ゲームコントローラ
【課題】新規なゲームコントローラを提供する。
【解決手段】本発明によるゲームコントローラは、ユーザにより把持される右側把持部28a、左側把持部28bと、ユーザにより把持部を把持された状態でユーザに操作入力を行わせるために筐体背面に設けられた下側操作ボタン230a、230bと、下側操作ボタンを介して入力された操作入力をゲーム装置に伝送する伝送部とを備える。下側操作ボタン230a、230bは、回動可能に構成されて、そのボタン表面に張出部240a、240bが設けられる。
【解決手段】本発明によるゲームコントローラは、ユーザにより把持される右側把持部28a、左側把持部28bと、ユーザにより把持部を把持された状態でユーザに操作入力を行わせるために筐体背面に設けられた下側操作ボタン230a、230bと、下側操作ボタンを介して入力された操作入力をゲーム装置に伝送する伝送部とを備える。下側操作ボタン230a、230bは、回動可能に構成されて、そのボタン表面に張出部240a、240bが設けられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム操作に用いられるゲームコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム装置と、ユーザにより操作されるゲーム装置用のコントローラはケーブルにより接続されるのが一般的であったが、近年、ゲーム装置とコントローラとを無線接続するゲームシステムが提案されるようになった。無線コントローラを採用することにより、ユーザは比較的自由な姿勢でゲームを楽しむことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年の技術進歩により、ゲームシステムのハードウェアスペックが飛躍的に向上している。これにより、ゲームコントローラからの操作入力を多様な形態でリアルタイムで処理することが可能となり、今後は様々な種類のゲームアプリケーションの開発が予測される。このような事情のもと、ユーザに多様な操作入力を可能とさせるゲームコントローラの開発が切望されている。
そこで本発明は、新規なゲームコントローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のゲームコントローラは、ユーザによる操作入力をゲーム装置に伝送するゲームコントローラであって、ユーザにより把持される把持部と、ユーザにより前記把持部を把持された状態でユーザに操作入力を行わせるために筐体背面に設けられた入力ボタンと、前記入力ボタンを介して入力された操作入力をゲーム装置に伝送する伝送部とを備える。前記入力ボタンは回動可能に構成され、その入力ボタン表面には、回動時に筐体内に収容される本体部分よりも張り出した張出部が設けられる。
【発明の効果】
【0005】
本発明によると、新規なゲームコントローラを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1は、本発明の実施例にかかるゲームシステムの使用環境を示す。ゲームシステム1は、画像表示装置3、音声出力装置4、ゲーム装置10およびコントローラ20を備える。画像表示装置3、音声出力装置4およびコントローラ20は、ゲーム装置10に接続される。
【0007】
コントローラ20は、ユーザが操作入力を行うための操作装置であり、またゲーム装置10は、コントローラ20における操作入力をもとにゲームアプリケーションを処理して、ゲームアプリケーションの処理結果を示す画像信号を生成する処理装置である。
【0008】
画像表示装置3は画像信号を出力するディスプレイであって、ゲーム装置10において生成された画像信号を受けて、ゲーム画面を表示する。音声出力装置4は音声を出力するスピーカであって、ゲーム装置10において生成された音声信号を受けて、ゲーム音声を出力する。画像表示装置3および音声出力装置4は、ゲームシステム1における出力装置を構成する。
【0009】
ゲーム装置10と画像表示装置3は、有線により接続されてもよく、また無線により接続されてもよい。ゲーム装置10と画像表示装置3とはAVケーブルによって接続されてもよい。またゲーム装置10と画像表示装置3との間には、ネットワーク(LAN)ケーブルやワイヤレスLANなどで構築したホームネットワークが構築されてもよい。
【0010】
コントローラ20は、ユーザによる操作入力をゲーム装置10に伝送する機能をもち、本実施例ではゲーム装置10との間で無線通信可能な無線コントローラとして構成される。コントローラ20とゲーム装置10は、Bluetooth(ブルートゥース)(登録商標)プロトコルを用いて無線接続を確立してもよい。ゲーム装置10は、複数のコントローラ20との無線接続を可能とし、すなわちゲームシステム1においては、ゲーム装置10とコントローラ20の1対N接続を実現できる。ゲーム装置10は親機すなわちマスタとして機能し、コントローラ20は子機すなわちスレーブとして機能する。なおコントローラ20は、無線コントローラに限らず、ゲーム装置10とケーブルを介して接続される有線コントローラであってもよい。
【0011】
コントローラ20は、図示しないバッテリにより駆動され、ゲームを進行させる操作入力を行うための複数のボタンやキーを有して構成される。ユーザがコントローラ20のボタンやキーを操作すると、その操作入力が無線によりゲーム装置10に送信される。ゲーム装置10は、コントローラ20からゲームアプリケーションに関する操作入力を受信し、操作入力に応じてゲーム進行を制御して、ゲーム画像信号およびゲーム音声信号を生成する。生成されたゲーム画像信号およびゲーム音声信号は、それぞれ画像表示装置3および音声出力装置4により出力される。またゲーム装置10は、ゲームアプリケーションの進行状況に応じて、コントローラ20を振動させる振動制御信号をコントローラ20に送信する機能ももつ。コントローラ20は振動子を有し、振動制御信号を受信すると振動子を振動させる。
【0012】
図2は、コントローラの外観構成を示す。コントローラ20には、方向キー21、アナログスティック27と、4種の操作ボタン26が設けられている。方向キー21、アナログスティック27、操作ボタン26は、筐体上面30に設けられた入力部である。4種のボタン22〜25には、それぞれを区別するために、異なる色で異なる図形が記されている。すなわち、○ボタン22には赤色の丸、×ボタン23には青色のバツ、□ボタン24には紫色の四角形、△ボタン25には緑色の三角形が記されている。コントローラ20の筐体背面29には、複数のLEDが設けられている。
【0013】
ユーザは左手で左側把持部28bを把持し、右手で右側把持部28aを把持して、コントローラ20を操作する。方向キー21、アナログスティック27、操作ボタン26は、ユーザが左側把持部28b、右側把持部28aを把持した状態で操作可能なように、筐体上面30上に設けられる。
【0014】
筐体上面30には、LED付きボタン31も設けられる。LED付きボタン31は、たとえば画像表示装置3にメニュー画面を表示させるためのボタンとして利用される。また、LEDの発光状態によりユーザへのメールの着信の知らせや、コントローラ20のバッテリの充電状態などを示す機能ももつ。たとえば充電中は赤色、充電が終了すると緑色に点灯し、充電残存量が残り少ないときには赤色を点滅させるようにLEDを点灯させる。
【0015】
図3は、実施例にかかるコントローラの背面側の外観構成を示す。コントローラ20の筐体背面29には、複数のLEDが設けられている。筐体背面側からみて、筐体上面右方には方向キー21が設けられ、上面左方には操作ボタン26が設けられる。また、方向キー21および操作ボタン26の内側には、2つのアナログスティック27が設けられる。
【0016】
実施例のコントローラ20において、第1LED210a、第2LED210b、第3LED210cおよび第4LED210dが、筐体背面29の上方且つ長手方向中央から右よりの位置に横一列に設けられる。以下、第1LED210a、第2LED210b、第3LED210cおよび第4LED210dを総称する場合には、「LED210」と表記する。LED210の近傍には数字が刻印または印刷されており、LED210は、たとえばゲームキャラクタと紐付けされたコントローラ番号を表現するインジケータとして利用される。また、筐体背面29の中央部には、USBコネクタ46が設けられる。USBコネクタ46には、ゲーム装置10から延びるUSBケーブルが接続されて、コントローラ20の充電処理を行うことができる。なおUSBケーブルが接続されると、コントローラ20を有線コントローラとして利用することも可能である。
【0017】
筐体背面29側には、上側操作ボタン220a、上側操作ボタン220b、下側操作ボタン230a、下側操作ボタン230bが筐体背面長手方向の左右対称な位置にそれぞれ設けられる。上側操作ボタン220aおよび上側操作ボタン220bは、ユーザが右側把持部28a、左側把持部28bを把持した状態で、それぞれ右手および左手の人差指の先端で操作される位置に形成され、下側操作ボタン230aおよび下側操作ボタン230bは、それぞれ右手および左手の中指の先端で操作される位置に形成される。これによって、ユーザが上側操作ボタン220a、上側操作ボタン220b、下側操作ボタン230a、下側操作ボタン230bを操作する際、LED210が人差指または中指によって隠れない。
【0018】
実施例のコントローラ20において、上側操作ボタン220aおよび上側操作ボタン220bは、プッシュ式のボタンとして構成される。上側操作ボタン220による入力は、押下されることで実行され、押下量に応じたアナログ入力を可能とする。上側操作ボタン220は、ゴムなどの弾性体により筐体外向きに付勢されている。これにより、ユーザから押下されない状態では、上側操作ボタン220が筐体から離れる方向に付勢され、その位置を維持する。
【0019】
下側操作ボタン230aおよび下側操作ボタン230bは、回動支持されたトリガー式のボタンとして構成される。下側操作ボタン230は、回動可能な入力インタフェースであって、回動量に応じたアナログ入力を可能とする。下側操作ボタン230は、回動軸により回動可能に支持された状態で、ゴムなどの弾性体やばね部材などにより筐体外向きに付勢されている。これにより、ユーザから押下されない状態では、下側操作ボタン230が筐体から離れる方向に付勢され、その位置を維持する。
【0020】
下側操作ボタン230は、筐体背面29の長手方向に実質的に平行に設けられた回転軸により回動可能に支持されて構成される。下側操作ボタン230は、その上側部分を回動支持され、ユーザは下側操作ボタン230の表面の下側を押下することで、下側操作ボタン230を筐体内に収容する方向に回動させることができる。下側操作ボタン230の表面下端部には、押下されない状態で、筐体側に近づく向きに傾斜した張出部240が形成される。したがって張出部240は、回転軸よりも筐体裏面側に配置される。
【0021】
下側操作ボタン230aおよび230bは、左右対称に構成されており、下側操作ボタン230aには張出部240aが形成され、下側操作ボタン230bには張出部240bが形成されている。張出部240は、下側操作ボタン230の表面を延出した構成を有し、その上端部から下端部の間で、筐体外向きの凸面を構成する。すなわち下側操作ボタン230の表面は、その回動方向において、なだらかな曲面をもって構成される。なお、下側操作ボタン230の表面234a(図6参照)には、中指の滑りを防止するために、筐体背面29の長手方向に実質的に平行に設けられる凸部または溝による滑り止め部が形成されてもよい。また、下側操作ボタン230の表面を滑りにくい材質で構成してもよく、またシボ加工が施されてもよい。また張出部240aの張出長を長くすることで、中指を安定して載置できるようにしてもよい。
【0022】
なお、張出部240は、表面において回動軸から離れる向きに突出するように形成されてもよい。このとき張出部240は、上部側の他の表面領域に対して筐体外向きに反る方向に形成される。このように外向きに反った張出部240を下側操作ボタン230の表面の一部を構成するように設けることで、ユーザが下側操作ボタン230を回動させる際に、効率的に力をかけられる位置に中指をガイドし、中指とのかかり具合を良好にして、中指が滑ってしまう状況を回避する。張出部240は、その下端部に沿って、他の表面領域の曲面から突出して盛り上がる形状を有してもよい。これにより、中指とのかかり具合をさらに良好にすることができる。
【0023】
下側操作ボタン230の表面下端部に設けられた張出部240は、背面視において、その周囲の筐体部分よりも下方(裏面側)に張り出してもよい。中指を下側操作ボタン230に載せる際、中指をコントローラ20の裏面を這わせて下側操作ボタン230に到達させるユーザは少なくないと考えられる。このとき、張出部240が筐体よりも張り出してコントローラ20の外郭の一部を構成することで、裏面に沿って移動させられる中指が下側操作ボタン230に自然に到達できるようになる。また、下側操作ボタン230の表面を連続した凸面として構成することで、中指を張出部240をつたって所期の表面位置まで自然に移動させることが可能となる。
