ガスメータ
【課題】ガス使用量が短期的に変動したときに生じる誤遮断を減らして、消費者に不便をかけないようなガスメータを提供する。
【解決手段】このガスメータは、ガスの流量を含むガスの使用状況を計測する流量計測部と、異常なガス使用状況に対しガス供給を遮断するために設定された遮断条件の初期値を学習により、前記計測したガスの使用状況に応じガス供給を遮断する最適な遮断条件を学習して保持する学習処理部と、ガスの使用状況が前記遮断条件に該当したときにガスの流れを遮断する遮断部と、を備えるガスメータにおいて、ガスの使用状況が変化する特異日を記憶するカレンダ記憶部を有し、前記学習処理部は、現在日時が前記カレンダ記憶部に記憶された特異日であり、前記計測したガスの使用状況が所定の条件に達したときに、前記保持されている遮断条件を初期値に変更する。
【解決手段】このガスメータは、ガスの流量を含むガスの使用状況を計測する流量計測部と、異常なガス使用状況に対しガス供給を遮断するために設定された遮断条件の初期値を学習により、前記計測したガスの使用状況に応じガス供給を遮断する最適な遮断条件を学習して保持する学習処理部と、ガスの使用状況が前記遮断条件に該当したときにガスの流れを遮断する遮断部と、を備えるガスメータにおいて、ガスの使用状況が変化する特異日を記憶するカレンダ記憶部を有し、前記学習処理部は、現在日時が前記カレンダ記憶部に記憶された特異日であり、前記計測したガスの使用状況が所定の条件に達したときに、前記保持されている遮断条件を初期値に変更する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ガスを遮断して安全性を確保する保安機能を有するガスメータに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来より、ガス使用量を計測するガスメータは、多量の流量が計測された場合や、通常ではあり得ないほどの長時間使用があった場合等に、異常と判定してガス流路を遮断し、安全性を確保する保安機能を有している。
【０００３】
このようなガスメータは、遮断条件としての流量と安全継続使用のための制限時間を記憶するテーブルを備え、ガス使用量が少ないときには、遮断条件の流量を少なく、制限時間を長く、ガス使用量が多いときには、遮断条件の流量を多く、制限時間を短く設定して、安全性を確保している。
【０００４】
しかし、特別な事情によって正常なガス使用量が増減した場合、上記のテーブルに設定した遮断条件の流量や制限時間によって遮断することがあった。
特許文献１のカレンダ学習機能付きガス遮断装置では、上記のテーブルの設定を再設定するために、ガス使用量の増減が予測できる場合や新しいガス器具を追加する時期が予測できる場合、その時期を学習の開始予約日として予め設定しておき、その予約日から所定の期間学習することによって、遮断条件の流量や制限時間を学習するようにしている。
これにより、実使用時の誤警報や誤遮断を低減し、信頼性を向上させている。
【０００５】
また、特許文献２の流体管理装置では、ガスの流量値が所定の条件（例えば、監視レベル）に達したときに、遮断部を駆動する遮断設定値を再設定して、学習された遮断設定値を外部に出力している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
上記の特許文献１の技術では、四季のように長期間にわたる変動に対しては効果をもたらすが、例えば、年末年始や旧盆のように短期的な変動に対しては効果が少ない。
即ち、特許文献１の技術では、所定の期間学習しなければならず、学習が終了する頃には、短期的な変動の時期が終わっており、学習の必要がなくなってしまっている。したがって、年末年始や旧盆で親戚があつまり、たくさんのガスストーブを使用した場合、ガス使用量が急激に増加して遮断条件の流量を超え、ガスが遮断されることになる。
【０００７】
また、特許文献２の技術では、ガスの流量値が所定の条件に達したときの流量値に応じた遮断条件の流量や制限時間が設定されてしまうので、例えば、安全継続使用のための制限時間が長く再設定された場合には、ガス漏れの発見が遅れてしまうことになる。
【０００８】
本発明は、上述の実情を考慮してなされたものであって、ガス使用量が短期的に変動したときに生じる誤遮断を減らして、消費者に不便をかけないようなガスメータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記の課題を解決するために、本発明のガスメータは、ガスの流量を含むガスの使用状況を計測する流量計測部と、異常なガス使用状況に対しガス供給を遮断するために設定された遮断条件の初期値を学習により、前記計測したガスの使用状況に応じガス供給を遮断する最適な遮断条件を学習して保持する学習処理部と、ガスの使用状況が前記遮断条件に該当したときにガスの流れを遮断する遮断部と、を備えるガスメータにおいて、ガスの使用状況が変化する特異日を記憶するカレンダ記憶部を有し、前記学習処理部は、現在日時が前記カレンダ記憶部に記憶された特異日であり、前記計測したガスの使用状況が所定の条件に達したときに、前記保持されている遮断条件を初期値に変更するものである。
