説明

グラビアロール、グラビア印刷機および積層セラミック電子部品の製造方法

【課題】平滑性に優れた導電性ペースト膜をグラビア印刷によって形成することができる、グラビア印刷機を提供する。
【解決手段】グラビアロールの周面上に形成される画線部13において、印刷方向土手15と垂直方向土手16とによって区画される複数個のセル17を形成し、垂直方向土手16に複数個の垂直方向切欠き18を設ける。そして、画線部13の中央部においては、垂直方向切欠き18の間隔Gを、印刷方向土手15および垂直方向土手16の各幅Wより大きくする。好ましくは、画線部13の周縁部に位置するセル17の開口面積を、中央部に位置するセル17の開口面積より小さくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、グラビアロール、グラビアロールを備えるグラビア印刷機およびグラビア印刷機を用いて実施される積層セラミック電子部品の製造方法に関するもので、特に、グラビア印刷によって形成されるペースト膜の平滑性を向上させるための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
積層セラミックコンデンサのような積層セラミック電子部品を製造するため、たとえば、内部電極となる導電性ペースト膜をセラミックグリーンシート上に形成する工程が実施される。この導電性ペースト膜によって与えられる内部電極は、高いパターン精度を有していることが要求される。この要求を満たし得る技術として、グラビア印刷が注目されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1では、グラビア印刷によって形成されたペースト膜の外周部分での厚みを均一化することを目的として、グラビアロールの周面上に形成される、印刷ペーストが付与される画線部において形成される複数個のセルについて、外周部におけるセルの開口面積を、中央部におけるセルの開口面積よりも小さくし、かつ、外周部におけるセルの深さを、中央部におけるセルの深さよりも浅くしたものが記載されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のものでは、画線部に形成される各セルは互いに独立しているため、画線部全体の面積に対するセルの部分の面積の比率が比較的低く、また、印刷時において、隣り合うセル間での印刷ペーストの流動が生じ得ないため、特に、比較的広い面積のペースト膜を形成するための印刷には不向きであり、印刷むらが生じやすい。
【0005】
上述した問題を解決し得るものとして、電子部品の分野での適用を意図したものではないが、画線部に形成される複数個のセルを規定する土手を、印刷方向に対して斜めに延びるように配置するとともに、セルを隣り合うものの間で連通状態とするため、各セルを区画する土手において切欠きが設けられたものが提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平9−76459号公報
【特許文献2】実公平5−41015号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の特許文献2に記載の技術によれば、画線部全体の面積に対する印刷ペーストを保持し得る領域(すなわち、セルおよび切欠き)の面積の比率を高めることができ、また、切欠きを通しての印刷ペーストの流動を期待できる。
【0007】
しかしながら、特許文献2に記載の技術では、切欠きの間隔が土手の幅より小さくされているため、たとえば導電性ペーストのような粘度の比較的高い印刷ペーストを用いた場合、この印刷ペーストの隣り合うセル間での流動が制限される。その結果、印刷されたペースト膜にセルの痕跡が残ったり、平滑なペースト膜が形成されなかったりすることがある。
【0008】
また、特許文献2に記載の技術では、画線部に形成される複数個のセルを規定する土手が、印刷方向に対して斜め方向に延びるように配置されているので、被印刷シートがグラビアロールから離れるときの印刷ペーストのいわゆる糸引きが、印刷方向すなわちグラビアロールの周面の移動方向に対して斜め方向に発生し、印刷されたペースト膜の周縁形状において局部的な凹凸が生じやすい。
【0009】
また、上述の糸引きは印刷方向に対して斜め方向に発生するとしても、その方向は一定しないため、糸引き状態の印刷ペーストが互いに重なることがある。このことは、ペースト膜の厚みのばらつきの原因となる。
【0010】
そこで、この発明の目的は、上述のような問題を解決し得る、グラビアロール、グラビア印刷機およびこれを用いて実施される積層セラミック電子部品の製造方法を提供しようとすることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は、積層セラミック電子部品に備える積層構造物の一部をなすパターニングされた内部電極またはセラミック層となるべきペースト膜を被印刷シート上にグラビア印刷によって形成するためのグラビア印刷機にまず向けられる。
【0012】
