ゲームシステム、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラム
【課題】第1ゲームキャラクタの視界から消える動きを第2ゲームキャラクタが行った場合に第1ゲームキャラクタが第2ゲームキャラクタを見失う様子を好適に演出できるようになるゲームシステムを提供すること。
【解決手段】本発明は、ゲーム装置A10aに対応する第1ゲームキャラクタと、ゲーム装置B10bに対応する第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を表示部82aに表示させるゲームシステムに関するものである。位置条件判定部78aは、表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、少なくとも1つの第1ゲームキャラクタの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かを判定する。表示制御部80a(表示制限手段)は、その判定結果に基づいて、表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの表示部82aにおける表示出力を制限する。
【解決手段】本発明は、ゲーム装置A10aに対応する第1ゲームキャラクタと、ゲーム装置B10bに対応する第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を表示部82aに表示させるゲームシステムに関するものである。位置条件判定部78aは、表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、少なくとも1つの第1ゲームキャラクタの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かを判定する。表示制御部80a(表示制限手段)は、その判定結果に基づいて、表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの表示部82aにおける表示出力を制限する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲームシステム、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
第1ゲーム装置及び第2ゲーム装置を含み、第1ゲーム装置に係るユーザの操作対象チームと、第2ゲーム装置に係るユーザの操作対象チームと、の間のサッカーゲームを実現するゲームシステムが知られている。
【特許文献1】特開2001−149658号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
実際のサッカーの試合では、例えば、攻撃側チームのA選手が、「プルアウェイ」と呼ばれる動き(行動)、すなわち、該A選手をマークしている守備側チームのB選手の視界から消える動き(より正確には、A選手とボールとをB選手が同一の視界に捉えておけないような位置への移動)を行う場合がある。この場合、B選手はA選手を見失ってしまい、例えばA選手に対してパスが行われたようなときにはA選手に対する対応が遅れてしまうことになる。その結果、A選手はパスを受けた後の動作をB選手による妨げを受けることなく行えるようになる。上記のような動きをA選手が行い、その結果としてB選手がA選手を見失ってしまう様子を上記ゲームシステムでも演出できるようになると、ユーザに対して新たな面白みを与えることが可能になる。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、第1ゲームキャラクタの視界から消える動きを第2ゲームキャラクタが行った場合に第1ゲームキャラクタが第2ゲームキャラクタを見失う様子を好適に演出できるようになるゲームシステム、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲームシステムは、第1操作手段及び第2操作手段と、前記第1操作手段に対応する第1表示手段と、前記第2操作手段に対応する第2表示手段と、を含み、前記第1操作手段に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2操作手段に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を前記第1表示手段に表示させるゲームシステムにおいて、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かを判定する位置条件判定手段と、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記第1表示手段における表示出力を、前記位置条件判定手段による判定結果に基づいて制限する表示制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲーム装置は、第1ゲーム装置及び第2ゲーム装置を含むゲームシステムに前記第1ゲーム装置として含まれるゲーム装置であって、前記第1ゲーム装置に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2ゲーム装置に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を表示する表示手段と、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かの判定結果に基づいて、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記表示手段における表示出力を制限する表示制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、第1ゲーム装置及び第2ゲーム装置を含むゲームシステムに前記第1ゲーム装置として含まれるゲーム装置の制御方法であって、前記第1ゲーム装置に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2ゲーム装置に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を表示手段に表示させるためのステップと、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かの判定結果に基づいて、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記表示手段における表示出力を制限するための表示制限ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るプログラムは、第1ゲーム装置及び第2ゲーム装置を含むゲームシステムに前記第1ゲーム装置として、例えばパーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機、携帯用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機や携帯情報端末(PDA)等のコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記第1ゲーム装置に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2ゲーム装置に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を表示する表示手段、及び、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かの判定結果に基づいて、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記表示手段における表示出力を制限する表示制限手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0009】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。また、本発明に係るプログラム配信装置は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信装置である。また、本発明に係るプログラム配信方法は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信方法である。
【0010】
本発明は、第1操作手段及び第2操作手段と、第1操作手段に対応する第1表示手段と、該第2操作手段に対応する表示手段であって第1表示手段とは異なる第2表示手段と、を含み、第1操作手段に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、第2操作手段に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を第1表示手段に表示させるゲームシステムに関するものである。なお、「共通ゲーム空間」には、3つの座標要素によって構成される3次元ゲーム空間や、2つの座標要素によって構成される2次元ゲーム空間が含まれる。本発明では、1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かが判定される。そして、1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの第1表示手段における表示出力がその判定結果に基づいて制限される。本発明によれば、第1ゲームキャラクタの視界から消える動きを第2ゲームキャラクタが行った場合に第1ゲームキャラクタが第2ゲームキャラクタを見失う様子を好適に演出できるようになる。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記表示制限手段は、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの半透明度を、前記位置条件判定手段による判定結果に基づいて制御するようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記表示制限手段は、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記第1表示手段における表示サイズを、前記位置条件判定手段による判定結果に基づいて制御するようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記位置条件は、前記第1ゲームキャラクタの基準方向と、前記第1ゲームキャラクタから前記第2ゲームキャラクタへの方向と、のなす角度が所定の角度範囲に含まれるか否かの条件を含むようにしてもよい。
【0014】
この態様では、前記位置条件判定手段は、前記角度範囲を、前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの少なくとも一方の所定パラメータの値に基づいて制御する手段を含むようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記第2表示手段には、前記表示対象領域の少なくとも一部の様子が表示され、前記表示制限手段は、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が前記位置条件を満足する場合、該第2ゲームキャラクタの前記第1表示手段における表示出力を制限し、該ゲームシステムは、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が前記位置条件を満足する場合において、該第2ゲームキャラクタが前記第2表示手段に表示されるときには、該第2ゲームキャラクタを前記第2表示手段において区別表示させる区別表示手段を含むようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。なお、ここでは、本発明の実施形態に係るゲームシステムの一態様であるネットワークゲームシステムに本発明を適用した場合の例について説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの全体構成を示す図である。同図に示すように、ネットワークゲームシステム1は複数のゲーム装置10を含んで構成される。いずれのゲーム装置10もインターネット等の通信ネットワーク2に接続されており、相互にデータ授受可能である。ゲーム装置10は例えば一般的な家庭用ゲーム機、携帯用ゲーム機、携帯情報端末、携帯電話機又はパーソナルコンピュータ等によって構成される。ここでは、ゲーム装置10が家庭用ゲーム機によって構成されることとして説明する。
【0018】
図2はゲーム装置10の構成を示す図である。ゲーム装置10は家庭用ゲーム機11に情報記憶媒体たるDVD−ROM25及びメモリカード28が装着され、さらにモニタ18及びスピーカ22が接続されることによって構成される。例えば、モニタ18には家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ22にはその内蔵スピーカが用いられる。
【0019】
家庭用ゲーム機11は、バス12、マイクロプロセッサ14、画像処理部16、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、主記憶26、通信インタフェース29、入出力処理部30及びコントローラ32を含んで構成される公知のコンピュータゲームシステムである。コントローラ32以外の構成要素は筐体内に収容される。
【0020】
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。マイクロプロセッサ14、画像処理部16、主記憶26及び入出力処理部30は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0021】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステム、DVD−ROM25から読み出されるプログラムや、メモリカード28から読み出されるデータに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶26は、例えばRAMを含んで構成されるものであり、DVD−ROM25から読み出されたプログラムやメモリカード28から読み出されたデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶26はマイクロプロセッサ14の作業用としても用いられる。
【0022】
画像処理部16はVRAMを含んで構成されており、マイクロプロセッサ14から送られる画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。そして、その内容をビデオ信号に変換して所定のタイミングでモニタ18に出力する。
【0023】
入出力処理部30は、マイクロプロセッサ14が音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28、通信インタフェース29及びコントローラ32にアクセスするためのインタフェースである。入出力処理部30には、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28、通信インタフェース29及びコントローラ32が接続される。
【0024】
音声処理部20はサウンドバッファを含んで構成されており、DVD−ROM25から読み出され、該サウンドバッファに記憶されたゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等の各種音声データを再生してスピーカ22から出力する。
【0025】
DVD−ROM再生部24はマイクロプロセッサ14からの指示に従ってDVD−ROM25に記録されたプログラムを読み取る。なお、ここではプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するためにDVD−ROM25を用いることとするが、CD−ROMやROMカード等、他のあらゆる情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、通信ネットワーク2を介して遠隔地からプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
【0026】
メモリカード28は不揮発性メモリ(例えばEEPROM等)を含んで構成される。家庭用ゲーム機11はメモリカード28を装着するためのメモリカードスロットを備えている。メモリカード28はメモリカードスロットに対して脱着可能に構成され、例えばセーブデータなどの各種ゲームデータを記憶させるために用いられる。
【0027】
通信インタフェース29はゲーム装置10が通信ネットワーク2を介して他のコンピュータ(ゲーム装置10)との間で相互にデータ授受するためのものである。通信インタフェース29はマイクロプロセッサ14からの指示に従って各種データを他のコンピュータに送信する。また、通信インタフェース29は他のコンピュータから送信された各種データを受信し、マイクロプロセッサ14に供給する。
【0028】
コントローラ32はユーザが各種ゲーム操作の入力をするための汎用操作入力手段である。入出力処理部30は一定周期毎(例えば1/60秒毎)にコントローラ32の各部の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14はその操作信号に基づいてユーザのゲーム操作を判定する。
【0029】
上記ネットワークゲームシステム1では、各ゲーム装置10に係るユーザの間で行われる対戦サッカーゲームが実現される。なお、以下では、ネットワークゲームシステム1に2つのゲーム装置10(以下、ゲーム装置A及びBと記載する。)が含まれ、ゲーム装置Aに係るユーザ(以下、ユーザAと記載する。)と、ゲーム装置Bに係るユーザ(以下、ユーザBと記載する。)と、の間で行われる対戦サッカーゲームが実現されることとして説明する。
【0030】
ゲーム装置A及びBの主記憶26には共通のゲーム空間(仮想的な3次元空間)が構築される。図3はこのゲーム空間の一例を示す図である。同図に示すように、ゲーム空間50にはサッカー球技場を表すフィールドオブジェクト52と、ゴールを表すゴールオブジェクト54と、が配置され、サッカーの試合の舞台となるフィールドが形成される。フィールドオブジェクト52はXZ平面に平行に配置される。フィールドオブジェクト52上には、サッカー選手を表す選手オブジェクト56と、サッカーボールを表すボールオブジェクト58と、が配置される。同図では1体の選手オブジェクト56のみが表されているが、フィールドオブジェクト52上には、ユーザAの操作対象チーム(以下、Aチームと記載する。)に属する11体の選手オブジェクト56と、ユーザBの操作対象チーム(以下、Bチームと記載する。)に属する11体の選手オブジェクト56と、が配置される。
【0031】
