説明

キノリン、イソキノリン、及びキナゾリン−オキシアルキルアミド及び殺真菌剤としてのその使用

X及びYのうちの一方がN又はN酸化物でありもう一方がCRであるか、又はX及びYの両方がNである、一般構造式(1)の殺真菌化合物。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、新規のN−アルキニル−2−キノリン−(イソキノリン−及びキナゾリン−)オキシアルキルアミド、それらの調製方法、それらを含有する組成物及び真菌特に植物の真菌感染を撲滅するためのそれらの使用方法に関する。
【0002】
除草剤解毒剤として又は除草剤緩和剤として有用であるものとして、さまざまなキノリン−8−オキシアルカンカルボン酸誘導体が記述されてきた(例えば米国特許第4,881,966号、米国特許第4,902,340号及び米国特許第5,380,852号明細書)。例えば国際公開第99/33810号パンフレット、米国特許第6090815号明細書及び日本国特許出願第2001089453号の中では、或る種のヘテロアリールオキシ(チオ)アルカン酸アミド誘導体が、農業及び園芸用殺真菌剤としてのそれらの使用と合わせて記述されている。さらに、例えば米国特許第4116677号明細書及び米国特許第4168319号明細書の中では、或る種のフェノキシアルカン酸アミド誘導体が、除草剤及び殺ウドンコ病菌剤としての使用を合わせて記述されている。
【0003】
本発明に従うと、構造式(1)の化合物
【化1】

(式中、
− X及びYのうちの1つがN又はN酸化物であり、もう1つがCRであるか又はX及びYの両方がNであり、
【0004】
− Zは、H、ハロ(例えばフルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード)、任意的にハロ又はC1-4アルコキシで置換されたC1-6アルキル、任意的にハロ又はC1-4アルコキシで置換されたC3-6シクロアルキル、任意的にハロで置換されたC2-4アルケニル、任意的にハロで置換されたC2-4アルキニル、任意的にハロ又はC1-4アルコキシで置換されたC1-6アルコキシ、任意的にハロ(例えばアリルオキシ)で置換されたC2-4アルケニルオキシ、任意的にハロ(例えばプロパルギルオキシ)で置換されたC2-4アルキニルオキシ、シアノ、ニトロ、C1-4−アルコキシカルボニル、−OSO2R’、S(O)nR’、−COR’’、−CONR’’R’’’、−CR’’=NOR’、NR’’R’’’、NR’’COR’、NR’’CO2R’(なお式中、nは0、1又は2であり、R’は任意的にハロゲンで置換されたC1-6アルキルであり、R’’及びR’’’は独立してH又はC1-6アルキルであるか又は−CONR’’R’’’の場合、一緒になって単一窒素原子、飽和炭素原子及び任意的に単一酸素原子を含有する5〜6員の環を形成し得る)であり;
【0005】
− RはH、ハロ、C1-8アルキル、C3-6シクロアルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C1-8アルコキシ、C1-8アルキルチオ、ニトロ、アミノ、モノ又はジ−(C1-6)アルキルアミノ、モノ又はジ−(C2-6)アルケニル−アミノ、モノ又はジ−(C2-6)アルキニルアミノ、ホルミルアミノ、C1-4アルキル(ホルミル)アミノ、C1-4アルキルカルボニルアミノ、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、C1-4アルキル(C1-4アルキルカルボニル)アミノ、シアノ、ホルミル、C1-4アルキルカルボニル、C1-4アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ又はジ−(C1-4)アルキルアミノカルボニル、カルボキシ、C1-4アルキルカルボニルオキシ、アリール(C1-4)アルキルカルボニルオキシ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルフォニル又はC1-4アルキルスルフォニルオキシであり;
【0006】
− R1は、アルキル、アルケニル及びアルキニル基が任意的にそれらの末端炭素原子上で1、2又は3個のハロゲン原子(例えば、2,2,2−トリフルオロエチル)、シアノ基(例えばシアノメチル)、C1-4アルキルカルボニル基(例えばアセチルメチル)、C1-4アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニルメチル又はメトキシカルボニルエチル)又はヒドロキシ基(例えばヒドロキシメチル)で置換されている、C1-4アルキル、C2-4アルケニル又はC2-4アルキニルであり、そうでなければ;
【0007】
− R1は、炭素原子合計数が2又は3であるアルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、アルキルスルフィニルアルキル又はアルキルスルフォニルアルキル(例えばメトキシメチル、メチルチオメチル、エトキシメチル、2−メトキシエチル及び2−メチルチオエチル)であり、そうでなければ;
【0008】
− R1は、直鎖C1-4アルコキシ基(すなわち、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ及びn−ブトキシ)であり;
− R2は、ベンジル部分のフェニル環が任意的にC1-4アルコキシで置換されているベンジルオキシメチル、C1-4アルコキシメチル、C1-4アルキル又はHであり;
− R3及びR4は、両方共にHでなく、両方がH以外である場合それらの組合せた炭素原子合計が4を超えないことを条件として、独立してH、C1-3アルキル、C2-3アルケニル又はC2-3アルキニルであり、そうでなければ;
− R3及びR4は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、任意的に1つのO、S又はN原子を含有し任意的にハロ又はC1-4アルキルで置換された3又は4員の炭素環式環を形成し;かつ
− R5は、アルキル又はシクロアルキル基が任意的に、ハロ、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、シアノ、C1-4アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、モノ又はジ(C1-4)アルキルアミノカルボニルオキシ、−S(O)n(C1-6)−アルキル(なお式中nは0、1又は2である)、トリアゾリル(例えば1,2,4−トリアゾリル−1−イル)、トリ(C1-4)アルキルシリルオキシ、任意的に置換されているフェノキシ、任意的に置換されているチエニルオキシ、任意的に置換されているベンジルオキシ又は任意的に置換されているチェニルメトキシで置換されているC3-6シクロアルキル、C1-4アルキル又はHであり、そうでなければ;
− R5は、任意的に置換されているフェニル、任意的に置換されているチエニル又は任意的に置換されているベンジルであり;
ここで、R5の任意的に置換されているフェニル及びチエニル環は、任意的に、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニルオキシ、C2-4アルキニルオキシ、ハロ(C1-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルコキシ、C1-4アルキルチオ、ハロ(C1-4)アルキルチオ、ヒドロキシ(C1-4)アルキル、C1-4アルコキシ(C1-4)アルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル(C1-4)アルキル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ベンゾイルオキシ、シアノ、イソシアノ、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、NRmn、−NHCORm、−NHCONRmn、−CONRmn、−SO2m、−OSO2m、−CORm、−CRm=NRn又は−N=CRmn(なおここでRm及びRnは独立して水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C1-4アルコキシ、ハロ(C1-4)アルコキシ、C1-4アルキルチオ、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル(C1-4)アルキル、フェニル又はベンジルであり、フェニル及びベンジルは任意的にハロゲン、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシで置換されている)の中から選択された1、2又は3個の置換基で置換されている)が提供される。
【0009】
本発明の化合物は、少なくとも1つの非対称炭素原子(及びR3及びR4が異なる場合には少なくとも2つ)を含有し、鏡像異性体として(又はジアステレオ異性体対として)又はこのようなものの混合物として存在し得る。ただし、これらの混合物は個々の異性体又は異性体対へと分離され得、本発明はかかる異性体及び異性体混合物を全ての割合で包含する。任意の与えられた化合物について1つの異性体がもう1つの異性体よりもさらに殺真菌活性の高いものである可能性があるということが予想される。
【0010】
相反する記述のないかぎり、アルコキシ、アルキルチオなどのアルキル基及びアルキル部分は、適切には直鎖又は有枝鎖の形で1〜4個の炭素原子を含有している。例としては、メチル、エチル、n−及びイソ−プロピル及びn−、sec−、イソ−及びtert−ブチルがある。アルキル部分が5又は6個の炭素原子を含有している場合の例は、n−ペンチル及びn−ヘキシルである。
【0011】
アルケニル及びアルキニル部分は同様に適切には直鎖又は有枝鎖の形をした2〜4個の炭素原子を含有する。例としては、アリル、エチニル及びプロパルギルがある。
【0012】
ハロにはフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードが内含される。最も一般的には、それはフルオロ、クロロ、又はブロモであり、通常はフルオロ又はクロロである。
【0013】
特に有利であるのは、XがNでありYがCR(キノリン)である一般構造式(1)の化合物である。同様に有利であるのは、X及びYが両方共N(キナゾリン)であり、YがN、XがCR(イソキノリン)である化合物である。
【0014】
標準的にはRはHであり、ハロ(例えばクロロ又はブロモ)又はシアノである。
Zは標準的にはH又はハロ(例えばブロモ)である。
標準的には、R1はメチル、エチル、n−プロピル、2,2,2−トリフルオロメチル、シアノメチル、アセチルメチル、メトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、メトキシメチル、メチルチオメチル、エトキシメチル、2−メトキシエチル、2−メチルチオエチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ又はn−ブトキシである。エチルがR1の好ましい値であるが、同じく特に有利であるのはメトキシ、エトキシ及びメトキシメチルである。
【0015】
標準的にはR2はHであり、R3及びR4のうちの少なくとも1つ、ただし好ましくは両方がメチルである。
【0016】
3及びR4の一方がHである場合、もう一方はメチル、エチル又はn−又はイソ−プロピルであり得る。R3及びR4の一方がメチルである場合、もう一方はH又はエチルであり得るが、同じく好ましくはメチルである。R2は同様に、C1-4アルコキシメチル及びベンジルオキシメチルを内含し、ここでベンジル基のフェニル環は任意的にアルコキシ置換基例えばメトキシ置換基を担持する。R2のこのような値は、プロペスティサイド化合物であると考えられている構造式(1)の化合物を提供する。
【0017】
標準的には、R5はH、メチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、1−メトキシエチル、tert−ブチルジメチル−シロキシメチル、3−シアノプロピル、3−メトキシプロピル、3−(1,2,4−トリアゾル−1−イル)プロピル、3−メチルチオプロピル、3−メタンスルフィニルプロピル又は3−メタンスルフォニルプロピルである。特に有利であるのは、R5がメチル、メトキシメチル又はシアノプロピルである化合物である。
【0018】
1つの態様において、本発明は、R5がH以外のものであるという点を除いてX、Y、Z、R1、R2、R3、R4及びR5が上述で定義した通りであるような一般構造式(1)の化合物を提供している。
【0019】
もう1つの態様では、本発明は、X及びYのうちの一方がNでありもう一方がCRであるか、又はX及びYの両方がNであり;
【0020】
zがHであり、
− RはH、ハロ、C1-8アルキル、C3-6シクロアルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C1-8アルコキシ、C1-8アルキルチオ、ニトロ、アミノ、モノ又はジ−(C1-6)アルキルアミノ、モノ又はジ−(C2-6)アルケニル−アミノ、モノ又はジ−(C2-6)アルキニルアミノ、ホルミルアミノ、C1-4アルキル(ホルミル)アミノ、C1-4アルキルカルボニルアミノ、C1-4アルキル(C1-4アルキルカルボニル)アミノ、シアノ、ホルミル、C1-4アルキルカルボニル、C1-4アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ又はジ−(C1-4)アルキルアミノカルボニル、カルボキシ、C1-4アルキルカルボニルオキシ、アリール(C1-4)アルキルカルボニルオキシ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルフォニル又はC1-4アルキルスルフォニルオキシであり;
【0021】
− R1は、アルキル、アルケニル及びアルキニル基が任意的にそれらの末端炭素原子上で1、2又は3個のハロゲン原子、シアノ基、C1-4アルキルカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニル基又はヒドロキシ基で置換されている、C1-4アルキル、C2-4アルケニル又はC2-4アルキニルであり、そうでなければ;
【0022】
− R1は、炭素原子合計数が2又は3であるアルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、アルキルスルフィニルアルキル又はアルキルスルフォニルアルキルであり、そうでなければ、R1は、直鎖C1-4アルコキシ基であり;
【0023】
− R2は、ベンジル部分のフェニル環が任意的にC1-4アルコキシで置換されているベンジルオキシメチル、C1-4アルコキシメチル、C1-4アルキル又はHであり;
− R3及びR4は、両方共がHでなく、両方がH以外である場合それらの組合せた炭素原子合計が4を超えないことを条件として、独立してH、C1-3アルキル、C2-3アルケニル又はC2-3アルキニルであり、そうでなければ;
− R3及びR4は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、任意的に1つのO、S又はN原子を含有し任意的にハロ又はC1-4アルキルで置換された3又は4員の炭素環式環を形成し;かつ
− R5は、アルキル又はシクロアルキル基が任意的に、ハロ、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、シアノ、C1-4アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ又はモノ又はジ(C1-4)アルキルアミノカルボニルオキシ、トリ(C1-4)アルキルシリルオキシ、任意的に置換されているフェノキシ、任意的に置換されているチエニルオキシ、任意的に置換されているベンジルオキシ又は任意的に置換されているチェニルメトキシで置換されているC3-6シクロアルキル、C1-4アルキル又はHであり、そうでなければ;
− R5は、任意的に置換されているフェニル、任意的に置換されているチエニル又は任意的に置換されているベンジルであり;
ここで、R5の任意的に置換されているフェニル及びチエニル環は、任意的に、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニルオキシ、C2-4、アルキニルオキシ、ハロ(C1-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルコキシ、C1-4アルキルチオ、ハロ(C1-4)アルキルチオ、ヒドロキシ(C1-4)アルキル、C1-4アルコキシ(C1-4)アルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル(C1-4)アルキル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ベンゾイルオキシ、シアノ、イソシアノ、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、NRmn、−NHCORm、−NHCONRmn、−CONRmn、−SO2m、−OSO2m、−CORm、−CRm=NRn又は−N=CRmn(なおここでRm及びRnは独立して水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C1-4アルコキシ、ハロ(C1-4)アルコキシ、C1-4アルキルチオ、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル(C1-4)アルキル、フェニル又はベンジルであり、フェニル及びベンジルは任意的にハロゲン、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシで置換されている)の中から選択された1、2又は3個の置換基で置換されている、化合物を提供している。
【0024】
もう1つの態様では、本発明は、X及びYのうちの一方がNでありもう一方がCRであるか又はX及びYの両方がNであり;zがHであり;RがH、ハロ又はシアノであり;R1がメチル、エチル、n−プロピル、2,2,2−トリフルオロメチル、シアノメチル、アセチルメチル、メトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、メトキシメチル、メチルチオメチル、エトキシメチル、2−メトキシエチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ又はn−ブトキシ;R2はH;R3及びR4は両方共メチルであり;R5がH、メチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、1−メトキシエチル、tert−ブチルジメチルシロキシメチル、3−シアノプロピル、3−メトキシプロピル、3−(1,2,4−トリアゾル−1−イル)プロピル、3−メチルチオプロピル、3−メタンスルフィニルプロピル又は3−メタンスルフォニルプロピルである一般構造式(1)の化合物を提供している。好ましくはR1はエチル、メトキシ、エトキシ又はメトキシメチル、特にエチルである。好ましくはR5はメチル、メトキシメチル又は3−シアノプロピルである。
【0025】
本発明の一部を形成する化合物は下表1〜152で例示されている。
表1中の化合物は一般構造式(1)の化合物であり、式中XはN、YはCH、ZはH、R1はエチル、R2はH、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は該表中で与えられた値を有している。
【0026】
表1
【表1】