【0024】
本実施例では、下側操作ボタン230の回動量検出手段として、抵抗変化を検出するセンサを採用する。たとえば、筐体内部に所定の抵抗値で2端子間を導通している回路パターンを用意し、さらに、下側操作ボタン230の回動動作により回路パターンに押圧される導電ゴムを設ける。下側操作ボタン230が回動されると、導電ゴムが筐体内部の回路パターンに接触する。導電ゴムは、回動量に応じて回路パターンとの接触面積が変化するように変形可能に形成され、したがって回動量に応じて2端子間の抵抗値が変化する。この抵抗値を検出することで、回動量を検出することができ、これによりコントローラ20は、回動量に応じた入力値を取得することが可能となる。同様に、上側操作ボタン220の押下量検出手段としても、抵抗変化を検出するセンサが採用される。
【0025】
図4は、本実施例における回動量検出手段および押下量検出手段として採用するセンサ226の基本構造を示す。このセンサ226は、筐体内部において、下側操作ボタン230の回動方向および上側操作ボタン220の押下方向に設けられる。
【0026】
操作子221は、操作ボタンであって、回動量検出手段では下側操作ボタン230、押下量検出手段では上側操作ボタン220に相当する。センサ226は、弾性体222と、導電部材223と、抵抗体224とを備えている。操作子221は押下されると、弾性体222の接触子229を下方に押し込む。導電部材223は、例えば、弾力性を有する導電ゴムからなり、図4に示す構成例では、中央を頂部とする山形状に形成している。この導電部材223は、弾性体222に形成した弾力部228の内側天井面に接着される。弾性体222は、弾力部228により操作子221を上向きに付勢して支持している。
【0027】
抵抗体224は内部基板225上に設けられ、導電部材223に対向して配置される。なお、抵抗体224は内部基板225上に回路パターンとして直接形成されてもよく、またシートに印刷されて、そのシートが内部基板225上に配置されてもよい。抵抗体224は、操作子221の押圧操作に伴い、導電部材223が接触する位置に配置されている。導電部材223は、操作子221の押圧力(すなわち、抵抗体224との接触圧)に応じて変形可能な材料で形成される。
【0028】
図4(a)は、操作子221の押圧前の状態を示し、図4(b)は、弱い押圧力で操作子221を押下した状態を示し、図4(c)は、強い押圧力で操作子221を押下した状態を示す。図4(b)および図4(c)に示されるように、押圧力に応じて抵抗体224と導電部材223の接触面積が変化する。すなわち、操作子221の押圧力が弱いときは、図4(b)に示すように、山形状をした導電部材223の頂部付近が接触するが、操作子221の押圧力を強めていくと、導電部材223が頂部から徐々に変形して接触面積が広がり、図4(c)に示す状態で、接触面積が最大となっている。
【0029】
図5は、抵抗体および導電部材による合成抵抗を説明するための図である。図示するように、抵抗体224は電源ライン227に直列に挿入され、電極235a,235c間に電圧が印加されている。この抵抗体224の内部抵抗を模式的に示すと、同図に示すように固定抵抗(235b〜235c間)と可変抵抗(235a〜235b間)とに分けられる。このうち、可変抵抗の部分は導電部材223の接触部分に相当し、導電部材223の接触面積に応じて抵抗値を可変する。すなわち、抵抗体224に導電部材223が接触すると、導電部材223がブリッジとなって電流が流れるためその接触部分の抵抗値が小さくなる。したがって、導電部材223の接触面積が大きくなるほど、抵抗体224の抵抗値は減少する。抵抗体224では、中間部に出力端子235bを設け、この出力端子235bから操作子221の押圧力に対応したアナログ信号(電圧値)を出力するようにしている。
【0030】
図6(a)および図6(b)は、実施例にかかるコントローラ20の側面側の外観構成を示す。なお図6は、コントローラ20の右側面から見える下側操作ボタン230aを示しているが、左側面から見える下側操作ボタン230bについても同様の構造を有している。
【0031】
図6(a)は、下側操作ボタン230aを回動しない状態を示し、図6(b)は、下側操作ボタン230aを最大に回動した状態を示す。下側操作ボタン230aの表面234aはなだらかな凸面として形成され、その下端側には張出部240aが設けられる。
【0032】
張出部240aの先端部は、下側操作ボタン230aが筐体内に押し込まれるときに収容される本体部分236aの外郭部237aよりも、回動軸232aからの距離を長く設定される。本体部分236aは筐体に設けられた開口部から筐体内に収容されるが、張出部240aは、開口部に当接するように表面234aを延設して形成される。これにより、図6(b)に示すように、張出部240aは、回動されると、筐体の外表面、具体的には開口部の縁部に接触して回動動作を制限するストッパとして機能する。張出部240aを設けずに、下側操作ボタン230aを回動して全体を筐体内部に押し込んだ場合には、下側操作ボタン230aと開口部との間に異物が入り込んだようなとき、下側操作ボタン230aが引き出せないような状況が発生しうる。また、他の理由で下側操作ボタン230aの全体が開口部から引き出せないような状況も発生しうる。一方、実施例のコントローラ20のように、ストッパとして機能する張出部240aを設けることで、下側操作ボタン230aが筐体内部に完全に押し込まれないため、そのような状況を回避できるという利点がある。
【0033】
コントローラ20は、その裏面213aの曲面を滑らかに形成されることが好ましい。図6に示す側面図において、筐体裏面における右側把持部28aはS字状の曲面を有して構成されているが、中指を下側操作ボタン230aの表面234aに置くときに、中指を筐体裏面に沿わせて移動させるような場合には、筐体裏面をなだらかに形成しておくことで、中指を移動させやすくできる。このとき、下側操作ボタン230a近傍の裏面213aから中指をスムーズに下側操作ボタン230aに移動可能とするために、下側操作ボタン230a近傍の裏面の延長線上に、ばね部材により筐体外向きに付勢された状態の張出部240aの下端部が配置されるようにしてもよい。
【0034】
図7は、張出部240が下方となるように、床や地面などの平面にコントローラ20を載置した状態を示す。このとき、右側把持部28aおよび左側把持部28bの一部と、張出部240a、240bの下端部とが平面に接触して、コントローラ20が支持されて、載置された姿勢を維持する。図示されるように、張出部240aは、その載置時に、回動軸232a側から下端部に向かうにつれて、平面に垂直な方向に対して筐体側に近づく向きに、なだらかな曲面をもって傾斜している。そのため、図7に示す載置状態で、コントローラ20の筐体上面30を下方に押した場合に、張出部240aには、下側操作ボタン230aが筐体内部に回動する方向に力がかかることになる。そのため、たとえば筐体上面30に不意な力がかかった場合であっても、下側操作ボタン230aの内部のばね部材などが、この力を吸収するように作用でき、下側操作ボタン230aを壊れにくく構成できる。
【0035】
図8は、コントローラ20の裏面側の外観構成を示す。裏面において、右側把持部28aおよび左側把持部28bは、把持しやすいように略筒状の曲面を有して構成される。右側把持部28aおよび左側把持部28bと、筐体裏面中央部分との間はなだらかに構成され、把持部と中央部分との間の接続部に段差を設けないことが好ましい。これにより、裏面全体をなだらかな連続面で形成することができ、前記したように、指の移動をスムーズに行うことが可能となる。また、右側把持部28aおよび左側把持部28bに挟まれる中央部分は、全体として平坦に形成される。またコントローラ20はバッテリを内蔵しており、裏面にはバッテリ用蓋216が設けられてもよい。
【0036】
図9は、上側操作ボタンおよび下側操作ボタン周辺の内部構造の断面を示す。上側操作ボタン220の押下方向および下側操作ボタン230の回動方向には、図4に示すセンサが設けられ、押下量および回動量に応じたアナログ信号を出力する。上側操作ボタン220および下側操作ボタン230と、そのセンサは、ユーザからの操作入力を受け付ける操作装置として機能する。
【0037】
まず、上側操作ボタン220側の構造について説明する。上側操作ボタン220は、表面から筐体内部に延びる当接部を有し、当接部の先端は、弾性体222に設けられた接触子229bの上面に当接する。接触子229bは、弾力部228により筐体外向き、すなわち抵抗体224bから離れる方向に付勢されている。接触子229bの下面(内側天井面)には、弾力性を有する導電部材223bが設けられ、この導電部材223bに対向して、内部基板225上には抵抗体224bが配置されている。上側操作ボタン220aが押下されると、導電部材223bと抵抗体224bの接触面積が変化し、抵抗体224bは、接触面積に応じたアナログ信号を出力する。これにより、上側操作ボタン220aを、アナログ入力可能な操作子として機能させることができる。
【0038】
次に、下側操作ボタン230側の構造について説明する。内部基板225は、抵抗体224の形成面に垂直な方向に軸支持用のホルダ部材225aを有し、そのホルダ部材225aにより回動軸232aが支持されている。下側操作ボタン230aの両側壁には軸穴が形成され、回動軸232aは、両側壁の軸穴に挿通される。
【0039】
下側操作ボタン230aは、表面234aを延出した張出部240aを有し、張出部240aは、本体部分236aの外郭部237aよりも突出して構成される。下側操作ボタン230aは、押圧面となる表面234aと、軸穴を形成されて表面234aの両側部から略垂直に延設される両側壁と、張出部240aの下端部から外郭部237aを有して形成される背面の4面を有する中空の箱体として構成される。下側操作ボタン230aの内部には、弾性体222に設けられた接触子229aに当接するための当接部品242aが固定される。当接部品242aは、回動軸232aを収容する軸受部分と、軸受部分から延びる板部を有し、板部が、下側操作ボタン230aに形成されたガイドに差し込まれる。この状態で、下側操作ボタン230aの両側壁に形成された軸穴から回動軸232aが挿通されると、回動軸232aが当接部品242aの軸受部分に収容され、当接部品242aが下側操作ボタン230aに固定される。これにより、当接部品242aは、下側操作ボタン230aと一体となって回動されることになる。なお、当接部品242aと下側操作ボタン230aとは、たとえば接着剤など他の手段により固定されてもよく、また一体成形されてもよい。いずれの場合であっても、当接部品242aと下側操作ボタン230aとは一体となって回動される。
【0040】
当接部品242aは、板部から略垂直に延びる壁部を有する。この壁部は、当接部品242aが下側操作ボタン230aに固定された状態で、下側操作ボタン230aの背面に対向する面を形成する。これにより、下側操作ボタン230aの外部に露出する部分は、面ないし壁により閉じられた構成となる。当接部品242aは平坦な当接面を有し、接触子229aの平坦な上面に摺動可能に当接する。当接面は、板部において、軸受部分と壁部とが形成された位置の間に設けられる。当接部品242aの当接面233(図13参照)は、接触子229aの上面が好適に摺動できるように、接触子229aの上面よりも広く形成される。
【0041】
張出部240aは、表面234aを延出して形成されるが、外郭部237a側の背面においては、筐体裏面をつたって外郭部237aから張出部240aに向かう中指が、外郭部237aから突出する張出部240aによってはひっかからないように張出部240aが形成される。すなわち、下側操作ボタン230aの背面側において、外郭部237aと張出部240aとはその境界部分で鈍角を形成し、したがって指が外郭部237aから張出部240aになめらかに移動できるように構成されている。
【0042】
接触子229aは、弾力部228により筐体外向き、すなわち抵抗体224aから離れる方向に付勢されている。接触子229aの下面(内側天井面)には、弾力性を有する導電部材223aが設けられ、この導電部材223aに対向して、内部基板225上には抵抗体224aが配置されている。下側操作ボタン230aが回動操作されると、導電部材223aが抵抗体224aに接触する。導電部材223aは変形可能な弾力性を有しており、下側操作ボタン230aの回動量に応じて導電部材223aと抵抗体224aの接触面積が変化し、抵抗体224aは、接触面積に応じたアナログ信号を出力する。これにより、下側操作ボタン230aを、アナログ入力可能な操作子として機能させることができる。
【0043】
