説明

ガス混合物を分離する方法、および該方法を実行するガス遠心分離機

本発明は、本発明のガス遠心分離機によってガス混合物を分離する方法に関し、その際、軸方向の中心供給管(1)からの圧縮可能な作動流体が、広がるケーシング空間(2)の中に導入され、それによって、二重壁遠心分離機ロータ(3)の圧縮区域(A)の流れチャネル(6)を通過し、二重管内部の軸から遠い区域(B)において、遠心力が作用した状態のとき一定の流れ断面積(4)を有する流れチャネル(6)に案内される。ガスの流れは、個々のガス体積部分に依存する分離障壁(8)で、特定の重いガス留分と特定の軽いガス留分とに分離される。流れチャネル(6)内部では、分離されたガス留分は、別々に、軸方向の距離を減少させながら、強制的に案内され、速度を落とされ、かつ進路を変える。圧縮区域(A)におけるガス分子の加速と膨張区域(C)におけるガス留分の減速は、質量に比例するような形で起こる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス遠心分離機によってガス混合物を分離する方法に関し、この場合、圧縮可能なプロセス流体が、二重壁ロータに導入され、作用する遠心力の結果として圧縮され、かつその密度に基づいて分離される。
【0002】
本発明はまた、ガス混合物の分離を実行するガス遠心分離機に関し、そのガス遠心分離機は、ガスが通過する二重壁遠心分離機ロータを備え、そのロータは、電動機駆動装置の一部として回転ドラムの形をしている。このような技術的解決策がガス処理技術に要求される。
【背景技術】
【0003】
本発明の主題から明らかな一技術的解決策は、独国特許出願公開第100 15 546 A1号明細書に開示されている。そこに記載されているガス遠心分離機は、圧縮区域、軸から遠く離れた区域、および膨張区域を有する二重壁遠心分離機ロータを備えている。この二重壁遠心分離機ロータは、流れ方向に見て、相対的に重いガス留分を、軸から遠く離れている区域の終端において、中空駆動シャフトに対して半径方向に供給するチャネルを有する。対照的に、相対的に軽いガス留分は、膨張区域の駆動軸の近傍まで通過し、そこから、軽いガス留分は通り去る。
【0004】
周知の技術的解決策の主たる欠点は、乱流は、形成される境界層では意図的に受け入れなければならず、かつ、遠心分離機ロータを通して技術的措置によってさらに増加するが、このプロセス流体の乱流の故に、遠心分離機ロータを通って流れるプロセス流体にかかる抗力と、遠心分離機ロータの軸から遠く離れている区域における密度に依存するガス分離の両方が、悪影響を受けることである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、周知の従来技術の欠点を克服することが可能になる技術的解決策を提供することである。これは、主に、単一段で実行しなければならないガス分離の効率を改良することに関係する。外部摩擦に起因する効率の損失を無視すると、プロセス流体の分離に消費されるエネルギー量は、プロセス流体の膨張から得られるエネルギー増加で実質的に補う必要がある。プロセス流体の相対的に重い成分を、主に遠心分離機ロータの外側ケーシングにおける層に配置する目的は、内部乱流を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、この目的は、請求項1〜3および7〜9に記載の特徴によって達成される。有利な改良点が従属請求項に記載されている。
【0007】
第一に、外部摩擦に起因する効率の損失を無視すると、一定の質量流れに伴う加速のエネルギー量は、反対に作用し、かつ制動の大きさを補償するので、ガス混合物を分離するために消費されるエネルギー量は低減される。
【0008】
これに関連して、本発明による解決策では、圧縮され、かつ膨張するプロセス流体が、最小の抗力でできるだけ層流状態で流れる状態が達成されるように、このプロセス流体は、電動機駆動装置の外部ロータの形が有利である遠心分離機ロータの二重壁に入った後、チャネル化されることが提案される。
【0009】
これにより、遠心分離機ロータの軸から遠く離れた区域において、プロセス流体の加速に起因して生じる密度成層が、乱流によって乱され、かつ、遠心分離機ロータの外壁での相対的に重いガス分子の濃縮が悪影響を受けることが回避される。
【0010】
流れ断面積が、質量流量もしくは体積流量に比例する、または圧力に反比例するような、遠心分離機ロータの全体流動長にわたる流れ断面積を構成することにより、乱流が弱いプロセス流体流れが得られ、それは、軸に対して平行なウェブ間に形成される流れチャネルの配置によって、さらに助けられる。
【0011】
