説明

クロピドグレル組成物の製造方法

本発明は医薬的に許容可能な塩形態のクロピドグレルを含有する経口投与に適した組成物であって、前記組成物がポリ酢酸ビニル又はポリビニルアルコールから選択されるポリマーコーティングと、水素化植物油を含む疎水性成分を含み、前記塩がメシル酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩及び塩酸塩から選択され、前記クロピドグレルが被覆粒子、顆粒又は凝集体の形態である組成物を提供する。別の側面において、本発明は医薬的に許容可能な塩形態のクロピドグレルを含有する錠剤の製造方法であって、前記方法がa)クロピドグレルを無水又は実質的無水成分と共に圧縮し、凝集体を形成する段階と、b)凝集体を粉砕し、顆粒又は粒子を形成する段階と、c)場合により顆粒又は粒子を少なくとも1種の別の成分と混合する段階と、d)こうして形成された顆粒又は粒子を錠剤に圧縮する段階を含み、前記クロピドグレルがメシル酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩及び塩酸塩形態で使用され、前記方法が更に脱水剤を凝集体、顆粒又は粒子と混合する段階を含む方法を提供する。段階b)の後又は段階c)を実施する場合にはその後で段階d)の前に顆粒又は粒子コーティング段階を加えてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はクロピドグレルを含有する医薬組成物と前記組成物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
クロピドグレルは血小板凝集を抑制する公知抗血栓薬である。Merck Index,12th Edition,entry 2457参照。クロピドグレルは現在フィルムコート錠として二リン酸塩形態で投与されている。
【0003】
クロピドグレル塩には製剤化しにくいものがあることが知られている。本発明者らは塩基又は塩形態(例えばメシル酸塩又は塩酸塩)のクロピドグレルを例えば錠剤として製剤化するには問題があるが、その主因は吸湿性にあることを見いだした。更に、本発明者らはクロピドグレル錠剤が保存中に分解することを見いだした。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは従来公知のクロピドグレル組成物の問題を解決しようとした。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従って、1側面において、本発明は塩基又は医薬的に許容可能な塩形態のクロピドグレルを含有する経口投与に適した組成物であって、ポリマーコーティングを含む組成物を提供する。
【0006】
ポリマーコーティングはポリ酢酸ビニル又はポリビニルアルコールを含むことができる。
【0007】
本発明のこの側面及び以下に記載する他の側面において、塩形態の場合にはクロピドグレルはメシル酸塩、ヨウ化水素酸塩、臭化水素酸塩及び塩酸塩から選択することができる。
【0008】
別の側面において、本発明は塩基又は医薬的に許容可能な塩形態のクロピドグレルを含有する経口投与に適した組成物であって、疎水性成分を含む組成物を提供する。
【0009】
適切な疎水性成分としては水素化植物油が挙げられる。
【0010】
本発明の疎水性成分含有組成物はポリマーコーティング(例えばポリ酢酸ビニル又はポリビニルアルコール)を含むことができる。1好適側面において、疎水性成分は存在する場合にコーティングされていない。
【0011】
別の側面において、本発明は被覆粒子、顆粒又は凝集体の形態のクロピドグレルを提供する。
【0012】
別の側面において、本発明は塩基又は医薬的に許容可能な塩形態のクロピドグレルを含有する経口投与に適した組成物であって、クロピドグレルが被覆粒子、顆粒又は凝集体の形態である組成物を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
1好適側面において、本発明は医薬的に許容可能な塩形態のクロピドグレルを含有する経口投与に適した組成物であって、前記組成物がポリ酢酸ビニル又はポリビニルアルコールから選択されるポリマーコーティングと、水素化植物油を含む疎水性成分を含み、前記塩がメシル酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩及び塩酸塩から選択され、前記クロピドグレルが被覆粒子、顆粒又は凝集体の形態である組成物を提供する。
【0014】
粒子、顆粒、又は凝集体コーティングは疎水性ポリマー(例えばポリ酢酸ビニル又はポリビニルアルコール)、水素化植物油又はシクロデキストリンを含むことができる。
【0015】