Aチームに属する選手オブジェクト56のうちのいずれかがユーザAの操作対象となる。ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56は、ユーザAの操作内容(ゲーム装置Aのコントローラ32に対する操作内容)に応じて各種動作を行う。同様に、Bチームに属する選手オブジェクト56のうちのいずれかがユーザBの操作対象となる。ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56は、ユーザBの操作内容(ゲーム装置Bのコントローラ32に対する操作内容)に応じて各種動作を行う。各ユーザの操作対象はボールオブジェクト58の移動や各ユーザの切替操作に応じて、各ユーザの操作対象チームに属する選手オブジェクト56のうちで切り替えられる。
【0032】
ユーザA及びBの操作対象の選手オブジェクト56以外の選手オブジェクト56はコンピュータによる操作に従って動作する。各選手オブジェクト56には4つのポジション種類「フォワード(FW)」、「ミッドフィルダー(MF)」、「ディフェンダー(DF)」、「ゴールキーパー(GK)」のいずれかが対応づけられており、ユーザA及びBの操作対象の選手オブジェクト56以外の各選手オブジェクト56は、その選手オブジェクト56に対応づけられたポジション種類に従って動作する。
【0033】
選手オブジェクト56とボールオブジェクト58との間の距離が所定の基準距離(ボール保持判定基準距離)以内になると、所定条件下、選手オブジェクト56とボールオブジェクト58とが関連づけられる。この状態では、ボールオブジェクト58が選手オブジェクト56に従動する。この様子は、選手オブジェクト56のドリブル動作として表される。操作対象の選手オブジェクト56とボールオブジェクト58とが関連づけられている状態において、ユーザは操作対象の選手オブジェクト56にボールオブジェクト58を蹴らせることができる。すなわち、操作対象の選手オブジェクト56にパス動作やシュート動作等を行わせることができる。なお、以下では、選手オブジェクト56とボールオブジェクト58とが関連づけられた状態を「選手オブジェクト56がボールオブジェクト58を保持している状態」というように記載する。
【0034】
2つのゴールオブジェクト54の一方はAチームに関連づけられ、他方はBチームに関連づけられる。一方のチームに関連づけられたゴールオブジェクト54内にボールオブジェクト58が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0035】
ゲーム空間50には例えばボールオブジェクト58に従動する仮想カメラが設定される。この仮想カメラから見えるゲーム空間50の様子を表すゲーム画面がゲーム装置A及びBのモニタ18に表示される。なお、ここでは、ゲーム装置A及びBに対して共通の仮想カメラ(一の仮想カメラ)が設定されることとして説明するが、ゲーム装置A及びBそれぞれに対して個別の仮想カメラが個別に設定されるようにしてもよい。
【0036】
図4はゲーム装置AやBのモニタ18に表示されるゲーム画面の一例を示している。ゲーム画面には、仮想カメラの位置(視点位置)及び向き(視線方向)に基づいて特定されるゲーム空間50内の領域(表示対象領域)の様子が表される。同図に示すゲーム画面には、Aチームの選手オブジェクト56a−1,56a−2と、Bチームの選手オブジェクト56b−1,56b−2と、ボールオブジェクト58と、が表示されている。選手オブジェクト56a−1はユーザAの操作対象の選手オブジェクト56であり、選手オブジェクト56b−1はユーザBの操作対象の選手オブジェクト56である。選手オブジェクト56a−1,56b−1の頭上にはそれぞれ操作対象選手案内マーク57a,57bが表示されており、各ユーザの操作対象の選手オブジェクト56を一見して把握できるようになっている。ユーザAはゲーム装置Aのモニタ18に表示されるゲーム画面を見ながらコントローラ32を操作し、選手オブジェクト56a−1に対する動作指示(例えば移動指示、ドリブル指示、パス指示やシュート指示等)を行う。同様に、ユーザBはゲーム装置Bのモニタ18に表示されるゲーム画面を見ながらコントローラ32を操作し、選手オブジェクト56b−1に対する動作指示を行う。
【0037】
以下、上記ネットワークゲームシステム1において、一方のチームのフォワードの選手オブジェクト56が他方のチームのディフェンダーの選手オブジェクト56の視界から消える動きを行った場合に、該ディフェンダーの選手オブジェクト56が該フォワードの選手オブジェクト56を見失う様子を好適に演出するための技術について説明する。
【0038】
ゲーム装置Aのモニタ18(ゲーム画面)では、Bチームの選手オブジェクト56のうちに、下記条件1−6のすべてを満足する選手オブジェクト56が存在する場合、その選手オブジェクト56の表示出力が制限される。また、ゲーム装置Bのモニタ18(ゲーム画面)では、Aチームの選手オブジェクト56のうちに、下記条件1−6のすべてを満足する選手オブジェクト56が存在する場合、その選手オブジェクト56の表示出力が制限される。
【0039】
[条件1]所属チームがボールオブジェクト58を保持している。
[条件2]相手ユーザの操作対象の選手オブジェクト56のポジション種類がディフェンダーである。
[条件3]ポジション種類がフォワードである。
[条件4]相手チームのゴールオブジェクト54前の所定領域(以下、ゴール前領域と記載する。)内に位置する。
[条件5]相手ユーザの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域内に位置する。
[条件6]第1能力パラメータの値が、相手ユーザの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値よりも大きい。
【0040】
ここで、第1能力パラメータは、他の選手の視界から消える動きのうまさを示すパラメータである。第2能力パラメータは、他の選手による上記動きを察知する能力の高さを示すパラメータである。
【0041】
図5はゴール前領域について説明するための図である。同図に示すように、ゴール前領域59はコート55内の領域であって、対戦相手チームのゴールオブジェクト54側のゴールライン53から距離が所定距離L以内となる領域である。なお、コート55とはタッチライン51及びゴールライン53に囲まれた領域である。
【0042】
図6は死角領域について説明するための図である。同図に示すように、死角領域64は、選手オブジェクト56の背面方向62(基準方向60の逆方向)と、選手オブジェクト56の位置からの方向と、の間の角度が所定の基準角度(θ)以下となる領域であって、選手オブジェクト56からの距離(XZ平面系での距離)が所定の基準距離(R)以内となる扇状領域である。なお、選手オブジェクト56の基準方向60は、例えば選手オブジェクト56の胴体部の正面方向としてもよいし、選手オブジェクト56の頭部の正面方向(選手オブジェクト56の視線方向)としてもよい。以上のように、死角領域64は選手オブジェクト56の位置に基づく領域であり、選手オブジェクト56に従動する。
【0043】
例えば図7に示すような位置及び向きで、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56a−1と、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56b−1と、Bチームの選手オブジェクト56b−2と、がゲーム空間50に配置されている場合において、上記条件1−6が選手オブジェクト56b−2によって満足されているときには、ゲーム装置Aのモニタ18に例えば図8に示すようなゲーム画面が表示される。図8に示すように、この場合、ゲーム装置Aで表示されるゲーム画面には選手オブジェクト56b−2が表示されない。このため、ユーザAは選手オブジェクト56b−2の存在を把握することができず、例えばユーザBによってパス指示操作が行われることによって、選手オブジェクト56b−1から選手オブジェクト56b−2へのパスが行われた場合には、選手オブジェクト56b−2への対応が遅れることになる。
【0044】
なお、この場合、ゲーム装置Bのモニタ18には例えば図9に示すようなゲーム画面が表示される。図9に示すように、ゲーム装置Bのゲーム画面には選手オブジェクト56b−2も表示される。このとき、選手オブジェクト56b−2の頭上には表示制限選手案内マーク66が表示される。このため、ユーザBは、ゲーム装置Aのゲーム画面には選手オブジェクト56b−2が表示されておらず、選手オブジェクト56b−2の存在がユーザAによって把握されていない可能性が高いことを一見して把握できる。すなわち、ユーザBは、選手オブジェクト56b−2を用いると自己に有利な状況になることを一見して把握できる。なお、選手オブジェクト56b−2自体の表示態様を変化させることによって、選手オブジェクト56b−2を区別表示するようにしてもよい。例えば、選手オブジェクト56b−2を点滅させたり、所定色で表示させるようにしてもよい。
【0045】
次に、ネットワークゲームシステム1で実現される機能について説明する。なお、ネットワークゲームシステム1では、ゲーム装置A及びBで行われた操作内容をゲーム装置A及びBのゲーム画面に反映させるために、ゲーム装置A及びBのいずれかがサーバ機能を備えるようになっている。ここでは、ゲーム装置Aがサーバ機能を備えることとして説明する。
【0046】
図10はネットワークゲームシステム1で実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す機能ブロック図である。同図に示すように、ネットワークゲームシステム1は、操作情報取得部70a,70b、ゲーム状況情報更新部72a、記憶部74a,74b、位置条件判定部78a,78b、表示制御部80a,80b、表示部82a,82bを機能的に含んでいる。このうち、操作情報取得部70a、ゲーム状況情報更新部72a、記憶部74a、位置条件判定部78a、表示制御部80a、表示部82aはゲーム装置A10aに含まれる。これらの機能は、DVD−ROM25から読み出されるゲームプログラムがゲーム装置A10aで実行されることによって実現される。また、操作情報取得部70b、記憶部74b、位置条件判定部78b、表示制御部80b、表示部82bはゲーム装置B10bに含まれる。これらの機能は、DVD−ROM25から読み出されるゲームプログラムがゲーム装置B10bで実行されることによって実現される。
【0047】
[1.操作情報取得部]
操作情報取得部70aは、ゲーム装置A10aのマイクロプロセッサ14や入出力処理部30を主として実現され、ユーザAの操作内容に対応する操作情報をコントローラ32から入力される操作信号に基づいて取得する。同様に、操作情報取得部70bは、ゲーム装置B10bのマイクロプロセッサ14や入出力処理部30を主として実現され、ユーザBの操作内容に対応する操作情報をコントローラ32から入力される操作信号に基づいて取得する。ここで、操作情報は、例えばコントローラ32の各操作部材に対する操作内容を示す情報である。操作情報取得部70a,70bによって取得された操作情報は、ゲーム装置A10aのゲーム状況情報更新部72aに供給される。
【0048】
[2.記憶部]
記憶部74aはゲーム装置A10aの主記憶26やDVD−ROM25を主として実現され、記憶部74bはゲーム装置B10bの主記憶26やDVD−ROM25を主として実現される。記憶部74a,74bには例えば選手オブジェクト56やボールオブジェクト58等の各種オブジェクトの形状を示すデータ(各種オブジェクトを構成するポリゴンの各頂点の座標を示すデータ)が記憶される。また例えば、選手オブジェクト56の各種動作時の姿勢変化を示すモーションデータが記憶される。また例えば、ゲーム空間50に配置される各選手オブジェクト56の能力パラメータ(パス能力パラメータ、第1能力パラメータや第2能力パラメータ等)が記憶される。各能力パラメータは0から100までの間の数値によって表され、数値が高いほど、その能力が高いことを示す。
【0049】
[3.ゲーム状況情報記憶部]
記憶部74a,74bはそれぞれゲーム状況情報記憶部76a又は76bを含んでいる。ゲーム状況情報記憶部76a,76bはゲームの状況を示すゲーム状況情報を記憶する。ゲーム状況情報には、例えばゲーム空間50に配置される各選手オブジェクト56、ボールオブジェクト58や仮想カメラの状態を示す情報が含まれる。ここで、「選手オブジェクト56の状態を示す情報」には、例えば選手オブジェクト56のゲーム空間50における位置、姿勢、移動方向、移動速度を示す情報、選手オブジェクト56のポジション種類を示す情報、選手オブジェクト56がボールオブジェクト58を保持しているか否かを示す情報や、選手オブジェクト56がユーザの操作対象であるか否かを示す情報が含まれる。「ボールオブジェクト58の状態を示す情報」には、例えばボールオブジェクト58のゲーム空間50における位置、移動方向及び移動速度を示す情報が含まれる。「仮想カメラの状態を示す情報」には、例えば仮想カメラのゲーム空間50における位置(視点位置)、姿勢(視線方向)及び画角等を示す情報が含まれる。また例えば、ゲーム状況情報には両チームの得点や試合の経過時間等の試合の状況を示す情報が含まれる。
【0050】
本実施の形態の場合、ゲーム状況情報記憶部76a,76bにはそれぞれ、両チームの各選手オブジェクト56の状態を示す選手状態テーブルが記憶される。図11は選手状態テーブルの一部を示している。同図に示すように、選手状態テーブルには「選手ID」、「ポジション種類」、「位置」、「向き」、「ボール保持フラグ」、「操作対象フラグ」フィールドが含まれる。「選手ID」フィールドには、ゲーム空間50に配置される各選手オブジェクト56を一意に識別する選手IDが格納される。なお、選手IDの1文字目が「A」である選手オブジェクト56はAチームの選手オブジェクト56であり、選手IDの1文字目が「B」である選手オブジェクト56はBチームに属する選手オブジェクト56である。「ポジション種類」フィールドには、選手オブジェクト56のポジション種類が格納される。「位置」フィールドには、選手オブジェクト56の代表点(例えば中心点)のゲーム空間50における位置座標が格納される。「向き」フィールドには、選手オブジェクト56の基準方向60(例えば正面方向又は視線方向)を示す単位ベクトルが格納される。「ボール保持フラグ」フィールドには、選手オブジェクト56がボールオブジェクト58を保持しているか否かを示す情報が格納される。選手オブジェクト56がボールオブジェクト58を保持していない場合には0となり、選手オブジェクト56がボールオブジェクト58を保持している場合には1となる。「操作対象フラグ」フィールドには、選手オブジェクト56がユーザの操作対象となっているか否かを示す情報が格納される。選手オブジェクト56がユーザの操作対象となっていない場合には0が格納され、選手オブジェクト56がユーザの操作対象となっている場合には1が格納される。
【0051】
また、ゲーム状況情報記憶部76a,76bには、両チームの各選手オブジェクト56の表示制限状態を示す表示制限テーブルが記憶される。図12は表示制限テーブルの一例を示している。同図に示すように、表示制限テーブルには「選手ID」及び「表示制限フラグ」フィールドが含まれる。「表示制限フラグ」フィールドには、選手オブジェクト56のゲーム画面のおける表示出力が制限されるか否かを示す情報が格納される。ゲーム画面における表示出力が制限されない場合には0が格納され、ゲーム画面における表示出力が制限される場合には1が格納される。ゲーム状況情報記憶部76aに記憶される表示制限テーブルは位置条件判定部78aによる判定結果に基づいて更新され、ゲーム状況情報記憶部76bに記憶される表示制限テーブルは位置条件判定部78bによる判定結果に基づいて更新される。詳細については後述する。
【0052】
[4.ゲーム状況情報更新部]
ゲーム状況情報更新部72aはゲーム装置A10aのマイクロプロセッサ14を主として実現される。ゲーム状況情報更新部72aはゲーム状況情報記憶部76a,76bに記憶されるゲーム状況情報を更新する。
【0053】
例えば、ゲーム状況情報更新部72aは、操作情報取得部70aから供給される操作情報に基づいて、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の状態を示す情報を更新する。また例えば、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56がボールオブジェクト58を保持している状態でドリブル指示操作、パス指示操作やシュート指示操作等が行われた場合には、操作情報取得部70aから供給される操作情報に基づいて、ボールオブジェクト58の状態を示す情報を更新する。
【0054】
また例えば、ゲーム状況情報更新部72aは、操作情報取得部70bから供給される操作情報に基づいて、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の状態を示す情報を更新する。また例えば、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56がボールオブジェクト58を保持している状態でドリブル指示操作、パス指示操作やシュート指示操作等が行われた場合には、操作情報取得部70bから供給される操作情報に基づいて、ボールオブジェクト58の状態を示す情報を更新する。
【0055】
また例えば、ゲーム状況情報更新部72aは、ユーザA及びBの操作対象の選手オブジェクト56以外の選手オブジェクト56の状態を示す情報を所定のアルゴリズムに従って更新する。
【0056】
ゲーム状況情報更新部72aは、ゲーム状況情報記憶部76aに記憶されるゲーム状況情報を更新した場合、更新後のゲーム状況情報を読み出し、ゲーム状況更新情報としてゲーム装置B10bに送信する。なお、前回のゲーム状況更新情報の送信後に行われた更新内容を示す情報がゲーム状況更新情報として送信されるようにしてもよい。
【0057】
[5.位置条件判定部]
位置条件判定部78aはゲーム装置A10aのマイクロプロセッサ14を主として実現される。位置条件判定部78aは、Bチームに属する選手オブジェクト56のうちの、表示対象領域内に含まれる選手オブジェクト56(第2ゲームキャラクタ)の位置が、Aチームに属する選手オブジェクト56(第1ゲームキャラクタ)の位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かを判定する。同様に、位置条件判定部78bはゲーム装置B10bのマイクロプロセッサ14を主として実現される。位置条件判定部78bは、Aチームに属する選手オブジェクト56のうちの、表示対象領域内に含まれる選手オブジェクト56(第2ゲームキャラクタ)の位置が、Bチームに属する選手オブジェクト56(第1ゲームキャラクタ)の位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かを判定する。
【0058】
