説明

ガス浄化部材及びガス浄化装置

【課題】製造が容易であると共に、浄化効率を向上させたガス浄化部材及びガス浄化装置を提供する。
【解決手段】排ガス11中の有害物質を浄化するガス浄化部材であって、繊維シート12Aと構造体シートである第1のスペーサ14A―1と第2のスペーサ14A−2とを交互に積層してなると共に、前記第1のスペーサ14A−1の端面にガス閉塞部16を形成してなるものであり、前記第1のスペーサ14A―1にはそのガス排出側に閉塞部16を設けており、前記繊維シート12Aと前記第1及び第2のスペーサ14A―1、14−2との積層方向は鉛直軸方向となるように積層し、排ガス11の導入方向と同一方向としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排ガス中の有害物質を浄化するガス浄化部材及びガス浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、排ガス中の硫黄酸化物の除去方法として、活性炭素繊維を用いたガス浄化装置が提案されている。このガス浄化装置の一例を図25に示す。図25に示すように、ガス浄化装置は、硫黄酸化物を含有する排ガス又は生成ガス101が流通する浄化塔104内に設けられ、活性炭素繊維層で形成される触媒層107と、上記浄化塔104内に設けられ、上記触媒層107に硫酸生成用の水を供給する水供給手段111とからなるものである。前記活性炭素繊維からなる触媒層107で生成ガス101を浄化し、浄化ガス109としている(特許文献1)。図25中、符号121は排ガスを押し込む押込みファン、111は洗浄水105を供給する水供給装置、115は排ガスを冷却する増湿冷却水、116は増湿冷却装置、108、152はポンプ、153は弁、122は散水ノズルを各々図示する。
【0003】
【特許文献1】特開2005−028216号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来のガス浄化装置に用いられる触媒層としては、図26に示すように、前記触媒層107を構成する活性炭素繊維層125が、平板活性炭素繊維シート126と波板状の活性炭素繊維シート127とを接合してその断面が三角形状の通路128に構成されており、両者を接合しているのでその成形に手間がかかる、という問題がある。また、両者の接合部分では排ガスの浄化を行うことができない、という問題がある。
【0005】
また、従来の断面三角形状のフィルタでは、図26に示すように平板活性炭素繊維シート126と波板状の活性炭素繊維シート127とを貼り合わせて段ボール形状化し、これを重ね合わせて、強度を確保するようにしている。
【0006】
この段ボール形状化の際、シートが硬いと成型し易いが、柔らかいと成型しにくくなる、という問題がある。
【0007】
また、添加水および、繊維層で捕捉されたガス中の水ミストは、繊維層の空隙率が大きいほど(空隙率が大きいほどシートが柔らかくなる)繊維層から抜けやすくなる。このため、性能向上させるには、段ボール化が問題となる。
【0008】
なお、添加水および、繊維層で捕捉されたガス中の水ミストは、以下の作用をなす。
1)繊維層内に浸漬し、図27に示すように、水浸漬部131が形成され、フィルタ機能を低減させるので、SO3ミストの捕集が困難となる。
2)繊維層内への水の浸漬に伴い、その表面が水で覆われ反応が阻害されるので、SO2の酸化除去作用が困難となる。
3)対向流(例えば排ガスが下から上に向かうと共に散水がされた水105が上から下に向かう。)の場合、図27に示すように、ハニカム形状の通路128内で水のフラッディング132が起こり、繊維層内の水の排出性を阻害すると共に、ハニカムの圧損を上昇させる。
【0009】
本発明は、前記問題に鑑み、製造が容易であると共に、浄化効率を向上させたガス浄化部材及びガス浄化装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、排ガス中の有害物質を浄化するガス浄化部材であって、繊維シートと構造体シートとを交互に積層してなると共に、前記構造体シートの端面にガス閉塞部を形成してなることを特徴とするガス浄化部材にある。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、前記構造体シートが、そのガス排出側の端面にガス閉塞部を形成した第1のスペーサと、ガス通過可能な第2のスペーサとからなり、前記第1のスペーサと第2のスペーサとを交互に複数配置すると共に、これらの間に繊維シートを挟みこんでなることを特徴とするガス浄化部材にある。
【0012】
第3の発明は、第1の発明において、前記構造体シートが、そのガス導入側の端面にガス閉塞部を形成した第3のスペーサと、ガス通過可能な第2のスペーサとからなり、前記第3のスペーサと第2のスペーサとを交互に複数配置すると共に、これらの間に繊維シートを挟みこんでなることを特徴とするガス浄化部材にある。
【0013】
第4の発明は、第1の発明において、前記構造体シートが、そのガス排出側の端面にガス閉塞部を形成した第1のスペーサと、そのガス導入側の端面にガス閉塞部16を形成した第3のスペーサとからなり、前記第1のスペーサと第3のスペーサとを交互に複数配置すると共に、これらの間に繊維シートを挟みこんでなることを特徴とするガス浄化部材にある。