本発明の組成物で使用される好適ポリマーコーティングは酢酸セルロース、ポリメタクリレート(例えばEudragit E又はEudragit NE 30 D)、及びエチルセルロースから選択される。
【0016】
適切な植物油としては水素化綿実油(例えばLubritab又はSterotexとして市販されているもの)、水素化パーム油(例えばSoftisan 154又はDynasan P60として市販されているもの)、水素化大豆油(例えばSterotex HMとして市販されているもの)が挙げられる。
【0017】
疎水性成分はセチルアルコール、ケトステアリルアルコール、コレステロール、モノステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル及びステアリン酸から選択することができる。
【0018】
シクロデキストリンはα−、β−又はγ−シクロデキストリンを含むことができる。
【0019】
本明細書に記載する組成物は錠剤、サシェ剤、又はハードもしくはソフトゼラチンカプセル剤の形態で投与することができる。コート錠が好ましい。
【0020】
本発明の組成物において、クロピドグレルは組成物の総重量を基にして50重量%まで、例えば10〜45%、例えば20〜40%、例えば25〜35重量%の量で存在することができる。
【0021】
従って、本発明の組成物の成分は以下のものを含むことができる。
−添加する場合には組成物の総重量を基にして60重量%まで、例えば20〜50%、例えば25〜40重量%の糖(例えばラクトース)。本発明の組成物ではラクトースDCL 11が適切なグレードである;
−添加する場合には組成物の総重量を基にして40重量%まで、例えば5〜35%、例えば8〜25%、例えば10〜20重量%の微結晶セルロース。Avicel PH 112が本発明の組成物で使用するのに適したグレードである;
−添加する場合には組成物の総重量を基にして40重量%まで、例えば5〜35%、例えば8〜20%、例えば10〜17重量%の澱粉。澱粉1500 LMが本発明の組成物で使用するのに適したグレードである;
−乾燥剤(例えば商標名Syloid ALで市販されている粉末無水シリカ)。この成分を添加する場合には組成物の8重量%まで、例えば0.5〜6%、例えば1〜4重量%とすることができる;
−添加する場合には組成物の重量を基にして約15重量%まで、例えば1〜10%、例えば2〜7重量%の水素化植物油。水素化植物油は例えば商標名Sterotexで市販されている;
−添加する場合には組成物の重量を基にして約10重量%まで、例えば2〜8%、例えば4〜6重量%のポリマーコーティング。このようなコーティングは例えば商標名Opadry AMBで市販されている;
−添加する場合には組成物の総重量を基にして80重量%まで、例えば5〜75%、例えば10〜65%、例えば15〜50重量%の充填剤。マンニトールとキシリトールが本発明の組成物で適切な充填剤の例である。
【0022】
他の成分としては二酸化チタン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びプロピレングリコールが挙げられる。
【0023】
本発明の組成物は従来公知の組成物よりも製剤化が簡単である。本発明者らは固体クロピドグレル組成物の公知製造方法よりも容易に成分を加工して例えば錠剤を形成できることを見いだした。
【0024】
本発明の組成物は貯蔵安定性である。従って、周囲条件で数日間、数週間及び数カ月間保存しても分解は全く又は殆ど観察されない。
【0025】
本発明の組成物及び方法で使用されるクロピドグレルはラセミ化合物形態でもよいし、一部又は全体が高純度のジアステレオマー形態でもよい。従って、クロピドグレルは純粋又は実質的な純粋なジアステレオマー形態とすることができ、公知方法を使用して測定した場合に例えば>90%、例えば93%、94%、95%又は>95%、例えば96%、97%以上のジアステレオマーを含む。
【0026】
別の側面において、本発明は塩基又は医薬的に許容可能な塩形態のクロピドグレルを含有する錠剤の製造方法であって、
a)クロピドグレルを無水又は実質的無水成分と共に圧縮し、凝集体を形成する段階と、
b)凝集体を粉砕し、顆粒又は粒子を形成する段階と、
c)場合により顆粒又は粒子を少なくとも1種の別の成分と混合する段階と、
d)こうして形成された顆粒又は粒子を錠剤に圧縮する段階を含む方法を提供する。
【0027】
圧縮は例えばローラー圧縮機を使用して実施することができる。
【0028】
本発明者らはローラー圧縮とは高圧凝集の1形態であると理解している。即ち、ローラープレスは例えば2個以上の逆方向に回転するローラー間で加圧しながら粉末又は他の乾燥バルク材料に機械的圧力を加える。ローラー圧縮機内の条件は一般に材料を圧縮物に圧縮した後にミルに通して顆粒を生成するように選択する。
【0029】
