説明

キッチン用昇降式吊戸棚、除菌方法

【課題】払拭布が乾燥していない、濡れたままの状態において十分に加熱することを目的とする。
【解決手段】
本発明のキッチン用昇降式吊戸棚110は、底面が開放されたキャビネット170と、キャビネット170の下方にてキャビネット170の内外へ昇降する昇降ラック180と、昇降ラック180内に設けられ、昇降ラック180内の他の空間と隔離された除菌庫230と、温風を生成する温風器254と、除菌庫230内に配され、温風器254からの温風が流入する中空部276と中空部276に取り込んだ温風によって加熱される外壁278とを有し、払拭布270を載置可能な載置台258と、を備えることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システムキッチンの上方の壁面に設けられる吊戸棚であって、内部に昇降ラックを収納するキッチン用昇降式吊戸棚、除菌方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今のシステムキッチンには、シンク下等のみならず、収納スペースを確保するため、システムキッチンの上方の空いている空間を有効活用し、かかる空間に吊戸棚や収納庫を配置するものがある。しかし、かかる高所に設けられた吊戸棚や収納庫から被収納物を出し入れするのは煩雑な作業である。そこで、被収納物の出し入れを容易にするために、たとえば下方を開放したキャビネット内に昇降自在の昇降ラックを設けた昇降式吊戸棚が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
システムキッチンは典型的には、シンク、調理スペースおよびコンロで構成されている。これは、シンクで洗い、調理スペースで切った食材をコンロで加熱するという一連の作業を円滑化するためのレイアウトである。そして昇降式吊戸棚はシンクや調理スペースの上方に設けられるのが一般的である。これは、コンロの上方にはレンジフードがあって昇降式吊戸棚を設置できないことに加え、シンクや調理スペースの上方に設置してキッチン使用者の目の高さまで被収納物を下降させることができれば、キッチン使用者にとって便利だからである。したがって昇降式吊戸棚は、必然的に、コンロの上方のレンジフードと隣接するレイアウトとなることが多い。
【0004】
また、上述した昇降式吊戸棚同様、食器類を乾燥させる食器乾燥庫を昇降自在に構成する技術も開示されている(例えば、特許文献2)。一般的に食器乾燥庫は、システムキッチン側に設置されるが、シンクの占有領域の問題でシンク直下には配置することができない。従って、使用者は、洗浄後の食器を食器乾燥機に移す際、食器を把持した状態での移動等を強いられていた。かかる昇降自在な食器乾燥庫により使い勝手を向上させることが可能となった。
【特許文献1】特開2004−187768号公報
【特許文献2】特開2001−218725号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
食器乾燥機で乾燥した食器類は、システムキッチンの収納庫のみならず吊戸棚にも収納できるので、食器乾燥機と吊戸棚とが同時に利用されることも多く、吊戸棚を昇降自在に構成した場合、食器乾燥機はその中にビルトインする構成にした方が、一つの操作で両者を同時に利用でき、駆動部が一つで済む等コスト的に有利となる。
【0006】
また、乾燥が必要な台所用品としては、食器類の他に布巾や手拭きタオルといった払拭布もある。かかる払拭布は濡れた状態で長時間放置されるので、雑菌が繁殖する可能性が高い。従って、払拭布に関しては他の台所用品と同様の乾燥に加えて除菌を遂行する必要がある。
【0007】
このような除菌を遂行するためには払拭布を例えば80℃に加熱する必要がある。しかし、乾燥機では食器類に送風や温風を直接当ててその水気を飛ばしているが、水気を飛ばすときの気化熱によって食器類表面の熱は余り上昇しない。従って、払拭布に直接温風を当てたとしてもその表面の温度は除菌可能な温度までは高くならない。そうすると払拭布の雑菌は排除されないまま乾燥し、胞子状態となる場合がある。胞子状態となると、雑菌は耐熱性が高くなり、除菌の効果が落ちるといった問題が生じる。
【0008】
