説明

ゲームシステム、及び、ゲーム提供サーバ

【課題】 いつでも新たなゲームを開始することが可能であり、端末機の携帯性がよく誰もが手軽にゲームを楽しめるゲームシステムを提供すること。
【解決手段】 端末機と、端末機と通信回線を通じてデータの送受信が可能なゲーム提供サーバとを備えたゲームシステムであって、端末機は、プレーヤからの操作入力に応じた操作内容データを、ゲーム提供サーバに送信する操作内容データ送信手段と、ゲーム提供サーバから送信される画像データを受信する画像データ受信手段と、受信した画像データに基づく画像を表示可能な表示手段とを備え、ゲーム提供サーバは、端末機から操作内容データを受信する操作内容データ受信手段と、ゲームプログラムを記憶する手段と、受信した操作内容データに基づいて、ゲームを進行する手段と、進行したゲーム結果に応じた画像データを、端末機に送信する画像データ送信手段とを備えたゲームシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末機と、前記端末機と通信回線を通じてデータの送受信が可能なゲーム提供サーバとを備えたゲームシステム、及び、当該ゲームシステムを構成するゲーム提供サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム装置では、ゲームプログラムやゲームに関する画像データ等が記憶された記憶媒体(例えば、CD−ROM、DVD−ROM等)が装着されると、当該プログラムを実行し、適宜画像データを読み出してゲームの進行に応じた画像を表示し、ゲームを進行させていた。
【0003】
近年では、インターネットを介してゲームプログラムをダウンロードし、当該ゲームプログラムを実行することにより、ゲームサーバや他のゲーム装置とデータの送受信を行いながら、ゲームを進行するゲーム装置が存在する(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1、2に記載のゲーム装置であれば、ゲームプログラムをダウンロードするため、ゲームを購入するために外出等せずとも、その場でインストールしてゲームを開始することが可能となる。
【0004】
【特許文献1】特開2006−072669号公報
【特許文献2】特開2003−275463号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2に記載のゲーム装置は、予めゲームプログラムや当該ゲームに用いられるすべての画像データをハードディスクドライブ等の記憶媒体にインストールしなければゲームを開始することができないといった問題があった。特に、近年では、ゲーム内容が複雑となり、画像データ量が膨大となっているため、インストールに多大な時間を要する場合があるといった問題があった。
【0006】
また、データ量が膨大となるため、ゲーム装置側には、ゲームプログラムを記憶するための記憶領域を確保する必要があり、また、このようなゲームプログラムを処理することが可能な高性能の演算処理装置(例えば、CPU)を備える必要もあった。そのため、ゲーム装置は、大型で高価なものとなり、持ち運びが不便であるとともに、手に入れることが困難となってしまうといった問題があった。
【0007】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、いつでも新たなゲームを開始することが可能であり、端末機の携帯性がよく誰もが手軽にゲームを楽しめることを可能とするゲームシステム、及び、ゲーム提供サーバを提供することにある。
【0008】
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 端末機と、上記端末機と通信回線を通じてデータの送受信が可能なゲーム提供サーバとを備えたゲームシステムであって、
上記端末機は、
プレーヤからの操作入力を受け付ける操作入力手段と、
上記操作入力手段により受け付けた操作入力に応じた操作内容データを、上記ゲーム提供サーバに送信する操作内容データ送信手段と、
上記操作内容データ送信手段により送信した操作内容データに応じて上記ゲーム提供サーバから送信される画像データを受信する画像データ受信手段と、
上記画像データ受信手段が受信した画像データに基づく画像を表示可能な表示手段と
を備え、
上記ゲーム提供サーバは、
上記端末機から操作内容データを受信する操作内容データ受信手段と、
ゲームプログラムを記憶するゲームプログラム記憶手段と、
上記操作内容データ受信手段が受信した操作内容データに基づいて、上記ゲームプログラムを実行し、ゲームを進行するゲーム進行手段と、
画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
上記ゲーム進行手段により進行したゲーム結果に応じた画像データを、上記画像データ記憶手段から抽出して、上記端末機に送信する画像データ送信手段と
を備えたことを特徴とするゲームシステム。
【0009】
(1)の発明によれば、端末機では、プレーヤからの操作入力を受け付けると、操作入力に応じた操作内容データを、ゲーム提供サーバに送信し、ゲーム提供サーバから送信される画像データを受信すると、当該画像データに基づく画像を表示する。一方、ゲーム提供サーバでは、端末機から操作内容データを受信すると、受信した操作内容データに基づいて、ゲームプログラムを実行し、進行したゲーム結果に応じた画像データを、画像データ記憶手段(例えば、ハードディスクドライブ)から抽出して上記端末機に送信する。このように、(1)の発明によれば、ゲーム提供サーバには、データ量が膨大となり得る画像データを記憶させ、さらに、高度な処理を必要とし得るゲームプログラムを実行させる一方、端末機には、操作内容データの送信と、受信した画像データに基づく画像の表示のみを行わせる。従って、端末機に膨大なデータを記憶させたり、高度な処理を行わせたりしなくともよいため、大型の記憶媒体や高価な情報演算装置を設ける必要がなくなり、端末機を小型化にして持ち運びを容易とするとともに、誰にでも容易に入手可能な価格設定とすることができる。また、端末機から操作内容データを送信すれば、ゲームを進行させることが可能であるため、予めゲームプログラムや画像データ等をインストールするといったことを要せず、いつでも新たなゲームを開始することが可能になる。
さらに、ゲームプログラムが複雑になり、画像データ容量が大きくとも、端末機本体自体は、操作内容データの送信と、受信した画像データに基づく画像の表示さえ可能であればよいため、上位機種への買い換えが必要になるといったことを無くすことが可能になる。また、ゲーム提供サーバがゲームプログラムを実行するため、ゲーム提供側としては、例えば、ゲームを実行した時間に応じた使用料、月単位での使用料、ゲームの回数に応じた使用料、又は、ゲームに用いるために付与する持点等に応じた使用料を徴収することができ、このような構成とした場合には、プレーヤが長く当該ゲームを行うほど、多くの収益を上げることが可能になる。また、プレーヤ側としても、まず、キー情報を購入して所定期間又は所定回数ゲームを行い、さらに、続けたい場合には、再びキー情報を購入して当該ゲームを続行することができ、また、満足した場合には、当該ゲームに係るキー情報を購入せずに、他のゲームに係るキー情報を購入して、他のゲームを楽しむことができる。従って、無駄な出費をすることなく、ゲームを楽しむことが可能になる。また、ゲームプログラムは、ゲーム提供サーバに記憶されているため、旧来のゲームから最先端のゲームまで幅広く揃えておくことができ、プレーヤは、ゲームソフトを随時購入するのに比してより多くのゲームを行う機会を得ることが可能になる。