本発明者らはFitzpatrick Chilsonator圧縮機がローラー圧縮に適した市販圧縮機であることを見いだした。従って、ローラー速度は1〜10rpm、例えば2〜8、例えば3、4又は5r.p.m.とすることができる。材料に加えるローラー圧は300〜800ポンド/平方インチ(psi)、例えば350(24.60kg/cm)〜700(49.21kg/cm)、例えば500(35.13kg/cm)、550又は600psiとすることができる。
【0030】
乾燥剤(例えば無水シリカ)を凝集体又は顆粒と混合してもよい。この結果、加工後の混合物の安定性と流動性が改善する。
【0031】
疎水性滑沢剤(例えば水素化植物油)を加えてもよい。この結果、従来の滑沢剤を使用して観察されるよりも安定性が改善する。
【0032】
方法は低湿又は超低湿環境で実施することができる。
【0033】
本発明者らは方法段階a)から得られた圧縮ブレンドを微粉砕ミル(例えば振動式造粒機、quadrocomill又はハンマーミル)に通すことにより顆粒又は粒子状に粉砕できることを見いだした。従って、段階b)は凝集体を粉砕してサイズを低減することができる。
【0034】
1好適側面において、方法段階b)は粒子比率が低いか又は僅少である顆粒を形成するように実施することができる。従って、段階b)の生成物は顆粒/粒子混合物中の顆粒を80%以上、例えば85%、90%、95%以上、例えば98%、99%又は100%にすることができる。
【0035】
別の側面において、本発明は被覆クロピドグレル粒子又は顆粒の製造方法として、適切な溶媒中でクロピドグレルとポリマー、水素化植物油、又はシクロデキストリンの溶液を調製する段階と、溶液を噴霧乾燥する段階を含む方法を提供する。
【0036】
溶媒は水性もしくは有機溶媒又は有機溶媒混合物を含むことができる。水性溶媒を使用する場合には、100重量%まで、例えば5〜80%、例えば10〜60重量%の水分を含有することができる。
【0037】
こうしてコーティング又は封入された粒子又は顆粒を更に加工し、例えば圧縮を使用して錠剤にすることができる。
【0038】
クロピドグレル粒子のコーティングは例えば流動層(例えばWurster)を使用するか、又は油中水もしくは水中油相分離又はコアセルベーション封入法により実施することができる。
【0039】
従って、別の側面において、クロピドグレル顆粒又は粒子のコーティングは方法段階b)の後又は段階c)を実施する場合にはその後で段階d)の前に実施することができる。
【0040】
特定の理論的作用メカニズムに結び付けるものではないが、本発明者らは疎水性ポリマーが粒子又は錠剤の周囲に有効な水分バリヤーを形成することができると考える。
【0041】
本発明で使用する粒子の典型的寸法は公知方法を使用して観察した場合に50ミクロン〜150ミクロンである。本発明の顆粒の75%は100ミクロン〜500ミクロンとすることができ、本発明の凝集体の75%は500ミクロン〜2000ミクロンの粒度範囲とすることができる。
【0042】
本発明の1好適側面は被覆粒子、顆粒、凝集体又は錠剤の形態の本明細書に記載するクロピドグレル組成物であり、コーティングはHPMCを含まないか又は実質的に含まない。
【0043】
クロピドグレルは患者の体重と他の状況に応じてクロピドグレル塩基として薬剤物質10mg、25mg、50mg、60mg、75mg又は100mgの用量で投与することができる。この用量を毎日投与することができる。錠剤形態で投与する場合には、錠剤重量は例えば合計50mg、100mg、150mg、200mg又は300mgとすることができる。
【0044】
クロピドグレル塩基、メシル酸塩及びヨウ化水素酸塩はTorrent社から市販されている。
【0045】
塩酸クロピドグレルは公開特許出願EP 0 281 459及びWO98/51682に開示されている方法と同様の方法により製造することができる。
【0046】
臭化水素酸クロピドグレルは周囲温度でクロピドグレル塩基の有機溶液(例えばトルエン溶液)にHBrガスをに通すことにより製造することができる。臭化水素酸クロピドグレル塩が沈殿したら、濾過し、例えばトルエン等の有機溶媒で洗浄すればよい。塩の湿潤ケーキを高温(例えば50〜80℃、例えば70〜75℃)で減圧乾燥すると、クロピドグレルHBrがオフホワイト固体として得られる。
【0047】
1側面において、本発明は実施例に関して本明細書に実質的に記載する組成物又は方法を提供する。別の側面において、本発明は本発明の方法を使用して製造された組成物を提供する。本発明の方法により製造された組成物(例えば錠剤)はHPMCを含まないか又は実質的に含まないようにすることができる。
【0048】
以下、本発明の組成物と方法を単に例示として記載する。
【実施例1】
【0049】
【表1】