導電部材223aは、中央を頂部とする山形状に形成される。導電部材223aは、弾性体222の接触子229a下面において、山形の頂部を抵抗体224aに対向するように取り付けられる。これにより、下側操作ボタン230aの回動量が大きくなると、導電部材223aがその頂部から次第に変形していくため、導電部材223aと抵抗体224aとの接触面積を大きくすることができる。なお、導電部材223aは、中央を頂部とするお椀形であってもよく、また中央を頂部とする円錐、多角錐などの形状を有してもよい。
【0044】
当接部品242aは、回動軸232a近傍の位置において接触子229aの上面と当接する。当接部品242aは下側操作ボタン230aと一体に回動軸232aを中心に回転するため、当接部品242aが回動軸232aから離れた位置で接触子229aと接触すると、その接触位置で導電部材223aの押し込まれる量は大きくなる。そのため、下側操作ボタン230aの回動量に応じて、導電部材223aと抵抗体224aとの接触面積を変化させるためには、導電部材223aを非常に変形しやすい材料で形成しなければならない。
【0045】
一方、当接部品242aと接触子229aとを回動軸232a近傍で接触させると、導電部材223aが押し込まれる最大量を小さくできるため、導電部材223aの材料の選択自由度を高めることができる。なお、当接部品242aが接触子229aと当接する当接面は、たとえば回動軸232aから外郭部237aの間の中間点から回動軸232a寄りの位置に設定されることが好ましい。これにより、導電部材223aの押し潰される最大量を小さくできる。また、当接部品242aの根元に接触子229aを配置することで、弾性体222を小さく形成することができ、弾性体222の構成材料量を低減できるとともに、空間の有効利用が可能となる。
【0046】
下側操作ボタン230aは、弾性体222により抵抗体224aから離れる方向に付勢されているが、この付勢力を補助するために、ばね部材243aが設けられてもよい。ばね部材243aは、回動軸232aに取り付けられ、一端を当接部品242aに接触させ、他端を内部基板225に接触させて、当接部品242aを筐体外向きに、内部基板225を筐体内向きに付勢する拡開力を生じさせる。これにより、下側操作ボタン230aを内部基板225から離れる方向に付勢できる。以上により、回動操作のない状態では、下側操作ボタン230aが筐体外向きに突き出た姿勢を好適に維持できる。
【0047】
なお、下側操作ボタン230aは外郭部237aにおいて、張出部240aとは反対側の筐体内部に収容される位置に突起部241aを有する。筐体の内側には係止部214が形成され、係止部214と突起部241aとが係止することで、下側操作ボタン230aの筐体外向きの移動が制限される。
【0048】
図10は、下側操作ボタンを押し込んだ状態を断面視で示す。下側操作ボタン230aが回動操作されると、係止部214と突起部241aとの係止が解除され、接触子229aは、当接部分における当接部品242aの回動量だけ抵抗体224a方向に押し込まれる。これにより、導電部材223aと抵抗体224aとは接触し、抵抗体224aは、接触面積に応じたアナログ信号を出力する。
【0049】
図11は、下側操作ボタンを最大回動量押し込んだ状態を断面視で示す。この状態では、張出部240aが筐体の外表面に接触して、回動動作を制限する。このとき導電部材223aと抵抗体224aとの接触面積は最大となり、抵抗体224aから出力されるアナログ信号は、最大となる。
【0050】
図12は、下側操作ボタンの回転構造を示す。下側操作ボタン230aは、表面234a、外郭部237aを含む背面、表面234aおよび背面に連接する2つの側壁238を有する箱体として形成される。下側操作ボタン230aの箱体内部には当接部品242aが取り付けられており、下側操作ボタン230aの側壁238に設けられた軸穴に回動軸232aが挿通される。回動軸232aには、ばね部材243aが取り付けられる。ばね部材243aは、図示のように1つであってもよく、また当接部品242aの軸受部分を挟んで2つあってもよい。
【0051】
回動軸232aは、ホルダ部材225aの孔部に軸着される。孔部は回動軸232aを収容可能な径を有し、その開口部は、回動軸232aの径より僅かに小さく形成されて、回動軸232aを嵌着させることで、回動軸232aがホルダ部材225aに支持される。これにより、下側操作ボタン230aを内部基板225に回転可能に取り付ける。内部基板225は、弾性体222(図示せず)を載置するための平坦部225bを有する。平坦部225bには、ばね部材243aの一端が支持される。なお、ばね部材243aの他端は、当接部品242aの裏面に支持される。図示していないが、内部基板225は下側操作ボタン230aと上側操作ボタン220aの共通基板であるため、図中、内部基板225の左側には、上側操作ボタン220aを取り付けるための構造も設けられる。
【0052】
図13は、下側操作ボタン230aの裏面側の構造を示す。下側操作ボタン230aの内部の両側壁には、当接部品242aを止着するために、それぞれ平行にガイド231が形成され、当接部品242aの板部の両側部が、平行に設けたガイド231に差し込まれる。当接部品242aは、弾性体222の接触子229aと当接する当接面233を有する。
【0053】
当接面233は平坦に形成され、また押圧前の状態において弾性体222の接触子229aを抵抗体224aに対して所定位置に配置するように、当接部品本体の裏面部に対して角度付けされて形成される。この所定位置は、適度な遊びをともなうように定められる。これにより、下側操作ボタン230aの回動操作で、所望のアナログ出力を得ることができる。
【0054】
図14は、コントローラの内部構成を示す。コントローラ20は、無線通信モジュール58、処理部60、LED210および振動子44を備える。無線通信モジュール58は、ゲーム装置10の無線通信モジュールとの間でデータを送受信する機能をもつ。処理部60は、コントローラ20における所期の処理を実行する。
【0055】
処理部60は、メイン制御部50、入力受付部52、PWM制御部54、駆動部56、3軸加速度センサ300およびジャイロセンサ302を有する。メイン制御部50は、無線通信モジュール58との間で必要なデータの送受を行う。
【0056】
入力受付部52は、方向キー21、操作ボタン26、アナログスティック27、上側操作ボタン220、下側操作ボタン230などの入力部からの入力情報を受け付け、メイン制御部50に送る。本実施例において、方向キー21、操作ボタン26はデジタル式のスイッチとして構成され、アナログスティック27、上側操作ボタン220および下側操作ボタン230は、アナログ式のスイッチとして構成される。上側操作ボタン220および下側操作ボタン230からは、ボタンの押し込み量に応じたアナログ信号が供給され、入力受付部52は、アナログ信号を、入力値を示すデジタル信号に変換してメイン制御部50に供給する。たとえばこの変換処理は、アナログ値とデジタル値の関係を表現した変換テーブルを利用して行われる。
【0057】
メイン制御部50は、受け取った入力情報を無線通信モジュール58に供給し、無線通信モジュール58は、所定のタイミングでゲーム装置10に送信する。また、無線通信モジュール58はゲーム装置10から振動制御信号を受け取ると、メイン制御部50に供給し、メイン制御部50は、振動制御信号をもとに振動子44を振動させる駆動部56を動作させる。駆動部56は、振動子44を駆動するためのスイッチとして構成されてもよく、また供給電圧のデューティ比を可変とするPWM制御部として構成されてもよい。
【0058】
PWM制御部54は、第1PWM制御部54a、第2PWM制御部54b、第3PWM制御部54cおよび第4PWM制御部54dから構成される。第1PWM制御部54a、第2PWM制御部54b、第3PWM制御部54cおよび第4PWM制御部54dは、それぞれ第1LED210a、第2LED210b、第3LED210cおよび第4LED210dの点灯を制御するために設けられる。PWM制御部54は、LED210に印加する電圧をPWM(パルス幅変調)により制御する。
【0059】
3軸加速度センサ300は、コントローラ20のXYZの3軸方向の加速度成分を検出する。またジャイロセンサ302は、筐体水平面(XZ平面)における角速度を検出する。ここでは、筐体の長手方向をX軸、高さ方向をY軸、短手方向(奥行き方向)をZ軸と設定している。ジャイロセンサ302は、筐体内中央領域に配置され、たとえば図2に示す筐体上面図におけるLED付きボタン31の下方近傍に配置される。また3軸加速度センサ300も同様に筐体中央付近に配置されるのが好ましい。3軸加速度センサ300およびジャイロセンサ302による検出値は所定の周期でメイン制御部50から無線通信モジュール58に供給される。無線通信モジュール58は、3軸加速度センサ300およびジャイロセンサ302による検出値を、下側操作ボタン230などの操作入力とともに、所定の周期でゲーム装置10の無線通信モジュール108に送信する。
【0060】
図15は、実施例にかかるゲーム装置10の構成を示す。ゲーム装置10は、無線通信モジュール108にて、コントローラ20における操作入力、および3軸加速度センサ300およびジャイロセンサ302により計測された3軸方向の加速度成分および筐体水平面(XZ平面)に垂直な方向(Y軸方向)回りの角速度成分を取得する。3軸加速度成分および角速度成分は、無線通信モジュール108から位置推定部250に供給される。位置推定部250は、取得した3軸加速度成分および角速度成分をもとに、コントローラ20の位置や姿勢を推定できる。具体的に位置推定部250は、3軸加速度成分をもとに、コントローラ20の姿勢を取得できる。また、3軸加速度成分を1回積分することで移動速度を取得することができ、また2回積分することで位置を取得することができる。
【0061】
なお実施例のコントローラ20では、Y軸方向回りの角速度成分をジャイロセンサ302により検出している。したがって位置推定部250は、ジャイロセンサ302による検出値をもとに、コントローラ20の水平面における回転状態すなわち回転姿勢を推定してもよい。なお、3軸加速度センサ300が高精度に3軸加速度成分を取得できる場合には、コントローラ20の水平面における回転状態を3軸加速度成分から推定できるようにしてもよい。
【0062】
以上のように、コントローラ20が3軸加速度センサ300およびジャイロセンサ302を備えることによって、コントローラ20の位置および姿勢を取得することが可能となる。アプリケーション処理部110は、コントローラ20の位置・姿勢情報と、コントローラ20における操作入力からゲームを進行させて、ゲームアプリケーションの処理結果を示す画像信号および音声信号を生成する。画像信号および音声信号は出力部112からそれぞれ画像表示装置3および音声出力装置4に送られ、出力される。このようにゲーム装置10は、3軸加速度センサ300などを備えたコントローラ20の位置および姿勢を推定すると、コントローラ20の位置および姿勢情報をゲームアプリケーションの処理に反映することが可能となる。
【0063】
以下では、コントローラ20の位置および姿勢を取得できることを前提として、ゲームシステム1において実施することのできるアプリケーション例を示す。
【0064】
まず、コントローラ20を動かすことでゲーム装置10に直観的な操作入力を行う例を示す。以下に、ゲームアプリケーションにおいて、ゲームオブジェクト(キャラクタ)を動作させる2つの操作入力例を示す。1つめの例は、ゲームオブジェクトを移動させる場合であり、2つめの例は、ゲームオブジェクトの姿勢を変化させる場合である。
【0065】
なお上記したように、コントローラ20において、筐体の長手方向をX軸、高さ方向をY軸、短手方向(奥行き方向)をZ軸と設定する。以下、この方向を、それぞれ筐体X軸、筐体Y軸、筐体Z軸と呼ぶ。またゲームアプリケーションにおいては、画像表示装置3の画面中、横方向をX軸、縦方向をY軸、奥行き方向をZ軸と設定している。以下、これらの方向を、それぞれ画面X軸、画面Y軸、画面Z軸と呼ぶ。
【0066】
1つめの例として、ゲームオブジェクトをゲーム空間上で移動させる場合、コントローラ20を左右に傾けることで、ゲーム装置10は、ゲームオブジェクトを画面X軸方向に動かすようにする。このときアプリケーション処理部110は、筐体X軸方向および筐体Y軸方向の加速度成分によりコントローラ20の左右方向の傾きを測定し、ゲームアプリケーションの処理に反映する。また、コントローラ20を前後に傾けることで、ゲーム装置10は、ゲームオブジェクトを画面Z軸方向に動かすようにする。このときアプリケーション処理部110は、筐体Y軸方向および筐体Z軸方向の加速度成分によりコントローラ20の前後方向の傾きを測定し、ゲームアプリケーションの処理に反映する。また、コントローラ20を瞬間的に前後に傾けて元の姿勢に戻すことで、ゲーム装置10は、ゲームオブジェクトを画面Y軸方向に動かすようにする。このときアプリケーション処理部110は、筐体Y軸方向および筐体Z軸方向の加速度成分の所定時間内の変化によりコントローラ20の瞬間的な前後方向の傾きを測定し、ゲームアプリケーションの処理に反映する。コントローラ20の傾きが所定の閾値を超えたことを、ゲームオブジェクトを画面Y軸方向に移動させるトリガとしてもよく、また段階的に設定した閾値と実際の瞬時的な傾き値とを比較して、画面Y軸方向の移動量を決定してもよい。なお、以上は、ゲームオブジェクトを画面中で直接移動させる例であるが、ゲームオブジェクトの背景画像を移動させることで、ゲームオブジェクトが画面中で移動するようにしてもよい。