【0027】
【表2】

【0028】
【表3】

【0029】
【表4】

【0030】
表2
表2は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1はメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表2の化合物1は、表2の化合物1中でR1がエチルではなくメチルであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表2の化合物2〜101は、それぞれ、表2の化合物中でR1がエチルではなくメチルであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0031】
表3
表3は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1はn−プロピル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表3の化合物1は、表3の化合物1中でR1がエチルではなくn−プロピルであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表3の化合物2〜101は、それぞれ、表3の化合物中でR1がエチルではなくn−プロピルであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0032】
表4
表4は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1は2,2,2−トリフルオロエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表4の化合物1は、表4の化合物1中でR1がエチルではなく2,2,2−トリフルオロエチルであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表4の化合物2〜101は、それぞれ、表4の化合物中でR1がエチルではなく2,2,2−トリフルオロエチルであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0033】
表5
表5は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1はシアノメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表5の化合物1は、表5の化合物1中でR1がエチルではなくシアノメチルであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表5の化合物2〜101は、それぞれ、表5の化合物中でR1がエチルではなくシアノメチルであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0034】
表6
表6は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1はアセチルメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表6の化合物1は、表6の化合物1中でR1がエチルではなくアセチルメチルであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表6の化合物2〜101は、それぞれ、表2の化合物中でR1がエチルではなくアセチルメチルであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0035】
表7
表7は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1はメトキシカルボニルメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表7の化合物1は、表7の化合物1中でR1がエチルではなくメトキシカルボニルメチルであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表7の化合物2〜101は、それぞれ、表7の化合物中でR1がエチルではなくメトキシカルボニルメチルであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0036】
表8
表8は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1はメトキシカルボニルエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表8の化合物1は、表8の化合物1中でR1がエチルではなくメトキシカルボニルエチルであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表8の化合物2〜101は、それぞれ、表8の化合物中でR1がエチルではなくメトキシカルボニルエチルであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0037】
表9
表9は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1はヒドロキシメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表9の化合物1は、表9の化合物1中でR1がエチルではなくヒドロキシメチルであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表9の化合物2〜101は、それぞれ、表9の化合物中でR1がエチルではなくヒドロキシメチルであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0038】
表10
表10は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1はヒドロキシエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表10の化合物1は、表10の化合物1中でR1がエチルではなくヒドロキシエチルであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表10の化合物2〜101は、それぞれ、表10の化合物中でR1がエチルではなくヒドロキシエチルであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0039】
表11
表11は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZH、R1はメトキシメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表11の化合物1は、表11の化合物1中でR1がエチルではなくメトキシメチルであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表11の化合物2〜101は、それぞれ、表11の化合物中でR1がエチルではなくメトキシメチルであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0040】
表12
表12は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1はメチルチオメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表12の化合物1は、表12の化合物1中でR1がエチルではなくメチルチオメチルであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表12の化合物2〜101は、それぞれ、表12の化合物中でR1がエチルではなくメチルチオメチルであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0041】
表13
表13は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1はエトキシメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表13の化合物1は、表13の化合物1中でR1がエチルではなくエトキシメチルであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表13の化合物2〜101は、それぞれ、表13の化合物中でR1がエチルではなくエトキシメチルであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0042】
表14
表14は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1は2−メトキシエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表14の化合物1は、表14の化合物1中でR1がエチルではなく2−メトキシエチルであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表14の化合物2〜101は、それぞれ、表14の化合物中でR1がエチルではなく2−メトキシエチルであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0043】
表15
表15は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1は2−メチルチオエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表15の化合物1は、表15の化合物1中でR1がエチルではなく2−メチルチオエチルであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表15の化合物2〜101は、それぞれ、表15の化合物中でR1がエチルではなく2−メチルチオエチルであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0044】
表16
表16は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1はメトキシ、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表16の化合物1は、表16の化合物1中でR1がエチルではなくメトキシであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表16の化合物2〜101は、それぞれ、表16の化合物中でR1がエチルではなくメトキシであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0045】
表17
表17は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1はエトキシ、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表17の化合物1は、表17の化合物1中でR1がエトキシではなくメチルであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表17の化合物2〜101は、それぞれ、表17の化合物中でR1がエチルではなくエトキシであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0046】
表18
表18は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1はn−プロポキシ、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表18の化合物1は、表18の化合物1中でR1がエチルではなくn−プロポキシであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表18の化合物2〜101は、それぞれ、表18の化合物中でR1がエチルではなくn−プロポキシであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0047】
表19
表19は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCH、ZはH、R1はn−ブトキシ、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表19の化合物1は、表19の化合物1中でR1がエチルではなくn−ブトキシであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表19の化合物2〜101は、それぞれ、表19の化合物中でR1がエチルではなくn−ブトキシであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0048】
表20
表20は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表20の化合物1は、表20の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表20の化合物2〜101は、それぞれ、表20の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0049】
表21
表21は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表21の化合物1は、表21の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表2の化合物1と同じである。同様にして、表21の化合物2〜101は、それぞれ、表21の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表2の化合物2〜101と同じである。
【0050】
表22
表22は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はn−プロピル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表22の化合物1は、表22の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表3の化合物1と同じである。同様にして、表22の化合物2〜101は、それぞれ、表22の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表3の化合物2〜101と同じである。
【0051】
表23
表23は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共2,2,2−トリフルオロエチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表23の化合物1は、表23の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表4の化合物1と同じである。同様にして、表23の化合物2〜101は、それぞれ、表23の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表4の化合物2〜101と同じである。
【0052】
表24
表24は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はシアノメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表24の化合物1は、表24の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表5の化合物1と同じである。同様にして、表24の化合物2〜101は、それぞれ、表24の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表5の化合物2〜101と同じである。
【0053】
表25
表25は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はアセチルメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表25の化合物1は、表25の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表6の化合物1と同じである。同様にして、表25の化合物2〜101は、それぞれ、表25の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表6の化合物2〜101と同じである。
【0054】
表26
表26は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はメトキシカルボニルメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表26の化合物1は、表26の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表7の化合物1と同じである。同様にして、表26の化合物2〜101は、それぞれ、表26の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表7の化合物2〜101と同じである。
【0055】
表27
表27は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はメトキシカルボニルエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表27の化合物1は、表27の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表8の化合物1と同じである。同様にして、表27の化合物2〜101は、それぞれ、表27の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表8の化合物2〜101と同じである。
【0056】
表28
表28は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はヒドロキシメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表28の化合物1は、表28の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表9の化合物1と同じである。同様にして、表28の化合物2〜101は、それぞれ、表28の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表9の化合物2〜101と同じである。
【0057】
表29
表29は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はヒドロキシエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表29の化合物1は、表29の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表10の化合物1と同じである。同様にして、表29の化合物2〜101は、それぞれ、表29の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表10の化合物2〜101と同じである。
【0058】
表30
表30は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はメトキシメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表30の化合物1は、表30の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表11の化合物1と同じである。同様にして、表30の化合物2〜101は、それぞれ、表30の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表11の化合物2〜101と同じである。
【0059】
表31
表31は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はメチルチオメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表31の化合物1は、表31の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表12の化合物1と同じである。同様にして、表31の化合物2〜101は、それぞれ、表31の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表12の化合物2〜101と同じである。
【0060】
表32
表32は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はエトキシメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表32の化合物1は、表32の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表13の化合物1と同じである。同様にして、表32の化合物2〜101は、それぞれ、表32の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表13の化合物2〜101と同じである。
【0061】
表33
表33は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1は2−メトキシエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表33の化合物1は、表33の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表14の化合物1と同じである。同様にして、表33の化合物2〜101は、それぞれ、表33の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表14の化合物2〜101と同じである。
【0062】
表34
表34は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1は2−メチルチオエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表34の化合物1は、表34の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表15の化合物1と同じである。同様にして、表34の化合物2〜101は、それぞれ、表34の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表15の化合物2〜101と同じである。
【0063】
表35
表35は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はメトキシ、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表35の化合物1は、表35の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表16の化合物1と同じである。同様にして、表35の化合物2〜101は、それぞれ、表35の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表16の化合物2〜101と同じである。
【0064】
表36
表36は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はエトキシ、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表36の化合物1は、表36の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表17の化合物1と同じである。同様にして、表36の化合物2〜101は、それぞれ、表36の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表17の化合物2〜101と同じである。
【0065】
表37
表37は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はn−プロポキシ、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表37の化合物1は、表37の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表18の化合物1と同じである。同様にして、表37の化合物2〜101は、それぞれ、表37の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表18の化合物2〜101と同じである。
【0066】
表38
表38は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでX及びYは共にNであり、ZはH、R1はn−ブトキシ、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表38の化合物1は、表38の化合物1中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表19の化合物1と同じである。同様にして、表38の化合物2〜101は、それぞれ、表38の化合物中でYがCHではなくNであるという点を除いて、表19の化合物2〜101と同じである。
【0067】
表39
表39は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表39の化合物1は、表39の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表1の化合物1と同じである。同様にして、表39の化合物2〜101は、それぞれ、表39の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表1の化合物2〜101と同じである。
【0068】
表40
表40は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表40の化合物1は、表40の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表2の化合物1と同じである。同様にして、表40の化合物2〜101は、それぞれ、表40の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表2の化合物2〜101と同じである。
【0069】
表41
表41は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はn−プロピル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表41の化合物1は、表41の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表3の化合物1と同じである。同様にして、表41の化合物2〜101は、それぞれ、表41の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表3の化合物2〜101と同じである。
【0070】
表42
表42は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1は2,2,2−トリフルオロエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表42の化合物1は、表42の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表4の化合物1と同じである。同様にして、表42の化合物2〜101は、それぞれ、表42の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表4の化合物2〜101と同じである。
【0071】
表43
表43は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はシアノメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表43の化合物1は、表43の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表5の化合物1と同じである。同様にして、表43の化合物2〜101は、それぞれ、表43の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表5の化合物2〜101と同じである。
【0072】
表44
表44は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はアセチルメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表44の化合物1は、表44の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表6の化合物1と同じである。同様にして、表44の化合物2〜101は、それぞれ、表44の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表6の化合物2〜101と同じである。
【0073】
表45
表45は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はメトキシカルボニルメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表45の化合物1は、表45の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表7の化合物1と同じである。同様にして、表45の化合物2〜101は、それぞれ、表45の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表7の化合物2〜101と同じである。
【0074】
表46
表46は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はメトキシカルボニルエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表46の化合物1は、表46の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表8の化合物1と同じである。同様にして、表46の化合物2〜101は、それぞれ、表46の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表8の化合物2〜101と同じである。
【0075】
表47
表47は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はヒドロキシメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表47の化合物1は、表47の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表9の化合物1と同じである。同様にして、表47の化合物2〜101は、それぞれ、表47の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表9の化合物2〜101と同じである。
【0076】
表48
表48は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はヒドロキシエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表48の化合物1は、表48の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表10の化合物1と同じである。同様にして、表48の化合物2〜101は、それぞれ、表48の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表10の化合物2〜101と同じである。
【0077】
表49
表49は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はメトキシメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表49の化合物1は、表49の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表11の化合物1と同じである。同様にして、表49の化合物2〜101は、それぞれ、表49の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表11の化合物2〜101と同じである。
【0078】
表50
表50は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はメチルチオメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表50の化合物1は、表50の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表12の化合物1と同じである。同様にして、表50の化合物2〜101は、それぞれ、表50の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表12の化合物2〜101と同じである。
【0079】
表51
表51は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はエトキシメチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表51の化合物1は、表51の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表13の化合物1と同じである。同様にして、表51の化合物2〜101は、それぞれ、表51の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表13の化合物2〜101と同じである。
【0080】
表52
表52は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1は2−メトキシエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表52の化合物1は、表52の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表14の化合物1と同じである。同様にして、表52の化合物2〜101は、それぞれ、表52の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表14の化合物2〜101と同じである。
【0081】
表53
表53は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1は2−メチルチオエチル、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表53の化合物1は、表53の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表15の化合物1と同じである。同様にして、表53の化合物2〜101は、それぞれ、表53の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表15の化合物2〜101と同じである。
【0082】
表54
表54は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はメトキシ、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表54の化合物1は、表54の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表16の化合物1と同じである。同様にして、表54の化合物2〜101は、それぞれ、表54の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表16の化合物2〜101と同じである。
【0083】
表55
表55は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はエトキシ、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表55の化合物1は、表55の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表17の化合物1と同じである。同様にして、表55の化合物2〜101は、それぞれ、表55の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表17の化合物2〜101と同じである。
【0084】
表56
表56は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はn−プロポキシ、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表56の化合物1は、表56の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表18の化合物1と同じである。同様にして、表56の化合物2〜101は、それぞれ、表56の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表18の化合物2〜101と同じである。
【0085】
表57
表57は一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはCH、YはN、ZはH、R1はn−ブトキシ、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。かくして表57の化合物1は、表57の化合物1中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表19の化合物1と同じである。同様にして、表57の化合物2〜101は、それぞれ、表57の化合物中でYがCHではなくNでありXがNではなくCHであるという点を除いて、表19の化合物2〜101と同じである。
【0086】
表58〜76
表58〜76は各々一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCC1、ZはH、R1は表1〜19に定義された通りであり、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。これらの表は、表58〜76の各々の中でYがCHではなくCC1であるという点を除いて表1〜19と同じである(すなわち、表58は表1と同じであり、表59は表2と同じである等々)。表58〜76中のR1は、それぞれ表1〜19中のその値に対応する値を有する(すなわち表58は表1と同じR1の値を有し、表59は表2と同じR1値を有する等々)。
【0087】
表77〜95
表77〜95は各々一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCBr、ZはH、R1は表1〜19に定義された通りであり、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。これらの表は、表77〜95の各々の中でYがCHではなくCBrであるという点を除いて表1〜19と同じである(すなわち、表77は表1と同じであり、表78は表2と同じである等々)。表77〜95中のR1は、それぞれ表1〜19中のその値に対応する値を有する(すなわち表77は表1と同じR1の値を有し、表78は表2と同じR1値を有する等々)。
【0088】
表96〜114
表96〜114は各々一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCCN、ZはH、R1は表1〜19に定義された通りであり、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。これらの表は、表96〜114の各々の中でYがCHではなくCCNであるという点を除いて表1〜19と同じである(すなわち、表96は表1と同じであり、表97は表2と同じである等々)。表96〜114中のR1は、それぞれ表1〜19中のその値に対応する値を有する(すなわち表96は表1と同じR1の値を有し、表97は表2と同じR1値を有する等々)。
【0089】
表115〜133
表115〜133は各々一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN、YはCBr、ZはBr、R1は表1〜19に定義された通りであり、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。これらの表は、表115〜133の各々の中でYがCHではなくCBrでありZがHではなくBrであるという点を除いて表1〜19と同じである(すなわち、表115は表1と同じであり、表116は表2と同じである等々)。表115〜133中のR1は、それぞれ表1〜19中のその値に対応する値を有する(すなわち表115は表1と同じR1の値を有し、表116は表2と同じR1値を有する等々)。
【0090】
表134〜152
表134〜152は各々一般構造式(1)の101個の化合物から成り、ここでXはN−オキシド、YはCH、ZはH、R1は表1〜19に定義された通りであり、R2は水素、R3及びR4は両方共メチルであり、R5は表1に列挙された値を有する。これらの表は、表134〜152の各々の中でXがNではなくN−オキシドであるという点を除いて表1〜19と同じである(すなわち、表134は表1と同じであり、表135は表2と同じである等々)。表134〜152中のR1は、それぞれ表1〜19中のその値に対応する値を有する(すなわち表134は表1と同じR1の値を有し、表135は表2と同じR1値を有する等々)。
【0091】
構造式(1)の化合物は、X、Y、Z、R1、R2、R3、R4及びR5が上述の意味を有し、RがC1-4アルキルであり、R6が直鎖C1-4アルキルであり、R7及びR8が独立してH又はC1-4アルキルであり、Lが、例えばヨウ化物などのハロゲン化物、アルキル又はアリールスルフォニルオキシ基例えばメチルスルフォニルオキシ及びトシルオキシ又はトリフレートといった離脱基であり、Halはハロゲンであり、Raは水素又はC1-3アルキル、RbはRa及びRb中の炭素原子の合計数が3を超えないことを条件として水素又はC1-3アルキルであり、RcはC1-6アルキル、任意的に置換されているベンジル又は任意的に置換されているチエニルメチルであり、Rdは本文中でそれに割当てられた意味をもつものとして、以下の図1〜10に概略的に示された通りに調製され得る。
【0092】
スキーム1に示されているように、一般構造式(1)の化合物は、適切な溶媒中の塩基の存在下で一般構造式(2)の化合物と一般構造式(3)の化合物を反応させることによって調製可能である。標準的な溶媒としては、N、N−ジメチルホルムアミド及びN−メチルピロリドン−2−オンが含まれる。適切な塩基には炭酸カリウム、水素化ナトリウム又はジイソプロピルエチルアミンが含まれる。
【化2】

【0093】
スキーム1
スキーム2に示されているように、一般構造式(3)の化合物は、ジクロロメタン又はテトラヒドロフランといった溶媒内で、炭酸カリウム又はジイソプロピルエチルアミンといったような適切な無機又は有機塩基の存在下で、一般構造式(4)の酸ハロゲン化物又は対応する酸無水物と一般構造式(5)のアミンを反応させることによって調製可能である。
【0094】
スキーム2
【化3】

