説明

キャビネット

【課題】現場においてキャビネット本体に対して扉を容易に取り付けることができるキャビネットを提供する。
【解決手段】物品が収納される収納スペース9や包丁収納ホルダー7を開閉可能にする扉5を備えたキャビネット1であって、扉5及び扉5を回動軸12を介して回動自在に枢支する取付ケース26、27を有し、キャビネット1本体に対して着脱自在に構成された扉ユニット25と、キャビネット1本体に形成され、取付ケース26、27を嵌合可能なヒンジスペース16、17と、ヒンジスペース16、17に嵌合された取付ケース26、27を、キャビネット1本体に取り付ける取付手段19と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品が収納される収納部を開閉可能にする扉を備えたキャビネットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のキャビネットとしては、例えばカウンター上面にシンクが設けられた流し台の前面に、調味料等の物品を収納する収納部が設けられた扉が、該扉の下端に設けられたヒンジ(回動軸)を介して開閉自在に枢支されたもの等がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】実開平2−64338号公報(第4頁,第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の流し台等にあっては、一般的には工場等において扉等を流し台本体に組み付けて扉の開閉状態等を確認した後に出荷するが、例えば現場においてシンク等を流し台本体に組み付ける際において扉が邪魔になる場合には、扉を本体から一旦取り外し、シンクを組み付けた後に再度扉を流し台に組み付けること等がある。
【0005】
しかしながらこのような場合、現場において扉を本体に取り付ける必要が生じるが、扉をヒンジを介して流し台本体に取り付ける作業を扉の荷重がかかる状態で行わなければならないばかりか、取付位置や開閉動作の確認及び微調整等が必要になるため、現場での作業が煩雑になるといった問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、現場においてキャビネット本体に対して扉を容易に取り付けることができるキャビネットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のキャビネットは、
物品が収納される収納部を開閉可能にする扉を備えたキャビネットであって、
前記扉及び該扉を回動軸を介して回動自在に枢支する扉支持部を有し、前記キャビネット本体に対して着脱自在に構成された扉ユニットと、
前記キャビネット本体に形成され、前記扉支持部を嵌合可能な嵌合部と、
前記嵌合部に嵌合された前記扉支持部を、前記キャビネット本体に取り付ける取付手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、扉と扉支持部とが扉ユニットとして予め一体的に組み付けられていることで、キャビネットの組付け現場において扉を回動軸により組み付ける作業は不要となるので、取付位置や開閉動作の確認及び微調整等の作業負荷が軽減されるとともに、扉支持部を嵌合部に嵌合することで、扉の荷重がかからない状態で扉支持部をキャビネット本体に簡単に取り付けることができるため、現場における作業負荷を効果的に軽減できる。
【0008】
本発明の請求項2に記載のキャビネットは、請求項1に記載のキャビネットであって、
前記嵌合部は、前記収納部の左右側に一対に形成され、前記扉支持部は、前記一対の嵌合部に対応して一対に設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、物品の出し入れの邪魔になることがないとともに、左右2箇所が嵌合されることで安定性が高まる。
【0009】
本発明の請求項3に記載のキャビネットは、請求項1または2に記載のキャビネットであって、
前記取付手段は、前記嵌合部に嵌合された前記扉支持部を嵌合方向に向けて付勢した状態で前記キャビネット本体に取り付けるための付勢機構を含むことを特徴としている。
この特徴によれば、嵌合部に緩みなく嵌合させた状態で取り付けることができるため、ガタツキ等が生じにくくなる。
【0010】
本発明の請求項4に記載のキャビネットは、請求項1ないし3のいずれかに記載のキャビネットであって、
前記扉ユニットは、一端が前記扉に回動自在に枢支されるとともに、他端が前記扉支持部に回動自在に枢支され、前記扉を最大開放位置にて保持するリンク部材と、
前記扉支持部における前記リンク部材の他端を枢支する枢支部と前記取付手段の取付部とを連結する補強部材と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、リンク部材の枢支部が補強部材により強固に取り付けられるため、扉を開放する際にかかる衝撃により発生する振動等を防止できるばかりか、取付部を物品の出し入れの邪魔にならない場所に設けることができる。
【0011】
