ゲームシステムおよびゲーム装置
【課題】ジャックポット抽選に対するユーザーの期待感を高めることができるゲームシステムを提供する。
【解決手段】本発明に係るゲームシステム100は、複数のゲーム装置20と、各ゲーム装置20と通信可能な管理装置30とをそれぞれ有する複数のブロックBLと、各ブロックBLの管理装置30と通信可能な中央管理装置10とを備える。各ブロックBLまたは中央管理装置10で実行されるJP抽選の結果、あるブロックBLがJP賞に当選すると、中央管理装置10は、当該あるブロック以外の他のブロックBLを抽選対象として複数種類のミニJP賞のうちの何れに当選するかを抽選するミニJP抽選を実行する。当該ミニJP抽選の結果、他のブロックBLには、複数種類のミニJP賞のうちの何れかが必ず付与される。これにより、JP抽選に対するプレイヤーの期待感を高めることができる。
【解決手段】本発明に係るゲームシステム100は、複数のゲーム装置20と、各ゲーム装置20と通信可能な管理装置30とをそれぞれ有する複数のブロックBLと、各ブロックBLの管理装置30と通信可能な中央管理装置10とを備える。各ブロックBLまたは中央管理装置10で実行されるJP抽選の結果、あるブロックBLがJP賞に当選すると、中央管理装置10は、当該あるブロック以外の他のブロックBLを抽選対象として複数種類のミニJP賞のうちの何れに当選するかを抽選するミニJP抽選を実行する。当該ミニJP抽選の結果、他のブロックBLには、複数種類のミニJP賞のうちの何れかが必ず付与される。これにより、JP抽選に対するプレイヤーの期待感を高めることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステムおよびゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プログレッシブジャックポット・ゲームシステムが広く知られている。このゲームシステムでは、複数のゲーム端末の各々における遊技媒体(例えばメダル)の消費量の一部を累積的に積み上げていき、所定の条件が成立したときに(例えば抽選で所定の賞に当選したときなど)、条件が成立したゲーム端末に対して、プールされている遊技媒体(説明の便宜上、「ジャックポット」と呼ぶ)が付与される。
【0003】
例えば特許文献1には、複数のゲーム端末をそれぞれが有する複数の店舗で一つのジャックポットを共有するワイドエリア型プログレッシブジャックポット・ゲームシステムが開示されている。特許文献1に開示されたゲームシステムでは、複数の店舗の各々とネットワークを介して接続される管理サーバが行うジャックポット抽選によって、ジャックポットが付与される1つの店舗が決定される。そして、当該1つの店舗で行われる抽選によって、当該1つの店舗内の複数のゲーム端末のうち、ジャックポットが付与される1つのゲーム端末が決定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−89864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたゲームシステムでは、ジャックポットが付与される店舗は1つだけであり、ジャックポットが付与されない他の店舗に対しては何も特典が付与されないため、ジャックポット抽選に対するプレイヤーの期待感を高めることができないという問題があった。また、ジャックポットの当選確率は各店舗における遊技媒体の消費量に応じて変動し、遊技媒体の消費量が多い店舗ほど当選確率が高くなるのが一般的である。そのため、客付きの悪い店舗ではジャックポット抽選に対するプレイヤーの期待感は一層希薄なものとなってしまう。
さらに、各店舗において、ジャックポットの当選演出を盛り上げるためのイベントを開催する場合であっても、ジャックポットが付与される店舗は1つだけであるため、ジャックポット抽選に対するプレイヤーの期待感を高めることができず、イベント自体が盛り上がらないという問題もあった。
【0006】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、ジャックポット抽選に対するユーザーの期待感を高めることができるゲームシステムを提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するために本発明が採用する手段を以下に説明する。なお、本発明の理解を容易にするために以下では図面の参照符号を便宜的に括弧書きで付記するが、本発明を図示の形態に限定する趣旨ではない。
【0008】
本発明に係るゲームシステムの第1の形態は、複数のゲーム装置(20)と、各ゲーム装置(20)と通信可能な管理装置(30)とをそれぞれ有する複数のブロック(店舗)と、各ブロックの管理装置(30)と通信可能な中央管理装置(10)とを備えるゲームシステム(100)であって、各ブロックの管理装置(30)は、当該ブロックに属する各ゲーム装置(20)で消費される遊技媒体(メダル等)の合計量の一部である配当量を取得する取得部(33)と、取得部で取得された配当量を中央管理装置(10)へ通知する配当量通知部(31、38)と、所定の抽選確率に基づいて第1特定賞(ジャックポット賞)に当選するか否かを抽選する第1抽選部(35)と、当該ブロックが第1特定賞に当選すると、当該ブロックに属する複数のゲーム装置(20)のうちの何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞(ミニジャックポット賞)のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が中央管理装置(10)から通知されると、当該ブロックに属する複数のゲーム装置(20)のうちの何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部(36)と、特定部(36)にて特定されたゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部(31、38)と、当該ブロックが第1特定賞に当選すると、その第1当選情報を中央管理装置(10)へ通知する第1当選情報通知部(31、38)と、を備え、中央管理装置(10)は、各ブロックの管理装置から通知された配当量の合計に基づいて合計配当量を算出する合計配当量算出部(14)と、各ブロックの管理装置(30)または各ブロックに属する複数のゲーム装置(20)に対して、合計配当量を通知する合計配当量通知部(11、18)と、あるブロックの管理装置(30)から第1当選情報が通知されると、当該あるブロック以外の他のブロックを対象として複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部(16)と、他のブロックに対して第2当選情報を通知する第2当選情報通知部(11、18)と、を備え、各ブロックに属する各ゲーム装置(20)は、当該ゲーム装置が属するブロックの管理装置(30)から第1特定情報が通知されると、合計配当量分の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの管理装置(30)から第2特定情報が通知されると、当選した第2特定賞に応じた量の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部(24)を備えることを特徴とする。
例えば上述の第1の形態において、第1抽選部は、自ブロックに属する各ゲーム装置から所定の情報(例えば当該ゲーム装置におけるメダル消費量を示す情報)を受信するたびに、抽選を実行することができる。この態様では、各ゲーム装置から送られてくる所定の情報の受信のタイミングが、第1抽選部による抽選のトリガー(契機)となる。
また、中央管理装置が各ブロックの管理装置に対して合計配当量を通知する態様では、各ブロックの管理装置は、中央管理装置から通知された合計配当量を記憶するための記憶部を備えていてもよい。この態様では、各ブロックの管理装置は、当該ブロックが第1特定賞に当選すると、第1特定賞が付与されるゲーム装置に対して、記憶部に記憶された合計配当量と第1特定情報とを通知する。そして、当該ゲーム装置は、管理装置から通知された合計配当量を、プレイヤーに付与する。
合計配当量算出部は、各ブロックの管理装置から通知された配当量の合計をそのまま合計配当量として算出することもできるし、各ブロックの管理装置から通知された配当量の合計に所定の枚数の初期値を加算した値を合計配当量として算出することもできるし、これらの合計配当量に所定の割合を乗じた値を合計配当量として算出することもできる。例えば、各ブロックの管理装置から通知された配当量の合計を、そのまま第1特定賞(ジャックポット賞)の配当量分に充ててもよいし、各ブロックの管理装置から通知された配当量の合計を、第1特定賞(ジャックポット賞)の配当量分だけでなく第2特定賞(ミニジャックポット賞)の配当量分にも充てるようにしてもよい。
【0009】
本発明によれば、各ブロックで実行される第1特定賞の抽選の結果、あるブロックが第1特定賞に当選すると、当該あるブロック以外の他のブロックにも、複数種類の第2特定賞のうちの何れかが必ず付与されるから、第1特定賞に当選したブロック以外の他のブロックには何も特典が付与されない態様に比べて、第1特定賞の抽選に対するプレイヤーの期待感を高めることができるという利点がある。
また、上述の第1の形態では、第1特定賞の抽選は、各ブロックにおける管理装置が第1特定賞の抽選を実行するから、中央管理装置が第1特定賞の抽選および第2特定賞の抽選の両方を実行する態様に比べて、中央管理装置の処理負荷を軽減できるという利点がある。
【0010】
本発明に係るゲームシステムの第2形態は、複数のゲーム装置(20)と、各ゲーム装置(20)と通信可能な管理装置(30)とをそれぞれ有する複数のブロック(店舗)と、各ブロックの管理装置(30)と通信可能な中央管理装置(10)とを備えるゲームシステム(100)であって、各ブロックの管理装置(30)は、当該ブロックに属する各ゲーム装置(20)で消費される遊技媒体(メダル等)の合計量の一部である配当量を取得する取得部(33)と、取得部で取得された配当量を中央管理装置(10)へ通知する配当量通知部(31、38)と、当該ブロックが第1特定賞に当選したことを示す第1当選情報が中央管理装置(10)から通知されると、当該ブロックに属する複数のゲーム装置(20)の何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が中央管理装置(10)から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置(20)の何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部(36)と、特定部にて特定されたゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部(31、38)と、を備え、中央管理装置(10)は、各ブロックの管理装置(30)から通知された配当量の合計に基づいて合計配当量を算出する合計配当量算出部(14)と、各ブロックの管理装置(30)または各ブロックに属する複数のゲーム装置(20)に対して、合計配当量を通知する合計配当量通知部(11、18)と、第1特定賞の抽選を実行する第1抽選部(図17に示すJP抽選部15)と、第1抽選部で行われた抽選で第1特定賞に当選すると、複数のブロックのうちの何れかを第1特定賞が付与されるブロックとして決定する当選ブロック決定部(17)と、当選ブロック決定部で決定されたブロックに対して第1当選情報を通知する第1当選情報通知部(11、18)と、当選ブロック決定部で決定されたブロック以外の他のブロックを対象として複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部(16)と、他のブロックに対して第2当選情報を通知する第2当選情報通知部(11、18)と、を備え、各ブロックに属する各ゲーム装置(20)は、当該ゲーム装置が属するブロックの管理装置(30)から第1特定情報が通知されると、合計配当量分の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの管理装置(30)から第2特定情報が通知されると、当選した第2特定賞に応じた量の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部(24)を備えることを特徴とする。
本発明によれば、中央管理装置で実行される第1特定賞の抽選の結果、あるブロックが第1特定賞に当選すると、当該あるブロック以外の他のブロックにも、複数種類の第2特定賞のうちの何れかが必ず付与されるから、第1特定賞に当選したブロック以外の他のブロックには何も特典が付与されない態様に比べて、第1特定賞の抽選に対するプレイヤーの期待感を高めることができるという利点がある。
また、第2の形態においては、中央管理装置は、当該中央管理装置が実行する抽選で第1特定賞に当選するたびに、複数のブロックのうちの何れか1つを当選ブロックとして決定するから、複数のブロックが同時に第1特定賞に当選したときの競合処理の問題が発生し難い。
【0011】
上述の第1の形態および第2の形態の態様として、各ブロックに属する各ゲーム装置(20)は、当該ゲーム装置が属するブロックの管理装置(30)から指示を受けて当選演出を実行する当選演出部(23、25)を備える。また、各ブロックの管理装置(30)は、当該ブロックに属する複数のゲーム装置を、各々のゲーム進行時間に応じて複数のタイプに区分して管理する管理部(38)と、当該ブロックが第1特定賞または第2特定賞に当選したときに、ゲーム進行時間が最も長いタイプに属するゲーム装置から順に、当選演出の準備を指示する準備指示部(38、31、RS)と、当該ブロックに属する各ゲーム装置の全てに対して、当選演出を開始するように指示する開始指示部(38、31、ST)と、を備え、各ブロックの各ゲーム装置(20)は、当該ゲーム装置が属するブロックの管理装置(30)から当選演出の準備指示を受けると、当該ゲーム装置を待機状態に移行させる制御部(25)と、当該ゲーム装置が待機状態になると、当選演出の準備が完了したことを示す準備完了情報(RF)を当該ブロックの管理装置(30)に通知する準備完了通知部(25、21)と、を備え、準備指示部(38、31、RS)は、あるタイプに属する1または複数のゲーム装置に当選演出の準備を指示した後、当該あるタイプに属する1または複数のゲーム装置から準備完了情報(RF)が通知されると、当該あるタイプの次にゲーム進行時間が長いタイプに属する1または複数のゲーム装置に対して当選演出の準備を指示し、開始指示部(38、31、ST)は、当該ブロックに属する各ゲーム装置の全てから準備完了情報(RF)が通知された後、当選演出部に対して当選演出を開始するように指示する。
【0012】
ここで、各ブロックに属する複数のゲーム装置は、その種類によってゲーム進行時間の長さが異なる。例えばスロットマシンのゲーム進行時間は数秒、競馬などのレースゲームのゲーム進行時間は数分、プッシャーゲームのゲーム進行時間は10分以上という具合である。上述の特許文献1に開示されたゲームシステムでは、管理装置が自ブロック内の各ゲーム装置に対して当選演出の実行を指示するとき、当該管理装置は、自ブロックに属する各ゲーム装置に対して一斉に当選演出の準備指示を通知する。そして、管理装置は、各ゲーム装置が待機状態に移行したことを検知すると、自ブロック内の各ゲーム装置に対して一斉に当選演出の開始指示を通知する。この態様では、ゲーム装置の待機時間(管理装置からの準備指示を受けて待機状態に移行してから、管理装置からの開始指示を受けて当選演出を開始するまでの時間)が長期化するという問題がある。つまり、ゲーム進行時間が最も長いプッシャーゲーム装置が待機状態となるまでの間(最大10分)、競馬ゲーム装置とスロットマシンは、ゲームがプレイできない待機状態が継続することになるため、これらのゲーム装置の待機時間が長期化してしまう。したがって、遊技施設(店舗)におけるゲーム装置の稼働率の低下を招くという問題が生じる。
【0013】
これに対して、本発明においては、各ブロックの管理装置は、ゲーム進行時間が長いタイプに属するゲーム装置から順に当選演出の準備を指示する。より具体的には、各ブロックの管理装置は、あるタイプに属するゲーム装置に当選演出の準備を指示した後、当該あるタイプに属するゲーム装置から準備完了情報(RF)が通知されると、当該あるタイプの次にゲーム進行時間が長いタイプに属するゲーム装置に対して当選演出の準備を指示するから、上述の特許文献1に開示されたゲームシステムに比べて、ゲーム装置の待機時間を短くできるという利点がある。
【0014】
また、上述の第1の形態および第2の形態の態様として、特定部で第1当選ゲーム装置として特定されたゲーム装置の付与部は、当選演出部による当選演出が行われた後で、合計配当量分の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する。また、各ブロックの管理装置は、当該ブロックが第1特定賞または第2特定賞に当選してから、当選演出部で当選演出が実行されるまでの間に、当選演出部による当選演出が開始されることを知らせる告知情報を出力する告知部(60)を備える。各ブロックの店員は、告知部から出力される告知情報によって、当選演出が行われることを事前に察知できるため、当選演出開始前にイベントなどを開催して店内を盛り上げることができる。
【0015】
さらに、上述の第1の形態および第2の形態の態様として、各ブロックに属する各ゲーム装置は、当該ゲーム装置のプレイヤーが保有する遊技媒体のクレジット数を管理するサーバ装置と通信可能であり、当該ゲーム装置が属するブロックの管理装置から第1特定情報が通知されると、当該ゲーム装置における付与部は、合計配当量に相当するクレジット数を現在のクレジット数に加算することを指示する指示情報をサーバ装置へ送信する。この態様によれば、例えば遊技媒体がメダルであり、合計配当量分のメダルが、ゲーム装置のホッパーを経由して払い出し可能な量を超える場合であっても、ゲーム装置が、サーバ装置に対して、合計配当量に相当するクレジット数を現在のクレジット数に加算するように指示することで、合計配当量分のメダルの付与処理を完了させることができる。
【0016】
本発明は、ゲーム装置としても特定される。本発明に係るゲーム装置の第1の形態は、複数のブロック(店舗)のそれぞれに設けられた管理装置(30)と通信可能な中央管理装置(10)を備えるゲームシステム(100)における各ブロックの管理装置(30)と通信可能な複数のゲーム装置(20)を構成するゲーム装置であって、各ブロックの管理装置(30)は、当該ブロックに属する各ゲーム装置(20)で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部(33)と、取得部で取得された配当量を中央管理装置(10)へ通知する配当量通知部(31、38)と、所定の抽選確率に基づいて第1特定賞に当選するか否かを抽選する第1抽選部(35)と、当該ブロックが第1特定賞に当選すると、当該ブロックに属する複数のゲーム装置(20)のうちの何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が中央管理装置(10)から通知されると、当該ブロックに属する複数のゲーム装置(20)のうちの何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部(36)と、特定部にて特定されたゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部(31、38)と、当該ブロックが第1特定賞に当選すると、その第1当選情報を中央管理装置(10)へ通知する第1当選情報通知部(31、38)と、を備え、中央管理装置(10)は、各ブロックの管理装置から通知された配当量の合計に基づいて合計配当量を算出する合計配当量算出部(14)と、各ブロックの管理装置または各ブロックに属する複数のゲーム装置に対して、合計配当量を通知する合計配当量通知部(11、18)と、あるブロックの管理装置(30)から第1当選情報が通知されると、当該あるブロック以外の他のブロックを対象として複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部(16)と、他のブロックに対して第2当選情報を通知する第2当選情報通知部(11、18)と、を備えるものであり、当該ゲーム装置が属するブロックの管理装置(30)から第1特定情報が通知されると、合計配当量分の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの管理装置(30)から第2特定情報が通知されると、当選した第2特定賞に応じた量の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部(24)を備えることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係るゲーム装置の第2の形態は、複数のブロック(店舗)のそれぞれに設けられた管理装置(30)と通信可能な中央管理装置(10)を備えるゲームシステム(100)における各ブロックの管理装置(30)と通信可能な複数のゲーム装置(20)を構成するゲーム装置であって、各ブロックの管理装置(30)は、当該ブロックに属する各ゲーム装置で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部(33)と、取得部で取得された配当量を中央管理装置(10)へ通知する配当量通知部(31、38)と、当該ブロックが第1特定賞に当選したことを示す第1当選情報が中央管理装置(10)から通知されると、当該ブロックに属する複数のゲーム装置(20)の何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が中央管理装置(10)から通知されると、当該ブロックに属する複数のゲーム装置(20)の何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部(36)と、特定部にて特定されたゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部(31、38)と、を備え、中央管理装置(10)は、各ブロックの管理装置(30)から通知された配当量の合計に基づいて合計配当量を算出する合計配当量算出部(14)と、各ブロックの管理装置(30)または各ブロックに属する複数のゲーム装置(20)に対して、合計配当量を通知する合計配当量通知部(11、18)と、第1特定賞の抽選を実行する第1抽選部(図17に示すJP抽選部15)と、第1抽選部で行われた抽選で第1特定賞に当選すると、複数のブロックのうちの何れかを第1特定賞が付与されるブロックとして決定する当選ブロック決定部(17)と、当選ブロック決定部で決定されたブロックに対して第1当選情報を通知する第1当選情報通知部(11、18)と、当選ブロック決定部で決定されたブロック以外の他のブロックを対象として複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部(16)と、他のブロックに対して第2当選情報を通知する第2当選情報通知部(11、18)と、を備えるものであり、当該ゲーム装置が属するブロックの管理装置(30)から第1特定情報が通知されると、合計配当量分の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの管理装置(30)から第2特定情報が通知されると、当選した第2特定賞に応じた量の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部(24)を備えることを特徴とする。
【0018】
なお、本明細書で用いる用語はそれぞれ次の意味をあらわす。
「遊技媒体」とは、プレイヤーがゲームに参加するために必要な媒体であり、その種類は任意である。典型的には遊技用のメダルが該当し得るが、例えばICカードやプリペイドカードなどの記録媒体に電気的若しくは磁気的に記録されたメダルの数を示す情報なども遊技媒体に該当し得る。
「クレジット」とは、ゲーム装置の記憶部に電気的若しくは磁気的に記録された遊技媒体の情報をいい、その数を「クレジット数」と呼ぶ。
遊技媒体の「消費」とは、ゲーム装置へ投入した遊技媒体がプレイヤーにとって取り戻し不能となり、当該ゲーム装置で展開されるゲームへの参加が確定した時点において発生する事象である。クレジット機能を有するゲーム装置においては、ゲーム装置へ投入した遊技媒体はクレジット数として記憶される。この態様において、遊技媒体をゲーム装置へ投入することは「消費」には該当しない。この場合は、クレジット数をゲームに使用することが「消費」に該当する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施形態に係るゲームシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明におけるゲーム装置を説明するための図である。
【図3】ゲーム装置の構成を示すブロック図である。
【図4】管理装置の構成を示すブロック図である。
【図5】中央管理装置の構成を示すブロック図である。
【図6】管理装置が実行する合計配当量更新処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図7】管理装置が実行するJP処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図8】中央管理装置が実行するミニJP抽選処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図9】管理装置が実行するミニJP処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図10】ゲーム装置が実行するJP配当量付与処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図11】ゲーム装置が実行するミニJP配当量付与処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図12】ゲームシステム全体の動作を説明するための図である。
【図13】管理装置が実行する指示処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図14】ゲーム装置が実行する当選演出処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図15】JP当選演出を具体的に説明するための図である。
【図16】本発明の第2実施形態に係る管理装置の構成を示すブロック図である。
【図17】第2実施形態に係る中央管理装置の構成を示すブロック図である。
