説明

ケーブル接続部

【課題】トリプルジャンクションによる絶縁破壊を防ぎ、高い定格電圧に適用しても、安定した絶縁性能を実現すること。
【解決手段】ブッシング100の後端側で開口する受容口140に、ケーブル端末200が挿嵌されたストレスコーン320が装着され、ストレスコーン320は、押圧装置350によって、ブッシング100の先端側に向けて押圧される。受容口140の内面は、ブッシング100の先端側から後端側に向けて順次、第1内面部141、第2内面部142、第3内面部143を有する。ブッシング100の断面は、第1内面部141では先端側から後端側に向けて拡径する曲線形状であり、第3内面部143では先端側から後端側に向けて拡径する形状であり、第2内面部142は、第1内面部141と第3内面部143を繋ぎ、且つ、先端側から後端側に向けて拡径する曲線形状である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変圧器や開閉器等の電気機器等に電力ケーブルを接続するためのケーブル接続部に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、CVケーブル(架橋ポリエチレンケーブル)等の電力ケーブルの終端接続部では、エポキシ樹脂製のブッシングの受容口に、ケーブル絶縁体上に設けられるストレスコーンを挿入し、このストレスコーンを押圧装置で押し込む構成(所謂、プレハブ型接続部)が知られている(特許文献1参照)。この押圧装置の押圧によって、エポキシ樹脂製のブッシングとゴム製のストレスコーンとの界面及びストレスコーンとケーブル絶縁体との界面に面圧が付与され、ケーブル終端接続部における電気的な絶縁耐力を高めている。
【0003】
図1に示すように、ブッシング1の受容口2は、ブッシング1においてフランジ3が形成された後端部1a側(図1では下側)で開口し、先端部を円錐形状としたストレスコーンと整合する形状に形成されている。受容口2は、ブッシング1の先端側(図1では上側)に向かって直線的に縮径し、且つ、密着するストレスコーン形状に対応するテーパ状の先端側内面2aと、先端側内面2aの後端から、受容口の後端に向かって同一内径の後端側内面2bとにより形成されている。受容口2内に挿入したストレスコーン(図示省略)を押圧装置(図示省略)で押し込むことによって、ストレスコーンは受容口2の先端側内面2aに密着し、先端側内面2aとで先端側に向かって縮径する断面が直線のテーパ状の界面を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−291033号公報
【特許文献2】特開2009−273351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、エポキシ樹脂製のブッシングにゴム製のストレスコーンを押圧する従来のケーブル接続部の受容口2において、先端側内面2aの断面は直線のテーパ状であり、後端側内面2bの断面はブッシング1の軸方向と平行な直線である。
【0006】
よって、同一の構造のケーブル接続部をより高い定格電圧に適用する場合、構造上、ブッシング1の受容口2の先端側内面2aとストレスコーンとの界面の長さを長くする必要があり、界面の長さを長くすることで直線状の先端側内面2aと後端側内面2bとの交点(直線状の内面同士の交点)5に空隙が残りやすくなる。空隙が残る場合、ゴム製のストレスコーンの絶縁部−エポキシ樹脂製のブッシング−空気(空隙)が接するトリプルジャンクションが形成されることになり、その部分に電界が集中し、部分放電が発生する虞があった。
【0007】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ストレスコーン−ブッシング−空気が接するトリプルジャンクションによる絶縁破壊を防ぐことができ、高い定格電圧に適用する場合でも、安定した絶縁性能を実現できるケーブル接続部を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のケーブル接続部の一つの態様は、硬質の絶縁体からなるブッシングと、前記ブッシングの後端側で開口する受容口に装着される筒状のストレスコーンと、前記ストレスコーンに挿嵌されるケーブル端末と、前記ストレスコーンを前記ブッシングの先端側に向けて押圧する押圧装置と、を備えるケーブル接続部であって、前記受容口の内面は、前記ブッシングの先端側から後端側に向けて順次、第1内面部、第2内面部、第3内面部を有し、前記第1内面部の断面は先端側から後端側に向けて拡径する曲線形状であり、前記第3内面部の断面は先端側から後端側に向けて拡径する形状であり、前記第2内面部は、前記第1内面部と前記第3内面部を繋ぎ、且つ、断面が先端側から後端側に向けて拡径する曲線形状である構成を採る。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ストレスコーン−ブッシング−空気が接するトリプルジャンクションによる絶縁破壊を防ぐことができ、高い定格電圧に適用する場合でも、安定した絶縁性能を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】従来のケーブル接続部におけるブッシングの受容口を示す断面図
