説明

ゲームシステム、ゲームデータの難易度修正方法及びゲームデータ難易度修正用プログラム

【課題】プレイをしたプレイヤの意見を難易度の変更に反映することにより、従来よりも難易度の変更を適正に行うことができるゲームシステムを提供する。
【解決手段】難易度質問部58は、実行処理部56がゲームデータを実行処理した後に、プレイヤに難易度に関する質問を提示する。回答集計記憶部11は、質問に対するプレイヤの回答を、複数のゲームデータごとに集計して記憶する。難易度変更部13は、回答集計記憶部11の集計結果に基づいて、複数のゲームデータにそれぞれ与えられた難易度の適否を再評価する。そして難易度変更部13は、難易度の変更が必要であることの評価結果が得られたゲームデータに関してゲームデータ蓄積部51に蓄積された難易度を示すデータを変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステムで用いる複数のゲームデータの難易度を適切に修正することができるゲームシステム並びにゲームデータの難易度修正方法及びゲームデータ難易度修正用プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開2003−290543号公報[特許文献1]には、複数のゲーム(ゲームデータ)の難易度を画面上で確認した上で予め難易度が付与された複数のゲームデータからプレイをするゲームデータを選択するゲーム運用システムが開示されている。このシステムでは、ゲームデータが実行処理されて得られたゲーム結果データに基づいて該当するゲームデータの指標難易度を再計算し、難易度を変更している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−290543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら従来は、ゲーム結果に基づいてゲームデータの難易度を変更する場合には、あるゲームデータを選択した複数のプレイヤのプレイ技術レベルがそれなり高い場合には、各プレイヤのプレイ結果において、それなりに良いプレイ結果が出てしまうために、適正な難易度よりも、難易度が低くなるように難易度の変更が行われてしまう。逆に、ゲームデータを選択した複数のプレイヤのプレイ技術レベルが低い場合には、各プレイヤのプレイ結果において、悪いプレイ結果が出てしまうために、適正な難易度よりも、難易度が高くなるように難易度の変更が行われてしまう。その結果、従来の技術では、難易度の変更が必ずしも適正に行われているとは言い難い。
【0005】
本発明の目的は、プレイをしたプレイヤの意見を難易度の変更に反映することにより、従来よりも難易度の変更を適正に行うことができるゲームシステム並びにゲームデータの難易度修正方法及びゲームデータ難易度修正用プログラムを提供することにある。
【0006】
上記目的に加えて、本発明の他の目的は、プレイヤのプレイ技術レベルを加味して、プレイをしたプレイヤの意見を難易度の変更に反映することができるゲームシステム並びにゲームデータの難易度修正方法及びゲームデータ難易度修正用プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の基本となるゲームシステムは、ゲームデータ蓄積部と、選択部と、実行処理部と、難易度質問部と、回答集計記憶部と、難易度変更部とを備えている。ゲームシステムは、ネットワークに接続されることなく単体のゲーム専用装置として構成されるものでも、またネットワークに接続されたサーバをデータの保存手段として利用するように構成されたものでもよく、さらにパーソナルコンピュータにプログラムをインストールして構成されるものでもよい。
【0008】
ゲームデータ蓄積部には、予め定めた複数の難易度のうちのいずれか一つの難易度が与えられた複数のゲームデータが難易度を示すデータと共に蓄積されている。各ゲームデータについての最初の難易度は、例えば、事前のテストに基づいて製作者が定めることになる。
【0009】
選択部は、ゲームデータ蓄積部に蓄積された複数のゲームデータから、プレイヤが複数のゲームデータの難易度を確認した上で、プレイをするゲームデータを選択するのを可能にする。一般的には、複数のゲームデータの中から予め定めた順番にまたはランダムに選ばれた幾つかのゲームデータの名前を画面に表示して、画面上の名前を選ぶことにより、ゲームデータの選択を行う。そして実行処理部は、選択部で選択したゲームデータを実行処理する。
【0010】
難易度質問部は、実行処理部がゲームデータを実行処理した後に、プレイヤに難易度に関する質問を提示する。「実行処理部がゲームデータを実行処理した後」とは、例えば、1回分に相当するゲームが完全に終了した後だけでなく、ゲームの途中でプレイヤがゲームを終了した場合も含まれる。また「難易度の適否に関する質問」とは、選択をする際に確認したゲームデータの難易度が、プレイをした後に、妥当であるとプレイヤが感じたのか、確認した難易度よりも難しいとプレイヤが感じたのか、確認した難易度よりもプレイヤが易しいと感じたのかが少なくとも判るものであれば、どのような形式及び内容の質問であってもよい。表示装置の表示画面に質問と回答欄とを提示しても、また音声により質問を行ってもよい。回答の入力は、ゲームで使用するコントローラ、表示画面上に形成するタッチスイッチ、音声入力用マイクロフォン等を用いて行えばよい。
【0011】
回答集計記憶部は、質問に対するプレイヤの回答を、複数のゲームデータごとに集計して記憶する。回答の集計は、質問の形式・内容及び回答の形式に応じて、任意に定めればよい。
【0012】
例えば、難易度質問部が、難易度に関する質問として、プレイをしたゲームデータが、「難しかった」、「普通であった」または「易しかった」のいずれであったかをプレイヤに選択させる質問をプレイヤに提示する場合には、回答集計記憶部を次のように構成することができる。すなわち複数のゲームデータに対して、質問に対するプレイヤの回答が「難しかった」のときには「+n」(但しnは正の数)、「普通であった」のときには「0(ゼロ)」、「易しかった」のときには「−m」(但しmは正の数)を評価ポイントとして付与し、これらの評価ポイントを累積して集計結果とするように回答集計記憶部を構成することができる。また難易度質問部は、難易度に関する質問として、プレイをしたゲームデータの難易度をプレイヤに選択させる質問を前記プレイヤに提示するようにしてもよい。この場合、回答集計記憶部は、複数のゲームデータに対して、質問に対するプレイヤの回答が現状の難易度よりも高い難易度を示すときには「+n」(但しnは正の数)、現状の難易度と同じ難易度を示すときには「0」、現状の難易度よりも低い難易度を示すときには「−m」(但しmは正の数)を評価ポイントとして付与するようにしてもよい。なおn=mであってもよいのは勿論である。この場合、回答集計記憶部は、複数のゲームデータのそれぞれについて、評価ポイントの累積値を集計結果として記憶するように構成することができる。なお「+n」、「0」及び「−m」の組合せではなく、例えば前述の「普通であった」にも0以外のある評価ポイント「+k」(但しn>k)を付与してもよいのは勿論である。また「易しかった」のときに「−m」の評価ポイントを付与するのではなく「+m」の評価ポイントを付与してもよい。その場合には、各評価ポイントにn>k>mの関係を持たせればよい。
【0013】
難易度変更部は、回答集計記憶部の集計結果に基づいて、複数のゲームデータにそれぞれ与えられた難易度の適否を再評価する。そして難易度変更部は、難易度の変更が必要であることの評価結果が得られたゲームデータに関してゲームデータ蓄積部に蓄積された難易度を示すデータを変更する。再評価の時期的基準及び評価基準は、プレイヤの回答(意見)をできるだけ正しく反映できるように定めるのが好ましい。時期的基準については、各ゲームデータに関して予め定めた回数の回答が集計されたときまたは予め定めた期間が経過したときに、難易度変更部が再評価を実施するのが好ましい。「予め定めた回数」が少なすぎると結果に偏りがでる可能性があるため、できるだけ回数は多いのが好ましい。しかしながらあまり回数を多くしすぎると、プレイヤにあまり選択されないゲームデータでは規定の回数に達するまでに期間がかかりすぎる問題も生じる。例えば、難易度が最も高いものや、最も低いものは、難易度が中間レベルのものと比べて、相対的に選択される回数が少ない。その場合には、予め定めた期間が経過したときに再評価を実施するのが好ましい。なお回数と期間を併用することもできる。例えば、期間経過前に予め定めた回数に達したときに再評価を実施し、予め定めた期間までに予め定めた回数に達しないものは、再評価を実施せずに、回数のカウントをリセットするようにしてもよい。また予め定めた期間内に予め定めた回数の例えば半分以上の回数の回答があった場合には、再評価を実施するようにしてもよい。評価時期の決定の方法は、任意である。