【００１０】
前記計測するガスの使用状況は、ガスの流量、ガスの使用量の増加量、単位時間当たりのガスの使用合計量およびガスを継続して使用した使用時間である
前記ガスの使用状況が変化する特異日は、ガス使用量の増加量が多くなる期間、および／または、ガスの使用時間が長くなる期間である。
【００１１】
前記学習処理部は、次のいずれかの処理を行う。
（１）前記カレンダ記憶部に記憶されたガスの使用時間の長くなる期間内に、前記保持されている遮断条件が初期値以下であり、前記計測したガスの流量が所定値以上のときに、使用時間遮断値を初期値に変更する。
（２）前記カレンダ記憶部に記憶されたガス使用量の増加量の多くなる期間内に、前記保持されている遮断条件が初期値以下であり、前記計測したガスの流量が所定値以上であり、且つ、外気温が所定の温度以下のときに、合計流量遮断値および増加流量遮断値をそれぞれの初期値に変更する。
【００１２】
前記学習処理部は、さらに、現在日時が前記特異日を経過した後は、前記保持されている遮断条件を変更する前の遮断条件に戻すようにしてもよい。
【発明の効果】
【００１３】
本発明によれば、ガスを使用している時期や外気温度を認識して、遮断する流量や遮断する制限時間を再設定できるので、短期的な変動があっても、ガスの消費者への迷惑遮断を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１４】
【図１】本発明の一実施形態に係るガスメータの構成例を示す図である。
【図２】外気温とガスメータ内部の温度の変化を示す図である。
【図３】制御部の制御構造を示すブロック図である。
【図４】カレンダ記憶部に記憶された時期を図で示した例である。
【図５Ａ】学習処理部の処理手順を示すフローチャートである。
【図５Ｂ】学習処理部の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１５】
以下、図面を参照して本発明のガスメータに係る好適な実施形態について説明する。
図１は、本発明の一実施形態に係るガスメータの構成例を示す図であり、同図において、ガスメータは、ガスメータ全体の電源となる電池１、地震による揺れを感知する感震器２、ガスの圧力の低下を検知する圧力センサ３、気温を検知する温度センサ４、流量を検出して流量検出信号を出力する流量センサ５、ガス流路を遮断するための双方向遮断弁６、双方向遮断弁６が正常に機能するかをテストするためのテスト遮断スイッチ７、閉じられた双方向遮断弁６を開弁させるための遮断弁開スイッチ８、ガス流量の積算を表示する積算表示９、ガスの遮断やガス使用の異常を表示するセキュリティ表示１０、現在の日時を計時する時計１１、ガスメータ全体の制御を行う制御部１２、ネットワーク接続機器、警報器や外部機器等を接続するための端子をもつ端子台１３から構成されている。
ここで、制御部１２は、ガスメータ全体を制御するための制御プログラムや各種設定データや処理データを記録するメモリと、制御プログラムを動作させるＭＰＵ（Micro Processing Unit）で構成される。
【００１６】
尚、図２に示したように、外気温とガスメータ内部の温度は６０分経過後には同等となることから、温度センサ４をガスメータ内部の基板に取り付けるものとする。
【００１７】
上述の構成において、制御部１２は、流量センサ５から流量検出信号が入力されると、流量の演算および積算を行い、積算値をメモリ等に記憶させると共に、積算表示部９に表示させる。
また、制御部１２は、その流量に基づいて合計流量遮断機能、増加流量遮断機能、使用時間遮断機能等の遮断条件が成立しているか否かの判定を行い、遮断条件が成立しているとの判定結果に応じて、双方向遮断弁６を駆動して弁を閉じてガスの流れを自動的に遮断する。
【００１８】
尚、合計流量遮断機能とは、単位時間当たりのガス使用量が所定の設定値以上となった場合、例えば、大型給湯器の同時使用等により合計流量オーバとたったとき、ガスを遮断する機能である。
また、増加流量遮断機能とは、監視しているガス流量が急激に増加した場合、例えば、ガス栓の誤開放やゴムホースの抜けや大型給湯器の同時使用等により増加流量オーバとなったときに、ガスを遮断する機能である。
さらに、使用時間遮断機能とは、ガスを継続して使用する時間が所定の設定値以上となった場合、例えば、ガス器具の消し忘れ、または器具栓の不完全閉止などにより使用時間オーバとなったときに、ガスを遮断する機能である。
【００１９】
このような各遮断設定値は、ガスメータの設置の際に初期値に設定され、その後、学習処理によりガス流量あるいはガス使用時間の計測値に応じた適切な遮断設定値に更新される。つまり、通常の季節的なガスの使用の変化に対しては、通常の学習処理によって遮断設定値が更新される。本発明は、このような学習に対して更に特別な事情によるガス使用の変化に対応するものである。
【００２０】
次に、本発明の実施形態の遮断設定値の学習処理について説明する。