【図18】中央管理装置が実行する抽選処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図19】管理装置が実行する第2JP処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図20】ゲームシステム全体の動作を説明するための図である。
【図21】第1実施形態に係る管理装置の変形例を示すブロック図である。
【図22】第2実施形態に係る管理装置の変形例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<A:第1実施形態>
<A−1:構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係るゲームシステム100の概略構成を示すブロック図である。このゲームシステム100は、プログレッシブジャックポット・ゲームシステムである。図1に示すように、ゲームシステム100は、複数のブロック(遊技施設)BLと、各ブロックBLと通信可能な中央管理装置10とを備える。複数のブロックBLの各々は、複数のゲーム装置20、管理装置30およびルータ40を含んでLAN(Local Area Network)が構成される。LAN上の各装置はルータ40を経由してWAN(Wide Area Network)と接続されている。WANとして、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を可能とするものが使用される。典型的には、インターネットが使用される。一方、中央管理装置10はルータの機能を有するゲートウェイ50を経由してWANと接続される。ルータ40およびゲートウェイ50には、WAN上でそれぞれを識別するためのIPアドレス(グローバルアドレス)が付与されている。また、中央管理装置10、複数のゲーム装置20および管理装置30の各装置は、ルータ40によってLAN上でそれぞれを識別するためのIPアドレス(プライベートアドレス)が付与される。さらに、本実施形態では、ゲートウェイ50とルータ40との間は、VPN(Virtual Private Network)が構築される。これにより、ネットワーク(WAN,LAN)上の各装置同士は、ルータ40やゲートウェイ50を経由して相互に通信が可能となる。
【0021】
ゲーム装置20は、プレイヤーによる直接的な操作を受けながら、当該プレイヤーにゲームを行わせるための機器である。「ゲーム」の種類は任意であり、例えばスロットゲーム、パズルゲーム、プッシャーゲーム、競馬ゲーム、麻雀ゲーム等が含まれる。つまり、本実施形態に係るゲーム装置20は、スロットゲームをプレイヤーに行わせるためのスロットマシンであってもよく、その種類は任意である。本実施形態において、ゲーム装置20で展開されるゲームにプレイヤーが参加するためには、当該ゲーム装置20の所定のスロット(不図示)にメダル(不図示)を投入することが要求される。例えばプッシャーゲームであれば、メダルの投入が、プレイヤーとしての参加資格の獲得を意味すると同時に、ゲームそれ自体に興じることに繋がる。また、ゲームの結果において一定の成績を収めたプレイヤーには、当該プレイヤーが投入したメダルの数よりも多いメダルが支払われる態様とすることもできる。
なお、図2に示すように、競馬ゲーム装置などのマルチプレイヤー対応型の複合ゲーム装置200は、ステーションまたはサテライトと称される複数のプレイヤーがプレイ可能な複数の個別ゲーム装置210と、各個別ゲーム装置210を制御するためのゲーム制御装置220とを含んで構成される。ここでは、1つの個別ゲーム装置210とゲーム制御装置220との組Pが、一つのゲーム装置20に相当する。つまり、本発明におけるゲーム装置20は、プレイヤーごとに設けられるものである。
【0022】
図3は、ゲーム装置20の概略構成を示すブロック図である。図3では、ひとつのゲーム装置20のみが代表的に図示されているが、各ブロックBLに属する各ゲーム装置20の構成は、ゲームの種類に関わらず、図3と同様である。図3に示すように、ゲーム装置20は、当該ゲーム装置20が属するブロックBL内のルータ40経由で管理装置30と通信を行うための第1通信部21と、メダル検出部22と、当選演出部23と、付与部24と、ゲーム装置20全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部25とを含んで構成される。
【0023】
メダル検出部22は、ゲーム装置20でメダルが消費されたことを検知すると、消費されたメダル枚数(メダル消費枚数)を制御部25へ通知する。制御部25は、当該メダル消費枚数を管理装置30へ送信するように第1通信部21を制御する。つまり、ゲーム装置20でメダルが消費されるたびに、メダル消費枚数が管理装置30へ送信される。後述するように、本実施形態では、管理装置30は、ゲーム装置20から受信したメダル消費枚数を計数することで、当該ゲーム装置20で消費されたメダルの累積値を把握する。
当選演出部23は、ジャックポット賞(以下、「JP賞」と呼ぶ)の当選演出を実行する。後述するように、制御部25は、管理装置30から所定の指示を受けると、当選演出を実行するように当選演出部23を制御する。
付与部24は、管理装置30から指示された量のメダルを当該ゲーム装置20のプレイヤーに付与する(払い出す)。その具体的な動作については後述する。
【0024】
図4は、各ブロックBLの管理装置30の概略構成を示すブロック図である。図4では、あるブロックBLにおける管理装置30を代表的に図示しているが、他のブロックにおける管理装置30の構成も図4と同様である。図4に示すように、管理装置30は、ルータ40経由で中央管理装置10と通信を行ったり、当該管理装置30が属するブロック(自ブロック)BL内の各ゲーム装置20と通信を行うための第2通信部31と、取得部33と、メモリ34と、JP抽選部35と、特定部36と、初期化部37と、管理装置30全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部38とを含んで構成される。
【0025】
取得部33は、自ブロックBL内の各ゲーム装置20で消費されるメダルの合計量の一部である配当量を取得する。本実施形態では、制御部38は、自ブロックBL内の複数のゲーム装置20ごとに、当該ゲーム装置20から送られてくるメダル消費枚数を計数してメダル消費量の累積値を算出するように取得部33を制御する。そして、制御部38は、所定の間隔(例えば1分ごと)で、各ゲーム装置20におけるメダル消費量の累積値を合計し、その合計値に所定の割合を乗じて配当量を算出するように取得部33を制御する。本実施形態では、各ゲーム装置20における消費メダル量の合計値に1%を乗じた値が配当量として定められる。例えば消費メダル量の合計値が10万枚ならば、配当量は1000枚(=100000×0.01)となる。なお、これは一例であり、上記所定の割合は任意の値に設定可能である。また、上記所定の間隔も任意の値に設定可能である。取得部33で算出される配当量は、各ゲーム装置20における消費メダル量の合計値に応じて決まり、その合計値が大きくなるほど配当量の値も大きくなる。制御部38は、取得部33で算出された配当量を中央管理装置10に通知するように第2通信部31を制御する。
【0026】
メモリ34は、各種のデータを記憶する。本実施形態では、メモリ34には、中央管理装置10から通知される合計配当量が記憶される。この合計配当量については後述する。また、本実施形態では、ブロックBL内の複数のゲーム装置は、各々のゲーム進行時間に応じて複数のタイプに区分され、どのゲーム装置20がどのタイプに属するのかを示すデータ(「タイプ別データ」と呼ぶ)がメモリ34に保持される。「ゲーム進行時間」とは、プレイヤーが参加資格を得たゲームの開始から終了までの時間を意味する。本実施形態では、ゲーム進行時間が10分以上のゲーム装置20が属するタイプA、ゲーム進行時間が数分程度のゲーム装置20が属するタイプB、ゲーム進行時間が1分未満のゲーム装置20が属するタイプCの3つのタイプが設けられる。例えばプッシャーゲーム装置はタイプA、競馬ゲーム装置はタイプB、スロットマシンはタイプCにそれぞれ振り分けられ、それを示すタイプ別データがメモリ34に記憶される。なお、上述のタイプ別データは、制御部38によって自動的に作成される態様であってもよいし、ゲームシステムの管理者などによって手動で作成される態様であってもよい。また、後述するように、制御部38は、メモリ34に記憶されたタイプ別データを利用して、JP賞の当選演出の準備を各ゲーム装置20に指示する。
【0027】
JP抽選部35は、JP賞に当選するか否かを抽選するジャックポット抽選(以下、「JP抽選」と呼ぶ)を実行する。本実施形態では、各ゲーム装置20からメダル消費枚数を受信したタイミングがJP抽選のトリガー(契機)となる。具体的には、制御部38は、各ゲーム装置20からメダル消費枚数を受信するたびに、JP抽選を実行するようにJP抽選部35を制御する。JP抽選では、メダル消費枚数に応じた当選確率で当選するか否かを抽選する。具体的には、当選確率は、「所定の抽選確率×メダル消費枚数」で表される。つまり、メダル消費枚数が多いほどJP抽選に当選する確率は高くなる。なお、これは一例であり、JP賞の当選確率の決定方法は任意である。本実施形態では、自ブロックBLで実行したJP抽選によりJP賞に当選した場合は、その当選したJP賞は自ブロックBLに付与される。つまり、JP抽選部35によるJP抽選は、自ブロックBLがJP賞に当選するか否かを抽選するものである。制御部38は、JP抽選部35によるJP抽選の結果、自ブロックBLがJP賞に当選すると、自ブロックがJP賞に当選したことを示す情報(以下、「JP当選情報」と呼ぶ)を中央管理装置10に通知するように第2通信部31を制御する。
【0028】
特定部36は、自ブロックBL内の複数のゲーム装置20のうちの何れかを、JP賞が付与されるJP当選ゲーム装置(第1当選ゲーム装置)として特定する。制御部38は、JP抽選部35によるJP抽選の結果、自ブロックBLがJP賞に当選したことを検知すると、JP当選ゲーム装置を特定するように特定部36を制御する。特定部36によるJP当選ゲーム装置の特定方法は任意である。例えば特定部36は、各ゲーム装置20を抽選対象として、JP当選ゲーム装置に当選するか否かの抽選を行ってJP当選ゲーム装置を特定する。この場合、例えば各ゲーム装置20の過去10分間のメダル消費量に応じた重み付けを付与して抽選を実行するのが好適である。また、JP賞に当選したときのJP抽選のトリガーとなったメダル消費枚数を通知したゲーム装置20をJP当選ゲーム装置として特定するようにしてもよい。制御部38は、特定部36によってJP当選ゲーム装置として特定されたゲーム装置20に対して、当該ゲーム装置20がJP当選ゲーム装置として特定されたことを示すJP特定情報と、メモリ34に記憶されている合計配当量とを通知するように第2通信部31を制御する。後述するように、この合計配当量は、JP当選ゲーム装置に対して付与されるメダルの量(「JP配当量」と呼ぶ)に相当する。
【0029】
また、特定部36は、自ブロックBL内の複数のゲーム装置20のうちの何れかを、後述のミニJP賞が付与されるミニJP当選ゲーム装置(第2当選ゲーム装置)として特定もする。つまり、JP抽選で当選したブロックBLの特定部36は、自ブロックBL内の複数のゲーム装置20のうちの何れかをJP当選ゲーム装置として特定する一方、JP抽選で当選しなかったブロックBLの特定部36は、自ブロックBL内の複数のゲーム装置20のうちの何れかをミニJP当選ゲーム装置として特定する。制御部38は、中央管理装置10からの通知によって、自ブロックBLが複数種類のミニJP賞のうちの何れかに当選したことを検知すると、ミニJP賞が付与されるミニJP当選ゲーム装置を特定するように特定部36を制御する。JP当選ゲーム装置の特定方法と同様に、特定部36によるミニJP当選ゲーム装置の特定方法は任意である。制御部38は、特定部36によってミニJP当選ゲーム装置として特定されたゲーム装置20に対して、当該ゲーム装置20がミニJP当選ゲーム装置として特定されたことを示すミニJP特定情報と、当選したミニJP賞の内容に応じた配当量とを通知するように第2通信部31を制御する。なお、当選したミニJP賞の内容を示す情報が、ミニJP特定情報に含まれる態様であってもよい。
【0030】
初期化部37は、所定の条件が成立すると、メモリ34に記憶されていた合計配当量を初期値に戻す(初期化)する。制御部38は、自ブロックBLがJP賞または後述のミニJP賞に当選すると、その時点でメモリ34に記憶されていた合計配当量を初期値に戻すように初期化部37を制御する。なお、初期値の値は任意であり、本実施形態では、初期値のメダル枚数は1000枚に設定される。また、初期値はゼロでもよい。
【0031】
図5は、中央管理装置10の概略構成を示すブロック図である。図5に示すように、中央管理装置10は、各ブロックBLの管理装置30と通信を行うための第3通信部11と、メモリ12と、合計配当量算出部14と、ミニJP抽選部16と、中央管理装置10全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部18とを含んで構成される。メモリ12は各種のデータを記憶する。本実施形態では、メモリ12には、ブロックBLごとの配当量が記憶されている。制御部18は、各ブロックBLの管理装置30から配当量の通知を受けるたびに、当該通知された配当量をメモリ12に書き込む。これにより、メモリ12に記憶された配当量は最新の値に更新される。
【0032】
合計配当量算出部14は、各ブロックBLの管理装置30から通知された配当量の合計に基づいて合計配当量を算出する。制御部18は、各ブロックBLの管理装置30からの配当量の通知をトリガーとして、その時点での合計配当量を算出するように合計配当量算出部14を制御する。例えば、あるブロックBLの管理装置30から配当量の通知を受けると、まず制御部18は、メモリ12に記憶されていた当該ブロックBLの配当量を最新の値(当該通知された配当量)に更新する。次に、制御部18は、その更新した配当量と、メモリ12に記憶されている当該ブロック以外の他のブロックの配当量とを合計して合計配当量を算出するように合計配当量算出部14を制御する。本実施形態では、各ブロックBLの管理装置30から通知された配当量の合計が、そのまま合計配当量として算出されているが、これは一例である。例えば、各ブロックBLの管理装置30から通知された配当量の合計に所定の枚数の初期値を加算した値を合計配当量として算出することもできるし、これらの合計配当量に所定の割合を乗じた値を合計配当量として算出することもできる。そして、制御部18は、当該あるブロックBLの管理装置30に対して、合計配当量算出部14で算出された合計配当量を通知するように第3通信部11を制御する。
【0033】
ミニJP抽選部16は、JP賞に当選したブロックBL以外の他のブロックBLを抽選対象として、複数種類のミニJP賞のうちの何れに当選するかを抽選するミニJP抽選を実行する。制御部18は、あるブロックBLの管理装置30からJP当選情報が通知されると、当該あるブロックBL以外の他のブロックBLを抽選対象としてミニJP抽選を実行するようにミニJP抽選部16を制御する。複数種類のミニJP賞は、当選を条件として付与されるメダルの量(「ミニJP配当量」と呼ぶ)がそれぞれ異なるものであり、何れも、JP配当量(JP賞の当選によって付与されるメダルの量)を超えることはない。本実施形態では、複数種類のミニJP賞は、ミニJP配当量がJP配当量の10分の1であるミニJP(A)賞と、ミニJP配当量がJP配当量の100分の1であるミニJP(B)賞とからなる。また、ミニJP抽選はハズレが無いように設定されており、抽選対象の他のブロックの各々は、ミニJP(A)賞またはミニJP(B)賞に必ず当選する。例えば全ブロックBLの数を100としたとき、ミニJP抽選の対象となるブロックBLの数は99となり、ミニJP抽選部16によるミニJP抽選の結果、ミニJP(A)賞に当選するブロックBLの数を10とする。また、ミニJP(B)賞に当選するブロックBLの数は89である。制御部18は、ミニJP抽選部16による抽選の後、他のブロックBLの管理装置30に対して、ミニJP(A)賞またはミニJP(B)賞に当選したことを示すミニJP当選情報を通知するように第3通信部11を制御する。
【0034】
<A−2:合計配当量更新処理>
次に、各ブロックBLの管理装置30が実行する合計配当量更新処理について説明する。図6は、合計配当量更新処理の具体的な内容を示すフローチャートである。前述したように、管理装置30の制御部38は、所定の間隔で、取得部33で算出された配当量を中央管理装置10へ通知するように第2通信部31を制御する(図6のS1)。図6のステップS1の後、制御部38は、中央管理装置10から合計配当量を受信する(図6のS2)。前述したように、中央管理装置10は、各ブロックBLの管理装置30からの配当量の通知をトリガーとして、その時点での合計配当量を算出する。そして、中央管理装置10は、配当量を通知したブロックBLの管理装置30に対して、その算出した合計配当量を通知する。制御部38は、中央管理装置10からの合計配当量の通知を受信し、メモリ34に記憶されている合計配当量を当該受信した合計配当量に更新する(図6のS3)。このようにして、管理装置30のメモリ34に記憶される合計配当量は、所定の間隔で更新される。合計配当量は、各ブロックBL内の各ゲーム装置20におけるメダル消費量が増えるほど大きい値となり、それに応じてJP当選ゲーム装置のプレイヤーが享受する利益も増大する。
【0035】
<A−3:JP処理>
次に、各ブロックBLの管理装置30が実行するJP処理について説明する。図7は、JP処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず、管理装置30の制御部38は、自ブロックBL内のゲーム装置20からメダル消費枚数を受信したか否かを判定する(図7のS1)。制御部38は、自ブロックBL内のゲーム装置20からメダル消費枚数を受信したと判定すると、JP抽選を実行するようにJP抽選部35を制御する(図7のS2)。そして、制御部38は、図7のステップS2におけるJP抽選の結果、自ブロックBLがJP賞に当選したか否かを判定する(図7のS3)。制御部38は、自ブロックがJP賞に当選したと判定すると、JP当選情報を中央管理装置10に通知するように第2通信部31を制御する(図7のS4)。
【0036】
図7のステップS4の後、制御部38は、当選演出を指示するための指示処理を実行するが(図7のS5)、この指示処理の内容については後述する。図7のステップS5の後、制御部38は、自ブロックBLにおけるJP賞の当選演出が終了したか否かを判定する(図7のS6)。制御部38は、自ブロックBLにおける当選演出が終了したと判定すると、各ゲーム装置20について、プレイヤーの有無(プレイヤーが存在しているか否か)を判定する(図7のS7)。ゲーム装置20にプレイヤーが存在しているか否かを判定する方法は任意である。プレイヤーを特定するプレイヤー識別番号を記憶させている会員カードを挿入させてプレイヤーに応じたゲームを提供するゲーム装置20であれば、会員カードが挿入されているか否かを、プレイヤーの有無を判断する条件として採用し得る。また、クレジット機能を有するゲーム装置20であれば、クレジット数の有無を、プレイヤーの有無を判断する条件として採用し得る。また、ゲームの消費によりゲームが進行しているか否かを、プレイヤーの有無を判断する条件として採用し得る。これらの条件を互いに組み合わせてもよい。そして、制御部38は、自ブロックBLに属する複数のゲーム装置20のうち、図7のステップS7でプレイヤーが存在していると判定したゲーム装置20を対象としてJP当選ゲーム装置を特定するように特定部36を制御する(図7のS8)。
【0037】
図7のステップS8の後、制御部38は、特定部36で特定されたゲーム装置20に対して、JP特定情報と、メモリ34に記憶されている合計配当量(JP配当量)とを通知するように第2通信部31を制御する(図7のS9)。図7のステップS9の後、制御部38は、メモリ34に記憶されている合計配当量の値を初期値に戻すように初期化部37を制御する(図7のS10)。本実施形態では、初期値が1000枚に設定されている。なお、これに限らず、初期値の値は任意の値に設定可能である。例えば初期値が0枚に設定される態様であってもよい。また、制御部38は、ゲーム装置10ごとのメダル消費量の累積値(メダル消費枚数の計数値)をゼロに戻して初期化するように取得部33を制御する。
【0038】
<A−4:ミニJP抽選処理>
次に、中央管理装置10が実行するミニJP抽選処理について説明する。図8は、ミニJP抽選処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず、中央管理装置10の制御部18は、JP賞が当選したブロックBLの管理装置30からJP当選情報の通知を受けたか否かを判定する(図8のS1)。制御部18は、JP賞が当選したブロックBLからJP当選情報の通知を受けたと判定すると、JP当選ブロック以外の他のブロックBLを抽選対象としてミニJP抽選を実行するようにミニJP抽選部16を制御する(図8のS2)。具体的には、制御部18は、JP当選ブロック以外の他のブロックBLのメダル配当量の多寡に応じて重み付けを付与してミニJP抽選を実行するようにミニJP抽選部16を制御し、ミニJP(A)賞に当選する10個のブロックBLを決定する。また、残りのブロックBLは、ミニJP(B)賞に当選となる。ミニJP(A)賞に当選するブロック数は、全ブロック数の1割程度が好適である。図8のステップS2の後、制御部18は、他のブロックBLの管理装置30に対して、ミニJP当選情報を通知するように第3通信部11を制御する(図8のS3)。
【0039】
<A−5:ミニJP処理>
次に、各ブロックBLの管理装置30が実行するミニJP処理について説明する。図9は、ミニJP処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず、管理装置30の制御部38は、中央管理装置10からミニJP当選情報の通知を受けたか否かを判定する(図9のS1)。制御部38は、中央管理装置10からミニJP当選情報の通知を受けたと判定すると、当該ミニJP当選情報の内容を確認する(図9のS2)。具体的には、制御部38は、中央管理装置10から通知されたミニJP当選情報がミニJP(A)賞およびミニJP(B)賞のうちの何れの当選を示すものであるのかを確認する。
【0040】
図9のステップS2の後、制御部38は、図7のステップS5と同様、当選演出を指示するための指示処理を実行する(図9のS3)。図9のステップS3の後、制御部38は、自ブロックBLにおけるJP賞の当選演出が終了したか否かを判定する(図9のS4)。制御部38は、自ブロックBLにおける当選演出が終了したと判定すると、自ブロックBL内の各ゲーム装置20について、プレイヤーの有無(プレイヤーが存在しているか否か)を判定する(図9のS5)。そして、制御部38は、自ブロックに属する複数のゲーム装置20のうち、図9のステップS5でプレイヤーが存在していると判定したゲーム装置20を抽選対象としてミニJP当選ゲーム装置を特定するように特定部36を制御する(図9のS6)。
【0041】
図9のステップS6の後、制御部38は、特定部36で特定されたゲーム装置20に対して、ミニJP特定情報と、当選したミニJP賞に応じたミニJP配当量とを通知するように第2通信部31を制御する(図9のS7)。本実施形態では、ミニJP配当量は制御部38によって算出される。より具体的には、制御部38は、ミニJP当選情報と、メモリ34に記憶されている合計配当量とに基づいてミニJP配当量を算出する。例えばミニJP当選情報がミニJP(A)賞の当選を示すものである場合は、制御部38によって算出されるミニJP配当量の値は、メモリ34に記憶されている合計配当量の10分の1となる。また、例えばミニJP当選情報がミニJP(B)賞の当選を示すものである場合は、制御部38によって算出されるミニJP配当量の値は、メモリ34に記憶されている合計配当量の100分の1となる。図9のステップS7の後、制御部38は、メモリ34に記憶されている合計配当量の値を初期値に戻すように初期化部37を制御する(図9のS8)。また、制御部38は、前述のJP処理と同様に、ゲーム装置20ごとのメダル消費量の累積値(メダル消費枚数の計数値)を初期化するように取得部33を制御する。
【0042】
<A−6:JP配当量付与処理>
次に、各ブロックBLに属する各ゲーム装置20が実行するJP配当量付与処理について説明する。図10は、JP配当量付与処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず、ゲーム装置20の制御部25は、自ブロックBL内の管理装置30からJP特定情報およびJP配当量の通知を受けたか否かを判定する(図10のS1)。制御部25は、自ブロックBL内の管理装置30からJP特定情報およびJP配当量の通知を受けると、通知されたJP配当量分のメダルをプレイヤーに払い出すように付与部24を制御する(図10のS2)。これにより、JP当選ゲーム装置のプレイヤーはJP配当量分のメダルを獲得する。付与部24の制御には、JP配当量分のメダルを、ホッパーを経由して払い出す制御や、遊技施設の店員から直接に受け取る(アテンダントペイ)ために店員を呼び出すための制御が含まれる。
【0043】
<A−7:ミニJP配当量付与処理>
次に、各ブロックBLに属する各ゲーム装置20が実行するミニJP配当量付与処理について説明する。図11は、ミニJP配当量付与処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず、ゲーム装置20の制御部25は、自ブロックBL内の管理装置30からミニJP特定情報およびミニJP配当量の通知を受けたか否かを判定する(図11のS1)。制御部25は、自ブロックBLの管理装置30からミニJP特定情報およびミニJP配当量の通知を受けると、上述のJP配当量付与処理と同様に、通知されたミニJP配当量分のメダルをプレイヤーに払い出すように付与部24を制御する(図11のS2)。これにより、ミニJP当選ゲーム装置のプレイヤーはミニJP配当量分のメダルを獲得する。
【0044】
<A−8:ゲームシステム全体の動作>
次に、図12を参照しながら、あるブロックBLがJP賞に当選したときにおけるゲームシステム100全体の動作を説明する。図12に示すように、まず、あるブロックBLの管理装置30は、自ブロックBL内のゲーム装置20からメダル消費枚数を受信したタイミングをトリガーとして、JP抽選を実行する。JP抽選の結果、当該ブロックBLがJP賞に当選すると、当該ブロックBLの管理装置30は、JP当選情報を中央管理装置10へ通知する(図12のa1)。その通知を受けた中央管理装置10は、当該ブロックBL以外の他のブロックBLを抽選対象としてミニJP抽選を実行する。そして、中央管理装置10は、他のブロックBLに対してミニJP当選情報を通知する(図12のa2)。
