説明

ゲルシート切断刃への油供給装置およびゲルシート製造装置

【課題】長尺状ゲルシートを切断または半抜き可能なゲルシート切断刃にゲルが付着することを防止するゲルシート切断刃への油供給装置とこの油供給装置を備えるゲルシート製造装置を提供すること。
【解決手段】塗布油21を溜めたオイルパン22から塗布油21を吸着させる供給ロール23と、供給ロール23からの塗布油21を受けてカットロール12に転写する転写ロール24と、供給ロール23および転写ロール24を支持する塗布用ロール支持具25とを備え、両ロール23,24のうち少なくとも転写ロール24の表面を多孔質材で形成し、また、塗布用ロール支持具25が供給ロール23および転写ロール24を水平移動自在に支持する油供給装置20とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パップ剤、化粧品、医薬外品、電極材料等の生体貼付用シートや、防振、物流、建材、自動章部品等の工業用シート、また、PDP(プラズマディスプレイパネル)、タッチパネル等の光学部材のスペーサー等として使用される長尺ゲルシートを所定の寸法に切断し、または半抜きするゲルシート切断刃への油供給装置と、この油供給装置を備えるゲルシート製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲルシートはそのままで保管すると保管場所の確保が難しく、また量産も困難であるため、粘着性のあるゲルを保護フィルムによって挟み込み、ロール状に巻き取って保管し、管理している。そして製品化の際にロールから引き出し、その長尺状ゲルシートを要求される商品に基づく大きさ、形状に打ち抜いて、所望のゲルシートを製造している。
【0003】
しかしながら、ゲルシートを構成するゲルは粘着性があり、連続してゲルシートを切断する作業工程において、切断刃へのゲルの付着が問題になる。
そこで、この問題を解決するため、切断刃へシリコーンオイル等の油を着ける技術が用いられており、一例としてシリコーンオイルを切断刃へ噴霧して付着させる方法がある。ゲルシートの切断刃ではないが、例えば特開2005−153116号公報(特許文献1)には、鋼板のエッジ部分を剪断するサイドトリマー装置におけるトリマー刃に切削油を吹き付けて塗布する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−153116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら噴霧による方法では、液滴が不均一となり塗布ムラが生じる。また、オイルが空中に舞うことで作業環境が悪化したり、塗布効率が悪くなったりするといった課題がある。
そこで本発明はこのような問題に鑑み、ゲルシートを連続切断する場合であってもゲルの付着などによる作業効率の悪化や切断程度の悪化などを生じにくくすることを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために次に示す発明を提供する。
即ち、ゲルシート切断刃を配置したカットロールを有し長尺状ゲルシートを切断または半抜き可能なゲルシート切断装置と、前記切断刃に塗布油を供給してこの切断刃にゲルが付着することを防止する油供給装置とを備えるゲルシート製造装置であって、油供給装置が、塗布油を溜めたオイルパンから塗布油を吸着させる供給ロールと、供給ロールからの塗布油を受けてカットロールに転写する転写ロールと、供給ロールおよび転写ロールを支持する塗布用ロール支持具とを備え、転写ロールの表面を前記切断刃の表面を覆うことが可能な弾力性を有する多孔質材で形成し、そして塗布用ロール支持具が供給ロールおよび転写ロールを水平移動自在に支持し、前記切断刃に塗布する塗布油量を調整可能としたゲルシート製造装置である。
【0007】
また、長尺状ゲルシートを切断または半抜き可能なゲルシート切断刃を配置したカットロールに接し、この切断刃に塗布油を供給してゲルが付着することを防止する油供給装置であって、塗布油を溜めたオイルパンから塗布油を吸着させる供給ロールと、供給ロールからの塗布油を受けてカットロールに転写する転写ロールと、供給ロールおよび転写ロールを支持する塗布用ロール支持具とを備え、転写ロールの表面を前記切断刃の表面を覆うことが可能な弾力性を有する多孔質材で形成し、そして塗布用ロール支持具が供給ロールおよび転写ロールを水平移動自在に支持し、前記切断刃に塗布する塗布油量を調整可能とした油供給装置である。