【図2】本発明の一実施の形態に係るケーブル接続部を示す部分断面図
【図3】従来のケーブル接続部の構造におけるストレスコーンとブッシングの界面の電界強度分布図
【図4】同ケーブル接続部におけるストレスコーンとブッシングとの界面の面圧分布図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
本実施の形態のケーブル接続部は、ここでは、ガス中終端接続部として説明する。なお、以下の説明において、ブッシング、内部導体及び押圧装置の「先端部」、「先端側」とは、それぞれ図中上方向をいい、また、ブッシング、内部導体及び押圧装置の「後端部」、「後端側」とは、先端とは反対側をいい、図中では下方向に相当するものとして説明する。
【0013】
図1に示すガス中終端接続部10は、開閉器や変圧器等の電力用機器(図示省略)を収容する機器ケース20の開口部20aに気密に装着されるブッシング100と、ブッシング100の受容口140に装着されるストレスコーン320と、ストレスコーン320に挿嵌されるケーブル端末200と、ストレスコーン320をブッシング100の先端側に向けて押圧する押圧装置350とを備える。なお、ブッシング100、ケーブル端末200、ストレスコーン320の中心軸は同一軸Sとする。
【0014】
ブッシング100は、例えばエポキシ樹脂のような硬質の絶縁体から成り、円筒状の頭部112の中心に位置する内部導体120とともに一体的にモールドされている。
【0015】
ブッシング100は、先端部に設けられた頭部112と、後端部側に径方向外方に向けて突出するように設けられた固定フランジ部114と、頭部112の後端部側に設けられた湾曲凸面形状の中央部116と、中央部116と固定フランジ部114との間に介設された電界緩和部118とを備える。電界緩和部118の先端側はベルマウス状の凹部をなしている。電界緩和部の表面には、凹部から機器ケース20との当接面に跨って導電塗料(図示省略)が設けられており、ブッシング100の遮蔽層を形成している。
【0016】
ブッシング100は、固定フランジ部114を介して機器ケース20に、頭部112が機器ケース20内に位置した状態で、固定されている。固定フランジ部114は、機器ケース20の開口部20aの周縁部近傍における機器ケース20に当接しており、固定ボルト130を介して機器ケース20に固定されている。
【0017】
また、固定フランジ部114が当接する機器ケース20の表面には、固定フランジ部114の中心と同中心で円形状のシール溝21が形成され、このシール溝21にシール部材22が配置されている。シール部材22としては、Oリングやパッキン等が使用される。なお、シール溝21およびシール部材22は、所望により、固定フランジ部114の当接面に設けることも可能である。これによりブッシング100の固定フランジ部114は、機器ケース20の開口部20aの周縁部に開口部20aを閉塞するように気密に取り付けられる。すなわち、ブッシング100が機器ケース20に気密に取り付けられ、ガス中終端接続部10において機器内(図1では機器ケース20より上部)のSFガス等の絶縁ガスが機器の外へ漏れないようになっている。
【0018】
また、ブッシング100には、後端側で開口する受容口140がブッシング100と同心状に設けられている。なお、受容口140は内部導体120の導体挿入孔119と連通しており、ブッシング100の先端側から後端部に向かって拡径している。受容口140についての詳細は後述する。
【0019】
内部導体120は、頭部112の頂部112aから突出される導体引出部121と、導体引出部121の後端側に連続して形成され、ブッシング100の頭部112内にブッシング100と同心状に埋設される円筒状部122とを備える。円筒状部122の内周はブッシング100の頭部112の内部で露出している。
【0020】
