説明

ガラス外被の作成方法

ガラスシートの予め選択された領域の吸収係数が選択的に増大される。次にガラスシートは封着用レーザーを用いて基板に封着される。一つの実施の形態においては、約248nmの波長の光でガラスシートが好ましくはマスクを通じて照射されて、所定の形状を有する被照射パターンがガラスシート上に生成することによって、ガラスシートの吸収係数が増大される。次にガラスシートは熱処理され、基板の上方に配置され、被照射パターンが約355nmと532nmとの間の範囲内の波長を有する封着用レーザー光に曝されることによって基板に封着され、ガラス外被を形成する。ここに開示された方法は、発光ダイオード(LED)、特に有機発光ダイオード(OLED)などのエレクトロルミネッセンス素子の製造に関して有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス物品を封着する方法に関し、特にエレクトロ・ルミネッセンス素子をカプセルに収容するための方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ディスプレーの用途において、OLED(有機発光ダイオード)装置に対する需要が増大しており、一般的な照明に対してOLEDを適用する方向に研究が進んでいる。OLEDを使用することの一つの欠点は、従来から用いられている発光ダイオード(LED)と比較した場合に、比較的寿命が短いことである。装置の寿命に悪影響を与える可能性のある因子は、カプセルに収容された装置のエレクトロルミネッセンス素子に侵入する可能性のある水分および/または酸素を含む。OLEDの使用時間が増大するにつれて、電極の酸化、エレクトロルミネッセンス層の剥がれ、または有機素子のひび割れによる装置の不良が増大する。空気遮断ガラス外被は、これらの影響を緩和する一つの手段と見られて来た。しかしながら、ガラス外被を基板に封着するために必要な比較的高い温度は、装置の熱に敏感な有機層それ自体の特性を劣化させる可能性がある。したがって、カバーガラスを基板に封着するのに、ガラスフリットまたは紫外線(UV)硬化性樹脂などの他の非ガラス性接着剤を用いるような、より害のない方法の開発に対する広範囲に及ぶ努力が業界では払われてきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
残念ながら、非ガラス性接着剤は、水分に対する浸透性および接着材料によるガス発生により、長寿命装置には望ましくないことが判明している。一方、基板とガラスカバーとの間に配置されたガラスフリットは、低融点温度と、カバーガラスおよび/または基板にほぼ一致した熱膨張係数とを同時に持たなければならないという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
簡潔に記述すると、特に有機発光ダイオード(OLED)などのエレクトロルミネッセンス素子を用いるために適したガラス外被の作成方法の実施の形態は、ここに記載されたように実施することができる。
【0005】
この方法は、ガラスシートの一部分の、約300nmと600nmとの間の範囲内の波長における光吸収度を増大させ、このガラスシートを基板の上方に位置決めし、かつガラスシートの前記部分を前記波長の光エネルギーに曝してこのガラスシートを基板に融着して、ガラス外被を形成する諸ステップを含む。
【0006】
別の実施の形態において、第1の面および第2の面を備えかつAgまたはAuがドープされた第1のガラスシートを提供し、このガラスシートの一部分を第1の光エネルギーをもって照射し、このガラスシートを少なくとも約480℃の温度で熱処理し、このガラスシートを基板の上方に位置決めし、このガラスシートの被照射部分を第2の光エネルギーに曝してこのガラスシートを上記基板に融着し、基板とガラスシートとの間に空洞を形成することによってガラス外被が形成される。
【0007】
上記ガラスシートは均一な化学組成を有することが好ましい。ガラスシートの第1の面の少なくとも一部分は、例えばマスクを通じて約248nmの波長の光で照射される。このガラスシートの被照射部分は、このシートの第1の面上に所定のパターンを形成するのが好ましい。この所定のパターンは閉路であることが好ましい。ガラスシートは少なくとも約2分間、より好ましくは約10分間熱処理されるのが好ましい。
【0008】
さらに別の実施の形態において、ガラス外被の作成方法は、第1の面および第2の面を備えかつAgまたはAuがドープされた第1のガラスシートを提供し、このガラスシートの第1の面の一部分に約248nmの波長の光を照射し、このガラスシートを少なくとも約480℃の温度で熱処理し、このガラスシートを基板の上方に位置決めし、かつ上記被照射部分を約300nmと600nmとの間の波長の光エネルギーに曝してこのガラスシートを上記基板に融着し、基板とガラスシートとの間に空洞を形成する諸ステップを含む。典型的な封着用レーザーは、例えばNd:YAGレーザーである。