遠心分離機ロータの圧縮区域とそのあとに続く膨張区域の組合せにより、機械駆動式エネルギーの消費量を最小限に抑えながら遠心分離機を運転することが可能になる。プロセス流体の最大の分離が予期される区域では、ガス流れは、それ自体は知られている方法で相対的に軽いガス留分と相対的に重いガス留分とに分離される。
【発明の効果】
【0012】
要約すれば、本発明の利点は、それ自体は知られている型式のガス遠心分離機を使用して、提案した設計および運転変更によって、異なる密度のガス混合物の成分を一分離段で分離する能力であり、それがここに提供される。遠心分離機ロータを通るプロセス流体の流れの中で不必要な乱流を回避することにより、および、最初に圧縮され、かつおそらく冷却されるプロセス流体のそれに続く膨張により、ガス遠心分離機の特にエネルギー効率の良い運転が得られる。
【0013】
本発明は、例示的実施形態を使用して以下のテキストにさらに詳細に説明されることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
例示的実施形態1:
図1および2は、ガス混合物を分離するのに使用されるガス遠心分離機を示す。この場合、実際のガス遠心分離機は、プロセス流体の中心供給管1、およびより軽いガス留分の出口14として主に使用される中心出口管10を備えている。二重壁遠心分離機ロータ3は、供給および出口管の間に配置されるが、気密な方法で供給および出口管1、10に連結される。二重壁遠心分離機ロータ3は、供給および出口管1および10の間に配置され、静止している供給および出口管1、10への連結部は、ラビリンスシール15によって完成される。ガス遠心分離機用の電動機駆動装置のステータの静止しているシャフトは、供給および出口管1および10に配置される。このシャフトはまた、遠心分離機ロータ3の軸12を形成する。二重壁遠心分離機ロータ3は、ステータ・シャフト上に二重軸受を有する。この場合、二重壁遠心分離機ロータ3は、ガス遠心分離機の電動機駆動装置の外部ロータの形をしている。ガス遠心分離機を通るプロセス流体を移送するため、軸流ファン11が供給および出口管1、10に配置される。二重壁遠心分離機ロータ3の内部ケーシングと外部ケーシング7の間に、包囲区域2が配置され、プロセス流体が二重壁遠心分離機ロータ3を通って流れるのに利用される。包囲区域2の流れ断面積4は、遠心分離機ロータ3の軸12に対して横方向に配置されるそれぞれの平面について一定であり、したがって、質量流量に比例するように設計される。軸に対して平行なウェブ5が包囲区域2に配置され、それらの間に、プロセス流体用の連続する流れチャネル6が形成される。流れ方向に見て、同心の分離境界8が、軸から遠く離れている区域Bから膨張区域Cへの移行部の上流側に配置される。中心出口管10の外側の区域には、分離境界8で得た高密度ガス留分を受け入れ、かつ運び去る環状チャネル9が含まれる。このガス留分は、ガス遠心分離機の抜き出しノズル13を介して、この環状チャネル9から抜き出すことができる。
【0015】
このプロセス流体は、中心供給管1を通って二重壁遠心分離機ロータ3の包囲区域2の中へ通り、そこで、プロセス流体は、軸に平行なウェブ5間の流れチャネル6の中を、プロセス流体が軸から遠く離れた位置に到達するまで、通過する。
【0016】
ガス分子が円形の通路上で加速されるので、質量に関する遠心力は、個々のガス分子に異なる強さで作用し、したがって、流れ断面にある異なるガス分子の分離および層状配列が得られる。
【0017】
二重壁遠心分離機ロータ3が、0.5m未満の半径を備え、約8000rpmの回転速度で運転した場合、プロセス流体の圧縮は、2.0バールを超える値に達する。プロセス流体パラメータのこの変化は、圧縮区域Aで起こる。二重壁遠心分離機ロータ3の軸から遠く離れている区域Bでは、プロセス流体は、外部ケーシング7に沿って流れチャネル6中を流れ、その目的は、プロセス流体の流れが、軸に対して平行なウェブ5間に形成されている流れチャネル6中でできるだけ層流にすべきことである。これにより、プロセス流体の相対的に重い部分が、二重壁遠心分離機ロータ3の外部ケーシング7を背にしてとどまる機能が増大する。分離境界8は、軸から遠く離れている区域Bから外部ケーシング近くの膨張区域Cへの移行部の上流側に、個々のガス体積の割合に応じて配置され、少なくとも部分的に分離されたプロセス流体を、相対的に高密度を有するガス留分と相対的に低密度を有するガス留分とに分離する。この例示的な実施形態では、相対的に高密度を有するガス留分には、酸素分子が大きい割合で含まれる。相対的に低密度を有するガス留分には、窒素分子が、未分離のプロセス流体に比べて大きな割合で含まれる。
