説明

ガス遮断器

【課題】アークの熱エネルギーを取り込むことでパッファシリンダ内のガス圧を上昇させてもノズル穴以外からのガス漏れを確実に防止することにより、更なる小型化に対応でき、且つ優れた遮断性能を発揮できるコンパクト化・信頼性に優れたガス遮断器を提供する。
【解決手段】ノズル6の外面と可動側主接触子4の内面は互いに嵌合する嵌合構造となっている。この嵌合構造に含まれる嵌合面12において可動側主接触子4の内面側に、ノズル6の円周方向に沿って溝13が設けられている。溝13にOリング14が嵌め込まれている。溝13の幅寸法はOリング14が体積で60%から90%程度の間で圧縮されるように調整されている。また、Oリング14は弾性を有しており、溝13にはめ込まれた状態でガス気密が保持されるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッファシリンダ内のガスをアーク接点に吹き付けるためのノズルを備えたガス遮断器に係り、特に、ノズルの穴以外からのガス漏れを防ぐべくノズルの取付構造に改良を施したガス遮断器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、大電流を通電する電力用の開閉器の分野では、消弧性ガスとしてSF6ガスを用いたガス絶縁開閉装置が主流となっている。そのうち、ガス遮断器は系統の短絡電流のような大電流を遮断することを要求されるため、パッファ形ガス遮断器が最も良く用いられている。ここで、パッファ形ガス遮断器の基本構造について図10を参照して具体的に説明する。図10はパッファ形ガス遮断器の消弧室の代表的な構成を示している。
【0003】
パッファ形ガス遮断器の消弧室は、固定側接点31及び可動側接点32から構成される。これらの接点31、32は、SF6ガスを密封した容器(図示せず)内に絶縁筒9を介して、接離自在に対向配置されている。このうち、固定側接点31は固定側アーク接点7及び固定側主接触子8からなり、可動側接点32は可動側アーク接点5及び可動側主接触子4からなる。
【0004】
可動側接点32には操作ロッド33が取り付けられている。操作ロッド33には前記可動側アーク接点5及び可動側主接触子4に加えて、パッファシリンダ2及びノズル6が固着されて可動部が形成される。この可動部は図示されない開閉操作機構部により一体的に駆動されるようになっている。なお、可動側主接触子4、可動側アーク接点5及びノズル6は、パッファシリンダ2の先端部に、内側から、可動側主接触子4、ノズル6、可動側アーク接点5の順で、同軸状に取り付けられている。また、可動側接点32にはパッファピストン1が設けられている。パッファピストン1は前記パッファシリンダ2に摺動自在に挿入されており、これらの部材によりパッファ室3が形成される。
【0005】
以上の構成を有するパッファ形ガス遮断器において、閉路状態ではアーク接点5、7同士と主接触子4、8同士が接している。そして、開路動作時には消弧室可動側が図10の矢印で示す開路動作方向へ図示しない操作器によって駆動される。開路動作初期にはまず主接触子4、8同士が離れ、電流をすべてアーク接点5、7側に移す。この後、アーク接点5、7を開くと、ここにアーク10が発生する。このとき、パッファ室3内のSF6ガスをパッファピストン1にて圧縮し、ノズル6がこれを案内してアーク10へ吹き付けることで、アーク10を消弧して電流遮断する。
【0006】
ところで、上記のパッファ形ガス遮断器にて大電流を遮断する場合、高い圧力のSF6ガスを吹き付けつつ、高速でアーク接点5、7を開路する必要がある。そこで、大出力の開閉操作機構部が不可欠となっている。また、大量のSF6ガスをアーク10に吹き付けるためには、パッファシリンダ2の断面積も大きなものが必要である。その結果、消弧室や遮断器全体のサイズも大きくならざるを得ない。大出力の開閉操作機構部や、寸法の大きな遮断器はコスト的にも高くなり、経済的に不利な状況を招いていた。
【0007】
これらの問題点を解決する手法として試みられているのが、アーク接点5、7間に発するアークエネルギーを利用したガス遮断器である。これは、アーク10の熱エネルギーを可動側アーク接点5の内部及び連通穴34を通過させてパッファ室3内に再度取込み、この熱エネルギーを利用してパッファ室3内のSF6ガスを加熱し、ガスの圧力を上昇させてノズル6を介してSF6ガスをアーク10に強く吹き付け、大電流を確実に遮断するようにしたものである(図11の矢印Aは、パッファ室3内からアーク10にSF6ガスを吹き付けたガス流を示している)。
【0008】