【0009】
上記基板はエレクトロルミネッセンス材料を備えているのが好ましく、このエレクトロルミネッセンス材料は有機材料であることが好ましい。
【0010】
本発明による別の実施の形態においては、ガラスシートの第1の面および第2の面の双方が照射される。その後このガラスシートは、上述の方法によって基板に封着される。次に第2のガラスシートを第1のガラスシートの上方に配置し、封着用レーザーを用いてこの第1のガラスシートの第2の面上の所定のパターンを照射し、これによって第2のガラスシートを第1のガラスシートに封着する。
【0011】
決して限定を加えるものでない、図面を参照した下記の模範的実施の形態の説明の過程で、本発明はより容易に理解され、かつ本発明の他の目的、特徴、詳細および利点が明白になるであろう。この記載内容に含まれるさらなるシステム、方法の特徴および利点のすべては、本発明の範囲内であり、添付の請求項によってよって保護されることを意図するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
限定ではなく説明を目的とするもの下記の詳細な説明において、特定の細目を開示する実施の形態は、本発明全体を理解するために提示されるものである。しかしながら、本発明の恩恵を受ける通常の当業者には、本発明が、ここに開示された特定の細目から離れた他の実施の形態も実施可能であることが明らかであろう。さらに、本発明の記載を曖昧にしないようにするために、周知の装置、方法および材料の記載は省略されている。最後に、類似の素子には可能な限り類似の符号を付してある。
【0013】
広義には、本発明の一実施の形態によれば、適当な光源からの、好ましくはレーザーを用いた、所定の波長における所定のパターンの光エネルギーへの曝露を行い、次いでガラスを熱処理することによって、光感応性ガラスシートの一部分の光吸収度が選択的に増大される。その後ガラスシートは、照射されかつ熱処理されたガラスシートの部分によって吸収される波長の光エネルギーを放射する封着用レーザーを用いて基板に封着される。照射されかつ熱処理されたガラスシートの部分による吸収は、上記被照射部分を少なくとも軟化温度に加熱し、これによって、ガラスシートが基板に接着される。
【0014】
図1に示された実施の形態においては、銀(Ag)または金(Au)がドープされたガラスシート100は、波長約248nmの光エネルギーに曝される。或る場合にガラスはハロゲン化物を含んで、露光に対する感度を増大させている。上記ハロゲン化物は、塩素(Cl),臭素(Br),沃素(I)、弗素(F)またはそれらの組合せであることが好ましい。ガラスシートは、その主成分(>50%)がSiOであるシリカをベースとするものが好ましい。模範的なガラス組成は、約60重量%と70重量%との間の量のシリカ(SiO)と、約14.5重量%と17重量%との間の量のBと、約5重量%の量のZnOと、約1.7重量%の量のFと、約0と2重量%との間の量のSbと、約0.22重量%と0.66重量%との間の量のAgと、約0.22重量のClである。例えば、適当なガラスシートは、約64.55重量%のSiOと、約16.06重量%のBと、0.32重量%のAgと、0.21重量%のClと、7.02重量%のNaOと、1.64重量%のFと、0.96重量%のSbと、4.81重量%のZnOと、2.89重量%のAlである。
【0015】
図1に示されているように、第1面104および第2面106を備えたガラスシート100の上方にクロムマスクなどのマスク102が配置され、ガラスシートの第1面104が、光源110から放射された光108によってマスク102を通じて照射されて、ガラスシートの領域112を選択的に照射する。光108は、約248nmの波長を有することが好ましい。マスク102はガラスシート100に接触してもよいが、ガラスシ−トから距離dだけ離れているのが好ましい。一般的な間隔dは0.2mmである。光源110は、パルスモードで作動されるKFエキシマー・レーザーであることが好ましい。一般的な照射出力は20mJ/cmと40mJ/cmとの間がよい。ガラスシートは約1分と5分との間の時間照射される。レーザーが約10Hzのパルス速度で作動される場合には、放射時間は約1分である。領域112の深さは、パルス速度の増大により、全照射時間の増大により、または双方の組合せによるような領域112の露光調整により制御可能である。
【0016】