円筒状部122内には円筒状部122の後端部から導体引出部121近傍に跨って横断面視円形の導体挿入孔119が設けられている。また、円筒状部122の内部において先端側の中心部に設けられたボス部123には、後述するケーブル側接続端子301がリング状の接触子(チューリップコンタクト)124を介して着脱自在に電気的に接続されている。
【0021】
ケーブル端末200は、電力ケーブル200aを先端側から段剥ぎすることにより露出したケーブル導体201、ケーブル絶縁体202、ケーブル外部半導電層203を有する。ケーブル絶縁体202の外周には、ケーブル外部半導電層203に跨って紡錘形状のストレスコーン320が装着されている。
【0022】
ストレスコーン320は、エチレンプロピレンゴム(EPゴム)、シリコーンゴム等からなり、ゴム状弾性を有する。ストレスコーン320は、絶縁部322と、絶縁部322の後端側に設けられ絶縁部322と一体的にモールドされた半導電部324とからなる。半導電部324では、先端側の絶縁部322との連設部がベルマウス状に湾曲している。絶縁部322の外周の先端側では、受容口140の内面と対応して先細りの曲面形状となっている。
【0023】
ストレスコーン320では、絶縁部322と半導電部324とが連続する外面は曲線形状である。ここでは、ストレスコーン320は、押圧装置350により受容口140の内面に押圧される。よって、ストレスコーン320において、受容口140の内面に密着する部分における、絶縁部322の先端側の外周の断面は、ブッシングの先端側に向かって凸状の曲線形状となっている。ストレスコーン320は、ストレスコーン320の先端に取り付けられる環状のストッパ330により、先端側にゴムが弾性変形して押し出されないように固定されている。なお、ストッパ330の先端部は内部導体120の内部に当接するように固定される。
【0024】
押圧装置350は、環状の押し金具351と、押し金具351の外周に配設される環状の押し金具フランジ352とを備える。
【0025】
押し金具351は、ストレスコーン320における半導電部324のコーン状の外周面に当接されるラッパ状の開口部351aを有する。押し金具351の後端部側には円周方向に沿ってスプリング挿入孔351bが複数個等配されている。これらスプリング挿入孔351bにはそれぞれコイル状のスプリング353が装着されている。
【0026】
押し金具フランジ352は、円筒部材352aと円筒部材352aの後端部側に径方向内方に突設された環状の押え部材352bとを備えている。
【0027】
押し金具フランジ352は、ボルト308で固定フランジ部114の後端面に取り付けられている。これにより押圧装置350自体が、ブッシング100に固定保持されている。
【0028】
ここで、押し金具351の外径は、固定フランジ部114の下面で開口する受容口140の開口径より若干小径とされ、また、環状の押え部材352bの内径はケーブルコアとしてのケーブル外部半導電層203の外径より若干大径とされている。なお、このような構成の押し金具351、押し金具フランジ352およびスプリング353は予め図に示すように押圧装置350として一体に組み立てられている。なお、押し金具フランジ352の円筒部材352aの後端面には、ボルト306を介して保護金具307が取り付けられている。
【0029】
この構成により押圧装置350では、押し金具フランジ352の押え部材352bにより後端側を押さえられたスプリング353は押し金具351を先端側に付勢する。付勢された押し金具351は、開口部351aの内面でストレスコーン320を先端側に押圧する。これにより、ストレスコーン320は先端側に向かって軸方向に押圧されて、受容口140の内面に押し付けられ、弾性変形して当該内面に密着している。
【0030】
ブッシング100において、受容口140の内面は、先端側から後端側に向けて順次、第1内面部141、第2内面部142、第3内面部143を有する。
【0031】
第1内面部141における断面は、先端側から後端側に向けて拡径する曲線形状となっている。ここでは、第1内面部141における断面は、先端側に向かって凸状となっている。この第1内面部141は、密着するストレスコーン320における絶縁部322の先端側の凸状の形状に対応した形状に形成されている。
【0032】
第2内面部142は、第1内面部141と第3内面部143を繋いでいる。第2内面部142における断面は、ブッシング100の先端側から後端側に向けて拡径する曲線形状となっている。第2内面部142には、ストレスコーン320の絶縁部322が押圧されて密着する。
【0033】
