ、エジフェンホス、エタボキサム、フェンヘキサミド、酢酸フェンチン、フェノキサニル、フェリムゾン、フルアジナム、ホセチル、ホセチル-アルミニウム、イプロバリカルブ、ヘキサクロロベンゼン、メトラフェノン、ペンシクロン、プロパモカルブ、フタリド、トルクロホス-メチル、キントゼン、ゾキサミド;
・ ストロビルリン系、例えば、アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシム-メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、またはトリフロキシストロビン;
・ スルフェン酸誘導体類、例えば、キャプタホール、キャプタン、ジクロフルアニド、ホルペット、トリル-フルアニド;
・ シンネムアミド系(cinnemamides)および類似体、例えば、ジメトモルフ、フルメトベル(flumetover)またはフルモルフ(flumorph)。
【0025】
特に好ましい殺菌剤は、
・ メタラキシル;
・ ビテルタノール、ブロモコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニトロコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキコナゾール(fluquiconazole)、フルシラゾール、ヘキサコナゾール、イマザリル、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロクロラズ、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリフルミゾール、トリチコナゾール、フルトリアホール;
・ イプロジオン;
・ チラム;
・ ベノミル、ボスカリド、カルベンダジン(carbendazin)、カルボキシン、チアベンダゾール、チオファネート-メチル;
・ メトラフェノン、ペニクロン(penycuron);
・ ジモキシストロビン;
・ キャプタン;および
・ ジメトモルフ。
【0026】
最も好ましい殺菌剤は、チオファネート-メチル、ベノミル、カルベンダジム、およびチアベンダゾールから選択されるものである。
【0027】
別の好ましい実施形態では、最も好ましい殺菌剤は、メタラキシル、トリチコナゾール、カルベタジン(carbetazin)、ボスカリドおよびチオファネート-メチルから選択される。
【0028】
特に好ましい殺菌剤は、メタラキシルである。
【0029】
別の好ましい実施形態では、特に好ましい殺菌剤は、トリチコナゾールである。
【0030】
別の好ましい実施形態では、特に好ましい殺菌剤は、カルベタジン(carbetazin)である。
【0031】
別の好ましい実施形態では、特に好ましい殺菌剤はボスカリドである。
【0032】
別の好ましい実施形態では、特に好ましい殺菌剤はチオファネート-メチルである。
【0033】
好ましい実施形態では、本混合物は、化合物I.32とフィプロニルとを含む。
【0034】
別の好ましい実施形態では、本混合物は、化合物I.32とエチプロールとを含む。
【0035】
好ましい実施形態では、本混合物は、化合物I.32と、フィプロニルと、さらなる殺菌剤とを含む。
【0036】
別の好ましい実施形態では、本混合物は、化合物I.32と、フィプロニルと、さらなる殺菌剤とを含む。
【0037】
別の好ましい実施形態では、本混合物は、化合物I.32と、フィプロニルと、アシルアラニン(例えば、ベナラキシル、メタラキシル、オフラースまたはオキサジキシル、特にメタラキシル)とを含む。
【0038】
別の好ましい実施形態では、本混合物は、化合物I.32と、フィプロニルと、アゾール(例えば、ビテルタノール、ブロモコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニトロコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキコナゾール(fluquiconazole)、フルシラゾール、ヘキサコナゾール、イマザリル、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロクロラズ、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリフルミゾール、トリチコナゾール、またはフルトリアホール、特にトリトコナゾール(tritoconazole))とを含む。
【0039】
別の好ましい実施形態では、本混合物は、化合物I.32と、フィプロニルと、ジカルボキシイミド(例えば、イプロジオン、ミクロゾリン、プロシミドンまたはビンクロゾリン、特にイプロジオン)とを含む。
【0040】
別の好ましい実施形態では、本混合物は、化合物I.32と、フィプロニルと、ジチオカルバメート(例えば、ファーバム、ナバム、マネブ、マンコゼブ、メタム、メチラム、プロピネブ、ポリカルバメート、チラム、ジラム、またはジネブ、特にチラム)とを含む。
【0041】
別の好ましい実施形態では、本混合物は、化合物I.32と、フィプロニルと、ヘテロ環化合物(例えば、アニラジン、ベノミル、ボスカリド、カルベンダジム、カルボキシン、オキシカルボキシン、シアゾファミド、ダゾメット、ジチアノン、ファモキサドン、フェンアミドン、フェナリモール、フベリダゾール、フルトラニル、フラメトピル、イソプロチオラン、メプロニル、ヌアリモル、プロベナゾール、プロキナジド、ピリフェノックス、ピロキロン、キノキシフェン、シルチオファム、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート-メチル、チアジニル、トリシクラゾール、またはトリホリン、特にベノミル、ボスカリド、カルベンダジン(carbendazin)、カルボキシン、チアベンダゾールまたはチオファネート-メチル)とを含む。特に、本混合物は、化合物I.32と、フィプロニルと、ボスカリドとを含む。また特に、本混合物は、化合物I.32と、フィプロニルと、カルベンタジン(carbentazin)とを含む。また特に、本混合物は、化合物I.32と、フィプロニルと、チオファネート-メチルとを含む。
【0042】
別の好ましい実施形態では、本混合物は、化合物I.32と、フィプロニルと、さらなる他の殺菌剤(例えば、アシベンゾラル-S-メチル、ベンチアバリカルブ、カルプロパミド、クロロタロニル、シフルフェナミド、シモキサニル、ダゾメット、ジクロメジン、ジクロシメット、ジエトフェンカルブ、エジフェンホス、エタボキサム、フェンヘキサミド、酢酸フェンチン、フェノキサニル、フェリムゾン、フルアジナム、ホセチル、ホセチル-アルミニウム、イプロバリカルブ、ヘキサクロロベンゼン、メトラフェノン、ペンシクロン、プロパモカルブ、フタリド、トルクロホス-メチル、キントゼン、またはゾキサミド、特にメトラフェノンまたはペンシクロン(penycuron))とを含む。
【0043】
別の好ましい実施形態では、本混合物は、化合物I.32と、フィプロニルと、ストロビルリン(例えば、アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシム-メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、またはトリフロキシストロビン、特にジモキシストロビン)とを含む。
【0044】
別の好ましい実施形態では、本混合物は、化合物I.32と、フィプロニルと、スルフェン酸誘導体(例えば、キャプタホール、キャプタン、ジクロフルアニド、ホルペット、またはトリル-フルアニド、特にキャプタン)とを含む。
【0045】
別の好ましい実施形態では、本混合物は、化合物I.32と、フィプロニルと、シンネムアミド(cinnemamide)またはその類似体(ananalog)(例えば、ジメトモルフ、フルメトベル(flumetover)またはフルモルフ(flumorph)、特にジメトモルフ)とを含む。
