説明

グルコース以外の1つ以上の成分のスペクトルデータを使用して非侵襲で血糖を検出するための方法およびシステム

生体サンプル内のグルコースを検出するための方法およびシステムが開示される。これは、生体サンプルを光源によって照明することと、サンプルからの透過光、透過反射光、または反射光を、検出器によって収集することと、スペクトルデータ分析装置において、サンプル内のグルコース以外の1つ以上の成分のスペクトルデータを生成することと、1つ以上の成分のスペクトルデータを、スペクトルデータ分析装置によって、グルコース以外の1つ以上の成分のスペクトルデータからグルコースの測定をもたらすために充分に分析することとを含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この特許出願は、2008年3月25日付の米国特許仮出願第61/039,170号の優先権を主張し、この米国特許仮出願の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
糖尿病は、放置すると時間とともに神経、血管、眼、腎臓、および心臓などといった体組織の多くを深刻に傷めることになる慢性疾患である。米国国立糖尿病消化器疾患腎疾患研究所(NIDDK)は、2007年に米国の2360万人、すなわち人口の7.8パーセントが、糖尿病を抱えていると推定している。世界的には、世界保健機関(WHO)が、1億8000万人を超える人々が糖尿病を抱えていると推定しており、2030年までには3億6600万人(米国については、3030万人)へと増加すると予想している。WHOによれば、2005年に、110万人が糖尿病によって亡くなったと推定される。WHOは、糖尿病による死亡が、2006年から2015年の間に、全体として50%以上も増加し、中流上位の収入の諸国において80%以上も増加すると予測している。
【0003】
個人および社会全体にとって、糖尿病からの経済的負担はかなり大きい。米国糖尿病協会によれば、2007年の米国における糖尿病の年間の経済的な総コストは、1740億ドルになると推定されている。これは、2002年からの420億ドルの増加である。この32%の増加は、金額が毎年8億ドル以上も増加していることを意味する。
【0004】
糖尿病の管理に不可欠な要素は、家庭の環境での糖尿病患者による血糖濃度の自身による監視(SMBG)である。血糖レベルを頻繁に調べることによって、糖尿病患者は、薬物、食事、および運動をより良好に管理して、長期的な負の健康の結果の抑制を保ちおよび防止することができる。実際、1,441名の糖尿病患者を数年にわたって追跡した糖尿病の抑制および合併症の試験(DCCT)によって、毎日の複数回の血糖試験による徹底的な管理プログラムに従った者は、標準的な治療群と比べて、糖尿病性の眼疾患を来した者がわずかに4分の1であり、腎疾患を来した者が2分の1であり、神経疾患を来した者が3分の1であり、これら3つの合併症の初期状態をすでに抱えていた者において、病状が悪化した者がはるかに少なかった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】J.Wagner、C.Malchoff、およびG.Abbott、Diabetes Technology&Therapeutics、7(4)2005、612〜619
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、現行の監視方法は、分析に先立って皮膚を貫いて血液を引き出すという不便かつ苦痛を伴う性質ゆえに、恒常的な使用をためらわせ、多くの糖尿病患者が、良好な血糖の管理に必要な勤勉さを欠く結果となる。結果として、グルコース濃度の非侵襲での測定が、糖尿病の管理のための望ましくかつ有益な発展である。非侵襲での監視は、糖尿病を抱える子供達にとって、毎日の複数回の検査を、苦痛がなくてより心地良いものにする。2005年に公開された研究(J.Wagner、C.Malchoff、およびG.Abbott、Diabetes Technology&Therapeutics、7(4)2005、612〜619)によれば、非侵襲の血糖監視装置によって、糖尿病を抱える者が、より頻繁にSMBGを実行し、生活の質が改善されると考えられる。
【0007】
現時点において、信頼性が高くかつ手ごろな価格の非侵襲の血糖監視装置を開発するために、学究界および産業界において集中的な努力が続けられている。非侵襲での血液化学検出の1つの技法は、光スペクトルデータを集めて分析することを含む。分光法から得られるスペクトルまたは他のデータからグルコース濃度などの血液の特性についての情報を抽出することは、検出対象領域に血液以外の要素(例えば、皮膚、脂肪、筋肉、骨、間質液)が存在するため、複雑な問題である。そのような他の要素が、これらの信号に、読み取りを変化させてしまうような方法で影響を及ぼす可能性がある。特に、得られる信号の大きさが、血液に対応する信号部分よりもはるかに大きくなる可能性があり、したがって血液の特徴情報を正確に抽出する能力が制限される結果となる。
【0008】