【0050】
成分(全て無水)を混合し、乾燥ローラー圧縮を使用して凝集体に加工し、顆粒に圧縮し、錠剤に成形した。加工は低湿環境で実施した。1000錠を製造し、100錠ずつ10ロットに分割した。全10ロットを周囲条件で保存し、毎日検査した。
【0051】
10日後に目視検査により分解は検出されなかった。2カ月後に極僅かな分解が観察された。
【実施例2】
【0052】
メシル酸塩の代わりにヨウ化水素酸クロピドグレルを、クロピドグレル塩基75mgに等価のモル量使用して実施例1を繰返した。安定な錠剤が製造された。
【実施例3】
【0053】
メシル酸塩の代わりに塩酸クロピドグレルを、クロピドグレル塩基75mgに等価のモル量使用して実施例1を繰返した。安定な錠剤が製造された。
【実施例4】
【0054】
【表2】

【0055】
無水成分を混合し、実施例1と同様に加工し、錠剤に成形した。Opadry AMBを使用して錠剤にコーティングした。
【0056】
1000錠を製造し、100錠ずつ10ロットに分割した。全10ロットを周囲条件で保存し、毎日検査した。10日後に目視検査により分解は検出されなかった。1カ月後に極僅かな分解が観察された。
【実施例5】
【0057】
メシル酸塩の代わりにヨウ化水素酸クロピドグレルを使用して実施例4を繰返した。クロピドグレル塩基75mgに等価のモル量を使用した。安定な錠剤が製造された。
【実施例6】
【0058】
メシル酸塩の代わりに塩酸クロピドグレル(塩基75mgに等価のモル量)を使用して実施例4を繰返した。安定な錠剤が製造された。
【0059】
以下の実施例7及び9〜12では充填剤としてマンニトールを含有する組成物を製造した。
【実施例7】
【0060】
【表3】

【0061】
メシル酸クロピドグレル99.7mgはクロピドグレル塩基75mgに等価である。
【0062】
組成物7a:クロピドグレル塩をマンニトール、微結晶セルロース及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの一部とブレンドした。Fitzpatrick Chilsonatorローラー圧縮機を使用してブレンドを圧縮した。次に圧縮物を振動式造粒機微粉砕ミルに通すことにより顆粒状に粉砕した。顆粒を微結晶セルロースの一部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、PEG 6000及びSterotexとブレンドした。Korschロータリーコンプレッサーを使用してブレンドを圧縮した。次にHicoater穴あきコーティングパンで錠剤にOpadry AMBをコーティングした。
【0063】
同様の方法を使用して組成物7b及び7cを製造した。
【実施例8】
【0064】
臭化水素酸クロピドグレル
トルエン1000ml中のクロピドグレル塩基100gの溶液に周囲温度で臭化水素ガスを15分間通した。クロピドグレルHBrが沈殿した。沈殿したクロピドグレルHBr塩を濾過し、トルエン500mlで洗浄した。塩の湿潤ケーキを70〜75℃で一晩減圧乾燥すると、クロピドグレルHBrがオフホワイト固体として得られた。
【0065】
収量:88.1g(70%)。
【実施例9】
【0066】
【表4】

