説明

ガスケット

【課題】分割ガスケットにおいて、溶接による熱収縮の影響がガスケット周方向寸法精度に及ぶのを極力抑制することが可能であり、もって優れた寸法精度を備え、組み付け性に問題を生じることがないガスケットを提供する。
【解決手段】金属板の平面上にゴム状弾性体よりなるシール材を被着してなる平板状金属ガスケットであって、金属板はガスケット周方向に分割されて分割体同士が溶接接合されているガスケットにおいて、互いに溶接接合された分割体はその接合部に、ガスケット周方向に対し直交する向きの面よりなる対向面部と、ガスケット周方向に対し平行な向きまたは斜めに交差する向きの面よりなる対向面部とを有し、このうち後者の、ガスケット周方向に対し平行な向きまたは斜めに交差する向きの面よりなる対向面部のみが溶接接合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密封装置の一種であるガスケットに係り、さらに詳しくは、平板状の金属ガスケットであって平面上複数の分割体に分割された分割ガスケットに関する。本発明のガスケットは例えば自動車関連分野で用いられ、あるいはその他の分野で用いられる。
【背景技術】
【0002】
従来、バルブカバーやオイルパン等に用いられる平板状の金属ガスケットは、冷間圧延鋼やステンレス鋼などよりなる金属板の平面上にゴム状弾性体よりなるシール材を層状に被着してガスケット素材とし、図5に示すようにこのガスケット素材aをプレスで製品形状bに打ち抜くことによって作製されている。したがってガスケットを打ち抜いた後の残余の部分cは廃棄されるか、もしくは、よりサイズの小さいガスケットを作製するために用いられる。この点に関し製品の形状が大きくなればなるほど廃棄もしくは再利用される残余の部分cの面積は大きくなるため、対象となるガスケット単体で考えた場合、材料の歩留まりが著しく悪く、コストの増加が避けられないものとなっている。
【0003】
上記問題を解決するため、図6に示すように分割型のガスケットが提案されており、この分割ガスケットは、ガスケット素材aをガスケット周方向に分割した分割体dごとに打ち抜き、分割体d同士を接合部eで溶接するものである。例えば下記特許文献1では、図7に示すように分割体dを仮組みした後に、その接合部eを溶接fもしくはカシメにより一体化せしめ、その接合部eの上下面に軟質弾性シール部材からなる被覆材gを充填形成することを特徴とするガスケットが提案されている。
【0004】
しかしながらこの図7のガスケットにおいては、材料(金属板)の歩留まりは向上するものの、接合部eを一体化した後に被覆材gを充填形成する必要があるため、工数の増加、品質の安定性、コストの増加などの点で問題があるものと考えられる。
【0005】
そこで、本願発明者らは先に、図8に示すように分割体dの接合部eにおける幅方向中央部にゴム糊や液体ガスケット等よりなる充填材hを予め塗布し、その後、接合部eを突き合わせて接合部eの幅方向両端部のみを溶接するガスケットを提案しており、このガスケットによれば、接合部一体化後の被覆材充填工程を無くすことができる。
【0006】
しかしながらこのように接合部eの両端部のみを溶接する場合には、溶接部が温度変化により熱収縮するため、接合部eの中央部が強く押し付けられて接合部e近傍の金属板が座屈・変形することが懸念される。また溶接部には常に引っ張り応力が作用した状態となるため、疲労強度が低下することが懸念される。
【0007】
上記熱収縮の問題を解消するには、図9に示すように溶接部fの熱収縮を吸収するための隙間iを接合部eの中央部に予め設けることが考えられるが、このように隙間iを設けても、以下のようにガスケット寸法精度について不都合を生じる虞がある。
【0008】
