説明

クリーニング装置及び画像形成装置

【課題】感光体ドラムの表面を所要のとおり十分に研磨すること。
【解決手段】クリーニング装置22は、ハウジング60と、それぞれ感光体ドラム14に圧接されるクリーニングブレード90及びクリーニングローラ70と、トナーガイド板100とを備えている。トナーガイド板100は、クリーニングローラ70の、感光体ドラム14との圧接部の下方におけるクリーニングブレード90の内側からクリーニングローラ70の下側まで延び、更に、クリーニングローラ70の外周面の外側を隙間をおいて該外周面に沿って上方に、クリーニングローラ70の該圧接部に対し水平方向反対側の領域まで延在する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、静電複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ、これらの複合機などの画像形成装置に適用されるクリーニング装置及び該クリーニング装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置においては、a−Si系感光体ドラムを使用したものが実用化されている。感光体としてのa−Si系材料は比較的硬く、寿命が長い特徴を有しているが、長期使用により電荷がリークし易くなり、トナー像に乱れを生ずる。このようなトナー像の乱れを防止するため、クリーニング装置にクリーニングローラ(摺擦ローラ)を配設し、クリーニングローラを感光体ドラムの表面に常時圧接させることにより感光体ドラムの表面を研磨している。クリーニングローラは、例えばEPDMなどの発泡合成ゴムから形成されている。
【0003】
用紙搬送路が感光体ドラムの頂部をほぼ水平接線方向に延在するよう配設された画像形成装置(例えば特許文献1)において、上記クリーニングローラは、感光体ドラムの表面の上下方向中央領域においてほぼ水平横方向から圧接されるよう配設される。感光体ドラム及びクリーニングローラは、各々の圧接部(ニップ部)において下に向かって回転させられ、該圧接部の下方(下流側)における感光体ドラムの表面に、上下方向に延在するクリーニングブレードの上端部が圧接される。このような形態のクリーニング装置は、例えば、特許文献2に開示されている。
【0004】
特許文献2には開示されていないが、クリーニング装置は、一般的に、感光体ドラムの表面に向けられた開口を有するハウジングを備え、クリーニングローラはハウジング内に配設され、クリーニングブレードは、開口の下端領域を上下方向に延在するようハウジングに装着される。そして、感光体ドラムの表面から離脱されたトナーを回収する機能を必要とする場合には、ハウジング内において、クリーニングローラの下方にトナーを回収するためのスパイラルローラが設けられる。
【0005】
上記形態のクリーニング装置においては、感光体ドラムの表面を研磨するため、酸化チタンなどの研磨剤が外添されたトナーが使用される。クリーニングローラ及びクリーニングブレードにより感光体ドラムの表面から掻き落されたトナーのほとんどが、ハウジング内の底部に直接落下させられる。他方、クリーニングローラの外周面に付着したトナーは、クリーニングローラの回転により感光体ドラムとのニップ部に運ばれ、該ニップ部において感光体ドラムの表面を研磨する。しかしながら、クリーニングローラの外周面に付着するトナーの量はわずかであり、感光体ドラムの表面を所要のとおり十分に研磨できないおそれがある。
【特許文献1】特開2006−201333号公報(図1)
【特許文献2】特開2005−148609号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、クリーニングローラ及びクリーニングブレードから掻き落されたトナーの一部をクリーニングローラの外周面に付着させ、感光体ドラムとのニップ部に供給することにより、感光体ドラムの表面を所要のとおり十分に研磨することを可能にする、新規なクリーニング装置及び該クリーニング装置を備えた画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、
感光体ドラムの表面に向けられた開口を有するハウジングと、該開口の下端領域を実質的に上下方向に延在して上端部が感光体ドラムの表面に圧接するようハウジングに装着されたクリーニングブレードと、ハウジング内に配置されかつ該開口の上端領域において感光体ドラムの表面に圧接されるクリーニングローラとを備えたクリーニング装置において、
クリーニングローラの、感光体ドラムとの圧接部の下方におけるクリーニングブレードの内側からクリーニングローラの下側まで延び、更に、クリーニングローラの外周面の外側を隙間をおいて該外周面に沿って上方に、クリーニングローラの、感光体ドラムとの圧接部に対し水平方向反対側の領域まで延在するトナーガイド板を備えている、
ことを特徴とするクリーニング装置、が提供される。
クリーニングローラは、軸と、軸と一体回転しうるローラ部材とを備え、トナーガイド板の該軸方向両端は該軸に相対回転自在に嵌合支持される、ことが好ましい。
