説明

クレーン台車設備および橋梁施工方法

【課題】台車に係る設備を極力低減すると共に橋梁架設工事に好適に用いること。
【解決手段】主桁101間に架けて配置されるフレーム2(前フレーム21および後フレーム22)に、各主桁101上に載る車輪3が輪転可能に配置された台車本体1と、台車本体1に設けられ、台車本体1に載せられるクレーン車両Cの空気入りタイヤTに働く駆動力および制動力を車輪3に伝達する伝達機構4と、台車本体1を主桁幅員方向で伸縮調整する幅調整機構5とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーン台車設備、および前記クレーン台車設備を用いた橋梁施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されたクレーン台車設備(自走式作業機械を用いた台車走行方法および装置)は、現場がクレーンの自走に適さない状況の場合、当該クレーンを台車に載せて移動させるものである。台車は、台車走行用油圧モータを有し、クレーン(クローラクレーン)は、油圧源が搭載されている。そして、クレーンの油圧源を台車走行用油圧モータに接続して台車走行用油圧モータを作動させ、台車を走行させる。
【0003】
この特許文献1では、台車の上に載せたクレーンの油圧源を利用して台車を走行させることで、台車走行専用の油圧ポンプやエンジンを台車に搭載する必要がなく、クレーンを移動させるための台車総重量および設備コストの抑制を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−96301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1のクレーン台車設備では、台車には、油圧ポンプやエンジンを搭載していないが、台車走行用油圧モータおよび制動装置を搭載する必要がある。したがって、台車総重量をそれほど低下させることはできず、設備コストも嵩むことになる。しかも、特許文献1のクレーン台車設備において示されているクローラクレーンは、現場まで分解して輸送され、現場で組み立てられ、使用後は解体されて再び輸送される。したがって、台車に載せる自走式作業機械の輸送コスト、および組み立て解体コストが嵩むことになる。
【0006】
さらに、特許文献1のクレーン台車設備を橋梁の施工に用いる場合、橋梁の主桁幅員が様々であることから、架設する橋梁ごとに主桁幅員に合った専用の台車を設計しなければならず、設備コストがさらに嵩むことになる。
【0007】
本発明は上述した課題を解決するものであり、台車側の走行に係る設備を極力低減すると共に橋梁架設工事に好適に用いることのできるクレーン台車設備、および前記クレーン台車設備を用いた橋梁施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、本発明のクレーン台車設備では、主桁間に架けて配置されるフレームに、各前記主桁上に載る車輪が輪転可能に配置された台車本体と、前記台車本体に設けられ、前記台車本体に載せられるクレーン車両の空気入りタイヤに働く駆動力および制動力を前記車輪に伝達する伝達機構と、前記台車本体を主桁幅員方向で伸縮調整する幅調整機構と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
このクレーン台車設備によれば、駆動力および制動力を生じる機能を全てクレーン車両側に持たせたことで、台車本体側の走行に係る設備を極力低減することができ、設備コストの低減化を図れる。しかも、幅調整機構を備えたことで、施工する橋梁ごとに主桁間隔が異なっても対応することができ、橋梁架設工事に好適に用いることができる。また、幅調整機構は、主桁幅員に対応するだけでなく、主桁幅員方向におけるクレーン車両の幅や空気入りタイヤの間隔が異なっても対応できる。
【0010】
また、本発明のクレーン台車設備では、前記台車本体を主桁長さ方向で伸縮調整する長さ調整機構を備えたことを特徴とする。
【0011】
このクレーン台車設備によれば、クレーン車両におけるホイールベースが異なっても対応できる。
【0012】
また、本発明のクレーン台車設備では、各前記主桁の内側に当接する取り外し可能なガイドローラを、前記台車本体に設けたことを特徴とする。
【0013】
このクレーン台車設備によれば、ガイドローラが主桁の内側に当接し、台車本体の脱輪防止をするので、主桁上に軌道を設置することなく主桁上での台車本体の安定した走行を可能にできる。このため、軌道設備に係る設備コストを低減することが可能になる。
【0014】
また、本発明のクレーン台車設備では、前記ガイドローラを各前記主桁の内側に向けて押圧する弾性力を生じる弾性機構を、前記台車本体に設けたことを特徴とする。
【0015】