【0010】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(2) 上記(1)のゲームシステムであって、
上記端末機は、
料金の支払を条件として付与される、ゲームの種類を示すキー情報を、上記ゲーム提供サーバに送信するキー情報送信手段
を備え、
上記ゲーム提供サーバは、
上記端末機からキー情報を受信するキー情報受信手段と、
上記キー情報受信手段がキー情報を受信したことを条件として、当該端末機との通信により進行される、当該キー情報が示すゲームの進行を許可する許可手段と、
上記許可手段により許可されたゲームに係るゲームプログラムの実行を上記ゲーム進行手段に開始させるゲーム開始手段と
を備えたことを特徴とする。
【0011】
(2)の発明によれば、料金の支払を条件として付与される、ゲームの種類を示すキー情報を端末機からゲーム提供サーバに送信すると、ゲーム提供サーバでは、当該端末機との通信により進行される、当該キー情報が示すゲームの進行が許可され、許可されたゲームに係るゲームプログラムの実行が開始される。このように、ゲーム提供サーバでは、ゲームの種類を示すキー情報を受信するため、どのゲームプログラムを実行すればよいかを認識することが可能になる。また、ゲームを開始するには、料金の支払を条件とするキー情報を必要とするため、キー情報に応じて異なる料金を設定することにより、ゲームの種類に応じた決済を行うことが可能になる。
【0012】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(3) プレーヤからの操作入力を受け付ける操作入力手段を備えた端末機と通信回線を通じてデータの送受信が可能なゲーム提供サーバであって、
上記端末機において上記操作入力手段から入力された操作内容データを、上記端末機から受信する操作内容データ受信手段と、
ゲームプログラムを記憶するゲームプログラム記憶手段と、
上記操作内容データ受信手段が受信した操作内容データに基づいて、上記ゲームプログラムを実行し、ゲームを進行するゲーム進行手段と、
画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
上記ゲーム進行手段により進行したゲーム結果に応じた画像データを、上記画像データ記憶手段から抽出して、上記端末機に送信する画像データ送信手段と
を備えたことを特徴とするゲーム提供サーバ。
【0013】
(3)の発明によれば、端末機から操作内容データを受信すると、受信した操作内容データに基づいて、ゲームプログラムを実行し、進行したゲーム結果に応じた画像データを、画像データ記憶手段(例えば、ハードディスクドライブ)から抽出して上記端末機に送信する。このように、(3)の発明によれば、ゲーム提供サーバには、データ量が膨大となり得る画像データを記憶させ、さらに、高度な処理を必要とし得るゲームプログラムを実行させるため、端末機には、操作内容データの送信と、受信した画像データに基づく画像の表示のみを行わせればよくなる。従って、端末機に膨大なデータを記憶させたり、高度な処理を行わせたりしなくともよいため、大型の記憶媒体や高価な情報演算装置を設ける必要がなくなり、端末機を小型化にして持ち運びを容易とするとともに、誰にでも容易に入手可能な価格設定とすることができる。また、端末機から操作内容データを送信すれば、ゲームを進行させることが可能であるため、予めゲームプログラムや画像データ等をインストールするといったことを要せず、いつでも新たなゲームを開始することが可能になる。
さらに、ゲームプログラムが複雑になり、画像データ容量が大きくとも、端末機本体自体は、操作内容データの送信と、受信した画像データに基づく画像の表示さえ可能であればよいため、上位機種への買い換えが必要になるといったことを無くすことが可能になる。また、ゲーム提供サーバがゲームプログラムを実行するため、ゲーム提供側としては、例えば、ゲームを実行した時間に応じた使用料、月単位での使用料、ゲームの回数に応じた使用料、又は、ゲームに用いるために付与する持点等に応じた使用料を徴収することができ、このような構成とした場合には、プレーヤが長く当該ゲームを行うほど、多くの収益を上げることが可能になる。また、プレーヤ側としても、まず、キー情報を購入して所定期間又は所定回数ゲームを行い、さらに、続けたい場合には、再びキー情報を購入して当該ゲームを続行することができ、また、満足した場合には、当該ゲームに係るキー情報を購入せずに、他のゲームに係るキー情報を購入して、他のゲームを楽しむことができる。従って、無駄な出費をすることなく、ゲームを楽しむことが可能になる。また、ゲームプログラムは、ゲーム提供サーバに記憶されているため、旧来のゲームから最先端のゲームまで幅広く揃えておくことができ、プレーヤは、ゲームソフトを随時購入するのに比してより多くのゲームを行う機会を得ることが可能になる。
【0014】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(4) 上記(3)のゲーム提供サーバであって、
料金の支払を条件として付与される、ゲームの種類を示すキー情報を上記端末機から受信するキー情報受信手段と、
上記キー情報受信手段がキー情報を受信したことを条件として、当該端末機との通信により進行される、当該キー情報が示すゲームの進行を許可する許可手段と、
上記許可手段により許可されたゲームのゲームプログラムの実行を上記ゲーム進行手段に開始させるゲーム開始手段と
を備えたことを特徴とする。
【0015】
(4)の発明によれば、料金の支払を条件として付与される、ゲームの種類を示すキー情報を端末機から受信すると、当該端末機との通信により進行される、当該キー情報が示すゲームの進行を許可し、許可したゲームに係るゲームプログラムの実行を開始する。このように、ゲームの種類を示すキー情報を受信するため、どのゲームプログラムを実行すればよいかを認識することが可能になる。また、ゲームを開始するには、料金の支払を条件とするキー情報を必要とするため、キー情報に応じて異なる料金を設定することにより、ゲームの種類に応じた決済を行うことが可能になる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、いつでも新たなゲームを開始することが可能であり、端末機の携帯性がよく誰もが手軽にゲームを楽しめることを可能とするゲームシステム、及び、ゲーム提供サーバを提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、本発明に係るゲームシステムを示すネットワーク構成図である。
ゲームシステム100は、端末機10と、端末機10とインターネット80を介してデータの送受信を行うことが可能なゲーム提供サーバ20とを備えている。
【0018】
端末機10は、ゲームシステム100専用の端末機であり、ゲームに係る各種の画像が表示される表示手段としてのディスプレイ15、ゲームに係る各種の音が出力されるスピーカ16、プレーヤからの操作入力を受け付けるコントローラ17を備えている。操作入力手段としてのコントローラ17は、本体の正面に設けられたAボタン、Bボタン、Cボタン、Dボタンからなる正面ボタン17a、十字キー17b、本体の側面に設けられたXボタン17c、及び、Yボタン17dとから構成されている。本実施形態では、コントローラ17が、正面ボタン17a、十字キー17b、Xボタン17c、及び、Yボタン17dとから構成されている場合について説明するが、本発明において操作入力手段はこの例に限定されず、さらに多くの操作部(例えば、ボタンやキー)を備えていることとしてもよい。
