説明

ケーブル接続アセンブリ

【課題】ケーブル接続アセンブリ
【解決手段】ケーブル(102)を装置(104)へと結合させるためのケーブル接続アセンブリ(100)。このケーブル接続アセンブリは、内側空洞(116)を定める本体(106)を含むことができ、内側空洞は、加圧された流体を受け入れるように構成され、さらに内部にケーブルの少なくとも一部分を受け入れるように構成されている。このケーブル接続アセンブリは、上記本体をケーブルへと結合させるように構成されたアタッチメント機構(108)、および上記本体を装置へと密に結合させるように構成されたシール・アセンブリ(114)をさらに含むことができる。このケーブル接続アセンブリは、加圧流体を上記内側空洞へと注入できるよう、上記本体を通過する導入ポートをさらに含むことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに示される本発明の実施形態は、広くは、ケーブル接続アセンブリに関し、さらに具体的には、ケーブルをケーブルへの流体の流入を可能にしつつ装置へと接続するためのケーブル接続アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
典型的なケーブルは、多数の銅またはアルミニウム素線などといった導体を、絶縁層によって囲んで含んでいる。いくつかの事例において、水がケーブルへと進入して絶縁層に微小な空洞を形成する場合に、ケーブルの寿命が短くなる。これらの微小空洞は、絶縁層の全体にわたって樹木のような形状で広がり、これら微小空洞の集まりは、水ツリーと呼ばれることもある。
【0003】
水ツリーは、水およびイオンの存在下でケーブルに電圧が加えられた場合に、電気ケーブルの絶縁層に形成されることが知られている。水ツリーが生長するにつれて、絶縁層の絶縁特性が損なわれ、最終的に破壊が生じる。大きな水ツリーの多くは、不完全または汚染物質の部位から始まるが、汚染物質は水ツリーが広がるための必要条件ではない。
【0004】
水またはイオンを除去し、あるいは最小限にすることによって、もしくは電圧ストレスを小さくすることによって、水ツリーの成長をなくすことができ、あるいは遅くすることができる。他の手法は、ケーブルの素線間に位置するすき間への絶縁向上流体の注入を必要とする。しかしながら、ケーブルへの絶縁向上流体の注入は、とくには処理の際にケーブルを稼働状態のままにしておかなければならない場合に困難である。したがって、ケーブルを使用中のままに保ちつつ、ケーブルへと絶縁向上流体などの修復用の流体を注入することができる装置について、必要性が存在している。
【発明の概要】
【0005】
ケーブルを装置へと結合させるため、本発明に従って形成されるケーブル接続アセンブリの一実施形態が開示される。このケーブル接続アセンブリは、内側空洞を定める本体を含んでおり、内側空洞は、加圧された流体を受け入れるように構成され、かつ内部にケーブルの少なくとも一部分を受け入れるように構成されている。さらに、ケーブル接続アセンブリは、上記本体をケーブルへと結合させるように構成されたアタッチメント機構、および上記本体を装置へと密に結合させるように構成されたシール・アセンブリを含んでいる。また、ケーブル接続アセンブリは、加圧流体を上記内側空洞へと注入できるよう、上記本体を通過する導入ポートをさらに備えている。
【0006】
ケーブルを装置へと結合させるため、本発明に従って形成されるケーブル接続アセンブリの他の実施形態が開示される。このケーブル接続アセンブリは、内側空洞を定める本体を含んでおり、内側空洞は、加圧された流体を受け入れるように構成され、かつ内部にケーブルの少なくとも一部分を受け入れるように構成されており、さらに上記本体をケーブルへと結合させるために、上記本体の第1の端部にねじ部が配置されている。さらに、ケーブル接続アセンブリは、上記本体を装置へとシールするため、上記本体の第2の端部に配置されたシールと、導入ポートとを含んでいる。導入ポートは、加圧流体を上記本体の上記内側空洞へと注入できるよう、上記本体を通過している。さらに、ケーブル接続アセンブリは、上記本体を装置へと結合させるため、上記本体の第2の端部に配置された固定機構を備えている。
【0007】
ケーブルを装置へと結合させるため、本発明に従って形成されるケーブル接続アセンブリのまた別の実施形態が開示される。このケーブル接続アセンブリは、内側空洞を定める本体を含んでおり、内側空洞は、加圧された流体を受け入れるように構成され、かつ内部にケーブルの少なくとも一部分を受け入れるように構成されている。また、ケーブル接続アセンブリは、上記本体の第1の端部をケーブルへと結合させるための結合アセンブリ、および上記本体の第2の端部を装置へとシールするためのシール・アセンブリを含んでいる。さらに、ケーブル接続アセンブリは、加圧流体を上記本体の上記内側空洞へと注入できるように上記本体を通過している導入ポートと、シール部材とを含んでいる。シール部材は、上記本体に組み合わせられる。シール部材は、流体が上記導入ポートを通って流れることがないようにする閉鎖位置と、流体が上記導入ポートを通って流れてケーブルによって受け取られるようにする開放位置との間を可動である。