本実施の形態の場合、位置条件判定部78a,78bは、A及びBチームに属する各選手オブジェクト56が上記条件1−6を満足するか否かを判定する。この判定はゲーム状況情報記憶部76a,76bに記憶されるゲーム状況情報(選手状態テーブル(図11)等)や、記憶部74a,74bに記憶される各選手オブジェクト56の能力パラメータに基づいて行われる。位置条件判定部78a,78bは、その判定結果に基づいて表示制限テーブル(図12)を更新する。より具体的には、選手オブジェクト56が上記条件1−6のいずれかを満足しない場合には、その選手オブジェクト56の表示制限フラグ(図12)が0に更新され、選手オブジェクト56が上記条件1−6を満足する場合には、その選手オブジェクト56の表示制限フラグ(図12)が1に更新される。
【0059】
[6.表示制御部及び表示部]
表示制御部80aはゲーム装置A10aのマイクロプロセッサ14及び画像処理部16を主として実現され、表示部82aはゲーム装置A10aのモニタ18を主として実現される。表示制御部80aは、「ゲーム状況情報記憶部76aに記憶されるゲーム状況情報に基づいて各選手オブジェクト56やボールオブジェクト58が配置されたゲーム空間50」を仮想カメラから見た様子を表すゲーム画面を生成し、表示部82aに表示させる。
【0060】
このとき、表示制御部80a(表示制限手段)は、ゲーム状況情報記憶部76aに記憶される表示制限テーブル(図12)に基づいて、表示部82aに表示されるゲーム画面におけるBチームの選手オブジェクト56の表示出力を制限する。より具体的には、Bチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグが1である場合、その選手オブジェクト56がゲーム空間50の表示対象領域内に含まれる場合であっても、ゲーム画面に表示させない。なお、このとき、その選手オブジェクト56の影だけは表示するようにしてもよい。
【0061】
また、表示制御部80a(区別表示手段)は、Aチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグが1である場合、その選手オブジェクト56を区別表示させる。例えば、その選手オブジェクト56の表示態様を他の選手オブジェクト56と異ならせる。より具体的には、その選手オブジェクト56を点滅させたり、所定色で表示させたりする。また例えば、その選手オブジェクト56のゲーム画面における表示位置に基づく位置に所定画像を表示する。本実施の形態の場合、表示制御部80aは、Aチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグが1である場合、その選手オブジェクト56の頭上の所定位置に表示制限選手案内マーク66を表示させる。
【0062】
表示制御部80bはゲーム装置B10bのマイクロプロセッサ14及び画像処理部16を主として実現され、表示部82bはゲーム装置B10bのモニタ18を主として実現される。表示制御部80bは、「ゲーム状況情報記憶部76bに記憶されるゲーム状況情報に基づいて各選手オブジェクト56やボールオブジェクト58が配置されたゲーム空間50」を仮想カメラから見た様子を表すゲーム画面を生成し、表示部82bに表示させる。
【0063】
このとき、表示制御部80aと同様に、表示制御部80b(表示制限手段)は、ゲーム状況情報記憶部76bに記憶される表示制限テーブル(図12)に基づいて、表示部82bに表示されるゲーム画面におけるAチームの選手オブジェクト56の表示出力を制限する。より具体的には、Aチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグが1である場合、その選手オブジェクト56がゲーム空間50の表示対象領域内に含まれる場合であっても、ゲーム画面に表示させない。
【0064】
また、表示制御部80aと同様に、表示制御部80b(区別表示手段)は、Bチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグが1である場合、その選手オブジェクト56を区別表示させる。本実施の形態の場合、表示制御部80bは、Bチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグが1である場合には、その選手オブジェクト56の頭上の所定位置に表示制限選手案内マーク66を表示させる。
【0065】
なお、表示制御部80a,80bは選手オブジェクト56の透過度(半透明度)を制御することによって、ゲーム画面における選手オブジェクト56の表示出力を制限するようにしてもよい。より具体的には、表示制御部80a,80bは、選手オブジェクト56を構成するポリゴンの各頂点のアルファ値を制御することによって、ゲーム画面における選手オブジェクト56の表示出力を制限するようにしてもよい。例えば、アルファ値として0以上であって255以下の整数値が設定可能であり、アルファ値が大きくなるにつれて透過度が減少する場合(すなわち、アルファ値が0である場合には「完全に透明な状態」となり、アルファ値が255である場合には「完全に不透明な状態」となる場合)には、表示制限フラグが0である選手オブジェクト56の各頂点のアルファ値を255に設定し、表示制限フラグが1である選手オブジェクト56の各頂点のアルファ値を例えば32等に設定するようにしてもよい。
【0066】
また、表示制御部80a,80bは選手オブジェクト56の表示サイズを制御することによって、ゲーム画面への選手オブジェクト56の表示出力を制限するようにしてもよい。より具体的には、選手オブジェクト56の表示制限フラグが1である場合には、その選手オブジェクト56の表示サイズが通常よりも小さくするようにしてもよい。
【0067】
次に、ゲーム装置A10a及びゲーム装置B10bで実行される処理について説明する。図13はゲーム装置A10a及びゲーム装置B10bの各々で所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行される処理のうち、本発明に関連するものについて示すフロー図である。この処理をマイクロプロセッサ14に実行させるためのゲームプログラムが、ゲーム装置A10a及びゲーム装置B10bの各々においてDVD−ROM25から読み出され、マイクロプロセッサ14によって実行されることによって、上記各機能ブロック(図10)が実現される。
【0068】
図13に示すように、ゲーム装置A10aである場合には(S101:Y)、S102乃至S105の処理がまず実行され、ゲーム装置B10bである場合には(S101:N)、S106乃至S109の処理がまず実行される。
【0069】
ゲーム装置A10aでは、コントローラ32から入力される操作信号に基づいて、ユーザAによって行われた操作内容を示す操作情報が取得される(S102)。また、ゲーム装置B10bから送信された操作情報が取得される(S103)。この操作情報は、ゲーム装置B10bにおいてユーザBによって行われた操作内容を示す情報である(S106及びS107参照)。そして、ゲーム状況情報記憶部76aに記憶されるゲーム状況情報が、S102及びS103で取得された操作情報に基づいて更新される(S104)。その後、S104の処理による更新が行われた後のゲーム状況情報がゲーム状況情報記憶部76aから読み出され、ゲーム状況更新情報としてゲーム装置B10bに送信される(S105)。
【0070】
一方、ゲーム装置B10bでは、コントローラ32から入力される操作信号に基づいて、ユーザBによって行われた操作内容を示す操作情報が取得される(S106)。そして、その操作情報がゲーム装置A10aに送信される(S107)。また、ゲーム装置B10bでは、ゲーム装置A10aから送信されたゲーム状況更新情報が受信されたか否かが判定される(S108)。ゲーム装置A10aから送信されたゲーム状況更新情報が受信されている場合には(S108:Y)、ゲーム状況情報記憶部76aに記憶されるゲーム状況情報がそのゲーム状況更新情報に基づいて更新される(S109)。
【0071】
S102乃至S105の処理又はS106乃至S109の処理が実行された後、表示制限フラグ設定処理が実行される(S110)。
【0072】
図14及び図15は表示制限フラグ設定処理を示すフロー図である。表示制限フラグ設定処理では、まず、A及びBチームの各選手オブジェクト56の表示制限フラグ(図12)が0に初期化される(S201)。そして、Aチームがボールオブジェクト58を保持しているか否かが判定される(S202)。この判定はゲーム状況情報に基づいて実行される。
【0073】
Aチームがボールオブジェクト58を保持している場合(S202:Y)、Aチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグを更新するための処理(S203乃至S211)が実行される。すなわち、選手状態テーブル(図11)が参照され、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56のポジション種類がディフェンダーであるか否かが判定される(S203)。
【0074】
ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56のポジション種類がディフェンダーでない場合(S203:N)、本処理は終了する。一方、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56のポジション種類がディフェンダーである場合(S203:Y)、Aチームの選手オブジェクト56が選手IDの昇順でソートされ、最初の選手オブジェクト56が着目選手オブジェクトに設定される(S204)。
【0075】
着目選手オブジェクトが設定されると、選手状態テーブル(図11)が参照され、着目選手オブジェクトのポジション種類がフォワードであるか否かが判定される(S205)。
【0076】
着目選手オブジェクトのポジション種類がフォワードでない場合(S205:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S210の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトのポジション種類がフォワードである場合(S205:Y)、選手状態テーブル(図11)が参照され、着目選手オブジェクトの位置がBチームのゴール前領域59内であるか否かが判定される(S206)。
【0077】
着目選手オブジェクトの位置がBチームのゴール前領域59内でない場合(S206:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S210の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトの位置がBチームのゴール前領域59内である場合(S206:Y)、選手状態テーブル(図11)が参照され、着目選手オブジェクトの位置がユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内であるか否かが判定される(S207)。
【0078】
より具体的には、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の背面方向62と、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56から着目選手オブジェクトへの方向と、の間の角度が所定の基準角度(θ)以下であるか否かが判定される。また、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56と、着目選手オブジェクトと、の間の距離が所定の基準距離(R)以下であるか否かが判定される。そして、上記角度が基準角度(θ)以下であり、かつ、上記距離が基準距離(R)以下である場合には、着目選手オブジェクトの位置がユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内であると判定される。
【0079】
着目選手オブジェクトの位置がユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内でない場合(S207:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S210の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトの位置がユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内である場合(S207:Y)、着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値がユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値よりも大きいか否かが判定される(S208)。
【0080】
着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値がユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値以下である場合(S208:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S210の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値がユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値より大きい場合(S208:Y)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新される(S209)。
【0081】
S205乃至S209の処理が実行された後、着目選手オブジェクトの次の選手オブジェクト56が存在するか否かが判定される(S210)。着目選手オブジェクトの次の選手オブジェクト56が存在しない場合には(S210:N)、本処理は終了する。一方、着目選手オブジェクトの次の選手オブジェクト56が存在する場合には(S210:Y)、その選手オブジェクト56が着目選手オブジェクトに設定され(S211)、S205乃至S209の処理が実行される。このように、Aチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグを更新するための処理では、Aチームの選手オブジェクト56が選手IDの昇順で順次着目選手オブジェクトに設定され、S205乃至S209の処理が実行される。
【0082】
S202において、Aチームがボールオブジェクト58を保持していないと判定された場合(S202:N)、Bチームがボールオブジェクト58を保持しているか否かが判定される(S212)。この判定はゲーム状況情報に基づいて実行される。
【0083】
Bチームがボールオブジェクト58を保持していない場合(S212:N)、本処理は終了する。一方、Bチームがボールオブジェクト58を保持している場合(S212:Y)、Bチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグを更新するための処理(S213乃至S221)が実行される。すなわち、選手状態テーブル(図11)が参照され、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56のポジション種類がディフェンダーであるか否かが判定される(S213)。
【0084】
ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56のポジション種類がディフェンダーでない場合(S213:N)、本処理は終了する。一方、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56のポジション種類がディフェンダーである場合(S213:Y)、Bチームの選手オブジェクト56が選手IDの昇順でソートされ、最初の選手オブジェクト56が着目選手オブジェクトに設定される(S214)。
【0085】
着目選手オブジェクトが設定されると、選手状態テーブル(図11)が参照され、着目選手オブジェクトのポジション種類がフォワードであるか否かが判定される(S215)。
【0086】
着目選手オブジェクトのポジション種類がフォワードでない場合(S215:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S220の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトのポジション種類がフォワードである場合(S215:Y)、選手状態テーブル(図11)が参照され、着目選手オブジェクトの位置がAチームのゴール前領域59内であるか否かが判定される(S216)。
【0087】
着目選手オブジェクトの位置がAチームのゴール前領域59内でない場合(S216:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S220の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトの位置がAチームのゴール前領域59内である場合(S216:Y)、選手状態テーブル(図11)が参照され、着目選手オブジェクトの位置がユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内であるか否かが判定される(S217)。
【0088】
より具体的には、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の背面方向62と、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56から着目選手オブジェクトへの方向と、の間の角度が所定の基準角度(θ)以下であるか否かが判定される。また、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56と、着目選手オブジェクトと、の間の距離が所定の基準距離(R)以下であるか否かが判定される。そして、上記角度が基準角度(θ)以下であり、かつ、上記距離が基準距離(R)以下である場合には、着目選手オブジェクトの位置がユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内であると判定される。
【0089】
着目選手オブジェクトの位置がユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内でない場合(S217:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S220の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトの位置がユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内である場合(S217:Y)、着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値がユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値よりも大きいか否かが判定される(S218)。