マスク102は、ガラスシートの選択された領域112のみが照射されるような開口部114を備えている。図2により明瞭に示されているように、ガラス外被がガラスシート100を用いて作成される場合、被照射領域112は、照射を受けなかった領域116と境を接する枠形状を有するのが有利であり、この枠はガラスシートの形状に応じてガラスシートの周縁に近接しているのが好ましい。被照射領域112は、ガラスシート上に所望の被照射領域を形成するのであれば如何なる形状を有するものでもよいと思われるが、閉路を画成しているのが好ましく、大体において多角形を形成しているのがより好ましい。「大体において」という意味は、多角形が例えば角が丸くなった辺を備えていてもよいということである。好ましい実施の形態においては、後に複数枚のより小型のガラスシートに分割される1枚のガラスシート上に複数の被照射領域112が形成されていてもよく、各小型のガラスシートが1個以上の被照射領域112を備えることになる。被照射領域を備えた各ガラスシートは、次に基板に接着されてガラス外被を形成する。
【0017】
これに代わる一つの方法として、マスクを用いずに、合焦されたレーザービームをガラスシートと相対的に移動させることによる、照射用レーザーがガラスシート上にパターンを「描く」のに用いられるようにしてもよいが、このような方法は、露光時間のコストが法外になるので、製造現場では望ましくない。
【0018】
ガラスシート100が照射されると、ガラスシートは次に熱処理される。ガラスシートは少なくとも約480℃、より好ましくは約500℃と600℃との間の温度で熱処理されるのが好ましい。ガラスシートは少なくとも約2分間、より好ましくは少なくとも約10分間熱処理されるのが好ましい。熱処理は約2時間までの間継続されてもよいが、熱処理が2時間を超えると、照射されたガラスと照射されなかったガラスとの間のコントラストを低下させる可能性がある。すなわち、照射されたガラス部分と照射されなかったガラス部分との間の吸収における遷移がシャープでなくなる可能性がある。
【0019】
図3は吸収スペクトル曲線(波長の関数としての吸収度)を示し、処理条件を異ならせた4個のガラスサンプルに関する吸収度がμm−1で表されている。ガラスシートのサンプルはそれぞれ、約64.55重量%のSiOと、約16.06重量%のBと、0.32重量%のAgと、0.21重量%のClと、7.02重量%のNaOと、1.64重量%のFと、0.96重量%のSbと、4.81重量%のZnOと、2.89重量%のAlと、0.01重量%のCaOと、0.01重量%のSOと、1.52重量%のHOとを含有している。
【0020】
図3に示されているように、曲線118は、KFエキシマー・レーザーで照射される以前の第1のガラスサンプルに関する吸収曲線を示す。約275nmの波長において急峻な紫外線(UV)吸収遷移が見られる。すなわち、275nmにおいてガラスは急速な吸収の減衰を示しているのが見られる。曲腺120は、照射は受けたが熱処理はされていないサンプルに関する吸収曲線を示す。曲線118に示されているのと同様のUV遷移が見られる。曲線122は、熱処理のみが施されたガラスシートのサンプルに関する吸収曲線を示す。曲線118および120と同様のUV遷移が観察されるが、このサンプルは、約350nmよりも長い波長で吸収が増大し(曲線118と比較して)、約400nmの波長で最大になるのが見られる。最後に曲線124は、本発明に従って処理が施されたガラスサンプルを表し、ここでは、先ずガラスが約248nmの波長の光に約4分間曝され、次いで550℃の温度で約1時間半熱処理された。曲線124は、約325nmから約600nmまでの範囲の波長に亘ってかなり吸収度が増大し、約400nmから500nmまでの範囲の波長に亘って幅広いピークを備えている。500nmを過ぎると、このガラスサンプルの吸収度は急激に減衰する。
【0021】
ガラスシートが熱処理された後に、この熱処理されたガラスシートは、次に照射された第1の面104を基板126に向けて基板上に配置される。基板126は一般にガラスまたはガラスセラミックから構成され、かつそれの上に1層以上の発光材料128が堆積されているのが好ましい。例えば発光材料は1層以上の有機発光層を備えているのが好ましい。陽極層または陰極層などの他の複数の層を備えていてもよい。その後、ガラスシートは、先に照射された領域112に沿って例えば適当な封着用レーザーによって加熱される。この封着用レーザーは、約300nmと600nmとの間の範囲の、より好ましくは約355nmと532nmとの間の範囲の波長に発光ピークを有することが好ましく、封着用レーザーが約420nmにおいて発光ピークを有することがさらに好ましい。例えば、Nd:YAGレーザーが適当な封着用レーザーである。