ゲーム機
【課題】 ステージごとの難易度をユーザに報知するにより、プレイヤに次ステージへ挑戦するか、このステージでゲームを終了させるかについて戦略的に選択できるようにする。
【解決手段】 このゲーム機は、ステージの難易度にトランプのカード番号をランダムに決定し、このカード番号2個から4個までの範囲でダイス個数を決定し、このダイス個数分のCPU側ダイス目値を決定するステージ情報生成部と、5個のプレイヤ側ダイス目値を決定するプレイヤ側ダイス決定部と、CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス目値とを比較して、そのステージの勝敗の判定を行うステージ勝敗判定部とを有している。
【解決手段】 このゲーム機は、ステージの難易度にトランプのカード番号をランダムに決定し、このカード番号2個から4個までの範囲でダイス個数を決定し、このダイス個数分のCPU側ダイス目値を決定するステージ情報生成部と、5個のプレイヤ側ダイス目値を決定するプレイヤ側ダイス決定部と、CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス目値とを比較して、そのステージの勝敗の判定を行うステージ勝敗判定部とを有している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム機に関し、より詳しくはダイスなどよく知られた遊具・道具を利用したゲームをおこなうゲーム機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機の普及に伴い、様々な新しいゲームが開発され、ユーザに提供されるようになっている。市場に出回るゲームが多様化したことにより、いわゆる売れるゲーム、ヒットするゲームと、売れないゲームとの二極化が進展しており、ゲーム及びゲーム機開発者にとって、次々と発表される膨大な数の新ゲームの中から、ユーザに選択してもらえるようなゲームを提供する事がゲーム事業を継続していく上で重要となっている。
【0003】
より多くのユーザに選択してもらえるゲームであるためには、あまり難しい設定のゲームではクリアできない初級者であっても、易しい設定のゲームでは簡単にクリアできてしまうため満足感を得られない上級者であっても、満足させることができるのが好ましい。
【0004】
この様に初級者・上級者を共に満足させるようにするため、ゲームの中にはゲームスタート時にコース(難易度)選択画面をプレイヤに提示し、難易度が低い初級コースと難易度が高い上級コースをプレイヤが自由に選択できるゲーム機があった(例えば、特許文献1)。この様に難易度の異なるコースを選択できるゲーム機によれば、プレイヤは自分の技量や好みにあった難易度でゲームを楽しむ事ができる。
【0005】
また、プレイヤの好む難易度でゲームを提供するゲーム機として、プレイヤはゲームプレイ中に難易度レベルを切り替えて遊技できるゲーム機も提案されていた(例えば、特許文献2、特許文献3)。
【特許文献1】特開2000−107451号公開公報(段落[0033])
【特許文献2】特開2002−018121号公開公報
【特許文献3】特開2004−261617号公開公報(段落[0013])
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のようにゲームの難易度を、難易度の異なる複数のコースを予め用意しておき、プレイヤにいずれかのコースを選択させ、プレイヤの力量・好みなどに適合させる手法においては、各コースが複数のステージ、エリア、ラウンドなど(以下、総称して「ステージ」)で構成されるゲームである場合、プレイヤがステージをクリアして、先のステージに進むにつれて難易度が上昇するという構成に代わりはなく、プレイヤにとって意外性を感じさせる事はなく、プレイヤに単調に感じさせてしまうという問題点があった。
【0007】
本発明の目的は、プレイヤにゲームの難易度を設定させる事が可能であると共に、ステージの進行につれて単純に難易度が上昇しないよう、ステージごとの難易度をランダムに設定可能なゲームを提供することにある。
【0008】
また、本発明の別の目的は、ステージごとの難易度をユーザに報知するにより、プレイヤに次ステージへ挑戦するか、このステージでゲームを終了させるかについて、戦略的に選択できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための手段として、本発明は以下のような特徴を有している。
本発明の第1の態様は、ゲーム機側の少なくとも一個のダイスの目とプレイヤ側の少なくとも一個のダイスの目とを比較して勝敗を決するステージを複数有するゲームをプレイヤに遊技させるゲーム機として提案される。
【0010】
このゲーム機は、ステージの難易度に相当する値である難易度値をランダムに決定し、この難易度値に応じて、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数の少なくとも一方を決定するダイス個数決定手段(例えば、メインCPU、若しくはステージ情報生成部)と、ゲーム機側のダイスの個数分のCPU側ダイス目値を決定するCPU側ダイス決定手段(例えば、メインCPU、若しくはステージ情報生成部)と、プレイヤ側のダイスの個数分のプレイヤ側ダイス目値を決定するプレイヤ側ダイス決定手段(例えば、メインCPU、若しくはプレイヤ側ダイス決定部)と、前記CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス目値とを比較して、そのステージの勝敗の判定を行うステージ勝敗判定手段(例えば、メインCPU、若しくはステージ勝敗判定部)とを有することを特徴としている。
【0011】
このゲーム機においては、ゲーム中のステージ(全ステージでも一部のステージでも良い)について難易度が変更可能である。このステージの難易度は、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数の少なくとも一方を変更することによって設定される。このゲーム機において、ゲーム機側のダイスの個数が多く、プレイヤ側のダイスの個数が少ないほど、ステージの難易度は高く(プレイヤがステージをクリアできる確率が低く)なり、逆にゲーム機側のダイスの個数が少なく、プレイヤ側のダイスの個数が多いほどステージの難易度は低く(プレイヤがステージをクリアできる確率が高く)なる。
【0012】
このゲーム機によれば、ゲーム機側ダイス個数とプレイヤ側ダイス個数の双方又は一方を増減させることにより、各ステージの難易度を調整でき、かつ各ステージの難易度はゲーム実行ごとにランダムに変更されるため、プレイヤに単調さを感じさせない遊技を提供することができる。
【0013】
なお、「難易度値」は、必ずしも数値化された情報でなくとも良く、単に難易度を区別できる情報であれば数値化できない情報であっても構わない。例えば、難易度値として「甲、乙、丙、丁、…」のようなものを使用しても良い。
【0014】
また、上記ゲーム機において、前記ダイス個数決定手段は、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差又は比率が前記難易度値に応じた数値になるように、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数の少なくとも一方を決定する、設定としても良い。
【0015】
例えば、ステージの難易度を「低い」「普通」「高い」の3段階としておく。「低い」難易度と定められたステージにおいては、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差を3とし、「普通」難易度と定められたステージにおいては、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差を2とし、「高い」難易度と定められたステージにおいては、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差を1とし、後はこの差となるようゲーム機が、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数を決定する。
【0016】
具体例を挙げると、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差が3である「低い」難易度のステージにおいては、ゲーム機側のダイスの個数を2、プレイヤ側のダイスの個数を5とし、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差が2である「普通」難易度のステージにおいては、ゲーム機側のダイスの個数を4、プレイヤ側のダイスの個数を6とし、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差が1である「高い」難易度のステージにおいては、ゲーム機側のダイスの個数を5、プレイヤ側のダイスの個数を6とする、というようなダイス個数の変更を行うようにしても良い
本発明の第2の態様は、ゲーム機側のダイスの目とプレイヤ側のダイスの目とを比較して勝敗を決するステージを複数有するゲームをプレイヤに遊技させるゲーム機として提案される。
【0017】
このゲーム機は、ステージの難易度に相当する値である難易度値をランダムに決定し、この難易度値に応じてN個からM個までの範囲でゲーム機側のダイス個数を決定するダイス個数決定手段(例えば、メインCPU、若しくはステージ情報生成部)と、前記ダイス個数決定手段により決定されたダイス個数分のCPU側ダイス目値を決定するCPU側ダイス決定手段((例えば、メインCPU、若しくはステージ情報生成部)と、L個のプレイヤ側ダイス目値を決定するプレイヤ側ダイス決定手段(例えば、メインCPU、若しくはプレイヤ側ダイス決定部)と、前記CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス目値とを比較して、そのステージの勝敗の判定を行うステージ勝敗判定手段(例えば、メインCPU、若しくはステージ勝敗判定部)とを有することを特徴とする(但し、N,M,Lは自然数で且つN<M≦L)。
【0018】
このゲーム機によれば、ゲーム機側のダイス個数を増減させることにより、各ステージの難易度を調整でき、かつ各ステージの難易度はゲーム実行ごとにランダムに変更されるため、プレイヤに単調さを感じさせない遊技を提供することができる。
【0019】
なお、「難易度値」は、必ずしも数値化された情報でなくとも良く、単に難易度を区別できる情報であれば数値化できない情報であっても構わない。例えば、難易度値として「甲、乙、丙、丁、…」のようなものを使用しても良い。
【0020】
本発明の第3の態様は、ゲーム機側のダイスの目とプレイヤ側のダイスの目とを比較して勝敗を決するステージを複数有するゲームをプレイヤに遊技させるゲーム機として提案される。
【0021】
このゲーム機は、O(オー)個のCPU側ダイス目値を決定するCPU側ダイス決定手段(例えば、メインCPU若しくはステージ情報生成部)と、ステージの難易度に相当する値である難易度値をランダムに決定し、この難易度値に応じてP個からQ個までの範囲でプレイヤ側のダイスの個数を決定するダイス個数決定手段(例えば、メインCPU若しくはステージ情報生成部)と、前記ダイス個数決定手段により決定された個数分のプレイヤ側ダイス目値を決定するプレイヤ側ダイス決定手段(例えば、メインCPU、若しくはプレイヤ側ダイス決定部)と、前記CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス目値とを比較して、そのステージの勝敗の判定を行うステージ勝敗判定手段(例えば、メインCPU、若しくはステージ勝敗判定部)とを有することを特徴としている(但し、O,P,Qは自然数で且つO≦P<Q)。
【0022】
このゲーム機によれば、プレイヤ側のダイス個数を増減させることにより、各ステージの難易度を調整でき、かつ各ステージの難易度はゲーム実行ごとにランダムに変更されるため、プレイヤに単調さを感じさせない遊技を提供することができる。
【0023】
なお、「難易度値」は、必ずしも数値化された情報でなくとも良く、単に難易度を区別できる情報であれば数値化できない情報であっても構わない。例えば、難易度値として「甲、乙、丙、丁、…」のようなものを使用しても良い。
【0024】
上記第1から第3の態様のゲーム機は、ダイス個数ごとに残りのステージ数を報知する難易度表示領域を有する構成としても良い。
かかる難易度表示領域を有することにより、プレイヤは残りステージの難易度について知ることができると共に、次ステージの難易度を予測することも可能となる。
【0025】
また、上記第1から第3の態様のゲーム機は、ベット数に応じて前記難易度値の決定を制御する構成としても良い。例えば、ベット数が所定の数より少ない場合は、CPU側ダイス個数が多く、プレイヤ側ダイス個数が少ない難易度の高いステージの数を減少させ、CPU側ダイス個数が少なく、プレイヤ側ダイス個数が多い難易度の低いステージの数を増加させる。一方、ベット数が所定の数以上である場合は、上記ゲーム機はCPU側ダイス個数が多く、プレイヤ側ダイス個数が少ない難易度の高いステージの数を増加させ、CPU側ダイス個数が少なく、プレイヤ側ダイス個数が少ない難易度の低いステージの数を減少させるよう、難易度値の決定を制御する。
【0026】
かかる構成のゲーム機によれば、プレイヤは少ないベット数で確実にゲーム勝利を狙うか、或いはより多くのベット数を消費して、ゲームに勝つチャンスは少ないが大量の払い戻しを狙うか、という戦略的なゲーム遊技を楽しむことが可能となる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、ステージの進行につれて単純に難易度が上昇しないよう、ステージごとの難易度をランダムに設定可能なゲームを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、添付図面を参照して本発明に係るゲーム機を実施するにあたり最良と思われる形態について詳細に説明する。なお、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、説明が重複する場合にはその説明を省略する。
【0029】
[1.第1の実施の形態]
[1.1.ゲーム機により提供されるゲームの概要]
なお、本実施の形態にかかるゲーム機は、一又は複数のステージで構成されるゲームをプレイヤに遊技させる装置である。このゲーム機により提供されるゲームの概略は、以下の通りである。まず、ゲーム機は、各ステージについて、N個からM個のいずれかの個数をそのステージで使用するゲーム機側のダイスの個数として決定する(決定したゲーム機側のダイスの個数をX個とする;但し、XはN≦X≦Mの関係を満たす自然数)。
【0030】
次に、ゲーム機は、ゲーム機側のX個のダイスの目をランダムに決定するとともに、プレイヤ側のL個のダイスをロールし、プレイヤ側のL個のダイスの目を決定する。なお、上記ダイスの個数N、M、Lは共に自然数であり、且つN<M≦Lの関係が成立する数であればどのような数も選択可能である。
【0031】
次に、ゲーム機は、ゲーム機側のX個のダイスの目とプレイヤ側のL個のダイスの目とを比較し、ゲーム機側のX個のダイスの目とプレイヤ側のL個のダイスの目のうちいずれかX個のダイスの目が一致した場合に、プレイヤがそのステージをクリアしたと判定し、プレイヤが次のステージに進むことを許可する。
【0032】
このようにプレイヤは各ステージをクリアしていき、そのゲームを構成するステージをすべてクリアした場合に、プレイヤがゲームに勝利したと判定される。プレイヤがゲームに勝利した場合には、プレイヤに特典(コイン等の払出など)が付与される。
【0033】
なお、いずれかのステージでプレイヤがクリアできない場合は、その時点でプレイヤはゲームに負けたと判定され、ゲームはそこで終了する。この場合には、プレイヤに特典は全く付与されないか、或いはゲームに勝利した場合の特典より大幅に減額されたものとなる。
但し、ゲーム機は所定の条件下でプレイヤにリプレイ権を与えることがある。リプレイ権を有する場合には、プレイヤはあるステージをクリアできなかった場合でも、ゲーム終了とはならず、再度そのステージに挑戦しゲームを継続することが許される。
【0034】
なお、本実施の形態では、ゲーム機側のダイス個数は2個(N=2)から4個(M=4)のいずれかとし、プレイヤ側のダイス個数は5個(L=5)であるとして説明するが、本発明がこの個数設定に拘束される趣旨ではない。
【0035】
また、「ダイス」は通常1〜6までの目を持つ正6面体のものであるが、本明細書中の「ダイス」はこれに限定されるものではなく、1〜Kまでの自然数が等しい確率で出現する正K面体のダイス(Kは4以上の自然数)、或いはこれと同等の働きをするすべての乱数発生手段を含む概念である。
【0036】
[1.2.ゲーム機の外観構成例]
図1は、第1の実施の形態にかかるゲーム機を示す全体外観斜視図である。ゲーム機1は、筐体2を有しており、筐体2にはディスプレイ3が設けられている。ディスプレイ3は、例えばゲーム画面を表示するための液晶ディスプレイパネルである。
【0037】
また、ディスプレイ3の表面には、タッチパネルセンサ74が設けられており、ディスプレイ3に表示されるソフトボタンなどをプレイヤに触れさせ、これを接触検知してユーザ入力とする。
【0038】
ディスプレイ3の下方手前には、コイン、メダル、トークン、チップなど遊技の対価として支払われる遊技価値媒体(以下、総称して「コイン」と呼ぶ)を投入するコイン投入部(コイン投入スロット)4が設けられている。なお、いわゆるビルバリ装置などの紙幣挿入部を適宜筐体2に設けて、紙幣を遊技価値媒体として用いる事によってゲーム機1の提供するゲームを遊技させるようにしてもよい。
【0039】
ディスプレイ3の下方には、プレイヤの入力手段であるコントロールパネル5が設けられている。このコントロールパネル5は、プレイヤがゲーム機1に指示を入力するための公知のゲーム機に設けられているものと略同様であり、本実施の形態においては、図2に示したような7個のボタン6a〜6gが設けられている。
【0040】
すなわち、コントロールパネル5は、プレイヤが獲得したコインの払出をゲーム機1に行わせるペイアウト(PAYOUT)ボタン6aと、ステージ終了時に次のステージへ進む事をゲーム機1に指示するためのコレクトボタン(COLLECT)6bと、ヘルプ機能の実行を指示するハーフダブルボタン(HALF DOUBLE)6cと、ゲーム機1にクレジットされているコイン数から、許される最大値までをベットに使用するマックスベットボタン(MAXBET)6dと、ゲーム機1にクレジットされているコイン数から、1をベットに使用する1ベットボタン(1BET)6eと、ゲーム機1にクレジットされているコイン数から、前回ベットしたコイン数と同数をベットに使用するリピートベットボタン(REPEAT BET)6fと、ベット終了後にゲーム機1にゲーム開始させるディール/ドロウボタン(DEAL/DRAW)6gとが設けられている。
【0041】
図1に戻って、ゲーム機1の外観構成例の説明を続ける。
筐体2の上部には、ゲームに直接的には関与しないような情報・画像(例えば、払い戻し枚数テーブル、後に説明するダイス役テーブル、ゲーム内容の説明文など)を随時変更可能に表示するためのサブディスプレイ8が設けられている。また、サブディスプレイ8の両側部には、音声・音楽などを出力するための一対のスピーカ9L、9Rが設けられている。
一方、筐体2の下部には、払い出されたコインを遊技者が受け取るためのコイン受部7が設けられている。
【0042】
[1.3.ゲーム機の内部構成例]
図3は、ゲーム機1の内部構成を示したブロック図である。図3に示すように、ゲーム機1は、その筐体2内部にゲーム機基板30とこのゲーム機基板に接続された周辺装置とを有している。ゲーム機基板30には、マイクロコンピュータ31を中心にして、複数の回路が搭載されている。
【0043】
マイクロコンピュータ31は、メインCPU(Central Processing Unit)32と、RAM(Random Access Memory)33と、ROM(Read Only Memory)34とを有している。
メインCPU32は、ROM34に記憶されているプログラムに従って機能し、I/Oポート39を介して、コントロールパネル5の各部から信号を入力する一方、他の構成要素との信号の入出力をおこない、ゲーム機1全体の動作制御をおこなう。RAM33はメインCPU32が機能する際に用いるデータやプログラムが記憶され、例えば、後述するサンプリング回路36によりサンプリングされる乱数値がゲーム開始後、一時的に保持されている。ROM34には、メインCPU32が実行するプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。
【0044】
メインCPU32には、乱数発生器35と、サンプリング回路36と、クロックパルス発生回路37と、分周器38とが接続されている。
乱数発生器35は、メインCPU32の指示に従って機能して、一定範囲の乱数を発生させる。
サンプリング回路36は、メインCPU32の指示に従い、乱数発生器35が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出し、その抽出した乱数をメインCPU32に入力する。クロックパルス発生回路37は、メインCPU32に利用する基準クロックを発生させ、分周器38はその基準クロックを一定周期で分周した信号をメインCPU32に入力する。
【0045】
ゲーム機基板30には、ランプ駆動回路59、LED駆動回路61、ホッパー駆動回路63、払出完了信号回路65、画像制御回路71、音制御回路72とが搭載されており、これら回路はI/Oポート39を介してメインCPU32と接続されている。
【0046】
ゲーム機1は、ディスプレイ3及びサブディスプレイ8に表示する画像の制御処理をおこなう画像制御回路71と、スピーカ9L、9Rから発生させる音の制御をおこなう音制御回路72とを有している。