図３は、制御部１２の制御構造を示すブロック図であり、同図において、制御部１２は、学習処理部１２１、流量測定部１２２、カレンダ記憶部１２３、遮断設定値記憶部１２４、遮断制御部１２５を含んで構成される。
【００２１】
カレンダ記憶部１２３は、制御部１２の有するメモリに記憶されているもので、特に、ガスの増加流量が多くなる日（期間）を表わす第１の特異日、およびガスの使用時間が長くなる日（期間）を表わす第２の特異日を記憶する。例えば、図４に示すように、第１の特異日としては、「春分の日の前後１ヶ月」、「梅雨の時期」、「秋分の日の前後１ヶ月」等がある。また、第２の特異日としては、「年末年始」、「旧盆」等がある。また、カレンダ記憶部１２３は、外部のメモリであっても構わない。
【００２２】
遮断設定値記憶部１２４は、制御部１２の有するメモリに記憶されているもので、合計流量遮断、増加流量遮断および使用時間遮断等の遮断事象に対して、それぞれの遮断設定値を記憶している。
【００２３】
流量測定部１２２は、流量センサ５から出力されるガス流量信号を受け取ってガス使用量を算出して積算すると共に、前回に測定したガス使用量から増加したガス増加流量、単位時間当たりのガス使用量であるガス合計使用量、ガスを継続して使用したガス使用時間等を算出する。流量測定部１２２は、このガス合計使用量とガス使用時間を学習処理部１２１に出力すると共に、ガス増加流量とガス合計使用量とガス使用時間を遮断制御部１２５に出力する。
【００２４】
学習処理部１２１は、現在の日時がカレンダ記憶部１２３に記憶された特異日以外は、通常の学習処理を行って、ガス流量、ガス使用時間に対応した適切な遮断設定値を決定し、決定された遮断設定値で遮断設定値記憶部１２４を更新する。
【００２５】
一方、現在の日時がカレンダ記憶部１２３に記憶された特異日であった場合、流量測定部１２２から受け取ったガス合計使用量とガス使用時間、温度センサ４から取得した現在の外気温度、カレンダ記憶部１２３を参照して、遮断設定値記憶部１２４を再設定するか否かを判断して、その判定結果に応じて遮断設定値記憶部１２４を再設定する。特異日を経過した後は、通常の学習処理が行われる。また、特異日を経過した後に遮断設定値記憶部１２４を再設定する前の遮断設定値に戻してもよい。
【００２６】
次に、学習処理部１２１の処理を詳細に説明する。
図５Ａおよび図５Ｂは、学習処理部１２１の処理手順を示すフローチャートであり、流量測定部１２２からガス使用量が出力されるたびに実行される。
このフローチャートは、合計流量遮断値および使用時間遮断値についての再設定について説明するが、増加流量遮断値の再設定は、合計流量遮断値と同様に行えるため省略している。また、下記のフラグ１およびフラグ２は、特異日に遮断設定値を変更したか否かを示すものであり、ガスメータを設置したときに、フラグ１およびフラグ２をＯＦＦに初期化するものとする。
【００２７】
まず、現在の日付がカレンダ記憶部１２３に記憶されている第２の特異日であれば（ステップＳ１でＹＥＳ）、ステップＳ２へ進み、当該特異日でなければ（ステップＳ１でＮＯ）、ステップＳ６へ進む。
【００２８】
遮断設定値記憶部１２４に記憶した使用時間遮断値が使用時間遮断値の初期値より小さければ（ステップＳ２でＹＥＳ）、ステップＳ３へ進み、そうでなければ（ステップＳ２でＮＯ）、ステップＳ１１へ進む。
【００２９】
次に、流量測定部１２２から得たガス使用時間が遮断設定値記憶部１２４に記憶した使用時間遮断値の所定割合（例えば、９０％）を超えていれば（ステップＳ３でＹＥＳ）、フラグ１をＯＮに設定し、遮断設定値記憶部１２４に記憶している使用時間遮断値をメモリに退避記憶し（ステップＳ４）、使用時間遮断値の初期値で遮断設定値記憶部１２４を更新し（ステップＳ５）、ステップＳ１１へ進み、所定割合を超えていなければ（ステップＳ３でＮＯ）、ステップＳ１１へ進む。
【００３０】
また、現在の日付が前記第２の特異日でなく、フラグ１がＯＮであれば（ステップＳ６でＹＥＳ）、フラグ１をＯＦＦに設定し、メモリに退避記憶していた値を遮断設定値記憶部１２４に書き戻して（ステップＳ７）、ステップＳ１１へ進む。
【００３１】
次に、現在の日付がカレンダ記憶部１２３に記憶されている第１の特異日であれば（ステップＳ１１でＹＥＳ）、ステップＳ１２へ進み、当該特異日でなければ（ステップＳ１１でＮＯ）、ステップＳ１７へ進む。
【００３２】
遮断設定値記憶部１２４に記憶した合計流量遮断値が合計流量遮断値の初期値以下であれば（ステップＳ１２でＹＥＳ）、ステップＳ１３へ進み、そうでなければ（ステップＳ１２でＮＯ）、処理を終了する。
【００３３】
次に、流量測定部１２２から得たガス合計使用量が遮断設定値記憶部１２４に記憶した合計流量遮断値の所定割合（例えば、７０％）を超えていれば（ステップＳ１３でＹＥＳ）、ステップＳ１４へ進む。
【００３４】
次に、温度センサ４から取得した外気温が所定の温度（例えば、ガス暖房器具を使用しなければ寒いような温度（１０℃））より低ければ（ステップＳ１４でＹＥＳ）、フラグ２をＯＮに設定し、遮断設定値記憶部１２４に記憶している合計流量遮断値をメモリに退避記憶し（ステップＳ１５）、合計流量遮断値の初期値で遮断設定値記憶部１２４を更新し（ステップＳ１６）、処理を終了する。温度センサ４から取得した外気温が所定の温度より高ければ（ステップＳ１４でＮＯ）、処理を終了する。
