説明

クレードル装置およびカメラシステム

【課題】 壁に掛けて、カメラを固定し撮影を行うことが可能なクレードルを実現する。
【解決手段】 カメラ本体を装着可能なクレードル装置において、前記クレードルは壁に取り付けることが可能であって、前記クレードル装置を壁に取り付けられた状態でカメラ本体が装着された際、装着されたカメラ本体の撮影光軸が水平方向に対して斜め下方向に向くように駆動する駆動手段を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカメラ本体を装着可能なクレードル装置およびカメラシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のクレードル装置及びカメラに関する技術は、図28に示すように、クレードル本体12の下面12Bにおける前部側に形成した凹部30内には、光軸移動手段14の一部を構成する折り畳み式の脚部32が格納可能とされている。脚部32は、凹部30における左右の側壁の前部にそれぞれ軸34によって軸支されており、矢印A、B方向へ回転可能になっている。従って、脚部32は、実線で示す使用位置と二点鎖線で示す格納位置とへ移動するようになっている。脚部32を使用位置にした場合には、クレードル本体12に装着されたカメラ本体18におけるレンズ40の光軸Lを、脚部32が格納位置にある場合の光軸L1に比べ、上方向へ向けることができるように構成されていた。(特許文献1参照)
【特許文献1】特開2003−131312号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら上述従来例においては、クレードルを介してカメラ本体とパソコン等の外部機器とを接続し、必要に応じてカメラ本体の光軸を上下に振って所定の角度に移動することが可能なようにクレードルを構成している。しかし、このクレードルを壁に取り付けて使用する事に関する技術開示はなされていない。また、パン・チルト撮影が可能なカメラをクレードルに取り付けて、撮影を行うことに関する技術開示もなされていない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、カメラ本体を装着可能なクレードル装置において、前記クレードルは壁に取り付けることが可能であって、前記クレードル装置を壁に取り付けられた状態でカメラ本体が装着された際、装着されたカメラ本体の撮影光軸が水平方向に対して斜め下方向に向くように駆動する駆動手段を有することを特徴とする。
【0005】
また、本発明は、カメラ本体と前記カメラ本体を装着可能なクレードル装置と備えたカメラシステムにおいて、前記カメラ本体はチルト可能なカメラ本体であるとともに、前記クレードルは壁に取り付けることが可能であって、前記壁に取り付けられた状態でカメラ本体が装着された際、前記カメラ本体による最大チルト角と略等しい角度だけ、装着された前記カメラ本体の撮影光軸が水平方向に対して斜め下方向に向くように駆動する駆動手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
クレードル装置を壁に取り付けられた状態でカメラ本体が装着された際、装着されたカメラ本体の撮影光軸が水平方向に対して斜め下方向に向くように駆動することで、いわゆる俯瞰撮影を行うことが可能になった。たとえば家庭内部での家族の日常風景を自然に記録することや、外出中の家の中の様子を確認する為の監視用カメラ等として使用するなど、カメラの使用用途の拡大を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に図を用いて、本発明の実施形態であるクレードル装置およびカメラシステムに関して説明する。図1〜図8を用いて、本カメラシステムの一部であるカメラ本体のの鏡筒構造に関して説明する。
【0008】
図1は本発明が適用される反射光学系の断面図である。1は第一の光軸A上に位置する光学要素である所の対物レンズである。2は前述第一の光軸Aを90°(略直角)折り曲げて第二の光軸Bに導く反射光学素子である所のプリズムである。プリズム2には対物レンズとの間に位置する第一の接合レンズ3がプリズムの入射平面部2aに、また第二の接合レンズ4がプリズムの射出平面部2bにそれぞれ接着固定されている。5は前記第二の光軸上に配置された撮影レンズ群あり、6は撮像素子である。
【0009】
対物レンズ1を透過した撮影光は、第一の接合レンズ3を介してプリズム2に入射され、プリズムの反射面2cでその光軸を90°折り曲げられて図中下方に進んでゆく。プリズム2の反射面2cにより反射された光はその後第二の接合レンズ4を透過し、さらに撮影レンズ群5を通過した後、撮像素子6上に結像されることとなる。
【0010】
上述のような反射光学系において、たとえば監視カメラなどへの応用を考えた時、撮影画界を上下に変化させて撮影を行ういわゆるチルト撮影が必要となる。
【0011】
図2はチルト撮影を行う為にプリズム2を回転させた際の撮影光軸の変化を説明する為のチルト角度変化説明図である。
【0012】
プリズム2の反射面2cが図に示す実線の状態からθだけ傾き、破線で示す状態になったとき、第一の光軸Aは最初の実線状態で示した図中平行方向から2θ傾いた状態となる。このため、図外の対物レンズ1も元の状態から2θ傾けることで対物レンズ光軸と被写体からの入射光軸の傾きを一致させることが必要となる。つまり、このような反射光学系においては、プリズム2をθ回転させた際、対物レンズ1を2θ回転させることが常に必要となってくる。
【0013】
本発明における反射光学系のチルト駆動機構(光学素子駆動機構)に関して以下に説明する。
【0014】