【0018】
膨張区域Cを通過するプロセス流体のガス留分の膨張により、最小になることが要求される駆動エネルギーを低減することが可能になる。
【0019】
中心出口管10には環状チャネル9が含まれ、その中に、得られた相対的に高密度を有するガス留分が導入される。プロセス流体の酸素富化成分用の抜き出しノズル13は、この環状チャネル9に配置される。対照的に、窒素富化成分は、相対的に軽いガス留分用の出口14で得られる。
【0020】
例示的実施形態2:
例1のように設計したガス遠心分離機を、図2および3に示す。
【0021】
例1の状況と対比して、膨張区域Cの流れ断面積だけでなく、圧縮区域Aと軸から遠く離れている区域Bの両方の流れ断面積は、質量流量に比例するとしてではなく、体積流量に比例する、または圧力に反比例するとして設計されている。圧縮区域Aでは、遠心力の作用に従ってプロセス流体圧力の連続的な増加を伴い、このため、軸から遠く離れている区域Bに達するまで、流れ断面積が連続的に縮小することになる。軸から遠く離れている区域Bでは、プロセス流体の分離が増大するため、重いガス分子に作用する遠心力が、したがってプロセス流体圧力がさらにわずかに増大することになり、したがってまた、体積流量が減少することになる。このことは、膨張区域Cの開始点まで流れ断面積を縮小することによって考慮に入れられる。
【0022】
軸から遠く離れているこの区域の終端で、部分的に分離されたプロセス流体は、分離境界8で2つのガス留分に分離され、膨張区域Cで膨張する。
【0023】
流れ断面積をそれぞれの実際の体積流量に適合させることにより、乱流がかなり制限され、したがって、プロセス流体中にある異なる密度成分のはるかに効果的な層状化が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】ガス混合物を分離するガス遠心分離機を貫く長手方向概略断面図を示し、流れ断面積は質量流量に比例するように設計されている。
【図2】ガス混合物を分離するガス遠心分離機を貫く長手方向概略断面図を示し、流れ断面積は、体積流量に比例するように、または圧力に反比例するように設計されている。
【図3】遠心分離機ロータを貫く概略断面図を示す。
【符号の説明】
【0025】
1 中心供給管
2 包囲区域
3 二重壁遠心分離機ロータ
4 流れ断面積
5 軸に平行なウェブ
6 流れチャネル
7 外部ケーシング
8 分離境界
9 中心出口管の環状チャネル
10 中心出口管
11 軸流ファン
12 遠心分離機ロータの軸
13 重いガス留分用の抜き出しノズル
14 軽いガス留分用の出口
15 ラビリンスシール
A 圧縮区域
B 軸から遠く離れた区域
C 膨張区域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス遠心分離機によってガス混合物を分離する方法であって、前記ガス遠心分離機において、圧縮可能なプロセス流体が二重壁ロータの中に導入され、前記二重壁ロータにおいて、作用する遠心力の結果として前記プロセス流体が圧縮され、かつ分離され、同時に、前記ガス混合物中に含まれる高分子量のガス分子が前記ロータの外壁に沿って濃縮され、並びに、前記ガス混合物中に含まれる成分の異なる含量をそれぞれが有する前記プロセス流体の一部が別々に通り去ることになる、前記方法において、
前記プロセス流体が、軸方向の中心供給管(1)から、二重壁遠心分離機ロータ(3)の圧縮区域(A)の拡幅する包囲区域(2)の中に導入され、そのガス質量流れが、軸方向の距離が圧縮区域(A)の流れチャネル(6)を通って増加するのに伴い、円形通路の形をとり、かつ前向きに案内されること、
前記プロセス流体が、二重壁遠心分離機ロータ(3)の軸から遠く離れた区域(B)において、流れチャネル(6)の二重管内で遠心力が作用した状態で、一定の流れ断面積(4)を通過すること、
前記ガス流れが、遠心力が作用した状態で、個々のガス体積の割合に依存する分離境界(8)で、相対的に重いガス留分と相対的に軽いガス留分とに分離されること、
前記分離したガス留分が、流れ方向に見て、軸から遠く離れた区域(B)から膨張区域(C)への移行部の上流側の流れチャネル(6)において、軸方向の距離を減少させながら、前向きに案内され、制動を受け、かつ別々に通り去ること、並びに、
圧縮区域(A)におけるガス分子の加速、および膨張区域(C)におけるガス留分の制動が質量に比例すること、
を特徴とする、方法。
【請求項2】