【0014】
評価基準は、プレイヤの意見をできるだけ正確に反映できるように定めるのが好ましい。前述のように回数ごとに評価ポイントで回答を集計する場合には、評価ポイントの累積値(合計値)に基づいて評価することができる。例えば、難易度変更部は、複数のゲームデータのそれぞれについて、累積値が予め定めた上限値を超えているゲームデータの難易度を少なくとも1ランク上げ、累積値が予め定めた下限値より小さくなっているゲームデータの難易度を少なくとも1ランク下げ、累積値が予め定めた上限値と下限値の間にあるゲームデータの難易度を現状のまま維持することを難易度の適否の再評価基準としてもよい。このようにすると、回数の上限値と下限値、及び上げるランクの階数及び下げるランクの階数を任意に定めることができるので、評価基準を回答するプレイヤの回答動向に併せて定めることができる。なお累積値と上限値または下限値との差に比例して、上げるまたは下げるランクの段階を変えるようにしてもよい。例えば、上限値と上限値を超える累積値との差が基準差の1倍以内であれば1ランク上げ、差がq倍であればqランク上げ、また下限値より小さい累積値と下限値との差が、基準差の1倍以内であれば1ランク下げ、差がq倍であればqランク下げるようにしてもよい。このようにすると、プレイヤの意思に迅速に対応することが可能になる。
【0015】
難易度変更の精度を高めるためには、ゲームデータを選択したプレイヤが、予め定めた複数のプレイ技術レベルのうちのいずれのプレイ技術レベルを有しているかについての情報を記憶するプレイ技術レベル情報記憶部をさらに備えているのが好ましい。回答をしたプレイヤのプレイ技術レベルの情報を得ることができれば、選択したゲームデータの難易度とプレイヤの技術レベルとに基づいて、回答の信憑性や、利用価値を判断することができる。なおゲームデータの難易度とプレイヤの技術レベルとをどのように利用するかは任意である。プレイ技術レベル情報記憶部は、センターサーバーに記憶されているプレイヤの個人データからプレイ技術レベルの情報を取得して記憶するか、またはプレイヤからプレイ技術レベルの情報を取得して記憶する。プレイヤからは、例えば、プレイヤが所有するICカード等の記憶媒体からプレイ技術レベルを取得することができる。またプレイ前にプレイヤがゲーム装置の入力部から入力するようにしてもよいのは勿論である。
【0016】
例えば、難易度質問部を、難易度とプレイ技術レベルとが予め定めた関係にあるときのみ、プレイヤに難易度の適否に関する質問を提示するように構成してもよい。予め定めた関係とは、例えば難易度が前述の60〜70の場合には、技術レベルが高レベルと、中レベルのプレイヤの回答は累積するが、技術レベルが低レベルのプレイヤの回答は累積しないというように関係を定めることである。これはゲームデータの難易度がかなり高い場合において、プレイヤのプレイ技術レベルが極端に低いときには、得られる回答は「プレイをしたゲームデータは難しい」という回答ばかりが得られることになり、多くの回答を集めたとしても、どの程度難し過ぎるのかの判別には利用できない。そのためこのような場合には、高レベルの技術レベルを有するプレイヤの回答だけを累積するのが好ましい。なぜならばゲームデータの難易度がかなり高い場合において、回答が「プレイをしたゲームデータは易しい」というものであるとすると、プレイヤの技術レベルから判断すれば、その回答の信憑性は非常に低いものであると考えることができるからである。したがって難易度とプレイ技術レベルとの間に予め定めた関係を満たすことを条件として設けることにより、信憑性の高い回答を累積することができて、判定精度を高めることができる。そこで回答集計記憶部は、難易度とプレイ技術レベルとが予め定めた関係にあるときのみ回答の集積を行い、関係外にあるときには回答の集積を行わないように構成するのが好ましい。
【0017】
また回答を極力生かすためには、回答集計記憶部が、回答と一緒にプレイ技術レベルを保存しておき、集計結果を出す際に、回答にプレイ技術レベルを基準にして定めた重みを付けて補正を行って補正回答を作成し、補正回答を集計した結果を出力するように構成するのが好ましい。
【0018】
具体的には、重み係数を考慮する場合においては、前述のプレイヤのプレイ技術レベルを基準にして定めた重み係数を前述の評価ポイントに乗算して得た補正評価ポイントを補正回答と定め、複数のゲームデータのそれぞれについて、補正評価ポイントの累積値を集計結果として記憶するように回答集計記憶部を構成すればよい。
【0019】
ここで「重み(重み係数)」は、ゲームデータの難易度とプレイヤのプレイ技術レベルとの関係に応じて定める必要がある。例えば、「重み(重み係数)」を定める例としては、難易度の高いゲームデータに対してはプレイヤのプレイ技術レベルに比例して大きくなる重み係数を設定し、難易度が中程度のゲームデータについては、技術レベルが中程度のプレイヤの回答に対する重み係数が最も大きくなるように、重み係数を設定し、難易度が低いゲームデータについては、プレイ技術レベルが低いプレイヤの回答に対する重み係数が最も大きくなり、プレイ技術レベルが高いプレイヤの回答に対する重み係数が最も小さくなるように(プレイヤのプレイ技術レベルに逆比例の関係になるように)重み係数を設定するのが好ましい。なお重み(重み係数)の定め方は、上記に限定されるものではなく、回答の信憑性に比例した回答結果になるのであれば、どのような定め方であってもよい。
【0020】
なお本発明のゲームシステムは、単体のゲーム装置内に構築されてもよいが、通信回線を介してセンターサーバーに複数台のゲーム端末器が接続されているゲームシステムとして構成されてもよいのは勿論である。この場合には、予め定めた複数の難易度のうちのいずれか一つの難易度が与えられた複数のゲームデータが、難易度を示すデータと共に蓄積されたゲームデータ蓄積部は、センターサーバーまたはゲーム端末器に設ければよい。
【0021】
また複数のゲームデータの難易度を確認した上でゲームデータ蓄積部に蓄積された複数のゲームデータからプレイをするゲームデータを選択する選択部は、ゲーム端末器に設けられる。さらに、ゲームデータを選択したプレイヤが、予め定めた複数のプレイ技術レベルのうちのいずれのプレイ技術レベルを有しているかについての情報を記憶するプレイ技術レベル情報記憶部も、センターサーバーまたはゲーム端末器に設けられる。なおゲーム中において、プレイ情報記憶部をセンターサーバーに設けてもよいのは勿論である。
【0022】
また選択したゲームデータを実行処理する実行処理部もゲーム端末器に設けられる。そして実行処理部がゲームデータを実行処理した後に、前記プレイヤに難易度の適否に関する質問を提示する難易度質問部は、センターサーバーまたはゲーム端末器のいずれに設けられてもよい。また質問に対するプレイヤの回答にプレイヤのプレイ技術レベルを基準にして定めた重みを付けて補正した補正回答を、複数のゲームデータごとに集計して記憶する回答集計記憶部は、センターサーバーに設ける。さらに回答集計部の集計結果に基づいて、複数のゲームデータにそれぞれ与えられた難易度の適否を再評価し、難易度の変更が必要であることの評価結果が得られたゲームデータに関してゲームデータ蓄積部に蓄積された難易度を示すデータを変更する難易度変更部はセンターサーバーに設けられる。
【0023】
少なくともセンターサーバーに回答集計記憶部及び難易度変更部が設けられた場合には、ゲーム端末器が複数台ある場合でも、センターサーバーで回答の集計と難易度の変更を実施するので、各ゲーム端末器の負担が減る。また、より多くの回答に基づいて難易度の変更の必要性を判別することができるので、判定精度を高めることができる。
【0024】
なおセンターサーバーを用いる場合でも、前述の本願他の発明の各種の特徴を併用することができるのは勿論である。
【0025】
また発明は、ゲームシステムで用いる複数のゲームデータの難易度を修正する方法としても把握することができる。この方法発明では、第1乃至第3のステップをコンピュータが実行処理する。第1のステップでは、ゲーム用コンピュータがゲームデータを実行処理した後に、プレイヤに難易度に関する質問を提示する。第2のステップでは、質問に対するプレイヤの回答を、複数のゲームデータごとに集計して記憶部に記憶する。そして第3のステップでは、第2のステップで得た記憶部に記憶されている集計結果に基づいて、複数のゲームデータにそれぞれ与えられた難易度の適否を再評価し、難易度の変更が必要であることの評価結果が得られたゲームデータに関して難易度を示すデータを変更する。