【0008】
本発明の以上の態様および付随の利点の多くが、添付の図面と併せて理解される以下の詳細な説明を参照することによって、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に従って形成されたケーブル接続アセンブリの一実施形態の斜視部分切断図であり、ケーブル接続アセンブリが、流体をバルブ・アセンブリを介してケーブル接続アセンブリへと進入させることができるよう、ケーブル接続アセンブリのバルブ・アセンブリを開放位置に位置させて示されている。
【図2】図1のケーブル接続アセンブリの斜視部分切断図であり、ケーブル接続アセンブリが、バルブ・アセンブリを、バルブ・アセンブリを介した流体のケーブル接続アセンブリからの流出および/またはケーブル接続アセンブリへの進入を阻止する閉鎖位置に位置させて示されている。
【図3】図1のケーブル接続アセンブリの斜視分解図である。
【図4】本発明に従って形成されたケーブル接続アセンブリの別の実施形態の斜視部分切断図であり、ケーブル接続アセンブリが、流体をバルブ・アセンブリを介してケーブル接続アセンブリへと進入させることができるよう、ケーブル接続アセンブリのバルブ・アセンブリを開放位置に位置させて示されている。
【図5】図4のケーブル接続アセンブリの斜視部分切断図であり、ケーブル接続アセンブリが、バルブ・アセンブリを、バルブ・アセンブリを介した流体のケーブル接続アセンブリからの流出を阻止する閉鎖位置に位置させて示されている。
【図6】本発明に従って形成されたケーブル接続アセンブリのさらに別の実施形態の斜視部分切断図であり、ケーブル接続アセンブリが、流体をバルブ・アセンブリを介してケーブル接続アセンブリへと進入させることができるよう、ケーブル接続アセンブリのバルブ・アセンブリを開放位置に位置させて示されている。
【図7】図6のケーブル接続アセンブリの斜視部分切断図であり、ケーブル接続アセンブリが、バルブ・アセンブリを、バルブ・アセンブリを介した流体のケーブル接続アセンブリからの流出を阻止する閉鎖位置に位置させて示されている。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1〜3を参照すると、本発明に従って形成されたケーブル接続アセンブリ100の一実施形態が示されている。大まかに言えば、ケーブル接続アセンブリ100は、ケーブル102を装置104へと、ケーブル102への流体(1つの適切な例は、絶縁向上流体などといった修復用の流体である)の注入を可能にしつつ接続するように構成されている。ケーブル102は、複数の導体103を絶縁層120によって囲んで有している図示のケーブル102など、任意の周知のケーブルまたはこれから開発されるケーブルであってよい。装置104は、ケーブル102への接続を必要とする任意の周知の構成部品またはこれから開発される構成部品であってよく、いくつかの適切な例は、ケーブル102をケーブル102との電気的連通を必要とする配線接続箱、変圧器、などといった装置へと接続するための図示のような終端コネクタである。
【0011】
図1および3を参照すると、ケーブル接続アセンブリ100は、本体106、アタッチメント機構108、固定機構109、ケーブル・シール機構110、バルブ・アセンブリ112、および装置シール・アセンブリ114を含んでいる。本体106は、適切には、内側空洞116を定めているカラーなど、円筒形の構造体である。内側空洞116を、ケーブル102の少なくとも一部分および装置104の少なくとも一部分を収容するような寸法および形状とすることができる。さらに、内側空洞116は、ケーブル102の処理のための上述の流体を受け入れるように構成されている。
【0012】
アタッチメント機構108は、本体106の第1の端部をケーブル102へと着脱可能に取り付ける。図示の実施形態においては、アタッチメント機構108は、ケーブル102の絶縁層120に配置された対応するねじ山156に係合するねじ部118を含んでいる。アタッチメント機構108を、ケーブル接続アセンブリ100をケーブル102へと接続するためにねじ山を使用するものとして図示および説明するが、アタッチメント機構108は、ケーブル接続アセンブリ100をケーブル102へと接続するために他のさまざまな手段を使用することができ、いくつかの例は、機械的なファスナ、セルフタップねじ、押し込み式の棘付き金具、フェルール式のコネクタ、ワンタッチ式(quick to connect)の装置、およびケーブル102を本体106に接触した状態に保つことができるクリンプ装置である。