【００３５】
一方、現在の日付が前記第１の特異日でなく、フラグ２がＯＮであれば（ステップＳ１７でＹＥＳ）、フラグ２をＯＦＦに設定し、メモリに退避記憶していた合計流量遮断値を遮断設定値記憶部１２４に書き戻す（ステップＳ１８）。
【００３６】
次に、流量測定部１２２から得たガス使用時間やガス合計使用量が遮断設定値記憶部１２４に記憶された使用時間遮断値や合計流量遮断値の設定値に対して学習の必要があるか否かを判定する（ステップＳ１９）。再学習の必要があれば、再学習して遮断設定値記憶部１２４を再設定し（ステップＳ２０）、処理を終了する。ここで、再学習の必要性の検査や再学習については、従来公知である方法によって実行する。
一方、再学習の必要がなければ（ステップＳ１９でＮＯ）、処理を終了する。
【００３７】
次に、遮断制御部１２５は、流量測定部１２２からガス増加流量とガス合計使用量とガス使用時間を取得し、遮断設定値記憶部１２４に基づいてガスを遮断するか否かを決定する。
ガス合計使用量が遮断設定値記憶部１２４に記憶された合計流量遮断値より大きければ、双方向遮断弁６に遮断信号を送ってガス流路を遮断すると共に、警報器が付属していれば、ガス流路を遮断したことを通知する警報を鳴らす。
また、ガス増加流量が遮断設定値記憶部１２４に記憶された増加流量遮断値より大きければ、双方向遮断弁６に遮断信号を送ってガス流路を遮断すると共に、警報器が付属していれば、ガス流路を遮断したことを通知する警報を鳴らす。
また、ガス使用時間が遮断設定値記憶部１２４に記憶された使用時間遮断値より大きければ、双方向遮断弁６に遮断信号を送ってガス流路を遮断すると共に、警報器が付属していれば、ガス流路を遮断したことを通知する警報を鳴らす。
【００３８】
本実施形態のように構成することによって、現在の日時が第１または第２の特異日であるかが分かるので、ガス調理器等の長時間使用や暖房器具等の使用を容認でき、迷惑遮断を防止することができる。
また、現在の日時が第１または第２の特異日を経過したときには、短期的に変更した遮断設定値を特異日前の遮断設定値に戻すので、設定変更による遮断判定への影響はない。
【００３９】
また、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形、修正が可能であるのは勿論である。
【符号の説明】
【００４０】
１…電池、２…感震器、３…圧力センサ、４…温度センサ、５…流量センサ、６…双方向遮断弁、７…テスト遮断スイッチ、８…遮断弁開スイッチ、９…積算表示、１０…セキュリティ表示、１１…時計、１２…制御部、１２１…学習処理部、１２２…流量測定部、１２３…カレンダ記憶部、１２４…遮断設定値記憶部、１２５…遮断制御部、１３…端子台。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００４１】
【特許文献１】特開平０５−１３３５２３号公報
【特許文献２】特開２００８−３０９５５９号公報
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ガスを遮断して安全性を確保する保安機能を有するガスメータに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来より、ガス使用量を計測するガスメータは、多量の流量が計測された場合や、通常ではあり得ないほどの長時間使用があった場合等に、異常と判定してガス流路を遮断し、安全性を確保する保安機能を有している。
【０００３】
このようなガスメータは、遮断条件としての流量と安全継続使用のための制限時間を記憶するテーブルを備え、ガス使用量が少ないときには、遮断条件の流量を少なく、制限時間を長く、ガス使用量が多いときには、遮断条件の流量を多く、制限時間を短く設定して、安全性を確保している。
【０００４】
しかし、特別な事情によって正常なガス使用量が増減した場合、上記のテーブルに設定した遮断条件の流量や制限時間によって遮断することがあった。
特許文献１のカレンダ学習機能付きガス遮断装置では、上記のテーブルの設定を再設定するために、ガス使用量の増減が予測できる場合や新しいガス器具を追加する時期が予測できる場合、その時期を学習の開始予約日として予め設定しておき、その予約日から所定の期間学習することによって、遮断条件の流量や制限時間を学習するようにしている。
これにより、実使用時の誤警報や誤遮断を低減し、信頼性を向上させている。
【０００５】
また、特許文献２の流体管理装置では、ガスの流量値が所定の条件（例えば、監視レベル）に達したときに、遮断部を駆動する遮断設定値を再設定して、学習された遮断設定値を外部に出力している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
上記の特許文献１の技術では、四季のように長期間にわたる変動に対しては効果をもたらすが、例えば、年末年始や旧盆のように短期的な変動に対しては効果が少ない。