このグラビア印刷機は、ペースト膜を与える導電性ペーストまたはセラミックスラリーからなる印刷ペーストが付与される画線部をその周面上に形成しているグラビアロールと、グラビアロールに対して被印刷シートを挟んで対向する圧胴とを備えている。
【0013】
このような構成を備えるグラビア印刷機において、前述した技術的課題を解決するため、次のような構成を備えることを特徴としている。
【0014】
すなわち、画線部には、略印刷方向に延びる印刷方向土手と印刷方向土手に対して略垂直方向に延びる垂直方向土手とが設けられるとともに、印刷方向土手と垂直方向土手とによって区画された、複数個のセルが形成される。そして、セルを隣り合うものの間で連通状態とするため、垂直方向土手には垂直方向切欠きが設けられており、印刷方向土手は垂直方向切欠きを横切るように配置され、画線部の中央部においては、垂直方向切欠きの間隔は、印刷方向土手および垂直方向土手の各幅より大きくされていることを特徴としている。
【0015】
なお、上述のように、印刷方向土手の延びる方向が略印刷方向であり、垂直方向土手の延びる方向が印刷方向土手に対して略垂直方向であるとしたのは、それぞれ、印刷方向および垂直方向に対して±5度程度の許容範囲があるためである。
【0016】
上記印刷方向土手は、画線部における印刷始端近傍から印刷終端近傍に至るまで連続して延びるように設けられていることが好ましい。なお、印刷方向土手が印刷始端近傍から印刷終端近傍に至るまで連続して延びるとは、たとえば印刷始端や印刷終端において溝が形成されていてもよいことを意味している。
【0017】
印刷方向に関して互いに隣り合う垂直方向切欠きは、印刷方向に対して垂直方向での位置が互いに異ならされていることが好ましい。
【0018】
複数個のセルの各々の開口面積については、画線部の周縁部に位置するセルが、画線部の中央部に位置するセルに比べて小さくされることが好ましい。
【0019】
この発明に係るグラビア印刷機の第1の特定的な実施態様では、各印刷方向土手は、画線部において連続して延び、各垂直方向土手については、印刷方向土手に接した状態で位置するものと印刷方向土手に対して垂直方向切欠きを介して位置するものとが印刷方向に関して交互に配置され、各セルの対角線方向に対向する2つの角の部分には、垂直方向切欠きが位置している。
【0020】
上述の第1の実施態様において、画線部の印刷始端側には、印刷方向に対して垂直方向に延びる少なくとも1本の始端溝が、セルとは独立して設けられていることが好ましい。
【0021】
また、第1の実施態様において、印刷方向土手の最も外側に位置するものの各外側には、垂直方向切欠きが形成されないことが好ましい。
【0022】
この発明に係るグラビア印刷機の第2の特定的な実施態様では、印刷方向土手には複数個の印刷方向切欠きが設けられ、それによって、各印刷方向土手は、印刷方向切欠きを介在させて断続的に延びるようにされる。また、印刷方向切欠きを横切るように、垂直方向土手が配置され、各セルの各角の部分には、垂直方向切欠きまたは印刷方向切欠きが位置している。
【0023】
上述の第2の実施態様において、画線部の印刷始端側に位置するセルと印刷終端側に位置するセルとについては、開口面積が互いに同じとされることが好ましい。
【0024】
この発明に係るグラビア印刷機において、画線部には、その輪郭の少なくとも一部を規定する一定幅の輪郭溝が設けられていることが好ましい。
【0025】
また、複数個のセルは、各々の深さが互いに同じであることが好ましい。
【0026】
また、グラビアロールの周方向での画線部の寸法は、グラビアロールと圧胴とによって与えられるニップ幅より小さいことが好ましい。
【0027】
この発明は、また、上述のようなグラビア印刷機を用いてパターニングされた内部電極またはセラミック層となるべきペースト膜を形成する工程が実施される、積層セラミック電子部品の製造方法にも向けられる。
【0028】
上述の場合、前述の被印刷シートは、好ましくは、セラミックグリーンシートである。
【0029】
この発明は、さらに、積層セラミック電子部品に備える積層構造物の一部をなすパターニングされた内部電極またはセラミック層となるべきペースト膜を被印刷シート上にグラビア印刷によって形成するためのグラビア印刷機に備える、グラビアロールにも向けられる。この発明に係るグラビアロールは、ペースト膜を与える導電性ペーストまたはセラミックスラリーからなる印刷ペーストが付与される画線部をその周面上に形成しており、画線部には、略印刷方向に延びる印刷方向土手と印刷方向土手に対して略垂直方向に延びる垂直方向土手とが設けられるとともに、印刷方向土手と垂直方向土手とによって区画された、複数個のセルが形成され、セルを隣り合うものの間で連通状態とするため、垂直方向土手には垂直方向切欠きが設けられており、印刷方向土手は垂直方向切欠きを横切るように配置され、画線部の中央部においては、垂直方向切欠きの間隔は、印刷方向土手および垂直方向土手の各幅より大きくされていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0030】