このクレーン台車設備によれば、主桁の幅員誤差があっても、これに対応してガイドローラを主桁の内側に当接させるので、台車本体の走行を案内できる。
【0016】
また、本発明のクレーン台車設備では、各前記主桁上面に、橋梁構造体(スタッドボルトなど)を用いて敷設される無軌道設備または有軌道設備を備えると共に、前記無軌道設備または前記有軌道設備に載る前記車輪を、前記無軌道設備または前記有軌道設備に対応して取り替え可能に備えたことを特徴とする。
【0017】
このクレーン台車設備によれば、橋梁構造体(スタットボルトや連結板など)による主桁上面の段差を回避、または利用して、台車本体を安定して走行させることができる。
【0018】
また、本発明のクレーン台車設備では、前記クレーン車両を前記台車本体に搭載する際に用いられ、かつ前記クレーン車両の搭載後に他の自走台車の部品として適用されるスロープを備えたことを特徴とする。
【0019】
このクレーン台車設備によれば、スロープをクレーン車両の搭載に用いた後に邪魔にならず利用できる。
【0020】
上述の目的を達成するために、本発明の橋梁施工方法では、主桁間に架けて配置されるフレームに、各前記主桁上に載る車輪が輪転可能に配置された台車本体と、前記台車本体に設けられ、前記台車本体に載せられるクレーン車両の空気入りタイヤに働く駆動力および制動力を前記車輪に伝達する伝達機構と、主桁間に対応する前記フレームの幅、前記車輪の位置および前記伝達機構の位置を、前記主桁幅員方向で伸縮移動させる幅調整機構と、を備えたクレーン台車設備を用いた橋梁施工方法であって、架設された主桁上に前記台車本体を載せた後、前記クレーン車両を前記台車本体に載せ、前記クレーン車両の空気入りタイヤに働く駆動力および制動力を前記台車本体の車輪に伝達させて前記台車本体を主桁上で移動させる一方で、前記クレーン車両のクレーンにより橋梁資材を架設して橋梁を施工することを特徴とする。
【0021】
この橋梁施工方法によれば、道路の走行が可能なタイヤ付油圧伸縮ジブ型クレーンなどのクレーン車両は、クローラクレーンのように組み立てや解体が必要ないので、工事の工程短縮に寄与できる。また、施工地域にてクレーン車両が調達でき、機材輸送のコストを低減できる。また、タイヤ付油圧伸縮ジブ型クレーンは、定格荷重範囲内の作業において、アウトリガーに負反力が生じないため、アップリフト止め金具や補強構造を主桁に取り付ける必要がなく、設備コストを低減できると共に、クレーンの作業位置が限定されず現場条件の変化に応じた作業が行える。また、タイヤ付油圧伸縮ジブ型クレーンなどのクレーン車両は、主桁上での使用に際し、クレーン落成検査が必要ないことから、検査準備の作業がなく、工事の工程短縮に寄与できる。この結果、設備コストを低減した橋梁施工が可能になる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、台車側の走行に係る設備を極力低減すると共に橋梁架設工事に好適に用いることができ、設備コストの低減化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係るクレーン台車設備の平面図である。
【図2】図2は、図1のクレーン台車設備の側面図である。
【図3】図3は、図1のクレーン台車設備の正面図である。
【図4】図4は、図1のクレーン台車設備における幅調整機構の斜視図である。
【図5】図5は、図1のクレーン台車設備における幅調整機構の斜視図である。
【図6】図6は、図1のクレーン台車設備における無軌道設備の概略図である。
【図7】図7は、図1のクレーン台車設備における無軌道設備の概略図である。
【図8】図8は、図1のクレーン台車設備における有軌道設備の概略図である。
【図9】図9は、図1のクレーン台車設備における有軌道設備の概略平面図である。
【図10】図10は、図1のクレーン台車設備の使用状態を示す概略図である。
【図11】図11は、図1のクレーン台車設備の使用状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0025】
以下の説明において、主桁幅員方向とは、橋梁100の幅方向をいう。また、主桁長さ方向とは、主桁101の長さ方向であって橋梁100の長さ方向をいう。なお、主桁101は、本実施の形態では、主として鋼桁を示すが、コンクリート製桁であることを除外するものではない。
【0026】
図1〜図3に示すように、本実施の形態のクレーン台車設備は、橋梁施工であって、特に橋梁100の床版102(図11参照)の施工に適用される。このクレーン台車設備は、台車本体1を有している。台車本体1は、橋梁100の主桁101間に架けて配置されるフレーム2に、各主桁101上に載る車輪3が輪転可能に配置されている。
【0027】