【0090】
着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値がユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値以下である場合(S218:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S220の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値がユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値より大きい場合(S218:Y)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新される(S219)。
【0091】
S215乃至S219の処理が実行された後、着目選手オブジェクトの次の選手オブジェクト56が存在するか否かが判定される(S220)。着目選手オブジェクトの次の選手オブジェクト56が存在しない場合には(S220:N)、本処理は終了する。一方、着目選手オブジェクトの次の選手オブジェクト56が存在する場合には(S220:Y)、その選手オブジェクト56が着目選手オブジェクトに設定され(S221)、S215乃至S220の処理が実行される。このように、Bチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグを更新するための処理では、Bチームの選手オブジェクト56が選手IDの昇順で順次着目選手オブジェクトに設定され、S215乃至S220の処理が実行される。
【0092】
なお、S207及びS217の処理において、基準角度(θ)や基準距離(R)の値は、着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値、及び、ユーザA又はBの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値の少なくとも一方に基づいて変化させるようにしてもよい。例えば、着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値が大きくなるにつれて、基準角度(θ)の値が大きくなるようにしてもよい。また例えば、ユーザA又はBの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値が大きくなるにつれて、基準角度(θ)の値が小さくなるようにしてもよい。また例えば、着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値から、ユーザA又はBの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値を差し引いた値が大きくなるにつれて、基準角度(θ)の値が大きくなるようにしてもよい。
【0093】
S110の処理(S201乃至S221の処理)が実行されると、ゲーム画面が生成される(S111)。
【0094】
例えば、ゲーム装置A10aでは、「ゲーム状況情報記憶部76aに記憶されるゲーム状況情報に基づいて各選手オブジェクト56やボールオブジェクト58が配置されたゲーム空間50」を仮想カメラから見た様子を表す画像がVRAM上に描画される。このとき、ゲーム状況情報記憶部76aに記憶される表示制限テーブル(図12)が参照され、Bチームの選手オブジェクト56のうちに、表示制限フラグが1である選手オブジェクト56が存在する場合には、その選手オブジェクト56の描画が抑止される。その後、ゲーム状況情報記憶部76aに記憶される選手状態テーブル(図11)が参照され、VRAM上に描画された画像の、ユーザA及びBの操作対象の選手オブジェクト56の各々の頭上の所定位置に操作対象選手案内マーク57a又は57bが上書き描画される。また、ゲーム状況情報記憶部76aに記憶される表示制限テーブル(図12)が参照され、Aチームの選手オブジェクト56のうちに、表示制限フラグが1である選手オブジェクト56が存在する場合には、VRAM上に描画された画像の、該選手オブジェクト56の頭上の所定位置に表示制限選手案内マーク66が上書き描画される。さらに、VRAM上に描画された画像上に得点画像や時間経過画像が上書き描画される。こうして、VRAM上にゲーム画面(図8)が形成される。VRAM上に形成されたゲーム画面は所定のタイミングで表示部82aに表示出力される。
【0095】
また例えば、ゲーム装置B10bでは、「ゲーム状況情報記憶部76bに記憶されるゲーム状況情報に基づいて各選手オブジェクト56やボールオブジェクト58が配置されたゲーム空間50」を仮想カメラから見た様子を表す画像がVRAM上に描画される。このとき、ゲーム状況情報記憶部76bに記憶される表示制限テーブル(図12)が参照され、Aチームの選手オブジェクト56のうちに、表示制限フラグが1である選手オブジェクト56が存在する場合には、その選手オブジェクト56の描画が抑止される。その後、ゲーム状況情報記憶部76bに記憶される選手状態テーブル(図11)が参照され、VRAM上に描画された画像の、ユーザA及びBの操作対象の選手オブジェクト56の各々の頭上の所定位置に操作対象選手案内マーク57a又は57bが上書き描画される。また、ゲーム状況情報記憶部76bに記憶される表示制限テーブル(図12)が参照され、Bチームの選手オブジェクト56のうちに、表示制限フラグが1である選手オブジェクト56が存在する場合には、VRAM上に描画された画像の、該選手オブジェクト56の頭上の所定位置に表示制限選手案内マーク66が上書き描画される。さらにその後、VRAM上に描画された画像上に得点画像や時間経過画像が上書き描画される。こうしてVRAM上にゲーム画面(図9)が形成される。VRAM上に形成されたゲーム画面は所定のタイミングで表示部82bに表示出力される。
【0096】
以上説明したネットワークゲームシステム1では、例えば図7に示すように、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56a−1と、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56b−1と、Bチームの選手オブジェクト56b−2と、がゲーム空間50に配置されている場合において、上記条件1−6が選手オブジェクト56b−2によって満足されているとき、例えば図8に示すように、ゲーム装置A10aのゲーム画面には選手オブジェクト56b−2が表示されなくなる。この場合、ユーザAは選手オブジェクト56b−2の存在を把握することができず、例えばユーザBによってパス指示操作が行われることによって、選手オブジェクト56b−1から選手オブジェクト56b−2へのパスが行われた場合には、選手オブジェクト56b−2への対応が遅れることになる。ネットワークゲームシステム1によれば、一方のチームのフォワードの選手オブジェクト56が他方のチームのディフェンダーの選手オブジェクト56の視界から消える動きを行った場合、該ディフェンダーの選手オブジェクト56が該フォワードの選手オブジェクト56を見失う様子を好適に演出することが可能になる。
【0097】
また、ネットワークゲームシステム1では、例えば図7に示すように、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56a−1と、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56b−1と、Bチームの選手オブジェクト56b−2と、がゲーム空間50に配置されている場合において、上記条件1−6が選手オブジェクト56b−2によって満足されているとき、例えば図9に示すように、ゲーム装置B10bのゲーム画面では選手オブジェクト56b−2の頭上に表示制限選手案内マーク66が表示され、選手オブジェクト56b−2が区別表示される。このため、ユーザBは、ゲーム装置A10aのゲーム画面に選手オブジェクト56b−2が表示されておらず、選手オブジェクト56b−2の存在がユーザAによって把握されていない可能性が高いことを一見して把握できるようになる。すなわち、ユーザBは、選手オブジェクト56b−2を用いると自己に有利な状況となることを一見して把握できるようになる。
【0098】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0099】
例えば、ネットワークゲームシステム1にはゲーム装置A10a及びゲーム装置B10bの他にゲームサーバが含まれるようにしてもよい。この場合、ユーザA及びBの操作内容がゲームサーバを介してゲーム装置A10a及びゲーム装置B10bのゲーム画面に反映されるようにすればよい。
【0100】
また例えば、ネットワークゲームシステム1には3つ以上のゲーム装置10が含まれるようにしてもよい。また例えば、1つのチームが複数のユーザによって操作されるようにしてもよい。
【0101】
また例えば、上記条件1−6に加えて、「相手ユーザの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内での移動速度が所定速度以上である」との条件が追加されるようにしてもよい。また例えば、選手オブジェクト56の死角領域64は、「その選手オブジェクト56からボールオブジェクト58への方向の逆方向」と、選手オブジェクト56の位置からの方向と、のなす角が所定の基準角度(θ)以下となる領域であって、その選手オブジェクト56からの距離(XZ平面系での距離)が所定の基準距離(R)以内となる扇状領域としてもよい。
【0102】
また例えば、上記条件1−6に加えて、「ボールオブジェクト58を保持しない状態からボールオブジェクト58を保持する状態へと変化した(言い換えれば、味方の選手オブジェクト56からのパスを受けた)」との条件が追加されるようにしてもよい。例えば図7に示す状態であれば、選手オブジェクト56b−2が例えば選手オブジェクト56b−1からのパスを受けて、ボールオブジェクト58を保持する状態になったら、選手オブジェクト56b−2の表示制限がゲーム装置A10aのゲーム画面において開始されるようにしてもよい。
【0103】
また例えば、図14及び図15に示した表示制限フラグ設定処理では、上記条件1−6を一旦満足した選手オブジェクト56の表示制限フラグは、その選手オブジェクト56によって上記条件1−6が満足されなくなったタイミングで1から0に戻され、該選手オブジェクト56の表示制限が解除されることとしたが、上記条件1−6を一旦満足した選手オブジェクト56の表示制限フラグは、上記条件1−6を満足してから(表示制限が開始されてから)所定時間が経過したタイミングで1から0に戻され、該選手オブジェクト56の表示制限が解除されるようにしてもよい。
【0104】
また例えば、ゲーム装置10で実行されるゲームはサッカーゲームに限られない。例えば、サッカーゲーム以外のスポーツゲーム(ボールやパック等の移動体を用いて行われるバスケットボールやアイスホッケー等のゲーム)であってもよい。また、スポーツゲーム以外のゲーム(アクションゲーム等)であってもよい。また例えば、いわゆるネットワークゲームシステム以外のゲームシステム(例えば、ユーザAに対応するコントローラ32及びモニタ18と、ユーザBに対応するコントローラ32及びモニタ18と、を備えるゲーム装置等)にも本発明を適用することが可能である。本発明は、第1ゲームキャラクタの視界から消える動きを第2ゲームキャラクタが行った場合に第1ゲームキャラクタが第2ゲームキャラクタが見失う様子を好適に演出する必要があるゲームを提供するゲームシステムに適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの全体構成を示す図である。
【図2】ゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図4】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図5】ゴール前領域について示す図である。
【図6】死角領域について示す図である。
【図7】選手オブジェクトの配置状況の一例を示す図である。
【図8】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図9】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図10】ネットワークゲームシステムの機能ブロック図である。
【図11】選手状態テーブルの一例を示す図である。
【図12】表示制限テーブルの一例を示す図である。
【図13】ゲーム装置で実行される処理を示すフロー図である。
【図14】ゲーム装置で実行される処理を示すフロー図である。
【図15】ゲーム装置で実行される処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0106】
1 ネットワークゲームシステム、2 通信ネットワーク、10 ゲーム装置、10a ゲーム装置A、10b ゲーム装置B、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 画像処理部、18 モニタ、20 音声処理部、22 スピーカ、24 DVD−ROM再生部、25 DVD−ROM、26 主記憶、28 メモリカード、29 通信インタフェース、30 入出力処理部、32 コントローラ、50 ゲーム空間、51 タッチライン、52 フィールドオブジェクト、53 ゴールライン、54 ゴールオブジェクト、55 コート、56,56a−1,56a−2,56b−1,56b−2 選手オブジェクト、57a,57b 操作対象選手案内マーク、58 ボールオブジェクト、59 ゴール前領域、60 基準方向、62 背面方向、64 死角領域、66 表示制限選手案内マーク、70a,70b 操作情報取得部、72a ゲーム状況情報更新部、74a,74b 記憶部、76a,76b ゲーム状況情報記憶部、78a,78b 位置条件判定部、80a,80b 表示制御部、82a,82b 表示部。
【技術分野】
【0001】
本発明はゲームシステム、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
第1ゲーム装置及び第2ゲーム装置を含み、第1ゲーム装置に係るユーザの操作対象チームと、第2ゲーム装置に係るユーザの操作対象チームと、の間のサッカーゲームを実現するゲームシステムが知られている。
【特許文献1】特開2001−149658号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
実際のサッカーの試合では、例えば、攻撃側チームのA選手が、「プルアウェイ」と呼ばれる動き(行動)、すなわち、該A選手をマークしている守備側チームのB選手の視界から消える動き(より正確には、A選手とボールとをB選手が同一の視界に捉えておけないような位置への移動)を行う場合がある。この場合、B選手はA選手を見失ってしまい、例えばA選手に対してパスが行われたようなときにはA選手に対する対応が遅れてしまうことになる。その結果、A選手はパスを受けた後の動作をB選手による妨げを受けることなく行えるようになる。上記のような動きをA選手が行い、その結果としてB選手がA選手を見失ってしまう様子を上記ゲームシステムでも演出できるようになると、ユーザに対して新たな面白みを与えることが可能になる。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、第1ゲームキャラクタの視界から消える動きを第2ゲームキャラクタが行った場合に第1ゲームキャラクタが第2ゲームキャラクタを見失う様子を好適に演出できるようになるゲームシステム、ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲームシステムは、第1操作手段及び第2操作手段と、前記第1操作手段に対応する第1表示手段と、前記第2操作手段に対応する第2表示手段と、を含み、前記第1操作手段に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2操作手段に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を前記第1表示手段に表示させるゲームシステムにおいて、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かを判定する位置条件判定手段と、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記第1表示手段における表示出力を、前記位置条件判定手段による判定結果に基づいて制限する表示制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲーム装置は、第1ゲーム装置及び第2ゲーム装置を含むゲームシステムに前記第1ゲーム装置として含まれるゲーム装置であって、前記第1ゲーム装置に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2ゲーム装置に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を表示する表示手段と、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かの判定結果に基づいて、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記表示手段における表示出力を制限する表示制限手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、第1ゲーム装置及び第2ゲーム装置を含むゲームシステムに前記第1ゲーム装置として含まれるゲーム装置の制御方法であって、前記第1ゲーム装置に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2ゲーム装置に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を表示手段に表示させるためのステップと、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かの判定結果に基づいて、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記表示手段における表示出力を制限するための表示制限ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るプログラムは、第1ゲーム装置及び第2ゲーム装置を含むゲームシステムに前記第1ゲーム装置として、例えばパーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機、携帯用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機や携帯情報端末(PDA)等のコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記第1ゲーム装置に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2ゲーム装置に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を表示する表示手段、及び、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かの判定結果に基づいて、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記表示手段における表示出力を制限する表示制限手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0009】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。また、本発明に係るプログラム配信装置は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信装置である。また、本発明に係るプログラム配信方法は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信方法である。
