説明

キーシート及びこれを備えたキーユニット

【課題】 操作キーの表示に立体感が得られ、キーユニットの意匠、装飾の多様化の要請に応え、より斬新なデザインの、例えば携帯電話機等の電子機器を提供できるようにする。
【解決手段】複数の光ファイバ36を一方の端面が記号、数字その他の文字、絵柄画像等を表示する表示手段(液晶表示素子)20の全表示領域と対向し、他方の端面がキー表面を成すように束ねて光ファイバ束38を構成し、表示手段20の表示領域の全域の表示を導光作用を有する複数の光ファイバ36を束ねた光ファイバ束38によりキーユニット2表面に導かれて浮かび上がらせるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器類、例えば携帯電話機、PHS、携帯情報端末(PDA等)、携帯オーディオ、家電製品用リモートコントローラ等のキーシートと、これを備えたキーユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、携帯電話機、PHS、携帯情報端末(PDA等)、携帯オーディオ、家電製品用リモートコントローラ等の電子機器に用いられるキーユニットは、一般に、下面(裏面)或いは上面(表面)に数字その他の文字、記号、絵柄等の表示により加飾された複数のキートップを、裏面に各スイッチング素子に対応する押し子を少なくとも有する一つのキーベースの表面に形成し、そのキーベースを、上記押し子によって押されてオンするスイッチング素子を内蔵するメタルドーム及び配線膜が形成された配線基板の表面に配置した構造を有する。
【0003】
そして、キーユニットには、キートップの表示を照光する光源として、配線基板に設けた発光ダイオード(LED)を用いるタイプのもの(特願2006−060095:特許文献1)や、上記キーベースの一部を成すように形成したEL(エレクトロルミネセンス)シートを用いるタイプのもの(特願2005−359420:特許文献2)がある。
【0004】
いずれのタイプであっても従来のキーユニットは、キートップの下面(裏面)と上面(表面)のいずれか一方に、数字その他の文字、記号、絵柄等の表示を設けたものである。
キートップの上面に表示を設けたタイプのものは、当然にそのキートップの上面を直接視て表示を認識できる。また、キートップの下面に表示を設けたタイプのものは、透明性を有するそのキートップ自身を透光した光を通じてキートップの下面の表示を認識できる。
以上が従来一般のキーユニットといえる。
【0005】
尚、ここで、下記のことを付言致します。後述するように本発明は、多数の光ファイバを束ねたものによりキートップを構成し、キートップの下面の表示を、そこに存在させつつ上面にも浮き上がらせるようにするものであるが、キートップの一部に光ファイバを使用する技術が特開平11−120855号公報(:特許文献3)により公知であり、光ファイバを用いるという点では、本発明と、その特許文献3に形成された技術とには共通性があるといえる。
【0006】
しかし、その特許文献3に記載された技術は、飽くまでキートップの一部に光ファイバの束を設け、単にキートップ内部の光源からの光を光ファイバによりキートップ外部に導光するためのものであって、キートップの下面の表示を上面に浮き上がらせるようにするものではない。従って、本発明と特許文献3の技術とは目的、構成、効果が全く異なり、本質の異なる発明である。
【特許文献1】特願2006−060095
【特許文献2】特願2005−359420
【特許文献3】特開2003−178639号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、キーユニットを用いた例えば携帯電話機、携帯情報端末(PDA等)、携帯オーディオプレーヤ等に対する意匠、装飾の多様化の要請は強まる一方であり、メーカー側はその要求に応え切れていない。
【0008】
特に、各スイッチに対応する各キートップの機能を示す表示に関して新規な意匠効果、装飾効果が得られるようにすることが求められている。
というのは、前述のように、キートップの上面に表示を設けたタイプのものは、当然にそのキートップの上面の表示を直接視認識するに過ぎず、表示に立体感が全くないからである。