第3内面部143は、ブッシング100の先端側から後端側に向けて拡径する形状となっている。ここでは、第3内面部143における断面が直線のテーパ状で拡径している。第3内面部143の先端部には、ストレスコーン320の絶縁部322の外周における後端側が押圧されて密着している。
【0034】
この構成により、ブッシング100における受容口140の内面には、従来と異なり、直線状の内面同士の交点が存在しない、つまり、内面が折れ曲がることで形成される角部が存在しない。
【0035】
これにより、受容口140の内面において、押圧装置350によってストレスコーン320が押し付けられた際に、ストレスコーン320の絶縁部322の先端側との界面は曲線形状となり、隙間ができない。すなわち、ゴム製のストレスコーンの絶縁部−エポキシ樹脂製のブッシング−空気(空隙)が接するトリプルジャンクションが、電界が高い部分(電気特性に影響する部分)に形成されない。
【0036】
よって、この構成のケーブル接続部によれば、高い定格電圧に適用する場合でも、安定した絶縁性能を発揮できる。
【0037】
ところで、ブッシング100の受容口140の内面に、ケーブル端末200が挿嵌され、且つ、先端側に向かって縮径するストレスコーン320を押し付ける構造では、ブッシング100とストレスコーン320の絶縁部322との界面の電界強度は、内部導体120の円筒状部122の後端部近傍で最大となる。つまり、ブッシング100とストレスコーン320の先端部近傍との界面の電界強度が最大となる。これは、高電圧側となる内部導体120の後端部(ここでは円筒状部122の後端部)が、ストレスコーン320の先端部近傍を覆うように形成されるため、内部導体120に近い位置にあるストレスコーン320の先端部近傍の電界強度が高くなるからである。図3に示す従来のケーブル接続部の構造におけるストレスコーンとブッシングの界面の電界強度分布図からも明らかである。従来のケーブル接続部では、ブッシングの受容口においてストレスコーンが密着する断面が直線であるため、ブッシングとストレスコーンの絶縁部との界面の面圧分布はほぼ一定となる。一般にエポキシ樹脂製のブッシングとゴム製のストレスコーンの絶縁部との界面の破壊電界強度(絶縁破壊する電界強度)は、界面面圧に依存するため、断面が直線の界面における破壊電界強度分布もほぼ一定となっている。一方、界面における電界分布は図3のとおり一定ではないため、電界強度が低い箇所では必要以上の面圧が加わっていることになる。すなわち、面圧分布を電界強度分布に可及的に合致させることが理想的な面圧設計とされる(特許文献2参照)。なお、図3および図4において、「上部」は「先端側」を、「下部」は「後端側」を意味する。
【0038】
これについて、本実施の形態では、ブッシング100の第1内面部141の断面を、先端側に向かって凸状の曲線形状とし、ストレスコーン320の先端側の絶縁部322との界面を、先端側に向かって凸状の曲線形状とすることで対応している。本実施の形態においてもブッシング100とストレスコーン320の先端部近傍との界面の電界強度が最大となる。よって、電界分布も図3と同様になる。
【0039】
図4に、本実施の形態のケーブル接続部におけるストレスコーン320とブッシング100との界面の面圧分布を示す。
【0040】
図4に示すように、受容口140内でストレスコーン320をブッシング100の後端側から先端側に向けて押圧し、受容口140の内面に押し付ける際に、電界強度が大きくなるストレスコーン320(絶縁部322)の先端部(図4に示す界面上部に相当)に効率よく面圧を加えることができる。すなわち、面圧分布を電界強度分布に可及的に合致させることで、効率よく面圧を加えることができる。
【0041】
このように面圧印加を効率的にすることによって、押圧装置350によるトータルの押圧力を少なくすることができ、押圧装置350自体を簡素化できる。
【0042】
一般にケーブル絶縁体にストレスコーンを挿入する場合、ケーブル絶縁体とストレスコーンとの界面で破壊しないように、ケーブル絶縁体の外径よりもストレスコーンの内径の方が小さく形成される。この場合、ケーブル絶縁体に挿嵌後のストレスコーンの外径は、径差のため、挿嵌前のストレスコーンの外径よりも大きくなる。ブッシングの受容口の後端側が従来の同一内径の内面(図1では後端側内面2b)の場合、ケーブル絶縁体に挿嵌後の外径が大きくなったストレスコーン付きのケーブルをブッシングの受容口に挿入できなくなり、ケーブル絶縁体の外径とストレスコーンの内径の最大径差が制限されていた。
【0043】