【0047】
ランプ駆動回路59は、ランプ60を点灯させるための信号をランプ60に出力し、ランプ60をゲーム実行中に点灯/消灯させる。この点灯/消灯によって、ゲームの演出がおこなわれる。
LED駆動回路61は、LED62の点滅表示を制御する。LED62はクレジット枚数表示や獲得枚数表示等をおこなう。
ホッパー駆動回路63はメインCPU32の制御に従ってホッパー64を駆動させ、ホッパー64は遊技価値であるコインの払い出しをおこなうための動作をおこない、コイン受部7にコインを射出し、プレイヤに対するコインの払い戻しを実行する装置である。
【0048】
払出完了信号回路65はコイン検出部66に接続されており、コイン検出部66は、ホッパー64により払い出されたコインの枚数を計測し、その計測した枚数値のデータを払出完了信号回路65に通知する。払出完了信号回路65は、コイン検出部66からコインの枚数値をカウントし、その枚数値が、設定された枚数のデータに達したときにコインの払出完了を通知する信号をメインCPU32に出力する。
【0049】
画像制御回路71は、ディスプレイ3及びサブディスプレイ8のそれぞれにおける画像表示を制御して、後述する図柄画像等の各種画像をディスプレイ3及びサブディスプレイ8に表示させる。
【0050】
この画像制御回路71は、画像制御CPU、ワークRAM、プログラムROM、画像ROM、ビデオRAMおよびVDP(Video Display Processor)から構成される。画像制御CPUは、マイクロコンピュータ31で設定されたパラメータに基づき、プログラムROMに予め記憶されている画像制御プログラムに従い、ディスプレイ3、サブディスプレイ8に表示される画像(図柄画像等)を決定する。ワークRAMは、画像制御CPUが画像制御プログラムを実行するときの一時記憶手段として構成されている。
【0051】
プログラムROMは、画像制御プログラムや各種選択テーブルなどを記憶している。画像ROMは、キャラクタ画像、背景画像を形成するためのドットデータなどの画像データを記憶している。ビデオRAMは、VDPにより画像を形成するときの一時記憶手段として構成されている。VDPは、制御RAMを有し、画像制御CPUで決定されたディスプレイ3及びサブディスプレイ8の表示内容に応じた画像信号を生成し、生成された各画像信号をディスプレイ3及びサブディスプレイ8に出力する。
音制御回路72は、メインCPU31からの指令に基づいてスピーカ9L、9Rから発生させる、音楽や効果音などの音の制御をおこなう。
【0052】
また、マイクロコンピュータ31には、入力手段である前述の、コントロールパネル5、タッチパネルセンサ74が接続されていると共に、コイン投入部4から投入されたコインを検知して、検知信号をマイクロコンピュータ31に出力する投入コインセンサ73が接続されている。マイクロコンピュータ31は検知信号に応じて投入されたコイン枚数に応じた値をクレジットに加算処理する。
【0053】
[1.4.ゲーム機の機能]
本実施の形態にかかるゲーム機1の機能は、主に、ROM34に記憶されたプログラムを、マイクロコンピュータ31、より詳しくはメインCPU32が実行する事により、実現される。以下、マイクロコンピュータ31、より詳しくはメインCPU32がプログラムを実行する事により実現される諸機能を説明する。
図4(A)は、ゲーム機1の機能ブロック図である。図に示す例では、メインCPU32は、主制御部401と、この主制御部401とデータの受け取りを行うクレジット値/ベット値処理部402と、ステージ情報生成部403と、プレイヤ側ダイス決定部404と、プレイヤ側ダイス再決定部405と、ステージ勝敗判定部406と、ゲーム結果処理部407として機能する。
【0054】
[1.4.1.主制御部]
主制御部401は、ゲーム機中の各回路及び各部の動作を統括して制御する。より具体的には、主制御部401は、投入コインセンサ73,コントロールパネル5,及びタッチパネルセンサ74から各入力信号を受け取り、受け取った入力信号に応じて各部に起動し処理を行うよう命令する。また、主制御部401は、各部からの要求に従ってサンプリング回路36から乱数値を取得し、各部にこの乱数値を渡す。
【0055】
また、主制御部401は、各部の動作に応じた画面をディスプレイ3及び/又はサブディスプレイ8に表示させるよう、画像制御回路71に画像生成命令を送信する。また、主制御部401は、プレイヤがペイアウトボタン6aを押下した場合など、所定の条件下でホッパー駆動回路63にコイン払出命令を送信し、コインの払い出しを行わせる。また、各部の動作に応じて演出を行うため、ランプ駆動回路59,LED駆動回路61、音制御回路72(図4(A)においては図示省略した)に駆動命令を送信し、ランプ60、LED62、スピーカ9L,9Rによる演出を実行させる。
【0056】
主制御部401により制御されるクレジット値/ベット値処理部402と、ステージ情報生成部403と、プレイヤ側ダイス決定部404と、プレイヤ側ダイス再決定部405と、ステージ勝敗判定部406と、ゲーム結果処理部407は、それぞれ以下のような機能を有する。
【0057】
[1.4.2.クレジット値/ベット値処理部]
ベット値処理手段であるクレジット値/ベット値処理部402は、ゲーム機1からプレイヤへのゲーム勝利の特典であるコインの払い戻しや、ペイアウトボタン6aの押下によるコインの払い出しなどに基づく主制御部401からの指令に応じて、ゲーム機1に保有されるプレイヤ所有のコイン枚数に相当する値(「クレジット値」と呼ぶ)の増減を行い、このクレジット値を後述のクレジット値記憶部408に記憶させると共に、ゲーム開始時にプレイヤがベットしたコイン数(「ベット値」と呼ぶ)を後述のベット値記憶部409に記憶させる。
【0058】
より具体的には、主制御部401が投入コインセンサ73からのコイン投入検出信号を受けると、主制御部401はクレジット値/ベット値処理部402を起動させる。起動したクレジット値/ベット値処理部402は、コイン投入検出信号に応じて、後述するクレジット値記憶部408に記憶されているクレジット値を増加させる。
【0059】
またコントロールパネル5からの払出信号を主制御部401が受けると、主制御部401により、クレジット値/ベット値処理部402を起動させる。起動したクレジット値/ベット値処理部402は、払出信号に応じてホッパー駆動回路63に駆動命令を出し、コインの払い出しをホッパー64に行わせると共に、ホッパー64による払出枚数を後述するクレジット値記憶部408に記憶されているクレジット値から減算させる。
【0060】
また、クレジット値/ベット値処理部402は、プレイヤがゲームに勝利した場合、プレイヤが獲得したコイン枚数に応じた値をクレジット値記憶部408の記憶する値に加算させる。
【0061】
[1.4.3.ステージ情報生成部]
ダイス個数決定手段及びCPU側ダイス目値決定手段であるステージ情報生成部403は、CPU側ダイス目値を含むステージ情報を生成する機能を有する。
【0062】
主制御部401は、各ベットボタン6d、6e、6fのいずれかの押下後、ディール/ドロウボタン6gの押下の検出をコントロールパネル5から通知されると、ステージ情報生成部403を起動させる。起動したステージ情報生成部403は、ステージ情報を生成して、ステージ情報記憶部410に記憶させる。ステージ情報は、少なくともCPU側ダイス目値を有する情報である。「CPU側ダイス目値」とは、ゲーム機側のN個からM個のいずれかの個数のダイスの目それぞれに相当する値である。
【0063】
図4(B)は、ステージ情報生成部403の構成例を示す機能ブロック図である。図に示す例では、ステージ情報生成部403は、生成管理部403Aと、CPU側ダイス個数決定部403Bとを有している。
生成管理部403Aは、CPU側ダイス個数決定部403Bによって決定された、ステージごとのCPU側ダイス個数に応じて、主制御部401を通じてサンプリング回路36より、乱数値を複数取得し、この乱数値をCPU側ダイス目値として格納したステージ情報を生成し、ステージ情報記憶部410に記憶させる。
CPU側ダイス個数決定部403Bは、抽選により各ステージのCPU側ダイス個数を決定し、生成管理部403Aに通知する。
【0064】
図5(A)に、ステージ情報のデータ構成例を示す。この図に示す例では、ステージ情報500は、一のゲームに含まれる各ステージごとにレコード501を有する。レコード501は、CPU側ダイス個数を格納するCPU側ダイス個数フィールド503と、CPU側ダイス個数フィールド503に格納された数に応じた個数のCPU側ダイス目値を格納するCPU側ダイス目値フィールド504と、そのステージの勝敗状況を示すステージ勝敗フラグを格納するステージ勝敗フラグフィールド505とを有する。なお、本実施の形態においては、ゲーム機側のダイス個数は2個から4個とするため、フィールド502は、2つから4つのCPU側ダイス目値を格納する構成となっている。また、本実施の形態においては1ゲームにおけるステージ数は13ステージであるため、ステージ情報500は13のレコードを有している。
【0065】
ステージ情報500が有するCPU側ダイス個数フィールド503の値は、CPU側ダイス個数決定部403Bによって決定される。決定した値は生成管理部403Aによって、ステージ情報500に書き込まれる。
【0066】
以下にCPU側ダイス個数の決定方法の一例を説明する。
図5(B)は、CPU側ダイス個数決定部403Bが生成する、CPU側ダイス個数決定のための中間データの例である。この例では、CPU側ダイス個数決定部403Bは、トランプのカード、A(エース)からK(キング)までの13枚のカードを各ステージに配布する(割り当てる)ことによって、CPU側ダイス個数を決定する。
【0067】
中間データ510は、各ステージごとにレコード511を有する。レコード511は、ステージ番号を格納するステージナンバーフィールド512と、各ステージに配布されたカードの値を格納する配布カードフィールド513と、配布カードフィールド513に対応するCPU側ダイス個数を格納するCPU側ダイス個数フィールド514とを有する。
【0068】
CPU側ダイス個数決定部403Bはまず、カードに相当するA(エース)からK(キング)までの13個のカード番号をランダムに1番から13番までの順番を付与する。この順番付けは、CPU側ダイス個数決定部403B内部で乱数を生成しておこなっても良いし、サンプリング回路36より取得した乱数を用いておこなっても構わない。
【0069】
次に、CPU側ダイス個数決定部403Bはこの順番のとおりに配布カードフィールド513にA(エース)からK(キング)までの13個のカード番号を格納する。
次に、CPU側ダイス個数決定部403Bは、配布カードフィールド513に格納されたカード番号と、後述のCPU側ダイス個数テーブル520とを比較参照して、カード番号に対応するダイス個数を示す数値を、CPU側ダイス個数フィールド514に格納する。
【0070】
図5(C)にCPU側ダイス個数テーブル520のデータ構成例を示す。CPU側ダイス個数テーブル520は、CPU側ダイス個数決定部403B若しくはROM34に記憶されているデータであって、配布カードを示すカード番号を格納した配布カードフィールド521と、そのカード番号に対応するCPU側ダイス個数を示すCPU側ダイス個数フィールド522とを有している。
【0071】
この例に示すCPU側ダイス個数テーブル520では、カード番号が「2」から「4」までのステージはCPU側ダイス個数を「2」とし、カード番号が「5」から「10」までのステージはCPU側ダイス個数を「3」とし、カード番号が「J(Jack;11)」「Q(Queen;12)」「K(King;13)」「A(Ace;1)」のステージはCPU側ダイス個数を「4」とするように設定されている。
【0072】
CPU側ダイス個数決定部403Bは、このようなCPU側ダイス個数テーブル520を参照してダイス個数を示す値を中間データ510のCPU側ダイス個数フィールド514(図5(B)参照)に格納する。例えば、CPU側ダイス個数決定部403Bは、配布カードフィールド521(図5(C)参照)に格納されているカード番号が「2」であればCPU側ダイス個数フィールド514に「2」を格納し、同様にカード番号が「5」であればCPU側ダイス個数フィールド514に「3」を格納し、カード番号が「J」であればCPU側ダイス個数フィールド514に「4」を格納するように動作する。
【0073】
CPU側ダイス個数決定部403Bは、CPU側ダイス個数フィールド514にダイス個数を示す値を格納すると、CPU側ダイス個数フィールド514に格納した値を生成管理部403Aに渡す。生成管理部403Aは、CPU側ダイス個数フィールド514から受け取った値を、ステージ情報500のCPU側ダイス個数フィールド503にそのまま格納する。
【0074】
なお、中間データ510のCPU側ダイス個数フィールド514が上記のようなカード番号を用いたものに限定される趣旨ではなく、ランダムにCPU側ダイス個数が決定できる方法であれば、どのような決定方法を用いても本発明は成立する。
【0075】
図4(A)に戻り、ゲーム機1の説明を続ける。
起動したステージ情報生成部403(生成管理部403A)は、ステージ情報500のCPU側ダイス個数フィールド503に格納された値を参照して、必要な乱数値の個数を決定し、主制御部401に必要な個数分の乱数値を要求する。主制御部401は、サンプリング回路36から要求された個数分の乱数値を取得し、ステージ情報生成部403(生成管理部403A)に渡す。ステージ情報生成部403(生成管理部403A)は、これら乱数値をCPU側ダイス目値として、CPU側ダイス目値フィールド504に格納する。
【0076】
また、ステージ情報生成部403(生成管理部403A)は、ステージ勝敗フラグフィールド505に、そのステージの結果が未決定である事を示すフラグ値「N」を書き込んでおく。なお、ゲームの進行に従い、このフラグ値は、そのステージが実行されプレイヤが勝利した場合は、フラグ値「W」に、一方、プレイヤが負けた場合はフラグ値「L」などに書き換えられ、ゲームの進行状況の管理に用いられる。
【0077】
なお、ステージ情報生成部403は、ベット枚数が所定枚数以下である場合、すなわちベット値記憶部409に格納された値が所定の条件(例えば、10枚以下)である場合は、レコード501のうち所定のもの(例えば、ステージNo.9からNo.13に相当するレコード)について、フラグ値に「F」(Forbidden;禁止)を書き込む。フラグ値に「F」(Forbidden;禁止)が書き込まれたレコード501に相当するステージは遊技できないものと、主制御部401が認識し、フラグ値「F」を有するレコード501に相当するステージについては後述するステージ実行処理はおこなわれない。
【0078】
[1.4.4.プレイヤ側ダイス決定部]
プレイヤ側ダイス決定手段であるプレイヤ側ダイス決定部404は、プレイヤ側ダイス目値を含むプレイヤ側ダイス情報を生成し、記憶させる機能を有している。
【0079】
ゲーム開始可能な条件下で、プレイヤがディール/ドロウボタン6gを押下すると、コントロールパネル5からの押下検出信号に応じて主制御部401はプレイヤ側ダイス決定部404を起動させる。起動したプレイヤ側ダイス決定部404は、プレイヤ側ダイス情報を生成し、これを後述するプレイヤ側ダイス記憶部411に記憶させる。より具体的には、起動したプレイヤ側ダイス決定部404は、5個のプレイヤ側のダイスの目に相当する5つの乱数値を主制御部401に要求し、この要求に応じて主制御部401はサンプリング回路36から5個の乱数値を取得し、プレイヤ側ダイス決定部404に渡す。プレイヤ側ダイス決定部404はこの5個の乱数値を5個のプレイヤ側ダイス目値として格納するプレイヤ側ダイス情報を生成し、プレイヤ側ダイス記憶部411に渡す。プレイヤ側ダイス記憶部411はプレイヤ側ダイス情報を記憶する。
【0080】
図6に、プレイヤ側ダイス情報のデータ構成例を示す。プレイヤ側ダイス情報600は、5つのダイスに対応する5つのレコード601を有している。各レコードは、他のダイスと区別するためのダイス番号を格納するダイス番号フィールド602と、そのダイスの出目、すなわち主制御部401から受け取った乱数値である5個のプレイヤ側ダイス目値を格納するプレイヤ側ダイス目値フィールド603と、そのプレイヤ側ダイス目値の保持/再決定の別を示すフラグ(HOLD/TURN;H/Tフラグという)を格納するH/Tフラグフィールド604を有している。H/Tフラグフィールド604は、プレイヤ側ダイス目値の保持を意味するフラグ値「H」と、プレイヤ側ダイス目値の再決定を意味するフラグ値「T」のいずれかが格納されるフィールドである。
【0081】
すなわち、プレイヤ側ダイス決定部404は、主制御部401から5つの乱数値を受け取ると、それぞれ5つのレコード601のプレイヤ側ダイス目値フィールド603に格納し、またすべてのレコード601のH/Tフラグフィールド604に、再決定を示すフラグ値「T」を格納する。なお、フラグ値「T」ではなくフラグ値「H」を初期値として格納するようにしても構わない。
【0082】
[1.4.5.プレイヤ側ダイス再決定部]
図4(A)に戻り、プレイヤ側ダイス再決定部405の機能について説明する。本実施の形態にかかるゲーム機1は、プレイヤ側ダイス決定部404により決定された5つのプレイヤ側ダイス目である5つのプレイヤ側ダイス目値の全部又は一部を一回に限りプレイヤの選択により再決定させる事ができる。プレイヤ側ダイス決定部404は、このプレイヤ側ダイス目の再決定を行う機能を有する。具体的には、プレイヤ側ダイス再決定部405は、以下のような処理を実行する。
【0083】
あるステージが開始されると、ディスプレイ3にプレイヤ側ダイス決定部404により決定された5つのダイス目が表示される。プレイヤは、この表示されたダイス目の全部又は一部を再決定させ、自分に有利なダイス目を得るようゲーム機1に再決定を行わせる事ができる。プレイヤは再決定するダイス目と、再決定しないダイス目とをタッチパネルセンサ74で触れる事により指定する。タッチパネルセンサ74は、主制御部401に接触位置を送信し、主制御部401はプレイヤにより指定されたダイス番号をプレイヤ側ダイス再決定部405に通知する。プレイヤ側ダイス再決定部405は、主制御部401から通知されたダイス番号に対応するレコード601(図6参照)において、H/Tフラグフィールド604のフラグ値を「T」から「H」に変更し、あるいは「H」から「T」に変更する。
【0084】
その後、プレイヤ側ダイス再決定部405はプレイヤ側ダイス情報600のH/Tフラグフィールド604のフラグ値を参照し、フラグ値「T」を有するレコード数分の乱数値を主制御部401に要求する。要求を受けた主制御部401は、要求にかかる数の乱数値をサンプリング回路36より取得し、プレイヤ側ダイス再決定部405に渡す。プレイヤ側ダイス再決定部405は、受け取った乱数値を、H/Tフラグフィールド604のフラグ値が「T」であるレコード601のプレイヤ側ダイス目値フィールド603に上書きして書き込む。これにより、プレイヤの選択により、ダイス目が再決定される事になる。なお、プレイヤの選択によってはいずれのダイス目も再決定しない事も選択可能である。
【0085】
[1.4.6.ステージ勝敗判定部]
主制御部401は、プレイヤ側ダイス再決定部405から処理完了の通知を受けると、ステージ勝敗判定部406を起動させる。ステージ勝敗判定手段であるステージ勝敗判定部406は、そのステージの勝敗の判定を行うと共に、プレイヤ側ダイス記憶部411に記憶されるプレイヤ側ダイス目値が所定の役を構成しているか否かの判定を行う。
【0086】
ステージの勝敗の判定については、ステージ勝敗判定部406はステージ情報記憶部410に記憶されたステージ情報500に含まれるCPU側ダイス目値と、プレイヤ側ダイス記憶部411に記憶されているプレイヤ側ダイス目値を比較する。比較の結果、CPU側ダイス目値のすべてがプレイヤ側ダイス記憶部411に記憶されているプレイヤ側ダイス目値にある場合には、ステージ勝敗判定部406はプレイヤ側の勝ちと判定し、ステージ情報記憶部410のそのステージに対応するレコード501のステージ勝敗フラグを「W」に書き換える。その他の場合はステージ勝敗判定部406はそのステージに対応するレコード501のステージ勝敗フラグを「L」に書き換える。
【0087】
また、ステージ勝敗判定部406はプレイヤ側の勝ちと判定した場合であって、所定の条件を満たした場合は、リプレイ権フラグ記憶部412にリプレイ権を取得した事を示すフラグ値(例えば、「1」)を書き込む。所定の条件は、たとえばそのステージ番号が「5」である場合である。
【0088】
また、プレイヤ側ダイス目値が所定の役を構成しているか否かの判定については、ステージ勝敗判定部406は、後述するダイス役テーブル414を参照してこのダイス役テーブル414に記述された役が成立しているか否かを判定し、成立していると判定した場合は、その役に対応した特典をプレイヤに付与する。この実施の形態では、その役に対応した特典は、役に応じたクレジット値の加算であるものとする。
【0089】
図7に、ダイス役テーブル414の例を示す。この例では、ダイス役テーブル414は、ダイス役と、その役に対応するクレジット値が対応付けされて記述している。本実施の形態では、ダイス役は、トランプのポーカーの役に準じた役が定められているが、ダイス役としてどのような役を定めるかはポーカーの役に限定されるものではなく、プレイヤの興趣を引く事が可能などのような役を定める事も本発明の範囲に含まれる。本図の例に言う「Two Pair」は、ポーカーのツーペアに相当する役でありプレイヤ側ダイス目のいずれか2つが同一の目である場合に成立する役である。「Three Dice」は、ポーカーのスリーカードに相当する役でありプレイヤ側ダイス目のいずれか3つが同一の目である場合に成立する役である。「Full House」は、ポーカーのフルハウスに相当する役でありプレイヤ側ダイス目のいずれか3つが同一の目であり、かつ残りの2つが同一の目である場合に成立する役である。「Straight」は、ポーカーのストレートに相当する役でありプレイヤ側ダイス目が「2,3,4,5,6」のように連続した番号である場合(順番は問わない)に成立する役である。「Four Dice」は、ポーカーのフォーカードに相当する役でありプレイヤ側ダイス目のいずれか4つが同一の目である場合に成立する役である。「Straight Royal」は、ポーカーのロイヤルストレートに相当する役でありプレイヤ側ダイス目が「1,2,3,4,5」のように連続した番号である場合で、且つ左から右へ番号が昇順又は降順に並んだ場合に成立する役である。「Five Dice」は、ポーカーのファイブカードに相当する役であり、プレイヤ側ダイス目のすべてが同一の目である場合に成立する役である。