フレーム2は、前フレーム21と、後フレーム22とを備えている。前フレーム21は、主にH型鋼材を接合して構成されたもので、主桁幅員方向に延在して橋桁101間に架かる2つの主横材21aと、各主桁101の上で主桁長さ方向に延在する2つの主縦材21bとで矩形の枠状に形成され、この枠内に、補強用の2つの副横材21cや4つの斜材21dが配置されている。後フレーム22は、前フレーム21と同様に、主にH型鋼材を接合して構成されたもので、主桁幅員方向に延在して主桁101間に架かる2つの主横材22aと、各主桁101の上で主桁長さ方向に延在する2つの主縦材22bとで矩形の枠状に形成され、この枠内に、補強用の2つの副横材22cや4つの斜材22dが配置されている。なお、前フレーム21および後フレーム22の枠内の補強構造は、上記副横材21c,22cや斜材21d,22dに限るものではない。これら、前フレーム21と後フレーム22とは、主桁長さ方向である前後方向で、後述する長さ調整機構6を介して連結されている。なお、後フレーム22の後端には、連結部材22eが設けられている。連結部材22eは、後フレーム22の後端から後方に延在された2枚の鋼板であり、当該鋼板には、ボルトやピンやフックなどを通す通穴が形成されている。
【0028】
車輪3は、前フレーム21の各主縦材21bの主桁長さ方向に2つずつ、計4箇所に配置されていると共に、後フレーム22の各主縦材22bの主桁長さ方向に2つずつ、計4箇所に配置されている。この車輪3は、主桁長さ方向に輪転するように、主縦材21b,22bに支持されている。また、車輪3は、後述する無軌道設備8や有軌道設備10に対応して取替えが可能である。なお、車輪3を取り替える構成としては、車輪3を支持する軸を挿抜可能に設け、軸を抜くことにより車輪3を取り外して交換し、再び軸を挿すことにより車輪3が取り替えられる。
【0029】
また、前フレーム21および後フレーム22には、伝達機構4が配置されている。伝達機構4は、2つの副横材21cの間に設けられた軸受41により、主桁幅員方向に延在する軸心を基に回転可能に支持された転輪42を有している。転輪42は、主桁長さ方向(前後方向)に対向して一対配置され、かつ主桁幅員方向に2組並べて設けられている。一対配置されたうちの各一方の転輪42は、前記軸心をなして主桁幅員方向に延在された回転軸43に固定されている。回転軸43は、その両端に歯車44が設けられている。各歯車44は、各主縦材21b,22bに設けられたうちの各1つの車輪3と同軸心で回転する歯車45に噛み合っている。すなわち、一対配置されたうちの各一方の転輪42の回転は、回転軸43、歯車44、歯車45を介して車輪3に伝達される。
【0030】
また、前フレーム21および後フレーム22には、台車本体1を主桁幅員方向で伸縮調整するための幅調整機構5(51,52)が配置されている。幅調整機構5は、各主横材21a,22a、副横材21c,22cおよび伝達機構4の回転軸43において、その主桁幅員方向の中央(図1で斜線で示す部位)に設けられている。
【0031】
主横材21a,22aおよび副横材21c,22cに設けられた幅調整機構51は、図4に示すように、調整部51Aと、連結部51Bとで構成されている。
【0032】
調整部51Aは、主桁幅員方向に延在された角パイプ状に形成されている。連結部51Bは、主桁幅員方向に延在された角パイプ状に形成されており、主横材21a,22aおよび副横材21c,22cが分割されて対向する端部をなす。
【0033】
調整部51Aは、連結部51Bのパイプ内に挿通されるように構成され、その両端部に、ボルトまたはピン(本実施の形態ではボルト51Cとして図示する)を貫通させる複数の通穴51Aaが形成されている。連結部51Bの端部にもボルト51Cを貫通させる複数の通穴51Baが形成されている。連結部51Bの通穴51Baは、1組で構成されている。本実施の形態での通穴51Baは、連結部51Bの両側にそれぞれ、上下方向および主桁幅員方向に2つずつの計4つで1組とされている。また、調整部51Aの通穴51Aaは、主桁幅員方向で前記の1組を複数なすように、調整部51Aの両側のそれぞれ上下方向に2つで主桁幅員方向に3つ以上(本実施の形態では6つ)設けられている。
【0034】
この幅調整機構51では、連結部51Bにおける通穴51Baの組に、調整部51Aにおける複数組の通穴51Aaを選択的に合わせるように、調整部51Aと連結部51Bとを主桁幅員方向に相対移動させることで、主横材21a,22aおよび副横材21c,22c全体の主桁幅員方向の長さが伸縮調整される。そして、合致した通穴51Aaおよび通穴51Baに通したボルト51Cに、ナットまたはピン止め(本実施の形態ではナット51Caとして図示する)を取り付けることで、調整部51Aと連結部51Bとが締結され、調整された主横材21a,22aおよび副横材21c,22c全体の主桁幅員方向の長さが固定される。なお、連結部51Bが調整部51Aのパイプ内に挿通されるように構成されていてもよい。
【0035】