クリーニングブレードは、下端部がブレード支持板を介してハウジングに装着され、トナーガイド板は、ブレード支持板の内側とハウジングとの協働により保持されてトナーガイド板の回動が実質的に規制される下端部を備えている、ことが好ましい。
ハウジングは、感光体ドラムの軸方向に対向する側壁と、側壁間を延在する底壁、天壁及び一端壁と、一端壁に対し実質的に水平方向反対側において感光体ドラムの表面に向けられた該開口とを備え、クリーニングローラは、感光体ドラムとの圧接部において感光体ドラムと同方向である下に向かって回転させられ、トナーガイド板の該下端部はブレード支持板の内側とハウジングの底壁との協働により保持される、ことが好ましい。
トナーガイド板は、一定の実質的に上下方向の幅をもって該軸方向に直線状に延在する基部と、基部の上端から実質的にハウジングの一端壁に面する片面側に延びる上フランジ部と、上フランジ部の先端から上方に円弧状に延びるトナーガイド部と、上フランジ部の長手方向両端から直立しかつ、トナーガイド部と同じ方向に円弧状に延び出す支持フランジとを備え、支持フランジの各々は、実質的に感光体ドラムに向かって開口する円弧形状の被支持穴を備え、被支持穴の各々は、クリーニングローラの軸の外径よりもわずかに大きな内径を有しかつ半円よりも大きな円弧形状をなし、支持フランジの各々の被支持穴がクリーニングローラの軸に相対回転自在にかつ離脱自在に嵌合支持され、上フランジ部が、クリーニングローラの、感光体ドラムとの圧接部の下方におけるクリーニングブレードの内側からクリーニングローラの下側まで延び、トナーガイド部が、クリーニングローラの外周面の外側を隙間をおいて該外周面に沿って上方に、クリーニングローラの、感光体ドラムとの圧接部に対し水平方向反対側の領域まで延在する、ことが好ましい。
ハウジングの底壁には、該開口の下端位置から実質的に下方に延びる垂下壁が配設され、底壁の内面には、該開口の下端から実質的に該一端壁に向かう一定の幅及び一定の深さを有する低部が側壁間を延在するよう形成され、
トナーガイド板は、基部の下端から該片面側に延びる下フランジ部を備え、ブレード支持板は、一定の実質的に上下方向の幅をもって該軸方向に直線状に延在し、ブレード支持板の上端部における外側面にクリーニングブレードの下端部が固着され、ブレード支持板の下端部における内側面が該垂下壁の外側面に重合・固着され、ブレード支持板の上端部は底壁の内面よりも上方に延び出し、トナーガイド板の該下端部は該下フランジ部及び該基部の下端部からなり、該下フランジ部が、ハウジングの底壁の低部に載置・嵌合され、該基部の下端部における外側面がブレード支持板の上端部における内側面に実質的に重合させられる、ことが好ましい。
クリーニングローラの、感光体ドラムとの圧接部に対し水平方向反対側の領域と、該領域に位置するトナーガイド板の上端との隙間が、0.4mm〜0.6mmに設定される、ことが好ましい。
本発明によれば更に、
感光体ドラムの表面に残留するトナーを該表面から離脱させるクリーニング装置を備えた画像形成装置であって、該クリーニング装置が、上記したいずれか一つのクリーニング装置から構成される、ことを特徴とする画像形成装置、が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明に従って構成されたクリーニング装置及び該クリーニング装置を備えた画像形成装置を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0009】
図8を参照して、まず、本発明によるクリーニング装置の実施の形態を備えた画像形成装置であるタンデム型カラープリンタ2(以下、単に「プリンタ2」と略称する)の全体構成について説明する。
【0010】
プリンタ2は、ほぼ直方体の画像形成装置本体であるプリンタ本体4を備えている。プリンタ本体4内には、マゼンタ用プロセスユニット6M、シアン用プロセスユニット8C、イエロー用プロセスユニット10Y、及びブラック用プロセスユニット12BKが、図8において右から左に向かってこの順に配列されている。これらのプロセスユニット6M、8C、10Y及び12BKは、それぞれ、感光体ドラム14、帯電器16、現像装置18、一次転写ローラ20、本発明によるクリーニング装置22などの作像エレメントを備えている。感光体ドラム14の感光体は、a−Si系が使用されている。なお、図8においては、図示の簡略化のため、上記作像エレメントの符号は、マゼンタ用プロセスユニット6Mにおいてのみ付してある。これらのプロセスユニット6M、8C、10Y及び12BKは、ほぼ水平方向に、実施形態においては図8において右から左に向かってほぼ直線状に前記順序で並列されている。プロセスユニット6M、8C、10Y及び12BKの下方には、画像情報に対応して、プロセスユニット6M、8C、10Y及び12BKの感光体ドラム14の表面に、それぞれレーザ光を走査しながら照射するレーザスキャニングユニットLSUが配設されている。
【0011】