【0090】
ステージ勝敗判定部406は、ダイス役テーブル414を参照して役の成立を判定し、いずれかの役が成立していると判定した場合は、対応するクレジット値をクレジット値記憶部408に記憶されている値に加算し、加算後の値を新たなクレジット値としてクレジット値記憶部408に記憶させる。
ステージ勝敗判定部406は、上記のステージの勝敗の判定及びダイス役の判定、及びステージ情報及びクレジット値の更新を行った後、主制御部401に処理終了を通知する。
【0091】
[1.4.7.ゲーム結果処理部]
再び図4(A)に戻り、ゲーム結果処理部407の機能について説明する。
ステージ勝敗判定部406から処理通知を受け取った主制御部401は、プレイヤが前ステージで勝利しており、且つ残りステージがある場合はプレイヤに次のステージに進むか否かをディスプレイ3に表示したユーザインターフェイス画面により問い合わせる。プレイヤが次のステージに進む事を選択した場合は、次にステージを開始し、プレイヤ側ダイス決定部404を起動させる。一方、プレイヤが次のステージに進まない事を選択した場合は、ゲーム結果処理部407を起動させる。
【0092】
起動したゲーム結果処理部407は、後述する払い戻し倍率テーブル413を参照して、払い戻し処理を行う。
【0093】
図8に、払い戻し倍率テーブル413の例を示す。この図の例では、各ステージごとに定められた払い戻し倍率が記述されている。ゲーム結果処理部407は、ベット数記憶部409に記憶されているベット値と、この払い戻し倍率の数値を乗じて得られる値を払い戻しコイン数として払い戻し処理を行う。例えばベット値が5の時、ステージが第9ステージである場合は払い戻し倍率は「50」となり、結果払い戻しコイン数は5×50=250と算出される。
【0094】
このように、払い戻し倍率テーブル413を参照してゲーム結果処理部407は、プレイヤに払い戻すコイン数を決定し、決定したコイン数を主制御部401に通知する。コイン数を通知された主制御部401は、ホッパー駆動回路63を駆動させて、通知された数のコインを排出させるか、あるいはクレジット値記憶部408が記憶する値に、通知されたコイン数に対応する値を加算して、新たなクレジット値として記憶させる。
【0095】
プレイヤがこのステージで負けた場合は、ゲーム結果処理部407は、リプレイ権フラグ記憶部412の記憶しているフラグ値を参照して、フラグ値がリプレイ権ありを示す「1」である場合は、主制御部401にリプレイを行わせるよう通知する。一方、リプレイ権なしを示す「0」である場合は、ゲーム結果処理部407は、上述の払い戻し処理を実行する。
【0096】
また、プレイヤが実行可能なステージをすべてクリアし、残りステージがなくなった場合は、ゲーム結果処理部407は払い戻し処理を実行すると共に、主制御部401にエンディング演出を実行するよう要求する。主制御部401はこの要求に応じて画像制御回路71にエンディングムービーをディスプレイ3に表示させるなど、所定のエンディング演出を行ってプレイヤをたたえる演出を実行する。
【0097】
図4(A)に戻り、マイクロコンピュータ31の機能について説明を続ける。マイクロコンピュータ31は、メインCPU32と協働して機能するRAM33と、ROM34を有している。RAM33は、前述のクレジット値記憶部408,ベット値記憶部409,ステージ情報記憶部410、プレイヤ側ダイス記憶部411、リプレイ権フラグ記憶部412として機能する。これらの説明は前述したのでここでは省略する。
【0098】
また、ROM34は、払い戻し倍率テーブル413及びダイス役テーブル414を記憶しており、これらテーブルとして機能する。これらテーブルについても前述したのでここでの説明は省略する。
以上で、ゲーム機1の構成及び機能の説明を終了する。
【0099】
[1.5.ゲーム機の動作例]
続いて、上記ゲーム機1の動作例について、図9(A)(B)から図20を参照しながら説明する。図9(A)は、本ゲーム機のメイン処理の例を示すフローチャート、図9(B)は、メイン処理中のステージ情報生成処理の例を示すフローチャート、図10は、メイン処理中に含まれるステージ実行処理の例を示すフローチャート、図11から図20はメイン処理又はゲーム実行処理においてディスプレイ3に表示されるゲーム画面若しくはユーザインターフェイス画面の例を示す図である。
【0100】
[1.5.1.メイン処理]
まず、本実施の形態にかかるゲーム機1が実行するメイン処理を図9(A)を参照しながら説明する。この図に示す例では、既にゲーム機1の電源が投入済みであり、RAM33のクリアなどの初期処理は完了した事を前提としている。
【0101】
まず、メインCPU32(主制御部401、クレジット値/ベット値処理部402)は、ベット枚数決定処理を実行する(S901)。
ベット枚数決定処理は、プレイヤがこれから行おうとしているゲームに、幾ら分のコインを賭けるかを決める事を促す処理である。ベット枚数決定処理を開始すると、メインCPU32(主制御部401)は、ディスプレイ3又はサブディスプレイ8にBET枚数を決定する事をプレイヤに促すメッセージや画面を表示し、プレイヤの入力を待つ。プレイヤはコントロールパネル5のマックスベットボタン6d、1ベットボタン6e、リピートボタン6fを押下する事により、ベット枚数をゲーム機1に入力する。メインCPU32(クレジット値/ベット値処理部402)は、プレイヤのディール/ドロウボタン6gの押下により、BET枚数を確定させ、その確定したBET枚数に応じた値をベット値記憶部409に格納する。これで、ベット枚数決定処理が終了する。
【0102】
次に、メインCPU32(主制御部401)は、ベット値記憶部409に格納されたベット数が所定数以下か、或いはこれを超えているかを判定する(S902)。
ベット値記憶部409に格納されたベット数が所定数以下である場合(S902,Yes)は、メインCPU32(主制御部401)は、一回のゲーム中に含まれる全ステージのうち、途中までをプレイ可能と設定するステージ数制限処理を実行する(S903)。このとき、メインCPU32(主制御部401)は、途中ステージまで挑戦可能である旨をプレイヤに告知する画面(図11参照)をディスプレイ3に表示させる。
【0103】
図11に、ステップS903においてディスプレイ3に表示される画面例を示す。
この図に示す例では、鍵開けのエキスパートであるプレイヤキャラクタ1101が、ある古城に飾られている幻の画家の絵画を、鍵開けをしながら獲得するというストーリーのゲームである。古城には、ステージに相当する絵画が全ステージ数分(本実施の形態では13枚)あり、それぞれ鍵で閉ざされた部屋に飾られているというストーリー設定になっている。
【0104】
図11に示す画面例では、古城1102を背景としてステージに相当する部屋アイコン1103が第1のステージに相当する第1の部屋から第13のステージに相当する第13の部屋の分まで表示されている。ステップS903における画面例では、全ステージの挑戦は許可されておらず、13の部屋の内上部5部屋については、鍵開けはできない旨が対応する部屋アイコンとして表示されている。
【0105】
なお、プレイヤがあるステージで勝利し、そのステージをクリアしたとゲーム機1に判定されると、プレイヤキャラクタ1101が、次にプレイするステージに相当する部屋アイコン1103にすすみ、プレイヤにゲームの進行状況を知らせる。
【0106】
また、この画面例では、画面右上方に、ゲームの難易度を示す難易度表示領域1104が表示されるようになっている。この難易度表示領域1104は、CPU側ダイス個数別の未クリアのステージの数を表示している。この例では、CPU側ダイス個数が4個のステージ数(4個ステージ数と呼ぶ)11041と、CPU側ダイス個数が3個のステージ数(3個ステージ数と呼ぶ)11042と、CPU側ダイス個数が2個のステージ数(2個ステージ数と呼ぶ)11043とを表示している。
【0107】
プレイヤはこの難易度表示領域1104に示される数値からゲームクリアまでの難易度を予測する事ができる。例えば、4個ステージ数11041の値が大きく且つ2個ステージ数11043の値が小さいほど難易度は高く(プレイヤがゲームに勝利する可能性は低く)、逆に4個ステージ数11041の値が小さく且つ2個ステージ数11043の値が大きいほど難易度は低い(プレイヤがゲームに勝利する可能性は高い)という予測ができる。
【0108】
また、プレイヤは、次のステージの難易度を推測する事が可能となる。すなわち、例えば残り13ステージあるうちCPU側ダイス個数が4個であるステージ数を、4個ステージ数11041の値から判断する事ができ、次ステージに進んだ場合そのステージがCPU側ダイス個数が4個である難易度の高いステージである確率、あるいはその逆に2個ステージ数11043の値から次ステージに進んだ場合そのステージがCPU側ダイス個数が2個である難易度の低いステージである確率を知る事ができる。プレイヤは難易度表示領域1104の表示により知ることのできる、この様な確率に基づいて、ステージへ進むか或いは次ステージに進まず獲得コインのペイアウトを選択し、次のゲームに期待をかけるかなどの、戦略的な判断をおこなう事が可能となる。
【0109】
図9(A)に戻り、メイン処理の説明を続ける。
ステップS902の判定処理において、ベット値記憶部409に格納されたベット数が所定数を超えている場合(S902,No)は、メインCPU32(主制御部401)は、一回のゲーム中に含まれる全ステージのすべてをプレイ可能と設定する全ステージ処理を実行する(S904)。このとき、メインCPU32(主制御部401)は、最終ステージまで挑戦可能である旨をプレイヤに告知する画面をディスプレイ3に表示させる。
【0110】
図12(A)に、ステップS904においてディスプレイ3に表示される画面例を示す。この図に示す例では、図11に示す画面とほぼ同様であるが、全ステージの挑戦が許可されていることに対応して、13の部屋のすべての部屋アイコン1103が挑戦可能を示す図柄で表示されている。
【0111】
図12(B)に、プレイヤが第1ステージから第4ステージをクリアし、第5ステージにまで進んだ場合の画面例を示す。プレイヤキャラクタ1101は、第5ステージのアイコン1103上に移動し、ゲームの進行度をプレイヤに知らせている。また、クリア済みの第1ステージから第4ステージのアイコン1103の絵柄は、クエスチョンマークの絵柄から絵画の絵柄に変更されて表示され、これらのステージはクリア済みのステージであることが報知される。また、難易度表示領域1104の4個ステージ数11041、3個ステージ数11042、2個ステージ数11043は、クリア済みステージの難易度に応じて変化しており、プレイヤは残りステージの難易度を知ることが可能となっている。
【0112】
図9(A)に戻り、メイン処理の説明を続ける。
ステップS903又はS904の実行が終了すると、メインCPU32(ステージ情報生成部403)は、各ステージについてCPU側ダイス目値を乱数により決定し、このCPU側ダイス目値を含む図5(A)に示すようなステージ情報500を生成し、これをRAM33(ステージ情報記憶部410)に記憶させる処理であるステージ情報生成処理を実行する(S905)。
【0113】
図9(B)に、ステージ情報生成処理の一例のフローチャートを示す。ステージ情報生成処理が開始されると、ステージ情報生成部403は、抽選により各ステージの難易度を決定する(S911)。本実施の形態では、トランプのカードの配布に準じた方法によって難易度抽選・決定がおこなわれる。
【0114】
次に、ステージ情報生成部403は決定したステージごとの難易度に従って、ステージそれぞれのCPU側ダイス個数を決定する処理である、CPU側ダイス個数決定処理(S912)を実行する。
【0115】
次に、ステージ情報生成部403は、CPU側ダイス個数決定処理により決定した、ステージごとのCPU側ダイス個数に応じて、CPU側ダイス目値を決定する、CPU側ダイス目値決定処理を実行する(S913)。そして、ステージ情報生成部403はこのCPU側ダイス目値と共にその他必要な情報を格納したステージ情報500を完成させ、ステージ情報記憶部410にこれを記憶させる。
以上で、ステージ情報生成処理(S905)が終了し、メイン処理に制御が戻される。
なお、ステップS903に続いておこなわれる場合のステージ情報生成処理(S905)では、第1ステージから第8ステージまでのCPU側ダイス目値を決定し、第9ステージから第13ステージ分のCPU側ダイス目値は決定しなくとも良い。
【0116】
ステージ情報生成処理(S905)が終了すると、メインCPU32(主制御部401)は、ステージ実行処理を実行する(S906)。図10は、ステージ実行処理の一例を示すフローチャートである。以下、図10を参照しながらステージ実行処理の例を説明する。
【0117】
ステージ実行処理が開始されると、メインCPU32(主制御部401)は、ステージをユーザに遊技させるためのユーザインターフェイスである画面を表示する、ステージ初期画面表示処理を実行する(S1001)。
【0118】
図13(A)に、CPU側ダイス個数が2であるステージにおいて、ステージ初期画面表示処理により表示される画面例を示す。この例では、プレイヤキャラクタがステージに対応する部屋の前の大扉の前に到達した状態の背景画の前に、2つのCPU側ダイス目値を表示する領域であるCPU側ダイス表示領域12011、12012と、5つのプレイヤ側ダイス目値を表示する領域であるプレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025とが生成されている。
【0119】
また、プレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025のそれぞれの下部には、プレイヤがダイス目再決定に際して、そのダイス目を保持するか再決定させるかを指示するためのH/Tボタン領域12031、12032、12033、12034、12035が設けられている。H/Tボタン領域1203は、プレイヤがその領域内を指などで触れると、タッチパネルセンサ74によりプレイヤが保持を意味する「HOLD」を選択しているか、再決定を意味する「TURN」を選択しているかが主制御部401,プレイヤ側ダイス再決定部405に通知される。また、「HOLD」/「TURN」の選択が確定した状態で、再度プレイヤがそのH/Tボタン領域1203内に触れると、「HOLD」が選択されていた場合は領域の表示が「TURN」に切り替わり、一方「TURN」が選択されていた場合は領域の表示が「HOLD」に切り替わることにより、「HOLD」/「TURN」の選択変更が自由におこなえるようになっている。
【0120】
また、H/Tボタン領域12035の右側部には、プレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025に表示されているダイスの回転表示を開始させるためのロールボタン領域1204がある。このロールボタン領域1204をプレイヤが指などで触れると、ロールボタン領域1204がプレイヤに操作された事がタッチパネルセンサ74によりメインCPU32(主制御部401)に通知され、メインCPU32(主制御部401)は、画像制御回路71にプレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025におけるダイスの回転表示を実行させる。
【0121】
図13(B)に、CPU側ダイス個数が3であるステージにおける画面例を示す。この例では、CPU側ダイス個数に応じて、CPU側ダイス表示領域12011、12012、12013となっている点が図13(A)の画面例と異なり、その他は同様である。
【0122】
また、図13(C)に、CPU側ダイス個数が4であるステージにおける画面例を示す。この例では、CPU側ダイス個数に応じて、CPU側ダイス表示領域12011、12012、12013となっている点が図13(A)、図13(B)の画面例と異なるが、その他は同様である。
【0123】
なお、以下の説明においては、CPU側ダイス個数が2個であるステージにおける画面例のみを説明するが、CPU側ダイス個数が3個、4個におけるステージで表示される画面は、CPU側ダイス表示領域1201の個数が異なるだけで、他の違いはない。
【0124】
図10に戻り、ステージ実行処理の説明を続ける。
ステージ初期画面表示処理(S1001)が終了すると、メインCPU32(主制御部401)はCPU側ダイス目値表示処理を実行する(S1002)。この処理は、ステージ情報生成処理(S905)において生成されたステージ情報500に含まれるCPU側ダイス目値に応じたダイス目の画像を、CPU側ダイス表示領域12011、12012に表示する処理である。
図14,図15はCPU側ダイス目値表示処理において、ディスプレイ3に表示される画面例を示している。ディスプレイ3には、まず図14に示すようにCPU側ダイス表示領域12011、12012に回転するダイスがそれぞれ表示される。所定時間回転するダイスが表示された後、ダイスの回転が停止し、決定したダイス目の画像がCPU側ダイス表示領域12011、12012に表示される(図15)。この表示された画像のダイス目は、ステージ情報500(図5(A)参照)のCPU側ダイス目値に等しい値である。
【0125】
図10に戻り、ステージ実行処理の説明を続ける。
CPU側ダイス目値表示処理を実行する(S1002)が終了すると、メインCPU32(プレイヤ側ダイス決定部404)は、図6に示すようなプレイヤ側ダイス情報600を生成し、プレイヤ側ダイス記憶部411に記憶させる処理であるプレイヤ側ダイス情報生成処理を実行する(S1003)。
【0126】
次に、メインCPU32(主制御部401)は、プレイヤ側ダイス目値表示処理を実行する(S1004)。この処理は、プレイヤ側ダイス情報生成処理(S1003)において生成されたプレイヤ側ダイス情報600に含まれるプレイヤ側ダイス目値に応じたダイス目の画像を、プレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025に表示する処理である。
【0127】
図15,図16に、プレイヤ側ダイス目値表示処理(S1004)において、ディスプレイ3に表示される画面例を示す。プレイヤ側ダイス目値表示処理(S1004)において、ディスプレイ3には、まず図15に示すようにプレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025に回転するダイスがそれぞれ表示される。所定時間回転するダイスが表示された後、ダイスの回転が停止し、決定したダイス目の画像がプレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025に表示される(図16)。この表示された画像のダイス目は、プレイヤ側ダイス情報600(図6参照)のプレイヤ側ダイス目値に等しくなる。これで、プレイヤ側ダイス目値表示処理は終了する。
【0128】
次に、メインCPU32(プレイヤ側ダイス再決定部405)は、プレイヤ側ダイス目値再決定処理を実行する(S1005)。プレイヤ側ダイス目値再決定処理は、プレイヤ側ダイス決定部404により決定された5つのダイス目である5つのダイス目値の全部又は一部を一回に限りプレイヤの選択により再決定させる処理である。
【0129】
図17から図20にプレイヤ側ダイス目値再決定処理(S1005)において、ディスプレイ3に表示される画面例を示す。
【0130】
図17は、プレイヤ側ダイス目値再決定処理(S1005)において、プレイヤがプレイヤ側ダイス目値表示処理(S1004)でプレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025に表示されたダイス目の内、どのダイス目を保持し、どのダイス目を再決定させるかをプレイヤに入力させる入力用ユーザインターフェイス画面の例である。図16の画面表示の後、図17の画面に遷移する。表示内容は図16とほぼ同様であるが、再決定の為の入力が許可される残り時間表示1701が追加されている。
【0131】
この例では、プレイヤは、左端のダイス目と、右から2番目のダイス目を保持し、他は再決定させる事を選択して、左端のダイス目と、右から2番目のダイス目に対応するH/Tボタン領域12031、12034を指で触れたものとする。
【0132】
プレイヤがH/Tボタン領域12031、12034に指で触れると、図17に示す画面から図18に示す画面に遷移する。図18に示す画面例では、H/Tボタン領域12031、12034の表示が「TURN」から「HOLD」に切り替わっている。一方、他のH/Tボタン領域12032、12033、12035の表示は「TURN」のまま変わらずに残る。ここで、プレイヤがこのロールボタン領域1204をプレイヤが指などで触れると、図19に示す画面に遷移する。
【0133】
図19に示す画面では、「TURN」表示であったH/Tボタン領域12032、12033、12035に対応するプレイヤ側ダイス表示領域12022、12023、12025では、ダイスの回転表示がおこなわれる。このとき、メインCPU32(プレイヤ側ダイス再決定部405)は、主制御部401より受け取った乱数値を、プレイヤ側ダイス表示領域12022、12023、12025に対応するレコード601(図6参照)のプレイヤ側ダイス目値フィールド603に上書きして書き込む。これにより、「TURN」として選択されたダイス目が再決定される事になる。