以上のように、この発明に係るグラビア印刷機によれば、グラビアロールの周面上に形成される画線部には、印刷方向土手と垂直方向土手が設けられるとともに、印刷方向土手と垂直方向土手とによって区画された、複数個のセルを隣り合うものの間で連通状態とするため、垂直方向土手には垂直方向切欠きが設けられているとともに、画線部の中央部において、垂直方向切欠きの間隔が、印刷方向土手および垂直方向土手の各幅より大きくされているので、印刷ペーストとして比較的高い粘度を有するものを用いても、隣り合うセル間で印刷ペーストが良好に流動することができる。すなわち、切欠きの幅が大きくなることに加えて、土手の幅を小さくすることによって、切欠きを通過するのに移動しなければならない距離が短くなるため、印刷ペーストは切欠きを通過しやすくなり、隣り合うセル間で印刷ペーストが良好に流動することができる。その結果、グラビア印刷によって形成されるペースト膜の厚みを均一なものとすることができる。
【0031】
また、印刷方向土手が略印刷方向に延びているので、被印刷物がグラビアロールから離れるときの印刷ペーストの糸引きは、印刷方向に対して斜め方向に発生することがない。このことも、グラビア印刷によって形成されるペースト膜の厚みを一様なものとするように寄与する。
【0032】
この発明に係るグラビア印刷機において、印刷方向土手が、画線部における印刷始端近傍から印刷終端近傍に至るまで連続して延びるように設けられていると、印刷ペーストは印刷方向土手によって囲まれた範囲でのみ印刷方向に流動するため、ペースト膜の表面における凹凸の発生を抑制する効果が大きい。したがって、グラビア印刷によって形成されるペースト膜の厚みの均一化をより確実に達成することができる。
【0033】
また、印刷方向に関して互いに隣り合う垂直方向切欠きは、印刷方向に対して垂直方向での位置が互いに異ならされていると、グラビアロールの周面上の余分な印刷ペーストをブレードによって掻き取ったときに、不所望にも、各セル内に留まるべき印刷ペーストまで掻き出してしまい、そのため、ペースト膜が部分的に薄くなってしまうことを有利に防止することができる。また、被印刷物がグラビアロールから離れるときの印刷ペーストの糸引きは、垂直方向切欠きを経由して連続的に進行する。したがって、垂直方向切欠きの互いに隣り合うものの位置が、上述のように、印刷方向に対して垂直方向にずらされていると、印刷ペーストの糸引きによって生じ得るペースト膜の表面における凹凸を抑制することができる。
【0034】
また、一般的に、グラビア印刷を適用してペースト膜を形成した場合、ペースト膜の周縁部が中央部よりも厚くなる、いわゆる「サドル現象」が生じやすい。このような「サドル現象」が生じた導電性ペースト膜を用いて積層セラミック電子部品を製造した場合、ショート不良や構造欠陥を招くことがある。この発明に係るグラビア印刷機において、画線部の周縁部に位置するセルが、画線部の中央部に位置するセルに比べて小さい開口面積を有するようにされていると、上述の「サドル現象」を生じさせにくくすることができる。
【0035】
また、この発明において、各印刷方向土手が、画線部において連続して延び、各垂直方向土手については、印刷方向土手に接した状態で位置するものと印刷方向土手に対して垂直方向切欠きを介して位置するものとが印刷方向に関して交互に配列され、各セルの対角線方向に対向する2つの角の部分に垂直方向切欠きが位置するようにされると、グラビア印刷によって形成されたペースト膜の端縁形状において局部的な凹凸が生じにくく、また、ペースト膜の平滑性をより向上させることができる。
【0036】
上述の実施態様において、画線部の印刷始端側に、印刷方向に対して垂直方向に延びる少なくとも1本の始端線が、セルとは独立して設けられていると、ペースト膜の印刷始端側でのかすれや厚みの不足を生じさせにくくすることができる。
【0037】
また、この発明に係るグラビア印刷機において、画線部に、その輪郭の一部を規定する一定幅の輪郭溝が設けられていると、グラビア印刷によって形成されたペースト膜の外周の輪郭の直線性を向上させることができる。
【0038】
また、画線部に形成される複数個のセルの各々が互いに同じ深さを有していると、グラビア印刷によって形成されたペースト膜の厚みが各セルの開口面積によって支配されることになるので、ペースト膜の厚みを、各セルの開口面積によって容易に制御することができる。
【0039】
また、グラビアロールの周方向での画線部の寸法が、グラビアロールと圧胴とによって与えられるニップ幅より小さくされると、印刷工程において、画線部全体が被印刷シートと接触した状態を得ることができるので、印刷ペーストを均一に被印刷シートへと転写することができ、このような転写量の不足によるかすれを生じさせにくくすることができる。
【0040】
以上のようなことから、上述のようなグラビア印刷機を用いて積層セラミック電子部品の製造に適用すれば、得られた積層セラミック電子部品の特性を安定なものとすることができるとともに、不良品の発生を抑制でき、製造の歩留まりを向上させることができる。