【0045】
続いて、各ブロックBLでは当選演出が行われるが、この詳細な内容については後述する。JP賞に当選したブロックBL(つまりJP当選ブロック)と、JP賞に当選しなかったブロックBL(つまりミニJP当選ブロック)で行われる当選演出の内容は同一である。各ブロック(遊技施設)BLで当選演出が行われると、JP賞に当選するのではないかという期待感をプレイヤーに与えることができる。当選演出が終了すると、上記あるブロックBLの管理装置30は、JP当選ゲーム装置を特定し、当該JP当選ゲーム装置に対してJP特定情報およびJP配当量を通知する。そして、JP当選ゲーム装置のプレイヤーにはJP配当量分のメダルが付与される。また、当選演出が終了すると、他のブロックBLの管理装置30は、ミニJP当選ゲーム装置を特定し、当該ミニJP当選ゲーム装置に対してミニJP特定情報およびミニJP配当量を通知する。そして、ミニJP当選ゲーム装置のプレイヤーにはミニJP配当量分のメダルが付与される。
【0046】
<A−9:作用・効果>
以上に説明したように、本実施形態においては、各ブロックで実行されるJP抽選の結果、あるブロックBLがJP賞に当選すると、中央管理装置10は、当該ブロック以外の他のブロックBLを抽選対象としてミニJP抽選を実行する。そして、当該ミニJP抽選の結果、他のブロックBLは、複数種類のミニJP賞(ミニJP(A)賞、ミニJP(B)賞)のうちの何れかに必ず当選する。つまり、本実施形態によれば、あるブロックBLにJP賞を奪われた他のブロックBLにもミニJP(A)賞またはミニJP(B)賞が必ず付与されるから、JP賞に当選したブロックBL以外の他のブロックBLには何も特典が付与されない態様に比べて、JP抽選に対するプレイヤーの期待感を高めることができるという利点がある。
また、本実施形態では、各ブロックBLの管理装置30がJP抽選を実行するから、中央管理装置10がJP抽選およびミニJP抽選の両方を実行する態様に比べて、中央管理装置10の処理負荷を軽減できるという利点もある。
【0047】
<A−10:当選演出>
次に、JP賞の当選演出について説明する。最初に、図7のステップS5および図9のステップS3において管理装置30が実行する当選演出の指示処理について説明する。図13は、指示処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず管理装置30の制御部38は、ゲーム進行時間が最も長いタイプに属するゲーム装置20に対して、当選演出の準備を指示する準備指示情報RSを通知する(図13のS1)。本実施形態では、制御部38は、複数のタイプ(前述のタイプA、タイプBおよびタイプC)のうちタイプAに属するゲーム装置20に対して最先に、準備指示情報RSを通知する。後述するように、ゲーム装置20は、管理装置30から準備指示情報RSの通知を受けると、その時点で実行しているゲームの終了を待って待機状態に移行する。「待機状態」とは、当該ゲーム装置20で当選演出が開始される前において、プレイヤーの操作により新たにゲームを開始できない状態を意味する。例えばスロットマシンや競馬ゲーム装置が待機状態になると、これらのゲーム装置は、プレイヤーからのメダルの投入(メダルの消費)を受け付けない状態となる。なお、プッシャーゲーム装置のように、常にメダルの投入が可能である(メダルの投入を禁止できない)ゲーム装置では、当該ゲーム装置が待機状態になると、スロットゲームなどの2次ゲームを進行不能にする。ここで、プッシャーゲーム装置では、プレイヤーにより投入されたメダルは、まずゲーム用テーブルに導かれる。その後、プレイヤーにより投入されたメダルは、ゲーム用テーブルに設置されたプッシャー部のスライド運動によりゲーム用テーブルから押し出されてメダル通過口(チャッカー)へ進入する。ここまでが1次ゲームである。そして、メダルがチャッカーへ進入したことを契機として、2次ゲームとしてのスロットゲームなどが開始される。後述するように、ゲーム装置20は、待機状態への移行が完了すると、当選演出の準備が完了したことを示す準備完了情報RFを管理装置30に通知する。
【0048】
続いて、制御部38は、図13のステップS1で当選演出の準備を指示したゲーム装置20の全てから準備完了情報RFの通知を受けたか否かを判定する(図13のS2)。図13のステップS2の結果がYESの場合、制御部38は、自ブロックBL内の全ゲーム装置20が準備完了状態(待機状態)であるか否かを判定する(図13のS3)。制御部38は、図13のステップS3の結果がYESである場合、自ブロックBL内の全ゲーム装置20に対して当選演出の開始を指示する開始指示情報STを通知する(図13のS4)。一方、図13のステップS3の結果がNOである場合は図13のステップS1に戻り、制御部38は、未だ準備指示情報RSを通知していないゲーム装置20が属するタイプのうち、ゲーム進行時間が最も長いタイプに属するゲーム装置20に対して、準備指示情報RSを通知する。このようにして、制御部38は、タイプA→タイプB→タイプCの順に当選演出の準備を指示する。
【0049】
次に、各ブロックBLに属する各ゲーム装置20が実行する当選演出処理について説明する。図14は、当選演出処理の具体的な内容を示すフローチャートである。図14に示すように、まずゲーム装置20の制御部25は、自ブロックBL内の管理装置30から準備指示情報RSの通知を受けたか否かを判定する(図14のS1)。制御部25は、管理装置30から準備指示情報RSの通知を受けたと判定すると、当該通知を受けた時点で実行しているゲームが終了すると同時に当該ゲーム装置20を待機状態に移行させる(図14のS2)。そして、制御部25は、当該ゲーム装置20が待機状態に移行すると、準備完了情報RFを管理装置30に通知するように第1通信部21を制御する(図14のS3)。図14のステップS3の後、制御部25は、管理装置30から開始指示情報STの通知を受けたか否かを判定する(図14のS4)。制御部25は、管理装置30から開始指示情報STの通知を受けたと判定すると、当選演出を実行するように当選演出部23を制御する(図14のS5)。そして、制御部25は、当該ゲーム装置20における当選演出が終了すると、管理装置30に対して当選演出が終了したことを示す終了情報を通知するように第1通信部21を制御する(図14のS6)。なお、図7のステップS6および図9のステップS4において、管理装置30の制御部38は、自ブロックBL内の全ゲーム装置20から終了情報の通知を受けると、自ブロックBLにおけるJP賞の当選演出は終了したと判定する。
【0050】
図15は、JP当選演出の一連の流れを説明するための図である。説明の便宜上、本実施形態では、2次ゲームを含めたゲーム進行時間が10分であるプッシャーゲーム装置、ゲーム進行時間が4分である競馬ゲーム装置、および、ゲーム進行時間が4秒であるスロットマシンが1台ずつ各ブロックBLに設置されるものとする。そして、プッシャーゲーム装置はタイプAに属し、競馬ゲーム装置はタイプBに属し、スロットマシンはタイプCに属する。なお、これは一例であり、各ブロックBLに属するゲーム装置20の種類や数は任意である。また、タイプの数や種類も任意である。図15において、管理装置30は、自ブロックBLがJP賞またはミニJP賞に当選したことを検知すると、ゲーム進行時間が最も長いタイプAに属するプッシャーゲーム装置に対して最先に、準備指示情報RS1を通知する。プッシャーゲーム装置は、管理装置30から準備指示情報RS1の通知を受けると、その通知を受けた後に実行しているゲームが終了すると同時に待機状態となる。図15のTaは、プッシャーゲーム装置のゲーム進行時間を示す(Ta=10分)。図15に示すように、プッシャーゲーム装置は、管理装置30からの準備指示情報RS1の通知を受けた後に実行しているゲームが終了すると、準備完了情報RF1を管理装置30に通知する。
【0051】
管理装置30は、プッシャーゲーム装置から準備完了情報RF1の通知を受けると、タイプAの次にゲーム進行時間が長いタイプBに属する競馬ゲーム装置に対して準備指示情報RS2を通知する。競馬ゲーム装置は、管理装置30から準備指示情報RS2の通知を受けると、その通知を受けた後に実行しているゲームが終了すると同時に待機状態となる。図15のTbは、競馬ゲーム装置のゲーム進行時間を示す(Tb=4分)。図15に示すように、競馬ゲーム装置は、管理装置30からの準備指示情報RS2の通知を受けた後に実行しているゲームが終了すると、準備完了情報RF2を管理装置30に通知する。
【0052】
管理装置30は、競馬ゲーム装置から準備完了情報RF2の通知を受けると、タイプBの次にゲーム進行時間が長い(全てのタイプの中で最もゲーム進行時間が短い)タイプCに属するスロットマシンに対して準備指示情報RS3を通知する。スロットマシンは、管理装置30から準備指示情報RS3の通知を受けると、その通知を受けた後に実行しているゲームが終了すると同時に待機状態となる。図15のTcは、スロットマシンのゲーム進行時間を示す(Tc=4秒)。図15に示すように、スロットマシンは、管理装置30からの準備指示情報RS3の指示を受けた後に実行しているゲームが終了すると、準備完了情報RF3を管理装置30に通知する。
【0053】
管理装置30は、スロットマシンから準備完了情報RF3の通知を受けて、自ブロックBL内の全ゲーム装置20が準備完了状態(当選演出の準備が完了した状態)となったことを検知すると、自ブロックBL内の全ゲーム装置20に対して一斉に開始指示情報STを通知する。これにより、プッシャーゲーム装置、競馬ゲーム装置およびスロットマシンの各々で当選演出処理が一斉に実行される。
【0054】
ここで、上述の特許文献1に開示されたゲームシステムでは、管理装置30が自ブロックBL内の各ゲーム装置20に対して当選演出の実行を指示するとき、当該管理装置30は、各ゲーム装置20に対して一斉に準備指示情報RSを通知する。そして、管理装置30は、各ゲーム装置20が待機状態に移行したことを検知すると、自ブロックBL内の各ゲーム装置20に対して一斉に開始指示情報STを通知する。この態様(「対比例」と呼ぶ)では、ゲーム装置20の待機時間(準備指示情報RSの通知を受けて待機状態に移行してから、開始指示情報STの通知を受けて当選演出を開始するまでの時間)が長期化するという問題がある。例えば対比例において、上述のプッシャーゲーム装置(ゲーム進行時間が10分)、競馬ゲーム装置(ゲーム進行時間が4分)およびスロットマシン(ゲーム進行時間が4秒)が1台ずつ各ブロックBLに設定される構成の下、あるブロックBLの管理装置30が、自ブロックに属する複数のゲーム装置(プッシャーゲーム装置、競馬ゲーム装置およびスロットマシン)が同時にゲームを開始したタイミングで、これらのゲーム装置に対して一斉に準備指示情報RSを通知した場合を想定する。この場合、準備指示情報RSが各ゲーム装置に通知されてから4秒後にスロットマシンは待機状態となる。また、準備指示情報RSが各ゲーム装置に通知されてから4分を過ぎると、競馬ゲーム装置は待機状態となる。そのため、ゲーム進行時間が最も長いプッシャーゲーム装置が待機状態となるまでの間(最大10分)、競馬ゲーム装置とスロットマシンは、ゲームがプレイできない待機状態が継続することになるため、これらのゲーム装置の待機時間が長期化してしまう。したがって、遊技施設におけるゲーム装置の稼働率の低下を招くという問題が生じる。
【0055】
これに対して、本実施形態においては、管理装置30が自ブロックBL内の各ゲーム装置20に対して当選演出の実行を指示するとき、当該管理装置30は、ゲーム進行時間が長いタイプに属するゲーム装置20から順に準備指示情報RSを通知するから、上述の特許文献1に開示されたゲームシステムに比べて、ゲーム装置20の待機時間を短くできるという利点がある。つまり、タイプAに属するゲーム進行時間が最も長いプッシャーゲーム装置に対して準備指示情報RSが通知されてから、当該プッシャーゲーム装置が待機状態に移行するまでの間、競馬ゲーム装置とスロットマシンに対しては準備指示情報RSが通知されないので、これらのゲーム装置ではゲームを継続することが可能となる。さらに、タイプBに属する競馬ゲーム装置に対して準備指示情報RSが通知されてから、当該競馬ゲーム装置が待機状態に移行するまでの間、スロットマシンに対しては準備指示情報RSが通知されないので、スロットマシンではゲームを継続することが可能となる。したがって、ゲーム進行時間が最も短いタイプCに属するスロットマシンは、タイプAおよびタイプBが待機状態になるまで、ゲームを継続させることが可能となる。
【0056】
<B:第2実施形態>
【0057】
第2実施形態においては、中央管理装置10がJP抽選およびミニJP抽選の両方を実行する点で第1実施形態と相違する。第2実施形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態と同じ符号を付して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0058】
第2実施形態に係るゲームシステムの全体構成は、図1と同様である。図16は、各ブロックBLの管理装置30の概略構成を示すブロック図である。図16に示すように、管理装置30はJP抽選部35を有しない点で第1実施形態と相違する。図17は、中央管理装置10の概略構成を示すブロック図である。図17に示すように、中央管理装置10は、JP抽選部15と当選ブロック決定部17とを有する点で第1実施形態と相違する。
【0059】
JP抽選部15は、所定の抽選確率に基づいてJP賞に当選するか否かの抽選を実行する。本実施形態では、各ブロックBLの管理装置30から配当量を受信したタイミングがJP抽選のトリガー(契機)となる。具体的には、制御部18は、各ブロックBLから配当量の通知を受けるたびに、JP抽選を実行するようにJP抽選部15を制御する。JP抽選では、JP抽選のトリガーとなった配当量を通知したブロックBLにおけるメダル消費量に応じた当選確率でJP賞に当選するか否かを抽選する。具体的には、当選確率は、所定の抽選確率に、JP抽選のトリガーとなった配当量を通知したブロックBLの配当量の差分(今回通知された配当量−前回通知された配当量)を乗じたものである。つまり、JP抽選のトリガーとなった配当量を通知したブロックBLにおけるメダル消費量が多いほどJP賞に当選する確率は高くなる。なお、これは一例であり、JP賞の当選確率の決定方法は任意である。
【0060】
当選ブロック決定部17は、複数のブロックBLのうちJP賞が付与されるブロックBL(「JP当選ブロック」と呼ぶ)を決定する。制御部18は、JP抽選部15によるJP抽選の結果、JP賞に当選したことを検知すると、JP当選ブロックを決定するように当選ブロック決定部17を制御する。本実施形態では、当選ブロック決定部17は、JP賞に当選したときのJP抽選のトリガーとなった配当量を通知したブロックBLをJP当選ブロックとして決定している。例えば、あるブロックBLから通知された配当量がトリガーとなって実行されたJP抽選の結果、JP賞に当選した場合は、当選ブロック決定部17は、当該あるブロックBLをJP当選ブロックとして決定する。なお、これに限らず、当選ブロック決定部17によるJP当選ブロックの決定方法は任意である。例えば当選ブロック決定部17は、全てのブロックBLを抽選対象としてJP当選ブロックに当選するか否かの抽選を行って、JP当選ブロックを決定することもできる。そして、全メダル消費量が多いブロックBLほどJP当選ブロックに当選する確率が高くなる態様とすることもできる。
【0061】
次に、中央管理装置10が実行する抽選処理について説明する。図18は、抽選処理の具体的な内容を示すフローチャートである。この抽選処理は、第1実施形態における管理装置30でのJP処理と中央管理装置10でのミニJP抽選処理とを一つにまとめた処理である。
【0062】
まず中央管理装置10の制御部18は、管理装置30から配当量の通知を受けたか否かを判定する(図18のS1)。制御部18は、配当量の通知を受けたと判定すると、JP抽選を実行するようにJP抽選部15を制御する(図18のS2)。そして、制御部18は、JP抽選の結果、JP賞に当選したか否かを判定する(図18のS3)。制御部18は、JP賞に当選したと判定すると、JP当選ブロックを決定するように当選ブロック決定部17を制御する(図18のS4)。当選ブロック決定部17によってJP当選ブロックが決定されると、制御部18は、そのJP当選ブロックに対してJP当選情報を通知するように第3通信部11を制御する(図18のS5)。
【0063】
図18のステップS5の後、制御部18は、JP当選ブロック以外の他のブロックBLを抽選対象としてミニJP抽選を実行するようにミニJP抽選部16を制御する(図18のS6)。図18のステップS6の後、制御部18は、他のブロックBLの管理装置30に対して、ミニJP当選情報を通知するように第3通信部11を制御する(図18のS7)。
【0064】
次に、各ブロックBLの管理装置30が実行する第2JP処理について説明する。図19は、第2JP処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず、管理装置30の制御部38は、中央管理装置10からJP当選情報の通知を受けたか否かを判定する(図19のS1)。制御部38は、中央管理装置10からJP当選情報の通知を受けたと判定すると、図7のステップS5および図9のステップS3と同様、当選演出を指示するための指示処理を実行する(図19のS2)。図19のステップS2の後、制御部38は、自ブロックBLにおけるJP賞の当選演出が終了したか否かを判定する(図19のS3)。制御部38は、自ブロックBLにおける当選演出が終了したと判定すると、自ブロックBL内の各ゲーム装置20について、プレイヤーの有無(プレイヤーが存在しているか否か)を判定する(図19のS4)。そして、制御部38は、自ブロックBLに属する複数のゲーム装置20のうち、図19のステップS4でプレイヤーが存在していると判定したゲーム装置20を対象としてJP当選ゲーム装置を特定するように特定部36を制御する(図19のS5)。図19のステップS5の後、制御部38は、特定部36で特定されたJP当選ゲーム装置に対して、JP特定情報と、メモリ34に記憶されている合計配当量とを通知するように第2通信部31を制御する(図19のS6)。図19のステップS6の後、制御部38は、メモリ34に記憶されている合計配当量の値を初期値に戻すように初期化部37を制御する(図19のS7)。また、制御部38は、前述のJP抽選処理と同様に、ゲーム装置20ごとのメダル消費量の累積値(メダル消費枚数の計数値)を初期化するように取得部33を制御する。
【0065】
なお、その他の合計配当量更新処理(図6)、ミニJP処理(図9)、JP配当量付与処理(図10)、ミニJP配当量付与処理(図11)、当選演出(図13、図14)の内容は、第1実施形態と同じである。
【0066】
次に、図20を参照しながら、あるブロックBLがJP賞に当選したときにおけるゲームシステム100全体の動作を具体的に説明する。図21に示すように、中央管理装置10は、あるブロックBLからの配当量を受信したタイミングをトリガーとして(図20のb1)、JP抽選を実行する。JP抽選の結果、JP賞に当選すると、中央管理装置10は、そのときのJP抽選のトリガーとなった配当量を通知した当該ブロックBLを、JP当選ブロックとして特定する。そして、中央管理装置10は、当該ブロックに対して、JP当選情報を通知する(図20のb2)。また、中央管理装置10は、当該ブロック以外の他のブロックを抽選対象としてミニJP抽選を実行する。そして、中央管理装置10は、他のブロックBLに対してミニJP当選情報を通知する(図20のb3)。
【0067】
続いて、各ブロックBLでは当選演出が行われるが、この詳細な内容は前述の当選演出で説明した内容と同じである。当選演出が終了すると、上記あるブロックBLの管理装置30は、JP当選ゲーム装置を特定し、当該JP当選ゲーム装置に対してJP特定情報およびJP配当量を通知する。そして、JP当選ゲーム装置のプレイヤーにはJP配当量分のメダルが付与される。また、当選演出が終了すると、他のブロックBLの管理装置30は、ミニJP当選ゲーム装置を特定し、当該ミニJP当選ゲーム装置に対してミニJP特定情報およびミニJP配当量を通知する。そして、ミニJP当選ゲーム装置のプレイヤーにはミニJP配当量分のメダルが付与される。
【0068】
以上に説明したように、第2実施形態においては、中央管理装置10で実行されるJP抽選の結果、あるブロックBLがJP賞に当選すると、中央管理装置10は、当該ブロックBL以外の他のブロックBLを抽選対象としてミニJP抽選を実行する。そして、当該ミニJP抽選の結果、他のブロックBLは、複数種類のミニJP賞(ミニJP(A)賞、ミニJP(B)賞)のうちの何れかに必ず当選する。つまり、第1実施形態と同様に、あるブロックBLにJP賞を奪われた他のブロックBLにもミニJP(A)賞またはミニJP(B)賞が必ず付与されるから、JP賞に当選したブロックBL以外の他のブロックBLには何も特典が付与されない態様に比べて、JP抽選に対するプレイヤーの期待感を高めることができるという利点がある。
また、上述の第1実施形態のように、JP抽選を各ブロックBLで実行する態様では、例えば複数のブロックBLが同時にJP賞に当選したときの処理が複雑化してしまう。これに対して、第2実施形態においては、中央管理装置10は、当該中央管理装置10が実行するJP抽選でJP賞に当選するたびに、複数のブロックBLのうちの何れか1つをJP当選ブロックとして決定するから、上述のような問題は発生し難い。
【0069】
<C:変形例>
以上の各形態には様々な変形が加えられる。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は併合され得る。
【0070】
(1)変形例1
上述の第1実施形態において、各ブロックBLの管理装置30は、告知部60をさらに備える態様とすることもできる(図21参照)。告知部60は、遊技施設(ブロックBL)の店員向けに各ゲーム装置20で当選演出が開始されることを知らせる告知情報を出力する。図21の態様において、制御部38は、自ブロックBLでのJP抽選の結果、自ブロックBLがJP賞に当選したことを検知してから、または、中央管理装置10からミニJP当選情報の通知を受けてから、各ゲーム装置20に対して一斉に開始指示情報STを通知するまでの間、告知情報を出力するように告知部60を制御する。上述の告知情報には、画像信号や音声信号が含まれる。告知部60は、画像を出力する画像出力端子や音声を出力する音声端子などで構成され得る。各ブロックBLの店員が、管理装置30の告知部60にディスプレイやスピーカを接続すると、ディスプレイには告知画像が表示され、スピーカからは告知信号が出力される。告知部60は、開始指示情報STを通知するまでに告知情報を一回だけ出力する態様や、告知情報を繰り返し出力する態様など告知態様は任意である。例えば、開始指示情報STを通知するまでの時間を1分毎にカウントダウンするような音声出力が好適である。これにより、各ブロックBL(遊技施設)の店員は、当該ブロックBL内の各ゲーム装置20で当選演出が開始されることを事前に察知できる。そして、各ブロックBLの店員は、当該ブロックBL内の各ゲーム装置20で当選演出が開始される前に、イベントなどを開催して店内を盛り上げることができる。
【0071】
また、上述の第2実施形態においても、各ブロックBLの管理装置30が上述の告知部60を備える態様とすることができる(図22参照)。図22の態様において、制御部38は、中央管理装置10からJP当選情報またはミニJP当選情報の通知を受けてから、各ゲーム装置20に対して一斉に開始指示情報STを通知するまでの期間、各ゲーム装置20で当選演出が開始されることを知らせる告知情報を出力するように告知部60を制御する。要するに、各ブロックBLの管理装置30は、当該ブロックBLがJP賞またはミニJP賞に当選してから、各ゲーム装置20に対して当選演出の開始を指示するまでの間に、当該各ゲーム装置20で当選演出が開始されることを知らせる告知情報を出力する告知部60をさらに備えることができる。
【0072】
(2)変形例2
各ブロックBLの各ゲーム装置20は、当該ゲーム装置20のプレイヤーが保有するクレジット数を管理するサーバ装置と通信可能であってもよい。この態様では、ゲーム装置20の制御部25は、自ブロックBL内の管理装置30からJP特定情報およびJP配当量が通知されると、JP配当量に相当するクレジット数を現在のクレジット数に加算することを指示する指示情報をサーバ装置へ送信する。この態様によれば、例えばJP配当量に相当するメダル量が、ゲーム装置20のホッパーを経由して払い出し可能な量を超える場合であっても、ゲーム装置20が、サーバ装置に対して、JP配当量に相当するクレジット数を現在のクレジット数に加算するように指示することで、JP配当量の付与処理を完了させることができる。つまり、付与部24の制御には、JP配当量分のクレジットをサーバ装置へ送信する制御が含まれる。
【0073】
(3)変形例3
上述の各実施形態では、各ブロックBLの管理装置30は、中央管理装置10から合計配当量の通知を受けているが、これに限らず、各ゲーム装置20が、中央管理装置10からの合計配当量の通知を受ける態様とすることもできる。中央管理装置10は、各ブロックBLの管理装置30からの配当量の通知をトリガーとして、その時点での合計配当量を算出する(ここまでは上述の各実施形態と同様)。そして、中央管理装置10は、そのトリガーとなった配当量を通知したブロックBL内の各ゲーム装置20に対して、算出した合計配当量を通知する。
【0074】
この態様では、各ブロックBLの管理装置30は、自ブロックBLがJP賞に当選したことを検知(中央管理装置10からJP当選情報の通知を受けてJP当選を検知する態様も含む)すると、当選演出の終了後、JP当選ゲーム装置に対してJP特定情報を通知する。また、各ブロックBLの管理装置30は、自ブロックBLがミニJP賞に当選したことを検知すると、当選演出の終了後、ミニJP当選ゲーム装置に対してミニJP特定情報を通知する。一方、各ゲーム装置20の制御部25は、自ブロックBL内の管理装置30からJP特定情報の通知を受けると、中央管理装置10から通知された最新の合計配当量(JP配当量)をプレイヤーに付与するように付与部24を制御する。なお、例えば各ゲーム装置20は、中央管理装置10から通知される合計配当量を記憶するためのメモリを備えていてもよい。また、各ゲーム装置20の制御部25は、自ブロックBL内の管理装置30からミニJP特定情報の通知を受けると、当選したミニJP賞に応じたミニJP配当量をプレイヤーに付与するように付与部24を制御する。例えば管理装置30または中央管理装置10がミニJP配当量を算出し、その算出したミニJP配当量をミニJP当選ゲーム装置に通知することもできるし、ミニJP当選ゲーム装置が、ミニJP特定情報と、中央管理装置10から通知された最新の合計配当量とに基づいてミニJP配当量を算出することもできる。