なお、幅調整機構51は、図には明示しないが、主横材21a,22aおよび副横材21c,22c側の連結部がH型鋼材からなる場合、H型鋼の両フランジに、調整部としての鋼板を合わせる構成とする。そして、フランジにおける通穴の組に、鋼板における複数組の通穴を選択的に合わせるように、調整部51Aと連結部51Bとを主桁幅員方向に相対移動させつつ、相互をボルトで締結する。また、図には明示しないが、主横材21a,22aおよび副横材21c,22c側の連結部がH型鋼材からなる場合、H型鋼のウェブに、調整部としての鋼板を合わせる構成とする。そして、ウェブにおける通穴の組に、鋼板における複数組の通穴を選択的に合わせるように、調整部51Aと連結部51Bとを主桁幅員方向に相対移動させつつ、相互をボルトで締結する。
【0036】
一方、伝達機構4の回転軸43に設けられた幅調整機構52は、図5に示すように、調整部52Aと、連結部52Bと、微調整部52Cとで構成されている。
【0037】
調整部52Aは、主桁幅員方向に延在された棒状に形成されている。この調整部52Aは、長手方向の一端部に、小径雄型結合部52Aaが設けられている。また、調整部52Aは、長手方向の他端部に、大径雄型結合部52Abが設けられている。各雄型結合部52Aa,52Abの側部には、主桁幅員方向に交差(直交)して設けられたボルト穴52Acが形成されている。
【0038】
連結部52Bは、主桁幅員方向に延在され、一端側と他端側とを十字軸で接合し、一端側と他端側とが主桁幅員方向に角度を有した場合でも、相互の回転を伝達し得る、いわゆる自在継手をなしている。なお、自在継手としては、十字軸で接合される構成に限らない。連結部52Bには、回転軸43が分割されて対向する一方の端部に固定される一方の連結部52Bと、回転軸43が分割されて対向する他方の端部に固定される他方の連結部52Bがある。これら連結部52Bにおいて、回転軸43に固定される端には、回転軸43のフランジ(図示せず)にボルト結合されるフランジ部52Baが設けられている。また、フランジ部52Baが設けられた端の反対側の端には、小径雌型結合部52Bbが設けられている。小径雌型結合部52Bbの側部には、主桁幅員方向に交差(直交)して設けられたボルト穴52Bcが形成されている。
【0039】
微調整部52Cは、主桁幅員方向に延在された筒状の外筒52C1と、主桁幅員方向に延在された棒状の内軸52C2とを有している。外筒52C1は、その内面に、主桁幅員方向に延在する凹凸状の嵌合部52C1aが形成されている。また、外筒52C1は、一方の端に、大径雌型結合部52C1bが設けられている。大径雌型結合部52C1bの側部には、主桁幅員方向に交差(直交)して設けられたボルト穴52C1cが形成されている。また、内軸52C2は、その外面に、主桁幅員方向に延在する凹凸状の嵌合部52C2aが形成されている。また、内軸52C2は、一方の端に、小径雄型結合部52C2bが設けられている。小径雄型結合部52C2bの側部には、主桁幅員方向に交差(直交)して設けられたボルト穴52C2cが形成されている。
【0040】
この幅調整機構52では、各連結部52Bを、回転軸43が分割されて対向する一方の端部に固定する。一方の連結部52Bの小径雌型結合部52Bbには、調整部52Aの小径雄型結合部52Aaが挿通される。そして、合致した相互のボルト穴52Bc,52Acにボルト(図示せず)が締め込まれることで、一方の連結部52Bと調整部52Aとが締結される。また、他方の連結部52Bの小径雌型結合部52Bbには、微調整部52Cにおける内軸52C2の小径雄型結合部52C2bが挿通される。そして、合致した相互のボルト穴52Bc,52C2cにボルト(図示せず)が締め込まれることで、他方の連結部52Bと微調整部52Cの内軸52C2とが締結される。さらに、微調整部52Cにおける内軸52C2の嵌合部52C2aは、微調整部52Cにおける外筒52C1の嵌合部52C1aに嵌挿される。微調整部52Cにおいて、外筒52C1と内軸52C2とは、嵌合部52C1a,52C2aにより嵌合状態を維持されつつ主桁幅員方向にのみ相対移動可能となる。さらにまた、微調整部52Cにおける外筒52C1の大径雌型結合部52C1bには、一方の連結部52Bと締結された調整部52Aの大径雄型結合部52Abが挿通される。そして、合致した相互のボルト穴52C1c,52Acにボルト(図示せず)が締め込まれることで微調整部52Cと調整部52Aとが締結される。これにより、幅調整機構52は、分割された回転軸43の間に介在され、回転軸43を一連に連結する。
【0041】
このように、回転軸43を一連に連結した幅調整機構52は、調整部52Aを主桁幅員方向に長さの異なるものに変更することで、回転軸43全体の主桁幅員方向の長さが伸縮調整される。微調整部52Cは、上述した幅調整機構51による主横材21a,22aおよび副横材21c,22c全体の主桁幅員方向の長さの調整に対応して回転軸43全体の長さを合わせるように、外筒52C1と内軸52C2とが主桁幅員方向に相対移動する。また、連結部52Bは、各部52A,52B,52Cの締結に誤差があっても、自在継手により回転軸43の回転を車輪3に伝える。