【0046】
別の好ましい実施形態では、本混合物は、2種類の有効成分のみを含む。好ましいそれぞれの実施形態は、前述のものに基づく。
【0047】
別の好ましい実施形態では、本混合物は、3種類の有効成分のみを含む。好ましいそれぞれの実施形態は、前述のものに基づく。
【0048】
好ましい実施形態では、本発明による混合物は、有害菌類および害虫または線虫を防除するために用いられる。
【0049】
さらなる好ましい実施形態では、本発明による混合物は、有害菌類を防除するために用いられる。
【0050】
さらなる好ましい実施形態では、本発明による混合物は、害虫または線虫を防除するために用いられる。
【0051】
さらなる特に好ましい実施形態では、本発明による混合物は、相乗的な有効量の式Iおよび式IIの化合物を含み、有害菌類を防除するために用いられる。
【0052】
さらなる特に好ましい実施形態では、本発明による混合物は、相乗的な有効量の式Iおよび式IIの化合物を含み、害虫または線虫を防除するために用いられる。
【0053】
本発明による混合物は、コムギ、トウモロコシ、ライムギ、オオムギ、オートムギ、モロコシ、イネ、トウモロコシ、牧草、バナナ、ワタ、ダイズ、コーヒーの木、サトウキビ、ブドウの木、果実の木、観葉植物などの様々な栽培植物、およびキュウリ、マメ、完熟白インゲンマメ(drybeans)、トマト、ジャガイモ、レタス、ウリ科植物、キャベツ、ニンジン、アブラナ科植物、ヒマワリ、およびウリ科植物などの野菜、ならびにこれらの植物の種子、または牧草および牧草の種子につく数多くの菌類および昆虫または線虫の防除において特に重要である。特別な実施形態では、本発明による混合物は、ダイズに施用する。別の好ましい実施形態では、本発明による混合物は、種子に施用する。具体的な実施形態では、本発明による混合物は、ダイズの種子に施用する。
【0054】
具体的には、これらは以下の有害菌類の防除に好適である:
・ 野菜および果物につくアルテルナリア種(Alternaria species)、
・ 禾穀類、イネおよび芝生につくビポラリス種(Bipolaris species)およびドレクスレラ種(Drechslera species)、
・ 禾穀類につくブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis)(ウドンコ病)、
・ イチゴ、野菜、観葉植物、およびブドウの木につくボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)(灰色カビ病)、
・ ウリ科植物につくエリシフェ・シコラセアルム(Erysiphe cichoracearum)およびスファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)、
・ 様々な植物につくフサリウム種(Fusarium species)およびベルチシリウム種(Verticillium species)、
・ 禾穀類、バナナおよびラッカセイにつくマイコスファエレラ種(Mycosphaerella species)、
・ ダイズにつくファコプサラ・パキリジ(Phakopsara pachyrhizi)およびファコプサラ・メイボミエ(Phakopsara meibomiae)、
・ ジャガイモおよびトマトにつくフィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)、
・ ブドウの木につくプラスモパラ・ビチコーラ(Plasmopara viticola)、
・ リンゴの木につくポドスファエラ・ロイコトリカ(Podosphaera leucotricha)、
・ コムギおよびオオムギにつくシュードセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides)、
・ ホップおよびキュウリにつくシュードペロノスポラ種(Pseudoperonospora species)、
・ 禾穀類につくプッシニア種(Puccinia species)、
・ イネにつくピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae)、
・ ワタ、イネおよび芝生につくリゾクトニア種(Rhizoctonia species)、
・ コムギにつくセプトリア・トリチシ(Septoria tritici)およびスタゴノスポラ・ノドラム(Stagonospora nodorum)、
・ ブドウの木につくウンシヌラ・ネカトール(Uncinula necator)、
・ 禾穀類およびサトウキビにつくウスチラゴ種(Ustilago species)、
・ リンゴの木およびナシの木につくベンチュリア種(Venturia species)(黒星病)。
【0055】
またこれらは、以下の種類の害虫を防除するのに好適である:
・ 鱗翅類(鱗翅目)の昆虫、例えば、アグロチス・イプシロン(Agrotis ypsilon)、アグロチス・セゲツム(Agrotis segetum)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アンチカルシア・ゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)、アルギレスチア・コンジュゲラ(Argyresthia conjugella)、オートグラファ・ガンマ(Autographa gamma)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエシア・ムリナナ(Cacoecia murinana)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、コリストネウラ・オシデンタリス(Choristoneura occidentalis)、シルフィス・ウニプンクタ(Cirphis unipuncta)、シジア・ポモネラ(Cydia pomonella)、デンドロリムス・ピニ(Dendrolimus pini)、ジアファニア・ニチダリス(Diaphania nitidalis)、ジアトラエア・グランジオセラ(Diatraea grandiosella)、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、エラスモパルプス・リグノセルス(Elasmopalpus lignosellus)、ユーポエシリア・アンビグエラ(Eupoecilia ambiguella)、エベトリア・ボウリアナ(Evetria bouliana)、フェルチア・スブテラネア(Feltia subterranea)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、グラホリタ・フネブラナ(Grapholitha funebrana)、グラホリタ・モレスタ(Grapholitha molesta)、ヘリオチス・アルミゲラ(Heliothis armigera)、ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)、ヘリオチス・ゼア(Heliothis zea)、ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis)、ヒベルニア・デホリアリア(Hibernia defoliaria)、ヒファントリア・クネア(Hyphantria cunea)、ヒポノメウタ・マリネルス(Hyponomeuta malinellus)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、ランブジナ・フィセラリア(Lambdina fiscellaria)、ラフィグマ・エキシグア(Laphygma exigua)、ロイコプテラ・コフェエラ(Leucoptera coffeella)、ロイコプテラ・シテラ(Leucoptera