【0067】
2つめの例として、ゲームオブジェクトの姿勢をゲーム空間上で変化させる場合、コントローラ20を左右に傾けることで、ゲーム装置10は、ゲームオブジェクトの姿勢を画面X軸方向で傾けるようにする。このときアプリケーション処理部110は、筐体X軸方向および筐体Y軸方向の加速度成分によりコントローラ20の左右方向の傾きを測定し、ゲームアプリケーションの処理に反映する。また、コントローラ20を前後に傾けることで、ゲーム装置10は、ゲームオブジェクトの姿勢を画面Z軸方向で傾けるようにする。このときアプリケーション処理部110は、筐体Y軸方向および筐体Z軸方向の加速度成分によりコントローラ20の前後方向の傾きを測定し、ゲームアプリケーションの処理に反映する。なお、ゲームオブジェクトの自然な姿勢を保持するという観点から、左右方向または前後方向に傾けられたゲームオブジェクトの姿勢は、コントローラ20が傾いた姿勢を保持した場合であっても、所定の条件を満足した場合には元に戻してもよい。たとえば、コントローラ20が所定時間傾いた姿勢を保持したとき、コントローラ20の姿勢にかかわらず、アプリケーション処理部110は、ゲームオブジェクトの姿勢を元に戻してもよい。また、コントローラ20が所定の閾値を超える角度だけ傾けられた場合には、所定の閾値を超えたことをもって、ゲームオブジェクトの姿勢を元に戻してもよい。
【0068】
以上示した2つの直観的な操作入力スキームは、アプリケーションごとに使い分けられる。すなわち、ロールプレイングゲームのようにゲームキャラクタをゲーム空間上で移動させるゲームの場合は、1つめの例として示した操作入力スキームを利用することができる。また、サーキットでオートバイを走らせるゲームのようにゲームキャラクタの姿勢で進行方向を定めるゲームの場合は、2つめの例として示した操作入力スキームを利用することができる。このように、操作入力スキームをゲームアプリケーションごとに設定することで、コントローラ20を傾けるなどの動作により直観的な操作入力が実現可能となる。
【0069】
なお、コントローラ20の傾き情報をアプリケーションに反映させる程度は、アプリケーションごとに設定されてよい。具体的に、アプリケーションが異なれば、コントローラ20の傾きに応じてゲームキャラクタを傾ける程度が異なってよい。これは、アプリケーションごとに、コントローラ20の傾きとゲームキャラクタの傾きとを対応付けるテーブルを設定することで実現される。
【0070】
アプリケーション処理部110は、コントローラ20の位置および姿勢情報をゲームアプリケーションの処理に反映させる際、その基準位置および基準姿勢を動的に設定することも可能である。多くの場合、ユーザは、コントローラ20を実空間にて水平となるようにコントローラ20を把持すると考えられる。しかしながら、利き手や個人的な癖などにより、コントローラ20を左右方向に傾けて把持するユーザも存在する。そのような場合に、アプリケーション処理部110が、上記した操作入力スキームによりコントローラ20の位置および姿勢情報を処理すると、たとえばゲームキャラクタが常に画面X軸方向に移動したり、また画面X軸方向に傾いたりすることになる。コントローラ20を前後方向に傾けて把持する場合も同様である。そのため、ユーザの個性による基準位置や基準姿勢をアプリケーション処理部110側で把握し、設定できるようにしてもよい。
【0071】
たとえばアプリケーション処理部110は、コントローラ20が動かされていない状態が所定時間以上継続して、次に動きを検出した場合に、動かされていない状態における姿勢および位置を、そのコントローラ20の基準姿勢および基準位置として設定してもよい。コントローラ20が動かされていない状態とは、3軸加速度成分および角速度成分の変化が所定の閾値以下であるような場合も含む。たとえば、ユーザが、ある場所でゲームプレイをしており、何らかの事情で場所を移動したような場合、プレイ場所が変われば画像表示装置3との距離も変わるため、把持するコントローラ20の姿勢や位置も変化する。このような場合、所定時間継続して静止しているときのコントローラ20の姿勢および位置を、そのコントローラ20の基準姿勢および基準位置として都度設定することで、その基準姿勢および基準位置からの差分として取得されるコントローラ20の姿勢および位置情報をゲームアプリケーションの操作入力として適切に反映することが可能となる。
【0072】
たとえばゲーム開始時にはコントローラ20を傾けていない状態を基準姿勢としてデフォルト設定しておき、ゲーム途中でその基準姿勢を逐次キャリブレーションすることで、ユーザの状況に応じた基準姿勢を取得できる。長時間のゲームプレイを行う場合、手が疲れてコントローラ20が前傾することが多いが、そのような場合でも基準姿勢をキャリブレーションすることで、基準姿勢を更新することができる。なお、基準姿勢を取得するタイミングを、操作ボタンの操作によりユーザ側からゲーム装置10に指示できるようにしてもよい。
【0073】
以上の基準姿勢および基準位置の取得処理はアプリケーション処理部110で実行するとしたが、コントローラ20側で実行することも可能である。この場合、コントローラ20は、自身の基準姿勢および基準位置を演算により導出して、アプリケーション処理部110に送信することになる。この演算処理は、メイン制御部50により実行される。
【0074】
なお、以上の基準姿勢および基準位置の取得処理は、コントローラ20が所定時間の不動状態の後に動かされたことを契機としたが、不動状態が所定時間続いた場合に、コントローラ20が置かれて放置されたものと判定することも可能である。たとえば、ゲーム中のユーザが所用によりコントローラ20を置いてゲームを中断するような場合である。このようなときには、アプリケーション処理部110は、コントローラ20が水平に載置されているものと判断して、そのときの位置および姿勢を取得してもよい。このときアプリケーション処理部110が、不動状態にある姿勢を、水平状態にあるコントローラ20の姿勢として取得する。なお、アプリケーション処理部110は、以前に取得した姿勢と大きく異なる場合は、水平に置かれていないと判断して、取得した姿勢情報をキャンセルしてもよい。
【0075】
アプリケーション処理部110は、コントローラ20が特定の姿勢をとった場合に、その姿勢に応じた処理を実行してもよい。たとえばコントローラ20が逆さの状態にされたときに、画像表示装置3にメニュー画面を表示させるようにしてもよい。また、ユーザがコントローラ20を手にとったときに、画像表示装置3にメニュー画面を表示させるようにしてもよい。たとえば、長時間動きのなかったコントローラ20が動いたことが検出された場合に、コントローラ20がユーザの手にとられたことが判定されてもよい。
【0076】
なお、コントローラ20が自身の動きを判断して、ゲーム装置10に動作指示を行うことも可能である。たとえば、コントローラ20が逆さの状態にされたとき、メイン制御部50は、3軸加速度センサ300の検出値によりその状態を検出し、ゲーム装置10に対してメニュー画面を表示するような指示を生成してもよい。また、ユーザがコントローラ20を手にとったときに、メイン制御部50は、3軸加速度センサ300の検出値によりその状態を検出し、ゲーム装置10に対してメニュー画面を表示するような指示を生成してもよい。これらの指示は無線通信モジュール58から送信される。また、別の処理を割り当てることも可能であり、コントローラ20が逆さの状態にされたとき、メイン制御部50は、自身のメイン電源を自律的に起動してもよい。この場合、メイン電源がオフであっても、メイン制御部50が3軸加速度センサ300の検出値を取得して、特定の姿勢にあることを判断できることが前提となる。
【0077】
コントローラ20は、2軸方向(X軸、Z軸)のアナログ入力を可能とするアナログスティック27だけでなく、3軸方向の加速度成分を検出する3軸加速度センサ300を有することで、これらを用いた操作入力をアプリケーションの様々な処理に反映できる。
【0078】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0079】
実施例ではコントローラ20の位置および姿勢を、3軸加速度センサ300およびジャイロセンサ302の計測値をもとに決定したが、たとえば撮像装置でコントローラ20を撮像し、フレーム画像からコントローラ20の位置および姿勢を取得してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施例にかかるゲームシステムの使用環境を示す図である。
【図2】コントローラの外観構成を示す図である。
【図3】実施例にかかるコントローラの背面側の外観構成を示す図である。
【図4】本実施例における回動量検出手段および押下量検出手段として採用するセンサの基本構造を示す図である。
【図5】抵抗体および導電部材による合成抵抗を説明するための図。
【図6】実施例にかかるコントローラの側面側の外観構成を示す図である。
【図7】床や地面などの平面にコントローラを載置した状態を示す図である。
【図8】コントローラの裏面側の外観構成を示す図である。
【図9】上側操作ボタンおよび下側操作ボタン周辺の内部構造を示す図である。
【図10】下側操作ボタンを押し込んだ状態を示す図である。
【図11】下側操作ボタンを最大回動量押し込んだ状態を示す図である。
【図12】下側操作ボタンの回転構造を示す図である。
【図13】下側操作ボタンの裏面側の構造を示す図である。
【図14】コントローラの内部構成を示す図である。
【図15】実施例にかかるゲーム装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0081】
20・・・コントローラ、28a・・・右側把持部、28b・・・左側把持部、29・・・筐体背面、220a・・・上側操作ボタン、220b・・・上側操作ボタン、225・・・内部基板、230a・・・下側操作ボタン、230b・・・下側操作ボタン、232a・・・回動軸、233・・・当接面、234a・・・表面、236a・・・本体部分、237a・・・外郭部、240a・・・張出部、240b・・・張出部、241a・・・突起部、242a・・・当接部品、243a・・・ばね部材。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム操作に用いられるゲームコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム装置と、ユーザにより操作されるゲーム装置用のコントローラはケーブルにより接続されるのが一般的であったが、近年、ゲーム装置とコントローラとを無線接続するゲームシステムが提案されるようになった。無線コントローラを採用することにより、ユーザは比較的自由な姿勢でゲームを楽しむことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年の技術進歩により、ゲームシステムのハードウェアスペックが飛躍的に向上している。これにより、ゲームコントローラからの操作入力を多様な形態でリアルタイムで処理することが可能となり、今後は様々な種類のゲームアプリケーションの開発が予測される。このような事情のもと、ユーザに多様な操作入力を可能とさせるゲームコントローラの開発が切望されている。
そこで本発明は、新規なゲームコントローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のゲームコントローラは、ユーザによる操作入力をゲーム装置に伝送するゲームコントローラであって、ユーザにより把持される把持部と、ユーザにより前記把持部を把持された状態でユーザに操作入力を行わせるために筐体背面に設けられた入力ボタンと、前記入力ボタンを介して入力された操作入力をゲーム装置に伝送する伝送部とを備える。前記入力ボタンは回動可能に構成され、その入力ボタン表面には、回動時に筐体内に収容される本体部分よりも張り出した張出部が設けられる。
【発明の効果】
【0005】
本発明によると、新規なゲームコントローラを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1は、本発明の実施例にかかるゲームシステムの使用環境を示す。ゲームシステム1は、画像表示装置3、音声出力装置4、ゲーム装置10およびコントローラ20を備える。画像表示装置3、音声出力装置4およびコントローラ20は、ゲーム装置10に接続される。