【0026】
また第2のステップでは、プレイヤが、予め定めた複数のプレイ技術レベルのうちのいずれのプレイ技術レベルを有しているかについての情報に基づいて定めた重みを回答に付けて補正を行って補正回答を作成し、補正回答を集計するようにしてもよい。
【0027】
さらに第3のステップでは、各ゲームデータに関して予め定めた回数の回答が集計されたときまたは予め定めた期間が経過したときに、再評価を実施するようにしてもよい。
【0028】
さらに第1のステップでは、質問として、プレイをしたゲームデータが、「難しかった」、「普通であった」または「易しかった」のいずれであったかを前記プレイヤに選択させる質問を前記プレイヤに提示することができる。この場合、第2のステップでは、複数のゲームデータに対して、質問に対するプレイヤの回答が「難しかった」のときには「+n」(但しnは正の数)、「普通であった」のときには「0」、「易しかった」のときには「−m」(但しmは正の数)を評価ポイントとして付与するようにしてもよい。そして第2のステップでは、プレイヤのプレイ技術レベルを基準にして定めた重み係数を評価ポイントに乗算して得た補正評価ポイントを補正回答と定め、複数のゲームデータのそれぞれについて、補正評価ポイントの累積値を集計結果とすることができる。また第3のステップでは、複数のゲームデータのそれぞれについて、予め定めた回数の回答が得られたときの、累積値が予め定めた上限値を超えているゲームデータの難易度を少なくとも1ランク上げ、累積値が予め定めた下限値を超えているゲームデータの難易度を少なくとも1ランク下げ、累積値が予め定めた上限値と下限値の間にあるゲームデータの難易度を現状のまま維持することを難易度の適否の再評価基準として用いることができる。
【0029】
なおプレイヤの技術レベルを考慮しない場合には、第2のステップにおいて、補正回答を複数のゲームデータのそれぞれについて、予め定めた回数の回答が得られたときの、累積値が予め定めた上限値を超えているゲームデータの難易度を少なくとも1ランク上げ、累積値が予め定めた下限値より小さくなっているゲームデータの難易度を少なくとも1ランク下げ、累積値が予め定めた上限値と下限値の間にあるゲームデータの難易度を現状のまま維持することを難易度の適否の再評価基準として用いればよい。
【0030】
また本願発明は、ゲームシステムで用いる複数のゲームデータの難易度の修正をコンピュータに実行させるためのゲームデータ難易度修正用プログラムとしても把握することができる。このプログラムは、前述の方法の第1乃至第3のステップをコンピュータが実行処理するように構成される。
【0031】
なおゲームデータ難易度修正用プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に、記憶されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】ネットワークを利用してゲームシステムの構成を示す図である。
【図2】センターサーバー及びゲーム端末器内に構成される実施の形態の主要部の構成の一例を示す図である。
【図3】(A)はゲームデータを選択する際の表示画面に表示する選択用表示の一例が示を示す図であり、(B)はプレイ技術レベルを入力する画面の一例を示す図であり、(C)は質問と回答欄の一例を示す図である。
【図4】図2の実施の形態をゲーム端末器及びセンターサーバーを用いて実現する場合に用いるプログラムのアルゴリズムの一例を示す図である。
【図5】図4のステップST8及びステップST10の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図6】図4のステップST11の詳細の一例を示すフローチャートである。
【図7】ステップST114の詳細の一例を示すフロ−チャートである。
【図8】補正回答を集計する場合のアルゴリズムの主要部分の構成を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下図面を参照して、本発明のゲームシステムの実施の形態を詳細に説明する。以下に説明する本発明のゲームシステムの実施の形態は、例えば特開2003−290543号公報[特許文献1]や、特開2000−218046号に示されるような、音楽演奏ゲーム等のゲームシステムを対象とするものである。本実施の形態のゲームシステムは、図1に示すように、センターサーバー1と複数のゲーム端末器5…とを含んで構成される。ゲームシステムは、ゲーム端末器として、携帯電話端末やパーソナルコンピュータをさらに含んでいても良い。ゲーム端末器5は、インターネットなどのネットワーク(通信回線)3を介して、センターサーバー1に接続される。
【0034】
センターサーバー1は、ゲーム端末器5から各プレイヤの個人データを受信して記憶する。また、センターサーバー1は、ゲーム端末器5からの要求に応じ、個人データを要求元に送信する。センターサーバー1は、下記の要素(a)〜(e)を備えている。
【0035】
(a)CPU,ROMまたはRAMに格納されている制御プログラムなどに基づいて、後述する複数の機能を実現する。
【0036】
(b)RAM:制御プログラム、個人データなどを一時的に記憶する。
【0037】
(c)ROM:制御プログラムなどを記憶する。
【0038】
(d)ネットワーク通信部:ネットワーク3を介し、ゲーム端末器5との間でデータの送受信を行う。
【0039】
(e)データ蓄積部:ゲーム端末器5から送信されてくるプレイヤ毎の個人データを蓄積する。個人データとしては、プレイヤID、パスワードを含む認証情報などが挙げられる。
【0040】
図2は、センターサーバー1及びゲーム端末器5内に構成される実施の形態の構成の主要部の一例を示す。ゲーム端末器5は、CPUを搭載したゲーム専用の筐体であってもよいし、携帯電話端末、モニタに接続されたコンピュータ端末、ノートブックPCなどであっても良い。例えば、ゲームセンターに設置されるタイプのゲーム端末器5であれば、下記(a)〜(m)の要素を有している。図2には、これらの要素によって実現される本発明の実施の形態の必要最小限の機能実現要素をブロック図で示してある。以下図2に示した機能実現要素を含めて、ゲーム端末器5の要素を説明する。
【0041】
(a)CPU(主として実行処理部56:表示制御部53の一部:難易度質問部58):後述するROMに記憶されている制御プログラムと、後述するRAMに記憶されるゲームデータ及びゲームデータなどとに基づいて、後述する複数の機能を実現する。
【0042】
(b)RAM(プレイ技術レベル情報記憶部57):各種変数やパラメータなど、ゲーム用各種データを一時的に記憶する。
【0043】
(c)ROM(ゲームデータ蓄積部51):制御プログラムや、各種パラメータなどを記憶する。
【0044】
(d)ネットワーク通信部(図2には図示せず):ネットワーク3を介し、センターサーバー1とデータを送受信する。
【0045】
(e)モニタ(表示画面52):ゲーム中のゲーム画像、ゲームにおけるパラメータ毎の成績、ゲーム前後でのキャラクタなどを表示する。
【0046】
(f)描画処理部(表示制御部53の一部):モニタ(表示画面52)に表示する画像データを生成する。
【0047】
(g)スピーカ(図2には図示せず):ゲームの実行中、デモ画面表示中、ゲームの成績表示などを行う際に、効果音などのサウンドを出力する。
【0048】
(h)音声再生部(図2には図示せず):スピーカに出力させるためのサウンドデータを生成する。
【0049】
(i)入力操作部(コントローラ54):プレイヤの指示入力を受け付ける。本実施形態例では例えば、ギター等の楽器を模した形状のコントローラである。なお他のいかなる形状、例えば太鼓や弦楽器を模したコントローラであってもよい。
【0050】
(j)カードリーダ・ライタ(図示せず):挿入される磁気カードからのカードIDの読取を行う。必要に応じ、プレイヤIDやゲーム成績の書込処理を実行してもよい。
【0051】
(k)コイン受付部(図示せず):挿入されるコインによるクレジットを受け付ける。
【0052】
(l)外部機器制御部(図示せず):入力操作部、カードリーダ・ライタ及びコイン受付部などの外部機器を制御する。
【0053】
(m)外部入出力制御部(図示せず):入力操作部、カードリーダ・ライタ及びコイン受付部などの外部機器に対する制御信号を生成する。また、外部機器からの検出信号を受信してCPUに送出する。