それが、キーユニットを使用する例えば携帯電話機等の電子機器のデザインの画一化をもたらしており、より斬新なデザインの携帯電話機等の電子機器を欲するユーザーの要求に応えることを難しくする大きな要因となっている。
【0009】
また、キートップの下面に表示を設けたタイプのものは、表示がキートップの裏面に存在するも、その表示をキートップ自身越しに視認するに過ぎず、やはり表示に関して立体感はほとんどない。
本発明は、このような問題を解決すべく為されたものであり、操作キーの表示に立体感が得られ、キーシート、キーユニットの意匠、装飾の多様化の要請に応え、より斬新なデザインの、例えば携帯電話機等の電子機器を提供できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1のキーシートは、記号、数字その他の文字、絵柄、画像等を表示する少なくとも一つのの表示領域を有する表示手段と、一方の端面が上記表示手段の表示領域と対向し、他方の端面が操作キー表面を成すように配置された多数の光ファイバを束ねてなる、複数の光ファイバ束と、を有し、各光ファイバ束が上記表示領域と対応する操作キーを成すことを特徴とする。
請求項2のキーシートは、記号、数字その他の文字、絵柄、画像等を表示する表示手段と、一方の端面が上記表示手段の表示領域の全域と対向し、他方の端面が操作キー表面を成すように配置された多数の光ファイバを束ねてなる、一つの光ファイバ束と、を有し、上記光ファイバ束が上記表示領域の全域と対応する全操作キーを成すことを特徴とする。
【0011】
請求項3のキーシートは、請求項1又は2記載のキーシートにおいて、前記表示手段が、表示する記号、数字その他の文字、絵柄、画像等を書き換えることができるものであることを特徴とする。
請求項4のキーシートは、請求項3に記載のキーシートにおいて、複数ある前記操作キーの少なくとも一部は、使用モードの違いに対応した複数種の機能を有し、前記表示手段は、上記複数種の機能を有する各操作キーと対応する各領域において、少なくとも現在の使用モードにおける機能を示す表示を行うようにされていることを特徴とする。
【0012】
請求項5のキーシートは、請求項3又は4記載のキーシートにおいて、前記表示手段が、液晶表示装置、有機EL(エレクトロルミネンス)表示装置又は電子ペーパーであることを特徴とする。
請求項6のキーユニットは、請求項1、2、3、4又は5に記載されたキーシートと、裏面に前記操作キーと対応して設けられた押し子を有する押し子シートと、この押し子シートを載置する配線基板と、この配線基板上の上記押し子と対応する位置に配置されこの押し子により押されてスイッチングされるスイッチと、を少なくとも有することを特徴とする。
【0013】
請求項7のキーユニットは、請求項6に記載のキーユニットにおいて、複数ある前記キーシートの少なくとも一部は、使用モードの違いに対応した複数種の機能を有し、前記表示手段は、上記複数種の機能を有する各操作キーと対応する各領域において、少なくとも現在の使用モードにおける機能を示す表示を行うようにされていることを特徴とする。
請求項8のキーユニットは、請求項6又は7記載のキーユニットにおいて、請求項7に記載のキーユニットにおいて、前記表示手段が、液晶表示装置、有機EL表示装置又は電子ペーパーであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1、2のキーシートによれば、表示手段の表示領域の表示が一つの表示として存在するのみならず、その表示がそのまま光ファイバの束による導光効果によって表面に浮かび上がり、操作キー表面にその表示が現れるので、従来に無い斬新なデザインの電子機器を提供でき、キーシート、それを用いたキーユニットの意匠、装飾の多様化を図ることができる。
【0015】
請求項3のキーシートによれば、前記表示手段が、表示する記号、数字その他の文字、絵柄、画像等を変化させることができ、表示の多様化を図ることができる。