scitella)、リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)、ロキソステージ・スチクチカリス(Loxostege sticticalis)、リマントリア・ジスパル(Lymantria dispar)、リマントリア・モナカ(Lymantria monacha)、リオネチア・クレルケラ(Lyonetia clerkella)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マメストラ・ブラッシカエ(Mamestra brassicae)、オルギイア・プソイドツガタ(Orgyia pseudotsugata)、オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、ペクチノホラ・ゴッシピエラ(Pectinophora gossypiella)、ペリドロマ・サウシア(Peridroma saucia)、ファレラ・ブセファラ(Phalera bucephala)、フトリマエア・オペルクレラ(Phthorimaea operculella)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、ピエリス・ブラッシカ(Pieris brassicae)、プラチペナ・スカブラ(Plathypena scabra)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プソイドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、リアシオニア・フルストラナ(Rhyacionia frustrana)、スクロビパルプラ・アブソルタ(Scrobipalpula absoluta)、シトトロガ・セレアレラ(Sitotroga cerealella)、スパルガノチス・ピレリアナ(Sparganothis pilleriana)、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)、スポドプテラ・リットラリス(Spodoptera littoralis)、スポドプテラ・リツラ(Spodoptera litura)、タウマトポエア・ピチオカンパ(Thaumatopoea pityocampa)、トルトリキス・ビリダナ(Tortrix viridana)、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)、およびゼイラフェラ・カナデンシス(Zeiraphera canadensis)、
・ 鞘翅類(鞘翅目)の昆虫、例えば、アグリルス・シヌアツス(Agrilus sinuatus)、アグリオテス・リネアツス(Agriotes lineatus)、アグリオテス・オブスクルス(Agriotes obscurus)、アンフィマルス・ソルスチチアリス(Amphimallus solstitialis)、アニサンドルス・ジスパル(Anisandrus dispar)、アントノムス・グランジス(Anthonomus grandis)、アントノムス・ポモルム(Anthonomus pomorum)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、ブラストファグス・ピニペルダ(Blastophagus piniperda)、ブリトファガ・ウンダタ(Blitophaga undata)、ブルクス・ルフィマヌス(Bruchus rufimanus)、ブルクス・ピソルム(Bruchus pisorum)、ブルクス・レンチス(Bruchus lentis)、ビクチスクス・ベツラ(Byctiscus betulae)、カッシダ・ネブロサ(Cassida nebulosa)、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、コイトリンクス・アッシミリス(Ceuthorrhynchus assimilis)、コイトリンクス・ナピ(Ceuthorrhynchus napi)、カエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、コノデルス・ベスペルチヌス(Conoderus vespertinus)、クリオセリス・アスパラギ(Crioceris asparagi)、ジアブロチカ・ロンギコルニス(Diabrotica longicornis)、ジアブロチカ・12-プンクタタ(Diabrotica 12-punctata)、
ジアブロチカ・ビルギフェラ(Diabrotica virgifera)、エピラクナ・バリベスチス(Epilachna varivestis)、エピトリキス・ヒルチペンニス(Epitrix hirtipennis)、ユーチノボトルス・ブラシリエンシス(Eutinobothrus brasiliensis)、ヒルオビウス・アビエチス(Hylobius abietis)、ヒペラ・ブルンネイペンニス(Hypera brunneipennis)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)、イプス・チポグラフス(Ips typographus)、レマ・ビリネアタ(Lema bilineata)、レマ・メラノプス(Lema melanopus)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リモニウス・カリホルニクス(Limonius californicus)、リッソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、メラノツス・コンムニス(Melanotus communis)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・ヒッポカスタニ(Melolontha hippocastani)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、オルチオリンクス・スルカツス(Ortiorrhynchus sulcatus)、オチオリンクス・オバツス(Otiorrhynchus ovatus)、ファエドン・コクレアリエ(Phaedon cochleariae)、フィロトレタ・クリソセファラ(Phyllotreta chrysocephala)、フィロファガ種(Phyllophaga sp.)、フィロペルタ・ホルチコラ(Phyllopertha horticola)、フィロトレタ・ネモルム(Phyllotreta nemorum)、フィロトレタ・ストリオラタ(Phyllotreta striolata)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、シトナ・リネアツス(Sitona lineatus)、およびシトフィルス・グラナリア(Sitophilus granaria)、