【0054】
なお図2には、センターサーバー1内に構成される2つの機能実現要素、即ち回答集計記憶部11及び難易度変更部13も図示してある。図には、センターサーバー1内にある通信部等のハードウエアの図示は省略してある。
【0055】
図2は、ゲーム端末器5及びセンターサーバー1内に構成される本発明のゲームシステムの実施の形態の一例の構成要素を示すブロック図である。図2のブロック図で示される構成要素のうち、ハードウエアに相当する部分を除く大部分の構成要素は、それぞれ図4乃至図8にアルゴリズムを示すプログラムが、ゲーム端末器5及びセンターサーバー1内のコンピュータにインストールされて実現される。また図4乃至図7は、図2に実施の形態のゲームシステムを実現するために用いられるコンピュータにインストールされるプログラムのアルゴリズムを示すフローチャートである。以下図4乃至図7のアルゴリズムと一緒に図2の構成要素を説明する。
【0056】
このゲームシステム6は、ゲーム端末器5内に実現されるゲームデータ蓄積部51と、表示画面52、表示制御部53及びコントローラ54から構成される選択部55と、実行処理部56と、プレイ技術レベル情報記憶部57と、難易度質問部58と、センターサーバー1内に実現される回答集計記憶部11と難易度変更部13とを基本構成要素として備えている。
【0057】
ゲームデータ蓄積部51には、予め定めた複数の難易度のうちのいずれか一つの難易度が与えられた複数のゲームデータが難易度を示すデータと共に蓄積されている。本実施の形態では、ゲームデータに、特定の楽曲を演奏するための楽曲データと、楽曲データの演奏に伴って表示画面52に表示される画像を表示するためのデータと、これらのデータを利用するプログラムとが含まれている。音楽データの再生は、実行処理部56を経由して図示しない音楽生成部で再生される。各ゲームデータについての最初の難易度は、例えば、事前のテストに基づいて製作者が定めている。本実施の形態では、難易度が高くなるほど数が大きくなり、難易度が低くなるほど数が小さくなるように、難易度は数値で表す。例えば、本実施の形態では、レベル1からレベル99までの難易度を定めている。この場合、最も高い難易度を数値「99」で表し、最も低い難易度を数値「1」で表す。
【0058】
選択部55は、ゲームデータ蓄積部51に蓄積された複数のゲームデータから、プレイヤが複数のゲームデータの難易度を確認した上で、プレイをするゲームデータを選択するのを可能にする。本実施の形態では、まずゲームデータ蓄積部51に蓄積された複数のゲームデータの中から予め定めた順番にまたはランダムに選ばれた幾つかのゲームデータの名前と難易度を、表示制御部53が表示画面52に表示する。表示画面52上の名前を、コントローラ54の操作により選ぶことにより、ゲームデータの選択を行う。選択部55の一部を構成するコントローラ54は、ゲームデータ蓄積部51に蓄積された複数のゲームデータからプレイをするゲームデータを選択する機能を有する。コントローラ54として、例えば特開2003−290543号公報に示されるようなギターを模したコントローラを用いる場合には、ギターを模したコントローラの3つのネックボタンを使ってプレイをする楽曲(ゲームデータ)を選択することができる。またコントローラ54としては、特開2000−218046号公報の図1に示されるようなアーケードゲーム機を用いてもよいのは勿論である。
【0059】
図3(A)には、ゲームデータを選択する際の表示画面52に表示する選択用表示の一例が示されている。この例では、7曲の曲名の横にその曲の難易度が数字で表示されている。図3(A)において、前送りボタン52aと、後ろ送りボタン52bと、確定ボタン52cとを備えている。前述のコントローラのネックボタンの一つを押すと選択キー52dが上から下へと動き、コントローラのネックボタンの他の一つを押すと前送りボタン52aが押された状態になり、前の7曲が表示され、さらに他の一つのネックボタンを押すと後ろ送りボタン52bが押された状態となり、後の7曲が表示される。さらに2つのネックボタンを同時に押すと、確定ボタン52cが押された状態となる。なおこの操作は、ゲーム端末器5としてパソコンを利用する場合には、パソコンにおけるカーソルとマウスを利用した画面上のボタンの選択技術を用いて実現することができる。さらに表示画面52が、タッチスイッチ機能を有している場合には、各ボタンをプレイヤが直接タッチすることにより、選択を実現することが可能である。なお図4のアルゴリズムのステップST1及びST2により、選択画面の表示と選択動作が実行される。
【0060】
本実施の形態では、難易度変更の精度を高めるために、ゲームデータを選択したプレイヤが、予め定めた複数のプレイ技術レベルのうちのいずれのプレイ技術レベルを有しているかについての情報をプレイ技術レベル情報記憶部57に記憶させるために使用するプレイ技術レベル情報入力部としても、選択部55が利用されている。図3(B)は、プレイ技術レベルを入力する画面の一例を示している。この例では、選択ボタン52eをクリックすると10桁の値を示す1から9の数字が選択可能になり、また選択ボタン52fをクリックすると1桁の値を示す0から9の数字が選択可能になる。そして確定ボタン52gをクリックすると、入力値が確定する。これらのクリックは、例えば前述のネックボタン、パソコンのカーソルとマウス、画面のタッチスイッチ機能等を利用して実現可能である。入力されたプレイ技術レベルは、プレイ技術レベル情報記憶部57に記憶される。なおプレイ技術レベル情報記憶部57は、センターサーバー1に保存されているプレイヤの個人データからプレイ技術レベルの情報を取得して記憶してもよい。またプレイヤが所有するICカードに当該プレイヤのIDが保存されており、ゲーム端末側にICチップ情報の読み取り機能を実装しておけば、プレイヤが当該ICカードをゲーム端末にかざすことにより、プレイヤのIDに紐付けされたそのプレイヤのプレイ技術レベルの情報をセンターサーバー1から取得できるようにしてもよい。
【0061】
通常、プレイ技術レベルは、センターサーバー1内で定めることができる。例えば、例として、プレイヤが10曲以上プレイしている場合に、クリアレベルの高い7曲の平均を出すことにより定めることができる。
【0062】
例えば、クリアしている楽曲ベスト7が以下の通りであるとする。
【0063】
番号/ 曲 /レベル
1) CCCCC LV 23
2) EEEEE LV 22
3) GGGGG LV 22
4) BBBBB LV 21
5) FFFFF LV 21
6) AAAAA LV 20
7) DDDDD LV 19
上記の場合には、レベルの合計値は148であり、平均レベルは21.1となるため、腕前(御プレイ技術レベル)をLV21とする。なおプレイした曲が10曲に満たないときはレベルを付与しないか、もしくは信頼性が薄くなるがプレイしてクリアした曲から上述のように平均値を算出して仮のプレイ技術レベルを付与するようにしてもよい。なお仮のプレイ技術レベルを付与した場合には、プレイした曲のアンケートについては、そもそも質問しないか、もしくは質問しても採用しないようにしてもよい。
【0064】
なお図4のアルゴリズムのステップST3乃至ステップST5により、プレイヤのプレイ技術レベルの入力(取得)及びプレイ技術レベル情報記憶部57への記憶動作が実現される。図4のアルゴリズムでは、プレイ技術レベルの入力がなければ、ゲームを開始することができない。しかしながらプレイ技術レベルの入力がない場合でも、後述する回答の集計に利用しないことを前提にして、ゲームを開始するようにしてもよいのは勿論である。
【0065】
実行処理部56は、選択部55で選択したゲームデータを実行処理する。具体的に、実行処理部56は、選択したゲームデータに含まれる画像データに基づいてゲーム画像を表示画面52に表示させる指令を表示制御部53に出力する。また実行処理部56は、同時にそのゲームデータに含まれる音楽データに基づいて、図示しない音楽再生部に音楽を再生させる。そして実行処理部56は、ゲームの全体の進行を制御する。ゲームの進行には、コントローラ54からの入力信号が利用されるのは勿論である。図4のアルゴリズムでは、ステップST6及びST7によって実行処理部56の動作が実行されている。
【0066】