【0013】
固定機構109は、本体106の第2の端部を装置104へと着脱可能に取り付ける。固定機構109は、セットねじなど、本体106を半径方向に貫く1つ以上のファスナ122を含んでいる。ファスナ122は、装置104に係合して装置104を本体106へと機械的および電気的に結合させ、あるいは固定する。本体106に配置されたねじ山、接着剤、ワンタッチ式の装置、クリンプ装置、自動ロック式の保持リング、溶接、および化学式の接着剤など、他の種類の固定機構109も本発明の技術的範囲に包含されることは、当業者にとって明らかである。
【0014】
ケーブル・シール機構110は、本体106をケーブル102に対してシールするように構成されている。ケーブル・シール機構110は、本体106に配置されたシール面124(図1)と、シール126とを含んでいる。シール面124は、本体106に形成された環状の形状の表面であり、シール126をケーブル102の端面199に対して挟み付け、シール面124と端面199との間の端部シールを生成するように構成されている。さらに、ケーブル102と本体106との間のねじ係合のため、得られる接続が、既存の設計に比べてより確実である。
【0015】
具体的には、シール面124と端面199との間の端部シールが、温度変化など、絶縁層120の動的な変化の際にも維持される。本体106が絶縁層120へと螺合によって接続されているため、絶縁層の変化または運動に相当する運動が本体106に生じる。これにより、シール面124と端面199との間の確実な端部シールが維持される。
【0016】
装置シール・アセンブリ114は、本体106を装置104へとシールするように構成されている。装置シール・アセンブリ114は、本体106の内表面に形成された環状の形状のシール凹所132または溝と、シール130とを含んでいる。シール凹所132は、シール130を少なくとも部分的に収容し、シールを装置104に対して挟み付けて、本体106を装置104へとシールするように構成されている。本体106を、ガスケット、装置104の端面に対して配置されるシール、本体106の装置へのねじ込み、液状ガスケット化合物、などを含むいくつかのやり方で、装置104へとシールできることは明らかである。
【0017】
バルブ・アセンブリ112は、シール部材132、注入ポート134、導入ポート136、バルブ・シール・アセンブリ138、固定アセンブリ140を含んでいる。図示の実施形態のシール部材132は、図2に矢印158によって示されているように、ケーブル接続アセンブリ100の長手長さの方向に直線状に移動させることができるスリーブの形態である。シール部材132は、シール部材132によって定められる内側通路に本体106をスライド可能に受け入れるように構成されている。シール部材132は、注入ポート134を含んでいる。注入ポート134は、流体注入源と取り合って、流体をシール部材132を通って本体106の内側空洞116へと通過させることができるようにする。
【0018】
バルブ・アセンブリ112は、1つ以上の導入ポート136を含むことができる。導入ポート136は、流体を本体106を通って内側空洞116へと通過させることができるよう、本体106を貫くことができる。導入ポート136は、本体106を半径方向に貫くことができる。図示の実施形態においては、複数の導入ポート136が、本体106の円周を巡って等間隔に存在している。複数の導入ポート116が図示および説明されているが、ただ1つの導入ポート136も、本発明における使用において適切であることに注意すべきである。
【0019】
シール部材132へと再び目を向けると、上述のように、シール部材132は、本体106に対して移動可能である。シール部材132は、少なくとも閉鎖位置および開放位置の間を直線状に移動可能であってよい。図1に示した開放位置においては、シール部材132に組み合わせられた注入ポート134が、流体が注入ポート134を通り、導入ポート136を通って、内側空洞116へと流れることができるように、選択的に配置される。図2に示した閉鎖位置においては、シール部材132に組み合わせられた注入ポート134が、注入ポート134がもはや導入ポート136に連通しないように配置される。この結果、閉鎖位置においては、流体が注入ポート134を通って導入ポート136を介して内側空洞116へと流れることが防止される。
【0020】