【0041】
特に、この発明に係るグラビア印刷機によって、積層セラミック電子部品に備える内部電極となる導電性ペースト膜を形成するようにすれば、導電性ペースト膜の厚みを均一にすることができるので、得られた積層セラミック電子部品において、ショート不良を引き起こしたり、絶縁抵抗不良を引き起こしたりすることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
図1は、この発明の第1の実施形態によるグラビア印刷機1を概略的に示す正面図である。
【0043】
グラビア印刷機1は、グラビアロール2と、グラビアロール2に対して、被印刷シート3を挟んで対向する圧胴4とを備えている。これらグラビアロール2および圧胴4は、それぞれ、矢印5および6方向に回転し、それによって、被印刷シート3は矢印7方向へ搬送される。
【0044】
グラビア印刷機1は、たとえば積層セラミックコンデンサのような積層セラミック電子部品を製造するために用いられるものである。より特定的には、グラビア印刷機1は、積層セラミック電子部品に備える積層構造物の一部をなすパターニングされた層となるべきペースト膜を被印刷シート3上にグラビア印刷によって形成するために用いられる。より具体的には、図2に示すように、セラミックグリーンシート8上に、パターニングされた内部電極となるべき導電性ペースト膜9がグラビア印刷によって形成される。
【0045】
セラミックグリーンシート8は、図2に示すように、キャリアフィルム10によって裏打ちされた状態にある。したがって、図1に示した被印刷シート3は、このようにキャリアフィルム10によって裏打ちされたセラミックグリーンシート8である。
【0046】
グラビアロール2は、図1に示すように、タンク11内に収容された導電性ペースト12内に浸漬され、それによって、グラビアロール2の周面上に形成された複数個の画線部13(その一部が概略的に図示されている。)に導電性ペースト12が付与される。なお、画線部13の詳細については、後述する。グラビアロール2の周面上の余分な導電性ペースト12は、ドクターブレード14によって掻き取られる。
【0047】
画線部13は、その代表的なもののみが図3に概略的に図示されているように、図2に示した導電性ペースト膜9のパターンに対応するパターンを有している。この実施形態では、画線部13の長手方向がグラビアロール2の周方向に向くようにされている。
【0048】
図4は、1個の画線部13を拡大して示す、グラビアロール2の周面の展開図である。図4において、印刷方向が矢印で示されているが、この印刷方向は、図1に示した矢印5に対応している。より詳細には、画線部13の図4における右端側が印刷始端側であり、左端側が印刷終端側である。したがって、印刷工程において、画線部13の、被印刷シート3に接触する領域は、図4における右端側から左端側へとその位置を変える。
【0049】
画線部13には、印刷方向に延びる複数本の印刷方向土手15と印刷方向土手15に対して垂直方向に延びる複数本の垂直方向土手16とが設けられる。そして、印刷方向土手15と垂直方向土手16とによって区画された、複数個のセル17が形成される。
【0050】
このような複数個のセル17の各々の開口面積について見ると、画線部13の周縁部に位置するセル17(A)は、画線部13の中央部に位置するセル17(B)に比べて小さくされている。周縁部に位置するセル17(A)の開口面積を小さくするため、印刷方向土手15および垂直方向土手16の各々の、画線部13の周縁部に位置する部分では、他の部分に比べて、幅がより大きくされている。このような構成を採用することにより、前述した「サドル現象」を生じにくくすることができる。
【0051】
また、セル17を隣り合うものの間で連通状態とするため、垂直方向土手16には複数個の垂直方向切欠き18が設けられる。この結果として、この実施形態では、垂直方向土手16は、垂直方向切欠き18を介在させて断続的に延びるようにされている。
【0052】
また、各印刷方向土手15は、垂直方向切欠き18を横切るように配置され、画線部13において連続して延びている。各垂直方向土手16については、印刷方向土手15に接した状態で位置するものと印刷方向土手15に対して垂直方向切欠き18を介して位置するものとが印刷方向に関して交互に配置される。その結果、各セル17の対角線方向に対向する2つの角の部分の各々には、垂直方向切欠き18が位置している。
【0053】
上述した構成を採用することにより、隣り合うセル17間で導電性ペースト12(図1参照)が円滑に流動し得るばかりでなく、導電性ペースト12が印刷方向に均一に流動し得るため、被印刷シート3がグラビアロール2から離れるときの導電性ペースト12のいわゆる糸引きが、グラビアロール2の周面に対して斜めに発生することがなく、印刷された導電性ペースト膜9(図2参照)の周縁形状において局部的な凹凸を生じにくくすることができる。
【0054】