【0014】
第5の発明は、第2乃至4のいずれか一つの発明において、スペーサが平板状であると共に、繊維シートが平板状であることを特徴とするガス浄化部材にある。
【0015】
第6の発明は、第2乃至4のいずれか一つの発明において、スペーサが断面三角形状の三角柱が連続した形状であると共に、繊維シートがその連続した三角形状に沿ったジグザグ形状であることを特徴とするガス浄化部材にある。
【0016】
第7の発明は、第2乃至4のいずれか一つの発明において、スペーサが断面波状であると共に、繊維シートがその連続した波状に沿った波状であることを特徴とするガス浄化部材にある。
【0017】
第8の発明は、第2乃至4のいずれか一つの発明において、スペーサが角柱状であると共に、繊維シートが該角柱状のスペーサを交互に挟むジグザグ状であることを特徴とするガス浄化部材にある。
【0018】
第9の発明は、第1乃至8のいずれか一つの発明において、前記繊維シートが活性炭素繊維シートであることを特徴とするガス浄化部材にある。
【0019】
第10の発明は、硫黄酸化物を含有する排ガス又は生成ガスが流通する浄化塔内に、第1乃至9のいずれか一つのガス浄化部材を設けてなることを特徴とするガス浄化装置にある。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、繊維シートとガス流通部材であるスペーサとを積層させてなると共に、前記構造体シートの端面にガス閉塞部を形成するという簡易な構造のガス浄化部材であるので、製造が容易となると共に、排ガス処理が良好なものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【実施例1】
【0022】
本発明による実施例に係るガス浄化装置について、図面を参照して説明する。
図1は、実施例に係るガス浄化部材を示す概略図である。
図1に示すように、本実施例に係るガス浄化部材10−1は、排ガス11中の有害物質を浄化するガス浄化部材であって、繊維シート12と構造体シートである第1のスペーサ14A―1と第2のスペーサ14A−2とを交互に積層してなると共に、前記第1のスペーサ14A−1の端面にガス閉塞部16を形成してなるものである。前記第1のスペーサ14A―1にはそのガス排出側に閉塞部16を設けている。
【0023】
本実施例では、前記繊維シート12Aと前記第1及び第2のスペーサ14A―1、14−2との積層方向は排ガス11の導入方向と直交するようにしている。
そして、図1においては、これら積層体が枠体13に内装されており、ガス浄化部材10−1の下方側から排ガス11を導入すると共に、例えばシャワー状に噴霧するノズル19により上方側から水17を散水しており、ガス浄化部材10−1を湿潤状態としている。
【0024】
次に、本実施例に係るガス浄化部材10−1の構成の概略を図2−1〜図2−3に示す。図2−1はガス浄化部材を構成する一単位の構成図であり、図2−2はガス浄化部材の平面図、図2−3はそのA−A線断面図である。
これらの図面に示すように、平板状の閉塞部16が形成された第1のスペーサ14A−1と第2のスペーサ14A−2との間に平板状の繊維シート12Aを交互に配置して積層体を形成するようにしている。
よって、図26に示す従来の平板シートと波板シートとを接合して形成する略ダンボール形状のものとは異なり、接合部分が無いので、接合部分での排ガス浄化面積のロスが無くなる。また、安価に製造することもできる。
【0025】
図3はガス浄化部材10−1を装置本体内に配設してなるガス浄化装置の断面図である。図3に示すように、ガス浄化装置30の装置本体31内には1段のフィルタであるガス浄化部材10−1が配設されているものである。なお、このガス浄化部材10−1は複数段としてもよい。
【0026】
ここで、前記繊維シート12はその幅が例えば50〜250cm程度で長尺の連続したものを所定の幅で切断してシート体として用いている。また、繊維シートは不織布又は織布のいずれでもよい。
【0027】
また、前記繊維シートの充填率としては、9%未満であることが好ましい。
これは、充填率が9%以上であると、ガス中のミスト水の含浸量が増大し、水浸漬部分の割合が増大して、ガス浄化性能が発揮できないからである。
【0028】
また、前記繊維シートの嵩密度としては、100Kg/m3以下であることが好ましい。
【0029】
また前記繊維状フィルタの坪量としては、例えば80〜200g/m2、好ましくは900〜130g/m2とするのがよい。
【0030】
また、坪量の調整に、数μm、或いは1μm以下の極細繊維を所定量配合するようにして、微粒子の捕集効率を向上させるようにしてもよい。
【0031】
また、前記繊維状フィルタの厚さとしては、0.5〜5.0mm、好ましくは0.8〜1.6mmとするのがよい。
【0032】
また、前記繊維シート12Aを活性炭素繊維シートとすることにより、その繊維層において、活性炭素繊維の触媒作用により排ガス11中に含まれるSO2を亜硫酸とし、散水された水により希硫酸18として装置本体31の下方側へ洗い流すようにしている。
【0033】
すなわち活性炭素繊維を用いる場合には、その表面では、例えば、以下の反応により脱硫反応が生じる。