さらに、バルブ・アセンブリ112は、バルブ・シール・アセンブリ138を含むことができる。図示の実施形態においては、バルブ・シール・アセンブリ138は、導入ポート136の各側に配置された1対のシール142および144を含んでいる。シール142および144は、環状の形状であってよく、シール132および本体106の両者に周状に係合して、シール部材132を本体106へとシールすることができる。シール142および144は、シール142および144、シール部材132の内表面、ならびに本体106の外表面によって定められる流体通路146を画定するうえで役に立つ。図2に最もよく示されているように、シール部材132は、流体通路146の断面積を大きくするために、シール部材132の内表面に配置されたチャネルを有することができる。流体が注入ポート134に注入されるとき、流体は、環状の形状の流体通路146に沿って周状に通過して、導入ポート136を通って内側空洞116へと進入できる。
【0021】
固定アセンブリ140を、バルブ・アセンブリ112のシール部材132を開放位置または閉鎖位置に固定するために使用することができる。例えば、固定アセンブリ140は、本体106の外表面を巡って周状に配置された固定チャネル148を含むことができる。固定チャネル148は、固定部材150(いくつかの適切な例では、スナップ・リングまたはクリップである)を収容するための寸法および形状とされている。固定部材150は、固定チャネル148の半径方向外側に広がって、図2に示した閉鎖位置から図1に示した開放位置へのシール部材132の移動を阻止するような寸法および形状とされている。シール部材132を閉鎖位置から開放位置へと移行させるためには、固定部材150を図1に示されているように固定チャネル148から単純に取り外し、シール部材132を固定チャネル148を過ぎてスライドさせるだけでよい。
【0022】
固定アセンブリ140は、固定フランジ152を含むことができる。固定フランジ152は、本体106の外表面の半径方向外側に広がることができる。固定フランジ152を、固定部材154(いくつかの適切な例では、幅の広いスナップ・リングまたは幅の広いクリップである)のための限界ストッパとなるような寸法および形状とすることができる。固定部材154は、シール部材132が図1に示した開放位置にあるときに、固定フランジ152およびシール部材132に当接するような寸法および形状とされる。固定部材154がセットされているとき、シール部材132を図2に示した閉鎖位置へと固体フランジ152に向かって移動させることが不可能である。シール部材132を開放位置から閉鎖位置へと移行させるためには、シール部材132を固定フランジ152に向かってスライドさせることができるよう、単に固定部材154を図2に示されているように取り外すだけでよい。
【0023】
固定フランジ152が、シール部材132の開放位置への固定に使用され、固定チャネル148が、シール部材132の閉鎖位置への固定に使用されるものとして図示および説明されているが、他の実施形態において、固定フランジをシール部材132の閉鎖位置への固定に使用し、固定チャネルをシール部材132の開放位置への固定に使用してもよいことに、注意すべきである。さらに、固定アセンブリ140が、シール部材132を開放位置または閉鎖位置に固定するための特定の構造を備えて図示および説明されているが、シール部材132を開放位置または閉鎖位置に保持するために、他の構造(いくつかの適切な例は、ボールと戻り止めとからなるシステム、ひねってロックする構造、バヨネット式の固定機構、ファスナ、などである。)も使用可能であることに注意すべきである。
【0024】
次に、上述のケーブル接続アセンブリ100の構成部品の説明に照らし、ケーブル接続アセンブリ100の動作を説明する。図1を参照すると、設置に先立って、ケーブル102の絶縁層120を切り詰めて、導体103を露出させることができる。次いで、絶縁層120にねじ山を加工し、本体106のねじ部118と取り合うための寸法および形状の雄ねじ156を形成することができる。次いで、本体106は、ケーブル106へとねじ込まれる。絶縁層120のねじ山156と本体106のねじ部118との取り合いによって生じるシールに加え、シール126がシール面124と端面199との間に介装されて、両者の間に流体の封止をもたらす。
【0025】
次いで、装置104の末端を、ケーブル102の導体103を装置104内へと延伸させつつ、本体106の内側空洞116へとスライドさせることができる。次いで、装置104をケーブル102へと保持するために、装置104を導体103へと圧着することができる。シール130が、本体106を装置104に対してシールする。次いで、ファスナ122が、ケーブル接続アセンブリ100を装置104に機械的に結合させるため、装置104に係合するように押し進められる。固定部材154が、シール部材132を開放位置に保持すべく、所定の位置に配置される。修復用の流体が、注入ポート134を通って注入され、流体通路146を通過し、導入ポート136のうちの1つ以上を通過して、内側空洞116へと入る。
【0026】