なお、比較例として、逆に、印刷方向土手15を断続的に延びるようにし、垂直方向土手16を連続して延びるようにしたときには、導電性ペースト膜9の厚みに関して比較的大きな凹凸が生じることが確認されている。
【0055】
図5は、図4に示した画線部13の中央部領域をさらに拡大して示した図である。図5に示すように、画線部13の中央部においては、垂直方向切欠き18の間隔Gは、印刷方向土手15および垂直方向土手16の各幅Wより大きくされている。たとえば、幅Wが5〜20μmであるのに対し、間隔Gは20〜40μmとされる。
【0056】
このような構成を採用することにより、たとえば0.1〜40Pa・sといった粘度を有する一般のグラビアインクに比べて高い粘度を有する導電性ペースト12であっても、印刷方向へ一定の流れが円滑に発生し、導電性ペースト膜9において均一な厚みを確実に得ることができる。なお、図示の実施形態では、印刷方向土手15および垂直方向土手16の各幅Wが互いに同じであったが、互いに異なっていてもよい。
【0057】
再び図4を参照して、画線部13の印刷始端側には、印刷方向に対して垂直方向に延びる少なくとも1本の始端溝、この実施形態では、2本の始端溝19および20が、セル17とは独立して設けられている。これら始端溝19および20は、それぞれ、一定の幅および深さをもって形成される。このような始端溝19および20の存在により、印刷始端側における導電性ペースト膜9のかすれや厚みの不足を生じさせにくくすることができる。
【0058】
また、画線部13には、その輪郭の少なくとも一部を規定する一定幅の輪郭溝21が設けられている。なお、輪郭溝21の幅は、印刷方向と垂直方向とで異ならせてもよい。また、輪郭溝21は、この実施形態では、一定の深さを有していて、また、画線部13の印刷始端側の辺を除く3辺に沿って設けられている。このような構成を採用することにより、導電性ペースト膜9の輪郭における直線性を向上させることができる。
【0059】
また、印刷方向土手15の最も外側に位置するもの15(A)の各外側には、垂直方向切欠き18が形成されていない。このような構成は、上述した導電性ペースト膜9の端縁での直線性、特に印刷方向に延びる端縁での直線性の向上に寄与させることができる。
【0060】
また、前述したように、セル17の各々の開口面積については、周縁部に位置するセル17(A)が、中央部に位置するセル17(B)に比べて小さくされたが、このような開口面積の大小に関わらず、セル17は、各々の深さが互いに同じとされる。したがって、導電性ペースト膜9の厚みはセル17の開口面積によって支配されることになり、そのため、導電性ペースト膜9の厚みの制御が容易になる。
【0061】
図6は、グラビアロール2および圧胴4の各一部を示す正面図である。図6には、一部の画線部13が概略的に図示されている。
【0062】
グラビアロール2と圧胴4とは、被印刷シート3(図1参照)を挟んで、互いの間で圧力を及ぼしながら各々回転して、被印刷シート3を搬送している。一般に、圧胴4は弾性体から構成されるため、グラビアロール2と圧胴4とによって、所定のニップ幅Nが与えられる。したがって、グラビアロール2の画線部13に付与されている導電性ペースト12は、このニップ幅Nによって規定される範囲内で被印刷シート3に転写される。
【0063】
この実施形態では、グラビアロール2の周方向での画線部13の寸法Lは、ニップ幅Nより小さくされている。したがって、印刷時において、画線部13全体が被印刷シート3に接触した後に被印刷シート3がグラビアロール2から離れることになるため、画線部13内での導電性ペースト12の印刷終端より後方への流動がなくなり、導電性ペースト12は、被印刷シート3に均一に転写されることができる。その結果、導電性ペースト12の転写量の不足によるかすれが導電性ペースト膜9において生じることを有利に防止することができる。
【0064】
特に、この実施形態のように、印刷方向土手15が画線部13において連続して延びる場合には、導電性ペースト12は印刷方向土手15によって囲まれた範囲でのみ印刷方向に流動するため、導電性ペースト膜9の表面における凹凸の発生を抑制する効果が大きい。
【0065】
以上のような構成を有するグラビア印刷機1によって導電性ペースト膜9を形成すれば、この導電性ペースト膜9を、全面にわたって平滑なものとし、かつ外周の輪郭の直線性において優れたものとすることができる。
【0066】
グラビア印刷機1を用いて図2に示すような導電性ペースト9が形成されたセラミックグリーンシート8が得られた後、複数のセラミックグリーンシート8が積層されかつ圧着され、必要に応じてカットされ、次いで焼成されることによって、積層セラミック電子部品のための部品本体となる積層構造物が得られる。この積層構造物において、前述した導電性ペースト膜9は、内部電極を構成する。次に、必要に応じて、積層構造物の外表面上に外部電極等が形成されることによって、所望の積層セラミック電子部品が完成される。
【0067】