【0019】
プレーヤは、ゲームを開始するに先立ってキー情報を購入する。キー情報は、料金の支払を条件として付与される情報であり、例えば、複数桁の英数字からなる情報である。キー情報は、インターネットを介したクレジット決済により、キー情報が記載されたメールとして受け取ることができる他、ゲーム販売店にて、キー情報が記載されたカードとして購入することができるが、キー情報の付与方法は、特にこれに限定されるものではない。キー情報は、料金が支払われた後に付与されてもよく、料金を後に支払うこと(後払いすること)を条件として付与されてもよい。プレーヤは、まず、このキー情報を端末機10に入力し、インターネット80を介してゲーム提供サーバ20に送信する。
【0020】
ゲーム提供サーバ20は、管理サーバ30と複数のゲームサーバ40(ゲームサーバ40a、ゲームサーバ40b、ゲームサーバ40c・・・)とから構成されている。管理サーバ30は、キー情報とプレーヤIDとゲームに使用する持点とが対応付けられたプレーヤデータを記憶していて、受信したキー情報からプレーヤデータを抽出し、キー情報が示すゲームの種類に応じたゲームサーバ40に、抽出したプレーヤデータを送信する。
ゲームサーバ40では、ゲームサーバ40aには、ブラックジャック、ゲームサーバ40bには、ポーカーといったように、互いに異なるゲームプログラムを記憶している。ゲームサーバ40は、管理サーバ30からプレーヤデータを受信すると、当該ゲームプログラムの実行を開始する。
【0021】
また、ゲームが開始すると、端末機10では、プレーヤからコントローラ17を介して操作入力があると、操作入力に応じた操作内容データを、無線部14(図2参照)を介して、ゲームサーバ40(ゲーム提供サーバ20)に送信する。一方、ゲームサーバ40では、受信した操作内容データに基づいて、ゲームプログラムを実行し、ゲームを進行する。そして、進行したゲーム結果に応じた画像データを、当該端末機10に送信する。
【0022】
図2は、図1に示したゲームシステム100が備える端末機10の内部構成を示すブロック図である。
端末機10は、CPU11を備え、CPU11には、ROM12とRAM13とが接続されている。ROM12には、端末機10を動作させるための基本的なプログラム、恒久的なデータやプログラム等が記憶されている。また、RAM13には、後述する無線部14を介して受信した画像データや音データが記憶される。
【0023】
CPU11には、ディスプレイ15、スピーカ16、無線部14、コントローラ17(17a〜17d)が接続されている。ディスプレイ15には、ゲーム状況に応じて各種の画像が表示される。スピーカ16からは、ゲーム状況に応じて各種の音(例えば、BGM、音声、効果音)が出力される。無線部14は、インターネット80を介してゲーム提供サーバ20との通信を行うためのものである。
コントローラ17は、ゲームに係る指示を入力するためのものであり、プレーヤによって操作されたときにCPU11に対して操作信号を出力する。
【0024】
CPU11は、操作信号を受信すると、操作信号に応じた操作内容データを、無線部14を介して、ゲームサーバ40(ゲーム提供サーバ20)に送信する。このとき、CPU11は、コントローラ17により受け付けた操作入力に応じた操作内容データを、ゲーム提供サーバ20に送信する操作内容データ送信手段として機能する。
また、CPU11は、ゲームサーバ40(ゲーム提供サーバ20)から送信される画像データを受信する。このとき、CPU11は、ゲームサーバ40(ゲーム提供サーバ20)から送信される画像データを受信する画像データ受信手段として機能する。
【0025】
図3は、図1に示した管理サーバ30の内部構成を示すブロック図である。
管理サーバ30は、CPU31と、ROM32と、RAM33と、通信用インターフェイス34と、ハードディスクドライブ(HDD)35とを備えている。通信用インターフェイス34は、端末機10及びゲームサーバ40とデータの送受信をするためのものである。
【0026】
図4は、キー情報及びプレーヤデータの一例を示す図である。
HDD35には、キー情報と対応付けてプレーヤデータが記憶されている。プレーヤデータは、キー情報の購入時にプレーヤが登録したプレーヤIDと、持点とから構成されている。プレーヤデータは、キー情報の購入時にHDD35に登録される。キー情報の末尾の英字は、ゲームの種類を示している。例えば、Aは、ブラックジャックを示し、Bは、ポーカーを示している。持点は、ゲームに使用するものであり、ゲームの進行に応じて変動するものである。キー情報の購入時には、持点として100点が与えられる。CPU31は、端末機10からキー情報を受信すると、当該キー情報に対応するプレーヤデータを抽出し、キー情報が示すゲームの種類に応じたゲームサーバ40に、抽出したプレーヤデータを送信する。これにより、プレーヤデータを受信したゲームサーバ40では、キー情報が示すゲームの進行が開始されることになる。
また、HDD35には、エントリ−待ち画像データ等のエントリー受付に係る画像データが記憶されている。
【0027】
図5は、図1に示したゲームサーバ40の内部構成を示すブロック図である。
ゲームサーバ40は、CPU41と、ROM42と、RAM43と、通信用インターフェイス44と、ハードディスクドライブ(HDD)45とを備えている。通信用インターフェイス44は、端末機10及び管理サーバ30とデータの送受信をするためのものである。
【0028】
ゲームプログラム記憶手段としてのHDD45には、ゲームサーバ40ごとに互いに異なるゲームプログラムが記憶されている。具体的には、ゲームサーバ40aのHDD45には、ブラックジャックに係るゲームプログラムが記憶され、ゲームサーバ40bのHDD45には、ポーカーに係るゲームプログラムが記憶されている。また、ゲームサーバ40c、ゲームサーバ40d・・・にも、夫々、所定のゲームプログラムが記憶されている。
また、画像データ記憶手段としてのHDD45には、各ゲームプログラムに応じた画像データが記憶されている。
【0029】
CPU41は、プレーヤデータを受信し、ゲームの進行を開始すると、キー情報を送信した端末機10との間で、データの送受信を行いながら、ゲームを進行する。具体的には、CPU41は、端末機10から送信されてくる操作内容データに基づいて、HDD45に記憶されているゲームプログラムを実行してゲームを進行し、進行したゲーム結果に応じた画像データを、HDD45から抽出し、端末機10に送信する。
【0030】
図6は、端末機と管理サーバとにおいて実行されるゲーム開始処理を示すフローチャートである。
まず、端末機10が備えるCPU11は、キー情報の入力を受け付ける(ステップS80)。プレーヤは、購入したキー情報を入力することができる。
次に、ステップS81において、CPU11は、入力されたキー情報を端末機10の端末機IDとともに管理サーバ30に送信する。このとき、CPU11は、キー情報をゲーム提供サーバ20(管理サーバ30)に送信するキー情報送信手段として機能する。
【0031】