【0008】
上記ゲルシート製造装置は、ゲルシート切断刃を配置したカットロールを有し長尺状ゲルシートを切断または半抜き可能なゲルシート切断装置と、前記切断刃に塗布油を供給してこの切断刃にゲルが付着することを防止する油供給装置とを備えるため、ゲルシート切断装置の切断刃に油供給装置からの塗布油を塗布することができ、ゲルシートの連続生産においても切断刃の切断力を保持しうる。
【0009】
油供給装置は、塗布油を溜めたオイルパンから塗布油を吸着させる供給ロールと、供給ロールからの塗布油を受けてカットロールに転写する転写ロールと、供給ロールおよび転写ロールを支持する塗布用ロール支持具とを備えるものとして構成したため、転写ロールから直接的に切断刃に塗布油を塗布することができる。そのため、噴霧等による塗布の場合と比べて塗布油の環境への飛散や身体に対する悪影響を軽減することができる。
【0010】
また、転写ロールの表面を切断刃の表面を覆うことが可能な弾力性を有する多孔質材で形成し、そして塗布用ロール支持具が供給ロールおよび転写ロールを水平移動自在に支持し、切断刃に塗布する塗布油量を調整可能としたため、切断刃の大きさ、形状の変化に応じて適宜、塗布油の塗布量を調整することができる。
即ち、転写ロールの表面を切断刃の表面を覆うことが可能な弾力性を有する多孔質材で形成したため、求められる商品に対応した様々な大きさ、形状となりうる種々の切断刃に対応可能で、その種々の切断刃の表面に塗布油を塗布することができる。
そして、塗布用ロール支持具が供給ロールおよび転写ロールを水平移動自在に支持するため、種々の切断刃に応じて適量の塗布油を塗布することが可能である。
【0011】
供給ロールの表面を、塗布油が吸着可能な多孔質材で形成することができる。供給ロールの表面を塗布油が吸着可能な多孔質材で形成したため、オイルパンから十分な量の塗布油を吸着することができる。また、供給ロールの材質を転写ロールと同様の材質の多孔質材とすれば、供給ロールから転写ロールへの塗布油の転移を容易に行うことができる。
【0012】
供給ロールの表面若しくは転写ロールの表面、またはその両方のロールの表面を形成する多孔質材が連続気孔を有し保水率が250%〜450%であるものとすることができる。
前記多孔質材が連続気孔を有し保水率が250%〜450%であるため、供給ロールや転写ロールに十分量の塗布油を保持することができる。そのため、種々の大きさや形状となりうる切断刃に対して塗布不足となることを防ぐことができる。
【0013】
塗布用ロール支持具が、供給ロールと転写ロールの各軸を取り込む水平方向に開口した凹溝を有し、この凹溝内を供給ロールと転写ロールの各軸が水平方向に可動としている。
塗布用ロール支持具が供給ロールと転写ロールの各軸を取り込む水平方向に開口した凹溝を有するため、この凹溝内に差し込んだ供給ロールや転写ロールの各軸が水平方向に移動することが可能であり、垂直方向へは溝壁に阻まれて移動することができない。
そして、供給ロールと転写ロールとを独立して、双方を水平方向に移動可能としたため、ロール間の間隙やロール間の圧力を調整することができ、これによりカットロールへの塗布油の転写量を調整することができる。したがって、切断刃の大きさ、形状に応じた量の塗布油を供給することができる。
【0014】
転写ロールとカットロールとの接点をカットロールの中心より上位置に設けることができる。転写ロールとカットロールとの接点をカットロールの中心より上位置に設けたため、転写ロールからカットロールの切断刃への塗布油の塗布に際して、その必要量を確実に塗布することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のゲルシート製造装置または油供給装置によれば、ゲルシートを切断または半抜きする切断刃に対して好適に塗布油を塗布することができ、切断刃にゲルが付着しにくく、連続運転が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】ゲルシート切断刃への油供給装置の右側面図である。