ガス遠心分離機によってガス混合物を分離する方法であって、前記ガス遠心分離機において、圧縮可能なプロセス流体が二重壁ロータの中に導入され、前記二重壁ロータにおいて、作用する遠心力の結果として前記プロセス流体が圧縮され、かつ分離され、同時に、前記ガス混合物中に含まれる高分子量のガス分子が前記ロータの外壁に沿って濃縮され、並びに、前記ガス混合物に含まれる成分の異なる含量をそれぞれが有する前記プロセス流体の一部が、別々に通り去ることになる、前記方法において、
前記プロセス流体が、軸方向の中心供給管(1)から、二重壁遠心分離機ロータ(3)の圧縮区域(A)の拡幅する包囲区域(2)の中に導入され、前記プロセス流体用の流れ断面積(4)が、圧縮区域(A)の流れチャネル(6)において体積流量に比例すること、
前記プロセス流体が、二重壁遠心分離機ロータ(3)の軸から遠く離れた区域(B)において、体積流量に比例して流れ断面積(4)が縮小する流れチャネル(6)の二重管内を通過すること、並びに、
前記プロセス流体が、流れ方向に見て、二重壁遠心分離機ロータ(3)の軸から遠く離れた区域(B)から膨張区域(C)への移行部の上流側の、個々のガス体積の割合に応じて同心に配置される分離境界(8)で、相対的に重いガス留分と相対的に軽いガス留分とに分離されること、
を特徴とする、方法。
【請求項3】
ガス遠心分離機によってガス混合物を分離する方法であって、前記ガス遠心分離機において、圧縮可能なプロセス流体が二重壁ロータの中に導入され、前記二重壁ロータにおいて、作用する遠心力の結果として前記プロセス流体が圧縮され、かつ分離され、同時に、前記ガス混合物中に含まれる高分子量のガス分子が前記ロータの外壁に沿って濃縮され、並びに、前記ガス混合物中に含まれる成分の異なる含量をそれぞれが有する前記プロセス流体の一部が、別々に通り去ることになる、前記方法であって、
前記プロセス流体が、軸方向の中心供給管(1)から、二重壁遠心分離機ロータ(3)の圧縮区域(A)の拡幅する包囲区域(2)の中に導入され、前記プロセス流体用の流れ断面積(4)が、圧縮区域(A)の流れチャネル(6)において圧力に反比例すること、
前記プロセス流体が、二重壁遠心分離機ロータ(3)の軸から遠く離れた区域(B)において、流れ断面積(4)が圧力に反比例して縮小する流れチャネル(6)の二重管内を通過すること、並びに、
前記プロセス流体が、流れ方向に見て、二重壁遠心分離機ロータ(3)の軸から遠く離れた区域(B)から膨張区域(C)への移行部の上流側の、個々のガス体積の割合に応じて同心で配置される分離境界(8)で、相対的に重いガス留分と相対的に軽いガス留分とに分離されること、
を特徴とする、方法。
【請求項4】
前記プロセス流体が、二重壁遠心分離機ロータ(3)において、軸に平行なウェブ(5)間に形成される流れチャネル(6)を通過することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス遠心分離機によってガス混合物を分離する方法。
【請求項5】
中心供給管(1)および/または中心出口管(10)の前記プロセス流体が、全体の遠心分離機を通しての流動損失を克服するために、軸流ファン(11)を使用することによって、その圧力差が増加されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のガス遠心分離機によってガス混合物を分離する方法。
【請求項6】
前記ガス混合物の個々の留分が、膨張区域(C)において互いに分離されている流れチャネル(6)を通過し、中心出口管(10)の中に別々に導入されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のガス遠心分離機によってガス混合物を分離する方法。
【請求項7】
電動機駆動装置の一部として、回転ドラムの形をした、ガスが通過する二重壁遠心分離機ロータを含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス混合物の分離を実行するガス遠心分離機であって、
二重壁遠心分離機ロータ(3)の二重壁内において前記プロセス流体を通過させる区域が、圧縮区域(A)において、軸から遠く離れている区域(B)に達するまで、質量流量に比例する環状の流れ断面積(4)を備えていること、
二重壁遠心分離機ロータ(3)の、軸から遠く離れており、かつ前記プロセス流体を通過させる二重壁の区域(B)が、膨張区域(C)の開始点まで、質量流量に比例する環状の流れ断面積(4)を備え、したがって、質量流量に比例する環状の流れ断面積のままであること、並びに、
同心の分離境界(8)が、流れ方向に見て、個々のガス体積の割合に応じて、二重壁遠心分離機ロータ(3)の軸から遠く離れている二重壁の区域(B)から膨張区域(C)への移行部の上流側に配置されること、
を特徴とする、ガス遠心分離機。
【請求項8】