【0010】
本発明は、第1操作手段及び第2操作手段と、第1操作手段に対応する第1表示手段と、該第2操作手段に対応する表示手段であって第1表示手段とは異なる第2表示手段と、を含み、第1操作手段に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、第2操作手段に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を第1表示手段に表示させるゲームシステムに関するものである。なお、「共通ゲーム空間」には、3つの座標要素によって構成される3次元ゲーム空間や、2つの座標要素によって構成される2次元ゲーム空間が含まれる。本発明では、1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かが判定される。そして、1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの第1表示手段における表示出力がその判定結果に基づいて制限される。本発明によれば、第1ゲームキャラクタの視界から消える動きを第2ゲームキャラクタが行った場合に第1ゲームキャラクタが第2ゲームキャラクタを見失う様子を好適に演出できるようになる。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記表示制限手段は、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの半透明度を、前記位置条件判定手段による判定結果に基づいて制御するようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記表示制限手段は、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記第1表示手段における表示サイズを、前記位置条件判定手段による判定結果に基づいて制御するようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記位置条件は、前記第1ゲームキャラクタの基準方向と、前記第1ゲームキャラクタから前記第2ゲームキャラクタへの方向と、のなす角度が所定の角度範囲に含まれるか否かの条件を含むようにしてもよい。
【0014】
この態様では、前記位置条件判定手段は、前記角度範囲を、前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの少なくとも一方の所定パラメータの値に基づいて制御する手段を含むようにしてもよい。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記第2表示手段には、前記表示対象領域の少なくとも一部の様子が表示され、前記表示制限手段は、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が前記位置条件を満足する場合、該第2ゲームキャラクタの前記第1表示手段における表示出力を制限し、該ゲームシステムは、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が前記位置条件を満足する場合において、該第2ゲームキャラクタが前記第2表示手段に表示されるときには、該第2ゲームキャラクタを前記第2表示手段において区別表示させる区別表示手段を含むようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。なお、ここでは、本発明の実施形態に係るゲームシステムの一態様であるネットワークゲームシステムに本発明を適用した場合の例について説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの全体構成を示す図である。同図に示すように、ネットワークゲームシステム1は複数のゲーム装置10を含んで構成される。いずれのゲーム装置10もインターネット等の通信ネットワーク2に接続されており、相互にデータ授受可能である。ゲーム装置10は例えば一般的な家庭用ゲーム機、携帯用ゲーム機、携帯情報端末、携帯電話機又はパーソナルコンピュータ等によって構成される。ここでは、ゲーム装置10が家庭用ゲーム機によって構成されることとして説明する。
【0018】
図2はゲーム装置10の構成を示す図である。ゲーム装置10は家庭用ゲーム機11に情報記憶媒体たるDVD−ROM25及びメモリカード28が装着され、さらにモニタ18及びスピーカ22が接続されることによって構成される。例えば、モニタ18には家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ22にはその内蔵スピーカが用いられる。
【0019】
家庭用ゲーム機11は、バス12、マイクロプロセッサ14、画像処理部16、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、主記憶26、通信インタフェース29、入出力処理部30及びコントローラ32を含んで構成される公知のコンピュータゲームシステムである。コントローラ32以外の構成要素は筐体内に収容される。
【0020】
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。マイクロプロセッサ14、画像処理部16、主記憶26及び入出力処理部30は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0021】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステム、DVD−ROM25から読み出されるプログラムや、メモリカード28から読み出されるデータに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶26は、例えばRAMを含んで構成されるものであり、DVD−ROM25から読み出されたプログラムやメモリカード28から読み出されたデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶26はマイクロプロセッサ14の作業用としても用いられる。
【0022】
画像処理部16はVRAMを含んで構成されており、マイクロプロセッサ14から送られる画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。そして、その内容をビデオ信号に変換して所定のタイミングでモニタ18に出力する。
【0023】
入出力処理部30は、マイクロプロセッサ14が音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28、通信インタフェース29及びコントローラ32にアクセスするためのインタフェースである。入出力処理部30には、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28、通信インタフェース29及びコントローラ32が接続される。
【0024】
音声処理部20はサウンドバッファを含んで構成されており、DVD−ROM25から読み出され、該サウンドバッファに記憶されたゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等の各種音声データを再生してスピーカ22から出力する。
【0025】
DVD−ROM再生部24はマイクロプロセッサ14からの指示に従ってDVD−ROM25に記録されたプログラムを読み取る。なお、ここではプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するためにDVD−ROM25を用いることとするが、CD−ROMやROMカード等、他のあらゆる情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、通信ネットワーク2を介して遠隔地からプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
【0026】
メモリカード28は不揮発性メモリ(例えばEEPROM等)を含んで構成される。家庭用ゲーム機11はメモリカード28を装着するためのメモリカードスロットを備えている。メモリカード28はメモリカードスロットに対して脱着可能に構成され、例えばセーブデータなどの各種ゲームデータを記憶させるために用いられる。
【0027】
通信インタフェース29はゲーム装置10が通信ネットワーク2を介して他のコンピュータ(ゲーム装置10)との間で相互にデータ授受するためのものである。通信インタフェース29はマイクロプロセッサ14からの指示に従って各種データを他のコンピュータに送信する。また、通信インタフェース29は他のコンピュータから送信された各種データを受信し、マイクロプロセッサ14に供給する。
【0028】
コントローラ32はユーザが各種ゲーム操作の入力をするための汎用操作入力手段である。入出力処理部30は一定周期毎(例えば1/60秒毎)にコントローラ32の各部の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14はその操作信号に基づいてユーザのゲーム操作を判定する。
【0029】
上記ネットワークゲームシステム1では、各ゲーム装置10に係るユーザの間で行われる対戦サッカーゲームが実現される。なお、以下では、ネットワークゲームシステム1に2つのゲーム装置10(以下、ゲーム装置A及びBと記載する。)が含まれ、ゲーム装置Aに係るユーザ(以下、ユーザAと記載する。)と、ゲーム装置Bに係るユーザ(以下、ユーザBと記載する。)と、の間で行われる対戦サッカーゲームが実現されることとして説明する。
【0030】
ゲーム装置A及びBの主記憶26には共通のゲーム空間(仮想的な3次元空間)が構築される。図3はこのゲーム空間の一例を示す図である。同図に示すように、ゲーム空間50にはサッカー球技場を表すフィールドオブジェクト52と、ゴールを表すゴールオブジェクト54と、が配置され、サッカーの試合の舞台となるフィールドが形成される。フィールドオブジェクト52はXZ平面に平行に配置される。フィールドオブジェクト52上には、サッカー選手を表す選手オブジェクト56と、サッカーボールを表すボールオブジェクト58と、が配置される。同図では1体の選手オブジェクト56のみが表されているが、フィールドオブジェクト52上には、ユーザAの操作対象チーム(以下、Aチームと記載する。)に属する11体の選手オブジェクト56と、ユーザBの操作対象チーム(以下、Bチームと記載する。)に属する11体の選手オブジェクト56と、が配置される。
【0031】
Aチームに属する選手オブジェクト56のうちのいずれかがユーザAの操作対象となる。ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56は、ユーザAの操作内容(ゲーム装置Aのコントローラ32に対する操作内容)に応じて各種動作を行う。同様に、Bチームに属する選手オブジェクト56のうちのいずれかがユーザBの操作対象となる。ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56は、ユーザBの操作内容(ゲーム装置Bのコントローラ32に対する操作内容)に応じて各種動作を行う。各ユーザの操作対象はボールオブジェクト58の移動や各ユーザの切替操作に応じて、各ユーザの操作対象チームに属する選手オブジェクト56のうちで切り替えられる。
【0032】
ユーザA及びBの操作対象の選手オブジェクト56以外の選手オブジェクト56はコンピュータによる操作に従って動作する。各選手オブジェクト56には4つのポジション種類「フォワード(FW)」、「ミッドフィルダー(MF)」、「ディフェンダー(DF)」、「ゴールキーパー(GK)」のいずれかが対応づけられており、ユーザA及びBの操作対象の選手オブジェクト56以外の各選手オブジェクト56は、その選手オブジェクト56に対応づけられたポジション種類に従って動作する。
【0033】
選手オブジェクト56とボールオブジェクト58との間の距離が所定の基準距離(ボール保持判定基準距離)以内になると、所定条件下、選手オブジェクト56とボールオブジェクト58とが関連づけられる。この状態では、ボールオブジェクト58が選手オブジェクト56に従動する。この様子は、選手オブジェクト56のドリブル動作として表される。操作対象の選手オブジェクト56とボールオブジェクト58とが関連づけられている状態において、ユーザは操作対象の選手オブジェクト56にボールオブジェクト58を蹴らせることができる。すなわち、操作対象の選手オブジェクト56にパス動作やシュート動作等を行わせることができる。なお、以下では、選手オブジェクト56とボールオブジェクト58とが関連づけられた状態を「選手オブジェクト56がボールオブジェクト58を保持している状態」というように記載する。
【0034】
2つのゴールオブジェクト54の一方はAチームに関連づけられ、他方はBチームに関連づけられる。一方のチームに関連づけられたゴールオブジェクト54内にボールオブジェクト58が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0035】
ゲーム空間50には例えばボールオブジェクト58に従動する仮想カメラが設定される。この仮想カメラから見えるゲーム空間50の様子を表すゲーム画面がゲーム装置A及びBのモニタ18に表示される。なお、ここでは、ゲーム装置A及びBに対して共通の仮想カメラ(一の仮想カメラ)が設定されることとして説明するが、ゲーム装置A及びBそれぞれに対して個別の仮想カメラが個別に設定されるようにしてもよい。
【0036】
図4はゲーム装置AやBのモニタ18に表示されるゲーム画面の一例を示している。ゲーム画面には、仮想カメラの位置(視点位置)及び向き(視線方向)に基づいて特定されるゲーム空間50内の領域(表示対象領域)の様子が表される。同図に示すゲーム画面には、Aチームの選手オブジェクト56a−1,56a−2と、Bチームの選手オブジェクト56b−1,56b−2と、ボールオブジェクト58と、が表示されている。選手オブジェクト56a−1はユーザAの操作対象の選手オブジェクト56であり、選手オブジェクト56b−1はユーザBの操作対象の選手オブジェクト56である。選手オブジェクト56a−1,56b−1の頭上にはそれぞれ操作対象選手案内マーク57a,57bが表示されており、各ユーザの操作対象の選手オブジェクト56を一見して把握できるようになっている。ユーザAはゲーム装置Aのモニタ18に表示されるゲーム画面を見ながらコントローラ32を操作し、選手オブジェクト56a−1に対する動作指示(例えば移動指示、ドリブル指示、パス指示やシュート指示等)を行う。同様に、ユーザBはゲーム装置Bのモニタ18に表示されるゲーム画面を見ながらコントローラ32を操作し、選手オブジェクト56b−1に対する動作指示を行う。
【0037】
以下、上記ネットワークゲームシステム1において、一方のチームのフォワードの選手オブジェクト56が他方のチームのディフェンダーの選手オブジェクト56の視界から消える動きを行った場合に、該ディフェンダーの選手オブジェクト56が該フォワードの選手オブジェクト56を見失う様子を好適に演出するための技術について説明する。
【0038】
ゲーム装置Aのモニタ18(ゲーム画面)では、Bチームの選手オブジェクト56のうちに、下記条件1−6のすべてを満足する選手オブジェクト56が存在する場合、その選手オブジェクト56の表示出力が制限される。また、ゲーム装置Bのモニタ18(ゲーム画面)では、Aチームの選手オブジェクト56のうちに、下記条件1−6のすべてを満足する選手オブジェクト56が存在する場合、その選手オブジェクト56の表示出力が制限される。
【0039】
[条件1]所属チームがボールオブジェクト58を保持している。
[条件2]相手ユーザの操作対象の選手オブジェクト56のポジション種類がディフェンダーである。
[条件3]ポジション種類がフォワードである。
[条件4]相手チームのゴールオブジェクト54前の所定領域(以下、ゴール前領域と記載する。)内に位置する。
[条件5]相手ユーザの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域内に位置する。
[条件6]第1能力パラメータの値が、相手ユーザの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値よりも大きい。
【0040】
ここで、第1能力パラメータは、他の選手の視界から消える動きのうまさを示すパラメータである。第2能力パラメータは、他の選手による上記動きを察知する能力の高さを示すパラメータである。
【0041】
図5はゴール前領域について説明するための図である。同図に示すように、ゴール前領域59はコート55内の領域であって、対戦相手チームのゴールオブジェクト54側のゴールライン53から距離が所定距離L以内となる領域である。なお、コート55とはタッチライン51及びゴールライン53に囲まれた領域である。
【0042】
図6は死角領域について説明するための図である。同図に示すように、死角領域64は、選手オブジェクト56の背面方向62(基準方向60の逆方向)と、選手オブジェクト56の位置からの方向と、の間の角度が所定の基準角度(θ)以下となる領域であって、選手オブジェクト56からの距離(XZ平面系での距離)が所定の基準距離(R)以内となる扇状領域である。なお、選手オブジェクト56の基準方向60は、例えば選手オブジェクト56の胴体部の正面方向としてもよいし、選手オブジェクト56の頭部の正面方向(選手オブジェクト56の視線方向)としてもよい。以上のように、死角領域64は選手オブジェクト56の位置に基づく領域であり、選手オブジェクト56に従動する。
【0043】