一般的な考え方は、特定の波長における光吸収の変化を血糖濃度に相関付けることであるが、光吸収において同様の変化が、運動、薬物、感情、または体の化学的変化(内分泌物のレベルなど)などの他の要因によっても生じ得るということを、無視している。結果として、良好に管理された研究室の条件において得られる良好な相関が、市場に認められる信頼できる装置へと転換されていない。
【0009】
本発明は、上述の問題点の1つ以上を克服することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施形態は、生体サンプル内のグルコースを検出するための方法に関する。方法は、生体サンプルを光源によって照明するステップと、サンプルからの透過光、透過反射光、または反射光を収集するステップと、サンプル内のグルコース以外の1つ以上の成分のスペクトルデータを生成するステップと、1つ以上の成分のスペクトルデータを、グルコース以外の1つ以上の成分のスペクトルデータからグルコース濃度の測定をもたらすために充分に分析するステップとを含んでいる。
【0011】
これらは、本発明の多数の態様のうちの一部にすぎず、本発明に関する多数の態様をすべて挙げ尽くしたものと考えてはならない。
【0012】
本発明をよりよく理解するために、添付の図面を参照することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】生体サンプル内のグルコースを検出するためのいくつかの実施形態による方法のブロックフロー図を示している。
【図2A】いくつかの実施形態による人間の指の動脈血の光吸収に対応するパルス波のプロットを示している。
【図2B】いくつかの実施形態による人間の指の動脈血の光吸収に対応するパルス波のプロットを示している。
【図3】いくつかの実施形態による水の吸収スペクトルのグラフを示している。
【図4】いくつかの実施形態による1250mg/dLのグルコース溶液の吸収スペクトルのグラフを示している。
【図5】いくつかの実施形態による2500mg/dLのグルコース溶液の吸収スペクトルのグラフを示している。
【図6】いくつかの実施形態による水の差スペクトルのグラフを示している。
【図7】生体サンプル内のグルコースを検出するためのいくつかの実施形態によるシステムを示している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の詳細な説明においては、例示としての多数の具体的詳細が、本発明の完全な理解をもたらすために説明される。しかしながら、本発明を、これらの具体的詳細によらずに実施でき、またはこれらの詳細にさまざまな変更を加えつつ実施できることを、当業者であれば理解できる。また、他の例において、知られている方法、手順、および構成要素については、本発明を分かりにくくすることがないよう、詳細な説明を省略している。
【0015】
本発明の実施形態は、非侵襲での血糖の検出のための方法に関する。グルコースの光吸収は、約400nmから約2500nmの可視(Vis)および近赤外(NIR)領域において、きわめて弱い。生体サンプル内のグルコースの濃度を、生体サンプル内のグルコースによって引き起こされる光吸収の部分を割り出すことによって正確に測定することは、光吸収のうちの他の成分による部分が、典型的には、2つの波長領域において、グルコース直接的による部分よりも数桁も大きいため、きわめて困難である。しかし、グルコースは、ヘモグロビンまたは水など、サンプル内の他の成分の光吸収に変化を生じさせることができる。これらのグルコース以外の成分の光吸収の変化を、生体サンプル内のグルコースの濃度を間接的に測定するために使用することができる。
【0016】
図1を参照すると、生体サンプル内のグルコースを検出するためのいくつかの実施形態による方法のブロックフロー図が示され、全体として番号100によって指し示されている。フロー図の説明において、山括弧の中の数字<nnn>が付された機能の説明は、この数字を有しているフロー図のブロックを指している。生体サンプルを、光源によって照明することができる<102>。次いで、透過光、透過反射光、または反射光を、サンプルから収集することができる<104>。サンプル内のグルコース以外の1つ以上の成分のスペクトルデータを、生成することができる<106>。1つ以上の成分のスペクトルデータを、グルコース以外の1つ以上の成分のスペクトルデータからグルコース濃度の測定をもたらすために充分に分析することができる<108>。
【0017】
照明<102>とは、生体サンプルを可視(Vis)、近赤外(NIR)、または中赤外のスペクトル領域の光源に曝すことを指すことができる。照明<102>のための波長範囲は、例えば、約400nmから約10,000nmの間に生じることができる。照明<102>は、例えば、400nmから約2500nmまたは約400nmから約1000nmの間で生じることができる。光源は、例えば、レーザ、発光ダイオード(LED)、白熱ランプ、ハロゲンランプ、またはこれらの組み合わせであってもよい。光源は、複数のレーザであってもよい。サンプルの照明<102>の前または後に、較正のために基準サンプルを照明することができる。
【0018】