スキーム3で示されているように、R2がHである一般構造式(5)のアミンは、一般構造式(9)のアミンに対応し、n−ブチルリチウムといったような適切な塩基を用いた一般構造式(7)のシリル保護されたアミノアルキンのアルキル化とそれに続く、一般構造式(8)のアルキル化された化合物を形成するための例えばヨウ化メチルなどのヨウ化アルキルといった適切なアルキル化試薬R5Lとの反応によって、調製可能である。類似の手順において、一般構造式(7)のシリル保護されたアミノアルキンをn−ブチルリチウムといったような適切な塩基を用いて例えばホルムアルデヒドといったカルボニル誘導体RaCORbと反応させて、ヒドロキシアルキル部分を含有するアミノアルキン(8)を提供することが可能である。このときシリル保護基を例えば酸水溶液で一般構造式(8)の化合物から除去して、一般構造式(9)のアミノアルキンを形成することができる。例えばR5がヒドロキシアルキル基である場合、例えばt−ブチルジメチルシリルクロリドなどのシリル化剤(R)3SiClと構造式(9)の化合物を反応させることにより一般構造式(9)のアミノアルキンをさらに誘導体化して、一般構造式(9a)の酸素上でシリル化された誘導体を得ることができる。さらに、一般構造式(9)の化合物を水素化ナトリウム又はカリウムビス(トリメチルシリル)アミドといった塩基でそしてその後ひき続き化合物RcLで処理して、一般構造式(9b)の化合物を得ることも可能である。代替的な一つのシーケンスでは、一般構造式(8)の化合物を、ナトリウム又はカリウム ビス(トリメチルシリル)アミドといった塩基及びそれに続く化合物RcL(なお式中Lはハロゲン又はスルホン酸エステル例えばOSO2Me又はOSO2−4−トリル例えばヨウ化エチルを表わす)で処理して、一般構造式(8a)の化合物を得ることができ、これはシリル保護基の除去後に一般構造式(9a)の化合物を提供する。
【0095】
5が例えば3−クロロプロピルである一般構造式(8)の化合物を、金属シアニド塩と反応させて一般構造式(8b)の化合物を得ることができ、これを次に例えば酸水溶液で加水分解して一般構造式(8c)のアミンを得ることが可能である。R5が例えば3−クロロプロピルである一般構造式(8)の化合物を例えば酸水溶液で加水分解して一般構造式(8d)のアミンを得ることが可能である。
【0096】
スキーム3
【化4】

例えばトリエチルアミンといった第3有機アミン塩基といった適切な塩基の存在下で1,2−ビス−(クロロジメチルシリル)エタンと一般構造式(6)のアミンを反応させることにより、一般構造式(7)のシリル保護されたアミノアルキルを得ることができる。
【0097】
一般構造式(6)のアミンは、市販されているか又は標準的文献の方法により調製可能である(例えばEP−A−0834498を参照のこと)。
【0098】
代替的には、スキーム4に示されているように、一般構造式(1)の化合物は、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾル及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミドヒドロクロリドといったような適切な活性化試薬を用いて一般構造式(5)のアミンで、RをHとする一般構造式(11)の化合物を縮合させることによって調製可能である。
【0099】
2は、水素以外のものであり、R2基は、一般構造式(5)のアミンを形成するべく既知の技術により一般構造式(9)のアミノアルキンの中に導入可能である。
【0100】
スキーム4
【化5】

【0101】
一般構造式(12)の化合物は、既知の技術を用いて、RdがC1-4アルキルである一般構造式(11)の対応するエステルの加水分解によって調製可能である。RdをR1-4アルキルとする一般構造式(11)のエステルと同様RdがHである一般構造式(11)の酸は、N,N−ジメチルホルムアミドといったような適切な溶媒中で炭酸カリウム又は水素化ナトリウムといった適切な塩基の存在下で、一般構造式(10a)のエステル又は酸と一般構造式(2)の化合物を反応させることにより調製可能である。一般構造式(10a)のエステル又は酸は、市販のものであるか又は市販の材料から標準文献の方法によって調製することもできる。
【0102】
代替的には、スキーム4で示されているように、ジエチルアゾジカルボキシレートといったようなアゾエステル及びトリフェニルホスフィンといったようなホスフィンを用いて、RdがC1-4アルキルである一般構造式(10b)の化合物と一般構造式(2)の化合物を反応させることによって、ミツノブ条件下で一般構造式(11)の化合物を調製することができる。
【0103】
同様にして、ジエチルアゾジカルボキシレートといったようなアゾエステル及びトリフェニルホスフィンといったようなホスフィンを用いてミツノブ条件下で一般構造式(2)の化合物と一般構造式(10d)の化合物を反応させることにより一般構造式(1)の化合物を調製することが可能である。一般構造式(10d)の化合物は、一般構造式(10c)の化合物及び一般構造式(5)のアミンから、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミドヒドロクロリドといったような適切な活性化剤を用いて調製可能である。化合物(10b)及び(10c)は、既知の化合物であるか又は、既知の化合物から作ることができる。
【0104】
もう1つの方法においては、トリエチルアミンといったような第3アミン及び4−ジメチルアミノピリジンといったような活性化剤の存在下でジクロロメタンといったような適切な溶媒中の一般構造式(5)のアミンと一般構造式(13)の酸性ハロゲン化物を反応させることにより、一般構造式(1)の化合物を調製することができる。
【0105】
スキーム5に示されているように、例えばN,N−ジメチルホルムアミドの存在下でジクロロメタンといったような適切な溶媒中で塩化オキサリルといったような適切な塩素化剤と一般構造式(12)の化合物を塩素化することにより、一般構造式(13)の酸性ハロゲン化物を調製することができる。一般構造式(12)の化合物は、RがHである一般構造式(11)の化合物に対応する。
【0106】
スキーム5
【化6】

スキーム6に示されているように、R5がHである一般構造式(1)の化合物を、例えば任意的に置換されている塩化フェニル又はチエニルとソノガシラ条件下で反応させて、R5を任意的に置換されているフェニル又はチエニル基であるものとして一般構造式(1)の置換されたフェニル又はチエニル化合物を形成する。適切なパラジウム触媒は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)である。
【0107】
スキーム6
【化7】

【0108】
1が一般構造式(14)の化合物(なお式中R6は以上で定義づけした通りである)といったような直鎖C1-4アルコキシである一般構造式(1)の化合物をスキーム7で示されている通りに調製することができる。かくして、構造式(15)のエステルを、溶媒の還流温度と周囲温度の間の温度で四塩化炭素といったような適切な溶媒中でのN−ブロモスクシニミドといったような適切なハロゲン化剤での処理によってハロゲン化させて一般構造式(16)のハロエステルを得ることが可能である。一般構造式(16)のハロエステルを0℃〜40℃、好ましくは周囲温度で例えば溶媒としてのアルコールR6OHの中で、Mが適切にはナトリウム又はカリウムであるアルカリ金属化合物M+OR6と反応させて、一般構造式(17)の化合物を得ることができる。周囲温度と還流の間で水性アルコールR6OH中での水酸化ナトリウムといったようなアルカリ金属水酸化物での処理により、一般構造式(18)の酸になるまでエステル(17)を加水分解することができる。
【0109】
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド水酸化物といった適切な活性化剤を用いて一般構造式(18)のカルボン酸を一般構造式(5)のアミンで縮合させて、一般構造式(14)の化合物(なお式中R6は以上で定義づけした通りである)を得ることが可能である。
【0110】
スキーム7
【化8】

【0111】
1がC1-4アルキル、C3-4アルキル、C3-4アルキニル又はアルコキシアルキル基(なお式中、炭素原子の合計数は2又は3である)である一般構造式(1)の化合物をスキーム8で示されている通りに調製することができる。かくして、置換された酢酸(19)を、R1Lといったようなアルキル化剤で−78℃〜周囲温度の温度でテトラヒドロフランといったような適切な溶媒中でリチウムジイソプロピルアミドといったような塩基少なくとも2当量で処理して、酸性化時点で一般構造式(20)のカルボン酸を得ることができる。
【0112】
スキーム8
【化9】

スキーム9に示されているように、一般構造式(1)の化合物(なお式中R1はC3-6アルケニル基である)を、一般構造式(21)のエステル(なお式中、R7及びR8は以上で定義づけした通りであるである)から調製することが可能である。一般構造式(21)のエステルを−78℃〜周囲温度の間、好ましくは−78℃でリチウムビス(トリメチルシリル)アミドといったような強塩基で処理し、次にトリメチルシリルクロリドといったトリアルキルシリルクロリド(R)3SiCl又はトリアルキルシリルトリフレート(R)3SiOSO2CF3と反応させ、周囲温度まで温める。加水分解の後に得た一般構造式(22)の結果として得た酸を、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミドヒドロクロリドといったような適切な活性化試薬を用いて、一般構造式(5)のアミンで凝縮して一般構造式(23)の化合物を得ることができる。
【0113】
スキーム9
【化10】

スキーム10に示されているように、一般構造式(1)の化合物(なお式中R5は例えば3−クロロプロピルである)を例えばシアン化ナトリウムといったシアン化金属塩といったようなさまざまな求核試薬と反応させて一般構造式(24)の化合物を得、例えばナトリウムメトキシドといったような金属アルコキシドと反応させて、一般構造式(25)の化合物を得、トリエチルアミンといったような塩基の存在下で1,2,4−トリアゾルと反応させて一般構造式(26)の化合物を得、又例えばナトリウムメタンチオレートなどの金属チオアルコキシドと反応させて一般構造式(27)の化合物を得ることができる。一般構造式(27)の化合物を過ヨウ素酸ナトリウムといった酸化剤で処理して一般構造式(28)のスルフォキシドを得るか又は、3−クロロ過安息香酸といった酸化剤で処理して一般構造式(29)のスルフォンを得ることが可能である。
【0114】
スキーム10
【化11】

任意的に置換されているヒドロキシキノリンへの変換に適した任意的に置換されているヒドロキシキノリン又は置換されたキノリンの調製方法は、例えば「複素環化合物化学」、G. Jones編 John Wiley, Interscience, London及びその中で引用されている参照文献の中に見い出すことができる。
【0115】
例えば、スキーム11に示されているように任意的に3又は8又は3及び8の位置で置換されている6−ニトロキノリンを、対応する任意的に置換されている6−アミノキノリンまで還元することができる。これらのアミノキノリンを次に、例えば硫酸、リン酸又は塩酸といったような強酸水溶液を用いて対応する任意的に置換されている6−ヒドロキシキノリンまで加水分解することができる。
【0116】
スキーム11
【化12】