すなわち、金属ガスケットはボルト締結により使用されることから、ガスケット平面上に設けられるボルト穴のピッチ寸法はきわめて重要な寸法である。この点に関し上記ガスケットでは、溶接部fの熱収縮により金属板が収縮するのに伴ってボルト穴のピッチ寸法に大きな変化が生じ、よってガスケットの組み付け性に問題を生じる可能性がある。また、寸法出しのため溶接後に再度のプレスを行なう場合には、工程増によるコスト増の問題を生じることにもなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2003−336743号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は以上の点に鑑みて、分割ガスケットにおいて、溶接による熱収縮の影響がガスケット周方向寸法精度に及ぶのを極力抑制することが可能であり、もって優れた寸法精度を備え、組み付け性に問題を生じることがないガスケットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1によるガスケットは、金属板の平面上にゴム状弾性体よりなるシール材を被着してなる平板状金属ガスケットであって、前記金属板はガスケット周方向に分割されて分割体同士が溶接接合されているガスケットにおいて、互いに溶接接合された前記分割体はその接合部に、ガスケット周方向に対し直交する向きの面よりなる対向面部と、ガスケット周方向に対し平行な向きまたは斜めに交差する向きの面よりなる対向面部とを有し、このうち後者の、ガスケット周方向に対し平行な向きまたは斜めに交差する向きの面よりなる対向面部のみが溶接接合されていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項2によるガスケットは、上記した請求項1記載のガスケットにおいて、互いに溶接接合された前記分割体のうち一方の分割体は他方の分割体へ向けて突出する凸部を有するとともに他方の分割体は前記凸部と組み合わされる凹部を有し、前記凸部における突出方向両側面およびこれに対向する前記凹部における凹み方向両側面がそれぞれ溶接接合されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項3によるガスケットは、上記した請求項2記載のガスケットにおいて、前記凸部の平面形状は、直角四辺形または台形とされていることを特徴とする。
【0014】
上記従来技術に係る図9のガスケットにおいてはその平面上、分割体dの接合部eがガスケット周方向Sに対し直交する向きの直線状に形成され、互いに溶接接合される分割体dがガスケット周方向Sに対し直交する向きの面よりなる対向面部jで溶接されるところ、溶接による熱収縮は図上矢印で示すように対向面部jに対し直交する向きに発生するものである。したがってこの図9のガスケットでは、熱収縮がガスケット周方向Sに対し平行な向きに発生し、このように向きが平行であることが、大きな寸法誤差を発生させる原因であると考えられる。ガスケット平面上に設けられるボルト穴は複数がガスケット周方向Sに所定間隔で設けられるため、ガスケットが周方向に収縮すると、ボルト穴ピッチ寸法(穴間距離)が大きく変化してしまう。
【0015】
これに対し、上記構成を備える本発明では上記したように、互いに溶接接合された分割体はその接合部に、ガスケット周方向に対し直交する向きの面よりなる対向面部と、ガスケット周方向に対し平行な向きまたは斜めに交差する向きの面よりなる対向面部とを双方有し、このうち後者の、ガスケット周方向に対し平行な向きまたは斜めに交差する向きの面よりなる対向面部のみが溶接接合されている。したがって本発明のガスケットでは、熱収縮がガスケット周方向に対し平行な向きではなく直交する向きまたは斜めに交差する向きに発生するため、熱収縮がガスケット周方向の製品寸法に与える影響を上記従来技術の場合よりも小さくすることが可能となる。
【0016】
本発明のガスケットにおいて、分割体接合部の平面形状は好ましくは、互いに溶接接合された分割体のうち一方の分割体はその平面上、他方の分割体へ向けて突出する凸部を有し、他方の分割体は凸部と組み合わされる凹部を有する。そして凸部における突出方向両側面およびこれに対向する凹部における凹み方向両側面がそれぞれ溶接接合されている。
【0017】
分割体の接合部がガスケット周方向に対し直交する向きに形成されるとして、凸部の平面形状は例えば長方形または正方形などの直角四辺形とされ、この場合は、直角四辺形の両側面が溶接されるので、溶接接合される対向面部はガスケット周方向に対し平行な向きの線よりなるものとされる。また凸部の平面形状は例えば台形とされ、この場合は、台形の両側面(両斜面)が溶接されるので、溶接接合される対向面部はガスケット周方向に対し交差する向きの線よりなるものとされる。交差する向きの場合、本願発明者らが行なった試験によると、交差角度は45〜135度の範囲内が好適であり、この範囲内であれば満足のゆく寸法精度を維持することが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、以下の効果を奏する。