しかし、本実施の形態では、受容口140の内面では、第2内面部142における断面は、ブッシング100の先端側から後端側に向けて拡径する曲線形状であり、第2内面部142に連続する第3内面部143における断面は、ブッシング100の先端側から後端側に向けて拡径する直線のテーパ状となっている。
【0044】
これにより、ケーブル絶縁体202への挿入によるストレスコーン320の外径変動に対する適用幅が広がることとなり、1種類のストレスコーン320で対応可能なケーブル絶縁体202のサイズ範囲が広がることとなる。
【0045】
本実施の形態のガス中終端接続部10では、第3内面部143における、ブッシング100の断面は、ブッシング100の先端側から後端側に向けて拡径する直線のテーパ状としたが、これに限らず、先端側から後端側に向けて拡径する曲線形状としてもよい。すなわち、受容口140全体における、ブッシング100の断面が、ブッシング100の先端側から後端側に向けて拡径する曲線状となってもよい。
【0046】
また、本実施の形態では、押圧装置350は押し金具フランジ352でスプリング353の後端側を押さえられる構成としたが、これに限定されず、スプリングをシャフトに挿入するシャフト付きタイプの押圧装置でもよい。
【0047】
また、本実施の形態ではガス中終端接続部として説明したが、油中終端接続部または気中終端接続部に適用されても良い。
【0048】
また、本発明のケーブル接続部は、終端接続部に限らず、例えば、中間接続部に適用されてもよい。本実施の形態のケーブル接続部は、ゴム製のストレスコーンをケーブル絶縁体上に挿入し、エポキシ製のブッシング及びケーブル絶縁体に押圧装置で押しつけることにより形成される接続部、所謂、プレハブ型接続部に適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明に係るケーブル接続部は、ストレスコーンの絶縁部−ブッシング−空気が接するトリプルジャンクションによる絶縁破壊を防ぐことができ、高い定格電圧に適用しても、安定した絶縁性能を実現できる効果を有し、プレハブ型のケーブル接続部として有用である。
【符号の説明】
【0050】
10 ガス中終端接続部
20 機器ケース
20a 開口部
100 ブッシング
120 内部導体
122 円筒状部
140 受容口
141 第1内面部
142 第2内面部
143 第3内面部
200 ケーブル端末
200a 電力ケーブル
201 ケーブル導体
202 ケーブル絶縁体
203 ケーブル外部半導電層
320 ストレスコーン
322 絶縁部
324 半導電部
350 押圧装置
351 押し金具
351a 開口部
351b スプリング挿入孔
352 押し金具フランジ
352a 円筒部材
352b 押え部材
353 スプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬質の絶縁体からなるブッシングと、
前記ブッシングの後端側で開口する受容口に装着される筒状のストレスコーンと、
前記ストレスコーンに挿嵌されるケーブル端末と、
前記ストレスコーンを前記ブッシングの先端側に向けて押圧する押圧装置と、を備えるケーブル接続部であって、
前記受容口の内面は、前記ブッシングの先端側から後端側に向けて順次、第1内面部、第2内面部、第3内面部を有し、
前記第1内面部の断面は先端側から後端側に向けて拡径する曲線形状であり、前記第3内面部の断面は先端側から後端側に向けて拡径する形状であり、前記第2内面部は、前記第1内面部と前記第3内面部を繋ぎ、且つ、断面が先端側から後端側に向けて拡径する曲線形状である、
ケーブル接続部。
【請求項2】
前記第1内面部の断面は、前記ブッシングの先端側に向かって凸状の曲線形状である、
請求項1記載のケーブル接続部。
【請求項3】
前記第3内面部の断面は、直線のテーパ、又は、曲線形状である、
請求項1または2記載のケーブル接続部。
【請求項4】
前記ストレスコーンは、絶縁部と、前記絶縁部の後端側に一体的に形成された半導電部と、を有する、
請求項1〜3のいずれか一項に記載のケーブル接続部。
【請求項5】
前記第1内面部には前記絶縁部の先端側が押圧される、
請求項4記載のケーブル接続部。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−90367(P2012−90367A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−232539(P2010−232539)
【出願日】平成22年10月15日(2010.10.15)
【出願人】(306013120)昭和電線ケーブルシステム株式会社 (218)
【Fターム(参考)】