難易度質問部58は、実行処理部56が選択したゲームデータを実行処理した後に、プレイヤに難易度の適否に関する質問を提示する。ここで実行処理部56がゲームデータを実行処理した後とは、例えば、1回分に相当するゲームが完全に終了した後だけでなく、ゲームの途中でプレイヤがゲームを終了した場合も含まれる。また「難易度に関する質問」とは、選択をする際に確認したゲームデータの難易度が、プレイをした後に、妥当であるとプレイヤが感じたのか、確認した難易度よりも難しいとプレイヤが感じたのか、確認した難易度よりもプレイヤが易しいと感じたのかが少なくとも判るものであればよい。本実施の形態では、図3(C)に示すように、表示装置の表示画面52に質問と回答欄とを提示する。図3(C)の例では、ゲームが終了した時点のポイントの表示の下に、「この曲はどうだった?」の質問の表示52hと「難しかった」、「普通だった」及び「易しかった」の回答の表示52iとが選択可能に表示される。また確定ボタン52jも表示画面52上に表示されている。回答の選択は、前述のネックボタンやパソコンのカーソルとマウスを利用して実現可能である。なお質問は、音声により質問を行ってもよい。また回答の入力は、ゲームで使用するコントローラ、表示画面上に形成するタッチスイッチ、音声入力用マイクロフォン等を用いて行うこともできる。図4のアルゴリズムでは、ステップST8により難易度質問部58を実現している。
【0067】
回答集計記憶部11は、質問に対するプレイヤの回答を、ゲームデータ蓄積部51に蓄積されている複数のゲームデータそれぞれについて、集計して記憶する。図4のアルゴリズムでは、ステップST7でゲームの終了を確認すると、ステップST8で難易度の質問を行う。そしてステップST9で、回答の有無を確認し、回答があればステップST10で回答の集計を行い、回答がなければステップST10で回答の集計を行う。
【0068】
難易度の質問方法及び回答の集計方法は、質問の形式・内容及び回答の形式に応じて、任意に定めることになる。図5は、図4のステップST8及びステップST10の詳細の一例を示すフローチャートである(なお図4のステップST9は省略してある)。
【0069】
本実施の形態では、難易度変更の精度を高めるために、ゲームデータを選択したプレイヤが、予め定めた複数のプレイ技術レベルのうちのいずれのプレイ技術レベルを有しているかについての情報をプレイ技術レベル情報記憶部57に記憶している。具体的には、回答をしたプレイヤのプレイ技術レベルと選択したゲームデータの難易度とに基づいて、回答の信憑性や、利用価値を判断することを可能にしている。そこで図5のステップST181では、難易度質問部13において、難易度とプレイ技術レベルとが予め定めた許容範囲(または関係)にあるときのみ、プレイヤに難易度に関する質問を提示するようにしている。予め定めた許容範囲(または関係)とは、難易度が前述の60〜70の場合には、技術レベルが高レベルまたは中レベルのプレイヤの回答は累積するが、技術レベルが低レベルのプレイヤの回答は累積しないという許容範囲(または関係)である。これはゲームデータの難易度がかなり高い場合において、プレイヤのプレイ技術レベルが極端に低いときには、得られる回答は「難しかった」という回答ばかりが得られることになり、多くの回答を集めたとしても、どの程度難し過ぎるのかの判別には利用できないからである。またゲームデータの難易度がかなり高い場合において、回答が「易しかった」というものであるとすると、プレイヤの技術レベルから判断すれば、その回答の信憑性は非常に低いものであると考えることができるからである。そこで本実施の形態では、このような場合には、高レベルの技術レベルを有するプレイヤの回答だけを累積する(ステップST81)。このように難易度とプレイ技術レベルとの間に予め定めた許容範囲関係(関係)を満たすことを条件として設けることにより、信憑性の高い回答を累積することができて、判定精度を高めることができる。
【0070】
本実施の形態では、図5のステップST82において、難易度質問部58が、質問として、プレイをしたゲームデータが、「難しかった」、「普通であった」または「易しかった」のいずれであったかをプレイヤに選択させる質問を提示する。回答集計記憶部11は、図5のステップST101乃至ステップST106に示すように、質問に対するプレイヤの回答が「難しかった」のときには「+n」(但しnは正の数)、「普通であった」のときには「0(ゼロ)」、「易しかった」のときには「−m」(但しmは正の数)を評価ポイントとして付与する。そして回答集計記憶部11は、回答の対象となったゲームデータ毎に、評価ポイントを累積して集計結果として保存する(図5のステップST107)。なおn及びmをどのような値にするかは任意である。例えば、n=mであってもよいのは勿論である。また「+n」、「0」及び「−m」の組合せではなく、「普通であった」にも0以外のある評価ポイント「+k」(但しn>k)を付与してもよいのは勿論である。また「易しかった」のときに「−m」の評価ポイントを付与するのではなく「+m」の評価ポイントを付与してもよい。その場合には、各評価ポイントにn>k>mの関係を持たせればよい。
【0071】
難易度変更部13は、回答集計記憶部11の集計結果に基づいて、ゲームデータ蓄積部51に蓄積された複数のゲームデータにそれぞれ与えられた難易度の適否を再評価する。そして難易度変更部13は、難易度の変更が必要であることの評価結果が得られたゲームデータに関してゲームデータ蓄積部51に蓄積された難易度を示すデータを変更する。図4のアルゴリズムでは、ステップST11で難易度の変更が必要か否かの判定が行われる。変更の必要性がある場合には、ステップST12で難易度を変更し、変更の必要性がない場合には、終了する。
【0072】
難易度の変更が必要か否か、すなわち再評価の時期的基準及び評価基準は、プレイヤの回答(意見)をできるだけ正しく反映できるように定めるのが好ましい。図6は、図4のステップST11の詳細の一例を示している。ステップST111では、複数のゲームデータのそれぞれについて回答集計が更新されたか否かの判定を行う。そしてステップST112では、それぞれのゲームデータについて、予め定めた回数(P回)の回答が得られたか否かの判定が行われる。予め定めた回数の回答が得られていない場合には、ステップST111へと戻る。回答回数が予め定めた回数(P回)に達したゲームデータがあったときには、ステップST113へと進み、予め定めた期間Tが経過しているか否かの判定を行う。期間Tが経過している場合には、ステップST114へと進んで難易度の再評価を行う。期間Tが経過していない場合には、ステップST111へと戻る。そしてステップST115で、再評価により、難易度の変更の必要性の判断がなされる。あるゲームデータに関して難易度の変更の必要があると判断されたときには、ステップST12へと進み、必要がないと判断されたときには、ステップST111へと戻る。本実施の態様では、再評価の時期的基準としては、予め定めた回数Pと予め定めた期間Tの両方の条件を併用しているので、基準として最も厳しいものとなっている。その結果、難易度の変更判断の精度は高いものとなっている。
【0073】
しかしながら再評価の時期的基準については、各ゲームデータに関して予め定めた回数の回答が集計されたときまたは予め定めた期間が経過したときに、難易度変更部が再評価を実施するようにしてもよい。なお「予め定めた回数」が少なすぎると結果に偏りがでる可能性があるため、できるだけ回数は多いのが好ましい。しかしながらあまり回数を多くしすぎると、プレイヤにあまり選択されないゲームデータでは規定の回数Pに達するまでに期間がかかりすぎる問題も生じる。その場合には、予め定めた期間Tが経過したときに再評価を実施するのが好ましい。
【0074】
なお図6のアルゴリズムとは異なって、期間Tが経過する前に予め定めた回数Pに達したときに再評価を実施し、予め定めた期間Tまでに予め定めた回数に達しないものは、再評価を実施せずに、回数のカウントをリセットするようにしてもよい。
【0075】
また図6のアルゴリズムとは異なって、予め定めた期間T内に予め定めた回数Pの例えば半分(P/2)以上の回数の回答があった場合には、再評価を実施するようにしてもよい。評価時期の決定の方法は、任意である。
【0076】