プリズム2及び対物レンズ1が、先ず一体となり回転する。このときの回転中心は図1中、第二の光軸B上に位置し、第二の接合レンズ4のR面4aのR中心である点B4Rを支点としてθだけ遥動する。このとき対物ンズ1はプリズム2と一体となりθだけ回転しているが、前述のとおり第一の光軸Aは2θの傾きを生じているため、対物レンズ1の光軸の傾きを一致させる為にはさらにθだけ対物レンズを回転させることが必要となる。このため、対物レンズ1は上述のようにプリズム2と一体となり点B4Rを支点として遥動する際、同時にプリズム2に対して光軸補正の為の遥動を行う。このときの回転中心は第一の光軸A上に位置し、対物レンズ1のR面1aのR中心である点A1Rを支点としてプリズム2に対してθだけ遥動する。この結果、プリズム2がθだけ回転したとき、対物レンズ1は前述のとおりプリズムと一体で点B4Rを回転中心としてθ回転する。同時に、さらにプリズム2に対して点A1Rを回転中心としてθだけ回転することで合計2θの回転を行い、第一の光軸Aに生じる傾き2θに対して、対物レンズ1の光軸の傾きを一致させることが可能なように構成される。
【0015】
プリズム2及び対物レンズ1の遥動動作により、入射光軸が2θ傾いた際のチルト動作が行われたこととなる。
【0016】
図3は本発明のチルト駆動機構をあらわす為の要部分解斜視図である。
1は、第一の光軸A(図1参照)上に位置する対物レンズであり、対物レンズを保持する対物レンズホルダー7に組み込まれ保持される。2は第一の光軸Aを90°折り曲げて第二の光軸B(図1参照)導くプリズムである。プリズム2には前述のとおり、第一の接合レンズ3及び図外の第二の接合レンズ4が接着固定されている。プリズム2はプリズムホルダー8に組み込まれ保持される。5は前述と同じ撮影レンズ群の一部であり、撮影レンズホルダー9に組み込まれて保持されるように成してある。10はチルト地板であり、撮影レンズホルダー9の4箇所のネジ穴9a(一箇所は図外)に図外のネジが四箇所の穴部10c(二箇所は図外)を介して固定されている。チルト地板10が撮影レンズホルダー9に取り付けられた状態でその内部に前述対物レンズ1を保持した対物レンズホルダー7及び、プリズム2を保持したプリズムホルダー8を遥動自在に支持する。11はチルト駆動レバーである。チルト駆動レバー11には、その回動中心に二箇所の穴部11aが設けられている。12はチルト駆動レバー支持ピン(一個は図示せず)である。チルト駆動レバー支持ピン12は、チルト駆動レバー11の穴部11aに対して、相対回動自在に組み込まれると共に、チルト地板10の二箇所の穴部10aに圧入され、チルト駆動レバー11をチルト地板10に回動自在に支持することを可能としている。
【0017】
13はチルトギア地板であり、公知のステッピングモーター14が図外のネジにより固定される。
【0018】
15はピニオンギアであり、ステッピングモーターの回転軸14aに圧入される。16は第一減速ギア、17は第二減速ギアであり、それぞれチルトギア地板13の支軸13a及び13bに回転可能に軸支される。ステッピングモーター14の回転は、ピニオンギア15を介して、第一減速ギア16、第二減速ギア17へ伝達される。また第二減速ギア17には、その回転をチルト駆動レバー11の被係合溝部11bに伝達し、チルト駆動レバー11を11aを支点として回動駆動する為の係合突部17aが一体で形成されている。
【0019】
18はチルトギア押さえであり、チルトギア地板13に図外のネジにより固定され、ピニオンギア15、第一減速ギア16、第二減速ギア17をチルトギア地板との間で回転可能に支持する。上述のようにして組み立てられた減速ギアユニットは、前記チルト地板10の二箇所の穴部10bを介して、図外のネジがチルトギア地板13の二箇所のネジ穴13cに螺合し、チルト地板10に固定保持される。なお、減速ギアユニットは、チルトギア地板13、ステッピングモーター14、ピニオンギア15、第一減速ギア16、第二減速ギア17、チルトギア押さえ18にて構成されている。
【0020】
次に、上記構成において、対物レンズホルダー7及び、プリズムホルダー8のチルト駆動機構に関して説明する。
【0021】
19は対物レンズホルダー7に形成された4ヶ所の係合穴7a(一箇所は図外)に圧入されると共に、組み立て時、プリズムホルダー8に形成された二箇所のカム溝8aに摺動自在に支持されるカムピンである。カム溝8aは対物レンズホルダー7、すなわち対物レンズ1が図1において説明したように第一の光軸A上の回転中心A1Rを支点として回転することが可能な軌跡に設定されている。20は対物レンズホルダー駆動ピン(一個は図外)であり、対物レンズホルダー7の二箇所の係合穴7bに圧入される。対物レンズホルダー駆動ピン20もカムピン19と同じく、組み立て時、プリズムホルダー8に形成された二ヶ所のカム溝8a部に位置することとなる。しかし、対物レンズホルダー駆動ピン20の被駆動軸部20aはカム溝8aに干渉しないようにカムピン19よりも径が小さく設定されている。さらに被駆動軸部20aは後述のように、組み立て時において、チルト駆動レバー11の対物レンズホルダー駆動カム溝11cと摺動自在に係合する。
【0022】
図4は上述までの組み立てが完了したプリズムユニットの状態をあらわす要部組み立て斜視図である。上述の構成により、対物レンズ1はプリズム2に対して、第一の光軸A上に位置する回転中心A1R(図1参照)を支点として回転することが可能な状態となっていることが分かる。
【0023】