本発明の請求項5に記載のキャビネットは、請求項1ないし4のいずれかに記載のキャビネットであって、
前記扉支持部は、前面が開口するケース体にて構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、回動軸、リンク部材等の部品をケース体内部に配置することができるため、搬送や使用時における部品の損傷が防止される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明に係るキャビネットを実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例】
【0013】
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の実施例におけるキャビネットを示す斜視図であり、図2は、扉を開放したときの扉ユニットを示す一部拡大側断面図であり、図3(a)は、ロック機構使用時の前板が開放されている状態を示す一部拡大平断面図であり、図3(b)は、ロック機構使用時の前板を閉鎖し始めた状態を示す一部拡大平断面図であり、図4(a)は、ロック機構使用時の制御板の働きを示す一部拡大平断面図であり、図4(b)は、ロック機構使用時の前板が閉鎖された状態を示す一部拡大平断面図であり、図5は、ロック解除前のロック機構を示す一部拡大平断面図であり、図6(a)は、ロック機構の使用時の状態を示す平断面図であり、図6(b)は、ロック機構不使用時の状態を示す平断面図である。図7は、収納ユニットを示す平断面図である。図8は、図2の前板が取り付けられていない収納ユニットを示す正面図である。図9は、扉ユニットがまだキャビネットに取り付けられていない状態を示す分解斜視図である。以下、図1、図9の紙面左側をキャビネットの左方側とし、紙面右側をキャビネットの右方側とし、図2の紙面左側をキャビネットの正面側(前方側)とし、紙面右側をキャビネットの後方側とし、紙面上側をキャビネットの上方側とし、紙面下側をキャビネットの下方側として説明する。
【0014】
図1の符号1は、キッチン用のキャビネットであり、このキャビネット1について説明すると、キャビネット1の上部には使用者が食器等を洗うのに使用するシンク部2が設けられており、シンク部2の隣にはキャビネット1上での作業スペース3が設けられている。
【0015】
また、シンク部2の下方に位置するキャビネット1の前面上部には、包丁4を収納する際、開閉操作を行う扉5が設けられている。扉5の左方には、キャビネット1内部に形成された空間に前後移動自在に配設された、食器や食材等を収納する引出し5’が設けられ、更に扉5の下方には、同様に引出し6が設けられており、引出し6はキャビネット1の左右方向に連設されている。
【0016】
これら扉5と引出し6のうち、図1に示すように、扉5の後方には、物品を収納する収納部として収納スペース9が形成されている。本実施例においては、この収納スペース9内に包丁4を収納する収納部としての包丁収納ホルダー7とその左右に設けられた保持金具8,8が配置されており、これら包丁収納ホルダー7と保持金具8,8が、作業スペース3を形成する天板31の下方に形成された上板32と引出し6の上方に形成された下板33(図2参照)との間に配置された後板24の正面に取り付けられている。また、この包丁収納ホルダー7は、1つの収納スペース9内で左右方向に包丁4の柄を右向きとして複数個一体に連設されている。
【0017】
図9に示すように、扉5と、扉5の左右両端部に一対に配置され扉5を回動可能に枢支する扉支持部としての取付ケース26、27と、扉5を取付ケース26、27に対して回動自在に枢支するヒンジ等から成る回動軸12と、が扉ユニット25としてユニット化されており、取付ケース26、27は、合成樹脂材からなり、側面視略扇形であって前面が開口したケース体にて構成されている。また、後板24の左右両側方には、前方に向かって開口してキャビネット1本体に形成された嵌合部としてのヒンジスペース16、17が一対に形成されており、このヒンジスペース16、17に取付ケース26、27が前面側から夫々嵌合されて扉5が取り付けられるようになっている(図1参照)。
【0018】
図2、図7、図9に示すように取付ケース26の外周囲を形成する左方側の側板39には、外周囲を形成する右方側の側板38よりも後方側に延びた後方部41が形成されており、この後方部41には、後述する取付手段29の係合部材29cが後方方向に係合するように取付部としての鉤体29dが取付具Sにより取り付けられている。
【0019】
図8に示すように側板38の前方側には、右方側の側面がキャビネット1の側板14に前後方向に平行に形成された位置決め部40が形成されており、この位置決め部40は、後板24の左側の端面24aと当接若しくは近接するようになっている。
【0020】
取付ケース27については特に図示しないが、取付ケース27は、取付ケース26に対して略線対称の形状に形成されており、図示されない取付ケース27の左方側の側板には、後板24の右側の端面と当接若しくは近接するように位置決め部40が形成されている。取付ケース26、27の両位置決め部40の対向面間寸法は、後板24の左右寸法よりも僅かに大寸に形成されている。