【0134】
所定時間ダイスの回転表示が事項された後、ディスプレイ3に表示される画面は図20に示す画面に遷移する。図20に示す画面では、プレイヤ側ダイス目値フィールド603に上書きして書き込まれたプレイヤ側ダイス目値に応じて、プレイヤ側ダイス表示領域12022、12023、12025に新たなダイス目の画像が表示される。これで、プレイヤ側ダイス目値再決定処理(S1005)が終了する。
【0135】
図10に戻り、ステージ実行処理の説明を続ける。
プレイヤ側ダイス目値再決定処理(S1005)の終了後、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)が、プレイヤが勝利したか否かを判定を行う(S1006)。すなわち、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)は、CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス記憶部411に記憶されるプレイヤ側ダイス目値が一致するか否かにより勝敗を判定する。ダイス目値が一致する場合は、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)はプレイヤの勝利と判定し、一致しない場合はプレイヤの負けと判定する。
【0136】
メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)がプレイヤの勝利と判定した場合(S1006、Yes)は、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)はさらにプレイヤ側ダイス記憶部411に記憶されるプレイヤ側ダイス目値が所定の役を構成しているか否かのダイス役判定処理をおこなう(S1007)。所定の役を構成を構成している場合は、クレジット値/ベット値処理部402にクレジット値の加算処理をおこなわせる。
【0137】
一方、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)がプレイヤの勝利でないと判定した場合(S1006、No)は、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)はリプレイ権フラグ記憶部412を参照して、リプレイ権ありか否かを判定する(S1008)。
リプレイ権ありと判定した場合は、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)はダイス役判定処理(S1007)をおこなう。一方、リプレイ権なしと判定した場合は、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406、主制御部401)は、半額ペイアウト処理をおこない(S1009)、勝利した場合に得られるコイン数の半分の払出をホッパー駆動回路63によりおこなわせ、ステージ実行処理を終了する。
【0138】
さて、ダイス役判定処理(S1007)が終了すると、メインCPU32(主制御部401)は、プレイヤに次のステージに進か否かを問い合わせる(S1010)。プレイヤは、次にステージには進まず獲得済みのコインの払い出しを希望する場合は、コレクトボタン6bを押下する。一方、次のステージに進みゲームを継続する事を希望する場合は、コレクトボタン以外のボタン、たとえばディール/ドロウボタン6gを押下する。
【0139】
コレクトボタンが押下された場合(S1010、Yes)は、メインCPU32(主制御部401)は、ステージ実行処理を終了し、メイン処理に戻る。一方、コレクトボタンが押下されない場合(S1010、No)は、メインCPU32(主制御部401)は、次ステージへの移行を実行し(S1011)、ステップS1001に戻って、ステージ初期画面表示を開始する。
【0140】
ステージ実行処理が終了するとメイン処理に戻り、メインCPU32(ゲーム結果処理部407)は、払い戻し倍率テーブル413を参照して払い戻し処理を実行する。以上で、メイン処理の説明を終了する。
【0141】
メイン処理が終了すると1回のゲームが終了した事になる。ゲーム機1は再びステップS901の状態に戻り、プレイヤからのベットを待ち受け、次のゲームの開始に備える。
以上で、ゲーム機1の動作例の説明を終了する。
【0142】
[2.第2の実施の形態]
上記第1の形態においては、ゲーム機側のダイス個数を変更することによりステージの難易度の設定をおこなう構成としたが、本発明は、ゲーム機側のダイス個数は変更することなく、プレイヤ側のダイス個数を変更することによりステージの難易度の設定をおこなう構成としても成立する。
【0143】
このゲーム機により提供されるゲームの概略は、以下の通りである。まず、ゲーム機は、各ステージについて、P個からQ個のいずれかの個数をそのステージで使用するプレイヤ側のダイスの個数として決定する(決定したプレイヤ側のダイスの個数をY個とする;但し、YはP≦Y≦Qの関係を満たす自然数)。
【0144】
次に、ゲーム機は、ゲーム機側のO個のダイスの目をランダムに決定するとともに、プレイヤ側のY個のダイスをロールし、プレイヤ側のY個のダイスの目を決定する。なお、上記ダイスの個数O,P,Qは共に自然数であり、且つO≦P<Qの関係が成立する数であればどのような数も選択可能である。
【0145】
次に、ゲーム機は、ゲーム機側のO個のダイスの目とプレイヤ側のY個のダイスの目とを比較し、ゲーム機側のO個のダイスの目とプレイヤ側のY個のダイスの目のうちいずれかO個のダイスの目が一致した場合に、プレイヤがそのステージをクリアしたと判定し、プレイヤが次のステージに進むことを許可する。
【0146】
例えば、ゲーム機側のダイス個数を2個(=O個)と固定しておき、ステージの難易度に応じてプレイヤ側のダイス個数を「5」、「4」、「3」(P=3,Q=5)のいずれかとするようにゲーム機1がランダムで決定する。この決定はダイス個数決定手段であるステージ情報生成部403が行い、ステージ情報生成部403が決定したダイス個数に従って、プレイヤ側ダイス決定部404が、ダイス個数に応じた個数のプレイヤ側ダイス目値を決定する。
【0147】
この実施の形態においては、プレイヤ側のダイス個数が多いほどステージの難易度は低いものとなり、逆にプレイヤ側のダイス個数が少ないほどステージの難易度は高いものとなる。
【0148】
プレイヤは各ステージをクリアしていき、そのゲームを構成するステージをすべてクリアした場合に、プレイヤがゲームに勝利したと判定される。プレイヤがゲームに勝利した場合には、プレイヤに特典(コイン等の払出など)が付与される。上記以外の点(ゲーム機の構成、機能、動作)については、第1の実施の形態にかかるゲーム機と同じである。
【0149】
かかる第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、ステージの進行につれて単純に難易度が上昇しないよう、ステージごとの難易度をランダムに設定可能なゲームを提供することが可能となる。
【0150】
[3.第3の実施の形態]
第3の実施の形態は、第1及び第2の形態の組み合わせにかかるゲーム機である。すなわち、第3の実施の形態にかかるゲーム機は、ゲーム機側のダイス個数及びプレイヤ側のダイス個数を双方とも変更することによりステージの難易度の設定をおこなう。
【0151】
このゲーム機により提供されるゲームの概略は、以下の通りである。まず、ゲーム機は、各ステージについて、N個からM個のいずれかの個数をそのステージで使用するゲーム機側のダイスの個数として決定する(決定したゲーム機側のダイスの個数をX個とする;但し、XはN≦X≦Mの関係を満たす自然数)。また、ゲーム機は、各ステージについて、P個からQ個のいずれかの個数をそのステージで使用するプレイヤ側のダイスの個数として決定する(決定したプレイヤ側のダイスの個数をY個とする;但し、YはP≦Y≦Qの関係を満たす自然数)。
【0152】
次に、ゲーム機は、ゲーム機側のX個のダイスの目をランダムに決定するとともに、プレイヤ側のY個のダイスの目をランダムに決定する。なお、上記ダイスの個数N、M、P、Q、X,Yはいずれも自然数であり、N<M、P<Q、X≦Yの関係が成立する数であればどのような数も選択可能である。
【0153】
次に、ゲーム機は、ゲーム機側のX個のダイスの目とプレイヤ側のY個のダイスの目とを比較し、ゲーム機側のX個のダイスの目とプレイヤ側のY個のダイスの目のうちいずれかX個のダイスの目が一致した場合に、プレイヤがそのステージをクリアしたと判定し、プレイヤが次のステージに進むことを許可する。
【0154】
このようにプレイヤは各ステージをクリアしていき、そのゲームを構成するステージをすべてクリアした場合に、プレイヤがゲームに勝利したと判定される。プレイヤがゲームに勝利した場合には、プレイヤに特典(コイン等の払出など)が付与される。
【0155】
上記以外の点(ゲーム機の構成、機能、動作)については、第1の実施の形態にかかるゲーム機と同じである。
【0156】
この実施の形態にかかるゲーム機においては、難易度が高く設定されたステージでは、ゲーム機側のダイスの個数が多く、プレイヤ側のダイスの個数が少ないステージとなり、逆に難易度が低く設定されたステージでは、ゲーム機側のダイスの個数が少なく、プレイヤ側のダイスの個数が多いステージとなる。
【0157】
ステージの難易度の設定方法は、第1の実施の形態の場合と同様に、ダイス個数決定手段であるステージ情報生成部403が難易度値を決定し、決定した難易度値に応じてゲーム機側のダイス個数及びプレイヤ側のダイス個数が決定されステージ情報500にこれら個数の情報が書き込まれる。また、第1の実施の形態と同様に、CPU側ダイス目値及びプレイヤ側ダイス目値はそれぞれ、CPU側ダイス決定手段であるステージ情報生成部403、プレイヤ側ダイス決定手段であるプレイヤ側ダイス決定部404によって決定される。
【0158】
なお、ゲーム機側のダイス個数及びプレイヤ側のダイス個数は、難易度値から直接決定されずとも良く、難易度値からゲーム機側のダイス個数及びプレイヤ側のダイス個数の差、比、比率などを決定し、決定した差、比、比率などに基づいてゲーム機側のダイス個数及びプレイヤ側のダイス個数を決定するようにしても良い。
【0159】
第3の実施の形態にかかるゲーム機によっても、第1の実施の形態と同様に、ステージの進行につれて単純に難易度が上昇しないよう、ステージごとの難易度をランダムに設定可能なゲームを提供することが可能となる。
【0160】
[4.その他]
(1) 上記実施の形態ではベット数に応じてステージ数が初級者向けの少ないもの、上級者向けの全ステージのものとして難易度の選択をおこなわせたが、CPU側ダイス個数が多いステージの数を増加/減少させ、及び/又はCPU側ダイス個数が少ないステージの数を減少/増加させる設定、及び/又はプレイヤ側ダイス個数が多いステージの数を減少/増加させ、及び/又はプレイヤ側ダイス個数が多いステージの数を増加/減少させる設定により、初級者向け/上級者向けの難易度設定をおこなう手法も本発明に含まれる。
【0161】
例えば、CPU側ダイス個数のみを変更する第1の実施の形態について述べると、基本の難易度設定を、4個ステージ数=3,3個ステージ数=7,2個ステージ数=3としておき、難易度の低い設定とする場合は、例えば4個ステージ数=1,3個ステージ数=7,2個ステージ数=5のように、CPU側ダイス個数が多いステージの数を減少させ、CPU側ダイス個数が少ないステージの数を増加させる。一方、難易度の高い設定とする場合は、例えば4個ステージ数=5,3個ステージ数=7,2個ステージ数=1のように、CPU側ダイス個数が多いステージの数を増加させ、CPU側ダイス個数が少ないステージの数を減少させる。
【0162】
このような難易度の設定については、難易度ごとにダイス数テーブル520を複数種類用意しておこなっても良いし、CPU側ダイス個数決定部403Bにおいて、配布カードの構成をある特定のもの、例えば「J」〜「K」のカードをすべて「2」に置き換えた設定としたり、逆に例えば「2」〜「4」のカードをすべて「A」に置き換えた設定としたりする方法が考えられるが、本発明はこれらの方法に限定されるものではなく、CPU側ダイス個数或いはプレイヤ側ダイス個数ごとのステージの数を制御できる方法であればどのような方法であっても、本発明は成立する。
【0163】
(2)第1から第3の各実施の態様では、ダイスを用いたがダイスの代わりに、トランプや花札、麻雀牌のような複数種類の札や牌を有する遊具を用いても、本発明は成立する。
【0164】
(3)第1から第3の各実施の形態においては、CPU側ダイス目値、プレイヤ側ダイス目値はゲーム開始後第1のステージが開始される前に、第1から第13ステージのすべてについて決定する設定としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、各ステージの開始前にそのステージ分のCPU側ダイス目値、プレイヤ側ダイス目値のみをその都度決定する設定としても構わない。
【0165】
(4)第1から第3の各実施の形態においては、CPU側ダイス個数、プレイヤ側ダイス個数はゲーム開始後第1のステージが開始される前に、第1から第13ステージのすべてについて決定する設定としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、各ステージの開始前にそのステージ分のCPU側ダイス個数、、プレイヤ側ダイス個数のみをその都度決定する設定としても構わない。
【0166】
以下に第1の実施の形態にかかる一例を示す。予め全ステージにおけるCPU側ダイス個数ごとのステージ数を決めておく。例えば、CPU側ダイス個数が2であるステージ数を3,CPU側ダイス個数が3であるステージ数を7,CPU側ダイス個数が4であるステージ数を3と定めておいて、第1のステージの開始前に第1のステージのCPU側ダイス個数を乱数により決定する。仮に第1のステージのCPU側ダイス個数が「2」と決定されたとすると、第1のステージをCPU側ダイス個数が「2」のステージとして実行し、第2のステージの開始前に先ほどと同様に第1のステージのCPU側ダイス個数を抽選により決定する。但し、既に第1のステージにおいてCPU側ダイス個数が「2」のステージが一つ消化されたため、第2のステージのCPU側ダイス個数は、CPU側ダイス個数が2であるステージ数が2(1つ消費されている),CPU側ダイス個数が3であるステージ数を7(変わらず),CPU側ダイス個数が4であるステージ数を3(変わらず)として、この中から抽選により決定する。
【0167】
この様に、各ステージの開始前にCPU側ダイス個数、及び/又はプレイヤ側ダイス個数を決定するようにしても本発明は成立し、このようなCPU側ダイス個数及び/又はプレイヤ側ダイス個数を決定する手法を用いるゲーム機も本発明の技術的範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】ゲーム機の外観斜視図
【図2】コントロールパネルの例を示す図
【図3】ゲーム機のブロック図
【図4(A)】ゲーム機の機能ブロック図
【図4(B)】ステージ情報生成部の機能ブロック図
【図5(A)】ステージ情報のデータ構成例を示す図
【図5(B)】CPU側ダイス個数決定のための中間データの例を示す図
【図5(C)】CPU側ダイス個数テーブルの例を示す図
【図6】プレイヤ側ダイス情報のデータ構成例を示す図
【図7】ダイス役テーブルの例を示す図
【図8】払い戻し倍率テーブルの例を示す図
【図9(A)】メイン処理の例を示すフローチャート
【図9(B)】ステージ情報生成処理の例を示すフローチャート
【図10】ステージ実行処理の例を示すフローチャート
【図11】ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図12(A)】ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図12(B)】図12(A)とは別の、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図12(C)】図12(B)からゲームが進行した状態におけるディスプレイに表示される画面例を示す図
【図13(A)】CPU側ダイス個数が2個の場合のステージ開始時にディスプレイに表示される画面例を示す図
【図13(B)】CPU側ダイス個数が3個の場合のステージ開始時にディスプレイに表示される画面例を示す図
【図13(C)】CPU側ダイス個数が4個の場合のステージ開始時にディスプレイに表示される画面例を示す図
【図14】図13(A)から遷移して、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図15】図14から遷移して、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図16】図15から遷移して、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図17】図16から遷移して、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図18】図17から遷移して、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図19】図18から遷移して、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図20】図19から遷移して、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【符号の説明】
【0169】
1 … ゲーム機
32 … メインCPU
33 … RAM
34 … ROM
403 … ステージ情報生成部
403A … 生成管理部
403B … CPU側ダイス個数決定部
404 … プレイヤ側ダイス決定部
405 … プレイヤ側ダイス再決定部
406 … ステージ勝敗判定部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム機に関し、より詳しくはダイスなどよく知られた遊具・道具を利用したゲームをおこなうゲーム機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機の普及に伴い、様々な新しいゲームが開発され、ユーザに提供されるようになっている。市場に出回るゲームが多様化したことにより、いわゆる売れるゲーム、ヒットするゲームと、売れないゲームとの二極化が進展しており、ゲーム及びゲーム機開発者にとって、次々と発表される膨大な数の新ゲームの中から、ユーザに選択してもらえるようなゲームを提供する事がゲーム事業を継続していく上で重要となっている。
【0003】
より多くのユーザに選択してもらえるゲームであるためには、あまり難しい設定のゲームではクリアできない初級者であっても、易しい設定のゲームでは簡単にクリアできてしまうため満足感を得られない上級者であっても、満足させることができるのが好ましい。
【0004】
この様に初級者・上級者を共に満足させるようにするため、ゲームの中にはゲームスタート時にコース(難易度)選択画面をプレイヤに提示し、難易度が低い初級コースと難易度が高い上級コースをプレイヤが自由に選択できるゲーム機があった(例えば、特許文献1)。この様に難易度の異なるコースを選択できるゲーム機によれば、プレイヤは自分の技量や好みにあった難易度でゲームを楽しむ事ができる。
【0005】
また、プレイヤの好む難易度でゲームを提供するゲーム機として、プレイヤはゲームプレイ中に難易度レベルを切り替えて遊技できるゲーム機も提案されていた(例えば、特許文献2、特許文献3)。
【特許文献1】特開2000−107451号公開公報(段落[0033])
【特許文献2】特開2002−018121号公開公報
【特許文献3】特開2004−261617号公開公報(段落[0013])
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のようにゲームの難易度を、難易度の異なる複数のコースを予め用意しておき、プレイヤにいずれかのコースを選択させ、プレイヤの力量・好みなどに適合させる手法においては、各コースが複数のステージ、エリア、ラウンドなど(以下、総称して「ステージ」)で構成されるゲームである場合、プレイヤがステージをクリアして、先のステージに進むにつれて難易度が上昇するという構成に代わりはなく、プレイヤにとって意外性を感じさせる事はなく、プレイヤに単調に感じさせてしまうという問題点があった。
【0007】
本発明の目的は、プレイヤにゲームの難易度を設定させる事が可能であると共に、ステージの進行につれて単純に難易度が上昇しないよう、ステージごとの難易度をランダムに設定可能なゲームを提供することにある。
【0008】
また、本発明の別の目的は、ステージごとの難易度をユーザに報知するにより、プレイヤに次ステージへ挑戦するか、このステージでゲームを終了させるかについて、戦略的に選択できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための手段として、本発明は以下のような特徴を有している。
本発明の第1の態様は、ゲーム機側の少なくとも一個のダイスの目とプレイヤ側の少なくとも一個のダイスの目とを比較して勝敗を決するステージを複数有するゲームをプレイヤに遊技させるゲーム機として提案される。
【0010】