図2を参照すると、シール部材132を、固定部材154を取り除いてシール部材132を矢印158の方向にスライドさせることによって、閉鎖位置に位置させることができる。次いで、固定部材150を固定チャネル148に挿入して、シール部材132を閉鎖位置に保持することができる。シール部材132が閉鎖位置にあるとき、注入ポート134は流体通路146に整列しておらず、今や内側空洞116が、空洞内に圧力のもとで流体を保持することができる密封圧力容器である。
【0027】
図4および5を参照すると、本発明に従って形成されたケーブル接続アセンブリの他の実施形態200が示されている。ケーブル接続アセンブリ200の構成および動作は、上述した図1〜3のケーブル接続アセンブリ100と実質的に同様である。したがって、説明を簡潔にするため、この詳細な説明は、図4および5のケーブル接続アセンブリ200の態様のうち、上述した実施形態と異なる態様、すなわちバルブ・アセンブリの構造および動作に焦点を当てる。
【0028】
この実施形態のバルブ・アセンブリ212は、シール部材232が、先の実施形態において図示および説明したように開放位置と閉鎖位置との間を直線状に移動できる代わりに、図4に示した開放位置と図5に示した閉鎖位置との間を回転可能である点で、上述した実施形態のバルブ・アセンブリと相違している。
【0029】
さらに、バルブ・アセンブリ212は、シール部材232をケーブル接続アセンブリ200の長手軸を中心として本体206の外表面の周囲を回転させることによって、開放位置へと回転させられる。シール部材232は、シール部材232の注入ポート234が図4に示されているように本体206の導入ポート236のうちの1つに整列しているとき、開放位置にある。導入ポート236を注入ポート234へとシールするために、シール260を使用することができる。
【0030】
バルブ・アセンブリ212は、シール部材232をケーブル接続アセンブリ200の長手軸を中心として本体206の外表面の周囲を回転させることによって、閉鎖位置へと回転させられる。シール部材232は、シール部材232の注入ポート234が図5に示されているように本体206の導入ポート236のいずれにも整列していないとき、閉鎖位置にある。シール260がシール部材232に対してシールされ、内側空洞216を、圧力のもとで流体を保持することができる圧力容器としている。シール部材232は、シール部材の各側に配置された固定フランジ252および固定部材250によって、ケーブル接続アセンブリ200の長さに沿って直線状に移動することがないようにされている。
【0031】
図6および7を参照すると、本発明に従って形成されたケーブル接続アセンブリの他の実施形態300が示されている。ケーブル接続アセンブリ300の構成および動作は、上述した図1〜3のケーブル接続アセンブリ100と実質的に同様である。したがって、説明を簡潔にするため、この詳細な説明は、図6および6のケーブル接続アセンブリ300の態様のうち、上述した実施形態と異なる態様、すなわちバルブ・アセンブリの構造および動作に焦点を当てる。
【0032】
この実施形態のバルブ・アセンブリ312は、シール部材332が、図1〜3の実施形態について図示および説明したように開放位置と閉鎖位置との間を長手方向に直線状に移動できる代わりに、図6に示した開放位置と図7に示した閉鎖位置との間を直線状に、好ましくは半径方向362に移動可能である点で、上述した実施形態のバルブ・アセンブリと相違している。
【0033】
さらに、バルブ・アセンブリ312は、シール部材332をケーブル接続アセンブリ300の長手軸に対して直角に向けられた半径方向向きの軸362の方向に直線状に移動させることによって、開放位置へと動かされる。さらに具体的には、この実施形態のバルブ・アセンブリ312は、開放状態に保たれている限りにおいて内側空洞316への流入を許す逆止弁として機能することができる。バルブ・アセンブリ312は、バルブ本体364、付勢部材366、バルブ・シート368、および保持アセンブリ370を含むことができる。バルブ本体364は、シール手段332、付勢部材366、および保持アセンブリ370を収容することができる。
【0034】
バルブ・スプリングであってよい付勢部材366が、シール部材332をバルブ・シート368へと密に当接させ、注入ポート334をシールして、内側空洞316への流体の出入りを防止している。保持アセンブリ370が、付勢部材366をバルブ本体364に保持している。保持アセンブリ370は、ベース板372および保持クリップ374を含んでいる。ベース板372は、保持クリップ374によってバルブ本体364内に保持され、付勢部材366をバルブ本体364内に支持/保持している。
【0035】