即ち、特許文献１の技術では、所定の期間学習しなければならず、学習が終了する頃には、短期的な変動の時期が終わっており、学習の必要がなくなってしまっている。したがって、年末年始や旧盆で親戚があつまり、たくさんのガスストーブを使用した場合、ガス使用量が急激に増加して遮断条件の流量を超え、ガスが遮断されることになる。
【０００７】
また、特許文献２の技術では、ガスの流量値が所定の条件に達したときの流量値に応じた遮断条件の流量や制限時間が設定されてしまうので、例えば、安全継続使用のための制限時間が長く再設定された場合には、ガス漏れの発見が遅れてしまうことになる。
【０００８】
本発明は、上述の実情を考慮してなされたものであって、ガス使用量が短期的に変動したときに生じる誤遮断を減らして、消費者に不便をかけないようなガスメータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記の課題を解決するために、本発明のガスメータは、ガスの流量を含むガスの使用状況を計測する流量計測部と、異常なガス使用状況に対しガス供給を遮断するために設定された遮断条件の初期値を学習により、前記計測したガスの使用状況に応じガス供給を遮断する最適な遮断条件を学習して保持する学習処理部と、ガスの使用状況が前記遮断条件に該当したときにガスの流れを遮断する遮断部と、を備えるガスメータにおいて、ガスの使用状況が変化する特異日を記憶するカレンダ記憶部を有し、前記学習処理部は、現在日時が前記カレンダ記憶部に記憶された特異日であり、前記計測したガスの使用状況が所定の条件に達したときに、前記保持されている遮断条件を初期値に変更するものである。
【００１０】
前記計測するガスの使用状況は、ガスの流量、ガスの使用量の増加量、単位時間当たりのガスの使用合計量およびガスを継続して使用した使用時間である
前記ガスの使用状況が変化する特異日は、ガス使用量の増加量が多くなる期間、および／または、ガスの使用時間が長くなる期間である。
【００１１】
前記学習処理部は、次のいずれかの処理を行う。
（１）前記カレンダ記憶部に記憶されたガスの使用時間の長くなる期間内に、前記保持されている遮断条件が初期値以下であり、前記計測したガスの流量が所定値以上のときに、使用時間遮断値を初期値に変更する。
（２）前記カレンダ記憶部に記憶されたガス使用量の増加量の多くなる期間内に、前記保持されている遮断条件が初期値以下であり、前記計測したガスの流量が所定値以上であり、且つ、外気温が所定の温度以下のときに、合計流量遮断値および増加流量遮断値をそれぞれの初期値に変更する。
【００１２】
前記学習処理部は、さらに、現在日時が前記特異日を経過した後は、前記保持されている遮断条件を変更する前の遮断条件に戻すようにしてもよい。
【発明の効果】
【００１３】
本発明によれば、ガスを使用している時期や外気温度を認識して、遮断する流量や遮断する制限時間を再設定できるので、短期的な変動があっても、ガスの消費者への迷惑遮断を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１４】
【図１】本発明の一実施形態に係るガスメータの構成例を示す図である。
【図２】外気温とガスメータ内部の温度の変化を示す図である。
【図３】制御部の制御構造を示すブロック図である。
【図４】カレンダ記憶部に記憶された時期を図で示した例である。
【図５Ａ】学習処理部の処理手順を示すフローチャートである。
【図５Ｂ】学習処理部の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１５】
以下、図面を参照して本発明のガスメータに係る好適な実施形態について説明する。
図１は、本発明の一実施形態に係るガスメータの構成例を示す図であり、同図において、ガスメータは、ガスメータ全体の電源となる電池１、地震による揺れを感知する感震器２、ガスの圧力の低下を検知する圧力センサ３、気温を検知する温度センサ４、流量を検出して流量検出信号を出力する流量センサ５、ガス流路を遮断するための双方向遮断弁６、双方向遮断弁６が正常に機能するかをテストするためのテスト遮断スイッチ７、閉じられた双方向遮断弁６を開弁させるための遮断弁開スイッチ８、ガス流量の積算を表示する積算表示９、ガスの遮断やガス使用の異常を表示するセキュリティ表示１０、現在の日時を計時する時計１１、ガスメータ全体の制御を行う制御部１２、ネットワーク接続機器、警報器や外部機器等を接続するための端子をもつ端子台１３から構成されている。
ここで、制御部１２は、ガスメータ全体を制御するための制御プログラムや各種設定データや処理データを記録するメモリと、制御プログラムを動作させるＭＰＵ（Micro Processing Unit）で構成される。
【００１６】
尚、図２に示したように、外気温とガスメータ内部の温度は６０分経過後には同等となることから、温度センサ４をガスメータ内部の基板に取り付けるものとする。
【００１７】