このゲーム機は、ステージの難易度に相当する値である難易度値をランダムに決定し、この難易度値に応じて、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数の少なくとも一方を決定するダイス個数決定手段(例えば、メインCPU、若しくはステージ情報生成部)と、ゲーム機側のダイスの個数分のCPU側ダイス目値を決定するCPU側ダイス決定手段(例えば、メインCPU、若しくはステージ情報生成部)と、プレイヤ側のダイスの個数分のプレイヤ側ダイス目値を決定するプレイヤ側ダイス決定手段(例えば、メインCPU、若しくはプレイヤ側ダイス決定部)と、前記CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス目値とを比較して、そのステージの勝敗の判定を行うステージ勝敗判定手段(例えば、メインCPU、若しくはステージ勝敗判定部)とを有することを特徴としている。
【0011】
このゲーム機においては、ゲーム中のステージ(全ステージでも一部のステージでも良い)について難易度が変更可能である。このステージの難易度は、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数の少なくとも一方を変更することによって設定される。このゲーム機において、ゲーム機側のダイスの個数が多く、プレイヤ側のダイスの個数が少ないほど、ステージの難易度は高く(プレイヤがステージをクリアできる確率が低く)なり、逆にゲーム機側のダイスの個数が少なく、プレイヤ側のダイスの個数が多いほどステージの難易度は低く(プレイヤがステージをクリアできる確率が高く)なる。
【0012】
このゲーム機によれば、ゲーム機側ダイス個数とプレイヤ側ダイス個数の双方又は一方を増減させることにより、各ステージの難易度を調整でき、かつ各ステージの難易度はゲーム実行ごとにランダムに変更されるため、プレイヤに単調さを感じさせない遊技を提供することができる。
【0013】
なお、「難易度値」は、必ずしも数値化された情報でなくとも良く、単に難易度を区別できる情報であれば数値化できない情報であっても構わない。例えば、難易度値として「甲、乙、丙、丁、…」のようなものを使用しても良い。
【0014】
また、上記ゲーム機において、前記ダイス個数決定手段は、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差又は比率が前記難易度値に応じた数値になるように、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数の少なくとも一方を決定する、設定としても良い。
【0015】
例えば、ステージの難易度を「低い」「普通」「高い」の3段階としておく。「低い」難易度と定められたステージにおいては、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差を3とし、「普通」難易度と定められたステージにおいては、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差を2とし、「高い」難易度と定められたステージにおいては、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差を1とし、後はこの差となるようゲーム機が、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数を決定する。
【0016】
具体例を挙げると、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差が3である「低い」難易度のステージにおいては、ゲーム機側のダイスの個数を2、プレイヤ側のダイスの個数を5とし、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差が2である「普通」難易度のステージにおいては、ゲーム機側のダイスの個数を4、プレイヤ側のダイスの個数を6とし、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差が1である「高い」難易度のステージにおいては、ゲーム機側のダイスの個数を5、プレイヤ側のダイスの個数を6とする、というようなダイス個数の変更を行うようにしても良い
本発明の第2の態様は、ゲーム機側のダイスの目とプレイヤ側のダイスの目とを比較して勝敗を決するステージを複数有するゲームをプレイヤに遊技させるゲーム機として提案される。
【0017】
このゲーム機は、ステージの難易度に相当する値である難易度値をランダムに決定し、この難易度値に応じてN個からM個までの範囲でゲーム機側のダイス個数を決定するダイス個数決定手段(例えば、メインCPU、若しくはステージ情報生成部)と、前記ダイス個数決定手段により決定されたダイス個数分のCPU側ダイス目値を決定するCPU側ダイス決定手段((例えば、メインCPU、若しくはステージ情報生成部)と、L個のプレイヤ側ダイス目値を決定するプレイヤ側ダイス決定手段(例えば、メインCPU、若しくはプレイヤ側ダイス決定部)と、前記CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス目値とを比較して、そのステージの勝敗の判定を行うステージ勝敗判定手段(例えば、メインCPU、若しくはステージ勝敗判定部)とを有することを特徴とする(但し、N,M,Lは自然数で且つN<M≦L)。
【0018】
このゲーム機によれば、ゲーム機側のダイス個数を増減させることにより、各ステージの難易度を調整でき、かつ各ステージの難易度はゲーム実行ごとにランダムに変更されるため、プレイヤに単調さを感じさせない遊技を提供することができる。
【0019】
なお、「難易度値」は、必ずしも数値化された情報でなくとも良く、単に難易度を区別できる情報であれば数値化できない情報であっても構わない。例えば、難易度値として「甲、乙、丙、丁、…」のようなものを使用しても良い。
【0020】
本発明の第3の態様は、ゲーム機側のダイスの目とプレイヤ側のダイスの目とを比較して勝敗を決するステージを複数有するゲームをプレイヤに遊技させるゲーム機として提案される。
【0021】
このゲーム機は、O(オー)個のCPU側ダイス目値を決定するCPU側ダイス決定手段(例えば、メインCPU若しくはステージ情報生成部)と、ステージの難易度に相当する値である難易度値をランダムに決定し、この難易度値に応じてP個からQ個までの範囲でプレイヤ側のダイスの個数を決定するダイス個数決定手段(例えば、メインCPU若しくはステージ情報生成部)と、前記ダイス個数決定手段により決定された個数分のプレイヤ側ダイス目値を決定するプレイヤ側ダイス決定手段(例えば、メインCPU、若しくはプレイヤ側ダイス決定部)と、前記CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス目値とを比較して、そのステージの勝敗の判定を行うステージ勝敗判定手段(例えば、メインCPU、若しくはステージ勝敗判定部)とを有することを特徴としている(但し、O,P,Qは自然数で且つO≦P<Q)。
【0022】
このゲーム機によれば、プレイヤ側のダイス個数を増減させることにより、各ステージの難易度を調整でき、かつ各ステージの難易度はゲーム実行ごとにランダムに変更されるため、プレイヤに単調さを感じさせない遊技を提供することができる。
【0023】
なお、「難易度値」は、必ずしも数値化された情報でなくとも良く、単に難易度を区別できる情報であれば数値化できない情報であっても構わない。例えば、難易度値として「甲、乙、丙、丁、…」のようなものを使用しても良い。
【0024】
上記第1から第3の態様のゲーム機は、ダイス個数ごとに残りのステージ数を報知する難易度表示領域を有する構成としても良い。
かかる難易度表示領域を有することにより、プレイヤは残りステージの難易度について知ることができると共に、次ステージの難易度を予測することも可能となる。
【0025】
また、上記第1から第3の態様のゲーム機は、ベット数に応じて前記難易度値の決定を制御する構成としても良い。例えば、ベット数が所定の数より少ない場合は、CPU側ダイス個数が多く、プレイヤ側ダイス個数が少ない難易度の高いステージの数を減少させ、CPU側ダイス個数が少なく、プレイヤ側ダイス個数が多い難易度の低いステージの数を増加させる。一方、ベット数が所定の数以上である場合は、上記ゲーム機はCPU側ダイス個数が多く、プレイヤ側ダイス個数が少ない難易度の高いステージの数を増加させ、CPU側ダイス個数が少なく、プレイヤ側ダイス個数が少ない難易度の低いステージの数を減少させるよう、難易度値の決定を制御する。
【0026】
かかる構成のゲーム機によれば、プレイヤは少ないベット数で確実にゲーム勝利を狙うか、或いはより多くのベット数を消費して、ゲームに勝つチャンスは少ないが大量の払い戻しを狙うか、という戦略的なゲーム遊技を楽しむことが可能となる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、ステージの進行につれて単純に難易度が上昇しないよう、ステージごとの難易度をランダムに設定可能なゲームを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、添付図面を参照して本発明に係るゲーム機を実施するにあたり最良と思われる形態について詳細に説明する。なお、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、説明が重複する場合にはその説明を省略する。
【0029】
[1.第1の実施の形態]
[1.1.ゲーム機により提供されるゲームの概要]
なお、本実施の形態にかかるゲーム機は、一又は複数のステージで構成されるゲームをプレイヤに遊技させる装置である。このゲーム機により提供されるゲームの概略は、以下の通りである。まず、ゲーム機は、各ステージについて、N個からM個のいずれかの個数をそのステージで使用するゲーム機側のダイスの個数として決定する(決定したゲーム機側のダイスの個数をX個とする;但し、XはN≦X≦Mの関係を満たす自然数)。
【0030】
次に、ゲーム機は、ゲーム機側のX個のダイスの目をランダムに決定するとともに、プレイヤ側のL個のダイスをロールし、プレイヤ側のL個のダイスの目を決定する。なお、上記ダイスの個数N、M、Lは共に自然数であり、且つN<M≦Lの関係が成立する数であればどのような数も選択可能である。
【0031】
次に、ゲーム機は、ゲーム機側のX個のダイスの目とプレイヤ側のL個のダイスの目とを比較し、ゲーム機側のX個のダイスの目とプレイヤ側のL個のダイスの目のうちいずれかX個のダイスの目が一致した場合に、プレイヤがそのステージをクリアしたと判定し、プレイヤが次のステージに進むことを許可する。
【0032】
このようにプレイヤは各ステージをクリアしていき、そのゲームを構成するステージをすべてクリアした場合に、プレイヤがゲームに勝利したと判定される。プレイヤがゲームに勝利した場合には、プレイヤに特典(コイン等の払出など)が付与される。
【0033】
なお、いずれかのステージでプレイヤがクリアできない場合は、その時点でプレイヤはゲームに負けたと判定され、ゲームはそこで終了する。この場合には、プレイヤに特典は全く付与されないか、或いはゲームに勝利した場合の特典より大幅に減額されたものとなる。
但し、ゲーム機は所定の条件下でプレイヤにリプレイ権を与えることがある。リプレイ権を有する場合には、プレイヤはあるステージをクリアできなかった場合でも、ゲーム終了とはならず、再度そのステージに挑戦しゲームを継続することが許される。
【0034】
なお、本実施の形態では、ゲーム機側のダイス個数は2個(N=2)から4個(M=4)のいずれかとし、プレイヤ側のダイス個数は5個(L=5)であるとして説明するが、本発明がこの個数設定に拘束される趣旨ではない。
【0035】
また、「ダイス」は通常1〜6までの目を持つ正6面体のものであるが、本明細書中の「ダイス」はこれに限定されるものではなく、1〜Kまでの自然数が等しい確率で出現する正K面体のダイス(Kは4以上の自然数)、或いはこれと同等の働きをするすべての乱数発生手段を含む概念である。
【0036】
[1.2.ゲーム機の外観構成例]
図1は、第1の実施の形態にかかるゲーム機を示す全体外観斜視図である。ゲーム機1は、筐体2を有しており、筐体2にはディスプレイ3が設けられている。ディスプレイ3は、例えばゲーム画面を表示するための液晶ディスプレイパネルである。
【0037】
また、ディスプレイ3の表面には、タッチパネルセンサ74が設けられており、ディスプレイ3に表示されるソフトボタンなどをプレイヤに触れさせ、これを接触検知してユーザ入力とする。
【0038】
ディスプレイ3の下方手前には、コイン、メダル、トークン、チップなど遊技の対価として支払われる遊技価値媒体(以下、総称して「コイン」と呼ぶ)を投入するコイン投入部(コイン投入スロット)4が設けられている。なお、いわゆるビルバリ装置などの紙幣挿入部を適宜筐体2に設けて、紙幣を遊技価値媒体として用いる事によってゲーム機1の提供するゲームを遊技させるようにしてもよい。
【0039】
ディスプレイ3の下方には、プレイヤの入力手段であるコントロールパネル5が設けられている。このコントロールパネル5は、プレイヤがゲーム機1に指示を入力するための公知のゲーム機に設けられているものと略同様であり、本実施の形態においては、図2に示したような7個のボタン6a〜6gが設けられている。
【0040】
すなわち、コントロールパネル5は、プレイヤが獲得したコインの払出をゲーム機1に行わせるペイアウト(PAYOUT)ボタン6aと、ステージ終了時に次のステージへ進む事をゲーム機1に指示するためのコレクトボタン(COLLECT)6bと、ヘルプ機能の実行を指示するハーフダブルボタン(HALF DOUBLE)6cと、ゲーム機1にクレジットされているコイン数から、許される最大値までをベットに使用するマックスベットボタン(MAXBET)6dと、ゲーム機1にクレジットされているコイン数から、1をベットに使用する1ベットボタン(1BET)6eと、ゲーム機1にクレジットされているコイン数から、前回ベットしたコイン数と同数をベットに使用するリピートベットボタン(REPEAT BET)6fと、ベット終了後にゲーム機1にゲーム開始させるディール/ドロウボタン(DEAL/DRAW)6gとが設けられている。
【0041】
図1に戻って、ゲーム機1の外観構成例の説明を続ける。
筐体2の上部には、ゲームに直接的には関与しないような情報・画像(例えば、払い戻し枚数テーブル、後に説明するダイス役テーブル、ゲーム内容の説明文など)を随時変更可能に表示するためのサブディスプレイ8が設けられている。また、サブディスプレイ8の両側部には、音声・音楽などを出力するための一対のスピーカ9L、9Rが設けられている。
一方、筐体2の下部には、払い出されたコインを遊技者が受け取るためのコイン受部7が設けられている。
【0042】
[1.3.ゲーム機の内部構成例]
図3は、ゲーム機1の内部構成を示したブロック図である。図3に示すように、ゲーム機1は、その筐体2内部にゲーム機基板30とこのゲーム機基板に接続された周辺装置とを有している。ゲーム機基板30には、マイクロコンピュータ31を中心にして、複数の回路が搭載されている。
【0043】
マイクロコンピュータ31は、メインCPU(Central Processing Unit)32と、RAM(Random Access Memory)33と、ROM(Read Only Memory)34とを有している。
メインCPU32は、ROM34に記憶されているプログラムに従って機能し、I/Oポート39を介して、コントロールパネル5の各部から信号を入力する一方、他の構成要素との信号の入出力をおこない、ゲーム機1全体の動作制御をおこなう。RAM33はメインCPU32が機能する際に用いるデータやプログラムが記憶され、例えば、後述するサンプリング回路36によりサンプリングされる乱数値がゲーム開始後、一時的に保持されている。ROM34には、メインCPU32が実行するプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。
【0044】
メインCPU32には、乱数発生器35と、サンプリング回路36と、クロックパルス発生回路37と、分周器38とが接続されている。
乱数発生器35は、メインCPU32の指示に従って機能して、一定範囲の乱数を発生させる。
サンプリング回路36は、メインCPU32の指示に従い、乱数発生器35が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出し、その抽出した乱数をメインCPU32に入力する。クロックパルス発生回路37は、メインCPU32に利用する基準クロックを発生させ、分周器38はその基準クロックを一定周期で分周した信号をメインCPU32に入力する。
【0045】
ゲーム機基板30には、ランプ駆動回路59、LED駆動回路61、ホッパー駆動回路63、払出完了信号回路65、画像制御回路71、音制御回路72とが搭載されており、これら回路はI/Oポート39を介してメインCPU32と接続されている。
【0046】
ゲーム機1は、ディスプレイ3及びサブディスプレイ8に表示する画像の制御処理をおこなう画像制御回路71と、スピーカ9L、9Rから発生させる音の制御をおこなう音制御回路72とを有している。
【0047】
ランプ駆動回路59は、ランプ60を点灯させるための信号をランプ60に出力し、ランプ60をゲーム実行中に点灯/消灯させる。この点灯/消灯によって、ゲームの演出がおこなわれる。
LED駆動回路61は、LED62の点滅表示を制御する。LED62はクレジット枚数表示や獲得枚数表示等をおこなう。
ホッパー駆動回路63はメインCPU32の制御に従ってホッパー64を駆動させ、ホッパー64は遊技価値であるコインの払い出しをおこなうための動作をおこない、コイン受部7にコインを射出し、プレイヤに対するコインの払い戻しを実行する装置である。
【0048】
払出完了信号回路65はコイン検出部66に接続されており、コイン検出部66は、ホッパー64により払い出されたコインの枚数を計測し、その計測した枚数値のデータを払出完了信号回路65に通知する。払出完了信号回路65は、コイン検出部66からコインの枚数値をカウントし、その枚数値が、設定された枚数のデータに達したときにコインの払出完了を通知する信号をメインCPU32に出力する。
【0049】
画像制御回路71は、ディスプレイ3及びサブディスプレイ8のそれぞれにおける画像表示を制御して、後述する図柄画像等の各種画像をディスプレイ3及びサブディスプレイ8に表示させる。
【0050】
この画像制御回路71は、画像制御CPU、ワークRAM、プログラムROM、画像ROM、ビデオRAMおよびVDP(Video Display Processor)から構成される。画像制御CPUは、マイクロコンピュータ31で設定されたパラメータに基づき、プログラムROMに予め記憶されている画像制御プログラムに従い、ディスプレイ3、サブディスプレイ8に表示される画像(図柄画像等)を決定する。ワークRAMは、画像制御CPUが画像制御プログラムを実行するときの一時記憶手段として構成されている。
【0051】
プログラムROMは、画像制御プログラムや各種選択テーブルなどを記憶している。画像ROMは、キャラクタ画像、背景画像を形成するためのドットデータなどの画像データを記憶している。ビデオRAMは、VDPにより画像を形成するときの一時記憶手段として構成されている。VDPは、制御RAMを有し、画像制御CPUで決定されたディスプレイ3及びサブディスプレイ8の表示内容に応じた画像信号を生成し、生成された各画像信号をディスプレイ3及びサブディスプレイ8に出力する。
音制御回路72は、メインCPU31からの指令に基づいてスピーカ9L、9Rから発生させる、音楽や効果音などの音の制御をおこなう。
【0052】
また、マイクロコンピュータ31には、入力手段である前述の、コントロールパネル5、タッチパネルセンサ74が接続されていると共に、コイン投入部4から投入されたコインを検知して、検知信号をマイクロコンピュータ31に出力する投入コインセンサ73が接続されている。マイクロコンピュータ31は検知信号に応じて投入されたコイン枚数に応じた値をクレジットに加算処理する。
【0053】
[1.4.ゲーム機の機能]
本実施の形態にかかるゲーム機1の機能は、主に、ROM34に記憶されたプログラムを、マイクロコンピュータ31、より詳しくはメインCPU32が実行する事により、実現される。以下、マイクロコンピュータ31、より詳しくはメインCPU32がプログラムを実行する事により実現される諸機能を説明する。
図4(A)は、ゲーム機1の機能ブロック図である。図に示す例では、メインCPU32は、主制御部401と、この主制御部401とデータの受け取りを行うクレジット値/ベット値処理部402と、ステージ情報生成部403と、プレイヤ側ダイス決定部404と、プレイヤ側ダイス再決定部405と、ステージ勝敗判定部406と、ゲーム結果処理部407として機能する。
【0054】
[1.4.1.主制御部]
主制御部401は、ゲーム機中の各回路及び各部の動作を統括して制御する。より具体的には、主制御部401は、投入コインセンサ73,コントロールパネル5,及びタッチパネルセンサ74から各入力信号を受け取り、受け取った入力信号に応じて各部に起動し処理を行うよう命令する。また、主制御部401は、各部からの要求に従ってサンプリング回路36から乱数値を取得し、各部にこの乱数値を渡す。
【0055】
また、主制御部401は、各部の動作に応じた画面をディスプレイ3及び/又はサブディスプレイ8に表示させるよう、画像制御回路71に画像生成命令を送信する。また、主制御部401は、プレイヤがペイアウトボタン6aを押下した場合など、所定の条件下でホッパー駆動回路63にコイン払出命令を送信し、コインの払い出しを行わせる。また、各部の動作に応じて演出を行うため、ランプ駆動回路59,LED駆動回路61、音制御回路72(図4(A)においては図示省略した)に駆動命令を送信し、ランプ60、LED62、スピーカ9L,9Rによる演出を実行させる。
【0056】
主制御部401により制御されるクレジット値/ベット値処理部402と、ステージ情報生成部403と、プレイヤ側ダイス決定部404と、プレイヤ側ダイス再決定部405と、ステージ勝敗判定部406と、ゲーム結果処理部407は、それぞれ以下のような機能を有する。