例えば図7に示すような位置及び向きで、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56a−1と、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56b−1と、Bチームの選手オブジェクト56b−2と、がゲーム空間50に配置されている場合において、上記条件1−6が選手オブジェクト56b−2によって満足されているときには、ゲーム装置Aのモニタ18に例えば図8に示すようなゲーム画面が表示される。図8に示すように、この場合、ゲーム装置Aで表示されるゲーム画面には選手オブジェクト56b−2が表示されない。このため、ユーザAは選手オブジェクト56b−2の存在を把握することができず、例えばユーザBによってパス指示操作が行われることによって、選手オブジェクト56b−1から選手オブジェクト56b−2へのパスが行われた場合には、選手オブジェクト56b−2への対応が遅れることになる。
【0044】
なお、この場合、ゲーム装置Bのモニタ18には例えば図9に示すようなゲーム画面が表示される。図9に示すように、ゲーム装置Bのゲーム画面には選手オブジェクト56b−2も表示される。このとき、選手オブジェクト56b−2の頭上には表示制限選手案内マーク66が表示される。このため、ユーザBは、ゲーム装置Aのゲーム画面には選手オブジェクト56b−2が表示されておらず、選手オブジェクト56b−2の存在がユーザAによって把握されていない可能性が高いことを一見して把握できる。すなわち、ユーザBは、選手オブジェクト56b−2を用いると自己に有利な状況になることを一見して把握できる。なお、選手オブジェクト56b−2自体の表示態様を変化させることによって、選手オブジェクト56b−2を区別表示するようにしてもよい。例えば、選手オブジェクト56b−2を点滅させたり、所定色で表示させるようにしてもよい。
【0045】
次に、ネットワークゲームシステム1で実現される機能について説明する。なお、ネットワークゲームシステム1では、ゲーム装置A及びBで行われた操作内容をゲーム装置A及びBのゲーム画面に反映させるために、ゲーム装置A及びBのいずれかがサーバ機能を備えるようになっている。ここでは、ゲーム装置Aがサーバ機能を備えることとして説明する。
【0046】
図10はネットワークゲームシステム1で実現される機能のうち、本発明に関連するものを主として示す機能ブロック図である。同図に示すように、ネットワークゲームシステム1は、操作情報取得部70a,70b、ゲーム状況情報更新部72a、記憶部74a,74b、位置条件判定部78a,78b、表示制御部80a,80b、表示部82a,82bを機能的に含んでいる。このうち、操作情報取得部70a、ゲーム状況情報更新部72a、記憶部74a、位置条件判定部78a、表示制御部80a、表示部82aはゲーム装置A10aに含まれる。これらの機能は、DVD−ROM25から読み出されるゲームプログラムがゲーム装置A10aで実行されることによって実現される。また、操作情報取得部70b、記憶部74b、位置条件判定部78b、表示制御部80b、表示部82bはゲーム装置B10bに含まれる。これらの機能は、DVD−ROM25から読み出されるゲームプログラムがゲーム装置B10bで実行されることによって実現される。
【0047】
[1.操作情報取得部]
操作情報取得部70aは、ゲーム装置A10aのマイクロプロセッサ14や入出力処理部30を主として実現され、ユーザAの操作内容に対応する操作情報をコントローラ32から入力される操作信号に基づいて取得する。同様に、操作情報取得部70bは、ゲーム装置B10bのマイクロプロセッサ14や入出力処理部30を主として実現され、ユーザBの操作内容に対応する操作情報をコントローラ32から入力される操作信号に基づいて取得する。ここで、操作情報は、例えばコントローラ32の各操作部材に対する操作内容を示す情報である。操作情報取得部70a,70bによって取得された操作情報は、ゲーム装置A10aのゲーム状況情報更新部72aに供給される。
【0048】
[2.記憶部]
記憶部74aはゲーム装置A10aの主記憶26やDVD−ROM25を主として実現され、記憶部74bはゲーム装置B10bの主記憶26やDVD−ROM25を主として実現される。記憶部74a,74bには例えば選手オブジェクト56やボールオブジェクト58等の各種オブジェクトの形状を示すデータ(各種オブジェクトを構成するポリゴンの各頂点の座標を示すデータ)が記憶される。また例えば、選手オブジェクト56の各種動作時の姿勢変化を示すモーションデータが記憶される。また例えば、ゲーム空間50に配置される各選手オブジェクト56の能力パラメータ(パス能力パラメータ、第1能力パラメータや第2能力パラメータ等)が記憶される。各能力パラメータは0から100までの間の数値によって表され、数値が高いほど、その能力が高いことを示す。
【0049】
[3.ゲーム状況情報記憶部]
記憶部74a,74bはそれぞれゲーム状況情報記憶部76a又は76bを含んでいる。ゲーム状況情報記憶部76a,76bはゲームの状況を示すゲーム状況情報を記憶する。ゲーム状況情報には、例えばゲーム空間50に配置される各選手オブジェクト56、ボールオブジェクト58や仮想カメラの状態を示す情報が含まれる。ここで、「選手オブジェクト56の状態を示す情報」には、例えば選手オブジェクト56のゲーム空間50における位置、姿勢、移動方向、移動速度を示す情報、選手オブジェクト56のポジション種類を示す情報、選手オブジェクト56がボールオブジェクト58を保持しているか否かを示す情報や、選手オブジェクト56がユーザの操作対象であるか否かを示す情報が含まれる。「ボールオブジェクト58の状態を示す情報」には、例えばボールオブジェクト58のゲーム空間50における位置、移動方向及び移動速度を示す情報が含まれる。「仮想カメラの状態を示す情報」には、例えば仮想カメラのゲーム空間50における位置(視点位置)、姿勢(視線方向)及び画角等を示す情報が含まれる。また例えば、ゲーム状況情報には両チームの得点や試合の経過時間等の試合の状況を示す情報が含まれる。
【0050】
本実施の形態の場合、ゲーム状況情報記憶部76a,76bにはそれぞれ、両チームの各選手オブジェクト56の状態を示す選手状態テーブルが記憶される。図11は選手状態テーブルの一部を示している。同図に示すように、選手状態テーブルには「選手ID」、「ポジション種類」、「位置」、「向き」、「ボール保持フラグ」、「操作対象フラグ」フィールドが含まれる。「選手ID」フィールドには、ゲーム空間50に配置される各選手オブジェクト56を一意に識別する選手IDが格納される。なお、選手IDの1文字目が「A」である選手オブジェクト56はAチームの選手オブジェクト56であり、選手IDの1文字目が「B」である選手オブジェクト56はBチームに属する選手オブジェクト56である。「ポジション種類」フィールドには、選手オブジェクト56のポジション種類が格納される。「位置」フィールドには、選手オブジェクト56の代表点(例えば中心点)のゲーム空間50における位置座標が格納される。「向き」フィールドには、選手オブジェクト56の基準方向60(例えば正面方向又は視線方向)を示す単位ベクトルが格納される。「ボール保持フラグ」フィールドには、選手オブジェクト56がボールオブジェクト58を保持しているか否かを示す情報が格納される。選手オブジェクト56がボールオブジェクト58を保持していない場合には0となり、選手オブジェクト56がボールオブジェクト58を保持している場合には1となる。「操作対象フラグ」フィールドには、選手オブジェクト56がユーザの操作対象となっているか否かを示す情報が格納される。選手オブジェクト56がユーザの操作対象となっていない場合には0が格納され、選手オブジェクト56がユーザの操作対象となっている場合には1が格納される。
【0051】
また、ゲーム状況情報記憶部76a,76bには、両チームの各選手オブジェクト56の表示制限状態を示す表示制限テーブルが記憶される。図12は表示制限テーブルの一例を示している。同図に示すように、表示制限テーブルには「選手ID」及び「表示制限フラグ」フィールドが含まれる。「表示制限フラグ」フィールドには、選手オブジェクト56のゲーム画面のおける表示出力が制限されるか否かを示す情報が格納される。ゲーム画面における表示出力が制限されない場合には0が格納され、ゲーム画面における表示出力が制限される場合には1が格納される。ゲーム状況情報記憶部76aに記憶される表示制限テーブルは位置条件判定部78aによる判定結果に基づいて更新され、ゲーム状況情報記憶部76bに記憶される表示制限テーブルは位置条件判定部78bによる判定結果に基づいて更新される。詳細については後述する。
【0052】
[4.ゲーム状況情報更新部]
ゲーム状況情報更新部72aはゲーム装置A10aのマイクロプロセッサ14を主として実現される。ゲーム状況情報更新部72aはゲーム状況情報記憶部76a,76bに記憶されるゲーム状況情報を更新する。
【0053】
例えば、ゲーム状況情報更新部72aは、操作情報取得部70aから供給される操作情報に基づいて、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の状態を示す情報を更新する。また例えば、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56がボールオブジェクト58を保持している状態でドリブル指示操作、パス指示操作やシュート指示操作等が行われた場合には、操作情報取得部70aから供給される操作情報に基づいて、ボールオブジェクト58の状態を示す情報を更新する。
【0054】
また例えば、ゲーム状況情報更新部72aは、操作情報取得部70bから供給される操作情報に基づいて、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の状態を示す情報を更新する。また例えば、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56がボールオブジェクト58を保持している状態でドリブル指示操作、パス指示操作やシュート指示操作等が行われた場合には、操作情報取得部70bから供給される操作情報に基づいて、ボールオブジェクト58の状態を示す情報を更新する。
【0055】
また例えば、ゲーム状況情報更新部72aは、ユーザA及びBの操作対象の選手オブジェクト56以外の選手オブジェクト56の状態を示す情報を所定のアルゴリズムに従って更新する。
【0056】
ゲーム状況情報更新部72aは、ゲーム状況情報記憶部76aに記憶されるゲーム状況情報を更新した場合、更新後のゲーム状況情報を読み出し、ゲーム状況更新情報としてゲーム装置B10bに送信する。なお、前回のゲーム状況更新情報の送信後に行われた更新内容を示す情報がゲーム状況更新情報として送信されるようにしてもよい。
【0057】
[5.位置条件判定部]
位置条件判定部78aはゲーム装置A10aのマイクロプロセッサ14を主として実現される。位置条件判定部78aは、Bチームに属する選手オブジェクト56のうちの、表示対象領域内に含まれる選手オブジェクト56(第2ゲームキャラクタ)の位置が、Aチームに属する選手オブジェクト56(第1ゲームキャラクタ)の位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かを判定する。同様に、位置条件判定部78bはゲーム装置B10bのマイクロプロセッサ14を主として実現される。位置条件判定部78bは、Aチームに属する選手オブジェクト56のうちの、表示対象領域内に含まれる選手オブジェクト56(第2ゲームキャラクタ)の位置が、Bチームに属する選手オブジェクト56(第1ゲームキャラクタ)の位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かを判定する。
【0058】
本実施の形態の場合、位置条件判定部78a,78bは、A及びBチームに属する各選手オブジェクト56が上記条件1−6を満足するか否かを判定する。この判定はゲーム状況情報記憶部76a,76bに記憶されるゲーム状況情報(選手状態テーブル(図11)等)や、記憶部74a,74bに記憶される各選手オブジェクト56の能力パラメータに基づいて行われる。位置条件判定部78a,78bは、その判定結果に基づいて表示制限テーブル(図12)を更新する。より具体的には、選手オブジェクト56が上記条件1−6のいずれかを満足しない場合には、その選手オブジェクト56の表示制限フラグ(図12)が0に更新され、選手オブジェクト56が上記条件1−6を満足する場合には、その選手オブジェクト56の表示制限フラグ(図12)が1に更新される。
【0059】
[6.表示制御部及び表示部]
表示制御部80aはゲーム装置A10aのマイクロプロセッサ14及び画像処理部16を主として実現され、表示部82aはゲーム装置A10aのモニタ18を主として実現される。表示制御部80aは、「ゲーム状況情報記憶部76aに記憶されるゲーム状況情報に基づいて各選手オブジェクト56やボールオブジェクト58が配置されたゲーム空間50」を仮想カメラから見た様子を表すゲーム画面を生成し、表示部82aに表示させる。
【0060】
このとき、表示制御部80a(表示制限手段)は、ゲーム状況情報記憶部76aに記憶される表示制限テーブル(図12)に基づいて、表示部82aに表示されるゲーム画面におけるBチームの選手オブジェクト56の表示出力を制限する。より具体的には、Bチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグが1である場合、その選手オブジェクト56がゲーム空間50の表示対象領域内に含まれる場合であっても、ゲーム画面に表示させない。なお、このとき、その選手オブジェクト56の影だけは表示するようにしてもよい。
【0061】
また、表示制御部80a(区別表示手段)は、Aチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグが1である場合、その選手オブジェクト56を区別表示させる。例えば、その選手オブジェクト56の表示態様を他の選手オブジェクト56と異ならせる。より具体的には、その選手オブジェクト56を点滅させたり、所定色で表示させたりする。また例えば、その選手オブジェクト56のゲーム画面における表示位置に基づく位置に所定画像を表示する。本実施の形態の場合、表示制御部80aは、Aチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグが1である場合、その選手オブジェクト56の頭上の所定位置に表示制限選手案内マーク66を表示させる。
【0062】
表示制御部80bはゲーム装置B10bのマイクロプロセッサ14及び画像処理部16を主として実現され、表示部82bはゲーム装置B10bのモニタ18を主として実現される。表示制御部80bは、「ゲーム状況情報記憶部76bに記憶されるゲーム状況情報に基づいて各選手オブジェクト56やボールオブジェクト58が配置されたゲーム空間50」を仮想カメラから見た様子を表すゲーム画面を生成し、表示部82bに表示させる。
【0063】
このとき、表示制御部80aと同様に、表示制御部80b(表示制限手段)は、ゲーム状況情報記憶部76bに記憶される表示制限テーブル(図12)に基づいて、表示部82bに表示されるゲーム画面におけるAチームの選手オブジェクト56の表示出力を制限する。より具体的には、Aチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグが1である場合、その選手オブジェクト56がゲーム空間50の表示対象領域内に含まれる場合であっても、ゲーム画面に表示させない。
【0064】
また、表示制御部80aと同様に、表示制御部80b(区別表示手段)は、Bチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグが1である場合、その選手オブジェクト56を区別表示させる。本実施の形態の場合、表示制御部80bは、Bチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグが1である場合には、その選手オブジェクト56の頭上の所定位置に表示制限選手案内マーク66を表示させる。
【0065】
なお、表示制御部80a,80bは選手オブジェクト56の透過度(半透明度)を制御することによって、ゲーム画面における選手オブジェクト56の表示出力を制限するようにしてもよい。より具体的には、表示制御部80a,80bは、選手オブジェクト56を構成するポリゴンの各頂点のアルファ値を制御することによって、ゲーム画面における選手オブジェクト56の表示出力を制限するようにしてもよい。例えば、アルファ値として0以上であって255以下の整数値が設定可能であり、アルファ値が大きくなるにつれて透過度が減少する場合(すなわち、アルファ値が0である場合には「完全に透明な状態」となり、アルファ値が255である場合には「完全に不透明な状態」となる場合)には、表示制限フラグが0である選手オブジェクト56の各頂点のアルファ値を255に設定し、表示制限フラグが1である選手オブジェクト56の各頂点のアルファ値を例えば32等に設定するようにしてもよい。
【0066】
また、表示制御部80a,80bは選手オブジェクト56の表示サイズを制御することによって、ゲーム画面への選手オブジェクト56の表示出力を制限するようにしてもよい。より具体的には、選手オブジェクト56の表示制限フラグが1である場合には、その選手オブジェクト56の表示サイズが通常よりも小さくするようにしてもよい。
【0067】
次に、ゲーム装置A10a及びゲーム装置B10bで実行される処理について説明する。図13はゲーム装置A10a及びゲーム装置B10bの各々で所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行される処理のうち、本発明に関連するものについて示すフロー図である。この処理をマイクロプロセッサ14に実行させるためのゲームプログラムが、ゲーム装置A10a及びゲーム装置B10bの各々においてDVD−ROM25から読み出され、マイクロプロセッサ14によって実行されることによって、上記各機能ブロック(図10)が実現される。
【0068】
図13に示すように、ゲーム装置A10aである場合には(S101:Y)、S102乃至S105の処理がまず実行され、ゲーム装置B10bである場合には(S101:N)、S106乃至S109の処理がまず実行される。
【0069】
ゲーム装置A10aでは、コントローラ32から入力される操作信号に基づいて、ユーザAによって行われた操作内容を示す操作情報が取得される(S102)。また、ゲーム装置B10bから送信された操作情報が取得される(S103)。この操作情報は、ゲーム装置B10bにおいてユーザBによって行われた操作内容を示す情報である(S106及びS107参照)。そして、ゲーム状況情報記憶部76aに記憶されるゲーム状況情報が、S102及びS103で取得された操作情報に基づいて更新される(S104)。その後、S104の処理による更新が行われた後のゲーム状況情報がゲーム状況情報記憶部76aから読み出され、ゲーム状況更新情報としてゲーム装置B10bに送信される(S105)。
【0070】