プロセスユニット6M、8C、10Y及び12BKの上側には、中間転写ベルト機構24が配設されている。中間転写ベルト機構24は、駆動ローラ26と、従動ローラ28と、これらのローラに巻き掛けられた中間転写ベルト30とを備えている。中間転写ベルト30は、駆動ローラ26及び従動ローラ28の間を、図8において左右方向にほぼ水平に延在している。中間転写ベルト30の上方には、それぞれプロセスユニット6M、8C、10Y及び12BKに対応して、トナー補給容器18M、18C、18Y及び18BKが装着されている。これらのトナー補給容器18M、18C、18Y及び18BKは、それぞれ対応する現像装置18に、図示しない搬送路及び搬送手段を介して、対応する色のトナーを補給するためのものである。
【0012】
プロセスユニット6M、8C、10Y及び12BKにおいて、一次転写ローラ20が、感光体ドラム14に対し中間転写ベルト30の下走行領域を介して上方から圧接させられている。駆動ローラ26の、図8において左側には二次転写ローラ34が配置されている。二次転写ローラ34は、従動ローラ26に対し中間転写ベルト30を介して該左方から圧接されている。駆動ローラ26は図8において時計方向に回転駆動させられるので、中間転写ベルト30、一次転写ローラ20、従動ローラ28も時計方向に回転させられる。感光体ドラム14の各々は図8において反時計方向に回転駆動させられる。
【0013】
中間転写ベルト機構24の、図8において左方には、記録媒体である用紙PAを搬送する搬送路36が配設されている。搬送路36は、プリンタ本体4の、図8において左側面の内側に沿って、ほぼ鉛直に延在するよう配設されている。中間転写ベルト機構24の駆動ローラ26と、二次転写ローラ34とのニップ部は搬送路36の途中に配置されている。プリンタ本体4の下端部には給紙カセット38が配設されている。搬送路36の上流端領域は給紙カセット38に接続されている。搬送路36の、駆動ローラ26と二次転写ローラ34とのニップ部よりも上流側には、分離ローラ対40及びレジストローラ対42が搬送路36に沿ってかつ、上流から下流に向ってその順に配設されている。給紙カセット38内には、一端が軸44まわりに回動自在に支持された用紙載置板である底板46、底板46の他端を上方に押し上げる図示しない圧縮コイルばねなどが配設されている。底板46上に積層・収容された用紙PAの先端部における上面は、プリンタ本体4内に配設されたピックアップローラ48に圧接される。
【0014】
搬送路36の、駆動ローラ26と二次転写ローラ34とのニップ部よりも下流側には、定着装置50が配設されている。定着装置50は、熱ローラ50Aと圧ローラ50Bとを備えている。プリンタ本体4の上面には排紙トレイ52が形成されている。排紙トレイ52は、図8において左端がプリンタ本体4の上面からほぼ鉛直下方に延び、該左端の下端から図8において右上方に向かって、プリンタ本体4の上面まで延びている。プリンタ本体4の上面と、排紙トレイ52の該左端との間で形成される上下方向の段部には、用紙PAの排出口54が形成されている。搬送路36は、上端領域においてほぼ水平な方向にカーブして排紙トレイ52の排出口54に指向するよう配設されている。搬送路36の、排出口54の直上流側には、排出ローラ対56が配設されている。
【0015】
上記プリンタ2において、プリント動作そのものは周知のとおりにして行われるので、以下、図8を参照して簡単に説明する。プリントが行われるに際しては、プロセスユニット6M、8C、10Y及び12BKにおいて、それぞれ帯電器16により一様に帯電された感光体ドラム14の表面がレーザスキャニングユニットLSUにより露光されることにより静電潜像が形成され、この静電潜像は現像装置18により現像されてトナー像となる。このトナー像は、一次転写ローラ20によって中間転写ベルト30に、上流側のプロセスユニット6Mによって形成されたトナー像から順次重ね合わされて転写される。中間転写ベルト30に転写されたカラートナー像は、給紙カセット38から送られた用紙PAが、駆動ローラ26と二次転写ローラ34とのニップ部を通過する間に該用紙PAに転写される。該用紙PAに転写されたトナー像は、定着装置50を通過する間に該用紙PAに熱定着される。該トナー像が定着された該用紙PAは排出ローラ対56によって、排紙トレイ52にフェイスダウンの状態で排出される。
【0016】
次に、プリンタ2に備えられた、本発明によるクリーニング装置22について説明する。なお、プロセスユニット6M、8C、10Y及び12BKにおけるクリーニング装置22は、それぞれ相互に実質的に同じ構成を有しているので、以下、それらを代表して、プロセスユニット6Mのクリーニング装置22について説明する。
【0017】
図1〜図3を参照して、クリーニング装置22はハウジング60を備えている。ハウジング60は、相互に間隔をおいて対向する一対の側壁61(図1)及び62(図2)と、側壁61及び62の下端間を延在する底壁64と、側壁61及び62の上端間を延在する天壁66と、側壁61及び62の水平横方向の一端間を延在し、底壁64及び天壁66の水平横方向の一端に連続する一端壁68とを備えている。ハウジング60の、一端壁68に対し実質的に水平方向反対側には開口60aが形成される。開口60aは、側壁61及び62、底壁64及び天壁66における水平横方向の他端側に形成される。
【0018】