【0057】
[1.4.2.クレジット値/ベット値処理部]
ベット値処理手段であるクレジット値/ベット値処理部402は、ゲーム機1からプレイヤへのゲーム勝利の特典であるコインの払い戻しや、ペイアウトボタン6aの押下によるコインの払い出しなどに基づく主制御部401からの指令に応じて、ゲーム機1に保有されるプレイヤ所有のコイン枚数に相当する値(「クレジット値」と呼ぶ)の増減を行い、このクレジット値を後述のクレジット値記憶部408に記憶させると共に、ゲーム開始時にプレイヤがベットしたコイン数(「ベット値」と呼ぶ)を後述のベット値記憶部409に記憶させる。
【0058】
より具体的には、主制御部401が投入コインセンサ73からのコイン投入検出信号を受けると、主制御部401はクレジット値/ベット値処理部402を起動させる。起動したクレジット値/ベット値処理部402は、コイン投入検出信号に応じて、後述するクレジット値記憶部408に記憶されているクレジット値を増加させる。
【0059】
またコントロールパネル5からの払出信号を主制御部401が受けると、主制御部401により、クレジット値/ベット値処理部402を起動させる。起動したクレジット値/ベット値処理部402は、払出信号に応じてホッパー駆動回路63に駆動命令を出し、コインの払い出しをホッパー64に行わせると共に、ホッパー64による払出枚数を後述するクレジット値記憶部408に記憶されているクレジット値から減算させる。
【0060】
また、クレジット値/ベット値処理部402は、プレイヤがゲームに勝利した場合、プレイヤが獲得したコイン枚数に応じた値をクレジット値記憶部408の記憶する値に加算させる。
【0061】
[1.4.3.ステージ情報生成部]
ダイス個数決定手段及びCPU側ダイス目値決定手段であるステージ情報生成部403は、CPU側ダイス目値を含むステージ情報を生成する機能を有する。
【0062】
主制御部401は、各ベットボタン6d、6e、6fのいずれかの押下後、ディール/ドロウボタン6gの押下の検出をコントロールパネル5から通知されると、ステージ情報生成部403を起動させる。起動したステージ情報生成部403は、ステージ情報を生成して、ステージ情報記憶部410に記憶させる。ステージ情報は、少なくともCPU側ダイス目値を有する情報である。「CPU側ダイス目値」とは、ゲーム機側のN個からM個のいずれかの個数のダイスの目それぞれに相当する値である。
【0063】
図4(B)は、ステージ情報生成部403の構成例を示す機能ブロック図である。図に示す例では、ステージ情報生成部403は、生成管理部403Aと、CPU側ダイス個数決定部403Bとを有している。
生成管理部403Aは、CPU側ダイス個数決定部403Bによって決定された、ステージごとのCPU側ダイス個数に応じて、主制御部401を通じてサンプリング回路36より、乱数値を複数取得し、この乱数値をCPU側ダイス目値として格納したステージ情報を生成し、ステージ情報記憶部410に記憶させる。
CPU側ダイス個数決定部403Bは、抽選により各ステージのCPU側ダイス個数を決定し、生成管理部403Aに通知する。
【0064】
図5(A)に、ステージ情報のデータ構成例を示す。この図に示す例では、ステージ情報500は、一のゲームに含まれる各ステージごとにレコード501を有する。レコード501は、CPU側ダイス個数を格納するCPU側ダイス個数フィールド503と、CPU側ダイス個数フィールド503に格納された数に応じた個数のCPU側ダイス目値を格納するCPU側ダイス目値フィールド504と、そのステージの勝敗状況を示すステージ勝敗フラグを格納するステージ勝敗フラグフィールド505とを有する。なお、本実施の形態においては、ゲーム機側のダイス個数は2個から4個とするため、フィールド502は、2つから4つのCPU側ダイス目値を格納する構成となっている。また、本実施の形態においては1ゲームにおけるステージ数は13ステージであるため、ステージ情報500は13のレコードを有している。
【0065】
ステージ情報500が有するCPU側ダイス個数フィールド503の値は、CPU側ダイス個数決定部403Bによって決定される。決定した値は生成管理部403Aによって、ステージ情報500に書き込まれる。
【0066】
以下にCPU側ダイス個数の決定方法の一例を説明する。
図5(B)は、CPU側ダイス個数決定部403Bが生成する、CPU側ダイス個数決定のための中間データの例である。この例では、CPU側ダイス個数決定部403Bは、トランプのカード、A(エース)からK(キング)までの13枚のカードを各ステージに配布する(割り当てる)ことによって、CPU側ダイス個数を決定する。
【0067】
中間データ510は、各ステージごとにレコード511を有する。レコード511は、ステージ番号を格納するステージナンバーフィールド512と、各ステージに配布されたカードの値を格納する配布カードフィールド513と、配布カードフィールド513に対応するCPU側ダイス個数を格納するCPU側ダイス個数フィールド514とを有する。
【0068】
CPU側ダイス個数決定部403Bはまず、カードに相当するA(エース)からK(キング)までの13個のカード番号をランダムに1番から13番までの順番を付与する。この順番付けは、CPU側ダイス個数決定部403B内部で乱数を生成しておこなっても良いし、サンプリング回路36より取得した乱数を用いておこなっても構わない。
【0069】
次に、CPU側ダイス個数決定部403Bはこの順番のとおりに配布カードフィールド513にA(エース)からK(キング)までの13個のカード番号を格納する。
次に、CPU側ダイス個数決定部403Bは、配布カードフィールド513に格納されたカード番号と、後述のCPU側ダイス個数テーブル520とを比較参照して、カード番号に対応するダイス個数を示す数値を、CPU側ダイス個数フィールド514に格納する。
【0070】
図5(C)にCPU側ダイス個数テーブル520のデータ構成例を示す。CPU側ダイス個数テーブル520は、CPU側ダイス個数決定部403B若しくはROM34に記憶されているデータであって、配布カードを示すカード番号を格納した配布カードフィールド521と、そのカード番号に対応するCPU側ダイス個数を示すCPU側ダイス個数フィールド522とを有している。
【0071】
この例に示すCPU側ダイス個数テーブル520では、カード番号が「2」から「4」までのステージはCPU側ダイス個数を「2」とし、カード番号が「5」から「10」までのステージはCPU側ダイス個数を「3」とし、カード番号が「J(Jack;11)」「Q(Queen;12)」「K(King;13)」「A(Ace;1)」のステージはCPU側ダイス個数を「4」とするように設定されている。
【0072】
CPU側ダイス個数決定部403Bは、このようなCPU側ダイス個数テーブル520を参照してダイス個数を示す値を中間データ510のCPU側ダイス個数フィールド514(図5(B)参照)に格納する。例えば、CPU側ダイス個数決定部403Bは、配布カードフィールド521(図5(C)参照)に格納されているカード番号が「2」であればCPU側ダイス個数フィールド514に「2」を格納し、同様にカード番号が「5」であればCPU側ダイス個数フィールド514に「3」を格納し、カード番号が「J」であればCPU側ダイス個数フィールド514に「4」を格納するように動作する。
【0073】
CPU側ダイス個数決定部403Bは、CPU側ダイス個数フィールド514にダイス個数を示す値を格納すると、CPU側ダイス個数フィールド514に格納した値を生成管理部403Aに渡す。生成管理部403Aは、CPU側ダイス個数フィールド514から受け取った値を、ステージ情報500のCPU側ダイス個数フィールド503にそのまま格納する。
【0074】
なお、中間データ510のCPU側ダイス個数フィールド514が上記のようなカード番号を用いたものに限定される趣旨ではなく、ランダムにCPU側ダイス個数が決定できる方法であれば、どのような決定方法を用いても本発明は成立する。
【0075】
図4(A)に戻り、ゲーム機1の説明を続ける。
起動したステージ情報生成部403(生成管理部403A)は、ステージ情報500のCPU側ダイス個数フィールド503に格納された値を参照して、必要な乱数値の個数を決定し、主制御部401に必要な個数分の乱数値を要求する。主制御部401は、サンプリング回路36から要求された個数分の乱数値を取得し、ステージ情報生成部403(生成管理部403A)に渡す。ステージ情報生成部403(生成管理部403A)は、これら乱数値をCPU側ダイス目値として、CPU側ダイス目値フィールド504に格納する。
【0076】
また、ステージ情報生成部403(生成管理部403A)は、ステージ勝敗フラグフィールド505に、そのステージの結果が未決定である事を示すフラグ値「N」を書き込んでおく。なお、ゲームの進行に従い、このフラグ値は、そのステージが実行されプレイヤが勝利した場合は、フラグ値「W」に、一方、プレイヤが負けた場合はフラグ値「L」などに書き換えられ、ゲームの進行状況の管理に用いられる。
【0077】
なお、ステージ情報生成部403は、ベット枚数が所定枚数以下である場合、すなわちベット値記憶部409に格納された値が所定の条件(例えば、10枚以下)である場合は、レコード501のうち所定のもの(例えば、ステージNo.9からNo.13に相当するレコード)について、フラグ値に「F」(Forbidden;禁止)を書き込む。フラグ値に「F」(Forbidden;禁止)が書き込まれたレコード501に相当するステージは遊技できないものと、主制御部401が認識し、フラグ値「F」を有するレコード501に相当するステージについては後述するステージ実行処理はおこなわれない。
【0078】
[1.4.4.プレイヤ側ダイス決定部]
プレイヤ側ダイス決定手段であるプレイヤ側ダイス決定部404は、プレイヤ側ダイス目値を含むプレイヤ側ダイス情報を生成し、記憶させる機能を有している。
【0079】
ゲーム開始可能な条件下で、プレイヤがディール/ドロウボタン6gを押下すると、コントロールパネル5からの押下検出信号に応じて主制御部401はプレイヤ側ダイス決定部404を起動させる。起動したプレイヤ側ダイス決定部404は、プレイヤ側ダイス情報を生成し、これを後述するプレイヤ側ダイス記憶部411に記憶させる。より具体的には、起動したプレイヤ側ダイス決定部404は、5個のプレイヤ側のダイスの目に相当する5つの乱数値を主制御部401に要求し、この要求に応じて主制御部401はサンプリング回路36から5個の乱数値を取得し、プレイヤ側ダイス決定部404に渡す。プレイヤ側ダイス決定部404はこの5個の乱数値を5個のプレイヤ側ダイス目値として格納するプレイヤ側ダイス情報を生成し、プレイヤ側ダイス記憶部411に渡す。プレイヤ側ダイス記憶部411はプレイヤ側ダイス情報を記憶する。
【0080】
図6に、プレイヤ側ダイス情報のデータ構成例を示す。プレイヤ側ダイス情報600は、5つのダイスに対応する5つのレコード601を有している。各レコードは、他のダイスと区別するためのダイス番号を格納するダイス番号フィールド602と、そのダイスの出目、すなわち主制御部401から受け取った乱数値である5個のプレイヤ側ダイス目値を格納するプレイヤ側ダイス目値フィールド603と、そのプレイヤ側ダイス目値の保持/再決定の別を示すフラグ(HOLD/TURN;H/Tフラグという)を格納するH/Tフラグフィールド604を有している。H/Tフラグフィールド604は、プレイヤ側ダイス目値の保持を意味するフラグ値「H」と、プレイヤ側ダイス目値の再決定を意味するフラグ値「T」のいずれかが格納されるフィールドである。
【0081】
すなわち、プレイヤ側ダイス決定部404は、主制御部401から5つの乱数値を受け取ると、それぞれ5つのレコード601のプレイヤ側ダイス目値フィールド603に格納し、またすべてのレコード601のH/Tフラグフィールド604に、再決定を示すフラグ値「T」を格納する。なお、フラグ値「T」ではなくフラグ値「H」を初期値として格納するようにしても構わない。
【0082】
[1.4.5.プレイヤ側ダイス再決定部]
図4(A)に戻り、プレイヤ側ダイス再決定部405の機能について説明する。本実施の形態にかかるゲーム機1は、プレイヤ側ダイス決定部404により決定された5つのプレイヤ側ダイス目である5つのプレイヤ側ダイス目値の全部又は一部を一回に限りプレイヤの選択により再決定させる事ができる。プレイヤ側ダイス決定部404は、このプレイヤ側ダイス目の再決定を行う機能を有する。具体的には、プレイヤ側ダイス再決定部405は、以下のような処理を実行する。
【0083】
あるステージが開始されると、ディスプレイ3にプレイヤ側ダイス決定部404により決定された5つのダイス目が表示される。プレイヤは、この表示されたダイス目の全部又は一部を再決定させ、自分に有利なダイス目を得るようゲーム機1に再決定を行わせる事ができる。プレイヤは再決定するダイス目と、再決定しないダイス目とをタッチパネルセンサ74で触れる事により指定する。タッチパネルセンサ74は、主制御部401に接触位置を送信し、主制御部401はプレイヤにより指定されたダイス番号をプレイヤ側ダイス再決定部405に通知する。プレイヤ側ダイス再決定部405は、主制御部401から通知されたダイス番号に対応するレコード601(図6参照)において、H/Tフラグフィールド604のフラグ値を「T」から「H」に変更し、あるいは「H」から「T」に変更する。
【0084】
その後、プレイヤ側ダイス再決定部405はプレイヤ側ダイス情報600のH/Tフラグフィールド604のフラグ値を参照し、フラグ値「T」を有するレコード数分の乱数値を主制御部401に要求する。要求を受けた主制御部401は、要求にかかる数の乱数値をサンプリング回路36より取得し、プレイヤ側ダイス再決定部405に渡す。プレイヤ側ダイス再決定部405は、受け取った乱数値を、H/Tフラグフィールド604のフラグ値が「T」であるレコード601のプレイヤ側ダイス目値フィールド603に上書きして書き込む。これにより、プレイヤの選択により、ダイス目が再決定される事になる。なお、プレイヤの選択によってはいずれのダイス目も再決定しない事も選択可能である。
【0085】
[1.4.6.ステージ勝敗判定部]
主制御部401は、プレイヤ側ダイス再決定部405から処理完了の通知を受けると、ステージ勝敗判定部406を起動させる。ステージ勝敗判定手段であるステージ勝敗判定部406は、そのステージの勝敗の判定を行うと共に、プレイヤ側ダイス記憶部411に記憶されるプレイヤ側ダイス目値が所定の役を構成しているか否かの判定を行う。
【0086】
ステージの勝敗の判定については、ステージ勝敗判定部406はステージ情報記憶部410に記憶されたステージ情報500に含まれるCPU側ダイス目値と、プレイヤ側ダイス記憶部411に記憶されているプレイヤ側ダイス目値を比較する。比較の結果、CPU側ダイス目値のすべてがプレイヤ側ダイス記憶部411に記憶されているプレイヤ側ダイス目値にある場合には、ステージ勝敗判定部406はプレイヤ側の勝ちと判定し、ステージ情報記憶部410のそのステージに対応するレコード501のステージ勝敗フラグを「W」に書き換える。その他の場合はステージ勝敗判定部406はそのステージに対応するレコード501のステージ勝敗フラグを「L」に書き換える。
【0087】
また、ステージ勝敗判定部406はプレイヤ側の勝ちと判定した場合であって、所定の条件を満たした場合は、リプレイ権フラグ記憶部412にリプレイ権を取得した事を示すフラグ値(例えば、「1」)を書き込む。所定の条件は、たとえばそのステージ番号が「5」である場合である。
【0088】
また、プレイヤ側ダイス目値が所定の役を構成しているか否かの判定については、ステージ勝敗判定部406は、後述するダイス役テーブル414を参照してこのダイス役テーブル414に記述された役が成立しているか否かを判定し、成立していると判定した場合は、その役に対応した特典をプレイヤに付与する。この実施の形態では、その役に対応した特典は、役に応じたクレジット値の加算であるものとする。
【0089】
図7に、ダイス役テーブル414の例を示す。この例では、ダイス役テーブル414は、ダイス役と、その役に対応するクレジット値が対応付けされて記述している。本実施の形態では、ダイス役は、トランプのポーカーの役に準じた役が定められているが、ダイス役としてどのような役を定めるかはポーカーの役に限定されるものではなく、プレイヤの興趣を引く事が可能などのような役を定める事も本発明の範囲に含まれる。本図の例に言う「Two Pair」は、ポーカーのツーペアに相当する役でありプレイヤ側ダイス目のいずれか2つが同一の目である場合に成立する役である。「Three Dice」は、ポーカーのスリーカードに相当する役でありプレイヤ側ダイス目のいずれか3つが同一の目である場合に成立する役である。「Full House」は、ポーカーのフルハウスに相当する役でありプレイヤ側ダイス目のいずれか3つが同一の目であり、かつ残りの2つが同一の目である場合に成立する役である。「Straight」は、ポーカーのストレートに相当する役でありプレイヤ側ダイス目が「2,3,4,5,6」のように連続した番号である場合(順番は問わない)に成立する役である。「Four Dice」は、ポーカーのフォーカードに相当する役でありプレイヤ側ダイス目のいずれか4つが同一の目である場合に成立する役である。「Straight Royal」は、ポーカーのロイヤルストレートに相当する役でありプレイヤ側ダイス目が「1,2,3,4,5」のように連続した番号である場合で、且つ左から右へ番号が昇順又は降順に並んだ場合に成立する役である。「Five Dice」は、ポーカーのファイブカードに相当する役であり、プレイヤ側ダイス目のすべてが同一の目である場合に成立する役である。
【0090】
ステージ勝敗判定部406は、ダイス役テーブル414を参照して役の成立を判定し、いずれかの役が成立していると判定した場合は、対応するクレジット値をクレジット値記憶部408に記憶されている値に加算し、加算後の値を新たなクレジット値としてクレジット値記憶部408に記憶させる。
ステージ勝敗判定部406は、上記のステージの勝敗の判定及びダイス役の判定、及びステージ情報及びクレジット値の更新を行った後、主制御部401に処理終了を通知する。
【0091】
[1.4.7.ゲーム結果処理部]
再び図4(A)に戻り、ゲーム結果処理部407の機能について説明する。
ステージ勝敗判定部406から処理通知を受け取った主制御部401は、プレイヤが前ステージで勝利しており、且つ残りステージがある場合はプレイヤに次のステージに進むか否かをディスプレイ3に表示したユーザインターフェイス画面により問い合わせる。プレイヤが次のステージに進む事を選択した場合は、次にステージを開始し、プレイヤ側ダイス決定部404を起動させる。一方、プレイヤが次のステージに進まない事を選択した場合は、ゲーム結果処理部407を起動させる。
【0092】
起動したゲーム結果処理部407は、後述する払い戻し倍率テーブル413を参照して、払い戻し処理を行う。
【0093】
図8に、払い戻し倍率テーブル413の例を示す。この図の例では、各ステージごとに定められた払い戻し倍率が記述されている。ゲーム結果処理部407は、ベット数記憶部409に記憶されているベット値と、この払い戻し倍率の数値を乗じて得られる値を払い戻しコイン数として払い戻し処理を行う。例えばベット値が5の時、ステージが第9ステージである場合は払い戻し倍率は「50」となり、結果払い戻しコイン数は5×50=250と算出される。
【0094】
このように、払い戻し倍率テーブル413を参照してゲーム結果処理部407は、プレイヤに払い戻すコイン数を決定し、決定したコイン数を主制御部401に通知する。コイン数を通知された主制御部401は、ホッパー駆動回路63を駆動させて、通知された数のコインを排出させるか、あるいはクレジット値記憶部408が記憶する値に、通知されたコイン数に対応する値を加算して、新たなクレジット値として記憶させる。
【0095】
プレイヤがこのステージで負けた場合は、ゲーム結果処理部407は、リプレイ権フラグ記憶部412の記憶しているフラグ値を参照して、フラグ値がリプレイ権ありを示す「1」である場合は、主制御部401にリプレイを行わせるよう通知する。一方、リプレイ権なしを示す「0」である場合は、ゲーム結果処理部407は、上述の払い戻し処理を実行する。
【0096】
また、プレイヤが実行可能なステージをすべてクリアし、残りステージがなくなった場合は、ゲーム結果処理部407は払い戻し処理を実行すると共に、主制御部401にエンディング演出を実行するよう要求する。主制御部401はこの要求に応じて画像制御回路71にエンディングムービーをディスプレイ3に表示させるなど、所定のエンディング演出を行ってプレイヤをたたえる演出を実行する。
【0097】
図4(A)に戻り、マイクロコンピュータ31の機能について説明を続ける。マイクロコンピュータ31は、メインCPU32と協働して機能するRAM33と、ROM34を有している。RAM33は、前述のクレジット値記憶部408,ベット値記憶部409,ステージ情報記憶部410、プレイヤ側ダイス記憶部411、リプレイ権フラグ記憶部412として機能する。これらの説明は前述したのでここでは省略する。
【0098】
また、ROM34は、払い戻し倍率テーブル413及びダイス役テーブル414を記憶しており、これらテーブルとして機能する。これらテーブルについても前述したのでここでの説明は省略する。
以上で、ゲーム機1の構成及び機能の説明を終了する。
【0099】
[1.5.ゲーム機の動作例]
続いて、上記ゲーム機1の動作例について、図9(A)(B)から図20を参照しながら説明する。図9(A)は、本ゲーム機のメイン処理の例を示すフローチャート、図9(B)は、メイン処理中のステージ情報生成処理の例を示すフローチャート、図10は、メイン処理中に含まれるステージ実行処理の例を示すフローチャート、図11から図20はメイン処理又はゲーム実行処理においてディスプレイ3に表示されるゲーム画面若しくはユーザインターフェイス画面の例を示す図である。