この方式を採用したガス遮断器では、加熱するガス量が少ない、すなわち、パッファシリンダ2の容量が小さいものの方がより効果的にガス圧力を上昇させることができるので、消弧室や遮断器本体の小型化を進める上でも有利である。また、パッファシリンダ2の面積が小さいことから、開路操作時に発生する反力も低く抑えることが可能であって、開閉操作機構部の出力も小さくて済むといった利点がある。
【0009】
以上述べたように、アーク10の熱エネルギーをパッファ室3内のガス圧上昇に利用したガス遮断器は、小型化に優れており、近年急速に普及している。したがって、この方式のガス遮断器に関しては、ノズル製作工程など、その改良も盛んに行われている(例えば、特許文献1、2)。
【特許文献1】特開平9−223441号公報
【特許文献2】特開2003−297198号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記の従来技術には、次のような問題点が指摘されていた。すなわち、アーク10の熱エネルギーをパッファ室3内に取込む方式のガス遮断器において、更なるガス遮断器の小型化を目指していくと、小型化に伴ってパッファ室3内の圧力が上がっていくことになる。その結果、ノズル6のガス吹き付け用の穴以外の部分からSF6ガスが漏れることがあった。
【0011】
この場合のガス漏れの経路について、前記図11に示す。図11に示すように、ノズル6と可動側主接触子4との嵌合面12は、最もガス圧力が高まる部分であり、ここからガスが漏れることがある(図11の矢印Bに図示)。このようなガス漏れが起きると、圧力損失が大きくなり、所望の圧力が得られずに課題となっていた。
【0012】
また、嵌合面12から漏れたガスは、パッファ室3内という狭い空間から急に広い空間に出るため、ノズル6外面を漂うように伝わり、固定側接点31に達する。このとき、漏れたガスはアーク10によってパッファ室3内で熱せられたことで、数百度以上の高温となっており、常温のガスよりも絶縁耐力が低下している。したがって、電流遮断後の回復電圧に耐えられず、ノズル6沿面を介して極間絶縁破壊にいたる可能性もあった。その結果、主接触子4、8間での絶縁破壊となり、大事故に至るおそれがあり、改善が急務となっていた。
【0013】
本発明は、以上の課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、アークの熱エネルギーを取り込むことでパッファシリンダ内のガス圧を上昇させてもノズル穴以外からのガス漏れを確実に防止することにより、更なる小型化に対応でき、且つ優れた遮断性能を発揮できるコンパクト化・信頼性に優れたガス遮断器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明は、消弧性ガスを密封した容器内に、固定側アーク接点及び固定側主接触子からなる固定側接点と、可動側アーク接点及び可動側主接触子からなる可動側接点とを、接離自在に対向して配置し、前記可動側接点にはパッファシリンダと該パッファシリンダ内を摺動自在なパッファピストンとからなるパッファ室を形成し、前記パッファシリンダ先端で且つ前記可動側主接触子の外側に円筒形状のノズルを取り付け、開路動作時に前記パッファシリンダ内の消弧性ガスを前記パッファピストンにて圧縮し前記ノズルが前記消弧性ガスを固定側及び可動側のアーク接点間に発生したアークに吹き付けるように構成したガス遮断器において、前記ノズルの外面と前記可動側主接触子の内面は互いに嵌合する嵌合構造をとり、前記ノズルの外面及び前記可動側主接触子の内面の少なくとも一方には前記ノズルの円周方向に溝を設け、前記溝に弾性を有する気密部材をはめ込んだことを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ノズル外面と可動側主接触子内面とを嵌合構造とし、この嵌合部分に溝を設け、さらに、この溝に気密部材をはめ込むことで、パッファシリンダ内で発生した高圧のSF6ガスが、前記嵌合部分から漏れて圧力損失となることを防止できるため、より小径のパッファシリンダを実現でき、より高い消弧性能を発揮することが可能となって、コンパクト化・信頼性に優れたガス遮断器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の代表的な実施形態について、図1〜図9を参照して具体的に説明する。なお、下記の実施形態の基本的な構造はいずれも、図10に示した従来のガス遮断器と同様であるため、同一の部材に関しては同一符号を付して説明は省略する。
【0017】
(1)第1の実施形態
[構成]