即ち、(1)活性炭素繊維層への排ガス中の二酸化硫黄(SO2)の吸着がなされる。(2)次いで、吸着した二酸化硫黄(SO2)と排ガス中の酸素(O2)(別途供給することも可である)との反応による三酸化硫黄SO3への酸化がなされる。(3)その後、酸化した三酸化硫黄(SO3)が水(H2O)へ溶解され、硫酸(H2SO4)の生成がなされる。(4)生成された硫酸(H2SO4)が活性炭素繊維層から離脱される。
【0034】
この時の反応式は以下の通りである。
SO2+1/2O2+H2O→H2SO4
【0035】
この結果、排ガス11中の微粒子(SO3ミスト)以外に、さらに二酸化硫黄(SO2)を吸着して酸化し、水(H2O)と反応させて硫酸(H2SO4)を生成して離脱除去し、排ガス中の脱硫を行うことができる。
【0036】
前記積層シートを構成する第1のスペーサ14A−1、第2のスペーサ14A−2である構造体シートは、例えばシート又はマット状又は網目構造のいずれかとすればよく、排ガスの流れには影響を与えることがなく、水の排出性が良好なものを用いることができる。このような水排出性が良好なものとしては、例えばポリ塩化ヴィニリデン系合成繊維を例えばスプリング状等にカール加工し、かさ高に配列して三次元的な網目構造としたものを例示することができる。
【0037】
また、スペーサの端部を閉塞する閉塞部16は樹脂製としているが、閉塞部材を別に設けるようにしてもよい。また、枠体13に閉塞部を設けて第2のスペーサ同士の間に繊維シート12Aを設けるようにしてもよい。
【0038】
前記装置本体31の側壁下端側には、排ガス11のガス入口部31aが設けられている。また、装置本体31の頂部側には、ガス浄化部材10−1により浄化された浄化ガス32を排出するガス出口部31bが設けられている。
【0039】
また、前記ガス浄化装置30には、前記装置本体の下方に溜まった希硫酸18を循環させるための水循環ライン23と循環ポンプ24とが設けられている。また、水循環ライン23には必要に応じて別途図示しない水供給装置により水17を添加するようにしている。
【0040】
前述したように、本発明では、排ガス11が通過するガス導入及び排出側を閉塞した連続のシートとすることにより、排ガス11中の例えば微粒子であるSO3ミストの除去効率が飛躍的に向上する。
【0041】
この結果、例えばボイラ排ガス中の微粒子(煤塵、SO3ミスト)の除去率が安定すると共にその除去率が向上し、煙突出口から排出される排煙からの紫煙の低減又は消滅を図ることができる。
【0042】
本実施例によれば、繊維シート12Aの繊維層内での水浸漬が減少し、フィルタの有効面積が増加し、SO3除去性能が向上する。
また、従来のハニカム形状のように圧力損失が増大することがなくなる。
また、水の排出性が向上することになる。
また、排ガス中の微粒子(煤塵、SO3ミスト)の除去率が安定して向上し、排煙の脱硫率向上し、煙突出口排煙から紫煙が低減、消滅する。
さらに、フィルタの製造工程の単純化を図ることができ、製造コストの低減、製品コストの低減ができる。
【0043】
次に他の種々のガス浄化部材について説明する。
本実施例に係る第2のガス浄化部材10−2の構成の概略を図4−1〜図4−3に示す。図4−1は第2のガス浄化部材を構成する一単位の構成図であり、図4−2はガス浄化部材の平面図、図4−3はそのA−A線断面図である。
図4−1〜4−3に示すように、ガス浄化部材10−2は、第1のスペーサ14B−1、第2の14B−2を断面三角形状の三角柱が連続した形状としている。そして、スペーサの形状に沿って繊維シート12Bを三角形状のジグザグ形状としている。
【0044】
また、前記第1のスペーサ14B―1の端面にはガス閉塞部16を形成している。そして、第1のスペーサ14B−1と繊維シート12Bと第2のスペーサ14B−2と平板状の繊維シート12Aとを交互に重ね合わせて、積層体を構成し、図示しない枠体に内装するようにしている。
これにより、第1のガス浄化部材よりも繊維シートの表面積が増大し、フィルタ効果が増大することになる。
【0045】
次に他のガス浄化部材について説明する。
本実施例に係る第3のガス浄化部材10−3の構成の概略を図5−1〜図5−3に示す。図5−1は第3のガス浄化部材を構成する一単位の構成図であり、図5−2はガス浄化部材の平面図、図5−3はそのA−A線断面図である。
図5−1〜5−3に示すように、ガス浄化部材10−3は、第1のスペーサ14C−1、第2のスペーサ14−2を断面波状とすると共に、繊維シート12Cをその連続した波状に沿った波状としている。
【0046】
また、前記第1のスペーサ14C―1の端面にはガス閉塞部16を形成している。そして、第1のスペーサ14C−1と繊維シート12Cと第2のスペーサ14C−2と平板状の繊維シート12Aとを交互に重ね合わせて、積層体を構成し、図示しない枠体に内装するようにしている。
これにより、第1のガス浄化部材よりも繊維シートの表面積が増大し、フィルタ効果が増大することになる。
【0047】
次に他のガス浄化部材について説明する。
本実施例に係る第4のガス浄化部材10−4の構成の概略を図6−1〜図6−3に示す。図6−1は第4のガス浄化部材を構成する一単位の構成図であり、図6−2はガス浄化部材の平面図、図6−3はそのA−A線断面図である。