ハウジング60は、側壁61及び62よりも間隔の広い側壁70及び72に接続されている。側壁70及び72は、一端壁68に対し水平横方向の他端側に配置されている。側壁70及び72間には、感光体ドラム14が配置される。感光体ドラム14の一端から延び出す軸14aは、側壁70に回転自在に支持され、感光体ドラム14の他端から延び出す軸14aは、図示しない軸受を介して側壁72に回転自在に支持される。側壁70及び72の下端部間には、帯電器16が支持される。ハウジング60の側壁61及び62は、感光体ドラム14の軸方向に間隔をおいて対向するよう位置付けられ、開口60aは感光体ドラム14の表面に向けられている。
【0019】
ハウジング60内には、クリーニングローラ70及びスパイラルローラ72が配設されている。図3〜図5を参照して、クリーニングローラ70は、軸70Aと、軸70Aと一体回転できるよう軸70Aの外周面に固着されたローラ部材70Bとを備えている。ローラ部材70Bは、例えばEPDMなどの発泡合成ゴムから形成されている。スパイラルローラ72は、軸72Aと、軸72Aの外周面を軸方向にスパイラル状に延在するよう、軸72Aに一体に配設された螺旋羽根72Bとを備えている。
【0020】
図1〜図3及び図5を参照して、ハウジング60の側壁61及び62の一端壁68寄りの下端部には、それぞれ円筒部74(図1)及び76(図2)が側外方に延び出すよう形成されている。円筒部74及び76は同じ外径を有しかつ共通の軸線上に存在する。スパイラルローラ72の軸72Aの一端部(図5において左端部)は、円筒部74の開口端部74aの外周面に離脱自在に固着される図示しない閉塞部材の中心部に配設された図示しない軸受部に回転自在に嵌合保持される。円筒部74(図1)の内周面は、軸72Aの螺旋羽根72Bの一端部における外周面を、隙間をおいて囲むよう位置付けられる。スパイラルローラ72の軸72Aの他端部(図5において右端部)は、円筒部76(図2)の開口端部76aの内周面に離脱自在に固着される図示しない軸受部材に回転自在に支持される。スパイラルローラ72の軸72Aの軸線は、円筒部74及び76と実質的に共通の軸線上に存在する。
【0021】
円筒部74及び76には、それぞれアーム部材80が回動可能に支持されている。アーム部材80は、図7に示されているように、大径の円筒部80aと、小径の円筒部80bと、円筒部80a及び80bを一体に連結する板状の連結部80cとを備えている。小径の円筒部80bは連結部80cの上端に連結され、大径の円筒部80aは連結部80cの下端に連結されている。円筒部80a及び80bの軸線は相互に平行であり、各々の軸方向幅は同じでありかつ、各々の軸方向の片面及び他面はそれぞれ軸線に直交する同一平面上に位置付けられている。連結部80cは、円筒部80a及び80bの軸線方向に見て、円筒部80a及び80bの軸心を通る仮想線(不図示)を中心とする厚みを有しかつ該仮想線方向に延在するよう配置されている。連結部80cの軸方向幅は、円筒部80a及び80bの軸方向幅と同じである。小径の円筒部80bには、板状のフランジ80dが外周面の頂部から上方に延び出すよう配設されている。フランジ80dは、円筒部80bの外周面から延び出すにつれて、上記仮想線に対し周方向の一方に離れるよう傾斜している。フランジ80dには、位置決めロッド80eが、上記仮想線と反対側の片面であって矩形状の片面の中央から真っ直ぐに延び出すよう配設されている。
【0022】
図1に示されているように、片方の円筒部74の外周面に、片方のアーム部材80が大径の円筒部80aを介して回動可能に支持される。また図2に示されているように、他方の円筒部76の外周面に、他方のアーム部材80が大径の円筒部80aを介して回動可能に支持される。そしてクリーニングローラ70(図5)の軸70Aの一端部が、片方のアーム部材80の小径の円筒部80bに回転自在に支持され、クリーニングローラ70の軸70Aの他端部が、他方のアーム部材80の小径の円筒部80bに回転自在に支持される。なお、ハウジング60の側壁61(図1)には、クリーニングローラ70の軸70Aの一端部が干渉しないで貫通する図示しない貫通穴が形成されている。同様に、ハウジング60の側壁62(図2)にも、クリーニングローラ70の軸70Aの一端部が干渉しないで貫通する図示しない貫通穴が形成されている。
【0023】
図1及び図2を参照して、ハウジング60の側壁61及び62の外側上端部には、それぞればね受け部82が配設されている。ばね受け部82の各々は、それぞれ、対応するアーム部材80のフランジ80dに対し間隔をおいて対向するばね受け壁82aを備えている。アーム部材80の各々のフランジ80dと、対応するばね受け壁82aとの間には、それぞれ圧縮コイルばね84が配設されている。圧縮コイルばね84の各々の一端部は、対応するアーム部材80のフランジ80dの位置決めロッド80e(図7)を囲むよう位置付けられ、圧縮コイルばね84の各々の一端部は、対応するばね受け壁82aに設けられた図示しない位置決め突起を囲むよう位置付けられる。図3に示されているように、圧縮コイルばね84の各々(図1、図2)により、クリーニングローラ70のローラ部材70Bの外周面における上下方向の中央部が、ハウジング60の開口60aの上端領域において、感光体ドラム14の表面(外周面)における上下方向の中央部に対し水平横方向から圧接させられる。クリーニングローラ70の軸70A及びスパイラルローラ72の軸72Aは、感光体ドラム14の軸14Aに平行である。