本発明は、払拭布の除菌に関する上記問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、払拭布が乾燥していない、濡れたままの状態においても十分に加熱することが可能な、キッチン用昇降式吊戸棚、除菌方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、底面が開放されたキャビネットと、キャビネットの下方にてキャビネットの内外へ昇降する昇降ラックと、昇降ラック内に設けられ、昇降ラック内の他の空間と隔離された除菌庫と、温風を生成する温風器と、除菌庫内に配され、温風器からの温風が流入する中空部と中空部に取り込んだ温風によって加熱される外壁とを有し、払拭布を載置可能な載置台と、を備えることを特徴とする、キッチン用昇降式吊戸棚が提供される。
【0010】
払拭布や、まな板等の調理器具の除菌加熱を行う除菌庫を昇降ラック内に設ける構成により、システムキッチンのワークトップ下の空間を有効利用できる。また、昇降ラックを降ろすと昇降ラック内の調理器具も除菌庫内の払拭布も一度に取り出しできるようになるので、被収納物の両者間移動も容易かつ迅速に遂行できる。
【0011】
また、上記の構成では、温風によりまず載置台が加熱され、その熱をもってして払拭布が間接的に加熱されるので気化熱により直接熱が奪われることなく、払拭布を雑菌の死滅温度である80℃まで上昇することができ、払拭布が乾燥していない、濡れたままの状態において十分に除菌することが可能となる。
【0012】
載置台は、外壁の外表面の少なくとも一部に払拭布が接触する傾斜面を有していてもよい。
【0013】
かかる構成では、払拭布が重力を受けて傾斜面に付勢されるので、払拭布と傾斜面との接触を安定的にかつ長時間維持することができる。従って、外壁外表面の熱を払拭布のみに十分に伝達することが可能となる。
【0014】
載置台の傾斜面は、断面が略三角形に形成されてもよい。頂部を境にした2つの傾斜面に跨るように、払拭布を広げた状態で接触させることで、頂部を境に両方向に張力が生じ、払拭布が載置台に掛止されることとなる。従って、払拭布と傾斜面との接触をさらに安定的にかつ長時間維持することができ、外壁外表面の熱を払拭布のみに十分に伝達することが可能となる。
【0015】
外壁を加熱した温風は、載置台の外に流出し、除菌庫内を循環して払拭布を乾燥させてもよい。
【0016】
かかる構成により、払拭布は、一面が外壁からの熱で除菌され、他面が温風により乾燥される。従って、除菌および乾燥を迅速かつ効率良く遂行することが可能となる。
【0017】
キッチン用昇降式吊戸棚は、温風器からの温風を載置台に流通させるダクトをさらに含んでもよい。かかる構成により、温風器と載置台とを自由に配置することが可能となり、温風器と載置台とを同一平面に並置することなく鉛直方向に重ねて配置できるので、空間の占有効率を向上することができる。
【0018】
上記課題を解決するために、本発明の他の観点によれば、中空部と外壁とを有する載置台を用いて払拭布を除菌する除菌方法であって、払拭布を載置台に載置し、中空部に温風を流入して外壁を加熱し、払拭布の、外壁の外表面に接触している部分を間接的に加熱することを特徴とする、除菌方法が提供される。
【0019】
上述したキッチン用昇降式吊戸棚における技術的思想に対応する構成要素やその説明は、当該除菌方法にも適用可能である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、布巾等の払拭布が乾燥していない、濡れたままの状態において十分に加熱することが可能となり、払拭布の除菌効果を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。なお、以下の実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。
【0022】
本実施形態は、キッチン用昇降式吊戸棚(以下「吊戸棚」と略称する)の昇降ラックに除菌庫を設け、その中で、払拭布が乾燥していない、濡れたままの状態において十分に加熱することを目的としている。これは、同温度で加熱した場合に払拭布の湿度が高い状態の方が雑菌に与えるダメージが大きいからである。ここでは、本実施形態の理解を容易にするため、まず吊戸棚の配置および駆動機構について説明し、その後で本実施形態の特徴を詳述する。
【0023】