図1に示すように、第1の実施形態ではノズル6の外面と可動側主接触子4の内面は互いに嵌合する嵌合構造となっている。この嵌合構造に含まれる嵌合面12において可動側主接触子4の内面側に、ノズル6の円周方向に沿って溝13が設けられている。溝13にOリング14が嵌め込まれた点に、第1の実施形態の特徴がある。溝13の幅寸法はOリング14が体積で60%から90%程度の間で圧縮されるように調整されている。また、Oリング14は弾性を有しており、溝13にはめ込まれた状態でガス気密が保持されるようになっている。
【0018】
[作用効果]
以上の構成を有する第1の実施形態の作用効果は次の通りである。すなわち、ノズル6と可動側主接触子4との嵌合面12に、気密性を保持したOリング14が存在することで、この嵌合面12からパッファ室3内のガスが漏れることがない。したがって、パッファ室3内のガス圧の減少を防ぐことができ、ノズル6は高圧のガスを効果的にアーク10に吹き付けることが可能である。これにより、さらなるコンパクト化と遮断性能の向上を図ることができる。
【0019】
(2)第2の実施形態
[構成]
第2の実施形態を図2に示す。すなわち、図2に示した溝13は、図1に示した溝13よりもやや深くしておく。そして、Oリング14の内周部と嵌合面12との間に、Oリング14の内周に沿って、テフロン製のテフロンリング15を取付けたことを特徴とするものである。テフロンリング15は図3に示すように帯状の部材からなる。
【0020】
[作用効果]
第2の実施形態では、上記の作用効果に加えて、次のような作用効果が得られる。すなわち、耐熱性に優れたテフロンリング15をOリング14内周部に取付けたことで、アーク10により高熱となったパッファ室3内のガスが直接、Oリング14にかかることがない。したがって、Oリング14は高温のガスに晒されず、熱劣化を抑止して寿命を延ばすことが可能である。
【0021】
(3)第3の実施形態
[構成]
図4に示す第3の実施形態は、前記Oリング14の代りに円周方向に波板ばね21を設置した点に構成上の特徴がある。すなわち、上記第2の実施形態ではOリング14とテフロンリング15によりガスシールを実施したが、第3の実施形態では波板ばね21とテフロンリング15によりガスシールを実施している。波板ばね21は、図5に示すように厚み方向につぶされることで内側に押付け力を作用させるように構成されており、テフロンリング15を嵌合面12に十分に強く押付けてガス気密性が確保されている。
【0022】
[作用効果]
以上のような第3の実施形態は、上記第2の実施形態の持つ作用効果に加えて、Oリング14に比べて波板ばね21は耐熱性が高いので熱劣化の恐れが無いので、さらに耐久性を高めることができるといった独自の作用効果を持つ。
【0023】
(4)第4の実施形態
[構成]
図6に示すように、第4の実施形態では、ノズル6と可動側主接触子4との嵌合面12に、ノズル外径の小なる部分16と大なる部分17とを設け、段差35を形成したことを特徴としている。
【0024】
[作用効果]
上記の第4の実施形態では、嵌合面12に段差35を付けたことで、パッファ室3からのガス圧力が嵌合面12に直接かかることがなく、ガス漏れを確実に防ぐことかできる。しかも、Oリング14を設ける必要がないので、部品点数が少なくすることができ、製造コストを削減することができる。
【0025】
(5)第5の実施形態
[構成]
図7に示す第5の実施形態は、嵌合面12にネジ18を形成して、ノズル6外面と可動側主接触子4内面とをネジ18にて固定するものである。ネジ18による部材同士の締結は厳密にいえば極めて細い空隙が螺旋状につながっているが、この部分にパッファ室3からの熱ガスが作用するのは高々数十ミリセカンドの時間なので、そのような短時間でネジ18の隙間を通ってガスが抜け出すとは考えられず、事実上、気密構造と考えてよい。
【0026】
[作用効果]
ネジ18によりノズル6と可動側主接触子5とを締結させた第5の実施形態では、ネジ締結される分だけ組立の作業効率がよく、しかも部品点数が少ないので、コスト面で有利であるといったメリットがある。
【0027】
(6)第6の実施形態
[構成]
図8に示すように、第6の実施形態は、嵌合面12を軸方向に2分割し、パッファシリンダ2側、つまりノズル6の基端部に、ノズル6の外径とほぼ等しい外径を有する金属製ベース19を取り付けている。金属製ベース19は、その外径と可動側主接触子4の内径を締まり嵌めとなるように設定して両者を圧入して組立てている。なお、金属製ベースは可動側主接触子4よりも硬度の低い金属部材からなる。
【0028】
[作用効果]
従来、絶縁物であるノズル6に対し過大な力が働くので、圧入という組立方法を避けていたが、上記問題点で指摘したガス漏れを防ぐために敢えて圧入にて組立てることも可能である。但し、ノズル6を圧入組立する場合、ノズル材料中の充填剤の性質と量によっては、弾性変形量が少なく圧入に耐えられずにノズルが破損する可能性がある。