請求項4のキーシート、請求項8のキーユニットによれば、少なくとも一部の操作キーについては、使用モードの違いに対応した複数種の機能を有し、前記表示手段は、上記複数種の機能を有する各操作キーと対応する各領域において現在の使用モードにおける機能を示す表示を行うようにしたので、複数種の機能を有する操作キーについては現在の使用モードに対応する表示のみが現れ、視認性、操作性が良く、誤操作等を生じにくくすることができる。この点について詳細に説明すると次の通りである。
【0016】
例えば、携帯電話機のテンキーは、日本用の場合、従来においては一般に、0〜9、*、等の数値用表示の他、あ、か、さ、た、な、や、ら等のかな用表示と、./@、ABC、DEF、GHI、JKL、MNO、PQRS、TUV等のアルファベット用表示等を有しているが、これは各操作キーが限られた数で、使用モードの違い等に応じて複数種の文字を入力する必要があるからである。
【0017】
しかし、従来におけるように一つのキートップに3種類又はそれ以上の表示をすることは、各種類の表示の占有面積は当然にキートップ上面の面積の3分の1以下にせざるを得ず、元々、携帯電話機の小型化の要請に伴ってキートップのより一層の小型化が要請される現状において各種表示の視認性は低下の一途を辿る傾向にある。
しかるに、表示手段として、表示を変化させることができるものを用い、テンキー等については現在の使用モードに対応する表示のみが現れるようにすると、各種表示の広さ(大きさ)を各操作キーが占有できる面積程度にすることができ、従来よりも相当に広く(大きく)することができる。従って、視認性、操作性が良くし、誤操作等を生じにくくすることができるのである。
【0018】
請求項5のキーシート、請求項8のキーユニットによれば、前記表示手段を、液晶表示装置、有機EL表示装置又は電子ペーパーにしたので、表示手段を極めて薄くすることができ、延いては、キーシート表面を押されたとき、その押された力をキーシート自身の裏側に形成されるキーベースの押し子に伝達してスイッチの切り換えができるようにすることが可能である。
従って、キーシート、キーユニットを、操作キーを押すことによりスイッチを制御するタイプの各種電子機器、例えば携帯電話機等へ採用することが可能である。
請求項6のキーユニットは、請求項1、2、3、4又は5に記載されたキーシートに、押し子を有する押し子シートと、この押し子シートを載置する配線基板と、この押し子により押されてスイッチングされるスイッチを組み合わせたので、請求項1、2、3、4又は5に記載されたキーシートの有する効果をキーユニットとして享受することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、基本的に、キートップを、複数の光ファイバを一方の端面が記号、数字その他の文字、絵柄、画像等を表示する表示手段の一つの表示領域と対向させ、他方の端面が操作キー表面を成すように束ねて一つの操作キーを成すようにせしめたものであり、一つのキーシートを構成する複数のキートップを互いに独立して形成する態様(後述する実施例2、3がそれに相当する。)と、互いに一体に形成する態様(後述する実施例1がそれに相当する。)とがある。
【0020】
表示手段としては、印刷等によりキートップの裏面側に表示を設けたものであっても良いが、例えば液晶表示装置、有機EL表示装置、電子ペーパー等、表示を適宜に書き換えることができるものでも良い。
そして、表示が変化する表示手段を用いると、例えば、テンキーを電話相手の電話番号の指定に使用している送話モード等のときには、各キートップには、0〜9、*、等の数値用表示のみが現れるようにし、かなでメール文を作成するかなモードのときには、あ、か、さ、た、な、や、ら等のかな用表示のみが現れるようにすることができ、各表示をキートップ表面の殆どを占有する大きさにすることができる。
【0021】
表示手段として電子ペーパーを用いた場合、操作キー照明用の光源は別途必要である。また、液晶表示装置や有機EL表示装置を用いた場合には、液晶表示装置の照明用光源や自発光する有機EL表示装置によって操作キーも照明されるため、操作キー照明用の光源は不要である。