・ 双翅類(双翅目)の昆虫、例えば、アエデス・アエギプチ(Aedes aegypti)、アエデス・ベキサンス(Aedes vexans)、アナストレファ・ルデンス(Anastrepha ludens)、アノフェレス・マクリペンニス(Anopheles maculipennis)、セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata)、クリソミア・ベッジアナ(Chrysomya bezziana)、クリソミア・ホミニボラキス(Chrysomya hominivorax)、クリソミア・マセラリア(Chrysomya macellaria)、コンタリニア・ソルギコラ(Contarinia sorghicola)、コルジルオビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クレックス・ピピエンス(Culex pipiens)、ダクス・ククルビタ(Dacus cucurbitae)、ダクス・オレア(Dacus oleae)、ダシネウラ・ブラッシカ(Dasineura brassicae)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ガステロフィルス・インテスチナリス(Gasterophilus intestinalis)、グロッシナ・モルシタンス(Glossina morsitans)、ハエマトビア・イリタンス(Haematobia irritans)、ハプロジプロシス・エクエストリス(Haplodiplosis equestris)、ヒルエミイア・プラツラ(Hylemyia platura)、ヒポデルマ・リネアタ(Hypoderma lineata)、リリオマイザ・サチベ(Liriomyza sativae)、リリオマイザ・トリホリイ(Liriomyza trifolii)、ルシリア・カプリナ(Lucilia caprina)、ルシリア・クプリナ(Lucilia cuprina)、ルシリア・セリカタ(Lucilia sericata)、リコリア・ペクトラリス(Lycoria pectoralis)、マイエチオラ・デストルクトル(Mayetiola destructor)、ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)、ムシナ・スタブランス(Muscina stabulans)、オエストルス・オビス(Oestrus ovis)、オシネラ・フリット(Oscinella frit)、ペゴミア・ヒソシアミ(Pegomya hysocyami)、ホルビア・アンチクア(Phorbia antiqua)、ホルビア・ブラッシカ(Phorbia brassicae)、ホルビア・コアルクタタ(Phorbia coarctata)、ラゴレチス・セラシ(Rhagoletis cerasi)、ラゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella)、タバヌス・ボビヌス(Tabanus bovinus)、チプラ・オレラセア(Tipula oleracea)、およびチプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、
・ アザミウマ類(総翅目)の昆虫、例えば、フランクリニエラ・フスカ(Frankliniella fusca)、フランクリニエラ・オシデンタリス(Frankliniella occidentalis)、フランクリニエラ・トリチシ(Frankliniella tritici)、シルトトリプス・シトリ(Scirtothrips citri)、トリプス・オリザエ(Thrips oryzae)、トリプス・パルミ(Thrips palmi)、およびトリプス・タバシ(Thrips tabaci)、
・ 膜翅類(膜翅目)の昆虫、例えば、アタリア・ロサエ(Athalia rosae)、アッタ・セファロテス(Atta cephalotes)、アッタ・セキスデンス(Atta sexdens)、アッタ・テキサナ(Atta texana)、ホプロカンパ・ミヌタ(Hoplocampa minuta)、ホプロカンパ・テスツジネア(Hoplocampa testudinea)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ソレノプシス・ゲミナタ(Solenopsis geminata)、およびソレノプシス・インビクタ(Solenopsis invicta)、
・ 異翅類(異翅目)の昆虫、例えば、アクロステルヌム・ヒラレ(Acrosternum hilare)、ブリスス・ロイコプテルス(Blissus leucopterus)、シルトペルチス・ノタツス(Cyrtopeltis notatus)、ジスデルクス・シングラツス(Dysdercus cingulatus)、ジスデルクス・インテルムジウス(Dysdercus intermedius)、ユリガステル・インテグリセプス(Eurygaster integriceps)、ユスキスツス・インピクチベントリス(Euschistus impictiventris)、レプトグロッスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リグス・リネオラリス(Lygus lineolaris)、リグス・プラテンシス(Lygus pratensis)、ネザラ・ビリズラ(Nezara viridula)、ピエスマ・クアドラタ(Piesma quadrata)、ソルベア・インスラリス(Solubea insularis)、およびチアンタ・ペルジトル(Thyanta perditor)、
・ 同翅類(同翅目)の昆虫、例えば、アシルトシホン・オノブリキス(Acyrthosiphon onobrychis)、アデルゲス・ラリシス(Adelges laricis)、アフィズラ・ナスツルチイ(Aphidula nasturtii)、アフィス・ファバエ(Aphis fabae)、アフィス・ホルベシ(Aphis forbesi)、アフィス・ポミ(Aphis pomi)、アフィス・ゴシピイ(Aphis gossypii)、アフィス・グロスラリア(Aphis grossulariae)、アフィス・スクネイデリ(Aphis schneideri)、アフィス・スピラエコラ(Aphis spiraecola)、アフィス・サンブシ(Aphis sambuci)、アシルトシホン・ピスム(Acyrthosiphon pisum)、オーラコルツム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ブラキカウズス・カルズイ(Brachycaudus cardui)、ブラキカウズス・ヘリクリシ(Brachycaudus helichrysi)、ブラキカウズス・ペルシカ(Brachycaudus persicae)、ブラキカウズス・プルニコラ(Brachycaudus prunicola)、ブレビコリン・ブラッシカ(Brevicoryne brassicae)、カピトホルス・ホルニ(Capitophorus horni)、セロシファ・ゴシピイ(Cerosipha gossypii)、カエトシホン・フラガエホリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ドレイフシア・ノルドマンニアナ(Dreyfusia nordmannianae)、ドレイフシア・ピセア(Dreyfusia piceae)、ジサフィス・ラジコラ(Dysaphis radicola)、ジサウラコルツム・プソイドソラニ(Dysaulacorthum pseudosolani)、ジサフィス・プランタギネア(Dysaphis plantaginea)、ジサフィス・ピリ(Dysaphis pyri)、エンポアスカ・ファバエ(Empoasca fabae)、ヒアロプテルス・プルニ(Hyalopterus pruni)、ヒペロミズス・ラクツカエ(Hyperomyzus lactucae)、マクロシフム・アベナエ(Macrosiphum avenae)、マクロシフム・ユーホルビエ(Macrosiphum euphorbiae)、マクロシホン・ロサエ(Macrosiphon rosae)、メゴウラ・ビシエ(Megoura viciae)、メラナフィス・ピラリウス(Melanaphis pyrarius)、メトポロフィウム・ジロズム(Metopolophium dirhodum)、ミゾデス・ペルシカエ(Myzodes persicae)、ミズス・アスカロニクス(Myzus ascalonicus)、ミズス・セラシ(Myzus cerasi)、ミズス・バリアンス(Myzus varians)、ナソノビア・リビス-ニグリ(Nasonovia ribis-nigri)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、ペンフィグス・ブルサリウス(Pemphigus