【0024】
図3を参照して、ハウジング60には、クリーニングブレード90が、開口60aの下端領域を実質的に上下方向に延在して上端部が感光体ドラム14の表面に圧接するよう装着されている。更に具体的に説明すると、クリーニングブレード90は、下端部が板金製のブレード支持板92を介してハウジング60に装着される。ハウジング60の底壁64には、開口60aの下端位置から実質的に下方に延びる垂下壁64aが配設されている。ブレード支持板92は、一定の実質的に上下方向の幅をもって感光体ドラム14の軸方向に直線状に延在する。ブレード支持板92の上端部における外側面にクリーニングブレード90の下端部が固着され、ブレード支持板92の下端部における内側面が垂下壁64aの外側面に重合・固着される。ブレード支持板92の上端部はハウジング60の底壁64の内面(上面)64bよりも上方に延び出している。
【0025】
感光体ドラム14の表面から離脱させられたトナーを回収するスパイラルローラ72は、クリーニングローラ70の、図3において右斜め下方に間隔をおいて配置されかつ、ハウジング60の底壁64と一端壁68とが交わる円弧部に対し隙間をおいて延在するよう位置付けられている。スパイラルローラ72の螺旋羽根72Bの外周面と一端壁68との水平方向間隔は、クリーニングローラ70のローラ部材70Bの外周面と一端壁68との水平方向間隔よりも小さい。クリーニングローラ70と一端壁68との間には、ほぼ該水平方向間隔の差に相当する隙間が形成されている。
【0026】
クリーニング装置22は、図1及び図6に示されているようなトナーガイド板100を備えている。図1及び図6を参照して、例えば、ステンレス(SUS)などの金属あるいは合成樹脂から形成されるトナーガイド板100は、基部102と、上フランジ部104と、下フランジ部105と、トナーガイド部106と、一対の支持フランジ108とを備えている。基部102は、一定の実質的に上下方向の幅をもって(取付け状態で感光体ドラム14の軸方向に)直線状に延在する。上フランジ部104は、基部102の上端から(取付け状態で実質的にハウジング60の一端壁68に面する)片面側に延び出している(実施形態においては直角に延び出している)。上フランジ部104よりも短い下フランジ部105は、基部102の下端から該片面側に延び出している(実施形態においては直角に延び出している)。トナーガイド部106は、上フランジ部104の先端から上方に円弧状に延びている。相互に同じ形状及び大きさを有する支持フランジ108の各々は、それぞれ、上フランジ部104の長手方向両端から直立しかつ、トナーガイド部106と同じ方向に円弧状に延び出すよう形成されるとともに、(取付け状態で)実質的に感光体ドラム14に向かって開口する円弧形状の被支持穴110を備えている。被支持穴110の各々は、クリーニングローラ70(図4)の軸70Aの外径よりもわずかに大きな内径を有しかつ半円よりも大きな円弧形状をなしている。支持フランジ100の各々は、トナーガイド板100の長手方向(取付状態で感光体ドラム14の軸方向)における両端を規定する。
【0027】
図4及び図5を参照して、上記のように構成された支持フランジ100の各々の被支持穴110が、クリーニングローラ70の軸70Aに相対回転自在にかつ離脱自在に嵌合支持される。軸70Aにおいて、支持フランジ100の各々の軸方向外側には、カラー部材120が相対回転可能に嵌合支持される。カラー部材120の各々の軸心を挟んだ180°反対側の外面には、接線方向に平行に延在する突条120aが形成されている。カラー部材120の各々の軸方向外側にアーム部材80が軸方向に実質的に移動できないように位置付けられる(図1及び図2)。カラー部材120の各々の突条120aは、ハウジング60の対応する位置に配設された図示しない溝にスライド可能にかつ軸方向に移動できないように嵌合される。該スライド方向は、圧縮コイルばね84の押圧方向である。以上の構成により、トナーガイド板100は所定の軸方向位置に位置付けられる。
【0028】
図3を参照して、トナーガイド板100は、ブレード支持板92の内側とハウジング60との協働により保持されてトナーガイド板100の回動が実質的に規制される下端部を備えている。トナーガイド板100の該下端部はブレード支持板92の内側とハウジング60の底壁64との協働により保持される。更に具体的に説明すると、底壁64の内面64bには、開口60aの下端から一端壁68に向かう一定の幅及び一定の深さを有する低部64cが側壁61及び62間を延在するよう形成されている。底壁64の内面64bと低部64cとの間には、段部64dが形成される。
【0029】
トナーガイド板100の上記下端部は、下フランジ部105及び基部102の下端部からなる。トナーガイド板100の下フランジ部105が、ハウジング60の底壁64の低部64cに載置・嵌合される。基部102の下端部における外側面がブレード支持板92の上端部における内側面に実質的に重合させられる。下フランジ部105の先端は、底壁64の低部64cと底面64bとの間に形成される段部64dに対し、わずかな隙間をおいて位置付けられる。
【0030】