【0117】
任意的に置換されているヒドロキシキナゾリンへの変換に適した任意的に置換されているヒドロキシキナゾリン又は置換されたキナゾリンの調製方法は、例えば「複素環化合物化学」、D. J. Broun編 John Wiley, Interscience, London及びその中で引用されている参照文献の中に見い出すことができる。
【0118】
本発明のその他の化合物は、R2がHであるか又はR5がHである一般構造式(1)の化合物のアルキル化などによって、既知の手順を用いて一般構造式(1)の化合物中の置換基を変換することによって調製可能である。
【0119】
構造式(1)の化合物は、活性殺真菌剤であり、以下の病原体のうちの単数又は複数のものを制御するために使用可能である:イネ及びコムギのPyricularia oryzae(Magnaporthe grisea)及びその他の宿主のその他のPyricularia spp.,オオムギのPucciria striiformis及びその他のさび病、及びその他の宿主(例えば、芝、ライムギ、コーヒー、セイヨウナシ、リンゴ、ラッカセイ、テンサイ、植物及び観賞植物)のさび病;ウリ科植物(例えばメロン)のErysiphe cichoracearum;オオムギ、コムギ、ライムギ及び芝のBlumeria(又はErysiphe)graminis(うどん粉病)、並びにホップのSphaerotheca macularis、ウリ科(例えばキュウリ)のSphaerotheca fusca(Sphaerotheca fuliginea)、トマト、ナス及びピーマンのLeveillula taurica、リンゴのPodosphaera leucotricha及びブドウの木のUncinula necatorなどといった様々な宿主のその他のうどん粉病;穀類 (例えば コムギ、オオムギ、ライムギ)、芝及びその他の宿主のCochliobolus spp.、Helminthosporium spp.、Drechslera spp.(Pyrenophora spp.)、Rhynchosporium spp. 、Mycosphaerella graminicola(Septoria tritici)及びPhaeosphaeria nodorum(Stagonospora nodorum又はSeptoria nodorum)、Pseudocercosporella herpotrichoides及びGaeumannomyces graminis;ラッカセイのCercospora arachidicola及びCercosporidium personatum並びに例えばテンサイ、バナナ、ダイズ及びイネなどといったその他の宿主のその他のCercospora spp.;トマト、イチゴ、野菜類、ブドウの木及びその他の宿主のBotrytis cinerea(灰色カビ病)並びにその他の宿主のその他のBotrytis spp.;野菜類(例えばニンジン)、セイヨウアブラナ、リンゴ、トマト、ジャガイモ、穀類(例えばコムギ)及びその他の宿主のAlternaria spp.;リンゴ、セイヨウナシ、インドナツメ、ツリーナッツ及びその他の宿主のVenturia spp.(Venturia inaequalis (scab)を含む);穀類(例えばコムギ)及びトマトを含む一連の宿主のCladosporium spp.;インドナツメ、ツリーナッツ及びその他の宿主のMonilinia spp.;トマト、芝、コムギ、ウリ科植物及びその他の宿主のDidymella spp.;セイヨウアブラナ、芝、イネ、ジャガイモ、コムギ及びその他の宿主のPhoma spp. ;コムギ、木材及びその他の宿主のAspergillus spp. 及び Aureobasidium spp.; 豆類、コムギ、オオムギ及びその他の宿主のAscochyta spp. on;リンゴ、セイヨウナシ、タマネギ及びその他の宿主のStemphylium spp. (Pleospora spp.);リンゴ及びセイヨウナシの夏季疾病(例えば苦腐病(Glomerella cingulata)、黒腐病又は斑点病 (Botryosphaeria obtusa)、リンゴ黒点病(Mycosphaerella pomi)、コブ病サビ (Gymnosporangium juniperi-virginianae)、すす班病(Gloeodes pomigena)、小斑病(Schizothyrium pomi)及び白腐病(Botryosphaeria dothidea));ブドウの木のPlasmopara viticola;レタスのBremia lactucae、ダイズ、タバコ、タマネギ及びその他の宿主のPeronospora spp.、ホップのPseudoperonospora humuli及びウリ科植物のPseudoperonospora cubensis などといったその他のベト病菌;芝及びその他の宿主のPythium spp. (Pythium ultimumを含む);ジャガイモ及びトマトのPhytophthora infestans並びに野菜類、イチゴ、アボカド、コショウ、観賞用植物、タバコ、カカオ及びその他の宿主のその他のPhytophthora spp.;イネ及び芝のThanatephorus cucumeris 並びにコムギ及びオオムギ、ラッカセイ、野菜類、綿花及び芝などといった様々な宿主のその他のRhizoctonia spp.;芝、ラッカセイ、ジャガイモ、セイヨウアブラナ及びその他の宿主のSclerotinia spp. ;芝、ラッカセイ 及びその他の宿主のSclerotium spp. ;イネのGibberella fujikuroi;芝、コーヒー及び野菜類を含む一連の宿主のColletotrichum spp.;芝のLaetisaria fuciformis;バナナ、ラッカセイ、柑橘類、ペカン、パパイヤ及びその他の宿主のMycosphaerella spp.; 柑橘類、ダイズ、メロン、セイヨウナシ、ルピナス 及びその他の宿主のDiaporthe spp.;柑橘類、ブドウの木、オリーブ、ペカン、バラ及びその他の宿主のElsinoe spp.;ホップ、ジャガイモ 及び トマトを含む一連の宿主のVerticillium spp.;セイヨウアブラナ 及びその他の宿主のPyrenopeziza spp.;脈管縞立枯れを発生させるカカオのOncobasidium theobromae;多様な宿主、ただし特にコムギ、オオムギ、芝及びモロコシのFusarium spp.、Typhula spp.、Microdochium nivale、Ustilago spp.、Urocystis spp.、Tilletia spp.及びClaviceps purpurea;テンサイ、オオムギ及びその他の宿主のRamularia spp.;特に果実の収穫後疾病(例えばオレンジのPenicillium digitatum、Penicillium italicum及びTrichoderma viride、バナナのColletotrichum musae及びGloeosporium musarum及びブドウのBotrytis cinerea);ブドウの木のその他の病原体、特にEutypa lata、Guignardia bidwellii、Phellirus igniarus、Phomopsis viticola、Pseudopeziza tracheiphila及びStereum hirsutum;樹木の(例えばLophodermium seditiosum)又は木材のその他の病原体、特にCephaloascusfragrans、Ceratocystis spp.、Ophiostoma piceae、Penicillium spp.、Trichoderma pseudokoningii、Trichoderma viride、Trichoderma harzianum、Aspergillus niger、Leptographium lindbergi及びAureobasidium pullulans;及びウイルス病の真菌ベクター(例えばオオムギ黄色モザイクウイルス(BYMV)のベクターとしての穀類Polymyxa graminis及び on as the vector OF土壌伝播性ウイルスのベクターとしてのテンサイのPolymyxa betae)。
【0120】
構造式(1)の化合物は、特にPhytophthora infestans, Plasmopara種、例えばPlasmopara viticola 及びPythium種例えばPhthium Ultimumといったような病原体のOomyceteクラスに対する優れた活性を示す。
【0121】
構造式(1)の化合物は、単数又は複数の真菌に対し活性となるべく植物組織内で、求頂的、求基的又は局所的に移動し得る。その上、構造式(1)の化合物は植物上の単数又は複数の真菌に対して蒸気相で活性となるべく充分な揮発性を有し得る。
【0122】
従って、本発明は、殺真菌有効量の構造式(1)の化合物又は構造式(1)の化合物を含む組成物を、植物、植物の種子、植物又は種子の遺伝子座、又は土壌又はその他の任意の植物成長培地、例えば栄養溶液に適用する段階を含む、植物病原性真菌を撲滅又は制御する方法を提供している。
【0123】
本書で使用されている通りの「植物」という語は、苗木、低木及び樹木を内含する。さらに、本発明の殺真菌方法には、保護用、治療用、全身性、根絶性及び抗胞子形成性の処置が含まれる。
【0124】
構造式(1)の化合物は、好ましくは組成物の形で農業、園芸、及び芝生を目的として使用される。
【0125】
構造式(1)の化合物を植物、植物の種子、植物又は種子の遺伝子座、又は土壌又はその他の任意の植物成長培地に適用するためには、構造式(1)の化合物は通常、構造式(1)の化合物に加えて適切な不活性希釈剤又は担体及び任意的に界面活性剤(SFA)を内含する組成物の形に処方される。SFAは、界面張力を低下させかくしてその他の特性(例えば分散、乳化及び湿潤性)の変化を導くことにより界面(例えば液体/固体、液体/空気又は液体/液体界面)の特性を修正することのできる化合物である。全ての組成物(固体及び液体の両方の処方)が重量百分率で0.0001〜95%、より好ましくは1〜85%、例えば5〜60%の構造式(1)の化合物を含むことが好ましい。該組成物は一般に、構造式(1)の化合物が1ヘクタールあたり0.1〜10kg、好ましくは1g〜6kg、より好ましくは1g〜1kgの割合で適用されるような形で真菌の制御を目的として用いられる。
【0126】
種子ドレッシングの中で使用される場合、構造式(1)の化合物は、種子1kgあたり0.0001g〜10g(例えば0.001g〜0.05g)、好ましくは0.005g〜10g、より好ましくは0.005g〜4gの割合で使用される。
【0127】
もう1つの態様においては、本発明は、構造式(1)の化合物及びそのための適切な担体又は希釈剤を殺真菌有効量だけ含む殺真菌組成物を提供する。
【0128】
さらにもう1つの態様では、本発明は、真菌又は真菌の遺伝子座を殺真菌有効量の構造式(1)の化合物を含んだ組成物で処置する段階を含む、遺伝子座において真菌を撲滅し制御する方法を提供している。
【0129】
組成物は、飛散性粉末(DP)、可溶性粉末(SP)、水溶性顆粒(SG)、水分散性顆粒(WG)、湿潤性粉末(WP)、顆粒(GR)(徐放又は速放性)、可溶性濃縮物(SL)、油混和性液体(OL)、超低体積液体(UL)、乳化性濃縮物(EC)、分散性濃縮物(DC)、エマルジョン(水中油形(EW)及び油中水形(EOの両方)、マイクロエマルジョン(ME)、懸濁濃縮物(SC)、エアロゾル、雲霧/発煙製剤、カプセル懸濁液(CS)及び種子処置製剤を含めた数多くの製剤タイプの中から選ぶことができる。あらゆるケースにおいて選択される製剤タイプは、考慮対象の特定の目的、構造式(1)の化合物の物理、化学及び生物学的特性によって左右されることになる。
【0130】
飛散性粉末(DP)は、単数又は複数の固形希釈剤(例えば天然粘土、カオリン、葉ろう石、ベントナイト、アルミナ、モンモリロナイト、珪藻土(kiegelfuhr)、白亜、珪藻土(diatomaceous earths)、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム及びマグネシウム、イオウ、石灰、小麦粉、タルク及びその他の有機及び無機固形担体)と構造式(1)の化合物を混合させ混合物を細かい粉末まで機械的に粉砕することによって調製可能である。
【0131】
可溶性粉末(SP)は、構造式(1)の化合物と単数又は複数の水溶性無機塩(例えば重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム又は硫酸マグネシウム)又は単数又は複数の水溶性有機固体(例えば多糖類)及び任意的に水分散性/可溶性を改善するための単数又は複数の湿潤剤、単数又は複数の分散剤又はこれらの作用物質の混合物を混合することによって調製可能である。混合物は次に細かい粉末まで粉砕される。類似の組成物を同様に造粒して水溶性顆粒(SG)を形成することもできる。
【0132】
湿潤性粉末(WP)は、単数又は複数の固形希釈剤又は担体、単数又は複数の湿潤剤、好ましくは単数又は複数を分散剤そして任意的に液体中の分散を容易にするための単数又は複数の懸濁剤と構造式(1)の化合物を混合することによって調製可能である。その後混合物は細かい粉末まで粉砕される。水分散性顆粒(WG)を形成するために、類似の組成物を造粒することも可能である。
【0133】
顆粒(GR)は、構造式(1)の化合物と単数又は複数の粉末化された固形希釈剤の混合物を造粒することによってか、又は予備成形されたブランク顆粒から、多孔質顆粒材料(例えば軽石、アタプルギット粘土、フラー土、珪藻土(kiegelfuhr)、珪藻土(diatomaceous earths)、又は粉砕トウモロコシ穂軸)中に構造式(1)の化合物(又は適切な作用物質中でのその溶液)を吸収させることによって、或いは又コア材料(例えば砂、ケイ酸塩、無機炭酸塩、硫酸塩又はリン酸塩)上に構造式(1)の化合物(又は適切な作用物質中のその溶液)を吸着させ、必要とあらば乾燥させることによって、形成可能である。吸収又は吸着を助けるために一般に用いられる作用物質には、溶媒(例えば脂肪族及び芳香族石油溶媒、アルコール、エーテル、ケトン及びエステル)及び固着剤(例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、デキストリン、糖及び植物油)が含まれる。単数又は複数のその他の添加剤も顆粒の中に内含され得る(例えば乳化剤、湿潤剤又は分散剤)。
【0134】
分散性濃縮物(DC)は、ケトン、アルコール又はグリコールエーテルといったような有機溶媒又は水の中に構造式(1)の化合物を溶解させることにより調製可能である。これらの溶液は、表面活性剤(例えば水希釈を改善するか又はスプレータンク内での結晶化を防止するため)を含有していてよい。
【0135】
乳化性濃縮物(EC)又は水中油形エマルジョン(EW)は、(任意的に単数又は複数の湿潤剤、単数又は複数の乳化剤又は前記作用物質の混合物を含有する)有機溶媒中に構造式(1)の化合物を溶解させることによって調製可能である。EC内で使用するための適切な有機溶媒には、芳香族炭化水素(例えばSOLVESSO100、SOLVESSO150及びSOLVESSO200を例とするアルキルベンゼン又はアルキルナフタレン;なおSOLVESSOは登録商標である)、ケトン(例えばシクロヘキサノン又はメチルシクロヘキサノン)、アルコール(例えばベンジルアルコール、フルフリルアルコール又はブタノール)、N−アルキルピロリドン(例えばN−メチルピロリドン又はN−オクチルピロリドン)、脂肪酸ジメチルアミド(例えばC8−C10脂肪酸ジメチルアミド)及び塩素化炭化水素が含まれる。EC製品は、水に添加した時点で自然発生的に乳化して、適切な機器を通しての噴霧散布を可能にするのに充分な安定性をもつエマルジョンを生成することができる。EWの調製には、液体として(室温で液体でない場合には、標準的には70℃未満の適正な温度で融解し得る)か又は溶解状態で(それを適切な溶媒中で溶解させることによる)構造式(1)の化合物を得ること、そして次に結果として得られた液体又は溶液を高いせん断力の下で単数又は複数のSFAを含有する水の中に乳化させてエマルジョンを生成することが関与する。EW内で使用するのに適した溶媒には、植物油、塩素化炭化水素(例えばクロロベンゼン)、芳香族溶媒(例えばアルキルベンゼン又はアルキルナフタレン)及び水中で低い溶解度をもつその他の適切な有機溶媒が含まれる。
【0136】
マイクロエマルジョン(ME)は、熱力学的に安定した等方性液体処方を自然発生的に生成するべく単数又は複数のSFAと単数又は複数の溶媒の配合物と水を混合することによって調製可能である。構造式(1)の化合物は、当初、水又は溶媒/SFA配合物のいずれかの中に存在している。ME中で使用するのに適した溶媒としては、以下でEC中又はEW中での使用のために記述されたものが含まれる。MEは、水中油形又は油中水形の系(どの系が存在するかは、伝導率測定によって決定され得る)のいずれであってもよく、同じ処方中で水溶性及び油溶性農薬を混合するのに適切であり得る。MEは、マイクロエマルジョンとしてとどまるか又は従来の水中油エマルジョンを形成して、水中への希釈に適している。
【0137】
懸濁濃縮物(SC)は、構造式(1)の化合物の細かく分割された不溶性固体粒子の水性又は非水性懸濁液を含み得る。SCは、任意的に単数又は複数の分散剤と共に、適切な媒質内で構造式(1)の固体化合物をボール又はビードミル粉砕して該化合物の細粒子懸濁液を生成することによって調製可能である。組成物中には単数又は複数の湿潤剤を内含することができ、粒子の沈降を減速するために懸濁剤を内含させることが可能である。代替的には、構造式(1)の化合物を乾式製粉し、以上で記述した作用物質を含有する水に添加して、所望の最終製品を生成することもできる。
【0138】
エアゾル製剤は、構造式(1)の化合物及び適切な高圧ガス(例えばn−ブタン)を含む。構造式(1)の化合物は同様に、適切な媒質(例えば水又はn−プロパノールといったような水混和性液体)中に溶解又は分散して、非加圧手動式スプレーポンプの中で使用するための組成物を提供することができる。
【0139】
構造式(1)の化合物は花火用混合物と乾燥状態で混合させて、密閉空間内で該化合物を含む煙を生成するのに適した組成物を形成することができる。
【0140】
カプセル懸濁液(CS)は、各液滴が重合体シェルにより封入され構造式(1)の化合物そして任意的にそのための担体又は希釈剤を含有している、液滴の水分散が得られるような形で、付加的な重合段階を伴うという点以外EW処方の調製と類似の要領で調製可能である。重合体シェルは、界面重縮合反応又はコアセルベーション手順のいずれかにより生成可能である。組成物は、構造式(1)の化合物の制御放出を提供でき、又種子処置のためにも使用可能である。構造式(1)の化合物は同様に、化合物の低速制御放出を提供するべく生物分解性重合体マトリクスの形で処方することもできる。
【0141】
組成物には、(例えば表面上の湿潤、保持又は分布;処置済み表面上の耐雨性;又は構造式(1)の化合物の摂取又は移動度を改善することにより)組成物の生物学的性能を改善するべく単数又は複数の添加剤が内含されていてよい。かかる添加剤には、表面活性剤、油ベースのスプレー添加剤、例えば或る種の鉱油又は天然植物油(例えば大豆及び菜種油)及びその他の生体強化アジュバント(構造式(1)の化合物の作用を補助又は修正し得る成分)とのこれらの配合物が含まれる。
【0142】
構造式(1)の化合物は同様に、例えば乾燥種子処置用粉末(DS)、水溶性粉末(SS)又はスラリー処置のための水分散性粉末(WS)を含めた粉末組成物として又は、流動性濃縮物(FS)、溶液(LS)又はカプセル懸濁液(CS)を含めた液体組成物としてなどといった種子処置といった用途用に処方することもできる。DS、SS、WS、FS及びLS組成物の調製は、それぞれ、上述のDP、SP、WP、SC及びDC組成物のものときわめて類似している。種子を処置するための組成物には、種子に対する組成物の付着を補助するための作用物質(例えば鉱油又は薄膜形成バリヤ)が内含され得る。
【0143】
湿潤剤、分散剤及び乳化剤は、カチオン、アニオン、両性又は非イオンタイプのSFAであり得る。
【0144】
カチオンタイプの適切なSFAには、4級アンモニウム化合物(例えば臭化セチルトリメチルアンモニウム)、イミダゾリン及びアミン塩が含まれる。
【0145】
適切なアニオンSFAには、脂肪酸のアルカリ金属塩、硫酸の脂肪族モノエステル塩(例えばラウリル硫酸ナトリウム)、硫酸化芳香族化合物の塩(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、スルホン酸ブチルナフタレン及びジイソプロピル−及びトリイソプロピル−ナフタレンスルホン酸ナトリウムの混合物)、硫酸エーテル、硫酸アルコールエーテル(例えばラウレス−3−硫酸ナトリウム)、カルボン酸エーテル(例えばラウレト−3−カルボン酸ナトリウム)、リン酸エステル(単数又は複数の脂肪酸アルコールとリン酸(主としてモノエステル)又は五酸化リン(主としてジエステル)の間の反応、例えばラウリルアルコールと四リン酸の間の反応に由来する生成物;付加的には、これらの生成物はエトキシ化されていてもよい)、硫酸スクシナメート、硫酸パラフィン又はオレフィン、タウリン及びリグノスルホン酸塩が含まれる。
【0146】
両性タイプの適切なSFAには、ベタイン、プロピオン酸塩及びグリシン酸塩が含まれる。
【0147】
非イオンタイプの適切なSFAとしては、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン又はそれらの混合物といった酸化アルキレンと、脂肪アルコール(オレイルアルコール又はセチルアルコールなど)又はアルキルフェノール(オクチルフェノール、ノニルフェノール又はオクチルクレゾールなど)との縮合生成物;長鎖脂肪酸又は無水ヘキシトールから誘導された部分エステル;前記部分エステルと酸化エチレンの縮合生成物;ブロック重合体(酸化エチレン及び酸化プロピレンを含む);アルカノールアミド;単純エステル(例えば脂肪酸ポリエチレングリコールエステル);酸化アミン (例えば酸化ラウリルジメチルアミン);及びレシチンが含まれる。
【0148】
適切な懸濁剤には、親水コロイド(多糖類、ポリビニルピロリドン又はナトリウムカルボキシメチルセルロースなど)及び膨潤性粘土(ベントナイト又はアタプルギット)が含まれる。
【0149】
構造式(1)の化合物は、既知の殺真菌化合物適用手段のいずれによってでも適用可能である。例えばこれを、枝葉、幹、枝又は根を含む植物の任意の部分に対して、又は植付される前に種子に、又は、植物が成長している又は植付けされることになっているその他の媒質(例えば根をとり囲む土壌、一般的土壌、田面水又は水栽培系)に対し直接的に、処方された状態又は処方されていない状態で適用することができ、そうでなければ、噴霧、発煙散布、浸漬適用、クリーム又はペースト処方として適用、蒸気散布、或いは又土壌又は水性環境内の(水溶性袋の中に包装された組成物又は粒状組成物といったような)組成物の取込み又は分配を通して適用することもできる。
【0150】
構造式(1)の化合物は同様に、電気力学的噴霧技術又はその他の低体積方法を用いて、植物内に注入するか又は植生上に噴霧したり、又は陸上又は空中かんがいシステムにより適用することもできる。
【0151】
水性調製物(水溶液又は水分散)として使用するための組成物は一般に、高い割合の活性成分を含有する濃縮物の形で供給され、この濃縮物は使用前に水に添加される。DC、SC、EC、EW、ME、SG、SP、WP、WG及びCSを内含し得るこれらの濃縮物は往々にして、長期貯蔵に耐えることそしてかかる貯蔵の後に水に添加されて従来の噴霧機器により塗布され得るのに充分な時間均質にとどまる水性調製物を形成する能力を有することが要求される。かかる水性調製物は、それらが使用されるべき用途に応じて可変的量の構造式(1)の化合物(例えば0.0001〜10重量%)を含有しうる。
【0152】
構造式(1)の化合物は、肥料(例えば窒素、カリウム又はリン含有肥料)との混合物の形で使用可能である。適切な製剤タイプには、肥料顆粒が含まれる。混合物は適切には、最高25重量%の構造式(1)の化合物を含有する。
【0153】
従って、本発明は又、肥料及び構造式(1)の化合物を含む肥料組成物をも提供する。
本発明の組成物は、例えば類似又は相補的殺真菌活性をもつ又は植物成長調節、除草、殺虫、線虫駆除又はダニ駆除活性を有する化合物又は微量栄養素といった、生物活性を有するその他の化合物を含有し得る。
【0154】
もう1つの殺真菌剤を内含させることにより、結果として得られる組成物は構造式(1)の化合物単独の場合よりもさらに広い活動スペクトル又はさらに高レベルの固有活性を有することができる。さらにもう一方の殺真菌剤は、構造式(1)の化合物の殺真菌活性に対する相乗効果を有していてもよい。
【0155】
構造式(1)の化合物は、組成物の唯一の活性成分であってもよいし、又、該当する場合農薬、殺真菌剤、共力剤、除草剤又は植物成長調整剤といったような単数又は複数の付加的活性成分と混和されてもよい。付加的な活性成分は、より広い活性スペクトル又は遺伝子座における増大した持続性をもつ組成物を提供し;(例えば効果速度を増大するか又は忌避性を克服することによって)構造式(1)の化合物の活性の相乗作用を与えるか又はその活性を相補するか;或いは個々の成分に対する耐性の発生を克服又は防止する一助となることができる。特定の付加的活性成分は、組成物の意図された有用性により左右されることになる。
【0156】
本発明の組成物中に内含され得る殺真菌化合物の例は、AC382042(N−(L−シアノ−1、2−ジメチルプロピル)−2−(2、4−ジクロロフェノキシ)プロピオナミド)、アシベンゾラル−S−メチル、アラニカルブ、アルジモルフ、アニラジン、アザコナゾール、アザフェニジン、アゾキシストロビン、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ、ビロキサゾール、ビテルタノール、ブラストサイジンS、ボスカリド(ニコビフェンの新名称)、ブロムコナゾール、ブピリメート、カプタホール、カプタン、カルベンダジム、カルベンダジムクロルハイドレート、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、CGA41396、CGA41397、キノメチオネート、クロルベンズチアゾン、クロロタロニル、クロロゾリネート、クロジラコン、オキシ塩化銅、オキシキノレート銅、硫酸銅、トール油脂肪酸銅及びボルドー混合物といった銅含有化合物、シアミダゾスルファミド、シアゾファミド(IKF−916)、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、デバカルブ、ジ−2−ピリジルジスルフィド1、1’−ジオキシド、ジクロフルアニド、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフェンゾコート、ジフルメトリム、O,O−ジ−イソ−プロピル−S−ベンジルチオホスフェート、ジメフルアゾール、ジメトコナゾール、ジメチリモール、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール、ジノキャップ、ジチアノン、ドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ドデモルフ、ドジン、ドグアジン、エジフェンホス、エポキシコナゾ−ル、エタボキサム、エチリモール、エチル(Z)−N−ベンジル−N([メチル(メチル−チオエチリデンアミンノオキシカルボニル)アミノ]チオ)−β−アラニナート、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル(AC382042)、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、酢酸フェンチン、水酸化フェンチン、ファーバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルメトバー、フルモルフ、フルオロイミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルトラニル、フルトリアホール、ホルペット、ホセチル−アルミニウム、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、ヘキサコナゾール、ヒドロキシイソキサゾール、ヒメキサゾール、イマジリル、イミベンコナゾール、イミノクタジン、イミノクタジン三酢酸、イプコナゾール、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロパニルブチルカルバメート、イソプロチオラン、カスガマイシン、クエソキシム−メチル、LY186054、LY211795、LY248908、マンコゼブ、マネブ、メフェノキサム、メパニピリム、メプロニル、メタラキシル、メタラキシルM、メトコナゾール、メチラム、メチラム−亜鉛、メトミノストロビン、メトラフェノン、MON65500(N−アリル−4、5−ジメチル−2−トリメチルシリルチオフェン−3−カルボキサミド)、ミクロブタニル、NTN0301、ネオアソジン、ニッケルジメチルジチオカルバメート、ニトロタール−イソプロピル、ヌアリモール、オフレース、有機水銀化合物、オリサストロビン、オキサジキシル、オキサスルフロン、オキソリン酸、オキソポコナゾール、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシキュロン、酸化フェナジン、リン酸、フタリド、ピコキシストロビン、ポリオキシンD、ポリラム、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロパモカルブヒドロクロリド、プロピコナゾール、プロピネブ、プロピオン酸、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラゾフォス、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピロキロン、ピロキシフル、ピロールニトリン、4級アンモニア化合物、キノメチオネート、キノキシフェン、キントゼン、シルチオファム(MON65500)、S−イマザリル、シメコナゾール、シプコナゾール、ペンタクロロフェノールナトリウム、スピロキサミン、ストレプトマイシン、硫黄、テブコナゾール、テクロフタラム、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾ−ル、チフルザミド、2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、チオファネート−メチル、チラム、チアジニル、チミベンコナゾール、トルクロフォス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメフォン、トリアジメノール、トリアズブチル、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリフォリン、トリチコナゾール、バリダマイシンA、ベーパム、ビンクロゾリン、XRD−563、ジネブ、ジラム、ゾキサミド及び
【化13】