生体サンプルは、グルコースを含んでおり、またはグルコースを含む可能性がある人体の任意の部分であってもよい。生体サンプルは、例えば、人間の指、足指、耳たぶ、舌、または腕であってもよい。
【0019】
照明<102>の後で、透過光、透過反射光、または反射光を、サンプルから収集することができる<104>。光を、1つ以上の検出器または光検出装置によって収集することができる。例えば、フォトダイオードのアレイを使用することができる。
【0020】
サンプル内のグルコース以外の1つ以上の成分のスペクトルデータを、生成することができる<106>。検出器が、検出器が受信した光の強さに比例する該当の電流信号を生成することができる。検出器によって生成された電流信号を、アナログ電圧信号またはデジタル信号など、他の形態の信号へと変換することができる。そのような信号を、知られているプロセッサおよびアルゴリズムを使用して、スペクトルデータまたは吸収データへと変換することができる。
【0021】
1つ以上の成分のスペクトルデータを、グルコース以外の1つ以上の成分のスペクトルデータからグルコース濃度の測定をもたらすために充分に分析することができる<108>。
【0022】
分光データの生成<106>および分析<108>を、脈動を利用した方法または静的な方法を使用して実行することができる。
【0023】
脈動を利用したデータ生成および分析の方法は、現在所有されている2008年10月3日付の米国特許出願第12/245,298号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)および2008年9月12日付の米国特許出願第12/209,807号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。光が、人間の指などの生体サンプルを透過するとき、筋肉、骨、脂肪、および血液などの指のさまざまな要素によって吸収され、散乱させられる。しかしながら、人間の指による光の吸収は、心拍に対応する小さな周期性のパターンを呈することが明らかになっている。
【0024】
図2Aが、ユーザの心拍に起因する毛細血管内の動脈血の光吸収に対応するパルス波のプロット202を示している。周期パターンの大きさは、検出器によって生成される全体としての光電流に比べて小さいが、かなりの情報を、プロット202の周期パターンから抽出することが可能である。例えば、人間の心拍数が毎分60回であると仮定すると、脈動の始まりとその脈動の終わりとの間の時間は、1秒間である。この1秒の時間の間に、プロットは、最大値またはピーク204の読み取りと、最小値または谷206の読み取りとを有する。プロットのピーク204の読み取りは、毛細血管に存在する血液の量が最小であるときに対応し、谷206の読み取りは、毛細血管に存在する血液の量が最大であるときに対応する。周期的なプロットのピークおよび谷によってもたらされる光学的情報を使用することによって、脂肪、筋肉(すなわち、たんぱく質)、および間質液などの体内に存在するが毛細血管内に存在するわけではない主要な構成要素が、除外される。毛細血管内に存在するのではないこれらの主要な構成要素は、1秒の時間の間に変化する可能性が少ないため、除外される。換言すると、血液によって妨げられる光を、プロット202のピークおよび谷にもとづいて検出することができる。図2Aは、周期パターンを、縮尺を拡大して示している。図2Bは、信号の振幅に関する周期パターンのより正確な反映を示している。
【0025】
静的なデータの取得および分析の方法においては、光の吸収が、心拍に起因する光の吸収の変動を取り除くために、ある時間期間にわたって平均される。グルコース濃度を、同じデータ取得時間期間における異なる波長における平均の光吸収から、抽出することが可能である。
【0026】
再び図1を参照すると、分析<108>は、1つ以上の成分の吸収の変化を、グルコース濃度の変化に対して数学的に比較することを含むこともできる。分析<108>は、グルコースとの相互作用に関係しない吸収の変化について、1つ以上の成分のスペクトルデータを除去することを含むことができる。
【0027】
生体サンプル内のグルコースは、VisおよびNIRのスペクトル範囲においては弱い光信号しか有さないため、本発明の方法は、グルコース信号の分析は試みない。グルコースは、血液内の1つ以上の成分と物理的または化学的に相互作用し、それらの成分の光信号に、グルコース濃度に応じた変化を引き起こす。1つ以上の成分における変化を分析することによって、サンプル内のグルコースの濃度を、割り出すことができる。
【0028】
実施例
図3が、850nmから1100nmの間の水のNIRスペクトルを示している。強い正のピークを、約920nmから1070nmの間に見ることができる。スペクトルは、Perkin−Elmer(TM) Lambda−14(TM) Double Beam UV−Vis−NIR分光計(190nmから1100nm)によって得たものである。走査速度を30nm/分とし、スペクトル分解能を4nmとし、1nmにつき1つのデータ点を採取した。空気を基準とし、光路1cmの石英キュベットに入れたHPLC品質の水を、サンプルとした。約0.05であるスペクトルのベースライン吸収は、2つの空気/石英の界面および2つの水/石英の界面からの反射に起因している。