図6−1〜6−3に示すように、ガス浄化部材10−4は、第1のスペーサ14D−1及び第2のスペーサ14D−2が柱状であると共に、繊維シート12Dがその連続した波状に沿うと共に角柱状のスペーサを交互に挟むジグザグ状としたものである。そして、前記第1のスペーサ14D―1の端面にガス閉塞部16を形成してなるものである。そして、第1のスペーサ14D−1と繊維シート12Dと第2のスペーサ14D−2と平板状の繊維シート12Aとを交互に重ね合わせて、積層体を構成し、図示しない枠体に内装するようにしている。
これにより、第1のガス浄化部材よりも繊維シートの表面積が増大し、フィルタ効果が増大することになる。
【0048】
次に、本実施例に係る第5のガス浄化部材10−5の構成の概略を図7−1〜図7−3に示す。図7−1は第5のガス浄化部材を構成する一単位の構成図であり、図7−2はガス浄化部材の底面図、図7−3はそのA−A線断面図である。
第5のガス浄化部材10−5は第1のガス浄化部材10−1と異なり、ガス導入側に閉塞部16を設けたものである。
【0049】
次に、本実施例に係る第6のガス浄化部材10−6の構成の概略を図8−1〜図8−3に示す。図8−1は第6のガス浄化部材を構成する一単位の構成図であり、図8−2はガス浄化部材の底面図、図8−3はそのA−A線断面図である。
第6のガス浄化部材10−6は第2のガス浄化部材10−2と異なり、ガス導入側に閉塞部16を設けたものである。
【0050】
次に、本実施例に係る第7のガス浄化部材10−7の構成の概略を図9−1〜図9−3に示す。図9−1は第7のガス浄化部材を構成する一単位の構成図であり、図9−2はガス浄化部材の底面図、図9−3はそのA−A線断面図である。
第7のガス浄化部材10−7は第3のガス浄化部材10−3と異なり、ガス導入側に閉塞部16を設けたものである。
【0051】
次に、本実施例に係る第8のガス浄化部材10−8の構成の概略を図10−1〜図10−3に示す。図10−1は第8のガス浄化部材を構成する一単位の構成図であり、図10−2はガス浄化部材の底面図、図10−3はそのA−A線断面図である。
第8のガス浄化部材10−8は第4のガス浄化部材10−4と異なり、ガス導入側に閉塞部16を設けたものである。
【0052】
次に、本実施例に係る第9のガス浄化部材10−9構成の概略を図11−1〜図11−3に示す。図11−1は第9のガス浄化部材を構成する一単位の構成図であり、図11−2はガス浄化部材の平面図、図11−3はそのA−A線断面図である。
第9のガス浄化部材10−9は、第1のガス浄化部材10−1と異なり、ガス導入側及びガス排出側の両方に閉塞部16を設けたものである。
【0053】
次に、本実施例に係る第10のガス浄化部材10−10の構成の概略を図12−1〜図12−3に示す。図12−1は第10のガス浄化部材を構成する一単位の構成図であり、図12−2はガス浄化部材の平面図、図12−3はそのA−A線断面図である。
第10のガス浄化部材10−10は第2のガス浄化部材10−2と異なり、ガス導入側及びガス排出側の両方に閉塞部16を設けたものである。
【0054】
次に、本実施例に係る第11のガス浄化部材10−11の構成の概略を図13−1〜図13−3に示す。図13−1は第11のガス浄化部材を構成する一単位の構成図であり、図13−2はガス浄化部材の平面図、図13−3はそのA−A線断面図である。
第11のガス浄化部材10−11は第3のガス浄化部材10−3と異なり、ガス導入側及びガス排出側の両方に閉塞部16を設けたものである。
【0055】
次に、本実施例に係る第12のガス浄化部材10−12の構成の概略を図14−1〜図14−3に示す。図14−1は第12のガス浄化部材を構成する一単位の構成図であり、図14−2はガス浄化部材の平面図、図14−3はそのA−A線断面図である。
第12のガス浄化部材10−12は第4のガス浄化部材10−4と異なり、ガス導入側及びガス排出側の両方に閉塞部16を設けたものである。
【0056】
ここで、図15−1、図15−2、図16−1、図16−2、図17−1及び図17−2を用いて、第2のスペーサ14A−2から構成される両端開放通路と、端部を閉塞部16で閉塞した第3のスペーサ14A−3から構成される端面閉塞通路とのフィルタの圧力分布について説明する。
先ず、図15−1は両端開放通路24、24同士が隣接されている場合を示し、図15−2はその通路における高さ方向の圧力分布図である。なお、以下の説明においては、前述したようなスペーサを図示する斜線部分は省略し、実際に排ガス11が通過する様子を明確に示すようにしている。
【0057】
図16−1は、前述した第5のガス浄化部材10−5に係る第2のスペーサ14−2により形成される両端開放通路24と、閉塞部16を下端部に有する第2のスペーサ14−3より形成されるガス導入側閉塞通路25Aとが繊維シート12Aを介して交互に隣接されている場合を示し、図16−2は、排ガス11を導入した際におけるその瞬間の各通路における高さ方向の圧力分布図である。
図17−1及び図17−2は、排ガス11を導入しつづけた場合における夫々の通路24、25Aでの高さ方向の圧力分布図である。
【0058】
図17−2に示すように、排ガス11を導入した際において、両端開放通路24とガス導入側閉塞通路25Aとの圧力分布には相違があり、排ガス11を導入しつづけた場合に、それを解消しようとして両端開放通路24を通過する排ガス11がガス導入側閉塞通路25A内に侵入する。