という構造式の化合物である。
構造式(1)の化合物は、種子伝染病、土壌伝染病、葉面真菌病から植物を保護するため土壌、泥炭又はその他の発根培地と混合可能である。
【0157】
一部の混合物は、容易に同じ従来の製剤タイプに順応しないほど著しく異なる物理的、化学的又は生物学的特性を有する活性成分を含む可能性がある。このような状況下では、その他の処方タイプを調製することができる。例えば1つの活性成分が水溶性固体であり、もう1つが水溶性液体である場合、それでも、(SCのものと類似の調製を用いて)懸濁液として固体活性成分を分散させるものの液体活性成分は(EWのものと類似した調製物を用いて)エマルジョンとして分散させることによって、同じ連続水相内に各々の活性成分を分散させることが可能であり得る。結果として得られる組成物は、サスポエマルジョン(SE)処方である。
【0158】
本発明は、以下の略語が使用される以下の例によって示されている。
ml=ミリリットル DMSO=ジメチルスルフォキシド
g=グラム NMR=核磁気共鳴
ppm=パートパーミリオン HPLC=高性能液体クロマトグラフィ
M+=質量イオン
s=単項 q=四重項
d=二重項 m=多重項
brs=広単項 ppm=パートパーミリオン
t=三種類 m.p=融点
【0159】
例1
この例は、2−(6−キノリニルオキシ)−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(表1の化合物No.2)の調製を示している。
【0160】
ステージ1: 2−ブロモ−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミドの調製
ステップ1: 4−アミノ−4−メチルペント−2−インヒドロクロリドの調製
3−アミノ−3−メチルブチン(90%水溶液として市販されているもの:16.6g)をジクロロメタン(150ml)中に溶解させ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過して、14.9gのアミンを含有する溶液を得た。周囲温度で窒素雰囲気下のアミンの撹拌溶液に対して、乾燥トリエチルアミン(48.4ml)を添加した。ジクロロメタン(100ml)中の1,2−ビス−(クロロジメチルシリル)エタン(38.98g)を次に滴下により添加し、反応温度を冷却によって15℃に維持した。混合物を3時間撹拌し、反応中に形成した無色固体を溶液からろ過し、ろ液を減圧下で蒸発させてペーストを得た。このペーストをヘキサン中に抽出して再度ろ過した。ろ液を減圧下で蒸発させ、得られた油を精製して、1−(1,1−ジメチル−2−プロピニル)−2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタン、21.5g,b.p.(沸点)0.06mg Hg圧下で41℃を得た。
1H NMR(CDCl3)δ:0.16(12H,s);0.60(4H,s);1.48(6H,s);2.24(1H,s)。
【0161】
ステップ2
乾燥テトラヒドロフラン(140ml)中のステップ1からの生成物を、撹拌しながら窒素雰囲気下で70℃まで冷却し、n−ブチルリチウム溶液(23.1mlのヘキサン中2.5M溶液)を−65〜−70℃で5分間添加した。混合物を−5℃まで温め、ヨウ化メチル(3.93ml)を10分にわたり滴下により添加した。反応混合物を10℃まで温め、このとき発熱反応が発生した。混合物を2時間冷却することによって20℃に維持し、次に減圧下で小さい体積になるまで蒸発させた。残渣をヘキサン中に溶解させ、ろ過して不溶性材料を除去し、減圧下で蒸発させて黄色油として13.0gの1−(1,1−ジメチル−2−ブチニル)−2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタンを得た。
1H NMR(CDCl3)δ:0.10(12H,s);0.56(4H,s);1.40(6H,s);1.72(3H,s)。
【0162】
ステップ3
ステップ2からの生成物(13.0g)を撹拌しながら0℃でゆっくりと塩酸水溶液(35ml、4M)に添加した。形成したエマルジョンを0.5時間撹拌し、次に氷中で冷却することにより0℃で反応混合物を維持しながら水酸化ナトリウム水溶液(4M)でpH14にした。水性混合物をジクロロメタン中に(3回)抽出し、抽出物を組合せ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過した。余剰の1,4−ジオキサン中の塩化水素飽和溶液を添加することによって、ろ液を酸性にした。無色沈殿物が形成されるまで、減圧下で混合物を濃縮した。懸濁液にヘキサンを添加し、固体を溶液からろ過した。固体を乾燥ジエチルエーテルで洗浄し、真空下に置いてあらゆる残留溶媒を除去して、無色の固体として5.0gの所望の生成物を得た。
1H NMR(d6−DMSO)δ:1.74(6H,s);1.82(3H,s);8.74(3H,br s)。
【0163】
ステップ4: 2−ブロモ−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド
ステップ3からの生成物(5.0g)を乾燥ジクロロメタン(200ml)中に溶解させ、撹拌しながら3℃まで冷却し、次に2−ブロモブチリルブロミド(6.25g)を添加し、それに続いて乾燥トリエチルアミン(10.93ml)を滴下により添加し、反応を5℃に維持した。反応中に形成した懸濁液を1時間周囲温度で撹拌し、次に水を添加した。有機相を分離させ、水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次に減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(シリカ;ヘキサン/ジエチルエーテル、体積比3:1)で分別してm.p79〜81℃の無色固体として、所望の生成物を得た。
1H NMR(CDCl3)δ:1.04(3H,t);1.64(6H,s);1.84(3H,s);2.04−2.18(2H,m);4.20−4.24(1H,m);6.46(1H,br s)。
【0164】
ステージ2
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中の6−ヒドロキシキノリン(0.46g)を、周囲温度で窒素雰囲気下で乾燥N,N−ジメチルホルムアミド中の水素化ナトリウム撹拌懸濁液/0.10g、鉱油中80%分散)に滴下により添加した。緑色溶液を1時間周囲温度で撹拌し、乾燥ジメチルホルムアミド(10ml)中の2−ブロモ−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(0.74g)溶液を添加した。混合物を18時間周囲温度で撹拌し、水中に注ぎ込み、ジエチルエーテル中に3回抽出した。有機抽出物を組合せ、希釈水酸化ナトリウム水溶液、水(2回)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて粘性物質を得た。ガムをクロマトグラフィ(シリカ;ジエチルエーテル)により分別して、無色粘性物質として0.44gの所望の生成物を得た。
1H NMR(CDCl3)δ:1.06−1.10(3H,t);1.56−1.60(6H,d);1.76(3H,s);1.98−2.10(2H,m);4.54−4.58(1H,m);6.42(1H,s);7.10(1H,m);7.36−7.44(2H,m);8.02−8.06(2H,m);8.82(1H,d)。
【0165】
例2
この例は、2−(6−キノリニルオキシ)−N−(1−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(表1の化合物No.50)の調製を示している。
【0166】
ステージ1; 4−アミノ−1−ヒドロキシ−4−メチルペント−2−インヒドロクロリドの調製
ステップ1
乾燥テトラヒドロフラン(250ml)中の1−(1,1−ジメチル−2−プロピニル)−2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタン(22.6g)を撹拌しながら窒素雰囲気下で−50℃まで冷却し、10分にわたりn−ブチルリチウム溶液(44ml、ヘキサン中で2.5M溶液)を滴下により添加した。混合物を0.5時間撹拌し、−20℃まで温め、次に、ゲル分析により見極められるように出発材料が全く残らなくなるまで混合物を通してホルムアルデヒドガスをバブリングした。完全反応時点で、混合物を水で処理し、エーテル相を分離し、酢酸エチルで(2回)水相を抽出した。有機抽出物を組合せ、水で洗浄し(3回)、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて薄黄色の液体として所望の生成物を得た(24.96g)。
1H NMR(CDCl3)δ:0.00(12H,s);0.46(4H,s);1.32(6H,s);4.10(2H,s)。
【0167】
ステップ2
ステップ1からの生成物(24.96g)を希釈塩酸水溶液(300ml)で処理し、0.5時間周囲温度で撹拌した。混合物をジエチルエーテルで(2回)洗浄し、水相を減圧下で蒸発させ、トルエンで(2回)蒸発させて残留水を除去し、得られた残留固体をヘキサンで研和して、クリーム色の固体として4−アミノ−1−ヒドロキシ−4−メチルペント−2−インヒドロクロリド(13.1g)得た。
1H NMR(CDCl3)δ:1.48(6H,s);4.06(2H,S);5.32(1H,s);8.64(3H,s)。
【0168】
ステージ2; 4−アミノ−1−tert.−ブチルジメチルシリルオキシ−4−メチルペント−2−インの調製
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(100ml)中に4−アミノ−1−ヒドロキシ−4−メチルペント−2−インヒドロクロリド(4.40g)を溶解させ、トリエチルアミン(4.44ml)を添加した。10分間周囲温度で懸濁液を撹拌し、イミダゾル(4.93g)を加え、続いて乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(40ml)中のt−ブチルジメチルシリルクロリド(5.24g)を加えた。混合物を18時間周囲温度で撹拌し、次に水で希釈した。混合物をジエチルエーテルで抽出し(3回)、有機抽出物を組合せ、水で洗浄し(2回)、次に硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、黄色液体として所望の生成物(6.88g)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ:0.04(6H,s);0.84(9H,S);1.30(6H,s);4.22(2H,s)。
【0169】
ステージ3; 2−(6−キノリニルオキシ)酪酸の調製
ステップ1: メチル2−(6−キノリニルオキシ)ブチラートの調製
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(100ml)中の6−ヒドロキシキノリン(25.1g),メチル2−ブロモブチラート(32.3g)及び無水炭酸カリウム(23.0g)を3時間100℃で撹拌し、次に18時間周囲温度で保管した。混合物を水に添加し、酢酸エチルで抽出し(3回)、抽出物を組合せ、水で洗浄し(4回)、次に硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させて赤色油として所望の生成物(39.0g)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ:1.10−1.14(3H,t);2.04−2.12(2H,q);3.78(3H,s);4.72−4.76(1H,t);7.00(1H,d);7.36−7.40(1H,m);7.42−7.46(1H,m);8.02−8.04(2H,d);8.8(1H,d)。
【0170】
ステップ2: 2−(6−キノリニルオキシ)酪酸の調製
ステップ1からの生成物(38.8g)を、水(100ml)中の水酸化ナトリウム(12.6g)溶液中で撹拌し、3時間90℃まで加熱し、次に周囲温度まで冷却した。溶液を水で希釈し、水相を酢酸エチルで洗浄し(2回)、塩酸水溶液でpH6まで酸性化し、その後酢酸エチルで抽出した(3回)。抽出物を組合せ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をヘキサンで洗浄して黄褐色の固体として所望の生成物8.19gを得た。水相を酢酸エチルで再抽出し、前述のように処理してさらなる所望の生成物を得た(3.7g)。
【0171】
ステージ4
乾燥ジクロロメタン(10ml)中の2−(6−キノリニルオキシ)酪酸(0.61g),4−アミノ−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−4−メチルペント−2−イン(0.57g)及び4−ジメチルアミノピリジン(0.010g)を撹拌し、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N′−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(0.53g)を添加した。混合物を3.5時間周囲温度で撹拌し、2日間保管し、ジクロロメタンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム(2回)で洗浄し、次に水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて黄色油を得た。クロマトグラフィ(シリカ;ヘキサン/酢酸エチル、体積比3:1)により油を分別して、粘性物質を得、これをヘキサンで研和してm.p.78〜80℃の無色の固体として所望の生成物(0.12g)を得た。
【0172】
1H NMR(CDCl3)δ:0.08(6H,s);0.88(9H,s);1.06−1.10(3H,t);1.62−1.66(6H,d);2.00−2.10(2H,m);4.28(2H,s);4.54−4.58(1H,t);6.44(1H,s);7.10(1H,s);7.36−7.44(2H,m);8.02−8.06(2H,d);8.80(1H,m)。
【0173】
ヘキサン洗液を減圧下で蒸発させて、さらなる所望の生成物を含有する油(0.53g)を得た。
【0174】
例3
この例は、2−(6−キノリニルオキシ)−N−(1−ヒドロキシ−4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(表1の化合物No.10)の調製を示すものである。
【0175】
テトラヒドロフラン(10ml)中の2−(6−キノリニルオキシ)−N−(1−tertブチルジメチルシリルオキシ−4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(0.58g)を3〜5℃で撹拌し、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(0.58g)を3〜5℃で撹拌し、テトラn−ブチルアンモニウムフルオリド溶液(テトラヒドロフラン中の1M溶液2.64ml)を5分間にわたり滴下により添加した。添加完了時点で、混合物を0.5時間0℃で、0.75時間周囲温度で撹拌し、その後18時間保管した。溶媒を減圧下で蒸発させ、酢酸エチルと塩化アンモニウム水溶液の間で残渣を分配した。有機相を分離し、塩化アンモニウム水溶液、塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、粘性物質を得、これをクロマトグラフィ(シリカ;ヘキサン/酢酸エチル、体積比1:2)で分別して無色のガラスとして所望の生成物を得た(0.30g)。
1H NMR(CDCl3)δ:1.06−1.10(3H,t);1.58(3H,s);1.60(3H,s);1.98−2.08(3H,m);4.22−4.24(2H,d);4.56−4.60(1H,t);6.42(1H,s);7.10(1H,s);7.36−7.44(2H,m);8.04−8.08(2H,d);8.80(1H,m)。
【0176】
例4
この例は、2−(6−キノリニルオキシ)−N−(1−メトキシ−4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(表1の化合物No.12)の調製を示している。
【0177】
ステップ1: 4−アミノ−1−メトキシ−4メチルペント−2−インヒドロクロリドの調製
周囲温度で窒素雰囲気下の乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中の水素化ナトリウムの撹拌懸濁液(鉱油中の80%分散0.45g)に対して、乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の4−アミノ−1−ヒドロキシ−4−メチルペント−2−インヒドロクロリド(0.75g)溶液を5分間にわたり滴下により添加した。混合物を2.75時間周囲温度で撹拌し、次に、N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)中のヨウ化メチル溶液(0.78g)を添加した。反応を2.5時間撹拌し、18時間保管し、次に水中に注ぎ込み、ジエチルエーテルで抽出し(3回)、有機抽出物を組合わせた。組合わせた有機相を希塩酸で抽出(3回)し、酸水溶液抽出物を組合わせて減圧下で蒸発させた。トルエンで減圧下で蒸発させる(2回)ことによって残留固体を乾燥させて、所望の生成物を含有する黄色粘性物質(0.8g)を得た。化合物をそのNMRスペクトルから特徴づけした。
1H NMR(CDCl3)δ:1.78(6H,s);3.40(3H,s);4.12(2H,s);8.90(3H,br s)。
【0178】
ステップ2
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中のステップ1からの生成物(0.8g)の撹拌溶液に対しトリエチルアミン(0.54ml)を添加した。溶液を5分間撹拌し、次に乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)中の1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.39g)及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N′−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(0.55g)を添加した。混合物を2時間周囲温度で撹拌し、水中に注ぎ、酢酸エチルで水相を抽出した(3回)。有機抽出物を組合せ、水で洗浄し(3回)、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて赤色油を得た。クロマトグラフィ(シリカ;酢酸エチル)により油を分別し、薄黄色の粘性物質として所望の生成物(0.15g)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ:1.06−1.12(3H,t);1.62(6H,s);2.00−2.08(2H,m);3.32(3H,s);4.08−4.24(2H,s);4.58−4.62(1H,t);6.44(1H,s);7.10(1H,m);7.36−7.46(2H,m);8.04−8.08(2H,d);8.82(1H,m)。
【0179】
例5
この例は2−(6−キノリニルオキシ)−2−(エトキシ)−N−(2−メチルペント−3−イン−2−イル)アセタミド(表17の化合物No.2)について例示している。
【0180】
ステップ1: エチル2−(6−キノリニルオキシ)−2−(エトキシ)アセテート)