流体が注入ポート334へと注入され、シール部材332に作用する圧力が所定の値を超えると、付勢部材366によってシール部材332へと加えられている付勢力が、打ち負かされる。ひとたび打ち負かされると、シール部材332がバルブ・シート368から離れるように移動し、流体が、図6に示されているように、流体注入ポート334に進入し、バルブ本体364を通過して移動し、ベース板372の導入ポート336から出て、内側空洞316に進入することができる。流体がもはや注入ポート334へと注入されていないとき、付勢部材366によって加えられている付勢力は、もはや打ち負かされることがなく、結果として、図7に示されているように、シール部材332が半径方向に外側へと直線状に移動し、バルブ・シート368に密に当接して、内側空洞316を圧力のもとで流体を保持することができる圧力容器とする。付勢部材366によって、再び流体が注入ポート334を通って注入されて、付勢部材366の付勢力が打ち負かされるまで、シール部材332が閉鎖位置から動かないようにしている。
【0036】
本発明の好ましい実施形態を図示および説明したが、本発明の技術的思想および技術的範囲から離れることなくさまざまな変更が可能であることを、理解できるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルを装置へと結合させるためのケーブル接続アセンブリであって、
前記ケーブル接続アセンブリは、
(a)内側空洞を定めており、前記内側空洞は、加圧された流体を受け入れ、さらに内部に前記ケーブルの少なくとも一部分を受け入れるように構成されている本体、
(b)前記本体を前記ケーブルへと結合させるように構成されたアタッチメント機構、および
(c)前記本体を前記装置へと密に結合させるように構成されたシール・アセンブリ、
を備えているケーブル接続アセンブリ。
【請求項2】
前記加圧された流体を前記内側空洞へと注入できるよう、前記本体を通過する導入ポートをさらに備えている請求項1に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項3】
前記本体を前記装置へと結合させるための固定機構をさらに備えている請求項1に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項4】
前記シール・アセンブリは、前記装置と前記本体との間に介装されるように構成されたシールを含んでいる請求項1に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項5】
前記本体は、シール面をさらに含んでおり、前記シール面は、前記本体を前記ケーブルへとシールするための前記シール面と前記ケーブルとの間のシールに当接して、前記シールを挟み付けるように構成されている請求項1に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項6】
前記本体に組み合わせられたバルブ・アセンブリをさらに備えており、
前記バルブ・アセンブリは、流体が前記導入ポートを通って流れることがないようにする閉鎖位置と、流体が前記導入ポートを通って流れて前記ケーブルによって受け取られることができるようにする開放位置との間で可動であるシール部材を有している請求項2に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項7】
前記シール部材は、前記閉鎖位置と前記開放位置との間を回転させられるように構成されている請求項6に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項8】
前記シール部材は、前記閉鎖位置と前記開放位置との間を直線状に移動するように構成されている請求項6に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項9】
前記本体へと着脱可能に組み合わせられる固定部材をさらに備えており、
前記固定部材は、前記閉鎖位置または前記開放位置からの前記シール部材の移動を阻止するように構成されている請求項6に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項10】
前記シール部材は、注入ポートを有するスリーブであり、
前記シール部材が前記閉鎖位置にあるとき、前記注入ポートは、前記導入ポートに連通しないように位置し、前記シール部材が前記開放位置にあるとき、前記注入ポートは、前記導入ポートに連通するように位置する請求項6に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項11】
第1の環状シールおよび第2の環状シールをさらに備えており、
前記第1および第2の環状シールが、前記注入ポートの各側において前記スリーブの内表面に周状に当接するように構成されている請求項10に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項12】