【図2】図1のゲルシート切断刃への油供給装置の平面図である。
【図3】塗布用ロール支持具へのロールの取付けを説明する説明図である。
【図4】転写ロールの平面図である。
【図5】油供給装置を引き出した状態の図2相当の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の具体的な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1にはゲルシート製造装置1の右側面図を、図2には平面図をそれぞれ示す。
ゲルシート切断装置1は、例えばパップ剤等に用いられるゲルシートの製造にあたり、巻物とした長尺状ゲルシート2から、商品として求められる所望の大きさ、形状に切断し、または半抜きしてゲルシート3を得る装置である。
このゲルシート製造装置1は、長尺状ゲルシート2を切断または半抜きするゲルシート切断装置10と、ゲルシート切断装置10の切断刃11にシリコーンオイル等を供給して切断刃11にゲルが付着することを防止するゲルシート切断刃11への油供給装置20とを備えている。
【0018】
ゲルシート切断装置10は、ゲルシート切断刃11を有するカットロール12と、長尺状ゲルシート2をカットロール12に押さえつける押圧ロール13とを備えている。
また、油供給装置20は、シリコーンオイル等の塗布油21を貯留するオイルパン22から塗布油21を供給する供給ロール23と、供給ロール23から塗布油21を受取り、カットロール12に塗布油21を転写する転写ロール24と、この供給ロール23および転写ロール24をそれぞれ独立に水平方向に移動可能に支持する塗布用ロール支持具25とを有している。なお、供給ロール23と転写ロール24を併せて塗布用ロール26というものとする。
【0019】
ゲルシート切断刃11は、カットロール12上に設けられ、切り出すゲルシート3の大きさ、形状に沿った形に形成されている。図2では、刃先が長方形状に形成され、原反の幅方向に2枚づつの長方形のゲルシート3が得られるように形成されている。
ゲルシート切断刃11は、長尺状ゲルシート2の構成にもよるが、通常は長尺状ゲルシート2の表面を保護する表面保護フィルムとゲル、そしてゲルの内側にあってゲルを保形支持する芯材を切断または半抜きする切断力を有し、かつのゲルの付着し難い材質が用いられる。具体的には、金属や硬質樹脂からなる切断刃11を用いることができるが、SKH(高速度工具鋼鋼材)などの鋼材が好ましい。
【0020】
油供給装置20は、シリコーンオイル等に代表されるゲルの切断刃11への付着を防止するための塗布油21を、塗布用ロール26を通じて切断刃11に塗布する装置である。供給ロール23がオイルパン22に貯留する塗布油21を吸着し、転写ロール24に受け渡し、その転写ロール24が切断刃11に接触して切断刃11の表面に塗布油11を塗布する。
塗布油21を切断刃11に塗布することで、粘着性のあるゲルが切断刃11に付着し難くなる。また、カット後において製品部分と不要部分とが綺麗に剥がれやすいというメリットもある。
【0021】
切断刃11の表面に塗布油21をまんべんなく塗れて、また必要以上に塗りすぎないように、転写ロール24は、切断刃11の表面を覆うことが可能な弾力性と保水性を備えることが要求されることから、多孔質のスポンジ状の材質が用いられる。特に、気孔率が75%〜90%であって、保水率が250%〜450%である連続気孔を有する多孔質材が好ましい。また、多孔質であっても脆くてロール材の脱落が無いことが要求されるため、ウレタンスポンジは好ましい材質である。
【0022】
供給ロール23は、塗布油21をオイルパン22から受け取るロールであり、ゴムロールやウレタンなどのプラスチックロールとすることができるが、塗布油21をはじかない材質が好ましく、例えば塗布油21にシリコーンオイルを用いる場合にはシリコーン樹脂製のロールを用いることが例示できる。また、供給ロールの表面に凹溝を形成してその凹溝を通じて転写ロール24に塗布油21を転移させるようにしても良いが、転写ロール24と同様の材質の表面を有するロールとすることは好ましい態様である。同質の材質であれば濡れの程度は同じであり供給ロール23に留まらず転移し易く、また、多孔質材であれば十分量の塗布油21を保持することができるからである。
