説明

クラッチレリーズ軸受装置

【課題】クラッチレリーズ軸受の軸線方向寸法を短縮して装置全体を軸線方向に小型化することができるクラッチレリーズ軸受装置を提供する。
【解決手段】クラッチレリーズ軸受装置1は、クラッチペダルのペダル操作によって駆動力伝達軸5上を摺動するスリーブ3と、スリーブ3の外周囲に配置され、駆動軸と駆動力伝達軸5とを断続するためのダイヤフラムスプリング6を押し付ける押付部21bを有する円環状の装置ケース2と、装置ケース2の内周面とスリーブ3の外周面との間に配置され、駆動力伝達軸5の軸線方向に互いに並列する軌道輪40,41、及び軌道輪40,41間で転動する複数の転動体42を有するスラストころ軸受からなるクラッチレリーズ軸受4とを備え、クラッチレリーズ軸受4は、一方の軌道輪40がスリーブ3に、また他方の軌道輪41が装置ケース2にそれぞれ取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車など車両のクラッチ機構に組み込まれるクラッチレリーズ軸受装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、MT(マニュアルトランスミッション)車においては、エンジン等の駆動源からトランスミッションに伝達される駆動力をペダル操作で一時的に遮断してトランスミッションによる変速操作を行うためのクラッチ機構(例えば図2(a)及び(b)に示す)が用いられている。
【0003】
このようなクラッチ機構のクラッチ接続時には、図2(a)に示すように、プレッシャープレート101がダイヤフラムスプリング102のばね力を受けてクラッチディスク103をフライホール104に摩擦係合させるため、駆動力伝達軸105がフライホール104等を介してエンジンの駆動軸106と共に回転する。
【0004】
一方、クラッチ機構のクラッチ遮断時には、図2(b)に示すように、クラッチペダル107のペダル操作によって圧油がマスタシリンダ108からレリーズシリンダ109に供給され、これに伴いレリーズフォーク110が支持軸111の回りに回転し、駆動力伝達軸105上におけるクラッチレリーズ軸受装置112の軸方向一方側への摺動によってダイヤフラムスプリング102がその傾斜をクラッチ接続時の傾斜と反対とする向きにされる。これにより、プレッシャープレート101が軸方向他方側に移動し、クラッチディスク103がフライホール104から離間するため、駆動力伝達軸105と駆動軸106との連結が遮断され、トランスミッションの速度切替操作が可能となる。
【0005】
ところで、この種のクラッチ機構におけるクラッチレリーズ軸受装置には、駆動軸と駆動力伝達軸とを断続するためのばね部材(ダイヤフラムスプリング)のばね力を受ける内輪、クラッチペダルの操作力をレリーズフォークから回転力として受ける外輪、及び外輪と内輪との間で転動する転動体を有する玉軸受からなるクラッチレリーズ軸受を備えたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−168082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に示すクラッチレリーズ軸受装置によると、クラッチレリーズ軸受の内輪及び外輪の軌道面のみならず、内輪と外輪との間を封止するシール部材のシール面等が駆動力伝達軸の軸線を含む平面内に確保する必要が生じる。このため、クラッチレリーズ軸受の軸線方向寸法が大きくなり、装置全体が軸線方向に大型化していた。
【0008】
従って、本発明の目的は、クラッチレリーズ軸受の軸線方向寸法を短縮することができ、もって装置全体を軸線方向に小型化することができるクラッチレリーズ軸受装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するために、(1)〜(6)のクラッチレリーズ軸受装置を提供する。
【0010】
(1)エンジンの駆動軸と駆動力伝達軸とを断続可能に連結するクラッチ機構におけるクラッチペダルのペダル操作によって前記駆動力伝達軸上を摺動するスリーブと、前記スリーブの外周囲に配置され、前記駆動軸と前記駆動力伝達軸とを断続するためのシャフト断続用のばね部材を押し付ける押付部を有する円環状の装置ケースと、前記装置ケースの内周面と前記スリーブの外周面との間に配置され、前記駆動力伝達軸の軸線方向に互いに並列する一対のレース、及び前記一対のレース間で転動する複数の転動体を有するスラストころ軸受からなるクラッチレリーズ軸受とを備え、前記クラッチレリーズ軸受は、前記一対のレースのうち一方のレースが前記スリーブに、また他方のレースが前記装置ケースにそれぞれ取り付けられているクラッチレリーズ軸受装置。
【0011】
(2)上記(1)に記載のクラッチレリーズ軸受装置において、前記クラッチレリーズ軸受は、前記一方のレースがその内周縁に前記転動体側に立ち上がる内側の立ち上がり部を有し、前記内側の立ち上がり部が前記スリーブに取り付けられている。
【0012】