【0021】
このようにすることで、取付ケース26、27がヒンジスペース16、17に嵌合された際、取付ケース26、27の左右方向の移動が後板24により規制されるため、取付ケース26、27が左右方向に位置決めされるようになっている。
【0022】
図2、8に示すように、取付ケース26の前面の上部には、上方に向かって突出する係合部34が形成されており、取付ケース26の前面の下部には、下方に向かって突出する係合部35が形成されている。後述のように取付ケース26、27がヒンジスペース16、17に夫々嵌合されて取り付けられる際、この係合部34と係合部35とが、上板32と、下板33の上方に取付ケース26を支持するために設けられた支持片43と、に夫々係合し、この係合状態で、取付ケース26の底板42が下板33にネジ44により取り付けられ、同様に、係合部34が上板32にネジ45により取付けられることにより、取付ケース26、27がキャビネット1本体に固定されるようになっている。尚、支持片43の前方に段差を有する段差部43aが形成されており、この段差部43aに係合部35が係合されている。
【0023】
扉5は、図2に示すように、正面側をキャビネット1の開閉自在に構成された化粧板である前板10と、使用者が把持することで前板10を前後方向に回動させる前板10の上部に設けられた把手11と、からなり、収納スペース9がこの前板10によって隠蔽されるようになっている。
【0024】
図1、2、9に示すように、扉ユニット25の左方側の取付ケース26内には、前板10裏面(背面)と連結する回動軸12と、扉5が回動されて開放される際、この回動軸12に係る回動の負荷を軽減するリンク部材としての折曲自在アーム13と、折曲自在アーム13に連結され後方に向かって延設される補強部材としての連結部材30等が夫々設けられている。また、本実施例においては、取付ケース26には、後述するロック機構23を構成するロックピン18が設けられており、前板10の裏面には、ロックピン18を係合するロック本体20が設けられている。
【0025】
尚、本実施例において取付ケース27の構成については、取付ケース26に対して略線対称の形状であって、上述したロックピン18が形成されないこと以外、取付ケース26と略同様の構成であるため、以下取付ケース27の具体的な構成については省略する。
【0026】
折曲自在アーム13,13は、図2、7に示されるように、前後に設けられた軸受部13a、13bと軸13cと取付片13dとから形成されている。折曲自在アーム13の各部の連結について説明すると、軸受部13aの前端部と軸受部13bの後端部とが軸13cに回動可能に連結されており、軸受部13aと軸受部13bとが互いに所定角度回動可能になっている。また、軸受部13aの後端部は、取付ケース26の側板39にネジから成る枢支部としての取付具Tにより回動可能に枢支され、更に、軸受部13bの前端部は、前板10に固着された取付片13dに回動可能に枢支されている。このようにすることで、回動軸12の回動に連動して、折曲自在アーム13,13が回動し、前板10が収納スペース9に対して開閉できるようになっている。
【0027】
更に、図2に示されるように、折曲自在アーム13,13は、両軸受部13a、13bが略直線状を成すように回動される位置である前板10の最大開放位置にて扉5を保持するようになっているため、使用者によって前板10が前方に回動されると、収納スペース9内に保持されている包丁収納ホルダー7,7は上下それぞれで異なる所定角度で前方に傾斜し、包丁4を取り出しやすくする構成となっている。
【0028】
連結部材30は金属材からなり、図2、7、8に示されるように、取付ケース26の左方側に設けられており、この連結部材30の前方位置で、取付具Tが取付ケース26の側板39を貫通して連結部材30の前側位置で取り付けられることにより、連結部材30は、折曲自在アーム13に連結されている。また、連結部材30の後方位置における端部30aは、取付ケース26の後方部41に配置され、取付具Sが取付ケース26の側板39の後方部41を貫通して端部30aに取り付けられている。すなわち、連結部材30は、折曲自在アーム13の後端を枢支する取付具Tと、取付手段29の取付具Sと、を連結している。また、連結部材30は、取付ケース26よりも剛性の高い素材で構成されており、このようにすることで、扉5の回動動作により取付ケース26に生じる負荷に対して、耐性を高めることができる。
【0029】
取付手段29は、図2、7に示されるように、ベース部29aと操作片29bと係合部材29cと鉤体29dとから成り、この取付手段29は、取付ケース26を扉5側から嵌合方向、すなわち後方方向に付勢する付勢機構として構成されている。
【0030】
取付手段29について詳述すると、ベース部29aはキャビネット1本体の側板14に固着されており、このベース部29aに対し操作片29bが取付軸29fにより軸支され、このようにすることで、操作片29bが、ベース部29aに対して取付軸29fを回動軸として回動可能になっている。