【0042】
なお、微調整部52Cがなくても、調整部52Aの変更により回転軸43全体の主桁幅員方向の長さは伸縮調整できる。つまり、微調整部52Cは設けなくてもよい。微調整部52Cを設けない場合、調整部52Aの両端に、連結部52Bの小径雌型結合部52Bbに結合される小径雄型結合部52Aaを設ける。
【0043】
このように、主横材21a,22aおよび副横材21c,22c全体の主桁幅員方向の長さを伸縮調整する幅調整機構51と、回転軸43全体の主桁幅員方向の長さを伸縮調整する幅調整機構52とを有する幅調整機構5により、台車本体1の主桁幅員方向(幅員方向)の全幅Wが伸縮調整される。
【0044】
また、前フレーム21と後フレーム22とは、図1および図2に示すように、主桁長さ方向である前後方向で、長さ調整機構6により連結されている。長さ調整機構6は、前フレーム21と後フレーム22とを主桁幅員方向の2箇所で連結するように2つ設けられている。この長さ調整機構6は、前フレーム21の後端から後方に延在された2枚の前鋼板61と、後フレーム22の前端から前方に延在された1枚の後鋼板62とを有し、前鋼板61の間に後鋼板62を配置し、それぞれをボルトおよびナット(図示せず)により締結する。前鋼板61は、前フレーム21の後端にボルト(図示せず)により締結されるフランジ61aを有している。すなわち、ボルトを緩めることにより、前鋼板61は前フレーム21から取り外せる。また、後鋼板62は、後フレーム22の前端にボルト(図示せず)により締結されるフランジ62aを有している。すなわち、ボルトを緩めることにより、後鋼板62は後フレーム22から取り外せる。そして、前フレーム21のみ、後フレーム22のみ、または前フレーム21および後フレーム22を台車本体1から取り外し、これらを主桁長さ方向に長さの異なるものに変更することで、前フレーム21と後フレーム22との間隔、すなわち台車本体1の主桁長さ方向の長さLが伸縮調整される。
【0045】
また、台車本体1である前フレーム21と後フレーム22との少なくとも一方には、図3に示すように、取り外し可能なガイドローラ7が設けられている。ガイドローラ7は、鉛直方向に延在する軸心を基に回転可能に設けられ、主桁101の内側に当接するものである。このガイドローラ7は、台車本体1である前フレーム21と後フレーム22との少なくとも一方から、鉛直下方に延在されたローラ支持部材71に支持されている。ガイドローラ7は、その軸心をなす回転軸72の両端が、弾性機構73を介してローラ支持部材71に支持されている。弾性機構73は、例えば圧縮コイルバネなどからなり、ガイドローラ7を主桁101の内側に向けて押圧する弾性力を生じる。ガイドローラ7は、弾性機構73により、常に主桁101の内側に当接するように付勢される。
【0046】
また、主桁101の上面には、図2および図3に示すように、無軌道設備8が敷設される。無軌道設備8は、台車本体1が主桁101上を無軌道で走行する際の緩衝機能を備えるもので、例えば、木材や発泡ポリスチレン(EPS)を適用する。
【0047】
この無軌道設備8は、図2、図6および図7に示すように、床版を施工する際に用いるスタッドボルト(橋梁構造体)9を利用し主桁101に固定する。具体的に、図6に示す無軌道設備8は、緩衝機能を備える木材からなり、主桁長さ方向に沿って形成されており、一部(中央)のスタッドボルト9の一部を挿通する孔8aを有すると共に、その幅がスタッドボルト9を避けつつ、その厚さが主桁101上面からのスタッドボルト9の突出長さを超えるように形成されている。そして、無軌道設備8の孔8aにスタッドボルト9を通すことで、無軌道設備8が主桁101に固定され、かつ一部のスタッドボルト9を覆い隠すことになる。なお、無軌道設備8を適用する場合、フレーム2に取り付ける車輪3は、無軌道設備8の上面に接触する平面3aを外周に有したゴム製の車輪を用いる。また、図7に示す無軌道設備8は、緩衝機能を備える発泡ポリスチレン(EPS)からなり、主桁長さ方向に沿って形成されており、各スタッドボルト9を挿通する孔8aを有すると共に、その厚さが主桁101上面からのスタッドボルト9の突出長さを超えるように形成されている。そして、無軌道設備8の孔8aにスタッドボルト9を通すことで、無軌道設備8が主桁101に固定され、かつスタッドボルト9を覆い隠すことになる。なお、無軌道設備8を適用する場合、フレーム2に取り付ける車輪3は、無軌道設備8の上面に接触する平面3aを外周に有したゴム製の車輪を用いる。
【0048】