【0075】
(4)変形例4
上述の各実施形態では、各ブロックBLの各ゲーム装置20は、当該ゲーム装置20でメダルが消費されるたびに、メダル消費枚数の情報を生成して自ブロックBLの管理装置30に送信しているが、これに限らず、例えば各ゲーム装置20は、当該ゲーム装置20における単位時間当たり(例えば1分当たり)のメダル消費量を計数し、その計数値を示すメダル消費枚数を自ブロックBLの管理装置30に送信することもできる。この態様では、各ブロックBLの管理装置30は、自ブロックBLのゲーム装置20からのメダル消費枚数を受信したタイミングをトリガーとして、所定の抽選確率×メダル消費枚数の当選確率に基づいてJP抽選を実行する。
【0076】
(5)変形例5
上述の各実施形態では、各ゲーム装置20からメダル消費枚数を受信したタイミングでJP抽選を実行するようにしていたが、JP抽選を実行する期間とJP抽選を実行しない期間を設けるようにしてもよい。例えば、例えば全ブロックBLでプレイしているプレイヤーの数が一定人数以上となった場合や、またはプレイヤーの数が増える時間帯(例えば11時から20時まで)となった場合にJP抽選を実行するようにしてもよい。
【0077】
(6)変形例6
上述の第1実施形態では、自ブロックBLで実行したJP抽選の結果、JP賞に当選した場合は、その当選したJP賞は自ブロックに付与されるが、これに限らず、その当選したJP賞が他のブロックBLに付与される態様であってもよい。この態様では、各ブロックBLの管理装置30は、当該ブロックBLにおけるJP抽選の結果、JP賞に当選すると、JP当選情報を中央管理装置10に通知する。そして、中央管理装置10が、1つのJP当選ブロックを決定する。中央管理装置10によるJP当選ブロックの決定方法は任意であるが、例えば中央管理装置10は、全ブロックBLを抽選対象としてJP当選ブロックに当選するか否かの抽選を行って、JP当選ブロックを決定することもできる。そして、全メダル消費量が多いブロックBLほどJP当選ブロックに当選する確率が高くなる態様とすることもできる。
【0078】
(7)変形例7
上述の各実施形態では、初期値の1000枚に対して、各ブロックBLの管理装置30からの配当量を累積させた合計配当量を、JP賞に当選した場合のJP配当量とする態様を例示したが、これに限らず、合計配当量の全てをJP配当量に充てなくてもよい。例えば、合計配当量をJP配当量とミニJP配当量の両方に充てるようにしてもよい。つまり、全ブロック数を100としたとき、1ブロックBLに付与すべきJP配当量と、10ブロックBLに付与すべきミニJP(A)賞に対応したミニJP配当量と、残り89ブロックBLに付与すべきミニJP(B)賞に対応したミニJP配当量を、合計配当量から分配するようにしてもよい。
【0079】
(8)変形例8
上述の各実施形態では、複数種類のミニJP賞は、ミニJP配当量がJP配当量の10分の1であるミニJP(A)賞と、ミニJP配当量がJP配当量の100分の1であるミニJP(B)賞とからなる態様を例示したが、これに限らず、ミニJP賞の種類や数は任意である。例えば、上述のミニJP(A)賞およびミニJP(B)賞の他、ミニJP配当量がメダル1枚のみ(実質的にはハズレに等しい)となるミニJP賞が設けられる態様とすることもできる。また、ギャンブル性を高めるために、上述のミニJP(A)賞およびミニJP(B)賞の他、ミニJP配当量がメダル0枚となるミニJP賞が設けられる態様とすることもできる。
【0080】
(9)変形例9
上述の各実施形態における当選演出は、ミニJP抽選が実行されない構成の下でも適用可能である。この変形例であってもゲーム装置20の待機時間を短くできるという利点が得られる。この態様では、各ブロックBLの管理装置30がJP抽選を実行してもよいし、中央管理装置10がJP抽選を実行してもよい。
【0081】
すなわち、複数のゲーム装置と、前記各ゲーム装置と通信可能な管理装置とをそれぞれ有する複数のブロックと、前記各ブロックの前記管理装置と通信可能な中央管理装置とを備え、前記各ブロックの前記管理装置は、当該ブロックに属する前記各ゲーム装置で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部と、前記取得部で取得された前記配当量を前記中央管理装置へ通知する配当量通知部と、所定の抽選確率に基づいて特定賞に当選するか否かを抽選する抽選部と、当該ブロックが前記特定賞に当選すると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置のうちの何れかを当選ゲーム装置として特定する特定部と、前記特定部にて特定された前記ゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が前記当選ゲーム装置として特定されたことを示す特定情報を通知する特定情報通知部と、当該ブロックが前記特定賞に当選すると、その当選情報を前記中央管理装置へ通知する当選情報通知部と、を備え、前記中央管理装置は、前記各ブロックの前記管理装置から通知された前記配当量の合計に基づいて合計配当量を算出する合計配当量算出部と、前記各ブロックの前記管理装置または前記各ブロックに属する前記複数のゲーム装置に対して、前記合計配当量を通知する合計配当量通知部と、を備え、前記各ブロックに属する前記各ゲーム装置は、当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記特定情報が通知されると、前記合計配当量分の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部を備えるゲームシステムにおいて、上記当選演出を行うようにしてもよい。
【0082】
また、複数のゲーム装置と、前記各ゲーム装置と通信可能な管理装置とをそれぞれ有する複数のブロックと、前記各ブロックの前記管理装置と通信可能な中央管理装置とを備え、前記各ブロックの前記管理装置は、当該ブロックに属する前記各ゲーム装置で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部と、前記取得部で取得された前記配当量を前記中央管理装置へ通知する配当量通知部と、当該ブロックが特定賞に当選したことを示す当選情報が前記中央管理装置から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置の何れかを当選ゲーム装置として特定する特定部と、前記特定部にて特定された前記ゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が前記当選ゲーム装置として特定されたことを示す特定情報を通知する特定情報通知部と、を備え、前記中央管理装置は、前記各ブロックの前記管理装置から通知された前記配当量の合計に基づいて合計配当量を算出する合計配当量算出部と、前記各ブロックの前記管理装置または前記各ブロックに属する前記複数のゲーム装置に対して、前記合計配当量を通知する合計配当量通知部と、前記特定賞の抽選を実行する抽選部と、前記抽選部で行われた抽選で前記特定賞に当選すると、前記複数のブロックのうちの何れかを前記特定賞が付与されるブロックとして決定する当選ブロック決定部と、前記当選ブロック決定部で決定されたブロックに対して前記当選情報を通知する当選情報通知部と、を備え、前記各ブロックに属する前記各ゲーム装置は、当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記特定情報が通知されると、前記合計配当量分の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部を備えるゲームシステムにおいて、上記当選演出を行うようにしてもよい。
【0083】
(10)変形例10
上述の各実施形態では、各ゲーム装置20は、当該ゲーム装置20で消費されたメダル消費量を自ブロックBL内の管理装置30へ送信し、管理装置30の制御部38は、自ブロックBL内の各ゲーム装置20から送信されたメダル消費量の累積値を合計し、その合計値に所定の割合を乗じて配当量を算出するように取得部33を制御する態様を例示した。これに限らず、例えば自ブロックBL内の各ゲーム装置20で消費されたメダル消費量に対して所定の割合を乗じた単位配当量を、あらかじめ各ゲーム装置20が算出し、その算出した単位配当量を自ブロックBLの管理装置30に送信する態様であってもよい。この態様では、管理装置30の制御部38は、自ブロックBL内の各ゲーム装置20から送信された単位配当量の累積値を合計して配当量を算出するように取得部33を制御する。要するに、取得部33は、自ブロックBLに属する各ゲーム装置20のメダル消費量の合計の一部である配当量を取得するものであればよい。
【0084】
(11)変形例11
上述の各実施形態では、管理装置30の取得部33は、前回のJP抽選で累積値が初期化(ゼロにクリア)された後に自ブロックBL内の各ゲーム装置20から送信されたメダル消費量を累積した累積値に対して所定の割合を乗じた値を、配当量として取得する態様を例示した。これに限らず、例えば取得部33は、所定の期間毎に、その期間内に自ブロックBL内の各ゲーム装置20から送信されたメダル消費量だけを累積した累積値に対して所定の割合を乗じた値を、配当量として取得する態様であってもよい。
【0085】
この態様でも、メモリ12には、配当量の累積値がブロックBLごとに記憶される。この態様では、制御部18は、各ブロックBLの管理装置30から配当量の通知を受けるたびに、当該通知された配当量と、それまでメモリ12に記憶されていた配当量の累積値とを足し合わせた値をメモリ12に書き込む。これにより、メモリ12に記憶された配当量の累積値は最新の値に更新される。また、制御部18は、各ブロックBLの管理装置30からの配当量の通知をトリガーとして、その時点での合計配当量を算出するように合計配当量算出部14を制御する。例えば、あるブロックBLの管理装置30から配当量の通知を受けると、まず制御部18は、メモリ12に記憶されていた当該ブロックBLの配当量の累積値を最新の値に更新する。次に、制御部38は、その更新した配当量の累積値と、メモリ12に記憶されている当該ブロック以外の他のブロックの配当量の累積値とを合計して合計配当量を算出するように合計配当量算出部14を制御する。
さらに、この態様を第2実施形態に適用した場合、中央管理装置10が実行するJP抽選では、JP抽選のトリガーとなった配当量に応じた当選確率でJP賞に当選するか否かを抽選することができる。具体的には、当選確率は、所定の抽選確率に、JP抽選のトリガーとなった配当量を乗じたものである。つまり、JP抽選のトリガーとなった配当量の値が大きいほどJP賞に当選する確率は高くなる。なお、これは一例であり、JP賞の当選確率の決定方法は任意である。
【符号の説明】
【0086】
10……中央管理装置、11……第3通信部、12……メモリ、14……合計配当量算出部、16……ミニJP抽選部、18……制御部、20……ゲーム装置、21……第1通信部、22……メダル検出部、23……当選演出部、24……付与部、25……制御部、30……管理装置、31……第2通信部、33……取得部、34……メモリ、35……JP抽選部、36……特定部、37……初期化部、38……制御部、40……ルータ、50……ゲートウェイ、60……告知部、100……ゲームシステム。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステムおよびゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プログレッシブジャックポット・ゲームシステムが広く知られている。このゲームシステムでは、複数のゲーム端末の各々における遊技媒体(例えばメダル)の消費量の一部を累積的に積み上げていき、所定の条件が成立したときに(例えば抽選で所定の賞に当選したときなど)、条件が成立したゲーム端末に対して、プールされている遊技媒体(説明の便宜上、「ジャックポット」と呼ぶ)が付与される。
【0003】
例えば特許文献1には、複数のゲーム端末をそれぞれが有する複数の店舗で一つのジャックポットを共有するワイドエリア型プログレッシブジャックポット・ゲームシステムが開示されている。特許文献1に開示されたゲームシステムでは、複数の店舗の各々とネットワークを介して接続される管理サーバが行うジャックポット抽選によって、ジャックポットが付与される1つの店舗が決定される。そして、当該1つの店舗で行われる抽選によって、当該1つの店舗内の複数のゲーム端末のうち、ジャックポットが付与される1つのゲーム端末が決定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−89864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたゲームシステムでは、ジャックポットが付与される店舗は1つだけであり、ジャックポットが付与されない他の店舗に対しては何も特典が付与されないため、ジャックポット抽選に対するプレイヤーの期待感を高めることができないという問題があった。また、ジャックポットの当選確率は各店舗における遊技媒体の消費量に応じて変動し、遊技媒体の消費量が多い店舗ほど当選確率が高くなるのが一般的である。そのため、客付きの悪い店舗ではジャックポット抽選に対するプレイヤーの期待感は一層希薄なものとなってしまう。
さらに、各店舗において、ジャックポットの当選演出を盛り上げるためのイベントを開催する場合であっても、ジャックポットが付与される店舗は1つだけであるため、ジャックポット抽選に対するプレイヤーの期待感を高めることができず、イベント自体が盛り上がらないという問題もあった。
【0006】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、ジャックポット抽選に対するユーザーの期待感を高めることができるゲームシステムを提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するために本発明が採用する手段を以下に説明する。なお、本発明の理解を容易にするために以下では図面の参照符号を便宜的に括弧書きで付記するが、本発明を図示の形態に限定する趣旨ではない。
【0008】
本発明に係るゲームシステムの第1の形態は、複数のゲーム装置(20)と、各ゲーム装置(20)と通信可能な管理装置(30)とをそれぞれ有する複数のブロック(店舗)と、各ブロックの管理装置(30)と通信可能な中央管理装置(10)とを備えるゲームシステム(100)であって、各ブロックの管理装置(30)は、当該ブロックに属する各ゲーム装置(20)で消費される遊技媒体(メダル等)の合計量の一部である配当量を取得する取得部(33)と、取得部で取得された配当量を中央管理装置(10)へ通知する配当量通知部(31、38)と、所定の抽選確率に基づいて第1特定賞(ジャックポット賞)に当選するか否かを抽選する第1抽選部(35)と、当該ブロックが第1特定賞に当選すると、当該ブロックに属する複数のゲーム装置(20)のうちの何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞(ミニジャックポット賞)のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が中央管理装置(10)から通知されると、当該ブロックに属する複数のゲーム装置(20)のうちの何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部(36)と、特定部(36)にて特定されたゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部(31、38)と、当該ブロックが第1特定賞に当選すると、その第1当選情報を中央管理装置(10)へ通知する第1当選情報通知部(31、38)と、を備え、中央管理装置(10)は、各ブロックの管理装置から通知された配当量の合計に基づいて合計配当量を算出する合計配当量算出部(14)と、各ブロックの管理装置(30)または各ブロックに属する複数のゲーム装置(20)に対して、合計配当量を通知する合計配当量通知部(11、18)と、あるブロックの管理装置(30)から第1当選情報が通知されると、当該あるブロック以外の他のブロックを対象として複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部(16)と、他のブロックに対して第2当選情報を通知する第2当選情報通知部(11、18)と、を備え、各ブロックに属する各ゲーム装置(20)は、当該ゲーム装置が属するブロックの管理装置(30)から第1特定情報が通知されると、合計配当量分の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの管理装置(30)から第2特定情報が通知されると、当選した第2特定賞に応じた量の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部(24)を備えることを特徴とする。
例えば上述の第1の形態において、第1抽選部は、自ブロックに属する各ゲーム装置から所定の情報(例えば当該ゲーム装置におけるメダル消費量を示す情報)を受信するたびに、抽選を実行することができる。この態様では、各ゲーム装置から送られてくる所定の情報の受信のタイミングが、第1抽選部による抽選のトリガー(契機)となる。
また、中央管理装置が各ブロックの管理装置に対して合計配当量を通知する態様では、各ブロックの管理装置は、中央管理装置から通知された合計配当量を記憶するための記憶部を備えていてもよい。この態様では、各ブロックの管理装置は、当該ブロックが第1特定賞に当選すると、第1特定賞が付与されるゲーム装置に対して、記憶部に記憶された合計配当量と第1特定情報とを通知する。そして、当該ゲーム装置は、管理装置から通知された合計配当量を、プレイヤーに付与する。
合計配当量算出部は、各ブロックの管理装置から通知された配当量の合計をそのまま合計配当量として算出することもできるし、各ブロックの管理装置から通知された配当量の合計に所定の枚数の初期値を加算した値を合計配当量として算出することもできるし、これらの合計配当量に所定の割合を乗じた値を合計配当量として算出することもできる。例えば、各ブロックの管理装置から通知された配当量の合計を、そのまま第1特定賞(ジャックポット賞)の配当量分に充ててもよいし、各ブロックの管理装置から通知された配当量の合計を、第1特定賞(ジャックポット賞)の配当量分だけでなく第2特定賞(ミニジャックポット賞)の配当量分にも充てるようにしてもよい。
【0009】
本発明によれば、各ブロックで実行される第1特定賞の抽選の結果、あるブロックが第1特定賞に当選すると、当該あるブロック以外の他のブロックにも、複数種類の第2特定賞のうちの何れかが必ず付与されるから、第1特定賞に当選したブロック以外の他のブロックには何も特典が付与されない態様に比べて、第1特定賞の抽選に対するプレイヤーの期待感を高めることができるという利点がある。
また、上述の第1の形態では、第1特定賞の抽選は、各ブロックにおける管理装置が第1特定賞の抽選を実行するから、中央管理装置が第1特定賞の抽選および第2特定賞の抽選の両方を実行する態様に比べて、中央管理装置の処理負荷を軽減できるという利点がある。
【0010】
本発明に係るゲームシステムの第2形態は、複数のゲーム装置(20)と、各ゲーム装置(20)と通信可能な管理装置(30)とをそれぞれ有する複数のブロック(店舗)と、各ブロックの管理装置(30)と通信可能な中央管理装置(10)とを備えるゲームシステム(100)であって、各ブロックの管理装置(30)は、当該ブロックに属する各ゲーム装置(20)で消費される遊技媒体(メダル等)の合計量の一部である配当量を取得する取得部(33)と、取得部で取得された配当量を中央管理装置(10)へ通知する配当量通知部(31、38)と、当該ブロックが第1特定賞に当選したことを示す第1当選情報が中央管理装置(10)から通知されると、当該ブロックに属する複数のゲーム装置(20)の何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が中央管理装置(10)から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置(20)の何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部(36)と、特定部にて特定されたゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部(31、38)と、を備え、中央管理装置(10)は、各ブロックの管理装置(30)から通知された配当量の合計に基づいて合計配当量を算出する合計配当量算出部(14)と、各ブロックの管理装置(30)または各ブロックに属する複数のゲーム装置(20)に対して、合計配当量を通知する合計配当量通知部(11、18)と、第1特定賞の抽選を実行する第1抽選部(図17に示すJP抽選部15)と、第1抽選部で行われた抽選で第1特定賞に当選すると、複数のブロックのうちの何れかを第1特定賞が付与されるブロックとして決定する当選ブロック決定部(17)と、当選ブロック決定部で決定されたブロックに対して第1当選情報を通知する第1当選情報通知部(11、18)と、当選ブロック決定部で決定されたブロック以外の他のブロックを対象として複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部(16)と、他のブロックに対して第2当選情報を通知する第2当選情報通知部(11、18)と、を備え、各ブロックに属する各ゲーム装置(20)は、当該ゲーム装置が属するブロックの管理装置(30)から第1特定情報が通知されると、合計配当量分の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの管理装置(30)から第2特定情報が通知されると、当選した第2特定賞に応じた量の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部(24)を備えることを特徴とする。
本発明によれば、中央管理装置で実行される第1特定賞の抽選の結果、あるブロックが第1特定賞に当選すると、当該あるブロック以外の他のブロックにも、複数種類の第2特定賞のうちの何れかが必ず付与されるから、第1特定賞に当選したブロック以外の他のブロックには何も特典が付与されない態様に比べて、第1特定賞の抽選に対するプレイヤーの期待感を高めることができるという利点がある。
また、第2の形態においては、中央管理装置は、当該中央管理装置が実行する抽選で第1特定賞に当選するたびに、複数のブロックのうちの何れか1つを当選ブロックとして決定するから、複数のブロックが同時に第1特定賞に当選したときの競合処理の問題が発生し難い。
【0011】
上述の第1の形態および第2の形態の態様として、各ブロックに属する各ゲーム装置(20)は、当該ゲーム装置が属するブロックの管理装置(30)から指示を受けて当選演出を実行する当選演出部(23、25)を備える。また、各ブロックの管理装置(30)は、当該ブロックに属する複数のゲーム装置を、各々のゲーム進行時間に応じて複数のタイプに区分して管理する管理部(38)と、当該ブロックが第1特定賞または第2特定賞に当選したときに、ゲーム進行時間が最も長いタイプに属するゲーム装置から順に、当選演出の準備を指示する準備指示部(38、31、RS)と、当該ブロックに属する各ゲーム装置の全てに対して、当選演出を開始するように指示する開始指示部(38、31、ST)と、を備え、各ブロックの各ゲーム装置(20)は、当該ゲーム装置が属するブロックの管理装置(30)から当選演出の準備指示を受けると、当該ゲーム装置を待機状態に移行させる制御部(25)と、当該ゲーム装置が待機状態になると、当選演出の準備が完了したことを示す準備完了情報(RF)を当該ブロックの管理装置(30)に通知する準備完了通知部(25、21)と、を備え、準備指示部(38、31、RS)は、あるタイプに属する1または複数のゲーム装置に当選演出の準備を指示した後、当該あるタイプに属する1または複数のゲーム装置から準備完了情報(RF)が通知されると、当該あるタイプの次にゲーム進行時間が長いタイプに属する1または複数のゲーム装置に対して当選演出の準備を指示し、開始指示部(38、31、ST)は、当該ブロックに属する各ゲーム装置の全てから準備完了情報(RF)が通知された後、当選演出部に対して当選演出を開始するように指示する。
【0012】
ここで、各ブロックに属する複数のゲーム装置は、その種類によってゲーム進行時間の長さが異なる。例えばスロットマシンのゲーム進行時間は数秒、競馬などのレースゲームのゲーム進行時間は数分、プッシャーゲームのゲーム進行時間は10分以上という具合である。上述の特許文献1に開示されたゲームシステムでは、管理装置が自ブロック内の各ゲーム装置に対して当選演出の実行を指示するとき、当該管理装置は、自ブロックに属する各ゲーム装置に対して一斉に当選演出の準備指示を通知する。そして、管理装置は、各ゲーム装置が待機状態に移行したことを検知すると、自ブロック内の各ゲーム装置に対して一斉に当選演出の開始指示を通知する。この態様では、ゲーム装置の待機時間(管理装置からの準備指示を受けて待機状態に移行してから、管理装置からの開始指示を受けて当選演出を開始するまでの時間)が長期化するという問題がある。つまり、ゲーム進行時間が最も長いプッシャーゲーム装置が待機状態となるまでの間(最大10分)、競馬ゲーム装置とスロットマシンは、ゲームがプレイできない待機状態が継続することになるため、これらのゲーム装置の待機時間が長期化してしまう。したがって、遊技施設(店舗)におけるゲーム装置の稼働率の低下を招くという問題が生じる。
【0013】
これに対して、本発明においては、各ブロックの管理装置は、ゲーム進行時間が長いタイプに属するゲーム装置から順に当選演出の準備を指示する。より具体的には、各ブロックの管理装置は、あるタイプに属するゲーム装置に当選演出の準備を指示した後、当該あるタイプに属するゲーム装置から準備完了情報(RF)が通知されると、当該あるタイプの次にゲーム進行時間が長いタイプに属するゲーム装置に対して当選演出の準備を指示するから、上述の特許文献1に開示されたゲームシステムに比べて、ゲーム装置の待機時間を短くできるという利点がある。
【0014】