これにより、排ガス11中に含まれる微粒子12が繊維シート12Aを通過する際に、その繊維層にて捕集されることとなる。
【0059】
ここで、排ガス11中の微粒子の一種であるSO3ミストの除去メカニズムについて更に詳述する。
1) まず、閉塞部を有する通路25Aとすることにより、該閉塞(プラッギング)されたガス導入側閉塞通路25A内は、圧力が両端開放通路24側の出口圧となる。
この際、排ガス11は、閉塞されていない両端開放流路24を通過する。
2) 排ガス11が通過する両端開放通路24では、繊維層表面の摩擦損失で流れ方向に圧力分布が発生する。
3) 排ガス11が通過する両端開放通路24と隣接するガス導入側閉塞通路25Aとの間では、繊維シート12Aを介して圧力差が発生する。
4) この圧力差が駆動力となり、排ガス11が通過する両端開放通路24から閉塞通路25Aへ繊維シート12Aを介して排ガス11が流れる。
5) 排ガス11が繊維シート12Aを通過する際に、該繊維シートを構成する繊維層において、ろ過作用によりSO3ミストが除去される。
この結果、排ガス11中の微粒子の一種であるSO3ミストが効率的に除去される結果、煙突からのSO3ミスト排出量が低減し、紫煙の発生が低減することとなる。
【0060】
このように、ガス導入側を閉塞した閉塞通路24のいずれかの側面が両端開放開口通路25Aに接していることにより、圧力差が必ず発生するようにし、これによりフィルトレイション効果により微粒子の捕集を確実なものとしている。
【0061】
一例として、坪量が120g/m2で、フィルタの厚さを0.8mmとした場合に、閉塞部を設けた場合には、SO3ミストの除去率が60%となり、閉塞部を設けない場合の40%に較べて1.5倍の除去性能を発揮することができた。
【0062】
次に、繊維シートを構成する繊維層における排ガス11中の微粒子の捕集のメカニズムについて図18を参照して説明する。
ここで、前記排ガス11中の微粒子の内、例えば1m/s程度のガス流速に対し、約0.3μm以下の微粒子はブラウン捕集にて繊維シート12Aを構成する繊維層に捕集されるが、約0.3μm以上の微粒子については慣性衝突、遮り衝突、重力捕集等により繊維層に捕集されることになる。
図18は繊維層におけるサブミクロンの微粒子のブラウン拡散捕集の模式図である。図18に示すように、微粒子を含む排ガス11がフィルタ繊維の側壁を通過する際に、繊維層61を構成する単一繊維61aそれぞれに対し、限界粒子軌跡62が決定され、前記限界粒子軌跡62の内側に含まれるサブミクロン微粒子が単一繊維表面にブラウン拡散で捕集される。
よって、坪量及びフィルタ厚さ、繊維径を適宜調整することにより、捕集効率の向上を図ることができる。
【0063】
次に、図19−1、図19−2、図20−1及び図20−2を用いて、ガス排出側を閉塞部16で閉塞した通路25Bとした場合のフィルタの圧力分布について説明する。
図19−1は前述した第1のガス浄化部材10−1に係る第2のスペーサ14A−2により形成される両端開放通路24と閉塞部16を下端部に有する第1のスペーサ14A−1により形成されるガス排出側閉塞通路25Bとが繊維シート12Aを介して交互に隣接されている場合を示し、図19−2は、排ガス11を導入した際におけるその瞬間の各通路における高さ方向の圧力分布図である。なお、図中、符号12Aは繊維シートを図示する。
図20−1及び図20−2は、排ガス11を導入しつづけた場合における夫々の通路での高さ方向の圧力分布図である。
【0064】
図19−2に示すように、排ガス11を導入した際において、両端開放通路24とガス排出側閉塞通路25Bとの圧力分布に相違があり、排ガスを導入しつづけた場合に、それを解消しようとしてガス排出側閉塞通路25Bを通過する排ガス11が繊維シート12Aを介して両端開放塞通路24内に侵入する。
これにより、排ガス11中に含まれる微粒子が繊維シート12Aを通過する際に、その繊維層にて捕集されることとなる。
【0065】
このように、ガス排出側を閉塞したガス排出部側閉塞通路25Bのいずれかに両端開放開口通路24に接していることにより、圧力差が必ず発生するようにし、これによりフィルトレイション効果により微粒子の捕集を確実なものとしている。
【0066】
次に、図21に実際に排ガス中のSO3ミストを捕集する場合について説明する。
図21は第9のガス浄化部材を用いたガス浄化作用について第9の浄化部材10−9を用いて説明する。
図21は閉塞部16を下端部に有する第3のスペーサ14A−3から形成されるガス導入側閉塞通路25Aと、閉塞部16を上端部に有する第1のスペーサ14A−1から形成されるガス導入側閉塞通路25Bとが交互に隣接されている場合を示す。
図21に示すように、ガス排出側閉塞通路25B内に導入された排ガス11は、該ガス排出側閉塞通路25Bに隣接する第1の繊維シート12Aを通過することとなり、SO3ミストの捕集効率を向上する。
【0067】
また、図22に示すように、第9のガス浄化部材10−9において、第2のスペーサ14A−2からなる両端開放通路24を所定間隔毎に設けることにより、排ガス11の通過性を良好とさせ、圧力損失を低減させ、長時間操業した際における煤塵の堆積による閉塞を防止するようにしてもよい。
【実施例2】
【0068】