電動機駆動装置の一部として、回転ドラムの形をした、ガスが通過する二重壁遠心分離機ロータを含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス混合物の分離を実行するガス遠心分離機であって、
二重壁遠心分離機ロータ(3)の前記プロセス流体を通過させる二重壁内の区域が、圧縮区域(A)において、軸から遠く離れた区域(B)に達するまで、体積流量に比例する環状の流れ断面積(4)を備え、したがって、テーパを付けられていること、
二重壁遠心分離機ロータ(3)の軸から遠く離れており、かつ前記プロセス流体を通過させる二重壁の区域(B)が、膨張区域(C)の開始点まで、体積流量に比例する環状の流れ断面積(4)を備えていること、並びに、
同心の分離境界(8)が、流れ方向に見て、個々のガス体積の割合に応じて、二重壁遠心分離機ロータ(3)の軸から遠く離れている二重壁の区域(B)から膨張区域(C)への移行部の上流側に配置されること、
を特徴とする、ガス遠心分離機。
【請求項9】
電動機駆動装置の一部として、回転ドラムの形をした、ガスが通過する二重壁遠心分離機ロータを含んでなる、ガス混合物の分離を実行するガス遠心分離機であって、
二重壁遠心分離機ロータ(3)のプロセス流体を通過させる二重壁内の区域が、圧縮区域(A)において、軸から遠く離れた区域(B)に達するまで、圧力に反比例する環状の流れ断面積(4)を備え、したがって、テーパを付けられていること、
二重壁遠心分離機ロータ(3)の軸から遠く離れており、かつ前記プロセス流体を通過させる二重壁の区域(B)が、膨張区域(C)の開始点まで、圧力に反比例する環状の流れ断面積(4)を備えていること、並びに、
同心の分離境界(8)が、流れ方向に見て、二重壁遠心分離機ロータ(3)の軸から遠く離れている二重壁の区域(B)から膨張区域(C)への移行部の上流側に配置されること、
を特徴とする、ガス遠心分離機。
【請求項10】
前記遠心分離機ロータ(3)の軸(12)が、垂直に配置されることを特徴とする、請求項7〜9のいずれか一項に記載のガス混合物を分離するガス遠心分離機。
【請求項11】
前記プロセス流体がほとんど乱流を伴わずに流れることを確実にするのに使用されるウェブ(5)が、連続的に配置され、軸に対して平行であり、かつ二重壁遠心分離機ロータ(3)の壁内に形成されることを特徴とする、請求項7〜10のいずれか一項に記載のガス混合物を分離するガス遠心分離機。
【請求項12】
前記ガス遠心分離機の静止したハウジング(8)が、前記プロセス流体を通過させる中心供給および出口管(1、10)に気密な方法で連結されることを特徴とする、請求項7〜11のいずれか一項に記載のガス混合物を分離するガス遠心分離機。
【請求項13】
前記プロセス流体を通過させる中心供給および出口管(1、10)が、遠心分離機ロータ(3)への接触なしで、ラビリンスシール(15)によって連結されることを特徴とする、請求項7〜12のいずれか一項に記載のガス混合物を分離するガス遠心分離機。
【請求項14】
互いに分離されている流れチャネル(6)が、分離境界(9)で得られ、かつ異なる密度を有するガス留分を輸送するために、膨張区域(C)に配置されることを特徴とする、請求項7〜13のいずれか一項に記載のガス混合物を分離するガス遠心分離機。
【請求項15】
相対的に重いガス留分を保持するのに使用される環状チャネル(9)が、中心出口管(10)に配置されることを特徴とする、請求項7〜14のいずれか一項に記載のガス混合物を分離するガス遠心分離機。
【請求項16】
相対的に重いガス留分の抜き出しに使用される抜き出しノズル(13)が、相対的に軽いガス留分用の出口(14)で使用される中心出口管(10)に配置されることを特徴とする、請求項7〜15のいずれか一項に記載のガス混合物を分離するガス遠心分離機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−507927(P2006−507927A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−556033(P2004−556033)
【出願日】平成15年12月1日(2003.12.1)
【国際出願番号】PCT/DE2003/003968
【国際公開番号】WO2004/050255
【国際公開日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(505207193)レルム コグニティオ フォルシュングスゼントルム ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】