ステップST114において用いる評価基準は、プレイヤの意見をできるだけ正確に反映できるように定めるのが好ましい。図7は、ステップST114の詳細の一例を示している。図7のアルゴリズでは、予め定めた回数P以上で且つ予め定めた期間Tが経過した後における評価ポイントの累積値N(合計値)に基づいて再評価を行う。ステップST114Aでは、難易度変更部13が、ゲームデータ蓄積部51に記憶した複数のゲームデータのそれぞれについて(M番目のゲームデータについて)、累積値Nが予め定めた上限値を超えているか否かの判定を行う。そして累積値Nが予め定めた上限値を超えている場合には、ステップST114Cで、ゲームデータの難易度を少なくとも1ランク上げる。なお図7では、便宜的に「1ランク」上げることにしているが、上げるランクの階数は任意である。次に、ステップST114Dで、累積値Nが予め定めた下限値より小さくなっているか否かの判定を行う。累積値Nが予め定めた下限値より小さくなっている場合には、ステップST114Fへと進んで、ゲームデータの難易度を少なくとも1ランク下げる。なお図7では、便宜的に「1ランク」下げることにしているが、下げるランクの階数は任意である。そして、累積値が予め定めた上限値と下限値の間にある場合には、ステップST114Eへと進んで、ゲームデータの難易度を現状のまま維持する。ステップST114C、ステップ114E及びステップ114Eにおける再評価結果(判定結果)は、ステップST114Gで難易度変更部13内の内部メモリに一時的に記憶される。このようにすると、回数の上限値と下限値、及び上げるランクの階数及び下げるランクの階数を任意に定めることにより、評価基準を回答するプレイヤの回答動向に併せて定めることができる。ステップST114Hでは、次のゲームデータについて再評価を行うために、「M+1」を実行処理する。そしてゲームデータ蓄積部51に記憶されているゲームデータ(M個)の全てについて、再評価が行われたことがステップST114Iで判定されると、ステップST115へと進む。ステップST115では、難易度変更部13内の内部メモリに一時的に記憶されている判定結果において、難易度の変更があるか否かの判定が行われる。そして難易度の変更がある場合には、図4のステップST12へと進んで難易度の変更を実施する。本実施の形態のように、回答集計記憶部11及び難易度変更部13がセンターサーバー1側にあれば、複数あるゲーム端末器5において実施された質問とそれに対する回答が、センターサーバー1で集計されるため、早期に必要な数の回答を得ることができる。そしてセンターサーバー1にある難易度変更部13から、ネットワーク3に接続されている全てのゲーム端末器5のゲームデータ蓄積部51に対して、一括して特定のゲームデータについての難易度の変更を指示することができる。なお上記実施の形態とは異なって、全てのゲーム端末器5で共用するために、1つのゲームデータ蓄積部51をセンターサーバー1内に設けてもよいのは勿論である。この場合には、ネットワーク3を介してセンターサーバー1内のゲームデータ蓄積部51から必要な情報を得るとともに所望のゲームデータをゲーム端末器5にダウンロードすればよい。
【0077】
なお上記実施の形態とは異なって、精度は落ちるものの、簡略化するために、回答集計記憶部11において、難易度とプレイ技術レベルとが予め定めた許容範囲(関係)にあるか否かを問わずに、回答の集積を行うようにしてもよい。
【0078】
また上記実施の形態とは異なって、回答を極力生かすためには、回答集計記憶部11が、集計結果を出す際に、回答にプレイ技術レベルを基準にして定めた重みを付けて補正を行って補正回答を作成し、補正回答を集計した結果を出力するように構成してもよい。図8は、補正回答を集計する場合のアルゴリズムの主要部分の構成を示すフローチャートである。図8のフローチャートに示したステップにおいて、図5に示したフローチャートのステップと同じ部分には、図5に付したステップの符号と同じ符号を付して説明を省略する。図8の例では、重みを付けて補正するために、重み係数αを使用する。そこでステップST102′及び106′では、プレイヤのプレイ技術レベルを基準にして定めた重み係数αを前述の評価ポイント(n,m)に乗算して得た補正評価ポイント(α×n、−α×m)を補正回答として演算する。そして複数のゲームデータのそれぞれについて、補正評価ポイントの累積値を集計結果として記憶するように回答集計記憶部11を構成する。図8に示したその他のステップST81,ステップST82,ステップST101,ステップST103,ステップST104及びステップST105については、図5に示したステップST81,ステップST82,ステップST101,ステップST103,ステップST104及びステップST105と同じである。
【0079】
ここで「重み(重み係数α)」は、ゲームデータの難易度とプレイヤのプレイ技術レベルとの関係に応じて定める必要がある。「重み(重み係数α)」を定める例としては、前述のように、難易度の高いゲームデータに対してはプレイヤのプレイ技術レベルに比例して大きくなる重み係数を設定する。すなわち難易度の高いゲームデータに対しては、プレイ技術レベルが最も高い場合の重み係数をαとし、プレイ技術レベルが下がるに従って重み係数をαより小さくする。難易度が中程度のゲームデータについては、プレイ技術レベルが中程度のプレイヤの回答に対する重み係数αが最も大きくなるように、重み係数αを設定する。この場合には、プレイ技術レベルが中程度より上がる従って、またプレイ技術レベルが中程度より下がるに従って、重み係数αが小さくなるようにする。さらに難易度が低いゲームデータについては、技術レベルが低いプレイヤの回答に対する重み係数αが最も大きくなり、技術レベルが高いプレイヤの回答に対する重み係数αが最も小さくなるように(プレイヤの技術レベルに逆比例の関係になるように)重み係数を設定するのが好ましい。なお重み(重み係数α)の定め方は、上記に限定されるものではなく、回答の信憑性に比例した回答結果になるものであれば、どのような定め方であってもよい。
【0080】
また図2乃至図7に示した実施の形態と異なって、評価ポイントの累積値Nと上限値または下限値との差に比例して、難易度を上げるまたは下げるランクの段階を変えるようにしてもよいのは勿論である。例えば、上限値Nmaxと上限値を超える累積値Nとの差D=(N−Nmax)が基準差Drefの1倍以内であれば難易度を1ランク上げ、差Dが基準差Drefの(q−1)倍〜q倍(qは1より大きい整数)であれば、難易度をqランク上げるようにしてもよい。また下限値−Nminより小さい累積値−Nと下限値−Nminとの差の絶対値|−N+Nmin|=Dが、基準差Drefの1倍以内であれば1ランク下げ、差の絶対値Dが基準差Drefの(q−1)倍〜q倍(qは1より大きい整数)であれば、難易度をqランク下げようにしてもよい。このようにすると、プレイヤの意思に迅速に対応することが可能になる。
【0081】
図1乃至図7に示した実施の形態のように、ネットワーク3を介してセンターサーバー1に複数台のゲーム端末器5が接続されているゲームシステムとは異なって、本発明のゲームシステムは、単体のゲーム装置内に構築されてもよい。その場合には、回答集計記憶部11及び難易度変更部13は、すべて単体のゲーム装置内に構築されることになる。
【0082】
本発明を、ゲームシステムで用いる複数のゲームデータの難易度を修正する方法発明として把握した場合、本発明の方法は、上記に説明した実施の形態において、以下の第1乃至第3のステップをコンピュータで実行処理することを意味する。まず第1のステップでは、ゲーム用コンピュータ(図2の実行処理部56を構成するコンピュータ)がゲームデータを実行処理した後に、プレイヤに難易度に関する質問を提示する(このステップは、主として図2の難易度質問部58が実施する)。第2のステップでは、質問に対するプレイヤの回答を、複数のゲームデータごとに集計して記憶部に記憶する(このステップは、主として図2の回答集計記憶部11が実施する)。そして第3のステップでは、第2のステップで得た記憶部に記憶されている集計結果に基づいて、複数のゲームデータにそれぞれ与えられた難易度の適否を再評価し、難易度の変更が必要であることの評価結果が得られたゲームデータに関して難易度を示すデータを変更する(このステップは、主として図2の難易度変更部13が実施する)。
【0083】
第2のステップでは、プレイヤが、予め定めた複数のプレイ技術レベルのうちのいずれのプレイ技術レベルを有しているかについての情報に基づいて定めた重み係数を回答に乗算して(重みを付けて)補正を行って補正回答を作成し、補正回答を集計するようにしてもよい。
【0084】
なおプレイヤの技術レベルを考慮しない場合には、第2のステップにおいて、複数のゲームデータのそれぞれについて、予め定めた回数の回答が得られたときの累積値が、予め定めた上限値を超えているゲームデータの難易度を少なくとも1ランク上げ、累積値が予め定めた下限値より小さくなっているゲームデータの難易度を少なくとも1ランク下げ、累積値が予め定めた上限値と下限値の間にあるゲームデータの難易度を現状のまま維持することを難易度の適否の再評価基準として用いればよい。
【0085】