bursarius)、ペルキンシエラ・サッカリシダ(Perkinsiella saccharicida)、ホロドン・フムリ(Phorodon humuli)、プシルラ・マリ(Psylla mali)、プシルラ・ピリ(Psylla piri)、ロパロミズス・アスカロニクス(Rhopalomyzus ascalonicus)、ロパロシフム・マイジス(Rhopalosiphum maidis)、ロパロシフム・パジ(Rhopalosiphum padi)、ロパロシフム・インセルツム(Rhopalosiphum insertum)、サッパフィス・マラ(Sappaphis mala)、サッパフィス・マリ(Sappaphis mali)、スキザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、スキゾノイラ・ラヌギノサ(Schizoneura lanuginosa)、シトビオン・アベナエ(Sitobion avenae)、トリアロイロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トキソプテラ・オーランチイ(Toxoptera aurantii)、およびビトイス・ビチホリイ(Viteus vitifolii)、
・ シロアリ(等翅目)、例えば、カロテルメス・フラビコリス(Calotermes flavicollis)、ロイコテルメス・フラビペス(Leucotermes flavipes)、レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、およびテルメス・ナタレンシス(Termes natalensis)、
・ 直翅類(直翅目)の昆虫、例えば、アケタ・ドメスチカ(Acheta domestica)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ホルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)、グリルロタルパ・グリルロタルパ(Gryllotalpa gryllotalpa)、ロクスタ・ミグラトリア(Locusta migratoria)、メラノプルス・ビビッタツス(Melanoplus bivittatus)、メラノプルス・フェムル-ルブルム(Melanoplus femur-rubrum)、メラノプルス・メキシカヌス(Melanoplus mexicanus)、メラノプルス・サングイニペス(Melanoplus sanguinipes)、メラノプルス・スプレツス(Melanoplus spretus)、ノマダクリス・セプテンファシアタ(Nomadacris septemfasciata)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、スキストセルカ・アメリカナ(Schistocerca americana)、スキストセルカ・ペレグリナ(Schistocerca peregrina)、スタウロノツス・マロッカヌス(Stauronotus maroccanus)、およびタキシネス・アシナモルス(Tachycines asynamorus)、
・ 蛛形類(Arachnoidea)、例えばダニ類(ダニ目)、例えば、ヒメダニ科(Argasidae)、マダニ科(Ixodidae)、およびヒゼンダニ科(Sarcoptidae)のもの、例えば、アンブリオンマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum)、アンブリオンマ・バリエガツム(Amblyomma variegatum)、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、ボオフィルス・アンヌラツス(Boophilus annulatus)、ボオフィルス・デコロラツス(Boophilus decoloratus)、ボオフィルス・ミクロプルス(Boophilus microplus)、デルマセントル・シルバルム(Dermacentor silvarum)、ヒアロンマ・トルンカツム(Hyalomma truncatum)、イキソデス・リシヌス(Ixodes ricinus)、イキソデス・ルビクンズス(Ixodes rubicundus)、オルニトドルス・モウバタ(Ornithodorus moubata)、オトビウス・メグニニ(Otobius megnini)、デルマニッスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、プソロプテス・オビス(Psoroptes ovis)、リピセファルス・アッペンジクラツス(Rhipicephalus appendiculatus)、リピセファルス・エベルトシ(Rhipicephalus evertsi)、サルコプテス・スカビエイ(Sarcoptes scabiei)、ならびにフシダニ科亜種(Eriophyidae spp.)、例えば、アクルス・スクレクテンダリ(Aculus schlechtendali)、フィロコプトラタ・オレイボラ(Phyllocoptrata oleivora)、およびエリオフィエス・シェルドニ(Eriophyes sheldoni);ホコリダニ科亜種(Tarsonemidae spp.)、例えば、フィトネムス・パリズス(Phytonemus pallidus)、およびポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus);ヒメハダニ科亜種(Tenuipalpidae spp.)、例えば、ブレビパルプス・ホエニシス(Brevipalpus phoenicis);ハダニ科亜種(Tetranychidae spp.)、例えば、テトラニクス・シンナバリヌス(Tetranychus cinnabarinus)、テトラニクス・カンザワイ(Tetranychus kanzawai)、テトラニクス・パシフィクス(Tetranychus pacificus)、テトラニクス・テラリウス(Tetranychus telarius)、およびテトラニクス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)、パノニクス・ウルミ(Panonychus ulmi)、パノニクス・シトリ(Panonychus citri)、およびオリゴニクス・プラテンシス(oligonychus pratensis)。
【0056】
さらにこれらは、以下の有害線虫を防除するのに好適である:特に植物寄生線虫、例えば、ネコブセンチュウ類(root knot nematodes)のメロイドギネ・ハプラ(Meloidogyne hapla)、メロイドギネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita)、メロイドギネ・ジャバニカ(Meloidogyne javanica)、および他のメロイドギネ(Meloidogyne)種;シストセンチュウ類(cystforming nematodes)のグロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostochiensis)および他のグロボデラ(Globodera)種;ヘテロデラ・アベナエ(Heterodera avenae)、ヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)、ヘテロデラ・スカクチイ(Heterodera schachtii)、ヘテロデラ・トリホリイ(Heterodera trifolii)、および他のヘテロデラ(Heterodera)種;種子虫コブセンチュウ類(Seed gall nematodes)のアングイナ(Anguina)種;クキおよびハセンチュウ類(Stem and