ここで、本発明によるガス浄化装置を用いた排ガスを処理する排煙脱硫システムの一実施例について、図23を参照して説明する。
図23に示すように、本実施例にかかる排煙脱硫システムは、蒸気タービンを駆動する蒸気を発生させるボイラ100と、該ボイラ100からの排ガス11中の煤塵を除去する集塵機101と、除塵された排ガスをガス浄化装置30内に供給する押込みファン102と、ガス浄化装置30に供給する前に排ガス11を冷却すると共に増湿を行う増湿冷却装置103と、前記ガス浄化部材10−1、10−1を2段内部に配設し、塔下部側壁の導入口112aから排ガス11を供給すると共に、上方から水17を供給して、排ガス11中のSOxを希硫酸(H2SO4)へ脱硫反応させると共にSO3ミストを捕集するガス浄化装置30と、頂部の排出口112bから脱硫された浄化ガス32を外部へ排出する煙突104と、ガス浄化装置20からポンプ110を介して希硫酸(H2SO4)121を貯蔵すると共に石灰スラリー111を供給して石膏を析出させる石膏反応槽112と、石膏を沈降させる沈降槽(シックナー)113と、石膏スラリー114から水分を排水(濾液)117として除去して石膏115を得る脱水器116とを備えてなる。なお、ガス浄化装置30から排出される浄化された浄化ガス32を排出するラインには必要に応じてミストエリミネータ105を介装し、ガス中の水分を分離するようにしてもよい。
【0069】
ここで、上記ボイラ100では、例えば、火力発電設備の図示しない蒸気タービンを駆動するための蒸気を発生させるために、石炭や重油等の燃料fが炉で燃焼されるようになっている。ボイラ100の排ガスには硫黄酸化物(SOx)が含有され、排ガスは図示しない脱硝装置で脱硝されてガスガスヒータで冷却された後に集塵機101で除塵されている。
そして、ガス浄化装置30において所定量の水17を供給しつつ排ガス11中の脱硫を効率良く行うことができる。
【0070】
この排ガス浄化システムでは、ガス浄化装置30で得られた希硫酸121に石灰スラリー111を供給して石膏スラリー114を得た後、脱水して石膏115として利用するものであるが、脱硫して得られた希硫酸121をそのまま硫酸として使用するようにしてもよい。その場合には、希硫酸121を濃縮する濃縮槽を設けるようにしてもよい。
【0071】
また、本実施例ではボイラ100からの排ガス11を例示したが本発明の浄化対象となる排ガスはこれに限定されるものではなく、ガスタービン、エンジン、ガス化炉及び各種焼却炉から排出されものとしてもよい。
【0072】
また、図24に示すように、増湿冷却装置103の後流側にミストエリミネータ105を介装し、増湿した際の水分ミストを積極的に除去し、ガス浄化装置30内に余分な水ミスト(例えば1μm以上のミスト)の持込を防止するようにしてもよい。これにより、ガス浄化部材では紫煙の原因となるSO3ミストの除去効率を向上させることができる。
【0073】
本発明にかかるガス浄化装置は、例えば石炭等の硫黄分を含む排ガスのみならず、その他の有害煤塵や有害ミストを含む排ガスを浄化することができる。
また、フィルタとして活性炭素繊維を用いることにより、その化学的な触媒酸化作用により、SO2や重金属(水銀、砒素等)等の有害成分の吸着除去を効率良く行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
以上のように、本発明に係るガス浄化部材は、簡易な構造であると共に、ガス浄化面積が向上するので、微粒子の効率的な除去処理に用いて適している。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】実施例1に係るガス浄化部材の概略図である。
【図2−1】実施例1に係るガス浄化部材の構成図である。
【図2−2】実施例1に係るガス浄化部材の断面図である。
【図2−3】実施例1に係るガス浄化部材の図2−2のA−A線断面図である。
【図3】実施例1に係るガス浄化装置の概略図である。
【図4−1】実施例1に係るガス浄化部材の構成図である。
【図4−2】実施例1に係るガス浄化部材の平面図である。
【図4−3】実施例1に係るガス浄化部材の図4−2のA−A線断面図である。
【図5−1】実施例1に係るガス浄化部材の構成図である。
【図5−2】実施例1に係るガス浄化部材の平面図である。
【図5−3】実施例1に係るガス浄化部材の図5−2のA−A線断面図である。
【図6−1】実施例1に係るガス浄化部材の構成図である。
【図6−2】実施例1に係るガス浄化部材の平面図である。
【図6−3】実施例1に係るガス浄化部材の図6−2のA−A線断面図である。
【図7−1】実施例1に係るガス浄化部材の構成図である。
【図7−2】実施例1に係るガス浄化部材の底面図である。
【図7−3】実施例1に係るガス浄化部材の図7−2のA−A線断面図である。
【図8−1】実施例1に係るガス浄化部材の構成図である。
【図8−2】実施例1に係るガス浄化部材の底面図である。
【図8−3】実施例1に係るガス浄化部材の図8−2のA−A線断面図である。
【図9−1】実施例1に係るガス浄化部材の構成図である。
【図9−2】実施例1に係るガス浄化部材の底面図である。
【図9−3】実施例1に係るガス浄化部材の図9−2のA−A線断面図である。
【図10−1】実施例1に係るガス浄化部材の構成図である。
【図10−2】実施例1に係るガス浄化部材の底面図である。