管理サーバ30が備えるCPU31は、ステップS81において端末機10から送信されたキー情報を端末機IDとともに受信する(ステップS90)。このとき、CPU31は、端末機10からキー情報を受信するキー情報受信手段として機能する。
次に、ステップS91において、CPU31は、HDD35からエントリー待ち画像データを抽出し、端末機10に送信する。
【0032】
次に、ステップS92において、CPU31は、受信したキー情報に対応するプレーヤデータをHDD35から抽出する。次に、ステップS93において、CPU41は、抽出したプレーヤデータに端末機IDを含めて、ゲームサーバ40に送信する。このとき、CPU31は、受信したキー情報に対応するゲームサーバ40にこのプレーヤデータを送信する。例えば、キー情報が100A(図4参照)である場合には、Aがブラックジャックに係るゲームを示すので、CPU31は、ブラックジャックに係るゲームが実行されるゲームサーバ40aに送信する。これにより、ゲームサーバ40におけるゲームの進行が許可され、当該ゲームの進行が開始されることとなる。ステップS93の処理を実行するとき、CPU31は、キー情報を受信したことを条件として、当該端末機10との通信により進行される、当該キー情報が示すゲームの進行を許可する許可手段として機能するとともに、許可されたゲームに係るゲームプログラムの実行をゲームサーバ40が備えるCPU41に開始させるゲーム開始手段として機能する。
【0033】
次に、ステップS94において、CPU31は、エントリー受付を終了するか否かを判断する。エントリー受付は、4台の端末機10から同一のゲームに係るキー情報を受信したこと、又は、1台目の端末機10からキー情報を受信してから所定期間(例えば、1分)を経過したことを満たした場合に終了する。エントリー受付を終了しないと判断した場合、CPU31は、処理をステップS90に戻す。一方、エントリー受付を終了すると判断した場合、ゲーム開始信号を当該ゲームサーバ40に送信し、本サブルーチンを終了する。
【0034】
一方、ステップS82において、CPU11は、管理サーバ30からエントリー待ち画像データを受信すると、当該エントリー待ち画像データに基づいた画像をディスプレイ15に表示する(ステップS83)。
図12は、端末機が備えるディスプレイに表示される画像を示す図である。
図12に示すように、ディスプレイ15には、エントリーを受け付けたこと、及び、他のプレーヤのエントリーを待っていることを示す旨の画像が表示されている。
【0035】
次にゲームサーバにおいて実行される処理について図7〜図9を用いて説明することとする。
図7は、ゲーム処理を示すフローチャートである。
図8は、図7に示すサブルーチンのステップS11において呼び出されて実行されるBET受付処理を示すフローチャートである。
図9は、図7に示すサブルーチンのステップS12において呼び出されて実行されるゲーム結果決定処理を示すフローチャートである。
図10(a)〜(e)及び図11(a)〜(d)は、夫々ステータスデータの一例を示す図である。
図13〜図18は、端末機が備えるディスプレイに表示される画像を示す図である。
【0036】
まず、ゲームサーバ40が備えるCPU41は、エントリー受付処理を行う(ステップS10)。この処理において、CPU41は、管理サーバ30からプレーヤデータ(プレーヤID、持点及び端末機ID)を受信した場合には、RAM43に記憶する。また、この処理において、CPU41は、ゲーム開始信号を受信した場合には、エントリー受付を終了し、ゲーム開始画像データをHDD45から抽出して、エントリーした端末機10に送信する。その後、処理をステップS11に移す。
【0037】
ゲーム開始画像データを受信した端末機10では、当該ゲーム開始画像データに基づいた画像が表示される。図13に示すように、ゲーム開始画像データを受信した端末機10のディスプレイ15には、ゲームを開始する旨の画像が表示されている。
【0038】
以下においては、端末機10A、端末機10B、端末機10C及び端末機10Dの4台がエントリーを行った場合について説明する。
【0039】
ステップS10において、端末機10A〜10Dからゲームへのエントリーが行われると、ゲームサーバ40のRAM43には、例えば、図10(a)に示すステータスデータが記憶される。
【0040】
図10(a)は、ステップS10の処理が行われた時点におけるステータスデータを示している。
ステータスデータは、プレーヤデータ(図中、左欄)と、ゲームデータ(図中、右欄)とから構成されている。プレーヤデータとしては、上述したプレーヤID、端末機ID及び持点が記憶されている。なお、端末機ID「AA」、「AB」、「AC」、「AD」には夫々、端末機10A〜10Dが対応している。
【0041】
ゲームデータとしては、ゲームに対する各プレーヤの賭点、上記ゲームに対する総賭点、各プレーヤのカードポイント値及びポイント値、並びに、ゲーム結果が記憶され得る。
カードポイント値は、1枚のカードに描かれる数字の値に対応している。カード「A」のポイント値は、1又は11である。カード「2」〜「10」のポイント値は、その数字の値である。カード「J」〜「K」のポイント値は、10である。また、CP1、CP2、・・・は、1枚目のカードのカードポイント値、2枚目のカードのカードポイント値、・・・を示している。また、ポイント値は、カードポイント値の合計である。
【0042】
ステップS10の処理を実行した後、CPU41は、BET受付処理を実行する(ステップS11)。
【0043】
BET受付処理においては、図8に示すように、CPU41は、ベット受付画像データをHDD45から抽出して、各端末機10に送信する(ステップS20)。各端末機10に送信されるベット受付画像データは、プレーヤデータに応じた画像であり、端末機10毎に異なる画像データである。ステップS20の処理を実行するとき、CPU41は、進行したゲーム結果に応じた画像データを、HDD45から抽出して端末機10に送信する画像データ送信手段として機能する。
【0044】
ベット受付画像データを受信した端末機10では、当該ベット受付画像データに基づいた画像が表示される。ここでは、その一例として、端末機10Aに表示される画像について説明する。図14(a)に示すように、ベット受付画像データを受信した端末機10Aには、ベット数の入力を受け付けている旨の画像が表示されている。
【0045】
次に、ステップS21において、CPU41は、端末機10A〜10Dのいずれか1からBET指示に係る操作内容データを受信したか否かを判断する。BET指示は、ゲームに対する賭点を設定するための指示であり、端末機10のコントローラ16が操作されることにより入力される指示である。具体的には、Aボタン、Bボタン又はCボタンが操作されたことを示す操作内容データを受信したか否かを判断する。ステップS21の処理を実行するとき、CPU41は、端末機10から操作内容データを受信する操作内容データ受信手段として機能する。
BET指示が入力されていないと判断した場合、ステップS21に処理を戻す。一方、BET指示が入力されたと判断した場合、CPU41は、そのプレーヤの賭点を設定し(ステップS22)、そのプレーヤの持点を減少させる(ステップS23)。
【0046】
次に、CPU41は、ベット済画像データをHDD45から抽出して、BET指示入力があった端末機10に対して送信する(ステップS24)。ステップS24の処理を実行するとき、CPU41は、進行したゲーム結果に応じた画像データをHDD45から抽出して端末機10に送信する画像データ送信手段として機能する。