【0023】
供給ロール23の半径は転写ロール24の半径よりも小さくすることが好ましい。供給ロール23は半径を小さくして回転数を上げることでオイルパン22中の塗布油21との接触機会を増加させ供給ロール23の表面に十分に塗布油21を染み渡らせることができるからである。また図2で示すように、転写ロール24の幅は供給ロール23の幅よりも大きくすることが好ましい。転写ロール24は切断刃11に当たると切断刃11の当たった部分が凹むことになる。切断刃11の突出程度やその容積は製品に応じて変わりうるため、凹み量が大きくなったときでも塗布油21を保持しておけるだけの余裕も必要だからである。
【0024】
転写ロール24とカットロール12の配置は、カットロール12の中心よりも上位置で転写ロール24と接触するようにすることが好ましい。塗布油21とは異なる一般的な印刷インキを供給する場合を考えると、印刷インキの乾燥の影響を防ぐため供給ロール23から転写ロール24に写った印刷インキをすぐにカットロール12側に移せるよう転写ロール24上での印刷インキの移動が少ない方が好ましい。そのため、転写ロール24の中心よりも上位置でカットロール12と接触することが好ましい。カットロール12側から見れば、カットロール12の中心よりも下位置で転写ロール24と接触することが好ましい。
しかしながら、塗布油21を塗布する場合は、塗布油21自体の乾燥をあまり問題にしないことや、表面積の大きい切断刃11の表面を塗布油21で十分に濡らすためには下向きに塗布油21が転写される方が十分な量の塗布油21が塗布でき、またこうしても塗りすぎを防止できるからである。
【0025】
塗布用ロール支持具25を構成するブラケット27の右側面図を図3に示す。ブラケット27は、供給ロール23と転写ロール24を支持する部材であり、供給ロール23と転写ロール24のそれぞれの軸23a,24aが挿入される凹溝27a,27bが形成されている。そして、この凹溝27a,27bには、外側からネジ28a,28bが入るように凹溝27a,27bの底にネジ穴が設けられている。
【0026】
一方、転写ロール24は、図4で示すようにネジ溝24bが設けられており、ブラケット27の凹溝27bに転写ロール24の軸24aを挿入するとともに、ネジ溝24bにネジ28bを挿入することで、凹溝27b内で転写ロール24を固定することができる。したがって、ネジ28bを回すことで転写ロール24の軸24aを凹溝27b内で水平方向に動かすことができる。
図2で示すように、ブラケット27は転写ロール24の両側に備えているため、転写ロール24の中央から右側に突出する軸24aと左側に突出する軸24aをそれぞれ独立に位置を調整することができる。
【0027】
転写ロール24の軸24aにはベアリング24cを通じて多孔質材を表面に有するロール本体24dが接続されている。こうして、固定された軸24aに対してロール本体24dが回転自在になっている。
供給ロール23もまた、転写ロール24と同様に軸23a、ネジ溝23b、ベアリング23c、ロール本体23dを有する構造であり、ブラケット27に設けた凹溝27aに取付けられ、ネジ28aの調整で凹溝27a内を水平方向に動かすことができる。
【0028】
このように転写ロール24および供給ロール23を、ネジ28b,28aで水平方向に向かって前後に可動させることができるので、供給ロール23と転写ロール24、そしてカットロール12のそれぞれのロールの間隔、接触圧を変化させることができる。そして、切断刃11に転写する塗布油21の量を容易に調整することができる。
【0029】
なお、本実施形態ではネジ28a,28bでロールの軸23a,24aを動かすこととしているが、もちろん油圧等により凹溝27a,27b内を前後に動かすようにすることもできる。
【0030】
オイルパン22は、塗布油21を貯留するオイル溜であり、供給ロール23の表面がオイルパン22に溜めた塗布油21に浸かるように、供給ロール23に対して位置決め配置される。
オイルパン22にブラケット27を取り付けて、供給ロール23や転写ロール24と一体にした油供給装置20とすれば、図5で示すように、カットロール12に対して油供給装置20を全体で引き離すことができ、装置のメンテナンス等に好都合である。