【0031】
係合部材29cは、本体部Xと、本体部Xの上下両端部から前方方向に延設された支持片Y,Yと、支持片Y,Yの前方端部に架設された係合片Zと、からなり、この係合部材29cと操作片29bとが、取付軸29fよりも後方位置に配設された取付軸29eにより軸支され、操作片29bが係合部材29cに対して取付軸29eを回動軸として回動可能になっている(図2参照)。また、係合片Zを係合可能な鉤体29dが、取付ケース26の後方に延びる後方部41に、取付具Sにより固着されている。
【0032】
これにより、図7の点線で示すように、取付軸29fを回動軸として操作片29bをキャビネット1の前方(図示下方)に回動し取付軸29eを前方に移動させ、係合部材29cの係合片Zを鉤体29dに係合可能な位置に移動させる。
【0033】
続いて、図7の実線で示すように、操作片29bをキャビネット1の後方(図示上方)に回動し取付軸29eを後方に移動させることで、鉤体29dが係合片Zにより後方に引っ張られ、鉤体29dがロックされた状態で係合片Zにより後方方向に付勢されるようになっている。
【0034】
よって、係合部材29cの係合片Zが鉤体29dに後方方向に係合することにより、取付ケース26がキャビネット1の後方に向けて付勢される。このとき、取付ケース26の側板39の前端に形成された鉤部39aが、後方に移動しようとしてキャビネット1の側板14の前面と当接することで、鉤体29dが係合片Zにより後方方向に付勢される際の反力として作用する。同様に、前述した係合部34、35が、後方に移動しようとしてキャビネット1の上板32、下板33の前面とそれぞれ当接することで、鉤体29dが係合片Zにより後方方向に付勢される際の反力として作用する。このようにすることで、取付ケース26は前後方向の動きが規制されるため、扉5が開放される際、取付ケース26に扉5が開放される前方方向に力がかかっても、取付ケース26が位置ずれすることなく、取付ケース26がキャビネット1に対して位置決めされた状態を維持することができる。
【0035】
更に、扉5が開放される開放動作の際に、前板10が回動軸12を中心として把手11を手前側に傾斜するように回動されることにより、回動に係る負荷が、折曲自在アーム13を介して前板10に連結された取付ケース26、27に対して働く。この負荷は、回動軸12を中心とした回動径が長寸になるにつれ大きくなるため、回動軸12の上方に位置する軸受部13aにおける取付具Tの取付位置に比較的大きな負荷が働く。
【0036】
しかし、取付具Sにより連結部材30の端部30aに取り付けられた係合部材29cが鉤体29dに係合されているとともに、連結部材30の前方位置が、取付具Tにより折曲自在アーム13の軸受部13aに連結されているため、連結部材30の前方への移動が規制される。これにより、軸受部13aに扉5が開放される方向に大きな負荷がかかっても、この負荷に対抗して、軸受部13aを後方方向に引っ張る力が働くため、軸受部13aにかかる負荷を相殺して軽減し、折曲自在アーム13がキャビネット1から脱離することを防止することができる。また、同時に折曲自在アーム13により回動軸12が回動に係る負荷が軽減されているため、キャビネット1から回動軸12が脱離することなく、扉5がキャビネット1から外れることを防止することができる。
【0037】
また、上記したように、軸受部13aには、後方方向に向かって延びる連結部材30が設けられ、この連結部材30の後方位置に取付手段29が設けられているため、取付手段29をキャビネットの内奥に設けることができる。よって、扉5が開放されても取付手段29が目立つことがなく、使用者が取付手段29に触れて挟まれる等の事故を防止することができる。
【0038】
扉5をキャビネット1本体に取り付け工程において、図7に示されるように取付ケース26、27の間にシンク部2が形成され、シンク部2と取付ケース26,27との間のスペースが小さい場合でも、取付ケース26、27をヒンジスペース16、17に対して嵌合した後、作業者が、扉5の下方の引出し6側から手を後方に挿入して、取付手段29の係合部材29cを鉤体29dに係合し、後方方向に回動させるだけで、扉5がキャビネット1本体に対して取り付けることができるため、例えば、取付ケース26、27をキャビネット1本体に取り付けるための別段の取付工具等を、シンク部2と取付ケース26,27との間の小さいスペースに挿入して取付ケース26、27をキャビネット1本体に対して取り付けるといった煩わしさがなく、組み立て作業が容易となる。
【0039】
上述したように、扉5と取付ケース26,27とが扉ユニット25として予め一体的に組み付けられていることで、キャビネット1の組付け現場において扉5を回動軸12により組み付ける作業は不要となるので、取付位置や開閉動作の確認及び微調整等の作業負荷が軽減されるとともに、取付ケース26,27をヒンジスペース16,17に嵌合することで、扉5の荷重がかからない状態で取付ケース26,27をキャビネット1本体に簡単に取り付けることができるため、現場における作業負荷を効果的に軽減できる。