一方、ゲーム装置B10bでは、コントローラ32から入力される操作信号に基づいて、ユーザBによって行われた操作内容を示す操作情報が取得される(S106)。そして、その操作情報がゲーム装置A10aに送信される(S107)。また、ゲーム装置B10bでは、ゲーム装置A10aから送信されたゲーム状況更新情報が受信されたか否かが判定される(S108)。ゲーム装置A10aから送信されたゲーム状況更新情報が受信されている場合には(S108:Y)、ゲーム状況情報記憶部76aに記憶されるゲーム状況情報がそのゲーム状況更新情報に基づいて更新される(S109)。
【0071】
S102乃至S105の処理又はS106乃至S109の処理が実行された後、表示制限フラグ設定処理が実行される(S110)。
【0072】
図14及び図15は表示制限フラグ設定処理を示すフロー図である。表示制限フラグ設定処理では、まず、A及びBチームの各選手オブジェクト56の表示制限フラグ(図12)が0に初期化される(S201)。そして、Aチームがボールオブジェクト58を保持しているか否かが判定される(S202)。この判定はゲーム状況情報に基づいて実行される。
【0073】
Aチームがボールオブジェクト58を保持している場合(S202:Y)、Aチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグを更新するための処理(S203乃至S211)が実行される。すなわち、選手状態テーブル(図11)が参照され、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56のポジション種類がディフェンダーであるか否かが判定される(S203)。
【0074】
ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56のポジション種類がディフェンダーでない場合(S203:N)、本処理は終了する。一方、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56のポジション種類がディフェンダーである場合(S203:Y)、Aチームの選手オブジェクト56が選手IDの昇順でソートされ、最初の選手オブジェクト56が着目選手オブジェクトに設定される(S204)。
【0075】
着目選手オブジェクトが設定されると、選手状態テーブル(図11)が参照され、着目選手オブジェクトのポジション種類がフォワードであるか否かが判定される(S205)。
【0076】
着目選手オブジェクトのポジション種類がフォワードでない場合(S205:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S210の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトのポジション種類がフォワードである場合(S205:Y)、選手状態テーブル(図11)が参照され、着目選手オブジェクトの位置がBチームのゴール前領域59内であるか否かが判定される(S206)。
【0077】
着目選手オブジェクトの位置がBチームのゴール前領域59内でない場合(S206:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S210の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトの位置がBチームのゴール前領域59内である場合(S206:Y)、選手状態テーブル(図11)が参照され、着目選手オブジェクトの位置がユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内であるか否かが判定される(S207)。
【0078】
より具体的には、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の背面方向62と、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56から着目選手オブジェクトへの方向と、の間の角度が所定の基準角度(θ)以下であるか否かが判定される。また、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56と、着目選手オブジェクトと、の間の距離が所定の基準距離(R)以下であるか否かが判定される。そして、上記角度が基準角度(θ)以下であり、かつ、上記距離が基準距離(R)以下である場合には、着目選手オブジェクトの位置がユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内であると判定される。
【0079】
着目選手オブジェクトの位置がユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内でない場合(S207:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S210の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトの位置がユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内である場合(S207:Y)、着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値がユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値よりも大きいか否かが判定される(S208)。
【0080】
着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値がユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値以下である場合(S208:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S210の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値がユーザBの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値より大きい場合(S208:Y)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新される(S209)。
【0081】
S205乃至S209の処理が実行された後、着目選手オブジェクトの次の選手オブジェクト56が存在するか否かが判定される(S210)。着目選手オブジェクトの次の選手オブジェクト56が存在しない場合には(S210:N)、本処理は終了する。一方、着目選手オブジェクトの次の選手オブジェクト56が存在する場合には(S210:Y)、その選手オブジェクト56が着目選手オブジェクトに設定され(S211)、S205乃至S209の処理が実行される。このように、Aチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグを更新するための処理では、Aチームの選手オブジェクト56が選手IDの昇順で順次着目選手オブジェクトに設定され、S205乃至S209の処理が実行される。
【0082】
S202において、Aチームがボールオブジェクト58を保持していないと判定された場合(S202:N)、Bチームがボールオブジェクト58を保持しているか否かが判定される(S212)。この判定はゲーム状況情報に基づいて実行される。
【0083】
Bチームがボールオブジェクト58を保持していない場合(S212:N)、本処理は終了する。一方、Bチームがボールオブジェクト58を保持している場合(S212:Y)、Bチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグを更新するための処理(S213乃至S221)が実行される。すなわち、選手状態テーブル(図11)が参照され、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56のポジション種類がディフェンダーであるか否かが判定される(S213)。
【0084】
ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56のポジション種類がディフェンダーでない場合(S213:N)、本処理は終了する。一方、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56のポジション種類がディフェンダーである場合(S213:Y)、Bチームの選手オブジェクト56が選手IDの昇順でソートされ、最初の選手オブジェクト56が着目選手オブジェクトに設定される(S214)。
【0085】
着目選手オブジェクトが設定されると、選手状態テーブル(図11)が参照され、着目選手オブジェクトのポジション種類がフォワードであるか否かが判定される(S215)。
【0086】
着目選手オブジェクトのポジション種類がフォワードでない場合(S215:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S220の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトのポジション種類がフォワードである場合(S215:Y)、選手状態テーブル(図11)が参照され、着目選手オブジェクトの位置がAチームのゴール前領域59内であるか否かが判定される(S216)。
【0087】
着目選手オブジェクトの位置がAチームのゴール前領域59内でない場合(S216:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S220の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトの位置がAチームのゴール前領域59内である場合(S216:Y)、選手状態テーブル(図11)が参照され、着目選手オブジェクトの位置がユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内であるか否かが判定される(S217)。
【0088】
より具体的には、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の背面方向62と、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56から着目選手オブジェクトへの方向と、の間の角度が所定の基準角度(θ)以下であるか否かが判定される。また、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56と、着目選手オブジェクトと、の間の距離が所定の基準距離(R)以下であるか否かが判定される。そして、上記角度が基準角度(θ)以下であり、かつ、上記距離が基準距離(R)以下である場合には、着目選手オブジェクトの位置がユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内であると判定される。
【0089】
着目選手オブジェクトの位置がユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内でない場合(S217:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S220の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトの位置がユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内である場合(S217:Y)、着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値がユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値よりも大きいか否かが判定される(S218)。
【0090】
着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値がユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値以下である場合(S218:N)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新されることなく、S220の処理が実行される。一方、着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値がユーザAの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値より大きい場合(S218:Y)、着目選手オブジェクトの表示制限フラグ(図12)が1に更新される(S219)。
【0091】
S215乃至S219の処理が実行された後、着目選手オブジェクトの次の選手オブジェクト56が存在するか否かが判定される(S220)。着目選手オブジェクトの次の選手オブジェクト56が存在しない場合には(S220:N)、本処理は終了する。一方、着目選手オブジェクトの次の選手オブジェクト56が存在する場合には(S220:Y)、その選手オブジェクト56が着目選手オブジェクトに設定され(S221)、S215乃至S220の処理が実行される。このように、Bチームの選手オブジェクト56の表示制限フラグを更新するための処理では、Bチームの選手オブジェクト56が選手IDの昇順で順次着目選手オブジェクトに設定され、S215乃至S220の処理が実行される。
【0092】
なお、S207及びS217の処理において、基準角度(θ)や基準距離(R)の値は、着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値、及び、ユーザA又はBの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値の少なくとも一方に基づいて変化させるようにしてもよい。例えば、着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値が大きくなるにつれて、基準角度(θ)の値が大きくなるようにしてもよい。また例えば、ユーザA又はBの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値が大きくなるにつれて、基準角度(θ)の値が小さくなるようにしてもよい。また例えば、着目選手オブジェクトの第1能力パラメータの値から、ユーザA又はBの操作対象の選手オブジェクト56の第2能力パラメータの値を差し引いた値が大きくなるにつれて、基準角度(θ)の値が大きくなるようにしてもよい。
【0093】
S110の処理(S201乃至S221の処理)が実行されると、ゲーム画面が生成される(S111)。
【0094】
例えば、ゲーム装置A10aでは、「ゲーム状況情報記憶部76aに記憶されるゲーム状況情報に基づいて各選手オブジェクト56やボールオブジェクト58が配置されたゲーム空間50」を仮想カメラから見た様子を表す画像がVRAM上に描画される。このとき、ゲーム状況情報記憶部76aに記憶される表示制限テーブル(図12)が参照され、Bチームの選手オブジェクト56のうちに、表示制限フラグが1である選手オブジェクト56が存在する場合には、その選手オブジェクト56の描画が抑止される。その後、ゲーム状況情報記憶部76aに記憶される選手状態テーブル(図11)が参照され、VRAM上に描画された画像の、ユーザA及びBの操作対象の選手オブジェクト56の各々の頭上の所定位置に操作対象選手案内マーク57a又は57bが上書き描画される。また、ゲーム状況情報記憶部76aに記憶される表示制限テーブル(図12)が参照され、Aチームの選手オブジェクト56のうちに、表示制限フラグが1である選手オブジェクト56が存在する場合には、VRAM上に描画された画像の、該選手オブジェクト56の頭上の所定位置に表示制限選手案内マーク66が上書き描画される。さらに、VRAM上に描画された画像上に得点画像や時間経過画像が上書き描画される。こうして、VRAM上にゲーム画面(図8)が形成される。VRAM上に形成されたゲーム画面は所定のタイミングで表示部82aに表示出力される。
【0095】
また例えば、ゲーム装置B10bでは、「ゲーム状況情報記憶部76bに記憶されるゲーム状況情報に基づいて各選手オブジェクト56やボールオブジェクト58が配置されたゲーム空間50」を仮想カメラから見た様子を表す画像がVRAM上に描画される。このとき、ゲーム状況情報記憶部76bに記憶される表示制限テーブル(図12)が参照され、Aチームの選手オブジェクト56のうちに、表示制限フラグが1である選手オブジェクト56が存在する場合には、その選手オブジェクト56の描画が抑止される。その後、ゲーム状況情報記憶部76bに記憶される選手状態テーブル(図11)が参照され、VRAM上に描画された画像の、ユーザA及びBの操作対象の選手オブジェクト56の各々の頭上の所定位置に操作対象選手案内マーク57a又は57bが上書き描画される。また、ゲーム状況情報記憶部76bに記憶される表示制限テーブル(図12)が参照され、Bチームの選手オブジェクト56のうちに、表示制限フラグが1である選手オブジェクト56が存在する場合には、VRAM上に描画された画像の、該選手オブジェクト56の頭上の所定位置に表示制限選手案内マーク66が上書き描画される。さらにその後、VRAM上に描画された画像上に得点画像や時間経過画像が上書き描画される。こうしてVRAM上にゲーム画面(図9)が形成される。VRAM上に形成されたゲーム画面は所定のタイミングで表示部82bに表示出力される。
【0096】
以上説明したネットワークゲームシステム1では、例えば図7に示すように、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56a−1と、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56b−1と、Bチームの選手オブジェクト56b−2と、がゲーム空間50に配置されている場合において、上記条件1−6が選手オブジェクト56b−2によって満足されているとき、例えば図8に示すように、ゲーム装置A10aのゲーム画面には選手オブジェクト56b−2が表示されなくなる。この場合、ユーザAは選手オブジェクト56b−2の存在を把握することができず、例えばユーザBによってパス指示操作が行われることによって、選手オブジェクト56b−1から選手オブジェクト56b−2へのパスが行われた場合には、選手オブジェクト56b−2への対応が遅れることになる。ネットワークゲームシステム1によれば、一方のチームのフォワードの選手オブジェクト56が他方のチームのディフェンダーの選手オブジェクト56の視界から消える動きを行った場合、該ディフェンダーの選手オブジェクト56が該フォワードの選手オブジェクト56を見失う様子を好適に演出することが可能になる。
【0097】