【0019】
すなわち、本発明においては上記したように、溶接による熱収縮がガスケット周方向に対し直交する向きまたは斜めに交差する向きに発生するため、熱収縮がガスケット周方向製品寸法に及ぼす影響が従来対比で小さなものとされる。したがって製品ガスケットとして、優れた寸法精度を備え、組み付け性に問題を生じることがない分割ガスケットを提供することができる。また寸法変化を抑制することにより、寸法出しのためのプレス工程を省くことが可能となるため、コスト増の問題を生じることもない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第一実施例に係るガスケットを示す図で、図1(A)は同ガスケットの平面図、図1(B)は図1(A)におけるD−D線拡大断面図
【図2】同ガスケットの製造過程を示す図で、図2(A)はプレス工程を終了して分割体を組み合わせた状態の説明図、図2(B)は分割体を接合部で突き合わせて溶接工程を開始する状態の説明図、図2(C)は溶接工程の説明図
【図3】本発明の第二実施例に係るガスケットを示す図で、図3(A)は同ガスケットの平面図、図3(B)は図3(A)におけるE−E線拡大断面図
【図4】同ガスケットの製造過程を示す図で、図4(A)はプレス工程を終了して分割体を組み合わせた状態の説明図、図4(B)は分割体を接合部で突き合わせて溶接工程を開始する状態の説明図、図4(C)は溶接工程の説明図
【図5】従来例に係る一体型ガスケットのプレス工程を示す説明図
【図6】従来例に係るガスケットのプレス工程および溶接工程を示す説明図
【図7】従来例に係るガスケットの要部断面図
【図8】(A)および(B)とも比較例に係るガスケットの溶接工程を示す説明図
【図9】比較例に係るガスケットの溶接工程を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0021】
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
【0022】
第一実施例・・・
図1は、本発明の第一実施例に係るガスケット1を示している。
【0023】
当該実施例に係るガスケット1は、金属板(鋼板)2の上下両面(厚み方向両面)にそれぞれゴム状弾性体よりなるシール材(ゴム層)3を層状に被着した平板状のガスケット素材よりなるものであって、このガスケット素材をプレスで打ち抜くことにより作製した一組の分割体(ガスケット構成部品)11,21同士が同一平面上で組み合わされて溶接されることによりガスケット1が製造されている。ガスケット1は平面長方形の枠状とされ、分割体11,21はそれぞれ平面略L字形に打ち抜かれ、これが一対(2つ)組み合わされることにより1つのガスケット1とされている。但し本発明において、ガスケット1の平面形状、分割体11,21の平面形状は何ら限定されるものではない。また分割体11,21の平面形状は互いに同じとされているが、組み合わされて1つのガスケット1を構成すれば良いので、必ずしも同じ形状である必要はない。分割数は3つ割り以上(特に偶数割りが好ましい)であっても良いが、接合部が少ないほうがシール性および工程上望ましいので、2つ割りが最も良い。図は2つ割りで、符号31にて2箇所の分割体11,21同士の接合部を示している。ガスケット1は当該ガスケット1の周方向(長手方向)に分割されている。ガスケット1の平面上には、当該ガスケット1を厚み方向に貫通するボルト穴4が設けられ、このボルト穴4は複数がガスケット周方向に所定間隔で設けられている。
【0024】
図2は、当該実施例に係るガスケット1の製造過程を示しており、すなわち図2(A)はプレス工程を終了して分割体11,21同士を組み合わせた状態、図2(B)は分割体11,21同士を接合部31で突き合わせてこれから溶接工程を開始する状態、図2(C)は溶接工程時の状態をそれぞれ示している。