一方、主桁101の上面には、図8および図9に示すように、有軌道設備10が敷設される。有軌道設備10は、台車本体1が主桁101上を軌道に沿って走行する際の軌条10aを備えるものである。この有軌道設備10は、床版を施工する際に用いるスタッドボルト9を利用し主桁101に固定する。具体的に、有軌道設備10は、主桁101の上面であってスタッドボルト9の近傍に、緩衝機能を備える木板(例えばアピトン材)10bが敷かれる。そして、木板10bの上に、軌条10aを支持する枕木であるサンドル材10cが載置される。このサンドル材10cは、その周囲がスタッドボルト9と共に鋼線10dにより巻かれて移動防止されている。また、軌条10aは、サンドル材10cの上面に対し、固定部材10eにより固定されている。なお、有軌道設備10を適用する場合、フレーム2に取り付ける車輪3は、有軌道設備10の軌条10aに嵌合する凹部3bを外周に有した鋼製の車輪を用いる。また、有軌道設備10を適用する場合、軌条10aに車輪3が嵌合するため、上述したガイドローラ7は不用となり取り外される。
【0049】
上述した台車本体1には、図1から図3に示すように、クレーン車両Cが載せられる。クレーン車両Cは、例えば、タイヤ付油圧伸縮ジブ型クレーンが適用される。このクレーン車両Cは、空気入りタイヤTが装着され、道路を走行するための駆動力を生じる駆動部(エンジンなど)と、走行を停止するための制動部(ブレーキ)とを備える。かかるクレーン車両Cは、台車本体1に載せられた場合、各空気入りタイヤTが、一対の転輪42の上に接触した状態とされる。そして、道路を走行するようにクレーン車両Cの駆動部から空気入りタイヤTに駆動力を生じさせると、空気入りタイヤTの回転に伴って転輪42が回転し、上述した伝達機構4により台車本体1の車輪3に駆動力が伝達される。このため、台車本体1は、主桁101の上を走行することが可能になる。一方、走行を停止するようにクレーン車両Cの制動部により空気入りタイヤTに制動力を生じさせると、空気入りタイヤTの停止に伴って転輪42が停止し、上述した伝達機構4により台車本体1の車輪3に制動力が伝達される。このため、台車本体1は、走行を停止することが可能になる。
【0050】
また、クレーン車両Cのクレーン機能を用いる場合、クレーン車両Cに装備されているアウトリガーRをクレーン車両Cの両側に展開させ、フレーム2の上でクレーン車両Cを支持することにより、クレーン機能が用いられる。
【0051】
上述したクレーン台車設備を用いた橋梁施工方法は、図10および図11に示すように、予め施工された主桁101の上に、無軌道設備8または有軌道設備10を敷設し、その上に台車本体1を組み立てて載せる。そして、この台車本体1の上にクレーン車両Cを載せる。クレーン車両Cを台車本体1の上に載せるには、台車本体1における後フレーム22の後端に設けられている連結部材22eを介してスロープSを連結し、このスロープSにクレーン車両Cを走行させて台車本体1の上まで至らせる。また、図10に示すように、後フレーム22における転輪42の上側には、鋼板Bが設置される。これは、クレーン車両Cの前輪が後フレーム22の転輪42を乗り越えやすくするためのものである。クレーン車両Cの前輪が、前フレーム21の転輪42に接触する位置に至ったとき、クレーン車両Cの走行を停止する。そして、アウトリガーRを展開させ、このアウトリガーRでクレーン車両Cを支持する。すると、クレーン車両Cの後輪が上昇して鋼板Bから離れるので、鋼板Bを取り外す。そして、アウトリガーRによるクレーン車両Cの支持を止めることで、クレーン車両Cの後輪が後フレーム22の転輪42に接触し、搭載できる。これにより、搭載用の重機を別途必要とせず、作業コストが低減できる。
【0052】
スロープSは、上述したように、台車本体1に至るまでの段差をなくしてクレーン車両Cを台車本体1の上まで走行させるものであるが、図10に示すように、クレーン車両Cを台車本体1の上に載せた後は、自走台車Pの天板として適用される。そして、スロープSを用いて自走台車Pを組み立てて、主桁101の上に載せる。自走台車Pの上には、橋梁資材としての床版102が載せられる。
【0053】
その後、クレーン車両Cの空気入りタイヤTに働く駆動力および制動力を台車本体1の車輪3に伝達させ、台車本体1を主桁101の上で移動させる。さらに、クレーン車両Cのクレーンにより床版102を架設して橋梁100を施工する。
【0054】
上述した本実施の形態のクレーン台車設備では、クレーン車両Cの空気入りタイヤTに働く駆動力および制動力を、台車本体1の車輪に伝達する伝達機構4と、台車本体1を主桁幅員方向で伸縮調整する幅調整機構5とを備えている。
【0055】