図1は、本実施形態のシステムキッチンと吊戸棚との位置関係を示した斜視図である。システムキッチン100は調理に必要な火(加熱)や水を中心に調理器具がその大きさに応じて各収納庫に配されている。吊戸棚110は、システムキッチン100の上方に設置されているが、高所にある扉を開閉することなく、収納部分をキッチン使用者の目の高さまで下ろし、前方に手を伸ばして被収納物を収納または取り出せるようにしたものである。
【0024】
上記システムキッチン100は、シンク130、調理スペース140およびコンロ150の概ね3つの部位で構成されている。かかるシステムキッチン100のうち、シンク130および調理スペース140の幅にわたる領域の上方において、吊戸棚110は、壁500に背面を固定支持されている。一方、火気を扱うコンロ150の上方には、吊戸棚110に隣接して、レンジフード160が吊戸棚同様に壁500に固定支持されている。
【0025】
吊戸棚110は、下方が開放されたキャビネット170と、キャビネット170の下方にてキャビネット170の内外へ昇降する昇降ラック180とを含む。昇降ラック180は収納部を有し、前面の大部分が開放されていて、食器や台所回りの物品を出し入れすることができる。
【0026】
また、キャビネット170の前面には上扉172と下扉174とが配置されていて、昇降ラック180が下降してキャビネット170の下方に出現するときは、これと連動して下扉174が上方へ移動する。従って、昇降ラック180の上端がキャビネット170の下端より下降せずとも、昇降ラック180の開放前面は使用者の目の前に出現する。かかる構成により昇降ラック180の可動範囲を狭くすることができ、昇降動作時間を短縮したり、吊戸棚110の高さ方向の寸法を大きくして容積増大を図ったりすることができる。以下に昇降ラック180と、下扉174とを連動させる駆動機構について説明する。
【0027】
図2は、昇降ラック180の駆動機構を示した図である。図2では理解を容易にするため下扉174は図示を省略している。
【0028】
まず、駆動モータ190の回転によって、水平方向左右に2条の幅広ベルト200が巻き出される。これらのベルトは、キャビネット170の両側板の近傍に固定設置された転向プーリ210(定滑車)によって垂直方向に転向され、端部はそれぞれ昇降ラック180に固定されたプーリ212(動滑車)を巻回して、キャビネット170の上方に固定されている。したがって、駆動モータ190の回転によって、昇降ラック180は昇降する。
【0029】
昇降ラック180が降下すると収納部220が出現し、収納部220には、除菌庫230が設置され、他の空間と隔離される。ここで密封とせず隔離としたのは、除菌庫内の気圧を高くすることで密封空間としなくても他の空間からの空気の流入を防止できるからである。
【0030】
このように、払拭布や、まな板等の調理器具の除菌加熱を行う除菌庫230を昇降ラック内に設ける構成により、システムキッチン100のワークトップ下の空間を有効利用できる。また、昇降ラック180を降ろすと昇降ラック内の調理器具も除菌庫内の払拭布も一度に取り出しできるようになるので、被収納物の両者間移動も容易かつ迅速に遂行できる。
【0031】
図3は、本実施形態の除菌庫230の構成を示した斜視図である。当該除菌庫230は、除菌壁250と、開閉扉252と、温風器254と、ダクト256と、載置台258とを含んで構成される。
【0032】
上記除菌壁250は、除菌庫230の周囲を形成し、昇降ラック内における他の空間と隔離すべく設けられている。
【0033】
上記開閉扉252は、透明または半透明の耐熱性のある樹脂で形成され、ヒンジ機構によって昇降ラック180に回動自在に取り付けられている。本実施形態の雑菌処理を遂行するときには、かかる開閉扉252を開状態にすることで除菌対象である払拭布270を設置でき、マグネット272の吸着力により開閉扉252を閉状態にした後、雑菌処理を開始する。また、雑菌処理が終了した後の払拭布270の取り出し口としても機能する。
【0034】
上記温風器254は、除菌壁250の外側で除菌庫230の鉛直上方に配置され、温風を生成する。かかる温風の温度は、後述する載置台258に載置された払拭布270が80℃近辺となるように、やや高めに設定される。また、コストと除菌効果との兼ね合いで80℃以上の例えば、95℃といった設定も可能である。
【0035】
上記ダクト256は、温風器254で生成された温風を後述する載置台258に流し込むための管路として機能する。従って、管路の一端が温風器254に、中央および他端が2つの載置台258に接続されている。
【0036】