カリウムt−ブトキシド(3.15g)をt−ブチルアルコール(20ml)中に溶解させ、10分間周囲温度で撹拌した。6−ヒドロキシキノリン(3.0g)を添加し、結果としての暗緑色溶液を15分間撹拌し、次にエチル2−クロロ−2−エトキシアセテート(4.22g,90%純粋)を添加し、その後触媒量のヨウ化カリウム(0.005g)を加えた。18時間混合物を撹拌し、水中に注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機画分を塩水及び水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を蒸発させて褐色油を得、これを酢酸エチル:ヘキサン(1:2〜4:1)の勾配で溶出するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィにより精製して、薄褐色の油としてエチル2−(6−キノリニルオキシ)−2−(エトキシ)アセテート(3.68g)を得た。
1H NMR(CDCl3)δppm:1.28(3H,t);1.31(3H,t);3.79(1H,m);3.90(1H,m);4.31(2H,q);5.68(1H,s);7.38(2H,dd);7.51(1H,dd);8.06(2H,dd);8.32(1H,dd)。
【0181】
ステップ2: 2−(6−キノリニルオキシ)−2−(エトキシ)酢酸の調製
水(10ml)及びメタノール(30ml)中の水酸化ナトリウム(0.589g)溶液に対してエチル2−(6−キノリニルオキシ)−2−(エトキシ)アセテート(3.68g)を添加し、5分間撹拌した。溶液を減圧下で蒸発させ、水を添加し、水相を酢酸エチルで洗浄した。水相を塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を組合せ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させてクリーム色の固体として2−(6−キノリニルオキシ)−2−(エトキシ)酢酸(1.47g)を得た。
1H NMR(CDCl3)δppm:1.33(3H,t);3.98(1H,m);5.71(1H,s);7.44(1H,dd);7.52(2H,m);8.05(1H,d);8.20(1H,d);8.84(1H,dd)。
【0182】
ステップ3
トリエチルアミン(0.3ml)を、N,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中の4−アミノ−4−メチルペント−2−インヒドロクロリド(0.054g)の撹拌溶液に添加して白色懸濁液を得た。2−(6−キノリノキシ)−2−(エトキシ)酢酸(0.1g)を添加し、その後N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N′−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(0.077g)及び触媒量の1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.005g)を添加し、白色懸濁液を18時間周囲温度で撹拌した。水を添加し、酢酸エチルで水相を抽出した。有機相を水、飽和重炭酸ナトリウム及び塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて黄色油(0.117g)を得た。油をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル:酢酸エチル/ヘキサン、体積比1:1)で精製して無色油として所望の生成物(0.096g)を得た。
1H NMR(CDCl3)δppm:1.28(3H,t);1.64(3H,s);1.66(3H,s);1.80(3H,s);3.70(1H,m);3.88(1H,m);5.48(1H,s);6.79(1H,bs);7.37(1H,dd);7.49(1H,d);7.52(1H,dd);8.05(1H,d);8.08(1H,d);8.82(1H,dd)。
【0183】
例6
この例は、2−(6−キノリニルオキシ)−N−(2−メチルペント−3−イン−2−イル)−3−メトキシプロピオナミド(表11の化合物No.2)の調製を示している。
【0184】
ステージ1: 2−ブロモ−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)3−メトキサプロピオナミドの調製
ステップ1: メチル2−ブロモ−3−メトキシプロピオネートの調製
メタノール(8ml)中のメチル2,3−ジブロモプロピオネート(21.9g)及びトリメチルアミンN−オキシド(0.1g)を、窒素雰囲気下で撹拌しながら−5℃まで冷却した。ナトリウム(2.25g)及びメタノール(24ml)から調製されたばかりのナトリウムメトキシドのメタノール溶液を15分間にわたり混合物に対し滴下により添加し、この混合物を冷却により0℃以下に維持した。添加完了時点で、混合物をさらに30分間撹拌し、次に酢酸(1ml)を添加し、その後ジエチルエーテル(100ml)を添加した。混合物をろ過して不溶性塩を除去し、ろ液を減圧下で蒸発させて油を得、これを少量のジエチルエーテル中で再度溶解させて再度ろ過した。ろ液を減圧下で蒸発させて薄黄色の油として所望の生成物(17.4g)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ:3.41(3H,s);3.74(1H,dd);3.82(3H,s);3.92(1H,dd);4.34(1H,dd)。
【0185】
ステップ2: 2−ブロモ−3−メトキシプロピオン酸の調製
テトラヒドロフラン(8ml)中のメチル2−ブロモ−3−メトキシプロピオネート(1.00g)を10℃で撹拌し、水(1.5ml)中の水酸化リチウム一水和物(0.21g)を滴下により添加した。添加完了時点で、混合物を1.5時間撹拌し、無色の溶液を小さい体積まで減圧下で蒸発させ、次に水溶液を希硫酸でpH3にした。混合物をジエチルエーテル(50ml)で抽出し、有機相を分離し、塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて無色液体として所望の生成物(0.6g)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ:3.45(3H,s);3.78(1H,m);3.92(1H,m);4.38(1H,m);6.65(1H,brs)。
【0186】
ステップ3: 2−ブロモ−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)3−メトキシプロピオナミドの調製
【0187】
撹拌状態で乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(0.005ml)を含有する乾燥ジクロロメタン(4ml)中に2−ブロモ−3−メトキシプロピオン酸(0.366g)を溶解させ、塩化オキサリル(0.254g)を添加した。混合物を2時間周囲温度で撹拌し、次に減圧下で蒸発させて、2−ブロモ−3−メトキシプロピオン酸塩化物(C=0,ν1780cms-1)を得た。酸塩化物を乾燥ジクロロメタン(6ml)中で溶解させ、4−アミノ−4−メチルペント−2−インヒドロクロリド(0.267g)を添加し、混合物を3℃まで冷却させて、トリエチルアミン(0.404g)を滴下により添加し、0〜5℃の間に反応温度を保った。形成した懸濁液を1時間周囲温度で撹拌し、さらなるジクロロメタンで希釈し、塩酸(2M)で洗浄し、有機相を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次に減圧下で蒸発させて粘性物質を得た。クロマトグラフィ(シリカ;ヘキサン/酢酸エチル、体積比3:2)により粘性物質を分別して、所望の生成物(0.3g)を無色の固体として得た。
1H NMR(CDCl3)δ:1.63(6H,s);1.82(3H,s);3.44(3H,s);3.88(2H,m);4.32(1H,m);6.62(1H,s)。
【0188】
ステージ2
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(3ml)中の6−ヒドロキシキノリン(0.083g),無水炭酸カリウム(0.087g)及び2−ブロモ−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)3−メトキシプロピオナミド(0.150g)を撹拌し、80℃まで5時間加熱して周囲温度で72時間保管した。黄色懸濁液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、有機相を分離し、次に水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で粘性物質になるまで蒸発させた。粘性物質をクロマトグラフィ(シリカ;酢酸エチル:ヘキサン体積比3:2)により分別させて、無色粘性物質として所望の生成物(0.055g)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ:1.58(3H,s);1.60(3H,s);1.78(3H,s);3.46(3H,s);3.95(2H,m);4.78(1H,m);6.60(1H,s);7.18(1H,m);7.40(1H,m);7.50(1H,m);8.08(2H,m);8.83(1H,m)。
【0189】
例7
この例は、2−(6−キナゾリンオキシ)−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(表20の化合物No.2)の調製を示している。
【0190】
6−ヒドロキシキナゾリン(J.Chem. Soc.(1952),4985中で記述されている通りに調製されたもの0.060g)及び2−ブロモ−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(0.101g)を、無水炭酸カリウム(0.088g)を含有する乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中で溶解させた。混合物を5時間撹拌して80℃まで加熱し、次に周囲温度まで冷却させて18時間保管した。褐色懸濁液を水で希釈し、酢酸エチル中に抽出し、有機相を分離させ、水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて薄褐色の油を得た。油をクロマトグラフィ(シリカ;酢酸エチル/ヘキサン、体積比 4:1)により分別して、薄褐色粘性物質として表題生成物(0.12g)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ:1.04(3H,t);1.53(6H,s);1.72(3H,s);1.95−2.05(2H,m);4.54(1H,m);6.30(1H,s);7.14(1H,m);7.60(1H,dd);7.97(1H,d);9.20(1H,s);9.25(1H,s)。
【0191】
例8
例1と類似の手順において、1,7−ヒドロキシイソキノリン(市販のもの)と2−ブロモ−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチルアミドを反応させて2−(7−イソキノリニルオキシ)−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(表39の化合物2)を無色の固体、m.p.149〜150℃として得た。
1H NMR(CDCl3)δ:1.08(3H,t);1.58(3H,s);1.59(3H,s);1.77(3H,s);1.98−2.12(2H,m);4.58(1H,m);6.40(1H,s);7.26(1H,d);7.42(1H,dd);7.61(1H,d);7.79(1H,d);8.45(1H,d);9.14(1H,s)。
【0192】
例9
例6と類似の手順において、6,7−ヒドロキシイソキノリン(市販のもの)と2−ブロモ−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)3−メトキシプロピオナミドを反応させて2−(7−イソキノリニルオキシ)−N−(2−メチルペント−3−イン−2−イル)メトキシプロピオナミド(表49の化合物2)を無色の固体、m.p.155〜156℃として得た。
1H NMR(CDCl3)δ:1.59(3H,s);1.60(3H,s);1.77(3H,s);3.45(3H,s);3.88−3.96(2H,m);4.78(1H,m);6.54(1H,s);7.31(1H,d);7.47(1H,dd);7.61(1H,d);7.80(1H,d);8.46(1H,d);9.14(1H,s)。
【0193】
例10
2−(3−ブロモ−6−キノリニルオキシ)−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(表77の化合物No.2)及び2−(3,8−ジブロモ−6−キノリニルオキシ)−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(表115の化合物No.2)
【0194】
ステージ1: 3−ブロモ−6−ヒドロキシキノリン及び3,8−ジブロモ−6−ヒドロキシキノリンの調製
【0195】
ステップ1: 3−ブロモ−6−ニトロキノリン及び3,8−ジブロモ−6−ニトロキノリンの調製
Liebigs Ann Chem,(1966),98−106に記述されている手順の修正において、3−ブロモ−6−ニトロキノリンを作るためには、ピリジン(5.0g)を含む四塩化炭素(200ml)中の6−ニトロキノリン(5.5g)を臭素(15.3g)で処理し、全ての6−ニトロキノリンが反応してしまうまで還流するよう加熱した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、18時間保管し、次にクロロホルムと塩酸(2M)の間で分配させた。混合物をろ過し、有機相を分離させ、飽和炭酸水素ナトリウム水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次に減圧下で蒸発させて薄黄色の固体を得た。固体を氷酢酸から再結晶させて、薄黄色の固体(4.06g)として3−ブロモ−6−ニトロキノリン(4部分)及び3,8−ジブロモ−6−ニトロキノリン(1部分)を得た(4.06g)。
【0196】
ステップ2: 6−アミノ−3−ブロモキノリン及び6−アミノ−3,8−ジブロモキノリンの調製
ステップ1からの生成物(4.0g)を、撹拌しながら周囲温度でプロパン−2−オール(15ml),水(8ml)及び濃塩酸(0.5ml)の混合物中に懸濁させた。混合物に対して、発熱反応を結果としてもたらす分量で鉄粉(6.0g)を添加し、暗赤色の懸濁液を生成した。該懸濁液を周囲温度まで冷却し、塩酸水溶液(2M)中に抽出し、ろ過し、ジエチルエーテルで洗浄した。酸水溶液相を分離し、水酸化ナトリウム水(2M)で塩基性にし、生成された厚い沈殿物を酢酸エチルで(2回)抽出した。抽出物を組合せ、塩水で洗浄し、次に硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、薄褐色の固体を得た。クロマトグラフィ(シリカ)で固体を分別し、まず最初にジクロロメタンで溶離させて0.15gの6−アミノ−3,8−ジブロモキノリン(MH+301,2×Br)を得次にヘキサン/酢酸エチル(体積比1:1)で溶出させて1.0gの6−アミノ−3−ブロモキノリン、m.p.151−2℃(MH+223,1×Br)を得た。
【0197】
ステップ3: 3,8−ジブロモ−6−ヒドロキシキノリンの調製
リン酸(75%,11ml)中に6−アミノ−3,8−ジブロモキノリン(0.15g)を懸濁させ、72時間180℃で密封ガラス管内で加熱した。混合物を周囲温度まで冷却させ、氷で希釈し(50ml)、水酸化ナトリウム水溶液(4M)でpH2にした。形成した褐色懸濁液を酢酸エチル(2度で)で抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次に減圧下で蒸発させて、3,8−ジブロモ−6−ヒドロキシキノリン(M+−H300,2×Br)を暗赤色固体として得、これをさらなる精製無く次のステージで使用した。1H NMR(d6DMSO)δ:7.14(1H,d);7.60(1H,d);8.52(1H,d);8.71(1H,d)。
【0198】
ステップ3と類似の手順で、6−アミノ−3−ブロモキノリンを褐色の3−ブロモ−6−ヒドロキシキノリンに転換した。1H NMR(d6DMSO)δ:7.19(1H,d);7.40(1H,dd);7.92(1H,d);8.66(1H,s);8.79(1H,s)。
【0199】
ステージ2: 2−(3−ブロモ−6−キノリニルオキシ)−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミドの調製
80℃の乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中の3−ブロモ−6−ヒドロキシキノリン(0.179g)と無水炭酸カリウム(0.121g)の撹拌混合物に対して、2−ブロモ−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(0.197g)を加え、反応を15時間この温度に維持した。生成された褐色懸濁液を周囲温度まで冷却し、水の中に注ぎ込み、ジエチルエーテルで抽出した。抽出物を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次に減圧下で蒸発させて褐色粘性物質を得た。粘性物質をクロマトグラフィ(シリカ;ヘキサン/酢酸エチル)で分別して、無色固体として2−(3−ブロモ−6−キノリニルオキシ)−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(0.125g)を得た。m.p.109−112℃、1H NMR(CDCl3)δ:1.08(3H,T);1.58(3H,s);1.59(3H,s);1.77(3H,s);1.99−2.06(2H,m);4.54(1H,t);6.37(1H,s);7.02(1H,m);7.42(1H,dd);8.02(1H,d);8.19(1H,m);8.78(1H,m)。
【0200】
類似の手順において、3,8−ジブロモ−6−ヒドロキシキノリンを2−ブロモ−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミドと反応させて、無色の粘性物質として2−(3,8−ジブロモ−6−キノリニルオキシ)−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミドを得た。1H NMR(CDCl3)δ:1.07(3H,t);1.59(3H,s);1.60(3H,s);1.78(3H,s);1.99−2.06(2H,m);4.52(1H,t);6.30(1H,s);7.00(1H,m);7.82(1H,dd);8.21(1H,d);8.88(1H,m)。
【0201】
例11
この例は、2−(3−クロロ−6−キノリニルオキシ)−N−(4−メチル−ペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(表58の化合物No.2)を示している。
【0202】
ステージ1: 3−クロロ−6−ヒドロキシキノリンの調製
乾燥 N−メチルピロリジン−2−オン(25ml)中の塩化第1銅(9g)及び3−ブロモ−6−ヒドロキシキノリン(2.75g)を撹拌し、2時間窒素雰囲気下で150℃で加熱した。暗赤色懸濁液を周囲温度まで冷却し、水中に注ぎ込み、その後充分なアンモニア水で処理して固体材料を溶解させた。塩酸(2M)で青色溶液をpH5〜6にし、次に酢酸エチルを添加した。混合物をろ過し、不溶性固体を酢酸エチルで洗浄した。ろ液の有機成分を分離させ、水相を酢酸エチルでさらに抽出した。酢酸エチル画分を組合せ、塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次に減圧下で蒸発させて固体を得た。固体をクロマトグラフィ(シリカ;ヘキサン/酢酸エチル、体積比2:1)により分別して、薄黄色の固体として3−クロロ−6−ヒドロキシキノリン(0.95g)を得た。(M+179,1×Cl)。1H NMR(CDCl3)δ:7.06(1H,d);7.35(1H,dd);7.91(1H,d);7.96(1H,d);8.59(1H,d);9.55(1H,s)。
【0203】
ステージ2