上記したとおりにして、実質的にハウジング60内に配設されたトナーガイド板100は、クリーニングローラ70の、感光体ドラム14との圧接部の下方におけるクリーニングブレード90の内側からクリーニングローラ70の下側であってスパイラルローラ72との間まで、水平方向にわずかに上昇しながら延び、更に、スパイラルローラ72の外周面の外側を隙間をおいて該外周面に沿って上方に、クリーニングローラ70のローラ部材70Bの、感光体ドラム14の表面との圧接部に対し水平方向反対側の領域まで延在する。
【0031】
更に具体的に説明すると、トナーガイド板100の上フランジ部104が、クリーニングローラ70のローラ部材70Bの、感光体ドラム14の表面との圧接部の下方におけるクリーニングブレード90の内側からクリーニングローラ70のローラ部材70Bの下側であってスパイラルローラ72との間まで延びる。また、トナーガイド部106が、クリーニングローラ70のローラ部材70Bの外周面の外側を隙間をおいて該外周面に沿って上方に、クリーニングローラ70の、感光体ドラム14との圧接部に対し水平方向反対側の領域まで延在する。実施形態において、トナーガイド部106の上端及び該圧接部は、クリーニングローラ70の軸方向に見て、ほぼ、クリーニングローラ70の軸70Aの軸心をとおる図示しない仮想水平線上に存在する。トナーガイド部106とスパイラルローラ70の螺旋羽根72Bの外周面との間にも隙間が存在することはいうまでもない。スパイラルローラ72は、トナーガイド部106の上端部とハウジング60の一端壁68との間の隙間、すなわちトナー落下通路Pの下方に、螺旋羽根72Bの外周面の周方向における一部領域が存在するよう配置される。
【0032】
図2を参照して、感光体ドラム14の軸方向の他端には、駆動ギヤ15が感光体ドラム14と一体回転できるよう配設されている。駆動ギヤ15は、図示しない駆動源である電動モータに駆動連結されている。クリーニングローラ70における軸70Aの軸方向の他端には、図示しない被駆動ギヤが軸70Aと一体回転できるよう配設されている。スパイラルローラ72における軸72Aの軸方向の他端には、図示しない被駆動ギヤが軸72Aと一体回転できるよう配設されている。クリーニングローラ70の被駆動ギヤは、感光体ドラム14の駆動ギヤ15に噛み合わされている。また、スパイラルローラ72の被駆動ギヤは、クリーニングローラ70の被駆動ギヤに噛み合わされている。
【0033】
図3を参照して、感光体ドラム14が、図示しない電動モータにより図3において時計方向に回転駆動させられると、クリーニングローラ70は反時計方向に、スパイラルローラ72は時計方向にそれぞれ回転駆動させられる。感光体ドラム14とクリーニングローラ70とは、両者の圧接部(ニップ部)において下向きに回転させられる。クリーニングローラ70のローラ部材70Bは、感光体ドラム14の表面を研磨すると共に、表面に残留したトナーをハウジング60内に離脱させる。感光体ドラム14の表面に対し、クリーニングローラ70との圧接部よりも下流側(下側)に圧接されたブレード90が、クリーニングローラ70のローラ部材70Bにより離脱させられずに感光体ドラム14の表面に残留するトナーをハウジング60内に離脱させる。
【0034】
感光体ドラム14の表面から離脱させられたトナーは、ハウジング60内の底部に直接落下する前に、トナーガイド板100の上フランジ部104により受け止められる。トナーガイド板100の上フランジ部104に受け止められたトナーは、徐々に堆積してゆく。そして、堆積されたトナーの上面がクリーニングローラ70のローラ部材70Bの表面に達すると、トナーの表層の一部がローラ部材70Bの回転により感光体ドラム14との圧接部に対し水平方向反対側の領域まで、トナーガイド板100のトナーガイド部106との隙間Gを通って上方に搬送される。トナーガイド板100の上端(トナーガイド部106の上端)とクリーニングローラ70のローラ部材70Bとの隙間Gであって、トナーの出口である隙間Gから溢れたトナーは、トナーガイド部106とハウジング60の一端壁68との間に形成されるトナー落下通路Pを通ってハウジング60内に自由落下する。ハウジング60内に自由落下したトナーは、スパイラルローラ72によりトナー回収のために軸方向の一方に搬送され、図示しないトナー回収ボックスに搬送・回収される。上記したとおりにして隙間Gまで搬送されたトナーの一部は、クリーニングローラ70のローラ部材70Bの表面に付着して感光体ドラム14の表面との圧接部に供給されるので、感光体ドラム14の表面の研磨が所要のとおり十分に遂行される。
【0035】
ところで高温高湿の環境下においては、トナーの流動性が通常の環境下におけるよりも低下する。その結果、トナーガイド板100の上端とクリーニングローラ70との隙間Gから溢れたトナーは、直ちに落下することなく、クリーニングローラ70の表面に沿って上方に堆積して大きな塊に成長してから、トナーガイド板100の上端とハウジング60の、開口60aに対し水平方向に対向する一端壁68との間の隙間P、すなわちトナー落下通路Pを通って落下することがあった。トナー落下通路Pが狭く、しかもトナーの塊が該通路Pの幅よりも大きく成長していた場合には、トナー落下通路Pを通過できずに引っ掛かって落下せず、トナー落下通路Pを塞ぐことがあった。トナー落下通路Pが塞がれると、クリーニングブレード90近傍におけるトナーの循環が悪化して過剰に滞留することがある。クリーニングブレード90の近傍にトナーが過剰に滞留すると、トナーが過剰に帯電させられて感光体ドラム14の表面に放電し、該表面に損傷を与える不具合が発生する。