【0047】
ベット済画像データを受信した端末機10では、当該ベット済画像データに基づいた画像が表示される。ここでは、その一例として、10枚ベットされた(ステップS21においてCボタンが操作されたことを示す操作内容データを受信した)場合に、端末機10Aに表示される画像について説明する。図14(b)に示すように、ベット済画像データを受信した端末機10Aには、ベットした枚数を示す画像が表示され、他のプレーヤのベットが終了するまで待機する旨の画像が表示されている。
【0048】
次に、CPU41は、エントリーしている全てのプレーヤの賭点が設定されたか否かを判断する(ステップS25)。全てのプレーヤの賭点が設定されていないと判断した場合、ステップS21に処理を戻す。一方、全てのプレーヤの賭点が設定されたと判断した場合、賭点を積算して総賭点を得る(ステップS26)。
【0049】
ステップS26の処理が行われたとき、RAM43に記憶されているステータスデータが更新される。ここでは、すべてのプレーヤが賭点として「10」を設定した場合について説明する。図10(b)は、ステップS26の処理が行われた時点におけるステータスデータを示している。各プレーヤの賭点が「10」に設定され、各プレーヤの持点が10減算されている。また、総賭点としては「40」が記憶されている。
ステップS26の処理を実行した後、図7に処理を戻す。
【0050】
次に、CPU41は、ゲーム結果決定処理を実行する(ステップS12)。
ゲーム結果決定処理においては、図9に示すように、CPU41は、まず、HDD45に記憶されたゲームプログラムに含まれる所定の抽選プログラムを実行し、各プレーヤ及びディーラ(NPC)に、2つのカードポイント値を設定する(ステップS30)。この処理は、ブラックジャックにおける「DEAL」に相当する処理である。
【0051】
ステップS30の処理が行われたとき、RAM43には、例えば、図10(c)に示すステータスデータが記憶される。
図10(c)は、ステップS30の処理が行われた時点におけるステータスデータを示している。
端末機10Aのカードポイント値は、CP1「11」、CP2「10」であり、ポイント値は「21」である。
端末機10Bのカードポイント値は、CP1「10」、CP2「10」であり、ポイント値は「20」である。
端末機10Cのカードポイント値は、CP1「9」、CP2「4」であり、ポイント値は「13」である。
端末機10Dのカードポイント値は、CP1「6」、CP2「2」であり、ポイント値は「8」である。
ディーラのカードポイント値は、CP1「10」、CP2「6」であり、ポイント値は「16」である。
【0052】
ステップS30の処理を実行した後、CPU41は、カード配布時画像データをHDD45から抽出して、各端末機10に送信する(ステップS31)。ステップS31の処理を実行するとき、CPU41は、進行したゲーム結果に応じた画像データをHDD45から抽出して端末機10に送信する画像データ送信手段として機能する。
【0053】
カード配布時画像データを受信した端末機10では、当該カード配布時画像データに基づいた画像が表示される。ここでは、その一例として、端末機10Aに表示される画像について説明する。図15(a)に示すように、カード配布時画像データを受信した端末機10Aには、カードが配布された後の画像が表示されている。
【0054】
ステップS31の処理を実行した後、CPU41は、RAM43に記憶されたステータスデータ(図10(c)参照)を参照し、いずれかのプレーヤのポイント値が「21」であるか否かを判断する(ステップS32)。いずれかのプレーヤのポイント値が「21」である場合には、そのプレーヤのゲーム結果を「21」に決定し(ステップS33)、BJ時画像データをHDD45から抽出して、当該端末機10に送信する(ステップS34)。ステップS34の処理を実行するとき、CPU41は、進行したゲーム結果に応じた画像データをHDD45から抽出して端末機10に送信する画像データ送信手段として機能する。
【0055】
BJ時画像データを受信した端末機10では、当該BJ時画像データに基づいた画像が表示される。ここでは、その一例として、端末機10Aに表示される画像について説明する。図15(b)に示すように、BJ時画像データを受信した端末機10Aには、ブラックジャックが成立した旨の画像が表示されている。
【0056】
図10(c)に示したステータスデータにおいては、端末機10Aのカードポイント値が「21」であるから、CPU41は、端末機10Aのゲーム状態を「STAND」とし、ゲーム結果を「21」に決定する(図10(d)参照)。ゲーム結果が決定された端末機10において、プレーヤは、後述する「STAND」又は「HIT」の指示を入力することはできない。
【0057】
次に、ステップS35において、CPU41は、入力待ち画像データをHDD45から抽出して、ポイント値が「21」ではないプレーヤの端末機10に送信する。ステップS35の処理を実行するとき、CPU41は、進行したゲーム結果に応じた画像データをHDD45から抽出して端末機10に送信する画像データ送信手段として機能する。
【0058】
入力待ち画像データを受信した端末機10では、当該入力待ち画像データに基づいた画像が表示される。ここでは、その一例として、端末機10Bに表示される画像について説明する。図16(a)に示すように、入力待ち画像データを受信した端末機10Bには、「STAND」又は「HIT」の入力を促す画像が表示されている。
【0059】
次に、CPU41は、端末機10A〜10Dのいずれか1からSTAND指示が入力されたか否かを判断する(ステップS36)。STAND指示は、コントローラ17を介して操作入力がなされた端末機10から受信した操作内容データに基づいた指示であり、ゲーム結果を決定させるための指示である。ステップS36の処理を実行するとき、CPU41は、端末機10から操作内容データを受信する操作内容データ受信手段として機能する。
STAND指示が入力されたと判断した場合、CPU41は、そのプレーヤのゲーム結果を「ポイント値」に決定し(ステップS37)、STAND時画像データをHDD45から抽出して、当該端末機10に送信する(ステップS38)。ステップS38の処理を実行するとき、CPU41は、進行したゲーム結果に応じた画像データをHDD45から抽出して端末機10に送信する画像データ送信手段として機能する。
【0060】
STAND時画像データを受信した端末機10では、当該STAND時画像データに基づいた画像が表示される。ここでは、その一例として、端末機10Bに表示される画像について説明する。図16(b)に示すように、STAND時画像データを受信した端末機10Bには、STANDの指示入力を受け付けた旨の画像が表示されている。
【0061】
端末機10BからSTAND指示が入力されたとき、ステータスデータにおいては、端末機10Bのカードポイント値が「20」であるから、CPU41は、端末機10Bのゲーム状態を「STAND」とし、ゲーム結果を「20」に決定する(図10(e)参照)。
【0062】
ステップS36において、STAND指示が入力されていないと判断した場合、又は、ステップS38の処理が実行された場合、CPU41は、端末機10A〜10Dのいずれか1からHIT指示が入力されたか否かを判断する(ステップS39)。HIT指示は、コントローラ17を介して操作入力がなされた端末機10から受信した操作内容データに基づいた指示であり、もう1枚カードを引く旨を示す指示である。ステップS39の処理を実行するとき、CPU41は、端末機10から操作内容データを受信する操作内容データ受信手段として機能する。