尚、表示は必ずしも、数字その他の文字、記号、絵柄等のみに限定されず、例えば静止画、動画等の画像を背景に表示しても良い。従って、例えば待ち受け時には予め撮影された画像或いは受信テレビジョン受像画像等を表示するようにすることも可能である。
【0022】
尚、キートップは、立体感をより有効に得るために例えば1mm〜2mm以上の厚さを有するようにすることが好ましいと言えるが、1mm以下でも本発明を充分に実施できる。
光ファイバの径は、細い程解像度の高い表示ができるので好ましいと言えるが、0.05mm〜0.2mm程度がより好ましい。
【実施例1】
【0023】
以下、本発明を図示実施例に基いて詳細に説明する。
図1〜図3は本発明を携帯電話機用のキーユニットに適用した第1の実施例(:実施例1)2を示すもので、図1は分解斜視図、図2は断面図、図3(A)はアルファベットモード時における表示手段(液晶ディスプレイ)のテンキー部分の表示領域を、(B)はかなモード時における表示手段(液晶ディスプレイ)のテンキー部分の表示領域を示す平面図である。
【0024】
4は配線基板で、例えばプリント配線基板(PCB)からなり、最表面には、接点部分を含む図示しない配線膜が形成されると共に、メタルドーム6、6、・・・が載置固定されている。このメタルドーム6、6、・・・はドーム状に形成された極薄のステンレス板(SUS)からなり、上記配線膜の接点部分とでスイッチを構成する。8は配線基板4の最表面を覆って上記メタルドーム6、6、・・・を基板4最表面に固定するフィルムで、例えばPET或いはPC等により形成されている。
【0025】
10はキーベースで、例えばシリコーンラバー或いはエラストマーからなり、押し子12、12、・・・とそれを保持する押し子シート部分14と、スタビライザー部分16、16、・・・とからなる。
キーベース10は、上記スタビライザー部分16、16、・・・にて配線基板4の表面上に固定されており、上記各押し子12、12、・・・は対応する上記メタルドーム6、6、・・・上に位置する。
【0026】
20は表示手段を成す液晶表示装置で、その裏面にはバックライトを成す例えばEL(エレクトロルミネセンス)素子22が配設されている。
24、24、・・・、26、26、・・・は上記液晶表示装置20の各操作キー表示領域で、特に、24、24、・・・はテンキー用キー表示領域であり、使用モードにより表示の種類が切り換わる。テンキーモードのときには、図1に示すように、0〜9、*、等の数値用表示のみが現れる。
【0027】
また、アルファベットモードのときには、図3(A)に示すように、./@、ABC、DEF、GHI、JKL、MNO、PQRS、TUV等のアルファベット用表示のみが現れ、かなモードのときは、図3(B)に示すようにあ、か、さ、た、な、や、ら等のかな用表示のみが現れる。
26、26、・・・はそれ以外の操作キー用表示領域で、上記テンキー用キー表示領域とは表示の種類が異なるが、機器の操作に併せて適宜表示が切り替わるようになっている。
【0028】
30はファイバ受け板で、薄い透明樹脂板(或いは樹脂フィルム)からなり、次に述べるファイバ保持枠34及び光ファイバ束(38)を受ける。
34はファイバ保持枠で、その内部に光ファイバ36を多数本束ねた光ファイバ束38が保持されている。40は保持枠34及び光ファイバ束38の上面に設けられたファイバ押え板であり、薄い透明樹脂板(或いは樹脂フィルム)からなり、このファイバ押え板40及びファイバ受け板30により光ファイバ束38がファイバ保持枠34から飛び出ることを阻止するようになっている。
【0029】
そして、上記液晶表示素子20、ファイバ受け板30、保持枠34、光ファイバ束38及びファイバ押え板40によって本発明キーシート42が構成される。
尚、この実施例では、上記のようにファイバ保持枠34やファイバ受け板30等を用いて多数の光ファイバ36を所定の平面(断面)形状となるように束ねたものを示したが、例えば、多数の光ファイバ36が所定の平面(断面)形状を為すように、接着剤等を用いて束ねるだけで所定の形状のキートップを形成するようにしても良い。
【0030】