次に図3において21(一個は図外)はプリズムホルダー8に形成された二ヶ所の嵌合穴8bに圧入されると共に、組み立て時、チルト地板10に形成された二ヶ所のカム溝10dに摺動自在に支持されるカムピンである。22(一個は図外)は同じくプリズムホルダー8に形成された二ヶ所の嵌合穴8cに圧入されると共に、チルト地板10に形成された二ヶ所のカム溝10dと係合部22aが摺動自在に支持されるカムピンである。カムピン22には、係合部22aよりも径小の被駆動部22bが形成され、後述のように組み立て時においてチルト駆動レバー11のプリズムユニット駆動カム溝11dと摺動自在に係合する事となる。カム溝10dはプリズムホルダー8を一体で、図1において説明したように、第二の光軸B上の回転中心B4Rを支点として回転させることが可能な軌跡に設定されている。
【0024】
図5は上述までの組み立てが完了した状態を表す要部組み立て斜視図である。この構成により、対物レンズ1及び対物レンズホルダー7はプリズム4に対して、第一の光軸A上の回転中心A1Rを支点として回転可能である。それと同時に、対物レンズ1を保持した対物レンズホルダー7及びプリズム2を保持するプリズムホルダー8を一体で第二の光軸B上の回転中心B4Rを支点として回転させることが可能となっている。
【0025】
図6は最終組み立て状態を示す要部斜視図であり、図5の組み立て状態に対して、さらにチルト駆動レバー11がチルト地板10に対してチルトレバー支持ピン12で回動自在に固定される。そして、減速ギアユニットがチルト地板10に取り付けられた状態を示している(チルトギア押さえ18は図示せず)。
【0026】
前述のように、対物レンズホルダー駆動カム溝11cが対物レンズホルダー駆動ピン20の被駆動軸部20aと摺動自在に係合すると共に、プリズムユニット駆動カム溝11dがカムピン22の被駆動部22bと摺動可能に係合している。またチルト駆動レバー11の被係合溝部11bには、前述第二減速ギア17の係合突部17aが摺動可能に係合している。前記ステッピングモーター14の回転はピニオンギア15、及び第一減速ギア16を介して第二減速ギア17に伝達される。第二減速ギア17が回転すると、係合突部17aが係合溝部11bを上下方向に駆動する。この結果、チルト駆動レバー11はチルトレバー支持ピン12部を支点として回転することとなる。
【0027】
このとき対物レンズホルダー駆動カム溝11c及び、プリズムユニット駆動カム溝11dの作用により、対物レンズ1を保持した対物レンズホルダー7及びプリズム2を保持するプリズムホルダー8を一体で第二の光軸B上の回転中心B4R(図1参照)を支点としてθだけ回転させる。それと同時に、対物レンズ1及び対物レンズホルダー7はプリズム4に対して、第一の光軸A上の回転中心A1R(図1参照)を支点としてさらにθだけ回転されるように成してある。この結果、プリズム2がθだけ回転したとき、対物レンズ1は前述のとおりプリズムと一体でB4Rを回転中心としてθ回転する。それと同時に、さらにプリズム2に対してA1Rを回転中心としてθだけ回転することで合計2θの回転を行い、第一の光軸Aに生じる傾き2θに対して、対物レンズ1の光軸の傾きを一致させることが可能なように構成される。
【0028】
図7は本発明のチルト駆動機構により実現されるチルト動作の様子をあらわす要部斜視図である。
【0029】
図6に示された初期状態からステッピングモーター14が図中時計方向回転を始めるとピニオンギア15も時計方向回転を起こし、その回転が第一減速ギア16に伝達され、第一減速ギア16は図中反時計方向に回転する。さらにこの回転は第二減速ギア17に伝達されることで、第二減速ギア17は時計方向の回転を始める。この回転によりチルト駆動レバー11の被係合溝部11bには、第二減速ギア17の係合突部17aの作用により図中下方向に押圧力が加わることとなる。この結果、チルト駆動レバー11はチルトレバー支持ピン12部を支点として図中時計方向に回転を始める。
【0030】
チルト駆動レバー11の回転により、前述のとおり対物レンズ1を保持した対物レンズホルダー7及びプリズム2を保持するプリズムホルダー8が一体で第二の光軸B上の回転中心B4R(図1参照)を支点としてθだけ回転する。それと同時に、対物レンズ1及び対物レンズホルダー7はプリズム4に対して、第一の光軸A上の回転中心A1R(図1参照)を支点としてさらにθだけ回転することで合計2θの回転を行う。第一の光軸Aに生じる傾き2θに対して、対物レンズ1の光軸の傾きを一致させるような関係を保ちながら、図7に示される状態までチルト動作を行う事となる。
【0031】
以上説明したチルト動作は、ステッピングモーター14が図6中、時計方向に回転した際、結果として対物レンズ1を保持する対物レンズホルダー7が図6中、時計方向に回転しチルトする様子を説明した。逆にステッピングモーター14が図6中反時計方向に回転したときは、上述説明した各部の動きが逆となり、結果として対物レンズ1を保持する対物レンズホルダー7は図6中、反時計方向に回転してチルトすることとなるが、その詳細説明は省略する。
【0032】
図8は上述までのチルト機構(構成部品の番号は省略)が搭載されると共に、パンニング駆動用の駆動機構を内包する鏡筒ユニット43の全体要部斜視図である。23は鏡枠の一部を構成するCCDホルダーであり、撮像素子であるCCD24が前述反射光学系の結像面に取り付けられると共に、後述する鏡筒構成部品がその内部に配置されている。該CCDホルダー23のCCD取り付け部と反対側には、上述したチルト駆動機構がCCDホルダーのフランジ部23aに図外のねじ等により固定される。
【0033】