HIT指示が入力されたと判断した場合、CPU41は、ROM41に記憶されたゲームプログラムに含まれる所定の抽選プログラムを実行し、抽選結果として得られた1つのカードポイント値を、そのプレーヤのポイント値に加算する(ステップS40)。
【0063】
ステップS40の処理の後、CPU41は、そのプレーヤのポイント値が「21」未満であるか否かを判断する(ステップS41)。そのプレーヤのポイント値が「21」未満であると判断した場合、ステップS47に処理を移す。
一方、ステップS41において、そのプレーヤのポイント値が「21」未満ではないと判断した場合、CPU41は、そのプレーヤのポイント値が「21」であるか否かを判断する(ステップS42)。そのプレーヤのポイント値が「21」であると判断した場合、CPU41は、そのプレーヤのゲーム結果を「21」に決定し(ステップS43)、BJ時画像データをHDD45から抽出して、当該端末機10に送信する(ステップS44)。ステップS44の処理を実行するとき、CPU41は、進行したゲーム結果に応じた画像データをHDD45から抽出して端末機10に送信する画像データ送信手段として機能する。その後、ステップS47に処理を移す。
【0064】
一方、そのプレーヤのポイント値が「21」ではないと判断した場合、CPU41は、そのプレーヤのゲーム結果を「BURST」に決定し(ステップS45)、BURST時画像データをHDD45から抽出して、当該端末機10に送信する(ステップS46)。ステップS46の処理を実行するとき、CPU41は、進行したゲーム結果に応じた画像データをHDD45から抽出して端末機10に送信する画像データ送信手段として機能する。その後、ステップS47に処理を移す。
【0065】
BURST時画像データを受信した端末機10では、当該BURST時画像データに基づいた画像が表示される。ここでは、その一例として、端末機10Cに表示される画像について説明する。ステップS35において送信された入力待ち画像データを受信した後(図17(a)参照)、BURST時画像データを受信した端末機10Cには、図17(b)に示すように、BURSTした旨の画像が表示されている。
【0066】
ステータスデータが、図10(e)に示した状態であるときに、端末機1C、1Dの夫々が備えるコントローラ17からHIT指示が入力され(ステップS39:YES)、各プレーヤのポイント値に、夫々1つのカードポイント値「9」、「9」が加算された場合(ステップS40)、端末機10Cのポイント値は「22」となり、端末機10Dのポイント値は「17」となる。端末機10Cのポイント値は「21」を超えているので(ステップS42:NO)、図11(a)に示すように、端末機10Cのゲーム結果は「BURST」に決定される(ステップS45)。
【0067】
ステップS39において、HIT指示が入力されていないと判断した場合、ステップS41において、ポイント値が「21」未満であると判断した場合、又は、ステップS43若しくはS45の処理を実行した場合、CPU41は、RAM43に記憶されたステータスデータを参照し、全てのプレーヤのゲーム結果が決定されたか否かを判断する(ステップS47)。全てのプレーヤのゲーム結果が決定されていないと判断した場合、ステップS36に処理を戻し、ステップS36〜ステップS46の処理を繰り返し実行する。
【0068】
ステータスデータが、図11(a)に示した状態であるとき、ステップS36〜ステップS46の処理が再び行われ、そのとき、端末機10Dのコントローラ17からSTAND指示が入力された場合(ステップS36)、CPU41は、端末機10Dのゲーム結果を、端末機10Dのポイント値「17」に決定する(図10(b)参照)。このように、ステップS36〜ステップS46の処理が繰り返し実行されることによって、全てのプレーヤのゲーム結果が決定されることになる。
【0069】
ステップS47において、全てのプレーヤのゲーム結果が決定されたと判断した場合、CPU41は、ディーラ(NPC)のポイント値を決定する(ステップS48)。この処理において、CPU41は、ディーラ(NPC)のポイント値に基づいて、STAND及びHITのいずれを行うかを決定し、HITを行うと決定した場合には、HDD45に記憶されたゲームプログラムに含まれる所定の抽選プログラムを実行し、抽選結果として得られた1つのカードポイント値を、ディーラ(NPC)のポイント値に加算する。この処理を、ポイント値が「21」以上となるか、STANDを行うまで、繰り返し実行する。
【0070】
図10(c)は、ステップS48の処理が行われた時点におけるステータスデータの一例を示している。
各プレーヤのゲーム結果が全て決定されるとともに、ディーラのポイント値が決定されている。これらのデータに基づいて、以下の処理において、各プレーヤのゲーム結果が、所定の条件を満たすか否かが判断される。
【0071】
ステップS48の処理を実行した後、図7に処理を戻す。
次に、CPU41は、各プレーヤについて、ゲーム結果が所定の条件を満たすか否かを判断する(ステップS13)。
上記所定の条件は、(A)ディーラのポイント値が「21」を超えている場合、プレーヤのゲーム結果が「BURST」ではないこと、又は、(B)ディーラのポイント値が「21」以下である場合、プレーヤのゲーム結果が、「BURST」ではなく且つディーラのポイント値を超えていることである。上記所定の条件は、HDD45に記憶されたゲームプログラムに含まれている。
【0072】
ステータスデータが図10(c)に示した状態であるときに、CPU41が、ステップS13の処理を実行すると、次のようになる。
CPU41は、ディーラのポイント値は「19」であるから上記(2)の条件を適用し、各プレーヤのゲーム結果が上記(B)の条件を満たすか否かを判断する。
端末機10Aのゲーム結果は「21」である。これは「BURST」ではなく且つディーラのポイント値「19」を超えている。従って、CPU41は、端末機10Aのゲーム結果が上記所定の条件を満たすと判断する。
端末機10Bのゲーム結果は「20」である。これは「BURST」ではなく且つディーラのポイント値「19」を超えている。従って、CPU41は、端末機10Bのゲーム結果が上記所定の条件を満たすと判断する。
端末機10Cのゲーム結果は「BURST」である。従って、CPU41は、端末機10Cのゲーム結果が上記所定の条件を満たさないと判断する。
端末機10Dのゲーム結果は「17」である。これは「BURST」ではないが、ディーラのポイント値「19」を超えていない。従って、CPU41は、端末機10Dのゲーム結果が上記所定の条件を満たさないと判断する。
【0073】
次に、CPU41は、ステップS13における判断結果に基づいて、ゲーム結果が所定の条件を満たすプレーヤが存在するか否かを判断する(ステップS14)。
ゲーム結果が所定の条件を満たすプレーヤが存在しないと判断した場合、ステップS18に処理を移す。一方、ゲーム結果が所定の条件を満たすプレーヤが存在すると判断した場合、処理をステップS15に移す。
【0074】
ステップS15において、CPU41は、配当決定処理を実行する。この処理において、CPU41は、総賭点を、ゲーム結果が所定の条件を満たすプレーヤの数で除して、プレーヤの配当を決定する。