【0007】
コントローラ20は、ユーザが操作入力を行うための操作装置であり、またゲーム装置10は、コントローラ20における操作入力をもとにゲームアプリケーションを処理して、ゲームアプリケーションの処理結果を示す画像信号を生成する処理装置である。
【0008】
画像表示装置3は画像信号を出力するディスプレイであって、ゲーム装置10において生成された画像信号を受けて、ゲーム画面を表示する。音声出力装置4は音声を出力するスピーカであって、ゲーム装置10において生成された音声信号を受けて、ゲーム音声を出力する。画像表示装置3および音声出力装置4は、ゲームシステム1における出力装置を構成する。
【0009】
ゲーム装置10と画像表示装置3は、有線により接続されてもよく、また無線により接続されてもよい。ゲーム装置10と画像表示装置3とはAVケーブルによって接続されてもよい。またゲーム装置10と画像表示装置3との間には、ネットワーク(LAN)ケーブルやワイヤレスLANなどで構築したホームネットワークが構築されてもよい。
【0010】
コントローラ20は、ユーザによる操作入力をゲーム装置10に伝送する機能をもち、本実施例ではゲーム装置10との間で無線通信可能な無線コントローラとして構成される。コントローラ20とゲーム装置10は、Bluetooth(ブルートゥース)(登録商標)プロトコルを用いて無線接続を確立してもよい。ゲーム装置10は、複数のコントローラ20との無線接続を可能とし、すなわちゲームシステム1においては、ゲーム装置10とコントローラ20の1対N接続を実現できる。ゲーム装置10は親機すなわちマスタとして機能し、コントローラ20は子機すなわちスレーブとして機能する。なおコントローラ20は、無線コントローラに限らず、ゲーム装置10とケーブルを介して接続される有線コントローラであってもよい。
【0011】
コントローラ20は、図示しないバッテリにより駆動され、ゲームを進行させる操作入力を行うための複数のボタンやキーを有して構成される。ユーザがコントローラ20のボタンやキーを操作すると、その操作入力が無線によりゲーム装置10に送信される。ゲーム装置10は、コントローラ20からゲームアプリケーションに関する操作入力を受信し、操作入力に応じてゲーム進行を制御して、ゲーム画像信号およびゲーム音声信号を生成する。生成されたゲーム画像信号およびゲーム音声信号は、それぞれ画像表示装置3および音声出力装置4により出力される。またゲーム装置10は、ゲームアプリケーションの進行状況に応じて、コントローラ20を振動させる振動制御信号をコントローラ20に送信する機能ももつ。コントローラ20は振動子を有し、振動制御信号を受信すると振動子を振動させる。
【0012】
図2は、コントローラの外観構成を示す。コントローラ20には、方向キー21、アナログスティック27と、4種の操作ボタン26が設けられている。方向キー21、アナログスティック27、操作ボタン26は、筐体上面30に設けられた入力部である。4種のボタン22〜25には、それぞれを区別するために、異なる色で異なる図形が記されている。すなわち、○ボタン22には赤色の丸、×ボタン23には青色のバツ、□ボタン24には紫色の四角形、△ボタン25には緑色の三角形が記されている。コントローラ20の筐体背面29には、複数のLEDが設けられている。
【0013】
ユーザは左手で左側把持部28bを把持し、右手で右側把持部28aを把持して、コントローラ20を操作する。方向キー21、アナログスティック27、操作ボタン26は、ユーザが左側把持部28b、右側把持部28aを把持した状態で操作可能なように、筐体上面30上に設けられる。
【0014】
筐体上面30には、LED付きボタン31も設けられる。LED付きボタン31は、たとえば画像表示装置3にメニュー画面を表示させるためのボタンとして利用される。また、LEDの発光状態によりユーザへのメールの着信の知らせや、コントローラ20のバッテリの充電状態などを示す機能ももつ。たとえば充電中は赤色、充電が終了すると緑色に点灯し、充電残存量が残り少ないときには赤色を点滅させるようにLEDを点灯させる。
【0015】
図3は、実施例にかかるコントローラの背面側の外観構成を示す。コントローラ20の筐体背面29には、複数のLEDが設けられている。筐体背面側からみて、筐体上面右方には方向キー21が設けられ、上面左方には操作ボタン26が設けられる。また、方向キー21および操作ボタン26の内側には、2つのアナログスティック27が設けられる。
【0016】
実施例のコントローラ20において、第1LED210a、第2LED210b、第3LED210cおよび第4LED210dが、筐体背面29の上方且つ長手方向中央から右よりの位置に横一列に設けられる。以下、第1LED210a、第2LED210b、第3LED210cおよび第4LED210dを総称する場合には、「LED210」と表記する。LED210の近傍には数字が刻印または印刷されており、LED210は、たとえばゲームキャラクタと紐付けされたコントローラ番号を表現するインジケータとして利用される。また、筐体背面29の中央部には、USBコネクタ46が設けられる。USBコネクタ46には、ゲーム装置10から延びるUSBケーブルが接続されて、コントローラ20の充電処理を行うことができる。なおUSBケーブルが接続されると、コントローラ20を有線コントローラとして利用することも可能である。
【0017】
筐体背面29側には、上側操作ボタン220a、上側操作ボタン220b、下側操作ボタン230a、下側操作ボタン230bが筐体背面長手方向の左右対称な位置にそれぞれ設けられる。上側操作ボタン220aおよび上側操作ボタン220bは、ユーザが右側把持部28a、左側把持部28bを把持した状態で、それぞれ右手および左手の人差指の先端で操作される位置に形成され、下側操作ボタン230aおよび下側操作ボタン230bは、それぞれ右手および左手の中指の先端で操作される位置に形成される。これによって、ユーザが上側操作ボタン220a、上側操作ボタン220b、下側操作ボタン230a、下側操作ボタン230bを操作する際、LED210が人差指または中指によって隠れない。
【0018】
実施例のコントローラ20において、上側操作ボタン220aおよび上側操作ボタン220bは、プッシュ式のボタンとして構成される。上側操作ボタン220による入力は、押下されることで実行され、押下量に応じたアナログ入力を可能とする。上側操作ボタン220は、ゴムなどの弾性体により筐体外向きに付勢されている。これにより、ユーザから押下されない状態では、上側操作ボタン220が筐体から離れる方向に付勢され、その位置を維持する。
【0019】
下側操作ボタン230aおよび下側操作ボタン230bは、回動支持されたトリガー式のボタンとして構成される。下側操作ボタン230は、回動可能な入力インタフェースであって、回動量に応じたアナログ入力を可能とする。下側操作ボタン230は、回動軸により回動可能に支持された状態で、ゴムなどの弾性体やばね部材などにより筐体外向きに付勢されている。これにより、ユーザから押下されない状態では、下側操作ボタン230が筐体から離れる方向に付勢され、その位置を維持する。
【0020】
下側操作ボタン230は、筐体背面29の長手方向に実質的に平行に設けられた回転軸により回動可能に支持されて構成される。下側操作ボタン230は、その上側部分を回動支持され、ユーザは下側操作ボタン230の表面の下側を押下することで、下側操作ボタン230を筐体内に収容する方向に回動させることができる。下側操作ボタン230の表面下端部には、押下されない状態で、筐体側に近づく向きに傾斜した張出部240が形成される。したがって張出部240は、回転軸よりも筐体裏面側に配置される。
【0021】
下側操作ボタン230aおよび230bは、左右対称に構成されており、下側操作ボタン230aには張出部240aが形成され、下側操作ボタン230bには張出部240bが形成されている。張出部240は、下側操作ボタン230の表面を延出した構成を有し、その上端部から下端部の間で、筐体外向きの凸面を構成する。すなわち下側操作ボタン230の表面は、その回動方向において、なだらかな曲面をもって構成される。なお、下側操作ボタン230の表面234a(図6参照)には、中指の滑りを防止するために、筐体背面29の長手方向に実質的に平行に設けられる凸部または溝による滑り止め部が形成されてもよい。また、下側操作ボタン230の表面を滑りにくい材質で構成してもよく、またシボ加工が施されてもよい。また張出部240aの張出長を長くすることで、中指を安定して載置できるようにしてもよい。
【0022】
なお、張出部240は、表面において回動軸から離れる向きに突出するように形成されてもよい。このとき張出部240は、上部側の他の表面領域に対して筐体外向きに反る方向に形成される。このように外向きに反った張出部240を下側操作ボタン230の表面の一部を構成するように設けることで、ユーザが下側操作ボタン230を回動させる際に、効率的に力をかけられる位置に中指をガイドし、中指とのかかり具合を良好にして、中指が滑ってしまう状況を回避する。張出部240は、その下端部に沿って、他の表面領域の曲面から突出して盛り上がる形状を有してもよい。これにより、中指とのかかり具合をさらに良好にすることができる。
【0023】
下側操作ボタン230の表面下端部に設けられた張出部240は、背面視において、その周囲の筐体部分よりも下方(裏面側)に張り出してもよい。中指を下側操作ボタン230に載せる際、中指をコントローラ20の裏面を這わせて下側操作ボタン230に到達させるユーザは少なくないと考えられる。このとき、張出部240が筐体よりも張り出してコントローラ20の外郭の一部を構成することで、裏面に沿って移動させられる中指が下側操作ボタン230に自然に到達できるようになる。また、下側操作ボタン230の表面を連続した凸面として構成することで、中指を張出部240をつたって所期の表面位置まで自然に移動させることが可能となる。
【0024】
本実施例では、下側操作ボタン230の回動量検出手段として、抵抗変化を検出するセンサを採用する。たとえば、筐体内部に所定の抵抗値で2端子間を導通している回路パターンを用意し、さらに、下側操作ボタン230の回動動作により回路パターンに押圧される導電ゴムを設ける。下側操作ボタン230が回動されると、導電ゴムが筐体内部の回路パターンに接触する。導電ゴムは、回動量に応じて回路パターンとの接触面積が変化するように変形可能に形成され、したがって回動量に応じて2端子間の抵抗値が変化する。この抵抗値を検出することで、回動量を検出することができ、これによりコントローラ20は、回動量に応じた入力値を取得することが可能となる。同様に、上側操作ボタン220の押下量検出手段としても、抵抗変化を検出するセンサが採用される。
【0025】
図4は、本実施例における回動量検出手段および押下量検出手段として採用するセンサ226の基本構造を示す。このセンサ226は、筐体内部において、下側操作ボタン230の回動方向および上側操作ボタン220の押下方向に設けられる。
【0026】
操作子221は、操作ボタンであって、回動量検出手段では下側操作ボタン230、押下量検出手段では上側操作ボタン220に相当する。センサ226は、弾性体222と、導電部材223と、抵抗体224とを備えている。操作子221は押下されると、弾性体222の接触子229を下方に押し込む。導電部材223は、例えば、弾力性を有する導電ゴムからなり、図4に示す構成例では、中央を頂部とする山形状に形成している。この導電部材223は、弾性体222に形成した弾力部228の内側天井面に接着される。弾性体222は、弾力部228により操作子221を上向きに付勢して支持している。
【0027】
抵抗体224は内部基板225上に設けられ、導電部材223に対向して配置される。なお、抵抗体224は内部基板225上に回路パターンとして直接形成されてもよく、またシートに印刷されて、そのシートが内部基板225上に配置されてもよい。抵抗体224は、操作子221の押圧操作に伴い、導電部材223が接触する位置に配置されている。導電部材223は、操作子221の押圧力(すなわち、抵抗体224との接触圧)に応じて変形可能な材料で形成される。
【0028】
図4(a)は、操作子221の押圧前の状態を示し、図4(b)は、弱い押圧力で操作子221を押下した状態を示し、図4(c)は、強い押圧力で操作子221を押下した状態を示す。図4(b)および図4(c)に示されるように、押圧力に応じて抵抗体224と導電部材223の接触面積が変化する。すなわち、操作子221の押圧力が弱いときは、図4(b)に示すように、山形状をした導電部材223の頂部付近が接触するが、操作子221の押圧力を強めていくと、導電部材223が頂部から徐々に変形して接触面積が広がり、図4(c)に示す状態で、接触面積が最大となっている。
【0029】