25は撮影レンズ群5の一部を構成する2群レンズを内包する2群ホルダーである。2群ホルダーはCCDホルダー23に光軸に沿って固定されたガイドバー26に摺動自在に支持されるとともに、もう一つのガイドバー27によっガイドバー26周りの回転を規制されている。2群ホルダー25には、公知のラック28が取り付けられている。29は2群ホルダーを光軸に沿って駆動する為のステッピングモーターである。ステッピングモーターの出力軸にはリードスクリュー30が同軸上に固定されている。そして、ラック28とリードスクリュー30のネジの噛み合いにより、リードスクリューの回転に伴って2群ホルダーを光軸に沿って進退させることとなる。該2群レンズは撮影光学系の変倍機能を有する、いわゆるバリエーターレンズである。
【0034】
31は撮影レンズ群5の一部を構成する4群レンズを内包する4群ホルダーである。4群ホルダーも、2本のガイドバー26、27によって、光軸方向摺動自在に支持され、図外のラックが取り付けられている。2群ホルダーの場合と同じく、ステッピングモーター32の出力が、図外のリードスクリューに伝達され、ラックを駆動することで、4群ホルダー31を光軸方向に沿って進退させることとなる。4群レンズは撮影光学系の補正機能を有する、いわゆるコンペンセーターレンズである。33は撮影光の透過量を適宜規制する為のアイリスユニットである。アイリスユニットには、本発明の主旨である後述パンニング駆動機構が取り付けられており、駆動機構により鏡筒全体を光軸周りに回転させて、パンニング撮影を行うことを可能とする。
【0035】
図9は本発明のパンニング駆動機構を表す要部斜視図であり、アイリスユニット33の一部を構成するものである。34はアイリス地板であり、図外のアイリス羽根が光軸開口部34aを適宜遮蔽して撮影光量を制御し、適性露光が得られるように構成されている。また、開口の奥に位置するレンズ受け部34cには撮影光学系5の一部を構成する3群レンズが固定されている。
【0036】
35はアイリス地板34に図外のネジにより固定された公知のステッピングモーターである。36はピニオンギアであり、ステッピングモーター35の出力軸35aに圧入される。37は第一減速ギアであり、アイリス地板34の軸34bに回転可能に軸支されると共に、その大ギア部37aがピニオンギア36とギア結合される。38は中間地板であり、前述までの組立で、第一減速ギア37がアイリス地板に組み込まれた後、アイリス地板に図外のネジにより固定される。39は第二減速ギアであり、中間地板38の支軸38aに回転可能に軸支されると共に、その大ギア部39aが第一減速ギアの小ギア部37bとギア結合される。40は第三減速ギアであり、中間地板38の支軸38bに回転可能に軸支されると共に、その大ギア部40aが第二減速ギアの小ギア部39bとギア結合される。41は出力ギアであり、中間地板38の支軸38cに回転可能に軸支されると共に、そのギア部41aが第三減速ギアの小ギア部40bにギア結合される。42はギア押さえであり、各ギアが組み込まれた後、アイリス地板に図外のネジにより固定されることで、各ギアを回転可能に保持し、減速ギアユニットを構成する。上記の構成により、ステッピングモーター35の回転は、各減速ギアに伝達され、最終的に出力ギア41へ、その回転力が拡大して伝達されることとなる。出力ギア41はその一部が後述のように前記CCDホルダーの外周面から突出するように配置されている。
【0037】
図10は減速ギア群が組み込まれた様子と、アイリス羽根が組み込まれた状態を表す要部斜視図である。47はアイリス駆動用のアクチュエータである。43、44はアイリス羽根であり、アイリス地板の支持軸34bにそれぞれ回転可能に軸支されている。さらに前記アクチュエータ47の駆動軸47aがそれぞれの被係合穴に摺動自在に係合し、アクチュエーターの回転を受けて、前述アイリス地板34の光軸開口部34aの開口量を適宜制御して、適正露光が得られるように構成されている。またこのとき、光の透過量を規制する半透過フィルムで構成されたNDフィルター45は、アイリス地板34の支持軸34dに回転可能に軸支されると共に、被係合穴45aがアクチュエータ47の駆動軸47aに摺動自在に係合する。アクチュエーター47の駆動に伴い、アイリス羽根43,44、により形成された開口部に進退し、その透過光量を制御するように構成されている。
【0038】
図11は上述パンニング駆動機構を有するアイリスユニット33及び二群ホルダー25、そして四群ホルダー31のほか、CCDホルダー23に組み込まれる構成部品の様子を表す、要部斜視図である。図に示されるようにアイリスユニット33はCCDホルダーに図外のネジなどにより固定され、2群ホルダー25、4群ホルダー31は2本のガイドバー26,27により光軸方向摺動自在に支持されている。鏡筒全体をパンニングするため、ステッピングモーター35が回転すると、その駆動力が前述のように各減速ギアに伝達され、出力ギア41に伝達される。出力ギア41は、前述の通りCCDホルダーの外周面より一部が突出するように配置されている。この様な構成により、パンニング駆動機構は2群ホルダー25や4群ホルダー31の作動に影響を与えることなく、CCDホルダー内部に収まることが可能となり、小型のパンニング機構が実現されることとなる。
【0039】
図12に示すように、CCDホルダー23内部に収納される構成部品を組み込んだ後、鏡枠の他方を形成するCCDカバー46をCCDホルダー23に図外のネジなどにより固定する。完成した鏡筒ユニットを、支持部材48及び押さえ部材47により、鏡筒ユニット全体を回転可能に支持している。支持部材48には内歯ギア48aが形成され、前記出力ギア41とギア結合するように成されており、出力ギア41の回転に伴って、鏡筒ユニット全体が光軸周りに回転する。この結果、撮影者が意図する構図になるようにパンニング撮影を行うことが可能となる。
【0040】
以上の説明により、本発明を適用することが出来るパンチルト撮影が可能な鏡筒ユニットが完成する。
【0041】