【0075】
次に、CPU41は、RAM43に格納されたステータスデータに記憶された各プレーヤの持点のうち、ゲーム結果が所定の条件を満たすプレーヤの持点に、ステップS15において決定された配当を加算し(ステップS16)、配当時画像データをHDD45から抽出して、各端末機10に送信する(ステップS17)。ステップS17の処理を実行するとき、CPU41は、進行したゲーム結果に応じた画像データをHDD45から抽出して端末機10に送信する画像データ送信手段として機能する。
【0076】
配当時画像データを受信した端末機10では、当該配当時画像データに基づいた画像が表示される。ここでは、その一例として、端末機10Aに表示される画像について説明する。図18に示すように、配当時画像データを受信した端末機10Aには、配当を受けた後の画像が表示されている。
【0077】
ステータスデータが図10(c)に示した状態であるときに、CPU41が、ステップS14〜S16の処理を実行すると、次のようになる。
ゲーム結果が所定の条件を満たすプレーヤは2人であるから(ステップS14:YES)、配当決定処理において、CPU41は、総賭点「40」を、ゲーム結果が所定の条件を満たすプレーヤの数「2」で除して、プレーヤに対する配当「20」を決定する(ステップS15)。続いて、ゲーム結果が所定の条件を満たすプレーヤの持点(端末機10A、10Bの持点)に、配当「20」を加算する(ステップS16)。
その結果、ステータスデータは、図10(d)に示すようになる。
【0078】
ステップS11〜ステップS17の処理が、1回のゲームに相当する処理である。
ステップS17の処理が終了したとき、CPU41は、ゲーム終了条件を満たすか否かを判断する(ステップS18)。ゲーム終了条件は、所定回数のゲームを行ったこと又はいずれかのプレーヤの持点が設定値未満になったことである。
ステップS18においてゲーム終了条件が満たされていないと判断した場合、ステップS11に処理を戻す。一方、ステップS18においてゲーム終了条件が満たされたと判断した場合、ゲーム終了に係る各種の処理を実行した後、本サブルーチンを終了する。上述したゲーム処理(ステップS10〜ステップS18)を実行するとき、CPU41は、端末機10から受信した操作内容データに基づいて、ゲームプログラムを実行し、ゲームを進行するゲーム進行手段として機能する。
【0079】
本実施形態では、各ゲームサーバ40には、互いに異なるゲームプログラムが記憶されている場合について説明したが、例えば、ゲームサーバ40aとゲームサーバ40cには、ブラックジャック、ゲームサーバ40bには、ポーカーといったように、ゲーム提供サーバを構成する複数のゲームサーバの一部には、同一のゲームプログラムが記憶されていてもよく、複数のゲームサーバのうち、少なくとも1のゲームサーバが他のゲームサーバと異なるゲームプログラムを記憶していればよい。
また、本実施形態では、各ゲームサーバ40が夫々1のゲームプログラムを記憶している場合について説明したが、本発明においては、ゲーム提供サーバを構成する各ゲームサーバに、複数のゲームプログラムが記憶されていてもよい。
また、本実施形態では、ゲーム提供サーバ20が、管理サーバ30と複数のゲームサーバ40とから構成されている場合について説明したが、本発明においてゲーム提供サーバは、これに限定されず、例えば、管理サーバを備えていなくてもよく、ゲームサーバが管理サーバの機能を備えていることとしてもよい。また、ゲーム提供サーバが、管理サーバとゲームサーバとのすべての機能を備えていることとしてもよい。
【0080】
以上、ゲーム提供サーバ20及びゲームシステム100によれば、端末機10では、プレーヤからの操作入力を受け付けると、操作入力に応じた操作内容データを、ゲーム提供サーバ20(ゲームサーバ40)に送信し、ゲーム提供サーバ20から送信される画像データを受信すると、当該画像データに基づく画像を表示する。一方、ゲーム提供サーバ20では、端末機10から操作内容データを受信すると、受信した操作内容データに基づいて、ゲームプログラムを実行し、進行したゲーム結果に応じた画像データを、HDD45から抽出して端末機10に送信する。このように、ゲーム提供サーバ20には、データ量が膨大となり得る画像データを記憶させ、さらに、高度な処理を必要とし得るゲームプログラムを実行させる一方、端末機10には、操作内容データの送信と、受信した画像データに基づく画像の表示のみを行わせる。従って、端末機10に膨大なデータを記憶させたり、高度な処理を行わせたりしなくともよいため、大型の記憶媒体や高価な情報演算装置を設ける必要がなくなり、端末機10を小型化にして持ち運びを容易とするとともに、誰にでも容易に入手可能な価格設定とすることができる。また、端末機10から操作内容データを送信すれば、ゲームを進行させることが可能であるため、予めゲームプログラムや画像データ等をインストールするといったことを要せず、いつでも新たなゲームを開始することが可能になる。
さらに、ゲームプログラムが複雑になり、画像データ容量が大きくとも、端末機10本体自体は、操作内容データの送信と、受信した画像データに基づく画像の表示さえ可能であればよいため、上位機種への買い換えが必要になるといったことを無くすことが可能になる。また、ゲーム提供サーバ20がゲームプログラムを実行するため、ゲーム提供側としては、例えば、ゲームを実行した時間に応じた使用料、月単位での使用料、ゲームの回数に応じた使用料、又は、ゲームに用いるために付与される持点等に応じた使用料を徴収することができ、このような構成とした場合には、プレーヤが長く当該ゲームを行うほど、多くの収益を上げることが可能になる。また、プレーヤ側としても、まず、キー情報を購入して所定期間又は所定回数ゲームを行い、さらに、続けたい場合には、再びキー情報を購入して当該ゲームを続行することができ、また、満足した場合には、当該ゲームに係るキー情報を購入せずに、他のゲームに係るキー情報を購入して、他のゲームを楽しむことができる。従って、無駄な出費をすることなく、ゲームを楽しむことが可能になる。また、ゲームプログラムは、ゲーム提供サーバ20に記憶されているため、旧来のゲームから最先端のゲームまで幅広く揃えておくことができ、プレーヤは、ゲームソフトを随時購入するのに比してより多くのゲームを行う機会を得ることが可能になる。
【0081】
また、ゲーム提供サーバ20及びゲームシステム100によれば、料金の支払を条件として付与される、ゲームの種類を示すキー情報を端末機10からゲーム提供サーバ20(管理サーバ30)に送信すると、ゲーム提供サーバ20では、当該端末機10との通信により進行される、当該キー情報が示すゲームの進行が許可され、許可されたゲームに係るゲームプログラムの実行が開始される。このように、ゲーム提供サーバ20では、ゲームの種類を示すキー情報を受信するため、どのゲームプログラムを実行すればよいかを認識することが可能になる。また、ゲームを開始するには、料金の支払を条件とするキー情報を必要とするため、キー情報に応じて異なる料金を設定することにより、ゲームの種類に応じた決済を行うことが可能になる。
【0082】
本実施形態では、端末機10が、ゲームシステム100専用の端末機である場合について説明したが、本発明において端末機は、これに限定されず、例えば、携帯電話機であってもよい。比較的小型であり、持ち運びが容易だからである。また、本発明において端末機は、業務用のアーケード機であってもよく、汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0083】