【0040】
また、ヒンジスペース16,17は、収納スペース9の左右側に一対に形成され、取付ケース26,27は、一対のヒンジスペース16,17に対応して一対に設けられていることで、物品の出し入れの邪魔になることがないとともに、左右2箇所が嵌合されることで安定性が高まる。
【0041】
また、取付手段29は、ヒンジスペース16,17に嵌合された取付ケース26,27を嵌合方向に向けて付勢した状態でキャビネット1本体に取り付けるための付勢機構として構成されていることで、ヒンジスペース16,17に緩みなく嵌合させた状態で取り付けることができるため、ガタツキ等が生じにくくなる。
【0042】
更に、上述のように、扉ユニット25は、一端が扉5に回動自在に枢支されるとともに、他端が取付ケース26,27に回動自在に枢支され、扉5を最大開放位置にて保持する折曲自在アーム13と、取付ケース26,27における折曲自在アーム13の他端を枢支する取付具Tと取付手段29の鉤体29dとを連結する連結部材30と、を備えることで、折曲自在アーム13の取付具Tが連結部材30により強固に取り付けられるため、扉5を開放する際にかかる衝撃により発生する振動等を防止できるばかりか、鉤体29dを物品の出し入れの邪魔にならない場所に設けることができる。
【0043】
取付ケース26,27は、前面が開口するケース体にて構成されていることで、回動軸12、折曲自在アーム13等の部品をケース体内部に配置することができるため、搬送や使用時における部品の損傷が防止される。
【0044】
図2、図3(a)に示すように、本実施例において取付ケース26内には側板39側から右方に凸となり前方から収納スペース9内方に傾斜するテーパー面18aを有する係合部としてのロックピン18が設けられている。
【0045】
また、図3(a)に示すように、取付ケース26内には左内側面と対向し、背面左方に向かって傾斜するテーパー面19aを有する制御部材としての制御板19が設けられている。更に、前板10裏面(背面)の左上端部には、ロックピン18と係合可能な係合溝22aを備えたロック本体20が設けられている。これらロックピン18とロック本体20によってロック機構23が構成されている。
【0046】
以下、ロック機構23について説明する。図6(a)に示すように、ロック機構23のロック本体20は、前板10裏面(背面)に固定される基部21と、ロックピン18と係合可能であるとともに、後述するロックピン18と係合し得る位置及び係合不能な位置との範囲で基部21に対して揺動自在に基端部を枢支された、ロックアーム22とで構成されている。
【0047】
ロックアーム22について説明すると、ロックアーム22にはロックピン18と係合可能な左方に開口する係合溝22aが設けられており、前板10の前後回動に合わせてロックピン18に係合可能なように側面視略円弧状に形成されている。また、ロックアーム22の上部には、ロックアーム22とロックピン18が係合している際に使用者が容易に係合を解除できる操作部22bが設けられている(図2参照)。更に、ロックアーム22の基端部は、基部21に形設した上下2つの枢支部21b,21b間に軸支された揺動軸22c,22cに枢支されているとともに、2つの凹部22d,22eが形成されている。
【0048】
次に、基部21について説明すると、基部21は図6(a)に示すように、前板10の裏面にネジにより螺着するための螺着孔21a,21aを有している。また、基部21は枢支部21b,21b(図2参照)に設けられた枢支孔21d,21dによってロックアーム22の揺動軸22c,22cを枢支している。また、枢支部21b,21b間には、ロックアーム22に向けて突出し、基端部に設けた凹部22d,22eに嵌合する凸部21cが設けられている。
【0049】
この凸部21cは、凹部22d,22eに向けて弾性力が付与されており、ロックアーム22の揺動時にはその弾性力に抗して凹部22d,22eとの係合が解かれるように作用する。
【0050】
これら凹部22d,22eは凸部21cと凹凸嵌合することによって、ロックアーム22をロックピン18と係合し得る位置及び係合不能な位置との範囲で選択することができるようになっている。具体的には、凹部22dと凸部21cが凹凸嵌合することによってロックアーム22は図6(a)に示すように、その先端を背面方向に向ける、ロックピン18と係合し得る位置に保持される。また、ロックアーム22を揺動変位させることで、凹部22eと凸部21cが凹凸嵌合することによってロックアーム22は図6(b)に示すように、その長手方向が前板10裏面と略平行となる、ロックピン18と係合不能な位置に保持される。
【0051】
ロックアーム22は前述したロックピン18と係合し得る位置または係合不能な位置にあるときに、基部21に設けられた凸部21cと凹凸嵌合し、凸部21cからの弾性力により該位置からのロックアーム22の移動に抵抗を与える。尚、凹部22dは凹部22eに比べ若干左右に幅広に形成されており、凹凸嵌合時には凸部21cは凹部22d内で遊びを有するようになっているので、凹凸嵌合状態でのロックアーム22の移動は所定範囲内で移動しやすく、凹凸嵌合から外れるときには所要の抵抗が掛かるようにすることができる。