【0036】
本発明者が上記不具合発生の原因を追究したところ、トナーガイド板100の上端とクリーニングローラ70との間の上記隙間Gが適正値よりも広い場合に、上記不具合が発生することを究明した。一般的に、クリーニングローラ70はばねにより感光体ドラム14の表面に押圧されており、常時可動の状態にある。他方、クリーニングブレード90は常時静止状態にあるハウジング60に固着される。その結果、隙間Gを適正値に正確に設定することが困難であり、トナーガイド板100の上端がクリーニングローラ70の表面に接触する危険を回避するため、隙間Gを該適正値よりも相当大きい値に設定せざるをえなかった。クリーニングローラ70により搬送されるトナーは表面層のみであり、隙間Gの多くのトナーは動かない状態となる。その結果、流動性の低下したトナーは隙間Gに堆積されてゆき、隙間Gが上記した如く広いと、堆積量が多くなって上記不具合発生の原因となる。
【0037】
上記クリーニング装置22において、トナーガイド板100の長手方向(感光体ドラム14の軸方向)における両端、すなわちトナーガイド板100の両端に配設された支持フランジ108(図6)が、クリーニングローラ70の軸70Aに相対回転自在に嵌合支持されている。その結果、クリーニングローラ70のローラ部材70Bが感光体ドラム14の表面に対し弾性的に圧接され、感光体ドラム14に対する相対位置が不安定であるにもかかわらず、トナーガイド板100の上端(トナーガイド部106の上端)が、クリーニングローラ70の感光体ドラム14に対する相対移動に追従することができるので、クリーニングローラ70のローラ部材70Bとの隙間Gを適正値に正確に設定しかつ安定して維持することが可能となる。隙間Gが適正値に正確に設定されかつ安定して維持されることにより、高温高湿の環境下において、トナーの流動性が通常の環境下におけるよりも低下したとしても、先に述べたように、クリーニングローラ70の表面に沿って上方に堆積して大きな塊に成長することなく、トナーガイド板100のトナーガイド部106の上端とハウジング60の一端壁68との間に形成されるトナー落下通路Pを通って落下することができる。このため、クリーニングブレード90近傍におけるトナーの循環が円滑に行われ、クリーニングブレード90近傍にトナーが過剰に滞留してトナーが過剰に帯電させられ、感光体ドラム14の表面に放電して該表面に損傷を与えるとの不具合の発生が防止される。
【0038】
上記クリーニング装置22において、上記隙間Gは、0.4mm〜0.6mm、好ましくは0.5mmの適正値に正確に設定しかつ安定して維持できるので、上記不具合の発生が確実に防止される。
【0039】
上記クリーニング装置22において、ブレード支持板92の内側とハウジング60との協働により保持されてトナーガイド板100の回動が実質的に規制される下端部を備えているので、上記効果の達成をより確実にすることができる。
【0040】
上記実施形態において、クリーニングローラ70は、クリーニングローラ70の軸方向に見て、その軸心(軸70Aの軸心)が、ほぼ、感光体ドラム14の軸心(軸14Aの軸心)を通る図示しない仮想水平線上に存在するよう、感光体ドラム14に対して意位置付けられている(トナーガイド板100のトナーガイド部106の上端及び該圧接部も、ほぼ、該仮想水平線上に存在する)。しかしながら、レイアウトによっては、クリーニングローラ70は、クリーニングローラ70の軸方向に見て、その軸心(軸70Aの軸心)が、該仮想水平線に対し、上方又は下方にある角度範囲(例えば30°以内)傾斜した図示しない仮想傾斜線(感光体ドラム14の軸心(軸14Aの軸心)を通る図示しない仮想傾斜線)上に存在するよう位置付けられる他の実施形態もある。本発明は、このような実施形態においても適用される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に従って構成されたクリーニング装置の実施形態の長手方向における一端部を示す斜視図であって、一部を省略して示す斜視図である。
【図2】図1に示すクリーニング装置の長手方向における他端部を示す斜視図であって、一部を省略して示す斜視図である。
【図3】図1に示すクリーニング装置の断面概略図である。
【図4】トナーガイド板がクリーニングローラに装着された状態を示す斜視図であって、一部を分解して示す斜視図である。
【図5】図4を他の角度から見た斜視図である。
【図6】図4に示すトナーガイド板の斜視図である。
【図7】図1に示すアーム部材の斜視図である。
【図8】図1に示すクリーニング装置を備えたタンデム型カラープリンタの構成図である。
【符号の説明】
【0042】
2:タンデム型カラープリンタ
4:プリンタ本体
6M、8C、10Y、12BK:プロセスユニット
14:感光体ドラム
22:クリーニング装置
60:ハウジング
60a:開口
70:クリーニングローラ
70A:軸
70B:ローラ部材
72:スパイラルローラ