【0067】
臭化水素酸クロピドグレル93.9mgはクロピドグレル塩基75mgに等価である。組成物9a〜9cは7aと同様に製造した。
【実施例10】
【0068】
【表5】

【0069】
ヨウ化水素酸クロピドグレル104.9mgはクロピドグレル塩基75mgに等価である。組成物10a〜10cは7aと同様に製造した。
【実施例11】
【0070】
【表6】

【0071】
塩酸クロピドグレル83.5mgはクロピドグレル塩基75mgに等価である。組成物11a〜11cは上記7aと同様に製造した。
【実施例12】
【0072】
クロピドグレルHCl錠剤
【0073】
【表7】

「qs」:所望色相又は色を得るために十分な量。
【0074】
組成物は上記実施例7aと同様に製造したが、実施例12bの組成物ではOpadry AMBコーティングを省略した。実施例12aの錠剤組成物は実施例12bの錠剤組成物よりも高い安定性を示した。
【0075】
ローラー圧縮の使用を含む本発明の方法は従来公知の組成物よりも安定で堅牢なクロピドグレル組成物を提供することができる。従って、高価なパッケージング材料が不要になる等の経済的利点がある。組成物は再現可能に簡単且つ経済的に製造することができる。特に、本発明はメシル酸クロピドグレル、ヨウ化水素酸クロピドグレル及び塩酸クロピドグレルの安定な固体経口剤形を提供する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬的に許容可能な塩形態のクロピドグレルを含有する経口投与に適した組成物であって、前記組成物が
−ポリ酢酸ビニル又はポリビニルアルコールから選択されるポリマーコーティングと、
−水素化植物油を含む疎水性成分を含み、
前記塩がメシル酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩及び塩酸塩から選択され、前記クロピドグレルが被覆粒子、顆粒又は凝集体の形態である前記組成物。
【請求項2】
錠剤、サシェ剤又はカプセル剤の形態である請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
被覆粒子、顆粒又は凝集体がHPMCを含まないか又は実質的に含まない請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
医薬的に許容可能な塩形態のクロピドグレルを含有する錠剤の製造方法であって、
a)クロピドグレルを無水又は実質的無水成分と共に圧縮し、凝集体を形成する段階と、
b)凝集体を粉砕し、顆粒又は粒子を形成する段階と、
c)場合により顆粒又は粒子を少なくとも1種の別の成分と混合する段階と、
d)こうして形成された顆粒又は粒子を錠剤に圧縮する段階を含み、
前記クロピドグレルがメシル酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩及び塩酸塩の形態で使用され、前記方法が更に脱水剤を凝集体、顆粒又は粒子と混合する段階を含む前記方法。
【請求項5】
疎水性滑沢剤を添加する段階を更に含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
低湿又は超低湿環境で実施される請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
ローラー圧縮を使用して段階a)を実施する請求項4から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
段階b)の後、又は段階c)を実施する場合にはその後で、段階d)の前に顆粒又は粒子のコーティング段階を更に含む請求項4から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
疎水性ポリマー、水素化植物油又はシクロデキストリンを使用してコーティングを実施する請求項8に記載の方法。
【請求項10】
請求項4から9のいずれか一項に記載の方法により製造された錠剤。
【請求項11】
HPMCを含まないか又は実質的に含まない請求項10に記載の錠剤。

【公表番号】特表2007−527414(P2007−527414A)
【公表日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−537245(P2006−537245)
【出願日】平成16年11月3日(2004.11.3)
【国際出願番号】PCT/EP2004/012437
【国際公開番号】WO2005/048992
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(305008042)サンド・アクチエンゲゼルシヤフト (54)
【Fターム(参考)】