80℃の乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(3ml)中の3−クロロ−6−ヒドロキシキノリン(0.130g)と無水炭酸カリウム(0.110g)の撹拌混合物に対して、2−ブロモ−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(0.197g)を添加し、6時間この温度で反応を維持した。生成された褐色懸濁液を周囲温度まで冷却し、水中に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。抽出物を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次に減圧下で蒸発させて褐色の粘性物質を得た。粘性物質をクロマトグラフィ(シリカ;ヘキサン/酢酸エチル、体積比4:1)で分別して、無色の固体として2−(3−クロロ−6−キノリニルオキシ)−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブラチミド(0.167g)を得た。m.p.105−107℃。1H NMR(CDCl3)δ:1.08(3H,t);1.58(3H,s);1.59(3H,s);1.77(3H,s);1.99−2.08(2H,m);4.55(1H,t);6.37(1H,s);7.02(1H,d);7.41(1H,dd);8.01(1H,d);8.02(1H,d);8.70(1H,m);8.78(1H,m)。
【0204】
例12
この例は、2−(6−キノリニルオキシ)−N−(1−メトキシ−4−メチルペント−2−イン−4−イル)3−メトキシプロピオナミド(表11の化合物No.12)及び2−(3−ブロモ−6−キノリニルオキシ)−N−(1−メトキシ−4−メチルペント−2−イン−4−イル)3−メトキシ−プロピオナミド(表87の化合物No.12)の調製を示している。
【0205】
ステージ1: 2−ブロモ−N−(1−メトキシ−4−メチルペント−2−イン−4−イル)3−メトキシ−プロピオナミドの調製
2−ブロモ−3−メトキシプロピオン酸(0.51g)を撹拌しながら乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(0.05ml)を含む乾燥ジクロロメタン(10ml)中に溶解させ、塩化オキサリル(0.35g)を添加した。混合物を2時間周囲温度で撹拌し、次に減圧下で蒸発させて2−ブロモ−3−メトキシプロピオン酸塩化物を得た(C=0,ν1780cm-1)。酸塩化物を乾燥ジクロロメタン(5ml)中に溶解させ、撹拌しながら0℃で乾燥ジクロロメタン(10ml)中の4−アミノ−1−メトキシ−4−メチルペント−2−インヒドロクロリド(0.46g)に添加した。反応温度を4〜9℃の間に保ちながら、トリエチルアミン(0.78ml)を滴下により添加した。形成した懸濁液を2時間周囲温度で撹拌し、18時間周囲温度で保管し、さらなるジクロロメタンで希釈し、炭酸水素ナトリウム水溶液そして次に水(2回)で洗浄した。有機相を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて粘性物質を得た。この粘性物質をクロマトグラフィ(シリカ:ヘキサン/酢酸エチル)で分別して無色の油として所望の生成物(0.36g)を得た。1H NMR(CDCl3)δ:1.66(6H,s);3.38(3H,s);3.44(3H,s);3.82−3.90(2H,q);4.12(2H,s);4.30−4.32(1H,t);6.62(1H,s)。
【0206】
ステージ2
例6,ステージ2と類似の手順で、6−ヒドロキシキノリンを2−ブロモ−N−(1−メトキシ−4−メチルペント−2−イン−4−イル)3−メトキシプロピオンアミドと反応させて2−(6−キノリニルオキシ)−N−(1−メトキシ−メチルペント−2−イン−4−イル)3−メトキシプロピオナミドを無色の油として得た。 1H NMR(CDCl3)δ:1.60(3H,s);1.62(3H,s);3.34(3H,s);3.44(3H,s);3.90−3.94(2H,m);4.06(2H,s);4.76−4.80(1H,m);6.60(1H,s);7.14−7.16(1H,m);7.36−7.40(1H,m);7.46−7.50(1H,m);8.04−8.08(2H,d);8.82−8.84(1H,m)。
【0207】
ステージ3
例6のステージ2と類似の手順で、3−ブロモ−6−ヒドロキシキノリンを2−ブロモ−N−(1−メトキシ−4−メチルペント−2−イン−4−イル)3−メトキシプロピオナミドと反応させて2−(3−ブロモ−6−キノリニルオキシ)−N−(1−メトキシ−メチルペント−2−イン−4−イル)3−メトキシプロピオナミドを粘性物質として得た。 1H NMR(CDCl3)δ:1.58(3H,s);1.59(3H,s);1.77(3H,s0;3.44(3H,s0;3.87−3.95(2H,m);4.73(1H,m);6.52(1H,s);7.08(1H,m);7.48(1H,dd);8.02(1H,d);8.21(1H,m);8.79(1H,m)。
【0208】
例13
この例は、2−(6−キノリニルオキシ)−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド1−オキシド(表134の化合物No.2)の調製を示している。
ジクロロメタン(25ml)中の2−(6−キノリニルオキシ)−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(1.0g)を0℃まで撹拌しながら冷却し、3−クロロ過安息香酸(1.21g,50%)を分量単位で滴下し、次にさらに15分間0℃でそしてその後1.5時間周囲温度で撹拌した。混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液(3回)、水(2回)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次に減圧下で蒸発させて粘性物質を得、これをジエチルエーテルで研和して、薄褐色固体として所望の生成物を得た(0.75kg)。m.p.140−143℃。1H NMR(CDCl3)δ:1.06−1.10(3H,t);1.56(3H,s);1.58(3H,s);1.76(3H,s);2.00−2.08(2H,m);4.56(1H,t);6.32(1H,s);7.14(1H,m);7.28−7.30(1H,d);7.44−7.46(1H,d);7.62−7.64(1H,d);8.42−8.44(1H,d);8.70−8.72(1H,d)。
【0209】
例14
この例は、2−(3−シアノ−6−キノリニルオキシ)−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミド(表96の化合No.2)の調製を示す。
【0210】
ステージ1: 3−シアノ−6−ヒドロキシキノリンの調製[参考Liebigs Ann Chem(1966),98〜106]
乾燥N−メチルピロリジン−2−オン(10ml)中の3−ブロモ−6−ヒドロキシキノリン(1.12g)を、シアノ化第一銅(0.55g)で処理し、7時間窒素雰囲気下で150℃で撹拌し、次に18時間周囲温度で保管した。混合物を水(5ml)中のシアン化ナトリウム(1.5g)で処理し、15分間75℃で加熱した。10%の塩化アンモニウム水溶液(25ml)を添加し、混合物を周囲温度まで冷却した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を分離し、水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて黄褐色固体を得た。固体をクロマトグラフィにより分別して、黄色固体として所望の生成物を得た。
【0211】
ステージ2
例6のステージ2と類似の手順で、3−シアノ−6−ヒドロキシキノリンを2−ブロモ−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミドと反応させて2−(3−シアノ−6−キノリニルオキシ)−N−(4−メチルペント−2−イン−4−イル)ブチラミドを薄黄色固体として得た。m.p.116−118°C。1H NMR(CDCl3)δ:1.08(3H,t);1.61(3H,s);1.63(3H,s);1.80(3H,s);2.07−2.13(2H,m);4.72(1H,t);6.46(1H,s);7.50(1H,m);7.57(1H,dd);7.71(1H,d);8.17(LH,d);8.92(1H,d)。
【0212】
例15
この例は、2−(3−ブロモ−6−キノリニルオキシ)−N−(1−シアノ−6−メチルヘプト−4−イン−6−イル)ブチラミド(表77の化合物No.90)及び2−(3−ブロモ−6−キノリニルオキシ)−N−(1−クロロ−6−メチルヘプト−4−イン−6−イル)ブチラミド(表77の化合物No.91)の調製を示している。
【0213】
ステージ1: 2−ブロモ−N−(1−クロロ−6−メチルヘプト−4−イン−6−イル)ブチラミドの調製
ステップ1: 6−(1−クロロ−6−メチルヘプト−4−イン−6−イル)−2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタンの調製
―70℃で窒素雰囲気下で、乾燥テトラヒドロフラン(450ml)中の1−(1,1−ジメチル−2−プロピニル)−2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタン(55.1g)の撹拌溶液に対し0.5時間にわたりn−ブチルリチウム(97.6ml,ヘキサン中2.5M)を滴下により添加した。混合物を−70℃で1.5時間撹拌し、−15℃まで暖め、その後、乾燥テトラヒドロフラン(50ml)中の1−クロロ−3−ヨードプロパン(55.0g)の溶液を20分にわたり滴下により添加し、その間、反応温度をゆっくりと0℃まで上昇させた。添加完了時点で、反応混合物を周囲温度で4.25時間撹拌し、次に18時間保管した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで(2回)抽出した。抽出物を組合せ、水で(3回)洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次に減圧下で蒸発させてオレンジ色の液体として所望の生成物を得た、78.5g、1H NMR(CDCl3)δ:0.00(12H,s);0.46(4H,s);1.30(6H,s);1.76(2H,m);2.18(2H,t);2.46(2H,t)。
【0214】
ステップ2: 1−クロロ−6−メチルヘプト−4−イン−6−イルアミンヒドロクロリド
ステップ1(78.5g)からの生成物を−5℃で撹拌し、希塩酸水溶液(785ml,2M)をゆっくりと添加し、添加中反応温度を30℃未満に維持した。添加完了時点で、混合物を周囲温度でさらに1時間撹拌し、ジエチルエーテルで洗浄し(2回)、減圧下で蒸発させ、トルエンでの共沸精製により残留水を除去した。得られた固体をジクロロメタン中に溶解させ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させてクリーム色の固体として所望の生成物を得た、36.5g、1H NMR(CDCl3)δ:1.74(6H,s);1.97(2H,m);2.39(2H,m);3.68(2H,t);8.80(3H,broad s)。
【0215】
ステップ3: 2−ブロモ−N−(1−クロロ−6−メチルヘプト−4−イン−6−イル)ブチラミドの調製
ステップ2からの生成物(12.2g)を乾燥ジクロロメタン(300ml)中に懸濁させ、撹拌しながら5℃まで冷却し、乾燥トリエチルアミン(18.1ml)を添加した。混合物を0.25時間撹拌し、ジクロロメタン(25ml)中の2−ブロモブチリルブロミド(14.3g)を0.5時間にわたり10〜18℃で滴下により添加した。混合物をさらに0.5時間撹拌し、次に2時間周囲温度まで暖め、18時間保管した。水を加え、有機相を分離させ、水で(3回)洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、その後減圧下で蒸発させて暗黄色の油として所望の生成物を得た、17.4g、1H NMR(CDCl3)δ:1.04(3H,t);1.62(6H,s);1.96(2H,m);2.10(2H,m);2.38(2H,m);3.66(2H,t);4.12(1H,t);6.44(1H,s)。
【0216】
ステージ2
例6のステージ2と類似の手順で、3−ブロモ−6−ヒドロキシキノリンを2−ブロモ−N−(1−クロロ−6−メチルヘプト−4−イン−6−イル)ブチラミドと反応させて、無色の油として2−(3−ブロモ−6−キノリニルオキシ)−N−(1−クロロ−6−メチルヘプト−4−イン−6−イル)ブチラミドを得た。1H NMR(CDCl3)δ:1.04−1.10(3H,t);1.60(6H,s);1.86−1.94(2H,m);2.00−2.06(2H,m);2.32−2.36(2H,t);3.60−3.64(2H,t);4.56(1H,t);6.34(1H,s);7.02(1H,m);7.42−7.46(1H,dd);8.03(1H,d);8.22(1H,s);8.78(1H,S)。
【0217】
ステージ3
ステージ2からの生成物(0.19g)を、撹拌しながらシアン化カリウム(0.056g)を含む乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(4ml)中に溶解させ、6時間100℃まで加熱し、その後、周囲温度まで冷却し、2日間保管した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで(3回)抽出した。抽出物を組合せ、水で(2回)洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて黄色の粘性物質を得た。この粘性物質をクロマトグラフィ(シリカ;ヘキサン/酢酸エチル、体積比1:1)で分別して黄色粘性物質として2−(3−ブロモ−6−キノリニルオキシ)−N−(1−シアノ−6−メチルヘプト−4−イン−6−イル)ブチラミドを得た、0.080g、1H NMR(CDCl3)δ:1.04−1.10(3H,t);1.56(6H,s);1.78−1.84(2H,m);2.00−2.08(2H,m);2.32−2.36(2H,t);2.48−2.52(2H,t);4.58(1H,t);6.36(1H,s);7.02(1H,d);7.40−7.44(1H,dd);8.02(1H,d);8.22(1H,s);8.80(1H,s)。
【0218】
例16
この例は構造式(1)の化合物の殺真菌特性を例示している。
化合物を、以下で記す方法を用いて、リーフディスク検定の中でテストした。テスト化合物をDMSO中に溶解させ、水中に200ppmとなるまで希釈させた。Pythium ultimumについての試験の場合には、これらをDMSO中に溶解させ、水中に20ppmとなるまで希釈させた。
【0219】
Erysiphe graminis f.sp. hordei(オオムギウドンコ病);オオムギの葉の切片を、24ウェルの平板内で寒天上に置き、テスト化合物の溶液を噴霧した。12〜24時間完全に乾燥させた後、リーフディスクに真菌の胞子懸濁液を接種した。適切なインキュベーションの後、化合物の活性を、予防的殺真菌活性として接種から4日目に査定した。
【0220】
Erysiphe graminis f. sp. tritici(コムギウドンコ病);コムギの葉の切片を、24ウェルの平板内で寒天上に置き、テスト化合物の溶液を噴霧した。12〜24時間完全に乾燥させた後、リーフディスクに真菌の胞子懸濁液を接種した。適切なインキュベーションの後、化合物の活性を、予防的殺真菌活性として接種から4日目に査定した。
【0221】
Puccinia recondita f.sp. tritici(コムギ赤サビ病);コムギの葉の切片を、24ウェルの平板内で寒天上に置き、テスト化合物の溶液を噴霧した。12〜24時間完全に乾燥させた後、リーフディスクに真菌の胞子懸濁液を接種した。適切なインキュベーションの後、化合物の活性を、予防的殺真菌活性として接種から9日目に査定した。
【0222】
Septoria nodorum(コムギふ枯病);コムギの葉の切片を、24ウェルの平板内で寒天上に置き、テスト化合物の溶液を噴霧した。12〜24時間完全に乾燥させた後、リーフディスクに真菌の胞子懸濁液を接種した。適切なインキュベーションの後、化合物の活性を、予防的殺真菌活性として接種から4日目に査定した。
【0223】
Pyrenophora teres(オオムギ網斑病);オオムギの葉の切片を、24ウェルの平板内で寒天上に置き、テスト化合物の溶液を噴霧した。12〜24時間完全に乾燥させた後、リーフディスクに真菌の胞子懸濁液を接種した。適切なインキュベーションの後、化合物の活性を、予防的殺真菌活性として接種から4日目に査定した。
【0224】
Pyricularia oryzae(イモチ病);イネの葉の切片を、24ウェルの平板内で寒天上に置き、テスト化合物の溶液を噴霧した。12〜24時間完全に乾燥させた後、リーフディスクに真菌の胞子懸濁液を接種した。適切なインキュベーションの後、化合物の活性を、予防的殺真菌活性として接種から4日目に査定した。
【0225】
Botrytis cinerea (灰色カビ病);マメのリーフディスクを、24ウェルの平板内で寒天上に置き、テスト化合物の溶液を噴霧した。12〜24時間完全に乾燥させた後、リーフディスクに真菌の胞子懸濁液を接種した。適切なインキュベーションの後、化合物の活性を、予防的殺真菌活性として接種から4日目に査定した。
【0226】
Phyrophthora infestans(トマトにおけるジャガイモ疫病);トマトのリーフディスクを、24ウェルの平板内で水寒天上に置き、テスト化合物の溶液を噴霧した。12〜24時間完全に乾燥させた後、リーフディスクに真菌の胞子懸濁液を接種した。適切なインキュベーションの後、化合物の活性を、予防的殺真菌活性として接種から4日目に査定した。
【0227】
Plasmoparaviticola(ブドウの木のベト病);ブドウの木のディスクを、24ウェルの平板内で寒天上に置き、テスト化合物の溶液を噴霧した。12〜24時間完全に乾燥させた後、リーフディスクに真菌の胞子懸濁液を接種した。適切なインキュベーションの後、化合物の活性を、予防的殺真菌活性として接種から7日目に査定した。
【0228】
Pythium ultimum(立枯れ病): 新鮮な液体培養から調製された真菌の菌糸体切片を、ポテトデキストロース培養液内に混合した。ジメチルスルホキシド中のテスト化合物の溶液を20ppmになるまで水で希釈して、その後96ウェルのマイクロタイタープレート内に入れ、真菌胞子を含む肉汁培地を添加した。テスト平板を24℃でインキュベートし、48時間後に測光により成長阻害を決定した。
【0229】
以下の化合物〔化合物番号(表)〕は、200ppmで以下の真菌感染の60%を超える制御を提供した:
Phytophthora infestans:2(1),10(1),12(1),50(1),2(20),2(58),2(77),90(77),91(77)。
Plasmopara viticola:2(1),2(49),2(58),2(77),90(77),91(77),2(96),2(115)。
Erysiphe graminis f.sp.hordei:10(1),2(17)。
Erysiphe graminis f.sp.tritici:10(1),50(1),2(77),91(77),2(115)。
Botrytis cinerea:2(77),2(115)。
Puccinia recondita f.sp. tritici:90(77)。
Septoria nodorum:10(1)。
Pyrenophora teres:2(20)。
【0230】
以下の化合物は、20ppmで以下の真菌感染の60%を超える制御を提供した:
Pythium ultimum:2(1),10(1),12(1),50(1),2(11),12(11),2(17),2(20),2(39),2(49),2(77),90(77),91(77),2(115),2(134)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の構造式(1)の化合物
【化1】