このような積層セラミック電子部品において、前述したように、導電性ペースト膜9が全体にわたって平滑に形成されるため、圧着工程で局部的に応力が集中することがなく、そのため、内部電極がセラミック層を通して接触するといったショート不良を引き起こしたり、局部的にセラミック層の厚みが薄くなって絶縁抵抗不良を引き起こしたりすることを防止することができる。
【0068】
図7および図8は、それぞれ、この発明の第2および第3の実施形態を説明するためのもので、図4の一部に相当する図である。図7および図8において、図4に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0069】
図7および図8に示した各実施形態では、第1の実施形態の場合と比較して、垂直方向土手16の、印刷方向土手15に対する位置が変更されている。しかしながら、第1の実施形態の場合と同様、各印刷方向土手15が、画線部13において連続して延び、各垂直方向土手16については、印刷方向土手15に接した状態で位置するものと印刷方向土手15に対して垂直方向切欠き18を介して位置するものとが印刷方向に関して交互に配置され、各セル17の対角線方向に対向する2つの角の部分の各々には、垂直方向切欠き18が位置している、という特徴を有している。
【0070】
図9は、この発明の第4の実施形態を説明するためのもので、図5に相当する図である。図9において、図5に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0071】
図9に示した実施形態では、第2および第3の実施形態の場合と同様、第1の実施形態の場合と比較して、垂直方向土手16の、印刷方向土手15に対する位置が変更されている。しかしながら、第1ないし第3の実施形態の場合と同様、各印刷方向土手15が、画線部13において連続して延びている、という特徴を有している。
【0072】
また、以上説明した第1ないし第4の実施形態は、共通して、印刷方向に関して互いに隣り合う垂直方向切欠き18は、印刷方向に対して垂直方向での位置が互いに異なっている、という特徴を有している。
【0073】
このような構成が採用されることにより、図1に示すように、グラビアロール2の周面上の余分な導電性ペースト12をドクターブレード14によって掻き取ったときに、不所望にも、各セル17内に留まるべき導電性ペースト12まで掻き出してしまい、そのため、図2に示した導電性ペースト膜9が部分的に薄くなってしまうことを有利に防止することができる。
【0074】
また、セラミックグリーンシート8がグラビアロール2から離れるときの導電性ペースト12の糸引きは、垂直方向切欠き18を経由して連続的に進行する。したがって、垂直方向切欠き18の互いに隣り合うものの位置が、上述のように、印刷方向に対して垂直方向にずらされていると、導電性ペースト12の糸引きによって生じ得る導電性ペースト膜9の表面における凹凸を抑制することができる。
【0075】
なお、上述した垂直方向切欠き18の位置に関する特徴は、以下に説明する第5の実施形態においても採用されている。
【0076】
図10および図11は、この発明の第5の実施形態を説明するためのもので、図4および図5にそれぞれ対応する図である。図10および図11において、図4および図5に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0077】
図10に示した実施形態では、印刷方向土手15に複数個の印刷方向切欠き22が設けられ、それによって、各印刷方向土手15は、印刷方向切欠き22を介在させて断続的に延びるようにされていることを特徴としている。また、垂直方向切欠き18を横切るように、印刷方向土手15が配置され、他方、印刷方向切欠き22を横切るように、垂直方向土手16が配置されている。そして、各セル17の各角の部分には、垂直方向切欠き18または印刷方向切欠き22が位置している。
【0078】
図10に示した実施形態は、図4に示した実施形態と共通する次のような特徴を備えている。
【0079】
まず、画線部13の周縁部に位置するセル17(A)は、画線部13の中央部に位置するセル17(B)に比べて小さくされている。これによって、「サドル現象」を生じにくくすることができる。
【0080】
また、画線部13の中央部においては、図11によく示されているように、垂直方向切欠き18の間隔G1は、印刷方向土手15および垂直方向土手16の各幅Wより大きくされている。さらに、この実施形態では、印刷方向切欠き22の間隔G2についても、印刷方向土手15および垂直方向土手16の各幅Wより大きくされている。これによって、導電性ペースト12が比較的高い粘度を有していても、隣り合うセル17間での流動を生じさせやすくし、導電性ペースト膜9において均一な厚みを得ることができる。
【0081】
また、画線部13には、その輪郭の少なくとも一部を規定する一定幅の輪郭溝21が設けられている。なお、輪郭溝21の幅は、印刷方向と垂直方向とで異ならせてもよい。また、この実施形態では、輪郭溝21は、画線部13の全周にわたって設けられている。このような輪郭溝21の存在によって、導電性ペースト膜9の端縁での直線性を向上させることができる。