このクレーン台車設備によれば、駆動力および制動力を生じる機能を全てクレーン車両C側に持たせたことで、台車本体1側の走行に係る設備を極力低減することができ、設備コストの低減化を図ることが可能になる。しかも、幅調整機構5を備えたことで、施工する橋梁ごとに主桁間隔が異なっても対応することができ、橋梁架設工事に好適に用いることが可能になる。また、幅調整機構5は、主桁間隔に対応するだけでなく、主桁幅員方向におけるクレーン車両Cの幅や空気入りタイヤTの間隔が異なっても対応することが可能になる。
【0056】
さらに、このクレーン台車設備によれば、道路の走行が可能なタイヤ付油圧伸縮ジブ型クレーンなどのクレーン車両Cを適用している。このため、クローラクレーンのように組み立てや解体が必要ないので、工事の工程短縮に寄与することが可能になる。また、施工地域にてクレーン車両Cが調達でき、機材輸送のコストを低減することが可能になる。また、タイヤ付油圧伸縮ジブ型クレーンは、定格荷重範囲内の作業において、アウトリガーRに負反力が生じないため、アップリフト止め金具や補強構造を主桁101に取り付ける必要がなく、設備コストを低減することが可能になると共に、クレーンの作業位置が限定されず現場条件の変化に応じた作業を行うことが可能になる。また、タイヤ付油圧伸縮ジブ型クレーンなどのクレーン車両Cは、主桁101上での使用に際し、クレーン落成検査が必要ないことから、検査準備の作業がなく、工事の工程短縮に寄与することが可能になる。
【0057】
また、本実施の形態のクレーン台車設備では、台車本体1を主桁長さ方向で伸縮調整する長さ調整機構6をさらに備えている。
【0058】
このクレーン台車設備によれば、クレーン車両CにおけるホイールベースL1が異なっても対応することが可能になる。
【0059】
また、本実施の形態のクレーン台車設備では、台車本体1に、各主桁101の内側に当接する取り外し可能なガイドローラ7が設けられている。
【0060】
このクレーン台車設備によれば、ガイドローラ7が主桁101の内側に当接し、台車本体1の脱輪防止をするので、主桁101上に軌道を設置することなく主桁101上での台車本体1の安定した走行を可能にできる。このため、軌道設備に係る設備コストを低減することが可能になる。
【0061】
また、本実施の形態のクレーン台車設備では、台車本体1に、ガイドローラ7を各主桁101の内側に向けて押圧する弾性力を生じる弾性機構73が設けられている。
【0062】
このクレーン台車設備によれば、主桁101の幅員誤差があっても、これに対応してガイドローラ7を主桁101の内側に当接させ、台車本体1の走行を案内することが可能になる。
【0063】
また、本実施の形態のクレーン台車設備では、各主桁101の上面に、橋梁構造体(スタッドボルト9など)を用いて敷設される無軌道設備8または有軌道設備10を備えると共に、無軌道設備8または有軌道設備10に載る車輪3を、無軌道設備8または有軌道設備10に対応して取り替え可能に備えている。
【0064】
このクレーン台車設備によれば、無軌道設備8または有軌道設備10により、橋梁構造体としてのスタットボルト9や連結板による主桁101上面の段差を回避、あるいは利用して、台車本体1を安定して走行させることが可能になる。
【0065】
また、本実施の形態のクレーン台車設備では、クレーン車両Cを台車本体1に搭載する際に用いられ、かつクレーン車両Cの搭載後に他の自走台車Pの部品として適用されるスロープSを備えている。
【0066】
このクレーン台車設備によれば、スロープSをクレーン車両Cの搭載に用いた後に邪魔にならず利用できる。
【0067】
また、本実施の形態のクレーン台車設備を用いた橋梁施工方法では、架設された主桁101上に台車本体1を載せた後、クレーン車両Cを台車本体1に載せ、クレーン車両Cの空気入りタイヤTに働く駆動力および制動力を台車本体1の車輪3に伝達させて台車本体1を主桁101上で移動させる一方で、クレーン車両Cのクレーンにより橋梁資材(床版102)を架設して橋梁100を施工する。
【0068】
この橋梁施工方法によれば、道路の走行が可能なタイヤ付油圧伸縮ジブ型クレーンなどのクレーン車両Cは、クローラクレーンのように組み立てや解体が必要ないので、工事の工程短縮に寄与することが可能になる。また、施工地域にてクレーン車両Cが調達でき、機材輸送のコストを低減することが可能になる。また、タイヤ付油圧伸縮ジブ型クレーンは、定格荷重範囲内の作業において、アウトリガーRに負反力が生じないため、アップリフト止め金具や補強構造を主桁101に取り付ける必要がなく、設備コストを低減することが可能になると共に、クレーンの作業位置が限定されず現場条件の変化に応じた作業を行うことが可能になる。また、タイヤ付油圧伸縮ジブ型クレーンなどのクレーン車両Cは、主桁101上での使用に際し、クレーン落成検査が必要ないことから、検査準備の作業がなく、工事の工程短縮に寄与することが可能になる。この結果、設備コストを低減した橋梁施工が可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