【0029】
図4は、HPLC品質の水中のアルファ−D(+)−グルコースの1250mg/dLの溶液の吸収スペクトルを示しており、図5は、HPLC品質の水中のアルファ−D(+)−グルコースの2500mg/dLの溶液の吸収スペクトルを示している。2つのスペクトルは、HPLC品質の水を収容した石英キュベットを基準として使用したことを除き、図3の水スペクトルと同じ条件で得たものである。水の吸収への温度の影響を最小限にするために、2つのグルコース溶液およびHPLC品質の水を、分光計のサンプルチャンバにおいて、測定に先立って4時間にわたって平衡させた。
【0030】
図4および図5の両方が、1250mg/dLのグルコース溶液においては約−0.0018であり、2500mg/dLのグルコース溶液においては約−0.0030である大きな負のピークを、約960nmに有しているのを示している。この負のピークは、この領域のグルコースの光吸収によって引き起こされているのではない。むしろ、グルコースの存在に起因する水の吸収の変化の結果である。これは、図6のシミュレーションによる水の差スペクトルによって裏付けられる。シミュレーションによる水の差スペクトルは、図3の水スペクトルのすべてのデータ点を手動で赤方向に1nmだけずらし、次いで元の水スペクトルを赤方向にずらしたスペクトルから引き算することによって得られている。図6は、図4および図5のものにきわめてよく似たピーク形状を有している960nmに中心を有する負のピークを示している。
【0031】
図7は、全体が番号700によって指し示されている本発明の実施形態を実行するための典型的な装置を示している。図7のシステムは、光源701、生体サンプル703、検出器705、およびスペクトルデータ分析装置707を備えている。光源701は、例えば、レーザ、発光ダイオード(LED)、白熱ランプ、ハロゲンランプ、またはこれらの組み合わせであってもよい。光源は、複数のレーザであってもよい。生体サンプル703は、人間の指、足指、耳たぶ、舌、または腕であってもよい。検出器705は、幅広くさまざまである光検出器のいずれかであってもよく、例示の例として、これに限られるわけではないが、フォトダイオードのアレイが挙げられる。スペクトルデータ分析装置707は、スペクトルデータを本明細書に記載のとおりに分析できる任意の装置であってもよい。スペクトルデータ分析装置707の例示の例として、これに限られるわけではないが、90dBのダイナミックレンジおよび100kHzのリアルタイム帯域幅を有するシングルチャネルの100kHz FFTスペクトルアナライザであるStanford Research SystemsからのSR760(TM)を挙げることができる。
【0032】
このように、新規な発明のいくつかの実施形態を示して説明した。以上の説明から明らかであるとおり、本発明の特定の態様は、本明細書において示した例の特定の詳細に限定されず、したがって当業者であれば、他の変更および応用またはそれらの均等物に想到できると考えられる。用語「有する(have)」、「有している(having)」、「含む(includes)」、および「含んでいる(including)」、ならびに同種の用語は、本明細書において使用されるとき、「必要である」という意味ではなく、「随意である(optional)」または「含んでもよい」という意味で使用される。しかしながら、本発明の構成について、多数の変化、変更、変種、ならびに他の用途および応用が、本明細書および添付の図面を検討することで、当業者にとって明らかになる。本発明の技術的思想および技術的範囲から逸脱しないそのような変化、変更、変種、ならびに他の用途および応用はすべて、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される本発明によって包含されると見なされる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体サンプル内のグルコースを検出するための方法であって、
生体サンプルを光源によって照明するステップと、
サンプルからの透過光、透過反射光、または反射光を、検出器によって収集するステップと、
スペクトルデータ分析装置において、サンプル内のグルコース以外の1つ以上の成分のスペクトルデータを生成するステップと、
1つ以上の成分のスペクトルデータを、スペクトルデータ分析装置によって、グルコース以外の1つ以上の成分のスペクトルデータからグルコースの測定をもたらすために充分に分析するステップとを含んでいる、方法。
【請求項2】
照明の前または後で、光源を基準サンプルへと較正するステップをさらに含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
光源が、レーザ、発光ダイオード、ハロゲンランプ、白熱ランプ、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
照明が、生体サンプルを近赤外、中赤外、および可視光の領域のうちの少なくとも1つにある光源へと曝すことを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