foliarfoliar nematodes)のアフェレンコイデス(Aphelenchoides)種;刺毛センチュウ類(Sting nematodes)のベロノライムス・ロンギカウダツス(Belonolaimus longicaudatus)および他のベロノライムス(Belonolaimus)種;マツセンチュウ類(Pine nematodes)のブルサフェレンクス・キシロフィルス(Bursaphelenchus xylophilus)および他のブルサフェレンクス(Bursaphelenchus)種;ワセンチュウ類(Ring nematodes)のクリコネマ(Criconema)種、クリコネメラ(Criconemella)種、クリコネモイデス(Criconemoides)種、メソクリコネマ(Mesocriconema)種;クキおよびリンケイセンチュウ類(Stem and bulb nematodes)のジチレンクス・デストルクター(Ditylenchus destructor)、ジチレンクス・ジプサシ(Ditylenchus dipsaci)、および他のジチレンクス(Ditylenchus)種;突錐センチュウ類(Awl nematodes)のドリコドルス(Dolichodorus)種;ラセンセンチュウ類(Spiral nematodes)のヘリオコチレンクス・ムルチシンクツス(Heliocotylenchus multicinctus)および他のヘリオコチレンクス(Helicotylenchus)種;鞘センチュウおよび有鞘センチュウ類(Sheath and sheathoid nematodes)のヘミシクリオホラ(Hemicycliophora)種およびヘミクリコネモイデス(Hemicriconemoides)種;ヒルスマンニエラ(Hirshmanniella)種;ヤリセンチュウ類(Lance nematodes)のホプロアイムス(Hoploaimus)種;ニセネコブセンチュウ類(false rootknot nematodes)のナコブス(Nacobbus)種;ハリセンチュウ類(Needle nematodes)のロンギドルス・エロンガツス(Longidorus elongatus)および他のロンギドルス(Longidorus)種;ネグサレセンチュウ類(Lesion nematodes)のプラチレンクス・ネグレクツス(Pratylenchus neglectus)、プラチレンクス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans)、プラチレンクス・クルビタツス(Pratylenchus curvitatus)、プラチレンクス・ゴオデイ(Pratylenchus goodeyi)、および他のプラチレンクス(Pratylenchus)種;ネモグリセンチュウ類(Burrowing nematodes)のラドホルス・シミリス(Radopholus similis)および他のラドホルス(Radopholus)種;ニセフクロセンチュウ類(Reniform nematodes)のロチレンクス・ロブスツス(Rotylenchus robustus)および他のロチレンクス(Rotylenchus)種;スクテロネマ(Scutellonema)種;ユミハリセンチュウ類(Stubby root nematodes)のトリコドルス・プリミチブス(Trichodorus primitivus)および他のトリコドルス(Trichodorus)種、パラトリコドルス(Paratrichodorus)種;イシュクセンチュウ類(Stunt nematodes)のチレンコリンクス・クライトニ(Tylenchorhynchus claytoni)、チレンコリンクス・ズビウス(Tylenchorhynchus dubius)、および他のチレンコリンクス(Tylenchorhynchus)種;ミカンセンチュウ類(Citrus nematodes)のチレンクルス(Tylenchulus)種;オオハリセンチュウ類(Dagger nematodes)のキシフィネマ(Xiphinema)種;ならびに他の植物寄生線虫種。
【0057】
式Iおよび式IIの化合物、ならびに場合によりさらなる1種以上の有効成分は、同時に、すなわち、一緒にもしくは別々に、または逐次的に施用することができ、別々に施用する場合、その順序は一般的に抑制対策の結果になんら影響を与えない。
【0058】
式Iおよび式IIの化合物は、通常、好ましくは100:1〜1:100、特に20:1〜1:20、好ましくは10:1〜1:10の重量比の有効量で施用する。
【0059】
式Iの化合物とさらなる殺菌剤は、通常、好ましくは1000:1〜1:1000の重量比の有効量で施用する。
【0060】
所望する効果に応じて、本発明による混合物の施用率は、特に作付面積に対しては、5〜2000g/ha、好ましくは50〜1500g/ha、特に50〜750g/haである。
【0061】
この場合、式Iの化合物の施用率は、1g〜1kg/ha、好ましくは10〜900g/ha、特に20〜750g/haである。
【0062】
同様に、式IIの化合物の施用率は、1g〜1kg/ha、好ましくは10〜750g/ha、特に20〜500g/haである。
【0063】
同様に、さらなる殺菌剤の施用率は、1g〜1kg/ha、好ましくは5〜900g/ha、特に10〜750g/haである。
【0064】
種子の処理において、本発明による混合物の施用率は、一般的に、種子100kg当たり0.1〜1000g、好ましくは種子100kg当たり0.1〜200g、特に種子100kg当たり1〜100gである。
【0065】
本発明のさらなる実施形態は、本発明による混合物で処理されている種子を対象とする。
【0066】
植物病原性有害菌類、害虫および/または線虫の防除において、特に植物病原性有害菌類および/または害虫の防除においては、式Iおよび式IIの化合物と場合によりさらなる有効成分の、または本発明による混合物の別々の施用もしくは共同の施用は、植物播種前もしくは後、あるいは植物出芽前もしくは後に、種子、植物または土壌に処理することにより実施する。
【0067】
本発明による混合物は、例えば、直接散布可能な溶液、粉剤および懸濁液の形態で、または高濃縮した水性、油性または他の懸濁液、分散液、乳液、油分散液、ペースト剤、散剤、広域散布用組成物または顆粒剤の形態で調製し、次いで、散布(spraying)、噴霧(atomizing)、散粉(dusting)、広域散布(broadcasting)、または潅水(watering)により施用することができるか、あるいは、そのものとして、もしくは種子処理装置を用いて水性スラリーとして施用される懸濁液、溶液、乳液を着色する。施用剤形は、その所期の目的によって決まるが、いずれの場合も、本発明による混合物の細かく均一な分散が確実になされていなければならない。
【0068】
製剤は公知の方法、例えば、所望の場合は乳化剤や分散剤を用いて、本活性化合物を溶媒および/または担体でのばすことにより調製する。
【0069】
好適な溶媒/助剤は基本的には以下である:
・ 水、芳香族溶剤(例えば、Solvessoの製品、キシレン)、パラフィン類(例えば、鉱油画分)、アルコール類(例えば、メタノール、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール)、ケトン類(例えば、シクロヘキサノン、γ-ブチロラクトン)、ピロリドン(NMP、NOP)、DMSO、アセテート(二酢酸グリコール)、グリコール類、脂肪酸ジメチルアミド、脂肪酸、および脂肪酸エステル(基本的には、溶媒混合物も使用可能である)、
・ 担体としては、粉砕天然鉱物(例えば、カオリン、クレイ、タルク、チョーク)および粉砕合成鉱物(例えば、高度分散シリカ、シリケート);乳化剤としては非イオン性乳化剤やアニオン性乳化剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、アルキルスルホネート、アリールスルホネートなど)、および分散剤としては、例えばリグノ亜硫酸廃液およびメチルセルロース。