【0100】
[1.5.1.メイン処理]
まず、本実施の形態にかかるゲーム機1が実行するメイン処理を図9(A)を参照しながら説明する。この図に示す例では、既にゲーム機1の電源が投入済みであり、RAM33のクリアなどの初期処理は完了した事を前提としている。
【0101】
まず、メインCPU32(主制御部401、クレジット値/ベット値処理部402)は、ベット枚数決定処理を実行する(S901)。
ベット枚数決定処理は、プレイヤがこれから行おうとしているゲームに、幾ら分のコインを賭けるかを決める事を促す処理である。ベット枚数決定処理を開始すると、メインCPU32(主制御部401)は、ディスプレイ3又はサブディスプレイ8にBET枚数を決定する事をプレイヤに促すメッセージや画面を表示し、プレイヤの入力を待つ。プレイヤはコントロールパネル5のマックスベットボタン6d、1ベットボタン6e、リピートボタン6fを押下する事により、ベット枚数をゲーム機1に入力する。メインCPU32(クレジット値/ベット値処理部402)は、プレイヤのディール/ドロウボタン6gの押下により、BET枚数を確定させ、その確定したBET枚数に応じた値をベット値記憶部409に格納する。これで、ベット枚数決定処理が終了する。
【0102】
次に、メインCPU32(主制御部401)は、ベット値記憶部409に格納されたベット数が所定数以下か、或いはこれを超えているかを判定する(S902)。
ベット値記憶部409に格納されたベット数が所定数以下である場合(S902,Yes)は、メインCPU32(主制御部401)は、一回のゲーム中に含まれる全ステージのうち、途中までをプレイ可能と設定するステージ数制限処理を実行する(S903)。このとき、メインCPU32(主制御部401)は、途中ステージまで挑戦可能である旨をプレイヤに告知する画面(図11参照)をディスプレイ3に表示させる。
【0103】
図11に、ステップS903においてディスプレイ3に表示される画面例を示す。
この図に示す例では、鍵開けのエキスパートであるプレイヤキャラクタ1101が、ある古城に飾られている幻の画家の絵画を、鍵開けをしながら獲得するというストーリーのゲームである。古城には、ステージに相当する絵画が全ステージ数分(本実施の形態では13枚)あり、それぞれ鍵で閉ざされた部屋に飾られているというストーリー設定になっている。
【0104】
図11に示す画面例では、古城1102を背景としてステージに相当する部屋アイコン1103が第1のステージに相当する第1の部屋から第13のステージに相当する第13の部屋の分まで表示されている。ステップS903における画面例では、全ステージの挑戦は許可されておらず、13の部屋の内上部5部屋については、鍵開けはできない旨が対応する部屋アイコンとして表示されている。
【0105】
なお、プレイヤがあるステージで勝利し、そのステージをクリアしたとゲーム機1に判定されると、プレイヤキャラクタ1101が、次にプレイするステージに相当する部屋アイコン1103にすすみ、プレイヤにゲームの進行状況を知らせる。
【0106】
また、この画面例では、画面右上方に、ゲームの難易度を示す難易度表示領域1104が表示されるようになっている。この難易度表示領域1104は、CPU側ダイス個数別の未クリアのステージの数を表示している。この例では、CPU側ダイス個数が4個のステージ数(4個ステージ数と呼ぶ)11041と、CPU側ダイス個数が3個のステージ数(3個ステージ数と呼ぶ)11042と、CPU側ダイス個数が2個のステージ数(2個ステージ数と呼ぶ)11043とを表示している。
【0107】
プレイヤはこの難易度表示領域1104に示される数値からゲームクリアまでの難易度を予測する事ができる。例えば、4個ステージ数11041の値が大きく且つ2個ステージ数11043の値が小さいほど難易度は高く(プレイヤがゲームに勝利する可能性は低く)、逆に4個ステージ数11041の値が小さく且つ2個ステージ数11043の値が大きいほど難易度は低い(プレイヤがゲームに勝利する可能性は高い)という予測ができる。
【0108】
また、プレイヤは、次のステージの難易度を推測する事が可能となる。すなわち、例えば残り13ステージあるうちCPU側ダイス個数が4個であるステージ数を、4個ステージ数11041の値から判断する事ができ、次ステージに進んだ場合そのステージがCPU側ダイス個数が4個である難易度の高いステージである確率、あるいはその逆に2個ステージ数11043の値から次ステージに進んだ場合そのステージがCPU側ダイス個数が2個である難易度の低いステージである確率を知る事ができる。プレイヤは難易度表示領域1104の表示により知ることのできる、この様な確率に基づいて、ステージへ進むか或いは次ステージに進まず獲得コインのペイアウトを選択し、次のゲームに期待をかけるかなどの、戦略的な判断をおこなう事が可能となる。
【0109】
図9(A)に戻り、メイン処理の説明を続ける。
ステップS902の判定処理において、ベット値記憶部409に格納されたベット数が所定数を超えている場合(S902,No)は、メインCPU32(主制御部401)は、一回のゲーム中に含まれる全ステージのすべてをプレイ可能と設定する全ステージ処理を実行する(S904)。このとき、メインCPU32(主制御部401)は、最終ステージまで挑戦可能である旨をプレイヤに告知する画面をディスプレイ3に表示させる。
【0110】
図12(A)に、ステップS904においてディスプレイ3に表示される画面例を示す。この図に示す例では、図11に示す画面とほぼ同様であるが、全ステージの挑戦が許可されていることに対応して、13の部屋のすべての部屋アイコン1103が挑戦可能を示す図柄で表示されている。
【0111】
図12(B)に、プレイヤが第1ステージから第4ステージをクリアし、第5ステージにまで進んだ場合の画面例を示す。プレイヤキャラクタ1101は、第5ステージのアイコン1103上に移動し、ゲームの進行度をプレイヤに知らせている。また、クリア済みの第1ステージから第4ステージのアイコン1103の絵柄は、クエスチョンマークの絵柄から絵画の絵柄に変更されて表示され、これらのステージはクリア済みのステージであることが報知される。また、難易度表示領域1104の4個ステージ数11041、3個ステージ数11042、2個ステージ数11043は、クリア済みステージの難易度に応じて変化しており、プレイヤは残りステージの難易度を知ることが可能となっている。
【0112】
図9(A)に戻り、メイン処理の説明を続ける。
ステップS903又はS904の実行が終了すると、メインCPU32(ステージ情報生成部403)は、各ステージについてCPU側ダイス目値を乱数により決定し、このCPU側ダイス目値を含む図5(A)に示すようなステージ情報500を生成し、これをRAM33(ステージ情報記憶部410)に記憶させる処理であるステージ情報生成処理を実行する(S905)。
【0113】
図9(B)に、ステージ情報生成処理の一例のフローチャートを示す。ステージ情報生成処理が開始されると、ステージ情報生成部403は、抽選により各ステージの難易度を決定する(S911)。本実施の形態では、トランプのカードの配布に準じた方法によって難易度抽選・決定がおこなわれる。
【0114】
次に、ステージ情報生成部403は決定したステージごとの難易度に従って、ステージそれぞれのCPU側ダイス個数を決定する処理である、CPU側ダイス個数決定処理(S912)を実行する。
【0115】
次に、ステージ情報生成部403は、CPU側ダイス個数決定処理により決定した、ステージごとのCPU側ダイス個数に応じて、CPU側ダイス目値を決定する、CPU側ダイス目値決定処理を実行する(S913)。そして、ステージ情報生成部403はこのCPU側ダイス目値と共にその他必要な情報を格納したステージ情報500を完成させ、ステージ情報記憶部410にこれを記憶させる。
以上で、ステージ情報生成処理(S905)が終了し、メイン処理に制御が戻される。
なお、ステップS903に続いておこなわれる場合のステージ情報生成処理(S905)では、第1ステージから第8ステージまでのCPU側ダイス目値を決定し、第9ステージから第13ステージ分のCPU側ダイス目値は決定しなくとも良い。
【0116】
ステージ情報生成処理(S905)が終了すると、メインCPU32(主制御部401)は、ステージ実行処理を実行する(S906)。図10は、ステージ実行処理の一例を示すフローチャートである。以下、図10を参照しながらステージ実行処理の例を説明する。
【0117】
ステージ実行処理が開始されると、メインCPU32(主制御部401)は、ステージをユーザに遊技させるためのユーザインターフェイスである画面を表示する、ステージ初期画面表示処理を実行する(S1001)。
【0118】
図13(A)に、CPU側ダイス個数が2であるステージにおいて、ステージ初期画面表示処理により表示される画面例を示す。この例では、プレイヤキャラクタがステージに対応する部屋の前の大扉の前に到達した状態の背景画の前に、2つのCPU側ダイス目値を表示する領域であるCPU側ダイス表示領域12011、12012と、5つのプレイヤ側ダイス目値を表示する領域であるプレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025とが生成されている。
【0119】
また、プレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025のそれぞれの下部には、プレイヤがダイス目再決定に際して、そのダイス目を保持するか再決定させるかを指示するためのH/Tボタン領域12031、12032、12033、12034、12035が設けられている。H/Tボタン領域1203は、プレイヤがその領域内を指などで触れると、タッチパネルセンサ74によりプレイヤが保持を意味する「HOLD」を選択しているか、再決定を意味する「TURN」を選択しているかが主制御部401,プレイヤ側ダイス再決定部405に通知される。また、「HOLD」/「TURN」の選択が確定した状態で、再度プレイヤがそのH/Tボタン領域1203内に触れると、「HOLD」が選択されていた場合は領域の表示が「TURN」に切り替わり、一方「TURN」が選択されていた場合は領域の表示が「HOLD」に切り替わることにより、「HOLD」/「TURN」の選択変更が自由におこなえるようになっている。
【0120】
また、H/Tボタン領域12035の右側部には、プレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025に表示されているダイスの回転表示を開始させるためのロールボタン領域1204がある。このロールボタン領域1204をプレイヤが指などで触れると、ロールボタン領域1204がプレイヤに操作された事がタッチパネルセンサ74によりメインCPU32(主制御部401)に通知され、メインCPU32(主制御部401)は、画像制御回路71にプレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025におけるダイスの回転表示を実行させる。
【0121】
図13(B)に、CPU側ダイス個数が3であるステージにおける画面例を示す。この例では、CPU側ダイス個数に応じて、CPU側ダイス表示領域12011、12012、12013となっている点が図13(A)の画面例と異なり、その他は同様である。
【0122】
また、図13(C)に、CPU側ダイス個数が4であるステージにおける画面例を示す。この例では、CPU側ダイス個数に応じて、CPU側ダイス表示領域12011、12012、12013となっている点が図13(A)、図13(B)の画面例と異なるが、その他は同様である。
【0123】
なお、以下の説明においては、CPU側ダイス個数が2個であるステージにおける画面例のみを説明するが、CPU側ダイス個数が3個、4個におけるステージで表示される画面は、CPU側ダイス表示領域1201の個数が異なるだけで、他の違いはない。
【0124】
図10に戻り、ステージ実行処理の説明を続ける。
ステージ初期画面表示処理(S1001)が終了すると、メインCPU32(主制御部401)はCPU側ダイス目値表示処理を実行する(S1002)。この処理は、ステージ情報生成処理(S905)において生成されたステージ情報500に含まれるCPU側ダイス目値に応じたダイス目の画像を、CPU側ダイス表示領域12011、12012に表示する処理である。
図14,図15はCPU側ダイス目値表示処理において、ディスプレイ3に表示される画面例を示している。ディスプレイ3には、まず図14に示すようにCPU側ダイス表示領域12011、12012に回転するダイスがそれぞれ表示される。所定時間回転するダイスが表示された後、ダイスの回転が停止し、決定したダイス目の画像がCPU側ダイス表示領域12011、12012に表示される(図15)。この表示された画像のダイス目は、ステージ情報500(図5(A)参照)のCPU側ダイス目値に等しい値である。
【0125】
図10に戻り、ステージ実行処理の説明を続ける。
CPU側ダイス目値表示処理を実行する(S1002)が終了すると、メインCPU32(プレイヤ側ダイス決定部404)は、図6に示すようなプレイヤ側ダイス情報600を生成し、プレイヤ側ダイス記憶部411に記憶させる処理であるプレイヤ側ダイス情報生成処理を実行する(S1003)。
【0126】
次に、メインCPU32(主制御部401)は、プレイヤ側ダイス目値表示処理を実行する(S1004)。この処理は、プレイヤ側ダイス情報生成処理(S1003)において生成されたプレイヤ側ダイス情報600に含まれるプレイヤ側ダイス目値に応じたダイス目の画像を、プレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025に表示する処理である。
【0127】
図15,図16に、プレイヤ側ダイス目値表示処理(S1004)において、ディスプレイ3に表示される画面例を示す。プレイヤ側ダイス目値表示処理(S1004)において、ディスプレイ3には、まず図15に示すようにプレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025に回転するダイスがそれぞれ表示される。所定時間回転するダイスが表示された後、ダイスの回転が停止し、決定したダイス目の画像がプレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025に表示される(図16)。この表示された画像のダイス目は、プレイヤ側ダイス情報600(図6参照)のプレイヤ側ダイス目値に等しくなる。これで、プレイヤ側ダイス目値表示処理は終了する。
【0128】
次に、メインCPU32(プレイヤ側ダイス再決定部405)は、プレイヤ側ダイス目値再決定処理を実行する(S1005)。プレイヤ側ダイス目値再決定処理は、プレイヤ側ダイス決定部404により決定された5つのダイス目である5つのダイス目値の全部又は一部を一回に限りプレイヤの選択により再決定させる処理である。
【0129】
図17から図20にプレイヤ側ダイス目値再決定処理(S1005)において、ディスプレイ3に表示される画面例を示す。
【0130】
図17は、プレイヤ側ダイス目値再決定処理(S1005)において、プレイヤがプレイヤ側ダイス目値表示処理(S1004)でプレイヤ側ダイス表示領域12021、12022、12023、12024、12025に表示されたダイス目の内、どのダイス目を保持し、どのダイス目を再決定させるかをプレイヤに入力させる入力用ユーザインターフェイス画面の例である。図16の画面表示の後、図17の画面に遷移する。表示内容は図16とほぼ同様であるが、再決定の為の入力が許可される残り時間表示1701が追加されている。
【0131】
この例では、プレイヤは、左端のダイス目と、右から2番目のダイス目を保持し、他は再決定させる事を選択して、左端のダイス目と、右から2番目のダイス目に対応するH/Tボタン領域12031、12034を指で触れたものとする。
【0132】
プレイヤがH/Tボタン領域12031、12034に指で触れると、図17に示す画面から図18に示す画面に遷移する。図18に示す画面例では、H/Tボタン領域12031、12034の表示が「TURN」から「HOLD」に切り替わっている。一方、他のH/Tボタン領域12032、12033、12035の表示は「TURN」のまま変わらずに残る。ここで、プレイヤがこのロールボタン領域1204をプレイヤが指などで触れると、図19に示す画面に遷移する。
【0133】
図19に示す画面では、「TURN」表示であったH/Tボタン領域12032、12033、12035に対応するプレイヤ側ダイス表示領域12022、12023、12025では、ダイスの回転表示がおこなわれる。このとき、メインCPU32(プレイヤ側ダイス再決定部405)は、主制御部401より受け取った乱数値を、プレイヤ側ダイス表示領域12022、12023、12025に対応するレコード601(図6参照)のプレイヤ側ダイス目値フィールド603に上書きして書き込む。これにより、「TURN」として選択されたダイス目が再決定される事になる。
【0134】
所定時間ダイスの回転表示が事項された後、ディスプレイ3に表示される画面は図20に示す画面に遷移する。図20に示す画面では、プレイヤ側ダイス目値フィールド603に上書きして書き込まれたプレイヤ側ダイス目値に応じて、プレイヤ側ダイス表示領域12022、12023、12025に新たなダイス目の画像が表示される。これで、プレイヤ側ダイス目値再決定処理(S1005)が終了する。
【0135】
図10に戻り、ステージ実行処理の説明を続ける。
プレイヤ側ダイス目値再決定処理(S1005)の終了後、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)が、プレイヤが勝利したか否かを判定を行う(S1006)。すなわち、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)は、CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス記憶部411に記憶されるプレイヤ側ダイス目値が一致するか否かにより勝敗を判定する。ダイス目値が一致する場合は、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)はプレイヤの勝利と判定し、一致しない場合はプレイヤの負けと判定する。
【0136】
メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)がプレイヤの勝利と判定した場合(S1006、Yes)は、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)はさらにプレイヤ側ダイス記憶部411に記憶されるプレイヤ側ダイス目値が所定の役を構成しているか否かのダイス役判定処理をおこなう(S1007)。所定の役を構成を構成している場合は、クレジット値/ベット値処理部402にクレジット値の加算処理をおこなわせる。
【0137】
一方、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)がプレイヤの勝利でないと判定した場合(S1006、No)は、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)はリプレイ権フラグ記憶部412を参照して、リプレイ権ありか否かを判定する(S1008)。
リプレイ権ありと判定した場合は、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406)はダイス役判定処理(S1007)をおこなう。一方、リプレイ権なしと判定した場合は、メインCPU32(ステージ勝敗判定部406、主制御部401)は、半額ペイアウト処理をおこない(S1009)、勝利した場合に得られるコイン数の半分の払出をホッパー駆動回路63によりおこなわせ、ステージ実行処理を終了する。
【0138】
さて、ダイス役判定処理(S1007)が終了すると、メインCPU32(主制御部401)は、プレイヤに次のステージに進か否かを問い合わせる(S1010)。プレイヤは、次にステージには進まず獲得済みのコインの払い出しを希望する場合は、コレクトボタン6bを押下する。一方、次のステージに進みゲームを継続する事を希望する場合は、コレクトボタン以外のボタン、たとえばディール/ドロウボタン6gを押下する。
【0139】
コレクトボタンが押下された場合(S1010、Yes)は、メインCPU32(主制御部401)は、ステージ実行処理を終了し、メイン処理に戻る。一方、コレクトボタンが押下されない場合(S1010、No)は、メインCPU32(主制御部401)は、次ステージへの移行を実行し(S1011)、ステップS1001に戻って、ステージ初期画面表示を開始する。
【0140】
ステージ実行処理が終了するとメイン処理に戻り、メインCPU32(ゲーム結果処理部407)は、払い戻し倍率テーブル413を参照して払い戻し処理を実行する。以上で、メイン処理の説明を終了する。
【0141】
メイン処理が終了すると1回のゲームが終了した事になる。ゲーム機1は再びステップS901の状態に戻り、プレイヤからのベットを待ち受け、次のゲームの開始に備える。
以上で、ゲーム機1の動作例の説明を終了する。
【0142】
[2.第2の実施の形態]
上記第1の形態においては、ゲーム機側のダイス個数を変更することによりステージの難易度の設定をおこなう構成としたが、本発明は、ゲーム機側のダイス個数は変更することなく、プレイヤ側のダイス個数を変更することによりステージの難易度の設定をおこなう構成としても成立する。
【0143】
このゲーム機により提供されるゲームの概略は、以下の通りである。まず、ゲーム機は、各ステージについて、P個からQ個のいずれかの個数をそのステージで使用するプレイヤ側のダイスの個数として決定する(決定したプレイヤ側のダイスの個数をY個とする;但し、YはP≦Y≦Qの関係を満たす自然数)。
【0144】
