説明

グリコーゲンが低減した、改変された光合成微生物および炭素ベースの生成物を生成することにおけるその使用

本開示は、グリコーゲンの生合成または貯蔵経路に1つまたは複数の突然変異または欠失を含有し、野生型ラン藻と比較して低下した量のグリコーゲンを蓄積し、増加した量の脂質および/または脂肪酸を産生することができる、ラン藻を含めた遺伝子改変された光合成微生物を記載する。特定の実施形態では、遺伝子改変された光合成微生物は、ジアシルグリセロール(diacyglycerol)アシルトランスフェラーゼ、ホスファチジン酸ホスファターゼ、および/またはアセチル−CoAカルボキシラーゼをコードしており、増加した量の脂質もしくは脂肪酸を産生させる、および/またはトリグリセリドを合成させることができる、1つまたは複数の外因性遺伝子も含有する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
野生型光合成微生物と比較して低下した量のグリコーゲンを蓄積する改変された光合成微生物であって、前記光合成微生物は、
(a)野生型光合成微生物と比較して、グリコーゲンの生合成または貯蔵経路の1つまたは複数の遺伝子の発現が低下している、および/あるいは
(b)グリコーゲン分解経路のタンパク質、またはその機能的断片もしくは変異体をコードしている、1つまたは複数の導入されたポリヌクレオチドを含む
、改変された光合成微生物。
【請求項2】
ラン藻である、請求項1に記載の改変された光合成微生物。
【請求項3】
野生型光合成微生物と比較して、ストレス条件下で低下した量のグリコーゲンを蓄積する、請求項1または請求項2に記載の改変された光合成微生物。
【請求項4】
野生型光合成微生物と比較して、増加した量の脂質を蓄積する、請求項1から3のいずれかに記載の改変された光合成微生物。
【請求項5】
前記1つまたは複数の遺伝子が、グルコース−1−リン酸アデニルトランスフェラーゼ(glgC)遺伝子、ホスホグルコムターゼ(pgm)遺伝子、およびグリコーゲンシンターゼ(glgA)遺伝子からなる群から選択される、請求項1から4のいずれかに記載の改変された光合成微生物。
【請求項6】
前記1つまたは複数の遺伝子が前記glgC遺伝子を含む、請求項5に記載の改変された光合成微生物。
【請求項7】
前記1つまたは複数の遺伝子が前記pgm遺伝子を含む、請求項5に記載の改変された光合成微生物。
【請求項8】
前記1つまたは複数の遺伝子が前記glgA遺伝子を含む、請求項5に記載の改変された光合成微生物。
【請求項9】
前記1つまたは複数の遺伝子が前記glgC遺伝子および前記pgm遺伝子を含む、請求項5に記載の改変された光合成微生物。
【請求項10】
前記1つまたは複数の遺伝子が完全または部分的な遺伝子欠失を含む、請求項1に記載の改変された光合成微生物。
【請求項11】
前記光合成微生物が、ラン藻であり、前記ラン藻がSynechococcus elongatusである、請求項2から10のいずれかに記載の改変された光合成微生物。
【請求項12】
前記Synechococcus elongatusがPCC 7942株である、請求項11に記載の改変されたラン藻。
【請求項13】
Synechococcus elongatus PCC 7942株の塩耐性変異体である、請求項12に記載の改変されたラン藻。
【請求項14】
前記光合成微生物が、ラン藻であり、前記ラン藻がSynechococcus sp.PCC 7002である、請求項2から10のいずれかに記載の改変された光合成微生物。
【請求項15】
前記光合成微生物が、ラン藻であり、前記ラン藻がSynechocystis sp.PCC 6803である、請求項2から10のいずれかに記載の改変された光合成微生物。
【請求項16】
グリコーゲンの生合成または貯蔵経路の1つまたは複数の遺伝子の発現が低下している、請求項1から15のいずれかに記載の改変された光合成微生物。
【請求項17】
グリコーゲン分解経路の1つまたは複数のタンパク質、またはその機能的断片もしくは変異体をコードしている1つまたは複数の導入されたポリヌクレオチドを含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の改変された光合成微生物。
【請求項18】
トリグリセリドまたは脂質の生合成に関連する1つまたは複数の酵素をコードしている1つまたは複数の導入されたポリヌクレオチドを含む、請求項1から17のいずれかに記載の改変された光合成微生物。
【請求項19】
前記1つまたは複数の酵素がアシルトランスフェラーゼ(DGAT)を含む、請求項18に記載の改変された光合成微生物。
【請求項20】
前記1つまたは複数の酵素がホスファチジン酸ホスファターゼを含む、請求項18に記載の改変された光合成微生物。
【請求項21】
前記1つまたは複数の酵素がアシルトランスフェラーゼ(DGAT)およびホスファチジン酸ホスファターゼを含む、請求項18に記載の改変された光合成微生物。
【請求項22】
前記1つまたは複数のポリヌクレオチドが1つまたは複数の発現ベクター中に存在する、請求項18から21のいずれかに記載の改変された光合成微生物。
【請求項23】
野生型光合成微生物と比較して、ストレス条件下で低下した量のグリコーゲンを蓄積する改変された光合成微生物を作製する方法であって、前記方法は:
(a)グリコーゲンの生合成または貯蔵経路の1つまたは複数の遺伝子の発現レベルが、野生型光合成微生物における前記1つまたは複数の遺伝子の発現レベルと比較して低下しているように、光合成微生物を改変する工程、および/あるいは
(b)光合成微生物内に、グリコーゲン分解経路の1つまたは複数のタンパク質またはその機能的断片もしくは変異体をコードしている1つまたは複数のポリヌクレオチドを導入する工程
を含む、方法。
【請求項24】
前記光合成微生物がラン藻である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記1つまたは複数の遺伝子が、グルコース−1−リン酸アデニルトランスフェラーゼ(glgC)遺伝子、ホスホグルコムターゼ(pgm)遺伝子、およびグリコーゲンシンターゼ(glgA)遺伝子から選択される、請求項23または請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記1つまたは複数の遺伝子が前記glgC遺伝子を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記1つまたは複数の遺伝子が前記pgm遺伝子を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記1つまたは複数の遺伝子が前記glgA遺伝子を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記1つまたは複数の遺伝子が前記glgC遺伝子および前記pgm遺伝子を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項30】
前記1つまたは複数の遺伝子が完全または部分的な遺伝子欠失を含む、請求項23から29のいずれかに記載の方法。