また、上述の第1の形態および第2の形態の態様として、特定部で第1当選ゲーム装置として特定されたゲーム装置の付与部は、当選演出部による当選演出が行われた後で、合計配当量分の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する。また、各ブロックの管理装置は、当該ブロックが第1特定賞または第2特定賞に当選してから、当選演出部で当選演出が実行されるまでの間に、当選演出部による当選演出が開始されることを知らせる告知情報を出力する告知部(60)を備える。各ブロックの店員は、告知部から出力される告知情報によって、当選演出が行われることを事前に察知できるため、当選演出開始前にイベントなどを開催して店内を盛り上げることができる。
【0015】
さらに、上述の第1の形態および第2の形態の態様として、各ブロックに属する各ゲーム装置は、当該ゲーム装置のプレイヤーが保有する遊技媒体のクレジット数を管理するサーバ装置と通信可能であり、当該ゲーム装置が属するブロックの管理装置から第1特定情報が通知されると、当該ゲーム装置における付与部は、合計配当量に相当するクレジット数を現在のクレジット数に加算することを指示する指示情報をサーバ装置へ送信する。この態様によれば、例えば遊技媒体がメダルであり、合計配当量分のメダルが、ゲーム装置のホッパーを経由して払い出し可能な量を超える場合であっても、ゲーム装置が、サーバ装置に対して、合計配当量に相当するクレジット数を現在のクレジット数に加算するように指示することで、合計配当量分のメダルの付与処理を完了させることができる。
【0016】
本発明は、ゲーム装置としても特定される。本発明に係るゲーム装置の第1の形態は、複数のブロック(店舗)のそれぞれに設けられた管理装置(30)と通信可能な中央管理装置(10)を備えるゲームシステム(100)における各ブロックの管理装置(30)と通信可能な複数のゲーム装置(20)を構成するゲーム装置であって、各ブロックの管理装置(30)は、当該ブロックに属する各ゲーム装置(20)で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部(33)と、取得部で取得された配当量を中央管理装置(10)へ通知する配当量通知部(31、38)と、所定の抽選確率に基づいて第1特定賞に当選するか否かを抽選する第1抽選部(35)と、当該ブロックが第1特定賞に当選すると、当該ブロックに属する複数のゲーム装置(20)のうちの何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が中央管理装置(10)から通知されると、当該ブロックに属する複数のゲーム装置(20)のうちの何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部(36)と、特定部にて特定されたゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部(31、38)と、当該ブロックが第1特定賞に当選すると、その第1当選情報を中央管理装置(10)へ通知する第1当選情報通知部(31、38)と、を備え、中央管理装置(10)は、各ブロックの管理装置から通知された配当量の合計に基づいて合計配当量を算出する合計配当量算出部(14)と、各ブロックの管理装置または各ブロックに属する複数のゲーム装置に対して、合計配当量を通知する合計配当量通知部(11、18)と、あるブロックの管理装置(30)から第1当選情報が通知されると、当該あるブロック以外の他のブロックを対象として複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部(16)と、他のブロックに対して第2当選情報を通知する第2当選情報通知部(11、18)と、を備えるものであり、当該ゲーム装置が属するブロックの管理装置(30)から第1特定情報が通知されると、合計配当量分の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの管理装置(30)から第2特定情報が通知されると、当選した第2特定賞に応じた量の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部(24)を備えることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係るゲーム装置の第2の形態は、複数のブロック(店舗)のそれぞれに設けられた管理装置(30)と通信可能な中央管理装置(10)を備えるゲームシステム(100)における各ブロックの管理装置(30)と通信可能な複数のゲーム装置(20)を構成するゲーム装置であって、各ブロックの管理装置(30)は、当該ブロックに属する各ゲーム装置で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部(33)と、取得部で取得された配当量を中央管理装置(10)へ通知する配当量通知部(31、38)と、当該ブロックが第1特定賞に当選したことを示す第1当選情報が中央管理装置(10)から通知されると、当該ブロックに属する複数のゲーム装置(20)の何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が中央管理装置(10)から通知されると、当該ブロックに属する複数のゲーム装置(20)の何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部(36)と、特定部にて特定されたゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部(31、38)と、を備え、中央管理装置(10)は、各ブロックの管理装置(30)から通知された配当量の合計に基づいて合計配当量を算出する合計配当量算出部(14)と、各ブロックの管理装置(30)または各ブロックに属する複数のゲーム装置(20)に対して、合計配当量を通知する合計配当量通知部(11、18)と、第1特定賞の抽選を実行する第1抽選部(図17に示すJP抽選部15)と、第1抽選部で行われた抽選で第1特定賞に当選すると、複数のブロックのうちの何れかを第1特定賞が付与されるブロックとして決定する当選ブロック決定部(17)と、当選ブロック決定部で決定されたブロックに対して第1当選情報を通知する第1当選情報通知部(11、18)と、当選ブロック決定部で決定されたブロック以外の他のブロックを対象として複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部(16)と、他のブロックに対して第2当選情報を通知する第2当選情報通知部(11、18)と、を備えるものであり、当該ゲーム装置が属するブロックの管理装置(30)から第1特定情報が通知されると、合計配当量分の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの管理装置(30)から第2特定情報が通知されると、当選した第2特定賞に応じた量の遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部(24)を備えることを特徴とする。
【0018】
なお、本明細書で用いる用語はそれぞれ次の意味をあらわす。
「遊技媒体」とは、プレイヤーがゲームに参加するために必要な媒体であり、その種類は任意である。典型的には遊技用のメダルが該当し得るが、例えばICカードやプリペイドカードなどの記録媒体に電気的若しくは磁気的に記録されたメダルの数を示す情報なども遊技媒体に該当し得る。
「クレジット」とは、ゲーム装置の記憶部に電気的若しくは磁気的に記録された遊技媒体の情報をいい、その数を「クレジット数」と呼ぶ。
遊技媒体の「消費」とは、ゲーム装置へ投入した遊技媒体がプレイヤーにとって取り戻し不能となり、当該ゲーム装置で展開されるゲームへの参加が確定した時点において発生する事象である。クレジット機能を有するゲーム装置においては、ゲーム装置へ投入した遊技媒体はクレジット数として記憶される。この態様において、遊技媒体をゲーム装置へ投入することは「消費」には該当しない。この場合は、クレジット数をゲームに使用することが「消費」に該当する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施形態に係るゲームシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明におけるゲーム装置を説明するための図である。
【図3】ゲーム装置の構成を示すブロック図である。
【図4】管理装置の構成を示すブロック図である。
【図5】中央管理装置の構成を示すブロック図である。
【図6】管理装置が実行する合計配当量更新処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図7】管理装置が実行するJP処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図8】中央管理装置が実行するミニJP抽選処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図9】管理装置が実行するミニJP処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図10】ゲーム装置が実行するJP配当量付与処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図11】ゲーム装置が実行するミニJP配当量付与処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図12】ゲームシステム全体の動作を説明するための図である。
【図13】管理装置が実行する指示処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図14】ゲーム装置が実行する当選演出処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図15】JP当選演出を具体的に説明するための図である。
【図16】本発明の第2実施形態に係る管理装置の構成を示すブロック図である。
【図17】第2実施形態に係る中央管理装置の構成を示すブロック図である。
【図18】中央管理装置が実行する抽選処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図19】管理装置が実行する第2JP処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図20】ゲームシステム全体の動作を説明するための図である。
【図21】第1実施形態に係る管理装置の変形例を示すブロック図である。
【図22】第2実施形態に係る管理装置の変形例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<A:第1実施形態>
<A−1:構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係るゲームシステム100の概略構成を示すブロック図である。このゲームシステム100は、プログレッシブジャックポット・ゲームシステムである。図1に示すように、ゲームシステム100は、複数のブロック(遊技施設)BLと、各ブロックBLと通信可能な中央管理装置10とを備える。複数のブロックBLの各々は、複数のゲーム装置20、管理装置30およびルータ40を含んでLAN(Local Area Network)が構成される。LAN上の各装置はルータ40を経由してWAN(Wide Area Network)と接続されている。WANとして、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を可能とするものが使用される。典型的には、インターネットが使用される。一方、中央管理装置10はルータの機能を有するゲートウェイ50を経由してWANと接続される。ルータ40およびゲートウェイ50には、WAN上でそれぞれを識別するためのIPアドレス(グローバルアドレス)が付与されている。また、中央管理装置10、複数のゲーム装置20および管理装置30の各装置は、ルータ40によってLAN上でそれぞれを識別するためのIPアドレス(プライベートアドレス)が付与される。さらに、本実施形態では、ゲートウェイ50とルータ40との間は、VPN(Virtual Private Network)が構築される。これにより、ネットワーク(WAN,LAN)上の各装置同士は、ルータ40やゲートウェイ50を経由して相互に通信が可能となる。
【0021】
ゲーム装置20は、プレイヤーによる直接的な操作を受けながら、当該プレイヤーにゲームを行わせるための機器である。「ゲーム」の種類は任意であり、例えばスロットゲーム、パズルゲーム、プッシャーゲーム、競馬ゲーム、麻雀ゲーム等が含まれる。つまり、本実施形態に係るゲーム装置20は、スロットゲームをプレイヤーに行わせるためのスロットマシンであってもよく、その種類は任意である。本実施形態において、ゲーム装置20で展開されるゲームにプレイヤーが参加するためには、当該ゲーム装置20の所定のスロット(不図示)にメダル(不図示)を投入することが要求される。例えばプッシャーゲームであれば、メダルの投入が、プレイヤーとしての参加資格の獲得を意味すると同時に、ゲームそれ自体に興じることに繋がる。また、ゲームの結果において一定の成績を収めたプレイヤーには、当該プレイヤーが投入したメダルの数よりも多いメダルが支払われる態様とすることもできる。
なお、図2に示すように、競馬ゲーム装置などのマルチプレイヤー対応型の複合ゲーム装置200は、ステーションまたはサテライトと称される複数のプレイヤーがプレイ可能な複数の個別ゲーム装置210と、各個別ゲーム装置210を制御するためのゲーム制御装置220とを含んで構成される。ここでは、1つの個別ゲーム装置210とゲーム制御装置220との組Pが、一つのゲーム装置20に相当する。つまり、本発明におけるゲーム装置20は、プレイヤーごとに設けられるものである。
【0022】
図3は、ゲーム装置20の概略構成を示すブロック図である。図3では、ひとつのゲーム装置20のみが代表的に図示されているが、各ブロックBLに属する各ゲーム装置20の構成は、ゲームの種類に関わらず、図3と同様である。図3に示すように、ゲーム装置20は、当該ゲーム装置20が属するブロックBL内のルータ40経由で管理装置30と通信を行うための第1通信部21と、メダル検出部22と、当選演出部23と、付与部24と、ゲーム装置20全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部25とを含んで構成される。
【0023】
メダル検出部22は、ゲーム装置20でメダルが消費されたことを検知すると、消費されたメダル枚数(メダル消費枚数)を制御部25へ通知する。制御部25は、当該メダル消費枚数を管理装置30へ送信するように第1通信部21を制御する。つまり、ゲーム装置20でメダルが消費されるたびに、メダル消費枚数が管理装置30へ送信される。後述するように、本実施形態では、管理装置30は、ゲーム装置20から受信したメダル消費枚数を計数することで、当該ゲーム装置20で消費されたメダルの累積値を把握する。
当選演出部23は、ジャックポット賞(以下、「JP賞」と呼ぶ)の当選演出を実行する。後述するように、制御部25は、管理装置30から所定の指示を受けると、当選演出を実行するように当選演出部23を制御する。
付与部24は、管理装置30から指示された量のメダルを当該ゲーム装置20のプレイヤーに付与する(払い出す)。その具体的な動作については後述する。
【0024】
図4は、各ブロックBLの管理装置30の概略構成を示すブロック図である。図4では、あるブロックBLにおける管理装置30を代表的に図示しているが、他のブロックにおける管理装置30の構成も図4と同様である。図4に示すように、管理装置30は、ルータ40経由で中央管理装置10と通信を行ったり、当該管理装置30が属するブロック(自ブロック)BL内の各ゲーム装置20と通信を行うための第2通信部31と、取得部33と、メモリ34と、JP抽選部35と、特定部36と、初期化部37と、管理装置30全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部38とを含んで構成される。
【0025】
取得部33は、自ブロックBL内の各ゲーム装置20で消費されるメダルの合計量の一部である配当量を取得する。本実施形態では、制御部38は、自ブロックBL内の複数のゲーム装置20ごとに、当該ゲーム装置20から送られてくるメダル消費枚数を計数してメダル消費量の累積値を算出するように取得部33を制御する。そして、制御部38は、所定の間隔(例えば1分ごと)で、各ゲーム装置20におけるメダル消費量の累積値を合計し、その合計値に所定の割合を乗じて配当量を算出するように取得部33を制御する。本実施形態では、各ゲーム装置20における消費メダル量の合計値に1%を乗じた値が配当量として定められる。例えば消費メダル量の合計値が10万枚ならば、配当量は1000枚(=100000×0.01)となる。なお、これは一例であり、上記所定の割合は任意の値に設定可能である。また、上記所定の間隔も任意の値に設定可能である。取得部33で算出される配当量は、各ゲーム装置20における消費メダル量の合計値に応じて決まり、その合計値が大きくなるほど配当量の値も大きくなる。制御部38は、取得部33で算出された配当量を中央管理装置10に通知するように第2通信部31を制御する。
【0026】
メモリ34は、各種のデータを記憶する。本実施形態では、メモリ34には、中央管理装置10から通知される合計配当量が記憶される。この合計配当量については後述する。また、本実施形態では、ブロックBL内の複数のゲーム装置は、各々のゲーム進行時間に応じて複数のタイプに区分され、どのゲーム装置20がどのタイプに属するのかを示すデータ(「タイプ別データ」と呼ぶ)がメモリ34に保持される。「ゲーム進行時間」とは、プレイヤーが参加資格を得たゲームの開始から終了までの時間を意味する。本実施形態では、ゲーム進行時間が10分以上のゲーム装置20が属するタイプA、ゲーム進行時間が数分程度のゲーム装置20が属するタイプB、ゲーム進行時間が1分未満のゲーム装置20が属するタイプCの3つのタイプが設けられる。例えばプッシャーゲーム装置はタイプA、競馬ゲーム装置はタイプB、スロットマシンはタイプCにそれぞれ振り分けられ、それを示すタイプ別データがメモリ34に記憶される。なお、上述のタイプ別データは、制御部38によって自動的に作成される態様であってもよいし、ゲームシステムの管理者などによって手動で作成される態様であってもよい。また、後述するように、制御部38は、メモリ34に記憶されたタイプ別データを利用して、JP賞の当選演出の準備を各ゲーム装置20に指示する。
【0027】
JP抽選部35は、JP賞に当選するか否かを抽選するジャックポット抽選(以下、「JP抽選」と呼ぶ)を実行する。本実施形態では、各ゲーム装置20からメダル消費枚数を受信したタイミングがJP抽選のトリガー(契機)となる。具体的には、制御部38は、各ゲーム装置20からメダル消費枚数を受信するたびに、JP抽選を実行するようにJP抽選部35を制御する。JP抽選では、メダル消費枚数に応じた当選確率で当選するか否かを抽選する。具体的には、当選確率は、「所定の抽選確率×メダル消費枚数」で表される。つまり、メダル消費枚数が多いほどJP抽選に当選する確率は高くなる。なお、これは一例であり、JP賞の当選確率の決定方法は任意である。本実施形態では、自ブロックBLで実行したJP抽選によりJP賞に当選した場合は、その当選したJP賞は自ブロックBLに付与される。つまり、JP抽選部35によるJP抽選は、自ブロックBLがJP賞に当選するか否かを抽選するものである。制御部38は、JP抽選部35によるJP抽選の結果、自ブロックBLがJP賞に当選すると、自ブロックがJP賞に当選したことを示す情報(以下、「JP当選情報」と呼ぶ)を中央管理装置10に通知するように第2通信部31を制御する。
【0028】
特定部36は、自ブロックBL内の複数のゲーム装置20のうちの何れかを、JP賞が付与されるJP当選ゲーム装置(第1当選ゲーム装置)として特定する。制御部38は、JP抽選部35によるJP抽選の結果、自ブロックBLがJP賞に当選したことを検知すると、JP当選ゲーム装置を特定するように特定部36を制御する。特定部36によるJP当選ゲーム装置の特定方法は任意である。例えば特定部36は、各ゲーム装置20を抽選対象として、JP当選ゲーム装置に当選するか否かの抽選を行ってJP当選ゲーム装置を特定する。この場合、例えば各ゲーム装置20の過去10分間のメダル消費量に応じた重み付けを付与して抽選を実行するのが好適である。また、JP賞に当選したときのJP抽選のトリガーとなったメダル消費枚数を通知したゲーム装置20をJP当選ゲーム装置として特定するようにしてもよい。制御部38は、特定部36によってJP当選ゲーム装置として特定されたゲーム装置20に対して、当該ゲーム装置20がJP当選ゲーム装置として特定されたことを示すJP特定情報と、メモリ34に記憶されている合計配当量とを通知するように第2通信部31を制御する。後述するように、この合計配当量は、JP当選ゲーム装置に対して付与されるメダルの量(「JP配当量」と呼ぶ)に相当する。
【0029】
また、特定部36は、自ブロックBL内の複数のゲーム装置20のうちの何れかを、後述のミニJP賞が付与されるミニJP当選ゲーム装置(第2当選ゲーム装置)として特定もする。つまり、JP抽選で当選したブロックBLの特定部36は、自ブロックBL内の複数のゲーム装置20のうちの何れかをJP当選ゲーム装置として特定する一方、JP抽選で当選しなかったブロックBLの特定部36は、自ブロックBL内の複数のゲーム装置20のうちの何れかをミニJP当選ゲーム装置として特定する。制御部38は、中央管理装置10からの通知によって、自ブロックBLが複数種類のミニJP賞のうちの何れかに当選したことを検知すると、ミニJP賞が付与されるミニJP当選ゲーム装置を特定するように特定部36を制御する。JP当選ゲーム装置の特定方法と同様に、特定部36によるミニJP当選ゲーム装置の特定方法は任意である。制御部38は、特定部36によってミニJP当選ゲーム装置として特定されたゲーム装置20に対して、当該ゲーム装置20がミニJP当選ゲーム装置として特定されたことを示すミニJP特定情報と、当選したミニJP賞の内容に応じた配当量とを通知するように第2通信部31を制御する。なお、当選したミニJP賞の内容を示す情報が、ミニJP特定情報に含まれる態様であってもよい。
【0030】
初期化部37は、所定の条件が成立すると、メモリ34に記憶されていた合計配当量を初期値に戻す(初期化)する。制御部38は、自ブロックBLがJP賞または後述のミニJP賞に当選すると、その時点でメモリ34に記憶されていた合計配当量を初期値に戻すように初期化部37を制御する。なお、初期値の値は任意であり、本実施形態では、初期値のメダル枚数は1000枚に設定される。また、初期値はゼロでもよい。
【0031】
図5は、中央管理装置10の概略構成を示すブロック図である。図5に示すように、中央管理装置10は、各ブロックBLの管理装置30と通信を行うための第3通信部11と、メモリ12と、合計配当量算出部14と、ミニJP抽選部16と、中央管理装置10全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部18とを含んで構成される。メモリ12は各種のデータを記憶する。本実施形態では、メモリ12には、ブロックBLごとの配当量が記憶されている。制御部18は、各ブロックBLの管理装置30から配当量の通知を受けるたびに、当該通知された配当量をメモリ12に書き込む。これにより、メモリ12に記憶された配当量は最新の値に更新される。
【0032】
合計配当量算出部14は、各ブロックBLの管理装置30から通知された配当量の合計に基づいて合計配当量を算出する。制御部18は、各ブロックBLの管理装置30からの配当量の通知をトリガーとして、その時点での合計配当量を算出するように合計配当量算出部14を制御する。例えば、あるブロックBLの管理装置30から配当量の通知を受けると、まず制御部18は、メモリ12に記憶されていた当該ブロックBLの配当量を最新の値(当該通知された配当量)に更新する。次に、制御部18は、その更新した配当量と、メモリ12に記憶されている当該ブロック以外の他のブロックの配当量とを合計して合計配当量を算出するように合計配当量算出部14を制御する。本実施形態では、各ブロックBLの管理装置30から通知された配当量の合計が、そのまま合計配当量として算出されているが、これは一例である。例えば、各ブロックBLの管理装置30から通知された配当量の合計に所定の枚数の初期値を加算した値を合計配当量として算出することもできるし、これらの合計配当量に所定の割合を乗じた値を合計配当量として算出することもできる。そして、制御部18は、当該あるブロックBLの管理装置30に対して、合計配当量算出部14で算出された合計配当量を通知するように第3通信部11を制御する。
【0033】
ミニJP抽選部16は、JP賞に当選したブロックBL以外の他のブロックBLを抽選対象として、複数種類のミニJP賞のうちの何れに当選するかを抽選するミニJP抽選を実行する。制御部18は、あるブロックBLの管理装置30からJP当選情報が通知されると、当該あるブロックBL以外の他のブロックBLを抽選対象としてミニJP抽選を実行するようにミニJP抽選部16を制御する。複数種類のミニJP賞は、当選を条件として付与されるメダルの量(「ミニJP配当量」と呼ぶ)がそれぞれ異なるものであり、何れも、JP配当量(JP賞の当選によって付与されるメダルの量)を超えることはない。本実施形態では、複数種類のミニJP賞は、ミニJP配当量がJP配当量の10分の1であるミニJP(A)賞と、ミニJP配当量がJP配当量の100分の1であるミニJP(B)賞とからなる。また、ミニJP抽選はハズレが無いように設定されており、抽選対象の他のブロックの各々は、ミニJP(A)賞またはミニJP(B)賞に必ず当選する。例えば全ブロックBLの数を100としたとき、ミニJP抽選の対象となるブロックBLの数は99となり、ミニJP抽選部16によるミニJP抽選の結果、ミニJP(A)賞に当選するブロックBLの数を10とする。また、ミニJP(B)賞に当選するブロックBLの数は89である。制御部18は、ミニJP抽選部16による抽選の後、他のブロックBLの管理装置30に対して、ミニJP(A)賞またはミニJP(B)賞に当選したことを示すミニJP当選情報を通知するように第3通信部11を制御する。
【0034】
<A−2:合計配当量更新処理>