また、ネットワークゲームシステム1では、例えば図7に示すように、ユーザAの操作対象の選手オブジェクト56a−1と、ユーザBの操作対象の選手オブジェクト56b−1と、Bチームの選手オブジェクト56b−2と、がゲーム空間50に配置されている場合において、上記条件1−6が選手オブジェクト56b−2によって満足されているとき、例えば図9に示すように、ゲーム装置B10bのゲーム画面では選手オブジェクト56b−2の頭上に表示制限選手案内マーク66が表示され、選手オブジェクト56b−2が区別表示される。このため、ユーザBは、ゲーム装置A10aのゲーム画面に選手オブジェクト56b−2が表示されておらず、選手オブジェクト56b−2の存在がユーザAによって把握されていない可能性が高いことを一見して把握できるようになる。すなわち、ユーザBは、選手オブジェクト56b−2を用いると自己に有利な状況となることを一見して把握できるようになる。
【0098】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0099】
例えば、ネットワークゲームシステム1にはゲーム装置A10a及びゲーム装置B10bの他にゲームサーバが含まれるようにしてもよい。この場合、ユーザA及びBの操作内容がゲームサーバを介してゲーム装置A10a及びゲーム装置B10bのゲーム画面に反映されるようにすればよい。
【0100】
また例えば、ネットワークゲームシステム1には3つ以上のゲーム装置10が含まれるようにしてもよい。また例えば、1つのチームが複数のユーザによって操作されるようにしてもよい。
【0101】
また例えば、上記条件1−6に加えて、「相手ユーザの操作対象の選手オブジェクト56の死角領域64内での移動速度が所定速度以上である」との条件が追加されるようにしてもよい。また例えば、選手オブジェクト56の死角領域64は、「その選手オブジェクト56からボールオブジェクト58への方向の逆方向」と、選手オブジェクト56の位置からの方向と、のなす角が所定の基準角度(θ)以下となる領域であって、その選手オブジェクト56からの距離(XZ平面系での距離)が所定の基準距離(R)以内となる扇状領域としてもよい。
【0102】
また例えば、上記条件1−6に加えて、「ボールオブジェクト58を保持しない状態からボールオブジェクト58を保持する状態へと変化した(言い換えれば、味方の選手オブジェクト56からのパスを受けた)」との条件が追加されるようにしてもよい。例えば図7に示す状態であれば、選手オブジェクト56b−2が例えば選手オブジェクト56b−1からのパスを受けて、ボールオブジェクト58を保持する状態になったら、選手オブジェクト56b−2の表示制限がゲーム装置A10aのゲーム画面において開始されるようにしてもよい。
【0103】
また例えば、図14及び図15に示した表示制限フラグ設定処理では、上記条件1−6を一旦満足した選手オブジェクト56の表示制限フラグは、その選手オブジェクト56によって上記条件1−6が満足されなくなったタイミングで1から0に戻され、該選手オブジェクト56の表示制限が解除されることとしたが、上記条件1−6を一旦満足した選手オブジェクト56の表示制限フラグは、上記条件1−6を満足してから(表示制限が開始されてから)所定時間が経過したタイミングで1から0に戻され、該選手オブジェクト56の表示制限が解除されるようにしてもよい。
【0104】
また例えば、ゲーム装置10で実行されるゲームはサッカーゲームに限られない。例えば、サッカーゲーム以外のスポーツゲーム(ボールやパック等の移動体を用いて行われるバスケットボールやアイスホッケー等のゲーム)であってもよい。また、スポーツゲーム以外のゲーム(アクションゲーム等)であってもよい。また例えば、いわゆるネットワークゲームシステム以外のゲームシステム(例えば、ユーザAに対応するコントローラ32及びモニタ18と、ユーザBに対応するコントローラ32及びモニタ18と、を備えるゲーム装置等)にも本発明を適用することが可能である。本発明は、第1ゲームキャラクタの視界から消える動きを第2ゲームキャラクタが行った場合に第1ゲームキャラクタが第2ゲームキャラクタが見失う様子を好適に演出する必要があるゲームを提供するゲームシステムに適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の実施形態に係るネットワークゲームシステムの全体構成を示す図である。
【図2】ゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図4】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図5】ゴール前領域について示す図である。
【図6】死角領域について示す図である。
【図7】選手オブジェクトの配置状況の一例を示す図である。
【図8】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図9】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図10】ネットワークゲームシステムの機能ブロック図である。
【図11】選手状態テーブルの一例を示す図である。
【図12】表示制限テーブルの一例を示す図である。
【図13】ゲーム装置で実行される処理を示すフロー図である。
【図14】ゲーム装置で実行される処理を示すフロー図である。
【図15】ゲーム装置で実行される処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0106】
1 ネットワークゲームシステム、2 通信ネットワーク、10 ゲーム装置、10a ゲーム装置A、10b ゲーム装置B、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 画像処理部、18 モニタ、20 音声処理部、22 スピーカ、24 DVD−ROM再生部、25 DVD−ROM、26 主記憶、28 メモリカード、29 通信インタフェース、30 入出力処理部、32 コントローラ、50 ゲーム空間、51 タッチライン、52 フィールドオブジェクト、53 ゴールライン、54 ゴールオブジェクト、55 コート、56,56a−1,56a−2,56b−1,56b−2 選手オブジェクト、57a,57b 操作対象選手案内マーク、58 ボールオブジェクト、59 ゴール前領域、60 基準方向、62 背面方向、64 死角領域、66 表示制限選手案内マーク、70a,70b 操作情報取得部、72a ゲーム状況情報更新部、74a,74b 記憶部、76a,76b ゲーム状況情報記憶部、78a,78b 位置条件判定部、80a,80b 表示制御部、82a,82b 表示部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1操作手段及び第2操作手段と、前記第1操作手段に対応する第1表示手段と、前記第2操作手段に対応する第2表示手段と、を含み、前記第1操作手段に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2操作手段に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を前記第1表示手段に表示させるゲームシステムにおいて、
前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かを判定する位置条件判定手段と、
前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記第1表示手段における表示出力を、前記位置条件判定手段による判定結果に基づいて制限する表示制限手段と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記表示制限手段は、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの半透明度を、前記位置条件判定手段による判定結果に基づいて制御することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲームシステムにおいて、
前記表示制限手段は、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記第1表示手段における表示サイズを、前記位置条件判定手段による判定結果に基づいて制御することを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記位置条件は、前記第1ゲームキャラクタの基準方向と、前記第1ゲームキャラクタから前記第2ゲームキャラクタへの方向と、のなす角度が所定の角度範囲に含まれるか否かの条件を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のゲームシステムにおいて、
前記位置条件判定手段は、前記角度範囲を、前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの少なくとも一方の所定パラメータの値に基づいて制御する手段を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記第2表示手段には、前記表示対象領域の少なくとも一部の様子が表示され、
前記表示制限手段は、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が前記位置条件を満足する場合、該第2ゲームキャラクタの前記第1表示手段における表示出力を制限し、
前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が前記位置条件を満足する場合において、該第2ゲームキャラクタが前記第2表示手段に表示されるときには、該第2ゲームキャラクタを前記第2表示手段において区別表示させる区別表示手段を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
第1ゲーム装置及び第2ゲーム装置を含むゲームシステムに前記第1ゲーム装置として含まれるゲーム装置であって、
前記第1ゲーム装置に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2ゲーム装置に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を表示する表示手段と、
前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かの判定結果に基づいて、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記表示手段における表示出力を制限する表示制限手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
第1ゲーム装置及び第2ゲーム装置を含むゲームシステムに前記第1ゲーム装置として含まれるゲーム装置の制御方法であって、
前記第1ゲーム装置に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2ゲーム装置に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を表示手段に表示させるためのステップと、
前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かの判定結果に基づいて、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記表示手段における表示出力を制限するための表示制限ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項9】
第1ゲーム装置及び第2ゲーム装置を含むゲームシステムに前記第1ゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記第1ゲーム装置に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2ゲーム装置に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を表示する表示手段、及び、
前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かの判定結果に基づいて、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記表示手段における表示出力を制限する表示制限手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
第1操作手段及び第2操作手段と、前記第1操作手段に対応する第1表示手段と、前記第2操作手段に対応する第2表示手段と、を含み、前記第1操作手段に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2操作手段に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を前記第1表示手段に表示させるゲームシステムにおいて、
前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かを判定する位置条件判定手段と、
前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記第1表示手段における表示出力を、前記位置条件判定手段による判定結果に基づいて制限する表示制限手段と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記表示制限手段は、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの半透明度を、前記位置条件判定手段による判定結果に基づいて制御することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲームシステムにおいて、
前記表示制限手段は、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記第1表示手段における表示サイズを、前記位置条件判定手段による判定結果に基づいて制御することを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記位置条件は、前記第1ゲームキャラクタの基準方向と、前記第1ゲームキャラクタから前記第2ゲームキャラクタへの方向と、のなす角度が所定の角度範囲に含まれるか否かの条件を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のゲームシステムにおいて、
前記位置条件判定手段は、前記角度範囲を、前記第1ゲームキャラクタと前記第2ゲームキャラクタとの少なくとも一方の所定パラメータの値に基づいて制御する手段を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記第2表示手段には、前記表示対象領域の少なくとも一部の様子が表示され、
前記表示制限手段は、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が前記位置条件を満足する場合、該第2ゲームキャラクタの前記第1表示手段における表示出力を制限し、
前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が前記位置条件を満足する場合において、該第2ゲームキャラクタが前記第2表示手段に表示されるときには、該第2ゲームキャラクタを前記第2表示手段において区別表示させる区別表示手段を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
第1ゲーム装置及び第2ゲーム装置を含むゲームシステムに前記第1ゲーム装置として含まれるゲーム装置であって、
前記第1ゲーム装置に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2ゲーム装置に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を表示する表示手段と、
前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かの判定結果に基づいて、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記表示手段における表示出力を制限する表示制限手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
第1ゲーム装置及び第2ゲーム装置を含むゲームシステムに前記第1ゲーム装置として含まれるゲーム装置の制御方法であって、
前記第1ゲーム装置に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2ゲーム装置に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を表示手段に表示させるためのステップと、
前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かの判定結果に基づいて、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記表示手段における表示出力を制限するための表示制限ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項9】
第1ゲーム装置及び第2ゲーム装置を含むゲームシステムに前記第1ゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記第1ゲーム装置に対応する1又は複数の第1ゲームキャラクタと、前記第2ゲーム装置に対応する1又は複数の第2ゲームキャラクタと、が配置された共通ゲーム空間のうちの表示対象領域の様子を表示する表示手段、及び、
前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの位置が、前記1又は複数の第1ゲームキャラクタのうちの少なくとも1つの位置及び向きに基づく位置条件を満足するか否かの判定結果に基づいて、前記1又は複数の第2ゲームキャラクタのうちの前記表示対象領域内に含まれる第2ゲームキャラクタの前記表示手段における表示出力を制限する表示制限手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−259991(P2007−259991A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−86731(P2006−86731)
【出願日】平成18年3月27日(2006.3.27)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月27日(2006.3.27)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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