上述の構成において、制御部１２は、流量センサ５から流量検出信号が入力されると、流量の演算および積算を行い、積算値をメモリ等に記憶させると共に、積算表示部９に表示させる。
また、制御部１２は、その流量に基づいて合計流量遮断機能、増加流量遮断機能、使用時間遮断機能等の遮断条件が成立しているか否かの判定を行い、遮断条件が成立しているとの判定結果に応じて、双方向遮断弁６を駆動して弁を閉じてガスの流れを自動的に遮断する。
【００１８】
尚、合計流量遮断機能とは、単位時間当たりのガス使用量が所定の設定値以上となった場合、例えば、大型給湯器の同時使用等により合計流量オーバとたったとき、ガスを遮断する機能である。
また、増加流量遮断機能とは、監視しているガス流量が急激に増加した場合、例えば、ガス栓の誤開放やゴムホースの抜けや大型給湯器の同時使用等により増加流量オーバとなったときに、ガスを遮断する機能である。
さらに、使用時間遮断機能とは、ガスを継続して使用する時間が所定の設定値以上となった場合、例えば、ガス器具の消し忘れ、または器具栓の不完全閉止などにより使用時間オーバとなったときに、ガスを遮断する機能である。
【００１９】
このような各遮断設定値は、ガスメータの設置の際に初期値に設定され、その後、学習処理によりガス流量あるいはガス使用時間の計測値に応じた適切な遮断設定値に更新される。つまり、通常の季節的なガスの使用の変化に対しては、通常の学習処理によって遮断設定値が更新される。本発明は、このような学習に対して更に特別な事情によるガス使用の変化に対応するものである。
【００２０】
次に、本発明の実施形態の遮断設定値の学習処理について説明する。
図３は、制御部１２の制御構造を示すブロック図であり、同図において、制御部１２は、学習処理部１２１、流量測定部１２２、カレンダ記憶部１２３、遮断設定値記憶部１２４、遮断制御部１２５を含んで構成される。
【００２１】
カレンダ記憶部１２３は、制御部１２の有するメモリに記憶されているもので、特に、ガスの増加流量が多くなる日（期間）を表わす第１の特異日、およびガスの使用時間が長くなる日（期間）を表わす第２の特異日を記憶する。例えば、図４に示すように、第１の特異日としては、「春分の日の前後１ヶ月」、「梅雨の時期」、「秋分の日の前後１ヶ月」等がある。また、第２の特異日としては、「年末年始」、「旧盆」等がある。また、カレンダ記憶部１２３は、外部のメモリであっても構わない。
【００２２】
遮断設定値記憶部１２４は、制御部１２の有するメモリに記憶されているもので、合計流量遮断、増加流量遮断および使用時間遮断等の遮断事象に対して、それぞれの遮断設定値を記憶している。
【００２３】
流量測定部１２２は、流量センサ５から出力されるガス流量信号を受け取ってガス使用量を算出して積算すると共に、前回に測定したガス使用量から増加したガス増加流量、単位時間当たりのガス使用量であるガス合計使用量、ガスを継続して使用したガス使用時間等を算出する。流量測定部１２２は、このガス合計使用量とガス使用時間を学習処理部１２１に出力すると共に、ガス増加流量とガス合計使用量とガス使用時間を遮断制御部１２５に出力する。
【００２４】
学習処理部１２１は、現在の日時がカレンダ記憶部１２３に記憶された特異日以外は、通常の学習処理を行って、ガス流量、ガス使用時間に対応した適切な遮断設定値を決定し、決定された遮断設定値で遮断設定値記憶部１２４を更新する。
【００２５】
一方、現在の日時がカレンダ記憶部１２３に記憶された特異日であった場合、流量測定部１２２から受け取ったガス合計使用量とガス使用時間、温度センサ４から取得した現在の外気温度、カレンダ記憶部１２３を参照して、遮断設定値記憶部１２４を再設定するか否かを判断して、その判定結果に応じて遮断設定値記憶部１２４を再設定する。特異日を経過した後は、通常の学習処理が行われる。また、特異日を経過した後に遮断設定値記憶部１２４を再設定する前の遮断設定値に戻してもよい。
【００２６】
次に、学習処理部１２１の処理を詳細に説明する。
図５Ａおよび図５Ｂは、学習処理部１２１の処理手順を示すフローチャートであり、流量測定部１２２からガス使用量が出力されるたびに実行される。
このフローチャートは、合計流量遮断値および使用時間遮断値についての再設定について説明するが、増加流量遮断値の再設定は、合計流量遮断値と同様に行えるため省略している。また、下記のフラグ１およびフラグ２は、特異日に遮断設定値を変更したか否かを示すものであり、ガスメータを設置したときに、フラグ１およびフラグ２をＯＦＦに初期化するものとする。
【００２７】
まず、現在の日付がカレンダ記憶部１２３に記憶されている第２の特異日であれば（ステップＳ１でＹＥＳ）、ステップＳ２へ進み、当該特異日でなければ（ステップＳ１でＮＯ）、ステップＳ６へ進む。
【００２８】
遮断設定値記憶部１２４に記憶した使用時間遮断値が使用時間遮断値の初期値より小さければ（ステップＳ２でＹＥＳ）、ステップＳ３へ進み、そうでなければ（ステップＳ２でＮＯ）、ステップＳ１１へ進む。
【００２９】