(3)上記(1)又は(2)に記載のクラッチレリーズ軸受装置において、前記クラッチレリーズ軸受は、前記他方のレースがその外周縁に前記転動体側に立ち上がる外側の立ち上がり部を有し、前記外側の立ち上がり部が前記装置ケースに取り付けられている。
【0013】
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のクラッチレリーズ軸受装置において、前記クラッチレリーズ軸受は、前記一方のレースが前記装置ケースとの間に前記他方のレース側にばね力をもつ傾倒防止用のばね部材を有する。
【0014】
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のクラッチレリーズ軸受装置において、前記クラッチレリーズ軸受は、前記一方のレースと前記他方のレースとの間で軸受内周側を封止する第1のシール部材、及び前記一方のレースと前記装置ケースとの間で軸受外周側を封止する第2のシール部材を有する。
【0015】
(6)上記(1)乃至(5)のいずれかに記載のクラッチレリーズ軸受装置において、前記装置ケースは、前記駆動力伝達軸の軸線方向に沿って互いに並列し、かつ前記クラッチレリーズ軸受を介して互いに対向する一対のケースエレメントによって形成されている。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、クラッチレリーズ軸受の軸線方向寸法を短縮することができ、装置全体を軸線方向に小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態に係るクラッチレリーズ軸受装置の全体を説明するために示す断面図。
【図2】(a)及び(b)は、従来のクラッチレリーズ軸受装置を備えたクラッチ機構を示す断面図。(a)はクラッチ機構の接続時を、また(b)はクラッチ機構の遮断時をそれぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態に係るクラッチレリーズ軸受装置につき、図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
(クラッチレリーズ軸受装置の全体構成)
図1及び図2はクラッチレリーズ軸受装置を示す。図1及び図2に示すように、クラッチレリーズ軸受装置1は、装置ケース2,スリーブ3及びクラッチレリーズ軸受4を備え、エンジン(図示せず)とトランスミッション(図示せず)との間に介在してクラッチ機構(図示せず)に組み込まれている。そして、クラッチレリーズ軸受装置1は、ダイヤフラムスプリング6とレリーズフォーク7との間の相対回転を許容するように構成されている。ダイヤフラムスプリング6はプレッシャープレート101(図2に示す)に、またレリーズフォーク7は車体側にそれぞれ取り付けられている。
【0020】
クラッチ機構は、自動車用エンジン(図示せず)の駆動によって回転する駆動軸(図2に示す駆動軸106)と、この駆動軸からトランスミッション(図示せず)に自動車用エンジンの駆動力を伝達する駆動力伝達軸5とを断続可能に連結するように構成されている。
【0021】
(装置ケース2の構成)
装置ケース2は、駆動力伝達軸5の軸線O方向に沿って互いに並列する一対のケースエレメント20,21からなり、スリーブ3の外周囲に配置されている。装置ケース2の材料としては例えば鋼板が用いられる。
【0022】
一方のケースエレメント20は、他方のケースエレメント21にクラッチレリーズ軸受4の転動体42を介して対向し、装置ケース2の一方側(トランスミッション側)で駆動力伝達軸5の軸線O上に配置されている。そして、一方のケースエレメント20は、全体が駆動力伝達軸5を挿通させるシャフト挿通孔20aを中央部に有する円板部材によって形成されている。一方のケースエレメント20の外周縁には、他方のケースエレメント21側に突出する円環状の凸部20bが一体に設けられている。
【0023】
他方のケースエレメント21は、一方のケースエレメント20にクラッチレリーズ軸受4の転動体42を介して対向し、装置ケース2の他方側(エンジン側)で駆動力伝達軸5の軸線O上に配置されている。そして、他方のケースエレメント21は、全体が一方のケースエレメント20と同様に駆動力伝達軸5を挿通させるシャフト挿通孔21aを中央部に有する円板部材によって形成されている。他方のケースエレメント21には、駆動軸(図2に示す駆動軸106)と駆動力伝達軸5とを断続するためのダイヤフラムスプリング(シャフト断続用のばね部材)6をエンジン側に押し付ける押付部21bが一体に設けられている。他方のケースエレメント21の外周縁には、一方のケースエレメント20側に突出する円環状の凸部21cが一体に設けられている。
【0024】
(スリーブ3の構成)
スリーブ3は、各外径を互いに異にする大小2つの胴部30,31(大径の胴部30,小径の胴部31)、及びこれら胴部30,31間に介在するテーパ部32からなり、駆動力伝達軸5上に摺動可能に配置され、全体が例えば合成樹脂からなる成形部材によって形成されている。そして、スリーブ3は、クラッチペダル(図2に示すクラッチペダル107)のペダル操作による移動力をレリーズフォーク7から受けてダイヤフラムスプリング6側に駆動力伝達軸5上を摺動するように構成されている。スリーブ3には、テーパ部32の内周面に開口する円環状の凹溝32aが設けられている。