【図10−3】実施例1に係るガス浄化部材の図10−2のA−A線断面図である。
【図11−1】実施例1に係るガス浄化部材の構成図である。
【図11−2】実施例1に係るガス浄化部材の平面図である。
【図11−3】実施例1に係るガス浄化部材の図11−2のA−A線断面図である。
【図12−1】実施例1に係るガス浄化部材の構成図である。
【図12−2】実施例1に係るガス浄化部材の平面図である。
【図12−3】実施例1に係るガス浄化部材の図12−2のA−A線断面図である。
【図13−1】実施例1に係るガス浄化部材の構成図である。
【図13−2】実施例1に係るガス浄化部材の平面図である。
【図13−3】実施例1に係るガス浄化部材の図13−2のA−A線断面図である。
【図14−1】実施例1に係るガス浄化部材の構成図である。
【図14−2】実施例1に係るガス浄化部材の平面図である。
【図14−3】実施例1に係るガス浄化部材の図14−2のA−A線断面図である。
【図15−1】両端開放通路同士が隣接されている場合の概略図である。
【図15−2】その通路における高さ方向の圧力分布図である。
【図16−1】両端開放通路と排ガス導入側を閉塞した閉塞通路同士が隣接されている場合の概略図である。
【図16−2】排ガスを導入した際におけるその瞬間の各通路における高さ方向の圧力分布図である。
【図17−1】両端開放通路と排ガス導入側を閉塞した閉塞通路同士が隣接されている場合の概略図である。
【図17−2】排ガスを導入しつづけた場合における夫々の通路での高さ方向の圧力分布図である。
【図18】繊維層での微粒子の捕集の模式図である。
【図19−1】両端開放通路と排ガス排出側を閉塞した閉塞通路同士が隣接されている場合の概略図である。
【図19−2】排ガスを導入した際におけるその瞬間の各通路における高さ方向の圧力分布図である。
【図20−1】両端開放通路と排ガス排出側を閉塞した閉塞通路同士が隣接されている場合の概略図である。
【図20−2】排ガスを導入しつづけた場合における夫々の通路での高さ方向の圧力分布図である。
【図21】第9のガス浄化部材を用いた排ガス中のSO3ミストを捕集する模式図である。
【図22】第9のガス浄化部材を用いた他の排ガス中のSO3ミストを捕集する模式図である。
【図23】実施例2の脱硫システムの概略図である。
【図24】実施例2の他の排煙脱硫システムの概略図である。
【図25】従来のガス浄化装置の概略図である。
【図26】従来のフィルタの概略図である。
【図27】フィルタの水浸漬状態を示す図である。
【符号の説明】
【0076】
10−1〜10−12 第1〜第12のガス浄化部材
11 排ガス
12A〜12D 繊維シート
13 枠体
14A−1〜14D−1 第1のスペーサ
14A−2〜14D−2 第2のスペーサ
14A−3〜14D−3 第3のスペーサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
排ガス中の有害物質を浄化するガス浄化部材であって、
繊維シートと構造体シートとを交互に積層してなると共に、
前記構造体シートの端面にガス閉塞部を形成してなることを特徴とするガス浄化部材。
【請求項2】
請求項1において、
前記構造体シートが、そのガス排出側の端面にガス閉塞部を形成した第1のスペーサと、ガス通過可能な第2のスペーサとからなり、
前記第1のスペーサと第2のスペーサとを交互に複数配置すると共に、これらの間に繊維シートを挟みこんでなることを特徴とするガス浄化部材。
【請求項3】
請求項1において、
前記構造体シートが、そのガス導入側の端面にガス閉塞部を形成した第3のスペーサと、ガス通過可能な第2のスペーサとからなり、
前記第3のスペーサと第2のスペーサとを交互に複数配置すると共に、これらの間に繊維シートを挟みこんでなることを特徴とするガス浄化部材。
【請求項4】
請求項1において、
前記構造体シートが、そのガス排出側の端面にガス閉塞部を形成した第1のスペーサと、そのガス導入側の端面にガス閉塞部を形成した第3のスペーサとからなり、
前記第1のスペーサと第3のスペーサとを交互に複数配置すると共に、これらの間に繊維シートを挟みこんでなることを特徴とするガス浄化部材。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか一つにおいて、
スペーサが平板状であると共に、繊維シートが平板状であることを特徴とするガス浄化部材。
【請求項6】
請求項2乃至4のいずれか一つにおいて、
スペーサが断面三角形状の三角柱が連続した形状であると共に、繊維シートがその連続した三角形状に沿ったジグザグ形状であることを特徴とするガス浄化部材。
【請求項7】
請求項2乃至4のいずれか一つにおいて、
スペーサが断面波状であると共に、繊維シートがその連続した波状に沿った波状であることを特徴とするガス浄化部材。
【請求項8】
請求項2乃至4のいずれか一つにおいて、
スペーサが角柱状であると共に、繊維シートが該角柱状のスペーサを交互に挟むジグザグ状であることを特徴とするガス浄化部材。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一つにおいて、
前記繊維シートが活性炭素繊維シートであることを特徴とするガス浄化部材。
【請求項10】
硫黄酸化物を含有する排ガス又は生成ガスが流通する浄化塔内に、請求項1乃至9のいずれか一つのガス浄化部材を設けてなることを特徴とするガス浄化装置。

【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図2−3】
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【図3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図4−3】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図5−3】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図6−3】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図7−3】
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【図8−1】
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【図8−2】
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【図8−3】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図9−3】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【図10−3】
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【図11−1】
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【図11−2】
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【図11−3】
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【図12−1】
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【図12−2】
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【図12−3】
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【図13−1】
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【図13−2】
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【図13−3】
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【図14−1】
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【図14−2】
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【図14−3】
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【図15−1】
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【図15−2】
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【図16−1】
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【図16−2】
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【図17−1】
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【図17−2】
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【図18】
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【図19−1】
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【図19−2】
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【図20−1】
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【図20−2】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2007−222825(P2007−222825A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−49331(P2006−49331)
【出願日】平成18年2月24日(2006.2.24)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】