【0031】
上述の実施形態は本発明の一例を示すが、本発明はその実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に反しない任意の変更形態を含むものである。したがって、本質的でない構成の変更、一部の構成の省略、置換、公知の手段の付加等は適宜なし得るものである。
【符号の説明】
【0032】
1 ゲルシート製造装置
2 長尺状ゲルシート
3 ゲルシート
10 ゲルシート切断装置
11 (ゲルシート)切断刃
12 カットロール
13 押圧ロール
20 油供給装置
21 塗布油
22 オイルパン
23 供給ロール
23a 軸
23b ネジ溝
23c ベアリング
23d ロール本体
24 転写ロール
24a 軸
24b ネジ溝
24c ベアリング
24d ロール本体
25 塗布用ロール支持具
26 塗布用ロール
27 ブラケット
27a,27b 凹溝
28a,28b ネジ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲルシート切断刃を配置したカットロールを有し長尺状ゲルシートを切断または半抜き可能なゲルシート切断装置と、前記切断刃に塗布油を供給してこの切断刃にゲルが付着することを防止する油供給装置とを備えるゲルシート製造装置であって、
油供給装置が、塗布油を溜めたオイルパンから塗布油を吸着させる供給ロールと、供給ロールからの塗布油を受けてカットロールに転写する転写ロールと、供給ロールおよび転写ロールを支持する塗布用ロール支持具とを備え、
転写ロールの表面を前記切断刃の表面を覆うことが可能な弾力性を有する多孔質材で形成し、そして
塗布用ロール支持具が供給ロールおよび転写ロールを水平移動自在に支持し、前記切断刃に塗布する塗布油量を調整可能としたゲルシート製造装置。
【請求項2】
供給ロールの表面を塗布油を吸着可能な多孔質材で形成する請求項1記載のゲルシート製造装置。
【請求項3】
前記多孔質材が連続気孔を有し保水率が250%〜450%である請求項1または請求項2記載のゲルシート製造装置。
【請求項4】
塗布用ロール支持具が、供給ロールと転写ロールの各軸を取り込む水平方向に開口した凹溝を有し、この凹溝内を供給ロールと転写ロールの各軸が水平方向に可動とした請求項1〜請求項3何れか1項記載のゲルシート製造装置。
【請求項5】
転写ロールとカットロールとの接点をカットロールの中心より上位置に設けた請求項1〜請求項4何れか1項記載のゲルシート製造装置。
【請求項6】
長尺状ゲルシートを切断または半抜き可能なゲルシート切断刃を配置したカットロールに接し、この切断刃に塗布油を供給してゲルが付着することを防止する油供給装置であって、
塗布油を溜めたオイルパンから塗布油を吸着させる供給ロールと、供給ロールからの塗布油を受けてカットロールに転写する転写ロールと、供給ロールおよび転写ロールを支持する塗布用ロール支持具とを備え、
転写ロールの表面を前記切断刃の表面を覆うことが可能な弾力性を有する多孔質材で形成し、そして
塗布用ロール支持具が供給ロールおよび転写ロールを水平移動自在に支持し、前記切断刃に塗布する塗布油量を調整可能とした油供給装置。
【請求項7】
供給ロールの表面を塗布油を吸着可能な多孔質材で形成する請求項6記載の油供給装置。
【請求項8】
前記多孔質材が連続気孔を有し保水率が250%〜450%である請求項6または請求項7記載の油供給装置。
【請求項9】
塗布用ロール支持具が、供給ロールと転写ロールの各軸を取り込む水平方向に開口した凹溝を有し、この凹溝内を供給ロールと転写ロールの各軸が水平方向に可動とした請求項6〜請求項8何れか1項記載の油供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−75338(P2013−75338A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−216204(P2011−216204)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000002440)積水化成品工業株式会社 (1,335)
【Fターム(参考)】