(式中、
− X及びYのうちの1つがN又はN酸化物であり、もう1つがCRであるか又はX及びYの両方がNであり、
− Zは、H、ハロ、任意的にハロ又はC1-4アルコキシで置換されたC1-6アルキル、任意的にハロ又はC1-4アルコキシで置換されたC3-6シクロアルキル、任意的にハロで置換されたC2-4アルケニル、任意的にハロで置換されたC2-4アルキニル、任意的にハロ又はC1-4アルコキシで置換されたC1-6アルコキシ、任意的にハロで置換されたC2-4アルケニルオキシ、任意的にハロで置換されたC2-4アルキニルオキシ、シアノ、ニトロ、C1-4−アルコキシカルボニル、−OSO2R’、S(O)nR’、−COR’’、−CONR’’R’’’、−CR’’=NOR’、NR’’R’’’、NR’’COR’、NR’’CO2R’(なお式中、nは0、1又は2であり、R’は任意的にハロゲンで置換されたC1-6アルキルであり、R’’及びR’’’は独立してH又はC1-6アルキルであるか又は−CONR’’R’’’の場合、一緒になって単一窒素原子、飽和炭素原子及び任意的に単一酸素原子を含有する5〜6員の環を形成し得る)であり;
− RはH、ハロ、C1-8アルキル、C3-6シクロアルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C1-8アルコキシ、C1-8アルキルチオ、ニトロ、アミノ、モノ又はジ−(C1-6)アルキルアミノ、モノ又はジ−(C2-6)アルケニル−アミノ、モノ又はジ−(C2-6)アルキニルアミノ、ホルミルアミノ、C1-4アルキル(ホルミル)アミノ、C1-4アルキルカルボニルアミノ、C1-4アルコキシカルボニルアミノ、C1-4アルキル(C1-4アルキルカルボニル)アミノ、シアノ、ホルミル、C1-4アルキルカルボニル、C1-4アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ又はジ−(C1-4)アルキルアミノカルボニル、カルボキシ、C1-4アルキルカルボニルオキシ、アリール(C1-4)アルキルカルボニルオキシ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルフォニル又はC1-4アルキルスルフォニルオキシであり;
− R1は、アルキル、アルケニル及びアルキニル基が任意的にそれらの末端炭素原子上で1、2又は3個のハロゲン原子、シアノ基、C1-4アルキルカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニル基又はヒドロキシ基で置換されている、C1-4アルキル、C2-4アルケニル又はC2-4アルキニルであり、そうでなければ;
− R1は、炭素原子合計数が2又は3であるアルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、アルキルスルフィニルアルキル又はアルキルスルフォニルアルキルであり、そうでなければ;
− R1は、直鎖C1-4アルコキシ基であり;
− R2は、ベンジル部分のフェニル環が任意的にC1-4アルコキシで置換されているベンジルオキシメチル、C1-4アルコキシメチル、C1-4アルキル又はHであり;
− R3及びR4は、両方共にHでなく、両方がH以外である場合それらの組合せた炭素原子合計が4を超えないことを条件として、独立してH、C1-3アルキル、C2-3アルケニル又はC2-3アルキニルであり、そうでなければ;
− R3及びR4は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、任意的に1つのO、S又はN原子を含有し任意的にハロ又はC1-4アルキルで置換された3又は4員の炭素環式環を形成し;かつ
− R5は、アルキル又はシクロアルキル基が任意的に、ハロ、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、シアノ、C1-4アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、モノ又はジ(C1-4)アルキルアミノカルボニルオキシ、−S(O)n(C1-6)−アルキル(なお式中nは0、1又は2である)、トリアゾリル(例えば1,2,4−トリアゾル−1−イル)、トリ(C1-4)アルキルシリルオキシ、任意的に置換されているフェノキシ、任意的に置換されているチエニルオキシ、任意的に置換されているベンジルオキシ又は任意的に置換されているチェニルメトキシで置換されているC3-6シクロアルキル、C1-4アルキル又はHであり、そうでなければ;
− R5は、任意的に置換されているフェニル、任意的に置換されているチエニル又は任意的に置換されているベンジルであり、
ここで、R5の任意的に置換されているフェニル及びチエニル環は、任意的に、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1-4アルキル、C2-4、アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニルオキシ、C2-4アルキニルオキシ、ハロ(C1-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルコキシ、C1-4アルキルチオ、ハロ(C1-4)アルキルチオ、ヒドロキシ(C1-4)アルキル、C1-4アルコキシ(C1-4)アルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル(C1-4)アルキル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ベンゾイルオキシ、シアノ、イソシアノ、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、NRmn、−NHCORm、−NHCONRmn、−CONRmn、−SO2m、−OSO2m、−CORm、−CRm=NRn又は−N=CRmn(なおここでRm及びRnは独立して水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C1-4アルコキシ、ハロ(C1-4)アルコキシ、C1-4アルキルチオ、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル(C1-4)アルキル、フェニル又はベンジルであり、フェニル及びベンジルは任意的にハロゲン、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシで置換されている)の中から選択された1、2又は3個の置換基で置換されている)。
【請求項2】
5がH以外のものである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
RがH又はハロ、シアノである、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
1がメチル、エチル、n−プロピル、2,2,2−トリフルオロメチル、シアノメチル、アセチルメチル、メトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、メトキシメチル、メチルチオメチル、エトキシメチル、2−メトキシエチル、2−メチル−チオエチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ又はn−ブトキシである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
1がエチル、メトキシ、エトキシ又はメトキシメチルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
2がHである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
3及びR4の両方がメチルである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
5がH、メチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、1−メトキシエチル、tert−ブチルジメチル−シロキシメチル、3−シアノプロピル、3−メトキシプロピル、3−(1,2,4−トリアゾル−1−イル)プロピル、3−メチルチオプロピル、3−メタンスルフィニルプロピル又は3−メタンスルフォニルプロピルである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
X及びYのうちの一方がNでありもう一方がCRであるか、又はX及びYの両方がNであり;
zがHであり、
− RはH、ハロ、C1-8アルキル、C3-6シクロアルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C1-8アルコキシ、C1-8アルキルチオ、ニトロ、アミノ、モノ又はジ−(C1-6)アルキルアミノ、モノ又はジ−(C2-6)アルケニル−アミノ、モノ又はジ−(C2-6)アルキニルアミノ、ホルミルアミノ、C1-4アルキル(ホルミル)アミノ、C1-4アルキルカルボニルアミノ、C1-4アルキル(C1-4アルキルカルボニル)アミノ、シアノ、ホルミル、C1-4アルキルカルボニル、C1-4アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ又はジ−(C1-4)アルキルアミノカルボニル、カルボキシ、C1-4アルキルカルボニルオキシ、アリール(C1-4)アルキルカルボニルオキシ、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルフォニル又はC1-4アルキルスルフォニルオキシであり;
− R1は、アルキル、アルケニル及びアルキニル基が任意的にそれらの末端炭素原子上で1、2又は3個のハロゲン原子、シアノ基、C1-4アルキルカルボニル基、C1-4アルコキシカルボニル基又はヒドロキシ基で置換されている、C1-4アルキル、C2-4アルケニル又はC2-4アルキニルであり、そうでなければ;
− R1は、炭素原子合計数が2又は3であるアルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、アルキルスルフィニルアルキル又はアルキルスルフォニルアルキルであり、そうでなければ、R1は、直鎖C1-4アルコキシ基であり;
− R2は、ベンジル部分のフェニル環が任意的にC1-4アルコキシで置換されているベンジルオキシメチル、C1-4アルコキシメチル、C1-4アルキル又はHであり;
− R3及びR4は、両方共にHでなく、両方がH以外である場合それらの組合せた炭素原子合計が4を超えないことを条件として、独立してH、C1-3アルキル、C2-3アルケニル又はC2-3アルキニルであり、そうでなければ;
− R3及びR4は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、任意的に1つのO、S又はN原子を含有し任意的にハロ又はC1-4アルキルで置換された3又は4員の炭素環式環を形成し;かつ
− R5は、アルキル又はシクロアルキル基が任意的に、ハロ、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、シアノ、C1-4アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ又はモノ又はジ(C1-4)アルキルアミノカルボニルオキシ、トリ(C1-4)アルキルシリルオキシ、任意的に置換されているフェノキシ、任意的に置換されているチエニルオキシ、任意的に置換されているベンジルオキシ又は任意的に置換されているチェニルメトキシで置換されているC3-6シクロアルキル、C1-4アルキル又はHであり、そうでなければ;
− R5は、任意的に置換されているフェニル、任意的に置換されているチエニル又は任意的に置換されているベンジルであり、
ここで、R5の任意的に置換されているフェニル及びチエニル環は、任意的に、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1-4アルキル、C2-4、アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4アルコキシ、C2-4アルケニルオキシ、C2-4アルキニルオキシ、ハロ(C1-4)アルキル、ハロ(C1-4)アルコキシ、C1-4アルキルチオ、ハロ(C1-4)アルキルチオ、ヒドロキシ(C1-4)アルキル、C1-4アルコキシ(C1-4)アルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル(C1-4)アルキル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ベンゾイルオキシ、シアノ、イソシアノ、チオシアナト、イソチオシアナト、ニトロ、NRmn、−NHCORm、−NHCONRmn、−CONRmn、−SO2m、−OSO2m、−CORm、−CRm=NRn又は−N=CRmn(なおここでRm及びRnは独立して水素、C1-4アルキル、ハロ(C1-4)アルキル、C1-4アルコキシ、ハロ(C1-4)アルコキシ、C1-4アルキルチオ、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル(C1-4)アルキル、フェニル又はベンジルであり、フェニル及びベンジルは任意的にハロゲン、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシで置換されている)の中から選択された1、2又は3個の置換基で置換されている、化合物。
【請求項10】
X及びYのうちの一方がNでありもう一方がCRであるか又はX及びYの両方がNであり;zがHであり;RがH、ハロ又はシアノであり;R1がメチル、エチル、n−プロピル、2,2,2−トリフルオロメチル、シアノメチル、アセチルメチル、メトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、メトキシメチル、メチルチオメチル、エトキシメチル、2−メトキシエチル、2−メチルチオエチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ又はn−ブトキシ;R2がH;R3及びR4が両方共メチルであり;R5がH、メチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、1−メトキシエチル、tert−ブチルジメチルシロキシメチル、3−シアノプロピル、3−メトキシプロピル、3−(1,2,4−トリアゾル−1−イル)プロピル、3−メチルチオプロピル、3−メタンスルフィニルプロピル又は3−メタンスルフォニルプロピルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
本明細書に記述されている通りの請求項1に記載の化合物の調製プロセス。
【請求項12】
殺真菌有効量の請求項1又は9に記載の構造式(1)の化合物及びそのための適切な担体又は希釈剤を含んで成る殺真菌性組成物。
【請求項13】
殺真菌有効量の請求項1に記載の構造式(1)の化合物又は請求項12に記載の組成物を植物、植物の種子、植物又は種子の遺伝子座、又は土壌又はその他の任意の植物成長培地に適用する段階を含む、植物病原性真菌を撲滅又は抑制する方法。

【公表番号】特表2006−507339(P2006−507339A)
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−554637(P2004−554637)
【出願日】平成15年10月27日(2003.10.27)
【国際出願番号】PCT/GB2003/004631
【国際公開番号】WO2004/047538
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(501008820)シンジェンタ リミテッド (33)
【Fターム(参考)】