さらに第3のステップでは、各ゲームデータに関して予め定めた回数の回答が集計されたときまたは予め定めた期間が経過したときに、再評価を実施するようにしてもよい。
【0086】
また本願発明を、ゲームシステムで用いる複数のゲームデータの難易度の修正をコンピュータに実行させるためのゲームデータ難易度修正用プログラムとして把握すると、このプログラムの発明の実施の形態は、図4乃至図8に示したアルゴリズムを有するプログラムであり、前述の方法の第1乃至第3のステップをコンピュータで実行処理するように構成されている。なおゲームデータ難易度修正用プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されていてもよいのは勿論である。
【0087】
難易度質問部58が質問する、難易度に関する質問は、上記実施の形態の例に限定されるものではない。例えば、難易度質問部58は、プレイをしたゲームデータの難易度をプレイヤに選択させる質問を前記プレイヤに提示するようにしてもよい。具体的には、例えば、難易度がLV=21の曲について、「プレイした曲のレベルには次のレベルのどれがふさわしいと思いますか?一つ選択してください。」と質問し、選択肢として「LV=20,LV=21,LV=22」を提示するようにしてもよい。この場合、回答集計記憶部11は、複数のゲームデータに対して、質問に対するプレイヤの回答が現状の難易度よりも高い難易度を示すとき(LV=22が選択されたとき)には「+n」(但しnは正の数)、現状の難易度と同じ難易度を示すとき(LV=21が選択されたとき)には「0」、現状の難易度よりも低い難易度を示すとき(LV=20が選択されたとき)には「−m」(但しmは正の数)を評価ポイントとして付与するようにしてもよい。
【0088】
上記実施の形態では、プレイ技術レベル情報記憶部57をゲーム端末器5側に設けたが、プレイ技術レベル情報記憶部をセンターサーバー1側に設けてもよいのは勿論である。この場合には、回答集計記憶部11は、センターサーバー1に設けたプレイ技術レベル情報記憶部から集計に必要なプレイ技術レベル情報を取得する。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明によれば、プレイをしたプレイヤの意見を難易度の変更に反映することにより、従来よりも難易度の変更を適正に行うことができるゲームシステム並びにゲームデータの難易度修正方法及びゲームデータ難易度修正用プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0090】
1 センターサーバー
3 ネットワーク(通信回線)
5 ゲーム端末器
11 回答集計記憶部
13 難易度変更部
51 ゲームデータ蓄積部
52 表示画面
53 表示制御部
54 コントローラ
55 選択部
56 実行処理部
57 プレイ技術レベル情報記憶部
58 難易度質問部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信回線を介してセンターサーバーに複数台のゲーム端末器が接続されているゲームシステムであって、
前記センターサーバーまたはゲーム端末器に設けられて、予め定めた複数の難易度のうちのいずれか一つの難易度が与えられた複数のゲームデータが前記難易度を示すデータと共に蓄積されたゲームデータ蓄積部と、
前記ゲーム端末器に設けられて、前記複数のゲームデータの前記難易度を確認した上で前記ゲームデータ蓄積部に蓄積された前記複数のゲームデータからプレイをするゲームデータを選択する選択部と、
前記ゲーム端末器またはセンターサーバーに設けられて、前記ゲームデータを選択したプレイヤが、予め定めた複数のプレイ技術レベルのうちのいずれのプレイ技術レベルを有しているかについての情報を記憶するプレイ技術レベル情報記憶部と、
前記ゲーム端末器に設けられて、選択した前記ゲームデータを実行処理する実行処理部と、
前記センターサーバーまたはゲーム端末器に設けられて、前記実行処理部が前記ゲームデータを実行処理した後に、前記プレイヤに前記難易度に関する質問を提示する難易度質問部と、
前記センターサーバーに設けられて、前記質問に対する前記プレイヤの回答に前記プレイヤの前記プレイ技術レベルを基準にして定めた重みを付けて補正した補正回答を、前記複数のゲームデータごとに集計して記憶する回答集計記憶部と、
前記センターサーバーに設けられて、前記回答集計記憶部の集計結果に基づいて、前記複数のゲームデータにそれぞれ与えられた前記難易度の適否を再評価し、難易度の変更が必要であることの評価結果が得られた前記ゲームデータに関して前記ゲームデータ蓄積部に蓄積された前記難易度を示すデータを変更する難易度変更部とを備えているゲームシステム。
【請求項2】
前記難易度変更部は、各ゲームデータに関して予め定めた回数の回答が集計されたときまたは予め定めた期間が経過したときに、前記再評価を実施する請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記難易度質問部は、前記難易度と前記プレイ技術レベルとが予め定めた許容範囲内にあるときのみ、前記プレイヤに前記難易度の適否に関する質問を提示する請求項1または2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記回答集計記憶部は、前記難易度と前記プレイ技術レベルとが予め定めた許容範囲内にあるときのみ前記補正回答の集積を行い、前記許容範囲外にあるときには前記補正回答の集積を行わない請求項1または2に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記難易度質問部は、前記質問として、プレイをしたゲームデータが、「難しかった」、「普通であった」または「易しかった」のいずれであったかを前記プレイヤに選択させる質問を前記プレイヤに提示し、
前記回答集計記憶部は、前記複数のゲームデータに対して、前記質問に対する前記プレイヤの回答が「難しかった」のときには「+n」(但しnは正の数)、「普通であった」のときには「0」、「易しかった」のときには「−m」(但しmは正の数)を評価ポイントとして付与し、前記プレイヤの前記プレイ技術レベルを基準にして定めた重み係数を前記評価ポイントに乗算して得た補正評価ポイントを前記補正回答と定め、前記複数のゲームデータのそれぞれについて、前記補正評価ポイントの累積値を前記集計結果として記憶するように構成されている請求項1,2または3に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記難易度質問部は、前記質問として、プレイをしたゲームデータの難易度を前記プレイヤに選択させる質問を前記プレイヤに提示し、
前記回答集計記憶部は、前記複数のゲームデータに対して、前記質問に対する前記プレイヤの回答が現状の難易度よりも高い難易度を示すときには「+n」(但しnは正の数)、現状の難易度と同じ難易度を示すときには「0」、現状の難易度よりも低い難易度を示すときには「−m」(但しmは正の数)を評価ポイントとして付与し、前記プレイヤの前記プレイ技術レベルを基準にして定めた重み係数を前記評価ポイントに乗算して得た補正評価ポイントを前記補正回答と定め、前記複数のゲームデータのそれぞれについて、前記補正評価ポイントの累積値を前記集計結果として記憶するように構成されている請求項1,2または3に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記難易度変更部は、前記累積値が予め定めた上限値を超えている前記ゲームデータの難易度を少なくとも1ランク上げ、前記累積値が予め定めた下限値を超えている前記ゲームデータの難易度を少なくとも1ランク下げ、前記累積値が予め定めた前記上限値と前記下限値の間にある前記ゲームデータの難易度を現状のまま維持することを前記難易度の適否の再評価基準として有している請求項5または6に記載のゲームシステム。
【請求項8】
追加請求項
前記プレイ技術レベル情報記憶部は、前記センターサーバーに保存されたプレイヤの個人データから前記プレイ技術レベルの情報を取得して記憶するか、またはプレイヤから前記プレイ技術レベルの情報を取得して記憶する請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項9】
予め定めた複数の難易度のうちのいずれか一つの難易度が与えられた複数のゲームデータが前記難易度を示すデータと共に蓄積されたゲームデータ蓄積部と、
前記ゲームデータ蓄積部に蓄積された前記複数のゲームデータから、前記複数のゲームデータの難易度を確認した上でプレイをするゲームデータを選択する選択部と、