次に、流量測定部１２２から得たガス使用時間が遮断設定値記憶部１２４に記憶した使用時間遮断値の所定割合（例えば、９０％）を超えていれば（ステップＳ３でＹＥＳ）、フラグ１をＯＮに設定し、遮断設定値記憶部１２４に記憶している使用時間遮断値をメモリに退避記憶し（ステップＳ４）、使用時間遮断値の初期値で遮断設定値記憶部１２４を更新し（ステップＳ５）、ステップＳ１１へ進み、所定割合を超えていなければ（ステップＳ３でＮＯ）、ステップＳ１１へ進む。
【００３０】
また、現在の日付が前記第２の特異日でなく、フラグ１がＯＮであれば（ステップＳ６でＹＥＳ）、フラグ１をＯＦＦに設定し、メモリに退避記憶していた値を遮断設定値記憶部１２４に書き戻して（ステップＳ７）、ステップＳ１１へ進む。
【００３１】
次に、現在の日付がカレンダ記憶部１２３に記憶されている第１の特異日であれば（ステップＳ１１でＹＥＳ）、ステップＳ１２へ進み、当該特異日でなければ（ステップＳ１１でＮＯ）、ステップＳ１７へ進む。
【００３２】
遮断設定値記憶部１２４に記憶した合計流量遮断値が合計流量遮断値の初期値以下であれば（ステップＳ１２でＹＥＳ）、ステップＳ１３へ進み、そうでなければ（ステップＳ１２でＮＯ）、処理を終了する。
【００３３】
次に、流量測定部１２２から得たガス合計使用量が遮断設定値記憶部１２４に記憶した合計流量遮断値の所定割合（例えば、７０％）を超えていれば（ステップＳ１３でＹＥＳ）、ステップＳ１４へ進む。
【００３４】
次に、温度センサ４から取得した外気温が所定の温度（例えば、ガス暖房器具を使用しなければ寒いような温度（１０℃））より低ければ（ステップＳ１４でＹＥＳ）、フラグ２をＯＮに設定し、遮断設定値記憶部１２４に記憶している合計流量遮断値をメモリに退避記憶し（ステップＳ１５）、合計流量遮断値の初期値で遮断設定値記憶部１２４を更新し（ステップＳ１６）、処理を終了する。温度センサ４から取得した外気温が所定の温度より高ければ（ステップＳ１４でＮＯ）、処理を終了する。
【００３５】
一方、現在の日付が前記第１の特異日でなく、フラグ２がＯＮであれば（ステップＳ１７でＹＥＳ）、フラグ２をＯＦＦに設定し、メモリに退避記憶していた合計流量遮断値を遮断設定値記憶部１２４に書き戻す（ステップＳ１８）。
【００３６】
次に、流量測定部１２２から得たガス使用時間やガス合計使用量が遮断設定値記憶部１２４に記憶された使用時間遮断値や合計流量遮断値の設定値に対して学習の必要があるか否かを判定する（ステップＳ１９）。再学習の必要があれば、再学習して遮断設定値記憶部１２４を再設定し（ステップＳ２０）、処理を終了する。ここで、再学習の必要性の検査や再学習については、従来公知である方法によって実行する。
一方、再学習の必要がなければ（ステップＳ１９でＮＯ）、処理を終了する。
【００３７】
次に、遮断制御部１２５は、流量測定部１２２からガス増加流量とガス合計使用量とガス使用時間を取得し、遮断設定値記憶部１２４に基づいてガスを遮断するか否かを決定する。
ガス合計使用量が遮断設定値記憶部１２４に記憶された合計流量遮断値より大きければ、双方向遮断弁６に遮断信号を送ってガス流路を遮断すると共に、警報器が付属していれば、ガス流路を遮断したことを通知する警報を鳴らす。
また、ガス増加流量が遮断設定値記憶部１２４に記憶された増加流量遮断値より大きければ、双方向遮断弁６に遮断信号を送ってガス流路を遮断すると共に、警報器が付属していれば、ガス流路を遮断したことを通知する警報を鳴らす。
また、ガス使用時間が遮断設定値記憶部１２４に記憶された使用時間遮断値より大きければ、双方向遮断弁６に遮断信号を送ってガス流路を遮断すると共に、警報器が付属していれば、ガス流路を遮断したことを通知する警報を鳴らす。
【００３８】
本実施形態のように構成することによって、現在の日時が第１または第２の特異日であるかが分かるので、ガス調理器等の長時間使用や暖房器具等の使用を容認でき、迷惑遮断を防止することができる。
また、現在の日時が第１または第２の特異日を経過したときには、短期的に変更した遮断設定値を特異日前の遮断設定値に戻すので、設定変更による遮断判定への影響はない。
【００３９】
また、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形、修正が可能であるのは勿論である。
【符号の説明】
【００４０】
１…電池、２…感震器、３…圧力センサ、４…温度センサ、５…流量センサ、６…双方向遮断弁、７…テスト遮断スイッチ、８…遮断弁開スイッチ、９…積算表示、１０…セキュリティ表示、１１…時計、１２…制御部、１２１…学習処理部、１２２…流量測定部、１２３…カレンダ記憶部、１２４…遮断設定値記憶部、１２５…遮断制御部、１３…端子台。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００４１】
【特許文献１】特開平０５−１３３５２３号公報
【特許文献２】特開２００８−３０９５５９号公報
【特許請求の範囲】
【請求項１】
ガスの流量を含むガスの使用状況を計測する流量計測部と、異常なガス使用状況に対しガス供給を遮断するために設定された遮断条件の初期値を学習により、前記計測したガスの使用状況に応じガス供給を遮断する最適な遮断条件を学習して保持する学習処理部と、ガスの使用状況が前記遮断条件に該当したときにガスの流れを遮断する遮断部と、を備えるガスメータにおいて、