この図1〜図3に示した本実施例(キーユニット)2は、通常の使用時には、液晶表示素子20が例えば図1に示すような表示をし、アルファベットモードの時には、各テンキー用領域24、24、・・・は図3(A)に示すような表示をし、かなモードの時には、各テンキー用領域24、24、・・・は図3(B)に示すような表示をするようにされている。
その液晶表示装置20の表面の表示は、その表面上に配置されている光ファイバ束38により導かれてキーユニット表面に浮かび上がる。
従って、従来に無い表示態様を有する携帯電話機を提供でき、キーユニットの意匠、装飾の多様化を図ることができる。
【0031】
そして、表示手段として、表示を変化させることができる液晶表示装置20を用い、テンキー用領域24、24、・・・については、現在の使用モードに対応する表示のみが現れるようにしているので、各種表示の大きさを各キートップ上面の表面積に準ずる程度にすることができる。従って、視認性、操作性が良く、誤操作等を生じにくくすることができるのである。
【実施例2】
【0032】
図4は本発明の第2の実施例(:実施例2)を示す分解斜視図である。
本実施例は、各操作キー毎に光ファイバ36、36、・・・の束38a、38a、・・・を用意し、その各束38a、38a、・・・をそれぞれ各操作キー毎に用意したファイバ保持枠34a、34a、・・・に収納することとし、その光ファイバ36、36、・・・の束38a、38a、・・・を収納し、上下にファイバ押え板40a、40a、・・・及びファイバ受け板30a、30a、・・・を設けた各ファイバ保持枠34a、34a、・・・を所定の位置関係で配置したものを、図1〜図3に示した第1の実施例(:実施例1)のファイバ保持枠38と置換したものである。
それ以外の点では、本実施例と第2の実施例とには違いはない。
【0033】
尚、この第2の実施例においては、ファイバ受け板30a、30a、・・・、ファイバ押さえ板40a、40a、・・・は各ファイバ保持枠34a、34a、・・・に対して上下に一枚ずつ設けていたが、全ファイバ保持枠34a、34a、・・・対して上下に一枚ずつ設けるようにしても良い。
また、上記のようにファイバ保持枠34a、34a、・・・やファイバ受け板30等を用いて多数の光ファイバ36、36、・・・を所定の平面(断面)形状となるように束ねてファイバ束34a、34a、・・・を形成したものを示したが、例えば、多数の光ファイバ36、36、・・・が所定の平面(断面)形状を為すように、接着剤等を用いて束ねるだけで所定の形状のキートップを形成するようにしても良いことは第1の実施例の場合と同じである。
【実施例3】
【0034】
図5は第3の実施例(:実施例3)の要部を示す分解斜視図である。
本実施例は、ファイバ保持枠として各表示領域と対応して保持孔44、44、・・・を有するもの34bを用いることとし、各保持孔44、44、・・・に各表示領域と対応する光ファイバ束38a、38a、・・・を挿入して図4では図示しない表示手段、例えば図1の液晶表示装置20の各表示上に光ファイバ束38a、38a、・・・が位置するようにしたものである。
【0035】
第1の実施例においては一つの表示手段の表示領域の全域に対応して一つの光ファイバ束38を設けるようにしているのに対して、第3の実施例においては、第2の実施例と同様に、各操作キー毎に一つずつ光ファイバ束38aを設けるようにしている。 しかし、本実施例は、一つのファイバ保持枠34bに複数の保持孔44、44、・・・を設け、各光ファイバ束38a、38a、・・・をその保持孔44、44、・・・に収納した点で、各光ファイバ束38a、38a、・・・毎に光ファイバ束38a、38a、・・・を設けるようにした第2の実施例と異なる。
本発明はこのように種々の態様で実施することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、本発明は、電子機器類、例えば携帯電話機、PHS、携帯情報端末(PDA等)、携帯オーディオ、家電製品用リモートコントローラ等のキーシートと、これを備えたキーユニットに利用可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の第1の実施例(:実施例1)を示す分解斜視図である。