以上のように、本発明に係るクレーン台車設備および橋梁施工方法は、クレーン台車に係る設備を極力低減すると共に橋梁架設工事に好適に用いることに適している。
【符号の説明】
【0070】
1 台車本体
2 フレーム
21 前フレーム
21a 主横材
21b 主縦材
21c 副横材
21d 斜材
22 後フレーム
22a 主横材
22b 主縦材
22c 副横材
22d 斜材
22e 連結部材
3 車輪
3a 平面
3b 凹部
4 伝達機構
41 軸受
42 転輪
43 回転軸
44 歯車
45 歯車
5 幅調整機構
51 幅調整機構
51A 調整部
51Aa 通穴
51B 連結部
51Ba 通穴
51C ボルト
51Ca ナット
52 幅調整機構
52A 調整部
52Aa 小径雄型結合部
52Ab 大径雄型結合部
52Ac ボルト穴
52B 連結部
52Ba フランジ部
52Bb 小径雌型結合部
52Bc ボルト穴
52C 微調整部
52C1 外筒
52C1a 嵌合部
52C1b 大径雌型結合部
52C1c ボルト穴
52C2 内軸
52C2a 嵌合部
52C2b 小径雄型結合部
52C2c ボルト穴
6 長さ調整機構
61 前鋼板
61a フランジ
62 後鋼板
62a フランジ
7 ガイドローラ
71 ローラ支持部材
72 回転軸
73 弾性機構
8 無軌道設備
8a 孔
9 スタッドボルト
10 有軌道設備
10a 軌条
10b 木板
10c サンドル材
10d 鋼線
10e 固定部材
100 橋梁
101 主桁
102 床版
C クレーン車両
T 空気入りタイヤ
L1 ホイールベース
R アウトリガー
B 鋼板
S スロープ
P 自走台車
W 全幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主桁間に架けて配置されるフレームに、各前記主桁上に載る車輪が輪転可能に配置された台車本体と、
前記台車本体に設けられ、前記台車本体に載せられるクレーン車両の空気入りタイヤに働く駆動力および制動力を前記車輪に伝達する伝達機構と、
前記台車本体を主桁幅員方向で伸縮調整する幅調整機構と、
を備えたことを特徴とするクレーン台車設備。
【請求項2】
前記台車本体を主桁長さ方向で伸縮調整する長さ調整機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載のクレーン台車設備。
【請求項3】
各前記主桁の内側に当接する取り外し可能なガイドローラを、前記台車本体に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のクレーン台車設備。
【請求項4】
前記ガイドローラを各前記主桁の内側に向けて押圧する弾性力を生じる弾性機構を、前記台車本体に設けたことを特徴とする請求項3に記載のクレーン台車設備。
【請求項5】
各前記主桁上面に、橋梁構造体を用いて敷設される無軌道設備または有軌道設備を備えると共に、前記無軌道設備または前記有軌道設備に載る前記車輪を、前記無軌道設備または前記有軌道設備に対応して取り替え可能に備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のクレーン台車設備。
【請求項6】
前記クレーン車両を前記台車本体に搭載する際に用いられ、かつ前記クレーン車両の搭載後に他の自走台車の部品として適用されるスロープを備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のクレーン台車設備。
【請求項7】
主桁間に架けて配置されるフレームに、各前記主桁上に載る車輪が輪転可能に配置された台車本体と、前記台車本体に設けられ、前記台車本体に載せられるクレーン車両の空気入りタイヤに働く駆動力および制動力を前記車輪に伝達する伝達機構と、主桁間に対応する前記フレームの幅、前記車輪の位置および前記伝達機構の位置を、前記主桁幅員方向で伸縮移動させる幅調整機構と、を備えたクレーン台車設備を用いた橋梁施工方法であって、
架設された主桁上に前記台車本体を載せた後、前記クレーン車両を前記台車本体に載せ、前記クレーン車両の空気入りタイヤに働く駆動力および制動力を前記台車本体の車輪に伝達させて前記台車本体を主桁上で移動させる一方で、前記クレーン車両のクレーンにより橋梁資材を架設して橋梁を施工することを特徴とする橋梁施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−247925(P2010−247925A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−97908(P2009−97908)
【出願日】平成21年4月14日(2009.4.14)
【出願人】(506122246)三菱重工鉄構エンジニアリング株式会社 (111)
【Fターム(参考)】