ガスの使用状況が変化する特異日を記憶するカレンダ記憶部を有し、前記学習処理部は、現在日時が前記カレンダ記憶部に記憶された特異日であり、前記計測したガスの使用状況が所定の条件に達したときに、前記保持されている遮断条件を初期値に変更することを特徴とするガスメータ。
【請求項２】
前記計測するガスの使用状況は、ガスの流量、ガスの使用量の増加量、単位時間当たりのガスの使用合計量およびガスを継続して使用した使用時間であることを特徴とする請求項１に記載のガスメータ。
【請求項３】
前記ガスの使用状況が変化する特異日は、ガス使用量の増加量が多くなる期間、および／または、ガスの使用時間が長くなる期間であることを特徴とする請求項１に記載のガスメータ。
【請求項４】
前記学習処理部は、前記カレンダ記憶部に記憶されたガスの使用時間の長くなる期間内に、前記保持されている遮断条件が初期値以下であり、前記計測したガスの流量が所定値以上のときに、使用時間遮断値を初期値に変更することを特徴とする請求項３に記載のガスメータ。
【請求項５】
前記学習処理部は、前記カレンダ記憶部に記憶されたガス使用量の増加量の多くなる期間内に、前記保持されている遮断条件が初期値以下であり、前記計測したガスの流量が所定値以上であり、且つ、外気温が所定の温度以下のときに、合計流量遮断値および増加流量遮断値をそれぞれの初期値に変更することを特徴とする請求項３に記載のガスメータ。
【請求項６】
前記学習処理部は、現在日時が前記特異日を経過した後は、前記保持されている遮断条件を変更する前の遮断条件に戻すことを特徴とする請求項１に記載のガスメータ。
【請求項１】
ガスの流量を含むガスの使用状況を計測する流量計測部と、異常なガス使用状況に対しガス供給を遮断するために設定された遮断条件の初期値を学習により、前記計測したガスの使用状況に応じガス供給を遮断する最適な遮断条件を学習して保持する学習処理部と、ガスの使用状況が前記遮断条件に該当したときにガスの流れを遮断する遮断部と、を備えるガスメータにおいて、
ガスの使用状況が変化する特異日を記憶するカレンダ記憶部を有し、前記学習処理部は、現在日時が前記カレンダ記憶部に記憶された特異日であり、前記計測したガスの使用状況が所定の条件に達したときに、前記保持されている遮断条件を初期値に変更することを特徴とするガスメータ。
【請求項２】
前記計測するガスの使用状況は、ガスの流量、ガスの使用量の増加量、単位時間当たりのガスの使用合計量およびガスを継続して使用した使用時間であることを特徴とする請求項１に記載のガスメータ。
【請求項３】
前記ガスの使用状況が変化する特異日は、ガス使用量の増加量が多くなる期間、および／または、ガスの使用時間が長くなる期間であることを特徴とする請求項１に記載のガスメータ。
【請求項４】
前記学習処理部は、前記カレンダ記憶部に記憶されたガスの使用時間の長くなる期間内に、前記保持されている遮断条件が初期値以下であり、前記計測したガスの流量が所定値以上のときに、使用時間遮断値を初期値に変更することを特徴とする請求項３に記載のガスメータ。
【請求項５】
前記学習処理部は、前記カレンダ記憶部に記憶されたガス使用量の増加量の多くなる期間内に、前記保持されている遮断条件が初期値以下であり、前記計測したガスの流量が所定値以上であり、且つ、外気温が所定の温度以下のときに、合計流量遮断値および増加流量遮断値をそれぞれの初期値に変更することを特徴とする請求項３に記載のガスメータ。
【請求項６】
前記学習処理部は、現在日時が前記特異日を経過した後は、前記保持されている遮断条件を変更する前の遮断条件に戻すことを特徴とする請求項１に記載のガスメータ。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５Ａ】
【図５Ｂ】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５Ａ】
【図５Ｂ】
【公開番号】特開２０１０−２６６２３１（Ｐ２０１０−２６６２３１Ａ）
【公開日】平成２２年１１月２５日（２０１０．１１．２５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−１１５６３１（Ｐ２００９−１１５６３１）
【出願日】平成２１年５月１２日（２００９．５．１２）
【出願人】（０００００６９３２）リコーエレメックス株式会社 (708)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年１１月２５日（２０１０．１１．２５）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年５月１２日（２００９．５．１２）
【出願人】（０００００６９３２）リコーエレメックス株式会社 (708)
【Ｆターム（参考）】
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