【0052】
図3(a)に示すように、前板10裏面に設けられたロック本体20は、扉5の開放状態において、ロック機構23が作動するように使用する際にはロックアーム22の先端を背面方向に向けて、ロックピン18と係合し得る位置に保持される。そして、使用者が前板10の閉鎖を開始すると、ロックアーム22の先端がロックピン18のテーパー面18aに当接する。
【0053】
図3(b)及び図4(a)に示すように、前板10の閉鎖過程が進行すると、ロックアーム22は、ロックピン18のテーパー面18aに沿って当接移動しながら右方に傾斜する。ロックピン18によって右方に傾斜されたロックアーム22は、その先端が制御板19のテーパー面19aと当接する。このとき、凹部22dは凸部21cに対し遊びがあることで、制御板19との当接移動に対しても凹凸嵌合を維持させることができる。
【0054】
更に、使用者が前板10を閉鎖していくことでロックアーム22は制御板19のテーパー面19aに沿って移動するので、係合溝22aはロックピン18を収容する位置関係となる(図4(b)参照)。図4(b)からも解かるように、制御板19のテーパー面19aは、側面と平行に背面に向かって延びた平行面19bに連続しており、この平行面19bによって前板10の全閉時にはロックアーム22のロック解除方向の揺動が拘束される。
【0055】
そして、扉5の閉鎖完了時には、ロック本体20はすべて取付ケース26内に収納され、外面視からは完全に隠蔽されるとともにロックが完了する。
【0056】
尚、使用者はロックアーム22の長手方向を前板10裏面と略水平となるように揺動させることで、ロックアーム22をロックピン18に対して係合不能な位置に予め選択することもできる。つまり、ロックアーム22を揺動させることで、ロックアーム22の先端がテーパー面19aに当接しなくなるので、前板10の閉鎖過程でロックアーム22がテーパー面19aに沿って移動することがない。
【0057】
このように、制御板19は前板10の開放位置において予めロックアーム22がロックピン18と係合し得る位置か、あるいは係合不能な位置かに選択されると、ロックアーム22と当接することにより、ロックアーム22をロックピン18との係合位置、または非係合位置に向かって振り分けを行っている。こうすることで、使用者がロックアーム22と基部21を正確に凹凸嵌合していない場合であっても、ロックアーム22をロックピン18との係合位置、または非係合位置に揺動させることが可能になっている。
【0058】
ロック機構23使用時における、図4(b)の前板10の閉鎖状態から再び図3(a)の開放状態とするには、図5に示すように、前板10を前方に開くことによって上方からロックアーム22の上部に設けられた操作部22bを操作可能な位置まで部分的に開放する。そして、ロックアーム22をロックピン18と係合が外れる位置に向かって揺動させる。尚、ロックアーム22とロックピン18の係合は、操作部22bを使用せずに使用者が直接ロックアーム22を指で押圧することで揺動させてもよい。
【0059】
上記したようにロック機構23を構成することで、前板10閉鎖時にはロックピン18との係合を解除できる操作部22bも含めてロック本体20が扉5の後方に収容されるので、子供が不用意にロックを解除してしまう虞がない。そしてロック解除時は操作部22bが操作可能な位置まで扉5が開放されるので、ロック解除操作も容易に行える。しかも前板10の開放状態において、ロック本体20を係合不能な位置に予め選択しておけば、頻繁に前板10を開閉して使用するときも、ロックされることがないので開閉の度にロック解除をする煩わしさがない。
【0060】
また、上記ロック機構23は、ロックピン18と係合溝22aとによる簡素な構成で、確実にロック、またはロック解除が実現できる。
【0061】
また、上記したようにロック機構23を構成することで、ロックアーム22が係合し得る位置及び係合不能な位置に、凹凸嵌合という簡素な構成でその位置が所要の抵抗をもって保持されるので、前板10移動時に係合し得る位置から係合不能な位置に、或いはその逆に移動して誤動作を起こす心配がない。
【0062】
また、上記したようにロック機構23を構成することで、前板10の閉鎖過程においてロックアーム22を制御板19と当接移動することで、ロックアーム22をロックピン18へ、あるいは非係合とする方向へ向かわせることができ、作動の確実性が保障される。
【0063】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0064】
前記実施例では、扉ユニット25はキャビネット1本体の前方に取り付けられているが、キャビネットの左右側、または後方側に扉が設けられ、この扉に扉ユニットを構成したものでもよい。
【0065】