図13及び図14は上述パンチルト撮影可能な鏡筒を有するカメラ本体を表す斜視図である。図13はカメラの前方から、図14はカメラの後方から見た状態をそれぞれ示している。101はカメラ本体部であり、この中には撮像に係わる電装部品や電源であるところの電池、映像信号を記録する為の記憶素子やカメラ全体の動作を制御する為のマイコンなどを内包している。102は鏡筒ユニットを回転可能に支持する鏡筒外装部である。103は外装部品の一部であるチルトヘッドであり、チルト駆動機構を内包すると共に、パンニング動作に伴ってチルト駆動機構と共に回転する用に構成されている。チルトヘッド103には被写体からの撮影光を取り込むための開口部103aが形成され、ここから取り込まれた撮影光線が、前述のごとくプリズムにより90°方向に折り曲げられて、撮像素子に導かれる。図13及び図14は、カメラが通常撮影を行うときの状態を示している。図14において、104はメインスイッチであり、カメラの主要電源を入り切りする為のスイッチである。例えばこのスイッチを図14中右側にスライドさることで、カメラが撮影準備状態となる。また逆に図14中左方向にスライドさせれば、再生モードになり、記憶素子に記録された映像を表示部105で再生して見ることが可能である。106は再生モード時の、スタート、ストップ、一時停止やさらには早送り、巻き戻しなどを行う為の操作スイッチ群である。107はカメラが撮影準備状態にあるときに操作されることで、記録を開始、また停止するための録画スイッチであり、撮影者により操作されて記憶素子への映像信号の記録を行うと共に、表示部105へ撮影中の被写体像の表示を行う。また108はズームスイッチであり、録画スイッチ回りに回動可能に取り付けられ、撮影者が操作部108aを操作して、回転させることで撮影光学系の撮影倍率を変化させ、所謂ズーム操作を行うことを可能とする。109は後述するパンチルト撮影モードスイッチであり、後述クレードルに取り付けられた状態で、カメラ本体の電池へ充電を行いながら被写体の撮影を行う為のスイッチである。スイッチが操作されると、パンニング機構が動作して、通常撮影状態から略180°のパンニング動作を行う。このときの状態を示したのが図15、及び図16であり、通常撮影状態に対して鏡筒ユニットが180°パンニング動作することでチルトヘッド103の撮影開口部103aが後ろ向きになっている事がわかる。この状態において、後述するクレードルにセットされることで、カメラ本体の電池への充電が行われると共に、例えば被写体の動きを検出して自動的に追尾する自動追尾撮影を行う為のカメラ本体側の準備が整ったことになる。
【0042】
図17及び図18は前述のカメラ本体が装着可能なクレードルを表す要部斜視図である。クレードル本体110にはカメラ本体が装着される際、カメラ本体に設けられた通信及びカメラ本体の電池へ充電を行う為の接続端子(図示せず)と相対係合する接続端子111が設けられている。またクレードルには図18に示すようにその背面部には、壁に固定された釘や止めネジなど、公知のフック部材と係合し、クレードルを壁に固定する為の被係合部110aが設けられている。これにより、カメラ本体はクレードルに装着された状態で壁に固定されて後述、俯瞰撮影を行うことが可能となる。また、クレードルは外部電源からの電力を得るための電源ケーブル112を有しており、ケーブルからの電力を受けて、カメラ本体の電池への充電を行うと共に後述自動追尾撮影を行う為の電力をカメラ本体に供給する物である。更に、電源ケーブルを介して、カメラ本体の撮像信号をパソコンに送信したり、インターネット経由で外出先から撮像信号を見ることを可能とする為の通信手段として用いることも可能である。
【0043】
図19はクレードル110に前述のカメラ本体が取り付けられた状態で、被係合部110aが、壁に固定された釘やネジなどのフックに係合し、固定されるたときの状態を表した全体斜視図である。この状態において、カメラの表示部105は被写体の方向に向いて取り付けられるため、撮影される被写体自身がその様子を確認出来るような状態となっている。
【0044】
図20は、壁に取り付けられた状態のカメラ及びクレードルを側面から見た図である。図に示されるように、カメラ本体は、壁に対して斜め下方向に撮影光軸が向くようにセットされる。この状態で撮影を行う事で、たとえば壁の高い位置からの俯瞰撮影を行うことが可能となり、家族の日常生活の様子を自然な形で記録することが可能となる。また、このように壁の高い位置に取り付けられた状態においては、チルト撮影において、水平方向よりも上側の撮影は必要とならない。チルト駆動機構を駆動して、上方向の可動限界角度(最大チルト角)と、カメラがクレードルに取り付けられた際に下方向に傾く角度を略等しくしている。こうすることで、チルト駆動可能角度±θとしたとき、俯瞰撮影における撮影可能範囲は、水平方向から下側へ2θの角度範囲を撮影することが可能となる。したがって、被写体が存在する可能性の高い範囲を効率的にチルト撮影することが可能となる。
【0045】
図21は、カメラが取り付けられたクレードルが、例えばテーブルなど、比較的低い位置に据え置きされた時の状態を表す側面図である。上述、壁の高い位置に取り付けられた場合とは逆に今度は、カメラが斜め上方向に撮影光軸が向くようにセットされる。このようにカメラをセットすることで、上述とは逆に、撮影頻度の少ない水平方向より下方向の撮影は行わず、水平方向から上方へ2θの角度範囲をチルト撮影することで、ローアングルから、被写体が存在する可能性の高い範囲を効率的にチルト撮影することが可能となる。
【0046】