図5は、抵抗体および導電部材による合成抵抗を説明するための図である。図示するように、抵抗体224は電源ライン227に直列に挿入され、電極235a,235c間に電圧が印加されている。この抵抗体224の内部抵抗を模式的に示すと、同図に示すように固定抵抗(235b〜235c間)と可変抵抗(235a〜235b間)とに分けられる。このうち、可変抵抗の部分は導電部材223の接触部分に相当し、導電部材223の接触面積に応じて抵抗値を可変する。すなわち、抵抗体224に導電部材223が接触すると、導電部材223がブリッジとなって電流が流れるためその接触部分の抵抗値が小さくなる。したがって、導電部材223の接触面積が大きくなるほど、抵抗体224の抵抗値は減少する。抵抗体224では、中間部に出力端子235bを設け、この出力端子235bから操作子221の押圧力に対応したアナログ信号(電圧値)を出力するようにしている。
【0030】
図6(a)および図6(b)は、実施例にかかるコントローラ20の側面側の外観構成を示す。なお図6は、コントローラ20の右側面から見える下側操作ボタン230aを示しているが、左側面から見える下側操作ボタン230bについても同様の構造を有している。
【0031】
図6(a)は、下側操作ボタン230aを回動しない状態を示し、図6(b)は、下側操作ボタン230aを最大に回動した状態を示す。下側操作ボタン230aの表面234aはなだらかな凸面として形成され、その下端側には張出部240aが設けられる。
【0032】
張出部240aの先端部は、下側操作ボタン230aが筐体内に押し込まれるときに収容される本体部分236aの外郭部237aよりも、回動軸232aからの距離を長く設定される。本体部分236aは筐体に設けられた開口部から筐体内に収容されるが、張出部240aは、開口部に当接するように表面234aを延設して形成される。これにより、図6(b)に示すように、張出部240aは、回動されると、筐体の外表面、具体的には開口部の縁部に接触して回動動作を制限するストッパとして機能する。張出部240aを設けずに、下側操作ボタン230aを回動して全体を筐体内部に押し込んだ場合には、下側操作ボタン230aと開口部との間に異物が入り込んだようなとき、下側操作ボタン230aが引き出せないような状況が発生しうる。また、他の理由で下側操作ボタン230aの全体が開口部から引き出せないような状況も発生しうる。一方、実施例のコントローラ20のように、ストッパとして機能する張出部240aを設けることで、下側操作ボタン230aが筐体内部に完全に押し込まれないため、そのような状況を回避できるという利点がある。
【0033】
コントローラ20は、その裏面213aの曲面を滑らかに形成されることが好ましい。図6に示す側面図において、筐体裏面における右側把持部28aはS字状の曲面を有して構成されているが、中指を下側操作ボタン230aの表面234aに置くときに、中指を筐体裏面に沿わせて移動させるような場合には、筐体裏面をなだらかに形成しておくことで、中指を移動させやすくできる。このとき、下側操作ボタン230a近傍の裏面213aから中指をスムーズに下側操作ボタン230aに移動可能とするために、下側操作ボタン230a近傍の裏面の延長線上に、ばね部材により筐体外向きに付勢された状態の張出部240aの下端部が配置されるようにしてもよい。
【0034】
図7は、張出部240が下方となるように、床や地面などの平面にコントローラ20を載置した状態を示す。このとき、右側把持部28aおよび左側把持部28bの一部と、張出部240a、240bの下端部とが平面に接触して、コントローラ20が支持されて、載置された姿勢を維持する。図示されるように、張出部240aは、その載置時に、回動軸232a側から下端部に向かうにつれて、平面に垂直な方向に対して筐体側に近づく向きに、なだらかな曲面をもって傾斜している。そのため、図7に示す載置状態で、コントローラ20の筐体上面30を下方に押した場合に、張出部240aには、下側操作ボタン230aが筐体内部に回動する方向に力がかかることになる。そのため、たとえば筐体上面30に不意な力がかかった場合であっても、下側操作ボタン230aの内部のばね部材などが、この力を吸収するように作用でき、下側操作ボタン230aを壊れにくく構成できる。
【0035】
図8は、コントローラ20の裏面側の外観構成を示す。裏面において、右側把持部28aおよび左側把持部28bは、把持しやすいように略筒状の曲面を有して構成される。右側把持部28aおよび左側把持部28bと、筐体裏面中央部分との間はなだらかに構成され、把持部と中央部分との間の接続部に段差を設けないことが好ましい。これにより、裏面全体をなだらかな連続面で形成することができ、前記したように、指の移動をスムーズに行うことが可能となる。また、右側把持部28aおよび左側把持部28bに挟まれる中央部分は、全体として平坦に形成される。またコントローラ20はバッテリを内蔵しており、裏面にはバッテリ用蓋216が設けられてもよい。
【0036】
図9は、上側操作ボタンおよび下側操作ボタン周辺の内部構造の断面を示す。上側操作ボタン220の押下方向および下側操作ボタン230の回動方向には、図4に示すセンサが設けられ、押下量および回動量に応じたアナログ信号を出力する。上側操作ボタン220および下側操作ボタン230と、そのセンサは、ユーザからの操作入力を受け付ける操作装置として機能する。
【0037】
まず、上側操作ボタン220側の構造について説明する。上側操作ボタン220は、表面から筐体内部に延びる当接部を有し、当接部の先端は、弾性体222に設けられた接触子229bの上面に当接する。接触子229bは、弾力部228により筐体外向き、すなわち抵抗体224bから離れる方向に付勢されている。接触子229bの下面(内側天井面)には、弾力性を有する導電部材223bが設けられ、この導電部材223bに対向して、内部基板225上には抵抗体224bが配置されている。上側操作ボタン220aが押下されると、導電部材223bと抵抗体224bの接触面積が変化し、抵抗体224bは、接触面積に応じたアナログ信号を出力する。これにより、上側操作ボタン220aを、アナログ入力可能な操作子として機能させることができる。
【0038】
次に、下側操作ボタン230側の構造について説明する。内部基板225は、抵抗体224の形成面に垂直な方向に軸支持用のホルダ部材225aを有し、そのホルダ部材225aにより回動軸232aが支持されている。下側操作ボタン230aの両側壁には軸穴が形成され、回動軸232aは、両側壁の軸穴に挿通される。
【0039】
下側操作ボタン230aは、表面234aを延出した張出部240aを有し、張出部240aは、本体部分236aの外郭部237aよりも突出して構成される。下側操作ボタン230aは、押圧面となる表面234aと、軸穴を形成されて表面234aの両側部から略垂直に延設される両側壁と、張出部240aの下端部から外郭部237aを有して形成される背面の4面を有する中空の箱体として構成される。下側操作ボタン230aの内部には、弾性体222に設けられた接触子229aに当接するための当接部品242aが固定される。当接部品242aは、回動軸232aを収容する軸受部分と、軸受部分から延びる板部を有し、板部が、下側操作ボタン230aに形成されたガイドに差し込まれる。この状態で、下側操作ボタン230aの両側壁に形成された軸穴から回動軸232aが挿通されると、回動軸232aが当接部品242aの軸受部分に収容され、当接部品242aが下側操作ボタン230aに固定される。これにより、当接部品242aは、下側操作ボタン230aと一体となって回動されることになる。なお、当接部品242aと下側操作ボタン230aとは、たとえば接着剤など他の手段により固定されてもよく、また一体成形されてもよい。いずれの場合であっても、当接部品242aと下側操作ボタン230aとは一体となって回動される。
【0040】
当接部品242aは、板部から略垂直に延びる壁部を有する。この壁部は、当接部品242aが下側操作ボタン230aに固定された状態で、下側操作ボタン230aの背面に対向する面を形成する。これにより、下側操作ボタン230aの外部に露出する部分は、面ないし壁により閉じられた構成となる。当接部品242aは平坦な当接面を有し、接触子229aの平坦な上面に摺動可能に当接する。当接面は、板部において、軸受部分と壁部とが形成された位置の間に設けられる。当接部品242aの当接面233(図13参照)は、接触子229aの上面が好適に摺動できるように、接触子229aの上面よりも広く形成される。
【0041】
張出部240aは、表面234aを延出して形成されるが、外郭部237a側の背面においては、筐体裏面をつたって外郭部237aから張出部240aに向かう中指が、外郭部237aから突出する張出部240aによってはひっかからないように張出部240aが形成される。すなわち、下側操作ボタン230aの背面側において、外郭部237aと張出部240aとはその境界部分で鈍角を形成し、したがって指が外郭部237aから張出部240aになめらかに移動できるように構成されている。
【0042】
接触子229aは、弾力部228により筐体外向き、すなわち抵抗体224aから離れる方向に付勢されている。接触子229aの下面(内側天井面)には、弾力性を有する導電部材223aが設けられ、この導電部材223aに対向して、内部基板225上には抵抗体224aが配置されている。下側操作ボタン230aが回動操作されると、導電部材223aが抵抗体224aに接触する。導電部材223aは変形可能な弾力性を有しており、下側操作ボタン230aの回動量に応じて導電部材223aと抵抗体224aの接触面積が変化し、抵抗体224aは、接触面積に応じたアナログ信号を出力する。これにより、下側操作ボタン230aを、アナログ入力可能な操作子として機能させることができる。
【0043】
導電部材223aは、中央を頂部とする山形状に形成される。導電部材223aは、弾性体222の接触子229a下面において、山形の頂部を抵抗体224aに対向するように取り付けられる。これにより、下側操作ボタン230aの回動量が大きくなると、導電部材223aがその頂部から次第に変形していくため、導電部材223aと抵抗体224aとの接触面積を大きくすることができる。なお、導電部材223aは、中央を頂部とするお椀形であってもよく、また中央を頂部とする円錐、多角錐などの形状を有してもよい。
【0044】
当接部品242aは、回動軸232a近傍の位置において接触子229aの上面と当接する。当接部品242aは下側操作ボタン230aと一体に回動軸232aを中心に回転するため、当接部品242aが回動軸232aから離れた位置で接触子229aと接触すると、その接触位置で導電部材223aの押し込まれる量は大きくなる。そのため、下側操作ボタン230aの回動量に応じて、導電部材223aと抵抗体224aとの接触面積を変化させるためには、導電部材223aを非常に変形しやすい材料で形成しなければならない。
【0045】
一方、当接部品242aと接触子229aとを回動軸232a近傍で接触させると、導電部材223aが押し込まれる最大量を小さくできるため、導電部材223aの材料の選択自由度を高めることができる。なお、当接部品242aが接触子229aと当接する当接面は、たとえば回動軸232aから外郭部237aの間の中間点から回動軸232a寄りの位置に設定されることが好ましい。これにより、導電部材223aの押し潰される最大量を小さくできる。また、当接部品242aの根元に接触子229aを配置することで、弾性体222を小さく形成することができ、弾性体222の構成材料量を低減できるとともに、空間の有効利用が可能となる。
【0046】
下側操作ボタン230aは、弾性体222により抵抗体224aから離れる方向に付勢されているが、この付勢力を補助するために、ばね部材243aが設けられてもよい。ばね部材243aは、回動軸232aに取り付けられ、一端を当接部品242aに接触させ、他端を内部基板225に接触させて、当接部品242aを筐体外向きに、内部基板225を筐体内向きに付勢する拡開力を生じさせる。これにより、下側操作ボタン230aを内部基板225から離れる方向に付勢できる。以上により、回動操作のない状態では、下側操作ボタン230aが筐体外向きに突き出た姿勢を好適に維持できる。
【0047】
なお、下側操作ボタン230aは外郭部237aにおいて、張出部240aとは反対側の筐体内部に収容される位置に突起部241aを有する。筐体の内側には係止部214が形成され、係止部214と突起部241aとが係止することで、下側操作ボタン230aの筐体外向きの移動が制限される。
【0048】
図10は、下側操作ボタンを押し込んだ状態を断面視で示す。下側操作ボタン230aが回動操作されると、係止部214と突起部241aとの係止が解除され、接触子229aは、当接部分における当接部品242aの回動量だけ抵抗体224a方向に押し込まれる。これにより、導電部材223aと抵抗体224aとは接触し、抵抗体224aは、接触面積に応じたアナログ信号を出力する。
【0049】