照射された領域は、矢印130で示されているように、ガラスシートの第2の面106を通じて封着用レーザー光に曝されることによって加熱されるのが有利であり、あるいは、もし基板が加熱レーザー光の波長に対して実質的に透過性を有するならば、矢印132で示されているように、加熱用レーザーからの光エネルギーが基板126を通して被照射領域に向けられることによって、被照射領域が加熱されることも可能である。したがって、本実施の形態は、ガラスシートの上方から、あるいは基板の下方から、基板に対するガラス製カバーシートの封着が行なわれる。基板126は、ガラスシート100と同じガラス組成を有するが、約248nmの波長における最初の照射と次の熱処理を受けないのが有利であり、これによって、基板とガラスシートとが別個の組成を有さず、単一のガラス組成を用いてガラス外被が製造されるがことが可能になる。より簡潔に言うと、ガラスシートは、カバーガラスの上方または下方から封着用レーザーによって基板に封着されることが可能である。さらに、全体で熱を吸収するガラスシートを用いる従来の方法とは異なり、ガラスシートの狭い表面領域のみが、本発明による照射および次の熱処理によって、一般に約300μm未満の深さDに亘って吸収性にされる。基板に対するガラスシートの封着は、例えばカバーガラスと基板との間の封着境界面における狭い被照射ガラス領域112が選択的に加熱されるという本発明の方法を用いることによって著しく改善される。これに加えて、ガラスシート100上の被照射領域112のみの吸収度が著しく増大されることにより、ガラスシート100の残りの部分は高い透過率(例えば90%を超える)を保ち、エレクトロルミネッセンス素子がカバーガラスおよび/または基板を効率的に透過して光を伝送するのを可能にする。
【0022】
ガラスシート100上の照射された領域112は封着用レーザーにより軟化点まで加熱されて、これに応じて膨張し、エレクトロルミネッセンス素子を収容する空洞134を形成し、かつ被照射領域112においてガラスシート100が基板126に接着される。図5は、約64.55重量%のSiOと、16.06重量%のBと、0.32重量%のAgと、0.21重量%のClと、7.02重量%のNaOと、1.64重量%のFと、0.96重量%のSbと、4.81重量%のZnOと、2.89重量%のAlと、0.01重量%のCaOと、0.01重量%のSOと、1.52重量%のHOとを含有する組成を有するガラスのサンプルによって示される一般的な膨張距離を示す。このサンプルは、10Hzで動作するKFエキシマー・レーザーパルスを用いて波長248nmにおいて4分間照射された。このサンプルは次に約550℃の温度で約1時間半熱処理され、次にその部分は、被照射領域の反対側からNd:YAG封着用レーザーを用いて加熱された。図示のように、照射され、熱処理され、その後、封着用レーザーで加熱されたガラスシートの被照射領域の表面は、248nmにおいて照射されなかったガラスシートの表面から約10μm突出するように膨張した。
【0023】
図6に示された別の実施の形態においては、最初のガラスシート200はマスクを介して波長248nmで選択的に照射されて、上述のような所定の形状を有する被照射領域を生成する。図6に示された実施の形態においては、ガラスシート200の両面が選択的に照射される。次にガラスシート200は、上述のように熱処理され、そして第1の面204は、上述のように適当な封着用レーザーを用いて基板126に封着され、これにより空洞234を形成する。ガラスシート200は、封着用レーザーからの基板を透過した光の導入によって基板126に封着される。1層以上のエレクトロルミネッセンス層を上に堆積させた第2の基板126は、封着用レーザーからの第2の基板を透過した光の導入によって、第1のガラスシート200の第2の面206側に同様に封着されるのが好ましい。
【0024】
さらに別の実施の形態においては、ガラスシートの所定の部分の吸収係数が従来からあるイオン交換法によって変更される。例えば、ガラスシートの所定の部分はイオン交換を受けて、所定のパターンに従ってガラス中に銅イオンを含入させる。ガラスシートの所定の部分がイオン交換を受けると、吸収係数が変化し、上記所定の部分によって著しく吸収される波長で発光する封着用レーザーが用いられて、上述と同様の態様でガラスシートを基板に封着する。
【0025】
上述した本発明の実施の形態、特に「好ましい」実施の形態は、単に実施が可能な具体例に過ぎず、本発明の原理を明確に理解するための説明に過ぎないことを力説すべきである。本発明の精神および原理から実質的に離れることなしに、上述の実施の形態に対して種々の変形、変更を行なうことができる。例えば図7に示されているように、第1のガラスシート100は、一方の面側のみが照射され、熱処理され、かつ上述のように基板に封着される。第2のガラスシート100も、一方の面側のみが照射され、熱処理され、かつ