次に、ゲーム機は、ゲーム機側のO個のダイスの目をランダムに決定するとともに、プレイヤ側のY個のダイスをロールし、プレイヤ側のY個のダイスの目を決定する。なお、上記ダイスの個数O,P,Qは共に自然数であり、且つO≦P<Qの関係が成立する数であればどのような数も選択可能である。
【0145】
次に、ゲーム機は、ゲーム機側のO個のダイスの目とプレイヤ側のY個のダイスの目とを比較し、ゲーム機側のO個のダイスの目とプレイヤ側のY個のダイスの目のうちいずれかO個のダイスの目が一致した場合に、プレイヤがそのステージをクリアしたと判定し、プレイヤが次のステージに進むことを許可する。
【0146】
例えば、ゲーム機側のダイス個数を2個(=O個)と固定しておき、ステージの難易度に応じてプレイヤ側のダイス個数を「5」、「4」、「3」(P=3,Q=5)のいずれかとするようにゲーム機1がランダムで決定する。この決定はダイス個数決定手段であるステージ情報生成部403が行い、ステージ情報生成部403が決定したダイス個数に従って、プレイヤ側ダイス決定部404が、ダイス個数に応じた個数のプレイヤ側ダイス目値を決定する。
【0147】
この実施の形態においては、プレイヤ側のダイス個数が多いほどステージの難易度は低いものとなり、逆にプレイヤ側のダイス個数が少ないほどステージの難易度は高いものとなる。
【0148】
プレイヤは各ステージをクリアしていき、そのゲームを構成するステージをすべてクリアした場合に、プレイヤがゲームに勝利したと判定される。プレイヤがゲームに勝利した場合には、プレイヤに特典(コイン等の払出など)が付与される。上記以外の点(ゲーム機の構成、機能、動作)については、第1の実施の形態にかかるゲーム機と同じである。
【0149】
かかる第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、ステージの進行につれて単純に難易度が上昇しないよう、ステージごとの難易度をランダムに設定可能なゲームを提供することが可能となる。
【0150】
[3.第3の実施の形態]
第3の実施の形態は、第1及び第2の形態の組み合わせにかかるゲーム機である。すなわち、第3の実施の形態にかかるゲーム機は、ゲーム機側のダイス個数及びプレイヤ側のダイス個数を双方とも変更することによりステージの難易度の設定をおこなう。
【0151】
このゲーム機により提供されるゲームの概略は、以下の通りである。まず、ゲーム機は、各ステージについて、N個からM個のいずれかの個数をそのステージで使用するゲーム機側のダイスの個数として決定する(決定したゲーム機側のダイスの個数をX個とする;但し、XはN≦X≦Mの関係を満たす自然数)。また、ゲーム機は、各ステージについて、P個からQ個のいずれかの個数をそのステージで使用するプレイヤ側のダイスの個数として決定する(決定したプレイヤ側のダイスの個数をY個とする;但し、YはP≦Y≦Qの関係を満たす自然数)。
【0152】
次に、ゲーム機は、ゲーム機側のX個のダイスの目をランダムに決定するとともに、プレイヤ側のY個のダイスの目をランダムに決定する。なお、上記ダイスの個数N、M、P、Q、X,Yはいずれも自然数であり、N<M、P<Q、X≦Yの関係が成立する数であればどのような数も選択可能である。
【0153】
次に、ゲーム機は、ゲーム機側のX個のダイスの目とプレイヤ側のY個のダイスの目とを比較し、ゲーム機側のX個のダイスの目とプレイヤ側のY個のダイスの目のうちいずれかX個のダイスの目が一致した場合に、プレイヤがそのステージをクリアしたと判定し、プレイヤが次のステージに進むことを許可する。
【0154】
このようにプレイヤは各ステージをクリアしていき、そのゲームを構成するステージをすべてクリアした場合に、プレイヤがゲームに勝利したと判定される。プレイヤがゲームに勝利した場合には、プレイヤに特典(コイン等の払出など)が付与される。
【0155】
上記以外の点(ゲーム機の構成、機能、動作)については、第1の実施の形態にかかるゲーム機と同じである。
【0156】
この実施の形態にかかるゲーム機においては、難易度が高く設定されたステージでは、ゲーム機側のダイスの個数が多く、プレイヤ側のダイスの個数が少ないステージとなり、逆に難易度が低く設定されたステージでは、ゲーム機側のダイスの個数が少なく、プレイヤ側のダイスの個数が多いステージとなる。
【0157】
ステージの難易度の設定方法は、第1の実施の形態の場合と同様に、ダイス個数決定手段であるステージ情報生成部403が難易度値を決定し、決定した難易度値に応じてゲーム機側のダイス個数及びプレイヤ側のダイス個数が決定されステージ情報500にこれら個数の情報が書き込まれる。また、第1の実施の形態と同様に、CPU側ダイス目値及びプレイヤ側ダイス目値はそれぞれ、CPU側ダイス決定手段であるステージ情報生成部403、プレイヤ側ダイス決定手段であるプレイヤ側ダイス決定部404によって決定される。
【0158】
なお、ゲーム機側のダイス個数及びプレイヤ側のダイス個数は、難易度値から直接決定されずとも良く、難易度値からゲーム機側のダイス個数及びプレイヤ側のダイス個数の差、比、比率などを決定し、決定した差、比、比率などに基づいてゲーム機側のダイス個数及びプレイヤ側のダイス個数を決定するようにしても良い。
【0159】
第3の実施の形態にかかるゲーム機によっても、第1の実施の形態と同様に、ステージの進行につれて単純に難易度が上昇しないよう、ステージごとの難易度をランダムに設定可能なゲームを提供することが可能となる。
【0160】
[4.その他]
(1) 上記実施の形態ではベット数に応じてステージ数が初級者向けの少ないもの、上級者向けの全ステージのものとして難易度の選択をおこなわせたが、CPU側ダイス個数が多いステージの数を増加/減少させ、及び/又はCPU側ダイス個数が少ないステージの数を減少/増加させる設定、及び/又はプレイヤ側ダイス個数が多いステージの数を減少/増加させ、及び/又はプレイヤ側ダイス個数が多いステージの数を増加/減少させる設定により、初級者向け/上級者向けの難易度設定をおこなう手法も本発明に含まれる。
【0161】
例えば、CPU側ダイス個数のみを変更する第1の実施の形態について述べると、基本の難易度設定を、4個ステージ数=3,3個ステージ数=7,2個ステージ数=3としておき、難易度の低い設定とする場合は、例えば4個ステージ数=1,3個ステージ数=7,2個ステージ数=5のように、CPU側ダイス個数が多いステージの数を減少させ、CPU側ダイス個数が少ないステージの数を増加させる。一方、難易度の高い設定とする場合は、例えば4個ステージ数=5,3個ステージ数=7,2個ステージ数=1のように、CPU側ダイス個数が多いステージの数を増加させ、CPU側ダイス個数が少ないステージの数を減少させる。
【0162】
このような難易度の設定については、難易度ごとにダイス数テーブル520を複数種類用意しておこなっても良いし、CPU側ダイス個数決定部403Bにおいて、配布カードの構成をある特定のもの、例えば「J」〜「K」のカードをすべて「2」に置き換えた設定としたり、逆に例えば「2」〜「4」のカードをすべて「A」に置き換えた設定としたりする方法が考えられるが、本発明はこれらの方法に限定されるものではなく、CPU側ダイス個数或いはプレイヤ側ダイス個数ごとのステージの数を制御できる方法であればどのような方法であっても、本発明は成立する。
【0163】
(2)第1から第3の各実施の態様では、ダイスを用いたがダイスの代わりに、トランプや花札、麻雀牌のような複数種類の札や牌を有する遊具を用いても、本発明は成立する。
【0164】
(3)第1から第3の各実施の形態においては、CPU側ダイス目値、プレイヤ側ダイス目値はゲーム開始後第1のステージが開始される前に、第1から第13ステージのすべてについて決定する設定としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、各ステージの開始前にそのステージ分のCPU側ダイス目値、プレイヤ側ダイス目値のみをその都度決定する設定としても構わない。
【0165】
(4)第1から第3の各実施の形態においては、CPU側ダイス個数、プレイヤ側ダイス個数はゲーム開始後第1のステージが開始される前に、第1から第13ステージのすべてについて決定する設定としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、各ステージの開始前にそのステージ分のCPU側ダイス個数、、プレイヤ側ダイス個数のみをその都度決定する設定としても構わない。
【0166】
以下に第1の実施の形態にかかる一例を示す。予め全ステージにおけるCPU側ダイス個数ごとのステージ数を決めておく。例えば、CPU側ダイス個数が2であるステージ数を3,CPU側ダイス個数が3であるステージ数を7,CPU側ダイス個数が4であるステージ数を3と定めておいて、第1のステージの開始前に第1のステージのCPU側ダイス個数を乱数により決定する。仮に第1のステージのCPU側ダイス個数が「2」と決定されたとすると、第1のステージをCPU側ダイス個数が「2」のステージとして実行し、第2のステージの開始前に先ほどと同様に第1のステージのCPU側ダイス個数を抽選により決定する。但し、既に第1のステージにおいてCPU側ダイス個数が「2」のステージが一つ消化されたため、第2のステージのCPU側ダイス個数は、CPU側ダイス個数が2であるステージ数が2(1つ消費されている),CPU側ダイス個数が3であるステージ数を7(変わらず),CPU側ダイス個数が4であるステージ数を3(変わらず)として、この中から抽選により決定する。
【0167】
この様に、各ステージの開始前にCPU側ダイス個数、及び/又はプレイヤ側ダイス個数を決定するようにしても本発明は成立し、このようなCPU側ダイス個数及び/又はプレイヤ側ダイス個数を決定する手法を用いるゲーム機も本発明の技術的範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】ゲーム機の外観斜視図
【図2】コントロールパネルの例を示す図
【図3】ゲーム機のブロック図
【図4(A)】ゲーム機の機能ブロック図
【図4(B)】ステージ情報生成部の機能ブロック図
【図5(A)】ステージ情報のデータ構成例を示す図
【図5(B)】CPU側ダイス個数決定のための中間データの例を示す図
【図5(C)】CPU側ダイス個数テーブルの例を示す図
【図6】プレイヤ側ダイス情報のデータ構成例を示す図
【図7】ダイス役テーブルの例を示す図
【図8】払い戻し倍率テーブルの例を示す図
【図9(A)】メイン処理の例を示すフローチャート
【図9(B)】ステージ情報生成処理の例を示すフローチャート
【図10】ステージ実行処理の例を示すフローチャート
【図11】ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図12(A)】ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図12(B)】図12(A)とは別の、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図12(C)】図12(B)からゲームが進行した状態におけるディスプレイに表示される画面例を示す図
【図13(A)】CPU側ダイス個数が2個の場合のステージ開始時にディスプレイに表示される画面例を示す図
【図13(B)】CPU側ダイス個数が3個の場合のステージ開始時にディスプレイに表示される画面例を示す図
【図13(C)】CPU側ダイス個数が4個の場合のステージ開始時にディスプレイに表示される画面例を示す図
【図14】図13(A)から遷移して、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図15】図14から遷移して、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図16】図15から遷移して、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図17】図16から遷移して、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図18】図17から遷移して、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図19】図18から遷移して、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【図20】図19から遷移して、ディスプレイに表示される画面例を示す図
【符号の説明】
【0169】
1 … ゲーム機
32 … メインCPU
33 … RAM
34 … ROM
403 … ステージ情報生成部
403A … 生成管理部
403B … CPU側ダイス個数決定部
404 … プレイヤ側ダイス決定部
405 … プレイヤ側ダイス再決定部
406 … ステージ勝敗判定部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム機側の少なくとも一個のダイスの目とプレイヤ側の少なくとも一個のダイスの目とを比較して勝敗を決するステージを複数有するゲームをプレイヤに遊技させるゲーム機において、
ステージの難易度に相当する値である難易度値をランダムに決定し、この難易度値に応じて、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数の少なくとも一方を決定するダイス個数決定手段と、
ゲーム機側のダイスの個数分のCPU側ダイス目値を決定するCPU側ダイス決定手段と、
プレイヤ側のダイスの個数分のプレイヤ側ダイス目値を決定するプレイヤ側ダイス決定手段と、
前記CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス目値とを比較して、そのステージの勝敗の判定を行うステージ勝敗判定手段と
を有することを特徴とするゲーム機。
【請求項2】
前記ダイス個数決定手段は、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差又は比率が前記難易度値に応じた数値になるように、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数の少なくとも一方を決定する、ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム機。
【請求項3】
ゲーム機側のダイスの目とプレイヤ側のダイスの目とを比較して勝敗を決するステージを複数有するゲームをプレイヤに遊技させるゲーム機において、
ステージの難易度に相当する値である難易度値をランダムに決定し、この難易度値に応じてN個からM個までの範囲でゲーム機側のダイス個数を決定するダイス個数決定手段と、
前記ダイス個数決定手段により決定されたダイス個数分のCPU側ダイス目値を決定するCPU側ダイス決定手段と、
L個のプレイヤ側ダイス目値を決定するプレイヤ側ダイス決定手段と、
前記CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス目値とを比較して、そのステージの勝敗の判定を行うステージ勝敗判定手段と
を有することを特徴とするゲーム機(但し、N,M,Lは自然数で且つN<M≦L)。
【請求項4】
前記ゲーム機は、前記ゲーム機側のダイス個数ごとに残りのステージ数を報知する難易度表示領域を有する、ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のゲーム機。
【請求項5】
ゲーム機側のダイスの目とプレイヤ側のダイスの目とを比較して勝敗を決するステージを複数有するゲームをプレイヤに遊技させるゲーム機において、
O個のCPU側ダイス目値を決定するCPU側ダイス決定手段と、
ステージの難易度に相当する値である難易度値をランダムに決定し、この難易度値に応じてP個からQ個までの範囲でプレイヤ側のダイスの個数を決定するダイス個数決定手段と、
前記ダイス個数決定手段により決定された個数分のプレイヤ側ダイス目値を決定するプレイヤ側ダイス決定手段と、
前記CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス目値とを比較して、そのステージの勝敗の判定を行うステージ勝敗判定手段と
を有することを特徴とするゲーム機(但し、O,P,Qは自然数で且つO≦P<Q)。
【請求項6】
前記ゲーム機は、前記プレイヤ側のダイス個数ごとに残りのステージ数を報知する難易度表示領域を有する、ことを特徴とする請求項1、2、又は5のいずれかに記載のゲーム機。
【請求項7】
前記ゲーム機は、ベット数に応じて前記難易度値の決定を制御することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のゲーム機。
【請求項1】
ゲーム機側の少なくとも一個のダイスの目とプレイヤ側の少なくとも一個のダイスの目とを比較して勝敗を決するステージを複数有するゲームをプレイヤに遊技させるゲーム機において、
ステージの難易度に相当する値である難易度値をランダムに決定し、この難易度値に応じて、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数の少なくとも一方を決定するダイス個数決定手段と、
ゲーム機側のダイスの個数分のCPU側ダイス目値を決定するCPU側ダイス決定手段と、
プレイヤ側のダイスの個数分のプレイヤ側ダイス目値を決定するプレイヤ側ダイス決定手段と、
前記CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス目値とを比較して、そのステージの勝敗の判定を行うステージ勝敗判定手段と
を有することを特徴とするゲーム機。
【請求項2】
前記ダイス個数決定手段は、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数との差又は比率が前記難易度値に応じた数値になるように、ゲーム機側のダイスの個数とプレイヤ側のダイスの個数の少なくとも一方を決定する、ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム機。
【請求項3】
ゲーム機側のダイスの目とプレイヤ側のダイスの目とを比較して勝敗を決するステージを複数有するゲームをプレイヤに遊技させるゲーム機において、
ステージの難易度に相当する値である難易度値をランダムに決定し、この難易度値に応じてN個からM個までの範囲でゲーム機側のダイス個数を決定するダイス個数決定手段と、
前記ダイス個数決定手段により決定されたダイス個数分のCPU側ダイス目値を決定するCPU側ダイス決定手段と、
L個のプレイヤ側ダイス目値を決定するプレイヤ側ダイス決定手段と、
前記CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス目値とを比較して、そのステージの勝敗の判定を行うステージ勝敗判定手段と
を有することを特徴とするゲーム機(但し、N,M,Lは自然数で且つN<M≦L)。
【請求項4】
前記ゲーム機は、前記ゲーム機側のダイス個数ごとに残りのステージ数を報知する難易度表示領域を有する、ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のゲーム機。
【請求項5】
ゲーム機側のダイスの目とプレイヤ側のダイスの目とを比較して勝敗を決するステージを複数有するゲームをプレイヤに遊技させるゲーム機において、
O個のCPU側ダイス目値を決定するCPU側ダイス決定手段と、
ステージの難易度に相当する値である難易度値をランダムに決定し、この難易度値に応じてP個からQ個までの範囲でプレイヤ側のダイスの個数を決定するダイス個数決定手段と、
前記ダイス個数決定手段により決定された個数分のプレイヤ側ダイス目値を決定するプレイヤ側ダイス決定手段と、
前記CPU側ダイス目値とプレイヤ側ダイス目値とを比較して、そのステージの勝敗の判定を行うステージ勝敗判定手段と
を有することを特徴とするゲーム機(但し、O,P,Qは自然数で且つO≦P<Q)。
【請求項6】
前記ゲーム機は、前記プレイヤ側のダイス個数ごとに残りのステージ数を報知する難易度表示領域を有する、ことを特徴とする請求項1、2、又は5のいずれかに記載のゲーム機。
【請求項7】
前記ゲーム機は、ベット数に応じて前記難易度値の決定を制御することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のゲーム機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4(A)】
【図4(B)】
【図5(A)】
【図5(B)】
【図5(C)】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9(A)】
【図9(B)】
【図10】
【図11】
【図12(A)】
【図12(B)】
【図12(C)】
【図13(A)】
【図13(B)】
【図13(C)】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4(A)】
【図4(B)】
【図5(A)】
【図5(B)】
【図5(C)】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9(A)】
【図9(B)】
【図10】
【図11】
【図12(A)】
【図12(B)】
【図12(C)】
【図13(A)】
【図13(B)】
【図13(C)】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2006−149868(P2006−149868A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−347515(P2004−347515)
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
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