図22は本発明の第二の実施例を表す、クレードルの要部分解斜視図である。クレードルケース113には、第一の実施例と同じく壁に取り付けるための被係合部113aが形成され、壁に取り付けて撮影を行うことを可能としている。クレードル本体114には、カメラ本体に設けられた通信及びカメラ本体の電池へ充電を行う為の接続端子(図示せず)と相対係合する接続端子115が取り付けられている。そして、クレードルケース113の係合穴113bにクレードル本体の係合突部114aが回動可能に係止され、クレードル本体は、クレードルケースに対して一定角度遥動可能なように構成されている。
【0047】
図23は本実施例のクレードルに、パンチルト撮影が可能なカメラが取り付けられた状態を表す全体斜視図である。116は第一の実施例と同じく、クレードルに外部電源からの電力を供給するための電源ケーブルであり、ケーブルからの電力を受けて、カメラ本体の電池への充電を行うと共に自動追尾撮影を行う為の電力をカメラ本体に供給する物である。
【0048】
図24は壁に取り付けられた状態のカメラ及びクレードルを側面から見た図である。図に示されるように、カメラ本体は、壁に対して斜め下方向に撮影光軸が向くようにセットされる。この状態で撮影を行う事で、たとえば壁の高い位置からの俯瞰撮影を行うことが可能となり、家族の日常生活の様子を自然な形で記録することが可能となる。また、このように壁の高い位置に取り付けられた状態においては、チルト撮影において、水平方向よりも上側の撮影は必要とならない。チルト駆動機構を駆動して、上方向の可動限界角度と、カメラがクレードルに取り付けられた際に下方向に傾く角度を略等しくしている。こうすることで、チルト駆動可能角度±θとしたとき、俯瞰撮影における撮影可能範囲は、水平方向から下側へ2θの角度範囲を撮影することが可能となる。したがって、被写体が存在する可能性の高い範囲を効率的にチルト撮影することが可能となる。しかし、本第二の実施例に於けるクレードルはクレードルケース113に対して、クレードル本体114がその支軸114aを中心として回転可能となっている。よって、撮影者は必要に応じて、カメラを水平方向(チルト撮影を行わない状態に於ける、撮影光軸が水平方向に向くカメラの姿勢)にセットすることが可能である。この際、カメラが傾いた位置と、水平方向の位置でクレードルを係止する為には、例えばクレードル本体とクレードルケースのそれぞれの当接面に磁性体及び磁石を配置して、磁気的な力によりラッチを行っても良い。また、クレードル本体とクレードルケースに形成された係止用の凸凹により公知のラッチ固定を行うことも可能である。
【0049】
図25は、カメラが取り付けられたクレードルが、例えばテーブルなど、比較的低い位置に据え置きされた時の状態を表す側面図である。上述、壁の高い位置に取り付けられた場合とは逆に今度は、カメラが斜め上方向に撮影光軸が向くようにセットされる。このようにカメラをセットすることで、上述とは逆に、撮影頻度の少ない水平方向より下方向の撮影は行わず、水平方向から上方へ2θの角度範囲をチルト撮影する。したがって、ローアングルから被写体が存在する可能性の高い範囲を効率的にチルト撮影することが可能となる。そして、上述と同じく撮影者は必要に応じて、カメラを水平方向(チルト撮影を行わない状態に於ける、撮影光軸が水平方向に向くカメラの姿勢)にセットすることが可能である。本実施例のクレードルを採用することにより、より撮影領域の選択に自由度が増し、機能の拡大を図ることが可能となる。
【0050】
次に、本発明のカメラ本体がクレードルに固定されて、被写体を自動的に追尾撮影を行う際の制御方法に関して以下に説明を行う。
【0051】
図26は本発明が適用されたカメラ本体がクレードルに固定された状態を表す要部ブロック図である。カメラ本体201には前述の通り、パンチルト撮影が可能な光学系202が隣接して固定され、CCD203からの撮像信号が撮像部204に取り込まれる。該撮像部204に取り込まれた撮像信号は中央演算処理装置205を介して被写体検出回路206へ出力される。被写体検出回路は、撮像信号から得られる被写体の動きを検出し、その情報が再度中央演算処置回路205に送られる。中央演算処理回路205はパンチルト制御信号出力回路207を介して、被写体検出情報をチルト駆動回路208及びパンニング駆動回路209へと出力し、被写体の動きを追尾する為チルト駆動モーター225及び、パンニング駆動モーター226を駆動制御する。
【0052】
210は映像信号記録部であり、公知のメモリーカードなどに、撮像データーが記録される。
【0053】
211は撮像信号など、様々なデーターを一時的に記憶する為のメモリーであり、被写体検出を行う為の撮像信号などが一時的に記憶されるものである。212は電源制御回路である。電源制御回路212は、メインSW213の接続に伴って、バッテリ214からの電力が供給されて、中央演算処理装置へ電源が供給されるとともに、撮影光学系202に備えられた公知の変倍機構や合焦機構への電力を供給する。また、録画SW215の接続に伴って行われるメモリーカードへの撮像データー記録に際しては、データ書き込みなどの電力供給が行われる。222はパンチルトモードSWである。パンチルトモードSW222が操作されると、パンニング駆動機構が動作して、通常撮影状態から略180°のパンニング動作を行う。クレードル216にカメラ本体がセットされた状態で、映像信号表示部223への被写体表示と同時に、被写体追尾撮影を行う為の準備状態に入る。
【0054】
216はクレードルである。クレードル216は、前記カメラ本体201に設けられた接続コネクター部201aが、コネクター217と係合することで、カメラ本体201への電力供給及び、各制御データーの受け渡しが行われるようになる。218は外部電源コネクターであり、図外の家庭用電源コンセトに接続されて、外部からの電力が電源制御回路219へ供給される。電源制御回路219に供給された電力はクレードル本体に内蔵されたバッテリー220に供給され、バッテリーへの充電が行われる。またバッテリー220は外部電源からの電力供給が無く、さらにメインSW221の接続が行われている際は、パンニング駆動回路やチルト駆動回路などへの電力を供給する為の電源としても機能する。また電源制御回路219から出力された電力は上述コネクター217を介して、カメラ本体201のバッテリー214へも電力を供給し、バッテリー214への充電が行われるように構成されている。