この第2のガラスシート100の被照射領域112を介して第1のガラスシート100の第2の面106側に封着される。この方法で、複数枚のガラスシートが互いに順次封着されてスタックにされる。第1のガラスシート100は、追加のエレクトロルミネッセンス素子のための基板の役を果たす。このような変形および変更のすべては、本明細書および本発明の範囲内に含まれ、かつ添付の請求項によって保護されることを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】マスクを通じたガラスシートの照射を示す、本発明の方法による装置の断面側面図
【図2】マスクを通じて照射されたガラスシートの領域のアウトラインを示す、本発明の実施の形態によるガラスシートの平面図
【図3】本発明による方法の実施の形態の効果を示す、処理条件を変えた4個の同じガラスサンプルに関する透過率(吸収)曲線
【図4】本発明の一実施の形態により形成されたガラス外被の断面側面図
【図5】本発明の一実施の形態により照射され、熱処理され、かつ封着用レーザーに曝されたガラス表面の膨張量を示す曲線
【図6】本発明の別の実施の形態により形成されたガラス外被の断面側面図
【図7】複数のガラスシートが順次積み重ねられかつ封着される本発明のさらに別の実施の形態により形成されたガラス外被の断面側面図
【符号の説明】
【0027】
100,200 ガラスシート
102 マスク
104,204 ガラスシートの第1の面
106,206 ガラスシートの第2の面
108 光
110 光源
112 被照射領域
114 マスクの開口部
126 基板
128 発光材料
134 空洞

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面および第2の面を備えかつAgまたはAuがドープされた第1のガラスシートを提供し、
該ガラスシートの一部分を第1の光エネルギーをもって照射し、
前記ガラスシートを少なくとも約480℃の温度で熱処理し、
前記ガラスシートを基板の上方に位置決めし、
前記ガラスシートの被照射部分を前記第1の光エネルギーとは異なる第2の光エネルギーに曝して該ガラスシートを前記基板に融着し、該基板と前記ガラスシートとの間に空洞を形成する、
諸ステップを含むことを特徴とするガラス外被の作成方法。
【請求項2】
前記第1の光エネルギーが約248nmの波長を有することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第2の光エネルギーが約300nmと600nmとの間の波長を有することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記照射ステップがマスクを通じて照射することを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記被照射部分が前記第1の面上の閉路を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記ガラスシートが複数の被照射パターンを備えていることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記空洞の内部に配置されたエレクトロ・ルミネッセンス層をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記ガラスシートの化学組成と前記基板の化学組成とがほぼ同一であることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記ガラスシートが、約0.22重量%と0.66重量%との間の量のAgまたはAuを含有していることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記被照射部分が300nm未満の深さを有することを特徴とする請求項1記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−524112(P2008−524112A)
【公表日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−548283(P2007−548283)
【出願日】平成17年12月12日(2005.12.12)
【国際出願番号】PCT/US2005/044952
【国際公開番号】WO2006/068869
【国際公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(397068274)コーニング インコーポレイテッド (1,222)
【Fターム(参考)】