【0029】
そこで第6の実施形態においては、ノズル6における嵌合面12を軸方向で2個の部品に分割し、可動側主接触子4側に圧入する部材として、金属製べース19を設け、可動側主接触子4と圧入する際の作業性の改善を図っている。また、金属製ベース部材を金属材料から製造したので、部品加工の際の精度が出しやすいといった利点もある。さらに、金属製ベース19は可動側主接触子4よりも硬度が低いため、圧入の際に可動側主接触子4とこすれて異物を発生したり、かじったりすることを防ぐことができ、製造時の安全性を確保することが可能である。
【0030】
(7)第7の実施形態
[構成]
図9に示す第7の実施形態は、ノズル6の基端部に取り付けるノズル6の外径とほぼ等しい外径を有するベース部材として、上記第6の実施形態で使用した金属製ベース19ではなく、添加物のないテフロン製ベース20から構成したことを特徴としている。
【0031】
[作用効果]
仮に、金属製ベース19を軽いアルミニウムで構成した場合、パッファ室3からの熱ガスにアルミニウムが晒されると、アルミニウムは融点が低いので極めて容易に金属蒸気となってガス中に混入し、ガスの絶縁性を著しく低下させるおそれがある。しかし、融点の高い鉄系や銅系の素材で金属製ベース19を作ろうとすると、耐熱性には優れているが、重量が増えてしまう。金属製ベース19は可動部に含まれるので、ごく僅かな重量増加が、開閉速度の低下、操作力不足といった問題点を発生させる。
【0032】
このような問題を回避するために、第7の実施形態においては、軽量で、且つ熱ガスに晒されてもSF6ガスの絶縁性能を低下させるような物質を発生しないテフロン製ベース20にて、ベース部材を構成している。この場合のテフロンは添加剤を含まない純粋テフロンであり、十分な弾性を持っているので、上記の第6の実施形態と同様、可動側主接触子4と圧入する際の作業性は改善されている。
【0033】
(8)他の実施形態
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、各部材の材料や寸法等は適宜変更可能である。例えば、上記第6、第7の実施形態では嵌合面12を軸方向に2分割してノズル6の基端部にベース部材を取り付けたが、通常ノズル6はテフロン系の材質で作られることが多いので、ある程度の弾性変形が可能であり、ベース部材を設けずに、直接ノズル6と可動側主接触子4とを圧入して組立てることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る第1の実施形態の構成を示す図。
【図2】本発明に係る第2の実施形態の構成を示す図。
【図3】第2の実施形態の要部斜視図。
【図4】本発明に係る第3の実施形態の構成を示す図。
【図5】図4のA−A断面図。
【図6】本発明に係る第4の実施形態の構成を示す図。
【図7】本発明に係る第5の実施形態の構成を示す図。
【図8】本発明に係る第6の実施形態の構成を示す図。
【図9】本発明に係る第7の実施形態の構成を示す図。
【図10】従来のパッファ形ガス遮断器の消弧室の一般的な構成図。
【図11】従来の構成での問題点を説明するための構成図。
【符号の説明】
【0035】
1…パッファピストン
2…パッファシリンダ
3…パッファ室
4…可動側主接触子
5…可動側アーク接点
6…ノズル
7…固定側アーク接点
8…固定側主接触子
9…絶縁筒
10…アーク
12…嵌合面
13…溝
14…Oリング
15…テフロンリング
16…ノズル外径の径小なる部分
17…ノズル外径の径大なる部分
18…ネジ
19…金属製ベース
20…テフロン製ベース
21…波板ばね
31…固定側接点
32…可動側接点
33…操作ロッド
34…連通穴
矢印B…ガスの流出経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消弧性ガスを密封した容器内に、固定側アーク接点及び固定側主接触子からなる固定側接点と、可動側アーク接点及び可動側主接触子からなる可動側接点とを、接離自在に対向して配置し、前記可動側接点にはパッファシリンダと該パッファシリンダ内を摺動自在なパッファピストンとからなるパッファ室を形成し、前記パッファシリンダ先端で且つ前記可動側主接触子の外側に円筒形状のノズルを取り付け、開路動作時に前記パッファシリンダ内の消弧性ガスを前記パッファピストンにて圧縮し前記ノズルが前記消弧性ガスを固定側及び可動側のアーク接点間に発生したアークに吹き付けるように構成したガス遮断器において、
前記ノズルの外面と前記可動側主接触子の内面は互いに嵌合する嵌合構造をとり、