前記アタッチメント機構は、前記ケーブルの絶縁層のねじ部に密に組み合わせられるように構成されたねじ部を含んでいる請求項1に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項13】
ケーブルを装置へと結合させるためのケーブル接続アセンブリであって、
前記ケーブル接続アセンブリは、
(a)内側空洞を定めており、前記内側空洞が、加圧された流体を受け入れ、さらに内部に前記ケーブルの少なくとも一部分を受け入れるように構成されている本体、
(b)前記本体を前記ケーブルへと結合させるために、前記本体の第1の端部に配置されたねじ部、
(c)前記本体を前記装置へとシールするため、前記本体の第2の端部に配置されたシール、
(d)前記加圧流体を前記本体の前記内側空洞へと注入できるよう、前記本体を通過している導入ポート、および
(e)前記本体を前記装置へと結合させるため、前記本体の第2の端部に配置された固定機構、
を備えているケーブル接続アセンブリ。
【請求項14】
前記本体の内表面に配置された環状の形状の凹所をさらに備えており、
前記環状の形状の凹所は、内部に前記シールを収容するような寸法および形状とされている請求項13に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項15】
前記導入ポートと取り合うバルブ・アセンブリをさらに備えており、
前記バルブ・アセンブリは、前記導入ポートを通過する流体の流れを阻止する閉鎖位置と前記導入ポートを通過する流体の流れを許す開放位置との間で設定可能である請求項13に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項16】
前記ねじ部は、前記本体の内表面に配置された雌ねじで構成されている請求項13に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項17】
前記本体は、シール面をさらに含んでおり、
前記シール面は、前記本体をケーブルへとシールするために、シールに当接して前記シールを前記シール面とケーブルとの間に挟み付けるように構成されている請求項13に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項18】
ケーブルを装置へと結合させるためのケーブル接続アセンブリであって、
前記ケーブル接続アセンブリは、
(a)内側空洞を定めており、前記内側空洞が、加圧された流体を受け入れ、さらに内部に前記ケーブルの少なくとも一部分を受け入れるように構成されている本体、
(b)前記本体の第1の端部を前記ケーブルへと結合させるための結合アセンブリ、
(c)前記本体の第2の端部を前記装置へとシールするためのシール・アセンブリ、
(d)前記加圧流体を前記本体の前記内側空洞へと注入できるよう、前記本体を通過している導入ポート、および
(e)前記本体に組み合わせられ、流体が前記導入ポートを通って流れることがないようにする閉鎖位置と流体が前記導入ポートを通って流れてケーブルによって受け取られるようにする開放位置との間を可動であるシール部材、
を備えているケーブル接続アセンブリ。
【請求項19】
前記シール部材は、前記閉鎖位置と前記開放位置との間を回転させられるように構成されている請求項18に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項20】
前記シール部材は、前記閉鎖位置と前記開放位置との間を直線状に移動するように構成されている請求項18に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項21】
前記シール部材は、前記閉鎖位置と前記開放位置との間を、当前記ケーブル接続アセンブリの長手軸に平行な方向に直線状に移動するように構成されている請求項18に記載のケーブル接続アセンブリ。
【請求項22】
前記シール部材は、注入ポートを有するスリーブであり、
前記シール部材が前記閉鎖位置にあるとき、前記注入ポートは、前記導入ポートに連通しておらず、前記シール部材が開放位置にあるとき、前記注入ポートは、前記導入ポートに連通している請求項18に記載のケーブル接続アセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−50241(P2011−50241A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−230528(P2010−230528)
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【分割の表示】特願2008−527900(P2008−527900)の分割
【原出願日】平成18年4月18日(2006.4.18)
【出願人】(502081826)ユティルクス・コーポレーション (5)
【Fターム(参考)】