図11は、下側操作ボタンを最大回動量押し込んだ状態を断面視で示す。この状態では、張出部240aが筐体の外表面に接触して、回動動作を制限する。このとき導電部材223aと抵抗体224aとの接触面積は最大となり、抵抗体224aから出力されるアナログ信号は、最大となる。
【0050】
図12は、下側操作ボタンの回転構造を示す。下側操作ボタン230aは、表面234a、外郭部237aを含む背面、表面234aおよび背面に連接する2つの側壁238を有する箱体として形成される。下側操作ボタン230aの箱体内部には当接部品242aが取り付けられており、下側操作ボタン230aの側壁238に設けられた軸穴に回動軸232aが挿通される。回動軸232aには、ばね部材243aが取り付けられる。ばね部材243aは、図示のように1つであってもよく、また当接部品242aの軸受部分を挟んで2つあってもよい。
【0051】
回動軸232aは、ホルダ部材225aの孔部に軸着される。孔部は回動軸232aを収容可能な径を有し、その開口部は、回動軸232aの径より僅かに小さく形成されて、回動軸232aを嵌着させることで、回動軸232aがホルダ部材225aに支持される。これにより、下側操作ボタン230aを内部基板225に回転可能に取り付ける。内部基板225は、弾性体222(図示せず)を載置するための平坦部225bを有する。平坦部225bには、ばね部材243aの一端が支持される。なお、ばね部材243aの他端は、当接部品242aの裏面に支持される。図示していないが、内部基板225は下側操作ボタン230aと上側操作ボタン220aの共通基板であるため、図中、内部基板225の左側には、上側操作ボタン220aを取り付けるための構造も設けられる。
【0052】
図13は、下側操作ボタン230aの裏面側の構造を示す。下側操作ボタン230aの内部の両側壁には、当接部品242aを止着するために、それぞれ平行にガイド231が形成され、当接部品242aの板部の両側部が、平行に設けたガイド231に差し込まれる。当接部品242aは、弾性体222の接触子229aと当接する当接面233を有する。
【0053】
当接面233は平坦に形成され、また押圧前の状態において弾性体222の接触子229aを抵抗体224aに対して所定位置に配置するように、当接部品本体の裏面部に対して角度付けされて形成される。この所定位置は、適度な遊びをともなうように定められる。これにより、下側操作ボタン230aの回動操作で、所望のアナログ出力を得ることができる。
【0054】
図14は、コントローラの内部構成を示す。コントローラ20は、無線通信モジュール58、処理部60、LED210および振動子44を備える。無線通信モジュール58は、ゲーム装置10の無線通信モジュールとの間でデータを送受信する機能をもつ。処理部60は、コントローラ20における所期の処理を実行する。
【0055】
処理部60は、メイン制御部50、入力受付部52、PWM制御部54、駆動部56、3軸加速度センサ300およびジャイロセンサ302を有する。メイン制御部50は、無線通信モジュール58との間で必要なデータの送受を行う。
【0056】
入力受付部52は、方向キー21、操作ボタン26、アナログスティック27、上側操作ボタン220、下側操作ボタン230などの入力部からの入力情報を受け付け、メイン制御部50に送る。本実施例において、方向キー21、操作ボタン26はデジタル式のスイッチとして構成され、アナログスティック27、上側操作ボタン220および下側操作ボタン230は、アナログ式のスイッチとして構成される。上側操作ボタン220および下側操作ボタン230からは、ボタンの押し込み量に応じたアナログ信号が供給され、入力受付部52は、アナログ信号を、入力値を示すデジタル信号に変換してメイン制御部50に供給する。たとえばこの変換処理は、アナログ値とデジタル値の関係を表現した変換テーブルを利用して行われる。
【0057】
メイン制御部50は、受け取った入力情報を無線通信モジュール58に供給し、無線通信モジュール58は、所定のタイミングでゲーム装置10に送信する。また、無線通信モジュール58はゲーム装置10から振動制御信号を受け取ると、メイン制御部50に供給し、メイン制御部50は、振動制御信号をもとに振動子44を振動させる駆動部56を動作させる。駆動部56は、振動子44を駆動するためのスイッチとして構成されてもよく、また供給電圧のデューティ比を可変とするPWM制御部として構成されてもよい。
【0058】
PWM制御部54は、第1PWM制御部54a、第2PWM制御部54b、第3PWM制御部54cおよび第4PWM制御部54dから構成される。第1PWM制御部54a、第2PWM制御部54b、第3PWM制御部54cおよび第4PWM制御部54dは、それぞれ第1LED210a、第2LED210b、第3LED210cおよび第4LED210dの点灯を制御するために設けられる。PWM制御部54は、LED210に印加する電圧をPWM(パルス幅変調)により制御する。
【0059】
3軸加速度センサ300は、コントローラ20のXYZの3軸方向の加速度成分を検出する。またジャイロセンサ302は、筐体水平面(XZ平面)における角速度を検出する。ここでは、筐体の長手方向をX軸、高さ方向をY軸、短手方向(奥行き方向)をZ軸と設定している。ジャイロセンサ302は、筐体内中央領域に配置され、たとえば図2に示す筐体上面図におけるLED付きボタン31の下方近傍に配置される。また3軸加速度センサ300も同様に筐体中央付近に配置されるのが好ましい。3軸加速度センサ300およびジャイロセンサ302による検出値は所定の周期でメイン制御部50から無線通信モジュール58に供給される。無線通信モジュール58は、3軸加速度センサ300およびジャイロセンサ302による検出値を、下側操作ボタン230などの操作入力とともに、所定の周期でゲーム装置10の無線通信モジュール108に送信する。
【0060】
図15は、実施例にかかるゲーム装置10の構成を示す。ゲーム装置10は、無線通信モジュール108にて、コントローラ20における操作入力、および3軸加速度センサ300およびジャイロセンサ302により計測された3軸方向の加速度成分および筐体水平面(XZ平面)に垂直な方向(Y軸方向)回りの角速度成分を取得する。3軸加速度成分および角速度成分は、無線通信モジュール108から位置推定部250に供給される。位置推定部250は、取得した3軸加速度成分および角速度成分をもとに、コントローラ20の位置や姿勢を推定できる。具体的に位置推定部250は、3軸加速度成分をもとに、コントローラ20の姿勢を取得できる。また、3軸加速度成分を1回積分することで移動速度を取得することができ、また2回積分することで位置を取得することができる。
【0061】
なお実施例のコントローラ20では、Y軸方向回りの角速度成分をジャイロセンサ302により検出している。したがって位置推定部250は、ジャイロセンサ302による検出値をもとに、コントローラ20の水平面における回転状態すなわち回転姿勢を推定してもよい。なお、3軸加速度センサ300が高精度に3軸加速度成分を取得できる場合には、コントローラ20の水平面における回転状態を3軸加速度成分から推定できるようにしてもよい。
【0062】
以上のように、コントローラ20が3軸加速度センサ300およびジャイロセンサ302を備えることによって、コントローラ20の位置および姿勢を取得することが可能となる。アプリケーション処理部110は、コントローラ20の位置・姿勢情報と、コントローラ20における操作入力からゲームを進行させて、ゲームアプリケーションの処理結果を示す画像信号および音声信号を生成する。画像信号および音声信号は出力部112からそれぞれ画像表示装置3および音声出力装置4に送られ、出力される。このようにゲーム装置10は、3軸加速度センサ300などを備えたコントローラ20の位置および姿勢を推定すると、コントローラ20の位置および姿勢情報をゲームアプリケーションの処理に反映することが可能となる。
【0063】
以下では、コントローラ20の位置および姿勢を取得できることを前提として、ゲームシステム1において実施することのできるアプリケーション例を示す。
【0064】
まず、コントローラ20を動かすことでゲーム装置10に直観的な操作入力を行う例を示す。以下に、ゲームアプリケーションにおいて、ゲームオブジェクト(キャラクタ)を動作させる2つの操作入力例を示す。1つめの例は、ゲームオブジェクトを移動させる場合であり、2つめの例は、ゲームオブジェクトの姿勢を変化させる場合である。
【0065】
なお上記したように、コントローラ20において、筐体の長手方向をX軸、高さ方向をY軸、短手方向(奥行き方向)をZ軸と設定する。以下、この方向を、それぞれ筐体X軸、筐体Y軸、筐体Z軸と呼ぶ。またゲームアプリケーションにおいては、画像表示装置3の画面中、横方向をX軸、縦方向をY軸、奥行き方向をZ軸と設定している。以下、これらの方向を、それぞれ画面X軸、画面Y軸、画面Z軸と呼ぶ。
【0066】
1つめの例として、ゲームオブジェクトをゲーム空間上で移動させる場合、コントローラ20を左右に傾けることで、ゲーム装置10は、ゲームオブジェクトを画面X軸方向に動かすようにする。このときアプリケーション処理部110は、筐体X軸方向および筐体Y軸方向の加速度成分によりコントローラ20の左右方向の傾きを測定し、ゲームアプリケーションの処理に反映する。また、コントローラ20を前後に傾けることで、ゲーム装置10は、ゲームオブジェクトを画面Z軸方向に動かすようにする。このときアプリケーション処理部110は、筐体Y軸方向および筐体Z軸方向の加速度成分によりコントローラ20の前後方向の傾きを測定し、ゲームアプリケーションの処理に反映する。また、コントローラ20を瞬間的に前後に傾けて元の姿勢に戻すことで、ゲーム装置10は、ゲームオブジェクトを画面Y軸方向に動かすようにする。このときアプリケーション処理部110は、筐体Y軸方向および筐体Z軸方向の加速度成分の所定時間内の変化によりコントローラ20の瞬間的な前後方向の傾きを測定し、ゲームアプリケーションの処理に反映する。コントローラ20の傾きが所定の閾値を超えたことを、ゲームオブジェクトを画面Y軸方向に移動させるトリガとしてもよく、また段階的に設定した閾値と実際の瞬時的な傾き値とを比較して、画面Y軸方向の移動量を決定してもよい。なお、以上は、ゲームオブジェクトを画面中で直接移動させる例であるが、ゲームオブジェクトの背景画像を移動させることで、ゲームオブジェクトが画面中で移動するようにしてもよい。
【0067】
2つめの例として、ゲームオブジェクトの姿勢をゲーム空間上で変化させる場合、コントローラ20を左右に傾けることで、ゲーム装置10は、ゲームオブジェクトの姿勢を画面X軸方向で傾けるようにする。このときアプリケーション処理部110は、筐体X軸方向および筐体Y軸方向の加速度成分によりコントローラ20の左右方向の傾きを測定し、ゲームアプリケーションの処理に反映する。また、コントローラ20を前後に傾けることで、ゲーム装置10は、ゲームオブジェクトの姿勢を画面Z軸方向で傾けるようにする。このときアプリケーション処理部110は、筐体Y軸方向および筐体Z軸方向の加速度成分によりコントローラ20の前後方向の傾きを測定し、ゲームアプリケーションの処理に反映する。なお、ゲームオブジェクトの自然な姿勢を保持するという観点から、左右方向または前後方向に傾けられたゲームオブジェクトの姿勢は、コントローラ20が傾いた姿勢を保持した場合であっても、所定の条件を満足した場合には元に戻してもよい。たとえば、コントローラ20が所定時間傾いた姿勢を保持したとき、コントローラ20の姿勢にかかわらず、アプリケーション処理部110は、ゲームオブジェクトの姿勢を元に戻してもよい。また、コントローラ20が所定の閾値を超える角度だけ傾けられた場合には、所定の閾値を超えたことをもって、ゲームオブジェクトの姿勢を元に戻してもよい。
【0068】
以上示した2つの直観的な操作入力スキームは、アプリケーションごとに使い分けられる。すなわち、ロールプレイングゲームのようにゲームキャラクタをゲーム空間上で移動させるゲームの場合は、1つめの例として示した操作入力スキームを利用することができる。また、サーキットでオートバイを走らせるゲームのようにゲームキャラクタの姿勢で進行方向を定めるゲームの場合は、2つめの例として示した操作入力スキームを利用することができる。このように、操作入力スキームをゲームアプリケーションごとに設定することで、コントローラ20を傾けるなどの動作により直観的な操作入力が実現可能となる。
【0069】
なお、コントローラ20の傾き情報をアプリケーションに反映させる程度は、アプリケーションごとに設定されてよい。具体的に、アプリケーションが異なれば、コントローラ20の傾きに応じてゲームキャラクタを傾ける程度が異なってよい。これは、アプリケーションごとに、コントローラ20の傾きとゲームキャラクタの傾きとを対応付けるテーブルを設定することで実現される。
【0070】