このようなダクト256を用いると、温風器254と載置台258とを自由に配置することが可能となり、温風器254と載置台258とを同一平面に並置することなく鉛直方向に重ねて配置できるので、空間の占有効率を向上することができる。
【0037】
また、ダクト256内の気圧は温風器254に近いほど高くなるので、各々の載置台258への温風の流量を等しくするために、ダクト256から載置台258への流入口の大きさを温風器254と載置台258との距離に応じて変化させている(図示せず)。即ち、図3において温風器254に近い側の載置台258aへの流入口は、温風器254に遠い側の載置台258bへの流入口より小さくなる。
【0038】
上記載置台258は、ステンレスで形成され、ダクト256からの温風が流入する中空部276と、中空部276に取り込んだ温風によって加熱される外壁278とを有している。そして、除菌対象である払拭布270を外壁278の外表面に接触させて除菌する。
【0039】
除菌を遂行するためには払拭布270を例えば80℃に加熱する必要がある。しかし、従来の送風や温風を直接当ててその水気を飛ばす方法では水気を飛ばすときの気化熱によって払拭布270の熱が余り上昇しない。本実施形態では、温風器254からの温風によりまず載置台258の外壁278が加熱され、その熱をもってして払拭布270が間接的に加熱されるので、気化熱により熱が奪われることなく、払拭布270を雑菌の死滅温度である80℃まで上昇することができ、払拭布が乾燥していない、濡れたままの状態において十分に除菌することが可能となる。
【0040】
ここで、載置台258は、外壁278の外表面の少なくとも一部に払拭布270が接触する傾斜面を有している。かかる構成では、払拭布270が重力を受けて傾斜面に付勢されるので、払拭布270と傾斜面との接触を安定的にかつ長時間維持することができる。従って、外壁外表面の熱を払拭布270のみに十分に伝達することが可能となる。
【0041】
また、載置台258の傾斜面は、断面が略三角形に形成されている。頂部を境にした2つの傾斜面に跨るように、払拭布を広げた状態で接触させることで、頂部を境に両方向に張力が生じ、払拭布が載置台に掛止されることとなる。従って、払拭布270と傾斜面との接触をさらに安定的にかつ長時間維持することができ、外壁外表面の熱を払拭布270のみに十分に伝達することが可能となる。また、外観も布巾掛けに掛止したような状態になるので、使用者に清潔なイメージを与えることができる。
【0042】
図4は、載置台258の他の実施形態を示した参考図である。上述したように、載置台258は断面が略三角形に形成され、三角錐を倒したような形状となっている。しかし、載置台258の形状は、かかる場合に限られず、払拭布270と当接する傾斜面が一部にでも形成されていればどのような形状に形成してもよい。例えば、図4(a)では、図3の載置台258の断面頂部(凸部)をなだらかな半楕円280とし、図4(b)では、さらに載置台258の全体を断面球形状282としている。
【0043】
また、本実施形態の目的が払拭布270と載置台258との面接触であることを鑑みると、図4(c)に示すような載置台258の接触面が平面284であっても本実施形態の範疇であり、かつ、本実施形態の目的および効果を奏することができる。
【0044】
このようにして、載置台258の外壁を加熱した温風は、さらに載置台258の外に流出し、載置台258の周囲を循環して払拭布270を乾燥させる。
【0045】
図5は、温風の循環経路を説明するための説明図である。かかる図5を参照すると、温風器254で生成されダクト256から流入口288を通じて載置台258に流入した温風は、まず、載置台258の外壁278に当たり外壁278自体を加熱する(図5では実線の矢印)。外壁278を加熱した温風は、載置台258の端部に設けられた流出口290から流出する。流出口290は垂直に対して少し角度を有しているので、温風は一方向に偏って流出され、その温風が除菌庫230内で循環する(図5では破線の矢印)。
【0046】
かかる構成により、払拭布270は、一面が外壁278からの熱で除菌され、他面が温風により乾燥される。従って、除菌および乾燥を迅速かつ効率良く遂行することが可能となる。また、載置台258からの温風の雰囲気中にまな板等、他の台所用品を置くことで、その台所用品の除菌および乾燥も可能となる。
【0047】
(除菌方法)