前記実施例では、前板10の左右方向に取付ケース26、27が設けられ、ヒンジスペース16、17に取付ケース26、27が夫々嵌合されることにより、取付ケース26、27がキャビネット1本体に対して取り付けられているが、これに限らず、例えば、前板10の中央部に取付ケースを一つ設け、これに対応してヒンジスペースを設けたものでもよく、また取付ケースとヒンジスペースとを3個以上夫々複数設けて取付ケースがヒンジスペースに嵌合されているものでもよい。
【0066】
前記実施例では、取付手段29は、係合部材29cが鉤体29dに係合することで、取付ケース26が後方に付勢されているが、これに限らず、連結部材30が後方に引っ張られた状態で端部30aと取付ケース27とがネジ等の取付手段により一体的に取り付けられてもよい。
【0067】
また、前記実施例では、取付手段29により連結部材30が後方に引っ張られることにより、連結部材30は、軸受部13aの回動に係る負荷を軽減しているが、これに限らず、
連結部材30等を設けず、軸受部13aが直接引っ張られるように、軸受部13aと取付ケースを一体的に取付手段により取り付けられてもよい。このようにすることで、部品点数を減らして軸受部13aの回動に係る負荷を軽減することができる。
【0068】
また、前記実施例では、扉5が開放される際、回動軸12に係る後方方向の力を分散して、折曲自在アーム13により回動軸12を補強しているが、これに限らず、折曲自在アーム13、連結部材30等を設けず、回動軸に後方方向にかかる力に対して耐久性がある回動軸だけで設けられたものでもよい。
【0069】
前記実施例では、略水平方向に配設された回動軸12を取付ケース26、27の底板42に取り付けられることにより扉5が前後方向に回動する扉ユニット25であるが、これに限らず、例えば、回動軸を取付ケースの側板に上下方向に設けることにより左右方向に回動する扉を有した扉ユニットでもよく、また、回動軸を取付ケースの天板に取り付けて前後方向に回動する扉を有した扉ユニットでもよい。
【0070】
また、前記実施例では、連結部材30は、側板39の左方側に設けられているが、これに限らず、連結部材を取付ケースの側板の右方側、すなわち取付ケース内に設けられてもよい。
【0071】
また、前記実施例では、ロック機構23は、使用者が前板10の上部に設けられた把手11を前後方向に回動させることで作動するようになっているが、キャビネット1に設けられた前後に摺動する引出し6や、上下方向に軸支されて、右開きもしくは左開きに回動する回動扉とその回動扉が設けられているキャビネット等に設けてもよい。
【0072】
また、前記実施例では、ロック機構23を前板10と左方の取付ケース26内に設けたが、ロック機構23を設けるのは前板10と右方の取付ケース27内でもよく、また、前板10と両方の取付ケース26、27内の2箇所に設けてもよい。
【0073】
また、前記実施例では、ロックピン18はテーパー面18aを有してロックアーム22を当接移動させたが、ロックアーム22のロックピン18と当接する箇所にもテーパー面を形成してもよく、またロックアーム22のみにテーパー面が形成されてもよい。
【0074】
また、前記実施例では、ロックアーム22上部にロックアーム22とロックピン18の係合を解除する操作部22bを設けたが、係合解除時に使用者が直接ロックアーム22を指で押圧して解除してもよい。
【0075】
また、前記実施例では、ロックピン18を取付ケース26の側板39側から設け、係合溝22aをロックアーム22に設けていたが、ロックピン18をロックアーム22に設け、係合溝22aを取付ケース26の側面に設けてもよい。
【0076】
次に、本発明のキャビネットの変形例を、図10に基づいて説明する。図10は、変形例における扉ユニットがまだキャビネットに取り付けられていない状態を示す分解斜視図である。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0077】
変形例におけるキャビネットの形態は、前記実施例で示したキャビネットの形態と構造上ほぼ同様の形態であるが、扉ユニットが収納部を有している。
【0078】
すなわち、図10に示されるように、扉5と、扉5の左右両端部に一対に配置された取付ケース26、27と、扉5を取付ケース26、27に対して回動自在に枢支する回動軸12と、包丁を収納する収納部としての包丁収納ホルダー7と、が扉ユニット25’としてユニット化されており、左右に連設された包丁収納ホルダー7,7は、前板10の後面の左右側に固着された保持金具8,8に上下一対に取り付けられている。
【0079】
この構成により、扉ユニット25’が扉5の後方において左右方向に形成された収納スペース9’に嵌合され、扉5がキャビネット1本体に対して取り付けられるようになっている。すなわち、収納スペース9’の略中央部が収納部として構成され、収納スペース9’の左右両側端部が嵌合部として構成されている。
【0080】
扉ユニット25’の取り付けについて説明すると、取付ケース26の左方側の側板39と取付ケース27の右方側の側板39’とが、収納スペース9’の左方側の側板14と収納スペース9’の右方側の側板14’とに夫々当接若しくは近接させて扉ユニット25’を収納スペース9’に嵌合する。これにより、扉ユニット25’がキャビネット1本体に対して左右方向に位置決めされる。