選択した前記ゲームデータを実行処理する実行処理部と、
前記実行処理部が前記ゲームデータを実行処理した後に、前記プレイヤに前記難易度の適否に関する質問を提示する難易度質問部と、
前記質問に対する前記プレイヤの回答を、前記複数のゲームデータごとに集計して記憶する回答集計記憶部と、
前記回答集計記憶部の集計結果に基づいて、前記複数のゲームデータにそれぞれ与えられた前記難易度の適否を再評価し、難易度の変更が必要であることの評価結果が得られた前記ゲームデータに関して前記ゲームデータ蓄積部に蓄積された前記難易度を示すデータを変更する難易度変更部とを備えているゲームシステム。
【請求項10】
前記難易度変更部は、各ゲームデータに関して予め定めた回数の回答が集計されたときまたは予め定めた期間が経過したときに、前記再評価を実施する請求項9に記載のゲームシステム。
【請求項11】
前記ゲームデータを選択したプレイヤが、予め定めた複数のプレイ技術レベルのうちのいずれのプレイ技術レベルを有しているかについての情報を記憶するプレイ技術レベル情報記憶部をさらに備えている請求項9に記載のゲームシステム。
【請求項12】
前記難易度質問部は、前記難易度と前記プレイ技術レベルとが予め定めた関係にあるときのみ、前記プレイヤに前記難易度の適否に関する質問を提示する請求項11に記載のゲームシステム。
【請求項13】
前記回答集計記憶部は、前記難易度と前記プレイ技術レベルとが予め定めた関係にあるときのみ前記回答の集積を行い、前記関係外にあるときには前記回答の集積を行わない請求項11に記載のゲームシステム。
【請求項14】
前記回答集計記憶部は、前記回答と前記プレイ技術レベル記憶部に記憶されているプレイ技術レベルとに基づいて、集計結果を出す際に、前記回答に前記プレイ技術レベルを基準にして定めた重みを付けて補正を行って補正回答を作成し、前記補正回答を集計した結果を出力するように構成されている請求項11に記載のゲームシステム。
【請求項15】
前記難易度質問部は、前記質問として、プレイをしたゲームデータが、「難しかった」、「普通であった」または「易しかった」のいずれであったかを前記プレイヤに選択させる質問を前記プレイヤに提示し、
前記回答集計記憶部は、前記複数のゲームデータに対して、前記質問に対する前記プレイヤの回答が「難しかった」のときには「+n」(但しnは正の数)、「普通であった」のときには「0」、「易しかった」のときには「−m」(但しmは正の数)を評価ポイントとして付与し、前記プレイヤの前記プレイ技術レベルを基準にして定めた重み係数を前記評価ポイントに乗算して得た補正評価ポイントを前記補正回答と定め、前記複数のゲームデータのそれぞれについて、前記補正評価ポイントの累積値を前記集計結果として記憶するように構成されている請求項11または14に記載のゲームシステム。
【請求項16】
前記難易度変更部は、前記複数のゲームデータのそれぞれについて、前記累積値が予め定めた上限値を超えている前記ゲームデータの難易度を少なくとも1ランク上げ、前記累積値が予め定めた下限値より小さくなっているゲームデータの難易度を少なくとも1ランク下げ、前記累積値が予め定めた前記上限値と前記下限値の間にある前記ゲームデータの難易度を現状のまま維持することを前記難易度の適否の再評価基準として有している請求項15に記載のゲームシステム。
【請求項17】
前記累積値と前記上限値または前記下限値との差に比例して、上げるまたは下げるランクの段階を変える請求項16に記載のゲームシステム。
【請求項18】
請求項9至17のいずれか一つに記載のゲームシステムが内部に構築されているゲーム装置。
【請求項19】
ゲームシステムで用いる複数のゲームデータの難易度を修正する方法であって、
ゲーム用コンピュータがゲームデータを実行処理した後に、プレイヤに前記難易度の適否に関する質問を提示する第1のステップと、
前記質問に対する前記プレイヤの回答を、前記複数のゲームデータごとに集計して記憶部に記憶する第2のステップと、
前記第2のステップで得た前記記憶部に記憶されている集計結果に基づいて、前記複数のゲームデータにそれぞれ与えられた前記難易度の適否を再評価し、難易度の変更が必要であることの評価結果が得られた前記ゲームデータに関して前記難易度を示すデータを変更する第3のステップとをコンピュータが実行処理することを特徴とするゲームデータの難易度修正方法。
【請求項20】
前記第2のステップでは、前記プレイヤが、予め定めた複数のプレイ技術レベルのうちのいずれのプレイ技術レベルを有しているかについての情報に基づいて定めた重みを前記回答に付けて補正を行って補正回答を作成し、前記補正回答を集計して記憶する請求項19に記載のゲームデータの難易度修正方法。
【請求項21】
前記第3のステップでは、各ゲームデータに関して予め定めた回数の回答が集計されたときまたは予め定めた期間が経過したときに、前記再評価を実施する請求項19に記載のゲームデータの難易度修正方法。
【請求項22】
前記第1のステップでは、前記質問として、プレイをしたゲームデータが、「難しかった」、「普通であった」または「易しかった」のいずれであったかを前記プレイヤに選択させる質問を前記プレイヤに提示し、
前記第2のステップでは、前記複数のゲームデータに対して、前記質問に対する前記プレイヤの回答が「難しかった」のときには「+n」(但しnは正の数)、「普通であった」のときには「0」、「易しかった」のときには「−m」(但しmは正の数)を評価ポイントとして付与し、前記プレイヤの前記プレイ技術レベルを基準にして定めた重み係数を前記評価ポイントに乗算して得た補正評価ポイントを前記補正回答と定め、前記複数のゲームデータのそれぞれについて、前記補正評価ポイントの累積値を前記集計結果とし、
前記第3のステップでは、前記複数のゲームデータのそれぞれについて、予め定めた回数の回答が得られたときの、前記累積値が予め定めた上限値を超えている前記ゲームデータの難易度を少なくとも1ランク上げ、前記累積値が予め定めた下限値を超えている前記ゲームデータの難易度を少なくとも1ランク下げ、前記累積値が予め定めた前記上限値と前記下限値の間にある前記ゲームデータの難易度を現状のまま維持することを前記難易度の適否の再評価基準として用いる請求項20に記載のゲームデータの難易度修正方法。
【請求項23】
前記第1のステップでは、前記質問として、プレイをしたゲームデータが、「難しかった」、「普通であった」または「易しかった」のいずれであったかを前記プレイヤに選択させる質問を前記プレイヤに提示し、
前記第2のステップでは、前記複数のゲームデータに対して、前記質問に対する前記プレイヤの回答が「難しかった」のときには「+n」(但しnは正の数)、「普通であった」のときには「0」、「易しかった」のときには「−m」(但しmは正の数)を評価ポイントとして付与し、前記複数のゲームデータのそれぞれについて、前記評価ポイントの累積値を前記集計結果と定め、
前記第3のステップでは、前記複数のゲームデータのそれぞれについて、予め定めた回数の回答が得られたときの、前記累積値が予め定めた上限値を超えている前記ゲームデータの難易度を少なくとも1ランク上げ、前記累積値が予め定めた下限値より小さくなっている前記ゲームデータの難易度を少なくとも1ランク下げ、前記累積値が予め定めた前記上限値と前記下限値の間にある前記ゲームデータの難易度を現状のまま維持することを前記難易度の適否の再評価基準として用いる請求項19に記載のゲームデータの難易度修正方法。
【請求項24】
ゲームシステムで用いる複数のゲームデータの難易度の修正をコンピュータに実行させるためのゲームデータ難易度修正用プログラムであって、
ゲーム用コンピュータがゲームデータを実行処理した後に、プレイヤに前記難易度の適否に関する質問を提示する第1のステップと、
前記質問に対する前記プレイヤの回答を、前記複数のゲームデータごとに集計して記憶部に記憶する第2のステップと、
前記第2のステップで得た前記記憶部に記憶されている集計結果に基づいて、前記複数のゲームデータにそれぞれ与えられた前記難易度の適否を再評価し、難易度の変更が必要であることの評価結果が得られた前記ゲームデータに関して前記難易度を示すデータを変更する第3のステップを前記コンピュータに実行させることを特徴とするゲームデータ難易度修正用プログラム。
【請求項25】
請求項24のゲームデータ難易度修正用プログラムがコンピュータ読み取り可能に記憶された記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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