次に、各ブロックBLの管理装置30が実行する合計配当量更新処理について説明する。図6は、合計配当量更新処理の具体的な内容を示すフローチャートである。前述したように、管理装置30の制御部38は、所定の間隔で、取得部33で算出された配当量を中央管理装置10へ通知するように第2通信部31を制御する(図6のS1)。図6のステップS1の後、制御部38は、中央管理装置10から合計配当量を受信する(図6のS2)。前述したように、中央管理装置10は、各ブロックBLの管理装置30からの配当量の通知をトリガーとして、その時点での合計配当量を算出する。そして、中央管理装置10は、配当量を通知したブロックBLの管理装置30に対して、その算出した合計配当量を通知する。制御部38は、中央管理装置10からの合計配当量の通知を受信し、メモリ34に記憶されている合計配当量を当該受信した合計配当量に更新する(図6のS3)。このようにして、管理装置30のメモリ34に記憶される合計配当量は、所定の間隔で更新される。合計配当量は、各ブロックBL内の各ゲーム装置20におけるメダル消費量が増えるほど大きい値となり、それに応じてJP当選ゲーム装置のプレイヤーが享受する利益も増大する。
【0035】
<A−3:JP処理>
次に、各ブロックBLの管理装置30が実行するJP処理について説明する。図7は、JP処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず、管理装置30の制御部38は、自ブロックBL内のゲーム装置20からメダル消費枚数を受信したか否かを判定する(図7のS1)。制御部38は、自ブロックBL内のゲーム装置20からメダル消費枚数を受信したと判定すると、JP抽選を実行するようにJP抽選部35を制御する(図7のS2)。そして、制御部38は、図7のステップS2におけるJP抽選の結果、自ブロックBLがJP賞に当選したか否かを判定する(図7のS3)。制御部38は、自ブロックがJP賞に当選したと判定すると、JP当選情報を中央管理装置10に通知するように第2通信部31を制御する(図7のS4)。
【0036】
図7のステップS4の後、制御部38は、当選演出を指示するための指示処理を実行するが(図7のS5)、この指示処理の内容については後述する。図7のステップS5の後、制御部38は、自ブロックBLにおけるJP賞の当選演出が終了したか否かを判定する(図7のS6)。制御部38は、自ブロックBLにおける当選演出が終了したと判定すると、各ゲーム装置20について、プレイヤーの有無(プレイヤーが存在しているか否か)を判定する(図7のS7)。ゲーム装置20にプレイヤーが存在しているか否かを判定する方法は任意である。プレイヤーを特定するプレイヤー識別番号を記憶させている会員カードを挿入させてプレイヤーに応じたゲームを提供するゲーム装置20であれば、会員カードが挿入されているか否かを、プレイヤーの有無を判断する条件として採用し得る。また、クレジット機能を有するゲーム装置20であれば、クレジット数の有無を、プレイヤーの有無を判断する条件として採用し得る。また、ゲームの消費によりゲームが進行しているか否かを、プレイヤーの有無を判断する条件として採用し得る。これらの条件を互いに組み合わせてもよい。そして、制御部38は、自ブロックBLに属する複数のゲーム装置20のうち、図7のステップS7でプレイヤーが存在していると判定したゲーム装置20を対象としてJP当選ゲーム装置を特定するように特定部36を制御する(図7のS8)。
【0037】
図7のステップS8の後、制御部38は、特定部36で特定されたゲーム装置20に対して、JP特定情報と、メモリ34に記憶されている合計配当量(JP配当量)とを通知するように第2通信部31を制御する(図7のS9)。図7のステップS9の後、制御部38は、メモリ34に記憶されている合計配当量の値を初期値に戻すように初期化部37を制御する(図7のS10)。本実施形態では、初期値が1000枚に設定されている。なお、これに限らず、初期値の値は任意の値に設定可能である。例えば初期値が0枚に設定される態様であってもよい。また、制御部38は、ゲーム装置10ごとのメダル消費量の累積値(メダル消費枚数の計数値)をゼロに戻して初期化するように取得部33を制御する。
【0038】
<A−4:ミニJP抽選処理>
次に、中央管理装置10が実行するミニJP抽選処理について説明する。図8は、ミニJP抽選処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず、中央管理装置10の制御部18は、JP賞が当選したブロックBLの管理装置30からJP当選情報の通知を受けたか否かを判定する(図8のS1)。制御部18は、JP賞が当選したブロックBLからJP当選情報の通知を受けたと判定すると、JP当選ブロック以外の他のブロックBLを抽選対象としてミニJP抽選を実行するようにミニJP抽選部16を制御する(図8のS2)。具体的には、制御部18は、JP当選ブロック以外の他のブロックBLのメダル配当量の多寡に応じて重み付けを付与してミニJP抽選を実行するようにミニJP抽選部16を制御し、ミニJP(A)賞に当選する10個のブロックBLを決定する。また、残りのブロックBLは、ミニJP(B)賞に当選となる。ミニJP(A)賞に当選するブロック数は、全ブロック数の1割程度が好適である。図8のステップS2の後、制御部18は、他のブロックBLの管理装置30に対して、ミニJP当選情報を通知するように第3通信部11を制御する(図8のS3)。
【0039】
<A−5:ミニJP処理>
次に、各ブロックBLの管理装置30が実行するミニJP処理について説明する。図9は、ミニJP処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず、管理装置30の制御部38は、中央管理装置10からミニJP当選情報の通知を受けたか否かを判定する(図9のS1)。制御部38は、中央管理装置10からミニJP当選情報の通知を受けたと判定すると、当該ミニJP当選情報の内容を確認する(図9のS2)。具体的には、制御部38は、中央管理装置10から通知されたミニJP当選情報がミニJP(A)賞およびミニJP(B)賞のうちの何れの当選を示すものであるのかを確認する。
【0040】
図9のステップS2の後、制御部38は、図7のステップS5と同様、当選演出を指示するための指示処理を実行する(図9のS3)。図9のステップS3の後、制御部38は、自ブロックBLにおけるJP賞の当選演出が終了したか否かを判定する(図9のS4)。制御部38は、自ブロックBLにおける当選演出が終了したと判定すると、自ブロックBL内の各ゲーム装置20について、プレイヤーの有無(プレイヤーが存在しているか否か)を判定する(図9のS5)。そして、制御部38は、自ブロックに属する複数のゲーム装置20のうち、図9のステップS5でプレイヤーが存在していると判定したゲーム装置20を抽選対象としてミニJP当選ゲーム装置を特定するように特定部36を制御する(図9のS6)。
【0041】
図9のステップS6の後、制御部38は、特定部36で特定されたゲーム装置20に対して、ミニJP特定情報と、当選したミニJP賞に応じたミニJP配当量とを通知するように第2通信部31を制御する(図9のS7)。本実施形態では、ミニJP配当量は制御部38によって算出される。より具体的には、制御部38は、ミニJP当選情報と、メモリ34に記憶されている合計配当量とに基づいてミニJP配当量を算出する。例えばミニJP当選情報がミニJP(A)賞の当選を示すものである場合は、制御部38によって算出されるミニJP配当量の値は、メモリ34に記憶されている合計配当量の10分の1となる。また、例えばミニJP当選情報がミニJP(B)賞の当選を示すものである場合は、制御部38によって算出されるミニJP配当量の値は、メモリ34に記憶されている合計配当量の100分の1となる。図9のステップS7の後、制御部38は、メモリ34に記憶されている合計配当量の値を初期値に戻すように初期化部37を制御する(図9のS8)。また、制御部38は、前述のJP処理と同様に、ゲーム装置20ごとのメダル消費量の累積値(メダル消費枚数の計数値)を初期化するように取得部33を制御する。
【0042】
<A−6:JP配当量付与処理>
次に、各ブロックBLに属する各ゲーム装置20が実行するJP配当量付与処理について説明する。図10は、JP配当量付与処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず、ゲーム装置20の制御部25は、自ブロックBL内の管理装置30からJP特定情報およびJP配当量の通知を受けたか否かを判定する(図10のS1)。制御部25は、自ブロックBL内の管理装置30からJP特定情報およびJP配当量の通知を受けると、通知されたJP配当量分のメダルをプレイヤーに払い出すように付与部24を制御する(図10のS2)。これにより、JP当選ゲーム装置のプレイヤーはJP配当量分のメダルを獲得する。付与部24の制御には、JP配当量分のメダルを、ホッパーを経由して払い出す制御や、遊技施設の店員から直接に受け取る(アテンダントペイ)ために店員を呼び出すための制御が含まれる。
【0043】
<A−7:ミニJP配当量付与処理>
次に、各ブロックBLに属する各ゲーム装置20が実行するミニJP配当量付与処理について説明する。図11は、ミニJP配当量付与処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず、ゲーム装置20の制御部25は、自ブロックBL内の管理装置30からミニJP特定情報およびミニJP配当量の通知を受けたか否かを判定する(図11のS1)。制御部25は、自ブロックBLの管理装置30からミニJP特定情報およびミニJP配当量の通知を受けると、上述のJP配当量付与処理と同様に、通知されたミニJP配当量分のメダルをプレイヤーに払い出すように付与部24を制御する(図11のS2)。これにより、ミニJP当選ゲーム装置のプレイヤーはミニJP配当量分のメダルを獲得する。
【0044】
<A−8:ゲームシステム全体の動作>
次に、図12を参照しながら、あるブロックBLがJP賞に当選したときにおけるゲームシステム100全体の動作を説明する。図12に示すように、まず、あるブロックBLの管理装置30は、自ブロックBL内のゲーム装置20からメダル消費枚数を受信したタイミングをトリガーとして、JP抽選を実行する。JP抽選の結果、当該ブロックBLがJP賞に当選すると、当該ブロックBLの管理装置30は、JP当選情報を中央管理装置10へ通知する(図12のa1)。その通知を受けた中央管理装置10は、当該ブロックBL以外の他のブロックBLを抽選対象としてミニJP抽選を実行する。そして、中央管理装置10は、他のブロックBLに対してミニJP当選情報を通知する(図12のa2)。
【0045】
続いて、各ブロックBLでは当選演出が行われるが、この詳細な内容については後述する。JP賞に当選したブロックBL(つまりJP当選ブロック)と、JP賞に当選しなかったブロックBL(つまりミニJP当選ブロック)で行われる当選演出の内容は同一である。各ブロック(遊技施設)BLで当選演出が行われると、JP賞に当選するのではないかという期待感をプレイヤーに与えることができる。当選演出が終了すると、上記あるブロックBLの管理装置30は、JP当選ゲーム装置を特定し、当該JP当選ゲーム装置に対してJP特定情報およびJP配当量を通知する。そして、JP当選ゲーム装置のプレイヤーにはJP配当量分のメダルが付与される。また、当選演出が終了すると、他のブロックBLの管理装置30は、ミニJP当選ゲーム装置を特定し、当該ミニJP当選ゲーム装置に対してミニJP特定情報およびミニJP配当量を通知する。そして、ミニJP当選ゲーム装置のプレイヤーにはミニJP配当量分のメダルが付与される。
【0046】
<A−9:作用・効果>
以上に説明したように、本実施形態においては、各ブロックで実行されるJP抽選の結果、あるブロックBLがJP賞に当選すると、中央管理装置10は、当該ブロック以外の他のブロックBLを抽選対象としてミニJP抽選を実行する。そして、当該ミニJP抽選の結果、他のブロックBLは、複数種類のミニJP賞(ミニJP(A)賞、ミニJP(B)賞)のうちの何れかに必ず当選する。つまり、本実施形態によれば、あるブロックBLにJP賞を奪われた他のブロックBLにもミニJP(A)賞またはミニJP(B)賞が必ず付与されるから、JP賞に当選したブロックBL以外の他のブロックBLには何も特典が付与されない態様に比べて、JP抽選に対するプレイヤーの期待感を高めることができるという利点がある。
また、本実施形態では、各ブロックBLの管理装置30がJP抽選を実行するから、中央管理装置10がJP抽選およびミニJP抽選の両方を実行する態様に比べて、中央管理装置10の処理負荷を軽減できるという利点もある。
【0047】
<A−10:当選演出>
次に、JP賞の当選演出について説明する。最初に、図7のステップS5および図9のステップS3において管理装置30が実行する当選演出の指示処理について説明する。図13は、指示処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず管理装置30の制御部38は、ゲーム進行時間が最も長いタイプに属するゲーム装置20に対して、当選演出の準備を指示する準備指示情報RSを通知する(図13のS1)。本実施形態では、制御部38は、複数のタイプ(前述のタイプA、タイプBおよびタイプC)のうちタイプAに属するゲーム装置20に対して最先に、準備指示情報RSを通知する。後述するように、ゲーム装置20は、管理装置30から準備指示情報RSの通知を受けると、その時点で実行しているゲームの終了を待って待機状態に移行する。「待機状態」とは、当該ゲーム装置20で当選演出が開始される前において、プレイヤーの操作により新たにゲームを開始できない状態を意味する。例えばスロットマシンや競馬ゲーム装置が待機状態になると、これらのゲーム装置は、プレイヤーからのメダルの投入(メダルの消費)を受け付けない状態となる。なお、プッシャーゲーム装置のように、常にメダルの投入が可能である(メダルの投入を禁止できない)ゲーム装置では、当該ゲーム装置が待機状態になると、スロットゲームなどの2次ゲームを進行不能にする。ここで、プッシャーゲーム装置では、プレイヤーにより投入されたメダルは、まずゲーム用テーブルに導かれる。その後、プレイヤーにより投入されたメダルは、ゲーム用テーブルに設置されたプッシャー部のスライド運動によりゲーム用テーブルから押し出されてメダル通過口(チャッカー)へ進入する。ここまでが1次ゲームである。そして、メダルがチャッカーへ進入したことを契機として、2次ゲームとしてのスロットゲームなどが開始される。後述するように、ゲーム装置20は、待機状態への移行が完了すると、当選演出の準備が完了したことを示す準備完了情報RFを管理装置30に通知する。
【0048】
続いて、制御部38は、図13のステップS1で当選演出の準備を指示したゲーム装置20の全てから準備完了情報RFの通知を受けたか否かを判定する(図13のS2)。図13のステップS2の結果がYESの場合、制御部38は、自ブロックBL内の全ゲーム装置20が準備完了状態(待機状態)であるか否かを判定する(図13のS3)。制御部38は、図13のステップS3の結果がYESである場合、自ブロックBL内の全ゲーム装置20に対して当選演出の開始を指示する開始指示情報STを通知する(図13のS4)。一方、図13のステップS3の結果がNOである場合は図13のステップS1に戻り、制御部38は、未だ準備指示情報RSを通知していないゲーム装置20が属するタイプのうち、ゲーム進行時間が最も長いタイプに属するゲーム装置20に対して、準備指示情報RSを通知する。このようにして、制御部38は、タイプA→タイプB→タイプCの順に当選演出の準備を指示する。
【0049】
次に、各ブロックBLに属する各ゲーム装置20が実行する当選演出処理について説明する。図14は、当選演出処理の具体的な内容を示すフローチャートである。図14に示すように、まずゲーム装置20の制御部25は、自ブロックBL内の管理装置30から準備指示情報RSの通知を受けたか否かを判定する(図14のS1)。制御部25は、管理装置30から準備指示情報RSの通知を受けたと判定すると、当該通知を受けた時点で実行しているゲームが終了すると同時に当該ゲーム装置20を待機状態に移行させる(図14のS2)。そして、制御部25は、当該ゲーム装置20が待機状態に移行すると、準備完了情報RFを管理装置30に通知するように第1通信部21を制御する(図14のS3)。図14のステップS3の後、制御部25は、管理装置30から開始指示情報STの通知を受けたか否かを判定する(図14のS4)。制御部25は、管理装置30から開始指示情報STの通知を受けたと判定すると、当選演出を実行するように当選演出部23を制御する(図14のS5)。そして、制御部25は、当該ゲーム装置20における当選演出が終了すると、管理装置30に対して当選演出が終了したことを示す終了情報を通知するように第1通信部21を制御する(図14のS6)。なお、図7のステップS6および図9のステップS4において、管理装置30の制御部38は、自ブロックBL内の全ゲーム装置20から終了情報の通知を受けると、自ブロックBLにおけるJP賞の当選演出は終了したと判定する。
【0050】
図15は、JP当選演出の一連の流れを説明するための図である。説明の便宜上、本実施形態では、2次ゲームを含めたゲーム進行時間が10分であるプッシャーゲーム装置、ゲーム進行時間が4分である競馬ゲーム装置、および、ゲーム進行時間が4秒であるスロットマシンが1台ずつ各ブロックBLに設置されるものとする。そして、プッシャーゲーム装置はタイプAに属し、競馬ゲーム装置はタイプBに属し、スロットマシンはタイプCに属する。なお、これは一例であり、各ブロックBLに属するゲーム装置20の種類や数は任意である。また、タイプの数や種類も任意である。図15において、管理装置30は、自ブロックBLがJP賞またはミニJP賞に当選したことを検知すると、ゲーム進行時間が最も長いタイプAに属するプッシャーゲーム装置に対して最先に、準備指示情報RS1を通知する。プッシャーゲーム装置は、管理装置30から準備指示情報RS1の通知を受けると、その通知を受けた後に実行しているゲームが終了すると同時に待機状態となる。図15のTaは、プッシャーゲーム装置のゲーム進行時間を示す(Ta=10分)。図15に示すように、プッシャーゲーム装置は、管理装置30からの準備指示情報RS1の通知を受けた後に実行しているゲームが終了すると、準備完了情報RF1を管理装置30に通知する。
【0051】
管理装置30は、プッシャーゲーム装置から準備完了情報RF1の通知を受けると、タイプAの次にゲーム進行時間が長いタイプBに属する競馬ゲーム装置に対して準備指示情報RS2を通知する。競馬ゲーム装置は、管理装置30から準備指示情報RS2の通知を受けると、その通知を受けた後に実行しているゲームが終了すると同時に待機状態となる。図15のTbは、競馬ゲーム装置のゲーム進行時間を示す(Tb=4分)。図15に示すように、競馬ゲーム装置は、管理装置30からの準備指示情報RS2の通知を受けた後に実行しているゲームが終了すると、準備完了情報RF2を管理装置30に通知する。
【0052】
管理装置30は、競馬ゲーム装置から準備完了情報RF2の通知を受けると、タイプBの次にゲーム進行時間が長い(全てのタイプの中で最もゲーム進行時間が短い)タイプCに属するスロットマシンに対して準備指示情報RS3を通知する。スロットマシンは、管理装置30から準備指示情報RS3の通知を受けると、その通知を受けた後に実行しているゲームが終了すると同時に待機状態となる。図15のTcは、スロットマシンのゲーム進行時間を示す(Tc=4秒)。図15に示すように、スロットマシンは、管理装置30からの準備指示情報RS3の指示を受けた後に実行しているゲームが終了すると、準備完了情報RF3を管理装置30に通知する。
【0053】
管理装置30は、スロットマシンから準備完了情報RF3の通知を受けて、自ブロックBL内の全ゲーム装置20が準備完了状態(当選演出の準備が完了した状態)となったことを検知すると、自ブロックBL内の全ゲーム装置20に対して一斉に開始指示情報STを通知する。これにより、プッシャーゲーム装置、競馬ゲーム装置およびスロットマシンの各々で当選演出処理が一斉に実行される。
【0054】
ここで、上述の特許文献1に開示されたゲームシステムでは、管理装置30が自ブロックBL内の各ゲーム装置20に対して当選演出の実行を指示するとき、当該管理装置30は、各ゲーム装置20に対して一斉に準備指示情報RSを通知する。そして、管理装置30は、各ゲーム装置20が待機状態に移行したことを検知すると、自ブロックBL内の各ゲーム装置20に対して一斉に開始指示情報STを通知する。この態様(「対比例」と呼ぶ)では、ゲーム装置20の待機時間(準備指示情報RSの通知を受けて待機状態に移行してから、開始指示情報STの通知を受けて当選演出を開始するまでの時間)が長期化するという問題がある。例えば対比例において、上述のプッシャーゲーム装置(ゲーム進行時間が10分)、競馬ゲーム装置(ゲーム進行時間が4分)およびスロットマシン(ゲーム進行時間が4秒)が1台ずつ各ブロックBLに設定される構成の下、あるブロックBLの管理装置30が、自ブロックに属する複数のゲーム装置(プッシャーゲーム装置、競馬ゲーム装置およびスロットマシン)が同時にゲームを開始したタイミングで、これらのゲーム装置に対して一斉に準備指示情報RSを通知した場合を想定する。この場合、準備指示情報RSが各ゲーム装置に通知されてから4秒後にスロットマシンは待機状態となる。また、準備指示情報RSが各ゲーム装置に通知されてから4分を過ぎると、競馬ゲーム装置は待機状態となる。そのため、ゲーム進行時間が最も長いプッシャーゲーム装置が待機状態となるまでの間(最大10分)、競馬ゲーム装置とスロットマシンは、ゲームがプレイできない待機状態が継続することになるため、これらのゲーム装置の待機時間が長期化してしまう。したがって、遊技施設におけるゲーム装置の稼働率の低下を招くという問題が生じる。
【0055】
これに対して、本実施形態においては、管理装置30が自ブロックBL内の各ゲーム装置20に対して当選演出の実行を指示するとき、当該管理装置30は、ゲーム進行時間が長いタイプに属するゲーム装置20から順に準備指示情報RSを通知するから、上述の特許文献1に開示されたゲームシステムに比べて、ゲーム装置20の待機時間を短くできるという利点がある。つまり、タイプAに属するゲーム進行時間が最も長いプッシャーゲーム装置に対して準備指示情報RSが通知されてから、当該プッシャーゲーム装置が待機状態に移行するまでの間、競馬ゲーム装置とスロットマシンに対しては準備指示情報RSが通知されないので、これらのゲーム装置ではゲームを継続することが可能となる。さらに、タイプBに属する競馬ゲーム装置に対して準備指示情報RSが通知されてから、当該競馬ゲーム装置が待機状態に移行するまでの間、スロットマシンに対しては準備指示情報RSが通知されないので、スロットマシンではゲームを継続することが可能となる。したがって、ゲーム進行時間が最も短いタイプCに属するスロットマシンは、タイプAおよびタイプBが待機状態になるまで、ゲームを継続させることが可能となる。
【0056】
<B:第2実施形態>
【0057】
第2実施形態においては、中央管理装置10がJP抽選およびミニJP抽選の両方を実行する点で第1実施形態と相違する。第2実施形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態と同じ符号を付して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0058】
第2実施形態に係るゲームシステムの全体構成は、図1と同様である。図16は、各ブロックBLの管理装置30の概略構成を示すブロック図である。図16に示すように、管理装置30はJP抽選部35を有しない点で第1実施形態と相違する。図17は、中央管理装置10の概略構成を示すブロック図である。図17に示すように、中央管理装置10は、JP抽選部15と当選ブロック決定部17とを有する点で第1実施形態と相違する。
【0059】
JP抽選部15は、所定の抽選確率に基づいてJP賞に当選するか否かの抽選を実行する。本実施形態では、各ブロックBLの管理装置30から配当量を受信したタイミングがJP抽選のトリガー(契機)となる。具体的には、制御部18は、各ブロックBLから配当量の通知を受けるたびに、JP抽選を実行するようにJP抽選部15を制御する。JP抽選では、JP抽選のトリガーとなった配当量を通知したブロックBLにおけるメダル消費量に応じた当選確率でJP賞に当選するか否かを抽選する。具体的には、当選確率は、所定の抽選確率に、JP抽選のトリガーとなった配当量を通知したブロックBLの配当量の差分(今回通知された配当量−前回通知された配当量)を乗じたものである。つまり、JP抽選のトリガーとなった配当量を通知したブロックBLにおけるメダル消費量が多いほどJP賞に当選する確率は高くなる。なお、これは一例であり、JP賞の当選確率の決定方法は任意である。
【0060】
当選ブロック決定部17は、複数のブロックBLのうちJP賞が付与されるブロックBL(「JP当選ブロック」と呼ぶ)を決定する。制御部18は、JP抽選部15によるJP抽選の結果、JP賞に当選したことを検知すると、JP当選ブロックを決定するように当選ブロック決定部17を制御する。本実施形態では、当選ブロック決定部17は、JP賞に当選したときのJP抽選のトリガーとなった配当量を通知したブロックBLをJP当選ブロックとして決定している。例えば、あるブロックBLから通知された配当量がトリガーとなって実行されたJP抽選の結果、JP賞に当選した場合は、当選ブロック決定部17は、当該あるブロックBLをJP当選ブロックとして決定する。なお、これに限らず、当選ブロック決定部17によるJP当選ブロックの決定方法は任意である。例えば当選ブロック決定部17は、全てのブロックBLを抽選対象としてJP当選ブロックに当選するか否かの抽選を行って、JP当選ブロックを決定することもできる。そして、全メダル消費量が多いブロックBLほどJP当選ブロックに当選する確率が高くなる態様とすることもできる。
【0061】
次に、中央管理装置10が実行する抽選処理について説明する。図18は、抽選処理の具体的な内容を示すフローチャートである。この抽選処理は、第1実施形態における管理装置30でのJP処理と中央管理装置10でのミニJP抽選処理とを一つにまとめた処理である。
【0062】
まず中央管理装置10の制御部18は、管理装置30から配当量の通知を受けたか否かを判定する(図18のS1)。制御部18は、配当量の通知を受けたと判定すると、JP抽選を実行するようにJP抽選部15を制御する(図18のS2)。そして、制御部18は、JP抽選の結果、JP賞に当選したか否かを判定する(図18のS3)。制御部18は、JP賞に当選したと判定すると、JP当選ブロックを決定するように当選ブロック決定部17を制御する(図18のS4)。当選ブロック決定部17によってJP当選ブロックが決定されると、制御部18は、そのJP当選ブロックに対してJP当選情報を通知するように第3通信部11を制御する(図18のS5)。
【0063】