【請求項31】
前記光合成微生物がSynechococcus elongatusである、請求項23から30のいずれかに記載の方法。
【請求項32】
前記Synechococcus elongatusがPCC 7942株である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記Synechococcus elongatusがSynechococcus elongatus PCC 7942株の塩耐性変異体である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記光合成微生物がSynechococcus sp.PCC 7002である、請求項23から30のいずれかに記載の方法。
【請求項35】
前記光合成微生物がSynechocystis sp.PCC 6803である、請求項23から30のいずれかに記載の方法。
【請求項36】
グリコーゲンの生合成または貯蔵経路の1つまたは複数の遺伝子の発現レベルが、野生型光合成微生物における前記1つまたは複数の遺伝子の発現レベルと比較して低下しているように、光合成微生物を改変する工程を含む、請求項23から35のいずれかに記載の方法。
【請求項37】
前記光合成微生物内に、グリコーゲン分解経路の1つまたは複数のタンパク質またはその機能的断片もしくは変異体をコードしている1つまたは複数のポリヌクレオチドを導入する工程を含む、請求項23から35のいずれかに記載の方法。
【請求項38】
グリコーゲン以外の炭素ベースの生成物を産生させる方法であって、前記方法は、改変された光合成微生物中で前記炭素ベースの生成物を産生させる工程を含み、前記改変された光合成微生物は:
(a)グリコーゲンの生合成または貯蔵経路の1つまたは複数の遺伝子の発現が低下している、および/あるいは
(b)グリコーゲン分解経路のタンパク質またはその機能的断片もしくは変異体をコードしている、導入されたポリヌクレオチド
を有する、方法。
【請求項39】
前記光合成微生物がラン藻である、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記光合成微生物が、野生型光合成微生物と比較して、ストレス条件下で低下した量のグリコーゲンを蓄積する、請求項38または請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記光合成微生物が、野生型光合成微生物と比較して、増加した量の前記炭素ベースの生成物を蓄積する、請求項38から40のいずれかに記載の方法。
【請求項42】
前記1つまたは複数の遺伝子が、グルコース−1−リン酸アデニルトランスフェラーゼ(glgC)遺伝子、ホスホグルコムターゼ(pgm)遺伝子、およびグリコーゲンシンターゼ(glgA)遺伝子から選択される、請求項38から41のいずれかに記載の方法。
【請求項43】
前記1つまたは複数の遺伝子が前記glgC遺伝子を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記1つまたは複数の遺伝子が前記pgm遺伝子を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記1つまたは複数の遺伝子が前記glgA遺伝子を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
前記1つまたは複数の遺伝子が前記glgC遺伝子および前記pgm遺伝子を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項47】
前記1つまたは複数の遺伝子が完全または部分的な遺伝子欠失を含む、請求項38から46のいずれかに記載の方法。
【請求項48】
前記光合成微生物がSynechococcus elongatusである、請求項38から47のいずれかに記載の方法。
【請求項49】
前記Synechococcus elongatusがPCC 7942株である、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記Synechococcus elongatusがSynechococcus elongatus PCC 7942株の塩耐性変異体である、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記光合成微生物がSynechococcus sp.PCC 7002である、請求項38から47のいずれかに記載の方法。
【請求項52】
前記光合成微生物がSynechocystis sp.PCC 6803である、請求項38から47のいずれかに記載の方法。
【請求項53】
前記炭素ベースの生成物が脂質を含む、請求項38から52のいずれかに記載の方法。
【請求項54】
前記脂質が脂肪酸である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記炭素ベースの生成物がトリグリセリドである、請求項38から52のいずれかに記載の方法。
【請求項56】
前記光合成微生物が、トリグリセリドまたは脂質の生合成に関連する1つまたは複数の酵素をコードしている1つまたは複数のポリヌクレオチドを含み、前記1つまたは複数のポリヌクレオチドが前期光合成微生物の天然のゲノムに対して外因性である、請求項38から55のいずれかに記載の方法。
【請求項57】
前記1つまたは複数の酵素がジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ(DGAT)を含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記1つまたは複数の酵素がホスファチジン酸ホスファターゼを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項59】
前記1つまたは複数のポリヌクレオチドが1つまたは複数の発現ベクター中に存在する、請求項56から58のいずれかに記載の方法。
【請求項60】
前記炭素ベースの生成物が、生物燃料または他の特殊化学製品の供給原料である、請求項38から59のいずれかに記載の方法。
【請求項61】
前記炭素ベースの生成物が、生物燃料または他の特殊化学製品である、請求項38から59のいずれかに記載の方法。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−513202(P2012−513202A)
【公表日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542580(P2011−542580)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2009/069285
【国際公開番号】WO2010/075440
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(511150333)ターゲテッド グロース, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】