照明が、生体サンプルを約400nmから約2500nmの範囲にある光源に曝すことを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
収集が、1つ以上の検出器によって透過光、透過反射光、または反射光を収集することを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
スペクトルデータの分析が、スペクトルデータについて脈動の分析を実行することを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
スペクトルデータの分析が、スペクトルデータについて静的な分析を実行することを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
分析が、1つ以上の成分の吸収の変化を、グルコース濃度の変化に対して数学的に比較することを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
分析が、グルコースとの相互作用に関係しない吸収の変化について、1つ以上の成分のスペクトルデータを除去することを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
生体サンプルが、人間の指、足指、耳たぶ、舌、および腕のうちの少なくとも1つの一部分を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
生体サンプル内のグルコースを検出するためのシステムであって、
グルコースとグルコース以外の少なくとも1つの成分とを含む複数の成分を含んでいる生体サンプルと、
生体サンプルを照明するように構成された光源と、
サンプルからの透過光、透過反射光、または反射光を収集するように構成された検出器と、
(1)サンプル内のグルコース以外の1つ以上の成分のスペクトルデータを生成し、(2)スペクトルデータを、グルコース以外の1つ以上の成分のスペクトルデータからグルコースの測定をもたらすために充分に分析するように構成されたスペクトルデータ分析装置とを含んでいる、システム。
【請求項13】
光源が、レーザ、発光ダイオード、ハロゲンランプ、白熱ランプ、またはこれらの組み合わせを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
光源が、近赤外、中赤外、および可視光の領域のうちの少なくとも1つにある光を発するように構成されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
光源が、約400nmから約2500nmの範囲にある波長の光を発するように構成されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
検出器が、透過光、透過反射光、または反射光を収集するように構成されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
スペクトルデータ分析装置が、スペクトルデータについて脈動の分析を実行するように構成されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
スペクトルデータ分析装置が、スペクトルデータについて静的な分析を実行するように構成されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
スペクトルデータ分析装置が、1つ以上の成分の吸収の変化を、グルコース濃度の変化に対して数学的に比較するように構成されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項20】
スペクトルデータ分析装置が、グルコースとの相互作用に関係しない吸収の変化に起因すると考えられるスペクトルデータの部分を除去するように構成されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項21】
生体サンプルが、人間の指、足指、耳たぶ、舌、および腕のうちの少なくとも1つの一部分を含む、請求項12に記載のシステム。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公表番号】特表2011−516118(P2011−516118A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−501936(P2011−501936)
【出願日】平成21年3月20日(2009.3.20)
【国際出願番号】PCT/US2009/037805
【国際公開番号】WO2009/120600
【国際公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(507238171)ザ・キュレイターズ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・ミズーリ (7)
【氏名又は名称原語表記】THE CURATORS OF THE UNIVERSITY OF MISSOURI
【Fターム(参考)】