図18のステップS5の後、制御部18は、JP当選ブロック以外の他のブロックBLを抽選対象としてミニJP抽選を実行するようにミニJP抽選部16を制御する(図18のS6)。図18のステップS6の後、制御部18は、他のブロックBLの管理装置30に対して、ミニJP当選情報を通知するように第3通信部11を制御する(図18のS7)。
【0064】
次に、各ブロックBLの管理装置30が実行する第2JP処理について説明する。図19は、第2JP処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず、管理装置30の制御部38は、中央管理装置10からJP当選情報の通知を受けたか否かを判定する(図19のS1)。制御部38は、中央管理装置10からJP当選情報の通知を受けたと判定すると、図7のステップS5および図9のステップS3と同様、当選演出を指示するための指示処理を実行する(図19のS2)。図19のステップS2の後、制御部38は、自ブロックBLにおけるJP賞の当選演出が終了したか否かを判定する(図19のS3)。制御部38は、自ブロックBLにおける当選演出が終了したと判定すると、自ブロックBL内の各ゲーム装置20について、プレイヤーの有無(プレイヤーが存在しているか否か)を判定する(図19のS4)。そして、制御部38は、自ブロックBLに属する複数のゲーム装置20のうち、図19のステップS4でプレイヤーが存在していると判定したゲーム装置20を対象としてJP当選ゲーム装置を特定するように特定部36を制御する(図19のS5)。図19のステップS5の後、制御部38は、特定部36で特定されたJP当選ゲーム装置に対して、JP特定情報と、メモリ34に記憶されている合計配当量とを通知するように第2通信部31を制御する(図19のS6)。図19のステップS6の後、制御部38は、メモリ34に記憶されている合計配当量の値を初期値に戻すように初期化部37を制御する(図19のS7)。また、制御部38は、前述のJP抽選処理と同様に、ゲーム装置20ごとのメダル消費量の累積値(メダル消費枚数の計数値)を初期化するように取得部33を制御する。
【0065】
なお、その他の合計配当量更新処理(図6)、ミニJP処理(図9)、JP配当量付与処理(図10)、ミニJP配当量付与処理(図11)、当選演出(図13、図14)の内容は、第1実施形態と同じである。
【0066】
次に、図20を参照しながら、あるブロックBLがJP賞に当選したときにおけるゲームシステム100全体の動作を具体的に説明する。図21に示すように、中央管理装置10は、あるブロックBLからの配当量を受信したタイミングをトリガーとして(図20のb1)、JP抽選を実行する。JP抽選の結果、JP賞に当選すると、中央管理装置10は、そのときのJP抽選のトリガーとなった配当量を通知した当該ブロックBLを、JP当選ブロックとして特定する。そして、中央管理装置10は、当該ブロックに対して、JP当選情報を通知する(図20のb2)。また、中央管理装置10は、当該ブロック以外の他のブロックを抽選対象としてミニJP抽選を実行する。そして、中央管理装置10は、他のブロックBLに対してミニJP当選情報を通知する(図20のb3)。
【0067】
続いて、各ブロックBLでは当選演出が行われるが、この詳細な内容は前述の当選演出で説明した内容と同じである。当選演出が終了すると、上記あるブロックBLの管理装置30は、JP当選ゲーム装置を特定し、当該JP当選ゲーム装置に対してJP特定情報およびJP配当量を通知する。そして、JP当選ゲーム装置のプレイヤーにはJP配当量分のメダルが付与される。また、当選演出が終了すると、他のブロックBLの管理装置30は、ミニJP当選ゲーム装置を特定し、当該ミニJP当選ゲーム装置に対してミニJP特定情報およびミニJP配当量を通知する。そして、ミニJP当選ゲーム装置のプレイヤーにはミニJP配当量分のメダルが付与される。
【0068】
以上に説明したように、第2実施形態においては、中央管理装置10で実行されるJP抽選の結果、あるブロックBLがJP賞に当選すると、中央管理装置10は、当該ブロックBL以外の他のブロックBLを抽選対象としてミニJP抽選を実行する。そして、当該ミニJP抽選の結果、他のブロックBLは、複数種類のミニJP賞(ミニJP(A)賞、ミニJP(B)賞)のうちの何れかに必ず当選する。つまり、第1実施形態と同様に、あるブロックBLにJP賞を奪われた他のブロックBLにもミニJP(A)賞またはミニJP(B)賞が必ず付与されるから、JP賞に当選したブロックBL以外の他のブロックBLには何も特典が付与されない態様に比べて、JP抽選に対するプレイヤーの期待感を高めることができるという利点がある。
また、上述の第1実施形態のように、JP抽選を各ブロックBLで実行する態様では、例えば複数のブロックBLが同時にJP賞に当選したときの処理が複雑化してしまう。これに対して、第2実施形態においては、中央管理装置10は、当該中央管理装置10が実行するJP抽選でJP賞に当選するたびに、複数のブロックBLのうちの何れか1つをJP当選ブロックとして決定するから、上述のような問題は発生し難い。
【0069】
<C:変形例>
以上の各形態には様々な変形が加えられる。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は併合され得る。
【0070】
(1)変形例1
上述の第1実施形態において、各ブロックBLの管理装置30は、告知部60をさらに備える態様とすることもできる(図21参照)。告知部60は、遊技施設(ブロックBL)の店員向けに各ゲーム装置20で当選演出が開始されることを知らせる告知情報を出力する。図21の態様において、制御部38は、自ブロックBLでのJP抽選の結果、自ブロックBLがJP賞に当選したことを検知してから、または、中央管理装置10からミニJP当選情報の通知を受けてから、各ゲーム装置20に対して一斉に開始指示情報STを通知するまでの間、告知情報を出力するように告知部60を制御する。上述の告知情報には、画像信号や音声信号が含まれる。告知部60は、画像を出力する画像出力端子や音声を出力する音声端子などで構成され得る。各ブロックBLの店員が、管理装置30の告知部60にディスプレイやスピーカを接続すると、ディスプレイには告知画像が表示され、スピーカからは告知信号が出力される。告知部60は、開始指示情報STを通知するまでに告知情報を一回だけ出力する態様や、告知情報を繰り返し出力する態様など告知態様は任意である。例えば、開始指示情報STを通知するまでの時間を1分毎にカウントダウンするような音声出力が好適である。これにより、各ブロックBL(遊技施設)の店員は、当該ブロックBL内の各ゲーム装置20で当選演出が開始されることを事前に察知できる。そして、各ブロックBLの店員は、当該ブロックBL内の各ゲーム装置20で当選演出が開始される前に、イベントなどを開催して店内を盛り上げることができる。
【0071】
また、上述の第2実施形態においても、各ブロックBLの管理装置30が上述の告知部60を備える態様とすることができる(図22参照)。図22の態様において、制御部38は、中央管理装置10からJP当選情報またはミニJP当選情報の通知を受けてから、各ゲーム装置20に対して一斉に開始指示情報STを通知するまでの期間、各ゲーム装置20で当選演出が開始されることを知らせる告知情報を出力するように告知部60を制御する。要するに、各ブロックBLの管理装置30は、当該ブロックBLがJP賞またはミニJP賞に当選してから、各ゲーム装置20に対して当選演出の開始を指示するまでの間に、当該各ゲーム装置20で当選演出が開始されることを知らせる告知情報を出力する告知部60をさらに備えることができる。
【0072】
(2)変形例2
各ブロックBLの各ゲーム装置20は、当該ゲーム装置20のプレイヤーが保有するクレジット数を管理するサーバ装置と通信可能であってもよい。この態様では、ゲーム装置20の制御部25は、自ブロックBL内の管理装置30からJP特定情報およびJP配当量が通知されると、JP配当量に相当するクレジット数を現在のクレジット数に加算することを指示する指示情報をサーバ装置へ送信する。この態様によれば、例えばJP配当量に相当するメダル量が、ゲーム装置20のホッパーを経由して払い出し可能な量を超える場合であっても、ゲーム装置20が、サーバ装置に対して、JP配当量に相当するクレジット数を現在のクレジット数に加算するように指示することで、JP配当量の付与処理を完了させることができる。つまり、付与部24の制御には、JP配当量分のクレジットをサーバ装置へ送信する制御が含まれる。
【0073】
(3)変形例3
上述の各実施形態では、各ブロックBLの管理装置30は、中央管理装置10から合計配当量の通知を受けているが、これに限らず、各ゲーム装置20が、中央管理装置10からの合計配当量の通知を受ける態様とすることもできる。中央管理装置10は、各ブロックBLの管理装置30からの配当量の通知をトリガーとして、その時点での合計配当量を算出する(ここまでは上述の各実施形態と同様)。そして、中央管理装置10は、そのトリガーとなった配当量を通知したブロックBL内の各ゲーム装置20に対して、算出した合計配当量を通知する。
【0074】
この態様では、各ブロックBLの管理装置30は、自ブロックBLがJP賞に当選したことを検知(中央管理装置10からJP当選情報の通知を受けてJP当選を検知する態様も含む)すると、当選演出の終了後、JP当選ゲーム装置に対してJP特定情報を通知する。また、各ブロックBLの管理装置30は、自ブロックBLがミニJP賞に当選したことを検知すると、当選演出の終了後、ミニJP当選ゲーム装置に対してミニJP特定情報を通知する。一方、各ゲーム装置20の制御部25は、自ブロックBL内の管理装置30からJP特定情報の通知を受けると、中央管理装置10から通知された最新の合計配当量(JP配当量)をプレイヤーに付与するように付与部24を制御する。なお、例えば各ゲーム装置20は、中央管理装置10から通知される合計配当量を記憶するためのメモリを備えていてもよい。また、各ゲーム装置20の制御部25は、自ブロックBL内の管理装置30からミニJP特定情報の通知を受けると、当選したミニJP賞に応じたミニJP配当量をプレイヤーに付与するように付与部24を制御する。例えば管理装置30または中央管理装置10がミニJP配当量を算出し、その算出したミニJP配当量をミニJP当選ゲーム装置に通知することもできるし、ミニJP当選ゲーム装置が、ミニJP特定情報と、中央管理装置10から通知された最新の合計配当量とに基づいてミニJP配当量を算出することもできる。
【0075】
(4)変形例4
上述の各実施形態では、各ブロックBLの各ゲーム装置20は、当該ゲーム装置20でメダルが消費されるたびに、メダル消費枚数の情報を生成して自ブロックBLの管理装置30に送信しているが、これに限らず、例えば各ゲーム装置20は、当該ゲーム装置20における単位時間当たり(例えば1分当たり)のメダル消費量を計数し、その計数値を示すメダル消費枚数を自ブロックBLの管理装置30に送信することもできる。この態様では、各ブロックBLの管理装置30は、自ブロックBLのゲーム装置20からのメダル消費枚数を受信したタイミングをトリガーとして、所定の抽選確率×メダル消費枚数の当選確率に基づいてJP抽選を実行する。
【0076】
(5)変形例5
上述の各実施形態では、各ゲーム装置20からメダル消費枚数を受信したタイミングでJP抽選を実行するようにしていたが、JP抽選を実行する期間とJP抽選を実行しない期間を設けるようにしてもよい。例えば、例えば全ブロックBLでプレイしているプレイヤーの数が一定人数以上となった場合や、またはプレイヤーの数が増える時間帯(例えば11時から20時まで)となった場合にJP抽選を実行するようにしてもよい。
【0077】
(6)変形例6
上述の第1実施形態では、自ブロックBLで実行したJP抽選の結果、JP賞に当選した場合は、その当選したJP賞は自ブロックに付与されるが、これに限らず、その当選したJP賞が他のブロックBLに付与される態様であってもよい。この態様では、各ブロックBLの管理装置30は、当該ブロックBLにおけるJP抽選の結果、JP賞に当選すると、JP当選情報を中央管理装置10に通知する。そして、中央管理装置10が、1つのJP当選ブロックを決定する。中央管理装置10によるJP当選ブロックの決定方法は任意であるが、例えば中央管理装置10は、全ブロックBLを抽選対象としてJP当選ブロックに当選するか否かの抽選を行って、JP当選ブロックを決定することもできる。そして、全メダル消費量が多いブロックBLほどJP当選ブロックに当選する確率が高くなる態様とすることもできる。
【0078】
(7)変形例7
上述の各実施形態では、初期値の1000枚に対して、各ブロックBLの管理装置30からの配当量を累積させた合計配当量を、JP賞に当選した場合のJP配当量とする態様を例示したが、これに限らず、合計配当量の全てをJP配当量に充てなくてもよい。例えば、合計配当量をJP配当量とミニJP配当量の両方に充てるようにしてもよい。つまり、全ブロック数を100としたとき、1ブロックBLに付与すべきJP配当量と、10ブロックBLに付与すべきミニJP(A)賞に対応したミニJP配当量と、残り89ブロックBLに付与すべきミニJP(B)賞に対応したミニJP配当量を、合計配当量から分配するようにしてもよい。
【0079】
(8)変形例8
上述の各実施形態では、複数種類のミニJP賞は、ミニJP配当量がJP配当量の10分の1であるミニJP(A)賞と、ミニJP配当量がJP配当量の100分の1であるミニJP(B)賞とからなる態様を例示したが、これに限らず、ミニJP賞の種類や数は任意である。例えば、上述のミニJP(A)賞およびミニJP(B)賞の他、ミニJP配当量がメダル1枚のみ(実質的にはハズレに等しい)となるミニJP賞が設けられる態様とすることもできる。また、ギャンブル性を高めるために、上述のミニJP(A)賞およびミニJP(B)賞の他、ミニJP配当量がメダル0枚となるミニJP賞が設けられる態様とすることもできる。
【0080】
(9)変形例9
上述の各実施形態における当選演出は、ミニJP抽選が実行されない構成の下でも適用可能である。この変形例であってもゲーム装置20の待機時間を短くできるという利点が得られる。この態様では、各ブロックBLの管理装置30がJP抽選を実行してもよいし、中央管理装置10がJP抽選を実行してもよい。
【0081】
すなわち、複数のゲーム装置と、前記各ゲーム装置と通信可能な管理装置とをそれぞれ有する複数のブロックと、前記各ブロックの前記管理装置と通信可能な中央管理装置とを備え、前記各ブロックの前記管理装置は、当該ブロックに属する前記各ゲーム装置で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部と、前記取得部で取得された前記配当量を前記中央管理装置へ通知する配当量通知部と、所定の抽選確率に基づいて特定賞に当選するか否かを抽選する抽選部と、当該ブロックが前記特定賞に当選すると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置のうちの何れかを当選ゲーム装置として特定する特定部と、前記特定部にて特定された前記ゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が前記当選ゲーム装置として特定されたことを示す特定情報を通知する特定情報通知部と、当該ブロックが前記特定賞に当選すると、その当選情報を前記中央管理装置へ通知する当選情報通知部と、を備え、前記中央管理装置は、前記各ブロックの前記管理装置から通知された前記配当量の合計に基づいて合計配当量を算出する合計配当量算出部と、前記各ブロックの前記管理装置または前記各ブロックに属する前記複数のゲーム装置に対して、前記合計配当量を通知する合計配当量通知部と、を備え、前記各ブロックに属する前記各ゲーム装置は、当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記特定情報が通知されると、前記合計配当量分の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部を備えるゲームシステムにおいて、上記当選演出を行うようにしてもよい。
【0082】
また、複数のゲーム装置と、前記各ゲーム装置と通信可能な管理装置とをそれぞれ有する複数のブロックと、前記各ブロックの前記管理装置と通信可能な中央管理装置とを備え、前記各ブロックの前記管理装置は、当該ブロックに属する前記各ゲーム装置で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部と、前記取得部で取得された前記配当量を前記中央管理装置へ通知する配当量通知部と、当該ブロックが特定賞に当選したことを示す当選情報が前記中央管理装置から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置の何れかを当選ゲーム装置として特定する特定部と、前記特定部にて特定された前記ゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が前記当選ゲーム装置として特定されたことを示す特定情報を通知する特定情報通知部と、を備え、前記中央管理装置は、前記各ブロックの前記管理装置から通知された前記配当量の合計に基づいて合計配当量を算出する合計配当量算出部と、前記各ブロックの前記管理装置または前記各ブロックに属する前記複数のゲーム装置に対して、前記合計配当量を通知する合計配当量通知部と、前記特定賞の抽選を実行する抽選部と、前記抽選部で行われた抽選で前記特定賞に当選すると、前記複数のブロックのうちの何れかを前記特定賞が付与されるブロックとして決定する当選ブロック決定部と、前記当選ブロック決定部で決定されたブロックに対して前記当選情報を通知する当選情報通知部と、を備え、前記各ブロックに属する前記各ゲーム装置は、当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記特定情報が通知されると、前記合計配当量分の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部を備えるゲームシステムにおいて、上記当選演出を行うようにしてもよい。
【0083】
(10)変形例10
上述の各実施形態では、各ゲーム装置20は、当該ゲーム装置20で消費されたメダル消費量を自ブロックBL内の管理装置30へ送信し、管理装置30の制御部38は、自ブロックBL内の各ゲーム装置20から送信されたメダル消費量の累積値を合計し、その合計値に所定の割合を乗じて配当量を算出するように取得部33を制御する態様を例示した。これに限らず、例えば自ブロックBL内の各ゲーム装置20で消費されたメダル消費量に対して所定の割合を乗じた単位配当量を、あらかじめ各ゲーム装置20が算出し、その算出した単位配当量を自ブロックBLの管理装置30に送信する態様であってもよい。この態様では、管理装置30の制御部38は、自ブロックBL内の各ゲーム装置20から送信された単位配当量の累積値を合計して配当量を算出するように取得部33を制御する。要するに、取得部33は、自ブロックBLに属する各ゲーム装置20のメダル消費量の合計の一部である配当量を取得するものであればよい。
【0084】
(11)変形例11
上述の各実施形態では、管理装置30の取得部33は、前回のJP抽選で累積値が初期化(ゼロにクリア)された後に自ブロックBL内の各ゲーム装置20から送信されたメダル消費量を累積した累積値に対して所定の割合を乗じた値を、配当量として取得する態様を例示した。これに限らず、例えば取得部33は、所定の期間毎に、その期間内に自ブロックBL内の各ゲーム装置20から送信されたメダル消費量だけを累積した累積値に対して所定の割合を乗じた値を、配当量として取得する態様であってもよい。
【0085】
この態様でも、メモリ12には、配当量の累積値がブロックBLごとに記憶される。この態様では、制御部18は、各ブロックBLの管理装置30から配当量の通知を受けるたびに、当該通知された配当量と、それまでメモリ12に記憶されていた配当量の累積値とを足し合わせた値をメモリ12に書き込む。これにより、メモリ12に記憶された配当量の累積値は最新の値に更新される。また、制御部18は、各ブロックBLの管理装置30からの配当量の通知をトリガーとして、その時点での合計配当量を算出するように合計配当量算出部14を制御する。例えば、あるブロックBLの管理装置30から配当量の通知を受けると、まず制御部18は、メモリ12に記憶されていた当該ブロックBLの配当量の累積値を最新の値に更新する。次に、制御部38は、その更新した配当量の累積値と、メモリ12に記憶されている当該ブロック以外の他のブロックの配当量の累積値とを合計して合計配当量を算出するように合計配当量算出部14を制御する。
さらに、この態様を第2実施形態に適用した場合、中央管理装置10が実行するJP抽選では、JP抽選のトリガーとなった配当量に応じた当選確率でJP賞に当選するか否かを抽選することができる。具体的には、当選確率は、所定の抽選確率に、JP抽選のトリガーとなった配当量を乗じたものである。つまり、JP抽選のトリガーとなった配当量の値が大きいほどJP賞に当選する確率は高くなる。なお、これは一例であり、JP賞の当選確率の決定方法は任意である。
【符号の説明】
【0086】
10……中央管理装置、11……第3通信部、12……メモリ、14……合計配当量算出部、16……ミニJP抽選部、18……制御部、20……ゲーム装置、21……第1通信部、22……メダル検出部、23……当選演出部、24……付与部、25……制御部、30……管理装置、31……第2通信部、33……取得部、34……メモリ、35……JP抽選部、36……特定部、37……初期化部、38……制御部、40……ルータ、50……ゲートウェイ、60……告知部、100……ゲームシステム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゲーム装置と、前記各ゲーム装置と通信可能な管理装置とをそれぞれ有する複数のブロックと、前記各ブロックの前記管理装置と通信可能な中央管理装置とを備えるゲームシステムであって、
前記各ブロックの前記管理装置は、
当該ブロックに属する前記各ゲーム装置で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部と、
前記取得部で取得された前記配当量を前記中央管理装置へ通知する配当量通知部と、
所定の抽選確率に基づいて第1特定賞に当選するか否かを抽選する第1抽選部と、
当該ブロックが前記第1特定賞に当選すると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置のうちの何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が前記中央管理装置から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置のうちの何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部と、
前記特定部にて特定された前記ゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が前記第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が前記第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部と、
当該ブロックが前記第1特定賞に当選すると、その第1当選情報を前記中央管理装置へ通知する第1当選情報通知部と、を備え、
前記中央管理装置は、
前記各ブロックの前記管理装置から通知された前記配当量の合計に基づいて前記合計配当量を算出する合計配当量算出部と、
前記各ブロックの前記管理装置または前記各ブロックに属する前記複数のゲーム装置に対して、前記合計配当量を通知する合計配当量通知部と、
あるブロックの前記管理装置から前記第1当選情報が通知されると、当該あるブロック以外の他のブロックを対象として前記複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部と、
前記他のブロックに対して前記第2当選情報を通知する第2当選情報通知部と、を備え、
前記各ブロックに属する前記各ゲーム装置は、
当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記第1特定情報が通知されると、前記合計配当量分の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの前記管理装置から前記第2特定情報が通知されると、当選した前記第2特定賞に応じた量の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部を備える、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
複数のゲーム装置と、前記各ゲーム装置と通信可能な管理装置とをそれぞれ有する複数のブロックと、前記各ブロックの前記管理装置と通信可能な中央管理装置とを備えるゲームシステムであって、
前記各ブロックの前記管理装置は、
当該ブロックに属する前記各ゲーム装置で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部と、
前記取得部で取得された前記配当量を前記中央管理装置へ通知する配当量通知部と、
当該ブロックが第1特定賞に当選したことを示す第1当選情報が前記中央管理装置から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置の何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が前記中央管理装置から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置の何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部と、
前記特定部にて特定された前記ゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が前記第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が前記第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部と、を備え、
前記中央管理装置は、
前記各ブロックの前記管理装置から通知された前記配当量の合計に基づいて前記合計配当量を算出する合計配当量算出部と、
前記各ブロックの前記管理装置または前記各ブロックに属する前記複数のゲーム装置に対して、前記合計配当量を通知する合計配当量通知部と、
前記第1特定賞の抽選を実行する第1抽選部と、
前記第1抽選部で行われた抽選で前記第1特定賞に当選すると、前記複数のブロックのうちの何れかを前記第1特定賞が付与されるブロックとして決定する当選ブロック決定部と、