【0070】
好適な界面活性剤は、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩;アリールスルホン酸アルキル、硫酸アルキル、スルホン酸アルキル、硫酸脂肪アルコール;脂肪酸;および硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテル;さらにはスルホン化ナフタレンおよびナフタレン誘導体とホルムアルデヒドの縮合物、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドの縮合物;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル;エトキシル化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール;アルキルフェニルポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル;アルキルアリールポリエーテルアルコール;アルコールと脂肪アルコール/エチレンオキシドの縮合物;エトキシル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシル化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、リグノ亜硫酸廃液、およびメチルセルロース、ならびに酸化エチレン/プロピレンオキシドブロック共重合体である。
【0071】
種子を処理する場合、調節物質(regulator)、例えば、アゾスプリリウム(Azosprillium)種およびブラジリゾビウム(Bradyrhizobium)種(ブラジリゾビウム・ジャポニクム(Bradyrhizobium japonicum)など)もまた、本発明による混合物に加えることができる。
【0072】
種子を処理する場合、顔料もまた加えることができる。種子処理に好適な顔料は、ピグメントブルー15:3、ピグメントイエロー1、ピグメントレッド112、ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド53:1、ピグメントオレンジ43、ピグメントオレンジ5、ピグメントグリーン36、ピグメントグリーン7、ピグメントホワイト6である。
【0073】
直接散布可能な溶液剤、乳液剤、ペースト剤、またはオイル分散液剤を調製するのに適している物質は、中〜高沸点の鉱油画分、例えばケロシンまたはディーゼルオイル、さらにはコールタールオイル、および植物または動物由来の油、脂肪族、環状および芳香族炭化水素、例えばトルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレンもしくはその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、イソホロン、強極性溶剤、例えばジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、および水である。
【0074】
粉剤、広域散布用剤および粉散性製品は、本活性物質と固体担体を混合するか、または同時に粉砕することによって製造することができる。
【0075】
粒剤(例えば、被覆粒剤(coated granule)、含浸粒剤(impregnated granule)、均質粒剤(homogeneous granule)など)は、本活性化合物を固体担体に結合させることにより製造することができる。固体担体の例は、鉱物質土類(mineral earth)(例えば、シリカゲル、シリケート、タルク、カオリン、アタクレー(attaclay)、石灰石、石灰、チョーク、膠灰粘土、黄土、粘土、ドロマイト、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウムなど)、粉砕された合成材料、肥料(例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素など)、植物起源の製品(例えば、穀粉、樹皮粉、木粉、堅果殻粉など)、セルロース粉末、ならびにその他の固体担体である。
【0076】
一般に、本製剤は、本活性化合物を0.01〜95重量%、好ましくは0.1〜90重量%含んでいる。本活性化合物は、純度90%〜100%、好ましくは95%〜100%(NMRスペクトルによる)で用いる。
【0077】
以下は製剤の例である。
【0078】
1.水で希釈する製品
A) 液剤(water-solbule concentrates)(SL、LS)
10重量部の本発明化合物を、水または水溶性溶媒に溶解させる。別法として、湿潤剤または他の補助剤を添加する。本活性化合物は、水で希釈すると溶解する。
【0079】
B) 分散製剤(dispersible concentrates)(DC)
20重量部の本発明化合物を、シクロヘキサノンに分散剤(例えば、ポリビニルピロリドン)を加えて溶解させる。水で希釈することにより、分散液が得られる。
【0080】
C) 乳剤(emulsifiable concentrates)(EC)
15重量部の本発明化合物を、キシレンにドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレート(いずれも、5%濃度)を加えて溶解させる。水で希釈することにより、乳液が得られる。
【0081】
D) エマルション製剤(emulsions)(EW、EO、ES)
40重量部の本発明化合物を、キシレンにドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレート(いずれも、5%濃度)を加えて溶解させる。この混合物を、乳化装置(Ultraturvax)を用いて水中に導入し、均質なエマルションとする。水で希釈することにより、乳液が得られる。
【0082】
E) 懸濁製剤(suspensions)(SC、OD、FS)
撹拌下にあるボールミル内で、20重量部の本発明化合物に分散剤、湿潤剤および水または有機溶媒を添加して細分することにより、活性化合物の微細懸濁液が得られる。水で希釈することにより、活性化合物の安定した懸濁液が得られる。
【0083】
F) 顆粒水和剤(water-dispersible granule)および顆粒水溶剤(water-soluble granules)(WG、SG)
50重量部の本発明化合物に分散剤および湿潤剤を添加して微粉砕し、専用の装置(例えば、押出機、噴霧塔、流動床など)を用いて顆粒水和剤または顆粒水溶剤とする。水で希釈することにより、本活性化合物の安定な分散液または溶液が得られる。
【0084】
G) 粉末水和剤(water-dispersible powders)および粉末水溶剤(water-soluble powders)(WP、SP、WS)
ローター・ステーターミル(rotor-stator mill)内で、75重量部の本発明化合物に分散剤、湿潤剤およびシリカゲルを添加して粉砕する。水で希釈することにより、本活性化合物の安定な分散液または溶液が得られる。
【0085】
2.希釈せずに施用する製品
H) 散粉剤(dustable powder)(DP、DS)
5重量部の本発明化合物を微粉砕し、95%の微粉砕カオリンと充分に混合する。これにより散粉製品(dustable product)が得られる。
【0086】
I) 粒剤(granules)(GR、FG、GG、MG)
0.5重量部の本発明化合物を微粉砕し、95.5%の担体と組み合わせる。通常の方法は、押出、噴霧乾燥、または流動床である。これにより、希釈せずに施用する顆粒が得られる。
【0087】
J) ULV溶液剤(UL)
10重量部の本発明化合物を、有機溶媒(例えば、キシレン)に溶解させる。これにより、希釈せずに施用する製品が得られる。
【0088】