【0025】
(クラッチレリーズ軸受4の構成)
クラッチレリーズ軸受4は、駆動力伝達軸5の軸線O方向に互いに並列する一対の軌道輪(レース)40,41、及び一対の軌道輪40,41間で転動する複数のスラストころ(転動体)42を有するスラストころ軸受からなり、装置ケース2の内周面とスリーブ3の外周面との間に介在して配置されている。
【0026】
一方の軌道輪40は、複数のスラストころ42を転動させる軌道面40aを有し、一方のケースエレメント20側でスリーブ3における胴部30の外周面に配置され、かつスリーブ3の胴部30にインサート成形によって取り付けられ、全体が例えば薄肉鋼板からなる円環部材によって形成されている。また、一方の軌道輪40は、その外周縁が一方のケースエレメント20との間に他方のケースエレメント21側にばね力をもつレース傾倒防止用のばね部材8が介在して配置されている。これにより、一方の軌道輪40の一方のケースエレメント20への傾倒が防止される。ばね部材8としては例えば皿ばねが用いられる。そして、一方の軌道輪40は、一方のケースエレメント20との間にクラッチレリーズ軸受4の外周側をばね部材8の内周側で封止する第2のシール部材9が介在して配置されている。
【0027】
一方の軌道輪40の内周縁には、スラストころ42側に立ち上がる円環状の立ち上がり部(内側の立ち上がり部)40bが一体に設けられている。一方の軌道輪40のスリーブ3に対する取り付けは、胴部30に立ち上がり部40bをインサート成形することにより行われる。
【0028】
他方の軌道輪41は、一方の軌道輪40の軌道面40aに対向して複数のスラストころ42を転動させる軌道面41aを有し、他方のケースエレメント21側でスリーブ3における胴部31の外周囲に配置され、かつ一方のケースエレメント20及び他方のケースエレメント21に圧入によって取り付けられ、全体が一方の軌道輪40と同様に例えば薄肉鋼板からなる円環部材によって形成されている。また、他方の軌道輪41は、一方の軌道輪40との間にクラッチレリーズ軸受4の内周側を複数の転動体42の内周側で封止する第1のシール部材10が介在して配置されている。
【0029】
他方の軌道輪41の外周縁には、スラストころ42側に立ち上がる円環状の立ち上がり部(外側の立ち上がり部)41bが一体に設けられている。立ち上がり部41bは、その内周面が一方の軌道輪40の外周囲に空隙Gをもって配置されている。他方の軌道輪41のスリーブ3に対する取り付けは、他方のケースエレメント21の凸部21c内に立ち上がり部41bの基端部を、また一方のケースエレメント20の凸部20b内に立ち上がり部41bの先端部をそれぞれ圧入することにより行われる。
【0030】
複数のスラストころ42は、スリーブ3の軸線(駆動力伝達軸5の軸線O)と直交する軸線Lをもつ例えば針状ころからなり、一方の軌道輪40の軌道面40aと他方の軌道輪41の軌道面41aとの間に介在して配置され、かつ一方の軌道輪40及び他方の軌道輪41の円周方向に保持器11によって転動可能に保持されている。
【0031】
このように構成されたクラッチレリーズ軸受装置1においては、クラッチレリーズ軸受4が駆動力伝達軸5の軸線Oと直交する軸線Lをもつスラストころ42を有する軸受とされ、シール部材10がスラストころ42の軸線L上に、シール部材9がばね部材8の内周側にそれぞれ配置されている。すなわち、シール部材10は、転動体42の内周側に形成される空間部gを利用し、この空間部gに配置されている。また、シール部材9は、ばね部材8の内周側に形成される空間部gを利用し、この空間部gに配置されている。
【0032】
従って、本実施の形態においては、一方の軌道輪40の軌道面40a,他方の軌道輪41の軌道面41a及びシール部材9,10のシール面等を駆動力伝達軸5の軸線Oと直交する仮想面内に確保することができるため、従来の場合と比べてクラッチレリーズ軸受4の軸線方向寸法を短縮することができる。
【0033】
また、本実施の形態においては、ばね部材8によって一方の軌道輪40に他方の軌道輪41側へのばね力が付与されているため、一方の軌道輪40の他方の軌道輪41側と反対側への傾倒が防止され、クラッチレリーズ軸受4が駆動力伝達軸5上で軸受として常時機能する。
【0034】
なお、本実施の形態に示すクラッチレリーズ軸受装置1が組み込まれたクラッチ機構の動作は、従来と同様にして行われる。すなわち、クラッチ機構のクラッチ接続時には、駆動力伝達軸5がフライホール104(図2に示す)等を介してエンジンの駆動軸106(図2に示す)と共に回転する。
【0035】
一方、クラッチ機構のクラッチ遮断時には、駆動力伝達軸5と駆動軸106との連結が遮断され、トランスミッションの速度切替操作が可能となる。この場合、一方の軌道輪40及び他方の軌道輪41が相対回転すると、複数のスラストころ42が一方の軌道輪40の軌道面40a及び他方のび軌道輪41の軌道面41a上を転動する。
【0036】
[実施の形態の効果]