【0082】
また、複数個のセル17は、各々の深さが互いに同じである。これによって、導電性ペースト膜9の厚みは、各セル17の開口面積によって容易に制御することができる。
【0083】
また、この実施形態においても、好ましくは、図6を参照して説明したような構成、すなわち、画線部13の、グラビアロール2の周方向での寸法Lを、グラビアロール2と圧胴4とによって与えられるニップ幅Nより小さくする構成が採用される。
【0084】
また、印刷方向に関して互いに隣り合う垂直方向切欠き18は、印刷方向に対して垂直方向での位置が互いに異なっている。
【0085】
さらに、図10に示した実施形態では、画線部13の印刷始端側に位置するセル17(C)と印刷終端側に位置するセル17(D)とについては、開口面積が互いに同じとされる。このことは、導電性ペースト膜9の厚みの均一性の向上に寄与させることができる。
【0086】
以上、この発明を図示した実施形態に関連して説明したが、この発明の範囲内において、その他、種々の変形例が可能である。
【0087】
たとえば、図示の実施形態では、画線部13は、その形状が長方形であったが、グラビア印刷によって形成されるべき導電性ペースト膜9のパターンに応じて、画線部の形状を任意に変更することができる。
【0088】
また、図示の実施形態では、被印刷シート3が、キャリアフィルム10によって裏打ちされたセラミックグリーンシート8であり、導電性ペースト膜9がセラミックグリーンシート8上に形成されたが、たとえばキャリアフィルム10のような樹脂シートのみを被印刷シート3として用い、この樹脂シート上に導電性ペースト膜9を形成するようにしてもよい。この場合には、樹脂シート上に形成された導電性ペースト膜9は、その後の工程において、セラミックグリーンシート8上に転写されることになる。
【0089】
また、図示の実施形態では、グラビア印刷によって形成されるペースト膜が導電性ペースト膜9であったが、たとえば、セラミックスラリーのようなペースト状のものからなる膜であってもよい。より具体的には、たとえば積層セラミックコンデンサなどにおいて、内部電極の厚みによる段差を吸収するため、内部電極が形成されない領域に段差吸収用のセラミック層が形成されることがあるが、このようなセラミック層となるべきセラミックスラリーからなるペースト膜を形成しようとする場合にも、この発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】この発明の第1の実施形態によるグラビア印刷機1を概略的に示す正面図である。
【図2】図1に示したグラビア印刷機1によって、被印刷シート3としてのキャリアフィルム10によって裏打ちされたセラミックグリーンシート8上に導電性ペースト膜9が形成された状態を示す断面図である。
【図3】図1に示したグラビアロール2を単独で示す斜視図である。
【図4】図3に示した1個の画線部13を拡大して示す、グラビアロール2の周面の展開図である。
【図5】図4に示した画線部13の一部をさらに拡大して示す図である。
【図6】図1に示したグラビアロール2および圧胴4の各一部を拡大して示す正面図である。
【図7】この発明の第2の実施形態による画線部13を示す、図4の一部に相当する図である。
【図8】この発明の第3の実施形態による画線部13を示す、図4の一部に相当する図である。
【図9】この発明の第4の実施形態による画線部13を示す、図5に相当する図である。
【図10】この発明の第5の実施形態による画線部13を示す、図4に相当する図である。
【図11】図10に示した画線部13の一部をさらに拡大して示す図である。
【符号の説明】
【0091】
1 グラビア印刷機
2 グラビアロール
3 被印刷シート
4 圧胴
8 セラミックグリーンシート
9 導電性ペースト膜
12 導電性ペースト
13 画線部
15 印刷方向土手
15(A) 最も外側に位置する印刷方向土手
16 垂直方向土手
17 セル
17(A) 周縁部に位置するセル
17(B) 中央部に位置するセル
17(C) 印刷始端側に位置するセル
17(D) 印刷終端側に位置するセル
18 垂直方向切欠き
19,20 始端溝
21 輪郭溝
22 印刷方向切欠き
G,G1 垂直方向切欠きの間隔
W 土手の幅
N ニップ幅
L 画線部の寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層セラミック電子部品に備える積層構造物の一部をなすパターニングされた内部電極またはセラミック層となるべきペースト膜を被印刷シート上にグラビア印刷によって形成するためのグラビア印刷機であり、
前記ペースト膜を与える導電性ペーストまたはセラミックスラリーからなる印刷ペーストが付与される画線部をその周面上に形成しているグラビアロールと、
前記グラビアロールに対して、前記被印刷シートを挟んで対向する圧胴と
を備え、
前記画線部には、略印刷方向に延びる印刷方向土手と前記印刷方向土手に対して略垂直方向に延びる垂直方向土手とが設けられるとともに、前記印刷方向土手と前記垂直方向土手とによって区画された、複数個のセルが形成され、