【0055】
224は中央演算処理装置である。中央演算処理装置224は、電源制御回路219から出力された電力を受けて動作する。中央演算処理装置224は、カメラ本体201で撮影された映像信号を受け、電源制御回路219を介して家庭用電源を通じて、パソコンへデーターを送信したり、またインターネットを介して、外部から接続した携帯電話へ映像信号を送信する為の制御などを行う。
【0056】
次に図27を用いて、被写体の動きを判別して追尾撮影を行う為の制御フローに関して説明する。
【0057】
図27は追尾撮影を行う為の被写体判別方法をあらわす追尾制御サブルーチンのフローチャート図である。前述のようにカメラ本体に設けられたパンチルトモードSW222が操作されクレードルにセットされ、録画スイッチ215が操作されると追尾撮影が開始される。S101によりサブルーチン処理が開始され、S102においてタイマーの初期化が行われる。次にS103において第一フレーム映像信号を取り込んで、メモリー211へデーターが記録される。S104において、映像信号をカメラ本体201に設けられた映像信号表示部223に出力し、撮影者にモニタリングの画像を提供する。S105において第二フレーム映像信号を取り込んで、メモリー211へデーターを記憶するとともに、S106において、S104と同様に、映像信号表示部223へ映像信号を出力する。
【0058】
次にS107において、被写体検出回路206により、S103、S105で取り込まれた二つの映像データーを比較し、S108において、被写体の特異点、例えば目や口、鼻などの位置が決められた範囲以上移動したかどうかを判別する。もし、特異点移動が規定範囲以内に収まっていれば、被写体は動いていないと判定してS109へとフローが進む。ここで規定時間を超過していれば該サブルーチンを抜けてメイン処理ルーチンへと戻り、もし規定時間内であれば再度S103へと戻る。
【0059】
S108の判定ルーチンにおいて、前記特異点の移動が規定値を超えていた場合は、S110において特異点の移動方向と移動速度を算出する。そしてS111において、追尾撮影に必要なチルト駆動量と追尾スピードを決定すると共に、S112において、追尾撮影に必要なパンニング駆動量と追尾スピードを決定する。こうして決定されたデーターは中央演算処理回路205を介してパンチルト制御信号出力回路207からの出力データをもとにS113において、チルトモーター225の駆動制御が行われる。それとともにS114において、パンチルト制御信号出力回路207からの出力データをもとにパンニングモーター226の駆動制御が行われ、移動している被写体を追尾撮影することが可能となる。そして、S115において規定時間経過の判別を行い、規定時間内であればS103へ戻り、規定時間を超過してればサブルーチンを抜けてメイン処理処理ルーチンへと戻るように制御される物である。
【0060】
上述のような構成により、カメラ本体はクレードルに取り付けられた状態において、バッテリー214へ充電が行われると同時に、被写体の動きを自動的に判別して追尾撮影を行うような自動追尾撮影を実現することが出来る。カメラ本体201で撮影された映像信号を受け、電源制御回路219を介して家庭用電源を通じて、パソコンへデーターを送信したり、インターネットを介して、外部から接続した携帯電話へ映像信号を送信する為の制御などを行うことも可能である。
【0061】
以上、二つの実施形態によって、本発明の壁掛け撮影が可能なクレードル及びカメラに関して詳述したが、実施の形態は上述の内容に限定される物ではなく、請求項記載の内容を逸脱する物でなければどのような形態をとることも可能である事は言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】反射光学系の断面図
【図2】チルト撮影を行う為に前述プリズム2を回転させた際の撮影光軸の変化を説明する為のチルト角度変化説明図
【図3】チルト駆動機構をあらわす為の要部分解斜視図
【図4】要部組み立て斜視図
【図5】要部組み立て斜視図
【図6】最終組み立て状態を示す要部斜視図
【図7】チルト駆動機構により実現されるチルト動作の様子をあらわす要部斜視図
【図8】鏡筒ユニット43の全体要部斜視図
【図9】パンニング駆動機構を表す要部斜視図
【図10】減速ギアが組み込まれた様子と、アイリス羽根が組み込まれた状態を表す要部斜視図
【図11】パンニング駆動機構を有するアイリスユニット33及び二群ホルダー25、そして四群ホルダー31のほか、CCDホルダー23に組み込まれる構成部品の様子を表す、要部斜視図
【図12】完成した鏡筒ユニットを、支持部材48及び押さえ部材47により、鏡筒ユニット全体を回転可能に支持した様子を表す要部斜視図
【図13】パンチルト撮影可能な鏡筒を有するカメラ本体を表す斜視図
【図14】パンチルト撮影可能な鏡筒を有するカメラ本体を表す斜視図
【図15】カメラがパンチルトモードにセットされた時の様子を表す斜視図
【図16】カメラがパンチルトモードにセットされた時の様子を表す斜視図
【図17】クレードルを表す要部斜視図
【図18】クレードルを表す要部斜視図
【図19】クレードル110に前述のカメラ本体が取り付けられた状態で、被係合部110aが、壁に固定された釘やネジなどのフックに係合し、固定されたときの状態を表した全体斜視図