以上説明した実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
【0037】
クラッチレリーズ軸受4の軸線方向寸法を短縮することができるため、クラッチレリーズ軸受装置1の全体を軸線方向(軸線方向寸法W)に小型化することができる。
【0038】
以上、本発明のクラッチレリーズ軸受装置を上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
【0039】
(1)上記実施の形態では、クラッチレリーズ軸受4の外周側がシール部材9によってばね部材8の内周側で封止されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、駆動力伝達軸の径方向にスペースが確保できれば、転動体の外周側でシール部材によってクラッチレリーズ軸受の外周側を封止してもよい。
【0040】
(2)上記実施の形態では、ばね部材8が皿ばねである場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えばコイルばねなど他のばね部材を用いても勿論よい。
【符号の説明】
【0041】
1…クラッチレリーズ軸受装置、2…装置ケース、20…一方のケースエレメント、20a…シャフト挿通孔、20b…凸部、21…他方のケースエレメント、21a…シャフト挿通孔、21b…押付部、21c…凸部、3…スリーブ、30,31…胴部、32…テーパ部、32a…凹溝、4…クラッチレリーズ軸受、40…一方の軌道輪、40a…軌道面、40b…立ち上がり部、41…他方の軌道輪、41a…軌道面、41b…立ち上がり部、5…駆動力伝達軸、6…ダイヤフラムスプリング、7…レリーズフォーク、8…ばね部材、9…第2のシール部材、10…第1のシール部材、11…保持器、101…プレッシャープレート、102…ダイヤフラムスプリング、103…クラッチディスク、104…フライホール、105…駆動力伝達軸、106…駆動軸、107…クラッチペダル、108…マスタシリンダ、109…レリーズシリンダ、110レリーズフォーク、111…支持軸、112…クラッチレリーズ軸受装置、G…空隙、g,g…空間部、L,O…軸線、W…軸線方向寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの駆動軸と駆動力伝達軸とを断続可能に連結するクラッチ機構におけるクラッチペダルのペダル操作によって前記駆動力伝達軸上を摺動するスリーブと、
前記スリーブの外周囲に配置され、前記駆動軸と前記駆動力伝達軸とを断続するためのシャフト断続用のばね部材を押し付ける押付部を有する円環状の装置ケースと、
前記装置ケースの内周面と前記スリーブの外周面との間に配置され、前記駆動力伝達軸の軸線方向に互いに並列する一対のレース、及び前記一対のレース間で転動する複数の転動体を有するスラストころ軸受からなるクラッチレリーズ軸受とを備え、
前記クラッチレリーズ軸受は、前記一対のレースのうち一方のレースが前記スリーブに、また他方のレースが前記装置ケースにそれぞれ取り付けられている
クラッチレリーズ軸受装置。
【請求項2】
前記クラッチレリーズ軸受は、前記一方のレースがその内周縁に前記転動体側に立ち上がる内側の立ち上がり部を有し、前記内側の立ち上がり部が前記スリーブに取り付けられている請求項1に記載のクラッチレリーズ軸受装置。
【請求項3】
前記クラッチレリーズ軸受は、前記他方のレースがその外周縁に前記転動体側に立ち上がる外側の立ち上がり部を有し、前記外側の立ち上がり部が前記装置ケースに取り付けられている請求項1又は2に記載のクラッチレリーズ軸受装置。
【請求項4】
前記クラッチレリーズ軸受は、前記一方のレースが前記装置ケースとの間に前記他方のレース側にばね力をもつレース傾倒防止用のばね部材を有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクラッチレリーズ軸受装置。
【請求項5】
前記クラッチレリーズ軸受は、前記一方のレースと前記他方のレースとの間で軸受内周側を封止する第1のシール部材、及び前記一方のレースと前記装置ケースとの間で軸受外周側を封止する第2のシール部材を有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクラッチレリーズ軸受装置。
【請求項6】
前記装置ケースは、前記駆動力伝達軸の軸線方向に沿って互いに並列し、かつ前記クラッチレリーズ軸受を介して互いに対向する一対のケースエレメントによって形成されている請求項1乃至5のいずれか1項に記載のクラッチレリーズ軸受装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−92210(P2013−92210A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235032(P2011−235032)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(000001247)株式会社ジェイテクト (7,053)
【Fターム(参考)】