次に、上述した除菌庫230を用いて払拭布270を除菌する除菌方法を説明する。
【0048】
図6は、除菌方法の処理の流れを示したフローチャートである。ここでは、除菌庫230内に中空部276と外壁278とを有する載置台258を予め設置し、その載置台258を利用して除菌方法を遂行する。
【0049】
まず、除菌対象となる払拭布を載置台258に載置し(S300)、中空部276に温風器254からの温風を流入して外壁を加熱する(S302)。そして、払拭布270の外壁の外表面に接触している部分を間接的に加熱する(S304)。このように載置台258の外壁を加熱した温風は、さらに載置台258の外に流出し(S306)、載置台258の周囲を循環して払拭布270を乾燥させる(S308)。
【0050】
かかる除菌方法によっても、布巾等の払拭布が乾燥していない、濡れたままの状態において十分に加熱することが可能となり、払拭布の除菌効果を向上することができる。
【0051】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、システムキッチンの上方の壁面に設けられる吊戸棚であって、内部に昇降ラックを収納するキッチン用昇降式吊戸棚、除菌方法に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本実施形態のシステムキッチンと吊戸棚との位置関係を示した斜視図である。
【図2】昇降ラックの駆動機構を示した図である。
【図3】本実施形態の除菌庫の構成を示した斜視図である。
【図4】載置台の他の実施形態を示した参考図である。
【図5】温風の循環経路を説明するための説明図である。
【図6】除菌方法の処理の流れを示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0054】
110 …吊戸棚
170 …キャビネット
180 …昇降ラック
220 …収納部
230 …除菌庫
250 …除菌壁
252 …開閉扉
254 …温風器
256 …ダクト
258 …載置台
270 …払拭布
276 …中空部
278 …外壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面が開放されたキャビネットと、
前記キャビネットの下方にて該キャビネットの内外へ昇降する昇降ラックと、
前記昇降ラック内に設けられ、該昇降ラック内の他の空間と隔離された除菌庫と、
温風を生成する温風器と、
前記除菌庫内に配され、前記温風器からの温風が流入する中空部と該中空部に取り込んだ温風によって加熱される外壁とを有し、払拭布を載置可能な載置台と、
を備えることを特徴とする、キッチン用昇降式吊戸棚。
【請求項2】
前記載置台は、前記外壁の外表面の少なくとも一部に払拭布が接触する傾斜面を有していることを特徴とする、請求項1に記載のキッチン用昇降式吊戸棚。
【請求項3】
前記載置台の傾斜面は、断面が略三角形に形成されていることを特徴とする、請求項2に記載のキッチン用昇降式吊戸棚。
【請求項4】
前記外壁を加熱した温風は、前記載置台の外に流出し、前記除菌庫内を循環して前記払拭布を乾燥させることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のキッチン用昇降式吊戸棚。
【請求項5】
前記温風器からの温風を前記載置台に流通させるダクトをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のキッチン用昇降式吊戸棚。
【請求項6】
中空部と外壁とを有する載置台を用いて払拭布を除菌する除菌方法であって、
払拭布を前記載置台に載置し、
前記中空部に温風を流入して前記外壁を加熱し、
前記払拭布の、前記外壁の外表面に接触している部分を間接的に加熱することを特徴とする、除菌方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−11386(P2009−11386A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−173568(P2007−173568)
【出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【出願人】(000104973)クリナップ株式会社 (341)
【出願人】(000239219)福伸電機株式会社 (25)
【Fターム(参考)】