【0025】
しかして、これらの図に示すように、当該分割ガスケット1において、互いに溶接接合される一対の分割体11,21の接合部31にはその平面上、ガスケット周方向Sに対し直交する向きの面よりなる第一対向面部32と、ガスケット周方向Sに対し平行な向きの面よりなる第二対向面部33とが双方共に設けられており、このうち前者の、ガスケット周方向Sに対し直交する向きの面よりなる第一対向面部32は溶接接合されておらず、後者の、ガスケット周方向Sに対し平行な向きの面よりなる第二対向面部33のみが溶接接合されている。図では符号34にて溶接部を示している。
【0026】
また、互いに溶接接合される一対の分割体11,21のうち一方の分割体11にはその平面上、他方の分割体21へ向けて突出する平面直角四辺形状の凸部12がガスケット幅方向中央に設けられるとともに、他方の分割体21にはその平面上、凸部12と組み合わされる同じく平面直角四辺形状の凹部22が設けられているので、凸部12における突出方向両側面12a,12aおよびこれに対向する凹部22における凹み方向両側面22a,22aのみがそれぞれ溶接接合されている。
【0027】
上記構成の分割ガスケット1においては、接合部31の平面形状および接合部31における溶接箇所が上記したように限定されているため、図2(C)に矢印で示すように、溶接による熱収縮がガスケット周方向Sに対し平行な向きではなく直交する向きに発生する。したがって熱収縮がガスケット周方向Sの製品寸法に及ぼす影響が殆んどなくなり、よって優れた周方向寸法精度を備えるガスケット1を提供することができる。
【0028】
第二実施例・・・
図3は、本発明の第二実施例に係るガスケット1を示している。
【0029】
当該実施例に係るガスケット1は、金属板(鋼板)2の上下両面(厚み方向両面)にそれぞれゴム状弾性体よりなるシール材(ゴム層)3を層状に被着した平板状のガスケット素材よりなるものであって、このガスケット素材をプレスで打ち抜くことにより作製した一組の分割体(ガスケット構成部品)11,21同士が同一平面上で組み合わされて溶接されることによりガスケット1が製造されている。ガスケット1は平面長方形の枠状とされ、分割体11,21はそれぞれ平面略L字形に打ち抜かれ、これが一対(2つ)組み合わされることにより1つのガスケット1とされている。但し本発明において、ガスケット1の平面形状、分割体11,21の平面形状は何ら限定されるものではない。また分割体11,21の平面形状は互いに同じとされているが、組み合わされて1つのガスケット1を構成すれば良いので、必ずしも同じ形状である必要はない。分割数は3つ割り以上(特に偶数割りが好ましい)であっても良いが、接合部が少ないほうがシール性および工程上望ましいので、2つ割りが最も良い。図は2つ割りで、符号31にて2箇所の分割体11,21同士の接合部を示している。ガスケット1は当該ガスケット1の周方向(長手方向)に分割されている。ガスケット1の平面上には、当該ガスケットを厚み方向に貫通するボルト穴4が設けられ、このボルト穴4は複数がガスケット周方向に所定間隔で設けられている。
【0030】
図4は、当該実施例に係るガスケット1の製造過程を示しており、すなわち図4(A)はプレス工程を終了して分割体11,21同士を組み合わせた状態、図4(B)は分割体11,21同士を接合部31で突き合わせてこれから溶接工程を開始する状態、図4(C)は溶接工程時の状態をそれぞれ示している。
【0031】
しかして、これらの図に示すように、当該分割ガスケット1において、互いに溶接接合される一対の分割体11,21の接合部31にはその平面上、ガスケット周方向Sに対し直交する向きの面よりなる第一対向面部32と、ガスケット周方向Sに対し斜めに交差する向きの面よりなる第二対向面部33とが双方共に設けられており、このうち前者の、ガスケット周方向Sに対し直交する向きの面よりなる第一対向面部32は溶接接合されておらず、後者の、ガスケット周方向Sに対し斜めに交差する向きの面よりなる第二対向面部33のみが溶接接合されている。図では符号34にて溶接部を示している。
【0032】