アプリケーション処理部110は、コントローラ20の位置および姿勢情報をゲームアプリケーションの処理に反映させる際、その基準位置および基準姿勢を動的に設定することも可能である。多くの場合、ユーザは、コントローラ20を実空間にて水平となるようにコントローラ20を把持すると考えられる。しかしながら、利き手や個人的な癖などにより、コントローラ20を左右方向に傾けて把持するユーザも存在する。そのような場合に、アプリケーション処理部110が、上記した操作入力スキームによりコントローラ20の位置および姿勢情報を処理すると、たとえばゲームキャラクタが常に画面X軸方向に移動したり、また画面X軸方向に傾いたりすることになる。コントローラ20を前後方向に傾けて把持する場合も同様である。そのため、ユーザの個性による基準位置や基準姿勢をアプリケーション処理部110側で把握し、設定できるようにしてもよい。
【0071】
たとえばアプリケーション処理部110は、コントローラ20が動かされていない状態が所定時間以上継続して、次に動きを検出した場合に、動かされていない状態における姿勢および位置を、そのコントローラ20の基準姿勢および基準位置として設定してもよい。コントローラ20が動かされていない状態とは、3軸加速度成分および角速度成分の変化が所定の閾値以下であるような場合も含む。たとえば、ユーザが、ある場所でゲームプレイをしており、何らかの事情で場所を移動したような場合、プレイ場所が変われば画像表示装置3との距離も変わるため、把持するコントローラ20の姿勢や位置も変化する。このような場合、所定時間継続して静止しているときのコントローラ20の姿勢および位置を、そのコントローラ20の基準姿勢および基準位置として都度設定することで、その基準姿勢および基準位置からの差分として取得されるコントローラ20の姿勢および位置情報をゲームアプリケーションの操作入力として適切に反映することが可能となる。
【0072】
たとえばゲーム開始時にはコントローラ20を傾けていない状態を基準姿勢としてデフォルト設定しておき、ゲーム途中でその基準姿勢を逐次キャリブレーションすることで、ユーザの状況に応じた基準姿勢を取得できる。長時間のゲームプレイを行う場合、手が疲れてコントローラ20が前傾することが多いが、そのような場合でも基準姿勢をキャリブレーションすることで、基準姿勢を更新することができる。なお、基準姿勢を取得するタイミングを、操作ボタンの操作によりユーザ側からゲーム装置10に指示できるようにしてもよい。
【0073】
以上の基準姿勢および基準位置の取得処理はアプリケーション処理部110で実行するとしたが、コントローラ20側で実行することも可能である。この場合、コントローラ20は、自身の基準姿勢および基準位置を演算により導出して、アプリケーション処理部110に送信することになる。この演算処理は、メイン制御部50により実行される。
【0074】
なお、以上の基準姿勢および基準位置の取得処理は、コントローラ20が所定時間の不動状態の後に動かされたことを契機としたが、不動状態が所定時間続いた場合に、コントローラ20が置かれて放置されたものと判定することも可能である。たとえば、ゲーム中のユーザが所用によりコントローラ20を置いてゲームを中断するような場合である。このようなときには、アプリケーション処理部110は、コントローラ20が水平に載置されているものと判断して、そのときの位置および姿勢を取得してもよい。このときアプリケーション処理部110が、不動状態にある姿勢を、水平状態にあるコントローラ20の姿勢として取得する。なお、アプリケーション処理部110は、以前に取得した姿勢と大きく異なる場合は、水平に置かれていないと判断して、取得した姿勢情報をキャンセルしてもよい。
【0075】
アプリケーション処理部110は、コントローラ20が特定の姿勢をとった場合に、その姿勢に応じた処理を実行してもよい。たとえばコントローラ20が逆さの状態にされたときに、画像表示装置3にメニュー画面を表示させるようにしてもよい。また、ユーザがコントローラ20を手にとったときに、画像表示装置3にメニュー画面を表示させるようにしてもよい。たとえば、長時間動きのなかったコントローラ20が動いたことが検出された場合に、コントローラ20がユーザの手にとられたことが判定されてもよい。
【0076】
なお、コントローラ20が自身の動きを判断して、ゲーム装置10に動作指示を行うことも可能である。たとえば、コントローラ20が逆さの状態にされたとき、メイン制御部50は、3軸加速度センサ300の検出値によりその状態を検出し、ゲーム装置10に対してメニュー画面を表示するような指示を生成してもよい。また、ユーザがコントローラ20を手にとったときに、メイン制御部50は、3軸加速度センサ300の検出値によりその状態を検出し、ゲーム装置10に対してメニュー画面を表示するような指示を生成してもよい。これらの指示は無線通信モジュール58から送信される。また、別の処理を割り当てることも可能であり、コントローラ20が逆さの状態にされたとき、メイン制御部50は、自身のメイン電源を自律的に起動してもよい。この場合、メイン電源がオフであっても、メイン制御部50が3軸加速度センサ300の検出値を取得して、特定の姿勢にあることを判断できることが前提となる。
【0077】
コントローラ20は、2軸方向(X軸、Z軸)のアナログ入力を可能とするアナログスティック27だけでなく、3軸方向の加速度成分を検出する3軸加速度センサ300を有することで、これらを用いた操作入力をアプリケーションの様々な処理に反映できる。
【0078】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0079】
実施例ではコントローラ20の位置および姿勢を、3軸加速度センサ300およびジャイロセンサ302の計測値をもとに決定したが、たとえば撮像装置でコントローラ20を撮像し、フレーム画像からコントローラ20の位置および姿勢を取得してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施例にかかるゲームシステムの使用環境を示す図である。
【図2】コントローラの外観構成を示す図である。
【図3】実施例にかかるコントローラの背面側の外観構成を示す図である。
【図4】本実施例における回動量検出手段および押下量検出手段として採用するセンサの基本構造を示す図である。
【図5】抵抗体および導電部材による合成抵抗を説明するための図。
【図6】実施例にかかるコントローラの側面側の外観構成を示す図である。
【図7】床や地面などの平面にコントローラを載置した状態を示す図である。
【図8】コントローラの裏面側の外観構成を示す図である。
【図9】上側操作ボタンおよび下側操作ボタン周辺の内部構造を示す図である。
【図10】下側操作ボタンを押し込んだ状態を示す図である。
【図11】下側操作ボタンを最大回動量押し込んだ状態を示す図である。
【図12】下側操作ボタンの回転構造を示す図である。
【図13】下側操作ボタンの裏面側の構造を示す図である。
【図14】コントローラの内部構成を示す図である。
【図15】実施例にかかるゲーム装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0081】
20・・・コントローラ、28a・・・右側把持部、28b・・・左側把持部、29・・・筐体背面、220a・・・上側操作ボタン、220b・・・上側操作ボタン、225・・・内部基板、230a・・・下側操作ボタン、230b・・・下側操作ボタン、232a・・・回動軸、233・・・当接面、234a・・・表面、236a・・・本体部分、237a・・・外郭部、240a・・・張出部、240b・・・張出部、241a・・・突起部、242a・・・当接部品、243a・・・ばね部材。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる操作入力をゲーム装置に伝送するゲームコントローラであって、
ユーザにより把持される把持部と、
ユーザにより前記把持部を把持された状態でユーザに操作入力を行わせるために筐体背面に設けられた入力ボタンと、
前記入力ボタンを介して入力された操作入力をゲーム装置に伝送する伝送部と、を備え、
前記入力ボタンは回動可能に構成され、その入力ボタン表面には、回動時に筐体内に収容される本体部分よりも張り出した張出部が設けられることを特徴とするゲームコントローラ。
【請求項2】
前記入力ボタンが回動して本体部分が筐体内に収容される際に、前記張出部は筐体の外表面に接触して回動動作を制限することを特徴とする請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項3】
前記入力ボタンは、前記筐体背面において長手方向の左右対称な位置にそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1または2に記載のゲームコントローラ。
【請求項4】
前記入力ボタンは、前記筐体背面の長手方向に実質的に平行に設けられた回転軸により回動可能に支持され、前記張出部は、回転軸よりも筐体裏面側に配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のゲームコントローラ。
【請求項5】
前記張出部が下方となるように当該ゲームコントローラを平面に載置したとき、把持部の一部と張出部とが平面に接触して、当該ゲームコントローラを支持し、
前記張出部は、その載置時に、平面に垂直な方向に対して筐体側に近づく向きに傾斜していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のゲームコントローラ。
【請求項6】
前記入力ボタン表面は、その上端部から下端部の間で、筐体外向きの凸面を構成することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のゲームコントローラ。
【請求項1】
ユーザによる操作入力をゲーム装置に伝送するゲームコントローラであって、
ユーザにより把持される把持部と、
ユーザにより前記把持部を把持された状態でユーザに操作入力を行わせるために筐体背面に設けられた入力ボタンと、
前記入力ボタンを介して入力された操作入力をゲーム装置に伝送する伝送部と、を備え、
前記入力ボタンは回動可能に構成され、その入力ボタン表面には、回動時に筐体内に収容される本体部分よりも張り出した張出部が設けられることを特徴とするゲームコントローラ。
【請求項2】
前記入力ボタンが回動して本体部分が筐体内に収容される際に、前記張出部は筐体の外表面に接触して回動動作を制限することを特徴とする請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項3】
前記入力ボタンは、前記筐体背面において長手方向の左右対称な位置にそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1または2に記載のゲームコントローラ。
【請求項4】
前記入力ボタンは、前記筐体背面の長手方向に実質的に平行に設けられた回転軸により回動可能に支持され、前記張出部は、回転軸よりも筐体裏面側に配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のゲームコントローラ。
【請求項5】
前記張出部が下方となるように当該ゲームコントローラを平面に載置したとき、把持部の一部と張出部とが平面に接触して、当該ゲームコントローラを支持し、
前記張出部は、その載置時に、平面に垂直な方向に対して筐体側に近づく向きに傾斜していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のゲームコントローラ。
【請求項6】
前記入力ボタン表面は、その上端部から下端部の間で、筐体外向きの凸面を構成することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のゲームコントローラ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−296247(P2007−296247A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−128747(P2006−128747)
【出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【出願人】(395015319)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (871)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【出願人】(395015319)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (871)
【Fターム(参考)】
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