72A:軸
72B:螺旋羽根
90:クリーニングブレード
92:ブレード支持板
100:トナーガイド板
102:基部
104:上フランジ
105:下フランジ
106:トナーガイド部
G:隙間
P:トナー落下通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体ドラムの表面に向けられた開口を有するハウジングと、該開口の下端領域を実質的に上下方向に延在して上端部が感光体ドラムの表面に圧接するようハウジングに装着されたクリーニングブレードと、ハウジング内に配置されかつ該開口の上端領域において感光体ドラムの表面に圧接されるクリーニングローラとを備えたクリーニング装置において、
クリーニングローラの、感光体ドラムとの圧接部の下方におけるクリーニングブレードの内側からクリーニングローラの下側まで延び、更に、クリーニングローラの外周面の外側を隙間をおいて該外周面に沿って上方に、クリーニングローラの、感光体ドラムとの圧接部に対し水平方向反対側の領域まで延在するトナーガイド板を備えている、
ことを特徴とするクリーニング装置。
【請求項2】
クリーニングローラは、軸と、軸と一体回転しうるローラ部材とを備え、トナーガイド板の該軸方向両端は該軸に相対回転自在に嵌合支持される、請求項1記載のクリーニング装置。
【請求項3】
クリーニングブレードは、下端部がブレード支持板を介してハウジングに装着され、トナーガイド板は、ブレード支持板の内側とハウジングとの協働により保持されてトナーガイド板の回動が実質的に規制される下端部を備えている、請求項2記載のクリーニング装置。
【請求項4】
ハウジングは、感光体ドラムの軸方向に対向する側壁と、側壁間を延在する底壁、天壁及び一端壁と、一端壁に対し実質的に水平方向反対側において感光体ドラムの表面に向けられた該開口とを備え、クリーニングローラは、感光体ドラムとの圧接部において感光体ドラムと同方向である下に向かって回転させられ、トナーガイド板の該下端部はブレード支持板の内側とハウジングの底壁との協働により保持される、請求項3記載のクリーニング装置。
【請求項5】
トナーガイド板は、一定の実質的に上下方向の幅をもって該軸方向に直線状に延在する基部と、基部の上端から実質的にハウジングの一端壁に面する片面側に延びる上フランジ部と、上フランジ部の先端から上方に円弧状に延びるトナーガイド部と、上フランジ部の長手方向両端から直立しかつ、トナーガイド部と同じ方向に円弧状に延び出す支持フランジとを備え、
支持フランジの各々は、実質的に感光体ドラムに向かって開口する円弧形状の被支持穴を備え、被支持穴の各々は、クリーニングローラの軸の外径よりもわずかに大きな内径を有しかつ半円よりも大きな円弧形状をなし、
支持フランジの各々の被支持穴がクリーニングローラの軸に相対回転自在にかつ離脱自在に嵌合支持され、
上フランジ部が、クリーニングローラの、感光体ドラムとの圧接部の下方におけるクリーニングブレードの内側からクリーニングローラの下側まで延び、トナーガイド部が、クリーニングローラの外周面の外側を隙間をおいて該外周面に沿って上方に、クリーニングローラの、感光体ドラムとの圧接部に対し水平方向反対側の領域まで延在する、請求項4記載のクリーニング装置。
【請求項6】
ハウジングの底壁には、該開口の下端位置から実質的に下方に延びる垂下壁が配設され、底壁の内面には、該開口の下端から実質的に該一端壁に向かう一定の幅及び一定の深さを有する低部が側壁間を延在するよう形成され、
トナーガイド板は、基部の下端から該片面側に延びる下フランジ部を備え、
ブレード支持板は、一定の実質的に上下方向の幅をもって該軸方向に直線状に延在し、ブレード支持板の上端部における外側面にクリーニングブレードの下端部が固着され、ブレード支持板の下端部における内側面が該垂下壁の外側面に重合・固着され、ブレード支持板の上端部は底壁の内面よりも上方に延び出し、
トナーガイド板の該下端部は該下フランジ部及び該基部の下端部からなり、該下フランジ部が、ハウジングの底壁の低部に載置・嵌合され、該基部の下端部における外側面がブレード支持板の上端部における内側面に実質的に重合させられる、請求項5記載のクリーニング装置。
【請求項7】
クリーニングローラの、感光体ドラムとの圧接部に対し水平方向反対側の領域と、該領域に位置するトナーガイド板の上端との隙間が、0.4mm〜0.6mmに設定される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の記載のクリーニング装置。
【請求項8】
感光体ドラムの表面に残留するトナーを該表面から離脱させるクリーニング装置を備えた画像形成装置であって、該クリーニング装置が、請求項1〜7のいずれか1項に記載されたクリーニング装置から構成される、ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−107612(P2008−107612A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−291013(P2006−291013)
【出願日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】