【図2】上記実施例の断面図である。
【図3】(A)は上記実施例のアルファベットモード時における表示手段(液晶ディスプレイ)のテンキー部分の表示領域を、(B)は同じく上記実施例のかなモード時における表示手段(液晶ディスプレイ)のテンキー部分の表示領域を示す平面図である。
【図4】本発明の第2の実施例(:実施例2)を示す分解斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施例(:実施例3)の要部を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
2・・・キーユニット、4・・・配線基板、6・・・メタルドーム、
10・・・キーベース、12・・・押し子、14・・・押し子シート、
20・・・表示手段(液晶表示素子)、22・・・バックライト、
24・・・キーベース、16・・・押し子、18・・・押し子シート、
24・・・表示領域(機能が複数種ある操作キーと対応する領域)
26・・・表示領域(機能が単一の操作キーと対応する領域)
34、34a、34b・・・ファイバ保持枠、36・・・光ファイバ、
38、38a・・・光ファイバ束、40・・・キーシート、44・・・保持孔。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記号、数字その他の文字、絵柄、画像等を表示する少なくとも一つの表示領域を有する表示手段と、
一方の端面が上記表示手段の表示領域と対向し、他方の端面が操作キーの表面を成すように配置された多数の光ファイバを束ねてなる、複数の光ファイバ束と、
を有し、
各光ファイバ束が上記表示領域と対応する操作キーを成す
ことを特徴とするキーシート。
【請求項2】
記号、数字その他の文字、絵柄、画像等を表示する表示手段と、
一方の端面が上記表示手段の表示領域の全域と対向し、他方の端面が操作キーの表面部を成すように配置された多数の光ファイバを束ねてなる、一つの光ファイバ束と、
を有し、
上記光ファイバ束が上記表示領域の全域と対応する全操作キーを成す
ことを特徴とするキーシート。
【請求項3】
前記表示手段が、表示する記号、数字その他の文字、絵柄、画像等を書き換えることができる表示媒体である
ことを特徴とする請求項1又は2記載のキーシート。
【請求項4】
複数ある前記操作キーの少なくとも一部は、使用モードの違いに対応した複数種の機能を有し、
前記表示手段は、上記複数種の機能を有する各操作キーと対応する各領域において、少なくとも現在の使用モードにおける機能を示す表示を行うようにされてなる
ことを特徴とする請求項3に記載のキーシート。
【請求項5】
前記表示手段が、液晶表示装置、有機EL表示装置又は電子ペーパーである
ことを特徴とする請求項3又は4記載のキーシート。
【請求項6】
請求項1、2、3、4又は5に記載されたキーシートと、
裏面に前記操作キーと対応して設けられた押し子を有する押し子シートと、
上記押し子シートを載置する配線基板と、
上記配線基板上の上記押し子と対応する位置に配置されこの押し子により押されてスイッチングされるスイッチと、
を少なくとも有する
ことを特徴とするキーユニット。
【請求項7】
複数ある前記キーシートの少なくとも一部は、使用モードの違いに対応した複数種の機能を有し、
前記表示手段は、上記複数種の機能を有する各操作キーと対応する各領域において、少なくとも現在の使用モードにおける機能を示す表示を行うようにされている
ことを特徴とする請求項6に記載のキーユニット。
【請求項8】
前記表示手段が、液晶表示装置、有機EL表示装置又は電子ペーパーである
ことを特徴とする請求項6又は7記載のキーユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−99307(P2009−99307A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−267791(P2007−267791)
【出願日】平成19年10月15日(2007.10.15)
【出願人】(390001487)サンアロー株式会社 (58)
【Fターム(参考)】