前記セルを隣り合うものの間で連通状態とするため、前記垂直方向土手には垂直方向切欠きが設けられており、前記印刷方向土手は前記垂直方向切欠きを横切るように配置され、前記画線部の中央部においては、前記垂直方向切欠きの間隔は、前記印刷方向土手および前記垂直方向土手の各幅より大きくされている、
グラビア印刷機。
【請求項2】
前記印刷方向土手は、前記画線部における印刷始端近傍から印刷終端近傍に至るまで連続して延びるように設けられている、請求項1に記載のグラビア印刷機。
【請求項3】
印刷方向に関して互いに隣り合う前記垂直方向切欠きは、印刷方向に対して垂直方向での位置が互いに異ならされている、請求項1または2に記載のグラビア印刷機。
【請求項4】
複数個の前記セルの各々の開口面積について、前記画線部の周縁部に位置する前記セルが、前記画線部の中央部に位置する前記セルに比べて小さくされる、請求項1ないし3のいずれかに記載のグラビア印刷機。
【請求項5】
各前記印刷方向土手は、前記画線部において連続して延び、各前記垂直方向土手については、前記印刷方向土手に接した状態で位置するものと前記印刷方向土手に対して前記垂直方向切欠きを介して位置するものとが印刷方向に関して交互に配列され、各前記セルの対角線方向に対向する2つの角の部分には、前記垂直方向切欠きが位置している、請求項1に記載のグラビア印刷機。
【請求項6】
前記画線部の印刷始端側には、印刷方向に対して垂直方向に延びる少なくとも1本の始端溝が、前記セルとは独立して設けられている、請求項5に記載のグラビア印刷機。
【請求項7】
前記印刷方向土手の最も外側に位置するものの各外側には、前記垂直方向切欠きが形成されない、請求項5または6に記載のグラビア印刷機。
【請求項8】
前記印刷方向土手には複数個の印刷方向切欠きが設けられ、それによって、各前記印刷方向土手は、前記印刷方向切欠きを介在させて断続的に延びるようにされ、前記印刷方向切欠きを横切るように、前記垂直方向土手が配置され、各前記セルの各角の部分には、前記垂直方向切欠きまたは前記印刷方向切欠きが位置している、請求項1に記載のグラビア印刷機。
【請求項9】
前記画線部の印刷始端側に位置する前記セルと印刷終端側に位置する前記セルとについては、開口面積が互いに同じとされる、請求項8に記載のグラビア印刷機。
【請求項10】
前記画線部には、その輪郭の少なくとも一部を規定する一定幅の溝が設けられている、請求項1ないし9のいずれかに記載のグラビア印刷機。
【請求項11】
複数個の前記セルは、各々の深さが互いに同じである、請求項1ないし10のいずれかに記載のグラビア印刷機。
【請求項12】
前記グラビアロールの周方向での前記画線部の寸法は、前記グラビアロールと前記圧胴とによって与えられるニップ幅より小さい、請求項1ないし11のいずれかに記載のグラビア印刷機。
【請求項13】
請求項1ないし12のいずれかに記載のグラビア印刷機を用いてパターニングされた内部電極またはセラミック層となるべきペースト膜を形成する工程が実施される、積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項14】
前記被印刷シートは、セラミックグリーンシートである、請求項13に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項15】
積層セラミック電子部品に備える積層構造物の一部をなすパターニングされた内部電極またはセラミック層となるべきペースト膜を被印刷シート上にグラビア印刷によって形成するためのグラビア印刷機に備える、グラビアロールであって、
前記ペースト膜を与える導電性ペーストまたはセラミックスラリーからなる印刷ペーストが付与される画線部をその周面上に形成しており、
前記画線部には、略印刷方向に延びる印刷方向土手と前記印刷方向土手に対して略垂直方向に延びる垂直方向土手とが設けられるとともに、前記印刷方向土手と前記垂直方向土手とによって区画された、複数個のセルが形成され、
前記セルを隣り合うものの間で連通状態とするため、前記垂直方向土手には垂直方向切欠きが設けられており、前記印刷方向土手は前記垂直方向切欠きを横切るように配置され、前記画線部の中央部においては、前記垂直方向切欠きの間隔は、前記印刷方向土手および前記垂直方向土手の各幅より大きくされている、
グラビアロール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−296861(P2007−296861A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−190630(P2007−190630)
【出願日】平成19年7月23日(2007.7.23)
【分割の表示】特願2004−109704(P2004−109704)の分割
【原出願日】平成16年4月2日(2004.4.2)
【出願人】(000006231)株式会社村田製作所 (3,635)
【Fターム(参考)】