【図20】壁に取り付けられた状態のカメラ及びクレードルを側面から見た図
【図21】カメラが取り付けられたクレードルが、例えばテーブルなど、比較的低い位置に据え置きされた時の状態を表す側面図
【図22】本発明の第二の実施例を表す、クレードルの要部分解斜視図
【図23】本実施例のクレードルに、パンチルト撮影が可能なカメラが取り付けられた状態を表す全体斜視図
【図24】壁に取り付けられた状態のカメラ及びクレードルを側面から見た図
【図25】カメラが取り付けられたクレードルが、例えばテーブルなど、比較的低い位置に据え置きされた時の状態を表す側面図
【図26】本発明が適用されたカメラ本体がクレードルに固定された状態を表す要部ブロック図
【図27】追尾撮影を行う為の被写体判別方法をあらわす追尾制御サブルーチンのフローチャート図
【図28】従来のクレードルを説明する図
【符号の説明】
【0063】
1 対物レンズ
2 プリズム
3 第一の接合レンズ
4 第二の接合レンズ
5 撮影レンズ群
6 撮像素子
7 対物レンズホルダー
8 プリズムホルダー
9 撮影レンズホルダー
10 チルト地板
11 チルト駆動レバー
12 チルト駆動レバー支持ピン
13 チルトギア地板
14 ステッピングモーター
15 ピニオンギア
16 第一減速ギア
17 第二減速ギア
18 チルトギア押さえ
19 カムピン
20 対物レンズホルダー駆動ピン
21、22 カムピン
23 CCDホルダー
24 CCD
25 2群ホルダー
26、27 ガイドバー
28 ラック
29 ステッピングモータ
30 リードスクリュー
31 4群ホルダー
32 ステッピングモータ
33 アイリスユニット
34 アイリス地板
35 ステッピングモータ
36 ピニオンギア
37 第一減速ギア
38 中間地板
39 第二減速ギア
40 第三減速ギア
41 出力ギア
42 ギア押さえ
43、44 アイリス羽根
45 NDフィルター
46 CCDカバー
47 押さえ部材
48 支持部材
101 カメラ本体部
102 鏡筒外装部
103 チルトヘッド
104 メインスイッチ
105 表示部
106 操作スイッチ群
107 録画スイッチ
108 ズームスイッチ
109 パンチルト撮影モードスイッチ
110 クレードル本体
111 接続端子
112 電源ケーブル
113 クレードルケース
114 クレードル本体
115 接続端子
116 電源ケーブル
201 カメラ本体
202 光学系
203 CCD
204 撮像部
205 中央演算処理装置
206 被写体検出回路
207 制御信号出力回路
208 チルト駆動回路
209 パンニング駆動回路
210 映像信号記録部
211 メモリー
212 電源制御回路
213 メインSW
214 バッテリ
215 録画SW
216 クレードル
217 コネクター
218 外部電源コネクター
219 電源制御回路
220 バッテリー
221 メインSW
222 パンチルトモードSW
223 映像信号表示部
224 中央演算処理装置
225 チルトモーター
226 パンニングモーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ本体を装着可能なクレードル装置において、
前記クレードルは壁に取り付けることが可能であって、前記壁に取り付けられた状態でカメラ本体が装着された際、装着されたカメラ本体の撮影光軸が水平方向に対して斜め下方向に向くように駆動する駆動手段を有することを特徴とするクレードル装置。
【請求項2】
前記駆動手段は、前記クレードル装置が据え置きされた状態で前記カメラ本体が装着された際、装着されたカメラ本体の撮影光軸が水平方向に対して斜め上方向に向くように駆動することを特徴とする請求項1に記載のクレードル装置。
【請求項3】
カメラ本体と前記カメラ本体を装着可能なクレードル装置と備えたカメラシステムにおいて、
前記カメラ本体はチルト可能なカメラ本体であるとともに、前記クレードルは壁に取り付けることが可能であって、前記壁に取り付けられた状態でカメラ本体が装着された際、前記カメラ本体による最大チルト角と略等しい角度だけ、装着された前記カメラ本体の撮影光軸が水平方向に対して斜め下方向に向くように駆動する駆動手段を有することを特徴とするカメラシステム。
【請求項4】
前記駆動手段は、前記クレードル装置が据え置きされた状態で前記カメラ本体が装着された際、前記カメラ本体による最大チルト角と略等しい角度だけ、装着された前記カメラ本体の撮影光軸が水平方向に対して斜め上方向に向くように駆動することを特徴とする請求項3に記載のカメラシステム。
【請求項5】
前記カメラ本体に適用される鏡筒ユニットは、被写体からの撮影光線を反射光学素子により略直角に折り曲げて撮像素子に導く折り曲げ光学系と、前記反射光学素子を駆動する光学素子駆動機構とを有することを特徴とする請求項3または4に記載のカメラシステム。
【請求項6】
前記クレードル装置は前記カメラ本体が装着された状態でカメラ本体の電池に充電を行う充電手段と有することを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載のカメラシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2008−294532(P2008−294532A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−135344(P2007−135344)
【出願日】平成19年5月22日(2007.5.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】