前記当選ブロック決定部で決定されたブロックに対して前記第1当選情報を通知する第1当選情報通知部と、
前記当選ブロック決定部で決定されたブロック以外の他のブロックを対象として前記複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部と、
前記他のブロックに対して前記第2当選情報を通知する第2当選情報通知部と、を備え、
前記各ブロックに属する前記各ゲーム装置は、
当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記第1特定情報が通知されると、前記合計配当量分の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの前記管理装置から前記第2特定情報が通知されると、当選した前記第2特定賞に応じた量の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部を備える、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
前記各ブロックに属する前記各ゲーム装置は、
当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から指示を受けて当選演出を実行する当選演出部を備える、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記各ブロックの前記管理装置は、
当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置を、各々のゲーム進行時間に応じて複数のタイプに区分して管理する管理部と、
当該ブロックが前記第1特定賞または前記第2特定賞に当選したときに、前記ゲーム進行時間が最も長いタイプに属する前記ゲーム装置から順に、前記当選演出の準備を指示する準備指示部と、
当該ブロックに属する前記各ゲーム装置の全てに対して、前記当選演出を開始するように指示する開始指示部と、を備え、
前記各ブロックの前記各ゲーム装置は、
当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記当選演出の準備指示を受けると、当該ゲーム装置を待機状態に移行させる制御部と、
当該ゲーム装置が前記待機状態になると、前記当選演出の準備が完了したことを示す準備完了情報を当該ブロックの前記管理装置に通知する準備完了通知部と、を備え、
前記準備指示部は、
あるタイプに属する1または複数の前記ゲーム装置に前記当選演出の準備を指示した後、当該あるタイプに属する1または複数の前記ゲーム装置から前記準備完了情報が通知されると、当該あるタイプの次に前記ゲーム進行時間が長いタイプに属する1または複数の前記ゲーム装置に対して前記当選演出の準備を指示し、
前記開始指示部は、
当該ブロックに属する前記各ゲーム装置の全てから前記準備完了情報が通知された後、前記当選演出部に対して前記当選演出を開始するように指示する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記特定部で前記第1当選ゲーム装置として特定された前記ゲーム装置の前記付与部は、前記当選演出部による前記当選演出が行われた後で、前記合計配当量分の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する、
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記各ブロックの前記管理装置は、
当該ブロックが前記第1特定賞または前記第2特定賞に当選してから、前記当選演出部で前記当選演出が実行されるまでの間に、前記当選演出部による前記当選演出が開始されることを知らせる告知情報を出力する告知部を備える、
ことを特徴とする請求項3から請求項5の何れかに記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記各ブロックに属する前記各ゲーム装置は、
当該ゲーム装置のプレイヤーが保有する前記遊技媒体のクレジット数を管理するサーバ装置と通信可能であり、
当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記第1特定情報が通知されると、当該ゲーム装置における前記付与部は、前記合計配当量に相当するクレジット数を現在のクレジット数に加算することを指示する指示情報を前記サーバ装置へ送信する、
ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載のゲームシステム。
【請求項8】
複数のブロックのそれぞれに設けられた管理装置と通信可能な中央管理装置を備えるゲームシステムにおける前記各ブロックの前記管理装置と通信可能な複数のゲーム装置を構成するゲーム装置であって、
前記各ブロックの前記管理装置は、
当該ブロックに属する前記各ゲーム装置で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部と、
前記取得部で取得された前記配当量を前記中央管理装置へ通知する配当量通知部と、
所定の抽選確率に基づいて第1特定賞に当選するか否かを抽選する第1抽選部と、
当該ブロックが前記第1特定賞に当選すると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置のうちの何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が前記中央管理装置から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置のうちの何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部と、
前記特定部にて特定された前記ゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が前記第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が前記第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部と、
当該ブロックが前記第1特定賞に当選すると、その第1当選情報を前記中央管理装置へ通知する第1当選情報通知部と、を備え、
前記中央管理装置は、
前記各ブロックの前記管理装置から通知された前記配当量の合計に基づいて前記合計配当量を算出する合計配当量算出部と、
前記各ブロックの前記管理装置または前記各ブロックに属する前記複数のゲーム装置に対して、前記合計配当量を通知する合計配当量通知部と、
あるブロックの前記管理装置から前記第1当選情報が通知されると、当該あるブロック以外の他のブロックを対象として前記複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部と、
前記他のブロックに対して前記第2当選情報を通知する第2当選情報通知部と、を備えるものであり、
当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記第1特定情報が通知されると、前記合計配当量分の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの前記管理装置から前記第2特定情報が通知されると、当選した前記第2特定賞に応じた量の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部を備える、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
複数のブロックのそれぞれに設けられた管理装置と通信可能な中央管理装置を備えるゲームシステムにおける前記各ブロックの前記管理装置と通信可能な複数のゲーム装置を構成するゲーム装置であって、
前記各ブロックの前記管理装置は、
当該ブロックに属する前記各ゲーム装置で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部と、
前記取得部で取得された前記配当量を前記中央管理装置へ通知する配当量通知部と、
当該ブロックが第1特定賞に当選したことを示す第1当選情報が前記中央管理装置から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置の何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が前記中央管理装置から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置の何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部と、
前記特定部にて特定された前記ゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が前記第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が前記第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部と、を備え、
前記中央管理装置は、
前記各ブロックの前記管理装置から通知された前記配当量の合計に基づいて前記合計配当量を算出する合計配当量算出部と、
前記各ブロックの前記管理装置または前記各ブロックに属する前記複数のゲーム装置に対して、前記合計配当量を通知する合計配当量通知部と、
前記第1特定賞の抽選を実行する第1抽選部と、
前記第1抽選部で行われた抽選で前記第1特定賞に当選すると、前記複数のブロックのうちの何れかを前記第1特定賞が付与されるブロックとして決定する当選ブロック決定部と、
前記当選ブロック決定部で決定されたブロックに対して前記第1当選情報を通知する第1当選情報通知部と、
前記当選ブロック決定部で決定されたブロック以外の他のブロックを対象として前記複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部と、
前記他のブロックに対して前記第2当選情報を通知する第2当選情報通知部と、を備えるものであり、
当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記第1特定情報が通知されると、前記合計配当量分の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの前記管理装置から前記第2特定情報が通知されると、当選した前記第2特定賞に応じた量の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部を備える、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項1】
複数のゲーム装置と、前記各ゲーム装置と通信可能な管理装置とをそれぞれ有する複数のブロックと、前記各ブロックの前記管理装置と通信可能な中央管理装置とを備えるゲームシステムであって、
前記各ブロックの前記管理装置は、
当該ブロックに属する前記各ゲーム装置で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部と、
前記取得部で取得された前記配当量を前記中央管理装置へ通知する配当量通知部と、
所定の抽選確率に基づいて第1特定賞に当選するか否かを抽選する第1抽選部と、
当該ブロックが前記第1特定賞に当選すると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置のうちの何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が前記中央管理装置から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置のうちの何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部と、
前記特定部にて特定された前記ゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が前記第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が前記第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部と、
当該ブロックが前記第1特定賞に当選すると、その第1当選情報を前記中央管理装置へ通知する第1当選情報通知部と、を備え、
前記中央管理装置は、
前記各ブロックの前記管理装置から通知された前記配当量の合計に基づいて前記合計配当量を算出する合計配当量算出部と、
前記各ブロックの前記管理装置または前記各ブロックに属する前記複数のゲーム装置に対して、前記合計配当量を通知する合計配当量通知部と、
あるブロックの前記管理装置から前記第1当選情報が通知されると、当該あるブロック以外の他のブロックを対象として前記複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部と、
前記他のブロックに対して前記第2当選情報を通知する第2当選情報通知部と、を備え、
前記各ブロックに属する前記各ゲーム装置は、
当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記第1特定情報が通知されると、前記合計配当量分の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの前記管理装置から前記第2特定情報が通知されると、当選した前記第2特定賞に応じた量の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部を備える、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
複数のゲーム装置と、前記各ゲーム装置と通信可能な管理装置とをそれぞれ有する複数のブロックと、前記各ブロックの前記管理装置と通信可能な中央管理装置とを備えるゲームシステムであって、
前記各ブロックの前記管理装置は、
当該ブロックに属する前記各ゲーム装置で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部と、
前記取得部で取得された前記配当量を前記中央管理装置へ通知する配当量通知部と、
当該ブロックが第1特定賞に当選したことを示す第1当選情報が前記中央管理装置から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置の何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が前記中央管理装置から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置の何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部と、
前記特定部にて特定された前記ゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が前記第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が前記第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部と、を備え、
前記中央管理装置は、
前記各ブロックの前記管理装置から通知された前記配当量の合計に基づいて前記合計配当量を算出する合計配当量算出部と、
前記各ブロックの前記管理装置または前記各ブロックに属する前記複数のゲーム装置に対して、前記合計配当量を通知する合計配当量通知部と、
前記第1特定賞の抽選を実行する第1抽選部と、
前記第1抽選部で行われた抽選で前記第1特定賞に当選すると、前記複数のブロックのうちの何れかを前記第1特定賞が付与されるブロックとして決定する当選ブロック決定部と、
前記当選ブロック決定部で決定されたブロックに対して前記第1当選情報を通知する第1当選情報通知部と、
前記当選ブロック決定部で決定されたブロック以外の他のブロックを対象として前記複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部と、
前記他のブロックに対して前記第2当選情報を通知する第2当選情報通知部と、を備え、
前記各ブロックに属する前記各ゲーム装置は、
当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記第1特定情報が通知されると、前記合計配当量分の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの前記管理装置から前記第2特定情報が通知されると、当選した前記第2特定賞に応じた量の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部を備える、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
前記各ブロックに属する前記各ゲーム装置は、
当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から指示を受けて当選演出を実行する当選演出部を備える、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記各ブロックの前記管理装置は、
当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置を、各々のゲーム進行時間に応じて複数のタイプに区分して管理する管理部と、
当該ブロックが前記第1特定賞または前記第2特定賞に当選したときに、前記ゲーム進行時間が最も長いタイプに属する前記ゲーム装置から順に、前記当選演出の準備を指示する準備指示部と、
当該ブロックに属する前記各ゲーム装置の全てに対して、前記当選演出を開始するように指示する開始指示部と、を備え、
前記各ブロックの前記各ゲーム装置は、
当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記当選演出の準備指示を受けると、当該ゲーム装置を待機状態に移行させる制御部と、
当該ゲーム装置が前記待機状態になると、前記当選演出の準備が完了したことを示す準備完了情報を当該ブロックの前記管理装置に通知する準備完了通知部と、を備え、
前記準備指示部は、
あるタイプに属する1または複数の前記ゲーム装置に前記当選演出の準備を指示した後、当該あるタイプに属する1または複数の前記ゲーム装置から前記準備完了情報が通知されると、当該あるタイプの次に前記ゲーム進行時間が長いタイプに属する1または複数の前記ゲーム装置に対して前記当選演出の準備を指示し、
前記開始指示部は、
当該ブロックに属する前記各ゲーム装置の全てから前記準備完了情報が通知された後、前記当選演出部に対して前記当選演出を開始するように指示する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記特定部で前記第1当選ゲーム装置として特定された前記ゲーム装置の前記付与部は、前記当選演出部による前記当選演出が行われた後で、前記合計配当量分の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する、
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記各ブロックの前記管理装置は、
当該ブロックが前記第1特定賞または前記第2特定賞に当選してから、前記当選演出部で前記当選演出が実行されるまでの間に、前記当選演出部による前記当選演出が開始されることを知らせる告知情報を出力する告知部を備える、
ことを特徴とする請求項3から請求項5の何れかに記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記各ブロックに属する前記各ゲーム装置は、
当該ゲーム装置のプレイヤーが保有する前記遊技媒体のクレジット数を管理するサーバ装置と通信可能であり、
当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記第1特定情報が通知されると、当該ゲーム装置における前記付与部は、前記合計配当量に相当するクレジット数を現在のクレジット数に加算することを指示する指示情報を前記サーバ装置へ送信する、
ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載のゲームシステム。
【請求項8】
複数のブロックのそれぞれに設けられた管理装置と通信可能な中央管理装置を備えるゲームシステムにおける前記各ブロックの前記管理装置と通信可能な複数のゲーム装置を構成するゲーム装置であって、
前記各ブロックの前記管理装置は、
当該ブロックに属する前記各ゲーム装置で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部と、
前記取得部で取得された前記配当量を前記中央管理装置へ通知する配当量通知部と、
所定の抽選確率に基づいて第1特定賞に当選するか否かを抽選する第1抽選部と、
当該ブロックが前記第1特定賞に当選すると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置のうちの何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が前記中央管理装置から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置のうちの何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部と、
前記特定部にて特定された前記ゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が前記第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が前記第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部と、
当該ブロックが前記第1特定賞に当選すると、その第1当選情報を前記中央管理装置へ通知する第1当選情報通知部と、を備え、
前記中央管理装置は、
前記各ブロックの前記管理装置から通知された前記配当量の合計に基づいて前記合計配当量を算出する合計配当量算出部と、
前記各ブロックの前記管理装置または前記各ブロックに属する前記複数のゲーム装置に対して、前記合計配当量を通知する合計配当量通知部と、
あるブロックの前記管理装置から前記第1当選情報が通知されると、当該あるブロック以外の他のブロックを対象として前記複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部と、
前記他のブロックに対して前記第2当選情報を通知する第2当選情報通知部と、を備えるものであり、
当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記第1特定情報が通知されると、前記合計配当量分の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの前記管理装置から前記第2特定情報が通知されると、当選した前記第2特定賞に応じた量の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部を備える、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
複数のブロックのそれぞれに設けられた管理装置と通信可能な中央管理装置を備えるゲームシステムにおける前記各ブロックの前記管理装置と通信可能な複数のゲーム装置を構成するゲーム装置であって、
前記各ブロックの前記管理装置は、
当該ブロックに属する前記各ゲーム装置で消費される遊技媒体の合計量の一部である配当量を取得する取得部と、
前記取得部で取得された前記配当量を前記中央管理装置へ通知する配当量通知部と、
当該ブロックが第1特定賞に当選したことを示す第1当選情報が前記中央管理装置から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置の何れかを第1当選ゲーム装置として特定する一方、当該ブロックが複数種類の第2特定賞のうちの何れかに当選したことを示す第2当選情報が前記中央管理装置から通知されると、当該ブロックに属する前記複数のゲーム装置の何れかを第2当選ゲーム装置として特定する特定部と、
前記特定部にて特定された前記ゲーム装置に対して、当該ゲーム装置が前記第1当選ゲーム装置として特定されたことを示す第1特定情報、または、当該ゲーム装置が前記第2当選ゲーム装置として特定されたことを示す第2特定情報を通知する特定情報通知部と、を備え、
前記中央管理装置は、
前記各ブロックの前記管理装置から通知された前記配当量の合計に基づいて前記合計配当量を算出する合計配当量算出部と、
前記各ブロックの前記管理装置または前記各ブロックに属する前記複数のゲーム装置に対して、前記合計配当量を通知する合計配当量通知部と、
前記第1特定賞の抽選を実行する第1抽選部と、
前記第1抽選部で行われた抽選で前記第1特定賞に当選すると、前記複数のブロックのうちの何れかを前記第1特定賞が付与されるブロックとして決定する当選ブロック決定部と、
前記当選ブロック決定部で決定されたブロックに対して前記第1当選情報を通知する第1当選情報通知部と、
前記当選ブロック決定部で決定されたブロック以外の他のブロックを対象として前記複数種類の第2特定賞のうちの何れに当選するかを抽選する第2抽選部と、
前記他のブロックに対して前記第2当選情報を通知する第2当選情報通知部と、を備えるものであり、
当該ゲーム装置が属する前記ブロックの前記管理装置から前記第1特定情報が通知されると、前記合計配当量分の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する一方、当該ブロックの前記管理装置から前記第2特定情報が通知されると、当選した前記第2特定賞に応じた量の前記遊技媒体を当該ゲーム装置のプレイヤーに付与する付与部を備える、
ことを特徴とするゲーム装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2011−139801(P2011−139801A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−2299(P2010−2299)
【出願日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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