また、本実施形態では、ゲームサーバ40が備えるHDD45には、ブラックジャックに係るゲーム、ポーカーに係るゲームが記憶されている場合について説明したが、本発明においてゲームの種類は特に限定されない。
【0084】
従来、1のゲームを通信回線で接続された複数の端末機で進行させるマルチプレーヤゲームにおいては、各端末機が画像処理に係る制御部を備えていて、端末機毎に、夫々入力された操作に基づいた画像を表示している。そのため、例えば、自端末機から入力された操作に関する画像の反映は速い一方で、他の端末機から送信されてくる操作に関する画像の反映は遅いといったように、同一のゲームを進行しているにも関わらず、端末機間に表示される画像に時間差が生じるという問題があった。
しかしながら、本発明によれば、ゲーム提供サーバがゲームを進行し、ゲーム結果に応じた画像データを、端末機に送信するため、充分な画像データの通信(送信)速度が確保されている限り、各端末機において表示される画像に時間差が生じることを防止できる。従って、各端末機に表示される画像に時間差がないため、ゲームの進行をより公平なものとすることができる。
【0085】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明に係るゲームシステムを示すネットワーク構成図である。
【図2】図1に示したゲームシステム100が備える端末機10の内部構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示した管理サーバ30の内部構成を示すブロック図である。
【図4】キー情報及びプレーヤデータの一例を示す図である。
【図5】図1に示したゲームサーバ40の内部構成を示すブロック図である。
【図6】端末機と管理サーバとにおいて実行されるゲーム開始処理を示すフローチャートである。
【図7】ゲーム処理を示すフローチャートである。
【図8】図7に示すサブルーチンのステップS11において呼び出されて実行されるBET受付処理を示すフローチャートである。
【図9】図7に示すサブルーチンのステップS12において呼び出されて実行されるゲーム結果決定処理を示すフローチャートである。
【図10】(a)〜(e)は、夫々ステータスデータの一例を示す図である。
【図11】(a)〜(d)は、夫々ステータスデータの一例を示す図である。
【図12】端末機が備えるディスプレイに表示される画像を示す図である。
【図13】端末機が備えるディスプレイに表示される画像を示す図である。
【図14】端末機が備えるディスプレイに表示される画像を示す図である。
【図15】端末機が備えるディスプレイに表示される画像を示す図である。
【図16】端末機が備えるディスプレイに表示される画像を示す図である。
【図17】端末機が備えるディスプレイに表示される画像を示す図である。
【図18】端末機が備えるディスプレイに表示される画像を示す図である。
【符号の説明】
【0087】
10 端末機
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 無線部
15 ディスプレイ
16 スピーカ
17(17a、17b、17c、17d) コントローラ
20 ゲーム提供サーバ
30 管理サーバ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
34 通信用インターフェイス
35 ハードディスクドライブ(HDD)
40 ゲームサーバ
41 CPU
42 ROM
43 RAM
44 通信用インターフェイス
45 ハードディスクドライブ(HDD)
80 インターネット
100 ゲームシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末機と、前記端末機と通信回線を通じてデータの送受信が可能なゲーム提供サーバとを備えたゲームシステムであって、
前記端末機は、
プレーヤからの操作入力を受け付ける操作入力手段と、
前記操作入力手段により受け付けた操作入力に応じた操作内容データを、前記ゲーム提供サーバに送信する操作内容データ送信手段と、
前記操作内容データ送信手段により送信した操作内容データに応じて前記ゲーム提供サーバから送信される画像データを受信する画像データ受信手段と、
前記画像データ受信手段が受信した画像データに基づく画像を表示可能な表示手段と
を備え、
前記ゲーム提供サーバは、
前記端末機から操作内容データを受信する操作内容データ受信手段と、
ゲームプログラムを記憶するゲームプログラム記憶手段と、
前記操作内容データ受信手段が受信した操作内容データに基づいて、前記ゲームプログラムを実行し、ゲームを進行するゲーム進行手段と、
画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
前記ゲーム進行手段により進行したゲーム結果に応じた画像データを、前記画像データ記憶手段から抽出して、前記端末機に送信する画像データ送信手段と
を備えたことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記端末機は、
料金の支払を条件として付与される、ゲームの種類を示すキー情報を、前記ゲーム提供サーバに送信するキー情報送信手段
を備え、
前記ゲーム提供サーバは、
前記端末機からキー情報を受信するキー情報受信手段と、
前記キー情報受信手段がキー情報を受信したことを条件として、当該端末機との通信により進行される、当該キー情報が示すゲームの進行を許可する許可手段と、
前記許可手段により許可されたゲームに係るゲームプログラムの実行を前記ゲーム進行手段に開始させるゲーム開始手段と
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
プレーヤからの操作入力を受け付ける操作入力手段を備えた端末機と通信回線を通じてデータの送受信が可能なゲーム提供サーバであって、
前記端末機において前記操作入力手段から入力された操作内容データを、前記端末機から受信する操作内容データ受信手段と、
ゲームプログラムを記憶するゲームプログラム記憶手段と、
前記操作内容データ受信手段が受信した操作内容データに基づいて、前記ゲームプログラムを実行し、ゲームを進行するゲーム進行手段と、
画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
前記ゲーム進行手段により進行したゲーム結果に応じた画像データを、前記画像データ記憶手段から抽出して、前記端末機に送信する画像データ送信手段と
を備えたことを特徴とするゲーム提供サーバ。
【請求項4】
料金の支払を条件として付与される、ゲームの種類を示すキー情報を前記端末機から受信するキー情報受信手段と、
前記キー情報受信手段がキー情報を受信したことを条件として、当該端末機との通信により進行される、当該キー情報が示すゲームの進行を許可する許可手段と、
前記許可手段により許可されたゲームのゲームプログラムの実行を前記ゲーム進行手段に開始させるゲーム開始手段と
を備えたことを特徴とする請求項3に記載のゲーム提供サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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