本活性化合物は、それ自体、散布(spraying)、噴霧(atomizing)、散粉(dusting)、広域散布(broadcasting)、または散水(pouring)により、その製剤の形態またはその製剤から調製された施用の形態、例えば直接散布可能な溶液、粉末、懸濁液もしくは分散液、乳液、油性分散液、ペースト、粉散性製品、広域散布用製品、または顆粒の形態で使用することができる。施用の形態は、もっぱらその所期の目的よって決まるが、いずれの場合も、本発明の活性化合物が確実に可能な限り微細に分散されるようなものであるべきである。
【0089】
水性の施用形態のものは、乳剤濃縮物、ペースト剤、または水和剤(散布用粉剤(spray powders)、油性分散剤)から、水を加えることにより調製することができる。乳液、ペースト剤、または油性分散液を調製するには、そのままの、あるいは油または溶媒に溶解させた本物質を、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤または乳化剤を用いて水中で均質化することができる。あるいは、活性物質、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤もしくは乳化剤、および必要に応じて溶媒もしくは油からなる濃縮物を調製することもできるが、かかる濃縮物は水で希釈するのに適している。
【0090】
直ぐに使用可能な調製物中における本活性化合物の濃度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、それらは、0.0001〜10%、好ましくは、0.01〜1%である。
【0091】
本活性化合物は、超微量散布(ULV (ultra-low volume))法でも首尾よく使用することができ、活性化合物95重量%超の製剤を、あるいは添加物なしの本活性化合物そのものを施用することができる。
【0092】
本活性化合物には、必要であれば、また、使用直前に、各種のタイプの油、湿潤剤、アジュバント、除草剤、殺菌剤(fungicide)、他の殺虫剤(pesticide)、殺細菌剤(bactericide)などを添加することもできる(タンクミックス)。これらの薬剤は、本発明による製剤に、1:10〜10:1の重量比で加えることができる。
【0093】
本発明による混合物または本発明による混合物を含む対応製剤は、有害菌類、その生息場所、あるいは有害菌類が存在しないようにすべき植物、種子、土壌、地域、材料または空間と、昆虫もしくは線虫、またはその食糧供給、生息場所または繁殖地を、殺菌および殺虫に有効な量の本発明による混合物、あるいは別々の施用の場合には、式Iの化合物および式IIの化合物と、場合により少なくとも1種のさらなる有効成分とを用いて処理することにより施用する。
【0094】
本発明による混合物または本発明による混合物を含む対応製剤は、有害菌類、その生息場所、あるいは有害菌類が存在しないようにすべき植物、種子、土壌、地域、材料または空間を、殺菌に有効な量の本発明による混合物、あるいは別々の施用の場合には、式Iの化合物および式IIの化合物と、場合により少なくとも1種のさらなる有効成分とを用いて処理することにより施用する。
【0095】
本発明による混合物または本発明による混合物を含む対応製剤は、昆虫もしくは線虫、またはその食糧供給、生息場所または繁殖地を、殺虫に有効な量の本発明による混合物、あるいは別々の施用の場合には、式Iの化合物および式IIの化合物と、場合により少なくとも1種のさらなる有効成分とを用いて処理することにより施用する。
【0096】
本発明による混合物の試験により、前記混合物が、菌類および/または昆虫および/または線虫を防除するのに有効であることが明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効成分として、
a) 式I:
【化1】

(式中、置換基と添え字は以下の意味を有する:
Tは、CHまたはNであり;
nは、0、1または2であり;
Rは、ハロゲン、C1-C4-アルキルまたはC1-C4-ハロアルキルであり、ここで、nが2である場合、基Rは異なっていてもよい)
で表されるカルバメート誘導体と、
b) 少なくとも1つの式II:
【化2】

(式中、R1は、C1-C4-アルキルまたはC1-C4-ハロアルキルである)
で表される化合物と
を含む、作物保護用混合物。
【請求項2】
式IIの置換基が、以下の意味:
R1はトリフルオルメチルである、
を有する請求項1に記載の混合物。
【請求項3】
式IIで表される化合物の置換基が以下の意味:
R1はエチルである、
を有する請求項1または2に記載の混合物。
【請求項4】
混合物が、式Iで表される化合物と、式IIで表される化合物と、さらなる殺菌剤とを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の混合物。
【請求項5】
さらなる殺菌剤がメタラキシル、トリチコナゾール、カルベタジン(carbetazin)、ボスカリドまたはチオファネート-メチルである、請求項4に記載の混合物。
【請求項6】
式Iで表される化合物の式IIで表される化合物に対する重量比が100:1〜1:100である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の混合物。
【請求項7】
式Iで表される化合物のさらなる殺菌剤に対する重量比が1000:1〜1:1000である、請求項4または5に記載の混合物。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の殺菌用混合物と、固体担体または液体担体とを含む組成物。
【請求項9】
植物病原性有害菌類を防除するための方法であって、有害菌類、その生息場所、あるいは有害菌類が存在しないようにすべき植物、種子、土壌、地域、材料または空間を、請求項1〜7のいずれか1項に記載の混合物または請求項8に記載の組成物で処理することを含む、前記方法。
【請求項10】
害虫を防除するための方法であって、昆虫、蛛形類または線虫あるいはその食糧供給、生息場所または繁殖地を、請求項1〜7のいずれか1項に記載の混合物または請求項8に記載の組成物で処理することを含む、前記方法。
【請求項11】
植物病原性有害菌類および害虫を防除するための方法であって、有害菌類、その生息場所、または有害菌類が存在しないようにすべき植物、種子、土壌、地域、材料もしくは空間、あるいは、昆虫もしくは線虫、またはその食糧供給、生息場所もしくは繁殖地を、請求項1〜7のいずれか1項に記載の混合物または請求項8に記載の組成物で処理することを含む、前記方法。
【請求項12】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の混合物を5g/ha〜2000g/haの量で施用する、請求項9、10または11に記載の方法。
【請求項13】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の混合物を種子100kg当たり1〜1000gの量で施用する、請求項9、10または11に記載の方法。
【請求項14】
種子であって、請求項1〜7のいずれか1項に記載の混合物を1〜1000g/100kgの量で含む種子。

【公表番号】特表2007−514688(P2007−514688A)
【公表日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−544328(P2006−544328)
【出願日】平成16年12月15日(2004.12.15)
【国際出願番号】PCT/EP2004/014277
【国際公開番号】WO2005/058040
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【氏名又は名称原語表記】BASF Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】