また、互いに溶接接合される一対の分割体11,21のうち一方の分割体11にはその平面上、他方の分割体21へ向けて突出する平面台形状の凸部12がガスケット全幅に亙って設けられるとともに、他方の分割体21にはその平面上、凸部12と組み合わされる同じく平面台形状の凹部22が設けられているので、凸部12における突出方向両側面(斜面)12a,12aおよびこれに対向する凹部22における凹み方向両側面(斜面)22a,22aのみがそれぞれ溶接接合されている。平面台形状の凸部12はガスケット全幅に亙って設けられるのではなく、ガスケット幅方向の一部(中央部)に設けられるものであっても良い。
【0033】
上記構成の分割ガスケット1においては、接合部31の平面形状および接合部31における溶接箇所が上記したように限定されているため、図4(C)に矢印で示すように、溶接による熱収縮がガスケット周方向Sに対し平行な向きではなく斜めに交差する向きに発生する。したがってベクトル分力をもって想起されるように、熱収縮がガスケット周方向Sの製品寸法に及ぼす影響が従来よりも少なくなり、よって優れた周方向寸法精度を備えるガスケット1を提供することができる。
【0034】
尚、上記各実施例に共通して、以下の事項が加えられる。
(1)シール性を向上させるため、ガスケット1にビードを付与するようにしても良い。例えばガスケット1の幅方向中央一箇所に全周に亙ってフルビードを設ける。
(2)同じくシール性を向上させるため、図2(B)(C)および図4(B)(C)に示したようにガスケット1の突合せ部端面の中央部に充填材35、すなわちゴム糊(金属板2を被覆しているシール材3を溶剤に溶かしたもの)もしくは液状ガスケットなどの隙間を埋めて密封性の向上が期待できる物質を塗布するようにしても良い。例えば凸部12の先端面12bまたはこれに対向する凹部22の底面22bに充填材35を塗布し、塗布は溶接前に行なう。
(3)接合部31はボルト穴4近傍部位(2〜10mm程度の距離のところ)に配置するのが望ましい。これは、ボルト直下近傍がボルト軸力によって、最も締め付けられるため、面圧が大きくなりやすいためである。
(4)金属板2へのシール材3の被着は、いわゆるプレコートまたはアフターコートのいずれであっても良い。
【符号の説明】
【0035】
1 ガスケット
2 金属板
3 シール材
4 ボルト穴
11,21 分割体
12 凸部
12a,22a 側面
12b 先端面
22 凹部
22b 底面
31 接合部
32,33 対抗面部
34 溶接部
35 充填材
S ガスケット周方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属板の平面上にゴム状弾性体よりなるシール材を被着してなる平板状金属ガスケットであって、前記金属板はガスケット周方向に分割されて分割体同士が溶接接合されているガスケットにおいて、
互いに溶接接合された前記分割体はその接合部に、ガスケット周方向に対し直交する向きの面よりなる対向面部と、ガスケット周方向に対し平行な向きまたは斜めに交差する向きの面よりなる対向面部とを有し、このうち後者の、ガスケット周方向に対し平行な向きまたは斜めに交差する向きの面よりなる対向面部のみが溶接接合されていることを特徴とするガスケット。
【請求項2】
請求項1記載のガスケットにおいて、
互いに溶接接合された前記分割体のうち一方の分割体は他方の分割体へ向けて突出する凸部を有するとともに他方の分割体は前記凸部と組み合わされる凹部を有し、前記凸部における突出方向両側面およびこれに対向する前記凹部における凹み方向両側面がそれぞれ溶接接合されていることを特徴とするガスケット。
【請求項3】
請求項2記載のガスケットにおいて、
前記凸部の平面形状は、直角四辺形または台形とされていることを特徴とするガスケット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−122589(P2012−122589A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275754(P2010−275754)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000004385)NOK株式会社 (1,527)
【Fターム(参考)】