前記ノズルの外面及び前記可動側主接触子の内面の少なくとも一方には前記ノズルの円周方向に溝を設け、
前記溝に弾性を有する気密部材をはめ込んだことを特徴とするガス遮断器。
【請求項2】
前記気密部材をOリングから構成し、
前記Oリングの内側に4弗化エチレン樹脂を主たる成分とする帯状のリングを設けたことを特徴とする請求項1記載のガス遮断器。
【請求項3】
前記Oリングに代えて金属製の波板ばねを用いたことを特徴とする請求項2記載のガス遮断器。
【請求項4】
消弧性ガスを密封した容器内に、固定側アーク接点及び固定側主接触子からなる固定側接点と、可動側アーク接点及び可動側主接触子からなる可動側接点とを、接離自在に対向して配置し、前記可動側接点にはパッファシリンダと該パッファシリンダ内を摺動自在なパッファピストンとからなるパッファ室を形成し、前記パッファシリンダ先端で且つ前記可動側主接触子の外側に円筒形状のノズルを取り付け、開路動作時に前記パッファシリンダ内の消弧性ガスを前記パッファピストンにて圧縮し前記ノズルが前記消弧性ガスを固定側及び可動側のアーク接点間に発生したアークに吹き付けるように構成したガス遮断器において、
前記ノズルの外面と前記可動側主接触子の内面は互いに嵌合する嵌合構造をとり、
前記嵌合構造をとる前記ノズルの外面及び前記可動側主接触子の内面には径大なる部分と径小なる部分とを有する段部を設けたことを特徴とするガス遮断器。
【請求項5】
消弧性ガスを密封した容器内に、固定側アーク接点及び固定側主接触子からなる固定側接点と、可動側アーク接点及び可動側主接触子からなる可動側接点とを、接離自在に対向して配置し、前記可動側接点にはパッファシリンダと該パッファシリンダ内を摺動自在なパッファピストンとからなるパッファ室を形成し、前記パッファシリンダ先端で且つ前記可動側主接触子の外側に円筒形状のノズルを取り付け、開路動作時に前記パッファシリンダ内の消弧性ガスを前記パッファピストンにて圧縮し前記ノズルが前記消弧性ガスを固定側及び可動側のアーク接点間に発生したアークに吹き付けるように構成したガス遮断器において、
前記ノズル外面と前記可動側主接触子内面とをネジにて取り付けたことを特徴とするガス遮断器。
【請求項6】
消弧性ガスを密封した容器内に、固定側アーク接点及び固定側主接触子からなる固定側接点と、可動側アーク接点及び可動側主接触子からなる可動側接点とを、接離自在に対向して配置し、前記可動側接点にはパッファシリンダと該パッファシリンダ内を摺動自在なパッファピストンとからなるパッファ室を形成し、前記パッファシリンダ先端で且つ前記可動側主接触子の外側に円筒形状のノズルを取り付け、開路動作時に前記パッファシリンダ内の消弧性ガスを前記パッファピストンにて圧縮し前記ノズルが前記消弧性ガスを固定側及び可動側のアーク接点間に発生したアークに吹き付けるように構成したガス遮断器において、
前記ノズルの外径と前記可動側主接触子の内径を締まり嵌めとなるように設定し、両者を圧入して組立てたことを特徴とするガス遮断器。
【請求項7】
消弧性ガスを密封した容器内に、固定側アーク接点及び固定側主接触子からなる固定側接点と、可動側アーク接点及び可動側主接触子からなる可動側接点とを、接離自在に対向して配置し、前記可動側接点にはパッファシリンダと該パッファシリンダ内を摺動自在なパッファピストンとからなるパッファ室を形成し、前記パッファシリンダ先端で且つ前記可動側主接触子の外側に円筒形状のノズルを取り付け、開路動作時に前記パッファシリンダ内の消弧性ガスを前記パッファピストンにて圧縮し前記ノズルが前記消弧性ガスを固定側及び可動側のアーク接点間に発生したアークに吹き付けるように構成したガス遮断器において、
前記ノズルの基端部に、前記ノズルの外径とほぼ等しい外径を有するベース部材を取り付け、
前記ベース部材の外径と前記可動側主接触子の内径を締まり嵌めとなるように設定し、両者を圧入して組立てたことを特徴とするガス遮断器。
【請求項8】
前記ベースとして前記可動側主接触子よりも硬度の低い金属材料を用いたことを特徴とする請求項7に記載のガス遮断器。
【請求項9】
前記ベースとして充填剤を含まない4弗化エチレン樹脂を用いたことを特徴とする請求項7に記載のガス遮断器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−123761(P2008−123761A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−304465(P2006−304465)
【出願日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】