【0081】
そして、図示されない、取付ケース26、27の係合部34、35がキャビネット1の上板32、下板33に夫々後方に向かって係合される位置まで扉ユニット25’を後方に挿入することにより、扉ユニット25’がキャビネット1本体に対して前後方向に位置決めされ、その後、扉ユニット25’が後方に向かって付勢されるように、扉ユニット25’をキャビネット1本体に対して固定手段29により取り付ける。尚、本変形例において、取付ケース26の側板39と取付ケース27の側板39’とが、キャビネットの側板14と収納スペース9’の右方側の側板14’とに夫々当接若しくは近接して扉ユニット25’を左右方向に位置決めするために、連結部材30が取付ケース26、27内に配置されている。
【0082】
以上、本発明の変形例を説明したが、上記の構成にすることで、扉ユニットがキャビネットに取り付けられておらず、包丁収納ホルダー7がキャビネット1本体に対して取り付けられているため、扉ユニット25’の取り付けが煩わしくなることなく容易にできる。また、取付ケース26、27を嵌合するヒンジスペース等を形成するための後板等を設けることなく、扉ユニット25’を収納スペース9’に嵌合するだけで扉ユニット25’がキャビネット1本体に対して位置決めされ、扉5をキャビネット1本体に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の実施例におけるキャビネットを示す斜視図である。
【図2】扉扉を開放したときの扉ユニットを示す一部拡大側断面図である。
【図3】(a)は、ロック機構使用時の前板が開放されている状態を示す一部拡大平断面図であり、(b)は、ロック機構使用時の前板を閉鎖し始めた状態を示す一部拡大平断面図である。
【図4】(a)は、ロック機構使用時の制御板の働きを示す一部拡大平断面図であり、(b)は、ロック機構使用時の前板が閉鎖された状態を示す一部拡大平断面図である。
【図5】ロック解除前のロック機構を示す一部拡大平断面図である。
【図6】(a)は、ロック機構の使用時の状態を示す平断面図であり、(b)は、ロック機構不使用時の状態を示す平断面図である。
【図7】収納ユニットを示す平断面図である。
【図8】図2の前板が取り付けられていない収納ユニットを示す正面図である。
【図9】扉ユニットがまだキャビネットに取り付けられていない状態を示す分解斜視図である。
【図10】変形例における扉ユニットがまだキャビネットに取り付けられていない状態を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0084】
1 キャビネット
5 扉
7 包丁収納ホルダー(収納部)
9 収納スペース(収納部)
12 回動軸
13 折曲自在アーム(リンク部材)
13a 軸受部
13c 軸
16、17 ヒンジスペース(嵌合部)
25 扉ユニット
26、27 取付ケース(扉支持部、ケース体)
29 取付手段(付勢機構)
29d 鉤体(取付部)
30 連結部材(補強部材)
T 取付具(枢支部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品が収納される収納部を開閉可能にする扉を備えたキャビネットであって、
前記扉及び該扉を回動軸を介して回動自在に枢支する扉支持部を有し、前記キャビネット本体に対して着脱自在に構成された扉ユニットと、
前記キャビネット本体に形成され、前記扉支持部を嵌合可能な嵌合部と、
前記嵌合部に嵌合された前記扉支持部を、前記キャビネット本体に取り付ける取付手段と、
を備えることを特徴とするキャビネット。
【請求項2】
前記嵌合部は、前記収納部の左右側に一対に形成され、前記扉支持部は、前記一対の嵌合部に対応して一対に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のキャビネット。
【請求項3】
前記取付手段は、前記嵌合部に嵌合された前記扉支持部を嵌合方向に向けて付勢した状態で前記キャビネット本体に取り付けるための付勢機構を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のキャビネット。
【請求項4】
前記扉ユニットは、一端が前記扉に回動自在に枢支されるとともに、他端が前記扉支持部に回動自在に枢支され、前記扉を最大開放位置にて保持するリンク部材と、
前記扉支持部における前記リンク部材の他端を枢支する枢支部と前記取付手段の取付部とを連結する補強部材と、
を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のキャビネット。
【請求項5】
前記扉支持部は、前面が開口するケース体にて構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のキャビネット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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